1 00:00:08,860 --> 00:00:13,330 比叡山の戦いで一番手柄をあげた光秀は➡ 2 00:00:13,330 --> 00:00:18,000 信長から近江の国 志賀の地を与えられ➡ 3 00:00:18,000 --> 00:00:24,680 琵琶湖のほとり 坂本に 新たな城を建てようとしていた。 4 00:00:24,680 --> 00:00:49,900 ♬~ 5 00:00:49,900 --> 00:00:54,370 (岸)父上 お話ししても よろしうございますか? 6 00:00:54,370 --> 00:01:00,250 (明智十兵衛光秀)何だ? このお城から 近江の湖は見えますか? 7 00:01:00,250 --> 00:01:04,180 天主に上がれば見える。 8 00:01:04,180 --> 00:01:07,650 ほんに うれしうございます。 9 00:01:07,650 --> 00:01:11,320 (熙子)たま! たま! 10 00:01:11,320 --> 00:01:13,320 ここにいる。 11 00:01:15,990 --> 00:01:19,330 (熙子)たま 東庵先生の所へ参りますよ。 12 00:01:19,330 --> 00:01:21,630 (たま)はい。 13 00:01:24,200 --> 00:01:26,200 うむ。 14 00:01:29,670 --> 00:01:34,550 おやおや 岸まで お父上のお仕事のお邪魔をして…。 15 00:01:34,550 --> 00:01:41,290 いや 構わぬ。 仕事は ほぼ終わった。 あとは 近江でまた考える。 16 00:01:41,290 --> 00:01:47,030 これが 坂本のお城でございますか。 17 00:01:47,030 --> 00:01:56,700 うむ。 図は こんなものだが… やはり 気が進まぬ。 18 00:01:56,700 --> 00:02:00,370 (熙子)どうしてでございますか? 19 00:02:00,370 --> 00:02:04,640 住むのは やはり ここがよい。 20 00:02:04,640 --> 00:02:10,320 上洛して 僅か3年で 城持ちの大名になられるのですよ。 21 00:02:10,320 --> 00:02:14,190 家中の者は皆 喜んでおります。 22 00:02:14,190 --> 00:02:19,190 坂本へ参る日を 皆 楽しみにしております。 23 00:02:27,330 --> 00:02:33,000 (藤田伝吾) 殿。 木下藤吉郎様がお見えになりました。 24 00:02:33,000 --> 00:02:36,300 ああ うむ。 25 00:02:42,350 --> 00:02:46,350 近江の湖が見える城か…。 26 00:02:50,020 --> 00:02:53,890 城も湖も さぞや美しいであろうな。 27 00:02:53,890 --> 00:02:56,890 早う見とうございます。 28 00:02:56,890 --> 00:03:14,190 ♬~ 29 00:03:15,980 --> 00:05:56,980 ♬~ 30 00:05:58,540 --> 00:06:05,620 (木下藤吉郎)いやいや いつもながら 明智様の見事なるお働き➡ 31 00:06:05,620 --> 00:06:09,490 胸のすく心地がいたします。 織田家家臣あまたある中➡ 32 00:06:09,490 --> 00:06:13,490 城持ち大名に取り立てられた者は まだ一人もおりませぬ。 33 00:06:13,490 --> 00:06:18,960 明智様が いかに 信長様のご信任厚くあらせられるか! 34 00:06:18,960 --> 00:06:23,630 いや~ あやかりたい。 私もあやかってみたい! 35 00:06:23,630 --> 00:06:26,300 これが信長様のご命令か。 はい。 岐阜を発つ時➡ 36 00:06:26,300 --> 00:06:28,970 殿から それを明智様にお渡しするようにと。 37 00:06:28,970 --> 00:06:33,840 殿が仰せになるには 帝をお支えするお公家衆が➡ 38 00:06:33,840 --> 00:06:37,980 食うに困るほどの貧乏暮らしゆえ なんとか助けてやりたい。 39 00:06:37,980 --> 00:06:42,320 そのため 明智様と私とで 知恵を絞れとのことでござりました。 40 00:06:42,320 --> 00:06:47,190 洛中洛外の田畑一反につき 一定の米を税として取り➡ 41 00:06:47,190 --> 00:06:52,960 それを寺や富裕の者に貸し付け その利息を公家衆に与えよとある。 42 00:06:52,960 --> 00:06:58,870 それだけではない。 帝の妹君の御料地を 幕府が勝手に奪い奉り➡ 43 00:06:58,870 --> 00:07:04,280 それを奉公衆から取り返し 幕府の者を処罰せよとある。 44 00:07:04,280 --> 00:07:09,150 殿は 朝廷の方々をどうお助けし➡ 45 00:07:09,150 --> 00:07:13,280 喜んで頂くか それで頭がいっぱいのご様子。 46 00:07:13,280 --> 00:07:17,150 お気持ちは分かるが これでは 幕府にけんかを売るような中身ばかりだ。 47 00:07:17,150 --> 00:07:22,450 (藤吉郎)よろしいではござりませぬか。 明智様も そうしてこられた。 48 00:07:24,900 --> 00:07:34,570 もはや 殿は 公方様や幕府なんぞは どうでもよいのです。 