1 00:02:10,125 --> 00:02:12,127 <小高い丘の 城跡の・ 2 00:02:12,127 --> 00:02:15,130 崩れかけた あずまやで・ 3 00:02:15,130 --> 00:02:19,134 その子は 父を待っていた> 4 00:02:19,134 --> 00:02:21,136 <この日の 朝には・ 5 00:02:21,136 --> 00:02:23,138 帰るはずの父であった> 6 00:02:23,138 --> 00:02:28,143 <それが 3つ目の朝となり 4つ目の夜が来て・ 7 00:02:28,143 --> 00:02:31,146 5つ目の朝が雨だった> 8 00:02:31,146 --> 00:02:51,166 ・~ 9 00:02:51,166 --> 00:03:11,119 ・~ 10 00:03:11,119 --> 00:03:31,139 ・~ 11 00:03:31,139 --> 00:03:51,159 ・~ 12 00:03:51,159 --> 00:03:57,098 ・~ 13 00:03:57,098 --> 00:04:00,101 <八丁河岸に 小屋を張り・ 14 00:04:00,101 --> 00:04:04,105 柳生烈堂との対決を待つ 拝一刀の元へ・ 15 00:04:04,105 --> 00:04:07,108 「あるいは死参」との 烈堂よりの伝言が・ 16 00:04:07,108 --> 00:04:11,112 伝えられたのは 今朝のことであった> 17 00:04:11,112 --> 00:04:15,116 (大五郎)えい えい… 18 00:04:15,116 --> 00:04:21,116 えい えい… 19 00:04:27,128 --> 00:04:31,128 えい えい… 20 00:04:44,145 --> 00:04:47,148 (源三郎)おう いたぞ! 子連れ狼がいたぞ! 21 00:04:47,148 --> 00:04:53,154 (鉄心)八丁河岸に 小屋を造り 刀は持たず 丸腰 22 00:04:53,154 --> 00:04:55,156 やはり うわさどおりか 23 00:04:55,156 --> 00:04:59,093 (源三郎)やるなら今だ 行くぞ! (一同)おう! 24 00:04:59,093 --> 00:05:01,095 (鉄心)待て! 25 00:05:01,095 --> 00:05:05,099 (源三郎)待てだと? 臆病風に吹かれたか 鉄心・ 26 00:05:05,099 --> 00:05:09,103 やつに討たれた 旗本二番隊の汚名をそそぐのが・ 27 00:05:09,103 --> 00:05:11,105 我ら 一番隊の使命だぞ! (男性たち)そうだ! 28 00:05:11,105 --> 00:05:14,108 (男性)恥を知れ 恥を! (男性)それでも 組長か! 29 00:05:14,108 --> 00:05:19,113 お主ら その二番隊と 同じ目に遭いたいのか 30 00:05:19,113 --> 00:05:21,115 (一同)何! 31 00:05:21,115 --> 00:05:27,121 無刀とは申せ うかつに 近づける相手ではないぞ 32 00:05:27,121 --> 00:05:29,123 我らが 上州見回りの留守中・ 33 00:05:29,123 --> 00:05:34,128 あれだけ手だれの 二番隊が どんな目に遭わされたか・ 34 00:05:34,128 --> 00:05:39,133 頭を冷やして よく考えてみろ 35 00:05:39,133 --> 00:05:45,139 我らの目的は ただ あだ討ちばかりではない! 36 00:05:45,139 --> 00:05:49,143 幕閣や 柳生でさえ 手出し一つ できなかった・ 37 00:05:49,143 --> 00:05:53,147 拝一刀に 一矢を報い・ 38 00:05:53,147 --> 00:05:58,086 嫌われ者の 旗本 次男坊 三男坊の真価を・ 39 00:05:58,086 --> 00:06:00,088 天下に知らしめるのだ! 40 00:06:00,088 --> 00:06:05,093 能書きはいい だから どうすればいいんだ! 41 00:06:05,093 --> 00:06:07,095 ハハハッ 42 00:06:07,095 --> 00:06:11,099 大五郎という あのガキを 43 00:06:11,099 --> 00:06:15,103 ガキ? ガキを人質にするというのか 44 00:06:15,103 --> 00:06:18,106 フン! ざれ言を言うな 45 00:06:18,106 --> 00:06:22,110 今まで 何人の賞金稼ぎが その手を使って敗れたか・ 46 00:06:22,110 --> 00:06:24,112 お主 知らぬわけではあるまい! 47 00:06:24,112 --> 00:06:28,116 誰が 人質にすると言った 48 00:06:28,116 --> 00:06:30,118 人質ではないのか? 49 00:06:30,118 --> 00:06:32,118 さよう 50 00:06:34,122 --> 00:06:36,122 大五郎の首を! 