1 00:00:35,219 --> 00:00:42,359 お~い! ここは 東京駅の日本橋口で~す! 2 00:00:42,359 --> 00:00:47,298 今では こんなに高いビルに 囲まれちゃってるけれど→ 3 00:00:47,298 --> 00:00:54,538 江戸の昔は なんと ここに 北町奉行所があったんですよ。 4 00:00:54,538 --> 00:00:59,460 どうして 私が そんなことを 知ってるかというとね→ 5 00:00:59,460 --> 00:01:03,864 あんな隅っこに 小さな記念碑がありましょ。 6 00:01:03,864 --> 00:01:06,417 この物語の宗五郎親分も→ 7 00:01:06,417 --> 00:01:11,021 この北町奉行所から 十手を預かっていたんですね。 8 00:01:11,021 --> 00:01:13,223 御用だ! 御用だ! 御用だ! ツンツンツン! 9 00:01:13,223 --> 00:01:23,423 ♪♪~ 10 00:01:26,136 --> 00:01:32,326 <政次は一晩中 ず~っと 江戸の 町を走り回っておりました。→ 11 00:01:32,326 --> 00:01:36,563 その いきさつはと いいますと…。→ 12 00:01:36,563 --> 00:01:43,404 政次が お供をしていた松阪屋の ご隠居 松六様が何者かに襲われ→ 13 00:01:43,404 --> 00:01:46,940 危ないところを 政次が 必死で助け出したのでした。→ 14 00:01:46,940 --> 00:01:50,677 ところが その襲われた屋敷で なんと→ 15 00:01:50,677 --> 00:01:56,467 上がり藤の紋所の御武家が 殺されていたから さあ大変だ!→ 16 00:01:56,467 --> 00:02:00,204 ご隠居は 記憶をなくして 姿をくらまし→ 17 00:02:00,204 --> 00:02:06,126 その裏には 14年前の事件の因縁が 絡んでいたのです!> 18 00:02:06,126 --> 00:02:08,128  回想  (宗五郎)いいか 政次。→ 19 00:02:08,128 --> 00:02:11,248 またぞろ ご隠居が 襲われねえとも限らねえ。→ 20 00:02:11,248 --> 00:02:13,948 必ず ご隠居を守るんだ。 21 00:02:15,619 --> 00:02:19,123 (カラスの鳴き声) 22 00:02:19,123 --> 00:02:21,141 <果たして 政次は→ 23 00:02:21,141 --> 00:02:26,663 無事 ご隠居を捜し出すことが できるのでしょうか> 24 00:02:26,663 --> 00:02:32,463 (みつ)常丸 伝次 波太郎に亮吉! 25 00:02:36,673 --> 00:02:41,428 (みつ)いいかい ご苦労だけど 松阪屋のご隠居を捜すためだ。→ 26 00:02:41,428 --> 00:02:45,399 目いっぱい 走り回っておくれよ。 (一同)はい! 27 00:02:45,399 --> 00:02:47,501 (八百亀)おはようございます。→ 28 00:02:47,501 --> 00:02:52,439 しほちゃん 人相書き 出来たかい? (しほ)はい。 29 00:02:52,439 --> 00:02:55,709 おお こりゃ いい出来だ。 さすがだな。 30 00:02:55,709 --> 00:02:57,694 (下駄貫) これだけありゃ 御の字だ。 31 00:02:57,694 --> 00:03:00,431 あんた方も食べていきな。 (八百亀)へい 有り難く。→ 32 00:03:00,431 --> 00:03:04,468 親分は? (みつ)松阪屋に行ってるよ。 33 00:03:04,468 --> 00:03:06,453 (伝次)…ったく あのご隠居でも→ 34 00:03:06,453 --> 00:03:08,472 ボケけちまうなんてことも あるんですね。 35 00:03:08,472 --> 00:03:11,358 (常丸)あの病は フラフラと 出歩くことが ままに あるからな。 36 00:03:11,358 --> 00:03:15,429 (下駄貫)いいか。 松阪屋の ご隠居は 金座裏の後ろ盾だ。 37 00:03:15,429 --> 00:03:20,434 分かってんのか お前。 うっ…。 38 00:03:20,434 --> 00:03:24,134 (亮吉)行ってきやす! 39 00:03:26,106 --> 00:03:29,493 (みつ)しっかり頼むよ。 気を付けて! 40 00:03:29,493 --> 00:03:33,297 ああ! 行ってきやす! 41 00:03:33,297 --> 00:03:36,797 政次 平気かね。 