1 00:02:11,107 --> 00:02:31,127 ♬~ 2 00:02:31,127 --> 00:02:51,147 ♬~ 3 00:02:51,147 --> 00:03:11,101 ♬~ 4 00:03:11,101 --> 00:03:31,121 ♬~ 5 00:03:31,121 --> 00:03:41,121 ♬~ 6 00:03:58,081 --> 00:04:00,083 (お仙)ちょいと お役人さん➡ 7 00:04:00,083 --> 00:04:02,085 そんな のんびり 酒食らってて いいのかい? 8 00:04:02,085 --> 00:04:05,088 (役人)何だ お前は (役人)ここをどこだと思ってるんだ 9 00:04:05,088 --> 00:04:08,091 (お仙)播州屋に たった今 押し込みが入って 大騒ぎだよ 10 00:04:08,091 --> 00:04:11,094 (役人)何! 押し込みだと (役人)本当だな それは! 11 00:04:11,094 --> 00:04:31,114 ♬~ 12 00:04:31,114 --> 00:04:47,130 ♬~ 13 00:04:47,130 --> 00:04:51,134 (捕り方たち)御用だ 御用だ! 14 00:04:51,134 --> 00:04:54,137 (捕り方たち)御用だ 御用だ! (捕り方たち)神妙にしろ! 15 00:04:54,137 --> 00:05:01,077 (捕り方たち)御用だ 御用だ! 御用だ 御用だ! 16 00:05:01,077 --> 00:05:14,077 (捕り方たち)御用だ 御用だ! 御用だ 御用だ! 17 00:05:20,096 --> 00:05:34,110 ♬~ 18 00:05:34,110 --> 00:05:54,130 ♬~ 19 00:05:54,130 --> 00:06:07,076 ♬~ 20 00:06:07,076 --> 00:06:09,076 (大五郎)ちゃん… 21 00:06:11,080 --> 00:06:14,083 (男性)ゆうべ 播州屋に押し込んで 捕まった 痩せ浪人だとよ 22 00:06:14,083 --> 00:06:16,085 (男性)赤猫も 捕まったってことだし これで 町の者も➡ 23 00:06:16,085 --> 00:06:19,088 枕高くして 寝れるってもんだよ (男性)ああ 24 00:06:19,088 --> 00:06:32,101 ♬~ 25 00:06:32,101 --> 00:06:36,105 (お仙) この お子のことは 確かに➡ 26 00:06:36,105 --> 00:06:39,105 確かに 引き受けましたよ 27 00:06:48,117 --> 00:06:52,121 (与力頭) その方 罪状は 明々白々である➡ 28 00:06:52,121 --> 00:06:55,124 昨7日 夜陰に乗じ➡ 29 00:06:55,124 --> 00:07:00,063 福山榎町 両替商 播州館に押し込み➡ 30 00:07:00,063 --> 00:07:03,066 あるじ 長兵衛 おかみ かねを脅し➡ 31 00:07:03,066 --> 00:07:08,071 金 37両を強奪いたした➡ 32 00:07:08,071 --> 00:07:14,077 その罪状は 明白なるがゆえに 直ちに 口書爪印を取る➡ 33 00:07:14,077 --> 00:07:17,080 その方 生国 姓名は? 34 00:07:17,080 --> 00:07:20,083 (一刀)霜月大兵衛 35 00:07:20,083 --> 00:07:26,089 これでも 武士の端くれなれば 生国の儀は お許し願いたい 36 00:07:26,089 --> 00:07:28,091 押し込みをやる野良犬に➡ 37 00:07:28,091 --> 00:07:35,091 侍の心が残っておるとも思えんが まあ その儀はよかろう 38 00:07:44,107 --> 00:07:46,109 (与力頭)もう一つ聞く➡ 39 00:07:46,109 --> 00:07:52,109 播州屋長兵衛の店は 当藩御用と知って押し入ったのか 40 00:07:54,117 --> 00:07:58,054 (与力頭)武士の風上にも置けぬ 愚か者めが➡ 41 00:07:58,054 --> 00:08:02,058 直ちに 町人揚屋入りを申し渡す 42 00:08:02,058 --> 00:08:04,058 (役人)立ちませい! 43 00:08:11,067 --> 00:08:16,072 <当時 福山藩 ろう屋敷は 表間口 52間余り> 44 00:08:16,072 --> 00:08:20,076 <周囲は 7尺2寸の 練り塀を巡らしていた> 45 00:08:20,076 --> 00:08:22,078 <内部は 建物ごとに改番所> 46 00:08:22,078 --> 00:08:25,081 <さやごとに いちいち 門が設けられるという➡ 47 00:08:25,081 --> 00:08:28,084 厳重を極めたものであった> 48 00:08:28,084 --> 00:08:31,087 <ろう奉行以下 同心 ろう役人の住居も➡ 49 00:08:31,087 --> 00:08:37,093 この ろう屋敷の内にあるのが 当時の習わしであった> 50 00:08:37,093 --> 00:08:40,096 (ろう役人) お主も ばかな男よのう➡ 51 00:08:40,096 --> 00:08:46,102 これが つじ斬りでもやったのなら 仮揚屋に入れたのにのう 52 00:08:46,102 --> 00:08:48,104 (ろう役人) 仮揚屋なら 畳もひいてあるし➡ 53 00:08:48,104 --> 00:08:50,106 おまんまだって別だ➡ 54 00:08:50,106 --> 00:08:54,110 それにしても 運の悪い男だ 貴様は 55 00:08:54,110 --> 00:08:56,112 (ろう役人)作造りを しなければならんときに➡ 56 00:08:56,112 --> 00:09:00,049 じゅろうとはのう ハハハ… 57 00:09:00,049 --> 00:09:02,051 作造りとは? 