1 00:00:02,603 --> 00:00:06,473 (仁左衛門)狙うは 呉服問屋 西海屋。 2 00:00:06,473 --> 00:00:10,277 火付盗賊改の長官は2人。 3 00:00:10,277 --> 00:00:12,212 心して かかれ。 4 00:00:12,212 --> 00:00:14,147 (三好)もうけ損のうたようじゃの。 5 00:00:14,147 --> 00:00:17,050 <若年寄 三好出羽守に取り入る➡ 6 00:00:17,050 --> 00:00:20,787 御用商人 西海屋の蔵を襲い➡ 7 00:00:20,787 --> 00:00:25,425 新たに動き始めた 雲霧仁左衛門と その一党。➡ 8 00:00:25,425 --> 00:00:30,130 それを取り締まらんとする 火付盗賊改 安部式部は➡ 9 00:00:30,130 --> 00:00:35,302 弟のように目をかけていた 藤巻直七郎の助けを得て➡ 10 00:00:35,302 --> 00:00:38,205 戦力を向上させていた。➡ 11 00:00:38,205 --> 00:00:41,174 しかし 直七郎は 三好とつながる➡ 12 00:00:41,174 --> 00:00:47,447 高家 大沢丹波守への取り調べを 強行したことで失脚> 13 00:00:47,447 --> 00:00:49,383 (三好) お主の出過ぎた振る舞いじゃ! 14 00:00:49,383 --> 00:00:53,987 <それは 式部にとって 大きな痛手となっていた> 15 00:00:53,987 --> 00:00:56,823 (式部)この度の沙汰には裏がある。 16 00:00:56,823 --> 00:01:04,564 藤巻直七郎… 相当の腕利きだ。 フッ…。 17 00:01:04,564 --> 00:01:17,945 ♬~ 18 00:01:17,945 --> 00:01:24,818 ♬~(お囃子) 19 00:01:24,818 --> 00:01:50,644 ♬~ 20 00:01:50,644 --> 00:01:54,815 ほう あれが 今 評判の梅太夫の舞か。 21 00:01:54,815 --> 00:01:58,452 あでやかなもんだなあ。 22 00:01:58,452 --> 00:02:01,254 よっ 梅太夫! 23 00:02:01,254 --> 00:02:06,460 ♬~ 24 00:02:10,263 --> 00:02:15,068 西海屋 大変な目に遭うたものよの。 25 00:02:18,405 --> 00:02:21,308  回想 大沢様! 丹波守様! 26 00:02:21,308 --> 00:02:25,278 助けてくれ! 三好様! 27 00:02:25,278 --> 00:02:28,148 (襖が開く音) おっ? 28 00:02:28,148 --> 00:02:34,621 高家を務める身が 殿中の装束のまま このような乱痴気騒ぎをするのは➡ 29 00:02:34,621 --> 00:02:38,125 いかがなものか…。 控えよ! 30 00:02:38,125 --> 00:02:43,330 大沢殿も いささか いたずらが過ぎたようじゃな。 31 00:02:44,898 --> 00:02:49,436 此度のことで 藤巻直七郎が また 騒ぎだせば➡ 32 00:02:49,436 --> 00:02:51,371 面倒なことになろう。 33 00:02:51,371 --> 00:02:56,810 三好殿 何とぞ 何とぞ お助けくだされ。 34 00:02:56,810 --> 00:03:01,581 手前どもも 御用の品を お納めするにあたっては➡ 35 00:03:01,581 --> 00:03:06,453 大沢様より あれこれと お口添えを頂戴しております。 36 00:03:06,453 --> 00:03:11,591 ここは 何とぞ 三好様のお力をもって…。 37 00:03:11,591 --> 00:03:15,262 相分かった。 38 00:03:15,262 --> 00:03:19,933 藤巻が訴え出る前に➡ 39 00:03:19,933 --> 00:03:22,636 手を打たねばならぬのう。 40 00:03:26,106 --> 00:03:30,310 (扉が開く音) 41 00:03:39,953 --> 00:03:45,292  回想 もう一人の火付盗賊改…。 42 00:03:45,292 --> 00:03:56,436 ♬~ 43 00:03:56,436 --> 00:03:59,806 (橋が崩れる音) 44 00:03:59,806 --> 00:04:04,611 雲霧め 必ず捕らえてくれん…。 45 00:04:18,091 --> 00:04:23,396 藤巻直七郎… たわけた奴め。 46 00:04:31,104 --> 00:04:33,607 (物音) 47 00:04:43,416 --> 00:04:45,418 ⚟(福山)引け。 48 00:04:55,028 --> 00:05:03,069 (鳥の鳴き声) 49 00:05:03,069 --> 00:05:05,972 ⚟申し上げます。 50 00:05:05,972 --> 00:05:10,577 三好出羽守様からのお使者が お越しにござりまする。 51 00:05:10,577 --> 00:05:12,512 何だと…。 52 00:05:12,512 --> 00:05:17,918 (直七郎)某が 大沢丹波守殿と 御用商人の西海屋から➡ 53 00:05:17,918 --> 00:05:21,588 金品を脅し取らんとした? 54 00:05:21,588 --> 00:05:26,459 ハッハハハ… そのような覚えは断じてない! 55 00:05:26,459 --> 00:05:30,263 されど 訴えが出ているのは 事実でござる。 56 00:05:30,263 --> 00:05:34,935 藤巻殿が 役目をよいことに 難癖をつけたと…。 57 00:05:34,935 --> 00:05:38,605 難癖をつけているのは 大沢殿の方だ! 58 00:05:38,605 --> 00:05:41,107 言いがかりも甚だしい! 