1 00:00:01,935 --> 00:00:08,942 ♬~ 2 00:00:13,547 --> 00:00:19,353 ♬「誰かが人生で つまづいたら」 3 00:00:19,353 --> 00:00:26,226 ♬「さしのべる思いやりが欲しい」 4 00:00:26,226 --> 00:00:32,366 ♬「人は皆 淋しさを」 5 00:00:32,366 --> 00:00:39,239 ♬「背負って生きている」 6 00:00:39,239 --> 00:00:45,379 ♬「頬を突き刺す 怖さがあっても」 7 00:00:45,379 --> 00:00:52,252 ♬「立ち向かう勇気が欲しい」 8 00:00:52,252 --> 00:00:57,958 ♬「曲がりくねった迷路で」 9 00:00:57,958 --> 00:01:05,332 ♬「真実の自分を探すんだ」 10 00:01:05,332 --> 00:01:11,204 ♬「HOLD YOUR LAST CHANCE」 11 00:01:11,204 --> 00:01:18,345 ♬「テーブルに飾られたバラより」 12 00:01:18,345 --> 00:01:24,217 ♬「HOLD YOUR LAST CHANCE」 13 00:01:24,217 --> 00:01:31,358 ♬「野に咲くれんげ草の方がいい」 14 00:01:31,358 --> 00:01:38,031 ♬「二度と走れぬ坂道を上ったら」 15 00:01:38,031 --> 00:01:44,037 ♬「HOLD YOUR LAST CHANCE」 16 00:01:49,643 --> 00:01:54,381 (道雄) <富山県高岡市から まんが家になるために 上京してきた僕たち➡ 17 00:01:54,381 --> 00:01:59,720 満賀道雄と才野 茂は 相変わらず 2人で1つのまんがを描きながら➡ 18 00:01:59,720 --> 00:02:02,623 次第に東京の生活に慣れていった。➡ 19 00:02:02,623 --> 00:02:07,327 そんなやさき 僕たちは あの憧れのトキワ荘の➡ 20 00:02:07,327 --> 00:02:11,198 しかも 尊敬する手塚治虫先生が 住んでいらした部屋に➡ 21 00:02:11,198 --> 00:02:14,001 引っ越せることになったのだ。➡ 22 00:02:14,001 --> 00:02:19,006 両国の 僅か2畳の部屋から4畳半へ!> 23 00:02:21,341 --> 00:02:26,013 <トキワ荘には 頼もしい先輩の 寺田ヒロオさんも住んでいる。➡ 24 00:02:26,013 --> 00:02:30,317 僕たちの新しい生活が始まった!> 25 00:02:31,885 --> 00:02:36,656 <トキワ荘に越してきた最初の夜は 外食で済ませた僕たちだったが➡ 26 00:02:36,656 --> 00:02:40,661 2日目からは いよいよ自炊が始まる> 27 00:02:42,362 --> 00:02:47,701 鍋買った。 フライパン買った。 で 砂糖で これが… 塩。 塩。 28 00:02:47,701 --> 00:02:51,038 (茂)で しょうゆに 米。 よしよし OK OK。 29 00:02:51,038 --> 00:02:54,908 さあて…。 さてと…。 おい これ どうする? 30 00:02:54,908 --> 00:02:58,912 今日中に配った方がいいかの? あっ そば券か。 31 00:02:58,912 --> 00:03:01,648 でも 今は便利になったもんよのう。 32 00:03:01,648 --> 00:03:05,318 引っ越しそばの代わりに そば券で間に合うがだからのう。 33 00:03:05,318 --> 00:03:10,657 まあ とにかく 越してきた挨拶も せんといかんわけだから…。 34 00:03:10,657 --> 00:03:13,560 先に そば券配ってくるか。 うん。 35 00:03:13,560 --> 00:03:15,862 (2人)よし。 36 00:03:22,002 --> 00:03:24,337 (ノック) ⚟(寺田)はい。 37 00:03:24,337 --> 00:03:27,674 すいませ~ん。 38 00:03:27,674 --> 00:03:30,577 (寺田)よう どうしたの? 39 00:03:30,577 --> 00:03:34,347 あの 一応 引っ越しのご挨拶にと思って そば券持ってきました。 40 00:03:34,347 --> 00:03:36,283 本当。 何だか 随分堅いことしてるね。 41 00:03:36,283 --> 00:03:40,220 ええ… いえ あの 両国の叔母さんに これは習慣ですから➡ 42 00:03:40,220 --> 00:03:44,991 きちんとしなさいよって言われまして。 そう。 それはどうも ご丁寧に。 