1 00:02:10,091 --> 00:02:12,093 <小高い丘の 城跡の・ 2 00:02:12,093 --> 00:02:15,096 崩れかけた あずまやで・ 3 00:02:15,096 --> 00:02:19,100 その子は 父を待っていた> 4 00:02:19,100 --> 00:02:21,102 <この日の 朝には・ 5 00:02:21,102 --> 00:02:23,104 帰るはずの父であった> 6 00:02:23,104 --> 00:02:28,109 <それが 3つ目の朝となり 4つ目の夜が来て・ 7 00:02:28,109 --> 00:02:31,112 5つ目の朝が雨だった> 8 00:02:31,112 --> 00:02:51,132 ・~ 9 00:02:51,132 --> 00:03:11,085 ・~ 10 00:03:11,085 --> 00:03:31,105 ・~ 11 00:03:31,105 --> 00:03:51,125 ・~ 12 00:03:51,125 --> 00:03:57,125 ・~ 13 00:04:00,068 --> 00:04:04,072 <この河原に集まっていた 人々も去り・ 14 00:04:04,072 --> 00:04:10,072 再び 親子は 光りなき 冥府魔道に立ち戻った> 15 00:04:17,085 --> 00:04:19,087 <その親子の待つものは・ 16 00:04:19,087 --> 00:04:24,087 それは もう この烈風と共に迫っていた> 17 00:04:28,096 --> 00:04:31,099 <そして その 1番手に選ばれたのは・ 18 00:04:31,099 --> 00:04:36,104 名だたる草の中から選ばれた 4人であった> 19 00:04:36,104 --> 00:04:39,107 <すなわち…・ 20 00:04:39,107 --> 00:04:44,112 天下六十余州に 根を生やし 代々 草として 各地に根づき・ 21 00:04:44,112 --> 00:04:49,117 この奔草の のろしによって 全てを捨てて はせ参じた・ 22 00:04:49,117 --> 00:04:52,120 200余名のうちのその一人…> 23 00:04:52,120 --> 00:04:58,059 <武州 川越藩 馬廻り役 小山田主馬> 24 00:04:58,059 --> 00:05:13,074 ・~ 25 00:05:13,074 --> 00:05:18,074 <安房 館山藩 名古寺住職 無生> 26 00:05:29,090 --> 00:05:35,096 <信州 小諸藩 平勘定方 御影新八郎> 27 00:05:35,096 --> 00:05:52,113 ・~ 28 00:05:52,113 --> 00:05:59,053 <上州 沼田藩 書院番 忍冬右近の一子 新太郎> 29 00:05:59,053 --> 00:06:14,068 ・~ 30 00:06:14,068 --> 00:06:19,073 (新太郎)御影様 拝一刀は どのような侍でございますか・ 31 00:06:19,073 --> 00:06:23,077 その子 大五郎とは どのような・ 32 00:06:23,077 --> 00:06:29,083 烈堂様は その拝一刀を 士道 並びなき者と仰せられた・ 33 00:06:29,083 --> 00:06:32,086 それでも 柳生 積年の禍根を断つために・ 34 00:06:32,086 --> 00:06:35,089 倒さなければならないのですね? 35 00:06:35,089 --> 00:06:38,092 (新八郎)そうだ 新太郎殿も 父上から・ 36 00:06:38,092 --> 00:06:42,096 聞かされておられたであろう 我ら草は… 37 00:06:42,096 --> 00:06:46,100 (新太郎) 柳生のために枯れる 名もなき草 38 00:06:46,100 --> 00:06:52,106 (無生)なれど 草枯れれば 柳生も枯れる 39 00:06:52,106 --> 00:06:58,045 (主馬)柳生 すなわち 草 草 すなわち 柳生 40 00:06:58,045 --> 00:07:02,049 (新八郎)戦わねばならぬのだ 41 00:07:02,049 --> 00:07:05,052 たとえ それが心を許して・ 42 00:07:05,052 --> 00:07:08,055 あがめるに足る 相手であろうとも・ 43 00:07:08,055 --> 00:07:13,055 柳生の御ために 倒さねばならぬのだ 44 00:07:15,062 --> 00:07:20,067 (主馬)悲しむべし 士道を歩む者 45 00:07:20,067 --> 00:07:25,072 (無生)悲しむべし 忍びの道を歩む者 46 00:07:25,072 --> 00:07:37,072 ・~ 47 