1 00:00:33,494 --> 00:00:37,364 (仁左衛門)狙うは 呉服問屋 西海屋。 2 00:00:37,364 --> 00:00:41,168 火付盗賊改の長官は2人。 3 00:00:41,168 --> 00:00:43,104 心して かかれ。 4 00:00:43,104 --> 00:00:45,039 (三好)もうけ損のうたようじゃの。 5 00:00:45,039 --> 00:00:47,942 <若年寄 三好出羽守に取り入る➡ 6 00:00:47,942 --> 00:00:51,679 御用商人 西海屋の蔵を襲い➡ 7 00:00:51,679 --> 00:00:56,317 新たに動き始めた 雲霧仁左衛門と その一党。➡ 8 00:00:56,317 --> 00:01:01,021 それを取り締まらんとする 火付盗賊改 安部式部は➡ 9 00:01:01,021 --> 00:01:06,193 弟のように目をかけていた 藤巻直七郎の助けを得て➡ 10 00:01:06,193 --> 00:01:09,096 戦力を向上させていた。➡ 11 00:01:09,096 --> 00:01:12,066 しかし 直七郎は 三好とつながる➡ 12 00:01:12,066 --> 00:01:18,339 高家 大沢丹波守への取り調べを 強行したことで失脚> 13 00:01:18,339 --> 00:01:20,274 (三好) お主の出過ぎた振る舞いじゃ! 14 00:01:20,274 --> 00:01:24,879 <それは 式部にとって 大きな痛手となっていた> 15 00:01:24,879 --> 00:01:27,715 (式部)この度の沙汰には裏がある。 16 00:01:27,715 --> 00:01:35,456 藤巻直七郎… 相当の腕利きだ。 フッ…。 17 00:01:35,456 --> 00:01:48,836 ♬~ 18 00:01:48,836 --> 00:01:55,709 ♬~(お囃子) 19 00:01:55,709 --> 00:02:21,535 ♬~ 20 00:02:21,535 --> 00:02:25,706 ほう あれが 今 評判の梅太夫の舞か。 21 00:02:25,706 --> 00:02:29,343 あでやかなもんだなあ。 22 00:02:29,343 --> 00:02:32,146 よっ 梅太夫! 23 00:02:32,146 --> 00:02:37,346 ♬~ 24 00:02:41,155 --> 00:02:45,955 西海屋 大変な目に遭うたものよの。 25 00:02:49,296 --> 00:02:52,199 [ 回想 ] 大沢様! 丹波守様! 26 00:02:52,199 --> 00:02:56,170 助けてくれ! 三好様! 27 00:02:56,170 --> 00:02:59,039 (襖が開く音) おっ? 28 00:02:59,039 --> 00:03:05,512 高家を務める身が 殿中の装束のまま このような乱痴気騒ぎをするのは➡ 29 00:03:05,512 --> 00:03:09,016 いかがなものか…。 控えよ! 30 00:03:09,016 --> 00:03:14,216 大沢殿も いささか いたずらが過ぎたようじゃな。 31 00:03:15,789 --> 00:03:20,327 此度のことで 藤巻直七郎が また 騒ぎだせば➡ 32 00:03:20,327 --> 00:03:22,263 面倒なことになろう。 33 00:03:22,263 --> 00:03:27,701 三好殿 何とぞ 何とぞ お助けくだされ。 34 00:03:27,701 --> 00:03:32,473 手前どもも 御用の品を お納めするにあたっては➡ 35 00:03:32,473 --> 00:03:37,344 大沢様より あれこれと お口添えを頂戴しております。 36 00:03:37,344 --> 00:03:42,483 ここは 何とぞ 三好様のお力をもって…。 37 00:03:42,483 --> 00:03:46,153 相分かった。 38 00:03:46,153 --> 00:03:50,824 藤巻が訴え出る前に➡ 39 00:03:50,824 --> 00:03:53,524 手を打たねばならぬのう。 40 00:03:56,997 --> 00:04:01,197 (扉が開く音) 41 00:04:10,844 --> 00:04:16,183 [ 回想 ] もう一人の火付盗賊改…。 42 00:04:16,183 --> 00:04:27,328 ♬~ 43 00:04:27,328 --> 00:04:30,698 (橋が崩れる音) 44 00:04:30,698 --> 00:04:35,498 雲霧め 必ず捕らえてくれん…。 45 00:04:48,983 --> 00:04:54,283 藤巻直七郎… たわけた奴め。 46 00:05:01,996 --> 00:05:04,496 (物音) 47 00:05:14,308 --> 00:05:16,308 ≪(福山)引け。 48 00:05:25,919 --> 00:05:33,961 (鳥の鳴き声) 49 00:05:33,961 --> 00:05:36,864 ≪申し上げます。 50 00:05:36,864 --> 00:05:41,468 三好出羽守様からのお使者が お越しにござりまする。 51 00:05:41,468 --> 00:05:43,404 何だと…。 52 00:05:43,404 --> 00:05:48,809 (直七郎)某が 大沢丹波守殿と 御用商人の西海屋から➡ 53 00:05:48,809 --> 00:05:52,479 金品を脅し取らんとした? 54 00:05:52,479 --> 00:05:57,351 ハッハハハ… そのような覚えは断じてない! 55 00:05:57,351 --> 00:06:01,155 されど 訴えが出ているのは 事実でござる。 56 00:06:01,155 --> 00:06:05,826 藤巻殿が 役目をよいことに 難癖をつけたと…。 57 00:06:05,826 --> 00:06:09,496 難癖をつけているのは 大沢殿の方だ! 58 00:06:09,496 --> 00:06:11,999 言いがかりも甚だしい! 