1 00:02:00,079 --> 00:02:04,083 (ナレーター)<黒船 この方 泣きの涙に 捨て所なく・ 2 00:02:04,083 --> 00:02:09,088 江戸は ひとしく 針地獄のさま 呈しおり候> 3 00:02:09,088 --> 00:02:15,094 <尽きせぬ この世の恨み一切 いかようなりとも始末の儀・ 4 00:02:15,094 --> 00:02:20,099 請け負い申し 万に一つも しくじりあるまじく候> 5 00:02:20,099 --> 00:02:25,104 <ただし 右の条々 闇の稼業の定書> 6 00:02:25,104 --> 00:02:29,104 <口外法度の仕留人> 7 00:02:33,112 --> 00:02:47,126 ・~ 8 00:02:47,126 --> 00:02:54,133 (ちづ) 《おのれ 平馬! 死ね 死ね》 9 00:02:54,133 --> 00:02:57,133 (ちづ)《平馬め 死…》 10 00:03:02,075 --> 00:03:05,075 《死ね! 死ね!》 11 00:03:15,088 --> 00:03:17,088 (ちづの ため息) 12 00:03:30,103 --> 00:03:37,110 (貢)そう そうだな 64 21 80… 13 00:03:37,110 --> 00:03:39,112 (ちづ) お疲れでございましょう 14 00:03:39,112 --> 00:03:42,115 終わりましたら 後ほど 粗茶でございますが… 15 00:03:42,115 --> 00:03:44,117 あっ どうも 16 00:03:44,117 --> 00:03:46,119 (昌軒) やあ いよいよ あと10日ですな 17 00:03:46,119 --> 00:03:51,124 (ちづ) まあ いらっしゃいませ どうぞ 18 00:03:51,124 --> 00:04:02,124 45 38 26 64 19 00:04:21,087 --> 00:04:26,092 小一郎が 「論語を 30もあげた」と 言って 威張っておりましたが・ 20 00:04:26,092 --> 00:04:29,095 誠でございますか? (昌軒)はぁ 21 00:04:29,095 --> 00:04:33,099 私が お教えしている 漢学に関するかぎり・ 22 00:04:33,099 --> 00:04:37,103 とても 12歳の お子とは 思えぬほどの進み方ですが・ 23 00:04:37,103 --> 00:04:43,109 しかし この度の試験 あまり 楽観なさらぬ方が よろしいかと 24 00:04:43,109 --> 00:04:46,112 でも 歴史や 和算を・ 25 00:04:46,112 --> 00:04:49,115 教えてくださっております 糸井先生は・ 26 00:04:49,115 --> 00:04:52,118 太鼓判を押してくださいました 27 00:04:52,118 --> 00:04:56,122 あの お方は昌平黌の石川先生が・ 28 00:04:56,122 --> 00:05:01,060 「野に隠れた逸材」と 内々に御推薦を下さいました方 29 00:05:01,060 --> 00:05:06,065 ハァ そうでした どうも 私は 取り越し苦労が多くて… 30 00:05:06,065 --> 00:05:10,069 いや 実は 富田様の御子息の 平馬殿の勉学が・ 31 00:05:10,069 --> 00:05:15,074 思ったより 進んでいると 聞いたもので… それで つい… 32 00:05:15,074 --> 00:05:19,078 いや しかし 神様も 罪なことをなさいますなぁ 33 00:05:19,078 --> 00:05:22,081 奥小姓の試験に通る者が せめて 2名ならば・ 34 00:05:22,081 --> 00:05:25,081 私も これほどの心配は せんのですが… 35 00:05:27,086 --> 00:05:30,086 まっ この話は これまで 36 00:05:35,094 --> 00:05:39,098 先生 正直に おっしゃってくださいませ 37 00:05:39,098 --> 00:05:43,098 小一郎は 平馬殿に劣ると お考えでしょうか? 38 00:05:45,104 --> 00:05:49,108 ハァ やはり… 39 00:05:49,108 --> 00:05:53,112 ハァ 小一郎は 幼少のころから・ 40 00:05:53,112 --> 00:05:57,049 平馬殿にだけは どうしても 勝てませんでした 41 00:05:57,049 --> 00:06:01,053 でも 今年こそは 上様お小姓組に入らなければ・ 42 00:06:01,053 --> 00:06:06,058 私 亡き夫に 申し訳が立ちませぬ 43 00:06:06,058 --> 00:06:11,058 先生 何か 手だては ございませんでしょうか? 44 00:06:14,066 --> 00:06:19,071 手だては 無いことは ありませんが・ 45 00:06:19,071 --> 00:06:24,076 世の中というものは 広いものでして 僅かな金で・ 46 00:06:24,076 --> 00:06:28,080 いかなる悩みも 人知れず始末して くれる者が いるそうです・ 47 00:06:28,080 --> 00:06:31,083 例えば 誰かを邪魔だと思ったり・ 48 00:06:31,083 --> 00:06:36,088 殺したいほど 憎んだりしている人がいると・ 49 00:06:36,088 --> 00:06:40,088 その人のために こっそり 力を貸してくれるそうで 50 00:06:43,095 --> 00:06:46,098 あっ これは… 51 00:06:46,098 --> 00:06:52,104 いやぁ どうも 物騒な話になりましたな ハハハ… 52 00:06:52,104 --> 00:06:54,104 ああ… (昌軒の笑い声) 53 00:07:03,049 --> 00:07:07,053 (大吉)おい! だ… 誰なんだよ 俺に用が?・ 54 00:07:07,053 --> 00:07:12,058 おいおい おい ここは 俺んちだぜ 何かの間違いじゃないのか? 55 00:07:12,058 --> 00:07:17,063 (ちづ)代金は 5両と伺いました お支払いいたします 56 00:07:17,063 --> 00:07:21,067 (大吉)な… 何の代金だ ああ? 57 00:07:21,067 --> 00:07:25,071 (ちづ)本所 下水の旗本 富田平十郎の一子 平馬・ 58 00:07:25,071 --> 00:07:30,076 当年とって 12歳になりますが その者を亡き者に… 59 00:07:30,076 --> 00:07:34,080 いいえ その必要は ありませぬ 60 00:07:34,080 --> 00:07:39,085 それより 本日から 10日後の25日 その 1日だけ・ 61 00:07:39,085 --> 00:07:43,089 平馬が どこにも 出られぬように してくだされば いいのです 62 00:07:43,089 --> 00:07:49,095 25日 富田平馬 分かりましたね? 63 00:07:49,095 --> 00:07:51,095 (大吉)お… おーい! 64 00:07:59,038 --> 00:08:03,042 (ちづ)今 お願いしたこと なかったことにしてください・ 65 00:08:03,042 --> 00:08:06,045 我ながら あさましい 忘れてください 66 00:08:06,045 --> 00:08:08,047 (大吉)お… おーい! ちょ… ちょっと 待って・ 67 00:08:08,047 --> 00:08:12,051 あ痛っ! 痛えー ああ 68 00:08:12,051 --> 00:08:18,051 痛えとこみると こいつは ヘヘッ 夢じゃなさそうだな ハハハ… 69 00:08:53,092 --> 00:08:56,095 (お咲)若様は まだ? (又造)ああ 70 00:08:56,095 --> 00:09:00,032 こんなことは 考えたくないが こう 遅いところをみると・ 71 00:09:00,032 --> 00:09:03,035 ひょっとしたら 試験に 入らなかったんじゃないかと 72 00:09:03,035 --> 00:09:06,035 何を言うの 縁起でもない 73 00:09:08,040 --> 00:09:12,044 ・(お咲)奥方様 奥方様 74 00:09:12,044 --> 00:09:16,048 (ちづ)何事です? (お咲)はい あっ… 75 00:09:16,048 --> 00:09:20,048 (小一郎)母上 受かりました 76 00:09:22,054 --> 00:09:25,057 (ちづ)小一郎・ 77 00:09:25,057 --> 00:09:30,057 小一郎 よう やりましたね 78 00:09:32,064 --> 00:09:36,068 (ちづ)さっ 父上に御報告なさい (小一郎)はい 79 00:09:36,068 --> 00:09:53,085 ・~ 80 00:09:53,085 --> 00:09:58,023 小一郎殿 おめでとう (ちづ)御存じでございましたか? 