1 00:00:10,400 --> 00:00:12,090 すみません。 2 00:00:12,090 --> 00:00:15,450 (一馬)ちょっと お伺いします。 3 00:00:15,450 --> 00:00:19,490 (クロミ)はい なんでしょうか? 4 00:00:19,490 --> 00:00:22,010 あの… このへんに 5 00:00:22,010 --> 00:00:25,010 根岸さんというお宅 ありませんか? 6 00:00:32,280 --> 00:00:34,810 申し訳ありません。 7 00:00:34,810 --> 00:00:37,330 私では わかりかねます。 8 00:00:37,330 --> 00:00:40,030 そうですか…。 9 00:00:40,030 --> 00:00:44,730 いや このへんじゃ 大きな家だと思うんだけどな…。 10 00:00:44,730 --> 00:00:48,610 いや 何年か前に来たんだけど どこだったかな? 11 00:00:48,610 --> 00:00:51,640 (シャッター音) 12 00:00:51,640 --> 00:00:53,500 ちょっと! 13 00:00:53,500 --> 00:00:56,020 失礼いたしました。 14 00:00:56,020 --> 00:01:00,400 本当は 根岸様なら 存じ上げております。 15 00:01:00,400 --> 00:01:04,270 ですが 見知らぬ方に お教えできませんので 16 00:01:04,270 --> 00:01:08,140 すぐに 根岸様に お顔を確認していただきますね。 17 00:01:08,140 --> 00:01:10,160 えっ!? 18 00:01:10,160 --> 00:01:16,060 すぐに お送りいたしますので 少々 お待ちを…。 19 00:01:16,060 --> 00:01:18,920 あ… いやいや あっ… あれ? 20 00:01:18,920 --> 00:01:22,620 あ… ちょっと 番地が違ったかもな。 21 00:01:22,620 --> 00:01:25,310 あっ… 違う根岸さんだ。 22 00:01:25,310 --> 00:01:27,670 あっ なんか… すみませんね。 23 00:01:27,670 --> 00:01:29,520 あれ? おかしいな…。 24 00:01:29,520 --> 00:01:32,710 あれ? 25 00:01:32,710 --> 00:01:38,440 家政婦なら 当然… そのお顔は 存じ上げております。 26 00:01:38,440 --> 00:01:41,470 千翠様のお父様…。 27 00:01:41,470 --> 00:01:47,470 いったい 何を 企んでおられるのでしょうか…。 28 00:02:56,550 --> 00:02:59,090 (千翠)お父さん… ごめんなさい。 29 00:02:59,090 --> 00:03:03,460 言い訳はいい。 ちゃんと説明しろ。 30 00:03:03,460 --> 00:03:07,160 うまくいってたんだ…。 31 00:03:07,160 --> 00:03:09,850 あいつが パパ活して 32 00:03:09,850 --> 00:03:12,710 離婚しかないって 状況だったのに…。 33 00:03:12,710 --> 00:03:14,240 突然 誕生日パーティーとかやって 34 00:03:14,240 --> 00:03:17,260 気持ちの悪い家族ごっこ 始めてさ…。 35 00:03:17,260 --> 00:03:20,130 どうして そうなった? 家政婦だよ。 36 00:03:20,130 --> 00:03:23,160 クロミとかいう 気持ちの悪い家政婦が 37 00:03:23,160 --> 00:03:28,380 理想の家族を作る とか言って あいつらを操りだしたんだ。 38 00:03:28,380 --> 00:03:33,260 あの家政婦か…。 39 00:03:33,260 --> 00:03:36,450 けど 大丈夫! どんな手を使っても 40 00:03:36,450 --> 00:03:39,450 ニセモノの親父と妹は追い出すから! 41 00:03:41,670 --> 00:03:45,380 言うだけなら簡単だ。 具体的に どうすんだ? 42 00:03:45,380 --> 00:03:50,090 それは…。 何をちゅうちょしてんだ。 43 00:03:50,090 --> 00:03:52,280 俺と一緒に暮らしたいんだろ? 44 00:03:52,280 --> 00:03:55,810 もっと思い切ったことやれよ! 