1 00:00:38,865 --> 00:00:43,336 比叡山の戦いで一番手柄をあげた光秀は➡ 2 00:00:43,336 --> 00:00:48,007 信長から近江の国 志賀の地を与えられ➡ 3 00:00:48,007 --> 00:00:54,681 琵琶湖のほとり 坂本に 新たな城を建てようとしていた。 4 00:00:54,681 --> 00:01:19,906 ♬~ 5 00:01:19,906 --> 00:01:24,377 (岸)父上 お話ししても よろしうございますか? 6 00:01:24,377 --> 00:01:30,250 (明智十兵衛光秀)何だ? このお城から 近江の湖は見えますか? 7 00:01:30,250 --> 00:01:34,187 天主に上がれば見える。 8 00:01:34,187 --> 00:01:37,657 ほんに うれしうございます。 9 00:01:37,657 --> 00:01:41,327 (熙子)たま! たま! 10 00:01:41,327 --> 00:01:43,327 ここにいる。 11 00:01:45,999 --> 00:01:49,335 (熙子)たま 東庵先生の所へ参りますよ。 12 00:01:49,335 --> 00:01:51,635 (たま)はい。 13 00:01:54,207 --> 00:01:56,207 うむ。 14 00:01:59,679 --> 00:02:04,550 おやおや 岸まで お父上のお仕事のお邪魔をして…。 15 00:02:04,550 --> 00:02:11,291 いや 構わぬ。 仕事は ほぼ終わった。 あとは 近江でまた考える。 16 00:02:11,291 --> 00:02:17,030 これが 坂本のお城でございますか。 17 00:02:17,030 --> 00:02:26,706 うむ。 図は こんなものだが… やはり 気が進まぬ。 18 00:02:26,706 --> 00:02:30,376 (熙子)どうしてでございますか? 19 00:02:30,376 --> 00:02:34,647 住むのは やはり ここがよい。 20 00:02:34,647 --> 00:02:40,320 上洛して 僅か3年で 城持ちの大名になられるのですよ。 21 00:02:40,320 --> 00:02:44,190 家中の者は皆 喜んでおります。 22 00:02:44,190 --> 00:02:49,190 坂本へ参る日を 皆 楽しみにしております。 23 00:02:57,337 --> 00:03:03,009 (藤田伝吾) 殿。 木下藤吉郎様がお見えになりました。 24 00:03:03,009 --> 00:03:06,309 ああ うむ。 25 00:03:12,352 --> 00:03:16,352 近江の湖が見える城か…。 26 00:03:20,026 --> 00:03:23,896 城も湖も さぞや美しいであろうな。 27 00:03:23,896 --> 00:03:26,899 早う見とうございます。 28 00:03:26,899 --> 00:03:44,199 ♬~ 29 00:03:45,985 --> 00:06:26,985 ♬~ 30 00:06:28,548 --> 00:06:35,621 (木下藤吉郎)いやいや いつもながら 明智様の見事なるお働き➡ 31 00:06:35,621 --> 00:06:39,492 胸のすく心地がいたします。 織田家家臣あまたある中➡ 32 00:06:39,492 --> 00:06:43,496 城持ち大名に取り立てられた者は まだ一人もおりませぬ。 33 00:06:43,496 --> 00:06:48,968 明智様が いかに 信長様のご信任厚くあらせられるか! 34 00:06:48,968 --> 00:06:53,639 いや~ あやかりたい。 私もあやかってみたい! 35 00:06:53,639 --> 00:06:56,309 これが信長様のご命令か。 はい。 岐阜を発つ時➡ 36 00:06:56,309 --> 00:06:58,978 殿から それを明智様にお渡しするようにと。 37 00:06:58,978 --> 00:07:03,849 殿が仰せになるには 帝をお支えするお公家衆が➡ 38 00:07:03,849 --> 00:07:07,987 食うに困るほどの貧乏暮らしゆえ なんとか助けてやりたい。 39 00:07:07,987 --> 00:07:12,325 そのため 明智様と私とで 知恵を絞れとのことでござりました。 40 00:07:12,325 --> 00:07:17,196 洛中洛外の田畑一反につき 一定の米を税として取り➡ 41 00:07:17,196 --> 00:07:22,969 それを寺や富裕の者に貸し付け その利息を公家衆に与えよとある。 42 00:07:22,969 --> 00:07:28,874 それだけではない。 帝の妹君の御料地を 幕府が勝手に奪い奉り➡ 43 00:07:28,874 --> 00:07:34,280 それを奉公衆から取り返し 幕府の者を処罰せよとある。 44 00:07:34,280 --> 00:07:39,151 殿は 朝廷の方々をどうお助けし➡ 45 00:07:39,151 --> 00:07:43,289 喜んで頂くか それで頭がいっぱいのご様子。 46 00:07:43,289 --> 00:07:47,159 お気持ちは分かるが これでは 幕府にけんかを売るような中身ばかりだ。 47 00:07:47,159 --> 00:07:52,459 (藤吉郎)よろしいではござりませぬか。 明智様も そうしてこられた。 48 00:07:54,900 --> 00:08:04,577 もはや 殿は 公方様や幕府なんぞは どうでもよいのです。 