42 00:03:41,288 --> 00:03:47,388 <そんなころ 政次は ご隠居が 襲われたお屋敷に来ておりました> 43 00:03:51,315 --> 00:03:53,815 ご隠居様! 44 00:03:57,871 --> 00:04:02,860 ご隠居様! いらっしゃいませんか?! 45 00:04:02,860 --> 00:04:06,029 ハア ハア…。 46 00:04:06,029 --> 00:04:11,629 ハア ハア ハア…。 47 00:04:23,096 --> 00:04:26,396 おむすび。 何も食べてないんでしょ。 48 00:04:28,068 --> 00:04:34,174 (政次) しほちゃん…。 いただきます。 49 00:04:34,174 --> 00:04:47,337 ♪♪~ 50 00:04:47,337 --> 00:04:52,743 <それは ご隠居が描いた 判じ物でした> 51 00:04:52,743 --> 00:04:56,143  心の声  ご隠居は やはり ここに来ていた。 52 00:05:01,802 --> 00:05:06,206 この判じ物には  心の声  何か意味があるのか。 53 00:05:06,206 --> 00:05:11,161 葵のご紋は徳川様。 犬は何だ? 54 00:05:11,161 --> 00:05:15,465 犬… 犬…。 55 00:05:15,465 --> 00:05:19,102 (月形大膳)ここにも いそうにないな 松阪屋の隠居は。 56 00:05:19,102 --> 00:05:22,873 14年前の一件をたくらんだ 新山の仲間だ。→ 57 00:05:22,873 --> 00:05:25,192 必ず始末せねばならぬ。 58 00:05:25,192 --> 00:05:29,162 (金蔵)けど 松千代ってガキを捜し出して→ 59 00:05:29,162 --> 00:05:31,999 始末するのが先決なんでがしょ。 60 00:05:31,999 --> 00:05:36,599 飯田麟太郎だ 今の名はな。 61 00:05:39,606 --> 00:05:41,606 お久しぶりです。 62 00:05:49,199 --> 00:05:53,470 (宗五郎)ご隠居のことなら しほに 今 人相書きを描かせてる。→ 63 00:05:53,470 --> 00:05:56,957 そろそろ うちの若いもんたちが 走り回るころだろうぜ。 64 00:05:56,957 --> 00:06:01,757 (由左衛門) 恩に着ますよ 宗五郎さん。 65 00:06:04,631 --> 00:06:08,285 (由左衛門) それでねえ 話というのは→ 66 00:06:08,285 --> 00:06:12,089 1つ おやじのことで 思い出したことが あるんです。→ 67 00:06:12,089 --> 00:06:17,260 例の 14年前の一件に 絡んでることなんです。 68 00:06:17,260 --> 00:06:21,231 <その14年前の 出来事というのは…。→ 69 00:06:21,231 --> 00:06:25,135 当時 わいろ三昧だった 老中の植村忠明を糾弾した→ 70 00:06:25,135 --> 00:06:27,237 お旗本の新山善右衛門が→ 71 00:06:27,237 --> 00:06:31,441 そのかえりに闇討ちに遭って お家も断絶。→ 72 00:06:31,441 --> 00:06:35,345 その新山様に 肩入れしていたのが→ 73 00:06:35,345 --> 00:06:39,383 松阪屋のご隠居だった というわけです> 74 00:06:39,383 --> 00:06:43,320 (由左衛門) あの一件のすぐ後のことです。→ 75 00:06:43,320 --> 00:06:48,358 おやじが 突然 隠居すると言いだしたのは。 76 00:06:48,358 --> 00:06:54,831  回想  (松六)私には やらねばならないことがある。 77 00:06:54,831 --> 00:07:02,406 これからは そのことだけのために生きる。 78 00:07:02,406 --> 00:07:05,359 やらねばならないことがある? 79 00:07:05,359 --> 00:07:08,028 (由左衛門) それが何かは分かりません。 80 00:07:08,028 --> 00:07:11,828 ですが 妙に 心に引っ掛かってましてね。 81 00:07:18,889 --> 00:07:22,289 (寺坂毅一郎)宗五郎 いるかい?! 82 00:07:24,327 --> 00:07:26,329 (寺坂)例の新山の屋敷で 殺されていた→ 83 00:07:26,329 --> 00:07:31,051 上がり藤の紋所の武家の正体が 分かったぜ。 