1 00:00:02,202 --> 00:00:08,609 ♬~(テーマ音楽) 2 00:00:08,609 --> 00:01:06,300 ♬~ 3 00:01:07,935 --> 00:01:10,604 (マリ子)あんまりです。 どうして 私が声をかけるまで➡ 4 00:01:10,604 --> 00:01:13,273 待っていてくれなかったんですか? (信彦)すまない。 しかし 僕は…。 5 00:01:13,273 --> 00:01:15,943 (茜)そうよ! マリ子さんの口添えだからこそ➡ 6 00:01:15,943 --> 00:01:18,845 会う気にもなったのに これは 信彦のルール違反ね! 7 00:01:18,845 --> 00:01:21,648 いえ いいんです。 8 00:01:24,117 --> 00:01:26,620 もう会えちゃったんですもん。 9 00:01:26,620 --> 00:01:29,122 あとは お二人で話してください。 10 00:01:29,122 --> 00:01:31,625 マリ子さん…。 11 00:01:31,625 --> 00:01:36,430 そのかわり けんかしないでね。 お願いします。 12 00:01:36,430 --> 00:01:38,365 (茜)行かないで! 茜! 13 00:01:38,365 --> 00:01:40,300 (茜)2人だけだと また必ず けんかよ。➡ 14 00:01:40,300 --> 00:01:42,803 それに私は マリ子さんに立ち会ってほしいの。 15 00:01:42,803 --> 00:01:44,738 悪いよ これ以上は。 16 00:01:44,738 --> 00:01:46,740 (茜)ここへ座って。 17 00:01:48,442 --> 00:01:52,980 僕の どこが そんなに嫌になったの? なぜ 2人になるのを避けるんだよ。 18 00:01:52,980 --> 00:01:56,316 そういうふうに 我が物顔されるのが たまらないのよ。 19 00:01:56,316 --> 00:02:00,153 しかし 君はもう僕のものだ! いいえ 誰のものでもないわ。➡ 20 00:02:00,153 --> 00:02:04,925 私は私です。 だけど 僕らは もう他人じゃない。 21 00:02:04,925 --> 00:02:09,596 お互い 相手の自由を認めるっていう話で ああいうことになったんでしょう? 22 00:02:09,596 --> 00:02:11,531 そうとも 僕は君の自由を認めるよ! 23 00:02:11,531 --> 00:02:14,768 だったら 私は 結婚なんか望んでいないわ! 24 00:02:14,768 --> 00:02:16,803 じゃあ なぜ 君は僕と? 25 00:02:16,803 --> 00:02:20,273 好きだったからよ それで十分でしょう? 26 00:02:20,273 --> 00:02:22,209 (信彦)なんという女なんだ 君は…。 27 00:02:22,209 --> 00:02:25,612 (茜)そのとおりよ 結婚する前に気が付いてよかったことね。 28 00:02:25,612 --> 00:02:29,416 (信彦)いや 結婚するんだ! 僕は君を誰にも渡さない!➡ 29 00:02:29,416 --> 00:02:32,953 愛してるんだよ 君を! (茜)だったら このままにしといて! 30 00:02:32,953 --> 00:02:38,125 (信彦)いや 僕はもう 君のうちへ 正式に結婚の申し込みをしたよ。 31 00:02:38,125 --> 00:02:40,060 何ですって!? 32 00:02:40,060 --> 00:02:44,631 今 人を立てて 伊豆の君のお父さんの所へ 行ってもらってる。 33 00:02:44,631 --> 00:02:47,534 僕も ゆうべ 一晩考えての結論だ。 34 00:02:47,534 --> 00:02:50,303 なんていうことをしてくれたのよ あなたは! 35 00:02:50,303 --> 00:02:52,973 父が「うん」って言うわけないのに! しかし 僕らには もう既に➡ 36 00:02:52,973 --> 00:02:55,642 既成事実がある。 父にとっては そんなこと問題じゃないわ。 37 00:02:55,642 --> 00:02:59,146 いいえ 下手をしたら あなたは告訴されるわよ。 38 00:02:59,146 --> 00:03:02,115 告訴? そうよ! 39 00:03:02,115 --> 00:03:05,385 はあ… もう おしまいだわ。 40 00:03:05,385 --> 00:03:09,923 私は絶対に連れ戻されて もう二度と東京へは出してもらえないわ。 41 00:03:09,923 --> 00:03:12,759 そんな…。 いいえ。➡ 42 00:03:12,759 --> 00:03:16,396 あなたたちは 私の父を知らないからよ。 43 00:03:16,396 --> 00:03:19,266 私が生まれた時には もう結婚相手を決めた➡ 44 00:03:19,266 --> 00:03:21,201 そういう人なのよ。 