49 00:08:04,577 --> 00:08:11,317 朝廷と共に敵を討ち果たし 天下を治める。 50 00:08:11,317 --> 00:08:17,990 私などは それで結構だと存じますが。 51 00:08:17,990 --> 00:08:20,326 それは違う。 52 00:08:20,326 --> 00:08:25,998 公方様を頭に頂く幕府が 諸国の武家を束ねてこそ 世が治まるのだ。 53 00:08:25,998 --> 00:08:29,669 今 その幕府は病んでおる。 我らがそれを正せば…。 54 00:08:29,669 --> 00:08:32,669 (藤吉郎)正せますか? 55 00:08:36,942 --> 00:08:43,616 幕府は もう100年以上も 内輪もめと戦で 明け暮れてきたのです。 56 00:08:43,616 --> 00:08:47,286 100年も! 57 00:08:47,286 --> 00:08:51,957 私は幼き頃より 百姓の下働きや 物売りをさせられ➡ 58 00:08:51,957 --> 00:08:57,630 公方様や幕府が どれだけ ありがたいものかを知らずに育ちました。 59 00:08:57,630 --> 00:09:04,930 それゆえ かえって 世がよう見える時があります。 60 00:09:06,972 --> 00:09:13,972 幕府は そろそろ見切り時では? 61 00:09:18,984 --> 00:09:27,326 (摂津晴門)4日後 公方様が 本国寺で茶会を開かれる。➡ 62 00:09:27,326 --> 00:09:30,229 明智十兵衛も参る。➡ 63 00:09:30,229 --> 00:09:39,271 その席で明智を討つ。 そう決めた。 64 00:09:39,271 --> 00:09:45,945 明智は幕臣でありながら 織田信長が進める朝廷寄りの政を➡ 65 00:09:45,945 --> 00:09:49,281 我らの頭越しに行うておる。 66 00:09:49,281 --> 00:09:55,621 まず明智を討って 織田の力をそごうと思う。 67 00:09:55,621 --> 00:09:59,291 (摂津家家臣)織田との戦も 覚悟せねばなりませぬが。 68 00:09:59,291 --> 00:10:02,194 甲斐の武田も いよいよ動く。 69 00:10:02,194 --> 00:10:08,968 朝倉も浅井も 皆一斉に攻め寄せる手はずはつけた。 70 00:10:08,968 --> 00:10:14,668 ここは我らが断を下して 前へ進むよりない! 71 00:10:27,987 --> 00:10:33,325 (駒)ああ もう大丈夫。 きれいに治ってますよ。 72 00:10:33,325 --> 00:10:36,996 よかった! 傷の痕が残らなくて。 73 00:10:36,996 --> 00:10:41,667 駒さんのおかげです。 かたじけのうございます。 74 00:10:41,667 --> 00:10:44,336 たまも お礼を申し上げなさい。 75 00:10:44,336 --> 00:10:48,036 (たま)お駒先生 かたじけのうございます。 76 00:10:54,980 --> 00:10:58,350 私は 京へ参ってから 一度は駒さんに➡ 77 00:10:58,350 --> 00:11:01,253 ご挨拶をしなければと 気になっていたのですが➡ 78 00:11:01,253 --> 00:11:07,026 夫が戦続きで つい今日まで。 よく存じております。 79 00:11:07,026 --> 00:11:12,898 私も薬のことで忙しく ご挨拶が遅れたままになり。 80 00:11:12,898 --> 00:11:17,036 たまのおかげと申しても 何でございますけど。 81 00:11:17,036 --> 00:11:20,706 (駒)いいえ おたま様のおかげでございます。 82 00:11:20,706 --> 00:11:25,578 ≪(なか)東庵先生! 東庵先生は おいでですか! 83 00:11:25,578 --> 00:11:28,380 (侍従)なか様 お戻り下さい! なか様! なか様! 84 00:11:28,380 --> 00:11:32,985 (なか)お前たちは外で待っとれ! シッ シッ! シッ シッ!➡ 85 00:11:32,985 --> 00:11:34,985 東庵先生! 86 00:11:36,655 --> 00:11:39,992 東庵先生は? 今は ちょっと近くに…。 87 00:11:39,992 --> 00:11:46,332 は? もう 今日は 先生に鍼をうって頂く約束だったのに~。 88 00:11:46,332 --> 00:11:52,204 肩が凝って 首が回んない…。 うっ… あっ! 89 00:11:52,204 --> 00:11:55,674 かわいいお子だこと。 お前様のお子なの? 90 00:11:55,674 --> 00:11:59,011 はい。 ふ~ん。 先生 すぐ帰ってくる? 91 00:11:59,011 --> 00:12:01,914 多分。 じゃあ 待たせて頂くわ。 92 00:12:01,914 --> 00:12:07,686 あらあらあら お手玉してたの? やってごらんなさい。 93 00:12:07,686 --> 00:12:10,589 やってごらんなさい。 (駒)あの~➡ 94 00:12:10,589 --> 00:12:14,360 あちらに薬を作る小屋がありまして 今は誰もおりませんので…。 95 00:12:14,360 --> 00:12:18,030 私は いつも来てんですからね そんなこと よく分かってますよ。 