1 00:00:02,202 --> 00:00:08,942 ♬~(テーマ音楽) 2 00:00:08,942 --> 00:01:06,633 ♬~ 3 00:01:12,773 --> 00:01:15,409 (はる)それじゃあ 頑張ってね。 (ヨウ子)しっかり マー姉ちゃん。 4 00:01:15,409 --> 00:01:18,278 (千代)うちも 祈っておりますけんね。 (マリ子)はい。 5 00:01:18,278 --> 00:01:20,213 それじゃあ 行ってまいります。 6 00:01:20,213 --> 00:01:26,954 <と 歓呼の声に送られて マリ子が出て行った その行き先は…> 7 00:01:26,954 --> 00:01:28,889 (小田)何だって? 8 00:01:28,889 --> 00:01:31,291 ですから こちらの社員にしていただきたいんです。 9 00:01:31,291 --> 00:01:34,127 (小田)あの 悪いが もう一度 言うてくれんですか? 10 00:01:34,127 --> 00:01:40,434 はい 私とマチ子をですね こちらか あるいは西部日本新聞の記者にですね…。 11 00:01:40,434 --> 00:01:43,637 何ば言うとるんですか あんたらは。 はい? 12 00:01:43,637 --> 00:01:46,673 終戦の時でん 早まるなと言う暇もなく 辞めてしまえば➡ 13 00:01:46,673 --> 00:01:48,809 今度の「サザエさん」だって そうたい。 14 00:01:48,809 --> 00:01:51,311 せっかく 人気が出てきたっちゅうのに 東京に行くと言うて➡ 15 00:01:51,311 --> 00:01:53,313 さっさと結婚ばさせてだね➡ 16 00:01:53,313 --> 00:01:55,983 それを 今になって きょうだいともども使うてくれとは➡ 17 00:01:55,983 --> 00:01:58,819 一体 あんた 我々をだな…。 いえ そうじゃないんです。 18 00:01:58,819 --> 00:02:00,754 しかし あんた 今 社員にしてくれと。 19 00:02:00,754 --> 00:02:03,657 ですから 名目上で よろしいんです。 名目上? 20 00:02:03,657 --> 00:02:07,260 はい。 東京は今 転入制限が厳しくて➡ 21 00:02:07,260 --> 00:02:10,764 定職がなかったり 就職先が はっきりしない者には➡ 22 00:02:10,764 --> 00:02:13,266 移動証明を受け付けてくれないんです。 23 00:02:13,266 --> 00:02:17,604 ですから 名目上 こちらの新聞記者にしていただけたら➡ 24 00:02:17,604 --> 00:02:19,539 大変 ありがたいんですが。 25 00:02:19,539 --> 00:02:24,277 ええ もちろん 名目だけの社員ですから お月給をくださいなどとは 決して。 26 00:02:24,277 --> 00:02:27,614 そげなこと 当たり前でっしょう。 あっ はい。 27 00:02:27,614 --> 00:02:30,650 で マチ子さんは 東京へ行って 一体 何ばするとですか? 28 00:02:30,650 --> 00:02:34,788 はい おかげさまで 陽談社 陽文社 文学館から➡ 29 00:02:34,788 --> 00:02:37,624 たくさん仕事を持ち込まれたような ありさまで➡ 30 00:02:37,624 --> 00:02:40,661 しかたがないので 一人で 遅れて帰ってくることになりました。 31 00:02:40,661 --> 00:02:44,131 ほう。 で お姉さんの方は 挿絵ですか? 32 00:02:44,131 --> 00:02:47,434 はい そうしたいと思っているのですが➡ 33 00:02:47,434 --> 00:02:50,804 とりあえず 「サザエさん」を出版します。 34 00:02:50,804 --> 00:02:53,840 「サザエさん」というと? はい あの「サザエさん」です。 35 00:02:53,840 --> 00:02:57,310 (小田)で どこから出すとですか? どこからと申しますと? 36 00:02:57,310 --> 00:03:00,914 (小田)いや その出版社たい。 はい 姉妹出版からですわ。 37 00:03:00,914 --> 00:03:04,384 姉妹出版? あんまり聞いたことなかな。 38 00:03:04,384 --> 00:03:08,255 はい 私が出すんですから。 えっ!? 39 00:03:08,255 --> 00:03:12,592 母の命令なものですから 私が あれを本にします。 40 00:03:12,592 --> 00:03:14,628 もう 2万部 注文してまいりました。 41 00:03:14,628 --> 00:03:17,097 2万部!? はい。 42 00:03:17,097 --> 00:03:19,032 へえ~…。 