1 00:02:10,046 --> 00:02:12,048 <小高い丘の 城跡の・ 2 00:02:12,048 --> 00:02:15,051 崩れかけた あずまやで・ 3 00:02:15,051 --> 00:02:19,055 その子は 父を待っていた> 4 00:02:19,055 --> 00:02:21,057 <この日の 朝には・ 5 00:02:21,057 --> 00:02:23,059 帰るはずの父であった> 6 00:02:23,059 --> 00:02:28,064 <それが 3つ目の朝となり 4つ目の夜が来て・ 7 00:02:28,064 --> 00:02:31,067 5つ目の朝が雨だった> 8 00:02:31,067 --> 00:02:51,087 ・~ 9 00:02:51,087 --> 00:03:11,041 ・~ 10 00:03:11,041 --> 00:03:31,061 ・~ 11 00:03:31,061 --> 00:03:51,081 ・~ 12 00:03:51,081 --> 00:03:56,081 ・~ 13 00:04:04,027 --> 00:04:08,031 <柳生一門と 奉行所配下の役人たちに追われ・ 14 00:04:08,031 --> 00:04:12,035 村人の好意に救われた 拝一刀親子は・ 15 00:04:12,035 --> 00:04:16,035 今日 この芋倉に一夜の宿を得た> 16 00:04:18,041 --> 00:04:20,043 <しかし その2人に・ 17 00:04:20,043 --> 00:04:24,047 なおも 執ように迫る 毒薬使いの手があった> 18 00:04:24,047 --> 00:04:31,054 <それは 将軍家 お毒味役 阿部頼母 配下の女たちである> 19 00:04:31,054 --> 00:04:35,058 <その首領 浪人姿に身を変えた 阿部頼母は・ 20 00:04:35,058 --> 00:04:41,064 再び 新たな毒薬を用意するべく 屋敷へ戻った> 21 00:04:41,064 --> 00:04:47,064 <そこには 頼母に捕らわれた 1人の男が幽閉されていた> 22 00:04:49,072 --> 00:04:52,075 ・(甚内)くれ…・ 23 00:04:52,075 --> 00:04:54,077 たばこをくれ・ 24 00:04:54,077 --> 00:04:56,077 くれ… 25 00:04:58,014 --> 00:05:01,017 ・(甚内)くれ!・ 26 00:05:01,017 --> 00:05:03,017 たばこをくれ… 27 00:05:05,021 --> 00:05:10,021 ・(甚内)たばこをくれ くれ… 28 00:05:12,028 --> 00:05:15,031 ・(甚内)くれ…・ 29 00:05:15,031 --> 00:05:17,031 くれ! 30 00:05:21,037 --> 00:05:24,037 (甚内)くれ… 31 00:05:26,042 --> 00:05:28,042 (甚内)くれ! 32 00:05:34,050 --> 00:05:37,050 (お袖)もう 丸3日 このとおりでございます 33 00:05:41,057 --> 00:05:45,061 (甚内)くれ くれ! たばこをくれ 34 00:05:45,061 --> 00:05:47,063 (頼母)フフフ…・ 35 00:05:47,063 --> 00:05:53,069 死ぬるときには 己の顔を たたき潰しても 果てるという・ 36 00:05:53,069 --> 00:05:57,006 鍛え抜かれたはずの忍びの者も・ 37 00:05:57,006 --> 00:06:00,009 あへんの魔力には 勝てぬとみえるな 38 00:06:00,009 --> 00:06:03,012 (甚内)頼む くれ くれ! (頼母)フフフ…・ 39 00:06:03,012 --> 00:06:09,018 ああ 苦しいか? (甚内)くれ たばこをくれ 40 00:06:09,018 --> 00:06:13,022 (頼母) よし わしの言うことさえ聞けば・ 41 00:06:13,022 --> 00:06:15,024 くれてやろう 42 00:06:15,024 --> 00:06:18,027 (甚内)聞く 聞く 聞くから くれ! 43 00:06:18,027 --> 00:06:23,032 (頼母)よいか その苦しみから 逃れる道は 2つしかない・ 44 00:06:23,032 --> 00:06:26,035 舌をかんで死ぬるか・ 45 00:06:26,035 --> 00:06:31,035 わしの配下となって 柳生を裏切るかだ 46 00:06:33,042 --> 00:06:36,045 (頼母)裏切れぬというのだな?・ 47 00:06:36,045 --> 00:06:41,045 よし では 好きにするがよかろう 48 00:06:44,053 --> 00:06:46,055 待て 待ってくれ! 49 00:06:46,055 --> 00:06:52,061 (頼母)では 裏切るか? (甚内)くれ! たばこをくれ 50 00:06:52,061 --> 00:06:57,061 (頼母)おい たばこは ここにある 51 00:07:02,005 --> 00:07:07,010 (頼母)分かるか? たばこは ここにある 52 00:07:07,010 --> 00:07:11,014 (甚内)くれ! (頼母)やかましい! 53 00:07:11,014 --> 00:07:16,019 それほど欲しくば わしの言うとおりに寝返るのじゃ 54 00:07:16,019 --> 00:07:21,024 どうじゃ 欲しくはないのか このたばこが!・ 55 00:07:21,024 --> 00:07:24,027 寝返れば いくらでも吸わしてやる・ 56 00:07:24,027 --> 00:07:26,027 さもなくば! 57 00:07:29,032 --> 00:07:32,035 (甚内)分かった 分かり申した 58 00:07:32,035 --> 00:07:39,042 (頼母)では 烈堂を裏切って わしの配下に付くのじゃな? 59 00:07:39,042 --> 00:07:42,045 (甚内)付く! 付くから たばこを・ 60 00:07:42,045 --> 00:07:44,045 たばこをくれ 61 00:07:50,053 --> 00:07:54,053 (頼母)よし たばこを吸わしてやれ 62 00:08:24,020 --> 00:08:38,034 ・~ 63 00:08:38,034 --> 00:08:40,036 (甚内)文ちゃん 64 00:08:40,036 --> 00:08:43,036 (頼母)その方の名前は? 65 00:08:48,044 --> 00:08:50,046 榊田甚内 66 00:08:50,046 --> 00:08:53,049 (頼母)甚内か・ 67 00:08:53,049 --> 00:08:58,049 で… 烈堂が その方に与えし指図は! 