1 00:00:03,770 --> 00:00:09,376 (仁左衛門)1つ作って入り また 1つ作って入り。 2 00:00:09,376 --> 00:00:15,249 三度 繰り返さねば 金蔵に入る事は かなわぬか。 3 00:00:15,249 --> 00:00:17,918 <雲霧一党を追いかけ➡ 4 00:00:17,918 --> 00:00:22,356 江戸から名古屋へと来た 火付盗賊改方は➡ 5 00:00:22,356 --> 00:00:26,226 逗留先の寺から 藤屋を見張っていたが➡ 6 00:00:26,226 --> 00:00:33,300 ここが 盗人宿であるという確証は いまだに得られなかった。➡ 7 00:00:33,300 --> 00:00:40,574 一方 暁星右衛門の弟分 櫓の福右衛門が出入りしている➡ 8 00:00:40,574 --> 00:00:42,809 うどん屋 河辰も また➡ 9 00:00:42,809 --> 00:00:47,147 別の盗人宿ではないかと 見張っていたが➡ 10 00:00:47,147 --> 00:00:51,785 これも また 確証は得られなかった> 11 00:00:51,785 --> 00:00:53,887 ♬~ 12 00:00:56,757 --> 00:01:08,068 ♬~ 13 00:01:10,170 --> 00:01:36,363 ♬~ 14 00:01:41,535 --> 00:01:45,305 (お千代)おはようございます。 (善兵衛)おはよう お千代。 15 00:01:45,305 --> 00:01:51,044 今日も お城の方が お見えになる。 挨拶に出ておくれ。 いいね? 16 00:01:51,044 --> 00:01:53,614 はい。 承知致しました。 17 00:01:53,614 --> 00:01:55,615 お千代。 18 00:01:57,551 --> 00:02:00,554 千代に 八千代に。 19 00:02:05,959 --> 00:02:08,362 頼みましたよ。 20 00:02:29,483 --> 00:02:32,386 (治平)三次。 (三次)とっつぁんか。 21 00:02:32,386 --> 00:02:38,992 どうしたんだ!? どこで 何をやったんだ? えっ!? 22 00:02:38,992 --> 00:02:44,398 博打で もめ事があって…。 それだけだい! 23 00:02:48,602 --> 00:02:50,804 ⚟(治平)お千代様。 24 00:02:56,043 --> 00:02:58,779 気になる事が 一つ。 25 00:02:58,779 --> 00:03:02,182 もしかして 三次の事かい? 26 00:03:02,182 --> 00:03:04,484 よく お分かりで。 27 00:03:04,484 --> 00:03:07,320 せんだって 夜更けの八ツ半頃➡ 28 00:03:07,320 --> 00:03:11,992 裏庭の塀を飛び越えて 帰ってきました。 29 00:03:11,992 --> 00:03:14,895 そうかい。 それで 三次の奴➡ 30 00:03:14,895 --> 00:03:17,497 大金を持ってるようで。 31 00:03:21,668 --> 00:03:25,472 とっつぁん よ~く見張っておくれ。 32 00:03:27,474 --> 00:03:31,344 今日からのお頭へのつなぎは お前にやってもらうからな。 33 00:03:31,344 --> 00:03:33,346 へい。 34 00:03:37,150 --> 00:03:43,924 ⚟(野菜売り)野菜~ 野菜~。 野菜屋でございます。➡ 35 00:03:43,924 --> 00:03:51,231 野菜~ 野菜~。 野菜屋でございます。 36 00:03:54,568 --> 00:03:56,536 (政蔵)山田様。 (藤兵衛)うん。 37 00:03:56,536 --> 00:03:59,339 あの河辰には 裏口がありますぜ。 38 00:03:59,339 --> 00:04:04,845 そうか。 だが 裏口を張るだけの人数がいない。 39 00:04:04,845 --> 00:04:09,716 こうなると あっしらだけじゃ 手数が足りませんね。 40 00:04:09,716 --> 00:04:12,319 分かっておる。 41 00:04:14,454 --> 00:04:42,516 ♬~ 42 00:04:42,516 --> 00:04:44,885 (猫の鳴き声) 43 00:04:44,885 --> 00:04:56,429 ♬~ 44 00:04:56,429 --> 00:05:00,433 ⚟(男)火の用心。 45 00:05:00,433 --> 00:05:06,606 ♬~ 46 00:05:06,606 --> 00:05:10,043 ⚟(男)火の用心。 47 00:05:10,043 --> 00:05:13,513 (戸をたたく音) 48 00:05:13,513 --> 00:05:38,638 ♬~ 49 00:05:38,638 --> 00:05:41,575 (三次)松屋の絵図でございます。 (福右衛門)ほう。 50 00:05:41,575 --> 00:05:45,445 で 金蔵は? この部屋で。➡ 51 00:05:45,445 --> 00:05:48,915 仕掛けがあって 床の間の下。 52 00:05:48,915 --> 00:05:50,851 鍵は? 3つ。 