81 00:09:58,023 --> 00:10:00,025 今 耳にしました いや それにしても・ 82 00:10:00,025 --> 00:10:04,029 50人もの競争相手を抜いて ただ1人の合格とは 見事・ 83 00:10:04,029 --> 00:10:06,031 よくやった よくやったな ハハッ 84 00:10:06,031 --> 00:10:09,034 これも 皆 先生のおかげ ありがとうございます 85 00:10:09,034 --> 00:10:13,038 (昌軒)いやいや あっ おっ そうだ 御来客です 86 00:10:13,038 --> 00:10:16,041 今 入るときに 見知らぬ お武家に 呼び止められまして・ 87 00:10:16,041 --> 00:10:18,043 「折り入って 奥方に お話があるゆえ・ 88 00:10:18,043 --> 00:10:21,046 お取り次ぎを願いたい」と 頼まれました 89 00:10:21,046 --> 00:10:25,050 どちら様でしょう? (昌軒)「『石屋の使い』・ 90 00:10:25,050 --> 00:10:27,052 そう言えば 分かる」と おっしゃっておられたが 91 00:10:27,052 --> 00:10:29,052 石屋… 92 00:10:32,057 --> 00:10:35,057 (ちづ) あの… 中根でございますが… 93 00:10:37,062 --> 00:10:43,062 (甚内)約束どおり 富田平馬なる小せがれを 片づけた 94 00:10:46,071 --> 00:10:49,074 何しろ 800石の旗本の せがれだ 95 00:10:49,074 --> 00:10:53,078 屋敷から連れ出すだけでも 楽な仕事じゃなかったし・ 96 00:10:53,078 --> 00:10:58,017 それに やるについちゃ いろいろと物入りがあったんでな 97 00:10:58,017 --> 00:11:01,020 「もう一度 ゆっくりと お前さんと話がしたい」って・ 98 00:11:01,020 --> 00:11:04,023 石屋が言ってるんだ 99 00:11:04,023 --> 00:11:06,025 信じたくなきゃ それでも いい 100 00:11:06,025 --> 00:11:09,028 今夜あたり 小せがれの死体が 出るはずだが・ 101 00:11:09,028 --> 00:11:14,033 まっ それを 確かめたうえで 腹を決めてもらおう 102 00:11:14,033 --> 00:11:18,037 断っとくがな 下手に 誰かに漏らしたりしてみろ 103 00:11:18,037 --> 00:11:20,039 お前さんは もとより・ 104 00:11:20,039 --> 00:11:25,039 お前さんの せがれにまで 傷が付くぞ それを忘れるな 105 00:11:27,046 --> 00:11:30,049 おめでとうございます 106 00:11:30,049 --> 00:11:35,054 おっ ああ それでは いずれ 改めまして 御連絡 申し上げます 107 00:11:35,054 --> 00:11:38,054 失礼をいたしました では 108 00:11:41,060 --> 00:11:45,064 いやぁ よかった 109 00:11:45,064 --> 00:11:48,064 これで 長い間の御苦労も やっと 報われましたねぇ あっ はぁ 110 00:11:50,069 --> 00:11:52,069 さあ どうぞ 111 00:11:55,074 --> 00:11:57,076 (男性)子供じゃねえか (男性)かわいそうに 112 00:11:57,076 --> 00:12:02,076 (男性) ひでえことしやがんなぁ 本当に (女性)ねぇ 113 00:12:07,086 --> 00:12:10,089 (半次)おはようございー ああ 114 00:12:10,089 --> 00:12:14,093 釣りの うまい おじさんってのは この人だぞ 115 00:12:14,093 --> 00:12:18,097 (半次)おじさんは ひでえなぁ 兄ちゃんって 呼んでくれよ 116 00:12:18,097 --> 00:12:21,100 あっしはねぇ 坊や 釣りだけは 誰にも負けねえんだぞ 117 00:12:21,100 --> 00:12:24,103 釣りってのは まず ふなから始まるんだがね・ 118 00:12:24,103 --> 00:12:28,107 ふな こい あゆ はや はぜ かつお にしん・ 119 00:12:28,107 --> 00:12:31,110 鯨から 女へといくんだがね 女にも いろいろと あってね・ 120 00:12:31,110 --> 00:12:34,113 素人と 玄人じゃ 針も違えば 柄も違うんだぞ 121 00:12:34,113 --> 00:12:36,115 おいおい まだ そこまで 教えちゃいないよ 122 00:12:36,115 --> 00:12:38,117 あっ なるほど・ 123 00:12:38,117 --> 00:12:41,117 じゃ まあ 順々に教えてやるから なっ 行こうか 124 00:12:43,122 --> 00:12:46,125 はっ… 125 00:12:46,125 --> 00:12:49,128 どうした? おっ のみが入っちゃった 126 00:12:49,128 --> 00:12:51,130 ちょっと 坊や かいてくれ (小一郎)はい 127 00:12:51,130 --> 00:12:55,134 (半次)エヘヘッ もっと下だ もっと右だ ほら・ 128 00:12:55,134 --> 00:12:58,070 行き過ぎた 行き過ぎた 戻って 戻って あーっ そこだ! 129 00:12:58,070 --> 00:13:03,075 ハハハ… あーっ 気持ちいい! あーっ… 130 00:13:03,075 --> 00:13:23,095 ・~ 131 00:13:23,095 --> 00:13:33,105 ・~ 132 00:13:33,105 --> 00:13:35,105 (弥八)止まれ! 動くんじゃねぇ 133 00:13:38,110 --> 00:13:42,114 あなたは 誰です? (弥八)でけえ声 出すんじゃねぇ 134 00:13:42,114 --> 00:13:44,114 そのまま 絵馬を見てな 135 00:13:46,118 --> 00:13:49,121 俺はな 石屋の使いよ 136 00:13:49,121 --> 00:13:52,124 あの方は どこです? (弥八)フン! 137 00:13:52,124 --> 00:13:55,127 こんなとこへ わざわざ 顔を出すほどの まぬけじゃねえや 138 00:13:55,127 --> 00:13:59,064 あの方を呼んでください (弥八)呼んで どうすんだよ 139 00:13:59,064 --> 00:14:01,066 私は あの晩・ 140 00:14:01,066 --> 00:14:05,070 初めに お願いしたことは お断りしたはずです・ 141 00:14:05,070 --> 00:14:07,072 私は 存じませぬ・ 142 00:14:07,072 --> 00:14:11,076 平馬殿のことは あなた方が 勝手になさったことです 143 00:14:11,076 --> 00:14:13,076 じゃあ お白州で そう言ってみるか? 144 00:14:15,080 --> 00:14:19,084 どうしたい? どうせ 俺は 先の短え体だ 145 00:14:19,084 --> 00:14:24,089 お前の せがれと 出るとこへ出ても いいんだぜ 146 00:14:24,089 --> 00:14:27,092 いくら 欲しいんですか? (弥八)持ってきたのか? 147 00:14:27,092 --> 00:14:29,094 僅かばかり 148 00:14:29,094 --> 00:14:31,096 はなっから そう出りゃ いいんだよ 149 00:14:31,096 --> 00:14:34,099 今日んところは それで 見逃してやる 150 00:14:34,099 --> 00:14:37,099 鼻緒でも直すふりして 金を下へ置きな 151 00:14:45,110 --> 00:14:49,110 (弥八)これから 先 会う場所は ここだ 忘れんなよ 152 00:15:02,061 --> 00:15:07,066 先生 (昌軒)おお これは 153 00:15:07,066 --> 00:15:10,069 ああ あなたも お礼参りですか? 