1 00:00:02,202 --> 00:00:06,139 (鈴)萬平さんは 信用組合の理事長よ。➡ 2 00:00:06,139 --> 00:00:10,611 手を油で真っ黒にして 町工場を手伝うなんて➡ 3 00:00:10,611 --> 00:00:13,280 私には理解できません。 4 00:00:13,280 --> 00:00:17,150 (克子)私は 忠彦さんに どうぞお好きなようにって言いました。➡ 5 00:00:17,150 --> 00:00:19,620 自分の好きな絵を描いて下さいって。 6 00:00:19,620 --> 00:00:22,956 (神部)緩衝材は これでいいですか? 奥様! 7 00:00:22,956 --> 00:00:24,892 (福子)えっ 何で神部さんが!? 8 00:00:24,892 --> 00:00:29,630 萬平さんが ここを手伝ってるって聞いて 居ても立ってもいられなくなってしもて。 9 00:00:29,630 --> 00:00:31,565 (健三)危ない 危ない。 危ないで。 危ないです。 10 00:00:31,565 --> 00:00:33,967 (世良)趣味やと思えばええやないか。 11 00:00:33,967 --> 00:00:39,306 趣味か~…。 12 00:00:39,306 --> 00:00:47,648 ♬「丸まってる背中に もらい泣き」 13 00:00:47,648 --> 00:00:50,984 ♬「恥じだって一緒に」 14 00:00:50,984 --> 00:00:55,322 ♬「あなたとならトゥラッタッタ♪」 15 00:00:55,322 --> 00:00:59,192 ♬「飛行機雲ぼんやり眺む」 16 00:00:59,192 --> 00:01:03,130 ♬「心ここに在らず」 17 00:01:03,130 --> 00:01:06,934 ♬「年間トータル もししたら」 18 00:01:06,934 --> 00:01:11,605 ♬「付き合うあたしすごい?」 19 00:01:11,605 --> 00:01:19,479 ♬「とぼけてる眉毛に もらい笑い」 20 00:01:19,479 --> 00:01:22,950 ♬「照れだってなんだって」 21 00:01:22,950 --> 00:01:25,619 ♬「あなたとならトゥラッタッタ♪」 22 00:01:25,619 --> 00:01:33,293 ♬「もらい泣き もらい笑い もらい怒り」 23 00:01:33,293 --> 00:01:38,966 ♬「もらいっ恥じ どんと来い!」 24 00:01:38,966 --> 00:01:42,836 ♬「晴天も曇天も霹靂も」 25 00:01:42,836 --> 00:01:48,542 ♬「さあ あなたとトゥラッタッタ♪」 26 00:01:57,317 --> 00:02:00,921 (正)よし。 きちんと はまってるな。 27 00:02:00,921 --> 00:02:04,791 (萬平)じゃあ やってみましょうか。 28 00:02:04,791 --> 00:02:07,594 神部君。 はい。 29 00:02:07,594 --> 00:02:11,465 (久美子)あ~ お願いします。 30 00:02:11,465 --> 00:02:14,935 いきます。 31 00:02:14,935 --> 00:02:19,272 (スイッチを押す音と回転刃が回る音) 32 00:02:19,272 --> 00:02:24,945 (リンゴをすり潰す音) 33 00:02:24,945 --> 00:02:28,649 いいだろう。 34 00:02:39,493 --> 00:02:44,297 え…。あ~…。 あかん。 35 00:02:44,297 --> 00:02:46,600 何で…。 36 00:03:09,923 --> 00:03:12,592 お帰りなさい。 うん。 37 00:03:12,592 --> 00:03:16,930 先にお風呂になさいますか。 うん? ああ。 38 00:03:16,930 --> 00:03:20,600 そしたら その間に お夕飯の支度をしときますね。 39 00:03:20,600 --> 00:03:23,503 ああ いや 今日は悪いが いらない。 40 00:03:23,503 --> 00:03:28,475 え…。 食欲がないんだ。 41 00:03:28,475 --> 00:03:33,480 うまくいかなかったんですか。 手も洗わなきゃな。 42 00:03:36,950 --> 00:03:48,962 ♬~ 43 00:03:48,962 --> 00:03:52,299 何でジューサーだけ うまくいかへんのや。 44 00:03:52,299 --> 00:03:54,968 (タカ)ねえ。 ほかの機能は完璧やのに。 45 00:03:54,968 --> 00:03:58,305 茂さん。 ん? 46 00:03:58,305 --> 00:04:02,576 そんなに 萬平おじちゃんのことが好きなん? 47 00:04:02,576 --> 00:04:06,913 え? 私に黙って手伝うなんて。 48 00:04:06,913 --> 00:04:10,617 昼間の仕事は ちゃんとやってるぞ。 49 00:04:13,587 --> 00:04:17,924 実はね 吉乃に言われたの。 50 00:04:17,924 --> 00:04:22,796 早く 甥っ子か姪っ子を だっこさせてくれって。 