45 00:03:55,810 --> 00:03:59,180 家政婦の1人くらい とっとと ヤッちまえばいいんだよ。 46 00:03:59,180 --> 00:04:03,180 ん? できんのか? 千翠! 47 00:04:05,250 --> 00:04:08,600 はい。 48 00:04:08,600 --> 00:04:11,600 あぁ… あぁ…。 49 00:04:18,380 --> 00:04:22,080 誕生日パーティーか… ハハ…。 50 00:04:22,080 --> 00:04:27,630 お前は 覚えてないだろうが…。 51 00:04:27,630 --> 00:04:33,520 千翠の初めての誕生日にな お母さんが 52 00:04:33,520 --> 00:04:36,390 1歳でも食べられるケーキ 作ってくれてな…。 53 00:04:36,390 --> 00:04:38,410 一馬:おめでとう 千翠。 54 00:04:38,410 --> 00:04:43,460 (翠)おめでとう。 ほら… 食べて。 わぁ! 55 00:04:43,460 --> 00:04:48,680 千翠… 手づかみで 口いっぱいに頬張ってな…。 56 00:04:48,680 --> 00:04:51,870 そりゃ かわいかったぞ。 57 00:04:51,870 --> 00:04:56,090 あれこそ 本物の家族だ。 58 00:04:56,090 --> 00:04:59,290 母さん 取り戻して 59 00:04:59,290 --> 00:05:03,820 前みたいに また幸せに なりたいんだろ? 60 00:05:03,820 --> 00:05:09,220 《一馬:あの頃は幸せだった。 千翠が生まれた頃までは…》 61 00:05:09,220 --> 00:05:11,570 翠…。 62 00:05:11,570 --> 00:05:15,110 翠? (翠)はい。 63 00:05:15,110 --> 00:05:18,140 靴下。 ちょっと待って… 64 00:05:18,140 --> 00:05:22,180 《一馬:あいつは 地味で 美人じゃなかったけど 65 00:05:22,180 --> 00:05:25,540 素直な女だった。 それが…》 66 00:05:25,540 --> 00:05:31,770 ねぇ… 私 友達と 店を開きたいなって 67 00:05:31,770 --> 00:05:34,130 考えてるんだけど…。 店? なんの? 68 00:05:34,130 --> 00:05:36,150 エステ。 69 00:05:36,150 --> 00:05:39,020 マンションの一室で始められるし 友達と2人なら 70 00:05:39,020 --> 00:05:42,550 元手も そんなにいらないし…。 へぇ…。 71 00:05:42,550 --> 00:05:46,580 少しでも 家計の足しになったら 72 00:05:46,580 --> 00:05:48,580 あなたも楽になるかな と思って…。 73 00:05:50,800 --> 00:05:54,500 ふ~ん… まぁ いいんじゃない? 74 00:05:54,500 --> 00:05:58,370 ホント!? あぁ… ありがとう! 75 00:05:58,370 --> 00:06:01,730 《一馬:あの時 反対しておけば…。 76 00:06:01,730 --> 00:06:04,600 女に カネを握らせると ロクなことはない! 77 00:06:04,600 --> 00:06:06,120 仕事が軌道に乗ったら 78 00:06:06,120 --> 00:06:11,000 調子に乗って 整形までしやがった!》 79 00:06:11,000 --> 00:06:14,540 翠:あ… 私。 うん… どうなった? あの件…。 80 00:06:14,540 --> 00:06:17,230 うん… ダイレクトメールは こまめに送ってって 81 00:06:17,230 --> 00:06:19,580 言ってあったじゃない? 《一馬:顔が変わったら 82 00:06:19,580 --> 00:06:21,610 性格まで コロッと変わっちまって…》 83 00:06:21,610 --> 00:06:23,970 千翠:ママ! パパ! うん お願いね。 84 00:06:23,970 --> 00:06:25,990 あっ 書類? (千翠)ママ! パパ! 85 00:06:25,990 --> 00:06:30,030 は~い! ねぇ 千翠 呼んでるから 行ってあげて。 86 00:06:30,030 --> 00:06:32,380 は? 俺も今 忙しいんだよ。 