えっ?! 84 00:07:31,051 --> 00:07:34,454 (寺坂)旗本三百石 飯田常春。→ 85 00:07:34,454 --> 00:07:36,573 この飯田には 染って姉がいてな。 86 00:07:36,573 --> 00:07:39,025 この女が 闇討ちされた 新山善右衛門の→ 87 00:07:39,025 --> 00:07:42,362 許嫁だったってんだ。 何ですって?! 88 00:07:42,362 --> 00:07:47,834 ただし 染は新山の子を産んだ後 後を追うように亡くなってる。 89 00:07:47,834 --> 00:07:50,470 で そのお子ってのは? 90 00:07:50,470 --> 00:07:54,207 男の子だそうだ。 生きてりゃ 13 14。 91 00:07:54,207 --> 00:07:56,207 立派な若侍だぜ。 92 00:07:57,994 --> 00:08:04,101 実はね だんな。 ご隠居が お店を引いた時 由左衛門さんに→ 93 00:08:04,101 --> 00:08:07,804 やらなきゃならねえことがある って言ってたそうなんで。 94 00:08:07,804 --> 00:08:10,707 やらなきゃならねえこと? (宗五郎)へい。 95 00:08:10,707 --> 00:08:15,145 もしかすると 新山と染の子を跡取りにして→ 96 00:08:15,145 --> 00:08:18,598 新山家を再興しようと してたんじゃねえか? 97 00:08:18,598 --> 00:08:25,972 それを快く思わねえ輩が 飯田様を殺し ご隠居を襲った。 98 00:08:25,972 --> 00:08:33,764 14年前 新山様を闇討ちにした 亡霊が現れたってことですか。 99 00:08:33,764 --> 00:08:36,383 (八百亀)帰りやした。→ 100 00:08:36,383 --> 00:08:41,338 おっ これは寺坂のだんな 来てらしたんで。 101 00:08:41,338 --> 00:08:43,790 (寺坂) 松六の行方は分からずって面だな。 102 00:08:43,790 --> 00:08:48,228 (常丸) 駄目でさあ。 今度ばっかりは 人相書きも効き目がねえ。 103 00:08:48,228 --> 00:08:55,202 日本橋から 京橋 鉄砲洲まで 足を延ばしたんですがね。 104 00:08:55,202 --> 00:09:00,157 (みつ)ご苦労さま。 何だい 亮吉 その仏頂面は。 105 00:09:00,157 --> 00:09:02,325 (寺坂) 政次のことなら 心配要らねえよ。 106 00:09:02,325 --> 00:09:05,228 手代だが お前より腕は確かだ。 107 00:09:05,228 --> 00:09:08,298 そうじゃなくて このままいったら→ 108 00:09:08,298 --> 00:09:11,017 あいつ お店を しくじっちまうと思って。 109 00:09:11,017 --> 00:09:14,037 (みつ)考えても しかたのないことは考えない。 110 00:09:14,037 --> 00:09:18,291 なるようにしか ならないよ。 まずは腹ごしらえして。 111 00:09:18,291 --> 00:09:20,791 (常丸)亮吉。 112 00:09:35,025 --> 00:09:37,027 そうか。  心の声  113 00:09:37,027 --> 00:09:41,698 葵のご紋は お城 この犬は 戌の方角。 114 00:09:41,698 --> 00:09:43,733 西北ってことだ。 115 00:09:43,733 --> 00:09:46,937 千代田のお城から 西北へ行けと。 116 00:09:46,937 --> 00:09:48,922 尾張殿。 117 00:09:48,922 --> 00:09:54,578 六十二萬の数字は 尾張徳川 六十二万石の お抱え屋敷か。 118 00:09:54,578 --> 00:09:57,030 その先で 流鏑馬ができるのは→ 119 00:09:57,030 --> 00:10:01,935 大久保と高田馬場か。 120 00:10:01,935 --> 00:10:08,308 すると この的の字は 高田村の「田」の字。 121 00:10:08,308 --> 00:10:12,629 間違いねえ。 122 00:10:12,629 --> 00:10:15,629 高田村に ご隠居様はいなさる。 123 00:10:21,171 --> 00:10:23,290 <そのころ 宗五郎親分は→ 124 00:10:23,290 --> 00:10:27,160 殺された飯田常春って お方の お屋敷を訪ねておりました> 125 00:10:27,160 --> 00:10:30,997 なんと そなたが 常春の遺骸を見つけたのですか。 