1 00:00:32,327 --> 00:00:40,101 ♬~ 2 00:00:40,101 --> 00:00:43,938 (三好) わしを罠に… 罠にかけおって! 3 00:00:43,938 --> 00:00:46,240 (山川)見苦しゅうござりますぞ! ぬああ! 4 00:00:46,240 --> 00:00:48,910 <若年寄 三好出羽守は➡ 5 00:00:48,910 --> 00:00:53,414 火付盗賊改方を 統括するべき立場でありながら➡ 6 00:00:53,414 --> 00:00:57,752 老中への出世欲に駆られ 手柄を立てんとして➡ 7 00:00:57,752 --> 00:01:04,625 雲霧仁左衛門の罠に落ち 金蔵の金を全て奪い取られてしまった。➡ 8 00:01:04,625 --> 00:01:12,767 これを重く見た公儀は 有無を言わさず 三好に切腹を命じたのであった> 9 00:01:12,767 --> 00:01:16,104 (滝山)これで 邪魔者が一人 自ら消えてくれた。 10 00:01:16,104 --> 00:01:21,976 この上は 必ずや 雲霧を捕らえよ。 11 00:01:21,976 --> 00:01:27,715 まず おのが足元を照らさねばのう。 12 00:01:27,715 --> 00:01:32,520 (仁左衛門)滝山の振る舞い いささか気になる。 13 00:01:32,520 --> 00:01:35,390 (紗江) おつとめを続けさせてください。 14 00:01:35,390 --> 00:01:38,690 己が生きてきた証しのためにも。 15 00:01:42,897 --> 00:01:55,897 ♬~ 16 00:02:02,750 --> 00:02:06,254 (藤兵衛)仲間割れ… でございますか? 17 00:02:06,254 --> 00:02:14,762 滝山様にとって大事なのは 山川安左衛門 ただ一人。 18 00:02:14,762 --> 00:02:21,636 この折に 目障りな三好様を 切り捨てたということであろうかのう。 19 00:02:21,636 --> 00:02:26,274 一体 3人の間に 何があったか知りませんが➡ 20 00:02:26,274 --> 00:02:31,274 山川様も 今後は どうなることか…。 21 00:02:34,982 --> 00:02:38,920 豪商ばかりを狙うていた雲霧が➡ 22 00:02:38,920 --> 00:02:47,528 此度に限って 何故 若年寄の金蔵をと 不思議に思うておったのだが➡ 23 00:02:47,528 --> 00:02:55,528 やはり 次の狙いは大奥かもしれぬな。 24 00:03:08,249 --> 00:03:10,549 (ため息) 25 00:03:12,420 --> 00:03:28,769 ♬~ 26 00:03:28,769 --> 00:03:32,039 滝山様 ただいま 戻りました。 27 00:03:32,039 --> 00:03:34,876 ≪紗江か 入りなさい。 28 00:03:34,876 --> 00:03:36,876 はい。 29 00:03:45,586 --> 00:03:49,086 お求めの匂い袋でございます。 30 00:03:54,061 --> 00:03:57,398 おお まさしく私の好みじゃ。 31 00:03:57,398 --> 00:04:01,068 ご苦労であったのう。 32 00:04:01,068 --> 00:04:04,405 もったいなきお言葉に ございます。 33 00:04:04,405 --> 00:04:07,905 では 失礼いたします。 34 00:04:15,116 --> 00:04:22,316 随分と暇がいったようじゃのう。 何かあったのか? 35 00:04:35,036 --> 00:04:41,375 実は 道中 怪しい男に 後をつけられたような気が…。 36 00:04:41,375 --> 00:04:45,046 怪しい男? して 何とした? 37 00:04:45,046 --> 00:04:49,917 物陰に隠れて やり過ごしました。 38 00:04:49,917 --> 00:04:53,754 それは危ないところであったのう。 39 00:04:53,754 --> 00:05:00,054 じゃが やり過ごしたとは さすがは 紗江じゃのう。 40 00:05:01,896 --> 00:05:04,596 失礼いたします。 41 00:05:07,068 --> 00:05:20,414 ♬~ 42 00:05:20,414 --> 00:05:22,750 (襖が閉まる音) 43 00:05:22,750 --> 00:05:33,361 ♬~ 44 00:05:33,361 --> 00:05:35,363 ≪えっほ えっほ…。 45 00:05:35,363 --> 00:05:40,234 (儀兵衛)邪魔だ! こら どけえ! しょっ引くぞ この野郎…。 46 00:05:40,234 --> 00:05:43,504 ちょいと おねえさん! はい。 47 00:05:43,504 --> 00:05:46,040 嫌! 何すんのよ! 48 00:05:46,040 --> 00:05:48,943 (鉄三)痛えなあ! 何が嫌だよ! おかめのくせしやがって…。 49 00:05:48,943 --> 00:05:54,515 全く おめえはよ…。 ねえさん すまねえ。 50 00:05:54,515 --> 00:06:00,221 ところでよ この宿に 上方からのお客が お泊まりだって聞いたんだが…。 