49 00:07:34,570 --> 00:07:41,310 朝廷と共に敵を討ち果たし 天下を治める。 50 00:07:41,310 --> 00:07:47,990 私などは それで結構だと存じますが。 51 00:07:47,990 --> 00:07:50,320 それは違う。 52 00:07:50,320 --> 00:07:55,990 公方様を頭に頂く幕府が 諸国の武家を束ねてこそ 世が治まるのだ。 53 00:07:55,990 --> 00:07:59,660 今 その幕府は病んでおる。 我らがそれを正せば…。 54 00:07:59,660 --> 00:08:02,660 (藤吉郎)正せますか? 55 00:08:06,940 --> 00:08:13,610 幕府は もう100年以上も 内輪もめと戦で 明け暮れてきたのです。 56 00:08:13,610 --> 00:08:17,280 100年も! 57 00:08:17,280 --> 00:08:21,950 私は幼き頃より 百姓の下働きや 物売りをさせられ➡ 58 00:08:21,950 --> 00:08:27,630 公方様や幕府が どれだけ ありがたいものかを知らずに育ちました。 59 00:08:27,630 --> 00:08:34,930 それゆえ かえって 世がよう見える時があります。 60 00:08:36,970 --> 00:08:43,970 幕府は そろそろ見切り時では? 61 00:08:48,980 --> 00:08:57,320 (摂津晴門)4日後 公方様が 本国寺で茶会を開かれる。➡ 62 00:08:57,320 --> 00:09:00,220 明智十兵衛も参る。➡ 63 00:09:00,220 --> 00:09:09,270 その席で明智を討つ。 そう決めた。 64 00:09:09,270 --> 00:09:15,940 明智は幕臣でありながら 織田信長が進める朝廷寄りの政を➡ 65 00:09:15,940 --> 00:09:19,280 我らの頭越しに行うておる。 66 00:09:19,280 --> 00:09:25,620 まず明智を討って 織田の力をそごうと思う。 67 00:09:25,620 --> 00:09:29,290 (摂津家家臣)織田との戦も 覚悟せねばなりませぬが。 68 00:09:29,290 --> 00:09:32,190 甲斐の武田も いよいよ動く。 69 00:09:32,190 --> 00:09:38,960 朝倉も浅井も 皆一斉に攻め寄せる手はずはつけた。 70 00:09:38,960 --> 00:09:44,660 ここは我らが断を下して 前へ進むよりない! 71 00:09:57,980 --> 00:10:03,320 (駒)ああ もう大丈夫。 きれいに治ってますよ。 72 00:10:03,320 --> 00:10:06,990 よかった! 傷の痕が残らなくて。 73 00:10:06,990 --> 00:10:11,660 駒さんのおかげです。 かたじけのうございます。 74 00:10:11,660 --> 00:10:14,330 たまも お礼を申し上げなさい。 75 00:10:14,330 --> 00:10:18,030 (たま)お駒先生 かたじけのうございます。 76 00:10:24,980 --> 00:10:28,350 私は 京へ参ってから 一度は駒さんに➡ 77 00:10:28,350 --> 00:10:31,250 ご挨拶をしなければと 気になっていたのですが➡ 78 00:10:31,250 --> 00:10:37,020 夫が戦続きで つい今日まで。 よく存じております。 79 00:10:37,020 --> 00:10:42,890 私も薬のことで忙しく ご挨拶が遅れたままになり。 80 00:10:42,890 --> 00:10:47,030 たまのおかげと申しても 何でございますけど。 81 00:10:47,030 --> 00:10:50,700 (駒)いいえ おたま様のおかげでございます。 82 00:10:50,700 --> 00:10:55,570 ≪(なか)東庵先生! 東庵先生は おいでですか! 83 00:10:55,570 --> 00:10:58,380 (侍従)なか様 お戻り下さい! なか様! なか様! 84 00:10:58,380 --> 00:11:02,980 (なか)お前たちは外で待っとれ! シッ シッ! シッ シッ!➡ 85 00:11:02,980 --> 00:11:04,980 東庵先生! 86 00:11:06,650 --> 00:11:09,990 東庵先生は? 今は ちょっと近くに…。 87 00:11:09,990 --> 00:11:16,330 は? もう 今日は 先生に鍼をうって頂く約束だったのに~。 88 00:11:16,330 --> 00:11:22,200 肩が凝って 首が回んない…。 うっ… あっ! 89 00:11:22,200 --> 00:11:25,670 かわいいお子だこと。 お前様のお子なの? 90 00:11:25,670 --> 00:11:29,010 はい。 ふ~ん。 先生 すぐ帰ってくる? 91 00:11:29,010 --> 00:11:31,910 多分。 じゃあ 待たせて頂くわ。 92 00:11:31,910 --> 00:11:37,680 あらあらあら お手玉してたの? やってごらんなさい。 93 00:11:37,680 --> 00:11:40,580 やってごらんなさい。 (駒)あの~➡ 94 00:11:40,580 --> 00:11:44,360 あちらに薬を作る小屋がありまして 今は誰もおりませんので…。 95 00:11:44,360 --> 00:11:48,030 私は いつも来てんですからね そんなこと よく分かってますよ。 