1 00:00:33,925 --> 00:00:35,927 (勲)俺は 兄さんを弁護する。 2 00:00:35,927 --> 00:00:38,930 それは 兄さんのためだけじゃない。 3 00:00:38,930 --> 00:00:41,933 俺自身が やらなきゃいけないことなんだ。 4 00:00:41,933 --> 00:00:44,936 親父に 打ち勝つために。 5 00:00:44,936 --> 00:00:46,936 (満)勲…。 6 00:01:25,977 --> 00:01:27,979 (八重子)この間 あなたが来てくださってから➡ 7 00:01:27,979 --> 00:01:32,917 詩織さまのことを 色々と思い出して。➡ 8 00:01:32,917 --> 00:01:37,917 私にとっても 大切な お方でしたから。 9 00:01:41,926 --> 00:01:44,929 (涼)この間は ありがとうございました。➡ 10 00:01:44,929 --> 00:01:49,934 お話しする方も つらかったですよね? 11 00:01:49,934 --> 00:01:55,934 (八重子)気になってたんです。 これで よかったのかと。 12 00:01:57,942 --> 00:02:00,942 (涼)真実が聞けて よかったです。 13 00:02:02,947 --> 00:02:06,951 確かに 母の痛みは➡ 14 00:02:06,951 --> 00:02:11,956 受け入れ難いほど つらく悲しいものでした。 15 00:02:11,956 --> 00:02:17,962 でも それを知ることで 僕は ようやく➡ 16 00:02:17,962 --> 00:02:21,962 自分が どうあるべきか 分かった気がするんです。 17 00:02:24,969 --> 00:02:29,969 守りたい人を守れるように 強くなりたいって。 18 00:02:32,910 --> 00:02:35,910 (八重子)親子ですね。 19 00:02:37,915 --> 00:02:43,915 詩織さまの優しさが 息子さんに ちゃんと受け継がれている。 20 00:02:50,928 --> 00:02:52,930 《詩織さま ビーフシチューが➡ 21 00:02:52,930 --> 00:02:55,933 いい具合に煮込まれてましたので 弱火にしておきました》 22 00:02:55,933 --> 00:02:57,935 (詩織)《ありがとう 八重子さん》 23 00:02:57,935 --> 00:02:59,937 (八重子)《フルーツは どうなさいますか?》 24 00:02:59,937 --> 00:03:03,937 ≪(梨沙)《どうしてくれんだよ!? 責任 取れよ!》 25 00:03:05,943 --> 00:03:07,945 (梨沙)《取りあえず 30万》➡ 26 00:03:07,945 --> 00:03:10,948 《それだけくれれば おとなしく帰るよ》➡ 27 00:03:10,948 --> 00:03:13,951 《そっちにとったって 悪い話じゃないだろ?》 28 00:03:13,951 --> 00:03:15,951 (文蔵)《どこかへ消えうせろ!》 29 00:03:22,960 --> 00:03:25,963 ≪(ドアの開く音) 30 00:03:25,963 --> 00:03:27,963 ≪(ドアの閉まる音) 31 00:03:30,968 --> 00:03:32,968 《あの…》 32 00:03:35,906 --> 00:03:37,906 (梨沙)《何 見てんだよ》 33 00:03:39,910 --> 00:03:43,914 《どうせ 腹の中じゃ ざまあ見ろって思ってんだろ?》 34 00:03:43,914 --> 00:03:59,930 ♬~ 35 00:03:59,930 --> 00:04:03,934 《八重子さん これを彼女に》 36 00:04:03,934 --> 00:04:05,936 (八重子)《奥さま》 37 00:04:05,936 --> 00:04:07,936 (詩織)《お願いします》 38 00:04:10,941 --> 00:04:14,945 なぜ 母は その女性に そこまで? 39 00:04:14,945 --> 00:04:20,951 (八重子)おなかに 子供がいたからです。 40 00:04:20,951 --> 00:04:22,953 えっ? 41 00:04:22,953 --> 00:04:28,959 (八重子)詩織さまの優しさが その子の命を救ったんです。 42 00:04:28,959 --> 00:04:43,959 ♬~ 43 00:04:53,918 --> 00:04:56,921 (加奈子)この間は ごめんね。 44 00:04:56,921 --> 00:04:58,921 あっ いや。 45 00:05:00,925 --> 00:05:03,928 (加奈子)満さんに会ってくる。 46 00:05:03,928 --> 00:05:05,928 そうか。 