1 00:00:03,170 --> 00:00:06,506 (斎藤高政)母上の御魂にお誓いなされ! 2 00:00:06,506 --> 00:00:11,178 私に家督を継がせると! 3 00:00:11,178 --> 00:00:15,182 私を守護代に! 4 00:00:18,852 --> 00:00:28,161 (斎藤山城守利政) よかろう。 家督をそなたに…。 5 00:00:29,863 --> 00:01:23,850 (読経) 6 00:01:23,850 --> 00:01:31,725 天文23年 斎藤山城守利政は仏門に入り 道三と号し➡ 7 00:01:31,725 --> 00:01:35,729 家督を嫡男の高政に譲った。 8 00:01:43,537 --> 00:02:00,487 ♬~ 9 00:02:00,487 --> 00:02:03,790 (斎藤道三)面を上げよ! 10 00:02:09,162 --> 00:02:11,832 (道三)皆に申し伝える。➡ 11 00:02:11,832 --> 00:02:22,175 今朝 わしは見てのとおり頭を丸め 仏門に入り 世俗の塵を払うた。➡ 12 00:02:22,175 --> 00:02:30,851 ついては 後事を高政に委ね 国の政を万事託そうと思う。 13 00:02:30,851 --> 00:02:39,192 古きを脱し 新しき世を作るのは 新しき血じゃ。 14 00:02:39,192 --> 00:02:45,899 このことは わしの頭から いっときたりとも離れることはなかった。 15 00:02:47,534 --> 00:02:58,545 我が意を諒とし 以後は高政の声を わしの声と思うて従うてもらいたい。 16 00:02:58,545 --> 00:03:01,248 よいな。 17 00:03:06,153 --> 00:03:11,825 この決め事に従えぬ者は この場から去れ。 18 00:03:11,825 --> 00:03:14,528 引き止めはせぬ。 19 00:03:20,167 --> 00:03:25,839 (道三)この儀 承知いたしたか! 20 00:03:25,839 --> 00:03:29,843 (一同)はは~っ! 21 00:03:40,854 --> 00:06:23,149 ♬~ 22 00:06:33,093 --> 00:06:37,497 (熙子)十兵衛様 よろしうございますか? 23 00:06:37,497 --> 00:06:41,167 (明智十兵衛光秀)うむ いかがいたした? 24 00:06:41,167 --> 00:06:45,839 (熙子)光安様の館より 使いの者が参り➡ 25 00:06:45,839 --> 00:06:50,510 すぐ 館へおいで願いたい とのことでございますが…。 26 00:06:50,510 --> 00:06:58,218 ん? 今すぐにか? はい。 お急ぎらしく。 27 00:07:05,458 --> 00:07:09,329 こんな夜更けに何事じゃ? 28 00:07:09,329 --> 00:07:53,640 ♬~ 29 00:07:57,711 --> 00:08:03,116 (明智光安)存じ上げておろう。 道三様のご次男の孫四郎様じゃ。 30 00:08:03,116 --> 00:08:06,820 あ… はっ。 31 00:08:08,988 --> 00:08:13,760 (斎藤孫四郎) 夜分 前触れもなく押しかけ 相すまぬ。 32 00:08:13,760 --> 00:08:19,466 孫四郎様は こたびの高政様への 家督相続に ご不満がおありなのじゃ。 33 00:08:19,466 --> 00:08:22,369 それは 私だけではない。 34 00:08:22,369 --> 00:08:29,476 尾張に嫁いだ姉上も同様にて 兄 高政が家を継げば➡ 35 00:08:29,476 --> 00:08:32,145 必ずや 織田信長殿に敵対し➡ 36 00:08:32,145 --> 00:08:37,016 大きな争いを引き起こすと 危うんでおられる。 37 00:08:37,016 --> 00:08:42,789 帰蝶様が ひそかに孫四郎様に使いをよこされ➡ 38 00:08:42,789 --> 00:08:50,497 深く案じておるゆえ 明智と相談をし 美濃の進むべき道を間違えぬよう➡ 39 00:08:50,497 --> 00:08:54,834 思案いたせとの伝言があったそうじゃ。 40 00:08:54,834 --> 00:08:58,505 さようでござりますな? 明智のご一党は➡ 41 00:08:58,505 --> 00:09:03,777 父上のお考えに最も近く 信長殿と争うことなどないので➡ 42 00:09:03,777 --> 00:09:07,113 よくよく話を伺うようにと。 43 00:09:07,113 --> 00:09:12,986 (光安)道三様は そのような懸念の声を 耳にされておられるのですか? 44 00:09:12,986 --> 00:09:15,789 (孫四郎)私や弟たちが お耳に入れておるのだが➡ 45 00:09:15,789 --> 00:09:19,659 一向に気色がお変わりになることはない。 ただ…。 