126 00:10:30,997 --> 00:10:37,621 (宗五郎)へい。 14年前 闇討ちに 遭われた新山様のお屋敷で。 127 00:10:37,621 --> 00:10:40,190 (富)お目付けは 常春が どこで殺されたか→ 128 00:10:40,190 --> 00:10:44,628 教えてはくれませんでしたが そうでしたか やはり。 129 00:10:44,628 --> 00:10:46,880 と おっしゃいますと? 130 00:10:46,880 --> 00:10:51,885 息子は おととい 新山様のお屋敷跡で→ 131 00:10:51,885 --> 00:10:55,105 松阪屋の隠居 松六と会うと言って 出かけたのです。 132 00:10:55,105 --> 00:10:57,357 松六のご隠居と? 133 00:10:57,357 --> 00:10:59,709 はい…。 134 00:10:59,709 --> 00:11:03,029  回想  (飯田常春)今日は 新山様の命日。 135 00:11:03,029 --> 00:11:07,033 あれから 14年 松阪屋の松六と共に→ 136 00:11:07,033 --> 00:11:09,936 私は この日を 待ちわびておりました。→ 137 00:11:09,936 --> 00:11:13,106 ようやく その時が やってまいりました。 138 00:11:13,106 --> 00:11:19,930 新山様と姉上の一子 麟太郎は 立派な若者になりました。 139 00:11:19,930 --> 00:11:24,084 跡継ぎとして 新山家の再興を 願う時が来たのです。 140 00:11:24,084 --> 00:11:28,421 頼みましたぞ 麟太郎を必ず! 141 00:11:28,421 --> 00:11:30,440 必ず! 142 00:11:30,440 --> 00:11:34,477 (富)自らの命を懸けてでも ご政道を正そうとした新山様を→ 143 00:11:34,477 --> 00:11:39,366 息子も 松阪屋の松六も 陰で支えておりました。 144 00:11:39,366 --> 00:11:45,221 その新山様のご遺志を 麟太郎に 継がせようとしたやさき→ 145 00:11:45,221 --> 00:11:47,821 このようなことに…。 146 00:11:53,430 --> 00:11:58,401 (宗五郎) 奥方様。 常春様を殺したのは この男たちでございます。 147 00:11:58,401 --> 00:12:04,140 息子が言うには 元御老中 植村様の縁続きの者で→ 148 00:12:04,140 --> 00:12:11,097 新山様を闇討ちした張本人が こたびも動いてると。→ 149 00:12:11,097 --> 00:12:16,820 その者の名は 静岡琢馬。 150 00:12:16,820 --> 00:12:22,542 まさか その者たちは 麟太郎の命まで?!→ 151 00:12:22,542 --> 00:12:24,527 恐らく。 (富)宗五郎! 152 00:12:24,527 --> 00:12:28,965 麟太郎を… 麟太郎を助けておくれ!→ 153 00:12:28,965 --> 00:12:35,038 麟太郎がいなくなれば 私は もう誰も…。 154 00:12:35,038 --> 00:12:38,338 で 麟太郎様は 今 どちらに? 155 00:12:41,127 --> 00:12:45,532 おっ! 気を付けろ! 申し訳ありません! 156 00:12:45,532 --> 00:12:48,034 (彦四郎)政次? 157 00:12:48,034 --> 00:12:50,634 政次! 158 00:12:53,940 --> 00:12:58,161 そうか。 ご隠居を 捜し回ってるのか 政次は。 159 00:12:58,161 --> 00:13:00,847 なんか 死にものぐるいだったよ あいつ。 160 00:13:00,847 --> 00:13:03,266 (梅吉) だがよ 政次は今度の一件じゃ→ 161 00:13:03,266 --> 00:13:06,536 松阪屋のやつらに 相当 白い目で見られてんだろ。 162 00:13:06,536 --> 00:13:09,739 (繁三)このままだと お店を ほうり出されるぞ。 163 00:13:09,739 --> 00:13:11,891 何を言ってんだよ バカ! 164 00:13:11,891 --> 00:13:15,729 政次がいなかったらな ご隠居は 殺されてたかもしれないんだ。 165 00:13:15,729 --> 00:13:20,066 いなくなったのはな そのご隠居を捜し回ってるからだ。 166 00:13:20,066 --> 00:13:23,103  回想  (宗五郎)いいか 政次。 