1 00:02:11,117 --> 00:02:31,137 ♬~ 2 00:02:31,137 --> 00:02:51,157 ♬~ 3 00:02:51,157 --> 00:03:11,110 ♬~ 4 00:03:11,110 --> 00:03:31,130 ♬~ 5 00:03:31,130 --> 00:03:41,130 ♬~ 6 00:03:47,146 --> 00:03:49,148 <江戸幕府 御定書によると➡ 7 00:03:49,148 --> 00:03:52,151 死罪の刑が執行された 罪人の死骸は➡ 8 00:03:52,151 --> 00:03:55,154 時により 試し物にされた> 9 00:03:55,154 --> 00:03:58,090 <「お試し」とは 将軍または 大名より依頼された➡ 10 00:03:58,090 --> 00:04:00,092 刀の切れ味を試すことを言う> 11 00:04:00,092 --> 00:04:06,098 <その斬り役は 歴代 山田朝右衛門が任じられた> 12 00:04:06,098 --> 00:04:21,113 ♬~ 13 00:04:21,113 --> 00:04:23,113 (朝右衛門)やーっ! 14 00:04:28,120 --> 00:04:30,122 (朝右衛門)山田朝右衛門吉継➡ 15 00:04:30,122 --> 00:04:33,125 お召しにより ただいま 参上いたしました 16 00:04:33,125 --> 00:04:37,129 (加納) 早速だが 当代無双の人斬りは➡ 17 00:04:37,129 --> 00:04:40,132 誰であろうかのう (朝右衛門)はっ? 18 00:04:40,132 --> 00:04:44,136 (水野)人を斬る つまり 真剣を振るって➡ 19 00:04:44,136 --> 00:04:47,139 類いなき手だれ者は誰かと 聞いておるのじゃ 20 00:04:47,139 --> 00:04:51,143 まず 念頭に浮かびますのは 柳生様御一門➡ 21 00:04:51,143 --> 00:04:54,146 とりわけ 裏柳生の烈堂様 (加納)うむ 22 00:04:54,146 --> 00:05:01,146 更には 元 公儀介しゃく人 水鴎流の拝一刀様かと 23 00:05:03,089 --> 00:05:06,092 (加納)もう一人! 24 00:05:06,092 --> 00:05:10,096 (加納)山田朝右衛門吉継 すなわち その方じゃ 25 00:05:10,096 --> 00:05:13,099 (朝右衛門) いえ とても手前ごときは 26 00:05:13,099 --> 00:05:18,104 (加納)いやいや 謙遜には及ばぬ 山田流 据物斬り➡ 27 00:05:18,104 --> 00:05:22,108 人を斬らせては 柳生 拝に引けは取るまいて 28 00:05:22,108 --> 00:05:28,114 (水野)そうでのうては お試し御用は 仰せつけられぬこと 29 00:05:28,114 --> 00:05:30,116 (朝右衛門)恐れ入ります 30 00:05:30,116 --> 00:05:34,120 ところで その方と 拝一刀とは いかなる間柄かのう 31 00:05:34,120 --> 00:05:38,124 (朝右衛門)公儀介しゃく人の要職に あられた折➡ 32 00:05:38,124 --> 00:05:41,127 一夜 拝殿を お訪ねいたしましたところ➡ 33 00:05:41,127 --> 00:05:44,130 持仏堂に案内され… 34 00:05:44,130 --> 00:05:48,134 (一刀)《これまでに それがしが 御公儀の名の下に➡ 35 00:05:48,134 --> 00:05:54,140 介しゃくつかまつった 諸公の御位はいでござる》 36 00:05:54,140 --> 00:05:58,077 《日夜 御冥福をお祈りとは 殊勝な お心掛け》 37 00:05:58,077 --> 00:06:00,077 《感服つかまつりまする》 38 00:06:03,082 --> 00:06:09,088 《冥福を祈るなどとは 惰弱未練の振る舞いでござる》 39 00:06:09,088 --> 00:06:11,090 《何と仰せられた》 40 00:06:11,090 --> 00:06:14,093 《亡き諸公の怨念を恐れ➡ 41 00:06:14,093 --> 00:06:17,096 じゅそを逃れんがため 仏の慈悲にすがろうとは➡ 42 00:06:17,096 --> 00:06:22,101 断じて 剣を取る者にあるまじきこと》 43 00:06:22,101 --> 00:06:24,103 《公儀御用とはいえ➡ 44 00:06:24,103 --> 00:06:27,106 諸公を斬ったは 紛れもなく この拝一刀》 45 00:06:27,106 --> 00:06:32,111 《されば 亡き人々の怨念にも耐えよう》 46 00:06:32,111 --> 00:06:35,114 《じゅそにも我が身をさらそう》 47 00:06:35,114 --> 00:06:41,120 《それが 誠の 内外打成の無の境地でござろう》 48 00:06:41,120 --> 00:06:46,125 《拝殿 それがしも 剣の道を究めんとする者》 49 00:06:46,125 --> 00:06:48,127 《及ばぬまでも 今後 貴殿に倣い➡ 50 00:06:48,127 --> 00:06:52,131 研さん これ努めんと 思いますれば➡ 51 00:06:52,131 --> 00:06:55,134 何とぞ 師弟の契りを》 52 00:06:55,134 --> 00:06:59,071 《ただただ 己との戦いを》 53 00:06:59,071 --> 00:07:04,071 《無の境地とは そのようなものでござろう》 54 00:07:14,086 --> 00:07:20,086 爾来 拝殿を師とも頼み 兄とも敬うてまいりました 55 00:07:25,097 --> 00:07:27,097 拝一刀を斬れ! 