00:07:49,096 --> 00:07:51,098 (石田)どうした? 48 00:07:51,098 --> 00:07:53,100 (山岸)引き揚げだ (石田)引き揚げ!? 49 00:07:53,100 --> 00:07:55,102 ああ 先ほど お奉行より もはや 拝一刀を・ 50 00:07:55,102 --> 00:07:57,038 見張る必要なしとのことでな 51 00:07:57,038 --> 00:08:00,041 (半助)ええ? そいつは 一体… 52 00:08:00,041 --> 00:08:04,045 (山岸)いや お奉行というより 柳生様の下知だろう 53 00:08:04,045 --> 00:08:09,050 まあ これは 武士と武士との争い 町方は 手を引けということさ 54 00:08:09,050 --> 00:08:11,052 (石田)武門の争いか… 55 00:08:11,052 --> 00:08:14,055 (半助)しかし あの拝一刀は・ 56 00:08:14,055 --> 00:08:16,057 天下に お触れ書きの回った お尋ね者なんですぜ? 57 00:08:16,057 --> 00:08:19,060 それは そうかもしれぬが 本を正せば・ 58 00:08:19,060 --> 00:08:23,064 あの拝一刀は 公儀介しゃく人 由緒ある家柄だ 59 00:08:23,064 --> 00:08:27,068 一方 柳生の方は 知ってのとおり 60 00:08:27,068 --> 00:08:31,068 まあ 町方風情の 及ぶところじゃねえ 2人さ 61 00:08:33,074 --> 00:08:40,081 (山岸)柳生一門と 拝一刀の確執 こいつの根は深いからな 62 00:08:40,081 --> 00:08:42,083 (半助)ねえ 旦那 あっしらには・ 63 00:08:42,083 --> 00:08:45,086 どうも よく分からねえところが あるんですが・ 64 00:08:45,086 --> 00:08:51,092 つまり 柳生烈堂様と あの拝一刀は どうして… 65 00:08:51,092 --> 00:08:53,094 それはな まあ 本はといえば・ 66 00:08:53,094 --> 00:08:59,094 公儀介しゃく人の地位まで 狙おうとした 柳生一門がだな 67 00:09:08,042 --> 00:09:10,044 (半助)旦那 68 00:09:10,044 --> 00:09:30,064 ・~ 69 00:09:30,064 --> 00:09:35,064 ・~ 70 00:09:51,085 --> 00:09:56,090 (尺八) 71 00:09:56,090 --> 00:10:16,043 ・~ 72 00:10:16,043 --> 00:10:33,043 ・~ 73 00:10:49,076 --> 00:10:51,078 (一刀)うぬらは 草か? 74 00:10:51,078 --> 00:10:55,082 ・(新太郎)はい 柳生のために枯れる・ 75 00:10:55,082 --> 00:10:59,019 名もなき草にございまする・ 76 00:10:59,019 --> 00:11:03,023 なれど 草枯れれば 柳生も枯れまする・ 77 00:11:03,023 --> 00:11:08,023 柳生 すなわち 草 草 すなわち 柳生! 78 00:11:15,035 --> 00:11:22,042 再び 戦わんかなの答礼 確かに 受けた 79 00:11:22,042 --> 00:11:42,062 ・~ 80 00:11:42,062 --> 00:11:55,062 ・~ 81 00:11:57,077 --> 00:11:59,077 (新太郎)ち… 父上 82 00:12:11,091 --> 00:12:31,111 ・~ 83 00:12:31,111 --> 00:12:51,131 ・~ 84 00:12:51,131 --> 00:13:11,085 ・~ 85 00:13:11,085 --> 00:13:31,105 ・~ 86 00:13:31,105 --> 00:13:37,111 ・~ 87 00:13:37,111 --> 00:13:43,111 《幼い まだ草の芽というのに…》 88 00:14:23,090 --> 00:14:43,110 ・~ 89 00:14:43,110 --> 00:15:03,063 ・~ 90 00:15:03,063 --> 00:15:08,063 ・~ 91 00:15:14,074 --> 00:15:18,078 (八兵衛) 研ぎ師の八兵衛と申します・ 92 00:15:18,078 --> 00:15:24,084 柳生様より 拝一刀様の お刀を お研ぎ申し上げるようにと・ 93 00:15:24,084 --> 00:15:29,084 再び 相まみえる日のためにとの お言づけでござりました 94 00:15:40,100 --> 00:15:43,100 (八兵衛)ありがとうございます 95 00:17:11,058 --> 00:17:14,058 (八兵衛)面白うございますかな? 