68 00:08:59,989 --> 00:09:03,993 阿部怪異と… (頼母)わしと? 69 00:09:03,993 --> 00:09:07,997 子連れ狼の争いを見届け・ 70 00:09:07,997 --> 00:09:09,999 もし… (頼母)もし? 71 00:09:09,999 --> 00:09:17,006 (甚内)阿部怪異が 子連れ狼を倒した その時は… 72 00:09:17,006 --> 00:09:21,010 (頼母)どうせよと申したのじゃ 73 00:09:21,010 --> 00:09:23,010 唇役一族… 74 00:09:35,024 --> 00:09:39,028 一人残らず斬れと 75 00:09:39,028 --> 00:09:44,033 (頼母)そうか アハハ…・ 76 00:09:44,033 --> 00:09:49,038 ハハハ…・ 77 00:09:49,038 --> 00:09:52,041 やはり わしの思うたとおりであったな・ 78 00:09:52,041 --> 00:09:55,041 ハハハ… 79 00:09:58,982 --> 00:10:02,986 ・(烈堂)甚内か (甚内)ただいま 戻りました 80 00:10:02,986 --> 00:10:08,986 ・(烈堂)うむ どうじゃ 阿部怪異の動きは? 81 00:10:10,994 --> 00:10:17,000 阿部怪異は 既に 拝一刀の所在を突き止め・ 82 00:10:17,000 --> 00:10:20,003 さまざまな毒を用いて・ 83 00:10:20,003 --> 00:10:24,007 一刀親子を倒さんものと いたしております・ 84 00:10:24,007 --> 00:10:28,011 いかな 一刀といえども 相手は毒・ 85 00:10:28,011 --> 00:10:31,011 いずれは 必ず倒されるものと 86 00:10:33,016 --> 00:10:36,016 ・(烈堂)それだけか (甚内)はっ 87 00:10:43,026 --> 00:10:47,030 (烈堂)よし 今までどおり・ 88 00:10:47,030 --> 00:10:51,034 引き続いて 阿部怪異の動きを見張れ・ 89 00:10:51,034 --> 00:10:56,039 そして もし 拝一刀親子を倒したときは・ 90 00:10:56,039 --> 00:10:59,976 すかさず… ・(甚内)烈堂様・ 91 00:10:59,976 --> 00:11:03,980 それがしの務めは これまででござりまする・ 92 00:11:03,980 --> 00:11:06,983 御免!・ 93 00:11:06,983 --> 00:11:08,983 うっ… 94 00:11:14,991 --> 00:11:17,991 ・(甚内) も… 申し訳もございませぬ 95 00:11:19,996 --> 00:11:24,000 ・(甚内)阿部怪異の毒術に陥り・ 96 00:11:24,000 --> 00:11:26,002 それがしは・ 97 00:11:26,002 --> 00:11:30,002 二度と忍びとしては 働けぬ身に されましてございまする 98 00:11:32,008 --> 00:11:38,014 それがしは 毒だみ あへんに この身を… 99 00:11:38,014 --> 00:11:40,014 この身を… 100 00:11:47,023 --> 00:11:49,025 (甚内)とはいえ・ 101 00:11:49,025 --> 00:11:54,030 何とか あやつの言いなりになると 見せかけて・ 102 00:11:54,030 --> 00:11:58,034 逃れ出てまいりましたが…・ 103 00:11:58,034 --> 00:12:00,034 もはや これまで 104 00:12:04,040 --> 00:12:07,043 烈堂様 105 00:12:07,043 --> 00:12:12,048 あやつは 烈堂様のお考えを 見抜いておりますぞ 106 00:12:12,048 --> 00:12:18,048 いや… あやつこそ 烈堂様を亡き者にと 107 00:12:21,057 --> 00:12:24,060 (甚内)烈堂様・ 108 00:12:24,060 --> 00:12:30,060 それがしは 柳生にお仕えして 30有余年 109 00:12:33,069 --> 00:12:35,071 (甚内)忍びの者として・ 110 00:12:35,071 --> 00:12:42,071 己の意見など 一言半句たりとも 申し上げたことはございませぬが 111 00:12:46,082 --> 00:12:49,085 (甚内)今生のお別れに・ 112 00:12:49,085 --> 00:12:53,089 申し上げたいことが 1つございます 113 00:12:53,089 --> 00:12:55,091 ・(烈堂)申すがよい 114 00:12:55,091 --> 00:12:57,026 (甚内)拝一刀を・ 115 00:12:57,026 --> 00:13:02,026 決して 阿部怪異に 討たせてはなりませぬ 116 00:13:04,033 --> 00:13:06,033 (甚内)烈堂様 117 00:13:10,039 --> 00:13:13,042 今こそ… 118 00:13:13,042 --> 00:13:15,044 今こそ・ 119 00:13:15,044 --> 00:13:23,052 烈堂様 御自らで 拝一刀を倒してこそ・ 120 00:13:23,052 --> 00:13:25,052 柳生の総帥 121 00:13:27,056 --> 00:13:33,056 それ以外に 一刀を倒す手だてはございませぬ 122 00:13:35,064 --> 00:13:38,067 烈堂様 123 00:13:38,067 --> 00:13:41,070 何とぞ 124 00:13:41,070 --> 00:13:43,072 何とぞ! 125 00:13:43,072 --> 00:13:45,072 烈堂様! 126 00:13:53,082 --> 00:13:55,082 (烈堂)甚内… 127 00:14:03,025 --> 00:14:08,030 (頼母)《これじゃ これさえあれば 今度こそ》・ 128 00:14:08,030 --> 00:14:12,034 《フフフ…》・ 129 00:14:12,034 --> 00:14:15,037 《見ておれ 拝一刀め》・ 130 00:14:15,037 --> 00:14:19,041 《今度こそ 必ず うぬら親子の命を》・ 131 00:14:19,041 --> 00:14:23,041 《フハハ…》 132 00:14:44,066 --> 00:14:48,070 (お俊)御前様 やはり 百姓たちが小舟を 133 00:14:48,070 --> 00:14:51,073 (お高)食い物なんかも 積み込んでたから 間違いないよ・ 134 00:14:51,073 --> 00:14:53,075 きっと あのお侍 今夜 舟で… 135 00:14:53,075 --> 00:14:59,015 (頼母)そうか 川を渡るか やはり わしの思いどおりだのう 136 00:14:59,015 --> 00:15:06,022 あの者たちが 川を渡り始めたら 手はずどおりにするのだぞ 137 00:15:06,022 --> 00:15:09,025 (お俊)でも 御前様は 水泳ぎは 全く不得手と… 138 00:15:09,025 --> 00:15:15,031 (頼母)だからこそ これを用いて・ 139 00:15:15,031 --> 00:15:18,034 仮に死ぬのじゃ 140 00:15:18,034 --> 00:15:21,037 これを飲めば・ 141 00:15:21,037 --> 00:15:26,042 生きながら 死んだも同然のありさまになる・ 142 00:15:26,042 --> 00:15:28,044 たとえ 水の中に入るとも・ 143 00:15:28,044 --> 00:15:33,049 水を飲むこともなく 四半時の間はな・ 144 00:15:33,049 --> 00:15:36,052 で… すのこと 縄は? 145 00:15:36,052 --> 00:15:39,052 向こうに用意してございますが (頼母)よし! 146 00:15:43,059 --> 00:15:46,062 (一刀) かたじけない 何から何まで 147 00:15:46,062 --> 00:15:48,064 お主たちが これから先・ 148 00:15:48,064 --> 00:15:52,068 奉行所の詮議を 受けることになりはせぬか・ 149 00:15:52,068 --> 00:15:54,070 それだけが気がかり 150 00:15:54,070 --> 00:15:56,072 (藤右衛門)その御心配は…・ 151 00:15:56,072 --> 00:16:00,009 私どもは 公儀手配の大罪人とは知らず・ 152 00:16:00,009 --> 00:16:04,013 あなた様を 見過ごして しまったことになっております・ 153 00:16:04,013 --> 00:16:08,017 それにもう 村から 去ってしまわれたからには・ 154 00:16:08,017 --> 00:16:11,020 いくら 奉行所が詮議したところで かいのないこと・ 155 00:16:11,020 --> 00:16:15,024 さあ それよりも 舟の用意もできておりますから 156 00:16:15,024 --> 00:16:17,026 かたじけない ここで お別れする 157 00:16:17,026 --> 00:16:21,030 万一 人に見られては お主たちに 難が及ぼう 158 00:16:21,030 --> 00:16:24,030 さあ (藤右衛門)では 御無事で 159 00:16:28,037 --> 00:16:31,037 (佐平)気をつけて (とみ)お大事に 160 00:16:34,043 --> 00:16:36,045 (太助)おう・ 161 00:16:36,045 --> 00:16:40,049 さあ 早く かたじけない 162 00:16:40,049 --> 00:16:42,051 (太助)押すぞ (治作)頼む 163 00:16:42,051 --> 00:16:45,054 (太助)お侍様 お気をつけて 164 00:16:45,054 --> 00:16:48,057 村の者たちに くれぐれも (太助)へい・ 165 00:16:48,057 --> 00:16:50,059 治作 頼んだぞ (治作)おう 166 00:16:50,059 --> 00:16:52,059 (太助)よっしゃ 167 00:16:59,001 --> 00:17:02,004 (頼母)よし 早く その薬をくれ 168 00:17:02,004 --> 00:17:04,004 (お俊)はい 169 00:17:12,014 --> 00:17:14,014 これでよし! 170 00:17:16,018 --> 00:17:21,018 (うめき声) 171 00:17:27,029 --> 00:17:29,029 さあ 早く 急がないと 172 00:17:34,036 --> 00:17:36,036 (お高)よいしょ… 173 00:17:41,043 --> 00:18:00,996 ・~ 174 00:18:00,996 --> 00:18:06,001 ・~ 175 00:18:06,001 --> 00:18:08,001 (大五郎)ちゃん 176 00:18:14,009 --> 00:18:16,011 (治作)旦那 177 00:18:16,011 --> 00:18:18,013 舟を! へい 178 00:18:18,013 --> 00:18:38,033 ・~ 179 00:18:38,033 --> 00:18:41,036 ・~ 180 00:18:41,036 --> 00:18:45,040 もうよいぞ どうなさるんで? 181 00:18:45,040 --> 00:18:48,043 とにかく 向こう岸へ へい 182 00:18:48,043 --> 00:19:06,043 ・~ 183 00:19:13,002 --> 00:19:16,005 (治作)旦那 こんな どざえもんに 関わり合うと… 184 00:19:16,005 --> 00:19:18,007 もうよい 戻ってくれ 185 00:19:18,007 --> 00:19:21,010 くれぐれも 庄屋殿に でも… 186 00:19:21,010 --> 00:19:23,012 関わり合っては 難が及ぶ 187 00:19:23,012 --> 00:19:26,015 この者の始末は わしに任せて 188 00:19:26,015 --> 00:19:29,018 それでは… 189 00:19:29,018 --> 00:19:32,021 気をつけてな (治作)へい 190 00:19:32,021 --> 00:19:35,021 どうも ありがとうごぜえました 191 00:20:12,995 --> 00:20:30,012 ・~ 192 00:20:30,012 --> 00:20:32,012 ああーっ! 193 00:20:36,018 --> 00:20:41,023 そうか わしは す巻きにされて・ 194 00:20:41,023 --> 00:20:44,026 それを貴殿が… 195 00:20:44,026 --> 00:20:47,029 かたじけない 196 00:20:47,029 --> 00:20:49,029 かたじけのうござる 197 00:20:54,036 --> 00:20:56,038 (頼母)申し遅れましたが・ 198 00:20:56,038 --> 00:20:59,975 拙者 備州浪人 いや… 199 00:20:59,975 --> 00:21:04,980 お互いに 行きずりの者同士 名乗り合うには及ぶまい 200 00:21:04,980 --> 00:21:06,982 それは ありがたい 201 00:21:06,982 --> 00:21:11,987 恥多き身ゆえ 名前だけは 平に 202 00:21:11,987 --> 00:21:15,991 1つだけ お尋ねしたい はっ? 203 00:21:15,991 --> 00:21:22,998 川に投げ込まれたにしては 水を飲んでおらぬようだが 204 00:21:22,998 --> 00:21:27,002 さよう す巻きにされて 放り込まれたる際・ 205 00:21:27,002 --> 00:21:31,006 くいにて したたか ひ腹を打ったものとみえ・ 206 00:21:31,006 --> 00:21:34,009 それから先は 何も 207 00:21:34,009 --> 00:21:37,012 気を失うておったゆえ 水も飲まず・ 208 00:21:37,012 --> 00:21:43,018 これが幸いして 溺れ死にもせずに済んだのではと 209 00:21:43,018 --> 00:21:48,023 いや 全く お恥ずかしき次第ながら・ 210 00:21:48,023 --> 00:21:52,027 金に窮し 仲間の者と・ 211 00:21:52,027 --> 00:21:56,031 賭場荒らしを たくらんだまでは よかったが・ 212 00:21:56,031 --> 00:22:03,038 逆に騒がれ 仲間の者は斬り殺され・ 213 00:22:03,038 --> 00:22:09,044 見張りの拙者は 捕らえられて このありさま 214 00:22:09,044 --> 00:22:29,064 ・~ 215 00:22:29,064 --> 00:22:49,084 ・~ 216 00:22:49,084 --> 00:22:56,091 ・~ 217 00:22:56,091 --> 00:22:58,026 (頼母)《フフフ…》・ 218 00:22:58,026 --> 00:23:01,029 《眠り薬 眼睡丹》・ 219 00:23:01,029 --> 00:23:06,034 《今に 煙に混じった その効き目が…》 220 00:23:06,034 --> 00:23:26,054 ・~ 221 00:23:26,054 --> 00:23:34,054 ・~ 222 00:23:42,070 --> 00:23:44,072 (頼母)ハハハ…・ 223 00:23:44,072 --> 00:23:51,079 子連れ狼も やっぱり人よ 誠 か弱き人間じゃ!・ 224 00:23:51,079 --> 00:23:54,082 アハハ…・ 225 00:23:54,082 --> 00:24:01,023 30数種の薬草の汁を取り 練りに練った 我が秘薬 眼睡丹 226 00:24:01,023 --> 00:24:05,027 あの煙を吸えば いっときの間は前後不覚 227 00:24:05,027 --> 00:24:08,030 たとえ殺されようとも 目が覚めぬわ! 228 00:24:08,030 --> 00:24:12,030 ヘヘヘ… やれ! 229 00:24:15,037 --> 00:24:17,039 御前… (頼母)ええい!・ 230 00:24:17,039 --> 00:24:21,043 何をぐずぐずしておる! 早う始末せい! 早う! 231 00:24:21,043 --> 00:24:25,043 さあ 何ぐずぐずしてんだい やっちまいな! 232 00:24:31,053 --> 00:24:37,059 (お俊)どうしたんだい ええ! 何を ぼやぼやしてんのさ 233 00:24:37,059 --> 00:24:39,061 あのたばこが欲しくないのかい? 234 00:24:39,061 --> 00:24:59,014 ・~ 235 00:24:59,014 --> 00:25:01,016 (女性)お染! (女性)お時! 236 00:25:01,016 --> 00:25:03,018 (お高)お染! (お俊)御前様! 237 00:25:03,018 --> 00:25:06,021 (頼母) どうしたのじゃ どうしたのじゃ 238 00:25:06,021 --> 00:25:09,024 あーっ!・ 239 00:25:09,024 --> 00:25:11,026 一体 これは!? 240 00:25:11,026 --> 00:25:15,026 どうして このようなことが 241 00:25:17,032 --> 00:25:23,032 わしの眼睡丹が 効かぬはずはない 242 00:25:27,042 --> 00:25:29,042 (頼母)うわーっ! 243 00:25:32,047 --> 00:25:36,051 眠っておる まさしく 眠っておる 244 00:25:36,051 --> 00:25:40,055 それなのに これは一体・ 245 00:25:40,055 --> 00:25:44,059 ええい! 何をしておる 早くやらぬか! 246 00:25:44,059 --> 00:25:46,061 (お俊)やるんだ やっちまうんだ 247 00:25:46,061 --> 00:25:50,065 (お高)よし 何だい こんな三一 248 00:25:50,065 --> 00:25:53,068 それ! 249 00:25:53,068 --> 00:26:10,018 ・~ 250 00:26:10,018 --> 00:26:15,023 (頼母)あっ! 何としたことじゃ これは一体 251 00:26:15,023 --> 00:26:18,026 (頼母)《剣の達人は たとえ眠っていようとも・ 252 00:26:18,026 --> 00:26:21,029 肌で 殺気を嗅ぎ取ると聞く》・ 253 00:26:21,029 --> 00:26:24,032 《たとえ その身は 意識を失おうとも・ 254 00:26:24,032 --> 00:26:26,034 襲いかかる太刀風には・ 255 00:26:26,034 --> 00:26:30,038 己の剣が 自然に動いて 相手を倒すと》・ 256 00:26:30,038 --> 00:26:36,044 《しかし そのようなことが 本当にあろうとは》・ 257 00:26:36,044 --> 00:26:41,049 《信じられぬ しかし しかし…》 258 00:26:41,049 --> 00:26:44,049 (お俊)投げるんだ! やっぱを やつに投げるんだ 259 00:26:47,055 --> 00:26:50,058 (頼母)あーっ! 260 00:26:50,058 --> 00:26:53,061 (お俊)お待ち! 261 00:26:53,061 --> 00:26:55,061 ちきしょう 262 00:27:00,002 --> 00:27:02,004 御前様 一体どうしたら 263 00:27:02,004 --> 00:27:07,009 恐らく こやつはな 弓矢でも駄目じゃ とすれば… 264 00:27:07,009 --> 00:27:11,013 そうじゃ! 