56 00:07:30,102 --> 00:07:32,104 な… なんと! 57 00:07:32,104 --> 00:07:36,108 (加納)うわさによれば 一刀は 刺客となって➡ 58 00:07:36,108 --> 00:07:40,112 その子ともども 冥府魔道に入りしとか 59 00:07:40,112 --> 00:07:42,114 (水野)裏柳生が➡ 60 00:07:42,114 --> 00:07:48,120 公儀介しゃく人の要職を 手に入れんがため わなを仕掛け➡ 61 00:07:48,120 --> 00:07:50,122 術策に陥った一刀が➡ 62 00:07:50,122 --> 00:07:54,126 その えん罪を晴らさんがために 刺客になりしと聞く 63 00:07:54,126 --> 00:07:57,062 事情は ともかく➡ 64 00:07:57,062 --> 00:08:00,065 仮にも 公儀介しゃく人の要職に ありながら➡ 65 00:08:00,065 --> 00:08:06,071 刺客となって 人を殺傷いたすとは ゆゆしき大事 66 00:08:06,071 --> 00:08:09,074 御公儀の体面にも 関わることなれば➡ 67 00:08:09,074 --> 00:08:12,074 隠密裏に始末をいたさねばならぬ 68 00:08:14,079 --> 00:08:18,083 (朝右衛門)しかし… 事の真相を 究明いたすのが先決かと 69 00:08:18,083 --> 00:08:22,087 (加納)柳生については こちらで調べをいたす 70 00:08:22,087 --> 00:08:27,087 (水野)そちならではの大役 承知してくれたのじゃな 71 00:08:29,094 --> 00:08:31,094 (水野)どうなのじゃ 72 00:08:36,101 --> 00:08:39,104 はっ! しかと 73 00:08:39,104 --> 00:08:41,106 (加納)うむ 74 00:08:41,106 --> 00:08:47,112 それでこそ お試し御用を務める 山田朝右衛門 75 00:08:47,112 --> 00:08:50,115 剣をもって生きるからには➡ 76 00:08:50,115 --> 00:08:53,118 拝殿とまみえるのも それがしの宿命でございましょう 77 00:08:53,118 --> 00:08:56,121 (水野)うむ 78 00:08:56,121 --> 00:09:01,060 しかして 主観と客観を一つにし➡ 79 00:09:01,060 --> 00:09:04,063 内外打成の無の境地➡ 80 00:09:04,063 --> 00:09:10,069 ただただ 己との戦いあるのみとは➡ 81 00:09:10,069 --> 00:09:13,072 拝殿の お教えにございます 82 00:09:13,072 --> 00:09:33,092 ♬~ 83 00:09:33,092 --> 00:09:37,096 ♬~ 84 00:09:37,096 --> 00:09:40,099 御住職でござるか? (浄念)そうじゃ 85 00:09:40,099 --> 00:09:44,099 亡き妻の三回忌供養を いたしたいのですが 86 00:09:47,106 --> 00:09:50,109 (浄念)ほう 87 00:09:50,109 --> 00:09:55,114 この子の母御は 御他界なされたか 気の毒にのう 88 00:09:55,114 --> 00:10:00,052 今日より 7日にわたっての参籠 お許しいただけますまいか 89 00:10:00,052 --> 00:10:05,057 よいとも 心おきなく 行を勤められるがよい 90 00:10:05,057 --> 00:10:09,061 かたじけない 慌ただしい流浪の旅 ついぞ➡ 91 00:10:09,061 --> 00:10:13,065 亡き妻の霊を慰める折とでも ござりませなんだが➡ 92 00:10:13,065 --> 00:10:19,071 これで 日頃の念願も果たせましょう 93 00:10:19,071 --> 00:10:23,071 (初瀬)この度は 大役 おめでとうございます 94 00:10:28,080 --> 00:10:32,084 死んでる (初瀬)おや 本当に 95 00:10:32,084 --> 00:10:34,086 (朝右衛門)何か 悪い餌でも 与えたのではあるまいな 96 00:10:34,086 --> 00:10:36,086 (初瀬)いいえ 別に 97 00:10:38,090 --> 00:10:40,092 痛ましいことをした 98 00:10:40,092 --> 00:10:43,095 ウフフ… ホホホ… 99 00:10:43,095 --> 00:10:45,097 何が おかしい 100 00:10:45,097 --> 00:10:49,101 だって これから拝一刀様を お斬りになろうというお方が➡ 101 00:10:49,101 --> 00:10:53,105 小さな小鳥 1羽の命に くよくよなさるなんて 102 00:10:53,105 --> 00:10:55,107 小さな命だ? 103 00:10:55,107 --> 00:10:58,107 大事な御出世の前でございますよ 104 00:11:01,046 --> 00:11:05,050 拝一刀を斬ることを 出世と心得るのか 105 00:11:05,050 --> 00:11:10,055 大任を お果たしになれば 御重役様方の覚えもめでたく➡ 106 00:11:10,055 --> 00:11:15,060 多分の御加増にもよりましょう 家門の名誉でございます 107 00:11:15,060 --> 00:11:18,060 何という たわけたことを 108 00:11:23,068 --> 00:11:26,071 分かりませぬ おっしゃることが (朝右衛門)拝一刀を何と心得る 109 00:11:26,071 --> 00:11:30,071 御公儀をないがしろにする 謀反人ではございませぬか 110 00:11:32,077 --> 00:11:35,080 浅はかにも程がある (初瀬)では 一体 111 00:11:35,080 --> 00:11:38,083 当代 まれに見る 