43 00:03:44,991 --> 00:03:47,894 これから回るの? (2人)はい。 44 00:03:47,894 --> 00:03:52,365 だったらね 二十号室 気を付けた方がいいよ。 45 00:03:52,365 --> 00:03:56,703 あの 気を付けるって? まあ 行ってみれば分かるから。 46 00:03:56,703 --> 00:03:59,005 はあ…。 47 00:04:00,974 --> 00:04:03,310 気を付ける…? うん。 48 00:04:03,310 --> 00:04:06,980 次は お隣だな。隣。 よし。 49 00:04:06,980 --> 00:04:09,649 (ノック) ⚟(節子)はい。 50 00:04:09,649 --> 00:04:12,552 すいません。 51 00:04:12,552 --> 00:04:16,990 (節子)あっ あの 何か? あっ あっ あの…➡ 52 00:04:16,990 --> 00:04:23,663 あの ご挨拶が後になりましたけど これ 引っ越しそばの… そば券です。 53 00:04:23,663 --> 00:04:29,336 まあ。 ご丁寧にすいません。 54 00:04:29,336 --> 00:04:33,206 あっ よろしくお願いします。 こちらこそよろしく。 55 00:04:33,206 --> 00:04:36,676 何かお困りになってることがあったら おっしゃって下さいね。 56 00:04:36,676 --> 00:04:39,579 (2人)はい。 じゃ 遠慮なく。 57 00:04:39,579 --> 00:04:42,282 失礼します。 失礼します。 58 00:04:46,353 --> 00:04:49,022 お姉さんの方だったな。 うん。 59 00:04:49,022 --> 00:04:52,893 あんなきれいな人が 同じアパートに住んでる…。 60 00:04:52,893 --> 00:04:57,697 俺たち ついとるわ~。 61 00:04:57,697 --> 00:05:02,302 ここだの 寺さんが言っとった 気を付けた方がいいってな。 62 00:05:02,302 --> 00:05:04,604 何だろの? 63 00:05:06,640 --> 00:05:09,309 (ノック) 64 00:05:09,309 --> 00:05:12,979 あれ? 留守かな? 65 00:05:12,979 --> 00:05:14,915 (ノック) 66 00:05:14,915 --> 00:05:18,652 (和代)何よ? えっ あっ あ… こんばんは。 67 00:05:18,652 --> 00:05:23,523 何なのよ あんたたち。 え… あっ あのですね あの… あの➡ 68 00:05:23,523 --> 00:05:27,327 僕たち… あっ これを。 悪いけど間に合ってるわよ。 69 00:05:27,327 --> 00:05:30,630 いや… いや あの…。 70 00:05:35,669 --> 00:05:39,539 あの…。 いらないって言ってんの。 71 00:05:39,539 --> 00:05:44,010 いや あ… 違うんです。 僕たち 今度 そこに…。 72 00:05:44,010 --> 00:05:47,347 しつこいわね! いらないっつったら いらないのよ! 73 00:05:47,347 --> 00:05:50,050 いや…。 74 00:05:52,219 --> 00:05:55,222 何様だ…。 75 00:05:55,222 --> 00:05:59,359 そば券 どうする? あ? ああ いいわ。 76 00:05:59,359 --> 00:06:01,628 いらんと言っとるがだから 俺たちが使おう。 77 00:06:01,628 --> 00:06:04,331 い… 行こう…。 78 00:06:16,643 --> 00:06:21,514 なら 飯 取りかかろうか。 のう? よしよしよし。 79 00:06:21,514 --> 00:06:27,654 あっ 道雄。 ん?お前 飯炊けるか? 80 00:06:27,654 --> 00:06:31,324 あ… なら 俺が炊くわ。 81 00:06:31,324 --> 00:06:33,994 大丈夫か? うん。 82 00:06:33,994 --> 00:06:36,897 いっぺん炊いたことある。 ああ そうか。 83 00:06:36,897 --> 00:06:41,868 任せとけ。 なら 俺が みそ汁作るわ。頼む。 84 00:06:41,868 --> 00:06:45,338 けど…。 ん? 85 00:06:45,338 --> 00:06:50,010 初めて飯作って モタモタしとるとこ… 人に見られるの➡ 86 00:06:50,010 --> 00:06:53,346 ちょっとかっこ悪いのう。 87 00:06:53,346 --> 00:06:57,017 なら 誰もおらん時にやるか。 おお。 