1 00:01:35,011 --> 00:01:38,998 (祐介)私を よく 見てください。 2 00:01:38,998 --> 00:01:45,004 30年間 自分自身の存在を 疑ったことさえ ありません。 3 00:01:45,004 --> 00:01:52,011 でも ここにいる この私は 浅利 祐介じゃなかった。 4 00:01:52,011 --> 00:01:57,049 あなたと 河村あかねの間に 生まれた➡ 5 00:01:57,049 --> 00:02:01,037 柳瀬 光男だったんです。 6 00:02:01,037 --> 00:02:07,037 私は あなたの息子 柳瀬 光男です。 7 00:02:10,029 --> 00:02:12,048 満足ですか? 8 00:02:12,048 --> 00:02:16,035 エリートと呼ばれる 家庭で 何不自由なく 育った 私を見て➡ 9 00:02:16,035 --> 00:02:20,072 してやったりと ほくそ笑んでるんですか? 10 00:02:20,072 --> 00:02:24,076 それが 殺人現場で ひらめいた あなたの計算だった。 11 00:02:24,076 --> 00:02:29,076 4人の むごたらしい 死体を 前にして よく そんなこと。 12 00:02:32,068 --> 00:02:34,987 (柳瀬)そんな バカげた話 あるわけないじゃ ないですか。 13 00:02:34,987 --> 00:02:39,008 光男と 祐介君を 入れ替えるなんて。➡ 14 00:02:39,008 --> 00:02:42,011 私が あの家へ 残してったの 間違いなく 祐介君です。 15 00:02:42,011 --> 00:02:44,997 あなたを置いて 私は 光男を抱いて 逃げたんです。➡ 16 00:02:44,997 --> 00:02:47,016 実際 私が 光男を抱いて 逃げてる姿を➡ 17 00:02:47,016 --> 00:02:49,001 何人もの人が 見てるって…。 18 00:02:49,001 --> 00:02:52,004 抱いていたのが ホントに 光男か どうか。 19 00:02:52,004 --> 00:02:55,007 生きてるのか 死んでるのかさえ はたから見たんじゃ 分かりません。 20 00:02:55,007 --> 00:02:57,026 (柳瀬)光男です。 祐介君じゃ ありません。 21 00:02:57,026 --> 00:03:00,029 祐介です。 死んだ祐介を 抱いて➡ 22 00:03:00,029 --> 00:03:02,014 あなたは 甲府行きの電車 乗ったんです。 23 00:03:02,014 --> 00:03:04,049 祐介君。 ここに いるじゃないですか。 24 00:03:04,049 --> 00:03:06,049 死んでなんか いません。 25 00:03:08,020 --> 00:03:11,040 (澤田)だったら 柳瀬さん。 26 00:03:11,040 --> 00:03:15,027 (澤田)光男君は 今 どこに いるんです? 27 00:03:15,027 --> 00:03:21,033 言えませんよね。 言えるわきゃねえんだ。 28 00:03:21,033 --> 00:03:26,055 30年間 浅利 祐介として 生きてきた この男が➡ 29 00:03:26,055 --> 00:03:31,055 実は 光男だったと 考えりゃ 何もかも 辻褄が合う。 30 00:03:32,978 --> 00:03:38,000 皮肉な話ですが こいつだから…。 31 00:03:38,000 --> 00:03:42,004 祐介が あんたの息子だからこそ➡ 32 00:03:42,004 --> 00:03:46,004 この とんでもねえ からくり 察することが できたんです。 33 00:03:50,996 --> 00:03:53,999 何も 話しちゃ いないんでしょ? 34 00:03:53,999 --> 00:03:57,019 先生方が 犯人だと 言ってる人は。➡ 35 00:03:57,019 --> 00:04:00,005 それとも その人が➡ 36 00:04:00,005 --> 00:04:04,026 祐介君 殺したとでも 言ったんですか? 死ぬ前に。 37 00:04:04,026 --> 00:04:06,061 全部 あなたたちの でっち上げじゃないですか。 38 00:04:06,061 --> 00:04:09,061 証拠は あります。 39 00:04:18,040 --> 00:04:24,063 この写真。 あなたが 撮ったんじゃ ありませんか? 40 00:04:24,063 --> 00:04:27,016 光男の 左足首を 見てください。 41 00:04:27,016 --> 00:04:31,036 おそらく 生まれついてのものでしょう。 42 00:04:31,036 --> 00:04:33,973 うっすらと あざが 写ってます。 43 00:04:33,973 --> 00:04:38,978 この 同じあざが 私にも あるんです。 44 00:04:38,978 --> 00:04:42,978 左足首の まったく同じ場所に。 45 00:04:52,024 --> 00:04:54,009 甲府へ 行って➡ 46 00:04:54,009 --> 00:04:56,996 アパートの前から 夕焼けの 富士山を 見たとき➡ 47 00:04:56,996 --> 00:05:02,017 どういうわけか 涙が あふれて 止まらなかった。 48 00:05:02,017 --> 00:05:07,006 何も 覚えてるわけないのに 心の奥に➡ 49 00:05:07,006 --> 00:05:10,009 刻み付けられていたんだと 思います。 50 00:05:10,009 --> 00:05:15,014 あなたの 背中で あなたの 腕の中で➡ 51 00:05:15,014 --> 00:05:20,035 毎日 見ていた あの風景が。 52 00:05:20,035 --> 00:05:23,055 あなたの わが子に対する 愛情を知って➡ 53 00:05:23,055 --> 00:05:27,042 私は 胸を打たれました。 54 00:05:27,042 --> 00:05:32,982 自分の手を 離れても どうにか 無事に 生きてほしい。 55 00:05:32,982 --> 00:05:37,987 そう 願う気持ちも よく 分かりました。 56 00:05:37,987 --> 00:05:39,955 だからといって 自分の勝手で➡ 57 00:05:39,955 --> 00:05:41,974 人が 人の運命を 操るような行為が➡ 58 00:05:41,974 --> 00:05:44,994 許されると お思いですか!? 59 00:05:44,994 --> 00:05:47,997 あなたは わが子のために➡ 60 00:05:47,997 --> 00:05:51,984 凶悪な殺人事件の真相を 隠蔽し➡ 61 00:05:51,984 --> 00:05:56,989 殺された 祐介君の死体を 人知れず 闇へ葬った。 62 00:05:56,989 --> 00:06:01,010 大富 祐介は 死んだ。 