96 00:11:48,030 --> 00:11:50,930 私が うるさいから 向こうへ行けっていうんでしょ。 97 00:11:50,930 --> 00:11:54,370 みんな そう言うんですよ。 せがれの藤吉郎も➡ 98 00:11:54,370 --> 00:11:58,240 母様は 向こうへ行っておいでなされ。➡ 99 00:11:58,240 --> 00:12:02,970 私だって みんなと話がしたいんですよ。 飲んだり食べたりしながらね。 100 00:12:02,970 --> 00:12:06,840 あっ 白湯があったら頂けます? 101 00:12:06,840 --> 00:12:10,850 もう急いで来たから 喉がカラッカラ! アハハハッ! 102 00:12:10,850 --> 00:12:13,150 はい ただいま。 103 00:12:17,990 --> 00:12:27,670 私のせがれはね 木下藤吉郎といいますの。 ご存じ? 104 00:12:27,670 --> 00:12:31,000 木下様!? (なか)そう! 105 00:12:31,000 --> 00:12:36,670 京では せがれの名前を言うと どなたも よくご存じで。 106 00:12:36,670 --> 00:12:44,350 偉いお奉行様で 織田のお殿様から 近江の横山とかいうお城も➡ 107 00:12:44,350 --> 00:12:48,690 お預かりするような とんでもない出世頭だとか➡ 108 00:12:48,690 --> 00:12:53,360 私なんかより よほど 皆さん よくご存じなのよ~。 109 00:12:53,360 --> 00:13:00,700 でも 息子が出世をするのも ほどほどが よろしいわよ。 110 00:13:00,700 --> 00:13:04,570 周りの妬みがね。➡ 111 00:13:04,570 --> 00:13:09,970 でも うちは まだいい方。 フフッ。 112 00:13:09,970 --> 00:13:16,650 信長様のお引き立てで 坂本の城主になられる明智光秀様などは➡ 113 00:13:16,650 --> 00:13:22,320 幕府ににらまれ 奥方やお子を 坂本へ連れていってはならぬ➡ 114 00:13:22,320 --> 00:13:28,660 明智は いつ敵になるか知れぬから 人質として京に留め置けと言われ➡ 115 00:13:28,660 --> 00:13:35,000 事を荒だてたくない明智様は やむなく ご妻子を京にお残しになるそうで。➡ 116 00:13:35,000 --> 00:13:39,870 これも妬み。 公方様の妬み。➡ 117 00:13:39,870 --> 00:13:45,640 公方様は信長様がお嫌いだから 信長様に引き立てられる明智様に➡ 118 00:13:45,640 --> 00:13:49,550 意地悪をなさるのよ。 息子が言っておりました。➡ 119 00:13:49,550 --> 00:13:55,320 ハッハッハッハッハ…! やだ~! やだやだやだ…。 120 00:13:55,320 --> 00:14:04,160 うむ。 図はこんなものだが… やはり 気が進まぬ。 121 00:14:04,160 --> 00:14:07,630 ≪(望月東庵)帰ったぞ! 122 00:14:07,630 --> 00:14:12,300 (なか)東庵先生。 (東庵)あっ こりゃ なか様。 123 00:14:12,300 --> 00:14:18,640 先生! 今日は お約束をしていたではありませぬか。 124 00:14:18,640 --> 00:14:24,310 ほら… ここ触って下され。 (東庵)え? 岩のように硬くなって…。 125 00:14:24,310 --> 00:14:31,010 ああ… はいはい。 ただいま拝見をいたしますよ。 126 00:14:43,330 --> 00:14:48,210 (足利義昭)墨が薄い! もそっと力を込めて墨をすれ。 127 00:14:48,210 --> 00:14:51,210 これでは経文に心が籠もらぬ! 128 00:14:53,980 --> 00:14:56,680 これ以上 手が痛くて すれませぬ。 129 00:14:56,680 --> 00:15:01,290 何をイライラしておる。 今日のそなたは奇妙じゃ。 130 00:15:01,290 --> 00:15:04,960 奇妙なのは どちらでございますか! 131 00:15:04,960 --> 00:15:09,290 書き損じばかりして それを墨のせいになされて! 132 00:15:09,290 --> 00:15:14,160 申してみよ。 今日は わしに不満がある顔じゃ。 133 00:15:14,160 --> 00:15:16,860 何が不満か申してみよ! 134 00:15:24,640 --> 00:15:30,510 明智十兵衛様が坂本に城を持ち あちらにお移りになると伺いました。 135 00:15:30,510 --> 00:15:35,290 それが どうした。 奥方様やお子たちは➡ 136 00:15:35,290 --> 00:15:38,990 一緒にお移りになれないそうです。 137 00:15:38,990 --> 00:15:43,660 公方様がご妻子を人質として 京に 留め置くよう お命じになったからです。 138 00:15:43,660 --> 00:15:45,600 それが どうした。 (駒)さほどに十兵衛様を➡ 139 00:15:45,600 --> 00:15:51,000 疑うておられるのですか。 公方様に刃向かうかもしれぬと。 