1 00:00:42,610 --> 00:00:47,848 この夜 遅く 江戸城へ向かう人影1つ 2 00:00:47,848 --> 00:00:51,919 将軍家お毒味唇役 腕下主丞 3 00:00:51,919 --> 00:00:56,824 実は八代将軍 吉宗の隠し子である 4 00:00:56,824 --> 00:01:00,427 お唇役殿とお見受け申す 5 00:01:00,427 --> 00:01:03,597 かかる夜分にご登城とは 6 00:01:03,597 --> 00:01:08,702 柳営に なんぞ異変でも ございましたかな 7 00:01:08,702 --> 00:01:13,240 時にお目こぼし願えますかな 8 00:01:13,240 --> 00:01:16,677 お堀の鯉を釣れば死罪 9 00:01:16,677 --> 00:01:19,680 老妻が長患いで 10 00:01:19,680 --> 00:01:22,283 せめて鯉の生き血なりと 飲ませたく 11 00:01:22,283 --> 00:01:24,983 かくは釣り糸を垂れたる次第 12 00:01:26,987 --> 00:01:29,957 のう お唇役殿 13 00:01:29,957 --> 00:01:32,960 釣り上げた鯉は死ぬまで暴れ 14 00:01:32,960 --> 00:01:36,597 ために血が濁るとか申す 15 00:01:36,597 --> 00:01:43,170 濁らぬ血を採るためには いかがせば よろしいかのう 16 00:01:43,170 --> 00:01:45,170 引いてござる 17 00:02:05,893 --> 00:02:10,631 両目を塞ぎ 暗くいたさば ぴくりとも暴れはいたさぬ 18 00:02:10,631 --> 00:02:14,368 これぞ四条心流秘伝 19 00:02:14,368 --> 00:02:17,538 さすがはお唇役殿 20 00:02:17,538 --> 00:02:23,010 噂にたがわぬ見事なる技 いやあ 感服つかまつった 21 00:02:23,010 --> 00:02:28,549 お礼に何ゆえ お唇役殿が 急ぎ城中に呼び戻されたか 22 00:02:28,549 --> 00:02:31,151 お教え申そう 23 00:02:31,151 --> 00:02:34,388 城中では次なる陰謀の火種が 24 00:02:34,388 --> 00:02:37,925 くすぶり続けてござる 25 00:02:37,925 --> 00:02:40,227 心召されるがよい 26 00:02:40,227 --> 00:02:44,098 吉宗公には敵が多すぎる 27 00:02:44,098 --> 00:02:48,098 貴殿も その敵の1人か 28 00:02:59,146 --> 00:03:01,448 どわっ 29 00:03:01,448 --> 00:03:04,048 うっ くっ… 30 00:03:10,124 --> 00:03:12,726 立ち帰り お身内に 31 00:03:12,726 --> 00:03:15,726 鯉の生き血を飲ませるまでは 32 00:03:17,798 --> 00:03:20,668 命がござろう 33 00:03:20,668 --> 00:03:22,768 うっ あ… 34 00:05:19,920 --> 00:05:22,890 吉宗殿 これは何と 35 00:05:22,890 --> 00:05:27,661 ああ 見てのとおり 大奥の縮小の計画でござる 36 00:05:27,661 --> 00:05:30,497 財政ひっ迫の折柄 何とぞ お力添えを… 37 00:05:30,497 --> 00:05:32,533 ハハ 願いたい 38 00:05:32,533 --> 00:05:34,668 なりませぬ まあまあ まあまあ… 39 00:05:34,668 --> 00:05:37,404 えー んー 下々にですな 40 00:05:37,404 --> 00:05:41,675 倹約を強いるには まず公儀が その範を垂れてこそとなると 41 00:05:41,675 --> 00:05:44,912 今や無用の長物と化した あの大奥の 42 00:05:44,912 --> 00:05:47,981 その縮小から手を付けるのが 最上の策 43 00:05:47,981 --> 00:05:51,518 なりませぬ 44 00:05:51,518 --> 00:05:55,656 それだけは断じてなりませぬ 45 00:05:55,656 --> 00:05:58,292 弱ったな これは… まあ 何しろ 46 00:05:58,292 --> 00:06:02,396 先代 先々代の頃からの借財が 多すぎましてな 47 00:06:02,396 --> 00:06:07,267 もっとも月光院様が そのツケを 払うてくださるのであれば 48 00:06:07,267 --> 00:06:09,870 かような策は取りませぬが 49 00:06:09,870 --> 00:06:13,540 そもそも 吉宗殿が将軍職におられるのは 50 00:06:13,540 --> 00:06:17,477 わらわが強く推挙したればこそ その折 大奥には 51 00:06:17,477 --> 00:06:20,080 一切 手を付けぬと ご確約なさったはず 52 00:06:20,080 --> 00:06:24,518 さて… そのようなこと 申しましたかな 53 00:06:24,518 --> 00:06:27,187 何しろ昔のことゆえ 忘れてしもうた 54 00:06:27,187 --> 00:06:29,523 もうよい ハハハハハ… 55 00:06:29,523 --> 00:06:33,227 吉宗殿が どうお考え召されようと 56 00:06:33,227 --> 00:06:36,627 大奥には指一本 触れさせません 57 00:06:40,500 --> 00:06:42,603 この月光院 58 00:06:42,603 --> 00:06:46,740 先代 先々代様のご威光に懸けても 59 00:06:46,740 --> 00:06:49,276 成り上がり公方ごときの身勝手は 許しません 60 00:06:49,276 --> 00:06:53,447 しかし成り上がろうと 成り下がろうと 公方は公方じゃ 61 00:06:53,447 --> 00:06:56,149 その公方が断を下したのじゃ 62 00:06:56,149 --> 00:06:58,949 誰も覆すことはできまい 63 00:07:10,964 --> 00:07:15,903 ハッハハハハ… 64 00:07:15,903 --> 00:07:20,403 (読経) 65 00:07:32,486 --> 00:07:37,791 やはり話し合いは 凶と出たようにございますな 66 00:07:37,791 --> 00:07:40,394 紀州の田舎侍めが 67 00:07:40,394 --> 00:07:43,263 将軍職に据えてやった恩も忘れて 68 00:07:43,263 --> 00:07:46,800 こういうことなら初めから 尾張殿に肩入れするのじゃった 69 00:07:46,800 --> 00:07:52,039 吉宗殿も そろそろ 見限る時が来たようですな 70 00:07:52,039 --> 00:07:57,444 次期将軍には田安殿あたりが 適任でございましょう 71 00:07:57,444 --> 00:08:02,649 あれなら正真正銘の 傀儡が務まります 72 00:08:02,649 --> 00:08:06,453 しかし そのためには 73 00:08:06,453 --> 00:08:09,153 吉宗を亡き者に 74 00:08:17,030 --> 00:08:19,766 浄海殿 75 00:08:19,766 --> 00:08:23,337 そなたの念力で 76 00:08:23,337 --> 00:08:26,306 呪い殺してたもれ 77 00:08:26,306 --> 00:08:30,844 御意 ただ恐るべきは 78 00:08:30,844 --> 00:08:34,448 かの毒味唇役 79 00:08:34,448 --> 00:08:36,748 腕下主丞 80 00:08:43,924 --> 00:08:48,824 しょう前 月光を看る 81 00:08:51,031 --> 00:08:54,468 疑うらくは是 82 00:08:54,468 --> 00:08:58,271 地上の霜かと 83 00:08:58,271 --> 00:09:01,441 李白の「静夜思」でございますな 84 00:09:01,441 --> 00:09:03,844 うん 85 00:09:03,844 --> 00:09:08,215 それを口ずさまれましたは 86 00:09:08,215 --> 00:09:11,918 月光院様のことを思うて 87 00:09:11,918 --> 00:09:14,187 うん 88 00:09:14,187 --> 00:09:17,858 そのほうは どう思う 89 00:09:17,858 --> 00:09:19,860 月光院のことよ 90 00:09:19,860 --> 00:09:23,997 明けても暮れても 権勢の欲に取りつかれ 91 00:09:23,997 --> 00:09:26,700 身を焦がしながら 今日の地位にまで 92 00:09:26,700 --> 00:09:30,270 上り詰めてこられたお方 その意味では 93 00:09:30,270 --> 00:09:35,575 父上と一脈通ずるところが ございますな 94 00:09:35,575 --> 00:09:39,175 フッハハハハハハ 95 00:09:52,292 --> 00:09:55,929 ご寝所には お夜伽のお中臈の他に 96 00:09:55,929 --> 00:09:59,900 御添寝役もはべらせるのが 慣例である 97 00:09:59,900 --> 00:10:02,135 異変を監視するとともに 98 00:10:02,135 --> 00:10:05,735 閨事での将軍への おねだりを防ぐためである 99 00:10:07,808 --> 00:10:12,345 んんー 上様ったら くすぐってばっかしなんだから 100 00:10:12,345 --> 00:10:14,714 んー うん… 101 00:10:14,714 --> 00:10:17,484 フフフフフ… ウフッ 102 00:10:17,484 --> 00:10:20,184 アハッ やだっ 103 00:10:23,623 --> 00:10:25,892 あっ な… 何事じゃ 104 00:10:25,892 --> 00:10:28,595 お命頂戴つかまつりまする 105 00:10:28,595 --> 00:10:30,597 あっ 上様 あ… 106 00:10:30,597 --> 00:10:34,668 逃げられませぬ 私は霞流 小太刀の使い手 107 00:10:34,668 --> 00:10:36,670 お出合いめされ 狼藉者でございます 108 00:10:36,670 --> 00:10:39,906 お出合いめされ 上様が一大事でございます 109 00:10:39,906 --> 00:10:42,976 一大事でございます お出合いめされ 110 00:10:42,976 --> 00:10:47,247 お出合いめされ 一大事でございます 111 00:10:47,247 --> 00:10:49,249 上様 上様 112 00:10:49,249 --> 00:10:51,918 あっ 上様 上様 113 00:10:51,918 --> 00:10:54,855 あっ この大奥には 114 00:10:54,855 --> 00:11:00,393 私の他にも まだこの吉宗を狙う 