154 00:15:10,069 --> 00:15:15,074 私も 小一郎殿の合格の お祝いに (ちづ)それは 155 00:15:15,074 --> 00:15:20,079 いや どうされました? お顔の色が 良くないが… 156 00:15:20,079 --> 00:15:22,079 (ちづ)え… いいえ 157 00:15:24,083 --> 00:15:28,087 あー おいおい どうしたんだ おい どんどん やってくれ ええ? 158 00:15:28,087 --> 00:15:31,090 よう そのガキが 公方さんの小姓なるってのは・ 159 00:15:31,090 --> 00:15:35,094 そんなに うれしいのかよ お前 何も お前に関わりは ねえだろう 160 00:15:35,094 --> 00:15:39,098 いや まあ そら そうなんだがなぁ (半次)うーん… 161 00:15:39,098 --> 00:15:41,100 俺は あの子が かわいくて しかたがないんだよ 162 00:15:41,100 --> 00:15:44,103 俺たちが とっくの昔に 無くしちまったものを・ 163 00:15:44,103 --> 00:15:47,106 あの子は みんな 持ってる そんな気が するんだなぁ 164 00:15:47,106 --> 00:15:49,108 ハハッ また 始まりやがった ハハハ… 165 00:15:49,108 --> 00:15:52,111 学のあるやつってのは 理屈が 多くて いけねえやなぁ 半次よ 166 00:15:52,111 --> 00:15:55,114 まあまあ 聞いてくれ 小一郎の父親ってのはな・ 167 00:15:55,114 --> 00:15:57,049 お番方の組頭まで 務めた男だったんだが・ 168 00:15:57,049 --> 00:16:00,052 5年前に ぽっくりと 死んじまったんだ (大吉)ふーん 169 00:16:00,052 --> 00:16:04,056 まあ当然 家名断絶になるところを 小一郎が元服するまでは・ 170 00:16:04,056 --> 00:16:07,059 御公儀にて 家名預かりってことに なったんだなぁ (半次)うん 171 00:16:07,059 --> 00:16:10,062 そんな事情もあって あの母親は 一生懸命なんだ 172 00:16:10,062 --> 00:16:13,065 まあ 幸い 家が豊かなんで・ 173 00:16:13,065 --> 00:16:16,068 思ったように 教育を 受けることが できたんだが… 174 00:16:16,068 --> 00:16:19,071 しかし 俺は あの子を見てて つくづく思うなぁ 175 00:16:19,071 --> 00:16:23,075 貧乏ってのは いけねえよ 貧乏ってのは 罪悪だなぁ ああ 176 00:16:23,075 --> 00:16:27,079 そのとおりだよ 貧乏ってのは 罪悪だぞ 177 00:16:27,079 --> 00:16:29,081 ああ いけねえ (半次)いけねえよ これは もう 178 00:16:29,081 --> 00:16:32,084 酒がないのも罪悪だな こりゃなぁ (大吉・貢)うん? 179 00:16:32,084 --> 00:16:35,087 姉ちゃんよー 酒 ちょっと 持ってきてくれよ 180 00:16:35,087 --> 00:16:38,090 あ… かいい… かゆくなっちった えっ またかい? 181 00:16:38,090 --> 00:16:41,093 あー また 始まっちったよ あー かいかいかい… 182 00:16:41,093 --> 00:16:45,097 ちょいと ちょっと ごめんよ おー かゆい あー 痛たた… 183 00:16:45,097 --> 00:16:48,100 いやぁ しかし 何だねぇ あの坊やがよう・ 184 00:16:48,100 --> 00:16:50,102 公方さんの世話するって いうけど・ 185 00:16:50,102 --> 00:16:53,105 まさか のみの食い痕の世話まで するわけじゃねんだろう ハハハッ 186 00:16:53,105 --> 00:16:55,107 そこへいくと 俺は のみの食い痕 かかしちゃったからさ・ 187 00:16:55,107 --> 00:16:57,042 やっぱり 俺は 公方さんより 偉いわけだ 188 00:16:57,042 --> 00:17:00,045 (笑い声) ヒヒッ ざまあ見ろってんだよ 189 00:17:00,045 --> 00:17:04,049 (笑い声) あー 痛たた… かいかいかい… 190 00:17:04,049 --> 00:17:06,051 ちょっと お前 何だよ 断るよ そんなものは 191 00:17:06,051 --> 00:17:08,053 おい かいてくれよ ハハッ 断るよ 192 00:17:08,053 --> 00:17:11,056 (大吉) ばか野郎 お前 そんなもん てめえで かけ! ほらほら… おい 193 00:17:11,056 --> 00:17:17,062 あー ハッ あー かいかいかい… うわーっ かい 194 00:17:17,062 --> 00:17:21,066 そうでしたか… それでは あの夜・ 195 00:17:21,066 --> 00:17:26,066 私がお話しした 大吉とやらの所に 行かれたのですね 196 00:17:28,073 --> 00:17:31,076 魔が差したのでございます 197 00:17:31,076 --> 00:17:34,079 いくら 自分の子供 かわいさとはいえ・ 198 00:17:34,079 --> 00:17:37,079 人様の お子に あんなことを願うとは… 199 00:17:39,084 --> 00:17:41,086 でも これだけは 信じてください 200 00:17:41,086 --> 00:17:46,091 私 すぐ 後悔して やめるように 頼んだのでございます 201 00:17:46,091 --> 00:17:49,094 どうしたら いいでしょう? 202 00:17:49,094 --> 00:17:51,096 お金で済むことでしたら・ 203 00:17:51,096 --> 00:17:53,098 できるだけのことは いたしますが・ 204 00:17:53,098 --> 00:17:56,101 でも このことが 世間に知れまして・ 205 00:17:56,101 --> 00:18:00,038 小一郎に 傷が付くようなことに なりましたら… 206 00:18:00,038 --> 00:18:04,042 いやぁ 私も軽率でした 207 00:18:04,042 --> 00:18:07,045 町で小耳に挟んだことを 真に受けて・ 208 00:18:07,045 --> 00:18:11,045 そのように悪いやつとは 思いもよらぬゆえ… 209 00:18:13,051 --> 00:18:17,055 (昌軒)ちづ殿 この件は 私にも責任があります 210 00:18:17,055 --> 00:18:20,058 どうか 後のことは お任せください 211 00:18:20,058 --> 00:18:22,060 お力を貸してくださいますか? 212 00:18:22,060 --> 00:18:24,060 (昌軒) ちづ殿のためならば できるかぎり 213 00:18:28,066 --> 00:18:31,069 くれぐれも 心配は 御無用 214 00:18:31,069 --> 00:18:47,085 ・~ 215 00:18:47,085 --> 00:18:52,090 (弥八)おい 随分 長かったじゃねえか 首尾はどうだ? 216 00:18:52,090 --> 00:18:54,092 (昌軒)さあ どうですかな 217 00:18:54,092 --> 00:18:57,029 まず 手始めに 30両出せと 言ってごらんなさい 218 00:18:57,029 --> 00:19:00,032 30両? そんなに… (昌軒)大丈夫ですよ 219 00:19:00,032 --> 00:19:03,035 金は いくらでも 出すつもりでいます 220 00:19:03,035 --> 00:19:06,038 (甚内)お主は どうするんだ? 221 00:19:06,038 --> 00:19:13,038 石屋の始末 奥方と会われたら 事ですからね ハハハ… 222 00:19:22,054 --> 00:19:26,054 ごめんなさい (大吉)ああ 223 00:19:30,062 --> 00:19:33,065 墓を作って いただきたいのですが… 224 00:19:33,065 --> 00:19:36,068 (大吉)うん? どんな墓だい? 