96 00:12:18,030 --> 00:12:20,933 私が うるさいから 向こうへ行けっていうんでしょ。 97 00:12:20,933 --> 00:12:24,370 みんな そう言うんですよ。 せがれの藤吉郎も➡ 98 00:12:24,370 --> 00:12:28,240 母様は 向こうへ行っておいでなされ。➡ 99 00:12:28,240 --> 00:12:32,978 私だって みんなと話がしたいんですよ。 飲んだり食べたりしながらね。 100 00:12:32,978 --> 00:12:36,849 あっ 白湯があったら頂けます? 101 00:12:36,849 --> 00:12:40,853 もう急いで来たから 喉がカラッカラ! アハハハッ! 102 00:12:40,853 --> 00:12:43,153 はい ただいま。 103 00:12:47,993 --> 00:12:57,670 私のせがれはね 木下藤吉郎といいますの。 ご存じ? 104 00:12:57,670 --> 00:13:01,006 木下様!? (なか)そう! 105 00:13:01,006 --> 00:13:06,679 京では せがれの名前を言うと どなたも よくご存じで。 106 00:13:06,679 --> 00:13:14,353 偉いお奉行様で 織田のお殿様から 近江の横山とかいうお城も➡ 107 00:13:14,353 --> 00:13:18,691 お預かりするような とんでもない出世頭だとか➡ 108 00:13:18,691 --> 00:13:23,362 私なんかより よほど 皆さん よくご存じなのよ~。 109 00:13:23,362 --> 00:13:30,703 でも 息子が出世をするのも ほどほどが よろしいわよ。 110 00:13:30,703 --> 00:13:34,573 周りの妬みがね。➡ 111 00:13:34,573 --> 00:13:39,979 でも うちは まだいい方。 フフッ。 112 00:13:39,979 --> 00:13:46,652 信長様のお引き立てで 坂本の城主になられる明智光秀様などは➡ 113 00:13:46,652 --> 00:13:52,324 幕府ににらまれ 奥方やお子を 坂本へ連れていってはならぬ➡ 114 00:13:52,324 --> 00:13:58,664 明智は いつ敵になるか知れぬから 人質として京に留め置けと言われ➡ 115 00:13:58,664 --> 00:14:05,004 事を荒だてたくない明智様は やむなく ご妻子を京にお残しになるそうで。➡ 116 00:14:05,004 --> 00:14:09,875 これも妬み。 公方様の妬み。➡ 117 00:14:09,875 --> 00:14:15,648 公方様は信長様がお嫌いだから 信長様に引き立てられる明智様に➡ 118 00:14:15,648 --> 00:14:19,551 意地悪をなさるのよ。 息子が言っておりました。➡ 119 00:14:19,551 --> 00:14:25,324 ハッハッハッハッハ…! やだ~! やだやだやだ…。 120 00:14:25,324 --> 00:14:34,166 うむ。 図はこんなものだが… やはり 気が進まぬ。 121 00:14:34,166 --> 00:14:37,636 ≪(望月東庵)帰ったぞ! 122 00:14:37,636 --> 00:14:42,307 (なか)東庵先生。 (東庵)あっ こりゃ なか様。 123 00:14:42,307 --> 00:14:48,647 先生! 今日は お約束をしていたではありませぬか。 124 00:14:48,647 --> 00:14:54,319 ほら… ここ触って下され。 (東庵)え? 岩のように硬くなって…。 125 00:14:54,319 --> 00:15:01,019 ああ… はいはい。 ただいま拝見をいたしますよ。 126 00:15:13,338 --> 00:15:18,210 (足利義昭)墨が薄い! もそっと力を込めて墨をすれ。 127 00:15:18,210 --> 00:15:21,210 これでは経文に心が籠もらぬ! 128 00:15:23,982 --> 00:15:26,685 これ以上 手が痛くて すれませぬ。 129 00:15:26,685 --> 00:15:31,290 何をイライラしておる。 今日のそなたは奇妙じゃ。 130 00:15:31,290 --> 00:15:34,960 奇妙なのは どちらでございますか! 131 00:15:34,960 --> 00:15:39,298 書き損じばかりして それを墨のせいになされて! 132 00:15:39,298 --> 00:15:44,169 申してみよ。 今日は わしに不満がある顔じゃ。 133 00:15:44,169 --> 00:15:46,869 何が不満か申してみよ! 134 00:15:54,646 --> 00:16:00,519 明智十兵衛様が坂本に城を持ち あちらにお移りになると伺いました。 135 00:16:00,519 --> 00:16:05,290 それが どうした。 奥方様やお子たちは➡ 136 00:16:05,290 --> 00:16:08,994 一緒にお移りになれないそうです。 137 00:16:08,994 --> 00:16:13,665 公方様がご妻子を人質として 京に 留め置くよう お命じになったからです。 138 00:16:13,665 --> 00:16:15,601 それが どうした。 (駒)さほどに十兵衛様を➡ 139 00:16:15,601 --> 00:16:21,006 疑うておられるのですか。 公方様に刃向かうかもしれぬと。 