59 00:06:11,999 --> 00:06:17,805 では 謹慎の身であるにもかかわらず 夜な夜な 屋敷を出て➡ 60 00:06:17,805 --> 00:06:20,707 勝手に見回りをしているという 知らせが入ったが➡ 61 00:06:20,707 --> 00:06:24,407 これも 言いがかりでござるかな? 62 00:06:26,180 --> 00:06:28,849 まず 落ち着かれよ。 63 00:06:28,849 --> 00:06:34,549 今日は 藤巻殿の言い分を承ろうと 参ったしだいにござる。 64 00:06:37,658 --> 00:06:43,130 それならば 真実のみをお伝え申そう。 65 00:06:43,130 --> 00:06:45,330 かたじけない。 66 00:06:46,967 --> 00:06:50,767 ならば 人払いを…。 67 00:06:53,273 --> 00:06:59,079 聞き漏らしのないよう 書役2名の同席をお許しいただきたい。 68 00:06:59,079 --> 00:07:01,648 しかと 書き留めてくだされ。 69 00:07:01,648 --> 00:07:03,648 (書役たち)御免…。 70 00:07:14,995 --> 00:07:17,195 長官…。 71 00:07:20,868 --> 00:07:25,172 一大事にござりまする。 72 00:07:25,172 --> 00:07:28,175 藤巻様が…。 73 00:07:28,175 --> 00:07:31,445 直七郎が いかがいたした? 74 00:07:31,445 --> 00:07:42,789 ♬~ 75 00:07:42,789 --> 00:07:47,661 確かに 藤巻直七郎は 剛直な男ではござったが➡ 76 00:07:47,661 --> 00:07:51,131 無分別に腹を切るとは 思えませぬ。 77 00:07:51,131 --> 00:07:56,003 そなたは いささか 藤巻を買いかぶっているようじゃ。 78 00:07:56,003 --> 00:07:59,806 は? あやつは 謹慎の身でありながら➡ 79 00:07:59,806 --> 00:08:05,279 勝手に 屋敷を出て 町へ出ていたと申す。 80 00:08:05,279 --> 00:08:08,982 町へ…。 81 00:08:08,982 --> 00:08:12,486 間違いございませぬ。 82 00:08:12,486 --> 00:08:17,824 たわけ者が追い詰められて 腹を切った。➡ 83 00:08:17,824 --> 00:08:20,024 よくある話よ。 84 00:08:21,662 --> 00:08:25,532 直七郎が 勝手に 屋敷を出たとすれば➡ 85 00:08:25,532 --> 00:08:29,303 それは 恐らく ひそかに 某を助けようとして…。 86 00:08:29,303 --> 00:08:34,303 聞きとうない。 あの者のことは忘れてしまえ。 87 00:08:39,112 --> 00:08:45,752 せめて 直七郎の亡骸に 会わせてもらえませぬか? 88 00:08:45,752 --> 00:08:51,258 亡骸を? それは ならぬのう。 89 00:08:51,258 --> 00:08:54,161 荼毘に付したわ。 90 00:08:54,161 --> 00:08:56,964 既に 荼毘に付した!? 91 00:08:56,964 --> 00:09:02,269 控えよ。 お主に断りを入れるいわれはないわ。 92 00:09:02,269 --> 00:09:05,472 じゃが 武士の情けじゃ。 93 00:09:05,472 --> 00:09:07,507 格別の計らいをもって➡ 94 00:09:07,507 --> 00:09:14,707 藤巻が腹を切った脇差しを お主に 下げ渡そう。 95 00:09:20,954 --> 00:09:23,824 ≪(木村)おい! もう一本だ。 96 00:09:23,824 --> 00:09:25,824 ≪はい。 ≪へい。 97 00:09:30,497 --> 00:09:36,236 旦那方 ちょいと 飲み過ぎじゃあねえですかい? はあ…。 98 00:09:36,236 --> 00:09:39,439 これが 飲まずにいられるか。 99 00:09:39,439 --> 00:09:44,111 藤巻様がお気の毒すぎて➡ 100 00:09:44,111 --> 00:09:47,114 言葉にならぬ。 おやじ 熱いの。 101 00:09:47,114 --> 00:09:49,314 ≪へい いらっしゃい。 102 00:09:50,984 --> 00:09:55,255 その思いは あっしも同じでございやす。 103 00:09:55,255 --> 00:09:58,055 はい お待たせしました。 ああ…。 104 00:09:59,793 --> 00:10:04,464 あっ すいません! う~ん…。 105 00:10:04,464 --> 00:10:10,264 あまり 外で そのような話は なさらねえ方が…。 106 00:10:24,284 --> 00:10:26,784 (式部)直七郎…。 107 00:10:33,293 --> 00:10:41,668 [ 心の声 ] 事の真相は この安部式部が… 必ず。 108 00:10:41,668 --> 00:10:44,171 (戸が閉まる音) 109 00:10:44,171 --> 00:10:47,971 (治平)おい ちょっと味見してくれ。 (お松)あいよ。 110 00:10:50,043 --> 00:10:52,043 うん。 はい。 111 00:10:54,181 --> 00:10:59,052 ん… んっ? まずい? 112 00:10:59,052 --> 00:11:03,323 うまい。 あっ そりゃよかった! 113 00:11:03,323 --> 00:11:05,258 ややこしい顔するんじゃねえよ。 114 00:11:05,258 --> 00:11:07,861 エヘヘヘ…。 ヘヘヘ…。 115 00:11:07,861 --> 00:11:10,530 は~あ。 ああ もう駄目! 116 00:11:10,530 --> 00:11:14,401 ん~。 んっ! ん~…。 