51 00:06:00,221 --> 00:06:02,890 白子屋利兵衛さんだ。 52 00:06:02,890 --> 00:06:05,590 白子屋利兵衛さん…。 53 00:06:09,397 --> 00:06:12,897 白子屋利兵衛と申します。 54 00:06:14,535 --> 00:06:18,739 まずは 顔つなぎに…。 55 00:06:18,739 --> 00:06:22,243 へっ!? こっ こ… こりゃあ…。 56 00:06:22,243 --> 00:06:25,146 少ないけど 取っといておくなはれ。 57 00:06:25,146 --> 00:06:28,549 こりゃ どうも…。 ありがとうございやす。 58 00:06:28,549 --> 00:06:36,023 上方では わても ちょっとは名の知られたもんでおます。 59 00:06:36,023 --> 00:06:40,494 いろいろ 調べさせていただきましたんや。 60 00:06:40,494 --> 00:06:47,868 お二人とも… 先行きが心配なんですやろ? 61 00:06:47,868 --> 00:06:49,804 (2人)へい…。 62 00:06:49,804 --> 00:06:54,041 あんたらの気持ちは よう分かります。 63 00:06:54,041 --> 00:06:59,847 あんたらの雇い主は 盗賊改の山川様。 64 00:06:59,847 --> 00:07:07,888 その山川様は 若年寄の三好様っちゅう 後ろ盾をなくして➡ 65 00:07:07,888 --> 00:07:11,759 今は 風前のともしびや…。 66 00:07:11,759 --> 00:07:14,762 そ… そんなことまで…。 67 00:07:14,762 --> 00:07:20,762 ここら辺りで 見切りをつけたら どないだす? 68 00:07:22,403 --> 00:07:29,543 とにかく 江戸で 盗み働きをするなら今や。 69 00:07:29,543 --> 00:07:37,017 そやけど… そのためには この町のことを もっと知らなあかん。 70 00:07:37,017 --> 00:07:41,689 あんたらに探りを入れてほしいのや。 71 00:07:41,689 --> 00:07:46,560 どや? 金なら いくらでも払う。 72 00:07:46,560 --> 00:07:51,866 わての手足になってくれへんか? 73 00:07:51,866 --> 00:07:54,368 へ… へい。 そりゃ もう。 74 00:07:54,368 --> 00:07:57,568 ぜ… 是非 お願えいたしやす。 75 00:07:59,206 --> 00:08:02,206 よろしゅう頼んます。 76 00:08:05,012 --> 00:08:08,215 ったく お前は しつけえ奴だなあ。 77 00:08:08,215 --> 00:08:10,718 あのおかめ 俺の好みなんだよな。 78 00:08:10,718 --> 00:08:13,018 ありがとうございました。 79 00:08:23,063 --> 00:08:27,902 おめえら 追ってくれ。 (2人)へい。 80 00:08:27,902 --> 00:08:32,173 何? 儀兵衛と鉄三が 上方の商人と? 81 00:08:32,173 --> 00:08:38,846 へい 旅籠の女中に確かめやした。 白子屋利兵衛とかいう…。 82 00:08:38,846 --> 00:08:42,349 何やら怪しげな男でした。 83 00:08:42,349 --> 00:08:44,849 白子屋? 84 00:08:46,353 --> 00:08:50,224 知っているか? いえ 聞いたことも…。 85 00:08:50,224 --> 00:08:52,359 ふ~む…。 86 00:08:52,359 --> 00:08:55,262 (弁治)随分な銭を ばらまいたようです。 87 00:08:55,262 --> 00:08:59,562 奴ら そのあと 博打場や飲み屋で おだをあげておりやした。 88 00:09:02,069 --> 00:09:07,374 妙な化け物に 取り込まれましたかな。 89 00:09:07,374 --> 00:09:10,044 そのようだな。 90 00:09:10,044 --> 00:09:15,916 いずれにしても 奴らが 山川を見限ったのは間違いあるまい。 91 00:09:15,916 --> 00:09:19,520 そのようで…。 92 00:09:19,520 --> 00:09:22,389 今後とも 奴らの動きから目を離すな。 93 00:09:22,389 --> 00:09:25,059 (2人)へい。 94 00:09:25,059 --> 00:09:39,359 ≪(太鼓の音) 95 00:09:52,019 --> 00:09:54,054 安部式部とは その方か? 96 00:09:54,054 --> 00:09:56,690 初めて御意を得ます。 97 00:09:56,690 --> 00:09:59,360 お見知り置きくださりませ。 98 00:09:59,360 --> 00:10:04,198 その方 ご老中のお口添えにて これへ参ったと聞いたが➡ 99 00:10:04,198 --> 00:10:08,035 なぜ そのような 回りくどいことをする? 100 00:10:08,035 --> 00:10:14,508 回りくどい? いえ むしろ これが近道かと。 