1 00:00:33,796 --> 00:00:38,200 <享保の頃 江戸市中は もとより➡ 2 00:00:38,200 --> 00:00:45,875 関東 東海道 中山道 上方にまで 縦横無尽に盗み働きをしていた➡ 3 00:00:45,875 --> 00:00:48,377 盗賊一味があった。➡ 4 00:00:48,377 --> 00:00:51,280 一人も殺さず 傷つけず。➡ 5 00:00:51,280 --> 00:00:54,884 雲か霧のように 消えてしまうところから➡ 6 00:00:54,884 --> 00:00:58,220 雲霧一党と 人は呼んだ。➡ 7 00:00:58,220 --> 00:01:01,724 その首領は 仁左衛門。➡ 8 00:01:01,724 --> 00:01:05,594 対する 火付盗賊改方の長官は➡ 9 00:01:05,594 --> 00:01:08,898 旗本 安部式部。➡ 10 00:01:08,898 --> 00:01:12,234 2人の知恵比べとも言うべき 戦いは➡ 11 00:01:12,234 --> 00:01:15,271 果てしなく 続いていた> 12 00:01:15,271 --> 00:01:21,911 ♬~ 13 00:01:21,911 --> 00:01:26,415 <名古屋の豪商 松屋善兵衛への盗みを➡ 14 00:01:26,415 --> 00:01:30,920 最後の仕事ともくろんだ 雲霧仁左衛門であったが➡ 15 00:01:30,920 --> 00:01:33,689 迫り来る 安部式部の影に➡ 16 00:01:33,689 --> 00:01:39,195 目当ての2万両は奪えぬまま 引き揚げる事となった> 17 00:01:39,195 --> 00:01:41,230 今宵は 引き揚げよう。 18 00:01:41,230 --> 00:01:46,068 <雲霧一党は やむなく 江戸へ戻り➡ 19 00:01:46,068 --> 00:01:49,538 再び 動き始めていた> 20 00:01:49,538 --> 00:02:02,538 ♬~ 21 00:02:15,064 --> 00:02:32,181 ♬~ 22 00:02:32,181 --> 00:02:35,684 (子どもたち) ありがとうございます! 23 00:02:35,684 --> 00:03:12,384 ♬~ 24 00:03:17,059 --> 00:03:19,095 (高瀬)岡田様。 25 00:03:19,095 --> 00:03:21,397 行ってらっしゃいませ。 26 00:03:21,397 --> 00:03:28,097 岡田殿 頼みましたぞ。 27 00:03:45,721 --> 00:03:51,026 長官は 風邪をこじらせて 寝込んでおられるようだ。 28 00:03:51,026 --> 00:03:54,363 仮病じゃねえんですかねえ。 29 00:03:54,363 --> 00:03:59,235 確かめる間もなく 俺は 駿府まで 用を申しつけられた。 30 00:03:59,235 --> 00:04:02,538 じゃあ しばらく 江戸を…? 31 00:04:02,538 --> 00:04:05,838 その間は おとなしくする事だな。 32 00:04:12,214 --> 00:04:15,050 (高瀬) こいつを市中に張り出してくれ。 33 00:04:15,050 --> 00:04:17,386 へい。 34 00:04:17,386 --> 00:04:21,257 高瀬の旦那 この野郎は確か…。 35 00:04:21,257 --> 00:04:24,260 不知火の勇五郎だ。 36 00:04:24,260 --> 00:04:26,562 あの大泥棒の? 37 00:04:26,562 --> 00:04:30,432 江戸から消えたと聞きやしたが…。 38 00:04:30,432 --> 00:04:32,835 政蔵 お京。 39 00:04:32,835 --> 00:04:34,835 あっ はい。 へい。 40 00:04:36,505 --> 00:04:41,010 安太郎 これだけあるんじゃ 何日かかるか 分からねえ。 41 00:04:41,010 --> 00:04:42,945 手分けしよう。 へい。 42 00:04:42,945 --> 00:04:44,880 頼んだぜ。 43 00:04:44,880 --> 00:04:49,518 つてを頼って 吉原や両国 人通りの多い所へ まいておくれ。 44 00:04:49,518 --> 00:04:51,818 頼んだよ。 あいよ。 45 00:04:58,527 --> 00:05:01,027 おう どいた どいた! 46 00:05:04,333 --> 00:05:07,203 こいつは 打ち首獄門だな。 47 00:05:07,203 --> 00:05:12,903 不知火の勇五郎…。 48 00:05:14,543 --> 00:05:17,043 (鈴の音) 49 00:05:24,887 --> 00:05:32,628 (せきこみ) 50 00:05:32,628 --> 00:05:34,997 どうしなすった? 