51 00:07:33,114 --> 00:07:53,134 ・~ 52 00:07:53,134 --> 00:07:57,071 えい えい… 53 00:07:57,071 --> 00:07:59,073 えい! 54 00:07:59,073 --> 00:08:19,093 ・~ 55 00:08:19,093 --> 00:08:21,093 ・~ 56 00:08:37,111 --> 00:08:39,111 えい! 57 00:08:46,120 --> 00:08:49,123 (源三郎)ガキなど 眼中にないように見せかけて・ 58 00:08:49,123 --> 00:08:52,126 あの背を見ろ (鉄心)一分の隙もない 59 00:08:52,126 --> 00:08:56,130 恐らく やつは 我らが ここから 3歩と出ぬうちに・ 60 00:08:56,130 --> 00:08:58,066 小砂利を踏む音を聞きつけ 61 00:08:58,066 --> 00:09:02,070 (源三郎)立てた刀に走り寄り 引っこ抜いて 取って返す・ 62 00:09:02,070 --> 00:09:05,073 我らが ガキのそばへ行き着くより早く・ 63 00:09:05,073 --> 00:09:08,076 我らを斬って捨てるって寸法だ (鉄心)ふむ… 64 00:09:08,076 --> 00:09:14,082 巧みに せがれを己の防御範囲から 出さぬようにしておるわ 65 00:09:14,082 --> 00:09:16,084 (源三郎)どうする これでは ガキの首も斬れんぞ! 66 00:09:16,084 --> 00:09:20,088 慌てるな 相手は子供だ 67 00:09:20,088 --> 00:09:24,092 必ずや 一刀から離れるときもある 68 00:09:24,092 --> 00:09:36,104 ・~ 69 00:09:36,104 --> 00:09:43,111 (一刀)柳生烈堂 息災なりしや 70 00:09:43,111 --> 00:09:49,117 <柳生烈堂が 城中に召喚されて 既に 2日を経ていた> 71 00:09:49,117 --> 00:09:53,121 <直ちに 幕閣の評定にかけられたが・ 72 00:09:53,121 --> 00:09:57,058 烈堂は のらりくらりと追及をかわし・ 73 00:09:57,058 --> 00:10:01,062 2日にわたる評定は 疲労の極に達していた> 74 00:10:01,062 --> 00:10:04,065 (老中)いかに 烈堂殿! 75 00:10:04,065 --> 00:10:07,068 (烈堂)一向に (年寄)覚えがないと言われるのか 76 00:10:07,068 --> 00:10:10,071 (老中)かほどに 歴然たる証しがありながら・ 77 00:10:10,071 --> 00:10:15,076 あくまでも 柳生封廻状は 知らぬと言い切るおつもりか! 78 00:10:15,076 --> 00:10:19,080 この身に いささかの覚えもなきことなれば 79 00:10:19,080 --> 00:10:22,083 (公方)ええい! 一向に らちが明かぬわ!・ 80 00:10:22,083 --> 00:10:25,086 烈堂! 謹慎 申しつける! 81 00:10:25,086 --> 00:10:29,086 ・(頼母)しばらく しばらく お待ちくださいませ! 82 00:10:36,097 --> 00:10:38,099 (公方)頼母か 申してみい 83 00:10:38,099 --> 00:10:44,105 (頼母)それなる 封廻状は 元 公儀介しゃく人 拝一刀が・ 84 00:10:44,105 --> 00:10:46,107 所持していたものにございまする 85 00:10:46,107 --> 00:10:49,110 (公方)何! 拝一刀が? 86 00:10:49,110 --> 00:10:53,114 (頼母)されば 拝一刀を この評定所に召し出し・ 87 00:10:53,114 --> 00:10:59,053 柳生様と対決させてはいかがかと 愚考つかまつりまする 88 00:10:59,053 --> 00:11:01,055 (公方)一刀を 烈堂とか? 89 00:11:01,055 --> 00:11:06,060 (頼母)手前の推測どおりと いたしますれば 天下の一大事・ 90 00:11:06,060 --> 00:11:12,066 何とぞ この儀 伏して お願い奉りまする 91 00:11:12,066 --> 00:11:17,071 (公方)うむ 急がば回れとは このことじゃな 92 00:11:17,071 --> 00:11:20,074 頼母! 直ちに 拝一刀の所在を突き止め・ 93 00:11:20,074 --> 00:11:22,076 早々に 召し出せい! 94 00:11:22,076 --> 00:11:26,080 (頼母)ははっ! かしこまりましてござりまする! 