96 00:17:19,066 --> 00:17:22,069 ほれぼれするような お刀じゃが・ 97 00:17:22,069 --> 00:17:26,073 長い間 研ぎにも 出されなかったと見えて・ 98 00:17:26,073 --> 00:17:29,076 ほんの僅かだが さびが 99 00:17:29,076 --> 00:17:35,076 お分かりになるかな? つば元 3寸辺りの所に 100 00:17:40,087 --> 00:17:42,089 (八兵衛) 今 目に見えぬほどの さびでも・ 101 00:17:42,089 --> 00:17:45,092 落としておきませぬとな・ 102 00:17:45,092 --> 00:17:49,092 さびは 中に行くほど 広がりまするでな 103 00:18:06,046 --> 00:18:09,046 (八兵衛)お見事な 胴太貫で 104 00:18:11,051 --> 00:18:13,053 消えたな 105 00:18:13,053 --> 00:18:19,059 目に見えぬほどの 僅かな傷から生じた さびだったが 106 00:18:19,059 --> 00:18:23,063 はい 恐らく つばぜり合いを なさいました時に・ 107 00:18:23,063 --> 00:18:27,067 生じた傷ではないかと 存じまするが 108 00:18:27,067 --> 00:18:29,069 でも もう 大丈夫でござります 109 00:18:29,069 --> 00:18:33,073 この八兵衛が 研がせて いただいたのでございますから 110 00:18:33,073 --> 00:18:38,078 配慮 かたじけなく受けたと 烈堂に伝えてくれ 111 00:18:38,078 --> 00:18:42,078 かしこまりましてござりまする では… 112 00:18:55,095 --> 00:18:57,095 大五郎! 113 00:19:00,033 --> 00:19:02,035 草か? いかにも… 114 00:19:02,035 --> 00:19:07,035 柳生が草 久見坂八兵衛 115 00:19:17,050 --> 00:19:21,054 夜が明ける 覚悟はよいな 116 00:19:21,054 --> 00:19:41,074 ・~ 117 00:19:41,074 --> 00:20:01,028 ・~ 118 00:20:01,028 --> 00:20:16,043 ・~ 119 00:20:16,043 --> 00:20:20,043 (主馬)柳生が草 小山田主馬! 120 00:20:39,066 --> 00:20:41,066 大五郎! 穴だ! 121 00:20:56,083 --> 00:20:59,083 大五郎 出るでない! 122 00:21:18,038 --> 00:21:21,038 大五郎! 穴から出ろ! 123 00:21:39,059 --> 00:21:42,059 大五郎 草むらへ走れ 124 00:22:22,102 --> 00:22:24,104 (無生)おのれ… 125 00:22:24,104 --> 00:22:27,107 拝一刀親子は あの草むらの中ぞ 126 00:22:27,107 --> 00:22:32,112 ひるむな! 我らが体内に仕込んだ この火薬をもって焼き払え! 127 00:22:32,112 --> 00:22:38,112 必ず 拝一刀親子を 木っ端みじんに討ち取るのだ! 128 00:22:43,123 --> 00:22:45,125 (無生)我らは 草なれば・ 129 00:22:45,125 --> 00:22:50,130 その命を 火薬の炎によって咲かせんとす 130 00:22:50,130 --> 00:22:53,133 花咲かぬ草なれば… 131 00:22:53,133 --> 00:22:55,135 行け! 132 00:22:55,135 --> 00:23:08,135 ・~ 133 00:23:27,100 --> 00:23:47,120 ・~ 134 00:23:47,120 --> 00:24:03,069 ・~ 135 00:24:03,069 --> 00:24:07,073 むくろじの実で作りし数珠 136 00:24:07,073 --> 00:24:11,077 恐らくは 草の一人の… 137 00:24:11,077 --> 00:24:23,089 ・~ 138 00:24:23,089 --> 00:24:27,093 <このとき 一刀は まだ 自らの刀の芯に・ 139 00:24:27,093 --> 00:24:31,097 傷が付けられていることに 気付かなかった> 140 00:24:31,097 --> 00:24:46,112 ・~ 141 