お前は これから→ 167 00:13:23,103 --> 00:13:26,306 片ときも ご隠居のそばを 離れちゃならねえ。 168 00:13:26,306 --> 00:13:29,325 必ず ご隠居を守るんだ。 169 00:13:29,325 --> 00:13:31,327 はい。 170 00:13:31,327 --> 00:13:36,066 しほ このことは おれたちだけの ないしょ事だ。→ 171 00:13:36,066 --> 00:13:39,769 誰にも しゃべっちゃならねえぞ。 172 00:13:39,769 --> 00:13:41,771 あっ! 173 00:13:41,771 --> 00:13:43,890 どうしたんだい? しほちゃん。 どうした? 174 00:13:43,890 --> 00:13:47,393 大丈夫。 175 00:13:47,393 --> 00:13:49,395 おれんちゃん ご隠居は? 176 00:13:49,395 --> 00:13:52,332 (れん)まだ 見つかってない! 177 00:13:52,332 --> 00:13:55,902 あんた 何か聞いてない? えっ? 178 00:13:55,902 --> 00:13:59,038 政次がいなくなる前 金座裏に行ったんでしょ。 179 00:13:59,038 --> 00:14:03,359 その時 おじいちゃんのことでも 何でもいい 言ってなかった? 180 00:14:03,359 --> 00:14:06,529 私は何も…。 181 00:14:06,529 --> 00:14:09,829 ああ そう…。 182 00:14:13,419 --> 00:14:16,119 おれんちゃん。 183 00:14:22,378 --> 00:14:25,465 お嬢さん! 184 00:14:25,465 --> 00:14:29,836 政次さんは 必ず帰ってきます。 185 00:14:29,836 --> 00:14:33,436 ご隠居さんを連れて 必ず戻ってきます。 186 00:14:35,542 --> 00:14:40,530 あんたなんかに言われなくても 分かってるわよ。 187 00:14:40,530 --> 00:14:51,691 ♪♪~ 188 00:14:51,691 --> 00:14:57,691 政次さんと ご隠居さんが 無事でありますように。 189 00:15:16,733 --> 00:15:22,188 (菊)あら これ 七曜紋ですね。 七曜紋? 190 00:15:22,188 --> 00:15:26,059 この近くに この家紋のお侍が 住んでおられますから。 191 00:15:26,059 --> 00:15:29,229 その人は 松千代様といわれるお方じゃ? 192 00:15:29,229 --> 00:15:32,265 いいえ。 飯田麟太郎様といわれまして→ 193 00:15:32,265 --> 00:15:34,901 うちの離れに お住まいです。 194 00:15:34,901 --> 00:15:36,903 飯田麟太郎…。 195 00:15:36,903 --> 00:15:40,773  回想  (月形大膳) 飯田麟太郎だ。 今の名はな。 196 00:15:40,773 --> 00:15:43,626 その侍は 幾つぐらいの方ですか? 197 00:15:43,626 --> 00:15:48,648 確か 13か14。 長いこと住んでおられるので? 198 00:15:48,648 --> 00:15:51,167 もう 10年以上になると 思いますけど。 199 00:15:51,167 --> 00:15:54,971 もしや 江戸から 老人が来てはおりませんか? 200 00:15:54,971 --> 00:15:58,341 70ぐらいで 大店のご隠居のような。 201 00:15:58,341 --> 00:16:00,326 松阪屋の松六様ですね。 202 00:16:00,326 --> 00:16:02,812 麟太郎様の所に よく お見えですよ。 203 00:16:02,812 --> 00:16:07,133 恐れ入りますが あなたの おうちを教えて頂けませんか? 204 00:16:07,133 --> 00:16:21,933 ♪♪~ 205 00:16:25,501 --> 00:16:29,872 (園村辰一郎)そうですか。 まだ 川越に来る決心がつきませんか。 206 00:16:29,872 --> 00:16:32,976 申し訳ありません。 いえ よいのです。 207 00:16:32,976 --> 00:16:35,795 ゆっくり考えて下さい。 208 00:16:35,795 --> 00:16:39,766 これからの一生が かかってることですから。 はい。 209 00:16:39,766 --> 00:16:43,766 良い返事を待っております。 