88 00:06:57,017 --> 00:07:00,620 寺さんに見られるがはいいがやけどな。 89 00:07:00,620 --> 00:07:03,923 ちょっと偵察行ってくるわ。 頼む。 90 00:07:13,199 --> 00:07:16,636 <初めての自炊は 心細くはあったが➡ 91 00:07:16,636 --> 00:07:22,342 いかにも新しい生活のスタートに ふさわしい 新鮮な感激があった> 92 00:07:27,647 --> 00:07:30,984 おい お前 そんなに刻んでどうするが? 93 00:07:30,984 --> 00:07:35,322 え? 残したってしかたなかろう。 まあまあ 見てろ。 94 00:07:35,322 --> 00:07:38,992 これでな うまいみそ汁をだな…。 95 00:07:38,992 --> 00:07:41,661 あ…。 どうしたが? 96 00:07:41,661 --> 00:07:44,998 鍋。 鍋…。鍋は2ついるんだ。 97 00:07:44,998 --> 00:07:50,337 そうだ みそ汁作る鍋がないわ。 あ~ そうか。 98 00:07:50,337 --> 00:07:52,272 あ…。 どうしたが? 99 00:07:52,272 --> 00:07:57,010 みそ。 えっ… みそも買うの忘れた? 100 00:07:57,010 --> 00:07:59,913 ハハハッ だらやのう。 101 00:07:59,913 --> 00:08:04,284 みそもなくて どうやって みそ汁作るがよ。 ハハハハハ…。 102 00:08:04,284 --> 00:08:09,155 おまけに このキャベツ お前 どうするが?え? うん…。 103 00:08:09,155 --> 00:08:12,959 生で食おう。 生で… おい。 104 00:08:12,959 --> 00:08:16,830 結構甘みがあって うまいぞ。 105 00:08:16,830 --> 00:08:19,833 うん! 結構…。 106 00:08:29,309 --> 00:08:32,312 お鍋 どうぞ。 107 00:08:39,652 --> 00:08:42,322 おみそも どうぞ使って下さい。 108 00:08:42,322 --> 00:08:46,659 いや… あの どうしてですか? 109 00:08:46,659 --> 00:08:51,998 ごめんなさい。 聞こえちゃったの。 110 00:08:51,998 --> 00:08:54,000 どうぞ。 111 00:08:56,336 --> 00:09:00,640 (2人)すいません。 お借りします。 112 00:09:08,615 --> 00:09:12,619 (2人)では いただきます。 113 00:09:16,289 --> 00:09:20,160 ん? 辛い。 114 00:09:20,160 --> 00:09:22,162 辛いのう ちょっと。 115 00:09:22,162 --> 00:09:26,299 でも ほら 自分らで作った飯だから うまい! 116 00:09:26,299 --> 00:09:29,302 うん うまい! うん うまいうまい。 117 00:09:31,971 --> 00:09:37,644 けど お向かいの彼女が鍋貸してくれて 助かったの。 118 00:09:37,644 --> 00:09:43,316 うん。 親切だし おまけに美人だしのう。 119 00:09:43,316 --> 00:09:46,653 茂。 (ノック) 120 00:09:46,653 --> 00:09:48,955 はい。 121 00:09:50,990 --> 00:09:52,926 はい。 122 00:09:52,926 --> 00:09:58,665 (真弓)こんばんは。 こんばんは。 123 00:09:58,665 --> 00:10:04,337 あの… 姉が少しですけど 召し上がって下さいって…。 124 00:10:04,337 --> 00:10:11,644 あ… どうもありがとう。 じゃ。 125 00:10:17,350 --> 00:10:20,053 どうした? 126 00:10:21,688 --> 00:10:26,359 妹さんも美人だのう…。 127 00:10:26,359 --> 00:10:29,696 うまそう。あ…。 漬物。 128 00:10:29,696 --> 00:10:33,366 <これから どんどん いいことが起こりそうな予感がした。➡ 129 00:10:33,366 --> 00:10:39,038 そして 次の日 本当にいいことが起こったのだ。➡ 130 00:10:39,038 --> 00:10:41,708 講論社が発行している「少年クラブ」の➡ 131 00:10:41,708 --> 00:10:44,711 新谷さんという人からの電報だった> 132 00:10:47,580 --> 00:10:51,384 ここで待つがか。 