47 00:05:07,932 --> 00:05:09,932 じゃあ。 48 00:05:19,944 --> 00:05:39,897 ♬~ 49 00:05:39,897 --> 00:05:51,909 ♬~ 50 00:05:51,909 --> 00:05:54,912 (加奈子)大丈夫? 51 00:05:54,912 --> 00:05:57,915 ああ。 52 00:05:57,915 --> 00:06:01,919 加奈子は? 平気? 53 00:06:01,919 --> 00:06:03,919 (加奈子)私? 54 00:06:05,923 --> 00:06:08,926 俺のせいで 色々 迷惑 掛けたろ? 55 00:06:08,926 --> 00:06:12,926 (加奈子)ううん。 私のことは気にしないで。 56 00:06:15,933 --> 00:06:21,933 あんな手紙だけで お前の目の前から消えて ごめん。 57 00:06:24,942 --> 00:06:28,946 ずるいのは 分かってたけど➡ 58 00:06:28,946 --> 00:06:32,946 面と向かって話したら 決心が鈍りそうで。 59 00:06:34,885 --> 00:06:38,889 あの部屋 引き払おうと思う。 60 00:06:38,889 --> 00:06:40,891 えっ? 61 00:06:40,891 --> 00:06:42,893 なかなか 踏ん切りが つかなかったんだけど➡ 62 00:06:42,893 --> 00:06:45,893 そうするのが 一番いいと思って。 63 00:06:48,899 --> 00:06:54,905 私 満さんに 変わることばかり 求めてた。 64 00:06:54,905 --> 00:07:00,911 ありのままの あなたが どんな人なのか考えもしないで。 65 00:07:00,911 --> 00:07:04,911 出会ったころは ちゃんと見えてたはずなのにね。 66 00:07:06,917 --> 00:07:10,917 謝らなきゃいけないのは私の方。 67 00:07:14,925 --> 00:07:18,929 俺は ずっと➡ 68 00:07:18,929 --> 00:07:22,929 加奈子にふさわしい男に なりたいって思ってた。 69 00:07:24,935 --> 00:07:27,938 だけど 理想を追えば追うほど➡ 70 00:07:27,938 --> 00:07:31,959 自分が ちっぽけな人間だって 思い知って➡ 71 00:07:31,959 --> 00:07:34,959 現実から 逃げ回ってた。 72 00:07:36,880 --> 00:07:40,884 ホント 情けないよな。 73 00:07:40,884 --> 00:07:44,884 満さんは ちっぽけな人なんかじゃないよ。 74 00:07:46,890 --> 00:07:52,896 いつも 自分のことより 人のことを優先して考えてる。➡ 75 00:07:52,896 --> 00:07:56,896 それは 誰よりも 人の痛みが分かるからでしょ? 76 00:07:58,902 --> 00:08:00,902 私に対しても そう。 77 00:08:04,908 --> 00:08:07,911 満さんの優しさ…。 78 00:08:07,911 --> 00:08:10,911 私は いつも うれしかったよ。 79 00:08:13,917 --> 00:08:18,917 でも あなたを幸せにできるのは 私じゃない。 80 00:08:21,925 --> 00:08:25,925 だから 私 もう待たないね。 81 00:08:27,931 --> 00:08:29,931 加奈子…。 82 00:08:34,872 --> 00:08:37,872 加奈子との時間は…。 83 00:08:40,878 --> 00:08:44,878 俺にとって 全部 本物だった。 84 00:08:49,887 --> 00:08:51,889 変だね。 85 00:08:51,889 --> 00:08:56,889 こんなことになって やっと お互い 本音で 話せた気がする。 86 00:09:02,900 --> 00:09:06,904 じゃあ もう行くね。 87 00:09:06,904 --> 00:09:08,904 加奈子! 88 00:09:12,910 --> 00:09:14,910 加奈子にもいるよ。 89 00:09:17,915 --> 00:09:20,915 ホントに 加奈子を幸せにしてくれるやつ。 90 00:09:24,922 --> 00:09:28,926 不器用だけど➡ 91 00:09:28,926 --> 00:09:31,926 真っすぐ 加奈子のことだけを見詰めている。 92 00:09:34,865 --> 00:09:38,869 お前を幸せにできるのは➡ 93 00:09:38,869 --> 00:09:40,869 そういう男だ。 