1 00:00:02,202 --> 00:00:08,942 ♬~(テーマ音楽) 2 00:00:08,942 --> 00:01:06,633 ♬~ 3 00:01:08,268 --> 00:01:12,773 <さて 出征当日の朝となりました> 4 00:01:14,942 --> 00:01:17,277 ⚟(大造)お~い 天海さん! 5 00:01:17,277 --> 00:01:20,614 (マリ子)あら 日暮里のおばあ様! 6 00:01:20,614 --> 00:01:22,950 (大造)はあ よかった よかった 間に合ったぜ おっ母さん! 7 00:01:22,950 --> 00:01:25,986 (タマ)おや まあ たどん屋の旦那さんと ご隠居さん! 8 00:01:25,986 --> 00:01:29,623 いや~ おふくろがね 一番に お守りを頂くってね➡ 9 00:01:29,623 --> 00:01:33,493 こう 言い張るもんだからね 起き抜けに水天宮さん寄ったんだけどね➡ 10 00:01:33,493 --> 00:01:36,797 乗り物が混んじまってね もう 遅れたら一大事だとね➡ 11 00:01:36,797 --> 00:01:39,132 ハラハラしどおしでね ここへ駆けつけたんですぜ! 12 00:01:39,132 --> 00:01:41,435 それは まあ まあ。 13 00:01:41,435 --> 00:01:45,305 (ウメ)それじゃあ 天海さん これは水天宮様のお札なんだからね。 14 00:01:45,305 --> 00:01:47,240 (新八郎) あっ ちょっと待ってくださいよ。➡ 15 00:01:47,240 --> 00:01:51,111 水天宮さんっつったら あれは確か… 安産の神様ですね。 16 00:01:51,111 --> 00:01:55,949 (マドカ)そう! そうですわよ 確かに安産! 安産の! 17 00:01:55,949 --> 00:01:59,820 冗談言っちゃいけないよ! 何を言ってんだい あんたたちは! 18 00:01:59,820 --> 00:02:01,755 (均)俺も そう聞いたな…。 19 00:02:01,755 --> 00:02:04,257 ちっ! それで江戸っ子が聞いてあきれるよ! 20 00:02:04,257 --> 00:02:06,259 おっ母さん 何も こんな時に 粋がることねえじゃねえか! 21 00:02:06,259 --> 00:02:08,929 てやんでえってえんだよ! ええっ? いいかい? 22 00:02:08,929 --> 00:02:13,600 水天宮様ってのはね 昔っから 水の神様なんだ。 ええ? 23 00:02:13,600 --> 00:02:16,503 だから船乗りは もう ずっと前から ねっ? 24 00:02:16,503 --> 00:02:19,773 海路の安全のために このお札を受けるもんなんだよ! 25 00:02:19,773 --> 00:02:23,643 そのとおりですとも! ご隠居様 ありがとう存じました。 26 00:02:23,643 --> 00:02:26,947 このとおりです。 27 00:02:26,947 --> 00:02:28,882 頑張ってくるんだよ。 ええ? 28 00:02:28,882 --> 00:02:34,821 船が沈んでもね これさえ首にかけてれば 溺れることはないんだから。 ええ? 29 00:02:34,821 --> 00:02:38,959 (朝男)へい ご隠居さん。 このお札さえありゃあね 百人力だよ。 30 00:02:38,959 --> 00:02:43,130 どんなべっぴんな乙姫様が 海の底から おいで おいでをしなすっても➡ 31 00:02:43,130 --> 00:02:45,065 あっしは行きません! 32 00:02:45,065 --> 00:02:47,434 いいこと言うよ 色男! ありがとう! 33 00:02:47,434 --> 00:02:50,303 (笑い声) 34 00:02:50,303 --> 00:02:53,640 (智正)さあさあ… それじゃあ あの 見送りの方々が来る前に➡ 35 00:02:53,640 --> 00:02:56,977 写してしまいましょう。 そうだ 記念写真だ! 集合 集合 集合! 36 00:02:56,977 --> 00:03:00,747 え~ 天海さん 真ん中に座ってください。 じゃあ お母さんは 横へどうぞ。 37 00:03:00,747 --> 00:03:03,650 えっと こちら隣には…。 あっ ちょっと待って。 マリ子さん。 38 00:03:03,650 --> 00:03:08,922 天海君の一番の妹なんだ 横にぴったり並んで写っとくれ。 はい。 39 00:03:08,922 --> 00:03:12,759 (はる)どうぞ 天海さんを お守りくださいまし。➡ 40 00:03:12,759 --> 00:03:19,633 あの すばらしい天海さんに どうぞ 人殺しをさせないでくださいまし。 