1 00:00:08,350 --> 00:00:12,020 (いななき) 2 00:00:12,020 --> 00:00:16,690 天文16年秋 尾張の織田信秀は➡ 3 00:00:16,690 --> 00:00:19,590 2万余りの兵を率い➡ 4 00:00:19,590 --> 00:00:23,030 美濃との国境に陣を敷いた。 5 00:00:23,030 --> 00:00:26,730 戦の構えである。 6 00:00:30,370 --> 00:00:58,400 ♬~ 7 00:00:58,400 --> 00:01:02,270 あれは 美濃の国の 軍勢でございますか? 8 00:01:02,270 --> 00:01:07,670 違います。 城まであと僅か。 急ぎましょう。 9 00:01:07,670 --> 00:03:48,370 ♬~ 10 00:03:55,710 --> 00:03:57,640 叔父上。 (明智光安)おお! 11 00:03:57,640 --> 00:04:01,640 長い間 留守をいたしました。 (光安)よう帰った! 12 00:04:03,320 --> 00:04:05,250 敵は尾張ですか? うむ。 13 00:04:05,250 --> 00:04:07,990 性懲りもなく また織田信秀じゃ。 14 00:04:07,990 --> 00:04:10,890 明智の者は 井ノ口の守りに就く。 15 00:04:10,890 --> 00:04:12,860 来い。 16 00:04:12,860 --> 00:04:15,860 これだけは心しておけ。 こたびは苦戦じゃ。 17 00:04:15,860 --> 00:04:20,330 敵の数は2万。 我が方は 僅か4, 000ほど。 18 00:04:20,330 --> 00:04:23,670 はっ? どの城も 自分たちの領地を➡ 19 00:04:23,670 --> 00:04:27,540 守ることしか考えておらぬ。 美濃は皆で力を合わせて➡ 20 00:04:27,540 --> 00:04:35,540 戦うほかないのだ。 兵が足りぬ。 それゆえ 殿は ご機嫌斜めじゃ。 21 00:04:37,680 --> 00:04:49,030 (斎藤山城守利政) 〽 おもしろや この宿は 22 00:04:49,030 --> 00:05:00,330 〽 縦は十五里 横七里 23 00:05:01,980 --> 00:05:04,880 光安殿。 (光安)はっ。 24 00:05:04,880 --> 00:05:08,650 敵をよく知れば 戦を100ぺんしても➡ 25 00:05:08,650 --> 00:05:10,980 負けぬと申したお方がいたな。 26 00:05:10,980 --> 00:05:13,680 誰であった? 27 00:05:15,320 --> 00:05:19,190 孫子でしょうか。 「彼を知り己を知らば➡ 28 00:05:19,190 --> 00:05:22,660 百戦して殆からず」。 それよ! 29 00:05:22,660 --> 00:05:28,340 わしは それを忠実に守って戦をしてきた。 フッ…。 30 00:05:28,340 --> 00:05:32,340 織田信秀のことは何でも知っておる。 31 00:05:34,210 --> 00:05:38,680 夫婦の寝屋のことまでもな。 32 00:05:38,680 --> 00:05:43,020 信秀は金はあるが さほどの人望はない。 33 00:05:43,020 --> 00:05:51,360 信秀が集めた2万の兵は 金が欲しいか お義理で集まった輩じゃ。 もろいぞ。 34 00:05:51,360 --> 00:05:58,030 戦は数ではない。 そのことを思い知らせてやる。 35 00:05:58,030 --> 00:06:03,640 長井と稲葉を呼び戻せ。 勝つ策を思いついたとな。 36 00:06:03,640 --> 00:06:05,640 はっ! 37 00:06:09,310 --> 00:06:12,650 (利政)十兵衛。 はっ。 38 00:06:12,650 --> 00:06:18,320 (利政)鉄砲はどうした? はっ。 39 00:06:18,320 --> 00:06:21,620 これに。 40 00:06:48,680 --> 00:06:51,350 うむ…。 41 00:06:51,350 --> 00:06:56,220 医者は連れてまいったか。 はっ。 ただいま➡ 42 00:06:56,220 --> 00:06:58,690 小見の方様の館に入っておられます。 43 00:06:58,690 --> 00:07:03,530 すぐにお方様のご容体を診たいと申され。 上々じゃ。 44 00:07:03,530 --> 00:07:07,500 さぞや名医であろうな? 45 00:07:07,500 --> 00:07:11,640 京で名高い名医と聞き及んでいます。 