油じゃ 油を用意せい!・ 265 00:27:11,013 --> 00:27:13,015 焼き殺すのじゃ! 早う行け! (お初)はい 266 00:27:13,015 --> 00:27:17,019 (頼母)早う行け 眼睡丹の効き目は 僅か いっときの間じゃ・ 267 00:27:17,019 --> 00:27:21,023 早う 油を 油を!・ 268 00:27:21,023 --> 00:27:24,026 燃えろ 燃えろ 焼き殺すのじゃ 269 00:27:24,026 --> 00:27:28,026 アハハ… 270 00:27:41,043 --> 00:27:58,043 ・~ 271 00:28:06,001 --> 00:28:08,003 (悲鳴) 272 00:28:08,003 --> 00:28:22,017 ・~ 273 00:28:22,017 --> 00:28:25,017 (頼母)わ… わしは わしは… 274 00:28:28,023 --> 00:28:31,023 (お俊)うっ あーっ! 275 00:28:38,033 --> 00:28:42,033 (頼母)だ… 大事はござらぬか ご… ござった! 276 00:28:44,039 --> 00:28:49,044 と… 突然 あ… あいくちと 油だるを持った・ 277 00:28:49,044 --> 00:28:52,047 この… この女どもが 襲ってまいり・ 278 00:28:52,047 --> 00:28:55,050 ご… 御貴殿は 眠っておられるゆえ・ 279 00:28:55,050 --> 00:28:59,988 だ… だからこそ 拙者が 何とか 280 00:28:59,988 --> 00:29:01,990 誠でござるぞ! 281 00:29:01,990 --> 00:29:06,995 もしも 拙者がおらなんだら 今頃は 御貴殿と そのお子は 282 00:29:06,995 --> 00:29:10,999 見… 見られい あ… あの女たちを 283 00:29:10,999 --> 00:29:14,002 みんな 拙者が みんな… あの女たちは! 284 00:29:14,002 --> 00:29:19,002 (頼母の悲鳴) 285 00:29:26,014 --> 00:29:28,016 た… 助けてくれ! 286 00:29:28,016 --> 00:29:32,020 助けてくれ 誰か! 誰かおらぬか・ 287 00:29:32,020 --> 00:29:35,020 た… 助けてくれ! 288 00:29:46,034 --> 00:29:51,039 (烈堂)皆の者 よく聞け・ 289 00:29:51,039 --> 00:29:56,978 子連れ狼こと 拝一刀と その一子 大五郎が・ 290 00:29:56,978 --> 00:30:00,982 既に 江戸入りを果たして 10余日余り・ 291 00:30:00,982 --> 00:30:05,987 この間 何とか討ち取らんと謀ったが・ 292 00:30:05,987 --> 00:30:09,991 もはや 事は 最後の詰めを迎えたと心得い 293 00:30:09,991 --> 00:30:13,995 もはや わしも 小細工は弄さぬ 294 00:30:13,995 --> 00:30:17,995 真正面から きゃつに 戦いを挑む所存じゃ 295 00:30:23,004 --> 00:30:25,006 よいか 296 00:30:25,006 --> 00:30:31,006 今まで 一刀に倒されし あまたの門弟たちの弔い合戦じゃ 297 00:30:33,014 --> 00:30:36,017 立てい 298 00:30:36,017 --> 00:30:39,020 今こそ 柳生一門が・ 299 00:30:39,020 --> 00:30:44,025 残る全ての力を挙げて・ 300 00:30:44,025 --> 00:30:46,025 子連れ狼を斬る! 301 00:30:54,035 --> 00:30:59,975 放たれた 燎原の火のごとく 拝一刀に襲いかかり・ 302 00:30:59,975 --> 00:31:04,975 自らの手で きゃつの素っ首を! 303 00:31:06,982 --> 00:31:13,982 柳生一門の全てを懸けて これが最後の決戦ぞ! 304 00:31:15,991 --> 00:31:17,993 (志熊)頼もう! 305 00:31:17,993 --> 00:31:21,997 (田川)柳生総家 烈堂様より 火急の使者でござる! 306 00:31:21,997 --> 00:31:26,001 (三島)開門! 御開門! 307 00:31:26,001 --> 00:31:30,005 (頼母)うう… アハハ…・ 308 00:31:30,005 --> 00:31:33,008 ハハハ…・ 309 00:31:33,008 --> 00:31:36,011 あ… あれは人ではない!・ 310 00:31:36,011 --> 00:31:39,014 け… 化生の者だ ハハッ 化け物だ!・ 311 00:31:39,014 --> 00:31:44,014 (頼母の笑い声) 312 00:31:52,027 --> 00:31:56,031 (お袖)申し上げます ただいま 御門前に 313 00:31:56,031 --> 00:32:02,037 (頼母)聞こえておるわい 病気じゃと言うて 追い返せ! 314 00:32:02,037 --> 00:32:06,041 ただしな 使者の口上だけは 聞いておくのじゃぞ 315 00:32:06,041 --> 00:32:08,041 (お袖)はい 316 00:32:10,045 --> 00:32:12,047 (頼母)お文と お琴はどうした? 317 00:32:12,047 --> 00:32:16,047 早う これへ 早く! (お袖)はい ただいま 318 00:32:23,058 --> 00:32:27,062 (頼母)おっ! おう来てくれたか さあ 早う 早う これへ・ 319 00:32:27,062 --> 00:32:32,067 早う 早う これへ来い 早う来い 早う来い・ 320 00:32:32,067 --> 00:32:35,070 さあ さあ… こっちじゃ こっちじゃ・ 321 00:32:35,070 --> 00:32:38,073 ハハッ さあ そ… そばにいてくれ・ 322 00:32:38,073 --> 00:32:42,077 わしは 1人では 恐ろしゅうて かなわん・ 323 00:32:42,077 --> 00:32:46,081 あれは 人ではない 化生じゃ 324 00:32:46,081 --> 00:32:48,081 化け物じゃ! 