225 00:19:36,068 --> 00:19:38,070 自分の墓を 作っていただきたいのですが… 226 00:19:38,070 --> 00:19:41,073 (大吉)自分の?・ 227 00:19:41,073 --> 00:19:46,078 ああ… 生きてる人の場合は 名前に こう 朱入れんだけどな 228 00:19:46,078 --> 00:19:50,082 佐島昌軒 人偏の「さ」に「しま」・ 229 00:19:50,082 --> 00:19:54,086 「しょう」は 日が2つ 1軒 2軒の「けん」です 230 00:19:54,086 --> 00:19:58,086 うん まっ いや ひとつきは かかるな 231 00:20:01,026 --> 00:20:03,028 裏の稼業を もう少し 減らしたら・ 232 00:20:03,028 --> 00:20:06,031 早く できるんじゃ ないんでしょうか? (大吉)何ぃ!? 233 00:20:06,031 --> 00:20:09,031 (昌軒)室町3丁目に 金右衛門という金貸しがいます 234 00:20:11,036 --> 00:20:14,039 (大吉)ヘヘヘ… 一体 どういうことでい? 235 00:20:14,039 --> 00:20:17,042 どうか 私の話を聞いてください 236 00:20:17,042 --> 00:20:21,046 昔 あなたに 恨みを晴らして もらった人に 聞いてきたのです 237 00:20:21,046 --> 00:20:27,052 大勢の人の人助けになる仕事です もしも 私に力があったら… 238 00:20:27,052 --> 00:20:31,056 その男のことを 調べてくだすって結構です 239 00:20:31,056 --> 00:20:34,056 そうすれば 納得が… 240 00:20:54,079 --> 00:20:58,079 (大吉)お… おいおい あっ… 241 00:21:00,018 --> 00:21:06,018 3両か ヘヘヘッ 悪くねえな ええ? ヘヘヘ… 242 00:21:08,026 --> 00:21:10,028 (半次)おい こっちだ (大吉)おう 243 00:21:10,028 --> 00:21:12,030 どうだい 分かったか? (半次)いやぁ・ 244 00:21:12,030 --> 00:21:15,033 それが驚いたの何のってな 大体 金貸しなんてものは・ 245 00:21:15,033 --> 00:21:17,035 やなやつだと 相場は決まってるけどよ・ 246 00:21:17,035 --> 00:21:19,037 金右衛門ってじじいほど ひでえのは 聞いたことがないよ・ 247 00:21:19,037 --> 00:21:22,040 ちょいと 返済が遅れただけでもよ すぐに やくざは 使うしな・ 248 00:21:22,040 --> 00:21:25,043 借金のかたに 女を取って さんざん 泣きを見さしたり・ 249 00:21:25,043 --> 00:21:28,046 まあ 小耳に挟んだだけでも 嫌な話が ごまんと出てくるんだよ 250 00:21:28,046 --> 00:21:30,048 今日まで 命がもってるのが 不思議なくらいの・ 251 00:21:30,048 --> 00:21:32,050 じじいなんだよなぁ (大吉)フン! 252 00:21:32,050 --> 00:21:35,053 まっ 一生に一度 あるかないかの いい仕事だねぇ 253 00:21:35,053 --> 00:21:37,055 …で その じじいは どこに いるんだよ? 254 00:21:37,055 --> 00:21:43,061 ほら 頂戴 (大吉)うーん ほら 255 00:21:43,061 --> 00:21:46,064 あれ? 3両の半分が いつから 1両になったんだよ 256 00:21:46,064 --> 00:21:48,066 だって お前 やるのは 俺じゃねえか 257 00:21:48,066 --> 00:21:52,070 調べるのは 俺じゃねえかよ 面白くねえなぁ 258 00:21:52,070 --> 00:21:56,074 大体 直接 手 下すなんてのはよう 戦でいやぁ 足軽雑兵の仕事だよ 259 00:21:56,074 --> 00:21:58,076 頭が悪くたって 顔が悪くたって 誰だって できんじゃねえかよ 260 00:21:58,076 --> 00:22:00,078 何を! (半次)分かった 分かったよ 261 00:22:00,078 --> 00:22:03,081 抑えて 抑えて おじいちゃんちは こっちなんだよ 262 00:22:03,081 --> 00:22:07,081 まあ 来い そこだ 263 00:22:10,088 --> 00:22:13,091 (金右衛門) こりゃあ 何じゃ うん?・ 264 00:22:13,091 --> 00:22:18,096 また わしの いないときに あさりを食おうとしよったんだろ・ 265 00:22:18,096 --> 00:22:23,101 そんな ぜいたくが お前に許されると思ってるのか・ 266 00:22:23,101 --> 00:22:28,106 借金のかたに わしに囲われてる分際で・ 267 00:22:28,106 --> 00:22:31,109 この 恩知らずめが! (女性の泣き声) 268 00:22:31,109 --> 00:22:39,109 (金右衛門) フン! 泣く元気があったら わしの足でも もめ! ほら! 269 00:22:41,119 --> 00:22:45,123 ・(半次)旦那様 旦那様 (金右衛門)誰だ! 270 00:22:45,123 --> 00:22:49,123 お店から 使いに参りました 271 00:22:53,131 --> 00:22:55,131 (くるみを潰す音) 272 00:23:17,088 --> 00:23:20,091 (おきん)ねぇ 聞いた? ゆうべの 室町の金貸し殺し? 273 00:23:20,091 --> 00:23:23,094 卒中で死んだなんていうけどさ 私ゃ どうも・ 274 00:23:23,094 --> 00:23:26,097 どこかの御同業の仕業だと 思うんだ どう思う? 275 00:23:26,097 --> 00:23:31,102 ヘヘヘッ そうかもしれねえな (おきん)なっ! あんたは? 276 00:23:31,102 --> 00:23:35,106 (半次)ふーん そうかもしれねえな うーん 277 00:23:35,106 --> 00:23:37,108 (おきん)何だよ 2人とも 同じようなこと言って… 278 00:23:37,108 --> 00:23:40,111 ゆうべはさぁ あの辺の貧乏人は 赤飯 炊いたっていうけどさぁ・ 279 00:23:40,111 --> 00:23:42,113 一度で いいから あんな 晴れがましい仕事・ 280 00:23:42,113 --> 00:23:46,117 やってみたいよな (一同の笑い声) 281 00:23:46,117 --> 00:23:49,120 (大吉)よう! (おきん)何だ 不景気な面して・ 282 00:23:49,120 --> 00:23:51,122 「やっ!」とか 「おっ!」とか言って 入ってきたら どうなんだよ 283 00:23:51,122 --> 00:23:53,124 なあ! (大吉の笑い声) 284 00:23:53,124 --> 00:23:56,127 (主水)ばか野郎! んなこと言える気分かよ 285 00:23:56,127 --> 00:23:58,063 大吉 (大吉)ああ? 286 00:23:58,063 --> 00:24:02,067 お前 何で あんな どじ踏んだ? (おきん)えっ? 287 00:24:02,067 --> 00:24:05,070 (大吉) おっ ヘヘッ 何の話だよ お前 288 00:24:05,070 --> 00:24:07,070 とぼけやがって 289 00:24:10,075 --> 00:24:13,078 ゆんべの金貸し殺しだ 何だって! 290 00:24:13,078 --> 00:24:18,078 おいおい 八丁堀 お前 気でも狂ったのか おい ヘヘッ 291 00:24:22,087 --> 00:24:24,089 へえ~ おい! 292 00:24:24,089 --> 00:24:28,093 そうかい そこまで しら切るつもりならなぁ・ 293 00:24:28,093 --> 00:24:31,096 こっちだって 出方 変えなきゃいけねえ 294 00:24:31,096 --> 00:24:33,098 番屋まで来い! (半次)まあまあ… 295 00:24:33,098 --> 00:24:35,100 何だよ おい! (半次)ま… 待ってくれよ! 