140 00:16:21,006 --> 00:16:26,879 十兵衛がそうでなくとも 信長が信用できぬ。 141 00:16:26,879 --> 00:16:32,618 十兵衛と信長は一体じゃ。 摂津たちが 放っておけぬと騒ぎだした。 142 00:16:32,618 --> 00:16:37,956 公方様は 十兵衛様を 大事に思われていたではありませぬか。➡ 143 00:16:37,956 --> 00:16:43,295 お身内を引き裂くような仕打ちをなされば 十兵衛様は きっと公方様から➡ 144 00:16:43,295 --> 00:16:48,295 離れておしまいになります。 それでよろしいのですか? 145 00:16:49,968 --> 00:16:52,268 やむをえまい! 146 00:16:54,840 --> 00:16:59,311 しかたがあるまい。 幕府を動かしてるのは摂津たちじゃ。 147 00:16:59,311 --> 00:17:02,648 しょせん 十兵衛は よそ者じゃ。 148 00:17:02,648 --> 00:17:07,986 摂津が十兵衛を幕府から 追い出したいと言えば やむをえぬと…。 149 00:17:07,986 --> 00:17:13,859 斬りたいと言えば ああ そうかと… そう言うほかあるまい。 150 00:17:13,859 --> 00:17:16,995 斬りたい!? 151 00:17:16,995 --> 00:17:20,332 (義昭)例えばの話じゃ。 152 00:17:20,332 --> 00:17:26,004 わしは そういう摂津が好きになれぬ。 153 00:17:26,004 --> 00:17:34,613 憎いとさえ思う。 しかし 摂津を遠ざけてどうなる? 154 00:17:34,613 --> 00:17:38,283 わしには味方が誰もおらぬ。➡ 155 00:17:38,283 --> 00:17:45,624 憎うても嫌いでも 摂津をそばに置いておくほかあるまい。 156 00:17:45,624 --> 00:17:49,962 十兵衛は坂本へ行くと決めたのじゃ。 157 00:17:49,962 --> 00:17:57,262 城を造り始めたのじゃ。 わしから離れるつもりぞ! 158 00:18:14,186 --> 00:18:21,326 わしは時折 己の首を絞めたくなる。 159 00:18:21,326 --> 00:18:28,667 何が大事で 何が大事でないか 迷うのじゃ。➡ 160 00:18:28,667 --> 00:18:33,939 摂津は わしが優柔不断だと責める。➡ 161 00:18:33,939 --> 00:18:38,810 責められても返せない己が口惜しい! 162 00:18:38,810 --> 00:18:45,284 駒 わしの首を絞めてくれ。 163 00:18:45,284 --> 00:18:52,984 哀れなわしを いっそ絞め殺してくれ。 164 00:18:55,294 --> 00:18:58,630 公方様…。 165 00:18:58,630 --> 00:19:15,647 ♬~ 166 00:19:15,647 --> 00:19:20,347 (伊呂波太夫) 木の実は赤いほど おいしそうでしょ。 167 00:19:25,991 --> 00:19:32,291 (太夫)鳥も人間も 赤いものに群がるのよ。 168 00:19:35,267 --> 00:19:37,936 ≪(座員)太夫。 169 00:19:37,936 --> 00:19:40,936 (太夫)どうぞ。 170 00:19:44,609 --> 00:19:48,609 (太夫)じゃあ しっかりおやり。 はい。 171 00:20:02,961 --> 00:20:06,832 太夫 お願いがあります。 172 00:20:06,832 --> 00:20:10,635 まあ お座りなさいよ。 173 00:20:10,635 --> 00:20:14,506 明智十兵衛様を 討ち取ろうとしている人たちがいます。 174 00:20:14,506 --> 00:20:18,806 助けたいけれど どうしたらいいのだか分からなくて。 175 00:20:21,279 --> 00:20:23,648 これで… 私に? 176 00:20:23,648 --> 00:20:27,348 太夫しか頼れる人がおりませんので。 177 00:20:35,994 --> 00:20:42,868 ≪(虫の声) 178 00:20:42,868 --> 00:21:09,895 ♬~ 179 00:21:09,895 --> 00:21:13,365 (細川藤孝)十兵衛殿。 藤孝殿も 茶会に? 180 00:21:13,365 --> 00:21:17,702 いや 伊呂波太夫が 風流踊りを披露するというので➡ 181 00:21:17,702 --> 00:21:23,575 城から馬を飛ばして 参りました。 ほう。 182 00:21:23,575 --> 00:21:25,875 太夫が? 183 00:21:28,713 --> 00:21:32,584 今日の茶会には お出にならぬ方がよい。➡ 184 00:21:32,584 --> 00:21:34,884 ここから奥は危ない。 185 00:21:36,521 --> 00:21:42,994 摂津晴門が 貴殿を斬るつもりらしい。 すぐ引き返されよ。➡ 186 00:21:42,994 --> 00:21:48,667 表に私の家臣を集めてあるが 摂津の家臣が総出で門を固めている。 187 00:21:48,667 --> 00:21:53,338 寺の中には もはや 誰も入れぬありさまじゃ。 188 00:21:53,338 --> 00:21:56,675 それで 左馬助が門で足止めを…。 