1 00:00:02,800 --> 00:00:08,310 (ジュンペイ)琴音…。 (神崎)琴音? 2 00:00:08,310 --> 00:00:10,500 あの子は 3 00:00:10,500 --> 00:00:12,500 アイツらの いけにえだ。 4 00:00:17,390 --> 00:00:20,760 琴音は 5 00:00:20,760 --> 00:00:22,760 たくさんの相手を させられてきた。 6 00:00:27,160 --> 00:00:31,160 いろんな闇を 背負わされてる。 7 00:00:33,560 --> 00:00:36,560 どうか 救ってほしい…。 8 00:00:38,950 --> 00:00:42,950 彼女を 地獄から…。 9 00:00:47,180 --> 00:00:48,380 おい… おい! 10 00:00:48,380 --> 00:00:51,380 おい ジュンペイ! ジュンペイ! おい! 11 00:00:55,610 --> 00:00:57,610 《俺は何も わかってなかった》 12 00:01:00,150 --> 00:01:02,150 《琴音のことを》 13 00:01:04,870 --> 00:01:06,870 《彼女の本当の闇の深さを》 14 00:01:12,440 --> 00:01:14,440 《彼女の地獄は続いていた》 15 00:01:37,020 --> 00:01:38,210 ちょっと 待ってください…。 16 00:01:38,210 --> 00:01:41,400 おい 離れろ! (ざわめき) 17 00:01:41,400 --> 00:01:44,600 (高村)警察だ! 令状により捜索する。 18 00:01:44,600 --> 00:01:46,600 (高村)そこを動くな! おい 待て! 19 00:01:54,360 --> 00:01:56,360 カンナ! こっちだ。 20 00:02:04,470 --> 00:02:06,990 カ…。 21 00:02:06,990 --> 00:02:09,990 押さえろ! 動くな 動くな…。 22 00:02:15,740 --> 00:02:18,770 あぁ! がっ…。 23 00:02:18,770 --> 00:02:21,630 (柳)動くな。 24 00:02:21,630 --> 00:02:24,330 玄奘! 大久保玄奘を捜せ! 25 00:02:24,330 --> 00:02:26,690 (警察官たち)はい! よし 上と 下に分かれるぞ。 26 00:02:26,690 --> 00:02:29,040 (警察官たち)はい! 絶対 逃すなよ! 27 00:02:29,040 --> 00:02:31,570 (警察官たち)はい! 28 00:02:31,570 --> 00:02:33,570 (玄奘)出せ。 29 00:02:43,690 --> 00:02:45,690 この車 早々に処分しとけ。 30 00:02:47,400 --> 00:02:49,590 それから 31 00:02:49,590 --> 00:02:51,590 あの毒ガスも。 32 00:02:59,350 --> 00:03:02,350 あの子に賭けたのが 失敗だったかな。 33 00:03:21,240 --> 00:03:23,240 お前も もう好きにしろ。 34 00:03:43,110 --> 00:03:46,320 《カンナ:私が初めて 人を殺したのは 35 00:03:46,320 --> 00:03:49,850 12のときだった。 36 00:03:49,850 --> 00:03:52,380 たあいもないケンカの延長で 37 00:03:52,380 --> 00:03:54,380 その子は死んでしまった》 38 00:03:56,920 --> 00:04:01,970 皆さん どうぞ心安らかに 39 00:04:01,970 --> 00:04:03,970 彼女を見送りましょう 40 00:04:08,700 --> 00:04:10,700 《カンナ:議員だった父が 全部 もみ消した》 41 00:04:13,750 --> 00:04:17,120 《カンナ:私は 普通に学校に通った》 42 00:04:17,120 --> 00:04:20,120 (ノック) 43 00:04:22,510 --> 00:04:25,370 カンナ:お父さん。 44 00:04:25,370 --> 00:04:28,410 (カンナ)私 謝らなくていいの? 45 00:04:28,410 --> 00:04:31,270 余計なことは しなくていい 46 00:04:31,270 --> 00:04:35,640 《カンナ:父は 私のことというより 47 00:04:35,640 --> 00:04:40,860 自分の身に起こることを 大事にしているようだった。 48 00:04:40,860 --> 00:04:44,860 私は 罰せられなかった》 49 00:04:46,410 --> 00:04:49,620 《カンナ:誰も私を罰しなかった》 50 00:04:49,620 --> 00:04:52,140 (悲鳴) 51 00:04:52,140 --> 00:04:54,330 《カンナ:それ以来 ずっと 52 00:04:54,330 --> 00:04:58,370 私は 父の言いなりだった。 