87 00:06:32,380 --> 00:06:36,250 何が 忙しい よ! ダラダラしてるだけじゃない! 88 00:06:36,250 --> 00:06:38,280 あぁ!? もう… 家のことくらい 89 00:06:38,280 --> 00:06:41,140 手伝ってよ! 稼ぎだって少ないんだから! 90 00:06:41,140 --> 00:06:45,170 《一馬:美人社長とか もてはやされて 91 00:06:45,170 --> 00:06:48,040 俺を見下すようになりやがった! 92 00:06:48,040 --> 00:06:53,430 あげく 千翠を連れて 若い男と逃げやがって…》 93 00:06:53,430 --> 00:07:00,820 (バイブ音) 94 00:07:00,820 --> 00:07:03,190 あっ…。 (バイブ音) 95 00:07:03,190 --> 00:07:06,880 はい… はい あ~ もしもし… あっ… はい! 96 00:07:06,880 --> 00:07:09,740 あの… だから あの…。 97 00:07:09,740 --> 00:07:15,800 あの女も あの家も あの会社も… 全部 俺のものなんですよ。 98 00:07:15,800 --> 00:07:17,500 会社が手に入ったら 今 借りてるものを 99 00:07:17,500 --> 00:07:21,030 全部 耳そろえて 返しますから…。 はい…。 100 00:07:21,030 --> 00:07:24,030 ですから もうちょっと… もうちょっと待ってください! 101 00:07:26,750 --> 00:07:28,100 (翠)知らせてくれて ありがとう。 102 00:07:28,100 --> 00:07:35,100 この男は たしかに 私の元夫… 緑川一馬よ。 103 00:07:39,210 --> 00:07:42,410 千翠の父親で…。 104 00:07:42,410 --> 00:07:46,410 私が いちばん会いたくない男。 105 00:07:47,970 --> 00:07:52,010 話したくなければ 無理に話されなくても 106 00:07:52,010 --> 00:07:54,200 結構です…。 いいえ! 107 00:07:54,200 --> 00:07:59,420 クロミさんには 聞いていただきたいわ。 108 00:07:59,420 --> 00:08:08,170 あいつとの結婚生活は… 毎日が地獄だったわ。 109 00:08:08,170 --> 00:08:11,040 熱っ! お前 やけどすんだろうが! 110 00:08:11,040 --> 00:08:15,570 バカ! テメエ! あぁ!? なに考えてんだ ブス! 111 00:08:15,570 --> 00:08:17,760 お茶も ロクに入れらんねぇのかよ。 112 00:08:17,760 --> 00:08:20,120 あぁ? 家事もできないし 料理も ロクに作れないし…。 113 00:08:20,120 --> 00:08:22,640 最低の女だな お前! 114 00:08:22,640 --> 00:08:24,640 何 ボーッとしてんだよ! 入れ直せ! 115 00:08:27,360 --> 00:08:30,220 熱っ! ハハハハ! 116 00:08:30,220 --> 00:08:33,940 どんくせぇ…。 なんだ? その顔… 117 00:08:33,940 --> 00:08:37,460 (翠)稼ぎは少ないし 自分勝手だし…。 118 00:08:37,460 --> 00:08:40,160 なんのとりえもない男。 119 00:08:40,160 --> 00:08:45,040 私を無能扱いして 支配することでしか 120 00:08:45,040 --> 00:08:50,750 自尊心を満たせなかった 最低の男なの! 121 00:08:50,750 --> 00:08:55,750 あいつから逃れるために 私は 力をつけた。 122 00:08:58,340 --> 00:09:01,040 まともな家族を作りたかった。 123 00:09:01,040 --> 00:09:07,040 千翠と… 新しい家族と…。 124 00:09:08,950 --> 00:09:16,020 千翠様は 今のお話を ご存じですか? 125 00:09:16,020 --> 00:09:18,370 知らないわ。 126 00:09:18,370 --> 00:09:22,750 千翠には 父親のことを 悪く思わせるのは 127 00:09:22,750 --> 00:09:26,750 かわいそうだから 本当のことは伝えてない。 