46 00:09:19,659 --> 00:09:24,464 ただ? 譲ってみて 初めて見えてくることもある。 47 00:09:24,464 --> 00:09:30,136 万 それをしかと見届けることが肝要と。 そう仰せになられ…。 48 00:09:30,136 --> 00:09:33,039 (光安)うむ。 49 00:09:33,039 --> 00:09:39,813 して… 孫四郎様はどうなさりたいので? 50 00:09:39,813 --> 00:09:44,684 このまま 兄上に 美濃を任せておくわけにはまいらぬ。 51 00:09:44,684 --> 00:09:50,457 志を同じうする国衆とはかり 兄上に退いて頂く道を探るべしと。 52 00:09:50,457 --> 00:09:56,162 その先陣に 明智殿に立ってもらいたいのじゃ。 53 00:10:01,501 --> 00:10:04,504 う~む…。 54 00:10:11,177 --> 00:10:14,848 その儀 お断りいたします。 55 00:10:14,848 --> 00:10:20,520 道三様は 誰よりも高政様のことをご存じのはず。 56 00:10:20,520 --> 00:10:24,390 その道三様が 髪を下ろして譲られた家督。 57 00:10:24,390 --> 00:10:29,529 ご思慮の末のご決心と推察いたすところ 僅か ふたつき みつきで➡ 58 00:10:29,529 --> 00:10:36,202 さような断は下せませぬ。 叔父上 それでよろしうございますな。 59 00:10:36,202 --> 00:10:40,874 うむ わしも そう申し上げようと思っておった。 60 00:10:40,874 --> 00:10:44,544 みすみす 兄上の愚挙を見過ごせと申すのか! 61 00:10:44,544 --> 00:10:49,883 愚挙かどうか まだ高政様は 政を始められたばかりではありませぬか。 62 00:10:49,883 --> 00:10:55,555 そなたは 兄上と同門で親しい間柄ゆえ さような悠長なことを申すのじゃ! 63 00:10:55,555 --> 00:11:00,393 そう思われるなら ここへおいでになるべきではなかった。 64 00:11:00,393 --> 00:11:07,167 私は 明智のご一党は もそっと大きな目で➡ 65 00:11:07,167 --> 00:11:13,506 美濃の行く末を案じる方々と 思うておった。 案に相違したわ! 66 00:11:13,506 --> 00:11:16,809 (光安)若殿! (孫四郎)見送り無用ぞ! 67 00:11:33,826 --> 00:11:38,197 徳隠庵の領地の件 異存はないと書き送ってやれ。 68 00:11:38,197 --> 00:11:41,501 写しは取ってあるな? (祐筆)はっ。 69 00:11:53,746 --> 00:11:57,750 (高政)待たせたな。 中へ入ってくれ。 70 00:12:00,153 --> 00:12:03,456 (高政)フッフッフッフ…。 71 00:12:05,024 --> 00:12:09,495 ご城主ともなると ご多忙の極みでございますな。 72 00:12:09,495 --> 00:12:13,833 国衆同士が 互いの領地を取ったの取らないのだの➡ 73 00:12:13,833 --> 00:12:16,736 つまらぬ訴え事が 山のように来る。 74 00:12:16,736 --> 00:12:21,507 他国と戦など している暇はありませぬな。 うむ そのとおりだ。 75 00:12:21,507 --> 00:12:27,180 わしは父上がやってきたような戦は 好まぬ。 日々平穏がよい。 76 00:12:27,180 --> 00:12:31,517 それがよろしうございます。 平穏はよい。 77 00:12:31,517 --> 00:12:36,389 ならば話は早い。 今日 来てもろうたのは ほかでもない。 78 00:12:36,389 --> 00:12:41,527 弟の孫四郎の件で 申しておきたいことがあるのじゃ。 79 00:12:41,527 --> 00:12:43,863 ほう。 80 00:12:43,863 --> 00:12:51,571 おとといの夜 孫四郎とその取り巻きが 明智の城へ行ったであろう? 81 00:12:53,539 --> 00:12:57,877 孫四郎を唆しておるのは 尾張の帰蝶だ。 82 00:12:57,877 --> 00:13:03,483 盛んにやり取りをして わしに敵対する 国衆をまとめようとしておる。➡ 83 00:13:03,483 --> 00:13:06,486 違うか? 84 00:13:08,354 --> 00:13:16,062 そなたに軽くあしらわれて帰った。 そこまでは調べがついておる。 85 00:13:25,171 --> 00:13:29,509 父上の間違いは 孫四郎を甘やかしたことと➡ 86 00:13:29,509 --> 00:13:36,182 織田のうつけを高く持ち上げたことだ。 実にやりにくい。 87 00:13:36,182 --> 00:13:40,520 織田信長様との盟約はどうするつもりだ? 