117 00:11:14,401 --> 00:11:21,708 (熊五郎)火付盗賊改の藤巻直七郎は 役目を解かれた上に➡ 118 00:11:21,708 --> 00:11:26,213 不祥事を責められ 腹を切ったようです。 119 00:11:26,213 --> 00:11:28,148 腹を切った? 120 00:11:28,148 --> 00:11:34,648 覚悟の切腹と言われておりますが 怪しいもので…。 121 00:11:38,158 --> 00:11:42,496 [ 回想 ] 盗人を見かけたら放っておけぬ。 122 00:11:42,496 --> 00:11:47,167 まして 雲霧とならば。 123 00:11:47,167 --> 00:11:54,674 ♬~ 124 00:11:54,674 --> 00:11:58,512 あの時 藤巻は 既に 役を解かれていたのか…。 125 00:11:58,512 --> 00:12:02,212 どうも すっきりとしませんねえ。 126 00:12:06,853 --> 00:12:23,203 ♬~ 127 00:12:23,203 --> 00:12:27,040 紗江 見事なものではないか。 128 00:12:27,040 --> 00:12:30,544 はい 町では随分と評判の由。 129 00:12:30,544 --> 00:12:32,979 よくぞ知らせてくれた。 130 00:12:32,979 --> 00:12:36,850 質素倹約も大事じゃが 奥向きにお仕えする者は➡ 131 00:12:36,850 --> 00:12:40,720 歌舞音曲の心得が のうてはならぬ。 132 00:12:40,720 --> 00:12:45,920 ♬~ 133 00:12:52,299 --> 00:12:58,171 梅と申したな。 見事であったぞ。 (梅)恐れ入りまする。 134 00:12:58,171 --> 00:13:02,509 どうじゃ 私のもとへ来ぬか? 135 00:13:02,509 --> 00:13:07,380 滝山様…。 どうじゃな。 異存はあるか? 136 00:13:07,380 --> 00:13:11,518 (梅)ありがたき幸せに存じまする。 137 00:13:11,518 --> 00:13:15,188 (滝山)梅は 幼い頃の私に似ている。 138 00:13:15,188 --> 00:13:20,688 あの娘の目には 女一人で生きる覚悟が浮かんでいる。 139 00:13:22,329 --> 00:13:26,829 紗江 そなたの目と同じじゃ。 140 00:13:28,535 --> 00:13:30,835 恐れ入りまする。 141 00:13:34,341 --> 00:13:37,811 山川様が お出まし願いたいと…。 142 00:13:37,811 --> 00:13:39,811 山川殿が? 143 00:13:42,148 --> 00:13:45,485 これは山川殿。 変わりはござりませぬか? 144 00:13:45,485 --> 00:13:47,420 おかげさまを もちまして…。 145 00:13:47,420 --> 00:13:50,991 三好殿は 山川殿に 殊の外 目をかけておいでじゃ。 146 00:13:50,991 --> 00:13:53,293 しっかりと お励みなされませ。 147 00:13:53,293 --> 00:13:57,293 そのお言葉が 何よりの励みとなりまする。 148 00:13:58,999 --> 00:14:00,999 ≪(足音) 149 00:14:15,549 --> 00:14:20,387 ご息災の由 何よりと存ずる。 150 00:14:20,387 --> 00:14:24,524 して 今日は また 何用あって…。 151 00:14:24,524 --> 00:14:31,965 せんだって 火付盗賊改の 藤巻直七郎なる者に不届きの段があり➡ 152 00:14:31,965 --> 00:14:37,771 新たに この山川安左衛門を 任に就けようかと思うておりまする。 153 00:14:37,771 --> 00:14:42,609 山川殿を火付盗賊改に? 154 00:14:42,609 --> 00:14:45,478 それは 一段とよい! 155 00:14:45,478 --> 00:14:48,281 山川が お役替えとなれば➡ 156 00:14:48,281 --> 00:14:52,652 滝山殿におかれては 何かと ご不便かと存じまして…。 157 00:14:52,652 --> 00:14:54,688 何の不便がございましょう? 158 00:14:54,688 --> 00:14:58,458 火付盗賊改を経て 出世をなされた方は多い。 159 00:14:58,458 --> 00:15:01,361 まことに めでたいことじゃ。 160 00:15:01,361 --> 00:15:06,166 これも 滝山殿のご推挙が あってのこと。 161 00:15:06,166 --> 00:15:09,069 そなたは まことに果報者じゃ。 162 00:15:09,069 --> 00:15:12,038 この上は ご恩返しになりますよう➡ 163 00:15:12,038 --> 00:15:17,510 身命をなげうって お役を全ういたす所存にござりまする。 164 00:15:17,510 --> 00:15:19,810 頼みますぞ。 165 00:15:22,382 --> 00:15:25,852 梅は 大奥へ入ったか。 166 00:15:25,852 --> 00:15:31,458 (伝次郎)へい。 大奥の総取締に いたく気に入られたようで。 167 00:15:31,458 --> 00:15:35,258 フフフ そうか。 168 00:15:40,634 --> 00:15:46,439 ですが 長官 近頃の大奥は質素倹約で➡ 169 00:15:46,439 --> 00:15:50,143 金の回りが悪いと 聞いておりやす。 170 00:15:50,143 --> 00:15:55,015 はあ…。 本当に お宝が 眠っているのでしょうか? 171 00:15:55,015 --> 00:15:57,884 かつて 大奥は贅を極めていた。 172 00:15:57,884 --> 00:16:01,287 御用商人は競って 賄を贈り➡ 173 00:16:01,287 --> 00:16:07,827 代々の総取締が 隠し金を積み上げてきたという。 