1 00:00:33,238 --> 00:00:37,109 和田屋は もともと こっちが狙っていた筋だ。 2 00:00:37,109 --> 00:00:39,478 来ちまった…。 お時ちゃん…。 3 00:00:39,478 --> 00:00:43,649 <かつての子分 血桜の銀蔵の裏切りによって➡ 4 00:00:43,649 --> 00:00:47,519 和田屋の仕事をふいにした 雲霧仁左衛門は➡ 5 00:00:47,519 --> 00:00:49,822 すぐさま 報復に立ち上がった> 6 00:00:49,822 --> 00:00:51,857 後悔させてやるんだ。 7 00:00:51,857 --> 00:00:54,159 <動きを察知した 安部式部は➡ 8 00:00:54,159 --> 00:00:57,496 巧妙な罠を仕掛けて 待ち受けたが➡ 9 00:00:57,496 --> 00:01:01,366 仁左衛門は まんまと その裏をかいて 消えうせた> 10 00:01:01,366 --> 00:01:04,002 盗人の意地というやつだ。 11 00:01:04,002 --> 00:01:08,874 <雲霧仁左衛門一党が 次に狙いをつけたのは➡ 12 00:01:08,874 --> 00:01:15,180 浅草菊屋橋西詰のお菓子どころ 越後屋であった> 13 00:01:15,180 --> 00:01:27,680 ♬~ 14 00:01:29,361 --> 00:01:32,798 <越後屋は 老舗の菓子屋であるが➡ 15 00:01:32,798 --> 00:01:37,136 商売敵を潰す事にかけては 手段を選ばず➡ 16 00:01:37,136 --> 00:01:41,306 その強引さが恐れられていた> 17 00:01:41,306 --> 00:01:43,242 (せきばらい) 18 00:01:43,242 --> 00:01:50,742 <その越後屋の引き込み役には あんまの富の市が当たっていた> 19 00:01:53,819 --> 00:01:55,754 おっと! アイタタタタ…。 20 00:01:55,754 --> 00:01:59,754 すまねえな。 ええ すんまへんな…。 21 00:02:13,005 --> 00:02:15,908 皆 よう聞いてくれ。 22 00:02:15,908 --> 00:02:24,349 今度の越後屋のつとめが 雲霧一党 最後のつとめ…。 23 00:02:24,349 --> 00:02:28,187 後で わしから皆に 引退金を渡すゆえ➡ 24 00:02:28,187 --> 00:02:31,456 それぞれの道を歩むのだ。 25 00:02:31,456 --> 00:02:38,797 それゆえ どのような事があろうと しくじりは許されぬ。 26 00:02:38,797 --> 00:02:41,597 吉五郎。 27 00:02:43,468 --> 00:02:47,806 持ち場の事を話す前に…➡ 28 00:02:47,806 --> 00:02:50,709 六。 へい。 29 00:02:50,709 --> 00:02:56,982 お前は 江戸では 盗賊改や密偵に 顔が売れ過ぎてるから➡ 30 00:02:56,982 --> 00:02:59,318 越後屋のつとめは離れてもらう。 31 00:02:59,318 --> 00:03:01,253 お… お頭…! 32 00:03:01,253 --> 00:03:04,156 お前の役目は 改めて考える。 33 00:03:04,156 --> 00:03:06,658 辛抱しろ。 34 00:03:06,658 --> 00:03:29,047 ♬~ 35 00:03:29,047 --> 00:03:34,453 これは… 越後屋の絵図面で? 36 00:03:34,453 --> 00:03:38,624 富の市は よう調べた。 37 00:03:38,624 --> 00:03:42,127 金蔵の在りかまで…。 38 00:03:42,127 --> 00:03:51,127 あとは どこに仕掛けを作るかだ。 39 00:04:03,982 --> 00:04:06,885 (富の市)ああ この年になって 女房もらって➡ 40 00:04:06,885 --> 00:04:11,156 耳かきをしてもらうとは 思わなかったぜ。 フフフ…。 41 00:04:11,156 --> 00:04:14,059 もっと奥。 奥 入れて 奥。 42 00:04:14,059 --> 00:04:17,930 ああ~… いい心地だ。 43 00:04:17,930 --> 00:04:20,499 はあ~! ハハハハハ! フフフフフ! 44 00:04:20,499 --> 00:04:23,402 夫婦って いいもんだねえ。 45 00:04:23,402 --> 00:04:25,671 はい こっち。 あいよ。 46 00:04:25,671 --> 00:04:28,573 ちょっとだけ…。 もう! 47 00:04:28,573 --> 00:04:31,009 ≪(女)ごめんやす! (戸が開く音) 48 00:04:31,009 --> 00:04:34,613 (女)ちょっと すんまへん! お前さん 越後屋さん。 49 00:04:34,613 --> 00:04:38,283 すんまへんなあ。 また うちの大旦那はんが➡ 50 00:04:38,283 --> 00:04:41,620 肩 張らしてしまいまして。 (富の市)そりゃ 大変ですねえ。 51 00:04:41,620 --> 00:04:43,956 ほな わて 手 引いてあげますさかいに➡ 52 00:04:43,956 --> 00:04:45,891 ちょっと来とくんなはれ。 53 00:04:45,891 --> 00:04:50,462 おたきさん いつも すみませんね。 ちょっと お借りします。 54 00:04:50,462 --> 00:04:53,131 ごつい手やな。 55 00:04:53,131 --> 00:04:55,067 かわいい声やで。 56 00:04:55,067 --> 00:04:57,803 しっかり お稼ぎよ! 57 00:04:57,803 --> 00:05:01,673 (風の音) 58 00:05:01,673 --> 00:05:04,576 ひでえ風でござんすねえ。 