00:24:46,112 --> 00:24:53,119 <それは 表から見ては 誰にも分からぬ傷であった> 142 00:24:53,119 --> 00:24:55,121 <だからこそ 残る草たちが・ 143 00:24:55,121 --> 00:25:00,060 総力を挙げて その刀を 折ろうとしていることにも・ 144 00:25:00,060 --> 00:25:03,060 一刀は 気付いていなかった> 145 00:25:09,069 --> 00:25:12,072 大五郎 来たぞ 146 00:25:12,072 --> 00:25:17,077 <六韜の軍書の中に からすの飛しょうするごとく・ 147 00:25:17,077 --> 00:25:22,082 雲の変化するがごとき 戦備えというのがある> 148 00:25:22,082 --> 00:25:27,087 <この烏雲の陣形をとるのは 最後の力攻め> 149 00:25:27,087 --> 00:25:32,092 <柳生の草が この陣形をとるのは 既に 火薬も尽き・ 150 00:25:32,092 --> 00:25:37,092 最後の総力を挙げんとする 証左であった> 151 00:25:47,107 --> 00:26:07,060 ・~ 152 00:26:07,060 --> 00:26:20,060 ・~ 153 00:27:02,048 --> 00:27:04,050 (大五郎)ちゃん! 154 00:27:04,050 --> 00:27:24,070 ・~ 155 00:27:24,070 --> 00:27:44,090 ・~ 156 00:27:44,090 --> 00:27:48,094 ・~ 157 00:27:48,094 --> 00:27:54,100 今や うぬ一人 最後の草か 158 00:27:54,100 --> 00:28:00,100 (新八郎)おう! 柳生の草 最後の一人 御影新八郎! 159 00:28:37,076 --> 00:28:39,076 拝一刀! 160 00:28:41,080 --> 00:28:47,086 うぬの胴太貫に 傷を刻んだ 我らの策・ 161 00:28:47,086 --> 00:28:49,086 ひきょうと言うか? 162 00:28:53,092 --> 00:28:59,032 あれは 烈堂様の策にあらず・ 163 00:28:59,032 --> 00:29:02,032 我らが策 164 00:29:04,037 --> 00:29:08,041 ひきょうと言うか? 一刀! 165 00:29:08,041 --> 00:29:11,044 戦いに策あるは当然 166 00:29:11,044 --> 00:29:16,049 それを見抜けなんだは 我が失策 167 00:29:16,049 --> 00:29:21,049 さすがは柳生 忍びの策 168 00:29:23,056 --> 00:29:28,056 我ら 忍びの一生は… 169 00:29:31,064 --> 00:29:34,067 この むくろじの実のごとく・ 170 00:29:34,067 --> 00:29:41,074 固く割れず 目立たず・ 171 00:29:41,074 --> 00:29:46,079 主の命に従って・ 172 00:29:46,079 --> 00:29:50,079 その身を終わる 173 00:29:56,089 --> 00:30:01,027 それ故に 忍びの多くは・ 174 00:30:01,027 --> 00:30:06,032 この むくろじで数珠を作り・ 175 00:30:06,032 --> 00:30:08,032 こうして肌に… 176 00:30:11,037 --> 00:30:13,039 一刀… 177 00:30:13,039 --> 00:30:19,045 むくろじは 知ってのとおり またの名を 菩提樹 178 00:30:19,045 --> 00:30:25,051 み仏 その木の下に 目覚めたもうと・ 179 00:30:25,051 --> 00:30:28,051 天竺の経中にあり… 180 00:30:30,056 --> 00:30:33,059 むくろじ 181 00:30:33,059 --> 00:30:37,063 これこそ 死して むくろとなる・ 182 00:30:37,063 --> 00:30:43,069 忍び草の菩提を 弔うに ふさわしかろう 183 00:30:43,069 --> 00:30:50,069 また うぬら親子の菩提を 弔うにもな 184 00:30:52,078 --> 00:30:54,080 だが… 185 00:30:54,080 --> 00:31:00,019 悲しむべし 士道を歩む者 186 00:31:00,019 --> 00:31:03,022 悲しむべし・ 187 00:31:03,022 --> 00:31:09,028 忍びの道を歩む者 188 00:31:09,028 --> 00:31:16,035 共に 人足るに変わりなき者を・ 189 00:31:16,035 --> 00:31:22,041 な… なぜに争い 血を… 190 00:31:22,041 --> 00:31:28,041 しかし 今は 全ての草は枯れ… 191 00:31:30,049 --> 00:31:36,055 うぬの胴太貫も折れ その命運も尽きた 192 00:31:36,055 --> 00:31:43,062 されば 我らが弔いを受けい! 