325 00:33:02,030 --> 00:33:06,034 申し上げます (頼母)何じゃ 騒々しい 326 00:33:06,034 --> 00:33:08,036 やっと 人心地がついたと申すのに 327 00:33:08,036 --> 00:33:12,036 (お袖)ただいま 御門前に 柳生烈堂様が… (頼母)何! 328 00:33:14,042 --> 00:33:17,045 烈堂が来たと申すのか (お袖)はい 329 00:33:17,045 --> 00:33:21,049 先ほどの お使者には 御病気と申し上げましたところ・ 330 00:33:21,049 --> 00:33:23,049 口上も申されずに お帰りになり… 331 00:33:25,053 --> 00:33:28,056 代わりに 烈堂様が (頼母)何をしに来たと申すのじゃ 332 00:33:28,056 --> 00:33:31,059 (お袖)使者が 口上も申さずに立ち返ったは・ 333 00:33:31,059 --> 00:33:33,061 他聞をはばかる事柄のため 334 00:33:33,061 --> 00:33:36,064 また お唇役 御病気とあらば なおのこと・ 335 00:33:36,064 --> 00:33:39,067 お見舞いかたがた じかに お伝えしたきことがあると 336 00:33:39,067 --> 00:33:42,070 (頼母)ええい! 客間へ通しておけ・ 337 00:33:42,070 --> 00:33:46,074 何事じゃ この刻限に あの老いぼれめ! 338 00:33:46,074 --> 00:33:48,076 ああ すぐ参るゆえ・ 339 00:33:48,076 --> 00:33:50,078 暫時 お待ちくだされと 申しておくのじゃ・ 340 00:33:50,078 --> 00:33:52,080 暫時じゃ! (お袖)はい 341 00:33:52,080 --> 00:33:54,082 ええい 何をしておる 342 00:33:54,082 --> 00:33:58,082 ああ 早く さかやきじゃ ひげも そらねばならぬ 343 00:34:03,024 --> 00:34:18,039 ・~ 344 00:34:18,039 --> 00:34:23,044 お待たせいたしまして 申し訳ござりませぬ 345 00:34:23,044 --> 00:34:27,048 風邪をこじらせ 伏しておりましたれば 346 00:34:27,048 --> 00:34:31,052 (烈堂)で… 大事ござらぬか 風邪の方は 347 00:34:31,052 --> 00:34:35,056 はい おおかた 熱も下がりましたゆえ 348 00:34:35,056 --> 00:34:38,059 さて 烈堂様 自ら・ 349 00:34:38,059 --> 00:34:43,064 この刻限に おみえになる御用件とは? 350 00:34:43,064 --> 00:34:47,068 (烈堂)一言で お伝えする・ 351 00:34:47,068 --> 00:34:49,070 子連れ狼は・ 352 00:34:49,070 --> 00:34:54,075 残る柳生一門が 全ての力を挙げて 討ち果たす・ 353 00:34:54,075 --> 00:35:00,014 されば そこもとには 手を引いていただこう 354 00:35:00,014 --> 00:35:07,021 ほう これはまた 何故にでござりまするか 355 00:35:07,021 --> 00:35:11,025 江戸城 御府内で騒動を起こせば・ 356 00:35:11,025 --> 00:35:17,031 かえって 烈堂様のおためでなく また 上様のお言葉もあって・ 357 00:35:17,031 --> 00:35:19,033 それがしが 代わって・ 358 00:35:19,033 --> 00:35:22,036 しとめることにいたしたのでは ござりませぬか・ 359 00:35:22,036 --> 00:35:27,041 それをまた 急に取りやめとは…・ 360 00:35:27,041 --> 00:35:31,045 既に 子連れ狼の所在も突き止め・ 361 00:35:31,045 --> 00:35:37,051 当方では 用意おさおさ怠りなく 機を狙っておりまするのに・ 362 00:35:37,051 --> 00:35:42,056 そのような 急な お言葉では ああ 近頃 至極迷惑な 363 00:35:42,056 --> 00:35:46,060 とにかく 手を引いていただこう・ 364 00:35:46,060 --> 00:35:49,063 既に その旨 大目付・ 365 00:35:49,063 --> 00:35:52,066 ならびに 南北町奉行にも通達した 366 00:35:52,066 --> 00:35:56,070 (頼母)へえ 大目付にも? (烈堂)そうじゃ・ 367 00:35:56,070 --> 00:36:00,008 既に 今頃は 江戸中に触れが行き届き・ 368 00:36:00,008 --> 00:36:05,013 大川沿いの道という道は 全て 通行を禁じ・ 369 00:36:05,013 --> 00:36:10,018 更に 御府内より 人の出ることも禁じてある 370 00:36:10,018 --> 00:36:14,022 されば 拝一刀は 一歩も動けず・ 371 00:36:14,022 --> 00:36:18,026 動けば たちどころに 所在が知れる 372 00:36:18,026 --> 00:36:24,032 そうしたうえで きゃつを 御府内の外に引きずり出し・ 373 00:36:24,032 --> 00:36:29,032 我らが 必ず この手で斬る! 374 00:36:51,059 --> 00:36:56,059 (頼母のせきこみ) 375 00:36:57,999 --> 00:37:00,001 御無礼を 376 00:37:00,001 --> 00:37:03,001 (頼母のせきこみ) 377 00:37:23,024 --> 00:37:26,027 (頼母のせきこみ) 378 00:37:26,027 --> 00:37:29,030 雨が降りますと・ 379 00:37:29,030 --> 00:37:34,035 蚊が屋敷の中へ 入ってまいりますのでな 380 00:37:34,035 --> 00:37:37,035 (頼母のせきこみ) 381 00:37:44,045 --> 00:37:47,045 (頼母のせきこみ) 382 00:37:51,052 --> 00:37:54,055 (頼母のせきこみ) 383 00:37:54,055 --> 00:38:14,008 ・~ 384 00:38:14,008 --> 00:38:22,008 ・~ 385 00:38:33,027 --> 00:38:37,031 手を引けと? ばか者めが 386 00:38:37,031 --> 00:38:40,034 子連れ狼を葬るは わしの仕事よ 387 00:38:40,034 --> 00:38:43,037 棚から転げ落ちてきた ぼた餅を・ 388 00:38:43,037 --> 00:38:46,040 また 元へ戻してやる ばか者が どこにおろうか!