51 00:05:34,997 --> 00:05:37,499 いや あの… 大事ございません。 52 00:05:37,499 --> 00:05:39,435 そんな事 言ったって お前さん…➡ 53 00:05:39,435 --> 00:05:43,635 大丈夫かい? 54 00:05:46,675 --> 00:05:49,475 ありがとうございました。 55 00:05:52,548 --> 00:05:55,851 厄介かけたなあ。 いえ とんでもねえ。 56 00:05:55,851 --> 00:06:01,357 医者の話じゃ 疲れがたまって 持病の癪が起きたとか。 57 00:06:01,357 --> 00:06:04,260 しばらくの間 寝かせてやってくんな。 58 00:06:04,260 --> 00:06:06,228 へい。 59 00:06:06,228 --> 00:06:12,228 どこの誰か分かりゃあ 伝えてやるんだがなあ…。 60 00:06:15,871 --> 00:06:17,871 こいつは…! 61 00:06:21,677 --> 00:06:25,877 (高瀬)大店の絵図面…。 62 00:06:28,384 --> 00:06:31,220 (政蔵)嘗帳です。 63 00:06:31,220 --> 00:06:33,155 嘗帳? 64 00:06:33,155 --> 00:06:37,826 大店の家の中の様子から 主人 奉公人の癖まで➡ 65 00:06:37,826 --> 00:06:41,497 事細かに書き込まれた帳面だ。 66 00:06:41,497 --> 00:06:47,303 嘗帳は 盗人仲間の間で 売り買いするものだと➡ 67 00:06:47,303 --> 00:06:49,838 聞いているが…。 はい。 68 00:06:49,838 --> 00:06:51,874 そして この絵図を買った奴が➡ 69 00:06:51,874 --> 00:06:54,510 いずれは この家へ 押し込みに入るという寸法か…。 70 00:06:54,510 --> 00:07:00,810 すると この男は…。 71 00:07:04,687 --> 00:07:08,190 あら。 ありがとうございました! 72 00:07:08,190 --> 00:07:10,125 (男)すまねえな。 73 00:07:10,125 --> 00:07:14,963 そりゃあ だいぶ歩きましたねえ。 74 00:07:14,963 --> 00:07:17,199 お帰りなさい。 75 00:07:17,199 --> 00:07:19,535 ただいま 戻りました。 ご苦労さん。 76 00:07:19,535 --> 00:07:22,535 ほら… あらっ ちょっと! 77 00:07:28,544 --> 00:07:33,744 「お頭 みかんです。 お頭 みかんです」。 78 00:07:58,340 --> 00:08:05,681 岡田甚之助が しばらく 江戸を離れるようで。 79 00:08:05,681 --> 00:08:09,481 お頭 みかんです。 80 00:08:17,192 --> 00:08:19,128 (舌打ち) 81 00:08:19,128 --> 00:08:21,697 参りました。 82 00:08:21,697 --> 00:08:38,647 ♬~ 83 00:08:38,647 --> 00:08:42,151 すまなかったね。 面倒な事 頼んじゃって。 84 00:08:42,151 --> 00:08:46,021 こんなもん 剥がしてくる事なんて 何でもないけどさ➡ 85 00:08:46,021 --> 00:08:48,924 でも どうしてなんだい? 86 00:08:48,924 --> 00:08:54,496 役者の似顔絵じゃあるまいし…。 87 00:08:54,496 --> 00:08:59,334 勇さん…。 うん? 勇さん? 88 00:08:59,334 --> 00:09:02,134 …じゃないかと思ってね。 89 00:09:03,839 --> 00:09:07,176 そいつは ねえさんの昔のいい人で? 90 00:09:07,176 --> 00:09:12,176 そんなんじゃないよ。 じゃあ 誰なんだい? 勇さんって。 91 00:09:14,683 --> 00:09:20,189 私はね 7つの時に お頭に拾って頂いたんだが➡ 92 00:09:20,189 --> 00:09:24,526 そのころは 本所のお助け小屋に いたんだよ。 93 00:09:24,526 --> 00:09:27,196 火事で焼け出されちまってさ。 94 00:09:27,196 --> 00:09:29,698 ねえさんが そんな話するのは 初めてだぜ。 95 00:09:29,698 --> 00:09:35,998 だから 二親の顔も知らないし どこの生まれかも知らないんだよ。 96 00:09:38,307 --> 00:09:45,481 たった一つ 覚えてるのは 勇さんと…。 