ああ。 59 00:05:04,576 --> 00:05:07,813 今晩にゃ 大嵐になるんじゃ ござんせんかねえ。 60 00:05:07,813 --> 00:05:09,848 ああ そやろか。 61 00:05:09,848 --> 00:05:14,586 越後屋さんの塀には 気を付けた方が ようござんすよ。 62 00:05:14,586 --> 00:05:16,822 えっ? 何でだす? 63 00:05:16,822 --> 00:05:21,326 盗人よけのために 随分高いと お聞きしておりやしたが…。 64 00:05:21,326 --> 00:05:23,261 あ~ 危ない 危ない。 65 00:05:23,261 --> 00:05:28,500 高いと それだけ風を受けますんで 危のうござんす。 66 00:05:28,500 --> 00:05:31,269 はあ なるほど。 67 00:05:31,269 --> 00:05:34,069 いつも ありがとうございます。 68 00:05:38,043 --> 00:05:43,448 ああ~! う~ う~ う~ う~…。 69 00:05:43,448 --> 00:05:45,384 はあ… ああ…。 70 00:05:45,384 --> 00:05:50,222 菓子の事は 職人に任せておけばいい。 71 00:05:50,222 --> 00:05:53,158 お前が口を出すんじゃないって➡ 72 00:05:53,158 --> 00:05:55,961 何べん言ったら 分かるんだい! 73 00:05:55,961 --> 00:05:57,896 私は ただ…➡ 74 00:05:57,896 --> 00:06:02,634 お客様から伺った ご意見を その職人に伝えただけで…。 75 00:06:02,634 --> 00:06:05,137 それが 余計な事だというんですよ! 76 00:06:05,137 --> 00:06:08,807 お前はね 掛け取りだけを してればいいんだ! 77 00:06:08,807 --> 00:06:11,643 …はい。 78 00:06:11,643 --> 00:06:13,578 由之助! 79 00:06:13,578 --> 00:06:18,150 男らしゅう もっと大きな声が出せんのか! 80 00:06:18,150 --> 00:06:20,085 はい…。 81 00:06:20,085 --> 00:06:24,489 はあ… 全く頼りのない奴だ! 82 00:06:24,489 --> 00:06:26,992 そんなに お怒りになると➡ 83 00:06:26,992 --> 00:06:29,895 お体に障ります。 84 00:06:29,895 --> 00:06:32,431 時に 大旦那➡ 85 00:06:32,431 --> 00:06:35,767 私を 今夜 泊めて頂けませんかねえ? 86 00:06:35,767 --> 00:06:37,702 いや いや 決して その あの…➡ 87 00:06:37,702 --> 00:06:39,938 風が怖いっていうんじゃ ねえんで。 88 00:06:39,938 --> 00:06:42,841 明日の朝 もう一度 よ~く➡ 89 00:06:42,841 --> 00:06:48,841 大旦那の体を もみほぐしておきませんと…。 90 00:06:53,118 --> 00:06:56,788 ああ そうしておくれ。 91 00:06:56,788 --> 00:07:01,293 ああ ハハハハ… 富の市さんは➡ 92 00:07:01,293 --> 00:07:07,099 ほんとに 私の事を思っておくれだねえ。 93 00:07:07,099 --> 00:07:10,802 ヘヘヘヘ… ええ そりゃ もう。 94 00:07:10,802 --> 00:07:57,002 ♬~ 95 00:07:59,117 --> 00:08:02,154 富の市はん! ちょっと えらいこっちゃ! 起きて! 96 00:08:02,154 --> 00:08:04,289 うん~…。 起きてて! ちょっと! 97 00:08:04,289 --> 00:08:08,126 あんたの言うたとおり 自慢の塀が 倒れてしもたんやがな! 98 00:08:08,126 --> 00:08:10,629 へえ~。 何をあほな事 言ってんねん! 99 00:08:10,629 --> 00:08:13,298 しゃれてる場合か! はよ 起きてて! 100 00:08:13,298 --> 00:08:16,801 とにかくね このままじゃ 物騒でいけませんよ。 101 00:08:16,801 --> 00:08:21,473 いいかい 今月のうちに しっかりと直しちまっておくれ。 102 00:08:21,473 --> 00:08:23,408 承知致しました。 103 00:08:23,408 --> 00:08:26,144 あ~ すいませんな すいません。 アイタ~! 痛い 痛い…。 104 00:08:26,144 --> 00:08:28,180 大丈夫ですかい? (善右衛門)おたき!➡ 105 00:08:28,180 --> 00:08:31,750 おたき 何をしてるんだい? 富の市さんの手を引いておあげよ。 106 00:08:31,750 --> 00:08:34,786 富の市さん 大丈夫ですか? こっちでっせ。 ほんまに もう! 107 00:08:34,786 --> 00:08:38,089 いいかい? とっとと かかっておくれ。 108 00:08:38,089 --> 00:08:40,789 へい! お願いしますよ! 109 00:08:47,432 --> 00:08:53,772 まず 裏手の墓地に集まり 塀を乗り越えて 中へ。 110 00:08:53,772 --> 00:08:57,275 そこから 金蔵へ向かう。 111 00:08:57,275 --> 00:09:00,612 この土蔵の中に 金蔵があります。 112 00:09:00,612 --> 00:09:03,949 土蔵の扉を開けるのは 訳もありません。 113 00:09:03,949 --> 00:09:08,787 ただ 厄介なのは…。 