誠の武士 112 00:11:38,083 --> 00:11:42,087 お戯れを (朝右衛門)何! 113 00:11:42,087 --> 00:11:45,090 (初瀬)そのような お心構えでは➡ 114 00:11:45,090 --> 00:11:48,090 とても 拝様を お斬りにはなれませぬ 115 00:11:55,100 --> 00:11:58,100 今日かぎり そなたとは 夫でもない 妻でもない 116 00:12:00,105 --> 00:12:02,107 離別いたす 117 00:12:02,107 --> 00:12:04,109 何 離別したとな 118 00:12:04,109 --> 00:12:06,111 (朝右衛門)出立に際し➡ 119 00:12:06,111 --> 00:12:10,115 一家一門の絆は かえって 妨げにございます 120 00:12:10,115 --> 00:12:12,117 (水野) それほどまでに 決意されたか 121 00:12:12,117 --> 00:12:14,119 今よりは この朝右衛門吉継➡ 122 00:12:14,119 --> 00:12:19,124 地位を忘れ 名誉を捨てた 一介の武士 123 00:12:19,124 --> 00:12:22,127 それでなくては 拝殿と まみゆることは かないませぬ 124 00:12:22,127 --> 00:12:24,129 (加納)うむ (水野)あっぱれな覚悟じゃ 125 00:12:24,129 --> 00:12:28,133 して 拝殿は いずれに 126 00:12:28,133 --> 00:12:32,137 (加納)うむ 先ほど お庭の者より 知らせが参ってのう➡ 127 00:12:32,137 --> 00:12:35,140 塩尻峠にて 姿を見かけたということじゃ 128 00:12:35,140 --> 00:12:38,143 (水野) 馬で飛ばせば 3日とはかかるまい 129 00:12:38,143 --> 00:12:40,145 (加納)拝と柳生の確執➡ 130 00:12:40,145 --> 00:12:45,150 もし 世上のうわさが 事実といたさば 柳生も動きだそう 131 00:12:45,150 --> 00:12:47,150 (加納) 柳生には くれぐれも用心せい 132 00:12:49,154 --> 00:12:51,154 はっ! 133 00:13:35,133 --> 00:13:38,133 山田流 据物斬り 鬼包丁 134 00:13:40,138 --> 00:13:43,138 まさしく 試練の時 135 00:13:53,151 --> 00:13:56,154 水鴎流 胴太貫 136 00:13:56,154 --> 00:14:00,092 内外打成の無の境地とは いかん! 137 00:14:00,092 --> 00:14:18,092 ♬~ 138 00:14:29,121 --> 00:14:31,121 (朝右衛門)どう! 139 00:14:45,137 --> 00:14:47,137 裏柳生か 140 00:15:07,092 --> 00:15:09,092 おのれ 141 00:15:41,126 --> 00:15:43,126 (大五郎)後ろ! 142 00:15:45,130 --> 00:15:47,130 横! 143 00:15:49,134 --> 00:15:51,134 おのれ 小わっぱ! 144 00:15:56,141 --> 00:15:58,141 ああっ! 145 00:16:28,106 --> 00:16:48,126 ♬~ 146 00:16:48,126 --> 00:16:50,128 世話になったな 147 00:16:50,128 --> 00:16:54,132 本来ならば 親御さんに会うて 礼を言いたいところだが➡ 148 00:16:54,132 --> 00:16:58,132 先を急ぐんでな さあ 149 00:17:05,076 --> 00:17:07,078 さあ 行くのだ 150 00:17:07,078 --> 00:17:27,098 ♬~ 151 00:17:27,098 --> 00:17:34,098 ♬~ 152 00:17:43,114 --> 00:17:47,118 勤めの邪魔をするが まあ 聞いてくだされ 153 00:17:47,118 --> 00:17:51,122 この子が近くの山へ あけび採りに 行ったらしいんじゃがの➡ 154 00:17:51,122 --> 00:17:54,125 そこで 斬り合いがあったらしく➡ 155 00:17:54,125 --> 00:17:57,062 巻き添えを食って 危うく けがをしそうになったところを➡ 156 00:17:57,062 --> 00:18:00,065 助けられたんだそうじゃが 157 00:18:00,065 --> 00:18:05,065 そのとき 助けてくれた侍の方が けがをしたらしい 158 00:18:07,072 --> 00:18:09,074 ちゃん 159 00:18:09,074 --> 00:18:12,077 この子も気がかりとみえる 160 00:18:12,077 --> 00:18:14,079 まだ 遠くへは行くまい 161 00:18:14,079 --> 00:18:17,079 捜して 礼を申されたらいかがかのう 162 00:18:57,055 --> 00:18:59,055 ああ… 163 00:19:18,076 --> 00:19:20,076 おのれ 柳生 164 00:19:23,081 --> 00:19:26,081 烈堂 ひきょう! 165 00:19:33,091 --> 00:19:37,095 (武士)この目で しかと! 166 00:19:37,095 --> 00:19:40,098 (門弟)烈堂様 朝右衛門を斬るのは 今でございます 167 00:19:40,098 --> 00:19:42,100 (門弟)直ちに 炭焼き小屋に斬り込みましょう 168 00:19:42,100 --> 00:19:47,105 (烈堂)待て! 