1 00:00:05,105 --> 00:00:07,105 まずは 見本誌を 無料で お届け! 2 00:02:11,097 --> 00:02:31,117 ・~ 3 00:02:31,117 --> 00:02:51,137 ・~ 4 00:02:51,137 --> 00:03:11,091 ・~ 5 00:03:11,091 --> 00:03:31,111 ・~ 6 00:03:31,111 --> 00:03:42,122 ・~ 7 00:03:42,122 --> 00:03:44,124 (男性)おい 早くしろ 8 00:03:44,124 --> 00:03:46,124 (男性)早くしろ (男性)おい… 9 00:03:50,130 --> 00:03:54,134 (子供)行くわよ! (男性)おーい おい! お七里だ! 10 00:03:54,134 --> 00:03:58,071 (男性)お七里が来たぞ (男性)おい! 早く 11 00:03:58,071 --> 00:04:02,075 ・(男性)お七里が来たぞ! (男性)お七里が来たぞ! 12 00:04:02,075 --> 00:04:06,075 (男性)おい! 早く (男性)お七里が来たぞ! 13 00:04:14,087 --> 00:04:17,087 (女性)ほら こんなときに 出歩いちゃ 駄目じゃない 14 00:04:26,099 --> 00:04:33,106 <「お七里さん」それは 藩主自らが 将軍 じきじきに差し出す文書を・ 15 00:04:33,106 --> 00:04:37,106 7里ごとに運送する 人夫のことである> 16 00:04:46,119 --> 00:04:49,122 <お七里には 通行を邪魔する者を・ 17 00:04:49,122 --> 00:04:52,125 場合によっては 3人まで・ 18 00:04:52,125 --> 00:04:56,129 切り捨て御免の特権が 与えられている> 19 00:04:56,129 --> 00:04:59,065 <故に 庶民は お七里さんと聞いただけで・ 20 00:04:59,065 --> 00:05:01,065 恐れおののいたという> 21 00:05:05,071 --> 00:05:09,075 <中でも 紀州の七里人夫は 有名で・ 22 00:05:09,075 --> 00:05:13,079 葵の御紋の文箱を担いで ひた走った> 23 00:05:13,079 --> 00:05:17,079 <この男 飛甚左も その一人である> 24 00:05:26,092 --> 00:05:32,098 (おとし)殺してやる お前なんか 地獄に送ってやる 25 00:05:32,098 --> 00:05:34,098 くたばれ! 26 00:05:38,104 --> 00:05:43,104 (おとし)ちくしょう! 離すもんか (甚左)邪魔だ どけ! 27 00:05:47,113 --> 00:05:49,113 (おとし)待て! 28 00:05:52,118 --> 00:05:54,120 ちきしょう! 29 00:05:54,120 --> 00:05:59,120 (泣き声) 30 00:06:13,072 --> 00:06:17,076 <7里ごとに 設けられてある 七里役所である> 31 00:06:17,076 --> 00:06:20,079 (西久保)何! 七里が 女に斬りつけられたと申すか 32 00:06:20,079 --> 00:06:25,084 (留)へい 宿外れの 松並木ん所に隠れていて いきなり 33 00:06:25,084 --> 00:06:29,088 (西久保)いずれの女だ (留)へい おとしでございますよ 34 00:06:29,088 --> 00:06:33,092 おとし? (留)へい 御存じありませんか? 35 00:06:33,092 --> 00:06:39,098 今は 宿場の酌婦をしておりますが 以前は 確か… 36 00:06:39,098 --> 00:06:43,102 分かった 褒美は取らせる 詳しく聞かせろ 37 00:06:43,102 --> 00:06:45,102 (留)へい! へい 38 00:07:00,053 --> 00:07:03,056 (おゆう)甚左ならば 先刻 御文書を頂いて・ 39 00:07:03,056 --> 00:07:05,058 芙蓉の間に通っておる・ 40 00:07:05,058 --> 00:07:08,061 もし 道中にて そのような異変があらば・ 41 00:07:08,061 --> 00:07:11,064 当の甚左が 黙っているはずがなかろう 42 00:07:11,064 --> 00:07:13,066 (西久保)畏れながら お方様 このことは・ 43 00:07:13,066 --> 00:07:17,070 宿場の留と申す人足が はっきり見たと このように 44 00:07:17,070 --> 00:07:20,073 (おゆう)ならば 目付に申せ 45 00:07:20,073 --> 00:07:22,075 なぜ わざわざ わらわの耳に入れるのじゃ 46 00:07:22,075 --> 00:07:25,075 (西久保)そのことでございます 47 00:07:28,081 --> 00:07:32,085 実は お方様 飛甚左に 斬りつけたのは 女でございます 48 00:07:32,085 --> 00:07:34,087 女? (西久保)はっ 49 00:07:34,087 --> 00:07:39,092 名は おとしとか (おゆう)おとし… 50 00:07:39,092 --> 00:07:46,099 (おとし)ほら御覧よ この体! まだまだ使いものになるよ・ 51 00:07:46,099 --> 00:07:51,104 この体をやろうっていうんだい 誰か いないかい?・ 52 00:07:51,104 --> 00:07:54,104 ええ! いないのかい! 53 00:07:56,109 --> 00:08:02,048 どうなんだい! 飛甚左って男を ばらしてくれりゃいいんだ 54 00:08:02,048 --> 00:08:06,052 (男性たち)飛甚左… (おとし)そしたら 好き勝手さ 55 00:08:06,052 --> 00:08:13,059 ねえ… さんざん抱いて 飽きたら だるま茶屋でも どこでも・ 56 00:08:13,059 --> 00:08:15,061 売り飛ばしたっていいんだよ 57 00:08:15,061 --> 00:08:17,061 どうなんだい 58 00:08:20,066 --> 00:08:24,070 20両にはなるよ ええ! 20両… 20両だよ! 59 00:08:24,070 --> 00:08:28,074 20… 20両だよ (藤助)いらっしゃいまし 60 00:08:28,074 --> 00:08:33,079 (一刀)飯を食わせてもらいたい (藤助)はい どうぞ 奥へ 61 00:08:33,079 --> 00:08:37,079 (おとし)何でい! 男が これだけ がん首そろえやがって 62 00:08:39,085 --> 00:08:42,088 あの 人非人をやろうって男は 誰もいないのかい! ちきしょう 63 00:08:42,088 --> 00:08:45,091 (藤助) ほれ いいかげんにしねえか・ 64 00:08:45,091 --> 00:08:48,094 ほら あーあ…・ 65 00:08:48,094 --> 00:08:50,096 いくら お前が裸になったってな・ 66 00:08:50,096 --> 00:08:54,100 お七里さんを斬ろうなんて 命知らずは いやしねえよ・ 67 00:08:54,100 --> 00:08:57,036 ああ… どうもすいません これは (おとし)何が 「すいません」だ・ 68 00:08:57,036 --> 00:09:01,040 ちくしょう! 