59 00:05:41,107 --> 00:05:46,913 では 謹慎の身であるにもかかわらず 夜な夜な 屋敷を出て➡ 60 00:05:46,913 --> 00:05:49,816 勝手に見回りをしているという 知らせが入ったが➡ 61 00:05:49,816 --> 00:05:53,520 これも 言いがかりでござるかな? 62 00:05:55,288 --> 00:05:57,958 まず 落ち着かれよ。 63 00:05:57,958 --> 00:06:03,663 今日は 藤巻殿の言い分を承ろうと 参ったしだいにござる。 64 00:06:06,766 --> 00:06:12,239 それならば 真実のみをお伝え申そう。 65 00:06:12,239 --> 00:06:14,441 かたじけない。 66 00:06:16,076 --> 00:06:19,880 ならば 人払いを…。 67 00:06:22,382 --> 00:06:28,188 聞き漏らしのないよう 書役2名の同席をお許しいただきたい。 68 00:06:28,188 --> 00:06:30,757 しかと 書き留めてくだされ。 69 00:06:30,757 --> 00:06:32,759 (書役たち)御免…。 70 00:06:44,104 --> 00:06:46,306 長官…。 71 00:06:49,976 --> 00:06:54,281 一大事にござりまする。 72 00:06:54,281 --> 00:06:57,284 藤巻様が…。 73 00:06:57,284 --> 00:07:00,553 直七郎が いかがいたした? 74 00:07:00,553 --> 00:07:11,898 ♬~ 75 00:07:11,898 --> 00:07:16,770 確かに 藤巻直七郎は 剛直な男ではござったが➡ 76 00:07:16,770 --> 00:07:20,240 無分別に腹を切るとは 思えませぬ。 77 00:07:20,240 --> 00:07:25,111 そなたは いささか 藤巻を買いかぶっているようじゃ。 78 00:07:25,111 --> 00:07:28,915 は? あやつは 謹慎の身でありながら➡ 79 00:07:28,915 --> 00:07:34,387 勝手に 屋敷を出て 町へ出ていたと申す。 80 00:07:34,387 --> 00:07:38,091 町へ…。 81 00:07:38,091 --> 00:07:41,594 間違いございませぬ。 82 00:07:41,594 --> 00:07:46,933 たわけ者が追い詰められて 腹を切った。➡ 83 00:07:46,933 --> 00:07:49,135 よくある話よ。 84 00:07:50,770 --> 00:07:54,641 直七郎が 勝手に 屋敷を出たとすれば➡ 85 00:07:54,641 --> 00:07:58,411 それは 恐らく ひそかに 某を助けようとして…。 86 00:07:58,411 --> 00:08:03,416 聞きとうない。 あの者のことは忘れてしまえ。 87 00:08:08,221 --> 00:08:14,861 せめて 直七郎の亡骸に 会わせてもらえませぬか? 88 00:08:14,861 --> 00:08:20,367 亡骸を? それは ならぬのう。 89 00:08:20,367 --> 00:08:23,269 荼毘に付したわ。 90 00:08:23,269 --> 00:08:26,072 既に 荼毘に付した!? 91 00:08:26,072 --> 00:08:31,378 控えよ。 お主に断りを入れるいわれはないわ。 92 00:08:31,378 --> 00:08:34,581 じゃが 武士の情けじゃ。 93 00:08:34,581 --> 00:08:36,616 格別の計らいをもって➡ 94 00:08:36,616 --> 00:08:43,823 藤巻が腹を切った脇差しを お主に 下げ渡そう。 95 00:08:50,063 --> 00:08:52,932 ⚟(木村)おい! もう一本だ。 96 00:08:52,932 --> 00:08:54,934 ⚟はい。 ⚟へい。 97 00:08:59,606 --> 00:09:05,345 旦那方 ちょいと 飲み過ぎじゃあねえですかい?はあ…。 98 00:09:05,345 --> 00:09:08,548 これが 飲まずにいられるか。 99 00:09:08,548 --> 00:09:13,219 藤巻様がお気の毒すぎて➡ 100 00:09:13,219 --> 00:09:16,222 言葉にならぬ。 おやじ 熱いの。 101 00:09:16,222 --> 00:09:18,425 ⚟へい いらっしゃい。 102 00:09:20,093 --> 00:09:24,364 その思いは あっしも同じでございやす。 103 00:09:24,364 --> 00:09:27,167 はい お待たせしました。 ああ…。 104 00:09:28,902 --> 00:09:33,573 あっ すいません! う~ん…。 105 00:09:33,573 --> 00:09:39,379 あまり 外で そのような話は なさらねえ方が…。 106 00:09:53,393 --> 00:09:55,895 (式部)直七郎…。 107 00:10:02,402 --> 00:10:10,777  心の声 事の真相は この安部式部が… 必ず。 108 00:10:10,777 --> 00:10:13,279 (戸が閉まる音) 109 00:10:13,279 --> 00:10:17,083 (治平)おい ちょっと味見してくれ。 (お松)あいよ。 110 00:10:19,152 --> 00:10:21,154 うん。 はい。 111 00:10:23,289 --> 00:10:28,161 ん… んっ? まずい? 112 00:10:28,161 --> 00:10:32,432 うまい。 あっ そりゃよかった! 113 00:10:32,432 --> 00:10:34,367 ややこしい顔するんじゃねえよ。 114 00:10:34,367 --> 00:10:36,970 エヘヘヘ…。 ヘヘヘ…。 115 00:10:36,970 --> 00:10:39,639 は~あ。 ああ もう駄目! 116 00:10:39,639 --> 00:10:43,510 ん~。 んっ!ん~…。 