1 00:02:11,191 --> 00:02:31,211 ♬~ 2 00:02:31,211 --> 00:02:51,231 ♬~ 3 00:02:51,231 --> 00:03:11,184 ♬~ 4 00:03:11,184 --> 00:03:31,204 ♬~ 5 00:03:31,204 --> 00:03:41,204 ♬~ 6 00:03:44,217 --> 00:03:49,222 <日本全国の天領と呼ばれる 幕府直轄の土地で➡ 7 00:03:49,222 --> 00:03:54,227 事件を起こした者は ほとんどが 江戸まで送られ➡ 8 00:03:54,227 --> 00:03:58,165 勘定奉行 吟味方で 裁かれることになる> 9 00:03:58,165 --> 00:04:03,170 <この 囚人護送が 危険を伴うと判断されたときは➡ 10 00:04:03,170 --> 00:04:08,170 護衛として 特に 黒くわ者が 江戸から差し向けられた> 11 00:04:10,177 --> 00:04:15,177 (来馬)兄者 (天馬)殺気だ 14 いや 15 12 00:04:20,187 --> 00:04:23,190 (弁馬)手前方は かごの周りに 人垣をつくられい 13 00:04:23,190 --> 00:04:26,193 何事か起こりますか? 14 00:04:26,193 --> 00:04:29,196 (弁馬)もう起こっておる 15 00:04:29,196 --> 00:04:31,198 (銃声) 16 00:04:31,198 --> 00:04:33,198 (役人)かごを守れい! 17 00:04:36,203 --> 00:04:39,206 (弁馬)くれぐれも言っておく かご脇から 決して離れるな!➡ 18 00:04:39,206 --> 00:04:43,210 ろうぜき者は 何人いようと 我ら兄弟が 片づける! 19 00:04:43,210 --> 00:04:45,212 (役人)しかし それでは… 20 00:04:45,212 --> 00:04:50,212 (天馬)それが わしらの仕事よ お主たちがいては 邪魔だ 21 00:04:53,220 --> 00:05:13,173 ♬~ 22 00:05:13,173 --> 00:05:33,193 ♬~ 23 00:05:33,193 --> 00:05:36,193 ♬~ 24 00:05:55,215 --> 00:05:58,151 (弁馬)どうした 来馬 (来馬)いえ➡ 25 00:05:58,151 --> 00:06:02,155 首袈裟が見事に決まると 切り口が噴き出す血で➡ 26 00:06:02,155 --> 00:06:05,158 木枯らしのように 鳴るといいます➡ 27 00:06:05,158 --> 00:06:10,163 それを 虎落笛と呼ぶとのこと (弁馬)虎落笛? 28 00:06:10,163 --> 00:06:13,166 (来馬)はい 一度 そんな音が出るように➡ 29 00:06:13,166 --> 00:06:15,168 斬ってみたいと 思っているのですが➡ 30 00:06:15,168 --> 00:06:17,170 どうも 駄目です 31 00:06:17,170 --> 00:06:20,173 (来馬)今日も 一度も 木枯らしの音は起きませんでした 32 00:06:20,173 --> 00:06:25,178 (天馬)修練不足だな ハハハ… 33 00:06:25,178 --> 00:06:27,180 (弁馬) その 木枯らしが吹くときこそ➡ 34 00:06:27,180 --> 00:06:33,180 お前の逆手左居合が 天下無双の ものになるときであろうのう 35 00:06:35,188 --> 00:06:38,191 行くぞ! 36 00:06:38,191 --> 00:06:40,193 死にたいか! 37 00:06:40,193 --> 00:06:56,209 ♬~ 38 00:06:56,209 --> 00:06:59,145 <護衛役の 黒くわ者の中でも➡ 39 00:06:59,145 --> 00:07:03,149 特に この 左三兄弟は 弁天来と呼ばれ➡ 40 00:07:03,149 --> 00:07:06,152 鬼神のように恐れられていた> 41 00:07:06,152 --> 00:07:11,157 <弁天来とは 左弁馬 天馬 来馬の名を➡ 42 00:07:11,157 --> 00:07:15,161 1字ずつ取ったものだが 更に 護送される囚人にとって➡ 43 00:07:15,161 --> 00:07:20,166 行列を襲う者から 身を守ってくれる 福の神であり➡ 44 00:07:20,166 --> 00:07:26,166 ために弁天が来る つまり 弁天来といわれたのである> 45 00:07:42,188 --> 00:07:44,190 (志乃)この度の囚人護送にも➡ 46 00:07:44,190 --> 00:07:48,194 この弁天来が 江戸から呼ばれたと申します➡ 47 00:07:48,194 --> 00:07:50,196 私の父 加山三左衛門は➡ 48 00:07:50,196 --> 00:07:54,200 この囚人を奪うべく 藩中の手だれをそろえ➡ 49 00:07:54,200 --> 00:07:57,137 十分の手はずは いたしておりますが➡ 50 00:07:57,137 --> 00:08:01,141 何分にも 相手が 弁天来とあっては… 51 00:08:01,141 --> 00:08:04,144 (一刀)待たれよ 52 00:08:04,144 --> 00:08:07,147 この刺客依頼は そなたの一存か? 53 00:08:07,147 --> 00:08:14,147 それとも そなたの父御 ならびに 藩の方々の合意の上なのか? 