・ 389 00:38:46,040 --> 00:38:51,045 アハハ…・ 390 00:38:51,045 --> 00:38:55,049 子連れ狼は わしには ぼた餅よ 391 00:38:55,049 --> 00:38:59,987 ちと 堅すぎるきらいはあるが 何としても 食わねばのう 392 00:38:59,987 --> 00:39:03,991 アハハ… 393 00:39:03,991 --> 00:39:06,994 子連れ餅に 柳生粉をかけて 食らわば・ 394 00:39:06,994 --> 00:39:08,996 これぞ まさしく天下餅 395 00:39:08,996 --> 00:39:11,999 幕府の実権は おのずから・ 396 00:39:11,999 --> 00:39:15,002 この阿部怪異の手に 転げ込んでくるわ 397 00:39:15,002 --> 00:39:17,004 アハハ… 398 00:39:17,004 --> 00:39:20,007 お文 お琴 お信! 399 00:39:20,007 --> 00:39:23,010 ・(お文・お琴・お信)はい 400 00:39:23,010 --> 00:39:25,012 きれんげつつじの粉薬を 持ってまいれ! 401 00:39:25,012 --> 00:39:27,014 (お文・お琴・お信)はい 402 00:39:27,014 --> 00:39:30,017 烈堂めを中風にしてくれるわ 403 00:39:30,017 --> 00:39:34,021 足腰立たぬ よいよいにな! 404 00:39:34,021 --> 00:39:38,021 アハハ… 405 00:39:52,039 --> 00:40:11,993 ・~ 406 00:40:11,993 --> 00:40:24,005 ・~ 407 00:40:24,005 --> 00:40:29,010 (頼母)哀れ 柳生も これにて ついえるか・ 408 00:40:29,010 --> 00:40:33,014 さあ 飲め 老いぼれめ!・ 409 00:40:33,014 --> 00:40:36,014 さあ 飲め 410 00:40:41,022 --> 00:40:43,022 (頼母)よし よし 411 00:40:51,032 --> 00:40:53,034 これでよし 412 00:40:53,034 --> 00:40:58,973 これで 血の管が詰まり やがては 破裂するのじゃ・ 413 00:40:58,973 --> 00:41:03,978 そして 鼻息荒く・ 414 00:41:03,978 --> 00:41:07,978 心の臓を激しく波打ち 415 00:41:09,984 --> 00:41:11,984 呼吸 荒く 416 00:41:15,990 --> 00:41:17,992 ならぬな 417 00:41:17,992 --> 00:41:20,992 こりゃ どうしたのじゃ 418 00:41:24,999 --> 00:41:26,999 (頼母)これは… 419 00:41:36,010 --> 00:41:41,015 (頼母)うわーっ! ハハハ… 420 00:41:41,015 --> 00:41:45,019 (烈堂)「子連れ餅に 柳生粉」とか 申したな?・ 421 00:41:45,019 --> 00:41:48,022 フフフ… 422 00:41:48,022 --> 00:41:50,024 (頼母)なぜだ ハハハ… 423 00:41:50,024 --> 00:41:52,026 (烈堂)毒薬使いの うぬがもとへ来るからには・ 424 00:41:52,026 --> 00:41:55,029 それなりの支度が わしにもあるわ・ 425 00:41:55,029 --> 00:41:58,032 柳生にものう・ 426 00:41:58,032 --> 00:42:03,037 毒を解く 忍びの者たちの薬 息吹宝風があると知れい 427 00:42:03,037 --> 00:42:05,039 (頼母)烈堂様 428 00:42:05,039 --> 00:42:07,041 動かぬ証拠をつかむため・ 429 00:42:07,041 --> 00:42:11,045 うぬが仕掛けに 乗ったと見せてやったまで 430 00:42:11,045 --> 00:42:13,047 阿部怪異! 431 00:42:13,047 --> 00:42:16,050 唇役ならば それらしくしておれば よいものを・ 432 00:42:16,050 --> 00:42:20,054 幕府の実権を握ろうなどとは 笑止千万! 433 00:42:20,054 --> 00:42:26,060 おのれ! 成敗してくれる (頼母)うわーっ! お助け 434 00:42:26,060 --> 00:42:29,063 うぬのために あへんをのまされた 榊田甚内 435 00:42:29,063 --> 00:42:34,068 あれはな わしに 全てを告げて 腹かき切ったわ!・ 436 00:42:34,068 --> 00:42:37,071 たとえ その身が 薬のために侵されようと・ 437 00:42:37,071 --> 00:42:42,076 武士たる者が いや 鍛え抜かれた忍びの者が・ 438 00:42:42,076 --> 00:42:46,080 その魂まで 売ると思うのか!・ 439 00:42:46,080 --> 00:42:52,086 侍の心も知らず 士道をわきまえぬ うつけ者めが!・ 440 00:42:52,086 --> 00:42:55,089 いずれは 始末せねばと思うていたが・ 441 00:42:55,089 --> 00:42:59,026 今日こそ おのれの素っ首を! 442 00:42:59,026 --> 00:43:02,029 (頼母)な… 何を言うか 烈堂 443 00:43:02,029 --> 00:43:05,032 おのれこそ わしに 子連れ狼を 444 00:43:05,032 --> 00:43:07,034 わしの毒で 子連れ狼が倒れれば・ 445 00:43:07,034 --> 00:43:11,038 直ちに このわしを 斬るつもりであったろうが! 446 00:43:11,038 --> 00:43:14,041 とすれば どうすると申すのだ 447 00:43:14,041 --> 00:43:16,043 (頼母)お… おのれの方こそ・ 448 00:43:16,043 --> 00:43:19,046 策を弄し 人をたぶらかし! (烈堂)何! 449 00:43:19,046 --> 00:43:23,050 (頼母)さればこそ わしは 自らの命の無事を計るために・ 450 00:43:23,050 --> 00:43:25,052 うぬを 倒そうとしたのではないか!