45 00:03:21,201 --> 00:03:24,604 愛してるのかい? 君は その男を。 誰が! 46 00:03:24,604 --> 00:03:31,111 だけど 絵を描くことは許しても 結婚だけは絶対に…!➡ 47 00:03:31,111 --> 00:03:33,413 どうしてくれるのよ 信彦!➡ 48 00:03:33,413 --> 00:03:36,783 勝手に独走して 私を どんな窮地に追い込んだと思ってるの!?➡ 49 00:03:36,783 --> 00:03:40,654 責任を取ってちょうだい! もちろんだとも。 50 00:03:40,654 --> 00:03:43,657 駄目よ…。 51 00:03:43,657 --> 00:03:46,426 父は大地主で山も持ってるし➡ 52 00:03:46,426 --> 00:03:50,130 議員をやってるから 命令を聞く人は いくらでもいるのよ。 53 00:03:50,130 --> 00:03:52,432 そういう人たちから 私を守れると思うの? 54 00:03:52,432 --> 00:03:58,238 守ってみせるとも。 それが僕の愛の証しだ! 55 00:03:58,238 --> 00:04:01,241 愛の… 証し? 56 00:04:01,241 --> 00:04:03,243 ああ そうだ。 57 00:04:05,011 --> 00:04:07,013 茜さん。 58 00:04:09,382 --> 00:04:14,888 応えてちょうだい 今の この信彦さんの気持ちに正直に。 59 00:04:20,127 --> 00:04:23,597 ありがとう マリ子さん。 60 00:04:23,597 --> 00:04:28,101 私 信彦に懸けてみるわ。 61 00:04:28,101 --> 00:04:30,137 茜さん。 62 00:04:30,137 --> 00:04:34,407 お人形みたいに 家のために結婚するくらいなら 私➡ 63 00:04:34,407 --> 00:04:36,943 信彦の今の言葉に懸けてみます。 64 00:04:36,943 --> 00:04:39,146 茜…。 65 00:04:41,414 --> 00:04:44,284 (茜)本当に ありがとう。 66 00:04:44,284 --> 00:04:47,954 あとは 2人で話し合ってみるわ。 67 00:04:47,954 --> 00:04:50,157 お願いします。 68 00:04:52,826 --> 00:04:57,430 お幸せに。 本当に ありがとう マリ子さん。 69 00:04:57,430 --> 00:05:01,434 <マリ子の絵は 2人の激しい愛の渦に巻き込まれ➡ 70 00:05:01,434 --> 00:05:04,237 一時中断となりましたが➡ 71 00:05:04,237 --> 00:05:10,944 マチ子の漫画は 全国の人々に 晴れがましくデビューしておりました> 72 00:05:13,880 --> 00:05:16,783 (加津子)ばって 大したもんやね~ マチ子ちゃんも。 73 00:05:16,783 --> 00:05:18,785 (千代)うちは マリ子嬢さんの方が先に➡ 74 00:05:18,785 --> 00:05:20,787 名ば あげなさると 思うとりましたとやけん。 75 00:05:20,787 --> 00:05:23,089 (トミ子) 何ば言うとるとね お千代ねえやは。 76 00:05:23,089 --> 00:05:27,594 マリ子さんの方は もう福岡新聞の金賞ば取ったとばい。 77 00:05:27,594 --> 00:05:32,265 どげんふうになるか分からんかった マチ子さんも こげん道に進むなんて➡ 78 00:05:32,265 --> 00:05:34,201 ほんなごと すばらしいことじゃなかね。 79 00:05:34,201 --> 00:05:39,139 本当に。 日暮里の兄も さぞ鼻の高かことでしょう。 80 00:05:39,139 --> 00:05:41,608 あっ そげんいやぁ ご隠居様は? 81 00:05:41,608 --> 00:05:44,945 はい もう今朝から 電報局へ 祝電打ちに行くやら➡ 82 00:05:44,945 --> 00:05:46,880 この本ば 10冊も買い込んで➡ 83 00:05:46,880 --> 00:05:50,116 お知り合いのうちへ 自慢たらたら 配って歩いとりなさいます。 84 00:05:50,116 --> 00:05:52,819 (笑い声) 85 00:05:58,291 --> 00:06:00,227 この度は ありがとうございました。 86 00:06:00,227 --> 00:06:03,897 あの~ 本来なら 母が伺うべきところなんですが➡ 87 00:06:03,897 --> 00:06:06,566 今日は あいにく 風邪で伏せっておりますもので。 88 00:06:06,566 --> 00:06:08,501 (マチ子)マー姉ちゃん…。 