それでは。 210 00:16:46,839 --> 00:16:50,877 (彦四郎)しほちゃん! あっ 彦四郎さん。 211 00:16:50,877 --> 00:16:56,477 駄目だ。 さんざん聞き回ったが 政次のやつ どこにもいねえ。 212 00:17:05,425 --> 00:17:09,862 ハア ハア ハア…。 213 00:17:09,862 --> 00:17:14,667 (飯田麟太郎)えい! えい!→ 214 00:17:14,667 --> 00:17:20,167 え~い! えい! えい! 215 00:17:23,192 --> 00:17:27,130 親分さん。 お前 どうして ここへ? 216 00:17:27,130 --> 00:17:30,400 ご隠居が お部屋で 描いていたものと同じものが→ 217 00:17:30,400 --> 00:17:33,800 襲われた屋敷にも ありました。 218 00:17:36,155 --> 00:17:40,793 こいつを解いて ここへ? はい。 219 00:17:40,793 --> 00:17:44,330 大したもんだ お前はよ。 220 00:17:44,330 --> 00:17:48,468 だからこそ ご隠居は これを お前に残したんだ。 221 00:17:48,468 --> 00:17:50,868 (麟太郎)えい! 222 00:17:55,308 --> 00:17:57,293 何者だ! 223 00:17:57,293 --> 00:18:00,496 (静岡琢馬) 新山善右衛門一子 飯田麟太郎! 224 00:18:00,496 --> 00:18:02,996 そなたの命 ここで もらい受ける! 225 00:18:04,701 --> 00:18:07,203 松六様を奥へ。 226 00:18:07,203 --> 00:18:09,205 あっ! あっ…。 227 00:18:09,205 --> 00:18:11,190 お菊を離せ! 228 00:18:11,190 --> 00:18:13,490 政次 行くぜ。 へい。 229 00:18:16,195 --> 00:18:19,665 (宗五郎)お待ちなせえ。 江戸の外れとはいえ→ 230 00:18:19,665 --> 00:18:23,686 ちと 無法が過ぎますぜ 静岡琢馬のだんな。 231 00:18:23,686 --> 00:18:26,005 何やつ! 232 00:18:26,005 --> 00:18:29,609 (宗五郎)金座裏に みこしを据えて 九代にわたり→ 233 00:18:29,609 --> 00:18:35,732 お上の御用を勤めてまいりました 宗五郎でございます。 234 00:18:35,732 --> 00:18:38,132 金座裏? 235 00:18:40,453 --> 00:18:46,476 麟太郎様 この者たちが お父上と 叔父上の敵でございますぞ。 236 00:18:46,476 --> 00:18:49,529 えっ? 誠か?! 237 00:18:49,529 --> 00:18:53,166 黙れ! そなたを亡き者にして→ 238 00:18:53,166 --> 00:18:56,369 植村家の恥辱を晴らす! 239 00:18:56,369 --> 00:18:59,572 御用聞きごと たたき斬ってしまえ! 240 00:18:59,572 --> 00:19:29,672 ♪♪~ 241 00:19:37,026 --> 00:19:39,026 麟太郎様! 242 00:19:54,494 --> 00:19:56,494 おっ! 243 00:19:58,564 --> 00:20:00,566 (寺坂)宗五郎! 間に合ったか! 244 00:20:00,566 --> 00:20:02,566 (宗五郎)寺坂様。 245 00:20:10,993 --> 00:20:12,993 おっ! 246 00:20:15,164 --> 00:20:17,264 えい! 247 00:20:26,542 --> 00:20:30,096 お見事! 248 00:20:30,096 --> 00:20:32,465 や~! 249 00:20:32,465 --> 00:20:48,364 ♪♪~ 250 00:20:48,364 --> 00:20:53,169 ご隠居様! ご隠居様 ご無事ですか? 251 00:20:53,169 --> 00:20:57,707 松六 麟太郎様を連れて どこぞへ逃げる気だったか? 252 00:20:57,707 --> 00:21:04,764 ご隠居 芝居も そろそろ 幕引きにしましょうや。 253 00:21:04,764 --> 00:21:08,851 京下りの柄物は ようございますなあ。 254 00:21:08,851 --> 00:21:13,639 (宗五郎)どうやら 植村家の やつらの動きが止まるまで→ 255 00:21:13,639 --> 00:21:16,559 芝居を続ける気らしゅう ござんすね。 