うん。 133 00:10:51,384 --> 00:10:57,257 (伊藤)おお 満賀くんに才野くん。 あっ 学童社の伊藤さん。 どうして…。 134 00:10:57,257 --> 00:11:01,194 手塚先生! (手塚)あっ どうも どうも どうも…。 135 00:11:01,194 --> 00:11:03,329 すばらしい部屋を…。 (2人)ありがとうございました! 136 00:11:03,329 --> 00:11:06,100 いやいや どうも どうも どうも…。 君たち 講論社に何の用? 137 00:11:06,100 --> 00:11:09,903 ええ あの 「少年クラブ」の新谷さん という方から電報をもらいまして。 138 00:11:09,903 --> 00:11:15,341 新谷くんね。 彼もまんがに意欲を持ってる 若手編集者の一人だよ。 139 00:11:15,341 --> 00:11:18,678 先生は? 僕 「少女クラブ」。 140 00:11:18,678 --> 00:11:21,581 「少女クラブ」というと…。 141 00:11:21,581 --> 00:11:24,350 (2人)「リボンの騎士」! ハハハッ… どうも どうも どうも…。 142 00:11:24,350 --> 00:11:26,286 君たちもしっかりね。 うんうん。 (道雄 茂)はい! 143 00:11:26,286 --> 00:11:28,221 どうも どうも どうも…。 じゃ 伊藤くん 行きましょう。 ねっ。 144 00:11:28,221 --> 00:11:30,223 どうも どうも どうも…。 145 00:11:37,697 --> 00:11:40,600 (新谷)どうも。 はじめまして 新谷です。 満賀くんと才野くんですね? 146 00:11:40,600 --> 00:11:43,369 はい。 満賀です。 才野です。 147 00:11:43,369 --> 00:11:46,039 実は あの 君たちに ぜひ仕事を頼みたいと思って➡ 148 00:11:46,039 --> 00:11:50,376 電報を打ったんですよ。 ああ どうぞ。 149 00:11:50,376 --> 00:11:53,279 手塚先生のご推薦です。 150 00:11:53,279 --> 00:11:57,250 うちの「少年クラブ」は 最も伝統のある少年誌ですが➡ 151 00:11:57,250 --> 00:12:00,653 だからといって 保守的になっていては ダメだと思うんですね。 152 00:12:00,653 --> 00:12:03,323 もっと思い切った冒険も必要だと 思うんです。 153 00:12:03,323 --> 00:12:06,226 そこで 僕たち若手の編集者が頑張って➡ 154 00:12:06,226 --> 00:12:09,195 まんがが中心の増刊号を 出すことにしたんです。 155 00:12:09,195 --> 00:12:13,333 そこで 君たちのような 新しい感覚を持った若いまんが家に➡ 156 00:12:13,333 --> 00:12:17,670 大いに活躍してもらいたい。 そう思って 来てもらったわけですよ。 157 00:12:17,670 --> 00:12:20,006 僕は 手塚先生に言われる前から➡ 158 00:12:20,006 --> 00:12:24,344 「漫画少年」での君たちの活躍を 注目していました。 159 00:12:24,344 --> 00:12:27,680 特に この間の「海抜六千米の恐怖」と➡ 160 00:12:27,680 --> 00:12:32,018 それから あの この号の 「南部戦線異常あり」➡ 161 00:12:32,018 --> 00:12:34,921 これは面白いと思いました。 162 00:12:34,921 --> 00:12:38,691 どうですか? やってくれますか? 163 00:12:38,691 --> 00:12:40,627 (2人)はい! 頑張ります。 164 00:12:40,627 --> 00:12:45,031 ページは8ページ。 読み切り。 好きなものを描いて下さい。 165 00:12:45,031 --> 00:12:46,966 (2人)はい! 166 00:12:46,966 --> 00:12:49,702 あっ 足塚くん あの そっちが終わったら ちょっと。 167 00:12:49,702 --> 00:12:51,638 (新谷)こちらは もう終わりましたから どうぞ。 168 00:12:51,638 --> 00:12:53,573 あっ そう? いいんですか。 (新谷)ええ どうぞ。 169 00:12:53,573 --> 00:12:57,377 じゃ 頼んだよ。 (2人)はい。 170 00:12:57,377 --> 00:13:02,982 え~ 紹介しとく。 うちの女房。 (清子)清子と申します。 171 00:13:02,982 --> 00:13:04,917 満賀です。 才野です。 