189 00:21:56,675 --> 00:22:00,545 兄の三淵も茶会に呼ばれているが まだ姿が見えぬ。 190 00:22:00,545 --> 00:22:07,686 三淵は摂津とは間を保っておる。 説得して味方につければ…。 191 00:22:07,686 --> 00:22:10,021 公方様は? 192 00:22:10,021 --> 00:22:14,021 奥の部屋におられるそうじゃ。 193 00:22:16,361 --> 00:22:20,699 ご厚意かたじけのうございまする。 心して参ります。 194 00:22:20,699 --> 00:22:23,034 (藤孝)十兵衛殿! 195 00:22:23,034 --> 00:22:57,669 ♬~ 196 00:22:57,669 --> 00:22:59,669 えい! 197 00:23:22,894 --> 00:23:26,031 ≪出会え! 追え 追え! 198 00:23:26,031 --> 00:23:27,966 ≪逃すな! ≪おい 待て! 199 00:23:27,966 --> 00:23:32,266 ここは 公方様の…! どけ! どけ! 200 00:23:34,306 --> 00:23:36,306 公方様! 201 00:23:39,177 --> 00:23:43,315 明智十兵衛でござりまする! 202 00:23:43,315 --> 00:23:47,185 (荒い息遣い) 203 00:23:47,185 --> 00:23:50,989 何事じゃ!? ははっ…! 204 00:23:50,989 --> 00:23:53,658 (義昭)下がれ。 さりながら! 205 00:23:53,658 --> 00:23:57,658 (義昭)下がれ下がれ! (側近たち)はっ! 206 00:24:03,668 --> 00:24:08,968 そなたも出ておれ。 後で呼ぶ。 はっ。 207 00:24:21,019 --> 00:24:24,319 面を上げよ。 はっ! 208 00:24:30,028 --> 00:24:33,028 くっ…。 209 00:24:46,311 --> 00:24:49,311 (義昭)何がおかしい。 210 00:24:51,182 --> 00:24:59,324 3年前にも この本国寺で 大騒ぎがあったことを思い出しまして。 211 00:24:59,324 --> 00:25:07,324 三好の一党に襲われ 公方様と穴蔵に逃げ込みました。 212 00:25:09,000 --> 00:25:14,339 (義昭)そうであった。 今日は 私が命を狙われ➡ 213 00:25:14,339 --> 00:25:21,039 この穴蔵に逃げ込んだ次第。 事情は よう似ておりまする。 214 00:25:23,682 --> 00:25:28,553 3年前の穴蔵は 恐ろしくはありましたが➡ 215 00:25:28,553 --> 00:25:34,959 いささか 楽しい思い出として残っております。 216 00:25:34,959 --> 00:25:38,659 (義昭)楽しい…? 217 00:25:40,298 --> 00:25:47,639 公方様は この都は 穏やかでなくてはならぬと仰せられ➡ 218 00:25:47,639 --> 00:25:57,982 私も幼き頃 父から 都 室町は 美しき所であったと➡ 219 00:25:57,982 --> 00:26:01,319 よく聞かされたと申し上げました。 220 00:26:01,319 --> 00:26:07,659 花の咲き誇る都に また戻さねばと。 221 00:26:07,659 --> 00:26:18,359 公方様と私は 同じ思いで… あのころは まだ何もかもが新しく…。 222 00:26:20,672 --> 00:26:28,346 僅か3年で… 万事 古うなった。 223 00:26:28,346 --> 00:26:36,046 思うことも… 見るものも…。 224 00:26:38,957 --> 00:26:45,296 今日は そのことをお話ししたく 参りました。 225 00:26:45,296 --> 00:26:49,968 近江で初めてお会いして 上洛するまで3年。 226 00:26:49,968 --> 00:26:53,304 そして この3年。 227 00:26:53,304 --> 00:27:00,004 古きものを捨て去る よい区切りではありませぬか? 228 00:27:01,646 --> 00:27:07,519 摂津殿や 幕府内の古き者たちを。 229 00:27:07,519 --> 00:27:14,225 捨て去って… 捨て去って そのあとをどうする!? 230 00:27:14,225 --> 00:27:20,999 信長が 勝手気ままに京を治めるのを 黙って見ておれというのか!? 231 00:27:20,999 --> 00:27:24,335 私が そうならぬよう努めます。 232 00:27:24,335 --> 00:27:29,674 信長様が道を外れるようなら 坂本城は直ちにお返しいたし➡ 233 00:27:29,674 --> 00:27:33,974 この二条城で公方様をお守りいたす所存。 234 00:27:35,480 --> 00:27:42,253 越前を公方様と出る時 己に言い聞かせました。 235 00:27:42,253 --> 00:27:47,625 我ら武士は 将軍をお守りせねばと! 236 00:27:47,625 --> 00:28:13,852 ♬~ 237 00:28:13,852 --> 00:28:17,622 その傷で茶会に出るわけにはまいるまい。 