51 00:04:22,796 --> 00:04:27,934 せやから 私たちも そろそろ…。 52 00:04:27,934 --> 00:04:30,270 恥ずかしいこと言わせないで下さい。 53 00:04:30,270 --> 00:04:34,941 (いびき) 54 00:04:34,941 --> 00:04:36,943 もう! 55 00:04:49,956 --> 00:04:51,892 どうして僕だけ。 56 00:04:51,892 --> 00:04:56,296 ゆうべ お食べにならなかったでしょ。 だからって 朝から こんなに…。 57 00:04:56,296 --> 00:04:58,598 召し上がって下さい。 58 00:05:00,901 --> 00:05:02,836 (鈴)萬平さん。 はい。 59 00:05:02,836 --> 00:05:08,775 私は あなたが町工場を手伝うことには 反対なの。 60 00:05:08,775 --> 00:05:14,447 でも 福子は あなたの好きなようにって 言うてるのよ。 でも…。 61 00:05:14,447 --> 00:05:18,251 お夕飯を抜いてまでやるのは どうかと思います。 62 00:05:18,251 --> 00:05:23,256 福子は あなたの健康を 心配してるの。 63 00:05:25,926 --> 00:05:30,597 分かりました。 食べるよ。 頂きます。 64 00:05:30,597 --> 00:05:35,268 (源)お父さんが叱られた。 (幸)フフフ。 65 00:05:35,268 --> 00:05:37,938 (一同)頂きます。 66 00:05:37,938 --> 00:05:48,281 ♬~ 67 00:05:48,281 --> 00:05:53,620 それから萬平さん。 神部さんを 巻き込むのは どうかと思います。 68 00:05:53,620 --> 00:05:56,289 彼は 自分から 手伝いたいって言ってきてるんだ。 69 00:05:56,289 --> 00:06:02,095 そらそうでしょう。 せやけど タカと過ごす時間がなくなるのよ。 70 00:06:02,095 --> 00:06:06,900 克子かて 早く 孫の顔が見たいでしょう。 71 00:06:06,900 --> 00:06:08,835 克子義姉さんが おばあさん? 72 00:06:08,835 --> 00:06:11,771 アッハ… いくら何でも それは早すぎるんじゃないですか。 73 00:06:11,771 --> 00:06:14,574 そやけど あの2人は もう結婚して4年目なんやから。 74 00:06:14,574 --> 00:06:18,445 2人に子どもができたら お義母さんは ひいおばあちゃんですよ。 75 00:06:18,445 --> 00:06:21,915 ひいおばあちゃん!? いいんですか お義母さん。 76 00:06:21,915 --> 00:06:28,255 いいわよ。 決まってるやない。 早く ひ孫の顔が見たいわ。 77 00:06:28,255 --> 00:06:32,125 そやから 神部さんは 週に1回とか2回とか➡ 78 00:06:32,125 --> 00:06:34,928 せめて そのくらいにしてあげて。 79 00:06:34,928 --> 00:06:36,863 そう言っても来るからなあ あいつは。 80 00:06:36,863 --> 00:06:40,166 萬平さんが ビシッて言えばいいの。 81 00:06:42,269 --> 00:06:45,972 はい…。 また叱られた。 82 00:06:51,611 --> 00:06:55,482 (ため息) (綾)あら どうされたんですか。 83 00:06:55,482 --> 00:07:00,887 ん? いや 朝から腹いっぱい食わされてね。 84 00:07:00,887 --> 00:07:05,759 その上 福子とお義母さんから いろいろと小言を言われて。 85 00:07:05,759 --> 00:07:07,761 今日は気が重いよ。 86 00:07:07,761 --> 00:07:12,232 悪いことがあれば いいこともありますよ 理事長。 87 00:07:12,232 --> 00:07:14,901 そうかな。 そうです。 88 00:07:14,901 --> 00:07:18,238 うん。 じゃあ信じよう。 89 00:07:18,238 --> 00:07:22,108 (ノック) はい。 90 00:07:22,108 --> 00:07:25,111 (真一)おはようございます 理事長。 ああ おはようございます。 91 00:07:25,111 --> 00:07:27,914 悪い知らせがあります。 えっ。 92 00:07:27,914 --> 00:07:31,785 今 梅田銀行から電話があって やはり 新規の融資に関しては➡ 93 00:07:31,785 --> 00:07:34,587 金は出せないと言われました。 何! 94 00:07:34,587 --> 00:07:37,590 織田島製作所も含まれます。 95 00:07:39,926 --> 00:07:42,829 ☎お電話代わりました 喜多村です。 96 00:07:42,829 --> 00:07:48,601 考え直して頂けませんか 喜多村さん。 