酒! 酒がねえぞ・ 69 00:09:01,040 --> 00:09:05,044 何だ てめえら ちくしょう こっち向け! 70 00:09:05,044 --> 00:09:08,047 七里は やらねえのかい! 71 00:09:08,047 --> 00:09:13,052 七里が怖くて 十三里半が食えるかってんだよ 72 00:09:13,052 --> 00:09:15,054 腰抜け!・ 73 00:09:15,054 --> 00:09:19,058 帰るのか お前ら! てめえら 弱虫! 74 00:09:19,058 --> 00:09:22,058 帰れ 帰れ お前らなんか 75 00:09:24,063 --> 00:09:30,069 (おとし) 誰か あいつ 止めとくれよ・ 76 00:09:30,069 --> 00:09:34,073 あいつ 止めてくれ・ 77 00:09:34,073 --> 00:09:40,079 あいつが街道を 通れないようにしておくれよ・ 78 00:09:40,079 --> 00:09:46,085 あいつを 誰か止めとくれよ… 79 00:09:46,085 --> 00:09:51,090 (藤助)どうも お待ち遠さまでございまして・ 80 00:09:51,090 --> 00:09:57,030 あーあ… 酒癖の悪い女子 81 00:09:57,030 --> 00:10:03,036 いや あの今 話に出ました あの七里屋さんというのがね・ 82 00:10:03,036 --> 00:10:07,040 これの 元の亭主でございまして はい・ 83 00:10:07,040 --> 00:10:09,042 何でも 生まれたての赤ん坊を・ 84 00:10:09,042 --> 00:10:12,045 捨てていったというこって ございまして・ 85 00:10:12,045 --> 00:10:17,050 いや 殺したというんで ございますからね かわいそうに・ 86 00:10:17,050 --> 00:10:20,053 風邪ひくんじゃないぞ 87 00:10:20,053 --> 00:10:36,069 ・~ 88 00:10:36,069 --> 00:10:40,073 ・(大五郎)・ 一条 戻り橋 二条の きぐすり屋 89 00:10:40,073 --> 00:10:44,077 ・・ 三条 酒屋に 四条の芝居 90 00:10:44,077 --> 00:10:48,081 ・・ 五条橋 弁慶に 六条の本願寺 91 00:10:48,081 --> 00:10:54,087 ・・ 七条 米相場に 八条の大百姓 大百姓 92 00:10:54,087 --> 00:10:59,087 ・ 一条 戻り橋 二条の きぐすり… 93 00:11:03,029 --> 00:11:07,033 坊や いくつ? 94 00:11:07,033 --> 00:11:11,037 3つ そう 95 00:11:11,037 --> 00:11:14,037 こんなに大きくなるのね 96 00:11:16,042 --> 00:11:18,044 誰と来たの? ちゃん 97 00:11:18,044 --> 00:11:21,047 そう フフフッ 98 00:11:21,047 --> 00:11:26,052 ・ 一条 戻り橋 二条の きぐすり屋 99 00:11:26,052 --> 00:11:28,052 ・ 三条 酒屋に 100 00:11:30,056 --> 00:11:32,058 (藤助) まだ 店は やっておりませんが 101 00:11:32,058 --> 00:11:36,062 (西久保)当方に おとしと申す 酌婦がおるであろう これへ出せ 102 00:11:36,062 --> 00:11:39,065 (藤助)おとしが何か (西久保)いいから 出せ! 103 00:11:39,065 --> 00:11:43,069 (おとし)おとしなら 私ですけど・ 104 00:11:43,069 --> 00:11:45,071 何だい 何しようってんだい 105 00:11:45,071 --> 00:11:47,073 (西久保)昨日 街道において・ 106 00:11:47,073 --> 00:11:52,078 御用途中の七里の通行を 妨害したかどにより 成敗いたす・ 107 00:11:52,078 --> 00:11:54,080 それへ直れ! 108 00:11:54,080 --> 00:11:58,084 (おとし)甚左だね 甚左が殺せって言ったんだね 109 00:11:58,084 --> 00:12:01,087 (西久保)ならば どうする (おとし)ちきしょう 110 00:12:01,087 --> 00:12:03,089 (西久保)観念するんだな (おとし)誰が!・ 111 00:12:03,089 --> 00:12:06,089 あんなやつに殺されて たまるかい! 112 00:12:11,097 --> 00:12:13,097 (おとし)嫌 離せ! 113 00:12:16,102 --> 00:12:19,105 (西久保)待て!・ 114 00:12:19,105 --> 00:12:23,109 何故 邪魔立てする 申せ!・ 115 00:12:23,109 --> 00:12:27,113 返答次第によっては ただでは済まさぬぞ・ 116 00:12:27,113 --> 00:12:29,115 貴様 何者だ! 117 00:12:29,115 --> 00:12:33,119 ここの離れを 一夜の宿に借りた者だ 118 00:12:33,119 --> 00:12:37,123 (西久保)尾羽打ち枯らした 素浪人の分際で・ 119 00:12:37,123 --> 00:12:39,123 許せん! 120 00:12:47,133 --> 00:12:50,133 (西久保)貴様… 引け! 121 00:12:54,140 --> 00:12:57,076 大五郎 122 00:12:57,076 --> 00:12:59,078 世話になった 123 00:12:59,078 --> 00:13:02,081 (おとし)待って! 