間者や刺客が入り込んでおるはず 115 00:11:00,393 --> 00:11:05,293 その者たちは今こそ こぞって私の手となり足となれ 116 00:11:07,434 --> 00:11:11,037 何をためらう 今こそ私に協力して 117 00:11:11,037 --> 00:11:14,037 一斉に立つ時ぞ はい 118 00:11:16,143 --> 00:11:18,778 こずえ そなたか 119 00:11:18,778 --> 00:11:21,148 心強い 120 00:11:21,148 --> 00:11:24,448 まだまだおるはず はよ ここに集まれ 121 00:11:26,520 --> 00:11:28,820 (悲鳴) 122 00:11:37,063 --> 00:11:41,134 ああ も… 主丞 123 00:11:41,134 --> 00:11:43,334 主丞様 124 00:11:45,438 --> 00:11:48,508 ふき そうであったか 125 00:11:48,508 --> 00:11:52,979 フフフフフフ… 今更 悔やんでも遅い 126 00:11:52,979 --> 00:11:56,016 上様は私の手の内 127 00:11:56,016 --> 00:11:59,519 さすがのお唇役殿でも これでは手も足も出まい 128 00:11:59,519 --> 00:12:01,555 愚かな 黙れ! 129 00:12:01,555 --> 00:12:04,024 仲間は全てそろった 130 00:12:04,024 --> 00:12:07,227 あとは この吉宗をどう料理するか 131 00:12:07,227 --> 00:12:11,798 あ… 主丞 何とかしてくれ 132 00:12:11,798 --> 00:12:14,734 いまだに 手出しをせんところを見ると 133 00:12:14,734 --> 00:12:17,537 何か望むところがあるようだな 134 00:12:17,537 --> 00:12:20,574 さすが お唇役殿 察しが早い 135 00:12:20,574 --> 00:12:24,411 されば上様には ご隠居なさる旨の お墨付きを頂きたい 136 00:12:24,411 --> 00:12:27,581 隠居?た… たわけたことを 137 00:12:27,581 --> 00:12:30,550 う… も も 主丞 138 00:12:30,550 --> 00:12:32,552 どうしたらよいのじゃ 139 00:12:32,552 --> 00:12:34,888 たとえ墨付きを書いても 140 00:12:34,888 --> 00:12:37,757 このまま解き放つとは 思われません そしてまた 141 00:12:37,757 --> 00:12:40,060 生きてお戻りになったとしても 142 00:12:40,060 --> 00:12:43,530 末代までの笑い物になりましょう 143 00:12:43,530 --> 00:12:47,701 されば上様 ご覚悟 お決めくだされ 144 00:12:47,701 --> 00:12:53,173 ええっ 八代将軍 吉宗として死なれませ 145 00:12:53,173 --> 00:12:56,610 わたくしも お後を追いまする 146 00:12:56,610 --> 00:12:59,479 主丞 な… 何を申しておる 147 00:12:59,479 --> 00:13:02,682 近寄ってはならぬ 吉宗は人質 148 00:13:02,682 --> 00:13:05,952 怪しき振る舞いあらば すぐさま刺し殺しますぞえ 149 00:13:05,952 --> 00:13:08,188 構わぬ 斬り捨てい 150 00:13:08,188 --> 00:13:11,224 いざという時は吉宗は私が殺す 151 00:13:11,224 --> 00:13:13,624 えいっ! ええい 152 00:13:54,067 --> 00:13:58,738 ふき殿 早く吉宗の命を 153 00:13:58,738 --> 00:14:01,741 何を ためろうておる 154 00:14:01,741 --> 00:14:03,741 ええい 155 00:14:09,582 --> 00:14:11,582 うっ 156 00:14:14,287 --> 00:14:16,287 なぜ… 157 00:14:24,097 --> 00:14:26,097 ふき 158 00:14:33,073 --> 00:14:35,775 上様 あー 下がっておれ 159 00:14:35,775 --> 00:14:39,012 これにて 大奥に放たれた刺客どもを 160 00:14:39,012 --> 00:14:42,649 一掃されたことになりましょう 何? 161 00:14:42,649 --> 00:14:44,918 隠れ刺客摘発のために 162 00:14:44,918 --> 00:14:47,921 わたくしと ふきが 仕組んだことにござりまする 163 00:14:47,921 --> 00:14:50,457 ご無礼の段 平にお許しくださいませ 164 00:14:50,457 --> 00:14:54,794 明日からは 上様だけの大奥になりましょう 165 00:14:54,794 --> 00:14:58,431 あー お前という奴は もう… 166 00:14:58,431 --> 00:15:03,069 少々 猿芝居が過ぎましたかな 167 00:15:03,069 --> 00:15:07,040 上様のお命を お守りするという目的は同じでも 168 00:15:07,040 --> 00:15:09,142 それがしならば あのような手段は取りません 169 00:15:09,142 --> 00:15:12,612 敵を欺くには まず味方を 170 00:15:12,612 --> 