58 00:09:02,051 --> 00:09:06,055 死罪を言い渡されたも同然だ 59 00:09:06,055 --> 00:09:09,055 (ろう役人) そのときが来れば 分かるさ 60 00:09:28,077 --> 00:09:30,079 北大番所より 新入り➡ 61 00:09:30,079 --> 00:09:35,084 生国不詳 無宿浪人 霜月大兵衛を引き渡す 62 00:09:35,084 --> 00:09:37,084 (ろう役人)確かに 63 00:09:40,089 --> 00:09:42,091 (ろう役人)ろう名主 天殺 64 00:09:42,091 --> 00:09:47,096 (天殺)おう 村雨天殺 控えおりやす 65 00:09:47,096 --> 00:09:51,100 (ろう役人) 新入りだ よろしく受け取れ 66 00:09:51,100 --> 00:09:54,103 へい 67 00:09:54,103 --> 00:09:59,103 新入りだ (頭役)新入りだ 68 00:10:02,045 --> 00:10:04,045 新入りだ 69 00:10:07,050 --> 00:10:11,054 さあ来い 70 00:10:11,054 --> 00:10:15,058 (囚人たち)さあ来い さあ来い 71 00:10:15,058 --> 00:10:20,063 しゃばから うしゃあがった 大まどつきめ! 72 00:10:20,063 --> 00:10:24,067 素っ首 下げやがれ! 73 00:10:24,067 --> 00:10:27,070 (囚人たち)さあ来い さあ来い 74 00:10:27,070 --> 00:10:31,074 下げやがれ! 75 00:10:31,074 --> 00:10:38,081 御ろう内は まず ろう名主 村雨天殺様だぞ! 76 00:10:38,081 --> 00:10:42,085 (囚人たち)さあ来い さあ来い 77 00:10:42,085 --> 00:10:44,087 (ろう役人)度胸があるな お前 大抵の野郎は➡ 78 00:10:44,087 --> 00:10:48,091 腰から下が震えちまって 立ってられねえんだ 79 00:10:48,091 --> 00:10:50,091 (ろう役人)よし 入れ! 80 00:10:52,095 --> 00:10:56,099 (ろう役人)早くしろ! 入れ 81 00:10:56,099 --> 00:10:59,035 (口番) さあ 正面に お控えなさるのが➡ 82 00:10:59,035 --> 00:11:04,040 ろう名主の村雨天殺様だ 御挨拶 申し上げろ 83 00:11:04,040 --> 00:11:08,044 (口番)そちらの方が 頭役 隅役の皆様に 84 00:11:08,044 --> 00:11:13,049 (口番)二番役 三番役 詰め役の皆様方だい 85 00:11:13,049 --> 00:11:17,053 (二番役)俺は 地獄の二番役だ 86 00:11:17,053 --> 00:11:19,055 聞こえねえのか! 87 00:11:19,055 --> 00:11:24,060 お一人ずつに 御挨拶 申し上げろと言ってるんだ 88 00:11:24,060 --> 00:11:28,064 てめえは どこの何者で 何の とがで入ったか➡ 89 00:11:28,064 --> 00:11:30,064 ちゃんと 申し上げるんだ! 90 00:11:32,068 --> 00:11:38,074 さあ それから つるがあったら さっさと出しな 91 00:11:38,074 --> 00:11:41,077 お目こぼしを願ってやら 92 00:11:41,077 --> 00:11:46,082 (利助) おい てめえ おしか? つんぼか! 93 00:11:46,082 --> 00:11:48,084 野郎! 94 00:11:48,084 --> 00:11:51,084 なめやがると どういう目に遭うか 分かってんのか! 95 00:11:59,095 --> 00:12:03,099 (利助)よし 新入り➡ 96 00:12:03,099 --> 00:12:08,104 名主様のお許しが出たから ここが どこか俺が教えてやら➡ 97 00:12:08,104 --> 00:12:11,107 おい ここは 地獄の一丁目よ➡ 98 00:12:11,107 --> 00:12:14,110 外での しきたりは 一切 通用しねえんだ➡ 99 00:12:14,110 --> 00:12:19,115 地獄には 地獄の 御法度というやつがあるんだよ➡ 100 00:12:19,115 --> 00:12:24,120 なっ? 分かったら せっかんされねえうちに➡ 101 00:12:24,120 --> 00:12:28,124 新入りは 新入りらしく しゃくりをしろ この野郎! 102 00:12:28,124 --> 00:12:32,128 やられねえうちに しゃくりをしろよ 103 00:12:32,128 --> 00:12:34,128 悪いことは言わねえからよ 104 00:12:36,132 --> 00:12:38,134 (利助)フフフ…➡ 105 00:12:38,134 --> 00:12:40,136 その ふてくされぶり➡ 106 00:12:40,136 --> 00:12:43,136 察するに ろうに入ったのは 初めてじゃあるめえ 107 00:12:45,141 --> 00:12:48,144 しゃばで 何をやらかしてきたか➡ 108 00:12:48,144 --> 00:12:51,147 名主様に 申し上げろっつってるんだよ! 109 00:12:51,147 --> 00:12:54,150 新入り なぜ 黙っとる 110 00:12:54,150 --> 00:12:59,088 (二番役)名主様が➡ 111 00:12:59,088 --> 00:13:03,092 なぜ黙ってるか 聞いてらっしゃるんだよ 112 00:13:03,092 --> 00:13:08,097 おい 何とか抜かせ この野郎 113 00:13:08,097 --> 00:13:15,104 よし ここが どこか 思い知らしてやれ 114 00:13:15,104 --> 00:13:18,104 決め板をかけろい! (四番役)おう! 115 00:13:22,111 --> 00:13:25,114 (四番役)やい 新入り ここじゃ 一旦決まったことは➡ 116 00:13:25,114 --> 00:13:27,116 引っ込めねえのが しきたりだからよ 117 00:13:27,116 --> 00:13:32,121 (頭役)ヘヘヘ… 決め板だけじゃ 済むめえ➡ 118 00:13:32,121 --> 00:13:35,124 殴り回しにして 挟屋はりつけにかけるが➡ 119 00:13:35,124 --> 00:13:39,128 それでもいいのかい (四番役)ええ! 120 00:13:39,128 --> 00:13:42,128 (頭役)よし やれ! 121 00:13:47,136 --> 00:13:51,136 えい えい… 122 00:13:54,143 --> 00:13:56,145 もっと強くやれ! (四番役)はっ! 123 00:13:56,145 --> 00:14:00,082 えい この野郎! この野郎!➡ 124 00:14:00,082 --> 00:14:03,082 えい えい… 125 00:14:10,092 --> 00:14:12,094 しぶてえ野郎だ 126 00:14:12,094 --> 00:14:15,097 よし 殴り回しにかけろ! 