95 00:11:26,080 --> 00:11:30,084 拝一刀を評定にかけ その方の潔白の証しが立てばよし 96 00:11:30,084 --> 00:11:36,090 さもなくば 烈堂 どうなるか分かっておろうな 97 00:11:36,090 --> 00:11:38,092 城を下がってはならぬぞ! 98 00:11:38,092 --> 00:11:44,092 今日 ただいまより その身柄 阿部頼母に預ける! 99 00:11:46,100 --> 00:12:00,114 ・~ 100 00:12:00,114 --> 00:12:05,119 <そのころ 各地に根を生やす 柳生草 200余名の・ 101 00:12:05,119 --> 00:12:09,123 江戸集結を図る 奔草ののろしは・ 102 00:12:09,123 --> 00:12:12,126 隣藩より 更に 隣藩へと受け継がれ・ 103 00:12:12,126 --> 00:12:16,126 天下六十余州への輪を 広げていった> 104 00:12:29,143 --> 00:12:33,143 (主馬)奔草ののろし! 105 00:12:45,159 --> 00:12:47,161 (主馬)父上! 106 00:12:47,161 --> 00:12:51,161 (典膳)うろたえるな 主馬 直ちに 送りのろしじゃ 107 00:12:53,167 --> 00:12:55,167 (主馬)はっ! 108 00:13:33,140 --> 00:13:39,140 (典膳)草としての 我が小山田家は 3代をもって ここに絶ゆる 109 00:13:42,149 --> 00:13:45,152 父上! (典膳)行け! 主馬 110 00:13:45,152 --> 00:13:47,152 後のことは 憂うるな 111 00:13:56,163 --> 00:14:01,102 父上 母上 112 00:14:01,102 --> 00:14:03,104 御免! 113 00:14:03,104 --> 00:14:18,104 ・~ 114 00:14:20,121 --> 00:14:25,126 (典膳) 長き間にわたり 柳生草として・ 115 00:14:25,126 --> 00:14:30,131 御殿ならびに 川越藩中を欺きし段・ 116 00:14:30,131 --> 00:14:35,131 ここに 伏して おわびつかまつる 117 00:14:43,144 --> 00:14:58,144 ・~ 118 00:15:52,146 --> 00:16:12,099 ・~ 119 00:16:12,099 --> 00:16:15,099 ・~ 120 00:16:44,131 --> 00:16:46,133 (新八郎)寝たか? 小一郎は 121 00:16:46,133 --> 00:16:50,137 (うずみ)はい 今度 あなたと 釣りに行くのだということを・ 122 00:16:50,137 --> 00:16:53,140 寝るまでに 何度も何度も ウフッ 123 00:16:53,140 --> 00:16:58,078 (新八郎)うむ いつになったら 暇が出来るかのう 124 00:16:58,078 --> 00:17:02,082 (うずみ) では 用水工事は いまだに 125 00:17:02,082 --> 00:17:07,087 (新八郎)うむ… 用水というものは・ 126 00:17:07,087 --> 00:17:11,091 下流の田畑まで 水が行き渡らねば 用をなさん・ 127 00:17:11,091 --> 00:17:14,091 それが この軽石地帯だ 128 00:17:16,096 --> 00:17:18,096 (新八郎のため息) 129 00:17:30,110 --> 00:17:33,110 (新八郎)何度 水を引いても… 130 00:17:44,124 --> 00:17:49,129 (新八郎)このまま 工事を続ければ 藩の財政は 潰れてしまうだろう 131 00:17:49,129 --> 00:17:51,131 では… 132 00:17:51,131 --> 00:17:55,135 近々 殿の裁断が下される 133 00:17:55,135 --> 00:17:59,073 恐らくは 中止 134 00:17:59,073 --> 00:18:05,079 では また 去年のような 大飢きんが 135 00:18:05,079 --> 00:18:09,079 何千人も飢え死にする者が出よう 136 00:18:11,085 --> 00:18:15,089 が… やむをえまい 137 00:18:15,089 --> 00:18:19,093 あなた 小諸藩のために・ 138 00:18:19,093 --> 00:18:24,098 お力を お貸しすることは できぬのでございますか?