織田島製作所のような有望な企業まで➡ 97 00:07:48,601 --> 00:07:51,271 融資を止めるなんて そんなこと できませんよ。 98 00:07:51,271 --> 00:07:54,941 (喜多村)立花さん。 ☎いや 梅田銀行さんだけが頼りなんです。 99 00:07:54,941 --> 00:07:59,279 私だって なんとかしてあげたい。 でも 今は もう➡ 100 00:07:59,279 --> 00:08:02,882 銀行としては 守りに入らざるをえません。 101 00:08:02,882 --> 00:08:07,220 いや まあ それは分かりますが…。 分かって頂けるなら ご了承下さい。 102 00:08:07,220 --> 00:08:09,522 (電話が切れる音) 喜多村さん。 103 00:08:12,559 --> 00:08:15,862 取りつく島もありませんか。 104 00:08:17,430 --> 00:08:20,233 うちの金庫に 今 いくらありますか? 105 00:08:20,233 --> 00:08:22,168 えっ。 106 00:08:22,168 --> 00:08:26,172 織田島製作所だけは 融資を続けさせてもらえませんか。 107 00:08:31,845 --> 00:08:35,782 うん おいしい! (しのぶ)ありがとうございます。 108 00:08:35,782 --> 00:08:37,784 (アキラ)それを作ったのは僕です。 109 00:08:37,784 --> 00:08:42,922 は~い お母さんのフルーツポンチ。 110 00:08:42,922 --> 00:08:47,594 すっかり ここの店員さんが 板についてるわね 福子。 111 00:08:47,594 --> 00:08:49,929 ありがとう。 皮肉で言うてるのよ。 112 00:08:49,929 --> 00:08:53,800 ほら はよ食べて。 せやけど お母さん もう諦めてんのよ。 113 00:08:53,800 --> 00:08:56,603 せやないと 誘ったって来ないもん。 114 00:08:56,603 --> 00:09:01,207 うん おいしい。 でしょ。 おいしいって。 115 00:09:01,207 --> 00:09:03,877 サンキュー ベリー マッチです。 ありがとうございます。 116 00:09:03,877 --> 00:09:06,546 それを作ったのも…。 コーヒー ワン。 117 00:09:06,546 --> 00:09:09,449 ユー アー コーヒー。 オッケー。 118 00:09:09,449 --> 00:09:11,418 私も働こかな。 119 00:09:11,418 --> 00:09:15,221 やめてちょうだい。 福子は 自分が働いてるから➡ 120 00:09:15,221 --> 00:09:18,558 萬平さんに何も言えないのよ。 121 00:09:18,558 --> 00:09:22,896 本当は やめてほしいんでしょ 町工場を手伝うこと。 122 00:09:22,896 --> 00:09:27,767 そんなこと…。 私は 萬平さんの健康だけが心配なんです。 123 00:09:27,767 --> 00:09:30,570 うそ。 萬平さんは 信用組合の仕事も➡ 124 00:09:30,570 --> 00:09:33,907 ちゃんとやってるんやから ええやない 好きにさせてあげたら。 125 00:09:33,907 --> 00:09:36,242 楽しそうなんでしょ 萬平さん。 うん。 126 00:09:36,242 --> 00:09:41,915 いいことやわ。 ロマンのない男の人には魅力はないもの。 127 00:09:41,915 --> 00:09:46,786 何それ。 こないだ見たお芝居のセリフ? お芝居? 128 00:09:46,786 --> 00:09:52,559 男は船 女は海。 広い心で見守ってあげるの。 129 00:09:52,559 --> 00:09:55,261 あれや あの芝居や。 こないだ2人で見に行った。 130 00:09:55,261 --> 00:09:59,933 そう 面白かった あれよ あれ。 ここまで出てんねん ここまで。 131 00:09:59,933 --> 00:10:01,868 何で思い出されへんの! 痛っ。 132 00:10:01,868 --> 00:10:06,272 私は 忠彦さんが何をしてても平気よ。 133 00:10:06,272 --> 00:10:10,143 小さなことで お母さんも グチグチ言わないの。 武士の娘でしょ。 134 00:10:10,143 --> 00:10:14,614 小さなことではありません。 135 00:10:14,614 --> 00:10:16,549 (ドアが開く音) いらっしゃいませ。 136 00:10:16,549 --> 00:10:18,485 (しのぶ)いらっしゃいませ。 (アキラ)いらっしゃい。 137 00:10:18,485 --> 00:10:23,189 ああ もう理事長夫人が情けない。 138 00:10:31,164 --> 00:10:33,867 うん おいしい。 139 00:10:35,902 --> 00:10:38,204 ただいま。 140 00:10:39,839 --> 00:10:41,841 ん? 141 00:10:49,315 --> 00:10:52,318 (ノック) (忠彦)はい。 