41 00:03:19,633 --> 00:03:26,339 そのためには 私の この命を分かち合うことをいといません。 42 00:03:30,944 --> 00:03:36,817 (在郷軍人)それでは 天海朝男君の 武運長久を祈って➡ 43 00:03:36,817 --> 00:03:40,954 万歳三唱を行います。 44 00:03:40,954 --> 00:03:44,791 天海朝男君 万歳~! (一同)万歳~! 45 00:03:44,791 --> 00:03:50,130 (一同)万歳~! 万歳~! 46 00:03:50,130 --> 00:03:55,302 (一同)♬「天に代りて 不義を打つ」 47 00:03:55,302 --> 00:04:00,907 ♬「忠勇無双の我が兵は」 48 00:04:00,907 --> 00:04:04,377  心の声 (朝男)マリッペ 俺はな➡ 49 00:04:04,377 --> 00:04:07,748 おめえさんたちの幸せを守るためにゃあ➡ 50 00:04:07,748 --> 00:04:11,251 この命 惜しいたぁ ちっとも思ってねえんだぜ。➡ 51 00:04:11,251 --> 00:04:17,757 そのかわり どんなことがあっても へこたれるんじゃねえぞ。➡ 52 00:04:17,757 --> 00:04:22,395 それから マチッペ しっかりな。➡ 53 00:04:22,395 --> 00:04:27,934 ヨウ子ちゃん おっ母さんを頼んだぜ。➡ 54 00:04:27,934 --> 00:04:33,273 均五郎さんよ 俺はもう 何も言うことはねえ。➡ 55 00:04:33,273 --> 00:04:36,776 行ってくるぜ 潔くな。 56 00:04:39,146 --> 00:04:42,949 <お国のためは すなわち 愛する人々のためだと➡ 57 00:04:42,949 --> 00:04:46,286 天海朝男は出征していったのですが➡ 58 00:04:46,286 --> 00:04:50,957 銃後の生活は厳しくなるばかり。➡ 59 00:04:50,957 --> 00:04:54,427 明けて昭和15年 政府は➡ 60 00:04:54,427 --> 00:04:58,298 米 みそ しょうゆのほか 砂糖 マッチ 炭など➡ 61 00:04:58,298 --> 00:05:04,304 切実な生活必需品に 切符制採用を決定しました> 62 00:05:06,573 --> 00:05:10,744 「うまくて栄養満点 御家庭でも まねしてください」。 63 00:05:10,744 --> 00:05:14,915 (マチ子)月曜 大豆入り昆布めし。 火曜 南瓜めし。 64 00:05:14,915 --> 00:05:18,385 水曜 鯡入り饂飩めし。 65 00:05:18,385 --> 00:05:22,255 どこで もらってきたの? こんな広告。 神田。 陽談社の帰りにね。 66 00:05:22,255 --> 00:05:26,593 花のお江戸の江戸っ子がね。 ぜいたくは敵です。 67 00:05:26,593 --> 00:05:30,931 ♬「とんとん とんからりと 隣組」 68 00:05:30,931 --> 00:05:35,402 ♬「格子を開ければ 顔なじみ」 69 00:05:35,402 --> 00:05:39,606 ♬「廻して頂戴 回覧板」 70 00:05:39,606 --> 00:05:44,110 ♬「知らせられたり 知らせたり」 71 00:05:44,110 --> 00:05:46,947 まあ 三吉さんが志願を? 72 00:05:46,947 --> 00:05:51,618 ええ 兵役まで あと1年あるから 慌てることはねえと言ったんですがね➡ 73 00:05:51,618 --> 00:05:53,553 どうしても志願するって言うんで。➡ 74 00:05:53,553 --> 00:05:59,492 まあ お国のためだ。 このバカ野郎って どなりつけるわけにもいかねえでしょう。 75 00:05:59,492 --> 00:06:03,563 はあ~… 正直なところ 若い衆は 三吉一人だけですからね➡ 76 00:06:03,563 --> 00:06:06,900 あいつに行かれると ばあさんが いくら にぎやかだからって➡ 77 00:06:06,900 --> 00:06:10,737 かかあと3人 火の消えたように寂しくなりまさぁ。 78 00:06:10,737 --> 00:06:14,074 で 三吉さんは もう決めてしまったんですか? 79 00:06:14,074 --> 00:06:16,910 (大造)まあね。 そんな…。 80 00:06:16,910 --> 00:06:19,946 マチ子が何て言うでしょう。 あれほど仲よしだったのに…。 81 00:06:19,946 --> 00:06:22,716 それで 今日 伺ったんですよ。 