この世に 存在していない! 63 00:06:01,010 --> 00:06:03,996 このことを 僕が 今 どんな気持ちで 口にしてるのか➡ 64 00:06:03,996 --> 00:06:06,996 あなたには 分かりますか!? 65 00:06:13,005 --> 00:06:15,024 あなたが やってもいない罪で➡ 66 00:06:15,024 --> 00:06:18,010 死刑になっていいとは 思いません。 67 00:06:18,010 --> 00:06:25,034 ですが あなたが犯した 本当の罪は➡ 68 00:06:25,034 --> 00:06:30,034 死刑に 匹敵するぐらい 私にとっては 重いんです。 69 00:06:32,958 --> 00:06:36,996 これだけは 言っときます。 70 00:06:36,996 --> 00:06:42,996 今後 私は あなたを 父と呼ぶことは ありません。 71 00:06:53,996 --> 00:06:55,996 ≪(ドアの閉まる音) 72 00:07:00,986 --> 00:07:08,994 どこに 隠したんです? 大富 祐介の 遺体を。 73 00:07:08,994 --> 00:07:14,994 それさえ 吐けば あんたの長い旅路は 終わるんだ。 74 00:07:41,960 --> 00:07:46,960 大丈夫かい? おい。 75 00:08:24,019 --> 00:08:30,008 知ってたの? 父さんと 母さんは。 76 00:08:30,008 --> 00:08:32,010 知ってたから 隠したんでしょ? 77 00:08:32,010 --> 00:08:35,931 大富の家から 持ってきた あの 古いアルバムを。 78 00:08:35,931 --> 00:08:37,950 (孝信)何のことだ? 79 00:08:37,950 --> 00:08:40,936 僕は ホントに 僕なのかってこと。 80 00:08:40,936 --> 00:08:44,973 そのアルバムには 生まれてから 6カ月まで…。 81 00:08:44,973 --> 00:08:49,978 あの事件の あの日までの 僕の写真が 収めてあったはずだ。 82 00:08:49,978 --> 00:08:52,981 でも それを見たら 僕が 僕じゃないってことが➡ 83 00:08:52,981 --> 00:08:54,983 分かってしまうから だから あえて…。 84 00:08:54,983 --> 00:08:58,971 (孝信)何 言ってるんだ。 お前が お前じゃないなんて。 85 00:08:58,971 --> 00:09:04,009 今日 柳瀬に会って 聞いたんだ。 事件の晩➡ 86 00:09:04,009 --> 00:09:08,997 あの家にいた 2人の赤ん坊に 何をしたのか? 87 00:09:08,997 --> 00:09:12,000 柳瀬は 2人を 入れ替えた。 88 00:09:12,000 --> 00:09:15,003 つまり 僕は 祐介じゃなくて 柳瀬の息子の…。 89 00:09:15,003 --> 00:09:21,994 (由美子)あの男が 言ったの? 2人を 入れ替えたって。 90 00:09:21,994 --> 00:09:23,996 あなたを 自分の息子だって➡ 91 00:09:23,996 --> 00:09:28,000 あの人が はっきり そう 言ったの? 92 00:09:28,000 --> 00:09:32,004 でも 間違いない。 僕は 柳瀬 光男だ。 93 00:09:32,004 --> 00:09:37,943 あなたは 祐介よ。 私たちの息子の 浅利 祐介よ。 94 00:09:37,943 --> 00:09:40,963 由美子。 95 00:09:40,963 --> 00:09:47,970 違うの? 祐介。 私たちは 家族じゃないの。 96 00:09:47,970 --> 00:09:51,974 あなたは 私たちの 息子じゃないの。 97 00:09:51,974 --> 00:09:53,959 それは そうだけど…。 98 00:09:53,959 --> 00:09:55,978 (由美子)だったら それで いいじゃないの。 99 00:09:55,978 --> 00:09:57,980 ホントのことなんか どうだって。 100 00:09:57,980 --> 00:10:02,000 何も 知らなければ それで 済んだことじゃないの。 101 00:10:02,000 --> 00:10:05,988 (孝信)もう やめよう。 由美子。 一番 つらいのは 祐介なんだから。 102 00:10:05,988 --> 00:10:07,988 (由美子)だけど あなた。 103 00:10:09,992 --> 00:10:13,996 知ってたんだね。 104 00:10:13,996 --> 00:10:15,998 ああ。 いつ ホントのことを? 105 00:10:15,998 --> 00:10:18,998 その きっかけになったのが あの アルバムだ。 106 00:10:24,990 --> 00:10:27,993 (孝信)赤ん坊の表情なんて どんどん 変わる。 107 00:10:27,993 --> 00:10:30,012 そうは思ったものの➡ 108 00:10:30,012 --> 00:10:33,949 何度 見比べても 俺には お前の顔と➡ 109 00:10:33,949 --> 00:10:36,969 あの写真の 赤ん坊の顔が 違って見えた。 110 00:10:36,969 --> 00:10:39,938 由美子は 気のせいだって 言うんだけど➡ 111 00:10:39,938 --> 00:10:43,959 俺は どうしても 何か 安心できる 手だてが 欲しかった。 112 00:10:43,959 --> 00:10:51,984 で 晴香さんの 形見の中から 髪の毛を 見つけだして➡ 113 00:10:51,984 --> 00:10:55,954 大学の知人に 遺伝子検査を 頼んだんだ。 114 00:10:55,954 --> 00:10:58,957 遺伝子検査? 115 00:10:58,957 --> 00:11:03,962 その結果 晴香さんから お前が生まれる 可能性は➡ 116 00:11:03,962 --> 00:11:05,981 ほぼ ないっていうことが 分かった。➡ 117 00:11:05,981 --> 00:11:10,986 由美子は それを聞いても 信じようとしなかった。 118 00:11:10,986 --> 00:11:12,986 でも あるとき…。 119 00:11:14,990 --> 00:11:19,995 (由美子)《許して 晴香。 許して 康彦さん》➡ 120 00:11:19,995 --> 00:11:23,995 《許して 小さな 祐介…》 121 00:11:26,985 --> 00:11:30,005 (孝信)《由美子》 (由美子)《許して…》 122 00:11:30,005 --> 00:11:34,009 (孝信)《何やってんだよ?》 123 00:11:34,009 --> 00:11:37,009 《由美子。 由美子》 124 00:11:41,033 --> 00:11:43,033 母さん。 