88 00:13:40,520 --> 00:13:44,390 (高政)いずれ見直さざるをえまい。 89 00:13:44,390 --> 00:13:50,196 ま その前に 清須の織田彦五郎殿と その後ろにいる今川義元が➡ 90 00:13:50,196 --> 00:13:54,067 信長を一気に討ち果たすやもしれぬ。 91 00:13:54,067 --> 00:14:00,006 彦五郎様と会うて そういうお話をされているのか? 92 00:14:00,006 --> 00:14:04,143 彦五郎殿は礼を尽くされて参られた。 93 00:14:04,143 --> 00:14:09,015 今日も碁を打ちに参られる。 会わせようか? 94 00:14:09,015 --> 00:14:12,318 それには及びませぬ。 95 00:14:20,159 --> 00:14:27,033 十兵衛。 帰蝶も信長も 今日まで わしに何の挨拶もない。 96 00:14:27,033 --> 00:14:32,505 この城を継いだわしに 文一つよこさぬ。 97 00:14:32,505 --> 00:14:36,843 そこへ持ってきて 孫四郎を…。 98 00:14:36,843 --> 00:14:43,549 十兵衛。 そなたは わしの味方じゃ。 そうであろう? 99 00:14:46,853 --> 00:14:54,861 うむ。 ならば 尾張へ行き 帰蝶に くぎを刺してきてもらいたい。 100 00:14:59,866 --> 00:15:07,173 孫四郎に近づくな。 さもなければ わしにも覚悟がある。 101 00:15:16,349 --> 00:15:19,352 何故…。 102 00:15:22,488 --> 00:15:25,391 尾張へ…。 103 00:15:25,391 --> 00:15:56,689 ♬~ 104 00:16:02,128 --> 00:16:04,463 (銃声) 105 00:16:04,463 --> 00:16:09,135 ハッハッハッハ…! どうじゃ 腕が上がったであろう。 106 00:16:09,135 --> 00:16:13,005 鉄砲組の足軽ぐらいには…。 おお~➡ 107 00:16:13,005 --> 00:16:19,712 鉄砲組か。 やってみるか。 ハッハッハッハッハ! 108 00:16:24,484 --> 00:16:31,357 今日は わざわざ わしの腕前を見に来たのか? 109 00:16:31,357 --> 00:16:38,364 何か申したいことがあるのなら さっさと申せ。 110 00:16:43,836 --> 00:16:50,176 高政様に 尾張の帰蝶様の所へ行けと 命じられました。 111 00:16:50,176 --> 00:16:54,514 孫四郎様との妙なやり取りを やめさせよと。 112 00:16:54,514 --> 00:16:57,850 ああ…。 113 00:16:57,850 --> 00:17:03,656 私は 帰蝶様にお会いしても まるく収めることはできまいと存じます。 114 00:17:03,656 --> 00:17:07,126 高政様の使いで行くとなれば なおさらです。 115 00:17:07,126 --> 00:17:10,129 追い返されるに決まっています。 116 00:17:16,135 --> 00:17:22,808 恐れながら かかる混乱は 殿がはっきりと後の道筋をつけずに➡ 117 00:17:22,808 --> 00:17:28,681 家督をお譲りになられたからと存じます。 皆 戸惑うているのです。 118 00:17:28,681 --> 00:17:35,388 私がお聞きしたいのは 殿が信長様との 盟約をどうなさるおつもりだったのか➡ 119 00:17:35,388 --> 00:17:40,359 高政様のお考えをお認めになり 全てを委ねられたのか。 120 00:17:40,359 --> 00:17:45,498 そうではなく 高政様のご様子次第で 再び ご自分が…。 121 00:17:45,498 --> 00:17:48,200 それはない。 122 00:17:52,371 --> 00:17:57,510 道筋をつけてから身を引くべきであった? 123 00:17:57,510 --> 00:18:01,113 道筋などあるのか? 124 00:18:01,113 --> 00:18:09,789 わしは 己が正しい道の上を 歩いてきたとは みじんも思わぬ。 125 00:18:09,789 --> 00:18:14,126 戦も勝ったり負けたりじゃ。 126 00:18:14,126 --> 00:18:18,998 無我夢中で この世を泳ぎ渡ってきた。 127 00:18:18,998 --> 00:18:24,470 高政も そうするほかあるまい。➡ 128 00:18:24,470 --> 00:18:28,341 力があれば うまく生き残れよう。➡ 129 00:18:28,341 --> 00:18:31,811 非力であれば 道は閉ざされる。➡ 130 00:18:31,811 --> 00:18:36,682 わしの力で どうこうできるものではない。➡ 131 00:18:36,682 --> 00:18:40,820 帰蝶も孫四郎もそうじゃ。 