97 00:09:45,481 --> 00:09:47,816 (鈴の音) 98 00:09:47,816 --> 00:09:50,816 これさ。 99 00:09:52,688 --> 00:09:57,326 勇さんは お助け小屋の 世話してくれる おにいさんでね➡ 100 00:09:57,326 --> 00:10:01,163 私が あんまり しつこく まとわり付くもんだから➡ 101 00:10:01,163 --> 00:10:04,500 この鈴を くれたのさ。 102 00:10:04,500 --> 00:10:10,172 どこにいるか分かるようにって…。 103 00:10:10,172 --> 00:10:13,208 その勇さんが 盗人になったっていうのかい? 104 00:10:13,208 --> 00:10:17,908 お松さん 六 調べてくれないかね? 105 00:10:35,864 --> 00:10:40,164 ≪ありがとうございました。 またのお越しを! 106 00:10:48,577 --> 00:10:54,249 ♬~ 107 00:10:54,249 --> 00:10:56,552 おお? 待て! おい! 108 00:10:56,552 --> 00:11:05,227 ♬~ 109 00:11:05,227 --> 00:11:07,162 ハハハハハ…。 110 00:11:07,162 --> 00:11:16,572 ♬~ 111 00:11:16,572 --> 00:11:21,443 よう 今 荷物しょった野郎が 来なかったかい? 112 00:11:21,443 --> 00:11:24,246 いや… 誰も来ていやせんが。 113 00:11:24,246 --> 00:11:27,916 そうかい。 安。 通り 見てこい。 へい! 114 00:11:27,916 --> 00:11:38,527 ♬~ 115 00:11:38,527 --> 00:11:41,196 仙さん。 116 00:11:41,196 --> 00:11:43,865 俺だ 粂三だ。 117 00:11:43,865 --> 00:11:46,768 粂さん…。 118 00:11:46,768 --> 00:11:50,739 弁治 くれぐれも 余計な事 しゃべるんじゃねえぞ。 119 00:11:50,739 --> 00:11:54,439 へ… へい。 頼むぞ。 120 00:11:56,378 --> 00:12:00,178 弁。 酒。 へ… へい。 121 00:12:06,555 --> 00:12:10,555 ああ… もう大丈夫だ。 122 00:12:12,894 --> 00:12:14,830 すまねえ。 123 00:12:14,830 --> 00:12:17,232 まあ お互いさまよ。 124 00:12:17,232 --> 00:12:20,902 まさか こんな所で 助けられるとはな。 125 00:12:20,902 --> 00:12:23,939 ああ… もう 何年前だね? 126 00:12:23,939 --> 00:12:27,409 かれこれ3年か。 127 00:12:27,409 --> 00:12:30,445 こっちは あれ以来 鳴かず飛ばずさ。 128 00:12:30,445 --> 00:12:35,217 おう 弟の弁治だ。 お… お久しぶりで。 129 00:12:35,217 --> 00:12:39,855 ははあ ちょっと見ねえ間に でかくなったもんだな。 130 00:12:39,855 --> 00:12:42,357 お… お… おかげさまで。 131 00:12:42,357 --> 00:12:45,657 お前は いいから 下がってろ! 132 00:12:48,530 --> 00:12:52,034 …で 何で つけられてた? 133 00:12:52,034 --> 00:12:56,371 それが おかしいんだが 持病の癪が出て➡ 134 00:12:56,371 --> 00:12:58,874 担ぎ込まれたのが 自身番でよ。 135 00:12:58,874 --> 00:13:02,711 誰かと間違えたのかもしれねえな。 う~ん…。 136 00:13:02,711 --> 00:13:05,047 嘗帳を 持ってたんじゃねえのかい? 137 00:13:05,047 --> 00:13:07,382 ああ。 138 00:13:07,382 --> 00:13:10,886 そいつに気付かれたんだろうなあ。 139 00:13:10,886 --> 00:13:12,921 まさかなあ。 140 00:13:12,921 --> 00:13:16,692 もし これを見られたとしてもだ➡ 141 00:13:16,692 --> 00:13:18,627 どこの店か 分かんねえようにしてあるし➡ 142 00:13:18,627 --> 00:13:22,827 こいつは 大した代物だぜ。 143 00:13:30,072 --> 00:13:34,843 おお… 本当だな。➡ 144 00:13:34,843 --> 00:13:40,182 これだけのものがありゃあ 頭数そろえれば 大仕事だ。 