首斬り朝右衛門が据物斬り➡ 169 00:19:47,105 --> 00:19:50,105 これほど すさまじいとは 思わなんだ 170 00:19:52,110 --> 00:19:58,049 (烈堂)恐らく 拝一刀に 勝るとも劣るまい 171 00:19:58,049 --> 00:20:00,051 (武士)それ故 今こそ 172 00:20:00,051 --> 00:20:04,055 いや 2人を争わせてみるも一興 173 00:20:04,055 --> 00:20:07,058 (門弟)しかし 傷ついている由➡ 174 00:20:07,058 --> 00:20:10,061 とても 拝一刀とは 互角には戦えますまい 175 00:20:10,061 --> 00:20:13,061 傷を癒やしてやるのだ 176 00:20:15,066 --> 00:20:18,069 けが人の世話は 女子がよかろう 177 00:20:18,069 --> 00:20:21,072 (真弓)はっ? 178 00:20:21,072 --> 00:20:27,078 うわべの親切を装うて 心は あくまでも冷たくじゃ 179 00:20:27,078 --> 00:20:33,084 要は 朝右衛門の傷を癒やして 一刀と争わせるため 180 00:20:33,084 --> 00:20:36,087 よいな (真弓)はい 181 00:20:36,087 --> 00:20:40,091 (烈堂)拝一刀 山田朝右衛門 182 00:20:40,091 --> 00:20:45,096 いずれも 我らにとっては 生かしてはおけぬ やから 183 00:20:45,096 --> 00:20:50,101 一人一人倒すは たやすいが それでは曲がない 184 00:20:50,101 --> 00:20:55,106 地獄の使いどもを 互いに争わせるための趣向 185 00:20:55,106 --> 00:20:59,106 しばし 高みの見物としゃれるのも 風流ではないか 186 00:21:28,073 --> 00:21:30,073 誰だ 187 00:21:32,077 --> 00:21:36,081 薬草を採って 暮らしを立てている 女でございます 188 00:21:36,081 --> 00:21:38,083 何! 薬草? (真弓)はい 189 00:21:38,083 --> 00:21:41,086 では 傷の手当てにも通じておろう 190 00:21:41,086 --> 00:21:44,089 (真弓)多少なりと (朝右衛門)ありがたい 191 00:21:44,089 --> 00:21:48,093 この傷 何とかならぬか 192 00:21:48,093 --> 00:21:51,096 まあ ひどい刀傷 193 00:21:51,096 --> 00:21:53,098 (朝右衛門)ずきずきと痛んでな 194 00:21:53,098 --> 00:21:57,098 運良く 毒消しと 血止めの薬を 持ち合わせておりますので 195 00:22:25,130 --> 00:22:27,132 かたじけない 196 00:22:27,132 --> 00:22:29,134 いいえ (朝右衛門)なぜ このように➡ 197 00:22:29,134 --> 00:22:32,137 親切にしてくださるんじゃ 198 00:22:32,137 --> 00:22:36,141 私も 夫を亡くしまして 199 00:22:36,141 --> 00:22:40,145 何? (真弓)やはり 刀傷がもとで 200 00:22:40,145 --> 00:22:43,148 訳を話してくださらぬか 201 00:22:43,148 --> 00:22:45,150 今は お体に障ります 202 00:22:45,150 --> 00:22:50,155 静かに お休みになるのが 何よりの養生でございますよ 203 00:22:50,155 --> 00:22:52,157 (朝右衛門)それは一体 (真弓)フフフッ➡ 204 00:22:52,157 --> 00:22:56,161 山歩きの用意に こんな物まで 持ち合わせております➡ 205 00:22:56,161 --> 00:22:58,161 今 おかゆを 206 00:23:04,102 --> 00:23:06,102 (朝右衛門)誰だ 207 00:23:10,108 --> 00:23:15,108 おじちゃーん (朝右衛門)おお 先ほどの 208 00:23:18,116 --> 00:23:22,116 我が子 大五郎の危機を お救いくだされ… 209 00:23:27,125 --> 00:23:29,125 拝殿 210 00:23:31,129 --> 00:23:33,129 山田朝右衛門殿 211 00:23:35,133 --> 00:23:38,136 (朝右衛門) では その子の父御というのは 212 00:23:38,136 --> 00:23:40,138 ひと言 礼を述べようと 訪ねてまいったが➡ 213 00:23:40,138 --> 00:23:44,142 よもや 貴殿とは思わなかった 214 00:23:44,142 --> 00:24:04,095 ♬~ 215 00:24:04,095 --> 00:24:06,097 ♬~ 216 00:24:06,097 --> 00:24:10,101 拙者が 中山道を この地まで下りし その訳➡ 217 00:24:10,101 --> 00:24:13,104 なぜ 問いただそうとはなさらぬ 218 00:24:13,104 --> 00:24:17,108 既に 葵の紋所とは縁なき者に➡ 219 00:24:17,108 --> 00:24:23,108 公儀御用の役目など 知る必要もなかろうて 220 00:24:25,116 --> 00:24:27,118 そなたは? 221 00:24:27,118 --> 00:24:30,118 行きずりの者でございます 222 00:24:42,133 --> 00:24:44,133 (真弓)何をなさるんです 223 00:24:50,141 --> 00:24:52,141 そなたも うわさに聞いておろう 224 00:24:54,145 --> 00:24:57,081 子連れ狼とは あの男 225 00:24:57,081 --> 00:25:01,085 拙者は 公儀お試し御用を務める 山田朝右衛門 226 