127 00:14:15,097 --> 00:14:17,099 この野郎 おい 128 00:14:17,099 --> 00:14:19,101 (囚人たち)ヘヘヘ… 129 00:14:19,101 --> 00:14:21,101 (頭役)おい やれ オラ! 130 00:14:36,118 --> 00:14:38,118 (囚人)この野郎 131 00:14:51,133 --> 00:14:55,133 (囚人たち)ヘヘヘ… 132 00:15:13,089 --> 00:15:16,089 しぶてえ野郎だ 133 00:15:18,094 --> 00:15:21,097 こんな野郎は 初めてだで 134 00:15:21,097 --> 00:15:25,101 一体 こいつ 何で 口を利かねえんだい 135 00:15:25,101 --> 00:15:28,104 ろう屋鍵役は➡ 136 00:15:28,104 --> 00:15:31,107 おしだとは 言わなかったよな? (囚人)へい 137 00:15:31,107 --> 00:15:36,112 よし もう一丁 もんでやれ (囚人たち)おう! 138 00:15:36,112 --> 00:15:38,112 待て 139 00:15:41,117 --> 00:15:44,120 おい 新入り 140 00:15:44,120 --> 00:15:47,123 どうして 口を利かねえ うん? 141 00:15:47,123 --> 00:15:50,126 それとも 名乗れねえ訳があるんなら➡ 142 00:15:50,126 --> 00:15:53,126 そいつを言やあ 手加減してやってもいいんだぜ 143 00:15:56,132 --> 00:15:59,068 そうかい 144 00:15:59,068 --> 00:16:01,070 ろう名主の俺に こうまで言わして➡ 145 00:16:01,070 --> 00:16:06,070 それでも黙ってるのは それなりの覚悟があるんだろうな 146 00:16:11,080 --> 00:16:13,082 しかたがねえ 147 00:16:13,082 --> 00:16:17,086 挟屋はりつけにして 作造りにかけるが➡ 148 00:16:17,086 --> 00:16:20,089 それでも いいんだろうな 149 00:16:20,089 --> 00:16:23,092 (頭役)作造りってのはな➡ 150 00:16:23,092 --> 00:16:30,099 ろう名主様に黙認された 殺しのことだ 151 00:16:30,099 --> 00:16:33,102 御ろう内が いっぱいになると➡ 152 00:16:33,102 --> 00:16:37,102 後から送り込まれる 罪人の受け入れができねえんだ 153 00:16:41,110 --> 00:16:44,113 言ってる意味は 分かるだろう 154 00:16:44,113 --> 00:16:48,117 この御ろう内も もう いっぱいでな 155 00:16:48,117 --> 00:16:50,119 ヘヘヘ… 156 00:16:50,119 --> 00:16:52,121 だから お前は はなっから➡ 157 00:16:52,121 --> 00:16:55,124 作造りにかける つもりだったんだよ 158 00:16:55,124 --> 00:17:00,062 これで 因果を含める手間が 省けたってもんだな 159 00:17:00,062 --> 00:17:04,066 (囚人たち)ハハハ… 160 00:17:04,066 --> 00:17:17,079 ♬~ 161 00:17:17,079 --> 00:17:20,082 坊や おいでな 162 00:17:20,082 --> 00:17:23,085 ほら ねじりん棒 163 00:17:23,085 --> 00:17:27,085 坊や どうしたの 164 00:17:33,095 --> 00:17:35,095 はい 165 00:17:37,099 --> 00:17:41,099 そうかい ちゃんがいなくて さみしいんだろうね 166 00:17:43,105 --> 00:17:46,108 ううん 分かってるよ 167 00:17:46,108 --> 00:17:53,108 お姉ちゃんも 坊やぐらいの時分 いつも そうして待ってたもんだよ 168 00:17:55,117 --> 00:18:00,055 でも とうとう帰っては来なかった 169 00:18:00,055 --> 00:18:04,055 おや いけないこと 言ってしまったね 170 00:18:11,066 --> 00:18:15,066 (鐘の音) 171 00:18:20,075 --> 00:18:24,075 (鐘の音) 172 00:18:29,084 --> 00:18:33,084 (鐘の音) 173 00:18:38,093 --> 00:18:40,095 (鐘の音) 174 00:18:40,095 --> 00:18:42,095 (天殺)4つ 175 00:18:47,102 --> 00:18:51,106 (鐘の音) (天殺)5つ➡ 176 00:18:51,106 --> 00:18:55,110 よし 次の六つ時の鐘が 鳴り終わったときが➡ 177 00:18:55,110 --> 00:18:57,110 作造りだ 178 00:19:01,050 --> 00:19:05,054 (鐘の音) 179 00:19:05,054 --> 00:19:08,057 (天殺)やれ (囚人たち)おう 180 00:19:08,057 --> 00:19:12,061 野郎ども ふんどしを出しな (囚人たち)おう! 181 00:19:12,061 --> 00:19:15,064 よし (頭役)こいつを縛り上げ➡ 182 00:19:15,064 --> 00:19:19,068 鼻と口を塞いで 地獄へ送り込むんだ! ヘヘッ 183 00:19:19,068 --> 00:19:23,072 これから てめえを 挟屋はりつけにかけるが➡ 184 00:19:23,072 --> 00:19:25,074 御ろう内のしきたりにより➡ 185 00:19:25,074 --> 00:19:27,076 遺言 願い事がありゃ 聞いてやるぜ 186 00:19:27,076 --> 00:19:32,076 (二番役)おっと 命乞いだけは聞かねえよ 187 00:19:35,084 --> 00:19:38,084 1つだけ 聞きたいことがある 188 00:19:40,089 --> 00:19:43,092 (二番役) この野郎 口を利きやがったぜ 189 00:19:43,092 --> 00:19:46,095 一体どうなってるんだ おい 190 00:19:46,095 --> 00:19:49,098 (二番役)それは まあ 御ろう内のしきたりだ➡ 191 00:19:49,098 --> 00:19:55,098 俺たちの知ってることは 答えてやりまさ ねえ? 