238 00:28:17,622 --> 00:28:20,992 今日の茶会は取りやめじゃ。➡ 239 00:28:20,992 --> 00:28:24,992 誰かある! ≪(足利家近習)はっ。 240 00:28:26,865 --> 00:28:30,165 (近習)三淵様が参られました! 241 00:28:32,937 --> 00:28:35,607 (三淵藤英)ただいま参上いたしました。 (義昭)入れ。 242 00:28:35,607 --> 00:28:37,607 はっ。 243 00:28:44,282 --> 00:28:48,152 挨拶は抜きじゃ。 今日の茶会は取りやめる。 244 00:28:48,152 --> 00:28:51,956 そなたの口から摂津に そう申し伝えよ。 245 00:28:51,956 --> 00:28:55,827 摂津殿に先ほどお会いしました。 246 00:28:55,827 --> 00:29:01,633 茶会とも思えぬ ものものしさ。 取りやめと伝えて➡ 247 00:29:01,633 --> 00:29:05,633 お引き下がりになる様子では ござりませぬ。 248 00:29:07,305 --> 00:29:10,605 (義昭)引き下がらねば どうする。 249 00:29:15,179 --> 00:29:20,652 弟 細川藤孝の家来どもが 門前に控えております。 250 00:29:20,652 --> 00:29:27,352 公方様のお下知とあらば その者たちを中に入れたく存じますが…。 251 00:29:28,993 --> 00:29:32,693 それで よろしうござりますか? 252 00:29:36,267 --> 00:29:41,139 やむをえまい。 そなたに任せる。 253 00:29:41,139 --> 00:29:45,276 (三淵)万が一 摂津殿が従われぬ場合➡ 254 00:29:45,276 --> 00:29:47,946 いかが計らえば よろしうござりますか? 255 00:29:47,946 --> 00:29:51,282 従わねば捕らえよ! 256 00:29:51,282 --> 00:29:57,956 政所の役を免ずる。 257 00:29:57,956 --> 00:30:01,956 (三淵)はっ! 直ちに。 258 00:30:13,972 --> 00:30:21,272 (義昭)今日の茶は… 飲んだところで 苦い茶であったろう…。 259 00:30:24,983 --> 00:30:30,855 (義昭)ただ 言うておくぞ。 260 00:30:30,855 --> 00:30:37,555 信長とは… わしは性が合わぬ。 261 00:30:39,998 --> 00:30:45,298 会うた時から… そう思うてきた。 262 00:30:52,010 --> 00:30:59,350 三淵や そなたが頼りじゃ。 263 00:30:59,350 --> 00:31:33,217 ♬~ 264 00:31:33,217 --> 00:31:36,654 公方様のご上意であるぞ。➡ 265 00:31:36,654 --> 00:31:41,993 摂津殿 神妙にお受けなされ! 266 00:31:41,993 --> 00:31:53,604 ♬~ 267 00:31:53,604 --> 00:31:57,604 なぜじゃ! なぜじゃ! 268 00:31:59,343 --> 00:32:01,343 おのれ! 269 00:32:04,682 --> 00:32:08,382 放せ! 放せ! 270 00:32:10,021 --> 00:32:13,321 (摂津)おのれ~! 271 00:32:25,369 --> 00:32:30,041 ここにいよ。 (2人)はっ。 272 00:32:30,041 --> 00:32:32,944 (太夫)お礼なら 駒ちゃんにどうぞ。 273 00:32:32,944 --> 00:32:37,648 私は駒ちゃんに言われて やっただけですから。 274 00:32:37,648 --> 00:32:42,320 そうですか。 駒殿が…。 275 00:32:42,320 --> 00:32:47,191 細川藤孝様は 明智様をひいきにしておいでだから➡ 276 00:32:47,191 --> 00:32:54,191 話を通すのは容易でしたよ。 いや まことに命拾いいたしました。 277 00:32:56,334 --> 00:33:02,006 それにつけても 幕府のお偉方がごっそり抜けて➡ 278 00:33:02,006 --> 00:33:08,679 これから いよいよ 明智様の肩の荷が重くおなりですね。 279 00:33:08,679 --> 00:33:11,582 肩が悲鳴を上げておりまする。 280 00:33:11,582 --> 00:33:16,582 (笑い声) 281 00:33:24,028 --> 00:33:32,728 以前 太夫から 帝は美しいお方だという お話を伺いました。 282 00:33:34,305 --> 00:33:39,177 信長様は 御所へ足しげく通っておられる。 283 00:33:39,177 --> 00:33:45,177 帝よりお褒め頂くのが 何よりうれしいと…。 284 00:33:47,652 --> 00:33:58,952 我ら武士にとって 将軍 公方様が そうであると… 私は思うのだが…。 285 00:34:00,665 --> 00:34:06,337 しかし 信長様は… 帝に…。 286 00:34:06,337 --> 00:34:15,637 分からなくはないが… やはり 分からない。 287 00:34:20,351 --> 00:34:25,223 太夫は 帝をどういうお方だと…➡ 288 00:34:25,223 --> 00:34:29,223 よくご存じですか? 