53 00:05:50,851 --> 00:05:53,320 今 一つ 蝋型を取りやした。 54 00:05:53,320 --> 00:05:57,591 そいつで 鍵を作って 中へ。 もう一つ作って また中へ。 55 00:05:57,591 --> 00:05:59,826 それで おしまいのを もう一つ作って…。 56 00:05:59,826 --> 00:06:04,331 ああ… 暇がかかるな。 へい。 57 00:06:04,331 --> 00:06:06,733 鍵の在りかが分かりゃあ それで いいじゃねえか。 58 00:06:06,733 --> 00:06:10,203 押し込んで 縛り上げて 吐かしちまえばいいものを。 59 00:06:10,203 --> 00:06:13,240 お頭のやり方で。 60 00:06:13,240 --> 00:06:18,645 雲か 霧のようにか。 笑わせやがる。 61 00:06:18,645 --> 00:06:23,483 それじゃあ おきねに会わせてもらいますよ。 62 00:06:23,483 --> 00:06:26,820 おい。 63 00:06:26,820 --> 00:06:29,322 雲霧は いつやるんだ? 64 00:06:29,322 --> 00:06:32,092 そいつをしゃべってくれりゃ あの女と➡ 65 00:06:32,092 --> 00:06:36,096 何不自由なく 一生 添わせてやるぜ。 66 00:06:36,096 --> 00:06:39,799 本当ですかい? 俺も 櫓の福右衛門だ。 67 00:06:39,799 --> 00:06:43,904 約束は守る。 へい! 68 00:06:45,605 --> 00:06:47,807 おきね! (おきね)あい! 69 00:06:49,943 --> 00:06:52,279 俺は もう お前がいなくちゃ 夜も日も明けねえ➡ 70 00:06:52,279 --> 00:06:56,816 男になっちまったよ! 三次さん 私もだよ! 71 00:06:56,816 --> 00:07:00,687 2人で 上方へでも行って のんびり暮らそうか? 72 00:07:00,687 --> 00:07:03,456 承知してくれるかい? おきね! 73 00:07:03,456 --> 00:07:05,825 あい。 74 00:07:05,825 --> 00:07:08,495 ありがてえ! 75 00:07:08,495 --> 00:07:10,830 (おきね)こんな気になったのは 初めてだよ! 76 00:07:10,830 --> 00:07:13,700 (三次)おきね おきね…。 77 00:07:13,700 --> 00:07:17,570 (おきね)三次さん…。 (三次)おきね… おきね…。➡ 78 00:07:17,570 --> 00:07:20,507 ああ… おきね… おきね…。 79 00:07:20,507 --> 00:07:25,745 (おきね)三次さん…。 (三次)ああ… おきね… おきね…。 80 00:07:25,745 --> 00:07:29,349 ♬~ 81 00:07:29,349 --> 00:07:32,252 三次が 櫓の福右衛門に? 82 00:07:32,252 --> 00:07:37,557 まず お頭に知らせるべきだと。 83 00:07:37,557 --> 00:07:40,894 私が 文を書くから お頭に届けておくれ。 84 00:07:40,894 --> 00:07:43,697 へい。 85 00:07:43,697 --> 00:07:48,501 三次の奴 手間を取らせやがって。 86 00:07:48,501 --> 00:07:52,739 お世話になった書の先生と 歌の先生に➡ 87 00:07:52,739 --> 00:07:55,642 お礼を申し上げたいのですが➡ 88 00:07:55,642 --> 00:07:59,479 治平を 京に やって頂けないでしょうか? 89 00:07:59,479 --> 00:08:03,983 いいだろう。 治平 気を付けて行っといで。 90 00:08:03,983 --> 00:08:06,886 ありがとうございます。 91 00:08:06,886 --> 00:08:10,490 お千代は 優しいね。 92 00:08:15,995 --> 00:08:18,298 ⚟(お松) ありがとうございました。➡ 93 00:08:18,298 --> 00:08:20,900 いらっしゃい! いつも ありがとうございます。➡ 94 00:08:20,900 --> 00:08:22,836 どうぞ どうぞ。 95 00:08:22,836 --> 00:08:24,838 (お京)替わりますよ。 96 00:08:24,838 --> 00:08:28,641 (井口)やれやれ。 いつまで 見張っていればいいんだ? 97 00:08:28,641 --> 00:08:33,013 (木村)こんな事をするために わざわざ 江戸から来たのか。 98 00:08:33,013 --> 00:08:35,048 今は 耐えるしかないと➡ 99 00:08:35,048 --> 00:08:37,851 山田様もおっしゃっていたじゃ ありませんか。 100 00:08:37,851 --> 00:08:42,055 お前と高瀬が 2人で よろしくやればいいんだよ。 101 00:08:42,055 --> 00:08:44,324 何をおっしゃりたいんですか!? 