145 00:13:40,182 --> 00:13:44,182 なあ 一緒に組んで やらねえか? 146 00:13:45,854 --> 00:13:51,526 いや… それには 結構な人数が要るな。 147 00:13:51,526 --> 00:13:56,698 なに 俺には ものすげえ大物が1人ついてる。 148 00:13:56,698 --> 00:14:00,202 誰だい? 大物っていうのは。 149 00:14:00,202 --> 00:14:05,073 不知火の勇五郎。 150 00:14:05,073 --> 00:14:07,542 …何だって!? 151 00:14:07,542 --> 00:14:11,713 今は 俺が面倒見てる。 だが 勇五郎一人じゃ足りねえ。 152 00:14:11,713 --> 00:14:14,382 こんだけの嘗帳を作る お前さんなら➡ 153 00:14:14,382 --> 00:14:17,285 腕っこきの2~3人は すぐに集められるだろう。 154 00:14:17,285 --> 00:14:22,891 まあ 集められねえ事もねえが…。 155 00:14:22,891 --> 00:14:27,763 お前さんなら 雲霧の連中に つてがあるはずだ。 156 00:14:27,763 --> 00:14:31,566 雲霧の? そいつは無理だ。 157 00:14:31,566 --> 00:14:35,170 雲霧の連中は よその仕事には 手を貸さねえ。 158 00:14:35,170 --> 00:14:38,507 中には 物分かりのいい奴もいるはずだ。 159 00:14:38,507 --> 00:14:42,207 雲霧の連中の仕事は 確かだ。 160 00:14:44,179 --> 00:14:48,479 心当たりを探してくれねえか! 161 00:15:02,197 --> 00:15:07,397 (鈴の音) 162 00:15:25,887 --> 00:15:30,759 お千代 こいつをつけときな。 163 00:15:30,759 --> 00:15:35,997 その音さえすりゃ 俺の方で お前を見つける手がかりになる。 164 00:15:35,997 --> 00:15:37,997 なっ? 165 00:15:40,502 --> 00:15:44,673 勇さん どこかへ行っちまうの? 166 00:15:44,673 --> 00:15:46,608 行きやしねえ。 167 00:15:46,608 --> 00:15:50,478 でもよ お助け小屋は ここばかりじゃねえ。 168 00:15:50,478 --> 00:15:54,178 忙しいからよ。 うん…。 169 00:15:55,851 --> 00:15:59,688 これ 何て書いてあるの? 「猿」。 170 00:15:59,688 --> 00:16:02,357 俺は 子どもの頃は小さくて➡ 171 00:16:02,357 --> 00:16:04,292 みんなから そう 呼ばれていたんだ。 172 00:16:04,292 --> 00:16:07,195 だが 今じゃ 誰も知らねえ。 173 00:16:07,195 --> 00:16:12,033 お前と俺だけの内緒事だぜ。 うん! 174 00:16:12,033 --> 00:16:15,233 約束だ。 175 00:16:16,905 --> 00:16:30,105 (鈴の音) 176 00:16:34,155 --> 00:16:36,091 (足音) 177 00:16:36,091 --> 00:16:38,994 ちょっと お千代ちゃん! 178 00:16:38,994 --> 00:16:42,030 どうやらね 勇さんっていうのは➡ 179 00:16:42,030 --> 00:16:45,166 あんたが言ってた人と 同じらしいよ! 180 00:16:45,166 --> 00:16:48,003 ちょいと お奉行所へ忍び込んだら すぐ これが見つかったよ。 181 00:16:48,003 --> 00:16:51,840 奉行所へ!? 不知火の勇五郎のお調べ書きだい。 182 00:16:51,840 --> 00:16:54,509 そこんところだけ しっぺがしてきたんだ。 183 00:16:54,509 --> 00:16:57,345 まっ 難しい字ばかり並んでいて 俺には➡ 184 00:16:57,345 --> 00:17:03,218 何て書いてあるのか よく… ♬「分からねえが」 185 00:17:03,218 --> 00:17:06,718 何だい それ。 ヘヘヘヘ! ハハハハハ! 186 00:17:16,698 --> 00:17:19,200 六。 へい! 187 00:17:19,200 --> 00:17:24,072 奉行所へ忍び込むなどとは もっての外だ! 188 00:17:24,072 --> 00:17:27,709 お松。 お前がついていながら どういう訳だ? 189 00:17:27,709 --> 00:17:30,211 申し訳ございません…。 190 00:17:30,211 --> 00:17:36,211 2人とも 今日から当分の間 禁足だ。 