名主様 192 00:19:57,039 --> 00:20:02,044 武州 牛久沼生まれ 新助こと 赤猫新助 193 00:20:02,044 --> 00:20:06,048 火付け専門の男が じゅろうしているはずだ 194 00:20:06,048 --> 00:20:08,048 この中におるか? 195 00:20:17,059 --> 00:20:19,061 知らぬとは言わさんぞ 196 00:20:19,061 --> 00:20:26,068 (頭役)あ… 赤猫の新助は 死罪二間ろうに入れられてら➡ 197 00:20:26,068 --> 00:20:31,073 ヘッ 明後日は これだ 198 00:20:31,073 --> 00:20:33,075 死罪二間ろうか 199 00:20:33,075 --> 00:20:38,075 (四番役)赤猫が どうしたんだよ てめえ 知り合いか 200 00:20:41,083 --> 00:20:46,088 この野郎 また だんまりに戻りやがったぜ 201 00:20:46,088 --> 00:20:49,091 (天殺)新入りの てめえが 赤猫と➡ 202 00:20:49,091 --> 00:20:52,094 どう いわく因縁があるかは 知らねえが➡ 203 00:20:52,094 --> 00:20:55,094 残念ながら 新助と会うことはできねえな 204 00:20:57,032 --> 00:21:01,036 新助と会うためには お前も お取り調べ吟味の末➡ 205 00:21:01,036 --> 00:21:06,036 死罪の罪と決まらにゃ 二間ろうには移されねえからな 206 00:21:08,043 --> 00:21:11,046 (天殺)だが 俺の見た目じゃ➡ 207 00:21:11,046 --> 00:21:15,050 お前は 死罪なんかになる罪は 犯しちゃいめえ 208 00:21:15,050 --> 00:21:21,056 俺の目に狂いはねえはずだ どうだ➡ 209 00:21:21,056 --> 00:21:26,061 ヘヘッ フフフ… まあ いいや 210 00:21:26,061 --> 00:21:30,061 どう転んだところで てめえは 今すぐ 地獄へ行く身だ 211 00:21:32,067 --> 00:21:36,071 よし 野郎ども 挟屋はりつけだ 212 00:21:36,071 --> 00:21:38,071 (囚人たち)おう 213 00:21:46,081 --> 00:21:49,081 (頭役)よし 締め上げろ! 214 00:22:00,095 --> 00:22:03,095 (天殺)この野郎 215 00:22:06,101 --> 00:22:08,101 (囚人)野郎… 216 00:22:23,118 --> 00:22:27,122 野郎 よくもやりやがったな! 217 00:22:27,122 --> 00:22:30,122 野郎 やつをぶち殺せ! 218 00:22:42,137 --> 00:23:02,090 ♬~ 219 00:23:02,090 --> 00:23:22,110 ♬~ 220 00:23:22,110 --> 00:23:24,112 ♬~ 221 00:23:24,112 --> 00:23:26,112 (ろう役人)どうしたのだ (同心)何事だ! 222 00:23:32,120 --> 00:23:36,120 (ろう役人)神妙にいたせ 逆らえば 成敗するぞ 223 00:23:52,140 --> 00:23:57,140 ろう奉行 石川帯刀様 御出座 控えませい 224 00:24:12,094 --> 00:24:14,094 (帯刀)面を上げい 225 00:24:17,099 --> 00:24:23,105 その方 御ろう内の 御定法を破り➡ 226 00:24:23,105 --> 00:24:28,110 ろう名主および 役付き衆を殺害したる段➡ 227 00:24:28,110 --> 00:24:31,113 お上を恐れぬ 不届きなり 228 00:24:31,113 --> 00:24:38,120 よって 仕置きろうに差し回しの上 斬首の刑を申し渡す 229 00:24:38,120 --> 00:24:58,073 ♬~ 230 00:24:58,073 --> 00:25:02,077 下がれ 不届き者めが 231 00:25:02,077 --> 00:25:04,079 (同心)立ちませい! 232 00:25:04,079 --> 00:25:24,099 ♬~ 233 00:25:24,099 --> 00:25:32,107 ♬~ 234 00:25:32,107 --> 00:25:35,107 (鍵を開ける音) 235 00:25:49,124 --> 00:25:53,128 ≪(ろう役人)お主ら 2人とも あしたの午の刻には これだ➡ 236 00:25:53,128 --> 00:25:58,066 御恒例の 御献上の新刀 試し斬りが行われるんじゃ 237 00:25:58,066 --> 00:26:01,069 ≪(ろう役人) まあ ありがたいと思え➡ 238 00:26:01,069 --> 00:26:03,071 ろう奉行 石川帯刀様 じきじき➡ 239 00:26:03,071 --> 00:26:06,074 お手にかかるとは めったにない 幸せ 240 00:26:06,074 --> 00:26:09,077 ≪(ろう役人) 一人は 生き胴試しで 切れ味を➡ 241 00:26:09,077 --> 00:26:14,082 もう一人は 芋刺しで 突き味を試されるわけじゃ➡ 242 00:26:14,082 --> 00:26:17,085 ええ? ハハハ… (赤猫)おい おい 待ってくれよ➡ 243 00:26:17,085 --> 00:26:20,088 おい おい 助けてくれよ➡ 244 00:26:20,088 --> 00:26:24,092 おい! おい! 245 00:26:24,092 --> 00:26:27,095 (赤猫)待て おい 待ってくれ 246 00:26:27,095 --> 00:26:30,095 おい お願いだ 待ってくれ! 247 00:26:42,110 --> 00:26:45,110 ≪(お仙) 《待って! 