00:25:01,085 --> 00:25:05,085 拝一刀を斬るのが それがしの役目 227 00:25:08,092 --> 00:25:12,096 だがな… だが この体では 228 00:25:12,096 --> 00:25:16,100 事を急いではなりませぬ 229 00:25:16,100 --> 00:25:20,104 あの男は 拙者の役目を見破ったはず 230 00:25:20,104 --> 00:25:27,111 されば 拝一刀は姿をくらますか 231 00:25:27,111 --> 00:25:31,115 それとも 斬りに来るか 232 00:25:31,115 --> 00:25:33,115 様子を見てまいりましょう 233 00:26:13,091 --> 00:26:15,093 なぜ 病人のそばを離れた 234 00:26:15,093 --> 00:26:19,097 あの… すぐ戻って介抱なされい 235 00:26:19,097 --> 00:26:21,097 はい 236 00:26:32,110 --> 00:26:34,112 (真弓)何をなさいます! 237 00:26:34,112 --> 00:26:36,114 離せ (真弓)いけません! 238 00:26:36,114 --> 00:26:40,118 離せと言うに! (真弓)いけません…➡ 239 00:26:40,118 --> 00:26:46,124 早まったことをなさっては 私の介抱が無駄になります 240 00:26:46,124 --> 00:26:49,127 役目を果たせぬ この身のふがいなさ➡ 241 00:26:49,127 --> 00:26:52,127 お願いでござる 死なしてくだされ 242 00:26:57,068 --> 00:27:00,071 お願いがございます 243 00:27:00,071 --> 00:27:06,077 拝一刀は 亡き夫 外山喜久馬の敵 244 00:27:06,077 --> 00:27:10,081 かよわい女の身では あだ討ちもかないません 245 00:27:10,081 --> 00:27:15,086 どうか 私に代わって拝一刀を 246 00:27:15,086 --> 00:27:18,089 何とぞ 247 00:27:18,089 --> 00:27:20,091 そうであったか 248 00:27:20,091 --> 00:27:23,091 (真弓)お願いでございます 249 00:27:25,096 --> 00:27:29,100 そなたとの数奇なる巡り合い➡ 250 00:27:29,100 --> 00:27:32,103 決して 無為にはいたすまい 251 00:27:32,103 --> 00:27:38,109 (烈堂)ハハハ… 世間知らずの 若後家と思うておったが➡ 252 00:27:38,109 --> 00:27:43,114 なかなかどうして 男の心を巧みに操るではないか 253 00:27:43,114 --> 00:27:46,117 真弓殿にかかっては 首斬り朝右衛門も➡ 254 00:27:46,117 --> 00:27:49,120 赤子同然でござるのう (門弟)フフフ… 255 00:27:49,120 --> 00:27:53,124 (門弟)拝一刀は まさしく そこもとの夫の敵 256 00:27:53,124 --> 00:27:59,063 (門弟)でく人形を使うて 敵を討つは 本懐でござろうが 257 00:27:59,063 --> 00:28:03,067 (烈堂)どうじゃ けが人の容体は 258 00:28:03,067 --> 00:28:07,071 はい 日に日に 快方に向かっております 259 00:28:07,071 --> 00:28:13,077 よし 傷ついた たかは 間もなく羽ばたこう 260 00:28:13,077 --> 00:28:17,077 さて 相手のおおかみじゃが 261 00:28:21,085 --> 00:28:24,088 勝手ながら 参籠の日限を➡ 262 00:28:24,088 --> 00:28:27,091 延ばしていただくわけには まいりますまいか 263 00:28:27,091 --> 00:28:29,093 (浄念)よいとも 264 00:28:29,093 --> 00:28:33,097 それだけ 仏の供養になることじゃからのう 265 00:28:33,097 --> 00:28:39,097 だが その目に 殺気が漂うておるのが げしかねる 266 00:28:42,106 --> 00:28:46,110 果たし合いを挑まれなされたか 267 00:28:46,110 --> 00:28:49,110 そのときを 待つと言われるのじゃな? 268 00:28:56,120 --> 00:28:59,056 (真弓)さあ 元気を出して 269 00:28:59,056 --> 00:29:01,058 (朝右衛門) もう この辺でよかろうが 270 00:29:01,058 --> 00:29:06,063 (真弓)いいえ 上まで上がらないと 夕食は差し上げませんよ 271 00:29:06,063 --> 00:29:08,065 (朝右衛門)厳しい お人じゃのう 272 00:29:08,065 --> 00:29:10,067 (朝右衛門)あ… 273 00:29:10,067 --> 00:29:12,067 すいません 274 00:29:14,071 --> 00:29:19,076 あなたを支えたのは この腕 この腕じゃ 275 00:29:19,076 --> 00:29:21,076 (真弓) おけがをなさった方の腕で? 