54 00:08:16,156 --> 00:08:18,158 それが伺いたい 55 00:08:18,158 --> 00:08:21,161 (志乃)私の一存でございます 56 00:08:21,161 --> 00:08:25,165 父をはじめ 藩の御重役方は➡ 57 00:08:25,165 --> 00:08:28,168 失礼ながら あなた様を信じられず➡ 58 00:08:28,168 --> 00:08:31,171 同意は どうしても 59 00:08:31,171 --> 00:08:33,173 お分かりください それほどにも➡ 60 00:08:33,173 --> 00:08:37,177 この囚人を斬ることが 藩にとって 重大な… 61 00:08:37,177 --> 00:08:44,184 もちろん 金子は ちゃんと… 弁天来 3人兄弟で 1, 500両 62 00:08:44,184 --> 00:08:49,184 この話 なかったことにしていただこう 63 00:08:52,192 --> 00:08:56,192 拝様 お願いでございます 64 00:08:58,131 --> 00:09:01,131 大五郎 行くぞ 65 00:09:05,138 --> 00:09:07,140 拝様 66 00:09:07,140 --> 00:09:25,158 ♬~ 67 00:09:25,158 --> 00:09:29,162 拝様 金額を倍にしても よろしゅうございます 68 00:09:29,162 --> 00:09:31,162 どうぞ お引き受けくださいまし 69 00:09:36,169 --> 00:09:38,169 拝様! 70 00:09:46,179 --> 00:09:48,179 拝様 71 00:10:01,127 --> 00:10:05,127 用は 明朝にしていただきたい 72 00:10:16,142 --> 00:10:18,144 私を お抱きくださいまし 73 00:10:18,144 --> 00:10:22,148 そなた 熱があるな 74 00:10:22,148 --> 00:10:24,150 帰って休まれるがよい 75 00:10:24,150 --> 00:10:26,152 帰りませぬ 76 00:10:26,152 --> 00:10:31,157 拝様を承知させるまでは 何としてでも 77 00:10:31,157 --> 00:10:35,161 拝様! 諦められい 78 00:10:35,161 --> 00:10:42,161 雇い主の信頼がのうては 刺客の任は 全うできぬ 79 00:10:44,170 --> 00:10:48,174 (すすり泣き) 80 00:10:48,174 --> 00:11:01,120 ♬~ 81 00:11:01,120 --> 00:11:04,120 (三左衛門)来るぞ 抜かるな! 82 00:11:09,128 --> 00:11:12,131 (三左衛門)確かに 左兄弟だ 83 00:11:12,131 --> 00:11:16,135 (浪人)後ろの方々は? (三左衛門)連絡済みだ➡ 84 00:11:16,135 --> 00:11:20,139 この地蔵堂の横に 弓を持った者が 5人➡ 85 00:11:20,139 --> 00:11:22,141 鉄砲を持ったのは この崖の上に 2人 86 00:11:22,141 --> 00:11:24,143 (浪人)結構ですな➡ 87 00:11:24,143 --> 00:11:26,145 どれだけの達人でも これだけの構えがあれば 88 00:11:26,145 --> 00:11:29,148 (三左衛門)そのとおり わしは この地蔵堂にいる➡ 89 00:11:29,148 --> 00:11:31,150 では (浪人たち)はっ! 90 00:11:31,150 --> 00:11:33,150 (浪人)行くぞ! (浪人たち)はっ! 91 00:11:37,156 --> 00:11:49,168 ♬~ 92 00:11:49,168 --> 00:11:56,175 (弁馬)崖上に 2人 (来馬)地蔵堂の陰は 弓ですか 93 00:11:56,175 --> 00:11:59,178 (天馬)後ろに 7人 前に 5人➡ 94 00:11:59,178 --> 00:12:03,182 なかなかどうして 手回しのいいことだ 95 00:12:03,182 --> 00:12:05,184 行くぞ! 96 00:12:05,184 --> 00:12:25,204 ♬~ 97 00:12:25,204 --> 00:12:42,221 ♬~ 98 00:12:42,221 --> 00:12:45,224 (天馬)済んだぞ 兄者 99 00:12:45,224 --> 00:12:47,224 こっちも終わりだ 100 00:12:57,170 --> 00:12:59,172 (来馬)どうしましょう 死体は (弁馬)通りすがりに➡ 101 00:12:59,172 --> 00:13:01,174 役人に届けておくさ➡ 102 00:13:01,174 --> 00:13:04,174 どうせ 無頼の徒として 片づけられるだろう 103 00:13:11,184 --> 00:13:14,184 (三左衛門)な… 何というやつらだ 104 00:13:18,191 --> 00:13:20,191 (大五郎)ちゃん 105 00:13:32,205 --> 00:13:37,210 その熱では 旅は無理だ 近くの宿場まで お送りいたそう 106 00:13:37,210 --> 00:13:41,210 後は 1人で 結構でございます 107 00:13:44,217 --> 00:13:49,222 拝様は 元 公儀介しゃく人とか 伺いましたが 108 00:13:49,222 --> 00:13:52,225 いかにも 109 00:13:52,225 --> 00:13:56,229 では 私の介しゃくをお願いいたします 110 00:13:56,229 --> 00:14:00,166 私は ここで自害いたします 111 00:14:00,166 --> 00:14:07,173 この度の企てが しくじっては お家 お取り潰しは必定 112 00:14:07,173 --> 00:14:12,178 どうせ 父も私も 生きてはおれませぬ 113 00:14:12,178 --> 00:14:16,182 お情けにて 御介しゃくを 114 00:14:16,182 --> 00:14:20,182 承知 かたじけのう存じます 115 00:14:32,198 --> 00:14:35,198 お願いつかまつりまする 116 00:14:39,205 --> 00:14:42,208 詳しい話を承ろう 117 00:14:42,208 --> 00:14:44,208 拝様… 118 00:14:46,212 --> 00:14:49,215 (志乃)殿の御三女 雪姫様は➡ 119 00:14:49,215 --> 00:14:53,219 隣国はおろか 江戸大奥にまで聞こえるほどの➡ 120 00:14:53,219 --> 00:14:56,222 お美しい姫君におわします➡ 121 00:14:56,222 --> 00:14:59,158 その姫が どうした因縁か➡ 122 00:14:59,158 --> 00:15:04,163 私の弟 一平太と わりなき仲に➡ 123 00:15:04,163 --> 00:15:11,170 その姫に 御老中 酒井忠利様が うわさのみにて 懸想され➡ 124 00:15:11,170 --> 00:15:17,176 是非 後添えにと望まれましたのが この春のことでございました 125 00:15:17,176 --> 00:15:19,178 (雪姫)《雪は 嫌!》