53 00:04:58,370 --> 00:05:01,240 私は どんな非合法なことをしても 54 00:05:01,240 --> 00:05:03,930 許される。 55 00:05:03,930 --> 00:05:06,620 足がつかない。 56 00:05:06,620 --> 00:05:09,820 いない人間と同じだった》 57 00:05:09,820 --> 00:05:12,850 警察に密告したヤツを やってこい。 58 00:05:12,850 --> 00:05:15,850 お前なら大丈夫だ カンナ 59 00:05:19,250 --> 00:05:21,940 《カンナ: 私は 60 00:05:21,940 --> 00:05:25,940 一生 いいことも 悪いことも できずに死ぬと思ってた》 61 00:05:28,160 --> 00:05:30,160 カンナ! こっちだ 62 00:05:37,260 --> 00:05:42,650 《カンナ:私… 今 やっと 63 00:05:42,650 --> 00:05:44,650 人間になれた気がする》 64 00:05:47,190 --> 00:05:49,380 (カンナ)ハハ…。 65 00:05:49,380 --> 00:05:53,920 ハハハハ…。 66 00:05:53,920 --> 00:05:57,120 ハハハハ…。 67 00:05:57,120 --> 00:06:00,120 アハハハ…。 68 00:07:10,180 --> 00:07:13,180 玄奘と 議員の娘は取り逃した。 69 00:07:16,080 --> 00:07:19,280 ビスケットルーム内に 毒ガスは発見できなかった。 70 00:07:19,280 --> 00:07:22,480 今 拘束した連中から 隠し場所を聞いてるところだ。 71 00:07:22,480 --> 00:07:24,480 まだ油断はできない。 72 00:07:35,440 --> 00:07:39,140 お前に言っておかないと いけないことがある。 73 00:07:39,140 --> 00:07:41,160 落ち着いて よく聞け。 74 00:07:41,160 --> 00:07:44,160 彼女は この接待場の…。 わかってます。 75 00:07:49,250 --> 00:07:51,250 俺は…。 76 00:07:55,480 --> 00:07:58,480 琴音の何も見ていなかった。 77 00:08:13,990 --> 00:08:15,990 テロまで あと 1日なんだよな? 78 00:08:19,880 --> 00:08:22,880 俺は お前のたわ言を 信じてんだぞ。 79 00:08:30,320 --> 00:08:33,320 俺は まだ追うからな 彼女を。 80 00:08:47,150 --> 00:08:49,340 柳さん。 毒ガスの所在が われました。 81 00:08:49,340 --> 00:08:51,200 間違いないんだな。 義眼の男が吐きました。 82 00:08:51,200 --> 00:08:54,200 毒ガスは 川崎工場街のコンテナにあると。 83 00:08:58,460 --> 00:09:11,870 ~ 84 00:09:11,870 --> 00:09:14,900 《塩見:琴音の叔母だった私は 85 00:09:14,900 --> 00:09:18,430 兄の死後 琴音を引き取り 86 00:09:18,430 --> 00:09:20,460 東京へと連れてきた。 87 00:09:21,800 --> 00:09:26,330 彼女は フィクションの世界に生きるのが 夢だったから》 88 00:09:29,380 --> 00:09:34,250 《塩見:事実 彼女は 特別な女の子だった。 89 00:09:34,250 --> 00:09:38,800 誰もが 彼女の魅力に言葉を失った。 90 00:09:38,800 --> 00:09:41,500 私は 本気で 彼女と 芸能の道で 91 00:09:41,500 --> 00:09:44,500 人生を懸けることを誓った》 92 00:09:46,550 --> 00:09:48,550 《塩見:でも…》 93 00:09:53,280 --> 00:09:56,280 この子を連れてきなさい。 94 00:09:58,330 --> 00:10:02,330 出資者たちが 彼女に会いたがってる。 95 00:10:05,240 --> 00:10:09,110 (塩見)それは 改めて オーディションということでしょうか? 96 00:10:09,110 --> 00:10:11,110 聞け。 97 00:10:16,180 --> 00:10:18,180 この子を連れてきなさい 98 00:10:26,280 --> 00:10:29,140 《塩見:あらがえなかった。 