101 00:10:14,508 --> 00:10:19,713 ほう… 火付盗賊改のご支配は若年寄。 102 00:10:19,713 --> 00:10:24,385 なにも ご老中を煩わせずとも…。 103 00:10:24,385 --> 00:10:28,389 滝山様も ご存じでござりましょう。 104 00:10:28,389 --> 00:10:34,094 三好様のご切腹以来 いまだ 後任が決まっておりません。 105 00:10:34,094 --> 00:10:36,964 それゆえ 致し方なく。 106 00:10:36,964 --> 00:10:39,934 私を訪ねてまいったと? 107 00:10:39,934 --> 00:10:46,640 はい。 配下の者どもも 混乱いたしております。 108 00:10:46,640 --> 00:10:51,478 ここは 何とぞ 滝山様の お力をもって…。 109 00:10:51,478 --> 00:10:57,418 フッハハハハハハ! それは 了見が違うておろう。 110 00:10:57,418 --> 00:11:00,754 配下をまとめるのは その方の役目じゃ。 111 00:11:00,754 --> 00:11:05,426 己の器量が足りぬとは 思わぬのか? 112 00:11:05,426 --> 00:11:11,565 三好様が 好き放題に町人どもから 袖の下を受け取っていたのも➡ 113 00:11:11,565 --> 00:11:15,436 我ら配下の者を なめてかかっていたからでしょうな。 114 00:11:15,436 --> 00:11:19,306 三好殿が 好き放題に袖の下を? 115 00:11:19,306 --> 00:11:23,777 蔵は 汚れた金で あふれていたようで。 116 00:11:23,777 --> 00:11:26,777 さようか…。 117 00:11:30,584 --> 00:11:34,054 雲霧仁左衛門なる盗賊➡ 118 00:11:34,054 --> 00:11:38,892 名前ぐらいは お聞き及びでございましょう。 119 00:11:38,892 --> 00:11:43,063 この盗賊 下々の者が こつこつと ためた銭には➡ 120 00:11:43,063 --> 00:11:45,899 一切 手を出しませぬが➡ 121 00:11:45,899 --> 00:11:50,237 訳ありの金は ごっそりと さらっていく。 122 00:11:50,237 --> 00:11:54,108 ご用心めさるがよろしいかと。 123 00:11:54,108 --> 00:11:57,978 そのようなことを言うために 参ったのか。 124 00:11:57,978 --> 00:12:01,415 盗賊を捕らえるのが その方の役目であろう。 125 00:12:01,415 --> 00:12:04,318 もちろんでございます。 126 00:12:04,318 --> 00:12:11,759 しかしながら お言葉のとおり 私では力不足。 127 00:12:11,759 --> 00:12:16,630 その上 同僚の山川と申す者など➡ 128 00:12:16,630 --> 00:12:20,934 三好様の金蔵が襲われているさなか すっかり だまされて➡ 129 00:12:20,934 --> 00:12:25,572 桔梗屋の金蔵を守っていたという 粗こつ者でございましてな。 130 00:12:25,572 --> 00:12:28,442 それこそ 何の役にも…。 131 00:12:28,442 --> 00:12:35,049 フッ… いずれにしても 用心に越したことはございません。 132 00:12:35,049 --> 00:12:39,520 くれぐれも ご油断めされませぬよう。 133 00:12:39,520 --> 00:12:41,820 では。 134 00:12:48,262 --> 00:12:51,462 送らずともよい。 135 00:13:09,249 --> 00:13:21,249 ♬~ 136 00:13:26,100 --> 00:13:29,900 長官 新八にござりまする。 ≪入れ。 137 00:13:36,210 --> 00:13:40,047 新任の若年寄様が お見えと伺いましたが。 138 00:13:40,047 --> 00:13:43,083 これから ご挨拶に行く。 139 00:13:43,083 --> 00:13:46,283 一緒に来い。 はっ。 140 00:13:48,756 --> 00:13:56,063 若年寄 坂崎淡路守。 三好殿の後任だ。 141 00:13:56,063 --> 00:13:58,398 安部式部にございます。 142 00:13:58,398 --> 00:14:02,236 山川安左衛門にございます。 143 00:14:02,236 --> 00:14:09,977 上様より 雲霧なる盗賊を 必ず捕らえよとの厳命を受けた。 144 00:14:09,977 --> 00:14:14,815 聞き及んだ話によれば 三好殿の蔵の中には➡ 145 00:14:14,815 --> 00:14:20,254 商人どもや諸大名からの賄で あふれていたという。 146 00:14:20,254 --> 00:14:23,757 雲霧を引き寄せたのは それだ。 147 00:14:23,757 --> 00:14:29,930 盗賊は許さん。 だが 職を汚す者は 更に許さん。 148 00:14:29,930 --> 00:14:36,036 盗賊改も奉行所も 大奥についてもだ! 