296 00:24:35,100 --> 00:24:38,103 俺たちは 仲間じゃないかよ しょっぴくって 手はないだろうが 297 00:24:38,103 --> 00:24:41,106 笑わせるねい ええ? 298 00:24:41,106 --> 00:24:43,108 半公! え? 何だよ 299 00:24:43,108 --> 00:24:45,110 仲間なら仲間らしくなぁ え? 300 00:24:45,110 --> 00:24:48,113 おいしい仕事は みんなで 山分けするもんだ 301 00:24:48,113 --> 00:24:50,115 1人で こそこそ… ほまち 稼ぎやがって 302 00:24:50,115 --> 00:24:53,118 (おきん)いやぁ だけどさぁ どうして 石屋が やったって… 303 00:24:53,118 --> 00:24:56,121 奉行所になぁ 「下手人は 石屋の大吉だ」って・ 304 00:24:56,121 --> 00:24:58,056 投げ文があったんだい 305 00:24:58,056 --> 00:25:01,059 幸い 俺の係だったから いいようなもんだがな・ 306 00:25:01,059 --> 00:25:04,062 他のやつなら てめえ 今頃 ぶち込まれてるぞ 307 00:25:04,062 --> 00:25:06,062 (おきん)本当にやったのかい? 308 00:25:08,066 --> 00:25:10,068 ああ… (おきん)何だよ! 309 00:25:10,068 --> 00:25:12,070 さっき あたいが聞いたときゃ とぼけやがって! 310 00:25:12,070 --> 00:25:14,072 どんな 仕事だって やるときゃ・ 311 00:25:14,072 --> 00:25:16,074 一応 みんなで相談するっつうのが 最初の約束じゃないか 312 00:25:16,074 --> 00:25:20,078 このまんまじゃ 済まないよ! 313 00:25:20,078 --> 00:25:23,081 (大吉) お… おい 誰かに見られたかな? (半次)そんなはずは ねえだろう・ 314 00:25:23,081 --> 00:25:25,083 あそこには 誰も いなかったじゃねえかよ 315 00:25:25,083 --> 00:25:27,085 (おきん) こらぁ! てめえも やったのか? 316 00:25:27,085 --> 00:25:30,088 半公! ちきしょうー! (半次)あっ いや ちょっ… 317 00:25:30,088 --> 00:25:33,088 ああ あ痛っ 318 00:25:35,093 --> 00:25:38,096 うん? うん? 319 00:25:38,096 --> 00:25:41,099 てめえ! 半公 この野郎! (半次)何だ! 320 00:25:41,099 --> 00:25:43,101 第一 ゆうべの仕事 知ってるのは 3人しかいねえんだ お前 321 00:25:43,101 --> 00:25:45,103 お前と 俺と それから 頼み込んだ野郎だ 322 00:25:45,103 --> 00:25:49,107 俺は お前 自分のこと 町方に差すわきゃねえしな・ 323 00:25:49,107 --> 00:25:51,109 頼んだやつだって 同じだ そうなりゃ お前しかいねえんだ 324 00:25:51,109 --> 00:25:53,111 この野郎 (半次)は? 325 00:25:53,111 --> 00:25:56,114 分け前のこと 根に持ちやがって (半次)えーっ? 326 00:25:56,114 --> 00:25:58,049 お前がやったんだ この野郎 (半次)あーっ! 327 00:25:58,049 --> 00:26:02,053 何ということを言うんだ お前 助けてくれよ 八丁堀! ちょっと 328 00:26:02,053 --> 00:26:04,055 お前は ばかだなぁ (おきん)やれやれやれ… 329 00:26:04,055 --> 00:26:07,055 死ぬまで やれ! この野郎! (半次)助けてくれよ おい 330 00:26:24,075 --> 00:26:29,080 ああ あの方 よく お目にかかるが あれは どなただ? 331 00:26:29,080 --> 00:26:33,084 (又造)「石屋の大吉の使いだ」と いつも おっしゃいますが… 332 00:26:33,084 --> 00:26:37,084 大吉… 石屋の大吉? (又造)はい 333 00:26:39,090 --> 00:26:44,095 ええ 確かに そう おっしゃいます でも 変なんですよ・ 334 00:26:44,095 --> 00:26:48,099 お取り次ぎすると 奥方様は その度に 嫌な顔をなさるんです 335 00:26:48,099 --> 00:26:50,101 そればかりじゃなく…・ 336 00:26:50,101 --> 00:26:54,105 ほら あのとおり 石屋の お使いの お方が帰ると・ 337 00:26:54,105 --> 00:26:59,043 ああして 何か 人目を忍ぶように 出ていかれるんです 338 00:26:59,043 --> 00:27:19,063 ・~ 339 00:27:19,063 --> 00:27:35,079 ・~ 340 00:27:35,079 --> 00:27:37,079 何してんだよ こんなとこで 341 00:27:45,089 --> 00:27:49,093 あれは いたどりの弥八だぜ 342 00:27:49,093 --> 00:27:52,096 どういう やつです? どうも こうも ねえや 343 00:27:52,096 --> 00:27:56,100 ゆすり たかり 何でもござれの げじげじ野郎だ 344 00:27:56,100 --> 00:27:58,100 ゆすり… 345 00:28:00,038 --> 00:28:05,043 ヘヘヘ… ここ 掘れ わんわん 打ち出の小づちだ ええ? 346 00:28:05,043 --> 00:28:09,047 あんまり 素直に出しやがるんでな 気味が悪いくれえだよ 本当 347 00:28:09,047 --> 00:28:12,047 (笑い声) 348 00:28:17,055 --> 00:28:23,061 (甚内)おい 50両も入ったのに たったの3両ってことは ねえだろう 349 00:28:23,061 --> 00:28:27,065 たとえ 小せがれにせよ 俺は 人 一人 あやめてるんだ 350 00:28:27,065 --> 00:28:30,065 せめて 半分は もらいてえなぁ 351 00:28:32,070 --> 00:28:37,075 まだ 返事を聞いちゃいねえだろう (昌軒)する必要は ないでしょう 352 00:28:37,075 --> 00:28:42,080 これで 仕事は 終わったんです 御苦労さまでした 353 00:28:42,080 --> 00:28:45,080 おっ おい! (甚内)くそー! 354 00:28:48,086 --> 00:28:50,088 (利平)お待たせいたしました おう 分かったかい? 355 00:28:50,088 --> 00:28:52,090 (利平) はい 先ほどの お客様ですが・ 356 00:28:52,090 --> 00:28:56,094 中根様 振り出しの 50両の手形を 持参したので・ 357 00:28:56,094 --> 00:29:03,034 現金に 両替したそうでございます えー 他にも 3日前に 30両・ 358 00:29:03,034 --> 00:29:08,039 その前に 20両と 30両 御両替いたしました 359 00:29:08,039 --> 00:29:13,044 うーん するってえと 都合 130両かぁ 360 00:29:13,044 --> 00:29:16,047 今までになぁ 中根さんとこじゃ・ 361 00:29:16,047 --> 00:29:18,049 度々 こういう金の使い方ってのは あったのかい? 