172 00:13:04,917 --> 00:13:10,857 まあ どうぞ。 実はね 女房は この講論社の絵本課にいるんだ。 173 00:13:10,857 --> 00:13:13,993 (清子)それで あの 足塚さんが こちらにいらしてるって➡ 174 00:13:13,993 --> 00:13:18,865 主人に聞きまして。 私 ぜひお願いしたいことがございますの。 175 00:13:18,865 --> 00:13:21,668 あ… 何でしょう? 今 うちの課では➡ 176 00:13:21,668 --> 00:13:24,570 こういうまんが絵本を 出しているんです。 177 00:13:24,570 --> 00:13:27,540 今までの絵本と違いますのは こういうふうに➡ 178 00:13:27,540 --> 00:13:31,344 コマまんがの形式になっておりまして お小さいお子さんたちにも➡ 179 00:13:31,344 --> 00:13:33,279 楽しくお話に親しんでもらおうっていう➡ 180 00:13:33,279 --> 00:13:35,214 まあ そういう ねらいなんでございますの。 181 00:13:35,214 --> 00:13:39,686 へえ~。 絵本も まんがになったのか。 182 00:13:39,686 --> 00:13:45,391 講論社の絵本って 子どもの頃 よく見たよのう。 183 00:13:47,360 --> 00:13:49,295 (道雄 茂)あっ! 寺さんだ! 184 00:13:49,295 --> 00:13:53,700 ええ 寺田さんや永田竹丸さんにも 描いて頂いておりますのよ。 185 00:13:53,700 --> 00:13:58,371 君 そんなことより あの ほら 締め切りとページ言わなきゃ。そうね。 186 00:13:58,371 --> 00:14:02,642 ページは8ページで 色は4色と2色です。 187 00:14:02,642 --> 00:14:06,512 締め切りは 来月の15日ぐらいで いかがでしょうか? 188 00:14:06,512 --> 00:14:10,316 あ… 4色と2色ですか? 189 00:14:10,316 --> 00:14:15,988 あの… 僕たち 色のついた原稿を 描いたことないんです。 190 00:14:15,988 --> 00:14:20,660 それでしたら なお楽しみですわ! 191 00:14:20,660 --> 00:14:28,534 頑張って きれいな色を塗って下さいね。 (2人)はい。 192 00:14:28,534 --> 00:14:31,304 あっ どうも どうも どうも どうも…。 ああ 先生。 193 00:14:31,304 --> 00:14:33,239 僕の方 終わったけど そっちは? 194 00:14:33,239 --> 00:14:36,008 今… 今行きます。 あっ そう。 195 00:14:36,008 --> 00:14:40,680 それでは よろしく。 この本は どうぞお持ち下さい。 196 00:14:40,680 --> 00:14:43,349 (2人)はい。 失礼します。 197 00:14:43,349 --> 00:14:47,019 あっ ねえ あの 君たち どう? 僕たち これから➡ 198 00:14:47,019 --> 00:14:49,922 池袋で映画見に行くんだけれども 一緒に行かない? 199 00:14:49,922 --> 00:14:51,891 はい! お供します!あっ そうそう。 200 00:14:51,891 --> 00:14:56,028 じゃ 行こう行こう行こう…。 先生 何見るんですか? 201 00:14:56,028 --> 00:15:01,634 ジョン・ヒューストンの 「アスファルト・ジャングル」。 202 00:15:01,634 --> 00:15:03,970 (銃声) 203 00:15:03,970 --> 00:15:08,307 <ジョン・ヒューストンは アメリカを代表する名監督だ。➡ 204 00:15:08,307 --> 00:15:12,178 「マルタの鷹」 「黄金」 「キー・ラーゴ」など➡ 205 00:15:12,178 --> 00:15:16,983 ギャング映画の傑作を作り続け 中でも「アスファルト・ジャングル」は➡ 206 00:15:16,983 --> 00:15:19,886 大都会のジャングルにうごめく ギャングたちが➡ 207 00:15:19,886 --> 00:15:23,656 飢えたハイエナのように ばく大な宝石を狙う。➡ 208 00:15:23,656 --> 00:15:29,529 そして 裏切り 食うか食われるか…> 209 00:15:29,529 --> 00:15:32,532 黙って 手 上げな。 210 00:15:38,671 --> 00:15:40,973 何しとんが? 211 00:15:43,342 --> 00:15:47,046 裏切ったらどうなるか…。 