125 00:11:53,028 --> 00:11:56,028 なくしたんじゃ なかったんだね。 126 00:12:12,047 --> 00:12:16,068 だけど どこで どうやって すり替わったのか…。 127 00:12:16,068 --> 00:12:19,071 僕が どういう素性の 赤ん坊だったのか➡ 128 00:12:19,071 --> 00:12:21,039 すぐには 分からなかったんじゃ…。 129 00:12:21,039 --> 00:12:25,027 柳瀬の仕業だとしか 考えられなかった。 130 00:12:25,027 --> 00:12:28,080 息子の光男は 行方不明で➡ 131 00:12:28,080 --> 00:12:32,050 おまけに やつは その行方を 頑として 言おうとしない。 132 00:12:32,050 --> 00:12:34,002 疑う余地は なかったよ。➡ 133 00:12:34,002 --> 00:12:40,008 だとしたら 大富の 俺たちの おいっ子の 祐介は➡ 134 00:12:40,008 --> 00:12:45,008 もう 生きてはいない。 そうも 思った。 135 00:13:17,045 --> 00:13:19,014 お地蔵さん? 表立って➡ 136 00:13:19,014 --> 00:13:21,033 捜してやることも できない。 137 00:13:21,033 --> 00:13:26,054 死んだに違いないと 思いながら 供養の一つも してやれない。 138 00:13:26,054 --> 00:13:28,040 2人で わびながら➡ 139 00:13:28,040 --> 00:13:31,076 せめて 子供を守ってくれる お地蔵さまに➡ 140 00:13:31,076 --> 00:13:35,013 手を 合わせることくらいしか 俺たちには できなかった。 141 00:13:35,013 --> 00:13:42,003 ごめんね。 ごめんね。 142 00:13:42,003 --> 00:13:45,006 それでも 僕を このまま 祐介として…。 143 00:13:45,006 --> 00:13:51,006 (由美子)できるわけない。 あなたを 手放すなんて。 144 00:13:54,015 --> 00:13:58,019 そりゃ 憎かったわよ。 柳瀬のことが。 145 00:13:58,019 --> 00:14:01,006 大人ばかりか あんな 小さな命にまで➡ 146 00:14:01,006 --> 00:14:05,994 手を かけるなんて 鬼だと思った。➡ 147 00:14:05,994 --> 00:14:10,015 でも 私たちは その鬼の仕業に 乗っかったの。 148 00:14:10,015 --> 00:14:14,052 殺したいほど 柳瀬を 憎みながら➡ 149 00:14:14,052 --> 00:14:19,024 あなたという いとしい息子を 胸に抱いて➡ 150 00:14:19,024 --> 00:14:22,027 真実から 目を背けた。 151 00:14:22,027 --> 00:14:26,031 (孝信)柳瀬の子だ。 殺人犯の子だと 思えば➡ 152 00:14:26,031 --> 00:14:29,034 心が 引き裂かれてしまう。➡ 153 00:14:29,034 --> 00:14:32,037 俺たち夫婦の間でも それっきり➡ 154 00:14:32,037 --> 00:14:35,023 そのことを 口にすることは なかった。➡ 155 00:14:35,023 --> 00:14:37,008 お前が 柳瀬の弁護人を➡ 156 00:14:37,008 --> 00:14:39,008 引き受けるって 言いだした あの日まで。 157 00:14:41,963 --> 00:14:46,001 柳瀬は やってない。 犯人じゃなかったんだ。 158 00:14:46,001 --> 00:14:51,990 分かったんですってね。 本当の犯人が 誰なのか。➡ 159 00:14:51,990 --> 00:14:56,027 澤田先生に お聞きしたの。 160 00:14:56,027 --> 00:15:00,999 あなたの執念が 犯人を 見つけたって。 161 00:15:00,999 --> 00:15:04,019 母さんが 所長に? (孝信)先生に 頼みに行ったんだ。➡ 162 00:15:04,019 --> 00:15:06,004 柳瀬の件から➡ 163 00:15:06,004 --> 00:15:09,007 お前に 手を引かせることは できないかって。➡ 164 00:15:09,007 --> 00:15:10,992 むろん この期に及んで そんなことは 許されない。➡ 165 00:15:10,992 --> 00:15:15,013 それに 考えてみれば 結果的には➡ 166 00:15:15,013 --> 00:15:19,034 かえって この方が よかったのかもしれない。 167 00:15:19,034 --> 00:15:21,036 よかった? 168 00:15:21,036 --> 00:15:26,041 親子関係が 明らかになっても 柳瀬の無罪が 証明できれば➡ 169 00:15:26,041 --> 00:15:30,028 お前は 殺人犯の息子だっていう そしりを 受けずに済む。➡ 170 00:15:30,028 --> 00:15:32,998 それが せめてもの救いになる。 171 00:15:32,998 --> 00:15:35,967 僕が 殺人犯の子でなくなれば➡ 172 00:15:35,967 --> 00:15:39,004 代わりに 誰かが その負い目を 背負う。 173 00:15:39,004 --> 00:15:43,975 こんなことなら 柳瀬が 犯人の方が ましだった。 174 00:15:43,975 --> 00:15:47,979 祐介。 (由美子)何を 言ってるの? 175 00:15:47,979 --> 00:15:55,987 僕の代わりに 殺人犯の子と 後ろ指を 指されるのは➡ 176 00:15:55,987 --> 00:15:58,990 河村 礼菜さんだ。 177 00:15:58,990 --> 00:16:02,010 あの子が? 178 00:16:02,010 --> 00:16:07,015 まさか 真犯人って…。 もしかして あの子の? 179 00:16:07,015 --> 00:16:10,986 河村 真二。 礼菜さんの 父親。 180 00:16:10,986 --> 00:16:15,023 そんな!? (孝信)間違いないのか? 181 00:16:15,023 --> 00:16:20,028 河村は 事件から 3年後 別のトラブルで 殺されている。 182 00:16:20,028 --> 00:16:23,031 証明するのは 難しいかもしれないけど。 183 00:16:23,031 --> 00:16:29,031 (由美子)祐介。 あなた その 礼菜さんって子のこと…。 184 00:16:31,056 --> 00:16:36,978 好きだったよ。 今でも 好きだ。 185 00:16:36,978 --> 00:16:41,967 でも 僕たちは 同じ母親から 生まれた きょうだいだ。 