132 00:18:40,820 --> 00:18:46,492 わしは いずれ消えてなくなる。 133 00:18:46,492 --> 00:18:50,830 それが 今日か明日かの違いじゃ。 134 00:18:50,830 --> 00:18:55,167 美濃と尾張の盟約をどうするか➡ 135 00:18:55,167 --> 00:19:01,474 明日考えることを 今日考えるだけの話じゃ。 136 00:19:04,777 --> 00:19:14,453 帰蝶には伝えてある。 武運つたなく 信長殿が彦五郎殿に負けるようなら➡ 137 00:19:14,453 --> 00:19:24,764 身一つで さっさと帰ってまいれ。 高政は 食いぶちぐらいはよこすであろうとな。 138 00:19:30,469 --> 00:19:42,481 しかし わしは あの信長という男は やすやすとは負けぬと思う。 139 00:19:48,020 --> 00:19:55,695 高政と うまくやれ。 孫四郎は きつく叱っておく。 140 00:19:55,695 --> 00:19:58,497 行け。 141 00:19:58,497 --> 00:20:09,508 ♬~ 142 00:20:09,508 --> 00:20:18,818 殿は 何故 今 家督を譲ろうと思われたのですか? 143 00:20:27,059 --> 00:20:34,366 そのような大事な話 ただでは話せぬわ。 144 00:20:42,208 --> 00:20:45,211 うっ…! 145 00:20:51,884 --> 00:20:55,588 尾張 清須で異変が起きた。 146 00:20:59,225 --> 00:21:03,095 (物音) 殿~! ああ~っ! 147 00:21:03,095 --> 00:21:06,799 (喚声) 148 00:21:16,509 --> 00:21:21,814 (斯波義統) 我は尾張の守護 斯波義統なるぞ! 149 00:21:29,088 --> 00:21:33,859 守護の斯波義統が 守護代 織田彦五郎の家老➡ 150 00:21:33,859 --> 00:21:38,164 坂井大膳によって 暗殺されたのである。 151 00:21:41,200 --> 00:21:46,071 斯波義統の嫡男 義銀が 難を逃れて向かった先は➡ 152 00:21:46,071 --> 00:21:49,375 織田信長のもとであった。 153 00:21:54,547 --> 00:21:59,218 (斯波義銀)苦しからず。 信長 面を上げよ。 154 00:21:59,218 --> 00:22:01,220 (織田信長)ははっ! 155 00:22:03,088 --> 00:22:10,162 こたびの父君のご無念 いかばかりかと 胸潰れる思いにございます。 156 00:22:10,162 --> 00:22:14,033 恐れ多くも 義銀公にご光来頂きました上は➡ 157 00:22:14,033 --> 00:22:19,839 身を盾に変え お守りいたす所存にございます。 158 00:22:19,839 --> 00:22:22,741 頼りにしておるぞ。 159 00:22:22,741 --> 00:22:28,180 わしは彦五郎が憎い。 坂井大膳が憎い。 160 00:22:28,180 --> 00:22:31,517 清須へ駆け戻り 両名をこの手で討ち取る! 161 00:22:31,517 --> 00:22:41,527 そのお心を御旗に込め この信長が 清須攻めの先陣を切ってご覧に入れます。 162 00:22:41,527 --> 00:22:44,830 うむ! 163 00:22:51,203 --> 00:22:57,076 (織田信光)で その後 義銀様は いかがお過ごしかな? 164 00:22:57,076 --> 00:23:01,480 (帰蝶)今日は 朝から 殿と魚を釣りにお出かけになりました。 165 00:23:01,480 --> 00:23:05,150 (信光)おお~ それはまた 悠長な…。 166 00:23:05,150 --> 00:23:10,022 参られた当座は お父上の敵討ちじゃ敵討ちじゃと➡ 167 00:23:10,022 --> 00:23:14,493 大騒ぎしておられたと聞いておったが…。 168 00:23:14,493 --> 00:23:19,164 (帰蝶)敵討ちと申しましても 清須を攻めるには大軍を要します。 169 00:23:19,164 --> 00:23:25,504 叔父上の軍勢と合わせても 攻め切れるか どうかと 殿も迷うておいでです。 170 00:23:25,504 --> 00:23:28,173 迷う迷う。 誰とて迷う。 171 00:23:28,173 --> 00:23:33,879 わしも大いに迷うておる。 まあ。 172 00:23:39,785 --> 00:23:46,492 百戦錬磨の叔父上も お迷いに? 173 00:23:49,194 --> 00:23:55,534 実はのう… 清須の彦五郎から 誘いを受けておるのじゃ。➡ 174 00:23:55,534 --> 00:23:59,872 碁を打ちに参らぬかと。 碁を? 175 00:23:59,872 --> 00:24:05,678 (信光)昔は 彦五郎の亡くなった親父殿と よう碁を打ったものじゃ。 