46 00:07:11,640 --> 00:07:16,980 よしよし。 堺は見たか? はい。 47 00:07:16,980 --> 00:07:19,650 どう思うた? 48 00:07:19,650 --> 00:07:25,520 美濃も あのような豊かな町を持ちたいと…。 49 00:07:25,520 --> 00:07:29,320 その気持ちを忘れるな。 50 00:07:29,320 --> 00:07:34,620 豊かであれば 無用な戦もせずに済む。 51 00:07:44,870 --> 00:07:51,580 (利政)ところで そなたに渡した 旅の費用だが あれで足りたか? 52 00:07:51,580 --> 00:07:54,550 はい 十分でございました。 53 00:07:54,550 --> 00:07:58,020 すぐにとは言わぬが 半分返せよ。 はっ? 54 00:07:58,020 --> 00:08:04,830 皆やったわけではないぞ。 金がないと申すゆえ 貸したのだ。 55 00:08:04,830 --> 00:08:06,830 はっ? (利政)ハッハッハ…。➡ 56 00:08:06,830 --> 00:08:10,600 返す当てがなければ 戦で返せ。 戦で? 57 00:08:10,600 --> 00:08:14,970 こたびの戦で 侍大将の首を2つ取れ。 58 00:08:14,970 --> 00:08:17,640 それで帳消しにしてやる。➡ 59 00:08:17,640 --> 00:08:21,340 では行け! 60 00:08:24,510 --> 00:08:27,210 はっ! 61 00:08:39,890 --> 00:08:43,860 侍大将の首を 2つも!? 62 00:08:43,860 --> 00:08:47,630 (近習)十兵衛様 こちらへ。➡ 63 00:08:47,630 --> 00:08:52,340 小見の方様の館へお寄り頂くよう 命じられてまいりました。 64 00:08:52,340 --> 00:08:55,680 こちらへ。 小見の方様の館へ? 65 00:08:55,680 --> 00:09:00,380 おい 誰の命かと申しておるのだ! 66 00:09:04,950 --> 00:09:07,250 参られました。 67 00:09:11,630 --> 00:09:14,530 帰蝶様…! 68 00:09:14,530 --> 00:09:20,970 (帰蝶)十兵衛。 久々じゃな。➡ 69 00:09:20,970 --> 00:09:24,270 堅苦しい挨拶はいらぬ。 70 00:09:30,310 --> 00:09:37,980 何年ぶりであろう。 母上のお供で明智荘へ行って以来か。 71 00:09:37,980 --> 00:09:40,320 はっ。 72 00:09:40,320 --> 00:09:46,190 こたびは 母上のために 京より よき医者を連れてきてくれ➡ 73 00:09:46,190 --> 00:09:52,900 かたじけなく思うています。 その礼を ひと言 言いたかった。 74 00:09:52,900 --> 00:09:55,670 お方様のお加減は? 75 00:09:55,670 --> 00:09:57,970 (帰蝶)一進一退じゃ。 76 00:10:00,010 --> 00:10:02,340 (武士)注進!➡ 77 00:10:02,340 --> 00:10:07,210 織田の軍勢が 木曽川を渡り ご城下目がけて進み来る由! 78 00:10:07,210 --> 00:10:10,220 十兵衛 参ります! 79 00:10:10,220 --> 00:10:12,690 (帰蝶)もう一つ! 80 00:10:12,690 --> 00:10:15,990 武運を祈る。 81 00:10:27,230 --> 00:10:34,370 (掛り太鼓の音) 82 00:10:34,370 --> 00:10:37,710 (藤田伝吾)十兵衛様 お帰りなさいませ! 83 00:10:37,710 --> 00:10:41,580 (一同)お帰りなさいませ! うむ 待たせた! 84 00:10:41,580 --> 00:10:56,280 (掛り太鼓の音) 85 00:10:59,730 --> 00:11:10,010 (掛り太鼓の音) 86 00:11:10,010 --> 00:11:13,350 (いななき) 87 00:11:13,350 --> 00:11:20,220 (掛り太鼓の音) 88 00:11:20,220 --> 00:11:35,220 (ほら貝の音) 89 00:11:41,040 --> 00:11:45,340 (織田軍)エイエイエイ! エイエイエイ! 90 00:11:46,910 --> 00:11:50,380 織田の大軍は木曽川を越え➡ 91 00:11:50,380 --> 00:11:55,260 村々を放火しながら 稲葉山城下に侵攻した。 