186 00:16:41,967 --> 00:16:46,972 母さんは さっき 何も知らなければ それで済むって 言ったけど➡ 187 00:16:46,972 --> 00:16:50,008 そういうわけには いかなかったんだよ 最初から。 188 00:16:50,008 --> 00:16:53,979 (孝信)すまなかった 祐介。 許してくれ。➡ 189 00:16:53,979 --> 00:16:55,981 悪いのは 俺たちだ。 190 00:16:55,981 --> 00:17:02,003 お前も 礼菜さんも 何一つ 罪は ないのに。 191 00:17:02,003 --> 00:17:08,003 あの子は 知ってるの? 自分の父親が 犯人だってこと。 192 00:19:17,005 --> 00:19:21,009 うん? おいしいか? ≪(ドアの開く音) 193 00:19:21,009 --> 00:19:23,011 (礼菜)あのう。 浅利先生は? 194 00:19:23,011 --> 00:19:24,996 ああ。 裁判所に行ってます。 195 00:19:24,996 --> 00:19:27,999 お待ちいただければ すぐ 戻りますよ。 196 00:19:27,999 --> 00:19:31,002 (礼菜)お邪魔に なりますから。 197 00:19:31,002 --> 00:19:34,973 河村 礼菜さんでしょ? 所長の 澤田です。 198 00:19:34,973 --> 00:19:37,942 いつも 祐介から あなたの話 聞いてたもんで。 199 00:19:37,942 --> 00:19:40,945 (礼菜)話って どういうことでしょうか? 200 00:19:40,945 --> 00:19:43,982 それは まあ 色々ですけど。 201 00:19:43,982 --> 00:19:46,982 コーヒー 入れますから どうぞ どうぞ。 202 00:19:53,958 --> 00:19:56,961 私の父のこと 何か 言ってましたか? 203 00:19:56,961 --> 00:20:01,966 お父さんのこと? この間 私が 赤ちゃんのころの➡ 204 00:20:01,966 --> 00:20:04,986 家族の写真を 貸してほしいって いわれたんです。 205 00:20:04,986 --> 00:20:09,991 何で そんなものが 必要なのか 不思議に 思ったんですけど。 206 00:20:09,991 --> 00:20:14,012 あれから 何となく 祐介さんの 様子が 変わったような気がして。 207 00:20:14,012 --> 00:20:18,012 変わったっていうと? どうぞ どうぞ。 208 00:20:25,006 --> 00:20:26,991 忙しいのは 分かってるんです。 209 00:20:26,991 --> 00:20:30,995 だから きっと 私の思い過ごしだろうって。 210 00:20:30,995 --> 00:20:36,935 でも 先日 祐介さんの お母さんが 私のところへ来て…。 211 00:20:36,935 --> 00:20:39,938 祐介の おふくろさんが? 212 00:20:39,938 --> 00:20:43,942 真犯人が 分かったって おっしゃってました。 213 00:20:43,942 --> 00:20:48,963 これ以上 何も知らない方が 私のためでも あるからって。 214 00:20:48,963 --> 00:20:54,969 まさか 父が 関わってることは ありませんよね? あの事件に。 215 00:20:54,969 --> 00:20:58,957 どうすれば 父が 関わることが できるのか➡ 216 00:20:58,957 --> 00:21:01,960 私には 想像も つきません。 217 00:21:01,960 --> 00:21:06,965 だけど そう 考え始めたら 不安で どうしようもなくて。 218 00:21:06,965 --> 00:21:08,983 申し訳ありません。 219 00:21:08,983 --> 00:21:13,988 私が おふくろさんに 不用意な伝え方 したもんだから。 220 00:21:13,988 --> 00:21:19,978 正直な話 お父上が 事件に 関わってる可能性は あります。 221 00:21:19,978 --> 00:21:24,983 それも かなり 高い確率で。 222 00:21:24,983 --> 00:21:28,002 詳しいことは 祐介と 一緒に お話しします。 223 00:21:28,002 --> 00:21:31,002 今 祐介に 連絡しますので ちょっと お待ちください。 224 00:21:35,009 --> 00:21:37,011 河村さん!? 225 00:21:37,011 --> 00:21:38,997 礼菜さん? ごめんなさい。 226 00:21:38,997 --> 00:21:43,001 私 もう あなたに 顔 合わせられない。 227 00:21:43,001 --> 00:21:45,003 礼菜さん!? 写真のことだ。 228 00:21:45,003 --> 00:21:49,003 もう 察しが ついてる。 親父さんの したことにも。 229 00:21:56,030 --> 00:21:59,030 礼菜さん! 230 00:22:20,054 --> 00:22:23,057 礼菜さん。 231 00:22:23,057 --> 00:22:25,059 ちょっと待って。 232 00:22:25,059 --> 00:22:27,078 (礼菜)もう 関わらない方が いいわ。 私になんか。 233 00:22:27,078 --> 00:22:29,047 そんなの できない。 234 00:22:29,047 --> 00:22:31,065 (礼菜)犯人は 父なんでしょ? 235 00:22:31,065 --> 00:22:33,985 私の父が あなたの ご家族を 殺したんでしょ?➡ 236 00:22:33,985 --> 00:22:38,985 だとしたら あなたにとって 私は 敵の娘じゃないの。 237 00:22:47,015 --> 00:22:53,015 やっぱり そうなのね? 間違いないのね。 238 00:22:55,023 --> 00:23:00,011 もしかして 父の狙いは 母の実家だったってこと? 239 00:23:00,011 --> 00:23:02,030 その可能性が 高い。 240 00:23:02,030 --> 00:23:07,018 それじゃ 父は 花木の おじいさんたちと 間違えて➡ 241 00:23:07,018 --> 00:23:10,038 あなたの家族を…。 242 00:23:10,038 --> 00:23:16,027 それで どうして 私のことを 守るだなんて。 243 00:23:16,027 --> 00:23:21,027 どうして 言ったの? あんな 優しいこと。 244 00:23:30,058 --> 00:23:37,999 こんな私でも これからは 幸せになって いいんだって。 245 00:23:37,999 --> 00:23:44,989 あなたの愛に 包まれて 一緒に 生きていくんだって。 