140 00:15:51,000 --> 00:15:56,870 十兵衛がそうでなくとも 信長が信用できぬ。 141 00:15:56,870 --> 00:16:02,610 十兵衛と信長は一体じゃ。 摂津たちが 放っておけぬと騒ぎだした。 142 00:16:02,610 --> 00:16:07,950 公方様は 十兵衛様を 大事に思われていたではありませぬか。➡ 143 00:16:07,950 --> 00:16:13,290 お身内を引き裂くような仕打ちをなされば 十兵衛様は きっと公方様から➡ 144 00:16:13,290 --> 00:16:18,290 離れておしまいになります。 それでよろしいのですか? 145 00:16:19,960 --> 00:16:22,260 やむをえまい! 146 00:16:24,840 --> 00:16:29,310 しかたがあるまい。 幕府を動かしてるのは摂津たちじゃ。 147 00:16:29,310 --> 00:16:32,640 しょせん 十兵衛は よそ者じゃ。 148 00:16:32,640 --> 00:16:37,980 摂津が十兵衛を幕府から 追い出したいと言えば やむをえぬと…。 149 00:16:37,980 --> 00:16:43,850 斬りたいと言えば ああ そうかと… そう言うほかあるまい。 150 00:16:43,850 --> 00:16:46,990 斬りたい!? 151 00:16:46,990 --> 00:16:50,330 (義昭)例えばの話じゃ。 152 00:16:50,330 --> 00:16:56,000 わしは そういう摂津が好きになれぬ。 153 00:16:56,000 --> 00:17:04,610 憎いとさえ思う。 しかし 摂津を遠ざけてどうなる? 154 00:17:04,610 --> 00:17:08,280 わしには味方が誰もおらぬ。➡ 155 00:17:08,280 --> 00:17:15,620 憎うても嫌いでも 摂津をそばに置いておくほかあるまい。 156 00:17:15,620 --> 00:17:19,960 十兵衛は坂本へ行くと決めたのじゃ。 157 00:17:19,960 --> 00:17:27,260 城を造り始めたのじゃ。 わしから離れるつもりぞ! 158 00:17:44,180 --> 00:17:51,320 わしは時折 己の首を絞めたくなる。 159 00:17:51,320 --> 00:17:58,660 何が大事で 何が大事でないか 迷うのじゃ。➡ 160 00:17:58,660 --> 00:18:03,930 摂津は わしが優柔不断だと責める。➡ 161 00:18:03,930 --> 00:18:08,810 責められても返せない己が口惜しい! 162 00:18:08,810 --> 00:18:15,280 駒 わしの首を絞めてくれ。 163 00:18:15,280 --> 00:18:22,980 哀れなわしを いっそ絞め殺してくれ。 164 00:18:25,290 --> 00:18:28,630 公方様…。 165 00:18:28,630 --> 00:18:45,640 ♬~ 166 00:18:45,640 --> 00:18:50,340 (伊呂波太夫) 木の実は赤いほど おいしそうでしょ。 167 00:18:55,990 --> 00:19:02,290 (太夫)鳥も人間も 赤いものに群がるのよ。 168 00:19:05,260 --> 00:19:07,930 ≪(座員)太夫。 169 00:19:07,930 --> 00:19:10,930 (太夫)どうぞ。 170 00:19:14,600 --> 00:19:18,600 (太夫)じゃあ しっかりおやり。 はい。 171 00:19:32,960 --> 00:19:36,830 太夫 お願いがあります。 172 00:19:36,830 --> 00:19:40,630 まあ お座りなさいよ。 173 00:19:40,630 --> 00:19:44,500 明智十兵衛様を 討ち取ろうとしている人たちがいます。 174 00:19:44,500 --> 00:19:48,800 助けたいけれど どうしたらいいのだか分からなくて。 175 00:19:51,270 --> 00:19:53,640 これで… 私に? 176 00:19:53,640 --> 00:19:57,340 太夫しか頼れる人がおりませんので。 177 00:20:05,990 --> 00:20:12,860 ≪(虫の声) 178 00:20:12,860 --> 00:20:39,890 ♬~ 179 00:20:39,890 --> 00:20:43,360 (細川藤孝)十兵衛殿。 藤孝殿も 茶会に? 180 00:20:43,360 --> 00:20:47,700 いや 伊呂波太夫が 風流踊りを披露するというので➡ 181 00:20:47,700 --> 00:20:53,570 城から馬を飛ばして 参りました。 ほう。 182 00:20:53,570 --> 00:20:55,870 太夫が? 183 00:20:58,710 --> 00:21:02,580 今日の茶会には お出にならぬ方がよい。➡ 184 00:21:02,580 --> 00:21:04,880 ここから奥は危ない。 185 00:21:06,520 --> 00:21:12,990 摂津晴門が 貴殿を斬るつもりらしい。 すぐ引き返されよ。➡ 186 00:21:12,990 --> 00:21:18,660 表に私の家臣を集めてあるが 摂津の家臣が総出で門を固めている。 187 00:21:18,660 --> 00:21:23,330 寺の中には もはや 誰も入れぬありさまじゃ。 188 00:21:23,330 --> 00:21:26,670 それで 左馬助が門で足止めを…。 