92 00:11:55,260 --> 00:12:02,960 数に劣る斎藤軍は 城下町の守りを固め 迎え撃つしかなかった。 93 00:12:02,960 --> 00:12:07,870 来るぞ。 (一同)オ~! 94 00:12:07,870 --> 00:12:14,970 エイエイエイ! エイエイエイ! 95 00:12:17,340 --> 00:12:19,680 うわ~っ! 96 00:12:19,680 --> 00:12:21,680 構え~! 97 00:12:25,020 --> 00:12:27,020 放て~! 98 00:12:30,360 --> 00:12:35,660 (光安)構え~! 放て~! 99 00:12:37,230 --> 00:12:41,000 殿! 十兵衛様! 向こうが押されております。 100 00:12:41,000 --> 00:12:43,370 (光安)加勢してまいれ。 はっ! 101 00:12:43,370 --> 00:12:47,240 伝吾 佐助 行くぞ! (伝吾 佐助)はっ! 102 00:12:47,240 --> 00:13:09,330 ♬~ 103 00:13:09,330 --> 00:13:11,260 押し戻せ~! 104 00:13:11,260 --> 00:13:13,670 (一同)オオ~! 105 00:13:13,670 --> 00:13:16,570 侍大将はいずこ!? 106 00:13:16,570 --> 00:13:20,010 侍大将 いずこ~! 107 00:13:20,010 --> 00:13:22,340 侍大将! 108 00:13:22,340 --> 00:13:24,340 侍大将 いたぞ~! 109 00:13:29,020 --> 00:13:34,720 首2つ! 取ったぞ~! 侍大将! 110 00:13:46,370 --> 00:13:49,070 侍大将! 111 00:13:53,710 --> 00:13:56,040 エイエイエイ! エイエイエイ! 112 00:13:56,040 --> 00:13:57,980 くそっ! 113 00:13:57,980 --> 00:14:01,310 うわ~っ! エイエイエイ! 114 00:14:01,310 --> 00:14:04,220 (使い武者)注進! 115 00:14:04,220 --> 00:14:06,920 注進! 116 00:14:09,660 --> 00:14:14,330 茜部口が破られました! 御免! 117 00:14:14,330 --> 00:14:21,030 申し上げます! 田代城が落城! 小熊城も落城の由! 御免! 118 00:14:36,580 --> 00:14:42,360 兵を城に戻せ。 まず退くのだ。 119 00:14:42,360 --> 00:14:45,690 退き終わったら 全ての門を閉じよ。 120 00:14:45,690 --> 00:14:49,560 籠城いたす。 (3人)はっ! 121 00:14:49,560 --> 00:14:54,560 (長井秀元)皆に伝えよ! 籠城じゃ! はっ! 122 00:14:58,710 --> 00:15:00,710 侍大将! 123 00:15:08,310 --> 00:15:10,610 侍大将! 124 00:15:12,990 --> 00:15:15,320 雑魚に用はないわ! 125 00:15:15,320 --> 00:15:27,670 ≪(退き鉦の音) 126 00:15:27,670 --> 00:15:30,570 退き鉦~! 退け 退け 退け~! 何じゃ 何じゃ! 127 00:15:30,570 --> 00:15:33,340 (伝吾)十兵衛様 退き鉦です!➡ 128 00:15:33,340 --> 00:15:36,240 十兵衛様! 何だ! 129 00:15:36,240 --> 00:15:39,680 ≪退き鉦じゃ~! 退き鉦じゃ~! 130 00:15:39,680 --> 00:15:41,610 何だ!? 131 00:15:41,610 --> 00:15:44,020 構え~! 132 00:15:44,020 --> 00:15:47,020 放て~! 133 00:15:49,360 --> 00:15:53,660 構え~! 放て~! 134 00:15:58,700 --> 00:16:04,300 申し上げます! 美濃勢に退き鉦! 城に逃げ込む者 多数! 135 00:16:04,300 --> 00:16:08,640 (織田信康)敵は退き始めたか!? 雪崩を打って退き始めております! 136 00:16:08,640 --> 00:16:14,980 (織田信秀)我らは熱田社大宮司 千秋殿の神通力も頂いておる。 137 00:16:14,980 --> 00:16:20,980 もはや 勝ちは疑いない! (一同)オ~! 138 00:16:24,990 --> 00:16:29,690 エイエイエイ! エイエイエイ! 139 00:16:32,670 --> 00:16:36,970 構え~! 