00:15:15,648 兵法の常道でござる 171 00:15:15,648 --> 00:15:17,650 しかし奇策を弄して 172 00:15:17,650 --> 00:15:20,353 万が一 失敗に帰すれば いかがな事態に相なりましょう 173 00:15:20,353 --> 00:15:22,655 全ては目算あってのこと 甘い 174 00:15:22,655 --> 00:15:27,861 甘いのは今更 手段の是非に こだわる おぬしのほうだ 175 00:15:27,861 --> 00:15:31,865 しかし将軍家のご威光を損なわぬ 尋常なる策がございましょう 176 00:15:31,865 --> 00:15:34,501 大奥とは そも 177 00:15:34,501 --> 00:15:37,301 存在自体が異常なるもの されば 178 00:15:39,272 --> 00:15:42,672 尋常な手段で 処しきれるものではない 179 00:15:50,283 --> 00:15:52,652 忠相 180 00:15:52,652 --> 00:15:55,355 それほどまでに気になるのならば 181 00:15:55,355 --> 00:15:58,691 わざわざ紀州から出てきたお前だ 182 00:15:58,691 --> 00:16:01,194 上様のことは お前に任せる 183 00:16:01,194 --> 00:16:05,994 私自身 そろそろ城を下がりたいと 思っていたところだ 184 00:16:30,590 --> 00:16:34,093 ほら 汚れてるじゃねえか ほんとに もう 185 00:16:34,093 --> 00:16:36,095 おっ 主丞様 186 00:16:36,095 --> 00:16:38,095 女将さん 187 00:16:41,401 --> 00:16:43,436 しばらくでございます 188 00:16:43,436 --> 00:16:46,539 女将 この娘 189 00:16:46,539 --> 00:16:49,739 しばらく預かってくれんか 190 00:16:54,747 --> 00:16:56,747 はい 191 00:17:22,308 --> 00:17:27,714 主丞様 何をお考えです? 192 00:17:27,714 --> 00:17:31,651 やはり お城のことが気になって 193 00:17:31,651 --> 00:17:35,889 いやあ 城中にいるよりも 194 00:17:35,889 --> 00:17:38,224 こうやって 居候におさまっているほうが 195 00:17:38,224 --> 00:17:41,427 どれほど 私の性に合っていることか 196 00:17:41,427 --> 00:17:45,427 でも ふきさんのことは どうなさいます? 197 00:17:48,201 --> 00:17:52,801 傷の具合も だいぶよろしいようですよ 198 00:17:59,779 --> 00:18:02,048 主丞様 199 00:18:02,048 --> 00:18:04,584 何も言うな 200 00:18:04,584 --> 00:18:07,620 しばらく このままでいてくれ 201 00:18:07,620 --> 00:18:09,620 はい 202 00:19:04,010 --> 00:19:06,245 なぜ ためらう 203 00:19:06,245 --> 00:19:08,748 覚悟! 204 00:19:08,748 --> 00:19:10,748 あっ う… 205 00:19:13,519 --> 00:19:17,724 もはや正体を明かせ 何者 206 00:19:17,724 --> 00:19:20,693 甲賀大浄助の娘 207 00:19:20,693 --> 00:19:24,797 風の鬼と書いて風鬼子 208 00:19:24,797 --> 00:19:28,097 やはりそうであったか 209 00:19:30,503 --> 00:19:33,940 父のかたき 死ね! 210 00:19:33,940 --> 00:19:36,340 うっ あっ 211 00:19:51,090 --> 00:19:53,693 あー 放して 放して 212 00:19:53,693 --> 00:19:59,298 舌など噛むな お前に死なれては私の心が乾く 213 00:19:59,298 --> 00:20:04,237 このまま死んでは 女としても 人間としても 214 00:20:04,237 --> 00:20:06,937 生きたことにはなるまい 215 00:20:15,214 --> 00:20:17,383 なぜ… 216 00:20:17,383 --> 00:20:20,687 なぜ私を甲賀の刺客と知りながら 217 00:20:20,687 --> 00:20:24,390 見て見ぬふりをしてきたのです? 218 00:20:24,390 --> 00:20:27,160 不憫だった 219 00:20:27,160 --> 00:20:30,096 若くて美しいお前が 220 00:20:30,096 --> 00:20:33,299 女の喜びも幸せも知らぬまま 221 00:20:33,299 --> 00:20:37,199 修羅の定めの中に 身を置いていることが 222 00:20:39,272 --> 00:20:43,976 私は甲賀大浄助を倒した 223 00:20:43,976 --> 00:20:46,612 お前にとっては父のかたきだ 224 00:20:46,612 --> 00:20:48,781 だからこそ あの夜 225 00:20:48,781 --> 00:20:53,019 私の父の命をお前に託した 226 00:20:53,019 --> 00:20:56,355 父 吉宗を殺そうと思えば 殺せたはずだ 227 00:20:56,355 --> 00:21:01,794 