43 00:03:19,032 --> 00:03:22,602 まあね 出来上がったら うちの社にも何冊か。 44 00:03:22,602 --> 00:03:25,405 あっ もちろん そのつもりでおりますわ。 45 00:03:25,405 --> 00:03:28,942 そういう事情がありまして 住む家も確保できたのに➡ 46 00:03:28,942 --> 00:03:31,778 転入することだけが できないでおりますのですから➡ 47 00:03:31,778 --> 00:03:35,282 こうやって お願いに参りました。 う~ん しかしだね…。 48 00:03:35,282 --> 00:03:39,152 いえ 転入さえしてしまえば クビにしていただいて結構です。 49 00:03:39,152 --> 00:03:42,789 ですから どうぞ お気軽に 考えていただけませんでしょうか? 50 00:03:42,789 --> 00:03:45,625 気軽くと言ってもだね 磯野さん…。 51 00:03:45,625 --> 00:03:49,296 あの 母と下の妹を連れてまいります関係上➡ 52 00:03:49,296 --> 00:03:54,134 私とマチ子が就職していた方が 何かと安全かと思いますので➡ 53 00:03:54,134 --> 00:03:58,438 思い切って お願いに参りました。 ですから…。 54 00:03:58,438 --> 00:04:04,744 <もう一押し! 一気に押して 押して 押しまくり 相手を土俵の外へ!> 55 00:04:04,744 --> 00:04:10,450 (マチ子 ヨウ子 千代)そら そこよ! 押せ~! 押せ 押せ マー姉ちゃん! 56 00:04:12,085 --> 00:04:14,588 (マチ子) やった~! マー姉ちゃん 万歳! 57 00:04:14,588 --> 00:04:18,258 (マドカ)でしたら 転入の段取りが? ええ さすがは 我がマー姉ちゃんです! 58 00:04:18,258 --> 00:04:20,193 これで いつでも 引っ越してこられるようです! 59 00:04:20,193 --> 00:04:24,397 (マドカ)まあ よかったわね お姉様! (ウララ)マドカさん! 60 00:04:24,397 --> 00:04:27,300 あの ですから ねっ? 明日の福岡行きの切符➡ 61 00:04:27,300 --> 00:04:29,269 なんとかなりませんでしょうか? 62 00:04:29,269 --> 00:04:31,271 (井関)ちょ… ちょっと待ってくださいよ マチ子先生。 63 00:04:31,271 --> 00:04:33,406 先生に 明日 帰られてしまったら…。 64 00:04:33,406 --> 00:04:35,342 だから ものは相談だって言ってるでしょう。 65 00:04:35,342 --> 00:04:38,111 はい… いえ まだ何も相談されてはおりませんが。 66 00:04:38,111 --> 00:04:41,414 ですから それを持ちかけるのが あなたのお仕事ではありませんの? 67 00:04:41,414 --> 00:04:44,784 はい… 例えば どういうふうに? 68 00:04:44,784 --> 00:04:49,656 例えばですね あなた これから帰って 切符の手配をしてくだされば➡ 69 00:04:49,656 --> 00:04:51,958 その返事がある 明日の朝までには➡ 70 00:04:51,958 --> 00:04:55,428 マチ子さんも お宅の原稿に関してだけは➡ 71 00:04:55,428 --> 00:04:59,299 例えば 徹夜してでも 大傑作 描き上げておくとか。 72 00:04:59,299 --> 00:05:02,068 アハハハハッ なるほど~。 73 00:05:02,068 --> 00:05:06,373 そう思ったら 直ちに行動は開始すべきですわ。 74 00:05:06,373 --> 00:05:08,909 はい。 では 行ってきます。 ただし➡ 75 00:05:08,909 --> 00:05:11,812 「切符は手に入りませんでした」なんて 言っていらっしゃったら➡ 76 00:05:11,812 --> 00:05:17,250 お宅の原稿は 絶対に渡してはいけないと マチ子さんに申し上げますわよ 私。 77 00:05:17,250 --> 00:05:19,186 (井関)先生…。 78 00:05:19,186 --> 00:05:21,755 いざとなったら 塚田さんに泣きついてください。 79 00:05:21,755 --> 00:05:24,257 えっ 編集長にですか? 80 00:05:24,257 --> 00:05:29,129 そうよ。 締め切りまでに原稿が入らず かつ 私が福岡に帰ってしまったりして➡ 81 00:05:29,129 --> 00:05:31,765 一番困るのは編集長ですもの。 82 00:05:31,765 --> 00:05:36,269 ハハハハハッ なるほど ハハハハハッ! 83 00:05:36,269 --> 00:05:38,271 分かりました! 