放て~! 140 00:16:38,540 --> 00:16:42,240 構え~! 放て~! 141 00:16:45,010 --> 00:16:47,680 構え~! 142 00:16:47,680 --> 00:16:50,580 下がれ~! 下がれ 下がれ! 143 00:16:50,580 --> 00:16:54,550 エイエイエイ! エイエイエイ! 144 00:16:54,550 --> 00:16:59,250 構え~! 放て~! 145 00:17:03,960 --> 00:17:07,660 退け~ 退け~! 146 00:17:12,640 --> 00:17:28,190 ♬~ 147 00:17:28,190 --> 00:17:31,190 あああ~! 148 00:17:33,330 --> 00:17:37,200 エイエイエイ! エイエイエイ! 149 00:17:37,200 --> 00:17:42,200 火ぃつけい! 押せ~! 150 00:17:48,340 --> 00:17:50,280 うわ~っ! 151 00:17:50,280 --> 00:17:52,280 うわ~! 152 00:17:57,680 --> 00:18:00,680 ひるむな~! 153 00:18:08,630 --> 00:18:11,630 こちらへ こちらへ! こちらへ早く! 154 00:18:13,300 --> 00:18:18,640 (斎藤高政)父上に そう申しておいてくれ。 わしの意見など お聞きになるまいが。 155 00:18:18,640 --> 00:18:25,340 (稲葉良通)言いだしたら聞かぬお方じゃ。 我らとて不満は大いにある! 156 00:18:29,980 --> 00:18:33,650 おい 高政。 何だ? 157 00:18:33,650 --> 00:18:42,330 わしは お主の父上がやっぱり嫌いじゃ! そうか。 今いた 稲葉殿もそのようだ。 158 00:18:42,330 --> 00:18:47,200 美濃の古くからの領主たちは 皆 父上のやり方が気に食わんらしい。 159 00:18:47,200 --> 00:18:50,670 何故 籠城なのだ。 わしも同感だ。 160 00:18:50,670 --> 00:18:54,540 退き鉦が早すぎる。 わしに侍大将の首を 2つ取れと申されておいて➡ 161 00:18:54,540 --> 00:18:58,010 もうやめろときた。 借金をどうしてくれるんだ! 162 00:18:58,010 --> 00:19:01,880 かといって 相手は2万の軍だ。 このまま続けて勝てると思うか? 163 00:19:01,880 --> 00:19:05,620 ある程度 蹴散らしておいて そのまま和議に持ち込めばよいのだ! 164 00:19:05,620 --> 00:19:07,950 (高政)籠城など ばかげておる。➡ 165 00:19:07,950 --> 00:19:11,620 兵3, 000 領民も2, 000を下らず逃げ込んできた。➡ 166 00:19:11,620 --> 00:19:14,960 どうやって食わす。 お父上に そう言え! 167 00:19:14,960 --> 00:19:18,830 わしの言うことなど 聞いてくれたためしがない。 何故だ。 168 00:19:18,830 --> 00:19:22,840 お主 嫡男であろう! わしは正室の子ではない。 169 00:19:22,840 --> 00:19:25,840 側女の子だ。 170 00:19:31,510 --> 00:19:34,980 何? 飯を食いだした? 171 00:19:34,980 --> 00:19:36,920 (毛利十郎)城に入れた乱波の知らせでは➡ 172 00:19:36,920 --> 00:19:41,850 半数の兵たちに 酒も振る舞われているとのこと。 173 00:19:41,850 --> 00:19:46,330 (信秀) 今日は やる気なしということか…? 174 00:19:46,330 --> 00:19:50,660 (信康)では 一気に総攻めにかかれば 落とせるな。 175 00:19:50,660 --> 00:19:55,000 しかし 山城は高さもあり 守りが堅うございます。 176 00:19:55,000 --> 00:20:00,670 攻める度に手傷を負う者が増え 到底一気にとは…。 177 00:20:00,670 --> 00:20:06,350 ええい 分かった! 明朝 陣容を立て直し 総攻めといたそう。 178 00:20:06,350 --> 00:20:11,650 今日はこれまで。 兵を陣に戻せ。 はっ! はっ! 179 00:20:16,990 --> 00:20:19,290 う~ん…。 180 00:20:50,390 --> 00:20:53,390 (利政)よし…。 181 00:20:55,060 --> 00:20:59,760 (利政)一同 杯を置かれよ。 