117 00:10:43,510 --> 00:10:50,817 (熊五郎)火付盗賊改の藤巻直七郎は 役目を解かれた上に➡ 118 00:10:50,817 --> 00:10:55,321 不祥事を責められ 腹を切ったようです。 119 00:10:55,321 --> 00:10:57,257 腹を切った? 120 00:10:57,257 --> 00:11:03,763 覚悟の切腹と言われておりますが 怪しいもので…。 121 00:11:07,267 --> 00:11:11,604  回想 盗人を見かけたら放っておけぬ。 122 00:11:11,604 --> 00:11:16,276 まして 雲霧とならば。 123 00:11:16,276 --> 00:11:23,783 ♬~ 124 00:11:23,783 --> 00:11:27,620 あの時 藤巻は 既に 役を解かれていたのか…。 125 00:11:27,620 --> 00:11:31,324 どうも すっきりとしませんねえ。 126 00:11:35,962 --> 00:11:52,312 ♬~ 127 00:11:52,312 --> 00:11:56,149 紗江 見事なものではないか。 128 00:11:56,149 --> 00:11:59,652 はい 町では随分と評判の由。 129 00:11:59,652 --> 00:12:02,088 よくぞ知らせてくれた。 130 00:12:02,088 --> 00:12:05,959 質素倹約も大事じゃが 奥向きにお仕えする者は➡ 131 00:12:05,959 --> 00:12:09,829 歌舞音曲の心得が のうてはならぬ。 132 00:12:09,829 --> 00:12:15,034 ♬~ 133 00:12:21,407 --> 00:12:27,280 梅と申したな。 見事であったぞ。 (梅)恐れ入りまする。 134 00:12:27,280 --> 00:12:31,618 どうじゃ 私のもとへ来ぬか? 135 00:12:31,618 --> 00:12:36,489 滝山様…。 どうじゃな。 異存はあるか? 136 00:12:36,489 --> 00:12:40,627 (梅)ありがたき幸せに存じまする。 137 00:12:40,627 --> 00:12:44,297 (滝山)梅は 幼い頃の私に似ている。 138 00:12:44,297 --> 00:12:49,802 あの娘の目には 女一人で生きる覚悟が浮かんでいる。 139 00:12:51,437 --> 00:12:55,942 紗江 そなたの目と同じじゃ。 140 00:12:57,644 --> 00:12:59,946 恐れ入りまする。 141 00:13:03,449 --> 00:13:06,919 山川様が お出まし願いたいと…。 142 00:13:06,919 --> 00:13:08,921 山川殿が? 143 00:13:11,257 --> 00:13:14,594 これは山川殿。 変わりはござりませぬか? 144 00:13:14,594 --> 00:13:16,529 おかげさまを もちまして…。 145 00:13:16,529 --> 00:13:20,099 三好殿は 山川殿に 殊の外 目をかけておいでじゃ。 146 00:13:20,099 --> 00:13:22,402 しっかりと お励みなされませ。 147 00:13:22,402 --> 00:13:26,406 そのお言葉が 何よりの励みとなりまする。 148 00:13:28,107 --> 00:13:30,109 ⚟(足音) 149 00:13:44,657 --> 00:13:49,495 ご息災の由 何よりと存ずる。 150 00:13:49,495 --> 00:13:53,633 して 今日は また 何用あって…。 151 00:13:53,633 --> 00:14:01,074 せんだって 火付盗賊改の 藤巻直七郎なる者に不届きの段があり➡ 152 00:14:01,074 --> 00:14:06,879 新たに この山川安左衛門を 任に就けようかと思うておりまする。 153 00:14:06,879 --> 00:14:11,718 山川殿を火付盗賊改に? 154 00:14:11,718 --> 00:14:14,587 それは 一段とよい! 155 00:14:14,587 --> 00:14:17,390 山川が お役替えとなれば➡ 156 00:14:17,390 --> 00:14:21,761 滝山殿におかれては 何かと ご不便かと存じまして…。 157 00:14:21,761 --> 00:14:23,796 何の不便がございましょう? 158 00:14:23,796 --> 00:14:27,567 火付盗賊改を経て 出世をなされた方は多い。 159 00:14:27,567 --> 00:14:30,470 まことに めでたいことじゃ。 160 00:14:30,470 --> 00:14:35,274 これも 滝山殿のご推挙が あってのこと。 161 00:14:35,274 --> 00:14:38,177 そなたは まことに果報者じゃ。 162 00:14:38,177 --> 00:14:41,147 この上は ご恩返しになりますよう➡ 163 00:14:41,147 --> 00:14:46,619 身命をなげうって お役を全ういたす所存にござりまする。 164 00:14:46,619 --> 00:14:48,921 頼みますぞ。 165 00:14:51,491 --> 00:14:54,961 梅は 大奥へ入ったか。 166 00:14:54,961 --> 00:15:00,566 (伝次郎)へい。 大奥の総取締に いたく気に入られたようで。 167 00:15:00,566 --> 00:15:04,370 フフフ そうか。 168 00:15:09,742 --> 00:15:15,548 ですが 長官 近頃の大奥は質素倹約で➡ 169 00:15:15,548 --> 00:15:19,252 金の回りが悪いと 聞いておりやす。 170 00:15:19,252 --> 00:15:24,123 はあ…。本当に お宝が 眠っているのでしょうか? 171 00:15:24,123 --> 00:15:26,993 かつて 大奥は贅を極めていた。 