189 00:21:26,670 --> 00:21:30,540 兄の三淵も茶会に呼ばれているが まだ姿が見えぬ。 190 00:21:30,540 --> 00:21:37,680 三淵は摂津とは間を保っておる。 説得して味方につければ…。 191 00:21:37,680 --> 00:21:40,020 公方様は? 192 00:21:40,020 --> 00:21:44,020 奥の部屋におられるそうじゃ。 193 00:21:46,360 --> 00:21:50,690 ご厚意かたじけのうございまする。 心して参ります。 194 00:21:50,690 --> 00:21:53,030 (藤孝)十兵衛殿! 195 00:21:53,030 --> 00:22:27,660 ♬~ 196 00:22:27,660 --> 00:22:29,660 えい! 197 00:22:52,890 --> 00:22:56,030 ≪出会え! 追え 追え! 198 00:22:56,030 --> 00:22:57,960 ≪逃すな! ≪おい 待て! 199 00:22:57,960 --> 00:23:02,260 ここは 公方様の…! どけ! どけ! 200 00:23:04,300 --> 00:23:06,300 公方様! 201 00:23:09,170 --> 00:23:13,310 明智十兵衛でござりまする! 202 00:23:13,310 --> 00:23:17,180 (荒い息遣い) 203 00:23:17,180 --> 00:23:20,980 何事じゃ!? ははっ…! 204 00:23:20,980 --> 00:23:23,650 (義昭)下がれ。 さりながら! 205 00:23:23,650 --> 00:23:27,650 (義昭)下がれ下がれ! (側近たち)はっ! 206 00:23:33,660 --> 00:23:38,960 そなたも出ておれ。 後で呼ぶ。 はっ。 207 00:23:51,010 --> 00:23:54,310 面を上げよ。 はっ! 208 00:24:00,020 --> 00:24:03,020 くっ…。 209 00:24:16,310 --> 00:24:19,310 (義昭)何がおかしい。 210 00:24:21,180 --> 00:24:29,320 3年前にも この本国寺で 大騒ぎがあったことを思い出しまして。 211 00:24:29,320 --> 00:24:37,320 三好の一党に襲われ 公方様と穴蔵に逃げ込みました。 212 00:24:39,000 --> 00:24:44,330 (義昭)そうであった。 今日は 私が命を狙われ➡ 213 00:24:44,330 --> 00:24:51,030 この穴蔵に逃げ込んだ次第。 事情は よう似ておりまする。 214 00:24:53,680 --> 00:24:58,550 3年前の穴蔵は 恐ろしくはありましたが➡ 215 00:24:58,550 --> 00:25:04,950 いささか 楽しい思い出として残っております。 216 00:25:04,950 --> 00:25:08,650 (義昭)楽しい…? 217 00:25:10,290 --> 00:25:17,630 公方様は この都は 穏やかでなくてはならぬと仰せられ➡ 218 00:25:17,630 --> 00:25:27,980 私も幼き頃 父から 都 室町は 美しき所であったと➡ 219 00:25:27,980 --> 00:25:31,310 よく聞かされたと申し上げました。 220 00:25:31,310 --> 00:25:37,650 花の咲き誇る都に また戻さねばと。 221 00:25:37,650 --> 00:25:48,350 公方様と私は 同じ思いで… あのころは まだ何もかもが新しく…。 222 00:25:50,670 --> 00:25:58,340 僅か3年で… 万事 古うなった。 223 00:25:58,340 --> 00:26:06,040 思うことも… 見るものも…。 224 00:26:08,950 --> 00:26:15,290 今日は そのことをお話ししたく 参りました。 225 00:26:15,290 --> 00:26:19,960 近江で初めてお会いして 上洛するまで3年。 226 00:26:19,960 --> 00:26:23,300 そして この3年。 227 00:26:23,300 --> 00:26:30,000 古きものを捨て去る よい区切りではありませぬか? 228 00:26:31,640 --> 00:26:37,510 摂津殿や 幕府内の古き者たちを。 229 00:26:37,510 --> 00:26:44,220 捨て去って… 捨て去って そのあとをどうする!? 230 00:26:44,220 --> 00:26:50,990 信長が 勝手気ままに京を治めるのを 黙って見ておれというのか!? 231 00:26:50,990 --> 00:26:54,330 私が そうならぬよう努めます。 232 00:26:54,330 --> 00:26:59,670 信長様が道を外れるようなら 坂本城は直ちにお返しいたし➡ 233 00:26:59,670 --> 00:27:03,970 この二条城で公方様をお守りいたす所存。 234 00:27:05,480 --> 00:27:12,250 越前を公方様と出る時 己に言い聞かせました。 235 00:27:12,250 --> 00:27:17,620 我ら武士は 将軍をお守りせねばと! 236 00:27:17,620 --> 00:27:43,850 ♬~ 237 00:27:43,850 --> 00:27:47,620 その傷で茶会に出るわけにはまいるまい。 