94 00:09:48,879 --> 00:09:51,882 ≪(ドアの開く音) 95 00:09:51,882 --> 00:09:53,884 ≪(ドアの閉まる音) 96 00:09:53,884 --> 00:10:08,884 ♬~ 97 00:12:12,923 --> 00:12:32,943 ♬~ 98 00:12:32,943 --> 00:12:37,948 ♬~ 99 00:12:37,948 --> 00:12:40,951 ≪(ノック) はい。 100 00:12:40,951 --> 00:12:42,953 ≪兄さん ちょっといいかな? 101 00:12:42,953 --> 00:12:44,953 ああ。 102 00:12:49,960 --> 00:12:52,963 どうした? 103 00:12:52,963 --> 00:12:54,965 兄さん…。 104 00:12:54,965 --> 00:12:59,965 もしかしたら 父さんに もう1人 子供がいたかもしれない。 105 00:13:02,973 --> 00:13:05,976 《その女性は 今 どうしてるんですか?》 106 00:13:05,976 --> 00:13:08,979 (八重子)《それから 数カ月後➡ 107 00:13:08,979 --> 00:13:12,916 病院で 赤ちゃんを産んで すぐに亡くなりました》 108 00:13:12,916 --> 00:13:14,918 《あっ その子は?》 109 00:13:14,918 --> 00:13:19,923 《身寄りがないということで 施設に預けることになって➡ 110 00:13:19,923 --> 00:13:21,925 それっきりです》 111 00:13:21,925 --> 00:13:26,930 《その後 どこにいるのかは 私も存じ上げません》 112 00:13:26,930 --> 00:13:31,935 あの親父のことだから 考えられなくはない話だな。 113 00:13:31,935 --> 00:13:34,938 もし その子が生きてるなら 父さんが死んだことだけでも➡ 114 00:13:34,938 --> 00:13:36,940 伝えてあげた方が いいんじゃないかな。 115 00:13:36,940 --> 00:13:38,942 そうだな。 116 00:13:38,942 --> 00:13:44,948 でも まずは 満兄さんの無実を 証明することが 先だ。 117 00:13:44,948 --> 00:13:47,951 それが終わったら 一緒に捜そう。 118 00:13:47,951 --> 00:13:49,953 うん。 119 00:13:49,953 --> 00:14:09,973 ♬~ 120 00:14:09,973 --> 00:14:20,917 ♬~ 121 00:14:20,917 --> 00:14:24,921 [TEL](呼び出し音) 122 00:14:24,921 --> 00:14:28,925 あっ 黒澤です。 先ほどは ありがとうございました。 123 00:14:28,925 --> 00:14:31,928 あの すみません さっき聞いた お話なんですが➡ 124 00:14:31,928 --> 00:14:35,932 女性が出産した 病院の名前 教えていただけませんか? 125 00:14:35,932 --> 00:14:53,950 ♬~ 126 00:14:53,950 --> 00:14:58,950 (文蔵)《お~い 誰か! 人殺しが ここに いるぞ!》 127 00:15:07,964 --> 00:15:10,984 《一緒に逃げてくれ 頼む》 128 00:15:10,984 --> 00:15:13,904 (久留美)《いいよ》➡ 129 00:15:13,904 --> 00:15:15,904 《一緒に逃げよう》 130 00:15:26,917 --> 00:15:29,920 逃走中に どこかに 立ち寄ったりしなかったか? 131 00:15:29,920 --> 00:15:32,923 銀行でも 店でもいい。 132 00:15:32,923 --> 00:15:34,925 いや。 133 00:15:34,925 --> 00:15:38,929 とにかく 人目を避けんのに必死だったから。 134 00:15:38,929 --> 00:15:41,932 そうか。 135 00:15:41,932 --> 00:15:44,935 厳しいか? 136 00:15:44,935 --> 00:15:46,937 今のところ こっちが不利だ。 137 00:15:46,937 --> 00:15:49,940 親父を殴ったという事実が 殺意の表れであると➡ 138 00:15:49,940 --> 00:15:53,944 検察側は 厳しく 追及してくると思う。 139 00:15:53,944 --> 00:15:57,944 それを覆す 有力な証拠を 手に入れないと。 140 00:16:02,953 --> 00:16:07,953 あの日 もっと冷静に話すべきだった。 