待ってください》 248 00:26:48,116 --> 00:26:50,116 (お仙)《お待ちください》 249 00:26:52,120 --> 00:26:57,059 《このお方は 私にとっては 深い義理のあるお人なんですよ》 250 00:26:57,059 --> 00:26:59,061 《それで?》 251 00:26:59,061 --> 00:27:02,064 (お仙)《今じゃ 私は 枕さがしのお仙なんて➡ 252 00:27:02,064 --> 00:27:06,068 二つ名が付いてる いけない女ですけど これでも➡ 253 00:27:06,068 --> 00:27:10,072 昔は 三つ指突いてたことも あるんですよ》➡ 254 00:27:10,072 --> 00:27:13,075 《お願いですから このお方の頼みを➡ 255 00:27:13,075 --> 00:27:15,077 聞いてやってくださいまし》 256 00:27:15,077 --> 00:27:22,084 (ぬい)《福山藩 ろう奉行 石川帯刀の妻 ぬいと申します》 257 00:27:22,084 --> 00:27:28,090 《石川家は代々 帯刀を名乗り 藩の御ろう屋敷を預かり➡ 258 00:27:28,090 --> 00:27:34,096 これまで 何の不祥事なく 相務めてまいりましたが➡ 259 00:27:34,096 --> 00:27:37,099 思い返すも口惜しいこと》 260 00:27:37,099 --> 00:27:42,104 《一昨年の 暮れも押し詰まった ころでございます》 261 00:27:42,104 --> 00:27:44,106 《召し捕らえ 獄中にあった➡ 262 00:27:44,106 --> 00:27:47,106 赤猫新助なる 囚人の付け火により…》 263 00:27:53,115 --> 00:27:59,054 (ぬい)《父 先代 石川帯刀は もはや これまでと➡ 264 00:27:59,054 --> 00:28:03,054 囚人たちの放免を 3日の期限で決意したのです》 265 00:28:06,061 --> 00:28:10,065 (石川)《よいか 火が鎮まったら すぐに戻ってくるんだ》 266 00:28:10,065 --> 00:28:13,068 《もし 帰らぬ者あれば たとえ 雪の果てまでも追い詰めても➡ 267 00:28:13,068 --> 00:28:15,070 捜し出すゆえ 必ず帰ってくるんだ》 268 00:28:15,070 --> 00:28:17,072 《いいな!》 (囚人たち)《へい!》 269 00:28:17,072 --> 00:28:21,076 (石川)《もし 戻らぬ者あらば 本人は言うに及ばず➡ 270 00:28:21,076 --> 00:28:25,080 一族の者も全て 断罪に処せられると思え》➡ 271 00:28:25,080 --> 00:28:27,082 《いいか!》 (囚人たち)《へい》 272 00:28:27,082 --> 00:28:30,085 (石川)《帰ったならば その罪一等を減ずるぞ》➡ 273 00:28:30,085 --> 00:28:32,087 《よし 行け!》 274 00:28:32,087 --> 00:28:35,090 (ぬい) 《けれど 10人以上の囚人が➡ 275 00:28:35,090 --> 00:28:38,093 とうとう 期限の3日過ぎても帰らず➡ 276 00:28:38,093 --> 00:28:40,093 待ち尽くした父は…》 277 00:28:42,097 --> 00:28:48,097 (ぬい)《その責を負って 自害し 果てたのでございます》 278 00:28:50,105 --> 00:28:56,111 《その帰らぬ者の中に 赤猫新助も入っておりました》 279 00:28:56,111 --> 00:29:01,049 《新助は その日から 行方も 分からなかったのでございますが➡ 280 00:29:01,049 --> 00:29:07,055 それが つい先日 よその付け火の 現場を押さえられ➡ 281 00:29:07,055 --> 00:29:09,057 ただいまは 御ろう内におりまする》 282 00:29:09,057 --> 00:29:13,061 《ろう内に?》 (ぬい)《はい》 283 00:29:13,061 --> 00:29:18,066 《憎き父の敵の 赤猫新助を しとめていただきたく》 284 00:29:18,066 --> 00:29:21,069 《これは 御ろう内のことゆえ➡ 285 00:29:21,069 --> 00:29:25,073 余人にできることでは ありません》 286 00:29:25,073 --> 00:29:29,077 《拝一刀様なれば いかような難儀も切り抜け➡ 287 00:29:29,077 --> 00:29:32,080 必ずや 目的を達せられると聞き➡ 288 00:29:32,080 --> 00:29:36,084 こうして お願いに あがったのでございます》 289 00:29:36,084 --> 00:29:39,087 《何とぞ お聞き届けくださいませ》 290 00:29:39,087 --> 00:29:41,089 《このとおりでございます》 291 00:29:41,089 --> 00:29:46,094 《お内儀殿 既に捕らえられ 仕置きを受くる身の男を➡ 292 00:29:46,094 --> 00:29:50,098 今更 改めて しとめる必要もありますまい》 293 00:29:50,098 --> 00:29:53,101 《付け火なら 死罪のはず》 294 00:29:53,101 --> 00:29:57,038 《それにて 父御の無念も 果たされると思うが》 295 00:29:57,038 --> 00:30:02,043 (ぬい)《いいえ それでは 私の無念は晴らされませぬ》 296 00:30:02,043 --> 00:30:05,046 《しかし》 (ぬい)《いいえ 拝様》➡ 297 00:30:05,046 --> 00:30:10,046 《何としても この私の手で 父の敵はもちろん なれど…》 298 00:30:21,062 --> 00:30:25,066 《そのとき 火を浴びた傷でございます》 299 00:30:25,066 --> 00:30:29,070 《お分かりいただきとう ございます》 300 00:30:29,070 --> 00:30:31,070 《女としての 恨みの一念》 301 00:30:34,075 --> 00:30:39,080 《どうか 分かっていただきとう ございます》 302 00:30:39,080 --> 00:30:42,083 《しかし ふに落ちぬのは➡ 303 00:30:42,083 --> 00:30:47,088 ろう内といえば 警戒 殊の外厳重》 304 00:30:47,088 --> 00:30:54,095 《新助といえど 火を放つには 火種がいったはず》 305 00:30:54,095 --> 00:30:57,032 《そこが 火のないところで 火を起こすと はやされた➡ 306 00:30:57,032 --> 00:31:00,035 あの男の やることなんですよ》 307 00:31:00,035 --> 00:31:04,039 《恐らく 火打ち石でも 飲み込んでいたんでしょうよ》 308 00:31:04,039 --> 00:31:07,042 《というのが 町の評判でね》 309 00:31:07,042 --> 00:31:10,045 《1つだけ 聞いておきたいことがある》 310 00:31:10,045 --> 00:31:14,049 《はい》 《現ろう奉行の妻たる身が➡ 311 00:31:14,049 --> 00:31:20,055 夫の預かる囚人を しとめることの道義は?》 