待ってください 124 00:13:02,081 --> 00:13:07,086 お願いがございます お願いが… 125 00:13:07,086 --> 00:13:10,089 (桑島)騒々しい 何事じゃ 126 00:13:10,089 --> 00:13:13,092 (西久保)これは 御城代様 127 00:13:13,092 --> 00:13:15,094 西久保ではないか (西久保)はっ 128 00:13:15,094 --> 00:13:18,097 その方 今日は 非番ではあるまい 129 00:13:18,097 --> 00:13:21,100 役目をほったらかして 何をしておる 130 00:13:21,100 --> 00:13:26,105 (西久保)はっ 実は おゆうのお方様の命により… 131 00:13:26,105 --> 00:13:30,109 おゆうの方様の? (西久保)はっ 132 00:13:30,109 --> 00:13:34,113 昨日 七里の通行を妨げた 不届き者があり・ 133 00:13:34,113 --> 00:13:36,115 これを斬ってまいれと (桑島)それは・ 134 00:13:36,115 --> 00:13:40,119 お方様のなさることではあるまい (西久保)はっ 135 00:13:40,119 --> 00:13:43,122 政に関わる 全てのことは 殿がなさること 136 00:13:43,122 --> 00:13:47,126 いかに 殿の御寵愛深き 御側室とは申せ・ 137 00:13:47,126 --> 00:13:52,131 近頃 藩政に関わる御発言が多すぎる 138 00:13:52,131 --> 00:13:56,135 殿が 奥方と共に 江戸表に おられることを よいことに・ 139 00:13:56,135 --> 00:13:59,071 藩を私するような 勝手極まる振る舞いは・ 140 00:13:59,071 --> 00:14:02,071 誠に目に余る ・(おゆう)頼母 141 00:14:07,079 --> 00:14:10,082 わらわの どこが 目に余るのじゃ 142 00:14:10,082 --> 00:14:12,084 殿の お留守の間・ 143 00:14:12,084 --> 00:14:15,087 わらわが お城を守って どこが悪い 144 00:14:15,087 --> 00:14:21,093 その方 陰に回って こそこそと わらわを中傷しているが・ 145 00:14:21,093 --> 00:14:24,096 わらわを お城から 追い出そうとしても 無駄じゃ・ 146 00:14:24,096 --> 00:14:29,101 そのようなこと 殿が お許しになると思うか! 147 00:14:29,101 --> 00:14:32,104 よいか 頼母! わらわに盾をつくことは・ 148 00:14:32,104 --> 00:14:34,106 殿に盾をつくことじゃ! 149 00:14:34,106 --> 00:14:37,109 覚えておくがよい! 150 00:14:37,109 --> 00:14:41,113 西久保 首尾はどうじゃ (西久保)はっ 151 00:14:41,113 --> 00:14:44,116 それが 思いも寄らぬ 邪魔が入り… 152 00:14:44,116 --> 00:14:50,122 あの… いかがいたしましょう 手勢を多くしまして いま一度 153 00:14:50,122 --> 00:14:52,122 ええい! もうよい 154 00:15:05,071 --> 00:15:08,074 (おとし)これを 御覧ください 155 00:15:08,074 --> 00:15:14,080 この子が死んで 3年もたつのに まだ名前がないんです 156 00:15:14,080 --> 00:15:17,083 あの人が 付けてくれないからです 157 00:15:17,083 --> 00:15:23,089 あの人は… 飛甚左は そういうやつなんです 158 00:15:23,089 --> 00:15:26,092 (おゆう)甚左のようじゃのう 159 00:15:26,092 --> 00:15:29,095 (甚左)はっ? (おゆう)池のこいじゃ・ 160 00:15:29,095 --> 00:15:33,099 泳ぐことしか知らぬ 161 00:15:33,099 --> 00:15:37,103 そちは 走ることしか知らぬ 162 00:15:37,103 --> 00:15:42,108 昔から… わらわが お城に上がる ずっと前・ 163 00:15:42,108 --> 00:15:47,113 まだ 染め物屋の 小さな娘だったころから・ 164 00:15:47,113 --> 00:15:50,116 少しも変わらぬ 165 00:15:50,116 --> 00:15:57,116 おとしという女 わらわが命じて 今朝ほど斬らせた 166 00:15:59,058 --> 00:16:01,060 (おゆう)藩の運命を左右する・ 167 00:16:01,060 --> 00:16:07,066 大事な御文書を運ぶ 重い御用を務める お前 168 00:16:07,066 --> 00:16:10,069 心に 僅かでも 乱れがあってはならぬゆえ・ 169 00:16:10,069 --> 00:16:13,072 あえて そうしたのじゃ 170 00:16:13,072 --> 00:16:16,075 何か不足か? (甚左)いいえ 171 00:16:16,075 --> 00:16:21,080 お方様のお心遣い かたじけなく 172 00:16:21,080 --> 00:16:23,080 では 173 00:16:25,084 --> 00:16:28,087 (おとし)あの人は それは 御用熱心なんです・ 174 00:16:28,087 --> 00:16:33,092 熱心過ぎて 気違いじみているんです・ 175 00:16:33,092 --> 00:16:36,095 うちにいることは めったになく・ 176 00:16:36,095 --> 00:16:41,100 私が 赤ちゃんを産んだときも あの人は 留守でした・ 177 00:16:41,100 --> 00:16:46,105 めおとらしい語り合いもない 寂しい毎日・ 178 00:16:46,105 --> 00:16:50,109 でも それは 御用のためだから しかたのないことだと・ 179 00:16:50,109 --> 00:16:53,112 自分に 言い聞かせてきたんです 180 00:16:53,112 --> 00:16:57,049 ところが 生まれて 3日目 181 00:16:57,049 --> 00:17:00,052 赤ちゃんが熱を出して 苦しみだしたんです 182 00:17:00,052 --> 00:17:05,052 (赤ん坊の泣き声) 183 00:17:07,059 --> 00:17:11,063 《しっかりして 坊や》 184 00:17:11,063 --> 00:17:16,068 (赤ん坊の泣き声) 185 00:17:16,068 --> 00:17:28,080 ・~ 186 00:17:28,080 --> 00:17:30,082 (おとし) お医者さんのいる宿場までは・ 187 00:17:30,082 --> 00:17:33,085 女の足では 丸一日かかってしまう・ 188 00:17:33,085 --> 00:17:36,088 でも 街道に出れば あの人に会えるかもしれない・ 189 00:17:36,088 --> 00:17:39,088 あの人なら 一時半もあれば… 190 00:17:41,093 --> 00:17:46,098 (おとき)早くしなければ 早くしなければ 赤ちゃんが…・ 191 00:17:46,098 --> 00:17:51,103 私は 祈るような気持ちで 待っていました 192 00:17:51,103 --> 00:17:54,106 (おとし)《あんた! 坊やが… 坊やの具合が悪いんだよ》・ 193 00:17:54,106 --> 00:17:57,042 《早く お医者さんに知らせとくれ》・ 194 00:17:57,042 --> 00:18:00,045 《ねえ あんた》 (甚左)《御用の途中だ!》 195 00:18:00,045 --> 00:18:03,048 (おとし)《あんた! 待っとくれ 赤ちゃんが…》・ 196 00:18:03,048 --> 00:18:06,051 《あんた!》 197 00:18:06,051 --> 00:18:10,055 (甚左)《ええい! 