246 00:23:44,989 --> 00:23:48,977 勝手に 思い込んで いい気になって。 247 00:23:48,977 --> 00:23:53,014 本気だった。 僕だって ずっと➡ 248 00:23:53,014 --> 00:23:57,035 礼菜さんと 2人で 生きていこうと 思った。 249 00:23:57,035 --> 00:24:00,004 今でも その気持ちは 変わらない。 250 00:24:00,004 --> 00:24:03,007 あのときと 同じように 礼菜さんを。 251 00:24:03,007 --> 00:24:07,028 慰めてくれただけだったのね。 252 00:24:07,028 --> 00:24:11,049 私が あんまり 哀れだから➡ 253 00:24:11,049 --> 00:24:14,018 同情して 心にもないことを 言ったんでしょ? 254 00:24:14,018 --> 00:24:19,040 そうじゃない。 あのときは まだ 知らなかったんだ。 255 00:24:19,040 --> 00:24:21,025 事件の裏に もう一つ➡ 256 00:24:21,025 --> 00:24:24,025 とんでもない秘密が 隠されていたことを。 257 00:24:26,030 --> 00:24:29,017 秘密? 258 00:24:29,017 --> 00:24:33,971 何なの? とんでもない秘密って。 259 00:24:33,971 --> 00:24:38,976 柳瀬 光男が 見つかった。 えっ? 兄さんが。➡ 260 00:24:38,976 --> 00:24:41,976 無事だったってこと? 261 00:24:43,998 --> 00:24:51,005 元気で いたってことなのね? 兄さんは いったい どこに? 262 00:24:51,005 --> 00:24:56,005 礼菜さんの 目の前にいる。 263 00:24:57,995 --> 00:24:59,995 えっ? 264 00:25:07,021 --> 00:25:14,021 僕だ。 僕が 柳瀬 光男だったんだ。 265 00:25:19,016 --> 00:25:22,036 やめて。 悪い冗談は。 266 00:25:22,036 --> 00:25:28,036 信じられなかった。 僕だって 信じたくなかった。 267 00:25:30,044 --> 00:25:33,965 だけど 間違いない。 僕たちは きょうだいだ。 268 00:25:33,965 --> 00:25:38,986 父親の違う 兄と妹だったんだ。 269 00:25:38,986 --> 00:25:41,986 私と 祐介さんが? 270 00:25:45,977 --> 00:25:51,999 違うわ。 祐介さんが 光男なわけ ないもの。 271 00:25:51,999 --> 00:25:53,985 何で そんな でたらめを言うの? 272 00:25:53,985 --> 00:25:58,005 柳瀬が 入れ替えたんだ。 光男と 祐介を。 273 00:25:58,005 --> 00:26:00,992 八王子から 戻ったとき➡ 274 00:26:00,992 --> 00:26:05,997 殺人現場には たった一人 光男だけは 生き残っていた。 275 00:26:05,997 --> 00:26:11,018 それで 光男を 祐介と 入れ替えようと 思い付いて。 276 00:26:11,018 --> 00:26:17,008 柳瀬は 2人を 入れ替えることで 光男の身の安全を 図ろうとした。 277 00:26:17,008 --> 00:26:21,028 その計算どおり 僕は 何も知らずに 祐介として➡ 278 00:26:21,028 --> 00:26:26,050 養父母の元で ぬくぬくと…。 嫌!➡ 279 00:26:26,050 --> 00:26:29,036 嫌よ。 そんなの。 礼菜さん! 280 00:26:29,036 --> 00:26:33,036 (礼菜)祐介さんは 平気なの? 平気なわけない。 281 00:26:35,009 --> 00:26:40,998 初めて 好きになったのよ。 祐介さんを。 282 00:26:40,998 --> 00:26:44,969 祐介さんに会って 初めて 夢見た。 283 00:26:44,969 --> 00:26:50,975 女として 母とは違う 生き方が できるんじゃないかって。➡ 284 00:26:50,975 --> 00:26:54,979 ひだまりみたいな あったかい家庭。 285 00:26:54,979 --> 00:26:59,000 大好きな人に よく似た 赤ちゃん。 286 00:26:59,000 --> 00:27:04,989 私だって そういう夢を見て いいんだって➡ 287 00:27:04,989 --> 00:27:09,010 ようやく 思うことが できたのに。 288 00:27:09,010 --> 00:27:22,006 ♬~ 289 00:27:22,006 --> 00:27:32,083 ♬~ 290 00:27:32,083 --> 00:27:35,953 (礼菜)2人だけの世界に 行けば いいじゃない。 みんな 捨てて。 291 00:27:35,953 --> 00:27:37,953 それは できない。 292 00:27:43,995 --> 00:27:48,015 これからも 礼菜さんの そばにいる。 293 00:27:48,015 --> 00:27:49,967 その約束に 代わりは ないから。 294 00:27:49,967 --> 00:27:56,974 意味ないわ。 その手で 私に 触れてくれないのなら。 295 00:27:56,974 --> 00:28:01,996 もう二度と あんなふうに 抱き締めてくれないのなら。 296 00:28:01,996 --> 00:28:18,996 ♬~ 297 00:29:54,992 --> 00:29:59,013 横浜の両親は 早い時期に 気付いていたそうです。 298 00:29:59,013 --> 00:30:04,035 柳瀬が 光男と 祐介を 入れ替えたことに。 299 00:30:04,035 --> 00:30:11,025 それが分かっても 迷わず わが子として お前を育てた。 300 00:30:11,025 --> 00:30:15,029 光男を 2人に 託そうとした 柳瀬の 思い付きは➡ 301 00:30:15,029 --> 00:30:20,017 よくも 悪くも 当たってたってこった。 302 00:30:20,017 --> 00:30:22,019 30年 収監されて➡ 303 00:30:22,019 --> 00:30:26,023 柳瀬は 罪を償ったことに なるんでしょうか? 304 00:30:26,023 --> 00:30:29,026 うん? 柳瀬は 誰も殺してはいません。 305 00:30:29,026 --> 00:30:32,963 それでも あの男が 犯した罪は➡ 306 00:30:32,963 --> 00:30:34,982 簡単に 許されるものでは ありません。 307 00:30:34,982 --> 00:30:38,969 やっこさんの したことは もう 時効だ。 