176 00:24:05,678 --> 00:24:12,151 そのころを思い出し 懐かしんで また おいでにならぬかとな…。 177 00:24:12,151 --> 00:24:18,824 よいお話ではありませぬか。 打ちにお行きになればよろしいかと…➡ 178 00:24:18,824 --> 00:24:21,527 碁を…。 179 00:24:25,164 --> 00:24:30,869 信長殿は わしをお疑いにならぬかの? 180 00:24:35,174 --> 00:24:37,876 だんごの蜜が…。 181 00:24:42,848 --> 00:24:47,186 彦五郎殿も 斯波家の若殿を こちらに押さえられ➡ 182 00:24:47,186 --> 00:24:52,057 焦っておいでなのでしょう。 それゆえ 仲間を増やしたいのじゃ。 183 00:24:52,057 --> 00:24:55,361 碁の仲間を…。 184 00:25:02,668 --> 00:25:08,474 こちらも手詰まりございました。 あちらから誘いがあるのは➡ 185 00:25:08,474 --> 00:25:11,777 好都合ではありませぬか。 186 00:25:14,346 --> 00:25:19,818 叔父上が心変わりなさるとは 誰も思いませぬ。 187 00:25:19,818 --> 00:25:24,156 お迷いにならず お行きになればよい。 188 00:25:24,156 --> 00:25:31,163 行って お打ちになれば… 万 片がつくというもの。 189 00:25:33,165 --> 00:25:40,172 碁が終わったと知らせがあれば 時を移さず殿も参られましょうぞ。 190 00:25:47,513 --> 00:25:50,182 美味じゃ。 191 00:25:50,182 --> 00:26:22,815 ♬~ 192 00:26:22,815 --> 00:26:26,685 (織田彦五郎)うわ~っ! うわ~! 193 00:26:26,685 --> 00:26:32,157 織田信光は 清須城の織田彦五郎に 味方すると見せかけ➡ 194 00:26:32,157 --> 00:26:39,031 招かれた城内で不意をつき 彦五郎を暗殺した。 195 00:26:39,031 --> 00:26:44,736 城の主を失った清須方の崩壊は早かった。 196 00:26:44,736 --> 00:26:49,041 おおお~っ! 197 00:26:51,176 --> 00:26:57,516 信長は 直ちに斯波義銀を擁し 清須城に入城した。 198 00:26:57,516 --> 00:27:10,095 ♬~ 199 00:27:10,095 --> 00:27:16,001 反織田信長の牙城は あっけなく信長の手に落ちたのである。 200 00:27:16,001 --> 00:27:21,306 この事実は 周辺の国々に衝撃を与えた。 201 00:27:23,675 --> 00:27:30,149 (稲葉良通)清須とその周辺の城は ことごとく信長の支配下に入り➡ 202 00:27:30,149 --> 00:27:33,819 岩倉城の織田以外は ほぼ…。 203 00:27:33,819 --> 00:27:36,155 尾張は 信長のものか! 204 00:27:36,155 --> 00:27:42,828 (稲葉)道三様はお喜びで 周りの者に わしの目に狂いはなかったと➡ 205 00:27:42,828 --> 00:27:47,166 手放しで自慢しておられるそうです。 フフッ…。➡ 206 00:27:47,166 --> 00:27:52,838 まるで… フッ 我が子のように。 207 00:27:52,838 --> 00:27:56,508 孫四郎たちも さぞや…。 208 00:27:56,508 --> 00:28:03,215 (稲葉)帰蝶様に 祝いの名馬を2匹 贈られたと聞きます。 209 00:28:05,117 --> 00:28:11,456 気の利かぬ兄 高政に代わって お祝い申し上げると➡ 210 00:28:11,456 --> 00:28:15,160 文に書かれたとか。 211 00:28:24,803 --> 00:28:32,477 用心なされた方がよい。 尾張の後押しで 孫四郎様が➡ 212 00:28:32,477 --> 00:28:37,349 この城の主に取って代わろうと されるやもしれませぬ。 213 00:28:37,349 --> 00:28:42,821 ばかな! 父上は わしに家督を譲ったのだ。 214 00:28:42,821 --> 00:28:47,159 弟たちの思うようにはさせぬ! 215 00:28:47,159 --> 00:28:54,032 わしは 殿の味方だが ほかの国衆の中には➡ 216 00:28:54,032 --> 00:28:58,770 道三様の正室のお子は 孫四郎様で➡ 217 00:28:58,770 --> 00:29:07,112 高政様は側室のお子だと はっきり申す者もおりますぞ。 218 00:29:07,112 --> 00:29:14,987 よろしいか。 家督など 道三様の腹一つで どうにでもなる。 