99 00:10:29,140 --> 00:10:33,520 この男は この世界のすべてを 握っていたから》 100 00:10:33,520 --> 00:11:15,100 ~ 101 00:11:15,100 --> 00:11:17,960 《塩見:それから数日後 102 00:11:17,960 --> 00:11:22,330 琴音の 配信映画の主演は決まった》 103 00:11:22,330 --> 00:11:32,780 ~ 104 00:11:32,780 --> 00:11:34,630 (ノック) 105 00:11:34,630 --> 00:11:54,150 ~ 106 00:11:54,150 --> 00:11:56,850 琴音:ありがとう 優叔母さん。 107 00:11:56,850 --> 00:11:59,850 最期のお願い 聞いてくれて 108 00:12:04,080 --> 00:12:08,080 《塩見:今 私が 彼女に できること》 109 00:12:22,780 --> 00:12:24,800 (宮ノ森)聞かせて。 110 00:12:24,800 --> 00:12:27,800 琴音と アンタのお母さんのこと。 111 00:12:34,890 --> 00:12:36,890 俺は生まれたときから…。 112 00:12:41,120 --> 00:12:43,120 ずっと 母と 2人で。 113 00:12:47,690 --> 00:12:49,690 父親の記憶はない。 114 00:12:56,270 --> 00:12:59,270 2人で生きることしか 知らなかったし…。 115 00:13:03,010 --> 00:13:06,010 それが当たり前だと思ってた。 116 00:13:11,460 --> 00:13:14,960 母は親戚の手伝いで 117 00:13:14,960 --> 00:13:16,360 葬儀屋をやって…。 118 00:13:20,010 --> 00:13:23,010 休日も 夜も関係なく…。 119 00:13:25,400 --> 00:13:27,400 家には いなかった。 120 00:13:31,290 --> 00:13:34,320 寂しくはなかった。 121 00:13:34,320 --> 00:13:37,320 幼いころから 一人でも。 122 00:13:44,930 --> 00:13:47,930 (戸の開く音) 123 00:13:55,700 --> 00:13:58,230 いや 124 00:13:58,230 --> 00:14:02,230 寂しくないと思い込もうと してたのかもしれない。 125 00:14:05,060 --> 00:14:08,460 琴音を初めて見たときは 126 00:14:08,460 --> 00:14:12,370 どこか自分を見るようだった。 127 00:14:12,370 --> 00:14:14,560 琴音の母は 128 00:14:14,560 --> 00:14:18,940 厳しい人だったのだと思う。 129 00:14:18,940 --> 00:14:21,940 家に帰りたがらなかったから》 130 00:14:26,680 --> 00:14:28,530 琴音ちゃん。 また来てくれたの 131 00:14:28,530 --> 00:14:32,070 母も 琴音を とてもかわいがった。 132 00:14:32,070 --> 00:14:36,270 俺たちは どこか 133 00:14:36,270 --> 00:14:38,130 家族みたいになってた。 134 00:14:38,130 --> 00:14:40,320 おいしい。 おいしい 135 00:14:40,320 --> 00:14:43,690 でも 136 00:14:43,690 --> 00:14:46,690 母は死んだ。 137 00:14:48,730 --> 00:14:51,730 いつも琴音が絵を描いていた所で。 138 00:14:57,140 --> 00:14:59,140 車に ひかれて。 139 00:15:01,870 --> 00:15:04,870 琴音を かばう形で。 140 00:15:16,510 --> 00:15:19,510 俺は 家に 琴音を入れなくなった。 141 00:15:23,750 --> 00:15:29,130 母を失って そのときの俺は 142 00:15:29,130 --> 00:15:32,130 母以外 誰にも触れてほしくなかった》 143 00:15:39,070 --> 00:15:42,060 (足音) 144 00:15:42,060 --> 00:15:43,360 琴音は 145 00:15:45,090 --> 00:15:47,510 俺に救いを求めていたと思う。 146 00:16:02,300 --> 00:16:03,800 俺は救わなかった。 147 00:16:20,820 --> 00:16:23,520 俺は 148 00:16:23,520 --> 00:16:25,520 結局…。 149 00:16:29,910 --> 00:16:31,910 彼女を救えたことなんて…。 150 00:16:35,630 --> 00:16:37,630 一度も なかったのかもしれない。 