でも主丞様を倒すことしか 眼中になかったから 228 00:21:01,794 --> 00:21:04,831 ならば私を狙った時 229 00:21:04,831 --> 00:21:07,631 なぜ ためらった 230 00:21:12,605 --> 00:21:15,805 分かりませぬ 私にも 231 00:21:18,211 --> 00:21:23,349 私は逃げも隠れもせん 232 00:21:23,349 --> 00:21:27,220 望むなら討たれてやろう 233 00:21:27,220 --> 00:21:29,555 だが その 234 00:21:29,555 --> 00:21:33,126 お前のためらいの中にこそ 235 00:21:33,126 --> 00:21:36,026 まことの姿が見える 236 00:21:39,298 --> 00:21:41,901 お前を見ていると 237 00:21:41,901 --> 00:21:45,505 亡き母のことが 思い出されてならん 238 00:21:45,505 --> 00:21:49,375 そういう一途な女であった 239 00:21:49,375 --> 00:21:51,878 幼い私に毒を飲ませてまで 240 00:21:51,878 --> 00:21:55,278 おのが定めに生きようとした 241 00:21:57,450 --> 00:21:59,886 しかし 242 00:21:59,886 --> 00:22:03,486 それが幸せであったかどうか… 243 00:22:33,853 --> 00:22:37,256 当時 月光院は加持祈祷のため 244 00:22:37,256 --> 00:22:40,856 下谷 広徳寺へ赴くことが多かった 245 00:22:54,273 --> 00:22:58,978 何者じゃ 将軍家 お毒味唇役 腕下主丞 246 00:22:58,978 --> 00:23:02,648 月光院様 直々にお目通り願いたく 247 00:23:02,648 --> 00:23:06,686 お待ち申し上げておりました 248 00:23:06,686 --> 00:23:09,989 吉宗殿の御子でありながら 249 00:23:09,989 --> 00:23:13,526 なぜ毒味役など務めるのじゃ? 250 00:23:13,526 --> 00:23:18,231 おのが子を毒味役にできるならば 251 00:23:18,231 --> 00:23:22,034 これ以上 信頼できることは ございますまい 252 00:23:22,034 --> 00:23:26,772 フフッ 身勝手な父よのう 253 00:23:26,772 --> 00:23:31,577 それで そなたは満足なのかえ? 254 00:23:31,577 --> 00:23:35,848 はい わたくしは唇役として 255 00:23:35,848 --> 00:23:38,317 いつでも 父を殺せる立場にあります 256 00:23:38,317 --> 00:23:40,319 つまり父は わたくしに 257 00:23:40,319 --> 00:23:44,119 命懸けの愛を注いで くれているということです 258 00:23:46,626 --> 00:23:50,463 愛か ゆえに私は父を守ります 259 00:23:50,463 --> 00:23:54,600 たとえ月光院様が いかなる手段で 260 00:23:54,600 --> 00:23:58,100 父の命を狙いましょうとも 261 00:24:00,706 --> 00:24:05,506 そのこと ひと言 申し述べておきたかった 262 00:24:12,151 --> 00:24:17,051 ならば吉宗殿に将軍職を 返上させるのがよろしかろう 263 00:24:19,058 --> 00:24:22,795 もともと わらわが 尾張殿を押しのけて 264 00:24:22,795 --> 00:24:25,665 将軍に据えてやったのじゃ 265 00:24:25,665 --> 00:24:30,202 今になって その恩を忘れ… いいや それは違います 266 00:24:30,202 --> 00:24:33,039 父を将軍にしたのは 267 00:24:33,039 --> 00:24:35,775 わたくしの母でございます 268 00:24:35,775 --> 00:24:37,777 何を申す 269 00:24:37,777 --> 00:24:43,149 母は父に捨てられ 腕下家へ帰された時 270 00:24:43,149 --> 00:24:46,585 生まれてきた わたくしに 毒を飲ませ 271 00:24:46,585 --> 00:24:49,085 自らも毒をあおって 272 00:24:51,090 --> 00:24:54,190 死のうといたしました 273 00:24:58,364 --> 00:25:01,964 (赤ん坊の泣き声) 274 00:25:13,779 --> 00:25:17,750 母としての本能のなせる業か 275 00:25:17,750 --> 00:25:23,050 私たちは一命を取り留めることが できたのです 276 00:25:32,164 --> 00:25:36,268 その時 母は決意しました 277 00:25:36,268 --> 00:25:38,537 どうせ捨てられ 278 00:25:38,537 --> 00:25:42,608 このような地獄の苦しみを 味わうのならば 279 00:25:42,608 --> 00:25:45,878 自分を捨てた その男が 紀州の藩主あるいは 280 00:25:45,878 --> 00:25:49,782 将軍職にでもなれば諦めもつく 281 00:25:49,782 --> 00:25:52,818 そう心に決めた時 母は 282 00:25:52,818 --> 00:25:55,755 私を毒で育て 283 