174 00:16:07,827 --> 00:16:15,001 積み上げた金は やがて どこかへ崩れ落ちる。 175 00:16:15,001 --> 00:16:18,838 フフフフ フフ…。 176 00:16:18,838 --> 00:16:21,307 フフフフ…。 177 00:16:21,307 --> 00:16:45,965 ♬~ 178 00:16:45,965 --> 00:16:50,270 梅殿 お香を取り替えるのを お願いしたはずじゃが。 179 00:16:50,270 --> 00:16:52,806 お香… これでは? 180 00:16:52,806 --> 00:16:56,643 違う! 聞いていないと申すか? 181 00:16:56,643 --> 00:16:58,978 はい 申し訳ございません。 182 00:16:58,978 --> 00:17:02,849 梅殿の しくじりで 我らが叱られるのじゃ。 183 00:17:02,849 --> 00:17:06,853 よいのう。 舞が上手なだけで➡ 184 00:17:06,853 --> 00:17:11,558 滝山様のご機嫌をとれて。 ウッフフフ…。 185 00:17:11,558 --> 00:17:15,428 何を騒いでいるのじゃ。 186 00:17:15,428 --> 00:17:19,428 下がりゃ。 (浪路 村雨)申し訳ございません。 187 00:17:27,040 --> 00:17:30,977 市中に「柏木」という かぐわしい香木があるそうじゃ。 188 00:17:30,977 --> 00:17:33,780 そなた ひそかに求めてまいれ。 189 00:17:33,780 --> 00:17:36,683 かしこまりました。 190 00:17:36,683 --> 00:17:40,683 (子供たちの笑い声) ありがとうございました。 191 00:18:14,420 --> 00:18:22,162 ♬~ 192 00:18:22,162 --> 00:18:24,162 ああ…。 193 00:18:27,000 --> 00:18:30,670 次からは 治平の父っつぁんのそば屋が つなぎ場所だ。 194 00:18:30,670 --> 00:18:32,870 承知しました。 195 00:18:35,441 --> 00:18:37,477 どうかしました? 196 00:18:37,477 --> 00:18:41,277 いや おめえとは どっかで…。 197 00:18:43,116 --> 00:18:47,416 ハッ ああ いや… 俺の思い違いだ。 忘れてくんな。 198 00:18:52,125 --> 00:18:54,125 はあ…。 199 00:19:06,272 --> 00:19:12,072 滝山という女が 大奥を意のままにしているそうな。 200 00:19:13,813 --> 00:19:21,554 その滝山に 若年寄の三好出羽守が擦り寄っている。 201 00:19:21,554 --> 00:19:24,157 三好出羽守…。 202 00:19:24,157 --> 00:19:34,234 高家 大沢丹波守 御用商人 西海屋を操っている男です。 203 00:19:34,234 --> 00:19:41,941 なるほど…。 盗賊改 藤巻直七郎は➡ 204 00:19:41,941 --> 00:19:46,141 これに触れて 消されたのかもしれませんね。 205 00:19:48,815 --> 00:20:08,067 ♬~ 206 00:20:08,067 --> 00:20:14,367 本丸を落とす前に 少し 寄り道をしてみるか。 207 00:20:16,142 --> 00:20:20,142 フッフフフ…。 208 00:20:24,851 --> 00:20:31,691 (丹波守)藤巻直七郎? 忘れたわけではござりますまい。 209 00:20:31,691 --> 00:20:34,294 おお おお おお… そういえば➡ 210 00:20:34,294 --> 00:20:39,499 安部殿のご同役に そのような者がおりましたかのう。 211 00:20:39,499 --> 00:20:46,372 かの者は 丹波守殿と西海屋を脅し 金品を巻き上げようとした。 212 00:20:46,372 --> 00:20:48,508 それは まことにござりましょうか? 213 00:20:48,508 --> 00:20:52,845 その詮議をするために 某との対面を望まれたのかな? 214 00:20:52,845 --> 00:20:55,315 そのようなことをするとは いまだ信じられません。 215 00:20:55,315 --> 00:20:59,018 公儀の儀式典礼をつかさどる この大沢丹波守が➡ 216 00:20:59,018 --> 00:21:03,690 御用商人の西海屋と会うのは 務めでござろう。 217 00:21:03,690 --> 00:21:06,592 藤巻は 身の程も知らずに その場へ乗り込み➡ 218 00:21:06,592 --> 00:21:09,862 さも 我らが はかりごとを しているかのように言い立てた。 219 00:21:09,862 --> 00:21:12,198 これは立派な脅しじゃ。 220 00:21:12,198 --> 00:21:14,701 その場で 金品を求めたのでござるか? 221 00:21:14,701 --> 00:21:17,203 もう よかろう。 222 00:21:17,203 --> 00:21:20,707 かの者は 身の潔白を示さんとして 腹を切った。 223 00:21:20,707 --> 00:21:23,207 それで よいではないか。 224 00:21:24,877 --> 00:21:30,049 安部殿も こんな話をしておらずに 見回りでもいたせば どうじゃ。 225 00:21:30,049 --> 00:21:33,749 とかく 物騒な世の中ゆえにのう。 226 00:21:35,822 --> 00:21:39,993 なるほど 西海屋の次は 大沢殿が狙われるやもしれませぬな。 227 00:21:39,993 --> 00:21:43,193 ハ~ハハ! まさか…。 228 00:21:50,169 --> 00:21:54,173 用心いたさねばならぬな…。 229 00:21:54,173 --> 00:21:56,676 ご案じなさいますな。 