151 00:16:42,370 --> 00:16:45,370 大人になっても…。 152 00:16:50,620 --> 00:16:53,620 彼女の闇に 気付けなかった。 153 00:17:00,720 --> 00:17:03,720 なんで アンタが…。 154 00:17:09,300 --> 00:17:11,300 私のほうが…。 155 00:17:15,870 --> 00:17:17,870 私のほうが琴音を好きなのに。 156 00:17:21,590 --> 00:17:23,950 大好きなのに! 157 00:17:23,950 --> 00:17:26,950 アンタの何倍も! 158 00:17:32,360 --> 00:17:34,360 お前…。 159 00:17:47,680 --> 00:17:52,740 (バイブ音) 160 00:17:52,740 --> 00:17:55,740 塩見さん? 161 00:17:58,470 --> 00:18:02,330 (塩見)今から事務所に来て。 162 00:18:02,330 --> 00:18:04,330 あなたに見せたいものがある。 163 00:18:16,400 --> 00:18:19,940 ありません。 (高村)柳さん 164 00:18:19,940 --> 00:18:22,630 他のコンテナにも 毒ガスは なかったです。 165 00:18:22,630 --> 00:18:25,630 クソ… 先回りされたか。 166 00:18:28,700 --> 00:18:53,270 ~ 167 00:18:53,270 --> 00:18:58,490 これは 琴音に言われて渡された映像。 168 00:18:58,490 --> 00:19:01,350 あなたに見せてと。 169 00:19:01,350 --> 00:19:03,710 琴音が ここにいたんですか!? 170 00:19:03,710 --> 00:19:06,070 今 どこに? 171 00:19:06,070 --> 00:19:08,070 出ていった。 172 00:19:09,780 --> 00:19:11,780 もう 戻らないかも。 173 00:19:16,500 --> 00:19:19,370 これは 174 00:19:19,370 --> 00:19:23,230 最期のメッセージだと思う。 175 00:19:23,230 --> 00:19:25,230 私たちへの。 176 00:19:33,840 --> 00:19:35,840 あの子 一人で撮ったの。 177 00:19:56,570 --> 00:19:58,570 ヘヘッ…。 178 00:20:03,820 --> 00:20:06,680 お兄ぃ 179 00:20:06,680 --> 00:20:08,680 久しぶり。 180 00:20:11,890 --> 00:20:13,890 約束したのに…。 181 00:20:15,930 --> 00:20:18,930 結局 一緒にいられなくて ごめんね。 182 00:20:35,640 --> 00:20:39,500 もう 183 00:20:39,500 --> 00:20:42,540 世の中 こうなっちゃったから 184 00:20:42,540 --> 00:20:45,540 告白するけど…。 185 00:20:49,260 --> 00:20:51,260 私ね…。 186 00:20:54,150 --> 00:20:56,150 私は…。 187 00:21:04,410 --> 00:21:06,440 お兄ぃが思ってるような 188 00:21:06,440 --> 00:21:09,440 きれいな人間じゃなかったんだよ。 189 00:21:17,380 --> 00:21:19,380 私は…。 190 00:21:25,960 --> 00:21:27,960 この世界が嫌だった。 191 00:21:31,010 --> 00:21:33,010 本当に。 192 00:21:41,620 --> 00:21:45,660 短い間だったけど 193 00:21:45,660 --> 00:21:48,360 お兄ぃが一緒にいてくれたこと 194 00:21:48,360 --> 00:21:50,360 うれしかったよ。 195 00:22:03,340 --> 00:22:05,340 私は…。 196 00:22:09,060 --> 00:22:11,060 この世界を終わらせる。 197 00:22:15,960 --> 00:22:18,660 でもね 198 00:22:18,660 --> 00:22:20,660 一つだけ…。 199 00:22:22,870 --> 00:22:24,870 一つだけ…。 200 00:22:27,080 --> 00:22:30,780 どうしても やってから 201 00:22:30,780 --> 00:22:32,780 終わりにしたい。 202 00:22:38,820 --> 00:22:42,020 《彼女は 今 203 00:22:42,020 --> 00:22:44,620 まさに獣になろうとしていた》