219 00:29:14,987 --> 00:29:23,295 尾張がこうなった以上 孫四郎様から目は離せませぬぞ。 220 00:29:25,130 --> 00:29:29,468 (道三)ハッハッハッ! ハッハッハッハ…!➡ 221 00:29:29,468 --> 00:29:32,137 これ これ…。 222 00:29:32,137 --> 00:29:34,806 (道三)孫四郎! (孫四郎)はい! 223 00:29:34,806 --> 00:29:39,144 (道三)何をしておる。 早く来い。 224 00:29:39,144 --> 00:29:41,813 ハッハッハッ…。 225 00:29:41,813 --> 00:29:56,828 ♬~ 226 00:29:56,828 --> 00:30:00,132 (孫四郎)父上! お待ち下され! 227 00:30:15,180 --> 00:30:21,520 (太原雪斎)それはまことか!? 清須の彦五郎殿が討たれた!? 228 00:30:21,520 --> 00:30:26,825 (家臣)既に織田信長が 清須城へ入ったとの知らせにござります! 229 00:30:30,862 --> 00:30:34,533 (望月東庵)あっ… しまった。 230 00:30:34,533 --> 00:30:40,405 今日は 雪斎様に鴨子芹を差し上げようと 思うていたのじゃ。 231 00:30:40,405 --> 00:30:44,543 ないぞ! (駒)ああ…。 232 00:30:44,543 --> 00:30:50,215 買いに行きましょうか? ああ すまぬが… うん。 233 00:30:50,215 --> 00:30:55,554 ⚟(雪斎)明日の歌会は取りやめる。 殿にも そう お伝えせい。➡ 234 00:30:55,554 --> 00:31:01,860 信長がつけあがり 一気に 三河になだれ込むやもしれぬ! 235 00:31:09,835 --> 00:31:15,173 (東庵)あの… 急なご事情がおありのようでしたら➡ 236 00:31:15,173 --> 00:31:18,477 今日の療治は…。 237 00:31:20,846 --> 00:31:25,517 いつもの療治を。 はっ。 238 00:31:25,517 --> 00:31:30,389 それでは 鴨子芹を。 239 00:31:30,389 --> 00:31:38,397 東庵殿 世上の噂ほど当てにならぬものはないぞ。 240 00:31:40,866 --> 00:31:46,738 織田信秀のせがれは 大うつけといわれておったが➡ 241 00:31:46,738 --> 00:31:52,477 そのうつけが 尾張を ほぼ手中に収めんとしておる。 242 00:31:52,477 --> 00:31:57,416 ゆゆしきことじゃ! 243 00:31:57,416 --> 00:32:03,722 ほう さようでございますか。 244 00:32:06,825 --> 00:32:13,698 (藤吉郎)「空しく暮れなん。 日暮れ途遠し」。 245 00:32:13,698 --> 00:32:16,501 お駒ちゃん これ 何と読むのだ? 246 00:32:16,501 --> 00:32:19,404 私にばかり聞かないで ほかの人にお聞きなさいよ。 247 00:32:19,404 --> 00:32:22,174 今 急ぎなんだから。 248 00:32:22,174 --> 00:32:25,844 そんなこと言わずに 教えてくれよ。 ずっと待ってたんだからな。 249 00:32:25,844 --> 00:32:30,849 どうして 私がいる所が分かったんですか。 毎日ここで療治してると言うたぞ。 250 00:32:32,517 --> 00:32:35,420 今からどこへ行く。 薬種問屋です。ああ あそこだな。 251 00:32:35,420 --> 00:32:38,190 ついてきても駄目ですよ。 お駒ちゃんは…➡ 252 00:32:38,190 --> 00:32:45,530 お駒ちゃんは わしが乱暴者に殴られた時 ちゃんと治してくれた。 253 00:32:45,530 --> 00:32:49,401 字も教えてくれた。 何か礼をしたいのだ。 254 00:32:49,401 --> 00:32:54,105 わしにできることがあったら 何でも言うてくれ。 255 00:32:57,876 --> 00:33:00,178 何もありません。 256 00:33:03,482 --> 00:33:05,784 (藤吉郎)お駒ちゃん! 257 00:33:22,501 --> 00:33:25,170 (菊丸)お駒さん! 258 00:33:25,170 --> 00:33:28,506 鴨子芹を頂きたいのですが…。 鴨子芹。 259 00:33:28,506 --> 00:33:30,442 おい。 (若い使用人)へい。 260 00:33:30,442 --> 00:33:32,844 (菊丸)鴨子芹。 へい。 261 00:33:32,844 --> 00:33:36,548 若いのが1人 入ったもんで…。 262 00:33:38,183 --> 00:33:44,055 いつもの 字を教えてくれという…。 しつこいの。 