・ 139 00:18:24,098 --> 00:18:27,101 私も知っておりまする 140 00:18:27,101 --> 00:18:33,107 あなたが 小一郎に伝え 修業いたさせている術の中に・ 141 00:18:33,107 --> 00:18:37,111 水の流れぬ所を流れるようにする 方法のあることを 142 00:18:37,111 --> 00:18:40,114 その術を他人に教えたとき・ 143 00:18:40,114 --> 00:18:46,120 我らが 柳生草であることが あからさまになり・ 144 00:18:46,120 --> 00:18:49,123 枯れねばならぬ (うずみ)でも ござりましょうが・ 145 00:18:49,123 --> 00:18:51,125 何千人もの命を救うために 146 00:18:51,125 --> 00:18:54,128 (新八郎)我らは 小諸藩のために 生きるのではない 147 00:18:54,128 --> 00:18:57,064 柳生様の御ため ひいては 葵御紋の御ために・ 148 00:18:57,064 --> 00:18:59,064 生きるのが定めだ 149 00:19:01,068 --> 00:19:07,074 何とか… 何とか 草と悟られずに その術を 150 00:19:07,074 --> 00:19:12,074 できぬことだ 二度と 口にいたすな 151 00:19:28,095 --> 00:19:47,114 ・~ 152 00:19:47,114 --> 00:19:49,116 ・~ 153 00:19:49,116 --> 00:19:51,118 (うずみ)奔草の… 154 00:19:51,118 --> 00:20:03,063 ・~ 155 00:20:03,063 --> 00:20:05,063 (新八郎)うずみ! 156 00:20:09,069 --> 00:20:15,069 とうとう… 奔草ののろしが 157 00:20:18,078 --> 00:20:20,078 あなた… 158 00:20:23,083 --> 00:20:25,083 (うずみ)あなた! 159 00:20:31,091 --> 00:20:36,091 他に 方法は ないのでござりまするか! 160 00:20:39,099 --> 00:20:46,106 奔草ののろしが上がったら あなたのことは 死んだと思え・ 161 00:20:46,106 --> 00:20:50,110 常日頃より そう 言い聞かされておりますれば・ 162 00:20:50,110 --> 00:20:54,114 覚悟はできているつもりで ござりまする 163 00:20:54,114 --> 00:21:00,053 なれど… なれど 小一郎のことは 164 00:21:00,053 --> 00:21:03,053 見苦しいぞ うずみ 165 00:21:07,060 --> 00:21:09,062 (うずみ) あなたが 柳生草であることを・ 166 00:21:09,062 --> 00:21:13,066 小諸藩に気取られてはならぬ それは 分かりまする・ 167 00:21:13,066 --> 00:21:17,070 草であった痕跡を 全て消していく それも 分かりまする・ 168 00:21:17,070 --> 00:21:21,070 でも… 小一郎だけは! 169 00:21:24,077 --> 00:21:26,079 うずみ (うずみ)私では・ 170 00:21:26,079 --> 00:21:29,082 駄目なのでございますか? 171 00:21:29,082 --> 00:21:32,085 小一郎の代わりに 私では! 172 00:21:32,085 --> 00:21:35,088 どうか… どうか! 173 00:21:35,088 --> 00:21:42,088 うずみ 考えに考えたうえ この日のために 用意した策なのだ 174 00:21:44,097 --> 00:21:47,100 他に方法はない 175 00:21:47,100 --> 00:21:51,104 小一郎が かわいくはないのですか 176 00:21:51,104 --> 00:21:54,107 あんなにも あなたと釣りに行くのを・ 177 00:21:54,107 --> 00:21:58,111 楽しみにしている 小一郎が! 178 00:21:58,111 --> 00:22:02,111 かわいい いとしい 179 00:22:06,119 --> 00:22:09,122 だからこそ・ 180 00:22:09,122 --> 00:22:12,122 この わしが 殺したとは 誰も思わんだろう 181 00:22:14,127 --> 00:22:16,127 だからこそ… 182 00:22:19,132 --> 00:22:23,132 うずみ もう 何も言うな 183 00:22:26,139 --> 00:22:31,139 小一郎は… 小一郎は まだ 7… 184 00:22:33,146 --> 00:22:35,148 7つなのですよ! 185 00:22:35,148 --> 00:22:47,160 ・~ 186 00:22:47,160 --> 00:22:52,165 (うずみのおえつ) 187 00:22:52,165 --> 00:23:09,165 ・~ 188 00:23:51,158 --> 00:23:56,158 (うずみのすすり泣き) 189 00:24:07,107 --> 00:24:09,109 (小一郎)父上!