しかたないでしょう? 89 00:06:08,501 --> 00:06:11,905 お忙しい先生に うつされたら お仕事に どんな差し支えがあるか➡ 90 00:06:11,905 --> 00:06:14,374 分からないもの。 (水泡)いや いいんだよ いいんだよ。 91 00:06:14,374 --> 00:06:17,277 僕の体はね ちょっとぐらいの風邪なんかね➡ 92 00:06:17,277 --> 00:06:20,080 そっちの方で逃げていってしまうように 出来てるんだから。 93 00:06:20,080 --> 00:06:22,115 それより お母さん 大変だね。 94 00:06:22,115 --> 00:06:24,918 いえ 本当に申し訳ございません。 95 00:06:24,918 --> 00:06:27,821 いや そんな お気を遣うんじゃないよ。 96 00:06:27,821 --> 00:06:31,391 それより お母さん お風邪じゃあ お赤飯 どうしたの? 97 00:06:31,391 --> 00:06:34,594 はあ? あの… お赤飯って? 98 00:06:34,594 --> 00:06:38,265 あれ? お赤飯炊いて お祝いしてないの? 君たち。 99 00:06:38,265 --> 00:06:41,268 はい。 100 00:06:41,268 --> 00:06:46,773 ハハハハハッ! こりゃあ あんた方 大物だ! あの…。 101 00:06:46,773 --> 00:06:49,609 あのね。 はい。今度の「少女倶楽部」は➡ 102 00:06:49,609 --> 00:06:54,781 いいかい? マチ子さんにとっては 初めて 世に問う処女作でしょう? はい。 103 00:06:54,781 --> 00:06:59,119 ってことはね 普通はね 初めて雑誌に載った時には➡ 104 00:06:59,119 --> 00:07:01,354 お赤飯を炊いて お祝いすることになってんの。 105 00:07:01,354 --> 00:07:05,892 あっ そうだったんですか。 ちっとも知らなかったもので。 106 00:07:05,892 --> 00:07:07,827 いいよ いいよ うちで炊いてやるから。 107 00:07:07,827 --> 00:07:10,563 いえ そんな… ねえ。 はい。 108 00:07:10,563 --> 00:07:12,899 駄目 駄目 駄目 駄目。 こういうのは縁起物だから➡ 109 00:07:12,899 --> 00:07:16,569 やらなくちゃいけないの。 はあ。 110 00:07:16,569 --> 00:07:19,606 均ちゃん! 均五郎! ⚟(均)は~い! 111 00:07:19,606 --> 00:07:24,911 あっ いけない! あいつ のらくろのモデル やりっぱなしで…。 112 00:07:24,911 --> 00:07:28,581 (均)先生 いいんですか? これは。 (水泡)もういいよ もういいよ。 113 00:07:28,581 --> 00:07:32,085 均ちゃん お赤飯 炊いてくんない? えっ? はい! 114 00:07:32,085 --> 00:07:36,923 えっ あの 均五郎ちゃんが… いや 大宗さんが お炊きになるんですか? 115 00:07:36,923 --> 00:07:41,094 (水泡)いや 今日はね うちの奥さん ちょっと外出中なんだよ。 116 00:07:41,094 --> 00:07:44,130 いえ でも 私たち なんとかやりますから。 117 00:07:44,130 --> 00:07:46,399 (水泡)いや 駄目 駄目 駄目 駄目。 118 00:07:46,399 --> 00:07:49,102 これは あの みんなに祝ってもらうことに 意味があるんだから➡ 119 00:07:49,102 --> 00:07:51,404 そんな遠慮なんかしちゃ駄目なんだ。 120 00:07:53,606 --> 00:07:57,277 あ~ 驚いた。 一時は どうなることかと思った。 121 00:07:57,277 --> 00:07:59,779 だけど マー姉ちゃんのうそつきには 驚いたな~。 122 00:07:59,779 --> 00:08:01,715 うちが? いつ うそを? 123 00:08:01,715 --> 00:08:04,217 風邪どころか お母様 ピンピンしてんじゃないの。 124 00:08:04,217 --> 00:08:07,554 だからって ああでも言わないと 先生に申し訳ないでしょ? 125 00:08:07,554 --> 00:08:09,489 母親が知らんぷりだなんて。 126 00:08:09,489 --> 00:08:12,225 だけど 今後のこともあるから 一度はっきり言った方がいいのよ。 127 00:08:12,225 --> 00:08:14,894 自分で選んだ道を 自分で歩きだしたら➡ 128 00:08:14,894 --> 00:08:18,765 人を当てにしないで 一人で歩きなさい。 