141 00:16:09,960 --> 00:16:13,897 殴るつもりなんてなかったんだ。 142 00:16:13,897 --> 00:16:16,900 でも 一瞬 頭に血が上って…。 143 00:16:16,900 --> 00:16:19,903 《お願いします。 久留美と別れてください》 144 00:16:19,903 --> 00:16:23,907 (文蔵)《野良犬ごときが 言うことかよ!》➡ 145 00:16:23,907 --> 00:16:26,910 《あっ そうだ 結婚するかな》➡ 146 00:16:26,910 --> 00:16:28,912 《完全に 自分の物にして 言いなりにさせるか》➡ 147 00:16:28,912 --> 00:16:32,916 《寂しい女ほど 使い勝手がいいからな》 148 00:16:32,916 --> 00:16:36,920 これ以上 あいつの犠牲者を 出したくなかった。 149 00:16:36,920 --> 00:16:38,922 彼女のためだったんだろ? 150 00:16:38,922 --> 00:16:40,922 久留美は 関係ない。 151 00:16:42,926 --> 00:16:45,926 俺が 未熟だっただけだ。 152 00:16:50,934 --> 00:16:52,936 今 死亡推定時刻の間に➡ 153 00:16:52,936 --> 00:16:56,940 兄さんを目撃した人がいないか 捜してるところだ。 154 00:16:56,940 --> 00:16:59,943 兄さんも 何か思い出したら 呼んでくれ。 155 00:16:59,943 --> 00:17:01,943 分かった。 156 00:17:05,949 --> 00:17:08,952 最後まで 希望を持とう。 157 00:17:08,952 --> 00:17:11,952 ああ。 ああ。 158 00:17:13,890 --> 00:17:18,890 そういえば 昨日 ようやく 加奈子と話ができてさ…。 159 00:17:20,897 --> 00:17:23,900 別れたよ。 160 00:17:23,900 --> 00:17:28,905 俺から ちゃんと 言わなきゃ いけないことだったのに➡ 161 00:17:28,905 --> 00:17:31,905 加奈子から切り出してくれた。 162 00:17:35,912 --> 00:17:42,912 よかったら これからも 気に掛けてやってもらえるか? 163 00:17:44,921 --> 00:17:46,921 分かった。 164 00:18:06,943 --> 00:18:22,892 ♬~ 165 00:18:22,892 --> 00:18:28,898 [TEL](呼び出し音) 166 00:18:28,898 --> 00:18:32,902 [TEL](アナウンス)「ただ今 電話に出ることができません」➡ 167 00:18:32,902 --> 00:18:39,909 「ピーという発信音の後に お名前とご用件をお話しください」 168 00:18:39,909 --> 00:18:42,912 汐月総合病院で 生まれた子です。 169 00:18:42,912 --> 00:18:44,914 お産のときに 母親が亡くなって➡ 170 00:18:44,914 --> 00:18:46,916 施設に入ったことだけは 分かってるんですが➡ 171 00:18:46,916 --> 00:18:50,916 そちらに 該当する人は いないでしょうか? 172 00:18:52,922 --> 00:18:56,926 あっ そうですか。 173 00:18:56,926 --> 00:19:00,930 突然 すみませんでした。 失礼します。 174 00:19:00,930 --> 00:19:20,884 ♬~ 175 00:19:20,884 --> 00:19:23,887 [TEL](アナウンス)「最初の保存された メッセージです」 176 00:19:23,887 --> 00:19:26,890 [TEL](勲のメッセージ)「加奈子…」➡ 177 00:19:26,890 --> 00:19:29,893 「今日 兄さんに会ってきた」➡ 178 00:19:29,893 --> 00:19:35,899 「一番 誰かが必要なときに そばにいてやれなくて ごめん」➡ 179 00:19:35,899 --> 00:19:42,906 「全てが終わったら また 色々 話ができたらと思う」➡ 180 00:19:42,906 --> 00:19:44,906 「昔みたいに」 181 00:19:46,910 --> 00:19:49,913 [TEL](勲のメッセージ)「満兄さんのこと 何か進展があったら➡ 182 00:19:49,913 --> 00:19:52,916 また連絡する」➡ 183 00:19:52,916 --> 00:19:54,916 「じゃあ」 184 00:21:42,926 --> 00:21:45,929 (久留美)珍しいことも あるものね。