289 00:34:31,295 --> 00:34:38,970 いいえ 以前申し上げたとおり 一度 お声をかけられただけ…➡ 290 00:34:38,970 --> 00:34:41,970 それ以外は何も。 291 00:34:50,581 --> 00:34:56,520 つまらぬことをお聞きいたした。 これで…。 292 00:34:56,520 --> 00:35:10,668 ♬~ 293 00:35:10,668 --> 00:35:17,368 帝の覚えがめでたいお方がいますよ。 この近くに。 294 00:35:19,677 --> 00:35:25,977 (太夫)これから そのお方に 栗を お届けしようと思うていたところです。 295 00:35:29,687 --> 00:35:33,958 お会いになってみます? 296 00:35:33,958 --> 00:35:37,958 帝をよくご存じのお方ですか? 297 00:35:42,967 --> 00:35:49,307 (太夫)明智様はね 帝のことを いろいろお知りになりたいそうです。 298 00:35:49,307 --> 00:35:54,979 実澄じい様なら ようご存じと思うて…。 299 00:35:54,979 --> 00:36:02,653 「古今和歌集」を極められた高名なる 三条西家のご当主様と伺い➡ 300 00:36:02,653 --> 00:36:08,993 恐れ多いとは存じましたが 何事も学ぶべしと思い定め➡ 301 00:36:08,993 --> 00:36:13,293 ぶしつけながら推参いたしました。 302 00:36:21,005 --> 00:36:25,676 ちょっと 何かおっしゃって下さいな。 303 00:36:25,676 --> 00:36:27,611 (三条西実澄)何をだ。 304 00:36:27,611 --> 00:36:32,950 (太夫)帝のお話ですよ。 私に いつも おっしゃってるではないですか。➡ 305 00:36:32,950 --> 00:36:41,292 お心に一点の曇りもない 古の帝にも比すべきお方だ。 306 00:36:41,292 --> 00:36:44,195 それで 全てじゃ。 307 00:36:44,195 --> 00:36:46,895 (太夫)え? 308 00:36:50,634 --> 00:36:54,934 それは 「万葉集」でございますか? 309 00:36:57,508 --> 00:37:04,181 「万葉」の歌詠みでは誰がお好きじゃ? 310 00:37:04,181 --> 00:37:08,986 柿本人麻呂に尽きると…。 311 00:37:08,986 --> 00:37:12,656 (実澄)何故? 312 00:37:12,656 --> 00:37:20,998 国と帝 家と妻への思い➡ 313 00:37:20,998 --> 00:37:28,873 そのどちらも胸に響く歌と存じまする。 314 00:37:28,873 --> 00:37:46,624 ♬~ 315 00:37:46,624 --> 00:37:52,963 (正親町天皇)実澄の館に 明智が参ったのか。 316 00:37:52,963 --> 00:37:56,634 (実澄)明智をご存じであらせられますか。 317 00:37:56,634 --> 00:38:01,505 (正親町天皇) 近頃 その名をよく耳にする。➡ 318 00:38:01,505 --> 00:38:06,977 信長が 一目置く武将じゃと。➡ 319 00:38:06,977 --> 00:38:11,649 それを実澄は追い返したのか➡ 320 00:38:11,649 --> 00:38:17,321 栗を食べるのに忙しうてとな。 321 00:38:17,321 --> 00:38:21,192 追い返しはいたしませぬ。 322 00:38:21,192 --> 00:38:28,666 柿本人麻呂がよいと言うので いかなる歌がよいかと問うと➡ 323 00:38:28,666 --> 00:38:36,474 2~3首 よどみなく挙げ 私も それには同感でござりました。 324 00:38:36,474 --> 00:38:43,948 久しぶりに 歯応えのある武士に会うたかなと…➡ 325 00:38:43,948 --> 00:38:51,822 そう思いつつ 栗の歯応えもよろしく 気付くと日も暮れていて➡ 326 00:38:51,822 --> 00:38:55,559 お帰り願うた次第で。 327 00:38:55,559 --> 00:39:04,259 何用あって 明智は実澄のもとへ参ったのか? 328 00:39:06,637 --> 00:39:15,980 お上が いかなるお方か お聞かせ願いたいと…。➡ 329 00:39:15,980 --> 00:39:23,854 それは こちらが聞きたい話でござります。 よくも ぬけぬけと…。 330 00:39:23,854 --> 00:39:33,154 実澄… 気に入ったのであろう。 明智を…。 331 00:39:38,936 --> 00:39:46,610 折を見て 連れてまいるがよい。 (実澄)は?➡ 332 00:39:46,610 --> 00:39:49,947 はっ! 333 00:39:49,947 --> 00:40:02,947 ♬~ 334 00:40:17,975 --> 00:40:20,975 うむ…。 335 00:40:22,846 --> 00:40:25,316 ≪(明智左馬助)十兵衛様。 336 00:40:25,316 --> 00:40:27,616 何だ? 337 00:40:30,187 --> 00:40:34,325 (左馬助)伊呂波太夫が参りました いかがいたしましょう。 