➡ 126 00:15:19,178 --> 00:15:22,181 《御老中は 45の おじいちゃまだというのに➡ 127 00:15:22,181 --> 00:15:26,185 そんな人の所に行くなら いっそ 死んでしまった方がいい》 128 00:15:26,185 --> 00:15:28,187 (一平太)《私だって➡ 129 00:15:28,187 --> 00:15:33,192 姫を そんな汚らしい男の元に やりたくはありませぬ》➡ 130 00:15:33,192 --> 00:15:35,194 《それくらいなら いっそ》 131 00:15:35,194 --> 00:15:37,194 (雪姫) 《雪を殺してくれる? 一平太》 132 00:15:39,198 --> 00:15:43,202 《雪は 弱虫ゆえ 一人では死ねない》 133 00:15:43,202 --> 00:15:47,206 (一平太)《姫…》 (雪姫)《殺して 一平太》 134 00:15:47,206 --> 00:15:51,206 《そなたと一緒なら 雪は ちっとも怖くありませぬ》 135 00:16:03,156 --> 00:16:07,156 《姫…》 (雪姫)《一平太》 136 00:16:10,163 --> 00:16:13,166 (三左衛門)《大ばか者》 (一平太)《父上!》 137 00:16:13,166 --> 00:16:16,169 (雪姫) 《三左! 一平太を叱らないで》 138 00:16:16,169 --> 00:16:21,174 《姫… 今 姫の御身に 何事か失態いたしたら➡ 139 00:16:21,174 --> 00:16:24,177 我が藩は どうなるとおぼし召す?》 140 00:16:24,177 --> 00:16:27,180 《御老中は 恨み深いたち》 141 00:16:27,180 --> 00:16:29,182 《あの方に にらまれて 無事に済んだ者は➡ 142 00:16:29,182 --> 00:16:31,184 一つもありません》➡ 143 00:16:31,184 --> 00:16:35,188 《十中八九 何らかの ささいな落ち度を理由に➡ 144 00:16:35,188 --> 00:16:37,190 我が藩は お取り潰し》➡ 145 00:16:37,190 --> 00:16:40,193 《300の家臣と その家族どもは➡ 146 00:16:40,193 --> 00:16:44,197 一挙に 路頭に迷うことになりまするぞ》 147 00:16:44,197 --> 00:16:48,201 (泣き声) 148 00:16:48,201 --> 00:16:52,201 (三左衛門) 《藩のためでござるぞ 御辛抱を》 149 00:16:56,209 --> 00:16:59,145 (志乃)雪姫様が 江戸におたちなされたのは➡ 150 00:16:59,145 --> 00:17:03,149 この 5月のことでございます➡ 151 00:17:03,149 --> 00:17:07,153 その行列が 天領の飛騨を抜けるときのこと… 152 00:17:07,153 --> 00:17:21,167 ♬~ 153 00:17:21,167 --> 00:17:23,169 (一平太) 《一平太と共に死んでくだされ》 154 00:17:23,169 --> 00:17:25,171 《うれしい! 一平太》 (一平太)《お覚悟を》 155 00:17:25,171 --> 00:17:28,171 《あの世では 必ず めおとに》 156 00:17:30,176 --> 00:17:32,176 (雪姫)《一平太!》 157 00:17:35,181 --> 00:17:37,183 (役人)《ここでござる》 (役人たち)《はっ!》 158 00:17:37,183 --> 00:17:39,185 (役人)《えい!》 (役人)《おのれ!》 159 00:17:39,185 --> 00:17:41,187 (役人)《えい!》 (一平太)《姫!》➡ 160 00:17:41,187 --> 00:17:44,190 《姫!》 (雪姫)《一平太!》 161 00:17:44,190 --> 00:17:47,193 (役人たち)《お待ちください》 (役人たち)《姫!》 162 00:17:47,193 --> 00:17:50,196 (一平太)《姫! 姫!》 (役人たち)《えい!》 163 00:17:50,196 --> 00:17:53,199 (雪姫)《一平太 一平太!》 (役人)《なりません!》 164 00:17:53,199 --> 00:17:57,136 (役人)《さあ 姫》 (役人)《走れ!》 165 00:17:57,136 --> 00:18:00,139 (役人)《それ!》 (役人)《急げ》 166 00:18:00,139 --> 00:18:02,139 (役人)《それ!》 (役人)《急げ 急げ!》 167 00:18:10,149 --> 00:18:15,154 (志乃)弟が捕らえられたのは 飛騨代官の手の者でした 168 00:18:15,154 --> 00:18:19,158 行列が 引き渡しを要求いたしましたが➡ 169 00:18:19,158 --> 00:18:26,158 何分 天領地で起こった事件ゆえ 天領地で処理すると断られ… 170 00:18:28,167 --> 00:18:34,173 弟が お家の恥と思ってか 浪人 横川勘兵ヱと名乗ったのも➡ 171 00:18:34,173 --> 00:18:37,176 原因だったかもしれません 172 00:18:37,176 --> 00:18:40,179 弟は そのまま 代官所の ろうに入れられ➡ 173 00:18:40,179 --> 00:18:46,185 近く 勘定奉行 吟味方にて お取り調べを受けるため➡ 174 00:18:46,185 --> 00:18:48,187 江戸へ送られます 175 00:18:48,187 --> 00:18:50,189 万一 その お取り調べで➡ 176 00:18:50,189 --> 00:18:54,193 雪姫様とのことが 明らかになりましたら➡ 177 00:18:54,193 --> 00:18:57,129 我が藩は 傷物の姫を➡ 178 00:18:57,129 --> 00:19:02,134 口を拭って 御老中に 嫁がせようとしたことと相なり➡ 179 00:19:02,134 --> 00:19:05,137 到底 無事には済みますまい 180 00:19:05,137 --> 00:19:08,140 また 御老中の方も➡ 181 00:19:08,140 --> 00:19:12,144 そのことを うすうす 察してられるのではないかと 182 00:19:12,144 --> 00:19:14,146 そうであろうな 183 00:19:14,146 --> 00:19:19,151 でなければ 護送役に 名代の三兄弟をよこすはずがない 184 00:19:19,151 --> 00:19:24,156 父 