・ 190 00:24:09,109 --> 00:24:14,114 今 母上から聞きました 本当ですね 父上・ 191 00:24:14,114 --> 00:24:16,116 本当に 今日は 早く お帰りになって・ 192 00:24:16,116 --> 00:24:20,120 私と 釣りに行けるのですね 193 00:24:20,120 --> 00:24:26,126 (新八郎)ハハハ… 小一郎 武士は 約束をたがえたりはせんぞ 194 00:24:26,126 --> 00:24:30,130 (小一郎)父上が お帰りになるまで 釣りの支度は 全部しておきます! 195 00:24:30,130 --> 00:24:33,133 (新八郎)ほほう 大丈夫かな? 196 00:24:33,133 --> 00:24:36,136 私は もう 子供ではありませんよ 父上 197 00:24:36,136 --> 00:24:43,143 (新八郎)ハハハ… これは 一本 参ったな ハハハ… 198 00:24:43,143 --> 00:24:47,147 (小一郎)入れ食いで 釣れる場所を 見つけてあるんですよ・ 199 00:24:47,147 --> 00:24:50,150 私しか知らない 秘密の場所なのですよ 200 00:24:50,150 --> 00:24:53,153 (新八郎)そうか それは楽しみだな 201 00:24:53,153 --> 00:24:57,090 (小一郎)早く お帰りになって くださいね きっとですよ 202 00:24:57,090 --> 00:24:59,092 (新八郎) 分かった 分かった 早く行け 203 00:24:59,092 --> 00:25:02,095 (小一郎)はい! 204 00:25:02,095 --> 00:25:22,115 ・~ 205 00:25:22,115 --> 00:25:35,128 ・~ 206 00:25:35,128 --> 00:25:41,134 <小諸藩は 今 新田開発のための 用水工事を進めていたが・ 207 00:25:41,134 --> 00:25:46,139 この工事が 殊の外 難航していた> 208 00:25:46,139 --> 00:25:50,143 <付近一帯は 軽石地帯であるため・ 209 00:25:50,143 --> 00:25:54,147 途中の漏水が 甚だしく 何度 工事をやり直しても・ 210 00:25:54,147 --> 00:25:59,086 下流の水田まで 水が達しないのであった> 211 00:25:59,086 --> 00:26:04,091 <藩財政が ひっ迫している折から この用水工事は・ 212 00:26:04,091 --> 00:26:08,091 藩の命運にも関わる 大問題となっていた> 213 00:26:11,098 --> 00:26:15,102 <工事を中止して 飢きんや 一揆を招くか・ 214 00:26:15,102 --> 00:26:18,105 続行して 藩財政を窮地に追い込むか・ 215 00:26:18,105 --> 00:26:22,109 連日の評定は 3か月にも及んだが・ 216 00:26:22,109 --> 00:26:26,113 依然 結論は得られなかった> 217 00:26:26,113 --> 00:26:32,119 (小一郎)父上 父上! もう 支度はできました! 218 00:26:32,119 --> 00:26:34,121 餌もあるのかな? 小一郎 (小一郎)はい!・ 219 00:26:34,121 --> 00:26:39,126 いとみみずも 蜂の子も 捕ってまいりました 220 00:26:39,126 --> 00:26:41,128 さあ 出かけるか 小一郎 221 00:26:41,128 --> 00:26:45,128 (小一郎)はい 母上 いってまいります 222 00:27:02,082 --> 00:27:04,082 (小一郎)父上 早く! 223 00:27:06,086 --> 00:27:09,089 (新八郎)さあ 行くか 秘密の場所とは どこだ 224 00:27:09,089 --> 00:27:11,091 (小一郎) それは 行ってからのお楽しみ! 225 00:27:11,091 --> 00:27:13,093 (新八郎) うん? そうか ハハハ…・ 226 00:27:13,093 --> 00:27:18,098 おいおい 待て待て おい! ハハハ… 227 00:27:18,098 --> 00:27:21,098 小一郎… (新八郎)待て 小一郎 228 00:27:25,105 --> 00:27:27,105 小一郎… 229 00:27:36,116 --> 00:27:38,116 小一郎… 230 00:27:47,127 --> 00:27:52,127 (おえつ) 231 00:28:02,075 --> 00:28:04,077 (小一郎)父上! (新八郎)おお すごいぞ 小一郎・ 232 00:28:04,077 --> 00:28:06,079 ハハハ… (小一郎)今度は 父上も 233 00:28:06,079 --> 00:28:08,081 (新八郎)うん? アハハ…・ 234 00:28:08,081 --> 00:28:11,084 それもいいが 少し泳ぎたくなったな・ 235 00:28:11,084 --> 00:28:14,084 どうだ 小一郎 (小一郎)はい! 236 00:28:21,094 --> 00:28:26,094 この辺から 急に冷たくなりますよ 気をつけて 父上 237 00:28:28,101 --> 00:28:31,104 父上! 