➡ 185 00:21:45,929 --> 00:21:49,933 この前は 弟さん。 今日は あなた。➡ 186 00:21:49,933 --> 00:21:51,933 バラン ロック。 (バーテンダー)はい。 187 00:21:55,939 --> 00:21:59,943 (久留美)で 話って何? 188 00:21:59,943 --> 00:22:02,943 兄さんの弁護を 引き受けることになった。 189 00:22:04,948 --> 00:22:06,950 (久留美)そう。 190 00:22:06,950 --> 00:22:12,956 今… こちらでも 一から調べ直してるところだ。 191 00:22:12,956 --> 00:22:15,956 ただ状況は 依然として厳しい。 192 00:22:19,963 --> 00:22:22,966 (久留美)私のせいね。 193 00:22:22,966 --> 00:22:26,970 彼の気持ちを 踏みにじって 裏切って…。 194 00:22:26,970 --> 00:22:30,990 ホントに 罰を受けるべきなのは 私なのにね。 195 00:22:30,990 --> 00:22:33,990 そんなこと 満兄さんは望んでないよ。 196 00:22:35,912 --> 00:22:42,919 あの日 兄さんは 父から あなたを守ろうとしたんだ。 197 00:22:42,919 --> 00:22:44,921 (久留美)えっ? 198 00:22:44,921 --> 00:22:47,921 母と同じ目に 遭わせたくなくて。 199 00:22:55,932 --> 00:23:04,941 僕たちの母は 父に いいように利用され➡ 200 00:23:04,941 --> 00:23:06,941 自ら命を絶った。 201 00:23:09,946 --> 00:23:13,946 母の二の舞いには させたくなかったんだよ。 202 00:23:15,952 --> 00:23:18,955 バカな人。 203 00:23:18,955 --> 00:23:22,959 私なんか守っても 何の得もしないのに。 204 00:23:22,959 --> 00:23:25,959 それが 満兄さんなんだよ。 205 00:23:29,966 --> 00:23:33,966 今まで どんなに ひどい仕打ちを 受けても ずっと耐えてきた。 206 00:23:36,906 --> 00:23:38,906 でも あの日…。 207 00:23:41,911 --> 00:23:47,911 あなたのことを言われ 兄は 生まれて初めて 父を殴ったんだ。 208 00:23:55,925 --> 00:24:00,925 時間 戻せないかな。 209 00:24:05,935 --> 00:24:09,939 考えないようにしてたのよ 彼のこと ずっと。 210 00:24:09,939 --> 00:24:15,939 だから 彼から 何度も 電話が来たけど 出なかった。 211 00:24:17,947 --> 00:24:22,952 (久留美)だけど あの夜 何にもすることがなくて➡ 212 00:24:22,952 --> 00:24:26,956 つい 気になって 彼からの留守電を聞いた。➡ 213 00:24:26,956 --> 00:24:30,977 それで 初めて 様子が おかしいことに 気が付いたの。 214 00:24:30,977 --> 00:24:34,977 私が もっと早く 電話に出てれば…。 215 00:24:36,899 --> 00:24:40,903 でも もう 何を言っても手遅れね。 216 00:24:40,903 --> 00:24:43,903 私に できることなんて 何にもない。 217 00:24:49,912 --> 00:24:51,912 会いに行くことは できるだろ。 218 00:24:53,916 --> 00:25:02,916 裁判になる前に 一度でいい 顔 見に行ってやってくれないか? 219 00:25:13,936 --> 00:25:15,938 じゃあ。 220 00:25:15,938 --> 00:25:32,889 ♬~ 221 00:25:32,889 --> 00:25:39,896 「久留美へ こんなことに巻き込んで ごめん」 222 00:25:39,896 --> 00:25:43,896 「一緒に逃げようと言ってくれて うれしかった」 223 00:25:45,902 --> 00:25:48,905 「もし いつか ここから出られたら」 224 00:25:48,905 --> 00:25:59,905 ♬~ 225 00:26:02,919 --> 00:26:04,919 (末松)お下げします。 226 00:26:08,925 --> 00:26:10,927 おはよう。 (末松)おはようございます。 227 00:26:10,927 --> 00:26:12,929 あっ ごめん。 僕 今日 朝食 大丈夫だから。 228 00:26:12,929 --> 00:26:15,932 (末松)そうですか。 