230 00:21:56,676 --> 00:22:00,179 当分の間 我ら 火付盗賊改方が➡ 231 00:22:00,179 --> 00:22:03,016 この屋敷の外を 見回ってさしあげましょう。 232 00:22:03,016 --> 00:22:05,852 おお~ それはよい! 233 00:22:05,852 --> 00:22:12,025 安部殿 そなた なかなか 気が利くではないか。 よしなにのう。 234 00:22:12,025 --> 00:22:34,147 ♬~ 235 00:22:34,147 --> 00:22:37,150 ここ ここ! 236 00:22:37,150 --> 00:22:39,652 んしょ…。 237 00:22:39,652 --> 00:22:43,990 えっほ えっほ! えっほ えっほ! 238 00:22:43,990 --> 00:22:45,990 よっ…。 239 00:22:51,731 --> 00:22:54,000 いらっしゃいまし。 240 00:22:54,000 --> 00:23:02,308 ♬~ 241 00:23:02,308 --> 00:23:05,211 (丹波守) ヘ~ヘヘヘッ… かわいい。 242 00:23:05,211 --> 00:23:07,847 にゃんにゃん にゃんにゃん 言うな お前。 243 00:23:07,847 --> 00:23:11,317 もっと後ろじゃ。 おっ ちょちょ…。 244 00:23:11,317 --> 00:23:14,220 こんなことをしていて よろしいんですかね? 245 00:23:14,220 --> 00:23:18,858 また怖い旦那が 「けしからぬ!」なんて どなり込んできた日にゃあ…。 246 00:23:18,858 --> 00:23:24,330 案ずるでない! あの たわけ者は もう二度と 口を利かれぬようになったわ。 247 00:23:24,330 --> 00:23:27,200 そら また お気の毒でげすねえ。 248 00:23:27,200 --> 00:23:31,037 減らず口をたたくでない。 何か 面白い趣向はないのか? 249 00:23:31,037 --> 00:23:33,639 任しておいておくんなさいまし。 250 00:23:33,639 --> 00:23:35,839 にゃんにゃん…。 251 00:23:39,145 --> 00:23:45,485 アッハハハ…! ねえさん お頼み申します。 252 00:23:45,485 --> 00:23:58,498 ♬~ 253 00:23:58,498 --> 00:24:00,798 千代菊にございます。 254 00:24:08,007 --> 00:24:14,881 ほう… これはまた 一段とよい。 255 00:24:14,881 --> 00:24:22,081 皆の者… 下がれ 下がれ。 下がりおろう! 256 00:24:25,191 --> 00:24:30,863 ≪ささっ 千代菊 近う寄れ。 お前の願いは 何でも かなえてやるぞ。 257 00:24:30,863 --> 00:24:33,863 まあ うれしい。 258 00:24:36,469 --> 00:24:43,342 身共は その辺りの商人よりも よほど金を持っておるゆえにのう。 259 00:24:43,342 --> 00:24:49,342 頼りにしてます お大尽様。 フッ…。 260 00:24:51,017 --> 00:24:54,654 でも 近頃は物騒でございますので➡ 261 00:24:54,654 --> 00:24:58,824 お金の置き場所には お気を付けあそばせますように…。 262 00:24:58,824 --> 00:25:02,695 ハハハ… それならば案ずることはない。 263 00:25:02,695 --> 00:25:06,999 我が屋敷の金蔵が 破られることはない。 264 00:25:06,999 --> 00:25:11,504 アッハ… さすがは お大尽様。 265 00:25:11,504 --> 00:25:14,407 私には思いもつかないような仕掛けを➡ 266 00:25:14,407 --> 00:25:19,679 施されておいでなのでしょうねえ。 まあ そんなところじゃ。 267 00:25:19,679 --> 00:25:26,018 身共のほかには 神のみぞ知る。 268 00:25:26,018 --> 00:25:28,688 ウッフフ…。 ホホホ…。 オッホホ…。 269 00:25:28,688 --> 00:25:32,959 神のみが? ウフ…。 270 00:25:32,959 --> 00:25:39,659 ≪ささっ お大尽様 神様…。 271 00:25:42,468 --> 00:25:45,271 また 遊びに来ておくんなせえ。 272 00:25:45,271 --> 00:25:49,976 ここは 役人が踏み込めねえ所ですから 心おきなく…。 273 00:25:49,976 --> 00:25:53,176 そうかい… じゃ。 274 00:25:55,481 --> 00:25:58,517 これが大沢丹波守のお屋敷とはな…。 275 00:25:58,517 --> 00:26:02,989 袖の下だけじゃあ足りずに 中間部屋では ご開帳か。 276 00:26:02,989 --> 00:26:07,660 ヘヘヘ… まあ それだけ 隙だらけってことさ。 277 00:26:07,660 --> 00:26:10,997 はあ ハハハ…。 (戸をたたく音) 278 00:26:10,997 --> 00:26:13,899 おっ…。 279 00:26:13,899 --> 00:26:17,169 お待ちしておりました。 さあ どうぞ こちらへ。 280 00:26:17,169 --> 00:26:19,969 ささささっ どうぞ…。 281 00:26:23,943 --> 00:26:28,881 お前は ここで待っていておくれ。 かしこまりました お師匠様。 282 00:26:28,881 --> 00:26:33,452 あっ すいませんね ハハハ…。 さあ ようござんすね。 283 00:26:33,452 --> 00:26:37,790 壺! 丁目かぶります。 284 00:26:37,790 --> 00:26:42,261 さあさあ お連れさんも ごゆっくりとなさってくださいまし。 