193 00:31:43,062 --> 00:31:46,065 我らが子と・ 194 00:31:46,065 --> 00:31:51,065 忍び草から その数珠を… 195 00:31:54,073 --> 00:31:56,073 むくろじ… 196 00:31:58,077 --> 00:32:04,077 その… その死… 死を! 197 00:32:19,098 --> 00:32:22,101 ちゃん… 198 00:32:22,101 --> 00:32:24,101 ちゃん 199 00:33:13,085 --> 00:33:33,105 ・~ 200 00:33:33,105 --> 00:33:53,125 ・~ 201 00:33:53,125 --> 00:34:13,079 ・~ 202 00:34:13,079 --> 00:34:33,099 ・~ 203 00:34:33,099 --> 00:34:53,119 ・~ 204 00:34:53,119 --> 00:35:00,119 ・~ 205 00:36:06,058 --> 00:36:08,058 ちゃん… 206 00:36:57,043 --> 00:36:59,045 ちゃん 207 00:36:59,045 --> 00:37:01,045 ちゃん! 208 00:37:29,075 --> 00:37:49,095 ・~ 209 00:37:49,095 --> 00:38:06,045 ・~ 210 00:38:06,045 --> 00:38:08,045 ちゃん 211 00:38:10,049 --> 00:38:12,049 ちゃん 212 00:38:20,059 --> 00:38:22,061 大五郎… 213 00:38:22,061 --> 00:38:24,061 ちゃん! 214 00:38:36,075 --> 00:38:42,075 大五郎 川は どこに流れ着く? 215 00:38:45,084 --> 00:38:48,087 海 そうだ 216 00:38:48,087 --> 00:38:52,091 川は海に注ぎ 波となる 217 00:38:52,091 --> 00:38:57,029 大きな うねりの波 小さな うねりの波 218 00:38:57,029 --> 00:39:04,036 寄せては返し 繰り返し繰り返し 絶えることはない 219 00:39:04,036 --> 00:39:08,040 人の命も この波と同じく・ 220 00:39:08,040 --> 00:39:14,040 生まれては 生きて 死んでは また生まれる 221 00:39:18,050 --> 00:39:20,052 よいか 222 00:39:20,052 --> 00:39:25,057 程なく 父の五体は 物言わぬ かばねとなろう 223 00:39:25,057 --> 00:39:31,057 だが 命は 波と同じく 絶えることはない 224 00:39:33,065 --> 00:39:35,067 来世という 岸頭に向かい・ 225 00:39:35,067 --> 00:39:38,070 また 生まれ変わるべく うねってゆく 226 00:39:38,070 --> 00:39:43,070 五体は 死んでも 父の命は 不滅なのだ 227 00:39:45,077 --> 00:39:47,079 お前の命もしかり 228 00:39:47,079 --> 00:39:54,079 我らの命は 絶えることなく とわに不滅なのだ 229 00:39:56,088 --> 00:39:59,024 分かるな 大五郎 230 00:39:59,024 --> 00:40:04,029 たとえ 皮破るるとも 血噴くとも うろたえるな 231 00:40:04,029 --> 00:40:07,032 父の五体 倒るるとも ひるむな 232 00:40:07,032 --> 00:40:13,038 父の目 閉じらるるとも その口 開かずとも 恐るるな 233 00:40:13,038 --> 00:40:16,041 生まれ変わりたる次の世でも 父は父 234 00:40:16,041 --> 00:40:20,041 次の次の世でも 我が子は お前ぞ! 235 00:40:22,047 --> 00:40:28,053 わしらは とわに とわに・ 236 00:40:28,053 --> 00:40:34,053 不滅の… 不滅の父と子 237 00:40:37,062 --> 00:40:40,065 なのだぞ… 238 