149 00:14:36,036 --> 00:14:40,336 厳しく徹底的に調べ上げる! 150 00:14:55,389 --> 00:15:00,189 ≪(足音) 151 00:15:05,899 --> 00:15:08,402 お帰りなさいやし。 152 00:15:08,402 --> 00:15:10,602 待て! 153 00:15:12,739 --> 00:15:14,775 貴様 何をしておった? 154 00:15:14,775 --> 00:15:17,544 いえ 何も…。 155 00:15:17,544 --> 00:15:20,447 酒の臭いがしているぞ。 156 00:15:20,447 --> 00:15:24,251 いえ そんな…。 157 00:15:24,251 --> 00:15:28,251 昼日中から いい気なものだ。 158 00:15:31,024 --> 00:15:33,060 鉄三は どうした? 159 00:15:33,060 --> 00:15:38,699 へえ あの野郎は ちょいと 加減を悪くしてやして ヘヘ…。 160 00:15:38,699 --> 00:15:42,199 うそをつくな! ぐああ! 161 00:15:47,875 --> 00:15:50,375 なめるな 下郎! 162 00:15:56,049 --> 00:15:58,719 身の程も知らず この俺に…。 うっ! 163 00:15:58,719 --> 00:16:00,654 こしゃくな言いぐさをしおって! 164 00:16:00,654 --> 00:16:03,891 うがっ… ああ…。 165 00:16:03,891 --> 00:16:05,826 うう… ううっ。 166 00:16:05,826 --> 00:16:08,228 ううっ… ううっ! 167 00:16:08,228 --> 00:16:10,898 うっ… うう~! 168 00:16:10,898 --> 00:16:13,734 うう~… うっ! 169 00:16:13,734 --> 00:16:18,071 うあ… ああ~! 170 00:16:18,071 --> 00:16:20,007 ああ… ああ…。 171 00:16:20,007 --> 00:16:22,242 あっ あっ… うっ…。 172 00:16:22,242 --> 00:16:31,351 (悲鳴) 173 00:16:31,351 --> 00:16:36,189 うう~… うう…。 174 00:16:36,189 --> 00:16:38,492 うう~…。 175 00:16:38,492 --> 00:16:40,427 ≪山川様! 176 00:16:40,427 --> 00:16:44,364 おやめください! これ以上は…。 177 00:16:44,364 --> 00:16:47,864 ああ… ああ…。 178 00:16:51,872 --> 00:16:56,872 (桔梗屋)じゅ… 10万両!? しっ! 声が高い。 179 00:16:58,745 --> 00:17:03,216 大奥の隠し金を10万両… 私が? 180 00:17:03,216 --> 00:17:05,152 よいか 桔梗屋。 181 00:17:05,152 --> 00:17:11,892 大奥には 近々 新任の若年寄 坂崎淡路守の査察が入る。 182 00:17:11,892 --> 00:17:16,730 あの者は 妙な正義心を振りかざす やっかいな男じゃ。 183 00:17:16,730 --> 00:17:23,430 その前に 10万両 ひそかに運び出し その方の蔵に移すのじゃ。 184 00:17:25,238 --> 00:17:28,742 (唾を飲み込む音) 10万両の中には➡ 185 00:17:28,742 --> 00:17:32,179 その方が献上した大金も 混じっている。 186 00:17:32,179 --> 00:17:36,683 発覚すれば 店はお取り潰し。 187 00:17:36,683 --> 00:17:40,683 その首 胴に付いてはおらぬぞよ。 188 00:17:42,556 --> 00:17:46,860 それは… それは困りまする! 189 00:17:46,860 --> 00:17:51,365 どうすれば… どうすれば よろしゅうございましょうか? 190 00:17:51,365 --> 00:17:56,165 桔梗屋 その方は呉服商であろう。 191 00:17:57,871 --> 00:18:00,774 長持をいくつか用意するのじゃ。 192 00:18:00,774 --> 00:18:05,512 着物を入れているように見せて 運び出せばよい。 193 00:18:05,512 --> 00:18:07,512 なるほど…。 194 00:18:09,383 --> 00:18:14,254 ならば 荷車が要りますな。 人足どもも集めねばなりません。 195 00:18:14,254 --> 00:18:17,124 そう早くは…。 すぐにじゃ。 196 00:18:17,124 --> 00:18:23,230 10日のうちに運び出せ。 10日…。 197 00:18:23,230 --> 00:18:26,230 承知いたしました。 198 00:18:36,676 --> 00:18:42,015 大奥の金は 10万両。 199 00:18:42,015 --> 00:18:46,315 桔梗屋が 運び出すのを手伝うようだ。 200 00:18:48,188 --> 00:18:52,488 では 金は 一旦 桔梗屋の蔵に…。 