172 00:15:26,993 --> 00:15:30,396 御用商人は競って 賄を贈り➡ 173 00:15:30,396 --> 00:15:36,936 代々の総取締が 隠し金を積み上げてきたという。 174 00:15:36,936 --> 00:15:44,110 積み上げた金は やがて どこかへ崩れ落ちる。 175 00:15:44,110 --> 00:15:47,947 フフフフ フフ…。 176 00:15:47,947 --> 00:15:50,416 フフフフ…。 177 00:15:50,416 --> 00:16:15,074 ♬~ 178 00:16:15,074 --> 00:16:19,378 梅殿 お香を取り替えるのを お願いしたはずじゃが。 179 00:16:19,378 --> 00:16:21,914 お香… これでは? 180 00:16:21,914 --> 00:16:25,751 違う! 聞いていないと申すか? 181 00:16:25,751 --> 00:16:28,087 はい 申し訳ございません。 182 00:16:28,087 --> 00:16:31,958 梅殿の しくじりで 我らが叱られるのじゃ。 183 00:16:31,958 --> 00:16:35,962 よいのう。 舞が上手なだけで➡ 184 00:16:35,962 --> 00:16:40,666 滝山様のご機嫌をとれて。 ウッフフフ…。 185 00:16:40,666 --> 00:16:44,537 何を騒いでいるのじゃ。 186 00:16:44,537 --> 00:16:48,541 下がりゃ。 (浪路 村雨)申し訳ございません。 187 00:16:56,148 --> 00:17:00,086 市中に「柏木」という かぐわしい香木があるそうじゃ。 188 00:17:00,086 --> 00:17:02,889 そなた ひそかに求めてまいれ。 189 00:17:02,889 --> 00:17:05,791 かしこまりました。 190 00:17:05,791 --> 00:17:09,795 (子供たちの笑い声) ありがとうございました。 191 00:17:43,529 --> 00:17:51,270 ♬~ 192 00:17:51,270 --> 00:17:53,272 ああ…。 193 00:17:56,108 --> 00:17:59,779 次からは 治平の父っつぁんのそば屋が つなぎ場所だ。 194 00:17:59,779 --> 00:18:01,981 承知しました。 195 00:18:04,550 --> 00:18:06,585 どうかしました? 196 00:18:06,585 --> 00:18:10,389 いや おめえとは どっかで…。 197 00:18:12,224 --> 00:18:16,529 ハッ ああ いや… 俺の思い違いだ。 忘れてくんな。 198 00:18:21,233 --> 00:18:23,235 はあ…。 199 00:18:35,381 --> 00:18:41,187 滝山という女が 大奥を意のままにしているそうな。 200 00:18:42,922 --> 00:18:50,663 その滝山に 若年寄の三好出羽守が擦り寄っている。 201 00:18:50,663 --> 00:18:53,265 三好出羽守…。 202 00:18:53,265 --> 00:19:03,342 高家 大沢丹波守 御用商人 西海屋を操っている男です。 203 00:19:03,342 --> 00:19:11,050 なるほど…。 盗賊改 藤巻直七郎は➡ 204 00:19:11,050 --> 00:19:15,254 これに触れて 消されたのかもしれませんね。 205 00:19:17,923 --> 00:19:37,176 ♬~ 206 00:19:37,176 --> 00:19:43,482 本丸を落とす前に 少し 寄り道をしてみるか。 207 00:19:45,251 --> 00:19:49,255 フッフフフ…。 208 00:19:53,959 --> 00:20:00,800 (丹波守)藤巻直七郎? 忘れたわけではござりますまい。 209 00:20:00,800 --> 00:20:03,402 おお おお おお… そういえば➡ 210 00:20:03,402 --> 00:20:08,607 安部殿のご同役に そのような者がおりましたかのう。 211 00:20:08,607 --> 00:20:15,481 かの者は 丹波守殿と西海屋を脅し 金品を巻き上げようとした。 212 00:20:15,481 --> 00:20:17,616 それは まことにござりましょうか? 213 00:20:17,616 --> 00:20:21,954 その詮議をするために 某との対面を望まれたのかな? 214 00:20:21,954 --> 00:20:24,423 そのようなことをするとは いまだ信じられません。 215 00:20:24,423 --> 00:20:28,127 公儀の儀式典礼をつかさどる この大沢丹波守が➡ 216 00:20:28,127 --> 00:20:32,798 御用商人の西海屋と会うのは 務めでござろう。 217 00:20:32,798 --> 00:20:35,701 藤巻は 身の程も知らずに その場へ乗り込み➡ 218 00:20:35,701 --> 00:20:38,971 さも 我らが はかりごとを しているかのように言い立てた。 219 00:20:38,971 --> 00:20:41,307 これは立派な脅しじゃ。 220 00:20:41,307 --> 00:20:43,809 その場で 金品を求めたのでござるか? 221 00:20:43,809 --> 00:20:46,312 もう よかろう。 222 00:20:46,312 --> 00:20:49,815 かの者は 身の潔白を示さんとして 腹を切った。 223 00:20:49,815 --> 00:20:52,318 それで よいではないか。 224 00:20:53,986 --> 00:20:59,158 安部殿も こんな話をしておらずに 見回りでもいたせば どうじゃ。 225 00:20:59,158 --> 00:21:02,862 とかく 物騒な世の中ゆえにのう。 226 00:21:04,930 --> 00:21:09,101 なるほど 西海屋の次は 大沢殿が狙われるやもしれませぬな。 