191 00:17:37,819 --> 00:17:40,322 お千代。 お頭! 192 00:17:40,322 --> 00:17:43,358 私が… 私が勝手に 2人に頼んだんです。 193 00:17:43,358 --> 00:17:45,827 2人を叱らないで下さい! 194 00:17:45,827 --> 00:17:49,331 悪いのは… 私です。 195 00:17:49,331 --> 00:17:53,001 どんな お仕置きでも みんな 私が受けます。 196 00:17:53,001 --> 00:18:11,186 ♬~ 197 00:18:11,186 --> 00:18:14,222 俺が助働きができねえ事ぐれえ 知ってるはずだぜ。 198 00:18:14,222 --> 00:18:16,858 そんな事 百も承知よ。 199 00:18:16,858 --> 00:18:21,658 でもよ 利助さん こいつを見てくれ。 200 00:18:30,705 --> 00:18:35,477 なるほど… こいつは大したもんだ。 201 00:18:35,477 --> 00:18:41,649 だろう? あとは あんたとは別に 腕のいいのが3人いれば十分だ。 202 00:18:41,649 --> 00:18:43,685 分け前は 弾むぜ。 203 00:18:43,685 --> 00:18:46,154 そりゃあ そうだろうが…➡ 204 00:18:46,154 --> 00:18:51,826 このうちの どれをやるにしても 4人じゃ足りねえだろう。 205 00:18:51,826 --> 00:18:55,697 こっちには 不知火の勇五郎が ついてんだよ。 206 00:18:55,697 --> 00:19:00,502 不知火の勇五郎? ああ。 207 00:19:00,502 --> 00:19:03,338 からかうのは よしにしろい! 208 00:19:03,338 --> 00:19:07,175 そう言うと思って 実は ここに連れてきてる。 209 00:19:07,175 --> 00:19:09,375 粂さん! 210 00:19:15,350 --> 00:19:28,530 ♬~ 211 00:19:28,530 --> 00:19:30,830 あ… お前さんは! 212 00:19:33,802 --> 00:19:35,737 よろしくな。 213 00:19:35,737 --> 00:19:37,972 俺は 粂三。 こいつは 弟の弁治だ。 214 00:19:37,972 --> 00:19:42,143 よろしく頼みますぜ。 215 00:19:42,143 --> 00:19:46,481 この桑名屋なら 一人頭 3百にはなる。 216 00:19:46,481 --> 00:19:50,351 3百か…。 やってくれるな? 217 00:19:50,351 --> 00:19:55,990 …って事は 2千ばかりか。 218 00:19:55,990 --> 00:19:59,661 そんな けちな仕事は ごめんだな。 219 00:19:59,661 --> 00:20:02,163 おい おい 勇さん 何 言いだすんだよ!? 220 00:20:02,163 --> 00:20:04,999 だからといって この人数じゃ…。 221 00:20:04,999 --> 00:20:09,504 この不知火の勇五郎が かむんだぜ。 222 00:20:09,504 --> 00:20:15,310 やるなら この峰屋だ。 223 00:20:15,310 --> 00:20:19,013 そこなら 1万両。 224 00:20:19,013 --> 00:20:22,517 ただし 用心棒が8人います。 225 00:20:22,517 --> 00:20:29,217 だからよ いっそ 雲霧と一緒に やりゃあいいじゃねえか。 226 00:20:30,859 --> 00:20:37,031 なあ 雲霧のお頭に 会わせてくれねえか? 227 00:20:37,031 --> 00:20:44,772 俺はよ 雲霧のお頭と一緒に 一度 仕事してえんだ。 228 00:20:44,772 --> 00:20:47,375 それができりゃあ 百両でいい。 229 00:20:47,375 --> 00:20:50,375 どうだ? 230 00:20:52,547 --> 00:20:55,747 しかし…。 231 00:21:00,722 --> 00:21:13,902 (鼻歌) 232 00:21:13,902 --> 00:21:16,804 寄っていかないかい? 今度な。 233 00:21:16,804 --> 00:21:39,861 ♬~(三味線) 234 00:21:39,861 --> 00:21:43,531 勇さん いらっしゃい! お京。 235 00:21:43,531 --> 00:21:46,831 つけられておる。 236 00:21:49,404 --> 00:21:55,243 勇さん… 勇さん 勇さん! 237 00:21:55,243 --> 00:21:59,380 お京。 勇さん…。 