201 00:18:56,496 --> 00:18:58,865 ちょうどよい折だ。 202 00:18:58,865 --> 00:19:02,736 お頭 もう一度 桔梗屋を…。 203 00:19:02,736 --> 00:19:05,236 フッフ…。 204 00:19:08,375 --> 00:19:11,711 蔵の近くにある井戸が随分と古く➡ 205 00:19:11,711 --> 00:19:14,748 そろそろ 修繕しなければならない頃かと。 206 00:19:14,748 --> 00:19:18,485 そうか。 207 00:19:18,485 --> 00:19:20,887 熊五郎。 へい。 208 00:19:20,887 --> 00:19:25,058 桔梗屋出入りの口入れ屋を 当たってくれ。 209 00:19:25,058 --> 00:19:27,858 (熊五郎)承知しました。 210 00:19:33,467 --> 00:19:37,838 紗江は よく つとめてくれました。 211 00:19:37,838 --> 00:19:41,708 大奥に10年か。 212 00:19:41,708 --> 00:19:46,012 長すぎたのかもしれんな。 213 00:19:46,012 --> 00:19:50,312 ふっ! (友蔵)うああっ…! 214 00:19:55,021 --> 00:19:57,491 親方を殺したのは誰? 215 00:19:57,491 --> 00:20:02,696 (泣き声) 216 00:20:02,696 --> 00:20:06,867 大奥…。 おおおく? 217 00:20:06,867 --> 00:20:08,902 (岩瀬)このようなものが飲めるか! 218 00:20:08,902 --> 00:20:12,902 申し訳ございません! 心がこもっておらぬわ! 219 00:20:14,608 --> 00:20:16,877 許してやってくださりませ。 220 00:20:16,877 --> 00:20:18,912 (岩瀬)滝山殿か。 221 00:20:18,912 --> 00:20:22,682 どこの山から拾うてきたのか 知らぬが➡ 222 00:20:22,682 --> 00:20:25,385 しかと しつけをしや! 223 00:20:25,385 --> 00:20:34,528 ♬~ 224 00:20:34,528 --> 00:20:36,728 (襖が閉まる音) 225 00:20:40,901 --> 00:20:43,737 かたじけのうございます。 226 00:20:43,737 --> 00:20:46,773 気にせずともよい。 227 00:20:46,773 --> 00:20:50,973 おごる者は 必ず滅びる。 228 00:20:53,413 --> 00:21:02,556 ♬~ 229 00:21:02,556 --> 00:21:06,927 岩瀬様 大奥に男が入るなど もっての外。 230 00:21:06,927 --> 00:21:09,763 見つかれば 首をはねられましょう。 231 00:21:09,763 --> 00:21:11,698 案ずるな 新之丞。 232 00:21:11,698 --> 00:21:16,102 この大奥で わらわを咎め立てする者など 誰もおらぬ。 233 00:21:16,102 --> 00:21:18,802 フフフ…。 234 00:21:21,441 --> 00:21:25,278 これを拝めば 心も落ち着こう。 235 00:21:25,278 --> 00:21:27,781 これを私に…。 236 00:21:27,781 --> 00:21:32,052 フッ… ウッフフフ…。 237 00:21:32,052 --> 00:21:36,523 ここにはのう 宝の山が隠されているのじゃ。 238 00:21:36,523 --> 00:21:39,226 わらわの言うとおりにすれば いくらでも…。 239 00:21:39,226 --> 00:21:41,261 さっ…。 240 00:21:41,261 --> 00:21:51,738 ♬~ 241 00:21:51,738 --> 00:21:55,438 ≪滝山様! 無礼であろう! ≪下がられよ! 242 00:21:57,077 --> 00:21:59,112 滝山 下がりゃ! 243 00:21:59,112 --> 00:22:02,415 大奥に役者を忍び込ませるなど 言語道断。 244 00:22:02,415 --> 00:22:05,318 もはや 言い逃れはできませぬぞ。 245 00:22:05,318 --> 00:22:07,318 おのれ! 246 00:22:09,089 --> 00:22:12,289 ふっ! 慮外者めが! 247 00:22:14,261 --> 00:22:16,196 はあっ! 248 00:22:16,196 --> 00:22:18,996 ふっ! はっ。 ふっ…。 249 00:22:20,767 --> 00:22:23,670 ああ…。 250 00:22:23,670 --> 00:22:27,107 岩瀬様 お覚悟を! 251 00:22:27,107 --> 00:22:29,607 はあ…。 252 00:22:35,215 --> 00:22:38,515 お頭が与えてくれた命。 253 00:22:41,087 --> 00:22:44,891 己が生きてきた証しのためにも。 