00:25:55,755 --> 00:26:01,055 父の毒味唇役にすることを 思い立ったのです 284 00:26:18,044 --> 00:26:21,514 しかも母は父の 285 00:26:21,514 --> 00:26:24,984 2人の兄を毒殺までして 286 00:26:24,984 --> 00:26:29,121 父を紀州藩主 そして将軍職へと 287 00:26:29,121 --> 00:26:32,921 押し上げることができたのです 288 00:26:36,629 --> 00:26:38,931 これを 289 00:26:38,931 --> 00:26:42,401 母の愛と取られるか それとも憎しみと取られるか 290 00:26:42,401 --> 00:26:45,471 それはご自由です しかし わたくしは 291 00:26:45,471 --> 00:26:48,808 恐ろしいまでの愛と受け取り 292 00:26:48,808 --> 00:26:53,279 今日まで生きてまいりました 293 00:26:53,279 --> 00:26:57,750 これで わたくしが父 吉宗を 294 00:26:57,750 --> 00:27:01,587 命に代えても 守らなければならない理由 295 00:27:01,587 --> 00:27:04,387 お分かり いただけましたでしょうか 296 00:27:07,660 --> 00:27:12,560 わらわが愛などを信じると思うか 297 00:27:17,703 --> 00:27:20,573 六代様はじめ 298 00:27:20,573 --> 00:27:23,109 並みいる権力者を籠絡されつつ 299 00:27:23,109 --> 00:27:26,545 上り詰めてこられた 月光院様なれど 300 00:27:26,545 --> 00:27:28,945 ただ一度 301 00:27:30,916 --> 00:27:34,220 ご自身がご子息 302 00:27:34,220 --> 00:27:37,456 七代幼君 ご逝去の折には 303 00:27:37,456 --> 00:27:42,256 その命を救わんがために 泣き叫ばれたとか 304 00:27:45,297 --> 00:27:48,000 そこには 305 00:27:48,000 --> 00:27:51,737 母の愛以外 306 00:27:51,737 --> 00:27:55,237 何物がありましょうや 307 00:28:18,164 --> 00:28:22,434 その頃 吉宗は 極度の緊張と心労から 308 00:28:22,434 --> 00:28:26,634 高熱を発し 病の床に就いていた 309 00:28:28,574 --> 00:28:32,878 水野様 この者は? 310 00:28:32,878 --> 00:28:38,050 天英院様お抱えの名医 幻庵殿とか 311 00:28:38,050 --> 00:28:41,120 上様のご病状を いたくご案じ召されたお方様が 312 00:28:41,120 --> 00:28:43,522 差し向けられたよし 313 00:28:43,522 --> 00:28:45,824 ん… 314 00:28:45,824 --> 00:28:48,661 先々代の御台所 315 00:28:48,661 --> 00:28:52,298 天英院様のご厚意とあらばのう 316 00:28:52,298 --> 00:28:56,035 うん むげにお断りもできまいて 317 00:28:56,035 --> 00:28:58,037 ささ これへ ははっ 318 00:28:58,037 --> 00:29:01,073 あー よいしょっと 319 00:29:01,073 --> 00:29:03,073 ああ… 320 00:29:31,337 --> 00:29:33,405 待て 321 00:29:33,405 --> 00:29:35,541 その薬は何じゃ 322 00:29:35,541 --> 00:29:38,978 熱を下げる特効薬にございます 323 00:29:38,978 --> 00:29:43,015 それはならぬ いやあ 構わぬ 324 00:29:43,015 --> 00:29:45,017 さあ 飲もう 上様 325 00:29:45,017 --> 00:29:47,019 捨ておけ 捨ておけ 326 00:29:47,019 --> 00:29:49,219 ハアー 327 00:30:11,243 --> 00:30:13,245 んっ 328 00:30:13,245 --> 00:30:15,247 わたくしがでございますか? 329 00:30:15,247 --> 00:30:17,283 飲めぬわけはあるまい 330 00:30:17,283 --> 00:30:20,383 これはまたお疑い深い 331 00:30:28,994 --> 00:30:30,994 あー 332 00:30:56,889 --> 00:30:59,024 首尾はどうじゃ 333 00:30:59,024 --> 00:31:01,327 飲んだか? うっ 334 00:31:01,327 --> 00:31:03,327 ううっ 335 00:31:05,564 --> 00:31:08,667 うわーっ は は 早く… 336 00:31:08,667 --> 00:31:11,403 解毒の薬を 337 00:31:11,403 --> 00:31:13,806 それには及ばぬ 338 00:31:13,806 --> 00:31:16,141 そなたの役目は済んだ 339 00:31:16,141 --> 00:31:19,678 ああーっ くっ く… 340 00:31:19,678 --> 00:31:22,681 そのほうの役目は済んだと 申しておる 341 00:31:22,681 --> 00:31:25,181 成仏いたせ 342 00:31:29,755 --> 00:31:32,591 いずこへ参られる? 