父上! 238 00:28:31,104 --> 00:28:51,124 ・~ 239 00:28:51,124 --> 00:28:55,128 ・~ 240 00:28:55,128 --> 00:29:02,068 忍びとは 心に やいばを置きて・ 241 00:29:02,068 --> 00:29:04,068 耐えることなり 242 00:29:18,084 --> 00:29:21,087 (家老)申し上げます (内膳正)何事じゃ 243 00:29:21,087 --> 00:29:24,090 (家老) 本早朝 平勘定方 御影新八郎・ 244 00:29:24,090 --> 00:29:29,095 ならびに その一子 小一郎が 水死いたしましてございます 245 00:29:29,095 --> 00:29:32,098 なんと! (家老)武道鍛錬のため・ 246 00:29:32,098 --> 00:29:35,101 我が子を鍛えおったそうに ございまするが・ 247 00:29:35,101 --> 00:29:41,107 本日は 水も冷たく ために 奇禍に遭いたるものと思われます 248 00:29:41,107 --> 00:29:43,109 (内膳正)あの新八郎がのう 249 00:29:43,109 --> 00:29:46,112 (家老)小一郎の水死体は 下流より揚がりましたなれど・ 250 00:29:46,112 --> 00:29:49,115 新八郎の行方は 分かりませぬ・ 251 00:29:49,115 --> 00:29:54,115 恐らくは 渦巻きの ふち辺りに 沈みおるかと思われまするが 252 00:29:58,058 --> 00:30:03,063 <数日後 小諸藩主 牧野内膳正・ 253 00:30:03,063 --> 00:30:07,063 千曲川 砂利採取現場の視察に 赴いた> 254 00:30:16,076 --> 00:30:20,080 (うずみ)冷たかろうえ 255 00:30:20,080 --> 00:30:24,080 さぞや冷たかろうえ 小一郎 256 00:30:26,086 --> 00:30:32,086 今 かか様が 暖かい綿を進ぜましょう程に 257 00:30:47,107 --> 00:30:52,112 冷たかろうえ 小一郎 258 00:30:52,112 --> 00:30:56,116 冷たかろうえ 259 00:30:56,116 --> 00:31:01,116 さあ 暖かい綿じゃ 260 00:31:03,056 --> 00:31:07,056 小一郎 綿じゃ 261 00:31:11,064 --> 00:31:13,064 綿… 262 00:31:15,068 --> 00:31:17,070 その手あったのか! 263 00:31:17,070 --> 00:31:22,075 <軽石地帯の漏水のため 難航していた用水工事は・ 264 00:31:22,075 --> 00:31:28,081 この綿流しの思いつきから 大量の綿を せきの底に敷き詰め・ 265 00:31:28,081 --> 00:31:31,084 これが 軽石の水漏れを塞ぎ・ 266 00:31:31,084 --> 00:31:36,089 つつがなく 水が通ったと 小諸藩史に記されている> 267 00:31:36,089 --> 00:31:43,096 <この綿埋の水流し法こそは 柳生草の秘伝であったが・ 268 00:31:43,096 --> 00:31:46,096 もはや それを知る者はいない> 269 00:32:04,117 --> 00:32:07,117 えい! 270 00:32:10,123 --> 00:32:23,136 ・~ 271 00:32:23,136 --> 00:32:25,136 大五郎 272 00:32:35,148 --> 00:32:42,155 えい! えい えい… 273 00:32:42,155 --> 00:32:49,162 えい えい… 274 00:32:49,162 --> 00:33:09,115 ・~ 275 00:33:09,115 --> 00:33:20,126 ・~ 276 00:33:20,126 --> 00:33:22,126 ああ! 277 00:33:26,132 --> 00:33:29,135 (おかね)おっかあ! (お竹)もうすぐ御飯だよ 278 00:33:29,135 --> 00:33:31,135 (おかね)薬! (お竹)えっ? 279 00:33:33,139 --> 00:33:36,142 (おかね)薬 薬! 280 00:33:36,142 --> 00:33:38,142 (おかね)薬 薬… 281 00:33:40,146 --> 00:33:42,148 (おかね)薬 薬… 282 00:33:42,148 --> 00:33:48,148 (お竹)薬って お前 おかね どっか けがでも? 283 00:33:57,096 --> 00:33:59,096 (お竹)おかね! 284 00:34:04,103 --> 00:34:06,103 (おかね)薬! 285 00:34:12,111 --> 00:34:14,113 (おかね)駄目よ 286 00:34:14,113 --> 00:34:34,133 ・~ 287 00:34:34,133 --> 00:34:39,133 ・~ 288 00:35:15,108 --> 00:35:17,110 えい! 289 00:35:17,110 --> 00:35:37,130 ・~ 290 00:35:37,130 --> 00:35:52,130 ・~ 291 00:36:16,102 --> 00:36:34,120 ・~ 292 00:36:34,120 --> 00:36:39,125 (頼母)ヘッ こうして既に 6日 ハハッ 293 00:36:39,125 --> 00:36:45,131 眠れまい 飲めまいが! フフフ… 294 00:36:45,131 --> 00:36:50,136 この毒味唇役 阿部頼母が 差し出す料理・ 295 00:36:50,136 --> 00:36:55,141 食えるはずがないわ ハハハ… 296 00:36:55,141 --> 00:37:01,080 わしの勝ちじゃぞ 烈堂め 飢え死にするがよいわ 297 00:37:01,080 --> 00:37:08,087 わしの勝ちじゃぞ エヘヘ… 298 00:37:08,087 --> 00:37:13,092 <そのころ 川越藩の草 小山田主馬は・ 299 00:37:13,092 --> 00:37:17,092 既に 江戸入りを果たし 柳生屋敷にあった> 300 00:38:08,080 --> 00:38:13,085 さて 烈堂様 明後日には・ 301 00:38:13,085 --> 00:38:19,091 上様 紅葉山東照宮に 御参詣あそばされます 302 00:38:19,091 --> 00:38:25,097 つきましては 本日より もく浴あそばされまするように 303 00:38:25,097 --> 00:38:30,102 どうぞ お支度もできておりまするでな 304 00:38:30,102 --> 00:38:34,102 ヒヒヒ… 御免 305 00:38:58,064 --> 00:39:05,064 《これしきのことで… わしも老いたか》 306 00:39:27,093 --> 00:39:32,098 <これぞ 柳生の秘伝丸薬 1粒食せば・ 307 00:39:32,098 --> 00:39:37,098 丸2日は 飲まず食わずに しのげるという丹精丸であった> 308 00:39:41,107 --> 00:39:47,113 えい えい… 309 00:39:47,113 --> 00:39:50,116 待つこと以外 やることはないのか 鉄心 310 00:39:50,116 --> 00:39:53,119 今日で 何日になると思う 311 00:39:53,119 --> 00:39:56,122 あのガキは おやじに くっついたままだ 312 00:39:56,122 --> 00:39:59,058 何か 誘い出す方法はないのか! 313 00:39:59,058 --> 00:40:03,062 おかしい (源三郎)何… 314 00:40:03,062 --> 00:40:06,065 あの小僧 今日は 何を気にしておるのだ 315 00:40:06,065 --> 00:40:08,065 えい 316 00:40:10,069 --> 00:40:13,072 えい えい… 317 00:40:13,072 --> 00:40:18,077 (鉄心) そうか アハハ… 分かったぞ 318 00:40:18,077 --> 00:40:20,079 (源三郎)何が 319 00:40:20,079 --> 00:40:26,085 あのガキの気にしてるものよ ハハハ… 女だ! 320 00:40:26,085 --> 00:40:31,090 女? (鉄心)おお 例のこじきの小娘よ 321 00:40:31,090 --> 00:40:36,095 ませたガキだ フフッ 毎日来る こじき娘が・ 322 00:40:36,095 --> 00:40:40,099 今日は 現われんのが 気になっておるのだ 323 00:40:40,099 --> 00:40:44,099 おい ガキを釣る餌ができたぞ 324 00:40:47,106 --> 00:40:51,106 おっかあ 良くなった? 治った? (お竹)うん 325 00:40:56,115 --> 00:40:58,050 ハハハッ それで今日は・ 326 00:40:58,050 --> 00:41:02,054 大五郎に 会いに来れなかったってわけか 327 00:41:02,054 --> 00:41:04,056 (鉄心)いい子だ・ 328 00:41:04,056 --> 00:41:08,060 おっかさんを殺されたくなかったら 俺たちの言うことを聞け!・ 329 00:41:08,060 --> 00:41:11,063 ハハハ… いいか・ 330 00:41:11,063 --> 00:41:14,066 黙って 大五郎を ここまで連れてくるんだ・ 331 00:41:14,066 --> 00:41:18,066 うん? ハハハ… 332 00:41:44,096 --> 00:41:46,096 これ あげる 333 00:41:49,101 --> 00:41:53,101 駄目! 