128 00:09:28,640 --> 00:09:31,330 はぁ…。 129 00:09:31,330 --> 00:09:38,070 私の人生で… 記憶から消したい男。 130 00:09:38,070 --> 00:09:40,940 どうして 今ごろ この家に現れたのかしら…。 131 00:09:40,940 --> 00:09:44,130 ご安心ください。 132 00:09:44,130 --> 00:09:50,130 この男が ご家族に近づかないよう 十分 気をつけます。 133 00:09:54,710 --> 00:09:57,500 (一馬)黒見白華…。 (シャッター音) 134 00:09:57,500 --> 00:10:00,200 数々の金持ちの家で 家政婦を務め 135 00:10:00,200 --> 00:10:04,760 その名は 一部のセレブの間で 知れ渡っている。 136 00:10:04,760 --> 00:10:09,760 だが その正体は謎… か。 137 00:10:23,940 --> 00:10:26,300 (ドアベルの音) 138 00:10:26,300 --> 00:10:27,820 (菜々)いらっしゃい。 139 00:10:27,820 --> 00:10:31,820 お一人? どうぞ。 140 00:10:33,710 --> 00:10:37,750 もう 雨やんでました? あぁ。 141 00:10:37,750 --> 00:10:42,800 お客さん 初めてよね? あぁ… いい店だね。 142 00:10:42,800 --> 00:10:46,840 まぁ 小さいながら 私のお城なんで…。 143 00:10:46,840 --> 00:10:48,860 へぇ…。 144 00:10:48,860 --> 00:10:52,220 掃除も行き届いてるし…。 145 00:10:52,220 --> 00:10:55,220 さすが 元家政婦さんだね。 146 00:10:58,290 --> 00:11:00,810 あなた… 何? 147 00:11:00,810 --> 00:11:05,350 家政婦なんて もっと簡単に 見つかると思ったけどさ 148 00:11:05,350 --> 00:11:09,390 世の中には 金持ちってのが いっぱい いるもんだね。 149 00:11:09,390 --> 00:11:10,920 え… 何軒 探りを入れたか…。 150 00:11:10,920 --> 00:11:15,620 やっと見つけたよ あんた。 151 00:11:15,620 --> 00:11:17,810 えっ 何? 何が聞きたいの? 152 00:11:17,810 --> 00:11:21,680 ねぇ ちょっと待って! 私 なんにもやってないからね! 153 00:11:21,680 --> 00:11:23,040 そりゃ このへんじゃ 客に 女 紹介する店もあるって 154 00:11:23,040 --> 00:11:25,220 聞くけどさ…。 待て 待て 待て…。 155 00:11:25,220 --> 00:11:28,250 うちは 一切 そういう商売…。 俺は サツじゃないよ。 156 00:11:28,250 --> 00:11:32,250 ねっ! ちょっとさ 聞きたいことがあってさ…。 157 00:11:34,310 --> 00:11:37,340 こいつのことなんだけど…。 158 00:11:37,340 --> 00:11:39,190 あぁっ! 159 00:11:39,190 --> 00:11:42,390 覚えてるでしょ? あんた 昔 一緒に働いてた…。 160 00:11:42,390 --> 00:11:45,420 黒見白華…。 あぁ。 161 00:11:45,420 --> 00:11:48,960 えっ… この子 なんかやったの? いやいや…。 162 00:11:48,960 --> 00:11:52,840 ママがさ… 知ってること なんか 教えてよ。 163 00:11:52,840 --> 00:11:56,530 どんなことでもいいからさ。 164 00:11:56,530 --> 00:11:59,060 家政婦が職場の人のこと いろいろ しゃべるのはねぇ…。 165 00:11:59,060 --> 00:12:04,110 もう 家政婦じゃないだろ? それにさ… 教えてくれたらさ 166 00:12:04,110 --> 00:12:06,110 礼もするよ。 ん? 167 00:12:08,150 --> 00:12:13,030 (菜々)3年くらい前かな… 私が仕えてた ある企業の 168 00:12:13,030 --> 00:12:16,560 会長さんのお宅に 彼女が働きにきたの。 