かしこまりました。 229 00:26:15,932 --> 00:26:18,935 出掛けるのか? うん ちょっとね。 230 00:26:18,935 --> 00:26:21,938 人と会う約束してて。 そうか。 231 00:26:21,938 --> 00:26:24,941 ≪(小栗)おはようございます。➡ 232 00:26:24,941 --> 00:26:27,944 私も これから 黒澤地所に行ってまいります。 233 00:26:27,944 --> 00:26:30,963 会社のこと 任せきりにして すみません。 234 00:26:30,963 --> 00:26:35,885 (小栗)あっ いえ。 家の中のことは 末松に頼んでありますので。 235 00:26:35,885 --> 00:26:37,887 (末松)お任せください。 236 00:26:37,887 --> 00:26:39,889 じゃあ いってきます。 (小栗)いってまいります。 237 00:26:39,889 --> 00:26:41,889 (末松)お気を付けて。 238 00:26:45,895 --> 00:26:48,898 (末松)勲さまも 病み上がりなんですから➡ 239 00:26:48,898 --> 00:26:50,900 あまり ご無理なさらないでくださいね。 240 00:26:50,900 --> 00:26:52,900 ああ。 241 00:26:58,908 --> 00:27:17,927 ♬~ 242 00:27:17,927 --> 00:27:19,929 ♬~ 243 00:27:19,929 --> 00:27:24,934 (久留美)《だけど あの夜 何にもすることがなくて…》 244 00:27:24,934 --> 00:27:44,887 ♬~ 245 00:27:44,887 --> 00:27:52,895 ♬~ 246 00:27:52,895 --> 00:27:54,897 (男性)はい。 すみません。 247 00:27:54,897 --> 00:27:57,897 昨日 電話をした 黒澤です。 248 00:27:59,902 --> 00:28:02,905 ≪(ドアの開く音) 249 00:28:02,905 --> 00:28:05,908 急用って 何だよ? 1点 確認したいことがあるんだ。 250 00:28:05,908 --> 00:28:09,912 えっ? あの日…。 251 00:28:09,912 --> 00:28:11,914 佐々木 純也? はい。 252 00:28:11,914 --> 00:28:13,916 その人の行方を捜してるんです。 253 00:28:13,916 --> 00:28:16,919 児童養護施設で 中学まで 一緒だったと伺いまして。 254 00:28:16,919 --> 00:28:18,921 ああ。 255 00:28:18,921 --> 00:28:22,925 何となく覚えてますよ。 すごい おとなしいやつで…。 256 00:28:22,925 --> 00:28:25,928 あっ 今の連絡先とか ご存じないですか? 257 00:28:25,928 --> 00:28:28,931 いや そこまで 仲が良かったわけじゃないから。 258 00:28:28,931 --> 00:28:30,950 そうですか。 259 00:28:30,950 --> 00:28:33,869 すみません 突然。 ありがとうございました。 260 00:28:33,869 --> 00:28:35,869 いえ。 261 00:28:37,873 --> 00:28:41,873 あっ 待って。 写真ならあるかも。 262 00:28:48,884 --> 00:28:52,884 (男性)これこれ こいつですよ 左端の。 263 00:28:54,890 --> 00:28:59,895 自分を捨てた親を 恨んでるって よく言ってたな。 264 00:28:59,895 --> 00:29:19,915 ♬~ 265 00:29:19,915 --> 00:29:39,869 ♬~ 266 00:29:39,869 --> 00:29:59,889 ♬~ 267 00:29:59,889 --> 00:30:02,892 ♬~ 268 00:30:02,892 --> 00:30:05,892 おかえりなさいませ。 お茶を お入れいたしました。 269 00:30:09,899 --> 00:30:11,901 本日は ロシアンティーです。 270 00:30:11,901 --> 00:30:13,903 サクランボのジャムが 手に入った…。 271 00:30:13,903 --> 00:30:18,903 事件の日 満兄さんから 電話を受けなかったか? 272 00:30:28,918 --> 00:30:30,918 答えろ。 273 00:30:32,855 --> 00:30:35,858 吉岡 久留美は あの日 うちに来る予定なんかなかった。 274 00:30:35,858 --> 00:30:44,867 なのに お前は 彼女が来ると 電話で 兄さんに伝えたそうだな。 