182 00:21:02,670 --> 00:21:06,010 水では さすがに まずいものじゃな。 183 00:21:06,010 --> 00:21:13,350 我らに このようなものを飲めとは 殿もお人が悪い。 184 00:21:13,350 --> 00:21:18,680 稲葉殿。 城内には 織田方の乱波が うようよしておる。 185 00:21:18,680 --> 00:21:22,680 それらを たぶらかさねばなるまい。 186 00:21:24,360 --> 00:21:29,700 芝居は ここまでじゃ。 今 織田軍は我らに背を向け➡ 187 00:21:29,700 --> 00:21:35,700 のこのこ歩いておる。 この機を逃して いつ勝てる。 188 00:21:38,040 --> 00:21:42,910 籠城は ここまでじゃ! 全軍を集めよ! 門を開け! 189 00:21:42,910 --> 00:21:49,650 織田軍を追い打ちにするのじゃ! 音もなく 風のように追うのじゃ! 190 00:21:49,650 --> 00:22:50,040 ♬~ 191 00:22:50,040 --> 00:22:54,380 (望月東庵)駒! はい! 192 00:22:54,380 --> 00:23:25,340 ♬~ 193 00:23:25,340 --> 00:23:28,040 侍大将! 194 00:23:33,020 --> 00:23:36,890 (伝令)注進! 注進! 195 00:23:36,890 --> 00:23:39,360 因幡守様の軍勢が崩れました! 196 00:23:39,360 --> 00:23:41,290 紀伊守様も同じく!➡ 197 00:23:41,290 --> 00:23:46,700 美濃の軍勢が こちらに 向かっております! 御免! 198 00:23:46,700 --> 00:23:51,370 (斎藤軍)エエトウエエ! エエトウエエ! 199 00:23:51,370 --> 00:23:53,710 しまった…! 200 00:23:53,710 --> 00:23:57,040 (信康)兄上…! うっ! 201 00:23:57,040 --> 00:23:59,950 信康~! 202 00:23:59,950 --> 00:24:05,320 エエトウエエ! エエトウエエ! 203 00:24:05,320 --> 00:24:09,190 (掛り太鼓の音) 204 00:24:09,190 --> 00:24:11,990 エエトウエエ! エエトウエエ! 205 00:24:11,990 --> 00:24:14,890 侍大将~! て… 敵襲~! 206 00:24:14,890 --> 00:24:18,330 侍大将~! 敵襲じゃあ~! 敵襲~! 207 00:24:18,330 --> 00:24:22,670 (掛り太鼓の音) 侍大将! 208 00:24:22,670 --> 00:24:47,360 (掛り太鼓の音) 209 00:24:47,360 --> 00:24:51,230 侍大将! 名を名乗れ! 210 00:24:51,230 --> 00:24:54,530 名を名乗れ! 名は!? 211 00:25:08,980 --> 00:25:11,280 (悲鳴) 212 00:25:18,320 --> 00:25:50,620 (掛り太鼓の音) 213 00:26:00,900 --> 00:26:04,640 殿~! お下がり下さい! 止めるな! 214 00:26:04,640 --> 00:26:07,310 お下がり下さい! 木曽川へ! 215 00:26:07,310 --> 00:26:10,310 殿! さあ! 216 00:26:25,990 --> 00:26:37,540 エイエイ。 (一同)オ~! 217 00:26:37,540 --> 00:26:48,210 (一同)エイエイ オ~! 218 00:26:48,210 --> 00:26:53,020 ≪エイエイ オ~! 次は誰じゃ!? 219 00:26:53,020 --> 00:26:55,920 ≪エイエイ オ~! 220 00:26:55,920 --> 00:27:05,620 (一同)エイエイ オ~! 221 00:27:26,320 --> 00:27:31,190 信康は いかがいたした? 222 00:27:31,190 --> 00:27:34,990 (近習)討ち死にされた由。 223 00:27:34,990 --> 00:27:39,870 青山や毛利たちは…? 224 00:27:39,870 --> 00:27:42,870 同じく…! 225 00:27:42,870 --> 00:27:47,170 千秋殿は…? 226 00:27:49,010 --> 00:27:55,010 皆 討ち死にか…。 227 00:28:14,170 --> 00:28:22,170 城へ帰って… 寝るか。 