308 00:30:38,969 --> 00:30:44,992 再審請求が通りゃ 文句なしで 不問になると 思うよ。 309 00:30:44,992 --> 00:30:49,997 柳瀬は 自由を 手に入れる。 その一方で 礼菜さんは➡ 310 00:30:49,997 --> 00:30:56,987 殺人犯 河村 真二の 娘として 世間の目に さらされる。 311 00:30:56,987 --> 00:30:58,989 ギブアップするか? 312 00:30:58,989 --> 00:31:01,992 そうなりゃ 柳瀬の もくろみどおり➡ 313 00:31:01,992 --> 00:31:06,013 遠からず やつは 死刑 執行されて➡ 314 00:31:06,013 --> 00:31:14,021 表向きは 丸く収まる。 できません。 それだけは。 315 00:31:14,021 --> 00:31:19,043 たとえ 法に裁かれなくても 柳瀬には 真実を ねじ曲げた➡ 316 00:31:19,043 --> 00:31:23,013 罪の重さを 思い知らせてやりたい。 317 00:31:23,013 --> 00:31:28,018 大富の 両親と 祖父。 そして 小さな 祐介の無念。 318 00:31:28,018 --> 00:31:32,022 横浜の両親の 心の痛み。 礼菜さんの涙。 319 00:31:32,022 --> 00:31:37,011 全てを 柳瀬に ぶつけて 受け止めさせるには➡ 320 00:31:37,011 --> 00:31:42,032 どうあっても 冤罪を 晴らさなくては。 321 00:31:42,032 --> 00:31:47,037 そのためには まず どうやって 河村の犯行を 立証するかだ。 322 00:31:47,037 --> 00:31:49,039 あかねが 何か 知ってるかもしれません。 323 00:31:49,039 --> 00:31:52,076 順当なとこだ。 事件が あったのは➡ 324 00:31:52,076 --> 00:31:57,064 2人が 駆け落ちして 甲府から 東京に戻った 直後です。 325 00:31:57,064 --> 00:32:01,051 あかねが 河村と 一緒に いたのは 間違いありません。 326 00:32:01,051 --> 00:32:04,038 ただ…。 327 00:32:04,038 --> 00:32:09,093 おっかねえか? あかねに 会うのは。 328 00:32:09,093 --> 00:32:14,064 無理も ねえやな。 あれだけ 忌み嫌ってた女が➡ 329 00:32:14,064 --> 00:32:17,084 実の おふくろさんってことに なるんだからな。 330 00:32:17,084 --> 00:32:24,091 僕は 柳瀬と あの女の間に 生まれた子供だった。 331 00:32:24,091 --> 00:32:28,095 そう 思うと 正直 言って 逃げたくなります。 332 00:32:28,095 --> 00:32:33,033 でも ここで逃げたら ホントに 分かんなくなってしまう。 333 00:32:33,033 --> 00:32:36,036 自分自身が 何者なのか? 334 00:32:36,036 --> 00:32:42,026 だから 逃げません。 逃げずに 自分を 見つけます。 335 00:32:42,026 --> 00:32:52,052 ♬~ 336 00:32:52,052 --> 00:33:02,052 ♬~ 337 00:33:05,049 --> 00:33:07,049 (礼菜)起きて。 お母さん。 338 00:33:10,070 --> 00:33:12,056 (礼菜)起きてったら。 339 00:33:12,056 --> 00:33:17,061 やっぱり 柳瀬さんは 犯人じゃなかった。 340 00:33:17,061 --> 00:33:22,066 誰だったと 思う? 本当の犯人は。➡ 341 00:33:22,066 --> 00:33:25,069 お父さんだったのよ。 342 00:33:25,069 --> 00:33:31,108 お父さんが お母さんの家族を 殺そうとして➡ 343 00:33:31,108 --> 00:33:34,044 間違えて 大富さんを。➡ 344 00:33:34,044 --> 00:33:39,016 気付かなかったの? 一番 そばに いたくせに。➡ 345 00:33:39,016 --> 00:33:44,038 夫が 自分の 親きょうだいを 殺そうとしてるのに➡ 346 00:33:44,038 --> 00:33:49,043 何にも知らずに のほほんと 暮らしてたの? 347 00:33:49,043 --> 00:33:56,050 もう 兄さんを 探す必要も なくなった。 348 00:33:56,050 --> 00:34:02,039 とっくに 会ってたんだもん。 お母さんも 私も 知らないうちに。 349 00:34:02,039 --> 00:34:06,043 (礼菜)今まで お母さんのこと ずっと 恨んでた。 350 00:34:06,043 --> 00:34:12,032 でも ここまで 憎いと 思ったのは 初めてよ。➡ 351 00:34:12,032 --> 00:34:15,052 何で 光男を 捨てたの? 352 00:34:15,052 --> 00:34:20,057 何で お父さんなんか ついていかず➡ 353 00:34:20,057 --> 00:34:24,078 柳瀬さんと 甲府で 暮らさなかったの? 354 00:34:24,078 --> 00:34:28,065 お母さんさえ おとなしく 甲府にいれば➡ 355 00:34:28,065 --> 00:34:31,085 あんな事件は 起こらなかった。 356 00:34:31,085 --> 00:34:36,023 祐介さんだって もともとの 光男のまま➡ 357 00:34:36,023 --> 00:34:40,027 穏やかに 生きられたのに。 358 00:34:40,027 --> 00:34:44,999 何とか 言いなさいよ。 ねえ? 言い訳してみなさいよ。 359 00:34:44,999 --> 00:34:49,053 ねえ? お母さん。 お母さん! 360 00:34:49,053 --> 00:35:02,032 (心電計の 警告音) 361 00:35:02,032 --> 00:35:10,040 (心電計の 警告音) 362 00:35:10,040 --> 00:35:15,062 もう いいんじゃない? お母さん。 363 00:35:15,062 --> 00:35:18,048 いっそのこと 楽になった方が。 364 00:35:18,048 --> 00:35:32,046 (心電計の 警告音) 365 00:35:32,046 --> 00:35:40,020 (心電計の 警告音) 366 00:35:40,020 --> 00:35:43,023 (あかね)ご…。 367 00:35:43,023 --> 00:35:52,015 ご… めん… ね。 368 00:35:52,015 --> 00:35:55,015 (心電計の 警告音) 369 00:36:03,043 --> 00:36:06,029 お母さん。 