275 00:30:44,867 --> 00:30:46,869 ☎ 276 00:30:46,869 --> 00:30:48,871 《はい 黒澤でございます》 277 00:30:48,871 --> 00:30:51,874 《あのさ 久留美 今 そっち行ってないか?》 278 00:30:51,874 --> 00:30:57,880 (末松)《いえ いらしてないです。 あっ ただ…》 279 00:30:57,880 --> 00:30:59,882 《ただ 何だよ?》 280 00:30:59,882 --> 00:31:02,885 《あっ いえ…。 旦那さまが➡ 281 00:31:02,885 --> 00:31:05,888 今夜も来られるようなことを おっしゃってました》 282 00:31:05,888 --> 00:31:07,888 なぜ そんな嘘を言った? 283 00:31:12,895 --> 00:31:17,900 [TEL](呼び出し音) 兄さん 出て! 勲兄さん! 284 00:31:17,900 --> 00:31:25,900 [TEL] 285 00:31:30,913 --> 00:31:32,913 何が おかしい? 286 00:31:40,923 --> 00:31:44,923 僕は この日を ずっと待っていました。 287 00:31:46,929 --> 00:31:48,931 (梨沙)《取りあえず 30万》 288 00:31:48,931 --> 00:31:51,934 《それだけくれれば おとなしく帰るよ》➡ 289 00:31:51,934 --> 00:31:54,937 《そっちにとったって 悪い話じゃないだろ?》 290 00:31:54,937 --> 00:31:56,937 《うせろ》 291 00:31:58,941 --> 00:32:02,941 《頼むよ。 ホントに困ってんだよ》 292 00:32:04,947 --> 00:32:06,949 (文蔵)《最初から 金が目的か?》 293 00:32:06,949 --> 00:32:12,955 《違うよ。 私 ホントに妊娠してて 他に 頼れる人がいないんだよ》 294 00:32:12,955 --> 00:32:16,955 《どうせ 俺の子かどうかも 分からんのだろ?》 295 00:32:18,961 --> 00:32:22,961 《いいから どこかへ 消えうせろ!》 296 00:32:24,967 --> 00:32:28,971 《おなかの子と 一緒に死ねって言うのかよ!》 297 00:32:28,971 --> 00:32:30,971 《俺の知ったことかよ!》 298 00:32:40,916 --> 00:32:44,920 《八重子さん これを彼女に》 299 00:32:44,920 --> 00:32:46,922 (八重子)《奥さま》 300 00:32:46,922 --> 00:32:50,926 (詩織)《お願いします》 (八重子)《でも…》 301 00:32:50,926 --> 00:32:53,926 《おなかの子に 罪はないでしょ?》 302 00:33:00,936 --> 00:33:03,939 (八重子)《あの…》➡ 303 00:33:03,939 --> 00:33:05,939 《あの…》 304 00:33:09,945 --> 00:33:13,949 《奥さまからです》 305 00:33:13,949 --> 00:33:17,953 《ちゃんと 病院に行って お体 大切にするようにとの➡ 306 00:33:17,953 --> 00:33:20,956 お言付けがございました》 307 00:33:20,956 --> 00:33:33,903 ♬~ 308 00:33:33,903 --> 00:33:35,905 《亡くなった?》 (医師)《ええ》➡ 309 00:33:35,905 --> 00:33:39,909 《彼女の手帳に 丸谷さんのご連絡先を書いた➡ 310 00:33:39,909 --> 00:33:44,914 メモが挟んであったので お電話したしだいです》➡ 311 00:33:44,914 --> 00:33:49,914 《このままだと この子は 施設に送るしかないんです》 312 00:33:51,921 --> 00:33:55,921 (医師)《父親について 何か聞いていませんでしたか?》 313 00:33:57,927 --> 00:33:59,929 《すみません》 314 00:33:59,929 --> 00:34:06,936 《私も そんなに近しい 間柄ではなかったので➡ 315 00:34:06,936 --> 00:34:08,938 何も知りません》 316 00:34:08,938 --> 00:34:10,938 (医師)《そうですか》 317 00:34:19,949 --> 00:34:22,949 やっと 気付いてくださいましたね。 318 00:34:24,954 --> 00:34:27,957 なかなか気付いてもらえなくて 焦りましたよ。 