228 00:28:28,310 --> 00:28:57,010 ♬~(歌声) 229 00:29:28,970 --> 00:29:31,310 (光安)十兵衛!➡ 230 00:29:31,310 --> 00:29:35,180 おお! 叔父上! 231 00:29:35,180 --> 00:29:38,980 叔父上! ああ 油断したわい。 232 00:29:38,980 --> 00:29:41,980 ここをやられた。 ハッハッハ。 233 00:29:49,330 --> 00:29:55,670 (東庵)駒! 皮つきの柳の枝を 添え木にするゆえ用意せよ! 234 00:29:55,670 --> 00:29:58,340 はい! (東庵)明智様。➡ 235 00:29:58,340 --> 00:30:02,210 奥で手当てをいたします。 あちらへ さあ。 236 00:30:02,210 --> 00:30:05,210 うむ かたじけない。 (東庵)ほれ! 237 00:30:19,630 --> 00:30:23,360 (東庵)おめでとうございます。 238 00:30:23,360 --> 00:30:27,700 お手柄をお立てになったと聞きました。 239 00:30:27,700 --> 00:30:36,380 侍大将を討ち取られたそうで。 叔父上様も喜んでらっしゃいましたよ。 240 00:30:36,380 --> 00:30:40,680 …そうですか。 241 00:30:42,250 --> 00:30:47,390 それほど おめでたくもない気分です。 242 00:30:47,390 --> 00:31:08,670 ♬~ 243 00:31:08,670 --> 00:31:16,970 討った侍大将の顔が… 叔父上に少し似ていた。 244 00:31:19,020 --> 00:31:30,030 急にためらいが…。 それで 首を落とすのが遅れてしまい…。 245 00:31:30,030 --> 00:31:35,330 その時 妙なことを思うていたのです。 246 00:31:38,370 --> 00:31:45,040 これが武士の本懐かと。 武士の誉かと。 247 00:31:45,040 --> 00:31:48,710 こんなことが…。 248 00:31:48,710 --> 00:31:56,050 しかし 戦は戦だ。 勝たなければ自分が討たれる。 249 00:31:56,050 --> 00:32:03,350 戦がある限り… 勝つしかない。 250 00:32:08,330 --> 00:32:13,030 首を落とすのをためろうた自分を 愚かだと…。 251 00:32:15,210 --> 00:32:18,510 武士の誉を…。 252 00:32:23,880 --> 00:32:32,020 (東庵)よいではありませんか。 253 00:32:32,020 --> 00:32:37,020 それでお勝ちになった。 254 00:32:45,040 --> 00:32:51,710 ああ そうじゃ。 叔父上様は 傷がうむやもしれぬ。 255 00:32:51,710 --> 00:32:57,050 お帰りの折 駒を付き添わせよう。 ええ…。 256 00:32:57,050 --> 00:33:03,050 ああ 駒! よいか? はい。 257 00:33:06,330 --> 00:33:08,330 さあ 駒。 258 00:33:14,670 --> 00:33:17,570 おめでとうございます。 259 00:33:17,570 --> 00:33:36,570 ♬~ 260 00:33:38,690 --> 00:33:43,560 本日 このよき日に 守護様じきじきのご来駕を頂き➡ 261 00:33:43,560 --> 00:33:47,370 城中の者一同 欣喜雀躍いたしておりまする。 262 00:33:47,370 --> 00:33:53,040 (土岐頼純)こたびの戦勝は 我が土岐家にとっても 一代の誉である。 263 00:33:53,040 --> 00:33:58,380 城中の喜びの一端を分けてもらおうと 取るものも取りあえず はせ参じた。 264 00:33:58,380 --> 00:34:01,650 妻 帰蝶ともども 喜び申し上げる。 265 00:34:01,650 --> 00:34:04,980 (利政)ありがたきお言葉。 266 00:34:04,980 --> 00:34:10,980 帰蝶も お父上に ひと言 お喜びを申し上げよ。 267 00:34:13,660 --> 00:34:17,330 大桑の城をご出立される時➡ 268 00:34:17,330 --> 00:34:24,200 殿は父と織田方と どちらが勝つとお思いでしたか? 269 00:34:24,200 --> 00:34:27,670 もちろん 舅殿がお勝ちになると。 270 00:34:27,670 --> 00:34:32,010 織田方は2万。 こちらは4, 000と少々。 271 00:34:32,010 --> 00:34:37,350 それでも勝つと? 