102 00:08:44,324 --> 00:08:48,228 分かったような口をきくなと 言ってるんだ!井口! 103 00:08:48,228 --> 00:08:50,630 やめておけ! 104 00:08:58,371 --> 00:09:00,440 (お松)あら いらっしゃい。 (客)ごちそうさま。 105 00:09:00,440 --> 00:09:04,110 置いとくよ。 ありがとうございました。➡ 106 00:09:04,110 --> 00:09:06,112 また どうぞ! 107 00:09:08,648 --> 00:09:10,917 お千代の文は 読んだ。 108 00:09:10,917 --> 00:09:12,919 これが 返事だ。 109 00:09:15,321 --> 00:09:18,925 はい。 三次が裏切った今➡ 110 00:09:18,925 --> 00:09:23,363 治平 これより 頼れるのは お前だけだ。 111 00:09:23,363 --> 00:09:27,801 頼んだぞ。 はい。 112 00:09:27,801 --> 00:09:33,039 仕事を 早める事にした。 113 00:09:33,039 --> 00:09:35,108 いつでございます? 114 00:09:35,108 --> 00:09:37,877 年の内には。 115 00:09:37,877 --> 00:09:39,879 それは また 早い事で。 116 00:09:39,879 --> 00:09:43,183 三次が裏切った上は 急がねばならん。 117 00:09:43,183 --> 00:09:46,052 それに 安部式部が 名古屋に入れば➡ 118 00:09:46,052 --> 00:09:49,622 どのような手を 打ってくるやもしれぬ。 119 00:09:49,622 --> 00:09:52,158 分かりましてございます。 120 00:09:52,158 --> 00:09:55,095 それで 三次めは どう致しましょう? 121 00:09:55,095 --> 00:09:57,897 文に 全てが書いてある。 122 00:09:57,897 --> 00:10:04,971 治平とっつぁん。 とっつぁんは 京に 使いに出た事になってる。 123 00:10:04,971 --> 00:10:08,174 うめえ事 暇を潰してくんな。 124 00:10:13,580 --> 00:10:17,250 そろそろ ここも 引き揚げねばならぬな。 125 00:10:17,250 --> 00:10:19,285 盗賊改の目が 気になります。 126 00:10:19,285 --> 00:10:22,522 すぐに 仕事の支度をしに 桑名へ立つ。 127 00:10:22,522 --> 00:10:25,258 後の事は お任せ下さい。 128 00:10:25,258 --> 00:10:27,560 うどん屋の河辰のほうは どう致しましょう? 129 00:10:27,560 --> 00:10:31,130 櫓の福右衛門の事は 放っておくがいい。 130 00:10:31,130 --> 00:10:34,701 承知しました。 131 00:10:34,701 --> 00:10:41,474 しかし 福右衛門まで現れて 盗賊改も 大変でございますな。 132 00:10:41,474 --> 00:10:45,478 宮仕えだけは したくないもんだ。 133 00:10:47,847 --> 00:10:50,316 全くでございます。 134 00:10:50,316 --> 00:10:54,420 フフフ… ハハハ…。 135 00:11:19,812 --> 00:11:22,849 ♬~ 136 00:11:22,849 --> 00:11:27,554 (藤兵衛)あいつは この間 櫓の福右衛門と一緒にいた男だ。 137 00:11:27,554 --> 00:11:33,192 山田様 一か八か 裏手のほうに 場所替えした甲斐がありましたね。 138 00:11:33,192 --> 00:11:35,128 うん。 139 00:11:35,128 --> 00:11:38,831 ♬~ 140 00:11:38,831 --> 00:11:41,601 あの女の あんな顔 初めて見たぜ。 141 00:11:41,601 --> 00:11:44,337 ヘヘヘ…。 お盛んじゃねえか。 142 00:11:44,337 --> 00:11:48,107 勘弁して下さいよ。 ヘヘヘ…。 143 00:11:48,107 --> 00:11:52,312 じゃ また いい知らせ 待ってるぜ。 144 00:11:52,312 --> 00:12:01,821 ♬~ 145 00:12:01,821 --> 00:12:04,524 政蔵。へい。 あの男 つけてくれ。 146 00:12:04,524 --> 00:12:06,459 へい。 147 00:12:06,459 --> 00:12:37,390 ♬~ 148 00:12:37,390 --> 00:12:40,927 松屋善兵衛…。 149 00:12:40,927 --> 00:12:43,896 恐らく その男は 松屋善兵衛方への➡ 150 00:12:43,896 --> 00:12:46,833 引き込みに違いあるまい。 松屋は➡ 151 00:12:46,833 --> 00:12:50,336 名古屋城下でも 指折りの金持ち。 