加山三左衛門は 城代家老でございます 185 00:19:24,156 --> 00:19:27,159 城代家老の身をもって➡ 186 00:19:27,159 --> 00:19:33,165 身内から 藩を潰すかもしれぬ 不届き者を出したとあっては… 187 00:19:33,165 --> 00:19:39,171 それ故 父は 何としてでも 自分の手で 弟を斬らねばと➡ 188 00:19:39,171 --> 00:19:42,174 その執念に 取りつかれているのでございます 189 00:19:42,174 --> 00:19:46,178 それ故 浪人の刺客連れに➡ 190 00:19:46,178 --> 00:19:50,182 勝手なことをされたくない というわけか 191 00:19:50,182 --> 00:19:53,185 お許しください 192 00:19:53,185 --> 00:19:59,125 でも 父は どちらにしても 生きてはおりますまい 193 00:19:59,125 --> 00:20:04,130 弟を斬れば 恐らく 返す刀で切腹を… 194 00:20:04,130 --> 00:20:07,133 死に行く者の わがままでございます 195 00:20:07,133 --> 00:20:10,133 こらえてやってくださいまし 196 00:20:22,148 --> 00:20:24,150 (船頭)俺に言ったって しょうがないんだよ 197 00:20:24,150 --> 00:20:26,152 (男性) 他の舟で 何とかならんのかな 198 00:20:26,152 --> 00:20:28,152 (女性)何とかしておくれよ 199 00:20:34,160 --> 00:20:37,160 来馬 (来馬)はっ 200 00:20:39,165 --> 00:20:41,167 (船頭)そんなに おいらを 責めたって しょうがねえんだ➡ 201 00:20:41,167 --> 00:20:46,172 文句があるなら 舟を焼いたやつらに言えや 202 00:20:46,172 --> 00:20:48,174 (来馬)どうした 船頭 舟は出ぬのか? 203 00:20:48,174 --> 00:20:50,176 (船頭)へい 出ませんよ➡ 204 00:20:50,176 --> 00:20:52,178 今日も あしたも あさっても無理だ (来馬)何? 205 00:20:52,178 --> 00:20:56,182 (船頭)新しい舟が入るまで 5日や 10日かかりまさ 206 00:20:56,182 --> 00:20:58,117 (来馬)舟が どうしたのだ 207 00:20:58,117 --> 00:21:00,119 どっかのばかが 焼いちまったんですよ 208 00:21:00,119 --> 00:21:05,119 予備の舟も そっくり残らずね だから どうしようもねえや 209 00:21:07,126 --> 00:21:12,131 (来馬)渡しがないとすると 向こう岸に行くには… 210 00:21:12,131 --> 00:21:17,136 湖を泳ぐか 山越えの道しかねえだ 211 00:21:17,136 --> 00:21:20,139 おらなら 待つな 212 00:21:20,139 --> 00:21:25,139 湖の水は 冷てえし 山越えは おおかみが出るだ 213 00:21:29,148 --> 00:21:33,152 聞いた… 相手もやるな 214 00:21:33,152 --> 00:21:35,154 (来馬)では 舟を焼いたのは… 215 00:21:35,154 --> 00:21:42,161 (天馬)フフフ… ばかなことをするもんだ➡ 216 00:21:42,161 --> 00:21:46,165 我ら 黒くわ者には 山道も平地も 同じことなのにな 217 00:21:46,165 --> 00:21:49,168 (来馬)いや しかし おおかみが出るとか… 218 00:21:49,168 --> 00:21:52,171 (天馬)おおかみが怖いか 来馬➡ 219 00:21:52,171 --> 00:21:54,173 子供だのう➡ 220 00:21:54,173 --> 00:21:58,177 ハハハ… 221 00:21:58,177 --> 00:22:01,180 (権太)おら この山の猟師だ➡ 222 00:22:01,180 --> 00:22:08,187 山道なら 隅から隅まで分かってら 目をつぶってたって歩けるぜ➡ 223 00:22:08,187 --> 00:22:10,189 どうしても 明日中に 向こう岸へ着きたいやつは➡ 224 00:22:10,189 --> 00:22:13,192 200文出しな 案内してやるぞ 225 00:22:13,192 --> 00:22:18,197 (権太)ただし 老人 子供は駄目だ 足弱も ごめんだぜ 226 00:22:18,197 --> 00:22:22,201 この年になって おおかみに食われたくねえからな 227 00:22:22,201 --> 00:22:25,204 ≪ 案内を頼もう 228 00:22:25,204 --> 00:22:27,206 子供はいくらだ 229 00:22:27,206 --> 00:22:30,209 (権太)100文だが 面倒は見られるんだろうな? 230 00:22:30,209 --> 00:22:32,209 心配いらぬ 231 00:22:38,217 --> 00:22:41,220 (知念)大事な法事があるのでな 遅れるわけにはまいらんのだ 232 00:22:41,220 --> 00:22:43,222 よろしくお頼み申す 233 00:22:43,222 --> 00:22:46,225 (吉兵衛)取り引き相手は あした一日しか待ってくれよらん 234 00:22:46,225 --> 00:22:48,227 それ外したら えらい損せなならんからな 235 00:22:48,227 --> 00:22:50,229 (三次)祭りなんだ あしたまで 236 00:22:50,229 --> 00:22:53,232 (三次)でかい目の出る賭場が 開かれるんだ 237 00:22:53,232 --> 00:22:55,234 こいつを逃がしちゃ やくざの名が泣かあ 238 00:22:55,234 --> 00:22:58,170 ヘヘヘ… ほらよ 239 00:22:58,170 --> 00:23:01,173 (お菊)私もさ それに お祭りは稼ぎ時だからね 240 00:23:01,173 --> 00:23:06,178 (権太)知らねえぞ 欲に駆られて おおかみに食われたって 241 00:23:06,178 --> 00:23:09,178 途中で音を上げたら 置いていくんだかんな 242 00:23:11,183 --> 00:23:15,187 (天馬)兄者 あの子供連れは… 243 00:23:15,187 --> 00:23:18,190 まさしく 拝一刀 244 00:23:18,190 --> 00:23:22,194 (天馬)やつを!? 