114 00:09:08,787 --> 00:09:11,823 鳴子か。 はい。 115 00:09:11,823 --> 00:09:17,323 そこから金蔵までの間に これが びっしりと。 116 00:09:21,800 --> 00:09:24,469 少しでも触れると…。 117 00:09:24,469 --> 00:09:26,404 (鳴子の音) 118 00:09:26,404 --> 00:09:31,142 それが何百ともなれば 大変な事に…。 119 00:09:31,142 --> 00:09:34,112 よい手だてを考えねばならぬな。 120 00:09:34,112 --> 00:09:38,583 更に 盗み出したあと どうするか…。 121 00:09:38,583 --> 00:09:43,455 千両箱を いかに素早く塀の外に運ぶか…。 122 00:09:43,455 --> 00:09:49,227 そこで 船着き場近くの塀に 仕掛けを。 123 00:09:49,227 --> 00:09:54,132 こいつを 外せば…➡ 124 00:09:54,132 --> 00:09:57,969 訳もなく 塀は外れます。 125 00:09:57,969 --> 00:10:13,285 ♬~ 126 00:10:13,285 --> 00:10:15,620 この隙間があれば➡ 127 00:10:15,620 --> 00:10:18,523 千両箱を持ったまま 通り抜けられよう。 128 00:10:18,523 --> 00:10:23,128 (吉五郎) そうして そのまま 船に乗せて…。 129 00:10:23,128 --> 00:10:25,964 さすがは 州走りの熊五郎。 130 00:10:25,964 --> 00:10:30,468 1日で よく この仕掛けをしてのけたものと…。 131 00:10:30,468 --> 00:10:32,404 フフフ…。 132 00:10:32,404 --> 00:10:36,141 それで お頭 押し込みは? 133 00:10:36,141 --> 00:10:38,476 支度は 十分。 134 00:10:38,476 --> 00:10:43,976 およそ 10日後。 135 00:10:46,151 --> 00:10:49,988 10日後…。 136 00:10:49,988 --> 00:10:56,861 お頭… いよいよ 最後でございますな。 137 00:10:56,861 --> 00:10:58,997 うむ。 138 00:10:58,997 --> 00:11:07,172 …雲霧は消えても お頭が消える訳ではない。 139 00:11:07,172 --> 00:11:11,009 お頭…。 140 00:11:11,009 --> 00:11:13,912 伊勢の大仕事➡ 141 00:11:13,912 --> 00:11:20,185 あっしだけは どこまでも ついていくつもりでおりやすから。 142 00:11:20,185 --> 00:11:22,120 うむ。 143 00:11:22,120 --> 00:11:25,357 それでは…。 144 00:11:25,357 --> 00:12:09,157 ♬~ 145 00:12:20,011 --> 00:12:25,011 ≪あっ…! ああ…! 146 00:12:26,885 --> 00:12:33,291 お頭! 六が… 六が! 147 00:12:33,291 --> 00:12:36,795 (お松) なんて事すんだよ 馬鹿 もう! 148 00:12:36,795 --> 00:12:38,795 あっ お頭…! 149 00:12:40,632 --> 00:12:44,135 六! 六…! 150 00:12:44,135 --> 00:12:48,473 ヘヘヘ! お頭 最後のつとめ…➡ 151 00:12:48,473 --> 00:12:53,144 ヘヘヘ… 俺は 何度も 顔 見られちまったから➡ 152 00:12:53,144 --> 00:12:58,650 せめて 火傷の痕でもありゃ 少しは 働きやすくなるかと…。 153 00:12:58,650 --> 00:13:03,488 ハハハ… あ… あ~ 痛え! 154 00:13:03,488 --> 00:13:05,523 六…! 痛え~! 155 00:13:05,523 --> 00:13:07,992 お千代 水で冷やすだけじゃいけねえ。 156 00:13:07,992 --> 00:13:09,928 油を塗ってやれ。 はい! ヘヘヘヘ…。 157 00:13:09,928 --> 00:13:14,165 六… なんて早まった事を! 158 00:13:14,165 --> 00:13:16,201 ほら 六! ああ…。 159 00:13:16,201 --> 00:13:21,673 もう 馬鹿だよ…! 馬鹿 馬鹿 馬鹿! 160 00:13:21,673 --> 00:13:24,509 お頭は お千代さんと六之助と一緒に➡ 161 00:13:24,509 --> 00:13:26,544 美濃屋を出なすったようだ。 162 00:13:26,544 --> 00:13:29,380 うん… そろそろ あそこも 出にゃあならねえな。 163 00:13:29,380 --> 00:13:32,116 それじゃ とっつぁん あんまさんは 俺がつないでおく。 164 00:13:32,116 --> 00:13:34,052 そのあとは…。 うん。 165 00:13:34,052 --> 00:13:36,955 一の橋と六本木と小梅の衆は 俺がつなぐ。 166 00:13:36,955 --> 00:13:38,955 じゃあな。 ああ。 167 00:13:48,967 --> 00:13:57,642 ♬~ 168 00:13:57,642 --> 00:13:59,577 ど… どうした? 兄貴。 169 00:13:59,577 --> 00:14:01,777 雲霧だ。 170 00:14:04,415 --> 00:14:07,151 世話になるよ。 ええ 失礼します。 171 00:14:07,151 --> 00:14:11,322 お頭のつなぎかい? ああ。 172 00:14:11,322 --> 00:14:16,494 越後屋は 10日後。 