152 00:12:50,336 --> 00:12:56,009 江戸の医者の時と同じように 暁一味が狙っている松屋を➡ 153 00:12:56,009 --> 00:12:58,878 外から 雲霧が 狙っているのかもしれぬ。 154 00:12:58,878 --> 00:13:02,749 いずれにせよ 我らだけでは どうにも…。 155 00:13:02,749 --> 00:13:06,419 ここは 尾張様のご城下。 尾張家に 応援を願いましょう。 156 00:13:06,419 --> 00:13:09,789 (高瀬)我ら 下っ端の役人が 頼んだとて➡ 157 00:13:09,789 --> 00:13:11,858 すぐには 動いてくれますまい。 158 00:13:11,858 --> 00:13:15,028 とにかく 藤屋は諦めて➡ 159 00:13:15,028 --> 00:13:18,298 この河辰の裏口に絞ろう。➡ 160 00:13:18,298 --> 00:13:20,266 向かいの小間物屋で 見張る。 161 00:13:20,266 --> 00:13:22,635 松屋は どうします? 162 00:13:22,635 --> 00:13:30,176 松屋は この墓地で張ろう。 二手に分かれるのだ。 163 00:13:30,176 --> 00:13:40,453 ♬~ 164 00:13:40,453 --> 00:13:43,256 お握りです。 おお ありがてえ。 165 00:13:45,291 --> 00:13:50,129 あっ どうぞ。 私は 表を見てきます。 166 00:13:50,129 --> 00:14:20,226 ♬~ 167 00:14:24,564 --> 00:14:58,431 ♬~ 168 00:14:58,431 --> 00:15:03,870 < そのころ 火付盗賊改方長官 安部式部は➡ 169 00:15:03,870 --> 00:15:11,043 雲霧一味を捕らえんがため ひそかに 名古屋へ向かっていた> 170 00:15:11,043 --> 00:15:19,652 ♬~ 171 00:15:19,652 --> 00:15:24,223 (男)蛤 3つおくれ。 (女)はい。 蛤3つ! 172 00:15:24,223 --> 00:15:28,227 桑名名物 焼き蛤 いかがですか? 173 00:15:28,227 --> 00:15:35,902 ♬~ 174 00:15:35,902 --> 00:15:40,673 (おもん)ああ… お頭! 今 お着きで? 175 00:15:40,673 --> 00:15:42,608 (六之助)お頭! 176 00:15:42,608 --> 00:15:45,378 あっ! あっ 荷物もらいます。 177 00:15:45,378 --> 00:15:48,014 私が。 あっ いいんだよ 俺がやるんだい。 178 00:15:48,014 --> 00:15:50,483 どうぞ! 入って下さい! 179 00:15:50,483 --> 00:15:52,985 ハハハ…。 180 00:15:59,492 --> 00:16:05,364 <仁左衛門が 桑名に着いた頃 島田の宿に入った安部式部は➡ 181 00:16:05,364 --> 00:16:10,369 折あしく 大井川で 足止めを食らっていた> 182 00:16:12,505 --> 00:16:16,843 (女中)お帰りなさい。 はい。 ただいま 戻りました。 183 00:16:16,843 --> 00:16:20,646 はい。 ただいま 戻りました。 ⚟(手代)お帰りなさい。 184 00:16:26,352 --> 00:16:31,724 (足音) 185 00:16:31,724 --> 00:16:35,428 治平 戻ったのか? (治平)はい。 186 00:16:38,097 --> 00:16:40,433 京へ行ったにしては 早かったな。 187 00:16:40,433 --> 00:16:44,203 はい。 馬を使わせて頂きました。 うん。 188 00:16:44,203 --> 00:16:48,841 申し訳ありません。 京の 和歌の先生が ひどい病で➡ 189 00:16:48,841 --> 00:16:50,810 明日をも知れぬという。 190 00:16:50,810 --> 00:16:52,812 そうか。 191 00:16:55,114 --> 00:16:59,519 旦那様 お願いでございます。 192 00:16:59,519 --> 00:17:05,324 このまま 先生に亡くなられては 思いが残ります。 193 00:17:05,324 --> 00:17:10,963 いま一度 いくらか お見舞いを 持たせてやりとうございます。 194 00:17:10,963 --> 00:17:13,032 いいだろう。 195 00:17:13,032 --> 00:17:16,369 したが 治平は 今 戻ったばかり。 196 00:17:16,369 --> 00:17:19,839 それに 明日は 大事な婚礼。 197 00:17:19,839 --> 00:17:22,441 ああ…。 198 00:17:22,441 --> 00:17:26,078 あっ 三次郎は いかがでしょうか? 199 00:17:26,078 --> 00:17:28,014 三次郎か? はい。 200 00:17:28,014 --> 00:17:30,449 うん! あれなら いいだろう。 うん。 201 00:17:30,449 --> 00:17:32,752 あれならいい。 