285 00:26:42,261 --> 00:26:44,330 ありがとうございます。 286 00:26:44,330 --> 00:26:50,136 ♬~ 287 00:26:50,136 --> 00:26:52,271 ピンゾロの丁。 288 00:26:52,271 --> 00:27:01,480 ♬~ 289 00:27:01,480 --> 00:27:08,654 [ 回想 ] 身共のほかには 神のみぞ知る。 290 00:27:08,654 --> 00:27:10,589 ホホホ…。 291 00:27:10,589 --> 00:27:26,072 ♬~ 292 00:27:26,072 --> 00:27:30,772 はあ… 何でえ 熊さんか。 293 00:27:32,445 --> 00:27:36,745 ここが怪しいぜ。 294 00:27:42,121 --> 00:27:44,957 ≪またのお越しを。 295 00:27:44,957 --> 00:27:47,793 (粂三)ここの中間部屋が 博打場になってます。 296 00:27:47,793 --> 00:27:50,830 殿様も殿様なら 家来も家来ですよ。 297 00:27:50,830 --> 00:27:53,030 全くだ。 298 00:27:56,802 --> 00:27:59,839 (藤兵衛)大沢丹波守だ。 299 00:27:59,839 --> 00:28:03,676 (弁治)こんな夜中に 町駕籠に乗って どこへ行くんでしょうねえ? 300 00:28:03,676 --> 00:28:07,980 山田様 火付盗賊改方が➡ 301 00:28:07,980 --> 00:28:10,883 高家を取り締まることが できねえってんなら➡ 302 00:28:10,883 --> 00:28:14,286 屋敷を見回るいわれも ねえってもんです。 303 00:28:14,286 --> 00:28:19,658 よっ… えっほ えっほ えっほ えっほ…。 304 00:28:19,658 --> 00:28:24,530 長官には 何かお考えがあるのであろう。 305 00:28:24,530 --> 00:28:30,836 大沢丹波守のために見回るのではない。 そう思って かかるのだ。 306 00:28:30,836 --> 00:28:32,836 (政蔵 粂三 弁治)へい。 307 00:28:34,440 --> 00:28:38,740 では 師匠 ここで。 ちゃんと お帰り。 308 00:28:43,616 --> 00:28:46,316 お待たせしました。 (鉄三)あっ。 309 00:28:51,257 --> 00:28:53,557 (儀兵衛)どうした? 310 00:28:58,964 --> 00:29:03,803 (鉄三)大工小僧 七松。 おめえの仲間か? 311 00:29:03,803 --> 00:29:06,639 ああ 腕利きの盗人さ。 312 00:29:06,639 --> 00:29:10,476 ほう… 百足の鉄三が そう言うんだ。 313 00:29:10,476 --> 00:29:13,813 大したもんだな。 今 どうしてるんだ? 314 00:29:13,813 --> 00:29:18,651 そいつは知らねえが 野郎のことだ。 どこかの しくみで➡ 315 00:29:18,651 --> 00:29:21,451 きっと 何かをたくらんでるに 違えねえや。 316 00:29:28,294 --> 00:29:33,933 さて お大尽様をからかってやるか。 317 00:29:33,933 --> 00:29:37,436 庭の稲荷社に 仕掛けが施してありやす。 318 00:29:37,436 --> 00:29:40,473 ほこらの中が金蔵になってるようで。 319 00:29:40,473 --> 00:29:44,610 みんな ぬかるんじゃあねえぞ。 (一同)へい。 320 00:29:44,610 --> 00:29:51,250 ♬~ 321 00:29:51,250 --> 00:29:56,088 (伝次郎)まず 留造が かぎ縄を投げる。 322 00:29:56,088 --> 00:30:01,460 ♬~ 323 00:30:01,460 --> 00:30:05,798 (伝次郎) そして 蔵の屋根から庭へ下りる。 324 00:30:05,798 --> 00:30:11,270 ♬~ 325 00:30:11,270 --> 00:30:16,108 (伝次郎)そのころ 大沢丹波守は…。 326 00:30:16,108 --> 00:30:18,043 千代菊は ここにいるのじゃな? 327 00:30:18,043 --> 00:30:21,914 はい。 ほかの ねえさん方が知ったら 悋気いたしますので➡ 328 00:30:21,914 --> 00:30:26,151 ここへ そうっと。 分かった… ご苦労であった。 329 00:30:26,151 --> 00:30:29,054 そんなら 折を見て お迎えに上がります。 330 00:30:29,054 --> 00:30:33,254 ああ 頼んだぞ。 ふう…。 331 00:30:46,839 --> 00:30:49,675 千代菊! 332 00:30:49,675 --> 00:30:53,846 待たせたのう。 待ちくたびれました。 333 00:30:53,846 --> 00:30:58,646 ささっ いつものお衣装に…。 分かった 分かった。 334 00:31:00,319 --> 00:31:31,350 ♬~ 335 00:31:31,350 --> 00:31:33,986 おい あっ…。 336 00:31:33,986 --> 00:31:42,494 ♬~ 337 00:31:42,494 --> 00:31:46,165 これ 千代菊… もう 酒はいらぬ。 338 00:31:46,165 --> 00:31:49,668 そう じらすでない。 339 00:31:49,668 --> 00:31:55,841 あ… したたか酔うた…。 340 00:31:55,841 --> 00:31:59,141 千代菊…。 341 00:32:03,182 --> 00:32:05,851 フン くだらない男だねえ。 