312 00:31:20,055 --> 00:31:24,059 《誠の夫ではございません》➡ 313 00:31:24,059 --> 00:31:29,064 《形ばかり 名のみの めおとでございます》 314 00:31:29,064 --> 00:31:32,067 《ろう奉行になるには 石川家を継ぎ➡ 315 00:31:32,067 --> 00:31:36,071 帯刀の名を名乗ることを 許されなければなりません》 316 00:31:36,071 --> 00:31:43,078 《今の夫 元筆頭役人 坂巻新兵衛でございます》 317 00:31:43,078 --> 00:31:46,081 《夫は 奉行になりたいために➡ 318 00:31:46,081 --> 00:31:48,083 こんな私と めおとになったのでございます》 319 00:31:48,083 --> 00:31:55,090 《いいえ そのために 父の葬儀の済んだ その夜➡ 320 00:31:55,090 --> 00:32:00,095 やけどの手当てをして 眠っている私の部屋に参って…》 321 00:32:00,095 --> 00:32:20,115 ♬~ 322 00:32:20,115 --> 00:32:22,117 ♬~ 323 00:32:22,117 --> 00:32:25,120 《何をなさいます》➡ 324 00:32:25,120 --> 00:32:28,123 《おやめください 何をなさいます》 325 00:32:28,123 --> 00:32:48,143 ♬~ 326 00:32:48,143 --> 00:32:57,085 ♬~ 327 00:32:57,085 --> 00:33:02,085 《恥を忍んで 全てを申しました》 328 00:33:04,092 --> 00:33:09,097 《どうか お引き受けくださいませ》 329 00:33:09,097 --> 00:33:12,097 《承知つかまつった》 330 00:33:21,109 --> 00:33:24,109 (すすり泣き) 331 00:33:31,119 --> 00:33:35,123 (赤猫)おい 助けてくれよ 332 00:33:35,123 --> 00:33:39,127 頼む 俺は死にたくねえ 333 00:33:39,127 --> 00:33:41,129 おい 334 00:33:41,129 --> 00:33:47,135 赤猫新助ともあろう悪党が みっともないぞ 335 00:33:47,135 --> 00:33:49,137 何? 何 言ってやがんだ 336 00:33:49,137 --> 00:33:55,143 てめえだって あしたになりゃ あしたになりゃ おい… 337 00:33:55,143 --> 00:33:59,080 おととしの暮れ お前は ろう内に火を放ち➡ 338 00:33:59,080 --> 00:34:02,080 堂々と出ることができた 339 00:34:05,086 --> 00:34:07,088 そうであったな? 340 00:34:07,088 --> 00:34:12,093 赤猫と呼ばれる 火付けの名人のお前が➡ 341 00:34:12,093 --> 00:34:14,093 どうして またやらんのだ? 342 00:34:17,098 --> 00:34:23,104 造作もないことだろう お前が 本物の赤猫新助ならば 343 00:34:23,104 --> 00:34:27,104 それとも お前は偽者か? 344 00:34:29,110 --> 00:34:32,113 見損なってもらっちゃ困るぜ 345 00:34:32,113 --> 00:34:34,115 火のことにかけちゃな➡ 346 00:34:34,115 --> 00:34:39,120 八百屋お七か 赤猫様かといわれる この俺だよ 347 00:34:39,120 --> 00:34:45,126 だけどよ 火種がなきゃ どうにもならねえんだよ 火種が 348 00:34:45,126 --> 00:34:50,131 腹ん中に飲み込んできた 火打ち石は 詰め番に… くそ 349 00:34:50,131 --> 00:34:55,136 火種さえありゃ こんな ろう屋敷 いっぺんに灰にしてやら 350 00:34:55,136 --> 00:34:58,072 全く 今度ばかりは ついてねえぜ 351 00:34:58,072 --> 00:35:03,077 忍者は 木と木をこすり合わせて 火を作るというではないか 352 00:35:03,077 --> 00:35:07,081 赤猫新助ともあろう男が そんなことも知らんのか? 353 00:35:07,081 --> 00:35:11,085 そんなことは 入った その日に調べてあるよ 354 00:35:11,085 --> 00:35:13,087 おい 見なよ 355 00:35:13,087 --> 00:35:16,090 この ろうの床も はめも➡ 356 00:35:16,090 --> 00:35:18,092 一っ所も 硬木を使っちゃいねえ 357 00:35:18,092 --> 00:35:21,095 硬木じゃなきゃ 火は起きねえんだよ しかもだよ➡ 358 00:35:21,095 --> 00:35:24,098 あの ろう役人め 俺が入るってんで➡ 359 00:35:24,098 --> 00:35:28,102 どこもかしこも たっぷり 湿気を吸い込ましやがって 360 00:35:28,102 --> 00:35:30,104 すると おかしいではないか 361 00:35:30,104 --> 00:35:36,110 この前のときは どうして 火種があったのだ 362 00:35:36,110 --> 00:35:39,113 そのことよ 363 00:35:39,113 --> 00:35:44,113 実は 俺にも あれだけは どうも 合点がいかねえんだよ 364 00:35:46,120 --> 00:35:49,123 捕まりゃ 俺は死罪 365 00:35:49,123 --> 00:35:55,129 よくて獄門 まあ 火あぶりは覚悟の上として➡ 366 00:35:55,129 --> 00:35:59,067 今夜と同じように 年貢の納め時かと思って➡ 367 00:35:59,067 --> 00:36:02,067 がっくり来ちまってたんだ 368 00:36:07,075 --> 00:36:11,079 (赤猫) 俺は うとうとしてたんだが➡ 369 00:36:11,079 --> 00:36:18,086 何かの気配で ふと起きてみると 油布に 火種入りの竹筒と➡ 370 00:36:18,086 --> 00:36:21,089 全く おあつらえ向きの物が あるじゃねえか 371 00:36:21,089 --> 00:36:36,104 ♬~ 372 00:36:36,104 --> 00:36:39,107 (赤猫)御ろう内に出火があると➡ 373 00:36:39,107 --> 00:36:43,111 奉行が 囚人を いっとき放免するのが しきたりよ 374 00:36:43,111 --> 00:36:47,115 だから 俺は 上々の首尾で逃げ出したんだが➡ 375 00:36:47,115 --> 00:36:50,115 もう一つ おかしなことがあったぜ 376 00:37:08,069 --> 00:37:12,073 (赤猫)俺は いちばん後から 逃げ出したんだが➡ 377 00:37:12,073 --> 00:37:16,077 その野郎 面は分からなかったが すげえ腕よ➡ 378 00:37:16,077 --> 00:37:19,080 10人近くは 斬られたに違えねえ➡ 379 00:37:19,080 --> 00:37:23,084 俺は 夢中で逃げ出したから 後のことは分からねえが➡ 380 00:37:23,084 --> 00:37:27,084 あれは お前 はなっから 仕組まれたことだぜ 381 00:37:36,097 --> 00:37:38,099 どういう意味だ 382 00:37:38,099 --> 00:37:41,102 いっとき放免した囚人が 戻らなきゃ➡ 383 00:37:41,102 --> 00:37:45,106 とどのつまりは 奉行の責任だ 384 00:37:45,106 --> 00:37:48,109 うめえこと 俺を使って 付け火させ➡ 385 00:37:48,109 --> 00:37:53,109 囚人をばらして 死体を片づけりゃ そういうことになるだろうが 386 00:37:55,116 --> 00:38:00,054 俺は あの人斬りを見なきゃ 戻ってもいいと思ってたんだよ 387 00:38:00,054 --> 00:38:05,054 戻りさえすりゃ 罪一等が軽くなるんだ 388 00:38:09,063 --> 00:38:12,066 な… 何だよ 389 00:38:12,066 --> 00:38:15,069 まだ しゃべらせようってのかよ 390 00:38:15,069 --> 00:38:20,074 これ以上 俺は 何も知らねえぜ 本当だよ 391 00:38:20,074 --> 00:38:23,077 火種さえあれば いいのだな? 392 00:38:23,077 --> 00:38:28,077 あればって言ったところで どこにあるわけ… 393 00:39:04,051 --> 00:39:06,053 こりゃ 何だい 394 00:39:06,053 --> 00:39:08,055 打ち根だ 395 00:39:08,055 --> 00:39:14,061 手投げで 3間 弓を使えば その3倍は飛ぶ 396 00:39:14,061 --> 00:39:16,061 この革袋は? 397 00:39:21,068 --> 00:39:23,068 胴火か! 398 00:39:31,078 --> 00:39:36,078 火だ 火だよ ヘヘヘ… 399 00:39:39,086 --> 00:39:42,086 これさえありゃ 俺のもんだ 400 00:39:44,091 --> 00:39:48,091 ヘヘヘ… 401 00:39:52,099 --> 00:39:58,039 こ… こんな物を 外から 飛ばしておいたってことは➡ 402 00:39:58,039 --> 00:40:00,041 お前 403 00:40:00,041 --> 00:40:03,044 出るために入ったのだ 何だって 404 00:40:03,044 --> 00:40:06,047 いいから 火を付けろ お前に任せる 405 00:40:06,047 --> 00:40:08,047 だ… だって お前 来たぞ 406 00:40:25,066 --> 00:40:30,071 よし これで半時は戻ってこねえ 407 00:40:30,071 --> 00:40:32,071 かかるぜ 408 00:40:40,081 --> 00:40:43,084 俺たちが 黒焦げにならずに こっから出るには➡ 409 00:40:43,084 --> 00:40:45,086 火の付け方ってもんがある 410 00:40:45,086 --> 00:40:48,089 天井から 風取りにかけて➡ 411 00:40:48,089 --> 00:40:50,091 燃え広がるように 仕掛けなきゃならない 412 00:40:50,091 --> 00:40:53,094 煙に巻かれても おだぶつだからな 413 00:40:53,094 --> 00:40:56,094 ヘヘッ 任しとけって 414 00:40:59,033 --> 00:41:04,038 《一度あったことが 二度あれば 一度目を仕組んだやつは➡ 415 00:41:04,038 --> 00:41:07,041 自分と同じことを 誰かがやったのではないかと➡ 416 00:41:07,041 --> 00:41:11,045 必ず 疑心暗鬼にかかる》 417 00:41:11,045 --> 00:41:17,051 《そして 恐らく 赤猫が どうして 火種を手に入れたか➡ 418 00:41:17,051 --> 00:41:20,054 それを 突き止めずにはおくまい》 419 00:41:20,054 --> 00:41:26,060 《ここに 最初に飛び込んでくるやつ》 420 00:41:26,060 --> 00:41:31,065 《恐らく その男に 違いあるまい》 421 00:41:31,065 --> 00:41:33,065 《そして そやつは…》 422 00:41:35,069 --> 00:41:39,069 ヘヘヘ… 423 00:41:42,076 --> 00:41:45,079 (ろう役人)火事だ! 御ろう内から火が出た! 424 00:41:45,079 --> 00:41:48,082 (ろう役人)火が出たぞ! (ろう役人たち)火事だ! 425 00:41:48,082 --> 00:41:52,082 (半鐘の音) 426 00:41:59,093 --> 00:42:01,093 坊や 427 00:42:11,105 --> 00:42:16,110 (半鐘の音) 428 00:42:16,110 --> 00:42:20,114 ≪(同心)御ろう奉行殿 火事でござる! 奉行殿 429 00:42:20,114 --> 00:42:23,114 分かっておる 騒ぐな 430 00:42:56,150 --> 00:42:58,085 (さく)お方様 おろうが火事でございます 431 00:42:58,085 --> 00:43:03,090 早く逃れませぬと お方様 432 00:43:03,090 --> 00:43:07,094 慌てることはないぞ おさく (さく)はい 433 00:43:07,094 --> 00:43:11,098 今日は 父上様の三回忌 434 00:43:11,098 --> 00:43:15,102 私は じっと 父上の霊に念じておった 435 00:43:15,102 --> 00:43:19,106 こよいこそ 父上の敵を討ちますと 436 00:43:19,106 --> 00:43:22,109 私の心が通じたらしい 437 00:43:22,109 --> 00:43:26,109 どうやら そのときが参ったようじゃ 438 00:43:34,121 --> 00:43:36,123 (ろう役人)逃げるんだぞ 逃げるんだぞ 火事だ! 439 00:43:36,123 --> 00:43:39,126 (同心)ろう奉行殿!