142 00:10:57,190 --> 00:11:01,895 あ… あなた その方は? 143 00:11:01,895 --> 00:11:04,597 (忠彦)モデルさんや。 144 00:11:04,597 --> 00:11:07,500 花村奈保美と申します。 145 00:11:07,500 --> 00:11:11,271 (忠彦)もう少し顔を右に。 はい。 146 00:11:11,271 --> 00:11:16,142 これからは 美人画を描こうと思う。 147 00:11:16,142 --> 00:11:18,611 美人画…。 148 00:11:18,611 --> 00:11:24,617 お前が 好きなようにしたらいいと 言ってくれたおかげで 決心がついた。 149 00:11:27,287 --> 00:11:33,159 せやけど あなた 色弱やのに? 150 00:11:33,159 --> 00:11:39,299 僕は 戦争で目をやられてね。 緑と赤の区別がつかないんや。 151 00:11:39,299 --> 00:11:43,169 まあ。 (忠彦)せやけど その欠点を生かして➡ 152 00:11:43,169 --> 00:11:47,974 誰のまねでもない 自分の画風を見つけたんや。 153 00:11:47,974 --> 00:11:51,678 それを 美人画にも生かしてやる。 154 00:11:53,313 --> 00:11:56,216 フフ… 美人画…。 155 00:11:56,216 --> 00:12:09,596 ♬~ 156 00:12:09,596 --> 00:12:12,498 ⚟どうも ありがとうございました。 ごちそうさま。 157 00:12:12,498 --> 00:12:16,469 ありがとうございました。 158 00:12:16,469 --> 00:12:19,606 福ちゃん もうええよ。 は~い。 159 00:12:19,606 --> 00:12:22,275 今日も助かったわ。 サンキュー ベリー マッチや 福ちゃん。 160 00:12:22,275 --> 00:12:25,178 いいえ。 (ドアが開く音) 161 00:12:25,178 --> 00:12:28,615 いらっしゃいませ。 (アキラ しのぶ)いらっしゃいませ。 162 00:12:28,615 --> 00:12:30,917 真一さん。 163 00:12:32,952 --> 00:12:36,656 萬平君の気持ちは よ~く分かるよ。 164 00:12:38,291 --> 00:12:42,629 でも やっぱり 織田島製作所に入れ込み過ぎだ。 165 00:12:42,629 --> 00:12:48,301 万能調理器を完成させることで 頭がいっぱいなんだよ 萬平君は。 166 00:12:48,301 --> 00:12:50,970 はい。 167 00:12:50,970 --> 00:12:56,676 福ちゃんからも話してみてくれないか。 ほどほどにしてくれって。 168 00:13:04,250 --> 00:13:08,121 やっぱり モーターを改良して 強力にした方がいいですね。 169 00:13:08,121 --> 00:13:11,124 でも それでは 土台部分が大きくなってしまう。 170 00:13:11,124 --> 00:13:15,828 それに また 金がかかります。 171 00:13:18,598 --> 00:13:23,303 それは 気にしないで下さい。 172 00:13:26,939 --> 00:13:30,276 ⚟(源と幸の笑い声) ⚟こら。 173 00:13:30,276 --> 00:13:34,614 もう寝なさい。 (源)はい おやすみなさい。 174 00:13:34,614 --> 00:13:36,949 おやすみなさい。 175 00:13:36,949 --> 00:13:39,252 はい おやすみ。 176 00:13:45,958 --> 00:13:48,861 ⚟ただいま。 177 00:13:48,861 --> 00:13:54,634 万能調理器を完成させることで 頭がいっぱいなんだよ 萬平君は。 178 00:13:54,634 --> 00:13:57,537 はい。 179 00:13:57,537 --> 00:14:02,842 福ちゃんからも話してみてくれないか。 ほどほどにしてくれって。 180 00:14:10,583 --> 00:14:13,920 ふう…。 181 00:14:13,920 --> 00:14:16,589 お帰りなさい。 ああ ただいま。 182 00:14:16,589 --> 00:14:20,460 今日は ちゃんと晩ごはんを食べるよ。 その前に風呂に入る。 183 00:14:20,460 --> 00:14:23,930 萬平さん。 やっと改良すべき点が分かったんだ。 184 00:14:23,930 --> 00:14:26,232 もう完成は目の前だ。 185 00:14:29,602 --> 00:14:32,505 もうすぐ終わるよ。 もうすぐ…。 186 00:14:32,505 --> 00:14:34,807 ああ。 187 00:14:42,181 --> 00:14:47,620 うん よかった。 うん… よかった。 188 00:14:47,620 --> 00:14:50,323 よかった よかった。