173 00:14:16,494 --> 00:14:21,332 ああ お疲れでしょう? ああ いや いや。➡ 174 00:14:21,332 --> 00:14:27,632 あねさん 世話になりますよ。 (おもん)はい ごゆっくり。 175 00:14:35,847 --> 00:14:45,290 (たたく音) 176 00:14:45,290 --> 00:14:47,225 よいしょ…。 177 00:14:47,225 --> 00:14:58,636 ♬~ 178 00:14:58,636 --> 00:15:01,472 雲霧だと? へい。 179 00:15:01,472 --> 00:15:06,272 以前 俺が雲霧に捕まった時 その男が 雲霧の中におりやした。 180 00:15:09,981 --> 00:15:13,318 旦那! 出てきやしたぜ。 181 00:15:13,318 --> 00:15:15,653 ≪お気を付けて。 182 00:15:15,653 --> 00:15:48,119 ♬~ 183 00:15:48,119 --> 00:16:16,919 ♬~ 184 00:16:26,491 --> 00:16:30,161 その方 1人か? 185 00:16:30,161 --> 00:16:34,599 (男)はい。 旅の者にござります。 186 00:16:34,599 --> 00:16:38,102 手形を見せてもらおう。 187 00:16:38,102 --> 00:16:44,602 手形なれば このように…。 188 00:16:55,119 --> 00:17:02,293 「勢州安濃津 柿崎五郎兵衛」…。 189 00:17:02,293 --> 00:17:05,630 浪人者にござります。 190 00:17:05,630 --> 00:17:09,133 (高瀬)何故 このような所に? 191 00:17:09,133 --> 00:17:13,004 時折 休息を取って➡ 192 00:17:13,004 --> 00:17:17,809 仏を彫るのを 楽しみに致しております。 193 00:17:17,809 --> 00:17:20,109 (高瀬)さようか。 194 00:17:23,481 --> 00:17:26,150 怪しい者を見かけなかったか? 195 00:17:26,150 --> 00:17:28,086 いいえ。 196 00:17:28,086 --> 00:17:33,257 何か 怪しい者が? 197 00:17:33,257 --> 00:17:36,094 この お堂に 逃げ込んだとしか 思えねえんですがね…。 198 00:17:36,094 --> 00:17:38,429 旦那 どうします? 199 00:17:38,429 --> 00:17:42,934 とにかく 安太郎は この事を知らせに戻れ。 へい。 200 00:17:42,934 --> 00:17:46,437 俺たちは もう一度 手分けして探索してみよう。 201 00:17:46,437 --> 00:17:48,437 へい。 へい! 202 00:17:52,243 --> 00:17:55,943 もう 出てきてもよいぞ。 203 00:18:00,952 --> 00:18:03,988 あの… ご浪人さんは? 204 00:18:03,988 --> 00:18:06,624 わしは…➡ 205 00:18:06,624 --> 00:18:10,294 仲間じゃ。 えっ? 206 00:18:10,294 --> 00:18:13,965 辻 蔵之助という 浪人者に出会ったと➡ 207 00:18:13,965 --> 00:18:16,665 雲霧の頭に伝えてくれ。 208 00:18:20,638 --> 00:18:27,938 (カラスの鳴き声) 209 00:18:42,894 --> 00:18:44,829 やっぱり…! 210 00:18:44,829 --> 00:18:51,435 ♬~ 211 00:18:51,435 --> 00:18:53,735 ごめんよ~。 212 00:18:57,942 --> 00:19:00,278 つとめは おおよそ10日後。 213 00:19:00,278 --> 00:19:02,613 3日ほど前になったら➡ 214 00:19:02,613 --> 00:19:05,283 仕掛けの桟を 外しておいておくれ。 215 00:19:05,283 --> 00:19:07,318 10日後ね。 216 00:19:07,318 --> 00:19:09,518 ああ。 217 00:19:12,790 --> 00:19:17,962 あの男が入っていった先は あんまの富の市。 218 00:19:17,962 --> 00:19:19,997 それから先は? 219 00:19:19,997 --> 00:19:22,133 出てきやせんでした。 220 00:19:22,133 --> 00:19:24,969 恐らく 裏口から出たようで…。 221 00:19:24,969 --> 00:19:28,005 その あんま 怪しいな。 222 00:19:28,005 --> 00:19:31,742 初めに立ち寄った 美濃屋も 調べてみた方がいいな。 223 00:19:31,742 --> 00:19:35,246 富の市の評判は? 224 00:19:35,246 --> 00:19:37,281 よろしいようで…。 225 00:19:37,281 --> 00:19:40,581 うむ…。 226 00:19:43,955 --> 00:19:45,957 …旦那方! 227 00:19:45,957 --> 00:19:50,428 あの男は 雲霧の一味に 間違えねえんで! 228 00:19:50,428 --> 00:19:52,628 うむ…。 229 00:20:01,939 --> 00:20:03,875 分かった。 230 00:20:03,875 --> 00:20:09,680 些細な手がかりであっても 今は大事にせねばならぬ。 231 00:20:09,680 --> 00:20:13,284 長官は 若年寄様に願い出て➡ 232 00:20:13,284 --> 00:20:18,623 御先手組より 別手の助勢を頼む 用意があると仰せられている。 