362 00:29:18,049 --> 00:29:20,051 (利平)とんでもございません 363 00:29:20,051 --> 00:29:25,051 中根様とは 長いおつきあいですが このようなことは 初めてで はい 364 00:29:32,063 --> 00:29:35,066 (大吉)さあ はい (妙心尼)あっ こちの人 なりませぬ 365 00:29:35,066 --> 00:29:37,068 (大吉)なりませぬも くそも あるかってんだ 366 00:29:37,068 --> 00:29:39,070 (妙心尼)まだ 日のあるうちから… (大吉)何が 日だよ 367 00:29:39,070 --> 00:29:41,070 石屋 368 00:29:43,074 --> 00:29:45,076 聞きたいことがある 表へ出ろ 369 00:29:45,076 --> 00:29:49,080 何だよ お前もかよ 悪かったよ 勘弁してくれよ 370 00:29:49,080 --> 00:29:52,083 今度 いい仕事 入ったら お前たちにも 教えるからよう 371 00:29:52,083 --> 00:29:57,021 いいから 表へ出ろ ハァ しょうがねえな もう… 372 00:29:57,021 --> 00:30:02,021 (妙心尼)こちの人… こちの人も そちの人も なりませぬ 373 00:30:04,028 --> 00:30:07,031 何ぃ!? ゆすり? 汚え やつだな 貴様 374 00:30:07,031 --> 00:30:09,033 貴様って 俺がか? 375 00:30:09,033 --> 00:30:11,035 人の弱みに つけ込んで 金 巻き上げんのが・ 376 00:30:11,035 --> 00:30:14,038 きれいなことだって 言いたいのか おい ちょっ… ちょっと 待てよ おい 377 00:30:14,038 --> 00:30:18,042 断っとくがなぁ 俺は 金輪際 ゆすりなんて やったことはねえぜ 378 00:30:18,042 --> 00:30:21,045 チッ どこの どいつだい そんなこと 言ったやつは 379 00:30:21,045 --> 00:30:26,050 あー くそー! 八丁堀には 朝っぱらから 脅かされるし・ 380 00:30:26,050 --> 00:30:28,052 チッ その上 なりませぬ 邪魔されて・ 381 00:30:28,052 --> 00:30:30,054 今度は ゆすりと きやがった 382 00:30:30,054 --> 00:30:32,056 チッ どこの どいつだい そんなこと 言ったやつは 383 00:30:32,056 --> 00:30:35,056 ここへ 連れてこいってんだ ちきしょう 384 00:30:38,062 --> 00:30:41,065 この屋敷に 見覚えないか? あいにくだったな 385 00:30:41,065 --> 00:30:44,065 俺は 侍なんかに これっぽっちも 縁は ねえよ 386 00:30:51,075 --> 00:30:57,015 やーっ! えい! やっ! えい! やっ! さっ!・ 387 00:30:57,015 --> 00:31:02,020 えい! やっ! さっ!… 388 00:31:02,020 --> 00:31:06,020 あの人だ 知らねえよ 俺は 389 00:31:08,026 --> 00:31:12,030 ああ? ちょっ… ちょっと 待てよ 390 00:31:12,030 --> 00:31:17,035 あれは 確か お前 あの… どっかで 会ったことあるなぁ・ 391 00:31:17,035 --> 00:31:20,035 うーん あの… どこだっけなぁ 392 00:31:22,040 --> 00:31:24,042 うーん… 393 00:31:24,042 --> 00:31:27,045 おい 思い出せないのか? 大事なことなんだぞ 394 00:31:27,045 --> 00:31:30,048 どうしても 思い出してくれ ああ もう そう せかすなよ 395 00:31:30,048 --> 00:31:36,048 今 思い出すからよう ああー どこだったかなぁ… 396 00:31:50,068 --> 00:31:52,068 ああ ちづ殿 397 00:31:55,073 --> 00:31:59,077 (甚内)お前に話がある 398 00:31:59,077 --> 00:32:02,080 あなたとは 関わりがないはずです 399 00:32:02,080 --> 00:32:05,083 そうは いかねえ お前は どう 思おうと・ 400 00:32:05,083 --> 00:32:08,086 俺たちは あの金づるを 手放すつもりは ねえぜ 401 00:32:08,086 --> 00:32:10,088 およしなさい 402 00:32:10,088 --> 00:32:13,091 この一件は 私にとっては 銭金のことでは ないのです 403 00:32:13,091 --> 00:32:18,096 では 何だと言うんだ? (昌軒)あなたたちには 分からない 404 00:32:18,096 --> 00:32:22,100 私には もっと 大きな望みがあるのです 405 00:32:22,100 --> 00:32:25,103 邪魔をすることは 許しません 406 00:32:25,103 --> 00:32:29,107 大きく 出たな 407 00:32:29,107 --> 00:32:32,110 (昌軒)私を ただの儒学者だと 思っているらしいが・ 408 00:32:32,110 --> 00:32:35,113 これでも 元は武士 今のうちに・ 409 00:32:35,113 --> 00:32:38,113 帰った方が いいのではないか? (甚内)うるせえ! 410 00:32:40,118 --> 00:32:42,118 それほど 死にたいのか 411 00:32:48,126 --> 00:32:50,126 やーっ! 412 00:32:52,130 --> 00:32:55,130 (甚内)死ね! あーっ! 413 00:33:04,075 --> 00:33:06,075 あなたは どうする? 414 00:33:08,079 --> 00:33:13,079 小便が… 小便が… ちょっと… 415 00:33:15,086 --> 00:33:18,089 (お咲) 奥方様は 夕刻より お加減が悪く お休みでございますが 416 00:33:18,089 --> 00:33:21,092 おお それは… では ちょっと お見舞いを 417 00:33:21,092 --> 00:33:23,092 (お咲) ちょっと お待ちくださいませ 418 00:33:26,097 --> 00:33:28,099 ありがとう 419 00:33:28,099 --> 00:33:30,101 では あちらに お通しして (お咲)はい 420 00:33:30,101 --> 00:33:33,104 (昌軒)いや そのまま そのまま (ちづ)あ… 421 00:33:33,104 --> 00:33:37,108 お加減が悪いとか… (ちづ)はい 熱が少々 422 00:33:37,108 --> 00:33:39,110 それは いけませんな 423 00:33:39,110 --> 00:33:43,114 実は 石屋のことで ちょっと お話が… 424 00:33:43,114 --> 00:33:50,114 お咲 用があったら呼びますから 下がっていなさい (お咲)はい 425 00:34:00,064 --> 00:34:03,067 良い お知らせです (ちづ)え? 426 00:34:03,067 --> 00:34:07,071 あしたからは もう 二度と 石屋の一味は 現れないでしょう 427 00:34:07,071 --> 00:34:09,073 本当でございますか? 428 00:34:09,073 --> 00:34:11,075 (昌軒)町奉行所にも 手を回しましたゆえ・ 429 00:34:11,075 --> 00:34:15,075 石屋は 遠からず 御用弁になりましょう 430 00:34:17,081 --> 00:34:21,085 ありがとうございます この 10日間・ 431 00:34:21,085 --> 00:34:26,090 生きながら 地獄にいるような 思いでございました 432 00:34:26,090 --> 00:34:33,097 何と お礼を申し上げてよいか… 433 00:34:33,097 --> 00:34:37,101 ちづ殿 私は 己の頭と・ 434 00:34:37,101 --> 00:34:42,106 ここにある 100両しか持たぬ 一介の つまらぬ儒学者です 435 00:34:42,106 --> 00:34:46,110 私は あなたのことを 1年も前から 思い続けてきました 436 00:34:46,110 --> 00:34:50,114 もう その思いを 胸の中に 納めておくことは できんのです 437 00:34:50,114 --> 00:34:55,119 この お金は あなたの物です どうか お納めください 438 00:34:55,119 --> 00:34:58,055 そして 私と めおとになってください 439 00:34:58,055 --> 00:35:02,059 ちづ殿 お頼み申す 440 00:35:02,059 --> 00:35:06,063 ちづ殿 そなたは 私が お嫌いか? 441 00:35:06,063 --> 00:35:09,063 ちづ殿 お頼み申す! 