227 00:21:09,101 --> 00:21:12,304 ハ~ハハ! まさか…。 228 00:21:19,278 --> 00:21:23,282 用心いたさねばならぬな…。 229 00:21:23,282 --> 00:21:25,784 ご案じなさいますな。 230 00:21:25,784 --> 00:21:29,288 当分の間 我ら 火付盗賊改方が➡ 231 00:21:29,288 --> 00:21:32,124 この屋敷の外を 見回ってさしあげましょう。 232 00:21:32,124 --> 00:21:34,960 おお~ それはよい! 233 00:21:34,960 --> 00:21:41,133 安部殿 そなた なかなか 気が利くではないか。 よしなにのう。 234 00:21:41,133 --> 00:22:03,255 ♬~ 235 00:22:03,255 --> 00:22:06,258 ここ ここ! 236 00:22:06,258 --> 00:22:08,761 んしょ…。 237 00:22:08,761 --> 00:22:13,098 えっほ えっほ! えっほ えっほ! 238 00:22:13,098 --> 00:22:15,100 よっ…。 239 00:22:20,840 --> 00:22:23,108 いらっしゃいまし。 240 00:22:23,108 --> 00:22:31,417 ♬~ 241 00:22:31,417 --> 00:22:34,320 (丹波守) ヘ~ヘヘヘッ… かわいい。 242 00:22:34,320 --> 00:22:36,956 にゃんにゃん にゃんにゃん 言うな お前。 243 00:22:36,956 --> 00:22:40,426 もっと後ろじゃ。 おっ ちょちょ…。 244 00:22:40,426 --> 00:22:43,329 こんなことをしていて よろしいんですかね? 245 00:22:43,329 --> 00:22:47,967 また怖い旦那が 「けしからぬ!」なんて どなり込んできた日にゃあ…。 246 00:22:47,967 --> 00:22:53,439 案ずるでない! あの たわけ者は もう二度と 口を利かれぬようになったわ。 247 00:22:53,439 --> 00:22:56,308 そら また お気の毒でげすねえ。 248 00:22:56,308 --> 00:23:00,145 減らず口をたたくでない。 何か 面白い趣向はないのか? 249 00:23:00,145 --> 00:23:02,748 任しておいておくんなさいまし。 250 00:23:02,748 --> 00:23:04,950 にゃんにゃん…。 251 00:23:08,254 --> 00:23:14,593 アッハハハ…! ねえさん お頼み申します。 252 00:23:14,593 --> 00:23:27,606 ♬~ 253 00:23:27,606 --> 00:23:29,909 千代菊にございます。 254 00:23:37,116 --> 00:23:43,989 ほう… これはまた 一段とよい。 255 00:23:43,989 --> 00:23:51,196 皆の者… 下がれ 下がれ。 下がりおろう! 256 00:23:54,300 --> 00:23:59,972 ⚟ささっ 千代菊 近う寄れ。 お前の願いは 何でも かなえてやるぞ。 257 00:23:59,972 --> 00:24:02,975 まあ うれしい。 258 00:24:05,577 --> 00:24:12,451 身共は その辺りの商人よりも よほど金を持っておるゆえにのう。 259 00:24:12,451 --> 00:24:18,457 頼りにしてます お大尽様。 フッ…。 260 00:24:20,125 --> 00:24:23,762 でも 近頃は物騒でございますので➡ 261 00:24:23,762 --> 00:24:27,933 お金の置き場所には お気を付けあそばせますように…。 262 00:24:27,933 --> 00:24:31,804 ハハハ… それならば案ずることはない。 263 00:24:31,804 --> 00:24:36,108 我が屋敷の金蔵が 破られることはない。 264 00:24:36,108 --> 00:24:40,612 アッハ… さすがは お大尽様。 265 00:24:40,612 --> 00:24:43,515 私には思いもつかないような仕掛けを➡ 266 00:24:43,515 --> 00:24:48,787 施されておいでなのでしょうねえ。 まあ そんなところじゃ。 267 00:24:48,787 --> 00:24:55,127 身共のほかには 神のみぞ知る。 268 00:24:55,127 --> 00:24:57,796 ウッフフ…。ホホホ…。 オッホホ…。 269 00:24:57,796 --> 00:25:02,067 神のみが? ウフ…。 270 00:25:02,067 --> 00:25:08,774 ⚟ささっ お大尽様 神様…。 271 00:25:11,577 --> 00:25:14,380 また 遊びに来ておくんなせえ。 272 00:25:14,380 --> 00:25:19,084 ここは 役人が踏み込めねえ所ですから 心おきなく…。 273 00:25:19,084 --> 00:25:22,287 そうかい… じゃ。 274 00:25:24,590 --> 00:25:27,626 これが大沢丹波守のお屋敷とはな…。 275 00:25:27,626 --> 00:25:32,097 袖の下だけじゃあ足りずに 中間部屋では ご開帳か。 276 00:25:32,097 --> 00:25:36,769 ヘヘヘ… まあ それだけ 隙だらけってことさ。 277 00:25:36,769 --> 00:25:40,105 はあ ハハハ…。 (戸をたたく音) 278 00:25:40,105 --> 00:25:43,008 おっ…。 279 00:25:43,008 --> 00:25:46,278 お待ちしておりました。 さあ どうぞ こちらへ。 280 00:25:46,278 --> 00:25:49,081 ささささっ どうぞ…。 281 00:25:53,052 --> 00:25:57,990 お前は ここで待っていておくれ。 かしこまりました お師匠様。 