233 00:20:18,623 --> 00:20:22,493 美濃屋と その富の市を 張るしかない。 234 00:20:22,493 --> 00:20:25,963 張り続けるのだ! 死んでも 目を離すな! 235 00:20:25,963 --> 00:20:28,263 (一同)はっ! 236 00:20:30,801 --> 00:20:33,304 10日後か…。 237 00:20:33,304 --> 00:20:38,175 夜が明けたから 9日後だ。 238 00:20:38,175 --> 00:20:43,648 あと9日で 足が洗えるんだねえ。 239 00:20:43,648 --> 00:20:49,520 ああ。 うれしいような さみしいような…。 240 00:20:49,520 --> 00:20:52,323 偽あんまなんか やめちまって➡ 241 00:20:52,323 --> 00:20:56,193 お前と2人で どっかへ行こうと 楽しみにしていたが➡ 242 00:20:56,193 --> 00:20:59,693 いざとなるとな…。 243 00:21:01,832 --> 00:21:05,503 どうしたのさ? ああ…。 244 00:21:05,503 --> 00:21:10,703 あんまの仕事も悪くはねえ… なんてな。 245 00:21:12,843 --> 00:21:15,746 やめなくたって いいじゃないか。 246 00:21:15,746 --> 00:21:19,717 そりゃ そうなんだが…。 247 00:21:19,717 --> 00:21:23,854 ≪ごめんやす。 富の市はん! (戸が開く音) 248 00:21:23,854 --> 00:21:27,191 はい はい はい はい 今 行きますよ! はい はい! 249 00:21:27,191 --> 00:21:30,891 はい はい はい はい。 250 00:21:33,965 --> 00:21:40,638 ♬~ 251 00:21:40,638 --> 00:21:45,142 越後屋の女中だ。 随分 ひいきにされてるらしい。 252 00:21:45,142 --> 00:21:55,152 ♬~ 253 00:21:55,152 --> 00:21:58,823 富の市さん。 へい。 254 00:21:58,823 --> 00:22:03,995 正直に言っておくれ。 255 00:22:03,995 --> 00:22:10,768 私の体は あと何年 もつんだい? 256 00:22:10,768 --> 00:22:13,504 へえ…。 257 00:22:13,504 --> 00:22:20,277 本当のところを言っておくれ。 へえ。 258 00:22:20,277 --> 00:22:29,954 肝の臓も腫れておりますし このままなら… あと5年。 259 00:22:29,954 --> 00:22:34,458 5年…。 したが 養生すれば➡ 260 00:22:34,458 --> 00:22:37,962 あと10年や15年は。 261 00:22:37,962 --> 00:22:40,998 養生すればか…。 262 00:22:40,998 --> 00:22:43,834 へえ。 263 00:22:43,834 --> 00:22:47,972 疲れがたまれば すぐに療治をして…➡ 264 00:22:47,972 --> 00:22:51,642 ヘヘヘヘ まあ 商売で申した訳じゃ ございやせんが。 265 00:22:51,642 --> 00:22:54,545 なら そうしておくれ。 266 00:22:54,545 --> 00:22:57,148 え? 267 00:22:57,148 --> 00:23:01,018 そうしておくれ 富の市さん。 268 00:23:01,018 --> 00:23:04,889 私はね あと10年➡ 269 00:23:04,889 --> 00:23:08,859 何としても 生きていなきゃならないんだ。 270 00:23:08,859 --> 00:23:12,163 だから このまま ずっと 私のそばにいておくれ。 271 00:23:12,163 --> 00:23:17,034 そのかわり お前さんを 検校にしてあげようじゃないか。 272 00:23:17,034 --> 00:23:21,505 け け け け… 検校に!? 273 00:23:21,505 --> 00:23:25,009 お… 大旦那様 ざれ言を おっしゃいますな。 274 00:23:25,009 --> 00:23:27,678 検校になるには 8百両もの金が…。 275 00:23:27,678 --> 00:23:32,950 8百両 出しましょう。 お前さんのために。 276 00:23:32,950 --> 00:23:34,885 あ… あ…。 277 00:23:34,885 --> 00:23:37,455 嘘じゃありませんよ。 278 00:23:37,455 --> 00:23:41,125 富の市さん…➡ 279 00:23:41,125 --> 00:23:45,629 お前さんにも 大概の事は知れていようが➡ 280 00:23:45,629 --> 00:23:49,133 私はね どうしても➡ 281 00:23:49,133 --> 00:23:54,939 由之助に この身代を 譲り渡す気にはなれないんだよ。 282 00:23:54,939 --> 00:23:56,874 聞いておくれよ。 283 00:23:56,874 --> 00:24:03,481 実はね 私には隠し子がいるんだ。 284 00:24:03,481 --> 00:24:08,152 え…? 名前は 善太郎。 285 00:24:08,152 --> 00:24:13,491 由之助とは ここが だいぶ違います。 286 00:24:13,491 --> 00:24:20,264 ところが 善太郎は まだ10。 10…。 287 00:24:20,264 --> 00:24:23,501 だから 富の市さん➡ 288 00:24:23,501 --> 00:24:31,175 善太郎が一人前になるまで 私は 生きていたいんだ。 