そう おっしゃってました。 129 00:08:18,765 --> 00:08:23,970 やっぱり 世間の母親とは ちょっと違うみたいね。 でしょう? 130 00:08:27,073 --> 00:08:30,377 (ヨウ子)おいしい! うん おいしい! 131 00:08:30,377 --> 00:08:34,581 でも やっぱり 心がとがめるな。 お母様に残しといてあげればよかった。 132 00:08:34,581 --> 00:08:38,451 情け無用。 私 今 思い出してたんだ。 何を? 133 00:08:38,451 --> 00:08:40,453 そういう人なのよ あの人は。 134 00:08:40,453 --> 00:08:42,455 マー姉ちゃんが金賞取った時だって➡ 135 00:08:42,455 --> 00:08:44,924 牛尾のおば様が お赤飯 炊いてくださったのよ。 136 00:08:44,924 --> 00:08:49,763 記憶力いいのね~。 そう つまんないことだけはね。 137 00:08:49,763 --> 00:08:53,633 あっ そうだ。 牛尾のおばちゃまたちから 電報が来てるの。 138 00:08:53,633 --> 00:08:55,935 えっ 電報が? (ヨウ子)うん。 139 00:08:55,935 --> 00:09:00,707 はい。 それから こっちは マー姉ちゃんへのお手紙。 140 00:09:00,707 --> 00:09:02,742 あっ 茜さんからだ。 141 00:09:02,742 --> 00:09:05,044 ねえ こっち 祝電よ! ねえ ねえ 見て 見て! 142 00:09:05,044 --> 00:09:07,080 お千代ねえやと トミ子さん! 143 00:09:07,080 --> 00:09:09,215 うわ~ みんな 見てくれたんだ~。 144 00:09:09,215 --> 00:09:11,551 よかったね マチ子。 うん。 145 00:09:11,551 --> 00:09:13,486 ちゃんと お返事 書いときなさいよ 皆さんに。 146 00:09:13,486 --> 00:09:15,422 書く 書く! 頑張んなくちゃ! 147 00:09:15,422 --> 00:09:17,624 じゃあ ちょっと。 148 00:09:32,372 --> 00:09:36,910 (茜)「マリ子さん 本当に ごめんなさい。➡ 149 00:09:36,910 --> 00:09:40,747 私は信彦と東京を去ることにしました。➡ 150 00:09:40,747 --> 00:09:45,085 なんとか あの絵だけは 一緒に完成を見たいと思いましたが➡ 151 00:09:45,085 --> 00:09:48,955 父との話が こじれたのです。➡ 152 00:09:48,955 --> 00:09:54,260 私の中には 触れるもの全てを壊す 魔性が潜んでいるのでしょうか。➡ 153 00:09:54,260 --> 00:09:58,131 私が あなたに描いていただいた 理由の一つは それでした。➡ 154 00:09:58,131 --> 00:10:01,601 あなたの 全く素直な 汚れのない目で➡ 155 00:10:01,601 --> 00:10:05,105 あるがままに 私を描いてほしかったのです。➡ 156 00:10:05,105 --> 00:10:07,407 そして それは➡ 157 00:10:07,407 --> 00:10:13,780 私の青春が あの絵の中に 永遠に とどめられることにもなったでしょう」。 158 00:10:13,780 --> 00:10:17,650 茜さん…。 159 00:10:17,650 --> 00:10:19,652 (茜)「本当に ごめんなさい。➡ 160 00:10:19,652 --> 00:10:22,489 でも あなたなら あなたの東京を➡ 161 00:10:22,489 --> 00:10:25,492 また別なもので きっと表現なさる。➡ 162 00:10:25,492 --> 00:10:28,128 そう私は確信しています。➡ 163 00:10:28,128 --> 00:10:30,430 ご成功を祈ります。➡ 164 00:10:30,430 --> 00:10:36,436 落ち着いたら連絡しますが しばらくの間 さようなら」。 165 00:10:42,642 --> 00:10:46,813 ⚟マー姉ちゃん? マー姉ちゃん! 166 00:10:46,813 --> 00:10:48,748 何があったのよ マー姉ちゃん! 167 00:10:48,748 --> 00:10:51,651 大丈夫 夕方までには帰ってくるから。 じゃあね! 168 00:10:51,651 --> 00:10:53,987 マー姉ちゃん!? 169 00:10:53,987 --> 00:11:18,778 ♬~ 170 00:11:18,778 --> 00:11:22,582 茜さん… 一体 どこへ…。 171 00:11:26,653 --> 00:11:28,788 (はる)原稿料って 何のこと? 172 00:11:28,788 --> 00:11:32,125 「少女倶楽部」に載った あの漫画のお金ですって。 