あれならいい。 202 00:17:32,752 --> 00:17:34,687 三次郎か。➡ 203 00:17:34,687 --> 00:17:38,691 おい! 誰か 三次郎を呼べ。 204 00:17:45,831 --> 00:17:50,670 (足音) 205 00:17:50,670 --> 00:17:53,572 旦那から 今 聞いた。 俺が 京に? 206 00:17:53,572 --> 00:17:58,411 いや。 桑名に行ってもらう。 桑名? 207 00:17:58,411 --> 00:18:03,115 お頭が 「どうしても つなぎによこせ」ってね。 208 00:18:05,751 --> 00:18:08,054 何かあったんで? 209 00:18:08,054 --> 00:18:11,591 お頭は 仕事を急ぎたいようだ。 210 00:18:11,591 --> 00:18:14,393 いつに決まったんで? 211 00:18:14,393 --> 00:18:19,999 年明け早々。 1月の21日。 212 00:18:22,134 --> 00:18:27,740 1月の21日。 213 00:18:27,740 --> 00:18:39,852 ♬~ 214 00:18:39,852 --> 00:18:43,055 (主人)ありがとうございました。 (客)どうも。 215 00:18:43,055 --> 00:18:49,228 ♬~ 216 00:18:49,228 --> 00:18:51,197 (主人)いらっしゃいませ。 217 00:18:51,197 --> 00:19:07,680 ♬~ 218 00:19:07,680 --> 00:19:10,116 これ もらおうか。 219 00:19:10,116 --> 00:19:27,833 ♬~ 220 00:19:27,833 --> 00:19:31,137 押し込みの日は 1月の21日。 221 00:19:31,137 --> 00:19:33,939 こいつを。 222 00:19:33,939 --> 00:19:37,043 (福右衛門)雲霧への文か。 223 00:19:54,827 --> 00:20:00,633 三次 でかした! 224 00:20:00,633 --> 00:20:03,536 親方 おきねは? 225 00:20:03,536 --> 00:20:07,373 約束どおり 好きにしろい。 ヘヘヘ…。 226 00:20:07,373 --> 00:20:11,010 あっしゃあ これから出かけるんで 金のほうの用意も頼んます。 227 00:20:11,010 --> 00:20:14,413 任しとけ。 ヘッヘヘ…。 228 00:20:14,413 --> 00:20:16,515 ヘヘヘ…。 229 00:20:18,384 --> 00:20:22,021 三次さん! 230 00:20:22,021 --> 00:20:26,325 上方行って 一緒に暮らそう。 なっ? 231 00:20:26,325 --> 00:20:28,327 あい。 232 00:20:30,763 --> 00:20:33,299 すぐに帰ってくるから➡ 233 00:20:33,299 --> 00:20:38,003 お不動さんの三ツ灯籠の前で 待っててくんな。 234 00:20:40,072 --> 00:20:42,708 うれしい! 235 00:20:42,708 --> 00:20:46,946 ♬~ 236 00:20:46,946 --> 00:20:50,950 片ときも 私の事 忘れちゃ嫌だよ。 237 00:20:50,950 --> 00:20:58,390 ♬~ 238 00:20:58,390 --> 00:21:00,493 出た! 239 00:21:03,062 --> 00:21:05,397 豊治郎 つけるんだ。 ぬかるな。 240 00:21:05,397 --> 00:21:07,399 (豊治郎)へい。 241 00:21:16,509 --> 00:21:20,012 いよいよですぜ。 うん。 242 00:21:20,012 --> 00:21:22,915 山田様 表から 福右衛門らしき男が。 243 00:21:22,915 --> 00:21:27,353 うん。 政蔵 お前は 松屋裏の墓地へ行け。 244 00:21:27,353 --> 00:21:29,722 へい。 お京 俺とお前は➡ 245 00:21:29,722 --> 00:21:32,224 福右衛門をつける。 はい! 246 00:21:32,224 --> 00:21:35,127 じゃ あと 頼んだぞ。 (子分)へい! 247 00:22:09,962 --> 00:22:12,998 図に当たったな。 248 00:22:12,998 --> 00:22:21,106 福右衛門め 一旦 江戸に戻って 手下を集めるつもりらしい。 249 00:22:21,106 --> 00:22:24,777 よし! すぐに ここを引き払うぞ。 250 00:22:24,777 --> 00:22:30,583 すぐに? あの… それじゃ お仕事のほうは? 251 00:22:30,583 --> 00:22:32,818 今夜 亥の刻。 252 00:22:32,818 --> 00:22:37,289 今夜? 金蔵の合鍵 どうするんですか? 253 00:22:37,289 --> 00:22:40,526 そいつは…➡ 254 00:22:40,526 --> 00:22:44,196 お頭に お考えがおありのようだ。 