442 00:35:11,068 --> 00:35:13,070 分かりました・ 443 00:35:13,070 --> 00:35:19,070 お心は よく 分かりました お返事は いずれ 後刻 444 00:35:21,078 --> 00:35:23,078 (ちづ)私 今は… 445 00:35:25,082 --> 00:35:31,088 そうですか 分かりました 446 00:35:31,088 --> 00:35:33,090 お体の具合の悪いときに・ 447 00:35:33,090 --> 00:35:36,090 こんな話をして 申し訳ありませんでした 448 00:35:38,095 --> 00:35:44,101 さあ どうぞ もう お休みくだされ (ちづ)はい 449 00:35:44,101 --> 00:35:46,101 (昌軒)さあ 450 00:35:51,108 --> 00:35:53,110 (昌軒)ちづ殿! (ちづ)あっ 451 00:35:53,110 --> 00:35:55,112 (昌軒)私は そなたが好きだ… (ちづ)あっ お放しください 452 00:35:55,112 --> 00:35:57,048 (昌軒)私も 元は武士・ 453 00:35:57,048 --> 00:36:00,051 そなたと めおとになっても 何の不思議もないはずです 454 00:36:00,051 --> 00:36:02,053 人を呼びます (昌軒)この家柄 この格式・ 455 00:36:02,053 --> 00:36:06,057 私は… 私は そなたと めおとになりたいのです 456 00:36:06,057 --> 00:36:09,057 誰か… 人を呼びます 457 00:36:11,062 --> 00:36:14,062 (昌軒)小一郎殿に この姿を見られても いいのか 458 00:36:21,072 --> 00:36:25,076 そなたと 私は 離れられぬ仲だ 459 00:36:25,076 --> 00:36:31,082 共に 富田の小せがれを 殺した仲では ないか 460 00:36:31,082 --> 00:36:34,085 (ちづ)あなたという方は… 461 00:36:34,085 --> 00:36:36,085 今頃 分かったのか 462 00:36:49,100 --> 00:36:51,102 ああ ちくしょう 確かに あの奥方とは・ 463 00:36:51,102 --> 00:36:54,105 どっかで 会ってるはずなんだがな 思い出せねえんだよ 464 00:36:54,105 --> 00:36:57,041 もう この辺まで 出かかってんだけどな… 465 00:36:57,041 --> 00:36:59,043 はーっ くそー! (半次)生まれつき・ 466 00:36:59,043 --> 00:37:02,046 ここが弱いってのは 怖いもんだよ (大吉)何を! 467 00:37:02,046 --> 00:37:07,051 (半次)いやいやいや 何でもないよ こっちの話だよ 468 00:37:07,051 --> 00:37:09,053 ・(足音) 469 00:37:09,053 --> 00:37:13,053 よう! 八丁堀が ゆすり野郎 見つけたから すぐ 集まれってさ 470 00:37:16,060 --> 00:37:18,060 あっ そうだ 思い出した! 471 00:37:20,064 --> 00:37:25,064 (弥八) 薄っ気味悪いね 旦那 こんなとこ 連れ込んで 一体 何の用です? 472 00:37:30,074 --> 00:37:33,074 (せきばらい) 473 00:37:35,079 --> 00:37:38,079 この辺なら もう 誰にも聞かれる心配ねえだろう 474 00:37:40,084 --> 00:37:46,090 兄さんよう お前さん このごろ 上がも 捕まえたって話じゃねえか 475 00:37:46,090 --> 00:37:49,093 い… いや (笑い声) 476 00:37:49,093 --> 00:37:53,097 ごまかさねえでくれぇ ちゃんと ねた 上がってるんだ 477 00:37:53,097 --> 00:37:56,100 頼むぜ 俺にも 一口 乗せてくれよ 478 00:37:56,100 --> 00:38:01,038 ヘヘッ 話って それですかい (弥八と主水の笑い声) 479 00:38:01,038 --> 00:38:03,040 いや 恥ずかしい話だがな・ 480 00:38:03,040 --> 00:38:06,043 俺は このところ すっかり 詰まっちまってよ・ 481 00:38:06,043 --> 00:38:11,048 たばこ銭にも 事欠く始末なんだ 頼むぜ えっ? そう 482 00:38:11,048 --> 00:38:13,050 せめて からくりだけでも 教えてくれ 483 00:38:13,050 --> 00:38:15,052 なーんだ そうは いかねえよ そんな 484 00:38:15,052 --> 00:38:18,055 うーん そう 冷てえこと言わねえでよ 頼むぜ 485 00:38:18,055 --> 00:38:20,057 しつこいぞ 少し 486 00:38:20,057 --> 00:38:25,062 ああ そうかい じゃ 頼まねえや 487 00:38:25,062 --> 00:38:27,064 こうなりゃ 中根の屋敷に乗り込むまでだ 488 00:38:27,064 --> 00:38:30,067 えっ な… 中根って し… 知ってんですかい えっ? 489 00:38:30,067 --> 00:38:33,070 もう 頼まねえよ この野郎! 490 00:38:33,070 --> 00:38:36,073 下手に出りゃあ つけあがりやがって あとで ほえ面かくな! 491 00:38:36,073 --> 00:38:38,075 いえいえいえ ちょっ… ちょっと 待ってくださいよ 492 00:38:38,075 --> 00:38:42,079 んな 急に そう怒りださなくたって いいじゃありませんか ね? ヘッ 493 00:38:42,079 --> 00:38:44,081 いや 実をいうとね あっしも あんまり 細かいこと・ 494 00:38:44,081 --> 00:38:46,083 よく 知らねえんですよ 495 00:38:46,083 --> 00:38:51,088 この件はね 何から何まで あの先生が 仕組んだことです 496 00:38:51,088 --> 00:38:53,090 誰だい その先生ってのは? よう 497 00:38:53,090 --> 00:38:58,090 あそこの せがれを教えてる 佐島昌軒って へぼ学者です 498 00:39:00,030 --> 00:39:03,033 ちくしょう 俺を はめたのは その野郎か (半次)しーっ! 499 00:39:03,033 --> 00:39:05,035 うそじゃねえだろうな 500 00:39:05,035 --> 00:39:07,037 (弥八) 疑うんなら 調べてみなせえよ ああ そうかい 501 00:39:07,037 --> 00:39:09,039 いや そこまで 分かりゃあ・ 502 00:39:09,039 --> 00:39:11,041 後は 俺がやらぁな (弥八の笑い声) 503 00:39:11,041 --> 00:39:13,043 呼び出して すまなかったな (弥八)いえいえ 504 00:39:13,043 --> 00:39:16,046 あばよ (弥八)へい あれー! 505 00:39:16,046 --> 00:39:18,046 (弥八)うっ… 506 00:39:25,055 --> 00:39:33,063 (お咲) あっ… い… 糸井先生! 奥方様が… お… 奥方様が うう… 507 00:39:33,063 --> 00:39:36,066 小一郎殿は このこと 知ってるのか? (お咲)い… いえ 508 00:39:36,066 --> 00:39:41,071 (お咲の泣き声) 509 00:39:41,071 --> 00:39:44,071 昌平黌の石川先生を 呼んできてくれぬか へ… へい 510 00:39:51,081 --> 00:39:56,086 (お咲の泣き声) 511 00:39:56,086 --> 00:40:11,035 ・~ 512 00:40:11,035 --> 00:40:15,035 (おきん) あー もう 何やってんだろうねえ 513 00:40:20,044 --> 00:40:25,049 (半次) 遅かったなぁ あれ 手ぶらか? 514 00:40:25,049 --> 00:40:27,051 (おきん)どうしたんだよ・ 515 00:40:27,051 --> 00:40:30,051 まさか ゆすりの黒幕 ただで 教えたんじゃないだろうね 516 00:40:32,056 --> 00:40:35,059 おい 冗談じゃねえぞ 517 00:40:35,059 --> 00:40:40,064 危うく 食い荒らされそうになった 1, 200石 助けてやったんだい 518 00:40:40,064 --> 00:40:42,066 その礼金となりゃあ どう安く踏んだって・ 519 00:40:42,066 --> 00:40:46,070 100両 下らねえはずだぜ じれったいねぇ 520 00:40:46,070 --> 00:40:49,073 何 ぼんやりしてんだよ! 