84 00:05:41,942 --> 00:05:43,877 おば様! 85 00:05:43,877 --> 00:05:47,814 (笑い声) 86 00:05:47,814 --> 00:05:51,117 <かくて マリ子とマチ子が出版準備と➡ 87 00:05:51,117 --> 00:05:56,423 東京進出のために上京すること 延べ6回にわたり➡ 88 00:05:56,423 --> 00:06:00,427 いざ引っ越しという時までで 既に消化した お握りが➡ 89 00:06:00,427 --> 00:06:05,065 総計144個を数えることになりました。➡ 90 00:06:05,065 --> 00:06:09,236 そして またまた荷造りです> 91 00:06:09,236 --> 00:06:14,074 (軍平)何や 気のせいか 今度の荷造りは まあ… ハハハッ! 92 00:06:14,074 --> 00:06:16,576 随分 簡単に終わってしもうたような 気がしますな。 93 00:06:16,576 --> 00:06:20,380 (石井)ほんなごと。 この前ん時は 何日掛かりでしたかいね。 94 00:06:20,380 --> 00:06:22,916 (仙造)私も トミ子に威勢ばつけられて 出てきたとですが➡ 95 00:06:22,916 --> 00:06:26,786 思うとったほど 力仕事がのうて 拍子抜けですばい。(笑い声) 96 00:06:26,786 --> 00:06:30,590 はい みんな 食べてしまったからでございましょう。 97 00:06:30,590 --> 00:06:35,462 本当。 掛け軸から額まで よく胃袋に入れてしまったものですね。 98 00:06:35,462 --> 00:06:39,266 (村田)ほんなこと おいたわしいことで…。 99 00:06:39,266 --> 00:06:41,268 また始まった。 いや ばってん…。 100 00:06:41,268 --> 00:06:44,771 いいえ 村田さんには 本当にお世話になりました。 101 00:06:44,771 --> 00:06:48,108 これから こういうご面倒は もう二度と おかけしませんからね。 102 00:06:48,108 --> 00:06:51,611 めっそうもなか。 また いつでん帰ってきてください。 103 00:06:51,611 --> 00:06:55,282 私の目の黒いうちは どげんことをしてでも➡ 104 00:06:55,282 --> 00:06:57,617 お世話いたしますけんね。 105 00:06:57,617 --> 00:07:03,423 ありがとう。 でもね 今度は私たちが ご恩返しをする番ですよ。 106 00:07:03,423 --> 00:07:05,725 戦争も終わったことだし➡ 107 00:07:05,725 --> 00:07:09,062 皆様! 皆様 東京へおいでの節は➡ 108 00:07:09,062 --> 00:07:12,365 是非とも 私たちが お宿をさせていただきますわ。 109 00:07:12,365 --> 00:07:15,068 (川村夫人) はい マリ子さんも マチ子さんも➡ 110 00:07:15,068 --> 00:07:17,570 ますます ご成功あそばされることでしょうけん➡ 111 00:07:17,570 --> 00:07:19,606 是非 伺わせていただきます。 112 00:07:19,606 --> 00:07:21,741 今度は うちも一緒ですたい。 113 00:07:21,741 --> 00:07:26,579 まあ お台所の家事は しっかりと責任を持って預かりますけん。 114 00:07:26,579 --> 00:07:29,482 余計な責任まで 背負い込まなくてもいいのよ お千代は。 115 00:07:29,482 --> 00:07:32,385 ばってん…。 ハハハッ よかでっしょう。 116 00:07:32,385 --> 00:07:35,288 皆さん 張り切っとりなさる証拠たい なあ マリ子さん? 117 00:07:35,288 --> 00:07:37,757 はい。 でも どうなりますか。 118 00:07:37,757 --> 00:07:40,660 ただ 一生懸命 元気にやるつもりです。 119 00:07:40,660 --> 00:07:44,931 (加津子)きっとですばい。 うちも 必ず母を捜しに参りますけん。 120 00:07:44,931 --> 00:07:47,267 おば様…。 121 00:07:47,267 --> 00:07:51,271 ヨウ子ちゃん 体は くれぐれも大事にせにゃあね。 122 00:07:51,271 --> 00:07:54,040 (ヨウ子)はい。 さあ そろそろ お茶にしましょうか。 123 00:07:54,040 --> 00:07:56,409 お千代ねえや。 はい。 124 00:07:56,409 --> 00:07:59,946 そんなら うちらが お手伝いしますけん。 (千代)すいません。 