282 00:25:57,990 --> 00:26:02,561 あっ すいませんね ハハハ…。 さあ ようござんすね。 283 00:26:02,561 --> 00:26:06,899 壺! 丁目かぶります。 284 00:26:06,899 --> 00:26:11,370 さあさあ お連れさんも ごゆっくりとなさってくださいまし。 285 00:26:11,370 --> 00:26:13,439 ありがとうございます。 286 00:26:13,439 --> 00:26:19,244 ♬~ 287 00:26:19,244 --> 00:26:21,380 ピンゾロの丁。 288 00:26:21,380 --> 00:26:30,589 ♬~ 289 00:26:30,589 --> 00:26:37,763  回想 身共のほかには 神のみぞ知る。 290 00:26:37,763 --> 00:26:39,698 ホホホ…。 291 00:26:39,698 --> 00:26:55,180 ♬~ 292 00:26:55,180 --> 00:26:59,885 はあ… 何でえ 熊さんか。 293 00:27:01,553 --> 00:27:05,858 ここが怪しいぜ。 294 00:27:11,230 --> 00:27:14,066 ⚟またのお越しを。 295 00:27:14,066 --> 00:27:16,902 (粂三)ここの中間部屋が 博打場になってます。 296 00:27:16,902 --> 00:27:19,938 殿様も殿様なら 家来も家来ですよ。 297 00:27:19,938 --> 00:27:22,140 全くだ。 298 00:27:25,911 --> 00:27:28,947 (藤兵衛)大沢丹波守だ。 299 00:27:28,947 --> 00:27:32,784 (弁治)こんな夜中に 町駕籠に乗って どこへ行くんでしょうねえ? 300 00:27:32,784 --> 00:27:37,089 山田様 火付盗賊改方が➡ 301 00:27:37,089 --> 00:27:39,992 高家を取り締まることが できねえってんなら➡ 302 00:27:39,992 --> 00:27:43,395 屋敷を見回るいわれも ねえってもんです。 303 00:27:43,395 --> 00:27:48,767 よっ… えっほ えっほ えっほ えっほ…。 304 00:27:48,767 --> 00:27:53,639 長官には 何かお考えがあるのであろう。 305 00:27:53,639 --> 00:27:59,945 大沢丹波守のために見回るのではない。 そう思って かかるのだ。 306 00:27:59,945 --> 00:28:01,947 (政蔵 粂三 弁治)へい。 307 00:28:03,549 --> 00:28:07,853 では 師匠 ここで。 ちゃんと お帰り。 308 00:28:12,724 --> 00:28:15,427 お待たせしました。 (鉄三)あっ。 309 00:28:20,365 --> 00:28:22,668 (儀兵衛)どうした? 310 00:28:28,073 --> 00:28:32,911 (鉄三)大工小僧 七松。 おめえの仲間か? 311 00:28:32,911 --> 00:28:35,747 ああ 腕利きの盗人さ。 312 00:28:35,747 --> 00:28:39,585 ほう… 百足の鉄三が そう言うんだ。 313 00:28:39,585 --> 00:28:42,921 大したもんだな。 今 どうしてるんだ? 314 00:28:42,921 --> 00:28:47,759 そいつは知らねえが 野郎のことだ。 どこかの しくみで➡ 315 00:28:47,759 --> 00:28:50,562 きっと 何かをたくらんでるに 違えねえや。 316 00:28:57,402 --> 00:29:03,041 さて お大尽様をからかってやるか。 317 00:29:03,041 --> 00:29:06,545 庭の稲荷社に 仕掛けが施してありやす。 318 00:29:06,545 --> 00:29:09,581 ほこらの中が金蔵になってるようで。 319 00:29:09,581 --> 00:29:13,719 みんな ぬかるんじゃあねえぞ。 (一同)へい。 320 00:29:13,719 --> 00:29:20,359 ♬~ 321 00:29:20,359 --> 00:29:25,197 (伝次郎)まず 留造が かぎ縄を投げる。 322 00:29:25,197 --> 00:29:30,569 ♬~ 323 00:29:30,569 --> 00:29:34,906 (伝次郎) そして 蔵の屋根から庭へ下りる。 324 00:29:34,906 --> 00:29:40,379 ♬~ 325 00:29:40,379 --> 00:29:45,217 (伝次郎)そのころ 大沢丹波守は…。 326 00:29:45,217 --> 00:29:47,152 千代菊は ここにいるのじゃな? 327 00:29:47,152 --> 00:29:51,023 はい。 ほかの ねえさん方が知ったら 悋気いたしますので➡ 328 00:29:51,023 --> 00:29:55,260 ここへ そうっと。 分かった… ご苦労であった。 329 00:29:55,260 --> 00:29:58,163 そんなら 折を見て お迎えに上がります。 330 00:29:58,163 --> 00:30:02,367 ああ 頼んだぞ。 ふう…。 331 00:30:15,947 --> 00:30:18,784 千代菊! 332 00:30:18,784 --> 00:30:22,954 待たせたのう。 待ちくたびれました。 333 00:30:22,954 --> 00:30:27,759 ささっ いつものお衣装に…。 分かった 分かった。 334 00:30:29,428 --> 00:31:00,459 ♬~ 335 00:31:00,459 --> 00:31:03,095 おい あっ…。 336 00:31:03,095 --> 00:31:11,603 ♬~ 337 00:31:11,603 --> 00:31:15,273 これ 千代菊… もう 酒はいらぬ。 338 00:31:15,273 --> 00:31:18,777 そう じらすでない。 