521 00:40:49,073 --> 00:40:52,076 ねぇ 本当に ろはで 教えちまったのかい? 522 00:40:52,076 --> 00:40:56,080 ちづ殿は 死んだ 死んだ? 523 00:40:56,080 --> 00:40:59,016 自害されたのだ 524 00:40:59,016 --> 00:41:03,020 佐島昌軒に殺されたと いってもいい 525 00:41:03,020 --> 00:41:06,023 それじゃあ お前 1, 200石は 断絶か? 526 00:41:06,023 --> 00:41:10,027 いや 潰されぬように 処置をしてきた 527 00:41:10,027 --> 00:41:15,027 それで 遅くなったんだが 恐らく 急の病ということになるだろう 528 00:41:20,037 --> 00:41:25,042 これはな ちづ殿が 我が子に残した書き置きだが・ 529 00:41:25,042 --> 00:41:29,046 私は これを 故人の遺志に背いて 盗んできた 530 00:41:29,046 --> 00:41:33,050 ここへ来る途中 何度 破り捨てようと思ったか知れぬ 531 00:41:33,050 --> 00:41:37,054 だが それでは ちづ殿の心が・ 532 00:41:37,054 --> 00:41:42,059 本当の心遣いが 誰にも知られずに 終わってしまうと思ってな・ 533 00:41:42,059 --> 00:41:44,059 せめて あんたたちだけでも 聞いてやってくれぬか 534 00:41:47,064 --> 00:41:52,069 始めの方には 佐島昌軒の たくらみが書いてある 535 00:41:52,069 --> 00:41:55,072 やつの目的は ちづ殿の夫になり・ 536 00:41:55,072 --> 00:41:58,072 1, 200石の家を 我が物にすることにあった 537 00:42:02,079 --> 00:42:05,082 「今 振り返ってみても 恐ろしいことですが・ 538 00:42:05,082 --> 00:42:09,086 そのとき 私は 平馬殿の死を願いました」 539 00:42:09,086 --> 00:42:13,090 「あるいは 魔が差したのだと 慰めてくれるかもしれません」 540 00:42:13,090 --> 00:42:16,093 「でも そなたを信じていさえいれば・ 541 00:42:16,093 --> 00:42:21,098 このような恐ろしい考えは 思いもよらぬはずです」 542 00:42:21,098 --> 00:42:25,102 「小一郎 私は 悪い母でした」 543 00:42:25,102 --> 00:42:30,107 (ちづ)「この手で命を縮めたことが 御公儀に知れれば・ 544 00:42:30,107 --> 00:42:33,110 中根の家は お取り潰しになり・ 545 00:42:33,110 --> 00:42:37,114 そなたは 長い苦しみを 背負うことになりましょう」・ 546 00:42:37,114 --> 00:42:43,120 「そして 恐らく そなたは 母を恨むことになりましょうが・ 547 00:42:43,120 --> 00:42:48,125 今の私は こうすることが誠なのです」・ 548 00:42:48,125 --> 00:42:51,128 「この愚かな… 愚かな母が・ 549 00:42:51,128 --> 00:42:54,128 そなたに残せるものは これしか ありません」 550 00:42:56,133 --> 00:43:02,072 (ちづ)「小一郎 私は 若木のように 伸びていく そなたが見たい」・ 551 00:43:02,072 --> 00:43:05,075 「そなたが迎える嫁も見たい」・ 552 00:43:05,075 --> 00:43:09,079 「そなたの子も この手で抱きたい」・ 553 00:43:09,079 --> 00:43:14,084 「そんな ささやかな幸せを 楽しみに生きてきました」・ 554 00:43:14,084 --> 00:43:19,084 「でも もう それも かなわぬ夢になりました」 555 00:43:26,096 --> 00:43:46,116 ・~ 556 00:43:46,116 --> 00:44:06,069 ・~ 557 00:44:06,069 --> 00:44:13,076 ・~ 558 00:44:13,076 --> 00:44:15,076 (小判の飛ぶ音) 559 00:44:17,080 --> 00:44:20,080 これは 奥方の金だ 560 00:44:22,085 --> 00:44:26,089 やつは 俺に 墓を頼みやがった 561 00:44:26,089 --> 00:44:29,089 望みどおり 墓に入れてやろうじゃねえか 562 00:44:39,102 --> 00:44:41,104 さあ どうぞ こちらでございます どうぞ・ 563 00:44:41,104 --> 00:44:46,109 あっ 随分 立派なのが 出来ましてございますな ハハッ・ 564 00:44:46,109 --> 00:44:48,109 こんなに 大きいんでございますよ ええ 565 00:44:50,113 --> 00:44:56,113 さあ さあ (昌軒)ほう これが私の墓か 566 00:44:58,055 --> 00:45:01,055 (昌軒)朱を入れるのを 忘れているではないか 567 00:45:04,061 --> 00:45:06,061 (昌軒)うん? 568 00:45:08,065 --> 00:45:12,065 これは 今日 死んだことに なっているでは ないか 569 00:45:16,073 --> 00:45:19,073 (昌軒)おい! どこへ行った 570 00:45:21,078 --> 00:45:28,078 (昌軒)石屋! 出てこい! おい! 571 00:45:35,092 --> 00:45:47,104 ・~ 572 00:45:47,104 --> 00:45:51,108 そうか 貴様も仲間だったのか 573 00:45:51,108 --> 00:46:11,061 ・~ 574 00:46:11,061 --> 00:46:17,067 ・~ 575 00:46:17,067 --> 00:46:19,069 ここじゃない 向こうだ 向こうだ 向こうだ! 576 00:46:19,069 --> 00:46:22,072 (半次の叫び声) 577 00:46:22,072 --> 00:46:36,072 ・~ 578 00:46:55,105 --> 00:46:58,041 (半次)おっ 見ろよ・ 579 00:46:58,041 --> 00:47:03,046 (大吉)そうか 明日から いよいよ あの子は お城へ上がるんだっけな 580 00:47:03,046 --> 00:47:06,049 (半次)偉くなったら 俺の背中 かいてくれたことなんか・ 581 00:47:06,049 --> 00:47:09,052 忘れちまうだろうな (半次と大吉の笑い声) 582 00:47:09,052 --> 00:47:12,052 (大吉)おおーっ! 釣れた! (半次)ああっ 583 00:47:20,063 --> 00:47:40,083 ・~ 584 00:47:40,083 --> 00:48:00,037 ・~ 585 00:48:00,037 --> 00:48:20,057 ・~ 586 00:48:20,057 --> 00:48:40,077 ・~ 587 00:48:40,077 --> 00:48:53,077 ・~ 588 00:48:57,027 --> 00:49:02,032 <私だって女です 誰にともなく 女は語り始めた> 589 00:49:02,032 --> 00:49:04,034 <本当は さみしかった> 590 00:49:04,034 --> 00:49:06,036 <誰かに すがって 生きていきたかった> 591 00:49:06,036 --> 00:49:11,041 <全ては 悲しみ 泣きもせず 叫びもせず…> 592 00:49:11,041 --> 00:49:15,041 <次週 「暗闇仕留人」に ご期待ください>