254 00:22:44,891 --> 00:23:03,276 ♬~ 255 00:23:03,276 --> 00:23:05,545 ありがとうございました。 256 00:23:05,545 --> 00:23:11,918 桔梗屋が 人手を集めているのを 知ってますか? 257 00:23:11,918 --> 00:23:17,090 (儀兵衛)桔梗屋が? あっ これは ないしょの話や。 258 00:23:17,090 --> 00:23:24,564 口入れ屋に手ぇ回して 聞き込んだ話やよってにな。 259 00:23:24,564 --> 00:23:27,100 何の人手で? 260 00:23:27,100 --> 00:23:31,371 荷物運びや。 荷物運び? 261 00:23:31,371 --> 00:23:37,243 その荷物を調べてほしいんや。 262 00:23:37,243 --> 00:23:43,543 潜り込んでもらいたいのや その人手の中に。 263 00:23:45,885 --> 00:23:47,885 へい。 へい。 264 00:23:52,525 --> 00:23:54,525 ヘッ…。 265 00:24:15,415 --> 00:24:21,755 安左… これは 御仏が 我らに下された試練じゃ。 266 00:24:21,755 --> 00:24:25,091 この試練を乗り越えてこそ➡ 267 00:24:25,091 --> 00:24:29,963 真に 我らの悲願である お家再興がかなう。 268 00:24:29,963 --> 00:24:34,501 分かるか? 分かっております。 269 00:24:34,501 --> 00:24:39,706 この試練 我らにとっては またとない機会と…。 270 00:24:39,706 --> 00:24:42,406 まさしく。 271 00:24:44,210 --> 00:24:49,716 ここが勝負の分かれ目じゃ。 何としても勝たねばならぬ。 272 00:24:49,716 --> 00:24:56,589 身の回りに怪しい者がおらぬか いま一度 調べるのじゃ。 273 00:24:56,589 --> 00:25:00,289 私の 身の回りには…。 274 00:25:05,198 --> 00:25:07,898 姉上には 誰か? 275 00:25:14,941 --> 00:25:17,441 紗江の動きが気になる。 276 00:25:21,648 --> 00:25:25,618 お城下がりになった梅のことを 調べさせてみれば➡ 277 00:25:25,618 --> 00:25:29,923 梅が話していたことは 皆 偽りであった。 278 00:25:29,923 --> 00:25:34,694 それが 紗江と 関わりがあるかどうかは知れぬが➡ 279 00:25:34,694 --> 00:25:39,566 今後 累が及ぶようなことがあれば➡ 280 00:25:39,566 --> 00:25:43,703 泣いて馬謖を斬ることも…。 281 00:25:43,703 --> 00:25:57,383 ♬~ 282 00:25:57,383 --> 00:26:00,720 儀兵衛と鉄三が 口入れ屋に? 283 00:26:00,720 --> 00:26:05,592 へい。 何やら 人足に紛れ込もうとしているようで…。 284 00:26:05,592 --> 00:26:07,594 人足に? 285 00:26:07,594 --> 00:26:10,230 何か たくらんでいるようです。 286 00:26:10,230 --> 00:26:12,732 しかも その口入れ屋は➡ 287 00:26:12,732 --> 00:26:16,603 桔梗屋に 出入りしている店でございまして。 288 00:26:16,603 --> 00:26:19,506 桔梗屋か…。 289 00:26:19,506 --> 00:26:37,857 ♬~ 290 00:26:37,857 --> 00:26:40,657 ≪(鐘の音) 291 00:26:48,568 --> 00:26:51,371 (鐘の音) 店の方は頼みましたよ。 292 00:26:51,371 --> 00:26:54,207 承知しました。 293 00:26:54,207 --> 00:26:57,510 では 行きましょう。 へい。 294 00:26:57,510 --> 00:26:59,445 おう。 (一同)へい。 295 00:26:59,445 --> 00:27:05,718 行ってらっしゃいませ。 よっ! (鐘の音) 296 00:27:05,718 --> 00:27:20,018 ♬~ 297 00:27:27,407 --> 00:27:30,207 よっ よいしょ…。 298 00:27:32,011 --> 00:27:34,047 長持は あちらにございます。 へい。 299 00:27:34,047 --> 00:27:37,047 中を検めさせてもらいますよ。 へい。 300 00:27:54,867 --> 00:27:57,770 (紗江)ゆっくり丁寧にお願いします。 へい。 301 00:27:57,770 --> 00:27:59,770 おっ…。 302 00:28:07,580 --> 00:28:09,580 紗江。 303 00:28:15,054 --> 00:28:19,926 そなた 此度 運び出す装束について 詳しいはず。 304 00:28:19,926 --> 00:28:22,729 同行して見届けてきてくれぬか? 305 00:28:22,729 --> 00:28:24,664 承知いたしました。 