125 00:07:59,946 --> 00:08:03,650 ⚟(トミ子)ごめんください トミ子です! は~い! 126 00:08:08,054 --> 00:08:13,560 (トミ子)いよいよなんやね…。 うん…。 127 00:08:13,560 --> 00:08:18,231 (トミ子) あれから いろんなことがあったとやね。 128 00:08:18,231 --> 00:08:20,166 そうね。 129 00:08:20,166 --> 00:08:23,370 トミ子さんには 天神様の筆をもらいながら➡ 130 00:08:23,370 --> 00:08:28,074 今度は私は 出版屋をやるために 東京に行くんですもの。 131 00:08:28,074 --> 00:08:33,246 あなたとの約束を破ったこと ずっと 心のどこかに引っ掛かってたのよ。 132 00:08:33,246 --> 00:08:37,117 (トミ子)何ば言うとるとね マリ子さん。 133 00:08:37,117 --> 00:08:39,419 だって…。 134 00:08:45,592 --> 00:08:49,763 (トミ子)見てんしゃい この福岡ば。 135 00:08:49,763 --> 00:08:55,101 あん時とは 何もかんも変わってしもうたとよ。 136 00:08:55,101 --> 00:08:59,406 町には 大の男が まだ どう生きていってよかとか分からんで➡ 137 00:08:59,406 --> 00:09:01,408 うろうろしとるとに➡ 138 00:09:01,408 --> 00:09:05,879 出版ばやるために おなごが 東京に乗り込んでいくなんて➡ 139 00:09:05,879 --> 00:09:08,715 やっぱ 大したことばい。 140 00:09:08,715 --> 00:09:13,553 ばってん 今度は もう帰ってくる家がなくなってしまった。 141 00:09:13,553 --> 00:09:17,424 (トミ子)うちの家があるやないね。 142 00:09:17,424 --> 00:09:20,326 トミ子さん…。 143 00:09:20,326 --> 00:09:25,899 今は バラックだけれど 必ず お父ちゃんと力ば合わせて➡ 144 00:09:25,899 --> 00:09:29,769 もういっぺん 戸田海運の看板ば上げるつもりたい。➡ 145 00:09:29,769 --> 00:09:36,242 だけん 錦ば飾って 里帰りしてきてつかあっせ。 146 00:09:36,242 --> 00:09:38,178 ええ。 147 00:09:38,178 --> 00:09:42,382 うちだって もう 昔の女学生やなか。 148 00:09:42,382 --> 00:09:46,086 マリ子さんが これから 乗り出そうとしとる船の行き先が➡ 149 00:09:46,086 --> 00:09:50,924 並大抵のことやなかということも よう分かる。 150 00:09:50,924 --> 00:09:56,596 けど 大丈夫たい。 うちは信じとるよ マリ子さん。 151 00:09:56,596 --> 00:09:59,265 トミ子さん…。 152 00:09:59,265 --> 00:10:03,136 あんたなら きっと やれるばい。 153 00:10:03,136 --> 00:10:09,909 こん福岡から うちが成功ば祈っとるけん それば覚えとってね。 154 00:10:09,909 --> 00:10:14,614 ありがとう。 あの時も トミ子さん そう言ってくれた。 155 00:10:14,614 --> 00:10:17,650 今は うち一人じゃなかとよ。 156 00:10:17,650 --> 00:10:22,789 お宅で命拾いした こん子も入れて 今じゃ4人のお母ちゃんたい。 157 00:10:22,789 --> 00:10:26,125 それに お父ちゃんも みんな あんたの応援団ばい。 158 00:10:26,125 --> 00:10:31,631 フフッ すごいわ。 応援団なのね。 そうたい! 159 00:10:31,631 --> 00:10:37,303 あん時 命ば落としとったと思うたら どんなことだってできるばい! 160 00:10:37,303 --> 00:10:41,307 本当だわ… 本当に そうだわ トミ子さん。 161 00:10:41,307 --> 00:10:45,445 ばってん 体だけには気ぃ付けて。 162 00:10:45,445 --> 00:10:48,648 トミ子さんもよ。 163 00:10:48,648 --> 00:10:50,650 うん。 164 00:10:58,658 --> 00:11:02,529 ⚟(笑い声) 165 00:11:02,529 --> 00:11:06,466 しかし マリ子さんが新聞記者とはね。 166 00:11:06,466 --> 00:11:10,270 はい もう 東京行きのエンジンは かかってしまったものですから。 167 00:11:10,270 --> 00:11:12,605 それに ほかに方法がありませんし。 168 00:11:12,605 --> 00:11:17,477 (一平)いやいや 結構 結構。 