相手方が… 245 00:23:22,194 --> 00:23:24,196 分からぬ 246 00:23:24,196 --> 00:23:29,201 だが そう思っていた方が 安全だろうな 247 00:23:29,201 --> 00:23:34,206 柳生が手を焼いている水鴎流 一度 この目で見たいものですが 248 00:23:34,206 --> 00:23:37,209 (弁馬)間違えるな 249 00:23:37,209 --> 00:23:42,214 わしらの役目は 囚人の護送だ (来馬)はい 250 00:23:42,214 --> 00:23:45,217 (天馬)焦らずとも 嫌でも 立ち合わねばならんときが➡ 251 00:23:45,217 --> 00:23:50,217 来るかもしれんぞ フフフ… 252 00:23:52,224 --> 00:23:56,228 (天馬)兄者 まさか 案内を頼む気では 253 00:23:56,228 --> 00:24:01,166 拝一刀が ただの行きずりか それとも 敵か➡ 254 00:24:01,166 --> 00:24:05,170 それを確かめる必要がある 255 00:24:05,170 --> 00:24:10,175 それに 山の中で 不意打ちを食うより➡ 256 00:24:10,175 --> 00:24:14,175 そばにいて 見張っていた方が楽だ 257 00:24:16,181 --> 00:24:19,184 (天馬)なるほど 258 00:24:19,184 --> 00:24:21,184 大五郎 259 00:24:40,205 --> 00:24:42,207 (権太)さあ ここから険しくなるぞ 260 00:24:42,207 --> 00:25:02,161 ♬~ 261 00:25:02,161 --> 00:25:21,161 ♬~ 262 00:25:23,182 --> 00:25:25,184 (権太)足弱は断ると言ったはずだぜ 姉さん 263 00:25:25,184 --> 00:25:28,187 (お菊)平気さ これぐらいの道 慣れたもんさ 264 00:25:28,187 --> 00:25:31,190 それにしても 少し休まれてはどうかな 265 00:25:31,190 --> 00:25:34,193 最初から無理をすると 後で たたりますぞ 266 00:25:34,193 --> 00:25:37,196 お女中だけでなく こちらのお方も 267 00:25:37,196 --> 00:25:40,199 しょうがねえ 268 00:25:40,199 --> 00:25:42,199 じゃあ 一息入れるか 269 00:25:46,205 --> 00:25:50,209 大五郎 遠くへ行くでないぞ うん 270 00:25:50,209 --> 00:25:53,212 冗談じゃねえな こんな調子で間に合うのかよ 271 00:25:53,212 --> 00:25:57,149 (権太) どうせ 山ん中で 一晩明かすんだ 272 00:25:57,149 --> 00:26:01,153 今日 遅れた分は 明日 早だちをすりゃええだ 273 00:26:01,153 --> 00:26:03,155 山ん中で 夜明かしやて? 274 00:26:03,155 --> 00:26:05,157 さっき おおかみが出る 言ったやないか 275 00:26:05,157 --> 00:26:07,159 小屋があるだよ 276 00:26:07,159 --> 00:26:10,162 そこへ入って 火をたいてりゃ おおかみは大丈夫だよ 277 00:26:10,162 --> 00:26:12,164 (三次)その小屋まで どのくらいあるんだ 278 00:26:12,164 --> 00:26:15,167 (権太)まず 上りで 5里かな 279 00:26:15,167 --> 00:26:18,170 (三次)5里!? じゃあ 早くたたなきゃ➡ 280 00:26:18,170 --> 00:26:20,172 そこへ着くまでに 日が暮れちまうじゃねえか 281 00:26:20,172 --> 00:26:22,174 早いとこ たとうぜ 282 00:26:22,174 --> 00:26:24,176 足の弱えやつは ほっていきゃいいんだ 283 00:26:24,176 --> 00:26:27,176 こっちまで割を食うのは… (風を切る音) 284 00:26:29,181 --> 00:26:32,184 (天馬)やかましいぞ 三下➡ 285 00:26:32,184 --> 00:26:36,184 少し静かにせんと 次には 耳に穴が開くことになる 286 00:26:38,190 --> 00:26:41,193 失礼つかまつった 287 00:26:41,193 --> 00:26:45,193 その小づかを お返し願いたいのだが 288 00:26:55,207 --> 00:27:10,155 ♬~ 289 00:27:10,155 --> 00:27:15,155 (おおかみの遠ぼえ) 290 00:27:18,163 --> 00:27:20,165 (三次)やれやれ これで➡ 291 00:27:20,165 --> 00:27:24,169 あいつらの餌食になるのだけは 免れたな ヘヘヘ…➡ 292 00:27:24,169 --> 00:27:28,173 いや 一時は 本当に どうなることかと 293 00:27:28,173 --> 00:27:34,179 無駄口たたいてねえで 飯食ったら さっさと寝るだ➡ 294 00:27:34,179 --> 00:27:39,184 あしたの朝が きついだぞ (三次)堅えこと言うなよ➡ 295 00:27:39,184 --> 00:27:44,189 朝になりゃ 少なくとも おおかみは いねえんだろう? 