169 00:12:16,560 --> 00:12:18,580 若いのに もう 仕事は完璧。 170 00:12:18,580 --> 00:12:20,110 気が利くっていうか なんていうか…。 171 00:12:20,110 --> 00:12:25,110 で… その家の 主人に気に入られて…。 172 00:12:27,010 --> 00:12:29,360 はい どうぞ…。 173 00:12:29,360 --> 00:12:33,360 で… なんか おかしなことなかった? 174 00:12:35,760 --> 00:12:41,320 まっ 気に入られたはいいけど その 気に入られ方が異常で…。 175 00:12:41,320 --> 00:12:46,360 その家族全員… なんか 仕事のことから何から 176 00:12:46,360 --> 00:12:49,400 なんかあると 彼女に 相談するようになったわけ。 177 00:12:49,400 --> 00:12:52,760 仕事のことまで 家政婦に相談すんのか? 178 00:12:52,760 --> 00:12:57,820 そう。 で そのうち… 彼女が その… 家の人たちを 179 00:12:57,820 --> 00:13:01,180 支配しだしたっていうか なんていうか…。 180 00:13:01,180 --> 00:13:03,880 えっ? な~んか うまく言えないんだけど 181 00:13:03,880 --> 00:13:06,740 それまで バラバラだった家族が ひとつになったの。 182 00:13:06,740 --> 00:13:10,430 なんだ そりゃ…。 183 00:13:10,430 --> 00:13:12,130 まぁね… でも 結局 財産でもめて 184 00:13:12,130 --> 00:13:15,160 バラバラになったんだけどね。 ふ~ん…。 185 00:13:15,160 --> 00:13:18,860 目的は なんなんだ? 186 00:13:18,860 --> 00:13:21,720 ねっ ねっ! あいつの個人的なこと 187 00:13:21,720 --> 00:13:25,930 なんか 覚えてない? 家族のこととか 生い立ちとかさ。 188 00:13:25,930 --> 00:13:28,800 彼女 あんまり 自分のこと しゃべりたがらなかったからな。 189 00:13:28,800 --> 00:13:30,980 あまり よく知らないんだけど…。 190 00:13:30,980 --> 00:13:35,360 あっ! そうそう… カメオのペンダントを 191 00:13:35,360 --> 00:13:37,360 いつも大切そうに持ってた。 192 00:13:39,400 --> 00:13:42,400 カメオのペンダント…。 193 00:13:44,950 --> 00:13:48,950 他には? 他には…。 194 00:13:54,050 --> 00:13:57,080 本当に お礼してくれんの? 195 00:13:57,080 --> 00:14:00,080 はぁ… ハハハ…。 196 00:14:11,050 --> 00:14:13,050 (舌打ち) 197 00:14:14,920 --> 00:14:16,940 ほらっ! 198 00:14:16,940 --> 00:14:19,970 フフ…。 199 00:14:19,970 --> 00:14:23,660 あのね…。 200 00:14:23,660 --> 00:14:26,370 偽名なの。 えぇっ!? 201 00:14:26,370 --> 00:14:32,370 本当の名前じゃないのよ。 黒見白華って…。 202 00:14:46,060 --> 00:14:47,920 ありがとう。 203 00:14:47,920 --> 00:14:52,460 コーヒー 入れてくれない? クロミキヨカさ~ん。 204 00:14:52,460 --> 00:14:56,160 はい ただ今。 205 00:14:56,160 --> 00:15:00,880 あっ 砂糖は 一つね。 クロミキヨカさん。 206 00:15:00,880 --> 00:15:03,070 はい。 207 00:15:03,070 --> 00:15:08,120 ちょっと 何それ! 千翠…。 わざわざ フルネームで呼ぶなんて…。 208 00:15:08,120 --> 00:15:11,340 別に間違っちゃいないだろ? 209 00:15:11,340 --> 00:15:14,540 ねっ! クロミキヨカさん。 210 00:15:20,830 --> 00:15:21,890 (ドアベルの音) 211 00:15:21,890 --> 00:15:25,490 あ~ ごめんなさ~い。 