238 00:27:47,620 --> 00:27:50,990 今日の茶会は取りやめじゃ。➡ 239 00:27:50,990 --> 00:27:54,990 誰かある! ≪(足利家近習)はっ。 240 00:27:56,860 --> 00:28:00,160 (近習)三淵様が参られました! 241 00:28:02,930 --> 00:28:05,600 (三淵藤英)ただいま参上いたしました。 (義昭)入れ。 242 00:28:05,600 --> 00:28:07,600 はっ。 243 00:28:14,280 --> 00:28:18,150 挨拶は抜きじゃ。 今日の茶会は取りやめる。 244 00:28:18,150 --> 00:28:21,950 そなたの口から摂津に そう申し伝えよ。 245 00:28:21,950 --> 00:28:25,820 摂津殿に先ほどお会いしました。 246 00:28:25,820 --> 00:28:31,630 茶会とも思えぬ ものものしさ。 取りやめと伝えて➡ 247 00:28:31,630 --> 00:28:35,630 お引き下がりになる様子では ござりませぬ。 248 00:28:37,300 --> 00:28:40,600 (義昭)引き下がらねば どうする。 249 00:28:45,170 --> 00:28:50,650 弟 細川藤孝の家来どもが 門前に控えております。 250 00:28:50,650 --> 00:28:57,350 公方様のお下知とあらば その者たちを中に入れたく存じますが…。 251 00:28:58,990 --> 00:29:02,690 それで よろしうござりますか? 252 00:29:06,260 --> 00:29:11,130 やむをえまい。 そなたに任せる。 253 00:29:11,130 --> 00:29:15,270 (三淵)万が一 摂津殿が従われぬ場合➡ 254 00:29:15,270 --> 00:29:17,940 いかが計らえば よろしうござりますか? 255 00:29:17,940 --> 00:29:21,280 従わねば捕らえよ! 256 00:29:21,280 --> 00:29:27,950 政所の役を免ずる。 257 00:29:27,950 --> 00:29:31,950 (三淵)はっ! 直ちに。 258 00:29:43,970 --> 00:29:51,270 (義昭)今日の茶は… 飲んだところで 苦い茶であったろう…。 259 00:29:54,980 --> 00:30:00,850 (義昭)ただ 言うておくぞ。 260 00:30:00,850 --> 00:30:07,550 信長とは… わしは性が合わぬ。 261 00:30:09,990 --> 00:30:15,290 会うた時から… そう思うてきた。 262 00:30:22,010 --> 00:30:29,350 三淵や そなたが頼りじゃ。 263 00:30:29,350 --> 00:31:03,210 ♬~ 264 00:31:03,210 --> 00:31:06,650 公方様のご上意であるぞ。➡ 265 00:31:06,650 --> 00:31:11,990 摂津殿 神妙にお受けなされ! 266 00:31:11,990 --> 00:31:23,600 ♬~ 267 00:31:23,600 --> 00:31:27,600 なぜじゃ! なぜじゃ! 268 00:31:29,340 --> 00:31:31,340 おのれ! 269 00:31:34,680 --> 00:31:38,380 放せ! 放せ! 270 00:31:40,020 --> 00:31:43,320 (摂津)おのれ~! 271 00:31:55,360 --> 00:32:00,040 ここにいよ。 (2人)はっ。 272 00:32:00,040 --> 00:32:02,940 (太夫)お礼なら 駒ちゃんにどうぞ。 273 00:32:02,940 --> 00:32:07,640 私は駒ちゃんに言われて やっただけですから。 274 00:32:07,640 --> 00:32:12,320 そうですか。 駒殿が…。 275 00:32:12,320 --> 00:32:17,190 細川藤孝様は 明智様をひいきにしておいでだから➡ 276 00:32:17,190 --> 00:32:24,190 話を通すのは容易でしたよ。 いや まことに命拾いいたしました。 277 00:32:26,330 --> 00:32:32,000 それにつけても 幕府のお偉方がごっそり抜けて➡ 278 00:32:32,000 --> 00:32:38,670 これから いよいよ 明智様の肩の荷が重くおなりですね。 279 00:32:38,670 --> 00:32:41,580 肩が悲鳴を上げておりまする。 280 00:32:41,580 --> 00:32:46,580 (笑い声) 281 00:32:54,020 --> 00:33:02,720 以前 太夫から 帝は美しいお方だという お話を伺いました。 282 00:33:04,300 --> 00:33:09,170 信長様は 御所へ足しげく通っておられる。 283 00:33:09,170 --> 00:33:15,170 帝よりお褒め頂くのが 何よりうれしいと…。 284 00:33:17,650 --> 00:33:28,950 我ら武士にとって 将軍 公方様が そうであると… 私は思うのだが…。 285 00:33:30,660 --> 00:33:36,330 しかし 信長様は… 帝に…。 286 00:33:36,330 --> 00:33:45,630 分からなくはないが… やはり 分からない。 287 00:33:50,350 --> 00:33:55,220 太夫は 帝をどういうお方だと…➡ 288 00:33:55,220 --> 00:33:59,220 よくご存じですか? 