343 00:31:32,591 --> 00:31:35,494 これからが大切な時 344 00:31:35,494 --> 00:31:37,494 勝手に動かれては困る 345 00:32:34,453 --> 00:32:36,922 主丞様 大変でございます 346 00:32:36,922 --> 00:32:39,658 今 大岡様の お使いの方が見えられて 347 00:32:39,658 --> 00:32:42,758 上様がお倒れになったとか 348 00:32:50,202 --> 00:32:52,337 トリカブトの毒 349 00:32:52,337 --> 00:32:56,608 で 上様のご容体は? 350 00:32:56,608 --> 00:32:58,908 ご安心めされい 351 00:33:14,359 --> 00:33:19,064 それにしても 恐ろしいまでの生命力 352 00:33:19,064 --> 00:33:22,367 並みの人間ならば とうに死んでおる 353 00:33:22,367 --> 00:33:25,604 権力の座にしがみつく者は 354 00:33:25,604 --> 00:33:29,304 これほどまでに強いものなのか 355 00:33:36,081 --> 00:33:39,718 主丞 356 00:33:39,718 --> 00:33:42,118 主丞を呼べ 357 00:33:54,967 --> 00:33:57,603 忠相 358 00:33:57,603 --> 00:34:01,603 月光院様の差し向けた医師 というのは まことか 359 00:34:03,909 --> 00:34:06,778 いかにも 360 00:34:06,778 --> 00:34:11,078 お中臈筆頭の若狭殿が しかと見届けております 361 00:34:21,260 --> 00:34:23,362 あっ 間部殿 362 00:34:23,362 --> 00:34:25,631 いっ… やめてたもれ なあ 363 00:34:25,631 --> 00:34:29,201 こ… 今夜だけは やっ 何を今更 364 00:34:29,201 --> 00:34:34,006 私とお方様の仲は 城中 知らぬ者はござらぬ 365 00:34:34,006 --> 00:34:36,608 吉宗の冥土への旅立ちを 366 00:34:36,608 --> 00:34:39,778 2人で楽しみながら 見送ってやろうではござらぬか 367 00:34:39,778 --> 00:34:41,778 無礼な! 368 00:34:43,782 --> 00:34:46,552 ああっ 369 00:34:46,552 --> 00:34:50,489 今までは お方様のために 働いてまいったが 370 00:34:50,489 --> 00:34:54,092 これからは わしの言うとおりに 振る舞っていただこう 371 00:34:54,092 --> 00:34:57,596 んんっ なんということを わらわのためとあらば 372 00:34:57,596 --> 00:35:02,000 命をも投げ出すと言った そなたが ハハハハハハ… 373 00:35:02,000 --> 00:35:06,705 天下を狙う者が 女のために命は懸けられぬ 374 00:35:06,705 --> 00:35:09,875 間部!あっ 375 00:35:09,875 --> 00:35:11,977 お方様 いやっ 376 00:35:11,977 --> 00:35:15,180 間部詮房 377 00:35:15,180 --> 00:35:17,680 見苦しいぞ 378 00:35:24,289 --> 00:35:26,725 月光院様をたぶらかし 379 00:35:26,725 --> 00:35:31,229 上様を死に至らしめんとした 陰謀の数々 この主丞 380 00:35:31,229 --> 00:35:33,732 全て見通しでござる 381 00:35:33,732 --> 00:35:36,101 何を申すか 382 00:35:36,101 --> 00:35:39,901 わしは月光院様の命に 従ったまでのことだ 383 00:35:44,643 --> 00:35:47,343 ゆえに死んでいただく 384 00:35:49,715 --> 00:35:51,715 はっ 385 00:35:55,654 --> 00:35:59,054 出合え 出合え! 386 00:36:01,126 --> 00:36:03,126 やーっ 387 00:36:23,248 --> 00:36:26,752 間部詮房 ただ今 病死いたした 388 00:36:26,752 --> 00:36:29,621 死骸を不浄門より運び去れ 389 00:36:29,621 --> 00:36:32,821 は… ははっ 390 00:36:37,763 --> 00:36:39,765 あれが 391 00:36:39,765 --> 00:36:44,236 あなたの愛した男の正体 392 00:36:44,236 --> 00:36:47,172 明日に栄華を極めても 393 00:36:47,172 --> 00:36:51,072 ゆうべには むくろとなるのが 人の世の常 394 00:37:02,954 --> 00:37:05,254 主丞殿 395 00:37:13,665 --> 00:37:15,865 主丞殿 396 00:37:20,472 --> 00:37:23,508 わらわを… 397 00:37:23,508 --> 00:37:27,108 わらわを抱いてたもれ 398 00:37:47,132 --> 00:37:49,134 なぜ? 399 00:37:49,134 --> 00:37:51,634 乾いて候 400 00:38:37,282 --> 