82 00:06:22,716 --> 00:06:24,651 まあ 男だ 若者だ。 83 00:06:24,651 --> 00:06:26,920 一度は軍隊の飯を食わねえようじゃ 半端者っていう➡ 84 00:06:26,920 --> 00:06:29,956 はんこを押されちまうけど ひとつ マチ子さんから➡ 85 00:06:29,956 --> 00:06:33,693 くれぐれも 体だけは大切にするようにと 言ってもらおうと。 86 00:06:33,693 --> 00:06:37,097 もちろんです。 今日は 陽談社の会合に出ていますけれど➡ 87 00:06:37,097 --> 00:06:41,268 戻ってまいりましたら 早速に。 (大造)いえ こっちから出向かせますから。 88 00:06:41,268 --> 00:06:44,771 是非 そうさせてください。 私たちも ちゃんと お話ししたいし。 89 00:06:44,771 --> 00:06:48,575 へい 本当に ありがとうございます。 90 00:06:50,410 --> 00:06:53,613 でも もう4年でしょう 戦争も。 91 00:06:53,613 --> 00:06:58,418 いつになったら終わるんでしょう? まあね…。 92 00:06:58,418 --> 00:07:03,556 全く 「どこまで続く ぬかるみぞ」 ってやつですな。 93 00:07:03,556 --> 00:07:07,861 そんな ぬかるみに わざわざ 三吉さんが入っていくなんて…。 94 00:07:11,064 --> 00:07:13,733 じゃあ 行ってきます。気を付けてね。 うん。 95 00:07:13,733 --> 00:07:17,237 (ヨウ子)マッちゃん姉ちゃまに うんと ごちそうしてもらっていらっしゃいね。 96 00:07:17,237 --> 00:07:19,239 (三吉)どうも すいません。 じゃあ。 97 00:07:19,239 --> 00:07:22,242 (3人)行ってらっしゃい。 98 00:07:25,378 --> 00:07:27,747 ごちそうといったって こんなご時世ですもんね…。 99 00:07:27,747 --> 00:07:31,251 いや これはね マリ子さんの たっての願いだしね➡ 100 00:07:31,251 --> 00:07:34,154 僕としては 相当 強引に あるやつの弱い尻尾を➡ 101 00:07:34,154 --> 00:07:37,757 ぎゅうぎゅうに締めつけてやったからね なんとか融通はつくと思うんだな。 102 00:07:37,757 --> 00:07:39,693 まあ まるで脅迫したみたい。 103 00:07:39,693 --> 00:07:41,628 みたいじゃなくて まさに そのもの ずばりですよ。 104 00:07:41,628 --> 00:07:44,531 まあ! 東郷さんが そんな人だとは思わなかった。 105 00:07:44,531 --> 00:07:47,467 ねっ ヨウ子? フフッ。 いや…。 106 00:07:47,467 --> 00:07:50,270 いや それはないね それは~! 107 00:07:50,270 --> 00:07:53,106 あら どうして? だから 言ったでしょう? 108 00:07:53,106 --> 00:07:55,608 これは マリ子さんの たっての願いだからって。 109 00:07:55,608 --> 00:07:58,411 じゃあ 私の願いなら 何でも聞いてくださる? 110 00:07:58,411 --> 00:08:01,047 当たり前ですよ。 よ~し じゃあね➡ 111 00:08:01,047 --> 00:08:03,350 今すぐに結婚してくれって 頼んでごらんなさい。 112 00:08:03,350 --> 00:08:06,720 万難を排して たちまち明日の朝には…! 113 00:08:06,720 --> 00:08:11,891 〽 高砂や 114 00:08:11,891 --> 00:08:13,827 こういう段取りになってますからね。 115 00:08:13,827 --> 00:08:18,665 残念でした。 台所の棚が怪しいの。 ちょっと見てくださる? 116 00:08:18,665 --> 00:08:22,669 えっ? ちぇ~…。 117 00:08:38,018 --> 00:08:43,390 (仲居)申し訳ございません。 当節 これが 一番上等のお献立になりますので。 118 00:08:43,390 --> 00:08:46,092 いいえ 本当に どうも ご無理 申し上げまして。 119 00:08:46,092 --> 00:08:49,763 いえ。 では どうぞ ごゆっくり。 はい。 120 00:08:49,763 --> 00:08:55,568 <お偉いさんご利用の いわゆる ここは ヤミの料亭です> 121 00:08:59,272 --> 00:09:03,209 当節も何も すごい ごちそうじゃないの。 