173 00:11:32,125 --> 00:11:34,961 あれで お金を下さったの? ええ。 174 00:11:34,961 --> 00:11:37,430 先生から お姉ちゃんが預かったんだけど。 175 00:11:37,430 --> 00:11:43,236 そう。 それでは ありがたく頂いておきましょうね。 176 00:11:43,236 --> 00:11:45,972 ろくに学校にも行けない子供たちのことを 思ったら➡ 177 00:11:45,972 --> 00:11:49,442 こんなに幸せなことはありませんものね。 178 00:11:49,442 --> 00:11:52,145 それから 日暮里の伯父さんがいらして➡ 179 00:11:52,145 --> 00:11:55,648 今晩は 伯父さんが一席持ちますって。 まあ。 180 00:11:55,648 --> 00:12:00,920 一席って ごちそうのことよね? そうよ あなたのためでしょう きっと。 181 00:12:00,920 --> 00:12:03,590 何だか もう みんな張り切ってしまって。 182 00:12:03,590 --> 00:12:07,393 すごいんですって 棟梁や植辰さんまで。 183 00:12:07,393 --> 00:12:12,899 いいことしたわね あなたも。 初めて。 えっ? 184 00:12:16,936 --> 00:12:21,808 <マリ子にとって 未完成に終わってしまった「私の東京」は➡ 185 00:12:21,808 --> 00:12:27,280 やって来たチャンスの神が 引き返していってしまったような➡ 186 00:12:27,280 --> 00:12:31,618 そんな予感を感じさせたのです> 187 00:12:31,618 --> 00:12:46,132 ♬~ 188 00:12:58,444 --> 00:13:00,747 マー姉ちゃん! 189 00:13:09,922 --> 00:13:11,858 どうしたの 一体? 190 00:13:11,858 --> 00:13:15,261 玄関に書いてた手紙 読まなかった? 読んだ。 191 00:13:15,261 --> 00:13:17,196 だったら どうして来ないの? 192 00:13:17,196 --> 00:13:20,933 酒田のおじさんとこで みんな待ってるよ。 193 00:13:20,933 --> 00:13:24,270 茜さんがね… いなくなったの。 194 00:13:24,270 --> 00:13:26,939 いなくなった? うん。 195 00:13:26,939 --> 00:13:29,275 どういうこと? それ。 196 00:13:29,275 --> 00:13:35,081 いなくなったの。 とにかく 私の前から…。 197 00:13:38,418 --> 00:13:41,287 あれほど 夕方には帰る って言ってたから➡ 198 00:13:41,287 --> 00:13:44,957 何かあったんじゃないかなと思ってたんだ 私。 199 00:13:44,957 --> 00:13:48,294 ごめんね でも…。 200 00:13:48,294 --> 00:13:50,296 そうよ ひどすぎるよ。 201 00:13:50,296 --> 00:13:54,967 あんなに一生懸命だった マー姉ちゃんを 途中で ほっぽり出すなんて! 202 00:13:54,967 --> 00:13:59,639 うち 今度会ったら ひどい目に遭わせてやる!マチ子。 203 00:13:59,639 --> 00:14:05,378 そんかわり こんな絵 こっちから捨てちゃいなさいよ。 204 00:14:05,378 --> 00:14:07,313 マー姉ちゃんの東京だったら➡ 205 00:14:07,313 --> 00:14:10,316 まだまだ これから いくらでも発見できるよ。 206 00:14:13,086 --> 00:14:15,021 あ痛。 207 00:14:15,021 --> 00:14:17,957 痛ければ正気の証拠。 208 00:14:17,957 --> 00:14:19,959 さあ 一緒に行こう。 209 00:14:19,959 --> 00:14:22,261 あんな変な人種より マー姉ちゃんが好きな➡ 210 00:14:22,261 --> 00:14:25,264 お江戸の人たちが待ってるよ。 211 00:14:25,264 --> 00:14:30,002 そろそろ 植辰さんの「かっぽれ」と 栄一さんのウグイスが聞こえる頃だ。 212 00:14:30,002 --> 00:14:32,972 ほら! うん。 213 00:14:32,972 --> 00:14:37,610 元気出して。 うちがいるでっしょう? こんうちが! 214 00:14:37,610 --> 00:14:42,281 そうだったね。 そうですとも。 さあ! 215 00:14:42,281 --> 00:14:53,593 ♬~