289 00:34:01,290 --> 00:34:08,970 いいえ 以前申し上げたとおり 一度 お声をかけられただけ…➡ 290 00:34:08,970 --> 00:34:11,970 それ以外は何も。 291 00:34:20,580 --> 00:34:26,520 つまらぬことをお聞きいたした。 これで…。 292 00:34:26,520 --> 00:34:40,660 ♬~ 293 00:34:40,660 --> 00:34:47,360 帝の覚えがめでたいお方がいますよ。 この近くに。 294 00:34:49,670 --> 00:34:55,970 (太夫)これから そのお方に 栗を お届けしようと思うていたところです。 295 00:34:59,680 --> 00:35:03,950 お会いになってみます? 296 00:35:03,950 --> 00:35:07,950 帝をよくご存じのお方ですか? 297 00:35:12,960 --> 00:35:19,300 (太夫)明智様はね 帝のことを いろいろお知りになりたいそうです。 298 00:35:19,300 --> 00:35:24,970 実澄じい様なら ようご存じと思うて…。 299 00:35:24,970 --> 00:35:32,650 「古今和歌集」を極められた高名なる 三条西家のご当主様と伺い➡ 300 00:35:32,650 --> 00:35:38,990 恐れ多いとは存じましたが 何事も学ぶべしと思い定め➡ 301 00:35:38,990 --> 00:35:43,290 ぶしつけながら推参いたしました。 302 00:35:51,000 --> 00:35:55,670 ちょっと 何かおっしゃって下さいな。 303 00:35:55,670 --> 00:35:57,610 (三条西実澄)何をだ。 304 00:35:57,610 --> 00:36:02,950 (太夫)帝のお話ですよ。 私に いつも おっしゃってるではないですか。➡ 305 00:36:02,950 --> 00:36:11,290 お心に一点の曇りもない 古の帝にも比すべきお方だ。 306 00:36:11,290 --> 00:36:14,190 それで 全てじゃ。 307 00:36:14,190 --> 00:36:16,890 (太夫)え? 308 00:36:20,630 --> 00:36:24,930 それは 「万葉集」でございますか? 309 00:36:27,500 --> 00:36:34,180 「万葉」の歌詠みでは誰がお好きじゃ? 310 00:36:34,180 --> 00:36:38,980 柿本人麻呂に尽きると…。 311 00:36:38,980 --> 00:36:42,650 (実澄)何故? 312 00:36:42,650 --> 00:36:50,990 国と帝 家と妻への思い➡ 313 00:36:50,990 --> 00:36:58,870 そのどちらも胸に響く歌と存じまする。 314 00:36:58,870 --> 00:37:16,620 ♬~ 315 00:37:16,620 --> 00:37:22,960 (正親町天皇)実澄の館に 明智が参ったのか。 316 00:37:22,960 --> 00:37:26,630 (実澄)明智をご存じであらせられますか。 317 00:37:26,630 --> 00:37:31,500 (正親町天皇) 近頃 その名をよく耳にする。➡ 318 00:37:31,500 --> 00:37:36,970 信長が 一目置く武将じゃと。➡ 319 00:37:36,970 --> 00:37:41,640 それを実澄は追い返したのか➡ 320 00:37:41,640 --> 00:37:47,320 栗を食べるのに忙しうてとな。 321 00:37:47,320 --> 00:37:51,190 追い返しはいたしませぬ。 322 00:37:51,190 --> 00:37:58,660 柿本人麻呂がよいと言うので いかなる歌がよいかと問うと➡ 323 00:37:58,660 --> 00:38:06,470 2~3首 よどみなく挙げ 私も それには同感でござりました。 324 00:38:06,470 --> 00:38:13,940 久しぶりに 歯応えのある武士に会うたかなと…➡ 325 00:38:13,940 --> 00:38:21,820 そう思いつつ 栗の歯応えもよろしく 気付くと日も暮れていて➡ 326 00:38:21,820 --> 00:38:25,550 お帰り願うた次第で。 327 00:38:25,550 --> 00:38:34,250 何用あって 明智は実澄のもとへ参ったのか? 328 00:38:36,630 --> 00:38:45,980 お上が いかなるお方か お聞かせ願いたいと…。➡ 329 00:38:45,980 --> 00:38:53,850 それは こちらが聞きたい話でござります。 よくも ぬけぬけと…。 330 00:38:53,850 --> 00:39:03,150 実澄… 気に入ったのであろう。 明智を…。 331 00:39:08,930 --> 00:39:16,610 折を見て 連れてまいるがよい。 (実澄)は?➡ 332 00:39:16,610 --> 00:39:19,940 はっ! 333 00:39:19,940 --> 00:39:32,940 ♬~ 334 00:39:47,970 --> 00:39:50,970 うむ…。 335 00:39:52,840 --> 00:39:55,310 ≪(明智左馬助)十兵衛様。 336 00:39:55,310 --> 00:39:57,610 何だ? 337 00:40:00,180 --> 00:40:04,320 (左馬助)伊呂波太夫が参りました いかがいたしましょう。 