来ちゃ駄目! 334 00:41:57,109 --> 00:41:59,109 おかねちゃーん! 335 00:42:11,123 --> 00:42:13,125 大五郎… 336 00:42:13,125 --> 00:42:29,125 ・~ 337 00:42:45,157 --> 00:42:47,157 (男性)小僧 待て! 338 00:42:55,167 --> 00:42:59,105 うわ! (男性)どこじゃ! 339 00:42:59,105 --> 00:43:02,105 (男性)くそ どこ行った くそ! 340 00:43:05,111 --> 00:43:07,111 (男性)くそ 341 00:43:37,143 --> 00:43:39,143 (男性)うわ! くそ (男性たち)どこじゃ 342 00:43:55,161 --> 00:44:00,161 (鉄心) ハハハッ 小僧! しゃれた まねを 343 00:44:07,106 --> 00:44:10,109 (当たる音) ちゃん! 344 00:44:10,109 --> 00:44:13,109 ちゃーん! 345 00:44:22,121 --> 00:44:26,125 (鉄心) よし こうなりゃ親子もろとも 346 00:44:26,125 --> 00:44:30,129 (源三郎) 刀を持っておらんぞ それ! 347 00:44:30,129 --> 00:44:34,133 大五郎 見ておれ 348 00:44:34,133 --> 00:44:54,153 ・~ 349 00:44:54,153 --> 00:45:03,095 ・~ 350 00:45:03,095 --> 00:45:05,095 (源三郎)このガキ! 351 00:45:12,104 --> 00:45:14,104 ああ! えい! 352 00:45:21,113 --> 00:45:26,118 大五郎… それが 持つということだ 353 00:45:26,118 --> 00:45:29,121 百姓が すき くわを持つごとく・ 354 00:45:29,121 --> 00:45:33,125 物売りの町人が てんびん棒を持つがごとく・ 355 00:45:33,125 --> 00:45:39,125 しかして 侍たる者が 刀を持つごとく 356 00:45:41,133 --> 00:45:46,138 その持ちたる物の重さを感ぜず 己と共にありて・ 357 00:45:46,138 --> 00:45:52,144 自在なるを初めて 持つというのだ 358 00:45:52,144 --> 00:45:57,144 分かるか 父の申していることが 359 00:46:00,085 --> 00:46:02,087 参れ 360 00:46:02,087 --> 00:46:17,102 ・~ 361 00:46:17,102 --> 00:46:24,109 その棒の重さは ほぼ この 2振りの刀と同じだ 362 00:46:24,109 --> 00:46:31,116 父の刀と 烈堂の刀 今 お前は その手に・ 363 00:46:31,116 --> 00:46:37,122 この 2振りの刀を持つだけの 資格を得た 364 00:46:37,122 --> 00:46:40,125 明日から お前は 一人で・ 365 00:46:40,125 --> 00:46:45,130 この 2振りの刀を守らねばならぬ 366 00:46:45,130 --> 00:46:50,135 烈堂と約定を取り交わして 既に 7日7夜 367 00:46:50,135 --> 00:46:55,140 烈堂は 今 江戸城内にある 368 00:46:55,140 --> 00:46:59,140 義には 義をもって返さねばならぬ 369 00:47:01,080 --> 00:47:08,087 父は行く… 江戸城内へ 370 00:47:08,087 --> 00:47:11,087 分かるな? 大五郎 371 00:47:14,093 --> 00:47:20,099 <父は ふぐ戴天の敵 柳生烈堂のため・ 372 00:47:20,099 --> 00:47:24,103 江戸城内に赴くという> 373 00:47:24,103 --> 00:47:29,103 <子は 父を信じ 父は 子を信じた> 374 00:47:31,110 --> 00:47:34,113 <運命の子 大五郎のたどる道は・ 375 00:47:34,113 --> 00:47:39,113 これからも 遠く 険しい> 376 00:47:47,126 --> 00:47:50,129 <江戸城に幽閉された 柳生烈堂> 377 00:47:50,129 --> 00:47:54,133 <虎視たんたんと その死を狙う 阿部頼母> 378 00:47:54,133 --> 00:47:57,069 <沈黙をして 一刀は 江戸城へ向かった> 379 00:47:57,069 --> 00:48:02,074 <衆目の中 山王祭の先頭に立つ 拝一刀> 380 00:48:02,074 --> 00:48:06,078 <次週 「子連れ狼」 血だるまになって のたうつ巨体・ 381 00:48:06,078 --> 00:48:09,078 阿部頼母の首が飛ぶ 光なき攻防に…>