238 00:21:59,380 --> 00:22:19,067 ♬~ 239 00:22:19,067 --> 00:22:26,567 何? 不知火の勇五郎が お頭に…。 240 00:22:29,077 --> 00:22:31,012 不知火の勇五郎? 241 00:22:31,012 --> 00:22:33,348 …って事は 何かい? 242 00:22:33,348 --> 00:22:38,019 嘗帳を土産に 一緒に組みたいと? (熊五郎)まあ そういう事だ。 243 00:22:38,019 --> 00:22:41,055 嘗役の話にゃあ 罠が多いからなあ。 244 00:22:41,055 --> 00:22:49,255 それが 利助の話では 確かに 不知火の勇五郎だったと。 245 00:22:54,202 --> 00:22:57,502 不知火に会ってみよう。 246 00:23:01,709 --> 00:23:04,045 州走り。 247 00:23:04,045 --> 00:23:09,851 利助に言いつけて 嘗役の仙之助と粂三に伝えよ。 248 00:23:09,851 --> 00:23:16,624 不知火の勇五郎 たった一人で来いとな。 249 00:23:16,624 --> 00:23:19,424 承知しました。 250 00:23:23,898 --> 00:23:28,770 お千代 お前も一緒に会ってみるがいい。 251 00:23:28,770 --> 00:23:31,470 お頭…。 252 00:23:41,316 --> 00:23:43,384 俺じゃねえ! 人違えだ! 253 00:23:43,384 --> 00:23:46,521 その懐のもの 見せてもらおうか! 254 00:23:46,521 --> 00:23:50,358 助けてくれ! 俺 関係ねえんだ! 観念しな。 255 00:23:50,358 --> 00:23:54,696 嘗役 仙之助。 せ… 仙之助。 256 00:23:54,696 --> 00:23:57,996 お前ら… 密偵だったのか! 257 00:24:06,040 --> 00:24:11,240 ご苦労だったな 粂三。 もったいねえ。 258 00:24:32,166 --> 00:24:35,069 さて…➡ 259 00:24:35,069 --> 00:24:37,338 来るかのう? 260 00:24:37,338 --> 00:24:41,209 お前は一体 誰なんだ! 261 00:24:41,209 --> 00:24:54,756 ♬「遠く離れて会えない時は」 262 00:24:54,756 --> 00:25:03,464 ♬「月が鏡になればよい」 263 00:25:03,464 --> 00:25:24,552 ♬「遠く離れて会えない時は 月が鏡になればよい」 264 00:25:24,552 --> 00:25:26,487 (戸が開く音) 265 00:25:26,487 --> 00:25:28,723 (風の音) 266 00:25:28,723 --> 00:25:30,723 (戸が閉まる音) 267 00:25:36,464 --> 00:25:41,669 (鐘の音) 268 00:25:41,669 --> 00:25:47,341 不知火の勇五郎か? 269 00:25:47,341 --> 00:25:52,341 雲霧のお頭 お初に お目にかかりやす。 270 00:25:58,352 --> 00:26:02,223 失礼致しやす。 271 00:26:02,223 --> 00:26:05,526 動くな。 272 00:26:05,526 --> 00:26:09,526 それへ 控えよ。 273 00:26:21,876 --> 00:26:27,215 お前さん この道に入ったのは いくつだい? 274 00:26:27,215 --> 00:26:29,215 21。 275 00:26:31,986 --> 00:26:36,157 入った訳は? 276 00:26:36,157 --> 00:26:40,828 俺が家は 明神下の表具師で➡ 277 00:26:40,828 --> 00:26:46,701 俺が10の時に 火事に巻き込まれて 二親 亡くしまして…。 278 00:26:46,701 --> 00:26:52,006 よんどころなく 盗人になったか。 279 00:26:52,006 --> 00:26:56,006 まあ そんなところでさぁ。 280 00:26:58,513 --> 00:27:00,548 ずっと 一人働きか? 281 00:27:00,548 --> 00:27:03,384 (式部)おうさ。 282 00:27:03,384 --> 00:27:09,223 何故 俺と組もうと思った? 283 00:27:09,223 --> 00:27:15,863 (式部)俺も もう年だ。 いつまでも一人働きはできねえ。 284 00:27:15,863 --> 00:27:23,604 この先 雲霧のお頭の下で働けりゃ これほどの事は ねえ。 285 00:27:23,604 --> 00:27:26,874 そう 思ったんでごぜえますよ。 