342 00:32:05,851 --> 00:32:09,188 (いびき) 343 00:32:09,188 --> 00:32:12,858 こいつは何ですかねえ? 344 00:32:12,858 --> 00:32:17,029 遊女からの起請文だ。 起請文? 345 00:32:17,029 --> 00:32:20,899 (留造)遊女が客に 心の証しを立てる文だよ。 346 00:32:20,899 --> 00:32:23,535 客は だまされているとは知らずに➡ 347 00:32:23,535 --> 00:32:28,707 そいつを読んで 鼻の下を伸ばすのさ ハハハ…。 348 00:32:28,707 --> 00:32:36,907 ♬~ 349 00:32:42,655 --> 00:32:45,290 おっ… どうだい? 350 00:32:45,290 --> 00:32:48,827 いや 変わった様子はありやせん。 351 00:32:48,827 --> 00:32:50,827 親分…。 352 00:32:56,168 --> 00:32:59,071 (粂三)あの紋所は 大沢様の…。 353 00:32:59,071 --> 00:33:01,507 そうみてえだな。 354 00:33:01,507 --> 00:33:04,543 また 遊びに出かけるんですかねえ。 355 00:33:04,543 --> 00:33:10,683 いや… 大沢の殿様は 夜遊びに出る時は➡ 356 00:33:10,683 --> 00:33:13,719 お忍び姿で 町駕籠に乗るはずだ。 357 00:33:13,719 --> 00:33:17,456 ということは これから お役目が…。 358 00:33:17,456 --> 00:33:19,858 よほどのことが ねえと➡ 359 00:33:19,858 --> 00:33:23,529 こんな時分に 呼び出されることもねえだろう。 360 00:33:23,529 --> 00:33:27,032 なるほど。 そうですね。 361 00:33:27,032 --> 00:33:30,335 山田様に お知らせを。 (弁治 粂三)へい。 362 00:33:30,335 --> 00:33:44,016 ♬~ 363 00:33:44,016 --> 00:33:46,016 (式部)待て。 364 00:33:49,655 --> 00:33:53,492 火付盗賊改 安部式部である。 365 00:33:53,492 --> 00:33:56,295 その乗り物 検める。 366 00:33:56,295 --> 00:34:00,999 安部式部… ご苦労なことだ。 367 00:34:00,999 --> 00:34:16,014 ♬~ 368 00:34:16,014 --> 00:34:18,050 お前は…。 369 00:34:18,050 --> 00:34:25,324 大沢丹波守 そなたの大切な者を 死に追いやった悪党…。 370 00:34:25,324 --> 00:34:28,824 そやつを なぜ守ってやるのだ? 371 00:34:32,097 --> 00:34:35,134 盗人を捕らえるのが わしの務めだ。 372 00:34:35,134 --> 00:34:41,934 役人の皮をかぶった盗人を まず 捕らまえては いかがかな? 373 00:34:43,709 --> 00:34:46,979 わざわざ それを伝えるために来たか。 374 00:34:46,979 --> 00:35:09,835 ♬~ 375 00:35:09,835 --> 00:35:12,304 (風の音) あっ…。 376 00:35:12,304 --> 00:35:14,504 あっ…。 377 00:35:21,013 --> 00:35:23,813 (足音) (藤兵衛)長官! 378 00:35:26,518 --> 00:35:29,321 やはり 大沢屋敷を 狙っていたようだ。 379 00:35:29,321 --> 00:35:33,521 ええい 捜せ! 捜すのだ! (一同)はっ! 380 00:35:35,127 --> 00:35:37,127 おい! へい! 381 00:35:38,964 --> 00:35:41,764 あっ! あの駕籠です。 382 00:35:52,978 --> 00:35:55,478 くそ…。 383 00:36:20,005 --> 00:36:21,940 申し上げます。 384 00:36:21,940 --> 00:36:26,311 ただいま 当家に このような矢文が…。 385 00:36:26,311 --> 00:36:29,311 矢文? はっ。 386 00:36:40,792 --> 00:36:43,829 あの たわけ者めが! 387 00:36:43,829 --> 00:36:46,529 馬を引け! はっ! 388 00:36:48,967 --> 00:36:50,903 がっ…。 389 00:36:50,903 --> 00:36:56,275 ふう… うう… ああ…。 390 00:36:56,275 --> 00:36:59,645 ん~…。 391 00:36:59,645 --> 00:37:02,981 ちと まどろんだようじゃ。 392 00:37:02,981 --> 00:37:06,818 ああ 千代菊… どれへ いた? 393 00:37:06,818 --> 00:37:10,489 あっ…。 394 00:37:10,489 --> 00:37:16,361 ははあ~ 身共を脅かすつもりじゃな? 395 00:37:16,361 --> 00:37:19,831 これっ 千代菊! 396 00:37:19,831 --> 00:37:21,867 ぐっ…。 397 00:37:21,867 --> 00:37:25,304 ≪ちっ… あ~れ… いたずらが過ぎるぞ! 398 00:37:25,304 --> 00:37:28,674 ≪早う開けぬか! 399 00:37:28,674 --> 00:37:31,174 (戸が倒れる音) うわあ! 400 00:37:34,246 --> 00:37:36,949 こっ… これは… みみ… 三好殿。 401 00:37:36,949 --> 00:37:39,451 慮外者めが。 事もあろうに➡ 402 00:37:39,451 --> 00:37:42,354 殿中での装束のまま ここで何をしておる? 403 00:37:42,354 --> 00:37:44,623 いや こっ これは その…。 