御用の途中だ》 198 00:18:10,055 --> 00:18:12,057 (おとし)「御用の途中だ」・ 199 00:18:12,057 --> 00:18:15,060 あの人の ぞっとするような 冷ややかな口調も・ 200 00:18:15,060 --> 00:18:19,064 そのときの私は 忘れていました・ 201 00:18:19,064 --> 00:18:22,067 早く 一刻も早く・ 202 00:18:22,067 --> 00:18:26,067 ただ 無我夢中で走りました 203 00:19:00,039 --> 00:19:02,041 (おとし)《坊や》 204 00:19:02,041 --> 00:19:05,044 《坊や…》 205 00:19:05,044 --> 00:19:10,049 (おとしのすすり泣き) 206 00:19:10,049 --> 00:19:13,052 (おとし)《坊や》 207 00:19:13,052 --> 00:19:18,057 (おとしの泣き声) 208 00:19:18,057 --> 00:19:25,064 (おとし)あの人が帰ってきたのは それから 7日たった朝でした・ 209 00:19:25,064 --> 00:19:32,071 私は あの人に ありったけの恨みを 投げつけました・ 210 00:19:32,071 --> 00:19:37,076 子供を殺したのは 他でもない 父親のお前だとまで言いました・ 211 00:19:37,076 --> 00:19:40,076 だって そうじゃありませんか 212 00:19:42,081 --> 00:19:48,087 自分の血を分けた たった一人の子供が・ 213 00:19:48,087 --> 00:19:52,091 死にかけていたっていうのに・ 214 00:19:52,091 --> 00:19:57,029 あの人は 私が いくらなじっても 貝のように口を閉ざして・ 215 00:19:57,029 --> 00:20:01,033 何も言いません それどころか・ 216 00:20:01,033 --> 00:20:05,037 涙もかれた私に あいつは・ 217 00:20:05,037 --> 00:20:10,037 三くだり半を… 離縁状を たたきつけたんです 218 00:20:12,044 --> 00:20:15,047 《お前さん これは何だい》 219 00:20:15,047 --> 00:20:17,049 《私に 出ていけってのかい》 220 00:20:17,049 --> 00:20:20,052 《私が一体 何をしたっていうんだい》 221 00:20:20,052 --> 00:20:23,055 《こんな理不尽な ばかな話ってあるかい》・ 222 00:20:23,055 --> 00:20:26,058 《何とか言ったらどうなんだい》・ 223 00:20:26,058 --> 00:20:28,060 《3年も連れ添った私が・ 224 00:20:28,060 --> 00:20:30,060 どうして 離縁されなきゃなんないんだよ》 225 00:20:32,064 --> 00:20:34,064 《この家は お前にやるよ》 226 00:20:37,069 --> 00:20:39,071 (おとし)《待っとくれ》 227 00:20:39,071 --> 00:20:44,076 《女だね! 女ができたんだね ええ! そうなんだろう》 228 00:20:44,076 --> 00:20:48,080 (甚左)《ばかなことを言うな》 (おとし)《じゃあ 他に何が》 229 00:20:48,080 --> 00:20:51,083 《私は 何も悪いことをした 覚えはないよ》 230 00:20:51,083 --> 00:20:56,088 《言っとくれよ お前さんの 気に入らない所があったら直すよ》 231 00:20:56,088 --> 00:20:58,023 《ねえ だから 行かないでおくれ》 232 00:20:58,023 --> 00:21:03,028 《お前がいたんじゃ 御用が務まらねえ》 233 00:21:03,028 --> 00:21:07,032 (おとし) 《お前さん 行かないでおくれ》・ 234 00:21:07,032 --> 00:21:09,032 《お前さん!》 235 00:21:24,049 --> 00:21:28,053 (泣き声) 236 00:21:28,053 --> 00:21:31,056 (おとし) 悔しくって 情けなくって・ 237 00:21:31,056 --> 00:21:33,058 御用が そんなに…・ 238 00:21:33,058 --> 00:21:36,061 子供の命や 女房よりも 大事だなんて 239 00:21:36,061 --> 00:21:39,061 (泣き声) 240 00:21:44,069 --> 00:21:47,072 《邪魔してやる》 241 00:21:47,072 --> 00:21:51,076 《あいつの足を止めてやるんだ》 242 00:21:51,076 --> 00:21:56,081 (おとし)それから 甚左と私の 修羅場が始まったんです 243 00:21:56,081 --> 00:21:59,084 《お前の子だよ 名前がないんだよ!》 244 00:21:59,084 --> 00:22:02,084 《名前を付けとくれよ 名前を!》 245 00:22:05,090 --> 00:22:07,092 (おとし)《人でなし!》 246 00:22:07,092 --> 00:22:23,108 ・~ 247 00:22:23,108 --> 00:22:25,110 (おとし)《ちきしょう!》・ 248 00:22:25,110 --> 00:22:28,113 《人が 首をつろうっていうのに 見向きもしやがらないのかい!》 249 00:22:28,113 --> 00:22:31,116 《薄情者!》・ 250 00:22:31,116 --> 00:22:34,119 《離すもんか!》 (甚左)《離せ!》 251 00:22:34,119 --> 00:22:36,121 (おとし)《行かせるもんか》・ 252 00:22:36,121 --> 00:22:39,124 《ちきしょう!》 253 00:22:39,124 --> 00:22:42,127 (甚左)《離しやがれ》 254 00:22:42,127 --> 00:22:44,129 (おとし)《待て!》 255 00:22:44,129 --> 00:22:48,133 (おとしの泣き声) 256 00:22:48,133 --> 00:22:52,137 (おとし)憎んでも 憎みきれない 257 00:22:52,137 --> 00:22:54,139 私から 何もかも奪って・ 258 00:22:54,139 --> 00:23:00,078 それなのに 街道を走る あの人の足音だけが・ 259 00:23:00,078 --> 00:23:03,078 耳の底に がんがん響くんです 260 00:23:05,083 --> 00:23:09,087 お願い あの人の足を止めて 261 00:23:09,087 --> 00:23:11,089 それはできぬ 262 00:23:11,089 --> 00:23:13,091 なぜでございます 263 00:23:13,091 --> 00:23:16,094 あなた様ほどの お腕前なら どうして できないことが 264 00:23:16,094 --> 00:23:19,097 よしんば