286 00:27:26,874 --> 00:27:34,982 ♬~ 287 00:27:34,982 --> 00:27:37,318 (鈴の音) 288 00:27:37,318 --> 00:28:30,571 ♬~ 289 00:28:30,571 --> 00:28:39,347 (托鉢の声と錫杖の音) 290 00:28:39,347 --> 00:28:42,183 ご苦労に存じまする。 291 00:28:42,183 --> 00:28:44,983 安部式部殿。 292 00:29:10,678 --> 00:29:12,713 仁左衛門。 293 00:29:12,713 --> 00:29:16,013 神妙にせい。 294 00:29:24,692 --> 00:29:28,192 手向かい致さば…。 295 00:29:39,140 --> 00:29:42,476 (風を切る音) 296 00:29:42,476 --> 00:30:38,733 ♬~ 297 00:30:38,733 --> 00:30:41,035 雲霧! 298 00:30:41,035 --> 00:31:10,397 ♬~ 299 00:31:10,397 --> 00:31:12,333 (戸が開く音) 300 00:31:12,333 --> 00:31:38,459 ♬~ 301 00:31:38,459 --> 00:31:41,459 おのれ 雲霧…。 302 00:31:45,032 --> 00:31:48,068 ねえさん 捕まったんだ… くそ! 303 00:31:48,068 --> 00:31:51,705 くっ! うう…! 304 00:31:51,705 --> 00:31:55,876 騒ぐな!➡ 305 00:31:55,876 --> 00:31:57,876 落ち着け! 306 00:32:10,224 --> 00:32:12,893 利助。 307 00:32:12,893 --> 00:32:17,193 あの男が行っていた 岡場所というのは? 308 00:32:21,402 --> 00:32:33,981 ♬~(三味線) 309 00:32:33,981 --> 00:32:35,916 り… 利助さん…。 310 00:32:35,916 --> 00:32:40,354 手前 いつから密偵に…! 311 00:32:40,354 --> 00:32:43,054 (熊五郎)殺すなよ。 312 00:32:45,192 --> 00:32:48,095 あっ! うう…! 313 00:32:48,095 --> 00:32:50,064 うっ! 314 00:32:50,064 --> 00:32:59,740 ♬~(三味線) 315 00:32:59,740 --> 00:33:01,740 あっ…! 316 00:33:04,879 --> 00:33:12,052 七化けのお千代とは お前だな? 317 00:33:12,052 --> 00:33:17,224 雲霧の住みかは どこだ? 一党の人数は? 318 00:33:17,224 --> 00:33:19,724 おい。 うっ…! 319 00:33:22,062 --> 00:33:24,062 うっ…。 320 00:33:25,900 --> 00:33:32,339 言わねば もそっと 手荒なまねをせねばならんな。 321 00:33:32,339 --> 00:33:36,176 長官…。 322 00:33:36,176 --> 00:33:39,079 いくら責めても 吐くまいよ。 323 00:33:39,079 --> 00:33:41,849 かえって 舌をかむだけだ。 324 00:33:41,849 --> 00:33:45,349 情けをかけてやれ。 325 00:33:49,723 --> 00:33:52,423 お千代。 326 00:33:56,397 --> 00:33:58,399 (鈴の音) 327 00:33:58,399 --> 00:34:05,539 不知火の勇五郎には 随分と思い入れがあるようじゃな。 328 00:34:05,539 --> 00:34:08,042 一つ 教えてやろう。 329 00:34:08,042 --> 00:34:17,742 本物の勇五郎はな 潜伏中の宿で 足の傷がもとで 死んだ。 330 00:34:20,054 --> 00:34:25,926 それが どうも わしに うり二つゆえ➡ 331 00:34:25,926 --> 00:34:29,229 酔狂な事を致したが➡ 332 00:34:29,229 --> 00:34:32,929 よくぞ見破ったな。 333 00:34:36,837 --> 00:34:39,173 まあ よい。 334 00:34:39,173 --> 00:34:43,344 いずれ 何もかも話す事になろう。 335 00:34:43,344 --> 00:34:47,014 雲霧の事もな。 336 00:34:47,014 --> 00:34:56,190 ♬~ 337 00:34:56,190 --> 00:34:58,125 (衝突音) 338 00:34:58,125 --> 00:35:02,363 お… おいおい どうした!? 339 00:35:02,363 --> 00:35:04,865 大丈夫か? しっかりしろ! 