289 00:24:31,175 --> 00:24:34,945 お願いだよ 富の市さん。 290 00:24:34,945 --> 00:24:40,818 私は あと10年 生きていたい…。 291 00:24:40,818 --> 00:24:45,122 善太郎が 一人前にさえなっていれば➡ 292 00:24:45,122 --> 00:24:48,792 親戚の手前なんざ どうにでもなります。 293 00:24:48,792 --> 00:24:52,663 だから お願いしますよ。 294 00:24:52,663 --> 00:24:59,303 私の体の事を頼みますよ… ねえ。 295 00:24:59,303 --> 00:25:03,641 あっしのような者を それほどまでに…。 296 00:25:03,641 --> 00:25:06,677 もちろん お前さんに 差し上げるものは➡ 297 00:25:06,677 --> 00:25:09,446 ちゃんと しますよ。 298 00:25:09,446 --> 00:25:15,819 これからは ほかのお客をとらずに 私の治療だけをして➡ 299 00:25:15,819 --> 00:25:22,693 あと10年 私を この世に置いておくれ。 300 00:25:22,693 --> 00:25:24,828 へい…! 301 00:25:24,828 --> 00:25:31,435 お前さんにね 立派な検校になってほしいんだよ。 302 00:25:31,435 --> 00:25:38,209 お… 大旦那様…。 303 00:25:38,209 --> 00:25:54,658 ♬~ 304 00:25:54,658 --> 00:25:56,660 (戸を激しく開ける音) 305 00:25:56,660 --> 00:26:00,130 どうかしたんですか? 306 00:26:00,130 --> 00:26:04,630 また 大旦那に叱られたんですか? 307 00:26:10,641 --> 00:26:18,341 (女の笑い声) 308 00:26:24,822 --> 00:26:28,993 [ 回想 ] (おかね)あと9日で 足が洗えるんだねえ。 309 00:26:28,993 --> 00:26:30,928 [ 回想 ] (熊五郎)3日ほど前になったら➡ 310 00:26:30,928 --> 00:26:32,863 仕掛けの桟を 外しておいておくれ。 311 00:26:32,863 --> 00:26:36,600 [ 回想 ] (善右衛門)お前さんを 検校にしてあげようじゃないか。 312 00:26:36,600 --> 00:26:39,270 [ 回想 ] (富の市)検校になるには 8百両もの金が…。 313 00:26:39,270 --> 00:26:43,070 [ 回想 ] (善右衛門)8百両 出しましょう。 314 00:26:51,448 --> 00:26:53,384 ちっ…。 315 00:26:53,384 --> 00:26:56,620 まるで 変わってねえや…。 316 00:26:56,620 --> 00:26:59,290 そうでもないさ。 317 00:26:59,290 --> 00:27:05,796 私だって 今の顔を見たら 六之助とは気付かないよ。 318 00:27:05,796 --> 00:27:09,633 そ… そうかな? 319 00:27:09,633 --> 00:27:11,568 そうだよ。 320 00:27:11,568 --> 00:27:15,806 痛え! 痛え~! 何すんだよ! 痛えな~! 321 00:27:15,806 --> 00:27:19,143 六。 あっ お頭。 322 00:27:19,143 --> 00:27:24,014 もう 風に当たってもよかろう。 323 00:27:24,014 --> 00:27:26,016 …へい! 324 00:27:26,016 --> 00:27:28,152 美濃屋に泊まっている➡ 325 00:27:28,152 --> 00:27:31,422 辻 蔵之助という人に つないでくれ。 326 00:27:31,422 --> 00:27:33,457 わしが ここにいるとな。 327 00:27:33,457 --> 00:27:38,929 辻 蔵之助… へい! 328 00:27:38,929 --> 00:27:41,629 おう 六。 329 00:27:44,268 --> 00:27:47,938 こいつを お前にやろう。 330 00:27:47,938 --> 00:27:51,275 こいつは…➡ 331 00:27:51,275 --> 00:27:54,275 前から欲しかった…。 332 00:27:57,448 --> 00:28:00,248 うん フフフ…。 333 00:28:04,221 --> 00:28:07,624 お頭…! 334 00:28:07,624 --> 00:28:11,795 もったいねえ…。 335 00:28:11,795 --> 00:28:14,495 大事に致しやす! 336 00:28:34,418 --> 00:28:38,288 (そばをすする音) 337 00:28:38,288 --> 00:28:41,592 ≪ありがとうございました。 またのお越しを! 338 00:28:41,592 --> 00:28:43,927 (そばをすする音) 339 00:28:43,927 --> 00:28:45,863 高瀬様。 340 00:28:45,863 --> 00:28:49,099 いつも おそばばっかりじゃ 飽きるだろうと思って。 341 00:28:49,099 --> 00:28:51,602 ぜ… 全然 飽きないっすよ。 おい! 342 00:28:51,602 --> 00:28:55,302 すまぬな お京。 いえ。 343 00:28:58,108 --> 00:29:00,611 今日で 何日目でしょう? 344 00:29:00,611 --> 00:29:04,114 全くだ… 何事も起きない。 345 00:29:04,114 --> 00:29:08,952 いや 間違いねえですから! 誰も そんな事は言っておらぬ。 346 00:29:08,952 --> 00:29:15,726 へい…。 でも 何だか あっしは肩身が狭くて…。 