306 00:28:24,664 --> 00:28:35,308 ♬~ 307 00:28:35,308 --> 00:28:39,479 では 参りましょう。 (一同)へい。 308 00:28:39,479 --> 00:29:10,179 ♬~ 309 00:29:15,381 --> 00:29:19,052 (戸をたたく音) 310 00:29:19,052 --> 00:29:22,889 旦那様から頼まれまして 井戸の修繕に参りました。 311 00:29:22,889 --> 00:29:26,225 お待ちしておりました。 どうぞ こちらへ。 312 00:29:26,225 --> 00:30:16,876 ♬~ 313 00:30:16,876 --> 00:30:19,176 ≪何ですか あなたたちは? 314 00:30:21,380 --> 00:30:25,384 3日前 桔梗屋の旦那様から 修繕を頼まれまして。 はい。 315 00:30:25,384 --> 00:30:28,521 3日前… 今日 やってくれと? 316 00:30:28,521 --> 00:30:32,391 そうでございますよ。 私も 旦那様から➡ 317 00:30:32,391 --> 00:30:37,230 今日お願いするようにと 申しつけられたのですが。 318 00:30:37,230 --> 00:30:39,899 な… 何か事情が? 319 00:30:39,899 --> 00:30:45,705 いや… 夕刻には忙しくなるから 未の刻までには終えとくれ。 320 00:30:45,705 --> 00:30:47,705 (2人)へい。 321 00:30:49,609 --> 00:31:32,051 ♬~ 322 00:31:32,051 --> 00:31:34,086 おう。 へい。 323 00:31:34,086 --> 00:31:39,525 ♬~ 324 00:31:39,525 --> 00:31:41,525 ご苦労さまです! 325 00:32:02,248 --> 00:32:05,548 ≪止まれ~! 326 00:32:11,557 --> 00:32:23,302 ♬~ 327 00:32:23,302 --> 00:32:27,440 桔梗屋 申し合わせのとおり ここで二手に分かれる。 328 00:32:27,440 --> 00:32:30,710 はい 承知いたしました。 329 00:32:30,710 --> 00:32:35,381 人足は皆 桔梗屋の方へ。 (一同)へい。 330 00:32:35,381 --> 00:32:45,725 ♬~ 331 00:32:45,725 --> 00:32:49,896 そなたは 私のもとにいよ。 332 00:32:49,896 --> 00:32:51,831 はい。 333 00:32:51,831 --> 00:32:58,905 ♬~ 334 00:32:58,905 --> 00:33:01,540 おい。 335 00:33:01,540 --> 00:33:06,078 鬼子儀兵衛 百足の鉄三… なぜ ここにいる!? 336 00:33:06,078 --> 00:33:08,014 貴様ら…。 337 00:33:08,014 --> 00:33:20,259 ♬~ 338 00:33:20,259 --> 00:33:22,561 熱い! 339 00:33:22,561 --> 00:33:24,630 くそっ! 340 00:33:24,630 --> 00:33:33,239 ♬~ 341 00:33:33,239 --> 00:33:35,241 だあ~ 痛い痛い! 342 00:33:35,241 --> 00:33:47,520 ♬~ 343 00:33:47,520 --> 00:33:50,423 おっ お… おお…。 344 00:33:50,423 --> 00:33:52,723 ああ…。 345 00:33:55,061 --> 00:33:58,761 があ…。 貴様! 346 00:34:00,866 --> 00:34:03,769 あっ! 鉄三! 347 00:34:03,769 --> 00:34:09,241 ♬~ 348 00:34:09,241 --> 00:34:11,741 ぐっ! 349 00:34:30,363 --> 00:34:33,699 なにが盗賊改だよ…。 350 00:34:33,699 --> 00:34:36,369 偉そうにしやがって。 351 00:34:36,369 --> 00:34:41,240 (唾を吐く音) 352 00:34:41,240 --> 00:34:45,740 おああ…! がっ! 353 00:34:56,522 --> 00:35:12,004 ♬~ 354 00:35:12,004 --> 00:35:17,543 その方 姉上をたばかったか? 355 00:35:17,543 --> 00:35:24,417 ♬~ 356 00:35:24,417 --> 00:35:26,919 おのれ…。 357 00:35:26,919 --> 00:36:34,720 ♬~ 358 00:36:34,720 --> 00:36:36,722 着物だ! ああ。 359 00:36:36,722 --> 00:36:38,858 むくろは ないか? 360 00:36:38,858 --> 00:36:41,058 捜せ! 361 00:36:43,496 --> 00:36:51,203 ♬~ 362 00:36:51,203 --> 00:36:53,239 お頭…。 363 00:36:53,239 --> 00:36:56,041 けがは ないか? 364 00:36:56,041 --> 00:36:58,878 はい。 