370 00:36:06,029 --> 00:36:11,018 ≪(戸の開く音) ≪(桜井)誰か いるんですか? 371 00:36:11,018 --> 00:36:13,036 (桜井)河村さん。➡ 372 00:36:13,036 --> 00:36:17,057 どうしたんですか? こんな時間に。➡ 373 00:36:17,057 --> 00:36:20,057 マスク 取れちゃいましたね。 374 00:36:23,030 --> 00:36:27,050 (礼菜)ちょっと 顔が 見たくなって。 375 00:36:27,050 --> 00:36:29,069 (桜井)だいぶ 痛みが ひどかったので➡ 376 00:36:29,069 --> 00:36:32,069 鎮痛薬を足して しのいでいます。 377 00:38:54,998 --> 00:38:59,002 (中川)また 食べてないのか。 378 00:38:59,002 --> 00:39:01,002 (佐野)まさか 死ぬ気じゃないでしょうね? 379 00:39:02,990 --> 00:39:17,004 ♬~ 380 00:39:17,004 --> 00:39:32,035 ♬~ 381 00:39:32,035 --> 00:39:47,000 ♬~ 382 00:39:47,000 --> 00:39:51,004 ♬~ 383 00:39:51,004 --> 00:39:58,011 《今後 私は あなたを 父と呼ぶことは ありません》 384 00:39:58,011 --> 00:40:13,994 ♬~ 385 00:40:13,994 --> 00:40:16,029 良くないんですか? 容体が。 386 00:40:16,029 --> 00:40:21,029 (桜井)ええ。 確かに あまり 良くは ありません。 387 00:40:23,020 --> 00:40:26,039 (桜井)ゆうべ 遅くに 娘さんが いらしたんですよ。 388 00:40:26,039 --> 00:40:30,043 ゆうべ? (桜井)眠っている お母さんに➡ 389 00:40:30,043 --> 00:40:32,045 何か しきりに 話し掛けていたようですが➡ 390 00:40:32,045 --> 00:40:36,045 私が 様子を 見に来たら すぐに 出ていってしまわれて。 391 00:40:37,951 --> 00:40:40,971 ≪(看護師)先生。 お願いします。 392 00:40:40,971 --> 00:40:42,971 (桜井)失礼します。 393 00:40:55,002 --> 00:40:59,990 許さない。 このまま 死ぬなんて。 394 00:40:59,990 --> 00:41:05,028 生きて 知ってることを 何もかも 話してもらう。 395 00:41:05,028 --> 00:41:11,028 あんたが このまま 死ぬなんて 絶対に 許さないからな。 396 00:41:18,041 --> 00:41:23,030 (呼び出し音) 397 00:41:23,030 --> 00:41:29,030 (アナウンス)ただ今 電話に 出られません。 ピーッという…。 398 00:41:33,056 --> 00:41:35,056 礼菜さん? 399 00:41:46,053 --> 00:41:49,039 (呼び出し音) 400 00:41:49,039 --> 00:41:51,091 (礼菜)はい。 401 00:41:51,091 --> 00:41:55,028 心配したんだよ。 何度かけても 出ないから。 402 00:41:55,028 --> 00:41:58,081 今 店の前に いるんだ。 礼菜さん。 どこ? 403 00:41:58,081 --> 00:42:04,071 (礼菜)よかった。 最後に 祐介さんの声が 聞けて。 404 00:42:04,071 --> 00:42:06,071 (通話の切れる音) 405 00:42:08,058 --> 00:42:13,063 最後? 礼菜さん!? 406 00:42:13,063 --> 00:42:25,092 ♬~ 407 00:42:25,092 --> 00:42:27,110 急いでください。 408 00:42:27,110 --> 00:42:42,025 ♬~ 409 00:42:42,025 --> 00:42:57,040 ♬~ 410 00:42:57,040 --> 00:43:09,069 ♬~ 411 00:43:09,069 --> 00:43:14,069 礼菜さん? 礼菜さん! 412 00:43:17,060 --> 00:43:19,060 礼菜さん! 413 00:43:24,067 --> 00:43:28,067 礼菜さん やめろ! 礼菜さん やめろ! 414 00:43:30,073 --> 00:43:32,092 (礼菜)放して! 415 00:43:32,092 --> 00:43:35,092 いいから! 416 00:43:37,030 --> 00:43:40,033 独りぼっちで 生きていたくない。 417 00:43:40,033 --> 00:43:44,004 私には 何の希望も 残ってないのよ。 418 00:43:44,004 --> 00:43:47,007 礼菜さん! 419 00:43:47,007 --> 00:43:49,007 (礼菜)放して! 420 00:43:55,031 --> 00:43:59,069 (礼菜)ここで 死にたかったのに。➡ 421 00:43:59,069 --> 00:44:05,058 ここが 一番 奇麗で➡ 422 00:44:05,058 --> 00:44:09,029 一番 幸せだった 思い出の場所なのに。➡ 423 00:44:09,029 --> 00:44:16,029 だから ここで 何もかも 終わりにしたかった。 424 00:44:22,075 --> 00:44:28,075 独りぼっちじゃない。 独りなんかに しない。 425 00:44:31,067 --> 00:44:33,067 行こう。 426 00:44:37,023 --> 00:44:41,023 いいから。 言うとおりに するんだ。 427 00:46:18,008 --> 00:46:21,011 (孝信)お前も 風邪 ひくなよ。 あっ。 ありがとう。 428 00:46:21,011 --> 00:46:23,013 (由美子)さあさあ さあさあ。➡ 429 00:46:23,013 --> 00:46:26,032 こっちに どうぞ。 寒かったでしょ。➡ 430 00:46:26,032 --> 00:46:31,054 はい。 はい。 大丈夫? 寒くない? 431 00:46:31,054 --> 00:46:34,941 (由美子)今日ね 祐介の 大好きな 豚汁にしたの。 432 00:46:34,941 --> 00:46:36,943 (孝信)うまいぞ これは。 あったまるよ。 うん。 433 00:46:36,943 --> 00:46:42,943 (由美子)召し上がれ。 はい。 434 00:46:45,001 --> 00:46:47,971 遠慮しないで 食べて。 (孝信)七味も よかったら どうぞ。 435 00:46:47,971 --> 00:46:50,971 (由美子)お父さん。 いいから。 