わしが 甚左を斬ったとしても・ 265 00:23:19,097 --> 00:23:23,101 その方の耳の奥には・ 266 00:23:23,101 --> 00:23:27,105 あの足音が残るであろう 267 00:23:27,105 --> 00:23:32,105 その音は 誰にも消すことはできぬ 268 00:23:37,115 --> 00:23:39,115 ああ… 坊や 269 00:23:41,119 --> 00:23:45,123 あの子が生きていれば・ 270 00:23:45,123 --> 00:23:49,123 ちょうど この坊やくらいに 271 00:23:57,069 --> 00:23:59,071 甚左か 272 00:23:59,071 --> 00:24:01,073 そこで 何をしておる 273 00:24:01,073 --> 00:24:04,076 おとしが 死んだと聞いたものですから 274 00:24:04,076 --> 00:24:06,078 あんた… 275 00:24:06,078 --> 00:24:08,080 何しに来たんだい! 276 00:24:08,080 --> 00:24:13,085 そうか 私が死んだかどうか 確かめに来たんだね 277 00:24:13,085 --> 00:24:16,088 人殺し! (甚左)俺じゃねえ! 278 00:24:16,088 --> 00:24:21,093 お前を斬ろうとしたのは おゆうの方様だ 279 00:24:21,093 --> 00:24:23,095 (おとし)おゆうの方? 280 00:24:23,095 --> 00:24:26,098 その女と お前と どういう関係があるんだい 281 00:24:26,098 --> 00:24:29,101 もう 俺の邪魔をするのは やめてくれ 282 00:24:29,101 --> 00:24:31,101 今度こそ殺される 283 00:24:58,063 --> 00:25:00,063 (障子の開く音) 284 00:25:05,070 --> 00:25:07,070 (おゆう)待たせたのう 285 00:25:10,075 --> 00:25:16,081 さあ 甚左 今日は水入らずじゃ こっちへ来や 286 00:25:16,081 --> 00:25:20,085 かような所へ 私を呼び出されて 御用向きは 何でございますか 287 00:25:20,085 --> 00:25:23,088 フフフ… 288 00:25:23,088 --> 00:25:28,093 そう しゃちほこ張っていては 話もできぬではないか 289 00:25:28,093 --> 00:25:30,095 さあ 290 00:25:30,095 --> 00:25:35,100 とにかく 一口 (甚左)いいえ 私は不調法ですから 291 00:25:35,100 --> 00:25:38,103 御用のことならば 心配せずともよい 292 00:25:38,103 --> 00:25:41,103 今日は 他の者に代わらせてある 293 00:25:44,109 --> 00:25:47,112 せっかく このような座を設けたのに・ 294 00:25:47,112 --> 00:25:54,119 私の気持ちが お前に分からぬはずはなかろう 295 00:25:54,119 --> 00:25:59,119 お前は 覚えておらぬであろうが もう 5~6年になる 296 00:26:01,059 --> 00:26:08,066 お前は御用で 御城下の 私の家の前を走って通った・ 297 00:26:08,066 --> 00:26:13,071 文箱を担いで 脇目も振らぬ お前の姿を・ 298 00:26:13,071 --> 00:26:17,075 一度でもいいから 振り向かせてやりたい 299 00:26:17,075 --> 00:26:22,080 男という男は 全て 私を振り返るのに・ 300 00:26:22,080 --> 00:26:28,080 なぜか 甚左だけが ちらとも 私を見ようとしなかった 301 00:26:31,089 --> 00:26:35,093 だから 私は花を投げた 302 00:26:35,093 --> 00:26:39,097 お前は それを踏みにじって 行ってしまった 303 00:26:39,097 --> 00:26:42,100 私は 存じませんでした 304 00:26:42,100 --> 00:26:45,103 そのとき 私は決心した 305 00:26:45,103 --> 00:26:50,103 いつか 必ず お前を 私の足元に ひざまずかせてやる 306 00:26:52,110 --> 00:26:57,110 私の姿形 私の力の前に… 307 00:26:59,051 --> 00:27:02,054 フフッ 308 00:27:02,054 --> 00:27:07,054 遠い昔の少女のころの話じゃ 309 00:27:10,062 --> 00:27:15,067 さあ 甚左 私の胸は このように高鳴っている 310 00:27:15,067 --> 00:27:18,070 甚左 抱いておくれ (甚左)お許しください 311 00:27:18,070 --> 00:27:22,070 甚左! (甚左)お方様 お許しください 312 00:27:32,084 --> 00:27:39,084 甚左 今日のこと 一生忘れぬ 313 00:28:00,045 --> 00:28:04,049 (おゆう)何じゃと!? わらわに お城より 出ていけと申すのか! 314 00:28:04,049 --> 00:28:07,052 はい さようでございまする 315 00:28:07,052 --> 00:28:10,055 アハハ… 316 00:28:10,055 --> 00:28:12,057 その方 狂ったのか? 317 00:28:12,057 --> 00:28:15,060 殿の御寵愛を 一身に受けている この わらわに・ 318 00:28:15,060 --> 00:28:19,064 何を たわけたことを 無礼がすぎる! 319 00:28:19,064 --> 00:28:23,068 一体 わらわが 何をした というのうじゃ 申してみよ 320 00:28:23,068 --> 00:28:27,072 この夜更けに わざわざ そのようなことを言ってくるには・ 321 00:28:27,072 --> 00:28:29,074 理由があろう? 322 00:28:29,074 --> 00:28:31,076 ならば 申し上げる 323 00:28:31,076 --> 00:28:34,079 おゆう様 あなたは 今日 円明寺へ・ 324 00:28:34,079 --> 00:28:38,083 何をしに 行かれたのでございまするか 325 00:28:38,083 --> 00:28:40,085 亡き父の菩提を弔いにじゃ 326 00:28:40,085 --> 00:28:42,087 さる 男と一室に籠もって・ 327 00:28:42,087 --> 00:28:44,089 御酒を召し上がりながらで ございまするか? 