まだ 開店前なんです。 212 00:15:29,220 --> 00:15:31,220 あなた…。 213 00:15:33,600 --> 00:15:35,600 ご無沙汰してます。 214 00:15:44,030 --> 00:15:46,530 ちょっと… ねぇ… 勝手に入ってこないでよ! 215 00:15:52,950 --> 00:15:54,950 へぇ…。 216 00:15:57,670 --> 00:16:00,670 あなたに お似合いの店ですね。 217 00:16:03,900 --> 00:16:05,090 そう? フフフ…。 218 00:16:05,090 --> 00:16:09,290 えぇ。 あなたに似て 219 00:16:09,290 --> 00:16:11,820 趣味が悪くて 下品なお店です。 220 00:16:11,820 --> 00:16:16,530 失礼ね! 家政婦は 気高く 221 00:16:16,530 --> 00:16:19,730 誇り高くなければなりません。 222 00:16:19,730 --> 00:16:21,590 お仕えした家の中で 起こったことを 223 00:16:21,590 --> 00:16:27,130 他人に ペラペラ漏らすなど もってのほかです。 224 00:16:27,130 --> 00:16:30,510 あなたのような人は 家政婦にふさわしくない。 225 00:16:30,510 --> 00:16:34,550 なんなの!? 失礼ね! しゃべられたくないってことは 226 00:16:34,550 --> 00:16:37,070 あんたに やましいことが あるってことじゃない! 227 00:16:37,070 --> 00:16:45,310 だいたいね 私 あんたに 感謝してほしいくらいなんだけど。 228 00:16:45,310 --> 00:16:48,020 感謝? なぜでしょう? 229 00:16:48,020 --> 00:16:54,020 内緒にしてあげたんだからね… あの火事のことは。 230 00:16:57,100 --> 00:17:00,810 あれは 私が あの家をやめて すぐのことだったよねぇ…。 231 00:17:00,810 --> 00:17:05,020 あの家が火事になって…。 232 00:17:05,020 --> 00:17:08,020 一家全員 死亡したの。 233 00:17:10,070 --> 00:17:15,120 警察は 電源コードの発火による 火災事故だったって 234 00:17:15,120 --> 00:17:18,310 処理したけど…。 235 00:17:18,310 --> 00:17:21,310 ホントに そうかなぁ? 236 00:17:23,200 --> 00:17:25,220 違うとでも? 237 00:17:25,220 --> 00:17:29,220 私ね… 実は 見ちゃったんだよね。 238 00:17:31,450 --> 00:17:36,160 (菜々)あの日 あの家に忘れた お洋服を取りにいったの。 239 00:17:36,160 --> 00:17:42,160 そしたら 出てきたじゃない? あなたが…。 240 00:17:45,080 --> 00:17:49,790 (火災ベルの音) 241 00:17:49,790 --> 00:17:54,340 (菜々)警察には 言わなかったけどね。 242 00:17:54,340 --> 00:17:55,860 感謝してよね。 243 00:17:55,860 --> 00:17:59,730 何か 確証でもあるんでしょうか? 244 00:17:59,730 --> 00:18:01,750 はぁ? 245 00:18:01,750 --> 00:18:10,510 あの日 たしかに 私は 最後まで あの家に お仕えしていました。 246 00:18:10,510 --> 00:18:16,220 ですが 火災の原因は 事故。 247 00:18:16,220 --> 00:18:20,610 私には関係のないことです。 248 00:18:20,610 --> 00:18:27,170 それに 私には確証があります。 249 00:18:27,170 --> 00:18:30,170 何よ? 250 00:18:35,760 --> 00:18:38,960 すてきなジュエリー…。 251 00:18:38,960 --> 00:18:43,840 これ… 奥様のものですよね? 252 00:18:43,840 --> 00:18:47,030 放してよ! 253 00:18:47,030 --> 00:18:49,050 たまたま 似てるだけでしょ!? 