338 00:40:04,320 --> 00:40:07,020 太夫が? 339 00:40:23,340 --> 00:40:27,680 何用で… まあ 中にお入り下され。 340 00:40:27,680 --> 00:40:29,610 (太夫)ここで よろしうございます。➡ 341 00:40:29,610 --> 00:40:34,550 実澄じい様からの伝言だけですので。 ん? 342 00:40:34,550 --> 00:40:39,020 明智様がよろしければ 近々 じい様のお供で➡ 343 00:40:39,020 --> 00:40:42,320 御所へ参りませんかと。 それだけ。 344 00:40:43,890 --> 00:40:49,030 御所? 帝ですよ 帝!➡ 345 00:40:49,030 --> 00:40:53,900 これは内密のことゆえ そのおつもりでとも。 346 00:40:53,900 --> 00:41:02,310 行くか行かぬか それを聞いてまいれと 命じられましたので ご返答を。 347 00:41:02,310 --> 00:41:12,320 ♬~ 348 00:41:12,320 --> 00:41:17,660 (太夫)今日は御所へ行くから 明智様に書きつけを用意しておくと➡ 349 00:41:17,660 --> 00:41:22,330 昨日 おっしゃっていましたよ。 (実澄)用意しておいたはずなのだが➡ 350 00:41:22,330 --> 00:41:27,630 今朝 見ると ないのだ。 え~っと…。 351 00:41:36,350 --> 00:41:39,010 (太夫)これじゃございません? 352 00:41:39,010 --> 00:41:42,710 ああ これ これ! 353 00:41:48,690 --> 00:41:52,990 (侍女)明智様の支度が 整いましてございます。 354 00:41:57,370 --> 00:42:01,240 フフフッ…。 355 00:42:01,240 --> 00:42:05,170 おや お似合いとは申しませんが➡ 356 00:42:05,170 --> 00:42:10,910 いかにも三条西家の御用人のようで よろしいのではありませんか? 357 00:42:10,910 --> 00:42:13,210 うむ。 358 00:42:14,850 --> 00:42:20,590 これで御所へ? (実澄)うむ。 359 00:42:20,590 --> 00:42:31,000 ♬~ 360 00:42:31,000 --> 00:42:33,900 信長の命運は尽きた! 公方様…! 361 00:42:33,900 --> 00:42:38,340 信玄と共に戦う! 出陣じゃ! 362 00:42:38,340 --> 00:42:40,680 いま一度 お考え直しを…! 363 00:42:40,680 --> 00:42:44,350 それが甘いと申し上げておるのじゃ! 何が甘い! 364 00:42:44,350 --> 00:42:48,220 わしを追い落とすつもりか? さようなことは断じて…! 365 00:42:48,220 --> 00:42:51,020 今 どちらに心を引かれておられますか? 366 00:42:51,020 --> 00:42:56,020 明智十兵衛 その名を胸にとどめ置くぞよ。 367 00:43:02,930 --> 00:43:06,230 愛知県名古屋市。 368 00:43:07,870 --> 00:43:14,540 木下藤吉郎 後の豊臣秀吉が 生まれ育った地です。 369 00:43:14,540 --> 00:43:20,680 しかし その前半生は謎に包まれています。 370 00:43:20,680 --> 00:43:30,030 藤吉郎の母 なかは 職人が多く住む 御器所村の出身といわれています。 371 00:43:30,030 --> 00:43:36,900 貧しい農家に嫁いだ なかは 日之宮神社に日参。 372 00:43:36,900 --> 00:43:41,900 授かった男児が藤吉郎だったといいます。 373 00:43:44,040 --> 00:43:49,380 常泉寺は 藤吉郎が きょうだいたちと共に育った➡ 374 00:43:49,380 --> 00:43:54,050 家のあった場所に建立されたと 伝わります。 375 00:43:54,050 --> 00:44:00,050 境内には 産湯の井戸などが残されています。 376 00:44:01,660 --> 00:44:05,530 武士になるため 家を出た藤吉郎は➡ 377 00:44:05,530 --> 00:44:13,230 今川氏配下の頭陀寺の地侍 松下家で 武家奉公していたといいます。 378 00:44:15,670 --> 00:44:21,540 その後 信長のもとで次々と 武功をあげていく藤吉郎は➡ 379 00:44:21,540 --> 00:44:26,240 やがて偉業を成し遂げるのです。 380 00:45:04,890 --> 00:45:10,160 (つぐみ)何ですか。 (新出)話をする時が来たようだ。 381 00:45:10,160 --> 00:45:12,690 (つぐみ)えっ? 382 00:45:12,690 --> 00:45:18,500 今のお前なら きっと受け止められる。 383 00:45:18,500 --> 00:45:21,700 何の話ですか。 384 00:45:21,700 --> 00:45:26,540 お前の父 多聞とわし➡ 385 00:45:26,540 --> 00:45:29,040 そして…➡