339 00:31:18,777 --> 00:31:24,950 あ… したたか酔うた…。 340 00:31:24,950 --> 00:31:28,253 千代菊…。 341 00:31:32,290 --> 00:31:34,960 フン くだらない男だねえ。 342 00:31:34,960 --> 00:31:38,296 (いびき) 343 00:31:38,296 --> 00:31:41,967 こいつは何ですかねえ? 344 00:31:41,967 --> 00:31:46,138 遊女からの起請文だ。 起請文? 345 00:31:46,138 --> 00:31:50,008 (留造)遊女が客に 心の証しを立てる文だよ。 346 00:31:50,008 --> 00:31:52,644 客は だまされているとは知らずに➡ 347 00:31:52,644 --> 00:31:57,816 そいつを読んで 鼻の下を伸ばすのさ ハハハ…。 348 00:31:57,816 --> 00:32:06,024 ♬~ 349 00:32:11,763 --> 00:32:14,399 おっ… どうだい? 350 00:32:14,399 --> 00:32:17,936 いや 変わった様子はありやせん。 351 00:32:17,936 --> 00:32:19,938 親分…。 352 00:32:25,277 --> 00:32:28,180 (粂三)あの紋所は 大沢様の…。 353 00:32:28,180 --> 00:32:30,615 そうみてえだな。 354 00:32:30,615 --> 00:32:33,652 また 遊びに出かけるんですかねえ。 355 00:32:33,652 --> 00:32:39,791 いや… 大沢の殿様は 夜遊びに出る時は➡ 356 00:32:39,791 --> 00:32:42,828 お忍び姿で 町駕籠に乗るはずだ。 357 00:32:42,828 --> 00:32:46,565 ということは これから お役目が…。 358 00:32:46,565 --> 00:32:48,967 よほどのことが ねえと➡ 359 00:32:48,967 --> 00:32:52,637 こんな時分に 呼び出されることもねえだろう。 360 00:32:52,637 --> 00:32:56,141 なるほど。 そうですね。 361 00:32:56,141 --> 00:32:59,444 山田様に お知らせを。 (弁治 粂三)へい。 362 00:32:59,444 --> 00:33:13,124 ♬~ 363 00:33:13,124 --> 00:33:15,126 (式部)待て。 364 00:33:18,763 --> 00:33:22,601 火付盗賊改 安部式部である。 365 00:33:22,601 --> 00:33:25,403 その乗り物 検める。 366 00:33:25,403 --> 00:33:30,108 安部式部… ご苦労なことだ。 367 00:33:30,108 --> 00:33:45,123 ♬~ 368 00:33:45,123 --> 00:33:47,158 お前は…。 369 00:33:47,158 --> 00:33:54,432 大沢丹波守 そなたの大切な者を 死に追いやった悪党…。 370 00:33:54,432 --> 00:33:57,936 そやつを なぜ守ってやるのだ? 371 00:34:01,206 --> 00:34:04,242 盗人を捕らえるのが わしの務めだ。 372 00:34:04,242 --> 00:34:11,049 役人の皮をかぶった盗人を まず 捕らまえては いかがかな? 373 00:34:12,817 --> 00:34:16,087 わざわざ それを伝えるために来たか。 374 00:34:16,087 --> 00:34:38,944 ♬~ 375 00:34:38,944 --> 00:34:41,413 (風の音) あっ…。 376 00:34:41,413 --> 00:34:43,615 あっ…。 377 00:34:50,121 --> 00:34:52,924 (足音) (藤兵衛)長官! 378 00:34:55,627 --> 00:34:58,430 やはり 大沢屋敷を 狙っていたようだ。 379 00:34:58,430 --> 00:35:02,634 ええい 捜せ! 捜すのだ! (一同)はっ! 380 00:35:04,235 --> 00:35:06,237 おい! へい! 381 00:35:08,073 --> 00:35:10,875 あっ! あの駕籠です。 382 00:35:22,087 --> 00:35:24,589 くそ…。 383 00:35:49,114 --> 00:35:51,049 申し上げます。 384 00:35:51,049 --> 00:35:55,420 ただいま 当家に このような矢文が…。 385 00:35:55,420 --> 00:35:58,423 矢文? はっ。 386 00:36:09,901 --> 00:36:12,937 あの たわけ者めが! 387 00:36:12,937 --> 00:36:15,640 馬を引け! はっ! 388 00:36:18,076 --> 00:36:20,011 がっ…。 389 00:36:20,011 --> 00:36:25,383 ふう… うう… ああ…。 390 00:36:25,383 --> 00:36:28,753 ん~…。 391 00:36:28,753 --> 00:36:32,090 ちと まどろんだようじゃ。 392 00:36:32,090 --> 00:36:35,927 ああ 千代菊… どれへ いた? 393 00:36:35,927 --> 00:36:39,597 あっ…。 394 00:36:39,597 --> 00:36:45,470 ははあ~ 身共を脅かすつもりじゃな? 395 00:36:45,470 --> 00:36:48,940 これっ 千代菊! 396 00:36:48,940 --> 00:36:50,975 ぐっ…。 397 00:36:50,975 --> 00:36:54,412 ⚟ちっ… あ~れ… いたずらが過ぎるぞ! 398 00:36:54,412 --> 00:36:57,782 ⚟早う開けぬか! 