319 00:34:27,957 --> 00:34:30,976 (男の子)《待てえ!》➡ 320 00:34:30,976 --> 00:34:33,896 《えいや えいや えいや》 (男性)《やられた》➡ 321 00:34:33,896 --> 00:34:37,896 《よし。 おう 強いね。 捕まえた》 322 00:34:40,903 --> 00:34:43,906 ☎(女性)《梨沙? ああ 覚えてるよ》➡ 323 00:34:43,906 --> 00:34:47,910 《急に 店 辞めて えらい迷惑 掛けられてさ》➡ 324 00:34:47,910 --> 00:34:50,913 《後で聞いたんだけど 黒澤 文蔵の子供を➡ 325 00:34:50,913 --> 00:34:52,915 妊娠したとかでさ》 326 00:34:52,915 --> 00:34:57,920 (少年)《黒澤 文蔵》 327 00:34:57,920 --> 00:35:11,934 ♬~ 328 00:35:11,934 --> 00:35:13,934 《兄さん!》 329 00:35:15,938 --> 00:35:17,940 《涼》 《兄さんも 今 帰り?》 330 00:35:17,940 --> 00:35:19,942 《ああ》 《よかった》 331 00:35:19,942 --> 00:35:23,946 《数学でさ どうしても分からない 問題があって➡ 332 00:35:23,946 --> 00:35:25,946 兄さんに 教えてもらおうと思って》 333 00:35:27,950 --> 00:35:29,950 《えっとね…》 334 00:35:33,889 --> 00:35:35,489 (少年)《兄さん》 335 00:35:37,126 --> 00:35:40,896 まさか お前が…。 336 00:35:40,896 --> 00:35:45,901 殺されるべくして 殺された父親と➡ 337 00:35:45,901 --> 00:35:50,901 その罪をかぶった 能なしの息子。 338 00:35:53,909 --> 00:35:55,911 これ以上 完璧な采配が 他にありますか? 339 00:35:55,911 --> 00:35:57,913 何を言ってる? 340 00:35:57,913 --> 00:36:14,930 ♬~ 341 00:36:14,930 --> 00:36:17,933 (少年)《あの…》➡ 342 00:36:17,933 --> 00:36:20,933 《僕 あなたの息子です》 343 00:36:23,939 --> 00:36:27,939 (少年)《聞いたんです 母の知り合いから》 344 00:36:36,885 --> 00:36:39,888 (文蔵)《物乞いが》 345 00:36:39,888 --> 00:36:51,900 ♬~ 346 00:36:51,900 --> 00:36:53,902 刑事さん! 347 00:36:53,902 --> 00:36:56,905 お願いします! 僕と一緒に来てください! 348 00:36:56,905 --> 00:36:58,907 (入江)えっ? 殺害動機のある人物が➡ 349 00:36:58,907 --> 00:37:00,909 あの屋敷の中に もう1人 いたんです! 350 00:37:00,909 --> 00:37:20,929 ♬~ 351 00:37:20,929 --> 00:37:25,934 ♬~ 352 00:37:25,934 --> 00:37:28,934 結構 うまくやったでしょ? 353 00:37:30,956 --> 00:37:33,956 お前が殺したのか? 354 00:37:37,880 --> 00:37:39,880 答えろ。 355 00:37:43,886 --> 00:37:45,886 お前が殺したのか!? 356 00:37:51,894 --> 00:37:53,896 兄が 電話に出なくて 心配なんです! 357 00:37:53,896 --> 00:37:56,896 とにかく お願いします! 358 00:38:02,905 --> 00:38:05,908 (入江)行きましょう。 宮島! 359 00:38:05,908 --> 00:38:25,928 ♬~ 360 00:38:25,928 --> 00:38:36,872 ♬~ 361 00:38:36,872 --> 00:38:40,876 あんなやつ…➡ 362 00:38:40,876 --> 00:38:44,176 死んで 当然なんですよ! 363 00:38:46,882 --> 00:38:53,889 僕にだけは 聞こえていたんですよ あなたの心の叫びが。 364 00:38:53,889 --> 00:38:59,889 全て あなたのためにやったんです。 365 00:39:02,898 --> 00:39:04,900 勲兄さん。 366 00:39:04,900 --> 00:39:24,920 ♬~ 367 00:39:24,920 --> 00:39:35,920 ♬~