それが若さというもんたい。 169 00:11:17,477 --> 00:11:22,782 東京へ行っても その調子で どんどん前に進むこった。 ええ? 170 00:11:22,782 --> 00:11:25,285 わしは期待しておるばってん。 のう マリ子ちゃん? 171 00:11:25,285 --> 00:11:28,621 はい ありがとうございます。 172 00:11:28,621 --> 00:11:30,657 さあ おじいちゃま さあ どうぞ 一杯。 173 00:11:30,657 --> 00:11:32,792 これは これは どうも どうも。 174 00:11:32,792 --> 00:11:35,128 マリ子 おとう様にもね。 はい。 175 00:11:35,128 --> 00:11:38,031 <鹿児島から新八郎の両親が➡ 176 00:11:38,031 --> 00:11:42,001 磯野一家の見送りに 駆けつけてきておりました> 177 00:11:42,001 --> 00:11:44,837 (ヨウ子)おじいちゃま もうそろそろ いかがですか? 178 00:11:44,837 --> 00:11:47,707 何ね? まあ 今夜は 私のために➡ 179 00:11:47,707 --> 00:11:50,677 おせん別の歌を歌ってくださると おっしゃってたじゃないですか。 180 00:11:50,677 --> 00:11:52,979 そうやったな。 (笑い声) 181 00:11:52,979 --> 00:11:56,849 お義父さんったら。 はいはい お千代も待っとりました! 182 00:11:56,849 --> 00:11:58,851 いよ~! 183 00:11:58,851 --> 00:12:03,923 じゃあ おじいちゃんの一つ覚えの 「黒田節」ばな。 184 00:12:03,923 --> 00:12:15,401 ♬「酒は飲め飲め 飲むならば」 185 00:12:15,401 --> 00:12:26,779 ♬「日の本一の 此の槍を」 186 00:12:26,779 --> 00:12:38,291 ♬「飲みとる程に 飲むならば」 187 00:12:38,291 --> 00:12:48,434 ♬「これぞ真の黒田武士」 188 00:12:48,434 --> 00:12:54,140 ⚟(拍手と笑い声) 189 00:12:54,140 --> 00:13:12,625 ♬~(一平の歌声) 190 00:13:12,625 --> 00:13:15,261 (隆太郎)マリ子さん。 はい。 191 00:13:15,261 --> 00:13:19,132 あん ご老体が言われたとおりでごわす。 192 00:13:19,132 --> 00:13:24,270 あたいも おまんさあが どんどん前に進んでいくことを➡ 193 00:13:24,270 --> 00:13:26,939 期待しておりもす。 はい。 194 00:13:26,939 --> 00:13:32,612 じゃっどん 東京は まだまだ混乱しちょるっち話でごわんそ。 195 00:13:32,612 --> 00:13:37,283 そん東京で 慣れん出版の仕事をするっちいうことは➡ 196 00:13:37,283 --> 00:13:42,155 並大抵の苦労ではなかと思うておりもす。 はい。 197 00:13:42,155 --> 00:13:45,425 (隆太郎)しかも そん仕事は➡ 198 00:13:45,425 --> 00:13:51,964 新八郎を あくまでも待つ覚悟からち 母上から聞きました。 199 00:13:51,964 --> 00:13:59,305 マリ子さん 新八郎に代わって こんとおりでごわす。 200 00:13:59,305 --> 00:14:01,240 お義父様…。 201 00:14:01,240 --> 00:14:06,079 (貴美)じゃっどん 体には気を付けてたもいやんせな。 202 00:14:06,079 --> 00:14:08,014 お義母様…。 203 00:14:08,014 --> 00:14:13,586 うむ。 おまんさあになら できる。 見事 戦ってきやんせ。 204 00:14:13,586 --> 00:14:19,392 かなわん時は あたいら2人 いつでん味方をしに駆けつけもんでな。 205 00:14:19,392 --> 00:14:21,327 はい。 206 00:14:21,327 --> 00:14:23,262 ⚟(軍平) あれ? マリ子さん どこ行ったと?➡ 207 00:14:23,262 --> 00:14:28,935 マリ子さん! マリ子さん! は~い ただいま! 208 00:14:28,935 --> 00:14:31,971 ⚟(はる)さあ さあ。 ⚟(軍平)さあ また。 はい。 209 00:14:31,971 --> 00:14:42,949 ♬「酒は飲め飲め 飲むならば」 210 00:14:42,949 --> 00:14:47,620 <翌朝 磯野一家は お千代ねえやを加え➡ 211 00:14:47,620 --> 00:14:52,325 再び この福岡に別れを告げたのです>