255 00:22:44,196 --> 00:23:09,455 ♬~ 256 00:23:09,455 --> 00:23:11,624 あっ! 257 00:23:11,624 --> 00:23:14,460 (豊治郎)うっ… うっ。 258 00:23:14,460 --> 00:23:33,946 ♬~ 259 00:23:41,253 --> 00:23:44,056 ごめんくだせえやし! 260 00:23:50,963 --> 00:23:53,866 ごめんくだせえやし! 261 00:24:00,105 --> 00:24:05,010 お頭 お千代ねえさんからの つなぎでごぜえやす。 262 00:24:12,818 --> 00:24:16,522 うどん屋へは 寄ってきたのか? 263 00:24:16,522 --> 00:24:19,191 うどん屋? 264 00:24:19,191 --> 00:24:26,332 櫓の福右衛門には 会ってきたのかと 聞いてるんだ。 265 00:24:26,332 --> 00:24:31,170 何の事です!? お頭 あっしは…。 266 00:24:31,170 --> 00:24:35,341 なぜ 裏切った? 267 00:24:35,341 --> 00:24:39,144 知らねえ。 268 00:24:39,144 --> 00:24:43,716 信じておくんなさい! 我ら 盗人にも➡ 269 00:24:43,716 --> 00:24:48,921 破ってはならぬ掟がある事を 忘れた訳ではあるまい? 270 00:24:51,824 --> 00:24:55,394 知らねえ… 知らねえ。 271 00:24:55,394 --> 00:24:58,297 知らねえ! 知らねえ! 知らねえよ おら!➡ 272 00:24:58,297 --> 00:25:02,601 おら 知らねえ! 知らねえ! 知らねえ! 知らねえよ! 273 00:25:02,601 --> 00:25:17,916 ♬~ 274 00:25:17,916 --> 00:25:19,852 おっ! 275 00:25:19,852 --> 00:25:24,690 ♬~ 276 00:25:24,690 --> 00:25:26,692 あっ! 277 00:25:28,660 --> 00:25:31,196 おい 州走りの。 278 00:25:31,196 --> 00:25:35,067 州走りの。 なあ 見逃してくれよ! 279 00:25:35,067 --> 00:25:40,873 長えつきあいじゃねえか。 なっ? 頼むよ! 俺よ…。 俺はよ…。 280 00:25:40,873 --> 00:25:48,180 ♬~ 281 00:25:51,917 --> 00:25:54,820 成仏しな。 282 00:25:54,820 --> 00:26:02,628 ああ… ああ… ちょいと夢みただけじゃねえか…。 283 00:26:04,797 --> 00:26:10,235 おきね… あっ… ああ…。 284 00:26:10,235 --> 00:26:55,714 ♬~ 285 00:26:55,714 --> 00:26:58,217 (吉五郎)桑名のほうは もう よろしいんで? 286 00:26:58,217 --> 00:27:00,586 うん。 287 00:27:00,586 --> 00:27:04,590 こちらの支度も 万端 整っております。 288 00:27:04,590 --> 00:27:07,092 ご苦労であったな。 289 00:27:10,129 --> 00:27:14,833 最後にふさわしい 大仕事となりましょうな。 290 00:27:18,570 --> 00:27:22,207 2万両はあるはずだ。 291 00:27:22,207 --> 00:27:29,815 これで 配下の者に 足を洗って 暮らすに十分な金が行き渡ろう。 292 00:27:41,093 --> 00:27:47,900 妙だな。 松屋を狙おうというのに もう二刻近くも 東へ来ている。 293 00:27:47,900 --> 00:27:51,003 尾張から 出るつもりか…。 294 00:28:01,280 --> 00:28:03,282 うん? 295 00:28:05,250 --> 00:28:08,921 お前たちは 何者だ? (浪人1)道中 身を守ってくれと➡ 296 00:28:08,921 --> 00:28:12,291 福屋の旦那から 雇われた者だ。 297 00:28:12,291 --> 00:28:15,928 福屋だと!? あいつは 盗人だ。 298 00:28:15,928 --> 00:28:17,863 盗人? 299 00:28:17,863 --> 00:28:20,599 (浪人2)お前こそ 何者だ!? 300 00:28:20,599 --> 00:28:23,535 江戸の盗賊改だ。 301 00:28:23,535 --> 00:28:29,074 そこを のけ! 盗賊改だと!? ハハハ…。 302 00:28:29,074 --> 00:28:31,476 笑わせるな! 303 00:28:33,679 --> 00:28:37,182 ♬~ 304 00:28:37,182 --> 00:28:39,117 お京! 305 00:28:39,117 --> 00:28:51,296 ♬~ 306 00:28:51,296 --> 00:28:53,298 あっ! 307 00:28:55,467 --> 00:28:57,402 長官! 308 00:28:57,402 --> 00:29:14,820 ♬~ 309 00:29:14,820 --> 00:29:17,456 長官。 (式部)話は 道々 聞こう。 310 00:29:17,456 --> 00:29:20,359 これより 尾張様の 町奉行所へ向かう。 311 00:29:20,359 --> 00:29:24,563 では 尾張様からのご支援を? うん。 312 00:29:26,698 --> 00:29:32,504 (高瀬)そろそろ 亥の刻か。 政蔵 豊治郎は 遅いではないか。 313 00:29:32,504 --> 00:29:37,342 へい。 突き止めたら 戻ってくりゃいいものを。 314 00:29:37,342 --> 00:29:39,311 何やってんだ あの野郎。 315 00:29:39,311 --> 00:29:42,180 何かあったのやもしれぬな。 316 00:29:42,180 --> 00:29:45,684 (安太郎)お握り 出来ました。 ちょいと あっしが見て参りやす。 317 00:29:45,684 --> 00:29:48,053 うむ。 318 00:29:48,053 --> 00:29:50,956 腹が減っては 何とやらだ。 頂くぞ。 319 00:29:50,956 --> 00:29:53,659 へい。 うっ…。 320 00:29:55,827 --> 00:30:03,535 ♬~ 321 00:30:03,535 --> 00:30:06,038 ああっ! 322 00:30:06,038 --> 00:30:07,973 何奴だ!? 323 00:30:07,973 --> 00:30:26,925 ♬~ 324 00:30:26,925 --> 00:30:31,330 なかなか できる奴もいる。 325 00:30:31,330 --> 00:30:53,118 ♬~ 326 00:30:53,118 --> 00:30:55,787 (合図の音) 327 00:30:55,787 --> 00:31:12,804 ♬~ 328 00:31:42,033 --> 00:31:45,704 お千代! 329 00:31:45,704 --> 00:31:47,806 こ… これは…? 330 00:32:06,458 --> 00:32:09,895 手荒な事は しとうない。 331 00:32:09,895 --> 00:32:11,897 鍵を出されい。 332 00:32:14,866 --> 00:32:20,172 フン! これほどの事を してのけられるのなら➡ 333 00:32:20,172 --> 00:32:23,642 何も 盗人などに ならずとも よいものを。 334 00:32:23,642 --> 00:32:31,817 我らは 皆 その盗人にならねば 生きてはこれなんだ者。 335 00:32:31,817 --> 00:32:35,220 盗みに入られたほうは 迷惑だ! 336 00:32:35,220 --> 00:32:38,089 松屋殿ほどの商人なら➡ 337 00:32:38,089 --> 00:32:43,862 1万や2万盗まれたとて 何ほどの事もなかろう。 338 00:32:43,862 --> 00:32:49,734 さあ 鍵を出されい。 339 00:32:49,734 --> 00:32:52,637 鍵? 340 00:32:52,637 --> 00:32:56,441 ここには ない。 341 00:32:56,441 --> 00:33:00,812 では どこにある? 342 00:33:00,812 --> 00:33:05,817 さぁて。 忘れた。 343 00:33:10,388 --> 00:33:15,594 確か 明日は 婚礼であったな。 344 00:33:15,594 --> 00:33:36,047 ♬~ 345 00:33:36,047 --> 00:33:38,350 何をする!? 346 00:33:38,350 --> 00:33:45,824 ♬~ 347 00:33:45,824 --> 00:33:48,760 お千代に 手を出すな! 348 00:33:48,760 --> 00:34:03,275 ♬~ 349 00:34:03,275 --> 00:34:07,846 (松屋)ああっ! やめてくれ…。➡ 350 00:34:07,846 --> 00:34:11,249 やめて… やめてくれ… ああ…。 351 00:34:11,249 --> 00:34:17,822 ♬~ 352 00:34:17,822 --> 00:34:20,325 やめてくれ…。 やめてくれ…。 353 00:34:20,325 --> 00:34:23,328 やめてくれ。 やめてくれ! やめてくれ! 354 00:34:23,328 --> 00:34:28,767 か… か… 鍵は… 鍵は 鍵は ここにある! ここにある! 355 00:34:28,767 --> 00:34:32,637 ほれ! ほれ! ほれ! やめてくれ! 356 00:34:32,637 --> 00:34:39,544 ♬~ 357 00:34:39,544 --> 00:34:41,746 頂こう。 358 00:34:41,746 --> 00:34:56,261 ♬~ 359 00:34:56,261 --> 00:34:59,164 お千代! お千代! お千代! 360 00:34:59,164 --> 00:35:17,849 ♬~ 361 00:35:31,129 --> 00:35:34,599 この蔵に 金は 1万両しかありません。 