365 00:36:58,878 --> 00:37:19,378 ♬~ 366 00:37:32,678 --> 00:37:35,978 鉄三… 鉄三! 367 00:37:38,551 --> 00:37:42,551 鉄三… 鉄三…。 368 00:37:45,024 --> 00:37:50,224 畜生! 畜生…。 369 00:38:01,373 --> 00:38:03,373 待て! 370 00:38:08,714 --> 00:38:11,414 長官! 371 00:38:14,220 --> 00:38:17,520 百足の鉄三…。 372 00:38:29,068 --> 00:38:32,037 あとは寺の者が運ぶ。 ご苦労であった。 373 00:38:32,037 --> 00:38:34,037 (一同)はっ。 374 00:38:36,809 --> 00:38:39,609 (荷車の音) 375 00:38:44,016 --> 00:38:46,485 おう。 376 00:38:46,485 --> 00:38:50,356 ああ 気を付けておくれ。 大事な預かり物だからね。 377 00:38:50,356 --> 00:38:55,356 (滑車が落ちる音) 378 00:39:10,042 --> 00:39:20,753 ♬~ 379 00:39:20,753 --> 00:39:23,953 はあ はあ…。 380 00:39:26,225 --> 00:39:28,225 はあ…。 381 00:39:30,095 --> 00:39:32,895 雲霧…。 382 00:39:35,034 --> 00:39:37,836 まさか…。 (物音) 383 00:39:37,836 --> 00:39:41,674 だあっ! がっ…。 384 00:39:41,674 --> 00:39:44,009 うっ…。 385 00:39:44,009 --> 00:39:56,488 ♬~ 386 00:39:56,488 --> 00:39:59,391 (滝山)フフフフ…。 (小判が落ちる音) 387 00:39:59,391 --> 00:40:05,030 ハハハハハ…! 388 00:40:05,030 --> 00:40:08,701 桔梗屋は 驚いておることであろうのう。 389 00:40:08,701 --> 00:40:13,205 今でも まだ 訳が分からず混乱していよう。 390 00:40:13,205 --> 00:40:17,042 こっちが欲しいのは 桔梗屋の長持だけ。 391 00:40:17,042 --> 00:40:21,880 奴の金蔵は 幾たびも 盗賊どもの的になった所。 392 00:40:21,880 --> 00:40:27,580 そのような危うい場所に 大金を預けるわけにはいきませぬ。 393 00:40:29,521 --> 00:40:34,226 若年寄の坂崎に 貢いだ金を見られずに済んだのじゃ。 394 00:40:34,226 --> 00:40:36,729 桔梗屋とて助かったはず。 395 00:40:36,729 --> 00:40:41,533 まあ そもそも この世にあってはならぬはずの金。 396 00:40:41,533 --> 00:40:46,533 それが消えたとて 今更 慌てることもあるまい。 397 00:40:49,908 --> 00:40:53,412 して 紗江は? 398 00:40:53,412 --> 00:40:59,212 はっ。 怪しい動きを見せたゆえ 斬り捨てました。 399 00:41:00,919 --> 00:41:03,619 さようか…。 400 00:41:05,791 --> 00:41:08,660 亡骸は いかがいたした? 401 00:41:08,660 --> 00:41:10,929 紗江は 川に落ちたようで➡ 402 00:41:10,929 --> 00:41:13,565 むくろまでは 確かめることができませんでした。 403 00:41:13,565 --> 00:41:17,065 浮かんでこなかったか? はい。 404 00:41:18,771 --> 00:41:25,544 紗江… 何故 そなたは 誰の指図で…。 405 00:41:25,544 --> 00:41:45,397 ♬~ 406 00:41:45,397 --> 00:41:49,268 この滝山 大奥から 身を引かせていただきましょう。 407 00:41:49,268 --> 00:41:52,538 山川の一行は? 常福寺へ入りました。 408 00:41:52,538 --> 00:41:56,408 金さえあれば 大きな後ろ盾ができようぞ。 409 00:41:56,408 --> 00:41:59,077 山川と滝山の命を…。 410 00:41:59,077 --> 00:42:01,413 そなたの首よ。 411 00:42:01,413 --> 00:42:05,284 雲霧の矜持にござる。 412 00:42:05,284 --> 00:43:25,084 ♬~ 413 00:45:35,260 --> 00:45:39,398 空から見れば読み解ける➡ 414 00:45:39,398 --> 00:45:43,735 歴史の物語があります。 415 00:45:43,735 --> 00:45:49,074 「空旅中国」。 416 00:45:49,074 --> 00:45:53,412 悠久の文化 薫る道➡ 417 00:45:53,412 --> 00:45:57,412 空からたどってみましょう。