00:40:40,065 --> 00:40:59,065 ・~ 239 00:41:22,041 --> 00:41:24,043 《よいか》 240 00:41:24,043 --> 00:41:31,050 《程なく 父の五体は 物言わぬ かばねとなろう》 241 00:41:31,050 --> 00:41:37,050 《だが 命は 波と同じく 絶えることはない》 242 00:41:39,058 --> 00:41:41,060 《お前の命もしかり》 243 00:41:41,060 --> 00:41:45,064 《我らの命は 絶ゆることなく・ 244 00:41:45,064 --> 00:41:50,064 とわに とわに…》 245 00:41:56,075 --> 00:42:01,080 (尺八) 246 00:42:01,080 --> 00:42:21,100 ・~ 247 00:42:21,100 --> 00:42:41,120 ・~ 248 00:42:41,120 --> 00:43:00,120 ・~ 249 00:43:06,078 --> 00:43:26,098 ・~ 250 00:43:26,098 --> 00:43:31,098 ・~ 251 00:43:34,106 --> 00:43:52,106 ・~ 252 00:43:54,126 --> 00:44:14,079 ・~ 253 00:44:14,079 --> 00:44:29,079 ・~ 254 00:44:33,098 --> 00:44:35,100 烈堂 255 00:44:35,100 --> 00:44:38,103 草 全て枯れ・ 256 00:44:38,103 --> 00:44:44,109 ついに 柳生の木が倒れる時が来たぞ 257 00:44:44,109 --> 00:44:48,113 (烈堂)よくぞ うぬも ここまで戦い 生き残ったものよ 258 00:44:48,113 --> 00:44:54,119 拝一刀 まさしく うぬこそ 冥府魔道の鬼 259 00:44:54,119 --> 00:44:59,057 しかし その鬼も ついに 死して冥府へ行くか 260 00:44:59,057 --> 00:45:06,064 柳生一門ことごとくの血を吸った さしもの胴太貫も ついには折れた 261 00:45:06,064 --> 00:45:13,071 加うるに その深手 もはや うぬら親子に夜明けはない 262 00:45:13,071 --> 00:45:19,077 もって冥すべし ついに 死するか 拝一刀 263 00:45:19,077 --> 00:45:21,079 言うな 烈堂 264 00:45:21,079 --> 00:45:24,082 天下六十余州に君臨せし 柳生一門も・ 265 00:45:24,082 --> 00:45:27,085 今は残るは うぬ一人 266 00:45:27,085 --> 00:45:33,091 その うぬとて 今は 根なき幹 同然 267 00:45:33,091 --> 00:45:38,096 今日こそ おのれの命 268 00:45:38,096 --> 00:45:42,100 刀を取れ 一刀 草どもの帯びた刀を 269 00:45:42,100 --> 00:45:48,106 草の刀をもって 柳生の幹を切り倒しては・ 270 00:45:48,106 --> 00:45:52,110 枯れ行く草も成仏できまい 271 00:45:52,110 --> 00:45:54,112 いらざる しん酌! 272 00:45:54,112 --> 00:45:58,050 いや それほど もはや 命運尽きたと・ 273 00:45:58,050 --> 00:46:02,050 ほぞを決めたのならば あえて言うまい 274 00:46:05,057 --> 00:46:07,059 参ろう 275 00:46:07,059 --> 00:46:27,079 ・~ 276 00:46:27,079 --> 00:46:47,099 ・~ 277 00:46:47,099 --> 00:47:07,052 ・~ 278 00:47:07,052 --> 00:47:27,072 ・~ 279 00:47:27,072 --> 00:47:44,072 ・~ 280 00:47:47,092 --> 00:47:50,095 <終えんが迫っていた 深手を負った一刀は・ 281 00:47:50,095 --> 00:47:53,098 ついに 最後の宿敵 柳生烈堂と相対した> 282 00:47:53,098 --> 00:47:56,101 <その あまりにも死力を尽くした 激しい両者の戦いに・ 283 00:47:56,101 --> 00:47:59,037 将軍は 最高の礼を尽くした> 284 00:47:59,037 --> 00:48:03,041 <死闘が続く 一刀倒れるか 烈堂倒れるか> 285 00:48:03,041 --> 00:48:06,041 <拝一刀 不滅なり 大五郎 不滅なり>