296 00:27:44,189 --> 00:27:47,192 温かいな 297 00:27:47,192 --> 00:27:50,195 まきは たくさんありますから 298 00:27:50,195 --> 00:27:53,198 そうではない 299 00:27:53,198 --> 00:27:59,137 この小屋 入ったときから 既に温かかった 300 00:27:59,137 --> 00:28:02,137 まるで 今まで 人がいたときのようだ 301 00:28:04,142 --> 00:28:09,147 確かに 今朝までは 炭焼きの連中がいただ 302 00:28:09,147 --> 00:28:13,147 おおかた そのせいだろう (弁馬)そうかな? 303 00:28:24,162 --> 00:28:44,182 ♬~ 304 00:28:44,182 --> 00:28:55,193 ♬~ 305 00:28:55,193 --> 00:28:58,130 (天馬)臭いな 306 00:28:58,130 --> 00:29:00,132 油臭いぞ 307 00:29:00,132 --> 00:29:20,152 ♬~ 308 00:29:20,152 --> 00:29:29,152 ♬~ 309 00:29:37,169 --> 00:29:39,171 火攻めか 310 00:29:39,171 --> 00:29:41,173 うぬらも死ぬぞ 311 00:29:41,173 --> 00:29:44,173 (吉兵衛) もとより 我らも死ぬ覚悟だ 312 00:29:47,179 --> 00:29:50,182 出しはせぬ 我らもろとも ここで焼け死ね 313 00:29:50,182 --> 00:29:52,182 (弁馬)笑止! 314 00:30:32,157 --> 00:30:35,157 お主には 関わりがなかったようだな 315 00:30:38,163 --> 00:30:40,165 とんだ巻き添えを 食わしたようだが➡ 316 00:30:40,165 --> 00:30:42,167 これも天命と諦められよ 317 00:30:42,167 --> 00:30:44,167 さらば! 318 00:30:53,178 --> 00:30:57,178 (天馬)子供には気の毒だが あの世で会おう 319 00:31:29,147 --> 00:31:49,167 ♬~ 320 00:31:49,167 --> 00:32:04,167 ♬~ 321 00:32:24,202 --> 00:32:26,204 父上 322 00:32:26,204 --> 00:32:28,206 (三左衛門)志乃か 323 00:32:28,206 --> 00:32:33,211 私の申し上げたとおりの 結果ではございませぬか 父上 324 00:32:33,211 --> 00:32:37,215 やはり 初めから 子連れ狼に (三左衛門)いかん 325 00:32:37,215 --> 00:32:44,222 どこの馬の骨か分からん 浪人などに 藩の大事が明かせるか 326 00:32:44,222 --> 00:32:50,228 私… 私の一存で もう お願いしてしまいました 327 00:32:50,228 --> 00:32:55,233 この山越えで 狙うと言われていたのですが 328 00:32:55,233 --> 00:32:57,169 (三左衛門)無駄なことよ➡ 329 00:32:57,169 --> 00:33:01,169 弁天来にかかったやつは ことごとく… 330 00:33:09,181 --> 00:33:11,183 (志乃)拝様 331 00:33:11,183 --> 00:33:15,187 父上 あのお方が うわさの子連れ狼 332 00:33:15,187 --> 00:33:20,192 子連れ狼か うわさほどではないようだな 333 00:33:20,192 --> 00:33:22,194 父上… 334 00:33:22,194 --> 00:33:24,196 うわさどおりの手だれなら➡ 335 00:33:24,196 --> 00:33:27,199 ここで 弁天来を斬っているはずだ➡ 336 00:33:27,199 --> 00:33:29,201 わしの部下が あいつらに斬られているのを➡ 337 00:33:29,201 --> 00:33:34,206 みすみす見逃し 己一人 生き残るとは 338 00:33:34,206 --> 00:33:38,210 所詮 飼い犬には おおかみは討てぬ 339 00:33:38,210 --> 00:33:44,216 何! おおかみを討つのは おおかみだけ 340 00:33:44,216 --> 00:33:48,220 5人の方々は 見事な御最期であった 341 00:33:48,220 --> 00:33:51,220 それだけは 申し上げておこう 342 00:33:54,226 --> 00:33:56,226 (志乃)拝様 343 00:33:58,163 --> 00:34:01,166 おおかみは おおかみが討つ 344 00:34:01,166 --> 00:34:06,166 これ以上の犠牲者は 出さぬ方がよろしかろう 345 00:34:13,178 --> 00:34:18,183 (三左衛門)ばかな 痩せ浪人連れが 何をほざく 346 00:34:18,183 --> 00:34:23,188 父上は まだ 拝様を 信用なさらないのですね 347 00:34:23,188 --> 00:34:25,190 当たり前だ 348 00:34:25,190 --> 00:34:30,195 わしはやる 今に倍する数を集めて 349 00:34:30,195 --> 00:34:35,195 わしは それしか 殿に対して おわびをする方法がないのだ 350 00:34:48,213 --> 00:34:50,213 (手代)この者にございます 351 00:34:52,217 --> 00:34:57,155 (手代)自決を図るおそれが ありますので あのような仕儀に 352 00:34:57,155 --> 00:35:00,158 (弁馬) 結構だ このまま渡してもらおう 353 00:35:00,158 --> 00:35:02,160 (手代)はっ (弁馬)しかし➡ 354 00:35:02,160 --> 00:35:07,165 護送の道が気に入らぬな (天馬)そうだな 355 00:35:07,165 --> 00:35:10,168 何も 南に下って 海まで出ることはあるまい 356 00:35:10,168 --> 00:35:12,170 山道など 我らにとっては 何でもないからな 357 00:35:12,170 --> 00:35:16,174 (手代)いや しかし それでは かごかきや 役人の足がもちませぬ 358 00:35:16,174 --> 00:35:19,177 (手代)それに 海路の方が 襲われる機会も少ないのでは… 359 00:35:19,177 --> 00:35:25,183 アハハ… 360 00:35:25,183 --> 00:35:32,190 「高山から まっすぐ 南に下り 海に出 舟で江戸に出る」か 361 00:35:32,190 --> 00:35:35,193 (志乃)では 舟に乗るまでが 勝負ということに 362 00:35:35,193 --> 00:35:40,193 (三左衛門)そうだ 早速 皆に知らせねばならぬ 363 00:35:43,201 --> 00:35:45,203 (三左衛門)どこへ行く 364 00:35:45,203 --> 00:35:49,207 拝様に… この近くに いらっしゃるはずゆえ 365 00:35:49,207 --> 