399 00:36:57,782 --> 00:37:00,285 (戸が倒れる音) うわあ! 400 00:37:03,354 --> 00:37:06,057 こっ… これは… みみ… 三好殿。 401 00:37:06,057 --> 00:37:08,560 慮外者めが。 事もあろうに➡ 402 00:37:08,560 --> 00:37:11,463 殿中での装束のまま ここで何をしておる? 403 00:37:11,463 --> 00:37:13,731 いや こっ これは その…。 404 00:37:13,731 --> 00:37:18,570 この ふざけた起請文は何じゃ? 405 00:37:18,570 --> 00:37:20,905 なっ 何故 これを…。 雲霧が➡ 406 00:37:20,905 --> 00:37:23,374 お主の屋敷から盗み出したのじゃ。 407 00:37:23,374 --> 00:37:25,877 雲霧が…。 408 00:37:27,912 --> 00:37:29,948 これは大変じゃ! 409 00:37:29,948 --> 00:37:33,585 みっ 三好殿 何とぞ お助けくださりませ! 410 00:37:33,585 --> 00:37:39,290 もはや 言い逃れはできぬ。 直ちに屋敷に戻り 沙汰を待て。 411 00:37:50,401 --> 00:37:54,272 大沢丹波守は役を降ろされ 隠居。 412 00:37:54,272 --> 00:38:00,078 その上 蟄居を命じられ… これでもう どこへも行けませぬ。 413 00:38:00,078 --> 00:38:06,918 はあ… 屋敷を荒らされたことは 訴え出なんだようじゃな。 414 00:38:06,918 --> 00:38:09,754 不正に ため込んだ物を 盗まれたとて➡ 415 00:38:09,754 --> 00:38:13,625 文句の言いようが ないのでございましょう。 416 00:38:13,625 --> 00:38:15,593 さもあろう。 417 00:38:15,593 --> 00:38:18,363 雲霧には してやられましたが➡ 418 00:38:18,363 --> 00:38:25,069 此度ばかりは 留飲が下がった思いにございます。 419 00:38:25,069 --> 00:38:29,908 大沢丹波守におきましては 某の見込み違い。 420 00:38:29,908 --> 00:38:34,379 何とぞ お許しのほど…。 此度のことで➡ 421 00:38:34,379 --> 00:38:37,916 あの者の底が知れたというのは むしろ幸い。 422 00:38:37,916 --> 00:38:42,587 私の三好殿への信頼が これによって変わることはない。 423 00:38:42,587 --> 00:38:48,092 ありがたき お言葉… 痛み入ります。 424 00:38:48,092 --> 00:38:52,931 時に 山川殿 いよいよ 火付盗賊改として? 425 00:38:52,931 --> 00:38:57,268 はい。 それゆえ お暇乞いに 参ったしだいにござりまする。 426 00:38:57,268 --> 00:39:00,104 お暇乞いとは お情けなきこと。 427 00:39:00,104 --> 00:39:03,341 また 更なるご出世を遂げた 山川殿のお顔を➡ 428 00:39:03,341 --> 00:39:05,276 見せていただきたいものじゃ。 429 00:39:05,276 --> 00:39:10,114 そのためにも 三好様に見込み違いと言われぬよう➡ 430 00:39:10,114 --> 00:39:13,017 務めに精を出す所存にござりまする。 431 00:39:13,017 --> 00:39:15,720 よくぞ申された。 432 00:39:23,061 --> 00:39:27,365 この度 新たに 火付盗賊改に任ぜられました➡ 433 00:39:27,365 --> 00:39:30,068 山川安左衛門にござる。 434 00:39:30,068 --> 00:39:32,103 安部式部でござる。 435 00:39:32,103 --> 00:39:36,741 乱れた世を正し 曇りなき ご政道を取り戻す。 436 00:39:36,741 --> 00:39:43,448 それこそが望み。 どうぞ よしなに願いまする。 437 00:40:02,767 --> 00:40:07,105 俺は 今までの手ぬるい役人どもとは 訳が違うぞ。 438 00:40:07,105 --> 00:40:11,943 まず 雲霧一党を この手で捕らえてくれるわ。 439 00:40:11,943 --> 00:40:13,978 あっしに任しておくんなせえ。 440 00:40:13,978 --> 00:40:17,749 盗人の動きは 誰よりも分かっておりやす。 441 00:40:17,749 --> 00:40:22,654 頼んだぞ。 へい。 442 00:40:22,654 --> 00:40:24,656 わっ…。 443 00:40:27,425 --> 00:40:34,299 さて 山川安左衛門の 世直しの始まりだ。 444 00:40:34,299 --> 00:40:39,637 賊は一人残らず 地獄に送ってやるわ。 445 00:40:39,637 --> 00:40:44,509 フッフフフ…。 446 00:40:44,509 --> 00:40:47,712 ハッハハハ…。 447 00:40:54,819 --> 00:40:59,691 山川安左衛門…。 448 00:40:59,691 --> 00:41:15,206 ♬~ 449 00:41:17,141 --> 00:41:20,979 鬼のような責めで 仲間の名や しくみの全てを吐かせておるとか。 450 00:41:20,979 --> 00:41:24,816 度が過ぎて 失態を招きませぬか? 何事も正義のため。 451 00:41:24,816 --> 00:41:28,119 真心なき正義は 悪ともなりうる。 452 00:41:28,119 --> 00:41:30,955 俺のせいだ! よいか。 453 00:41:30,955 --> 00:41:35,293 つとめにより 我らの義を果たす。 454 00:41:35,293 --> 00:42:55,106 ♬~