276 00:29:25,082 --> 00:29:27,082 ああ 277 00:29:40,097 --> 00:29:42,099 真弓殿 (真弓)えっ? 278 00:29:42,099 --> 00:29:46,103 (朝右衛門)これまでの 親身に及ばぬ手厚き介抱➡ 279 00:29:46,103 --> 00:29:49,106 改めて 礼を申す (真弓)そんな 280 00:29:49,106 --> 00:29:52,106 おかげで 御覧のとおり 本復いたした 281 00:29:54,111 --> 00:29:57,111 御恩は 生涯忘れませぬ 282 00:30:05,056 --> 00:30:08,059 夕食の支度がございますので 283 00:30:08,059 --> 00:30:28,079 ♬~ 284 00:30:28,079 --> 00:30:32,079 本復なされたか それは重畳 285 00:30:34,085 --> 00:30:40,091 私は あなた様に斬られた 外山喜久馬の妻でございます 286 00:30:40,091 --> 00:30:44,095 柳生一門に生まれた夫が あなた様の お命を狙ったのは➡ 287 00:30:44,095 --> 00:30:47,098 やむをえぬことでございます 288 00:30:47,098 --> 00:30:51,102 喜久馬殿を斬ったのも やむをえぬ仕儀 289 00:30:51,102 --> 00:30:55,102 でも 私には憎い敵 お覚悟を 290 00:30:58,042 --> 00:31:00,042 ≪(門弟)うわーっ! 291 00:31:10,054 --> 00:31:13,057 柳生が狙ったのは そなたの命 292 00:31:13,057 --> 00:31:16,060 この拝一刀を 死なすまいとしたのは➡ 293 00:31:16,060 --> 00:31:19,060 いかなる魂胆があってのことか 294 00:31:22,066 --> 00:31:25,069 この者を知っておるのか 295 00:31:25,069 --> 00:31:28,072 はい 296 00:31:28,072 --> 00:31:31,075 (真弓)「私が あなた様を 介抱いたしましたのは➡ 297 00:31:31,075 --> 00:31:35,079 柳生烈堂の 言付けでございます」➡ 298 00:31:35,079 --> 00:31:40,084 「拝一刀と争わせ どちらかが倒れた後に➡ 299 00:31:40,084 --> 00:31:43,087 残る一人を亡きものに しようとする卑劣な罠」➡ 300 00:31:43,087 --> 00:31:48,087 「すべて 烈堂の意のままに動いた 私でございます」 301 00:31:54,098 --> 00:31:57,101 (真弓) 烈堂の言いつけをいいことに➡ 302 00:31:57,101 --> 00:31:59,103 山田様の剣におすがりして➡ 303 00:31:59,103 --> 00:32:03,107 敵を討とうとした 己の浅はかさが悔やまれ➡ 304 00:32:03,107 --> 00:32:08,112 ここへ 参りましたところ かえって命を助けていただき➡ 305 00:32:08,112 --> 00:32:12,116 お斬りくださいまし この私を 306 00:32:12,116 --> 00:32:17,116 柳生の犬に代わって そなたを斬れというのか 307 00:32:25,129 --> 00:32:28,132 フッ 毎日 そのように水をくれたのでは➡ 308 00:32:28,132 --> 00:32:32,136 朝顔が あっぷあっぷするがのう 309 00:32:32,136 --> 00:32:37,141 お出かけか? 客人を お送りしてまいる 310 00:32:37,141 --> 00:32:42,146 ちゃん 母上 大五郎 311 00:32:42,146 --> 00:32:46,150 朝顔を それぞれになぞらえて➡ 312 00:32:46,150 --> 00:32:51,150 3つの花が そろって咲くのを 楽しみにしておるようじゃ 313 00:32:53,157 --> 00:32:58,095 父御と母御と その子とが 同じ屋根に住むのを➡ 314 00:32:58,095 --> 00:33:06,103 やはり この子も 夢に見る幸せと 思うておるのかもしれぬ 315 00:33:06,103 --> 00:33:25,122 ♬~ 316 00:33:25,122 --> 00:33:28,125 山田殿に お伝えくだされ 317 00:33:28,125 --> 00:33:33,130 この地 供養ケ原において お相手いたすと 318 00:33:33,130 --> 00:33:36,133 やはり お立ち合いを? 319 00:33:36,133 --> 00:33:41,138 それでは みすみす柳生のかん策に 陥るではございませんか 320 00:33:41,138 --> 00:33:44,141 柳生のかん策など 眼中にはござらぬ 321 00:33:44,141 --> 00:33:46,143 えっ? 322 00:33:46,143 --> 00:33:51,148 山田殿とて 御同様でござろう 323 00:33:51,148 --> 00:33:56,153 私は どうしたら よろしいのでしょうか 324 00:33:56,153 --> 00:34:03,093 ただし 試合は 石仏3体➡ 325 00:34:03,093 --> 00:34:08,098 互いに 試し物の後といたす 326 00:34:08,098 --> 00:34:12,102 斬れるのでしょうか 石仏を 327 00:34:12,102 --> 00:34:17,102 お手合わせの刻限は 明朝 辰の刻 328 00:34:28,118 --> 00:34:32,122 (真弓)《刀で石仏を… 斬れるはずがない》 329 00:34:32,122 --> 00:34:34,124 《試し物にするというのは➡ 330 00:34:34,124 --> 00:34:36,126 果たし合いをやめるための 御配慮》 331 00:34:36,126 --> 00:34:38,126 《きっと そうだわ》 332 00:34:47,137 --> 00:35:04,137 ♬~ 333 00:35:18,102 --> 00:35:20,102 戻ってこられたか 334 00:35:25,109 --> 00:35:29,109 斬れるのですね 石を 335 00:35:31,115 --> 00:35:33,117 斬れる! 336 00:35:33,117 --> 00:35:39,123 朝右衛門の鬼包丁も 拝の胴太貫も 難なく石仏を斬ることができよう 337 00:35:39,123 --> 00:35:44,128 すると たかと おおかみ どのように戦いましょう 338 00:35:44,128 --> 00:35:50,134 いずれ劣らぬ 手だれの者 恐らく相打ちとなろう 339 00:35:50,134 --> 00:35:52,136 一度に双方が片づけば➡ 340 00:35:52,136 --> 00:35:54,138 これに越したことは ございますまい 341 00:35:54,138 --> 00:35:57,074 いやいや それでは興ざめじゃ➡ 342 00:35:57,074 --> 00:36:01,074 1人に斬らせて 残る1人を わしが斬る 343 00:36:03,080 --> 00:36:06,080 相打ちとならぬよう 細工を仕掛けるのじゃ 344 00:36:58,068 --> 00:37:02,072 おお これぞ 鋼に勝る鋼じゃ 345 00:37:02,072 --> 00:37:04,074 よくぞ 練り上げた 346 00:37:04,074 --> 00:37:18,074 ♬~ 347 00:37:22,092 --> 00:37:26,092 石仏の首に 鉄たがを仕込むのじゃ 348 00:37:28,098 --> 00:37:33,103 胴太貫が折れるか 鬼包丁が折れるか 349 00:37:33,103 --> 00:37:36,106 烈堂様 御言いつけに背きました真弓は➡ 350 00:37:36,106 --> 00:37:38,106 いかがいたしましょうか 351 00:37:43,113 --> 00:37:46,116 捨て置け 352 00:37:46,116 --> 00:37:49,119 (朝右衛門)そなたに代わっての あだ討ちは 辞退いたす 353 00:37:49,119 --> 00:37:54,124 (真弓)では 供養ケ原へは お出かけにはならぬのですね? 354 00:37:54,124 --> 00:37:56,126 いや 行く 355 00:37:56,126 --> 00:37:58,062 でも たった今 356 00:37:58,062 --> 00:38:02,066 山田流 据物斬りと 水鴎流 斬馬刀剣と➡ 357 00:38:02,066 --> 00:38:07,066 剣を競う真の勝負に 私情を挟む 余地はないと申したのじゃ 358 00:38:09,073 --> 00:38:13,077 なぜ それほどまでに 拝殿を討とうとなさるのです 359 00:38:13,077 --> 00:38:19,083 歴代 お試し御用を賜り 公儀に 禄をはむ この山田朝右衛門➡ 360 00:38:19,083 --> 00:38:22,086 幕閣の御内意は 至上のものにござる 361 00:38:22,086 --> 00:38:25,086 それが 出世栄達の道とでも? 362 00:38:27,091 --> 00:38:29,093 せっかく取り留めた お命➡ 363 00:38:29,093 --> 00:38:31,095 どうか 大切になさってくださいまし 364 00:38:31,095 --> 00:38:36,095 私は勝つ 必ずや 拝一刀を斬ってみせよう 365 00:38:38,102 --> 00:38:42,106 でも 出世欲に汚れた血刀を 提げて立つ あなた様のお姿は➡ 366 00:38:42,106 --> 00:38:45,109 供養ケ原に しかばねをさらすよりも➡ 367 00:38:45,109 --> 00:38:48,112 見苦しゅうございます 368 00:38:48,112 --> 00:38:50,112 何と言われた 369 00:38:53,117 --> 00:38:56,117 (朝右衛門)今更 一切の留め立ては無用でござる 370 00:38:59,056 --> 00:39:01,058 私は 一体 何のために➡ 371 00:39:01,058 --> 00:39:04,058 あなた様を 介抱いたしたのでしょうか 372 00:39:07,064 --> 00:39:10,067 真弓殿 373 00:39:10,067 --> 00:39:16,073 私は 江戸をたつ折 妻と離別いたしました 374 00:39:16,073 --> 00:39:19,076 (真弓)えっ? (朝右衛門)この度の お役目を➡ 375 00:39:19,076 --> 00:39:23,080 家門の名誉と言い 栄達のために 願ってもない好機とばかりに➡ 376 00:39:23,080 --> 00:39:27,084 有頂天になって喜ぶ妻に 無性に腹が立ったからでござる 377 00:39:27,084 --> 00:39:30,084 (真弓)では 御本心というのは 378 00:39:32,089 --> 00:39:39,096 栄達を捨て 人間らしく生きよとの そなたの言葉➡ 379 00:39:39,096 --> 00:39:44,096 この朝右衛門 心から うれしく思いますぞ 380 00:39:46,103 --> 00:39:50,107 だが 私と拝殿との お手合わせは➡ 381 00:39:50,107 --> 00:39:54,107 避けようとしても 避けることのできぬ天命でござる 382 00:39:57,047 --> 00:39:59,047 お分かりくだされ 383 00:40:51,101 --> 00:40:54,104 (浄念)拝殿 384 00:40:54,104 --> 00:41:00,043 お子が 3つそろうて咲くを 楽しみにしていた その朝顔を➡ 385 00:41:00,043 --> 00:41:03,046 なぜに 一つだけ摘み取られる 386 00:41:03,046 --> 00:41:06,049 山田朝右衛門吉継は➡ 387 00:41:06,049 --> 00:41:12,055 この拝一刀が恐れし ただ一人の練達の士 388 00:41:12,055 --> 00:41:19,062 もしやの覚悟を朝顔に託して 我が子に知らせますのじゃ 389 00:41:19,062 --> 00:41:39,082 ♬~ 390 00:41:39,082 --> 00:41:45,088 ♬~ 391 00:41:45,088 --> 00:41:47,088 真弓殿 