328 00:28:44,089 --> 00:28:48,093 なぜ それを (桑島)お認めになりましたな・ 329 00:28:48,093 --> 00:28:50,095 ハハハ… 330 00:28:50,095 --> 00:28:53,098 この度が 初めてなら ともかく・ 331 00:28:53,098 --> 00:28:56,101 殿が お留守というと 目に余る御乱行 332 00:28:56,101 --> 00:28:59,037 その上 あなたは その時々の気分一つで・ 333 00:28:59,037 --> 00:29:03,041 才ある者を陥れ その お役を解き・ 334 00:29:03,041 --> 00:29:06,044 取り柄のない男を 重く用いてこられた 335 00:29:06,044 --> 00:29:11,044 まるで 人形の首でも すげ替えるように 336 00:29:13,051 --> 00:29:17,055 (桑島)間もなく 殿が 江戸より お帰りになられる・ 337 00:29:17,055 --> 00:29:19,057 それ以前に 城中をお去りなされ・ 338 00:29:19,057 --> 00:29:24,062 それが あなたに残された ただ一つの道です 339 00:29:24,062 --> 00:29:28,066 嫌だと言ったら どうする 340 00:29:28,066 --> 00:29:31,069 (桑島)致し方ございません 341 00:29:31,069 --> 00:29:33,071 円明寺でのことをはじめ・ 342 00:29:33,071 --> 00:29:37,075 先年 城下の若い能面師を ひそかに 城中へ引き入れたこと 343 00:29:37,075 --> 00:29:39,077 更に その前年には・ 344 00:29:39,077 --> 00:29:42,080 江戸の連歌師を 自殺に追いやったことなど・ 345 00:29:42,080 --> 00:29:47,085 全てを 包み隠さず 殿に申し上げねばなりますまい 346 00:29:47,085 --> 00:29:52,090 待て 頼母 私が悪かった 悔い改める 347 00:29:52,090 --> 00:29:55,093 その方の言うことは 何でも聞きます 348 00:29:55,093 --> 00:29:59,093 ですから 殿に申し上げることだけは 349 00:30:01,032 --> 00:30:04,035 私は お城から出たくない・ 350 00:30:04,035 --> 00:30:07,038 私は 思い上がっていました 351 00:30:07,038 --> 00:30:11,042 今 それが はっきり分かったのです 352 00:30:11,042 --> 00:30:18,049 ですから 頼母 どうか 私を許して 353 00:30:18,049 --> 00:30:21,049 もはや 手遅れでございます 354 00:30:29,060 --> 00:30:35,066 あなたは 自らの命を・ 355 00:30:35,066 --> 00:30:37,066 縮めて… 356 00:30:40,071 --> 00:30:45,076 自ら 命を縮めるとは どのような意味でしょうか 357 00:30:45,076 --> 00:30:47,078 (おゆう)そのようなことは どうでもよい 358 00:30:47,078 --> 00:30:50,081 それより 早く医者じゃ 359 00:30:50,081 --> 00:30:53,084 桑島頼母は はやり病にて病死 360 00:30:53,084 --> 00:30:58,023 城中に まん延するのを防ぐため 死体は 即刻 埋葬する 361 00:30:58,023 --> 00:31:01,023 よいな? (西久保)かしこまりました 362 00:31:42,067 --> 00:31:44,067 (西久保)ええい 引け! 363 00:31:54,079 --> 00:31:58,083 (甚左)ありがとうございます あなた様は いつぞやの… 364 00:31:58,083 --> 00:32:03,088 あの者たちに 心当たりはないか? 一向に 365 00:32:03,088 --> 00:32:05,090 おゆうの方の 手の者かもしれぬ 366 00:32:05,090 --> 00:32:08,093 なぜ おゆうの方様が? 367 00:32:08,093 --> 00:32:10,095 円明寺の一件だ 368 00:32:10,095 --> 00:32:13,098 その方が はねつけたのを 恨みに思っているのかもしれぬ 369 00:32:13,098 --> 00:32:17,102 そんな… 心外でございます 370 00:32:17,102 --> 00:32:23,108 城中にて 権威を振るっている女 これで 諦めることはあるまい 371 00:32:23,108 --> 00:32:28,108 街道を走るのは危険だ 身を潜めた方がよい 372 00:32:30,115 --> 00:32:32,117 ありがとうございます 373 00:32:32,117 --> 00:32:37,122 ですが 私は 走ることを やめるわけにはいきません 374 00:32:37,122 --> 00:32:40,125 走る他 能のない男 375 00:32:40,125 --> 00:32:45,125 走ることをやめたとき それは 私が死ぬときです 376 00:32:47,132 --> 00:32:49,132 では 377 00:33:03,081 --> 00:33:05,083 ・(おゆう)西久保 378 00:33:05,083 --> 00:33:08,086 お方様! どうして ここへ? 379 00:33:08,086 --> 00:33:11,089 今夜のこと 誰に 許しを得てやったのじゃ 380 00:33:11,089 --> 00:33:15,093 (西久保)はっ しかし おゆう様・ 381 00:33:15,093 --> 00:33:18,096 円明寺の一件 甚左という 生き証人がいるかぎり・ 382 00:33:18,096 --> 00:33:21,099 お方様の身は 安全ではございません 383 00:33:21,099 --> 00:33:24,102 甚左は お方様の意に背いた男 384 00:33:24,102 --> 00:33:28,106 このまま 放置しておいては 殿に何をしゃべられるやも 385 00:33:28,106 --> 00:33:30,108 だから 闇討ちにするというのか (西久保)はい 386 00:33:30,108 --> 00:33:35,113 たわけ者! その方 甚左が お七里であることを忘れたのか・ 387 00:33:35,113 --> 00:33:37,115 お七里が 道中にて・ 388 00:33:37,115 --> 00:33:40,118 不審な死を遂げたときの御詮議が どんなに厳しいものか 389 00:33:40,118 --> 00:33:42,120 場合によっては 殿自ら・ 390 00:33:42,120 --> 00:33:46,124 じきじきに お調べになることさえ あるのだぞ!・ 391 00:33:46,124 --> 00:33:49,127 まして 飛甚左は 腕前と健脚を認められ・ 392 00:33:49,127 --> 00:33:52,130 殿より 目をかけられている男・ 393 00:33:52,130 --> 00:33:57,068 お前たちの襲撃は この留が 一部始終 見ているのだぞ!