00:35:51,209 (三左衛門)ならぬ 366 00:35:51,209 --> 00:35:53,211 でも… (三左衛門)刺客なら➡ 367 00:35:53,211 --> 00:35:57,148 護送隊の道順ぐらい 自分で探り出すはずだ 368 00:35:57,148 --> 00:36:04,155 万一 やつが買収されて 敵側に回ったとしたら どうする 369 00:36:04,155 --> 00:36:09,160 こちらの裏をかいて 別の道を取られでもしたら 370 00:36:09,160 --> 00:36:11,162 そんな… そんなはずは 371 00:36:11,162 --> 00:36:14,165 (三左衛門) 食い詰め浪人のすることだ 372 00:36:14,165 --> 00:36:16,167 何をするか 分かったものではない 373 00:36:16,167 --> 00:36:20,167 とにかく 子連れ狼に会うことはならんぞ 374 00:36:24,175 --> 00:36:27,178 よいな! 375 00:36:27,178 --> 00:36:32,183 (天馬)まだ出るかな? 兄者 あの辺で 種切れではないのかな 376 00:36:32,183 --> 00:36:37,188 (弁馬)出る (来馬)そうでしょうか 377 00:36:37,188 --> 00:36:40,191 (弁馬)今度の相手 気構えが尋常でない➡ 378 00:36:40,191 --> 00:36:44,195 どこまでも追ってくるものと 思わねばならぬ 379 00:36:44,195 --> 00:36:46,197 (三左衛門) 襲う地点は ここしかない 380 00:36:46,197 --> 00:36:52,203 しかし 御城代 そこでは 万一 やり損じた場合➡ 381 00:36:52,203 --> 00:36:54,205 後が続きませぬ 382 00:36:54,205 --> 00:36:58,143 どこでやっても もう やり直しは利かぬ➡ 383 00:36:58,143 --> 00:37:03,148 秘密を守るためには 他人は雇えぬ 384 00:37:03,148 --> 00:37:06,151 といって 我が藩の者を使うとすれば➡ 385 00:37:06,151 --> 00:37:08,151 今度が限界だ 386 00:37:10,155 --> 00:37:13,158 御意 (三左衛門)その最後の一戦を➡ 387 00:37:13,158 --> 00:37:19,164 かけるとすれば ここだ この海岸しかない➡ 388 00:37:19,164 --> 00:37:22,167 鬼神のごとき 左三兄弟といえども➡ 389 00:37:22,167 --> 00:37:25,170 緊張した道中のあげく➡ 390 00:37:25,170 --> 00:37:30,175 江戸まで運んでくれる舟を見れば ほっと息を抜くだろう 391 00:37:30,175 --> 00:37:33,178 我らは 総力を挙げて その虚をつく 392 00:37:33,178 --> 00:37:38,183 弁天来を破り 藩を救う道は それしかない 393 00:37:38,183 --> 00:37:40,183 (武士たち)はっ! 394 00:37:58,136 --> 00:38:03,141 (三左衛門) ここだ 我らが迎え撃つ場所は 395 00:38:03,141 --> 00:38:08,146 (武士)御城代 このように のっぺらぼうな所では➡ 396 00:38:08,146 --> 00:38:11,149 身を隠す場所がなく 一目で… 397 00:38:11,149 --> 00:38:15,153 だから 向こうも 安心して気を抜くだろう 398 00:38:15,153 --> 00:38:21,159 (武士)しかし 我らの姿を見ては その安心も消し飛ぶのでは 399 00:38:21,159 --> 00:38:26,159 もちろん 姿を隠すのだ 400 00:38:28,166 --> 00:38:31,169 気が狂ったわけではないぞ わしは 401 00:38:31,169 --> 00:38:36,174 しかし この場所で どうやって 身を隠すと 仰せられるのですか 402 00:38:36,174 --> 00:38:41,174 (三左衛門)フフフ… 403 00:38:44,182 --> 00:39:01,132 ♬~ 404 00:39:01,132 --> 00:39:05,136 (天馬)とうとう 何も出てこなかったな 兄者 405 00:39:05,136 --> 00:39:08,139 (来馬)舟も沖で 無事 もやっているようだし➡ 406 00:39:08,139 --> 00:39:12,139 風もいい これからは のんびり寝ていけそうですな 407 00:39:17,148 --> 00:39:22,153 左様! どうなされました すぐそこに 舟は来ておりますぞ➡ 408 00:39:22,153 --> 00:39:26,157 あの小舟が 親船までの はしけかと 409 00:39:26,157 --> 00:39:29,160 (弁馬)殺気だ (手代)えっ? 410 00:39:29,160 --> 00:39:31,162 (弁馬)分からぬか➡ 411 00:39:31,162 --> 00:39:36,162 この砂浜全体にみなぎっている 黒い殺気が 412 00:39:42,173 --> 00:39:46,177 (手代)しかし 見渡すかぎり 草一本 そよいではおりませんが 413 00:39:46,177 --> 00:39:50,181 (手代)何者にせよ 姿を見せずに 殺気を放つことができましょうか 414 00:39:50,181 --> 00:39:54,185 (弁馬)お主たちは かご脇を固めてもらいたい➡ 415 00:39:54,185 --> 00:39:57,185 何があっても かご脇を離れるな! 