436 00:46:53,993 --> 00:47:00,993 祐介。 食べなさい。 うん。 食べよう。 437 00:47:12,996 --> 00:47:15,999 おいしい。 438 00:47:15,999 --> 00:47:22,005 この子ね 昔 食が細くて 大変だったのよ。➡ 439 00:47:22,005 --> 00:47:25,024 何とか 食べさせようと思って あれこれ 研究してるうちに➡ 440 00:47:25,024 --> 00:47:28,027 すっかり お料理おばさんに なっちゃった。 441 00:47:28,027 --> 00:47:30,997 (孝信)祐介は。 祐介は 祐介で 苦労したらしいぞ。➡ 442 00:47:30,997 --> 00:47:32,966 残すと 母さんが 悲しそうな顔するから➡ 443 00:47:32,966 --> 00:47:36,002 無理して 食べたって。 なあ? (由美子)そうなの? 444 00:47:36,002 --> 00:47:38,955 父さん。 それ 言っちゃ 駄目だよ。 (孝信)ああ。 ごめん ごめん。 445 00:47:38,955 --> 00:47:41,958 (由美子)嫌ね。 もう。 446 00:47:41,958 --> 00:47:44,978 私が 余計なことさえ しなければ。 447 00:47:44,978 --> 00:47:49,966 もう ご存じなんですよね? 何もかも。 448 00:47:49,966 --> 00:47:52,986 もし 私が 兄さんに 会いたいなんて➡ 449 00:47:52,986 --> 00:48:00,994 言いださなければ 祐介さんは お父さんと お母さんと➡ 450 00:48:00,994 --> 00:48:03,994 今までどおり 何一つ 変わらずに いられたのに。 451 00:48:09,002 --> 00:48:13,973 変わらないよ。 僕と 父さんと 母さんは これからも。 452 00:48:13,973 --> 00:48:16,993 祐介。 僕は 父さんと 母さんに➡ 453 00:48:16,993 --> 00:48:20,013 育ててもらった。 454 00:48:20,013 --> 00:48:25,001 2人が いなければ 今の僕は いないんだから。 455 00:48:25,001 --> 00:48:31,007 でも 僕は 浅利 祐介であり 柳瀬 光男でもある。 456 00:48:31,007 --> 00:48:33,943 そのことを 否定するのは もう やめようと思う。 457 00:48:33,943 --> 00:48:38,948 礼菜さんとは 初めから 切っても 切れない絆で 結ばれていた。 458 00:48:38,948 --> 00:48:42,952 だから きっと あんなに 引かれたんだと思う。 459 00:48:42,952 --> 00:48:45,955 礼菜さんが 光男を探したいと 思って➡ 460 00:48:45,955 --> 00:48:52,962 一生懸命に なってくれたから こうした出会いに 結び付いた。 461 00:48:52,962 --> 00:48:58,985 一緒に 喜べないかな? こうやって 出会えたことに。 462 00:48:58,985 --> 00:49:03,990 (由美子)出会うべくして 出会ったのね。 あなたと 祐介は。 463 00:49:03,990 --> 00:49:07,010 (孝信)祐介の 言うとおりだよ。 礼菜さん。 464 00:49:07,010 --> 00:49:10,997 家族が 増えたんだ。 みんなで 喜ぼうよ。 465 00:49:10,997 --> 00:49:12,999 家族? 466 00:49:12,999 --> 00:49:16,002 あなたは もう うちの家族の 一員よ。 467 00:49:16,002 --> 00:49:21,002 もう一人 お父さんと お母さんが できたと 思ってちょうだい。 468 00:49:23,977 --> 00:49:27,030 うれしかったわ。 今日 ここに➡ 469 00:49:27,030 --> 00:49:30,016 礼菜さんを 連れてきてくれたこと。 470 00:49:30,016 --> 00:49:32,936 こういうときに 頼ってくれるって いうのは➡ 471 00:49:32,936 --> 00:49:36,956 お前が 俺たちを 親として 信じてくれてる証しだ。 472 00:49:36,956 --> 00:49:39,976 そう考えて いいんだろ? 473 00:49:39,976 --> 00:49:42,946 うん。 さっき…。 474 00:49:42,946 --> 00:49:46,966 小さいときのころを 思い出した。 小さいころ? 475 00:49:46,966 --> 00:49:52,972 海岸で 祐介さんが 私の手を 強く 握ったとき➡ 476 00:49:52,972 --> 00:49:57,961 ふと 思い出したの。 477 00:49:57,961 --> 00:50:02,966 子供のころ 母が よく 手を つないでくれたこと。 478 00:50:02,966 --> 00:50:07,987 いいかげんな 母だったけど 一緒に 歩くときだけは➡ 479 00:50:07,987 --> 00:50:10,974 絶対に この手を 放さないって いうぐらい➡ 480 00:50:10,974 --> 00:50:14,994 ぎゅっと 力を込めて 私の手を 握ってた。➡ 481 00:50:14,994 --> 00:50:17,997 「お母さん 痛いよ」って 言いながら➡ 482 00:50:17,997 --> 00:50:20,997 心の中では すごく 安心していられて。 483 00:50:25,989 --> 00:50:30,977 (由美子)みんな あなたのこと 大切に思ってる。 484 00:50:30,977 --> 00:50:34,948 (孝信)俺たち みんなで あなたを 守るから。 485 00:50:34,948 --> 00:50:50,930 ♬~ 486 00:50:50,930 --> 00:50:53,950 (礼菜)《お父さんだったのよ》➡ 487 00:50:53,950 --> 00:50:58,955 《お父さんが お母さんの家族を 殺そうとして➡ 488 00:50:58,955 --> 00:51:01,975 間違えて 大富さんを》 489 00:51:01,975 --> 00:51:13,987 ♬~ 490 00:51:13,987 --> 00:51:15,987 礼菜。 491 00:51:18,975 --> 00:51:20,977 ちょっと待って。 どういうこと? 492 00:51:20,977 --> 00:51:22,979 (礼菜)お母さんが いなくなったの。 493 00:51:22,979 --> 00:51:25,982 病院中 捜したけど 見つからなくて。 494 00:51:25,982 --> 00:51:28,985 一人で 外に 出たんじゃないかって。 495 00:51:28,985 --> 00:51:41,998 ♬~ 496 00:51:41,998 --> 00:51:48,998 ♬~