263 00:33:44,055 --> 00:33:48,827 そこのお方 何用で来られた? わしか? 264 00:33:48,827 --> 00:33:52,731 字を学ぶと称して この人に付きまとうとは見苦しいぞ。 265 00:33:52,731 --> 00:33:55,734 ん!? (菊丸)物売りなら さっさと市へ行って➡ 266 00:33:55,734 --> 00:33:59,471 商いをしておればよいのだ。 わしは もう商いはやめたのだ。 267 00:33:59,471 --> 00:34:02,374 侍になるのだ。 お侍に? 268 00:34:02,374 --> 00:34:05,343 もともと侍になろうと思うて 駿河へ来たのだ。 269 00:34:05,343 --> 00:34:10,115 どこぞの偉い侍に仕えて 手柄を立てて ゆくゆくは一軍の大将じゃ! 270 00:34:10,115 --> 00:34:13,485 それなら こんな所で 油を売っておる暇はなかろう。 271 00:34:13,485 --> 00:34:18,156 わしは決めたのだ。 なるなら 今川様の家来がよいと思うていたが➡ 272 00:34:18,156 --> 00:34:23,495 どうも 近頃は 尾張の織田信長様の評判がよい。➡ 273 00:34:23,495 --> 00:34:27,365 わしのような者でも どんどん召し抱えて下さり➡ 274 00:34:27,365 --> 00:34:32,170 なかなかの上り調子と聞く。 それゆえ あと3~4日 お駒ちゃんから字を習い➡ 275 00:34:32,170 --> 00:34:35,507 尾張へ旅立とうと思うておるのだ。 尾張へ? 276 00:34:35,507 --> 00:34:39,844 一緒に行かぬか。 1人旅より 2人がよい。 277 00:34:39,844 --> 00:34:45,183 何を… 何をばかなことを! 何故 私が一緒に! 278 00:34:45,183 --> 00:34:47,519 たわけ者めが! 血迷うたか この草履売りが! 279 00:34:47,519 --> 00:34:49,854 黙れ 薬売り! 何~! 280 00:34:49,854 --> 00:34:52,524 何だ? おっ 何だ? 281 00:34:52,524 --> 00:34:55,860 おやめなさいよ! 282 00:34:55,860 --> 00:34:58,196 すまんかった。 283 00:34:58,196 --> 00:35:02,801 一緒に行こうと言うたのは ざれ言じゃ。 284 00:35:02,801 --> 00:35:07,138 しかし 尾張へ行けば もう会えん。 285 00:35:07,138 --> 00:35:11,009 あと3日 いや2日でよい。 286 00:35:11,009 --> 00:35:15,480 字を教わりたい。 字が読めねば出世ができん。 287 00:35:15,480 --> 00:35:21,786 あと2日 寺の片隅でよい。 頼むから教えてくれ。 288 00:35:23,822 --> 00:35:28,526 (雷鳴) 289 00:35:38,370 --> 00:35:43,174 (光安)おお これはこれは 孫四郎様 喜平次様。➡ 290 00:35:43,174 --> 00:35:45,110 おそろいで どちらへ? 291 00:35:45,110 --> 00:35:49,848 兄上の見舞いじゃ。 先月から食い物が喉を通らぬそうじゃ。 292 00:35:49,848 --> 00:35:53,718 体も しびれるとか。 父上が見てまいれと仰せなので➡ 293 00:35:53,718 --> 00:35:56,721 お顔でも拝してくるかと。 294 00:35:58,523 --> 00:36:03,795 私も お見舞いに伺おうと思うておりました。 295 00:36:03,795 --> 00:36:09,467 日根野殿 寝たきりになられたというのは まことにござりますか? 296 00:36:09,467 --> 00:36:12,370 (日根野備中守) 何人かの医者に診て頂いたのだが➡ 297 00:36:12,370 --> 00:36:15,807 何の病か しかと分かりませぬ。 298 00:36:15,807 --> 00:36:19,144 我らも皆 弱っております。 299 00:36:19,144 --> 00:36:21,479 それはいかんな。 300 00:36:21,479 --> 00:36:23,481 (日根野)では。 301 00:36:30,155 --> 00:36:32,857 いかんな それは。 302 00:36:44,502 --> 00:36:47,205 ⚟太刀をこれへ。 303 00:36:52,844 --> 00:36:57,849 兄上 孫四郎にござります。 304 00:37:04,456 --> 00:37:07,125 (斎藤喜平次)兄上~!➡ 305 00:37:07,125 --> 00:37:09,461 誰か! 306 00:37:09,461 --> 00:37:43,361 ♬~ 307 00:37:43,361 --> 00:37:49,067 (泣き声) 308 00:38:03,114 --> 00:38:05,817 これが…。 