・ 451 00:43:25,052 --> 00:43:29,052 それが な… 何故 成敗を受けねばならんのだ! 452 00:43:31,058 --> 00:43:33,060 (頼母)助けてくれ 頼む! 453 00:43:33,060 --> 00:43:37,060 ああ… 454 00:43:42,069 --> 00:43:44,071 (烈堂)フフフ… 455 00:43:44,071 --> 00:43:48,075 侍ではない証しが 流れ出したのう 456 00:43:48,075 --> 00:43:50,077 哀れなやつ! 457 00:43:50,077 --> 00:43:52,079 (頼母)うわっ!・ 458 00:43:52,079 --> 00:43:55,082 ギャーッ! 血じゃ 血じゃ!・ 459 00:43:55,082 --> 00:44:02,023 お… お袖 お琴 お文 お信! 早う手当てを 薬を 布を! 460 00:44:02,023 --> 00:44:04,023 (烈堂)その用はない! 461 00:44:06,027 --> 00:44:09,030 (烈堂)ばか者!・ 462 00:44:09,030 --> 00:44:12,033 その血で 懐紙にしたためるのだ・ 463 00:44:12,033 --> 00:44:17,038 うぬが柳生を倒し 幕府の実権を 握らんとした次第をな! 464 00:44:17,038 --> 00:44:19,040 (頼母)そんな… (烈堂)嫌か!・ 465 00:44:19,040 --> 00:44:24,040 ならば おのれの素っ首 今 この場で! 466 00:44:38,059 --> 00:44:40,061 本来なれば・ 467 00:44:40,061 --> 00:44:43,064 この場で 素っ首 たたき落とすところなれど・ 468 00:44:43,064 --> 00:44:47,068 うぬは 上様の御寵臣 469 00:44:47,068 --> 00:44:52,073 されば この血書と共に 事の次第を上様に申し上げ・ 470 00:44:52,073 --> 00:44:55,076 武士らしく 切腹を賜るよう 願うてやる 471 00:44:55,076 --> 00:44:58,012 さよう ありがたく心得い (頼母)そ… そんな 472 00:44:58,012 --> 00:45:01,015 逃れようとしたとて 無駄なことぞ 473 00:45:01,015 --> 00:45:03,017 もし 一歩たりとも屋敷を出れば・ 474 00:45:03,017 --> 00:45:06,017 たちどころに 素っ首 斬って捨てる! 475 00:45:13,027 --> 00:45:18,027 せめて 死に際だけは 侍らしくせい! 476 00:45:33,047 --> 00:45:36,050 (頼母) かごの支度じゃ! ここを出る・ 477 00:45:36,050 --> 00:45:39,053 早う かごの支度をせい! (お袖)御前様 478 00:45:39,053 --> 00:45:42,056 (頼母)ええい! 誰が腹などを 真っ平じゃ・ 479 00:45:42,056 --> 00:45:46,056 何をしておる は… 早くせぬか (お文)でも… 480 00:45:49,063 --> 00:45:52,066 (頼母)お… お前たちも みんな一緒に来るのだ・ 481 00:45:52,066 --> 00:45:56,070 お袖 お… お琴 お文 お信 みんな一緒に来い・ 482 00:45:56,070 --> 00:45:58,005 は… 早く来るんじゃ よいか・ 483 00:45:58,005 --> 00:46:03,005 あっ そうじゃ 薬袋を忘れるなよ よいか! 484 00:46:23,030 --> 00:46:26,033 ああ 怖い 485 00:46:26,033 --> 00:46:30,033 急げ… 急ぐのじゃ! 486 00:46:40,047 --> 00:46:46,053 (烈堂)よいか 阿部怪異が行く先は 子連れ狼が所ぞ! 487 00:46:46,053 --> 00:46:51,058 今こそ 柳生一門は 嵐の中 燎原の火となりて・ 488 00:46:51,058 --> 00:46:55,062 宿念を貫くぞ! 押し出せ! 489 00:46:55,062 --> 00:46:58,062 (門弟たち)おーっ! 490 00:47:01,001 --> 00:47:06,001 <そのころ 拝一刀は 川沿いにいた> 491 00:47:08,008 --> 00:47:12,012 <危うく 阿部怪異の毒術から 逃れた一刀は・ 492 00:47:12,012 --> 00:47:17,017 今 再び 江戸市中へ向かおうとしていた> 493 00:47:17,017 --> 00:47:23,023 <だが そのはるか後ろから 阿部怪異が追われ・ 494 00:47:23,023 --> 00:47:29,029 それを追って 柳生一門が 迫っていることを知らなかった> 495 00:47:29,029 --> 00:47:31,031 <その夜 江戸は・ 496 00:47:31,031 --> 00:47:35,031 かつてない 嵐の中に 寝静まっていた> 497 00:47:45,045 --> 00:47:51,051 <拝一刀は 柳生と雌雄を決すべく 着々と準備を進めていた> 498 00:47:51,051 --> 00:47:55,055 <その一刀親子を追って 阿部頼母が 毒袋をかざし 進んでいた> 499 00:47:55,055 --> 00:47:58,993 <更に 柳生軍団を率いた烈堂が 子連れ狼を追っていた> 500 00:47:58,993 --> 00:48:03,998 <そして 頼母は 箱車の跡をたどり 居所を突き止めた> 501 00:48:03,998 --> 00:48:08,002 <しかし そこには 一刀親子はいなかった> 502 00:48:08,002 --> 00:48:10,002 <次回 「子連れ狼」…> 503 00:58:04,164 --> 00:58:05,031 504 00:58:05,031 --> 00:58:09,035 「時代劇専門チャンネル」の 全てが分かる番組情報誌 505 00:58:09,035 --> 00:58:11,035 『時代劇専門チャンネルガイド』 506 00:58:12,038 --> 00:58:15,041 毎月のおすすめ作品を 解説した特集記事や・ 507 00:58:15,041 --> 00:58:20,041 番組表・コラム・時代劇クロスワードなど 見どころ満載! 508 00:58:27,053 --> 00:58:29,053 まずは 見本誌を 無料で お届け!