苦労はひとしおと案じはした。 272 00:34:37,350 --> 00:34:44,650 では 何故 鎧 兜を身に着けて おいでにならぬのですか!? 273 00:34:47,030 --> 00:34:51,700 土岐家は 源氏の流れをくむ武門。 274 00:34:51,700 --> 00:34:58,370 父が苦戦となれば 共に戦う備えも 肝要とは お思いになりませんでしたか!? 275 00:34:58,370 --> 00:35:04,670 勝つと思うていたゆえ 浅慮であったやもしれぬ。 276 00:35:07,180 --> 00:35:09,880 (利政)帰蝶。 277 00:35:12,320 --> 00:35:21,620 父上。 我が夫を… お許し下さい。 278 00:35:23,930 --> 00:35:29,630 もうよい。 そなたは下がっておれ。 279 00:35:49,220 --> 00:35:57,360 帰蝶は 身共が思っておった以上に 守護様のご事情を存じておるようで。 280 00:35:57,360 --> 00:36:01,230 (頼純)事情? こたびの戦が何故起きたのか➡ 281 00:36:01,230 --> 00:36:07,170 何故 織田が挙兵したのか その事情に あなた様が深く関わっておいでだという➡ 282 00:36:07,170 --> 00:36:11,310 その事情にござります。 何? 283 00:36:11,310 --> 00:36:17,980 織田信秀と取り引きなさいましたな。➡ 284 00:36:17,980 --> 00:36:21,850 この美濃に攻め込み 身共を討ち果たした暁には➡ 285 00:36:21,850 --> 00:36:25,860 相当の領地を与えると…。 286 00:36:25,860 --> 00:36:30,330 誰がそのような根も葉もない ざれ言を? 287 00:36:30,330 --> 00:36:37,670 ほう… あなた様が みつき前 織田信秀の舎弟 信康に➡ 288 00:36:37,670 --> 00:36:42,370 お出しになった文に しかと そう書いてありますぞ。 289 00:36:51,020 --> 00:36:55,350 紛れもなく あなた様の文でござりましょう? 290 00:36:55,350 --> 00:37:02,160 もともと 土岐家の方々は 尾張の織田家とは 深い絆がございます。 291 00:37:02,160 --> 00:37:07,630 何か事あれば 共に戦う仲であることは 重々 承知いたしております。 292 00:37:07,630 --> 00:37:11,970 さりながら 身共を討てとは心外千万。 293 00:37:11,970 --> 00:37:17,310 美濃のため 土岐家のために どれほど尽くしてまいったか➡ 294 00:37:17,310 --> 00:37:21,650 よ~くご存じのはず。 土岐家のために どう尽くした! 295 00:37:21,650 --> 00:37:26,320 叔父の頼芸をそそのかし 我が父 頼武を 守護の座から引きずり下ろしたのは➡ 296 00:37:26,320 --> 00:37:29,650 そちであろう! 愚かな叔父は 守護の座にしがみつき➡ 297 00:37:29,650 --> 00:37:33,990 そちの言いなりであった。 この美濃をのみ込まんとする蝮が➡ 298 00:37:33,990 --> 00:37:38,860 大きな口を開けていることにも 気付かずにな! 299 00:37:38,860 --> 00:37:42,670 蝮…? 300 00:37:42,670 --> 00:37:44,600 誰が? 301 00:37:44,600 --> 00:37:46,540 そちであろうが! 302 00:37:46,540 --> 00:37:49,340 (利政)これは異なことを仰せじゃ。 303 00:37:49,340 --> 00:37:54,010 黙れ 黙れ! そちの父は 身分卑しき油売りであった。 304 00:37:54,010 --> 00:37:57,350 それを我らが温情をかけて 世に出してやったのじゃ。 305 00:37:57,350 --> 00:38:03,150 その恩を忘れ 土岐家を2つに裂き 美濃を我が物のごとく振る舞うておる。 306 00:38:03,150 --> 00:38:06,450 この成り上がり者! 307 00:38:11,630 --> 00:38:15,970 (利政) 恩を忘れたのは どちらでございます? 308 00:38:15,970 --> 00:38:19,640 あ? (利政)身共に背いてばかりのあなた様を➡ 309 00:38:19,640 --> 00:38:23,510 守護の座におつけし 娘まで差し上げたのじゃ。 310 00:38:23,510 --> 00:38:29,650 それがどうした! わしは そちの言いなりにはならぬ! 