309 00:38:07,986 --> 00:38:11,689 孫四郎と… 喜平次か? 310 00:38:32,811 --> 00:38:36,514 喜平次…。 311 00:38:46,357 --> 00:38:49,360 孫四郎…。 312 00:38:57,035 --> 00:39:04,342 誰が… 誰が… 誰が… 誰が このような…。 313 00:39:06,110 --> 00:39:11,416 誰が このような仕打ちを… 申すな! 314 00:39:14,786 --> 00:39:19,657 分かった。 申さずとも分かった。 315 00:39:19,657 --> 00:39:24,963 美濃を手に入れた褒美がこれか! 316 00:39:33,137 --> 00:39:37,809 わしが全てを譲った我が子…。 317 00:39:37,809 --> 00:39:43,147 全てを突き返してきたのじゃ。 318 00:39:43,147 --> 00:39:47,819 このように血まみれにして! 319 00:39:47,819 --> 00:39:51,155 わしが分けた血が。 320 00:39:51,155 --> 00:39:57,495 孫四郎の血が… 喜平次の血が…➡ 321 00:39:57,495 --> 00:40:02,800 このように… このように…。 322 00:40:09,507 --> 00:40:12,410 高政!➡ 323 00:40:12,410 --> 00:40:16,381 わしの手を汚しおったな!➡ 324 00:40:16,381 --> 00:40:21,853 出てきて この血の臭いを嗅ぐがよい!➡ 325 00:40:21,853 --> 00:40:25,189 高政! 326 00:40:25,189 --> 00:40:28,493 許さんぞ! 327 00:40:35,533 --> 00:40:38,870 (藤田伝吾)日暮れ前 稲葉山城に立ち寄りましたが➡ 328 00:40:38,870 --> 00:40:42,540 城内の者は皆 色を失い 右往左往するばかりで➡ 329 00:40:42,540 --> 00:40:46,210 恐ろしきありさまでございました。 330 00:40:46,210 --> 00:40:52,884 高政が… 孫四郎様と喜平次様を…!? 331 00:40:52,884 --> 00:40:56,754 (伝吾) 高政様の意を受けた者が斬ったと…! 332 00:40:56,754 --> 00:41:00,158 道三様はどうなされた? 分かりませぬ。 333 00:41:00,158 --> 00:41:07,465 ただ 高政様は 稲葉様ら側近の方々を 急ぎ 城にお集めと聞きました。 334 00:41:13,504 --> 00:41:20,178 道三は 稲葉山城から脱出し 美濃の北 大桑城を目指した。 335 00:41:20,178 --> 00:41:24,515 国を二分する戦の前触れであった。 336 00:41:24,515 --> 00:41:30,388 皆に申しておく。 わしは弟を斬ったのではない。 337 00:41:30,388 --> 00:41:33,858 斎藤道三の子を斬ったのだ。 338 00:41:33,858 --> 00:41:36,761 道三は我が父にあらず。 339 00:41:36,761 --> 00:41:43,201 我が父は土岐源氏の棟梁であり 美濃の守護におわした➡ 340 00:41:43,201 --> 00:41:46,537 土岐頼芸様である。 341 00:41:46,537 --> 00:41:51,409 道三の子 孫四郎と喜平次は 城を乗っ取り➡ 342 00:41:51,409 --> 00:41:56,214 美濃を混乱に陥れる企てを巡らせていた。 343 00:41:56,214 --> 00:41:59,550 悪しき芽は摘んだ。 344 00:41:59,550 --> 00:42:06,357 これを機に 美濃は皆の力を結集し 揺るぎのない国を目指す。➡ 345 00:42:06,357 --> 00:42:08,826 よいな! 346 00:42:08,826 --> 00:42:11,162 (一同)はは~っ! 347 00:42:11,162 --> 00:42:30,181 ♬~ 348 00:42:30,181 --> 00:42:33,851 皆の者~! (一同)オオ~! 349 00:42:33,851 --> 00:42:36,521 道三様が 高政様と一戦交えるお覚悟をされ。 350 00:42:36,521 --> 00:42:39,190 道三様が。 道三様のためなら。 351 00:42:39,190 --> 00:42:41,859 道三様は勝てませぬ。 憎きは高政! 352 00:42:41,859 --> 00:42:45,530 十兵衛が跡を継げ。 今 戦をなさるべきではない。 353 00:42:45,530 --> 00:42:48,199 私をここから連れ出して下さい! 分かりました。 354 00:42:48,199 --> 00:42:50,535 戦じゃ! 戦に参る! 355 00:42:50,535 --> 00:42:55,239 大きな国をつくるのじゃ。 大きな国を。