254 00:18:49,050 --> 00:18:53,600 それから この下品なお店の 開店資金は 255 00:18:53,600 --> 00:18:57,640 どうやって 調達されたんですか? 256 00:18:57,640 --> 00:19:04,040 貯金に決まってるでしょ? 当時 家の中にある 257 00:19:04,040 --> 00:19:07,580 換金できそうな高級品が 258 00:19:07,580 --> 00:19:12,450 いくつも盗まれる事件が ありました。 259 00:19:12,450 --> 00:19:16,160 それから あなたがやめた後に 260 00:19:16,160 --> 00:19:19,160 窃盗に 入られたこともありましたね。 261 00:19:21,890 --> 00:19:31,650 ちなみに あなた… あの夜 何をしに来られたんですか? 262 00:19:31,650 --> 00:19:34,650 だから… 忘れ物 取りに…。 263 00:19:48,310 --> 00:19:52,690 わかった… わかったから 勘弁して! 264 00:19:52,690 --> 00:19:56,390 あんたのことも 誰にも言わないから。 265 00:19:56,390 --> 00:19:58,250 本当ですか? 266 00:19:58,250 --> 00:20:01,950 信じていいんですね? 267 00:20:01,950 --> 00:20:03,970 言わない 言わない! 268 00:20:03,970 --> 00:20:06,670 約束します…。 269 00:20:06,670 --> 00:20:08,670 誓いますから! 270 00:20:22,150 --> 00:20:27,880 また 機会があれば お会いしましょう。 271 00:20:27,880 --> 00:20:30,570 ないことを願うよ…。 272 00:20:30,570 --> 00:20:33,570 私もです。 273 00:20:35,790 --> 00:20:37,650 えっ すごい情報? あぁ…。 274 00:20:37,650 --> 00:20:40,840 例の家政婦仲間のホステスから 電話があってな…。 275 00:20:40,840 --> 00:20:45,210 クロミとかいう あの家政婦が 絡んでる 276 00:20:45,210 --> 00:20:47,910 とんでもなく ヤバい事件だそうだ。 277 00:20:47,910 --> 00:20:52,630 それにしても… 強欲な女だ! 278 00:20:52,630 --> 00:20:57,840 この間 話しゃいいのに また カネせびってきやがった…。 279 00:20:57,840 --> 00:20:59,700 どうすりゃいいんだよ! 280 00:20:59,700 --> 00:21:01,890 あっ! 281 00:21:01,890 --> 00:21:04,890 はい! これ…。 282 00:21:07,780 --> 00:21:12,310 はぁ…。 283 00:21:12,310 --> 00:21:13,500 悪いな 千翠。 284 00:21:13,500 --> 00:21:17,040 うん…。 これで あの女を 追い出すことができるんでしょ? 285 00:21:17,040 --> 00:21:23,040 あぁ… これで もう あの女は終わりだよ。 286 00:21:34,550 --> 00:21:38,920 (サイレン) 287 00:21:38,920 --> 00:21:41,950 火事だよ 火事! どこ どこ どこ!? 288 00:21:41,950 --> 00:21:43,970 あっち あっち! 289 00:21:43,970 --> 00:21:48,970 (サイレン) 290 00:22:12,590 --> 00:22:17,460 おとなしい顔して… 恐ろしい女だな。 291 00:22:17,460 --> 00:22:20,490 私に何か ご用でしょうか? 292 00:22:20,490 --> 00:22:24,870 火事で全焼したらしいよ あのスナック…。 293 00:22:24,870 --> 00:22:28,250 店の女も… 焼け死んだってさ。 294 00:22:28,250 --> 00:22:31,440 それは お気の毒に。 295 00:22:31,440 --> 00:22:35,640 誰かの恨みでも 買ったのでしょうか…。 296 00:22:35,640 --> 00:22:38,550 あなたも お気をつけになったほうが 297 00:22:38,550 --> 00:22:40,050 よろしいかと…。