このトンカツの厚いこと。 122 00:09:03,209 --> 00:09:06,880 へえ ある所には あるんですね。 123 00:09:06,880 --> 00:09:10,216 それが また悔しいんだけど めったにないことだもん。 124 00:09:10,216 --> 00:09:13,053 遠慮なく食べちゃおう。 はい。 125 00:09:13,053 --> 00:09:16,089 ごはんは おひつで来てるから お代わりしても大丈夫よ。 126 00:09:16,089 --> 00:09:20,226 銀シャリっていうのよ それを。 (三吉)はい。 127 00:09:20,226 --> 00:09:23,897 まあ おいしそう。 熱いうちに 早く おあがり。 128 00:09:23,897 --> 00:09:26,900 はい では 頂きます。 129 00:09:44,918 --> 00:09:46,920 三ちゃん? 130 00:09:49,088 --> 00:09:55,395 こんな ごちそう… 私は ご隠居さんにも食べさせたくって。 131 00:09:55,395 --> 00:09:58,598 駄目よ… おばあちゃんは入れ歯でしょう? 132 00:09:58,598 --> 00:10:00,533 こんな分厚いトンカツは とても無理。 133 00:10:00,533 --> 00:10:03,403 それじゃあ このごはん1杯分➡ 134 00:10:03,403 --> 00:10:06,106 握り飯にして もらって帰っちゃいけないでしょうか? 135 00:10:06,106 --> 00:10:10,276 三ちゃん…。 136 00:10:10,276 --> 00:10:13,112 もう 私だって 子供じゃないんです。 137 00:10:13,112 --> 00:10:17,417 末は 大将か元帥になりたくて 志願したわけじゃないんですよ。 138 00:10:17,417 --> 00:10:21,287 うん。 私が お店にいなくなったら➡ 139 00:10:21,287 --> 00:10:23,957 旦那さんや おかみさんたちが 大変になることは➡ 140 00:10:23,957 --> 00:10:26,793 重々 分かっています。 141 00:10:26,793 --> 00:10:30,663 だからといって どうしても 私を 置いておかなければならないほどの➡ 142 00:10:30,663 --> 00:10:33,433 仕事があるわけじゃなし…。➡ 143 00:10:33,433 --> 00:10:36,803 早い話が 三度の飯にしたって➡ 144 00:10:36,803 --> 00:10:40,673 旦那さんたち3人なら 有り合わせで間に合わせられるのに➡ 145 00:10:40,673 --> 00:10:45,445 私がいるばっかりに ご隠居さんが 高いお金を払って➡ 146 00:10:45,445 --> 00:10:48,348 ヤミのおかずをつけてくれるんですよ。 147 00:10:48,348 --> 00:10:50,316 三ちゃん…。 148 00:10:50,316 --> 00:10:53,653 (三吉)まるで 本当の身内みたいに…。 149 00:10:53,653 --> 00:10:55,989 身内なのよ。 150 00:10:55,989 --> 00:10:59,826 あそこには 子供さんもいないし おばあちゃんにとっては 三ちゃんが➡ 151 00:10:59,826 --> 00:11:02,262 本当の孫みたいに 思えるんじゃないかしら。 152 00:11:02,262 --> 00:11:08,768 ええ。 国じゃあ 兄貴が 猫の額ほどの田んぼを継いでいるだけで➡ 153 00:11:08,768 --> 00:11:12,939 ばっちゃんも おふくろたちも もう墓の中へ入っちまったし…。➡ 154 00:11:12,939 --> 00:11:17,810 姉さんたちも それぞれ嫁に行って もう随分長いこと帰っていません。➡ 155 00:11:17,810 --> 00:11:22,649 だって 小僧に出されたのが 13の年ですからね。 156 00:11:22,649 --> 00:11:26,486 もったいない話ですが 私にとっての親元は➡ 157 00:11:26,486 --> 00:11:30,356 ご隠居さんや 旦那さんだと 思えてならないんですよ。 158 00:11:30,356 --> 00:11:35,194 そうですとも それでいいのよ。 それが人間の情っていうもんでしょう? 159 00:11:35,194 --> 00:11:38,431 だから なおのこと つらいんですよ。 160 00:11:38,431 --> 00:11:43,803 一日一日 せちがらくなっていくのに それへ甘えるのが…。