311 00:38:29,650 --> 00:38:32,650 頼純! 312 00:38:37,320 --> 00:38:39,660 …様。 313 00:38:39,660 --> 00:38:45,330 いま一度 お座りなさりませ。 この城の主は身共でございます。 314 00:38:45,330 --> 00:38:53,030 身共がならぬと申したら あなた様とて 出ていくことはかないませぬぞ。 315 00:39:03,280 --> 00:39:08,950 さあ お座りなさりませ。 316 00:39:08,950 --> 00:39:26,500 ♬~ 317 00:39:26,500 --> 00:39:29,640 それでよろしい。 318 00:39:29,640 --> 00:39:33,980 あなた様にも いろいろ不満はござりましょう。 319 00:39:33,980 --> 00:39:40,850 それを 今日は じっくりと お聞かせ願いとうございます。 320 00:39:40,850 --> 00:39:48,990 まずは 心を落ち着け 茶などお召し上がり下さりませ。 321 00:39:48,990 --> 00:41:20,990 ♬~ 322 00:41:25,690 --> 00:41:30,560 そうじゃ。 近頃 風流踊りというものがはやり➡ 323 00:41:30,560 --> 00:41:35,030 面白き節をつけて 百姓たちが踊るそうでございます。 324 00:41:35,030 --> 00:41:41,910 身共も 一つ二つ覚えました。 お聴き下され。 325 00:41:41,910 --> 00:41:52,380 〽 おもしろや この宿は 326 00:41:52,380 --> 00:42:02,190 〽 縦は十五里 横七里 327 00:42:02,190 --> 00:42:11,340 〽 薬師詣でのその道に 328 00:42:11,340 --> 00:42:21,680 〽 梅と桜を植えまぜて 329 00:42:21,680 --> 00:42:31,020 〽 おもしろや この宿は 330 00:42:31,020 --> 00:42:34,690 そなた 頼純を殺したそうじゃな。 私が? 331 00:42:34,690 --> 00:42:38,360 私の父親は まことに あの父上でございますか? 332 00:42:38,360 --> 00:42:40,300 何? 今川め…。 333 00:42:40,300 --> 00:42:43,230 この美濃は 先行き真っ暗じゃな! 会いたいです。 334 00:42:43,230 --> 00:42:48,040 一緒にいると離れ難くなるお方ですね。 (くしゃみ) 335 00:42:48,040 --> 00:42:50,710 痛っ! いかがなされた? 336 00:42:50,710 --> 00:42:53,040 あっ 痛い! 337 00:42:53,040 --> 00:42:55,740 十兵衛 話があります。 338 00:43:02,920 --> 00:43:07,660 岐阜市のシンボルとして親しまれている 金華山。 339 00:43:07,660 --> 00:43:15,000 この山に 斎藤道三が拠点を置いた 稲葉山城があります。 340 00:43:15,000 --> 00:43:21,340 鎌倉時代から 軍事拠点としての 役割を持っていたこの地。 341 00:43:21,340 --> 00:43:29,340 稲葉山城は 道三が大改修を行い 難攻不落の名城となりました。 342 00:43:31,020 --> 00:43:37,360 山の麓には 館が築かれ 道三の時代のものといわれる➡ 343 00:43:37,360 --> 00:43:40,660 石垣が発見されています。 344 00:43:44,030 --> 00:43:47,900 更に道三は 城下町を整備。 345 00:43:47,900 --> 00:43:51,700 かつては 井ノ口と呼ばれた一帯には➡ 346 00:43:51,700 --> 00:43:55,570 道三が築いた惣構の土塁や➡ 347 00:43:55,570 --> 00:44:02,650 稲葉山城へ つながる道など 当時の面影を見ることができます。 348 00:44:02,650 --> 00:44:07,990 この地は 尾張の織田信秀に 度々 攻め込まれ➡ 349 00:44:07,990 --> 00:44:11,660 戦いの舞台となりました。 350 00:44:11,660 --> 00:44:20,330 市内には犠牲になった織田軍を弔う塚が ひっそりと残されています。 351 00:44:20,330 --> 00:44:28,030 斎藤道三は この稲葉山から 勢力を伸ばしていくこととなるのです。 352 00:45:16,350 --> 00:45:23,690 (喚声と鳴り物の音)