362 00:35:34,599 --> 00:35:37,502 1万? そんなはずはなかろう。 363 00:35:37,502 --> 00:35:41,906 どこか 他に 隠し蔵があるのやもしれません。 364 00:35:41,906 --> 00:35:44,809 松屋を責めて 聞き出しますか? 365 00:35:50,382 --> 00:35:53,785 お京 裏の墓地へ知らせよ。 はい! 366 00:36:02,360 --> 00:36:04,295 お頭。 367 00:36:04,295 --> 00:36:09,868 ♬~ 368 00:36:09,868 --> 00:36:12,671 今宵は 引き揚げよう。 369 00:36:15,407 --> 00:36:17,409 高瀬様。 370 00:36:19,344 --> 00:36:21,346 ⚟(くぐもった声で)お京。 371 00:36:23,882 --> 00:36:28,753 あっ! (男たちのくぐもった声) 372 00:36:28,753 --> 00:36:30,789 (捕り手)これは…。 373 00:36:30,789 --> 00:36:32,791 (お京)高瀬様! 374 00:36:35,493 --> 00:36:41,199 雲霧だ! 今 長官が お着きになりました! 375 00:36:41,199 --> 00:36:44,002 おけがは ありませんか? 376 00:36:53,478 --> 00:36:56,314 松屋善兵衛か? 377 00:36:56,314 --> 00:36:58,316 はあ? 378 00:37:00,852 --> 00:37:04,422 あなた様方は? 379 00:37:04,422 --> 00:37:08,727 江戸の盗賊改 安部式部だ。 380 00:37:11,963 --> 00:37:18,736 フン! 1万両奪って 消えていきましたよ。 381 00:37:18,736 --> 00:37:21,139 雲か霧のごとく。 382 00:37:21,139 --> 00:37:24,042 1万両。 383 00:37:25,977 --> 00:37:31,616 我らの力が及ばなんだ。 許してくれ。 384 00:37:31,616 --> 00:37:36,421 フン! たかが 1万両。 385 00:37:36,421 --> 00:37:40,258 金は 働けば また たまります。 386 00:37:40,258 --> 00:37:47,132 だが 奴らは 女房を さらっていってしまいました! 387 00:37:47,132 --> 00:37:52,570 金に代えがたい お千代を…。 388 00:37:52,570 --> 00:37:56,174 お千代? はい。 389 00:37:56,174 --> 00:38:00,111 お千代…。 390 00:38:00,111 --> 00:38:04,649 千代に 八千代に…。 391 00:38:04,649 --> 00:38:09,420 ああ~っ お千代…。 392 00:38:09,420 --> 00:38:16,327 (松屋の泣き声) 393 00:38:18,463 --> 00:38:30,809 ♬~ 394 00:38:30,809 --> 00:38:34,746 (お千代)お頭。 お千代。 395 00:38:34,746 --> 00:38:38,550 苦労をかけた。 396 00:38:38,550 --> 00:38:42,487 そのひと言で 私…。 397 00:38:42,487 --> 00:38:44,789 分かっておる。 398 00:38:47,358 --> 00:38:52,096 だが わしが 仕事から身を引き ゆるりと お前の世話になる事は➡ 399 00:38:52,096 --> 00:38:57,235 まだ しばらく できぬようになった。 400 00:38:57,235 --> 00:39:03,074 それでも 私は お頭のそばにいられるだけで➡ 401 00:39:03,074 --> 00:39:05,944 幸せでございます。 402 00:39:05,944 --> 00:39:25,830 ♬~ 403 00:39:56,694 --> 00:39:59,264 (男1)おっ! 伊勢屋を襲った奴らだ。 404 00:39:59,264 --> 00:40:02,200 (男2)おい! お前 ちょっと!➡ 405 00:40:02,200 --> 00:40:04,502 あっ! 本当だ! 406 00:40:14,746 --> 00:40:55,853 ♬~ 407 00:40:55,853 --> 00:40:59,457 あっ! もう 気ぃ付けなはれ。 408 00:40:59,457 --> 00:41:04,595 すんまへん。 ああ すんまへん。 409 00:41:04,595 --> 00:41:08,032 ♬~ 410 00:41:08,032 --> 00:41:10,501 もう ええで。 411 00:41:10,501 --> 00:41:13,471 ま お気張りやっしゃ。 412 00:41:13,471 --> 00:41:17,742 ほんま すんまへんどした。 413 00:41:17,742 --> 00:41:57,048 ♬~ 414 00:41:57,048 --> 00:41:59,951 ♬~ 415 00:41:59,951 --> 00:42:55,239 ♬~