404 00:37:44,623 --> 00:37:49,461 この ふざけた起請文は何じゃ? 405 00:37:49,461 --> 00:37:51,797 なっ 何故 これを…。 雲霧が➡ 406 00:37:51,797 --> 00:37:54,266 お主の屋敷から盗み出したのじゃ。 407 00:37:54,266 --> 00:37:56,766 雲霧が…。 408 00:37:58,804 --> 00:38:00,839 これは大変じゃ! 409 00:38:00,839 --> 00:38:04,476 みっ 三好殿 何とぞ お助けくださりませ! 410 00:38:04,476 --> 00:38:10,176 もはや 言い逃れはできぬ。 直ちに屋敷に戻り 沙汰を待て。 411 00:38:21,293 --> 00:38:25,163 大沢丹波守は役を降ろされ 隠居。 412 00:38:25,163 --> 00:38:30,969 その上 蟄居を命じられ… これでもう どこへも行けませぬ。 413 00:38:30,969 --> 00:38:37,809 はあ… 屋敷を荒らされたことは 訴え出なんだようじゃな。 414 00:38:37,809 --> 00:38:40,645 不正に ため込んだ物を 盗まれたとて➡ 415 00:38:40,645 --> 00:38:44,516 文句の言いようが ないのでございましょう。 416 00:38:44,516 --> 00:38:46,485 さもあろう。 417 00:38:46,485 --> 00:38:49,254 雲霧には してやられましたが➡ 418 00:38:49,254 --> 00:38:55,961 此度ばかりは 留飲が下がった思いにございます。 419 00:38:55,961 --> 00:39:00,799 大沢丹波守におきましては 某の見込み違い。 420 00:39:00,799 --> 00:39:05,270 何とぞ お許しのほど…。 此度のことで➡ 421 00:39:05,270 --> 00:39:08,807 あの者の底が知れたというのは むしろ幸い。 422 00:39:08,807 --> 00:39:13,478 私の三好殿への信頼が これによって変わることはない。 423 00:39:13,478 --> 00:39:18,984 ありがたき お言葉… 痛み入ります。 424 00:39:18,984 --> 00:39:23,822 時に 山川殿 いよいよ 火付盗賊改として? 425 00:39:23,822 --> 00:39:28,160 はい。 それゆえ お暇乞いに 参ったしだいにござりまする。 426 00:39:28,160 --> 00:39:30,996 お暇乞いとは お情けなきこと。 427 00:39:30,996 --> 00:39:34,232 また 更なるご出世を遂げた 山川殿のお顔を➡ 428 00:39:34,232 --> 00:39:36,168 見せていただきたいものじゃ。 429 00:39:36,168 --> 00:39:41,006 そのためにも 三好様に見込み違いと言われぬよう➡ 430 00:39:41,006 --> 00:39:43,909 務めに精を出す所存にござりまする。 431 00:39:43,909 --> 00:39:46,609 よくぞ申された。 432 00:39:53,952 --> 00:39:58,256 この度 新たに 火付盗賊改に任ぜられました➡ 433 00:39:58,256 --> 00:40:00,959 山川安左衛門にござる。 434 00:40:00,959 --> 00:40:02,994 安部式部でござる。 435 00:40:02,994 --> 00:40:07,632 乱れた世を正し 曇りなき ご政道を取り戻す。 436 00:40:07,632 --> 00:40:14,332 それこそが望み。 どうぞ よしなに願いまする。 437 00:40:33,658 --> 00:40:37,996 俺は 今までの手ぬるい役人どもとは 訳が違うぞ。 438 00:40:37,996 --> 00:40:42,834 まず 雲霧一党を この手で捕らえてくれるわ。 439 00:40:42,834 --> 00:40:44,870 あっしに任しておくんなせえ。 440 00:40:44,870 --> 00:40:48,640 盗人の動きは 誰よりも分かっておりやす。 441 00:40:48,640 --> 00:40:53,545 頼んだぞ。 へい。 442 00:40:53,545 --> 00:40:55,545 わっ…。 443 00:40:58,316 --> 00:41:05,190 さて 山川安左衛門の 世直しの始まりだ。 444 00:41:05,190 --> 00:41:10,529 賊は一人残らず 地獄に送ってやるわ。 445 00:41:10,529 --> 00:41:15,400 フッフフフ…。 446 00:41:15,400 --> 00:41:18,600 ハッハハハ…。 447 00:41:25,710 --> 00:41:30,582 山川安左衛門…。 448 00:41:30,582 --> 00:41:46,082 ♬~ 449 00:41:48,033 --> 00:41:51,870 鬼のような責めで 仲間の名や しくみの全てを吐かせておるとか。 450 00:41:51,870 --> 00:41:55,707 度が過ぎて 失態を招きませぬか? 何事も正義のため。 451 00:41:55,707 --> 00:41:59,010 真心なき正義は 悪ともなりうる。 452 00:41:59,010 --> 00:42:01,846 俺のせいだ! よいか。 453 00:42:01,846 --> 00:42:06,184 つとめにより 我らの義を果たす。 454 00:42:06,184 --> 00:43:25,984 ♬~ 455 00:45:35,160 --> 00:45:39,297 空から見れば読み解ける➡ 456 00:45:39,297 --> 00:45:43,835 歴史の物語があります。 457 00:45:43,835 --> 00:45:49,007 「空旅中国」。 458 00:45:49,007 --> 00:45:53,511 名僧たちの足跡をたどってみましょう。 459 00:45:53,511 --> 00:46:01,711 ♬~