338 00:40:34,325 --> 00:40:37,025 太夫が? 339 00:40:53,344 --> 00:40:57,681 何用で… まあ 中にお入り下され。 340 00:40:57,681 --> 00:40:59,617 (太夫)ここで よろしうございます。➡ 341 00:40:59,617 --> 00:41:04,555 実澄じい様からの伝言だけですので。 ん? 342 00:41:04,555 --> 00:41:09,026 明智様がよろしければ 近々 じい様のお供で➡ 343 00:41:09,026 --> 00:41:12,326 御所へ参りませんかと。 それだけ。 344 00:41:13,897 --> 00:41:19,036 御所? 帝ですよ 帝!➡ 345 00:41:19,036 --> 00:41:23,907 これは内密のことゆえ そのおつもりでとも。 346 00:41:23,907 --> 00:41:32,316 行くか行かぬか それを聞いてまいれと 命じられましたので ご返答を。 347 00:41:32,316 --> 00:41:42,326 ♬~ 348 00:41:42,326 --> 00:41:47,665 (太夫)今日は御所へ行くから 明智様に書きつけを用意しておくと➡ 349 00:41:47,665 --> 00:41:52,336 昨日 おっしゃっていましたよ。 (実澄)用意しておいたはずなのだが➡ 350 00:41:52,336 --> 00:41:57,636 今朝 見ると ないのだ。 え~っと…。 351 00:42:06,350 --> 00:42:09,019 (太夫)これじゃございません? 352 00:42:09,019 --> 00:42:12,719 ああ これ これ! 353 00:42:18,696 --> 00:42:22,996 (侍女)明智様の支度が 整いましてございます。 354 00:42:27,371 --> 00:42:31,241 フフフッ…。 355 00:42:31,241 --> 00:42:35,179 おや お似合いとは申しませんが➡ 356 00:42:35,179 --> 00:42:40,918 いかにも三条西家の御用人のようで よろしいのではありませんか? 357 00:42:40,918 --> 00:42:43,218 うむ。 358 00:42:44,855 --> 00:42:50,594 これで御所へ? (実澄)うむ。 359 00:42:50,594 --> 00:43:01,004 ♬~ 360 00:43:01,004 --> 00:43:03,907 信長の命運は尽きた! 公方様…! 361 00:43:03,907 --> 00:43:08,345 信玄と共に戦う! 出陣じゃ! 362 00:43:08,345 --> 00:43:10,681 いま一度 お考え直しを…! 363 00:43:10,681 --> 00:43:14,351 それが甘いと申し上げておるのじゃ! 何が甘い! 364 00:43:14,351 --> 00:43:18,222 わしを追い落とすつもりか? さようなことは断じて…! 365 00:43:18,222 --> 00:43:21,024 今 どちらに心を引かれておられますか? 366 00:43:21,024 --> 00:43:26,024 明智十兵衛 その名を胸にとどめ置くぞよ。 367 00:43:32,936 --> 00:43:36,236 愛知県名古屋市。 368 00:43:37,875 --> 00:43:44,548 木下藤吉郎 後の豊臣秀吉が 生まれ育った地です。 369 00:43:44,548 --> 00:43:50,687 しかし その前半生は謎に包まれています。 370 00:43:50,687 --> 00:44:00,030 藤吉郎の母 なかは 職人が多く住む 御器所村の出身といわれています。 371 00:44:00,030 --> 00:44:06,904 貧しい農家に嫁いだ なかは 日之宮神社に日参。 372 00:44:06,904 --> 00:44:11,904 授かった男児が藤吉郎だったといいます。 373 00:44:14,044 --> 00:44:19,383 常泉寺は 藤吉郎が きょうだいたちと共に育った➡ 374 00:44:19,383 --> 00:44:24,054 家のあった場所に建立されたと 伝わります。 375 00:44:24,054 --> 00:44:30,054 境内には 産湯の井戸などが残されています。 376 00:44:31,662 --> 00:44:35,532 武士になるため 家を出た藤吉郎は➡ 377 00:44:35,532 --> 00:44:43,232 今川氏配下の頭陀寺の地侍 松下家で 武家奉公していたといいます。 378 00:44:45,676 --> 00:44:51,548 その後 信長のもとで次々と 武功をあげていく藤吉郎は➡ 379 00:44:51,548 --> 00:44:56,248 やがて偉業を成し遂げるのです。 380 00:45:34,892 --> 00:45:40,163 (つぐみ)何ですか。 (新出)話をする時が来たようだ。 381 00:45:40,163 --> 00:45:42,699 (つぐみ)えっ? 382 00:45:42,699 --> 00:45:48,505 今のお前なら きっと受け止められる。 383 00:45:48,505 --> 00:45:51,708 何の話ですか。 384 00:45:51,708 --> 00:45:56,547 お前の父 多聞とわし➡ 385 00:45:56,547 --> 00:45:59,049 そして…➡