00:38:41,520 今までは形だけの落飾にて 401 00:38:41,520 --> 00:38:45,257 済ませておりましたが 402 00:38:45,257 --> 00:38:48,657 今度ばかりは その気になりました 403 00:38:52,230 --> 00:38:55,730 ようお似合いでございまする 404 00:39:31,036 --> 00:39:33,939 亡き六代様の指を 405 00:39:33,939 --> 00:39:38,076 今のように 噛んだこともございます 406 00:39:38,076 --> 00:39:40,445 わらわは そのように 407 00:39:40,445 --> 00:39:43,345 生きてまいった おなごでございます 408 00:39:46,484 --> 00:39:48,854 側室であればこそ 409 00:39:48,854 --> 00:39:52,357 情婦であればこそ できること 410 00:39:52,357 --> 00:39:54,492 そして男は そのような性のおなごに 411 00:39:54,492 --> 00:39:58,230 溺れるものなのです 412 00:39:58,230 --> 00:40:00,232 そういう意味では 413 00:40:00,232 --> 00:40:04,132 わらわは幸せであったと 思うておりまする 414 00:40:06,638 --> 00:40:12,677 なれど情婦の一生は終わりました 415 00:40:12,677 --> 00:40:17,482 ゆうべ わらわが 誘ったにもかかわらず 416 00:40:17,482 --> 00:40:22,020 そなたは抱こうとは してくれませなんだ 417 00:40:22,020 --> 00:40:25,757 その時 わらわには そなたの心の声が 418 00:40:25,757 --> 00:40:30,061 聞こえてきたような気が いたしました 419 00:40:30,061 --> 00:40:33,565 「情婦の一生は終わったゆえ」 420 00:40:33,565 --> 00:40:35,565 「尼になれ」と 421 00:40:37,636 --> 00:40:40,372 ほれ 422 00:40:40,372 --> 00:40:45,372 主丞殿の手作りは皆 精進料理 423 00:41:08,466 --> 00:41:11,469 いかにも わらわは尼になり 424 00:41:11,469 --> 00:41:14,205 お城を離れて 425 00:41:14,205 --> 00:41:19,005 草深い庵で 静かに余生を送るつもり 426 00:41:24,115 --> 00:41:26,315 さらばじゃ 427 00:41:52,243 --> 00:41:55,743 ふきさん お茶にしましょ 428 00:42:02,354 --> 00:42:05,254 何 考えてらっしゃるの? 429 00:42:07,225 --> 00:42:10,125 主丞様のこと? 430 00:42:16,201 --> 00:42:21,573 女の一生は風車みたいなもの 431 00:42:21,573 --> 00:42:26,411 回るも回らないも風次第 432 00:42:26,411 --> 00:42:30,148 ふきさんは 433 00:42:30,148 --> 00:42:35,153 主丞様という風に巡り会った風車 434 00:42:35,153 --> 00:42:39,153 主丞様 そう言いたかったんじゃ ないのかしら 435 00:43:05,950 --> 00:43:10,055 またお会いしましたのう 436 00:43:10,055 --> 00:43:12,991 どうやら あの鯉の生き血のおかげで 437 00:43:12,991 --> 00:43:16,628 生き永らえてござる 438 00:43:16,628 --> 00:43:21,266 だが いまだに傷がうずく 439 00:43:21,266 --> 00:43:26,404 貴殿のことを思い出す度にな 440 00:43:26,404 --> 00:43:30,008 月光院は尼寺に去り 441 00:43:30,008 --> 00:43:34,208 この奥之院浄海の野望もついえた 442 00:43:36,448 --> 00:43:39,017 このままでは済まされぬ 443 00:43:39,017 --> 00:43:42,654 残された腕も失いたいか 444 00:43:42,654 --> 00:43:48,093 いや 今度ばかりは そうもゆくまい 445 00:43:48,093 --> 00:43:52,893 今度の鯉は貴殿に進呈いたそう 446 00:44:06,478 --> 00:44:08,478 おのれ! 447 00:46:11,769 --> 00:46:15,673 将軍後継争いに敗れた尾張継友が 448 00:46:15,673 --> 00:46:20,845 吉宗に対して ついに重大なる挑戦をしてきた 449 00:46:20,845 --> 00:46:25,049 主丞様のお役に立ちたいと思う 一途な女心で 450 00:46:25,049 --> 00:46:28,720 単身 尾張屋敷に潜入する風鬼子 451 00:46:28,720 --> 00:46:32,190 ふき どういうことだ 452 00:46:32,190 --> 00:46:35,560 尾張の動きを探ろうと思いまして 453 00:46:35,560 --> 00:46:37,762 やはり尾張は 454 00:46:37,762 --> 00:46:41,662 余を亡き者にせんと謀りおった 455 00:46:44,736 --> 00:46:48,973 乾いて候 456 00:46:48,973 --> 00:46:52,573 「乾いて候 徳川暗殺記」に ご期待ください