212 00:15:48,681 --> 00:15:51,684 ああ…。 213 00:15:55,555 --> 00:15:58,357 面白かった~。 おお。 214 00:15:58,357 --> 00:16:00,960 手塚先生 いい映画見せてくれたのう。 215 00:16:00,960 --> 00:16:04,297 「アスファルト・ジャングル」か。 216 00:16:04,297 --> 00:16:08,968 のう 今度の「少年クラブ」の別冊 ギャング物にせんか? 217 00:16:08,968 --> 00:16:12,839 ギャング物? うん。 ニューヨークを舞台にして➡ 218 00:16:12,839 --> 00:16:16,309 タイトルは… 「コンクリート・ジャングル」。 219 00:16:16,309 --> 00:16:19,979 大都会の密林に生きる 少年とギャングの話だ。 220 00:16:19,979 --> 00:16:24,851 いい。 それいい。 それでいこう! 221 00:16:24,851 --> 00:16:28,654 <そのころは 少年まんがの黄金時代で➡ 222 00:16:28,654 --> 00:16:33,526 まんが雑誌は いずれも 別冊付録や増刊号を立て続けに発行し➡ 223 00:16:33,526 --> 00:16:38,998 僕たちのような新人まんが家たちにも 注文が殺到し始めていた> 224 00:16:38,998 --> 00:16:49,642 ♬~ 225 00:16:49,642 --> 00:16:57,016 大都会… 鉄筋コンクリートのジャングル…。 226 00:16:57,016 --> 00:17:07,960 そこには トラやライオンよりも 恐ろしい猛獣が牙をむいているんだと。 227 00:17:07,960 --> 00:17:13,633 大都会の密林にうごめくギャングたち。 228 00:17:13,633 --> 00:17:21,974 真夜中 彼らは銀行を襲う計画を立てる。 うんうん よしよし…。 229 00:17:21,974 --> 00:17:24,911 だけど 出だしがのう…。 230 00:17:24,911 --> 00:17:29,849 出だしさえ出れば あとはトントントンと行くがだけどのう。 231 00:17:29,849 --> 00:17:32,852 あ~…。 232 00:17:34,553 --> 00:17:36,856 出だし…。 233 00:17:42,295 --> 00:17:44,664 (サイレン) 234 00:17:44,664 --> 00:17:47,566 何だろの? そうだ! 235 00:17:47,566 --> 00:17:50,336 出だしはパトカーから始めよう。 236 00:17:50,336 --> 00:17:52,271 ニューヨークの市内を パトカーが突っ走る。 237 00:17:52,271 --> 00:17:54,674 そこへ ナレーションをかぶせる。 うん。 238 00:17:54,674 --> 00:17:56,609 「大都会 鉄筋コンクリートのジャングル。➡ 239 00:17:56,609 --> 00:18:01,480 そこには トラやライオンより恐ろしい 猛獣が牙をむいているのだ~」。 240 00:18:01,480 --> 00:18:04,283 それいける。 いこう。 241 00:18:04,283 --> 00:18:06,585 パトカーな。 そう パトカー。パトカー…。 242 00:18:10,957 --> 00:18:14,627 <僕も茂も夢中になって机に向かった。➡ 243 00:18:14,627 --> 00:18:18,631 その間 僕たちには昼も夜もなかった> 244 00:18:22,301 --> 00:18:26,605 <そして 何日かたったある日> 245 00:18:32,645 --> 00:18:34,981 よう。 あっ 寺さん。 246 00:18:34,981 --> 00:18:37,650 (寺田)忙しいらしいね。 247 00:18:37,650 --> 00:18:44,991 紹介するよ。 今日から ここへ越してきた 石森章太郎くんと赤塚不二夫くんだ。 248 00:18:44,991 --> 00:18:48,661 あの ものすごい女の人が引っ越してね 二十号室が空いたんだ。 249 00:18:48,661 --> 00:18:56,335 <石森章太郎。 10代で「墨汁一滴」という まんが同人誌を主宰していた男だ。➡ 250 00:18:56,335 --> 00:18:59,939 赤塚不二夫。 後にギャグまんがの大家として➡ 251 00:18:59,939 --> 00:19:05,277 一世をふうびする この男は この時は まだ内気そうな少年だった…> 252 00:19:05,277 --> 00:19:09,148 まあ 仲よくやっていこう。 なっ? (道雄 茂)はい。 253 00:19:09,148 --> 00:19:25,865 ♬~