347 00:29:15,726 --> 00:29:17,661 食べな。 348 00:29:17,661 --> 00:29:19,861 へい。 349 00:29:34,745 --> 00:29:44,455 ♬~ 350 00:29:44,455 --> 00:29:46,655 六之助!? 351 00:29:51,595 --> 00:29:56,099 違う… あんな赤い痣はなかった。 352 00:29:56,099 --> 00:29:58,435 そうですね…。 353 00:29:58,435 --> 00:30:12,282 ♬~ 354 00:30:12,282 --> 00:30:15,953 ねえさん 隣いいかい? 355 00:30:15,953 --> 00:30:18,653 ああ。 356 00:30:23,293 --> 00:30:25,629 お京 どうした? 357 00:30:25,629 --> 00:30:29,299 高瀬様 念のため あの男を! 358 00:30:29,299 --> 00:30:35,105 分かった。 会いに行こう。 359 00:30:35,105 --> 00:30:38,805 ちょっと 一服させておくんなさい。 360 00:30:58,829 --> 00:31:00,864 その煙管は? 361 00:31:00,864 --> 00:31:03,333 ええ 3年 ねだって➡ 362 00:31:03,333 --> 00:31:07,533 やっと もらったんでさ お頭から。 363 00:31:27,858 --> 00:31:30,558 (六之助)え…? 364 00:31:37,534 --> 00:31:40,804 あっしのと同じ…。 365 00:31:40,804 --> 00:31:44,604 もしかしたら ご浪人さんは…! 366 00:31:59,823 --> 00:32:22,012 ♬~ 367 00:32:22,012 --> 00:32:24,681 まだ 外してねえ? 368 00:32:24,681 --> 00:32:27,017 どういう事だ!? 369 00:32:27,017 --> 00:32:29,519 …心配いらねえよ。 370 00:32:29,519 --> 00:32:34,291 明日の晩 必ず外しておくよ。 371 00:32:34,291 --> 00:32:37,628 それじゃあ 明後日の朝➡ 372 00:32:37,628 --> 00:32:40,664 また 誰かが 確かめに来なきゃならねえな。 373 00:32:40,664 --> 00:32:43,464 その必要はねえよ! 374 00:32:45,502 --> 00:32:49,139 本当だね!? 375 00:32:49,139 --> 00:32:52,476 難しい事じゃねえんだ…。 376 00:32:52,476 --> 00:32:58,176 きっちり やっておくから お頭に…。 377 00:33:03,820 --> 00:33:05,856 (ため息) 378 00:33:05,856 --> 00:33:08,856 分かった。 379 00:33:11,495 --> 00:33:14,995 それじゃあ おかみさん。 380 00:33:17,367 --> 00:33:22,367 州走りの。 ご苦労さんで。 381 00:33:29,513 --> 00:33:35,713 お前さん… どうしちまったんだい!? 382 00:33:38,789 --> 00:33:42,125 お前さん! 383 00:33:42,125 --> 00:34:12,823 ♬~ 384 00:34:12,823 --> 00:34:14,758 アイタ! 385 00:34:14,758 --> 00:34:17,661 おい 何やってんだよ! 386 00:34:17,661 --> 00:34:20,330 どうしたんだい? 387 00:34:20,330 --> 00:34:23,366 まかれたか…。 388 00:34:23,366 --> 00:34:26,136 申し訳ございません。 389 00:34:26,136 --> 00:34:32,609 だが これで その富の市が ますます怪しくなったな。 390 00:34:32,609 --> 00:34:35,645 美濃屋ともども 辛抱強く あたってくれ。 391 00:34:35,645 --> 00:34:37,945 へい! はっ! 392 00:34:40,784 --> 00:34:42,819 (藤兵衛)高瀬。 393 00:34:42,819 --> 00:34:48,019 雲霧の六之助ではないかと 思われる男から これを。 394 00:34:54,131 --> 00:34:57,801 すり取ったのか? 395 00:34:57,801 --> 00:34:59,836 申し訳ございません。 396 00:34:59,836 --> 00:35:03,974 やけに 懐が膨らんでいましたので…。 397 00:35:03,974 --> 00:35:08,645 何かの手がかりになるかと思い とにかく持ってまいりました。 398 00:35:08,645 --> 00:35:16,153 これは… かなりのものだ。 399 00:35:16,153 --> 00:35:22,025 六之助が持つには 不似合いな…。 400 00:35:22,025 --> 00:35:27,497 (カラスの鳴き声) 401 00:35:27,497 --> 00:35:31,368 州走りが 盗賊改に目をつけられたか。 402 00:35:31,368 --> 00:35:35,772 はい。 まんまと まいたものの➡ 403 00:35:35,772 --> 00:35:39,943 富の市とのつなぎは ほかの者にさせてもらいたいと➡ 404 00:35:39,943 --> 00:35:42,279 言ってきております。 405 00:35:42,279 --> 00:35:47,617 富の市が桟を外すのは 明日の夜であったな。 406 00:35:47,617 --> 00:35:52,617 明日は 向こうに泊まると 申しておりますから…。 407 00:35:55,292 --> 00:35:58,195 すぐに 皆につないでくれ。 