340 00:35:04,865 --> 00:35:08,702 お京が 雲霧に捕らえられたとな? 341 00:35:08,702 --> 00:35:14,402 へい。 それで 粂三と一緒に こんなものが…。 342 00:35:23,550 --> 00:35:27,721 文には 何と? 343 00:35:27,721 --> 00:35:32,326 この者と引き換えに お京を返してやろうとある。 344 00:35:32,326 --> 00:35:34,661 なんと…。 345 00:35:34,661 --> 00:35:40,000 時は 明け六つ。 所は 洲崎十万坪。 346 00:35:40,000 --> 00:35:45,873 介添え人は 互いに1人 わしと仁左衛門のみ…。 347 00:35:45,873 --> 00:35:49,343 フフフ… 無礼な! 348 00:35:49,343 --> 00:35:53,680 盗賊風情が 長官に向かって…! 349 00:35:53,680 --> 00:35:58,018 お千代 運のいい奴よの。➡ 350 00:35:58,018 --> 00:36:01,889 雲霧のもとに帰れるぞ。 351 00:36:01,889 --> 00:36:04,792 長官! まさか 雲霧の言いなりに…。 352 00:36:04,792 --> 00:36:08,362 雲霧に屈するのではない! 353 00:36:08,362 --> 00:36:14,535 密偵を見捨てたとあっては 今後 密偵たちの信頼を失おう。 354 00:36:14,535 --> 00:36:17,871 そうなれば お主たちは 仕事ができまい。 355 00:36:17,871 --> 00:36:20,908 しかしながら 仁左衛門と一対一で…。 356 00:36:20,908 --> 00:36:24,545 長官に 万一の事があっては… 何とぞ! 357 00:36:24,545 --> 00:36:30,217 愚か者が! わしが 盗賊ごときに 斬られると思うてか! 358 00:36:30,217 --> 00:36:49,002 ♬~ 359 00:36:49,002 --> 00:36:52,802 わざと離れて わしに斬られる気か? 360 00:36:55,876 --> 00:36:59,646 そうして 雲霧と わしを 会わさぬつもりだろうが➡ 361 00:36:59,646 --> 00:37:02,846 そうは いかぬぞ。 362 00:37:09,690 --> 00:37:13,560 アハハハハ! アハハハハハハ! 363 00:37:13,560 --> 00:37:15,562 何が おかしい? 364 00:37:15,562 --> 00:37:19,867 私みたいな ごみのために 長官が来られる訳ないと思ってさ。 365 00:37:19,867 --> 00:37:22,703 来る。 366 00:37:22,703 --> 00:37:25,739 ごみのために 命を懸ける。 367 00:37:25,739 --> 00:37:33,647 そのような男ゆえ お前たちのお頭は 手ごわいのだ。 368 00:37:33,647 --> 00:37:44,658 ♬~ 369 00:37:44,658 --> 00:37:50,158 (風の音とカラスの鳴き声) 370 00:37:53,367 --> 00:37:57,067 (カラスの鳴き声) 371 00:39:15,015 --> 00:39:30,030 ♬~ 372 00:39:30,030 --> 00:39:31,999 うっ! 373 00:39:31,999 --> 00:40:02,029 ♬~ 374 00:40:02,029 --> 00:40:04,031 狙いを定めよ! 375 00:40:04,031 --> 00:40:06,166 ああ~! 376 00:40:06,166 --> 00:40:08,101 (破裂音) (一同)うわっ! 377 00:40:08,101 --> 00:40:11,101 (銃声) 378 00:40:17,511 --> 00:40:19,511 (破裂音) 379 00:40:24,284 --> 00:40:26,784 (鈴の音) 380 00:40:55,716 --> 00:40:58,385 お頭…! 381 00:40:58,385 --> 00:41:01,288 言うな。 382 00:41:01,288 --> 00:41:07,561 私は… 死ぬつもりでございました。 383 00:41:07,561 --> 00:41:13,561 お頭のためなら この命など 何も惜しくは…。 384 00:41:17,237 --> 00:41:19,237 もう よい。 385 00:41:20,907 --> 00:41:24,244 もう よい。 386 00:41:24,244 --> 00:41:36,944 ♬~ 387 00:42:06,820 --> 00:43:26,820 ♬~