392 00:41:51,094 --> 00:41:53,094 真弓殿! 393 00:41:59,102 --> 00:42:02,102 この朝右衛門を見限られたか 394 00:42:20,123 --> 00:42:23,126 花を一つだけ残したのは➡ 395 00:42:23,126 --> 00:42:29,132 天涯孤独となっても 一人生きていく決意か 396 00:42:29,132 --> 00:42:32,135 (朝右衛門) 若年寄 加納遠江守様➡ 397 00:42:32,135 --> 00:42:36,139 ならびに 水野豊後守様の御内意を賜り➡ 398 00:42:36,139 --> 00:42:39,142 公儀御用として 推参つかまつった 399 00:42:39,142 --> 00:42:42,145 元 公儀介しゃく人の貴殿が➡ 400 00:42:42,145 --> 00:42:46,149 刺客道に入りて あまたの人を刺殺せしことは➡ 401 00:42:46,149 --> 00:42:50,153 御公儀の体面に関わる ゆゆしき大事 402 00:42:50,153 --> 00:42:57,094 されば 事を隠密に処理せんがため お命 申し受ける 403 00:42:57,094 --> 00:42:59,096 相分かった 404 00:42:59,096 --> 00:43:03,100 だが それは表向きの口実 405 00:43:03,100 --> 00:43:06,103 過ぐる日 剣の奥義とは➡ 406 00:43:06,103 --> 00:43:10,107 内外打成の無の境地と諭されし その日より➡ 407 00:43:10,107 --> 00:43:13,110 いつかは 貴殿と剣をもって 相まみゆることを➡ 408 00:43:13,110 --> 00:43:15,110 覚悟いたしておりました 409 00:43:17,114 --> 00:43:24,114 お聞きでござろうな 石仏3体 試し物の後に 410 00:43:26,123 --> 00:43:29,126 望むところでござる 411 00:43:29,126 --> 00:43:33,126 水鴎流 胴太貫 412 00:43:37,134 --> 00:43:40,134 山田流 鬼包丁 413 00:43:57,087 --> 00:43:59,087 参る! 414 00:44:08,098 --> 00:44:10,098 (真弓の悲鳴) 415 00:44:22,112 --> 00:44:25,115 真弓殿 416 00:44:25,115 --> 00:44:29,119 試合を止めようとの 切なる祈り 417 00:44:29,119 --> 00:44:33,123 我と 我が命を投げ出されたか 418 00:44:33,123 --> 00:44:38,128 それがしの命が今あるは 真弓殿のおかげ➡ 419 00:44:38,128 --> 00:44:41,131 それを 我が手で やいばにかけようとは 420 00:44:41,131 --> 00:44:44,134 貴殿が斬られたのは たまさかの運 421 00:44:44,134 --> 00:44:48,134 あるいは わしが斬ったかも 422 00:44:51,141 --> 00:44:53,141 情けは無用にござる 423 00:44:58,081 --> 00:45:02,081 内外打成の無の境地とは! 424 00:45:05,088 --> 00:45:07,088 だーっ! 425 00:45:12,095 --> 00:45:14,095 いざ 426 00:46:00,076 --> 00:46:05,081 げせぬ 鬼包丁が折れるとは 427 00:46:05,081 --> 00:46:25,101 ♬~ 428 00:46:25,101 --> 00:46:33,109 ♬~ 429 00:46:33,109 --> 00:46:35,109 裏柳生か 430 00:46:37,113 --> 00:46:39,113 鉄たがを仕掛けるとは 431 00:46:47,123 --> 00:46:53,129 拝一刀 よくよく悪運の強いやつ 432 00:46:53,129 --> 00:46:55,131 だが 一時の難は逃れても➡ 433 00:46:55,131 --> 00:46:59,069 もはや その方の運命は 決まっておるわ 434 00:46:59,069 --> 00:47:03,069 首を洗って待つがよい! 435 00:47:10,080 --> 00:47:12,082 ちゃん! 436 00:47:12,082 --> 00:47:32,102 ♬~ 437 00:47:32,102 --> 00:47:37,107 <不運に倒れた 朝右衛門を悼む 拝一刀の胸中には➡ 438 00:47:37,107 --> 00:47:39,109 裏柳生への怒りが燃えた> 439 00:47:39,109 --> 00:47:43,113 <危うく難を逃れたのは 冥府魔道の加護によるものか> 440 00:47:43,113 --> 00:47:48,118 <いずれにしても 二河白道の悲願は近い> 441 00:47:48,118 --> 00:47:53,123 <記録によれば 山田朝右衛門吉継 明和7年没> 442 00:47:53,123 --> 00:47:57,060 <病のため 急死とのみ 記されてある> 443 00:47:57,060 --> 00:48:09,060 ♬~ 444 00:48:12,075 --> 00:48:16,079 <親子ともども選びし 冥府魔道の怨念街道> 445 00:48:16,079 --> 00:48:21,084 <だが 出会うた女に 大五郎は 母の匂いを嗅いだ> 446 00:48:21,084 --> 00:48:26,089 <父と共に歩むか 母恋しさか 所詮 はかなき人の一生> 447 00:48:26,089 --> 00:48:29,092 <刺客道を捨てろと 首売り左近が迫る> 448 00:48:29,092 --> 00:48:31,094 <命を賭した刺客依頼> 449 00:48:31,094 --> 00:48:35,094 <我が子を思う 一刀の雄たけび 次回…>