408 00:35:58,195 --> 00:36:03,800 越後屋への押し込みを早める。 409 00:36:03,800 --> 00:36:07,470 明後日の夜…。 410 00:36:07,470 --> 00:36:10,307 明後日の夜だ。 411 00:36:10,307 --> 00:36:12,976 分かりました! 412 00:36:12,976 --> 00:36:23,486 ♬~ 413 00:36:23,486 --> 00:36:26,286 (戸が開く音) 414 00:36:28,325 --> 00:36:31,161 これは…。 415 00:36:31,161 --> 00:36:34,598 達者なようで 何よりじゃ。 416 00:36:34,598 --> 00:36:39,269 美濃屋は 盗賊改に見張られている由…。 417 00:36:39,269 --> 00:36:43,139 裏手の川から 船で出た。 418 00:36:43,139 --> 00:36:47,777 大事ない。 419 00:36:47,777 --> 00:36:53,283 明後日か。 はい。 420 00:36:53,283 --> 00:36:57,621 それで 最後じゃな。 421 00:36:57,621 --> 00:37:00,657 さようにございます。 422 00:37:00,657 --> 00:37:08,657 雲霧一党を解き放ち 20年前の手前に戻ります。 423 00:37:14,070 --> 00:37:16,473 その折には 共に…。 424 00:37:16,473 --> 00:37:24,214 そもそも これは わしがやらねばならぬ事。 425 00:37:24,214 --> 00:37:29,914 そなたと2人で 敵を討つ…。 426 00:37:31,922 --> 00:37:38,595 手だても そのための金も 全て整っております。 427 00:37:38,595 --> 00:37:42,766 そうか…。 428 00:37:42,766 --> 00:37:49,539 思えば 長き歳月であったのう…。 429 00:37:49,539 --> 00:37:52,108 はい…。 430 00:37:52,108 --> 00:38:05,808 ♬~ 431 00:38:07,657 --> 00:38:10,460 この煙管でございますが…。 432 00:38:10,460 --> 00:38:13,363 誰の手によるものか分かったか? はい。 433 00:38:13,363 --> 00:38:15,632 祐乗の作でした。 434 00:38:15,632 --> 00:38:18,468 祐乗…? はい。 435 00:38:18,468 --> 00:38:22,339 祐乗様 お年ながら よく覚えておられました。➡ 436 00:38:22,339 --> 00:38:28,478 20年前 藤堂家江戸屋敷勘定頭 辻 蔵之助様に頼まれて➡ 437 00:38:28,478 --> 00:38:33,083 2つ こしらえられたそうです。 438 00:38:33,083 --> 00:38:35,986 藤堂家…。➡ 439 00:38:35,986 --> 00:38:40,286 辻 蔵之助…。 440 00:38:45,795 --> 00:39:02,145 ♬~ 441 00:39:02,145 --> 00:39:07,283 <雲霧の最後の仕事は いよいよ 明日に迫った。➡ 442 00:39:07,283 --> 00:39:09,953 火付盗賊改方も また➡ 443 00:39:09,953 --> 00:39:16,726 美濃屋を盗人宿と見定めて 執拗に見張っていた> 444 00:39:16,726 --> 00:39:34,911 ♬~ 445 00:39:34,911 --> 00:39:39,783 フフフフ! ハハハハ! 446 00:39:39,783 --> 00:39:42,252 もう 私は おしまいだ…。 447 00:39:42,252 --> 00:39:45,588 え? 何です? フフフフ…。 448 00:39:45,588 --> 00:39:48,425 私は この家を継げないんだ…。 449 00:39:48,425 --> 00:39:51,761 一体 何があったんです? 450 00:39:51,761 --> 00:39:55,632 お父っつぁんには 隠し子がいるんだ! 451 00:39:55,632 --> 00:39:57,632 えっ? 452 00:39:59,936 --> 00:40:05,742 お父っつぁんは… それに 店を継がせるつもりなんだ! 453 00:40:05,742 --> 00:40:09,646 だから 私に つらくあたって…。 454 00:40:09,646 --> 00:40:15,285 フフフ… フフフフフフ…。 455 00:40:15,285 --> 00:40:18,321 そうはさせるか…。 456 00:40:18,321 --> 00:40:22,959 させるものか…! 457 00:40:22,959 --> 00:40:39,976 ♬~ 458 00:40:39,976 --> 00:40:43,813 明日の夜じゃな…。 459 00:40:43,813 --> 00:40:45,748 はい。 460 00:40:45,748 --> 00:40:54,324 ♬~ 461 00:40:54,324 --> 00:41:01,664 明日の夜…。 462 00:41:01,664 --> 00:41:10,340 それにて 終わりじゃな。 463 00:41:10,340 --> 00:41:12,675 兄上…。 464 00:41:12,675 --> 00:41:17,847 ♬~ 465 00:41:17,847 --> 00:41:22,719 <そして 仁左衛門と その兄 辻 蔵之助は➡ 466 00:41:22,719 --> 00:41:29,559 20年前の許されざる過去に 決着をつけんとしていた> 467 00:41:29,559 --> 00:41:36,259 ♬~ 468 00:42:06,229 --> 00:43:26,229 ♬~