・ 394 00:33:57,068 --> 00:34:00,071 これが 留であったから いいようなものの・ 395 00:34:00,071 --> 00:34:04,075 万一 目付であったら それこそ 身の破滅じゃ 396 00:34:04,075 --> 00:34:08,079 (西久保)それは 分かっております といって他に方法は (おゆう)ある 397 00:34:08,079 --> 00:34:11,082 (西久保)はっ? (おゆう)我らが 手を汚さずとも・ 398 00:34:11,082 --> 00:34:17,088 必ず成功する 良い方法がな (西久保)それは どのような? 399 00:34:17,088 --> 00:34:21,092 (おゆう)女の気持ちは 格別のもの 400 00:34:21,092 --> 00:34:25,096 わらわに 死ぬほどの恥辱を与えた男 401 00:34:25,096 --> 00:34:31,102 それに ふさわしい 死にざまがあるはずじゃ フフフ… 402 00:34:31,102 --> 00:34:33,102 (おとし)さあ どうぞ 403 00:34:40,111 --> 00:34:46,117 (おゆう)今日は私 甚左殿のことで あなたと 泣きに来ました 404 00:34:46,117 --> 00:34:52,117 (おとし)えっ? あの… お方様と甚左とは どういう? 405 00:34:58,062 --> 00:35:02,066 お方様 おっしゃってください 406 00:35:02,066 --> 00:35:05,066 泣きに来たとは どういうことなんですか? 407 00:35:08,072 --> 00:35:13,077 おとしさん 私と甚左殿とは・ 408 00:35:13,077 --> 00:35:16,080 もう 3年も前から・ 409 00:35:16,080 --> 00:35:21,080 殿の目を盗んで忍び会い 枕を共に 410 00:35:24,088 --> 00:35:27,091 あの人の力に負けたんです 411 00:35:27,091 --> 00:35:32,096 あの人は 私を ねじ伏せて こう言いました 412 00:35:32,096 --> 00:35:39,103 おとしとは別れる あいつには 飽き飽きしているんだ・ 413 00:35:39,103 --> 00:35:44,108 俺の言うことを聞け 決して 悪いようにはしないと 414 00:35:44,108 --> 00:35:47,111 し… 信じられません そんな 415 00:35:47,111 --> 00:35:53,117 (おゆう)もっともですわ 側室である身が・ 416 00:35:53,117 --> 00:36:00,058 このような 恥知らずな大罪を 犯しているとは 誰が信じましょう 417 00:36:00,058 --> 00:36:05,063 でも おとしさん 私は ありのままを言っているのです 418 00:36:05,063 --> 00:36:09,067 じゃあ 甚左は あなたが欲しいために・ 419 00:36:09,067 --> 00:36:13,071 私に 三くだり半を突きつけたって おっしゃるんですね? 420 00:36:13,071 --> 00:36:18,071 そのとおりです あなたは 裏切られたのです 421 00:36:20,078 --> 00:36:26,078 そして 私も今 あの人から 捨てられようとしている 422 00:36:30,088 --> 00:36:33,091 あなたなら きっと 私の この気持ち・ 423 00:36:33,091 --> 00:36:35,091 分かってくださるでしょう? 424 00:36:39,097 --> 00:36:42,100 私は もう生きてはいけません 425 00:36:42,100 --> 00:36:47,100 あの人を殺して 私も死にます 426 00:36:50,108 --> 00:36:56,114 あの人は もう いくら待っても 帰ってこないんだわ 427 00:36:56,114 --> 00:37:13,064 ・~ 428 00:37:13,064 --> 00:37:19,070 もはや あの世にしか 幸せは 残っていないのです 429 00:37:19,070 --> 00:37:22,073 《知らなかった》・ 430 00:37:22,073 --> 00:37:29,073 《あの人が そんな… そんな人間だったとは》 431 00:38:10,054 --> 00:38:15,059 ちきしょう うそばっかり 432 00:38:15,059 --> 00:38:19,063 (おとし)《あんた! 坊やの… 坊やの具合が悪いんだよ》・ 433 00:38:19,063 --> 00:38:21,065 《早く… 早く お医者に 知らせておくれよ あんた…》 434 00:38:21,065 --> 00:38:24,068 (甚左)《御用の途中だ!》 (おとし)《あんた あんた!》・ 435 00:38:24,068 --> 00:38:26,068 《坊やが!》 436 00:38:30,074 --> 00:38:36,074 そうだ あれが あいつの正体なんだ 437 00:38:40,084 --> 00:38:43,087 何だい (留)おとし お前・ 438 00:38:43,087 --> 00:38:46,090 こいつが 欲しいんだろう 439 00:38:46,090 --> 00:38:52,096 お前がいると思ってよ お方様から 借りてきてやったんだぜ 440 00:38:52,096 --> 00:38:54,096 (おとし)えっ? 441 00:38:59,036 --> 00:39:05,036 甚左は 私がやるよ 私が殺す! 442 00:39:14,051 --> 00:39:17,054 (留)あそこの 地蔵さんの所だい・ 443 00:39:17,054 --> 00:39:21,058 向こうからは 見えねえし 絶対 外しっこねえぜ・ 444 00:39:21,058 --> 00:39:27,064 それによ 甚左は あの地蔵の前で 必ず わらじを取り替える・ 445 00:39:27,064 --> 00:39:31,064 へっ そのときを狙えばいいんだ 訳はねえよ 446 00:39:33,070 --> 00:39:37,074 (留)ヘヘヘ… そうだ その要領だ 447 00:39:37,074 --> 00:39:41,078 これで お前も 念願が かなうってもんだな・ 448 00:39:41,078 --> 00:39:43,078 だろ? おとし 449 00:40:23,054 --> 00:40:26,057 出たのか (西久保)はっ 間もなく・ 450 00:40:26,057 --> 00:40:28,059 地蔵尊辺りに かかるころかと 451 00:40:28,059 --> 00:40:32,063 これで甚左は 痴話げんかの果てに 死亡ということに… 452 00:40:32,063 --> 00:40:37,068 万事 お方様の狙いどおりで ございますな 453 00:40:37,068 --> 00:40:39,068 さあ かごをやれ 454 00:41:25,049 --> 00:41:27,051 (留)今だ やれ! 455 00:41:27,051 --> 00:41:29,051 (銃声) 456 00:41:31,055 --> 00:41:33,055 おとし 457 00:41:35,059 --> 00:41:38,059 外した! む… 胸だ 胸を狙え! 458 00:41:46,070 --> 00:41:48,070 あんた… 459 00:41:51,075 --> 00:41:54,078 (西久保)ばか者! なぜ撃たん (おとし)あっ! 460 00:41:54,078 --> 00:41:56,080 (西久保)撃て! 461 00:41:56,080 --> 00:41:58,080 (銃声) 462 00:42:04,088 --> 00:42:08,088 (役人)逃がすな! (役人)追え! 463 00:42:11,095 --> 00:42:13,095 (役人)待て! 464 00:42:15,099 --> 00:42:17,101 (役人)捕まえろ! 465 00:42:17,101 --> 00:42:20,104 (役人)待て! 466 00:42:20,104 --> 00:42:23,107 (役人)捕まえろ! (役人たち)おっ! 467 00:42:23,107 --> 00:42:38,122 ・~ 468 00:42:38,122 --> 00:42:40,122 (役人)かかれ! 469 00:42:43,127 --> 00:42:45,129 (留)あーっ! 470 00:42:45,129 --> 00:42:49,133 (西久保)おのれ また貴様か! ええい 斬れ! 471 00:42:49,133 --> 00:43:09,086 ・~ 472 00:43:09,086 --> 00:43:14,091 ・~ 473 00:43:14,091 --> 00:43:16,091 (西久保)ああ… 474 00:43:18,095 --> 00:43:21,098 (おゆう)戻せ! お城に戻すのじゃ 475 00:43:21,098 --> 00:43:33,110 ・~ 476 00:43:33,110 --> 00:43:35,110 さあ 早く戻るのじゃ! 477 00:43:40,117 --> 00:43:43,120 (おゆう)誰じゃ お前は! 478 00:43:43,120 --> 00:43:48,120 刺客 子連れ狼 子連れ狼? 479 00:43:51,128 --> 00:43:55,132 助けて… お願い 480 00:43:55,132 --> 00:43:57,132 助けて! 481 00:44:01,072 --> 00:44:06,077 城中に 狂い咲いた 毒花一輪 482 00:44:06,077 --> 00:44:09,080 摘み取ってくれいと頼まれて… 483 00:44:09,080 --> 00:44:13,080 あっ! ああ… 484 00:44:25,096 --> 00:44:28,096 (おとし)あんた! あんた! 485 00:44:33,104 --> 00:44:35,104 (おとし)あんた! 486 00:44:38,109 --> 00:44:41,112 (おとし)あんた・ 487 00:44:41,112 --> 00:44:44,115 あんた しっかりして! 488 00:44:44,115 --> 00:44:49,120 こんな体んなっても まだお城へ… 無理だよ 死んじまうよ 489 00:44:49,120 --> 00:44:55,126 あんたが死んじまったら あたしゃ どうすりゃいいんだい!・ 490 00:44:55,126 --> 00:45:01,065 あんた… 何? 何… 491 00:45:01,065 --> 00:45:04,065 い… 位はい 492 00:45:09,073 --> 00:45:12,076 こ… これかい? 493 00:45:12,076 --> 00:45:15,076 どうしようっていうんだよ えっ? どうするんだい? 494 00:45:17,081 --> 00:45:37,101 ・~ 495 00:45:37,101 --> 00:45:40,104 ・~ 496 00:45:40,104 --> 00:45:42,104 (おとし)「じんきち」 497 00:45:45,109 --> 00:45:47,109 お前さん! 498 00:45:49,113 --> 00:45:54,118 (甚左)こ… これを し… 城へ 499 00:45:54,118 --> 00:45:57,054 分かった 分かった 分かったよ! 500 00:45:57,054 --> 00:45:59,054 おとし… 501 00:46:03,060 --> 00:46:05,060 勘弁してくれ 502 00:46:10,067 --> 00:46:14,067 お前さん! お前さん! 503 00:46:18,075 --> 00:46:23,080 (おとしの泣き声) 504 00:46:23,080 --> 00:46:37,080 ・~ 505 00:46:39,096 --> 00:46:41,096 拝様 506 00:46:44,101 --> 00:46:49,106 見てください! 子供の名前です 507 00:46:49,106 --> 00:46:52,109 この人が 付けてくれたんです 508 00:46:52,109 --> 00:46:55,112 「じんきち」 509 00:46:55,112 --> 00:46:59,049 走ることしか知らなかった男 510 00:46:59,049 --> 00:47:05,055 街道が 彼の修羅場 戦場であったのであろう 511 00:47:05,055 --> 00:47:25,075 ・~ 512 00:47:25,075 --> 00:47:29,079 ・~ 513 00:47:29,079 --> 00:47:35,085 <おとしと 甚左 二人が 街道に繰り広げた 修羅場は・ 514 00:47:35,085 --> 00:47:39,089 甚左の死によって終わった> 515 00:47:39,089 --> 00:47:44,094 <街道を ひた走る飛甚左の姿は 二度と見られない> 516 00:47:44,094 --> 00:47:46,096 <おとしが それを いかに・ 517 00:47:46,096 --> 00:47:49,099 懐かしんでいるか 知っているのは・ 518 00:47:49,099 --> 00:47:55,105 今日も 冥府魔道に生きる 拝一刀だけであった> 519 00:47:55,105 --> 00:48:08,105 ・~ 520 00:48:12,056 --> 00:48:15,059 <旅を続ける親子 豆庄と ちえ> 521 00:48:15,059 --> 00:48:19,063 <豆庄は 江戸で お上から 十手を預かる 目明しである> 522 00:48:19,063 --> 00:48:24,068 <2人は 旅の途中 拝一刀が 刺客の依頼を受けるのを見た> 523 00:48:24,068 --> 00:48:28,072 <一刀は 刺客の相手 道中奉行の行列を襲った> 524 00:48:28,072 --> 00:48:32,076 <そして その一刀 目がけて 飛んでくる 五月雨捕縄> 525 00:48:32,076 --> 00:48:35,076 <御用だ 子連れ狼 次回…> 526 00:49:00,070 --> 00:49:02,106 (八木莉可子)宣誓! (吉田鋼太郎)宣誓!新登場の生しっとりパンは! 527 00:49:02,106 --> 00:49:04,141 パンは「生」でうまくなることを! 528 00:49:04,141 --> 00:49:08,078 ≪しとふわぁ! しともちぃ! しとむちぃ!≫ 529 00:49:08,078 --> 00:49:10,748 という食感で誓います! あっずるい! 530 00:49:10,748 --> 00:49:13,083 誓いまふ! 誓いまふ!