416 00:40:07,131 --> 00:40:27,151 ♬~ 417 00:40:27,151 --> 00:40:30,154 ♬~ 418 00:40:30,154 --> 00:40:32,154 そこだ! 419 00:40:35,159 --> 00:40:55,179 ♬~ 420 00:40:55,179 --> 00:41:12,130 ♬~ 421 00:41:12,130 --> 00:41:17,135 無念! ど… どうして分かった 422 00:41:17,135 --> 00:41:20,138 (来馬)勘だな 我ら兄弟➡ 423 00:41:20,138 --> 00:41:23,141 殺気には 敏感に察するように 訓練しておるのでな➡ 424 00:41:23,141 --> 00:41:25,143 フフフ… 425 00:41:25,143 --> 00:41:27,143 ≪(志乃)父上 426 00:41:34,152 --> 00:41:36,154 (志乃)父上! (三左衛門)無念➡ 427 00:41:36,154 --> 00:41:43,161 志乃 飼い犬は やはり おおかみに勝てなかった 428 00:41:43,161 --> 00:41:48,166 (天馬)来馬 とどめは? (来馬)どうせ 助からぬわ➡ 429 00:41:48,166 --> 00:41:50,166 もう 殺気はありませんね 430 00:42:01,179 --> 00:42:04,182 しかし 舟のやつらも いいかげんだな➡ 431 00:42:04,182 --> 00:42:07,182 助っ人のふりぐらいしても いいと思うが 432 00:42:19,197 --> 00:42:22,200 誰もおらぬようだな 433 00:42:22,200 --> 00:42:25,200 今のやつらに斬られたか ハハハッ 434 00:42:35,213 --> 00:42:37,213 拝様 435 00:42:41,219 --> 00:42:44,219 (志乃)父上! 拝様でございます 436 00:42:51,229 --> 00:42:55,233 やはり生きていたか 拝一刀 437 00:42:55,233 --> 00:43:02,173 一片の殺気も放たず… 自ら 無と化して待つとは➡ 438 00:43:02,173 --> 00:43:07,178 さすが うわさの子連れ狼 439 00:43:07,178 --> 00:43:11,182 わしらを狙う刺客か? お主 440 00:43:11,182 --> 00:43:13,182 いかにも 441 00:43:24,195 --> 00:43:26,197 参る! 442 00:43:26,197 --> 00:43:45,216 ♬~ 443 00:43:45,216 --> 00:43:47,218 ♬~ 444 00:43:47,218 --> 00:43:49,220 うわーっ! 445 00:43:49,220 --> 00:44:09,173 ♬~ 446 00:44:09,173 --> 00:44:26,190 ♬~ 447 00:44:26,190 --> 00:44:37,201 (虎落笛) 448 00:44:37,201 --> 00:44:41,205 虎落笛か… 449 00:44:41,205 --> 00:44:46,205 己が斬られて鳴るとは… 450 00:45:30,187 --> 00:45:34,191 拝様 (三左衛門)お… 恐れ入りました 451 00:45:34,191 --> 00:45:39,196 おおかみを倒せるのは おおかみしか… 452 00:45:39,196 --> 00:45:42,196 飼い犬では とても 453 00:45:50,207 --> 00:45:53,210 (三左衛門)腹を切れ 一平太➡ 454 00:45:53,210 --> 00:45:58,149 それが 父としての せめてもの 455 00:45:58,149 --> 00:46:00,151 嫌です (三左衛門)何! 456 00:46:00,151 --> 00:46:03,154 (一平太)私は 藩が憎いんです 457 00:46:03,154 --> 00:46:05,156 汚らしい欲のために➡ 458 00:46:05,156 --> 00:46:09,160 ただ それだけのために 私と姫の仲を… 459 00:46:09,160 --> 00:46:12,163 いえ それはいい 460 00:46:12,163 --> 00:46:16,167 でも 姫を脂ぎった老人の 後添えにするなんて➡ 461 00:46:16,167 --> 00:46:19,170 あんまりひどい 462 00:46:19,170 --> 00:46:23,174 姫は道具じゃありません 生身の人間なんです 463 00:46:23,174 --> 00:46:28,179 それを… そんな ひどい藩なんか 潰れてしまえばいいんだ 464 00:46:28,179 --> 00:46:32,183 (三左衛門)一平太! (一平太)死ぬもんですか 465 00:46:32,183 --> 00:46:36,187 私は生きて 御公儀に自訴して出て➡ 466 00:46:36,187 --> 00:46:39,190 白州で 何もかも 申し上げるつもりでございます 467 00:46:39,190 --> 00:46:44,195 そうして… そうして 藩を潰してやるんだ 468 00:46:44,195 --> 00:46:46,195 うわっ! 469 00:46:48,199 --> 00:46:51,202 あ… 姉上 (志乃)許して 一平太 470 00:46:51,202 --> 00:47:07,151 ♬~ 471 00:47:07,151 --> 00:47:10,154 一平太 472 00:47:10,154 --> 00:47:15,159 (志乃の泣き声) 473 00:47:15,159 --> 00:47:30,174 ♬~ 474 00:47:30,174 --> 00:47:33,177 <雪姫と 老中の婚儀は➡ 475 00:47:33,177 --> 00:47:37,181 何事もなかったように 盛大に執り行われ➡ 476 00:47:37,181 --> 00:47:40,184 この藩もまた 何事もなかったように➡ 477 00:47:40,184 --> 00:47:43,187 安泰を続けたという> 478 00:47:43,187 --> 00:47:46,190 <だが 冥府魔道を行く この親子に➡ 479 00:47:46,190 --> 00:47:51,195 いつの日か 何事もなかったような 安らかな日々が➡ 480 00:47:51,195 --> 00:47:54,198 訪れることはあるのだろうか> 481 00:47:54,198 --> 00:48:08,198 ♬~ 482 00:48:11,148 --> 00:48:15,152 <鐘役 辻源七は 五代目を決定するにあたり➡ 483 00:48:15,152 --> 00:48:18,155 自分の息子 3人を 一刀と立ち合わせ➡ 484 00:48:18,155 --> 00:48:21,158 勝った者に 跡を継がせようと図った> 485 00:48:21,158 --> 00:48:24,161 <息子たち 3人は 尋常一様の使い手ではなく➡ 486 00:48:24,161 --> 00:48:29,166 印地打鉄礫 万力鎖 砂迅雷と 次々に一刀を襲う> 487 00:48:29,166 --> 00:48:31,168 <だが 鐘役 辻源七には➡ 488 00:48:31,168 --> 00:48:35,168 息子たち 3人への 怨念が秘められていた 次回…>