➡ 161 00:11:43,803 --> 00:11:47,974 それに どっちみち 来年は行かなきゃならないんだし➡ 162 00:11:47,974 --> 00:11:50,877 このままだと 下手すれば徴用に取られるでしょう? 163 00:11:50,877 --> 00:11:53,846 それぐらいなら 俺… 俺が兵隊に行くことで➡ 164 00:11:53,846 --> 00:11:57,684 一日でも早く ご隠居さんや マチ子さんに 昔のような暮らしが戻ってくるんなら➡ 165 00:11:57,684 --> 00:12:01,254 俺 喜んで志願しようと思って。 166 00:12:01,254 --> 00:12:05,758 バカね… なんてこと言うの 三ちゃんは…。 167 00:12:09,128 --> 00:12:11,130 マチ子さん。 168 00:12:12,865 --> 00:12:16,736 楽しかったですね あのころが! 169 00:12:16,736 --> 00:12:18,805 あのころか…。 170 00:12:18,805 --> 00:12:22,108 田河先生のお宅へ 連れていっていただいたこと➡ 171 00:12:22,108 --> 00:12:24,611 三吉 一生忘れません! 172 00:12:24,611 --> 00:12:39,158 ♬~ 173 00:12:39,158 --> 00:12:44,931 カレーライスに みつ豆に お好み焼き。 174 00:12:44,931 --> 00:12:50,136 (三吉)おでんに おすしに… 焼き鳥もあったな~! 175 00:12:50,136 --> 00:12:53,172 でも 半分は 売り切れになっちゃったっけ? 176 00:12:53,172 --> 00:12:56,809 驚いたな あの時は。➡ 177 00:12:56,809 --> 00:13:00,580 でも うれしかった。 天にも昇る気持ちでした。 178 00:13:00,580 --> 00:13:05,084 まあ! (笑い声) 179 00:13:09,922 --> 00:13:14,093 必ず元気で凱旋してくるのよ。 180 00:13:14,093 --> 00:13:17,930 今に自分のお店を持ったら 店の小僧さんたちに➡ 181 00:13:17,930 --> 00:13:21,267 「少年倶楽部」買ってやるんだっていう 私との約束➡ 182 00:13:21,267 --> 00:13:26,606 破ったら マチ子さん 承知しないからね。 はい。 183 00:13:26,606 --> 00:13:30,410 それから…➡ 184 00:13:30,410 --> 00:13:35,114 これ 持っていって。 私が作った お札が入ってるの。 185 00:13:35,114 --> 00:13:38,618 マチ子さんが作った? のらくろの絵よ。 186 00:13:38,618 --> 00:13:40,553 でも 三ちゃんだったら 子供だましじゃないと➡ 187 00:13:40,553 --> 00:13:42,855 思ってくれると思って。 188 00:13:45,124 --> 00:13:47,160 (三吉)マチ子さん…。 189 00:13:47,160 --> 00:13:51,998 私は三吉君のおかげで 水泡先生のお弟子さんになれたのよ。 190 00:13:51,998 --> 00:13:55,835 これは 私の本当の気持ちなの。 一生懸命 描いたのよ。 191 00:13:55,835 --> 00:13:58,638 三ちゃんが 無事 凱旋してくるところを。 192 00:13:58,638 --> 00:14:03,076 大事にします! 決して 肌身離しません! 三ちゃん。 193 00:14:03,076 --> 00:14:06,112 だって こんな すごいお守りは 俺だけですよ。 194 00:14:06,112 --> 00:14:08,881 のらくろは 絶対に死なないもの! 195 00:14:08,881 --> 00:14:13,886 ありがとう 三ちゃん。 お礼を言うのは 私の方です。 196 00:14:18,624 --> 00:14:22,395 よし! 「腹が減っては戦ができぬ」。 197 00:14:22,395 --> 00:14:26,099 三ちゃん 食べよう! はい! 198 00:14:26,099 --> 00:14:31,270 こんな ごちそう お偉いさんにだけ 食べさせることはないのよ。 199 00:14:31,270 --> 00:14:36,142 戦う人間こそ食べなくちゃ! はい! 200 00:14:36,142 --> 00:14:40,980 <マチ子に対し 少年の日の淡い憧れを秘めたまま➡ 201 00:14:40,980 --> 00:14:47,420 天海朝男の後を追うように 三吉が志願兵となって軍隊へ入ったのは➡ 202 00:14:47,420 --> 00:14:50,923 それから間もなくのことでした>