➡ 440 00:43:39,126 --> 00:43:41,128 囚人どもの放免は いかがなされまするか➡ 441 00:43:41,128 --> 00:43:43,130 もはや あの火では (帯刀)うるさい!➡ 442 00:43:43,130 --> 00:43:46,133 お前ら わしに構うな (同心)しかし あの火勢では 443 00:43:46,133 --> 00:43:50,137 囚人どもを 仕置き庭に集めて 後は よきに計らえ (同心)はっ 444 00:43:50,137 --> 00:43:52,139 わしに構わず 早く行けというのだ! 445 00:43:52,139 --> 00:43:54,139 (同心)御免! (帯刀)早く行け! 446 00:43:58,079 --> 00:44:02,083 おう こっちだ! いいか 急げ! 447 00:44:02,083 --> 00:44:06,083 (ろう役人)早くしろ 早くしろ 急げ急げ 急げ! 448 00:44:09,090 --> 00:44:12,093 もし 赤猫新助のおろうは どちらでございますか 449 00:44:12,093 --> 00:44:17,093 (ろう役人)この まっすぐ行った い… いちばん奥の 左だ 左! 450 00:44:27,108 --> 00:44:31,112 (帯刀)赤猫 貴様! 451 00:44:31,112 --> 00:44:35,112 (赤猫)ヘヘヘ… 452 00:44:39,120 --> 00:44:42,123 (帯刀)それは 453 00:44:42,123 --> 00:44:45,126 やはり そうか 454 00:44:45,126 --> 00:44:49,126 誰だ 誰が貴様に それを渡した! 455 00:44:52,133 --> 00:44:56,133 言え 言わぬと 斬るぞ 456 00:45:00,074 --> 00:45:03,074 早く言え! 俺だ 457 00:45:07,081 --> 00:45:10,084 (帯刀)何やつ! 458 00:45:10,084 --> 00:45:13,087 俺が渡したのだ (帯刀)な… 何と申した 459 00:45:13,087 --> 00:45:17,087 貴様 一体 何故に 460 00:45:26,100 --> 00:45:29,103 そ… そうか 461 00:45:29,103 --> 00:45:32,106 て… てめえが あ… あんときの 462 00:45:32,106 --> 00:45:34,106 (帯刀)死ね! 463 00:45:42,116 --> 00:45:48,122 (帯刀) 貴様 どうして 誰に頼まれた 464 00:45:48,122 --> 00:45:53,122 それこそ 己の胸に 問うべきことであろう 465 00:45:57,064 --> 00:46:02,069 赤猫 今生最後の 罪滅ぼしに➡ 466 00:46:02,069 --> 00:46:09,069 おととしの 火付けの下手人は誰か その方に教えてやれ 467 00:46:13,080 --> 00:46:17,080 (帯刀)おぬい! そなた いつの間に 468 00:46:26,093 --> 00:46:33,100 (赤猫)こ… この男 この… 469 00:46:33,100 --> 00:46:45,112 ♬~ 470 00:46:45,112 --> 00:46:49,116 石川家 名跡を卑劣にも奪った 坂巻新兵衛 覚悟! 471 00:46:49,116 --> 00:46:52,116 (帯刀)死ね みんな死ね! 472 00:46:54,121 --> 00:46:57,057 (帯刀)ああーっ! 473 00:46:57,057 --> 00:47:01,061 父の敵 覚悟! 474 00:47:01,061 --> 00:47:03,063 (帯刀)あっ! 475 00:47:03,063 --> 00:47:23,083 ♬~ 476 00:47:23,083 --> 00:47:32,092 ♬~ 477 00:47:32,092 --> 00:47:36,096 <花の かんばせを焼かれた 執念ゆえにか➡ 478 00:47:36,096 --> 00:47:39,099 父の敵 無念を晴らすゆえにか➡ 479 00:47:39,099 --> 00:47:43,103 夫であった男を討った 貞女ぬいの姿を➡ 480 00:47:43,103 --> 00:47:48,108 この夜のあとは 二度と 誰も見た者はいない> 481 00:47:48,108 --> 00:47:51,111 <生者必滅 諸行無常> 482 00:47:51,111 --> 00:47:56,116 <しかし 既に冥府魔道に生きる 拝一刀親子には➡ 483 00:47:56,116 --> 00:48:01,116 その女とて 今朝は 路傍の人であった> 484 00:48:10,064 --> 00:48:15,069 <江戸中期 折助と呼ばれる 臨時雇いの中間が横行した> 485 00:48:15,069 --> 00:48:20,074 <拝一刀は 刺客の依頼を受け 折助たちの前に姿を現す> 486 00:48:20,074 --> 00:48:24,078 <だが その一刀の前に 2人の男女が立ち塞がる> 487 00:48:24,078 --> 00:48:28,082 <2人は 折助たちに父を殺された 武士の子であった> 488 00:48:28,082 --> 00:48:31,085 <是非 自分たちの手で 父の敵を討ちたいという> 489 00:48:31,085 --> 00:48:33,087 <一刀は 2人に➡ 490 00:48:33,087 --> 00:48:35,087 10日間の猶予を与えるのだった 次回…> 491 00:49:00,080 --> 00:49:02,116 (八木莉可子)宣誓! (吉田鋼太郎)宣誓!新登場の生しっとりパンは! 492 00:49:02,116 --> 00:49:04,151 パンは「生」でうまくなることを! 493 00:49:04,151 --> 00:49:08,088 ≪しとふわぁ! しともちぃ! しとむちぃ!≫ 494 00:49:08,088 --> 00:49:10,758 という食感で誓います! あっずるい! 495 00:49:10,758 --> 00:49:13,093 誓いまふ! 誓いまふ!