256 00:21:16,559 --> 00:21:19,259 たぬきおやじめ。 257 00:21:21,030 --> 00:21:23,130 ハッハッハッ…。 258 00:21:32,959 --> 00:21:34,959 来たぜ! 259 00:21:37,396 --> 00:21:39,396 政次さん。 260 00:21:41,934 --> 00:21:44,270 政次。 261 00:21:44,270 --> 00:21:49,425 さっき 亮吉から無事に戻ったと 知らせがあった。 ご苦労だったな。 262 00:21:49,425 --> 00:21:52,778 ご心配 おかけして 申し訳ございませんでした。 263 00:21:52,778 --> 00:21:55,464 よかったよ 無事 戻ってきてくれて。 264 00:21:55,464 --> 00:22:00,386 おれは うれしいよ…。 (亮吉)だったら 泣くな! 265 00:22:00,386 --> 00:22:05,942 (彦四郎)おれ うれしいんだよ 政次が戻ってきてくれて。 266 00:22:05,942 --> 00:22:11,297 高田村は ご隠居が昔 病弱だった 時に住んでいたらしくて。 267 00:22:11,297 --> 00:22:13,449 (彦四郎) じゃあ その思い出だけで→ 268 00:22:13,449 --> 00:22:16,502 たった一人で 高田村まで歩いたってことか。 269 00:22:16,502 --> 00:22:18,971 ああ そういうことだ。 270 00:22:18,971 --> 00:22:22,592 とどのつまり ご隠居を襲った 連中は どうなったんだ? 271 00:22:22,592 --> 00:22:26,162 さあ。 私には よく分かりませんが。 272 00:22:26,162 --> 00:22:31,033 (亮吉)そうか。 ご隠居のボケが 治らなきゃ分からねえか。 273 00:22:31,033 --> 00:22:34,487 ボケたんじゃねえ! 何度言ったら分かるんだ! 274 00:22:34,487 --> 00:22:38,891 政次 何にしても お手柄だ。 お店で褒められたか? 275 00:22:38,891 --> 00:22:43,229 いや 番頭さんたちに さんざん しかられた。 276 00:22:43,229 --> 00:22:47,433 しばらくは ここにも 顔出せないかもしれない。 277 00:22:47,433 --> 00:22:51,954 (とせ)政次 松阪屋をやめて うちに来ないかい? 278 00:22:51,954 --> 00:22:55,391 ここには そんな訳の分からない ことを言う人は いないよ。 279 00:22:55,391 --> 00:22:59,161 (亮吉)そいつは いいや! 田楽も食い放題だぜ! 280 00:22:59,161 --> 00:23:02,598 (笑い声) 281 00:23:02,598 --> 00:23:05,818 いいな。 282 00:23:05,818 --> 00:23:08,287 しほちゃん。 283 00:23:08,287 --> 00:23:11,374 やっぱり いいな 鎌倉河岸。 284 00:23:11,374 --> 00:23:13,774 それじゃ? 285 00:23:17,430 --> 00:23:21,801 私 やっぱり ここで暮らします。 286 00:23:21,801 --> 00:23:23,803 しほ。 287 00:23:23,803 --> 00:23:28,824 辰一郎様には悪いけど 私は鎌倉河岸の人間だもの。 288 00:23:28,824 --> 00:23:32,862 こうして笑って泣いて ずっと みんなと暮らしていきたい。 289 00:23:32,862 --> 00:23:36,632 (亮吉)おっ いいこと言うね しほちゃん! 290 00:23:36,632 --> 00:23:40,019 そうとなったら お祝いだ! だんな 酒と田楽 追加だ! 291 00:23:40,019 --> 00:23:43,089 ようし! 今日は 彦四郎のおごりだ! 292 00:23:43,089 --> 00:23:46,389 とせ どんどん持ってこい! (とせ)はいよ。 293 00:23:53,799 --> 00:23:57,599 <それから しばらくした ある日のこと> 294 00:24:00,456 --> 00:24:05,628 (宗五郎) ご隠居 正気に戻られたそうで おめでとうございます。 295 00:24:05,628 --> 00:24:09,865 いやねえ 何だか 長い夢を見ていたみたいでね→ 296 00:24:09,865 --> 00:24:16,005 何が何やら分からなくてね 随分と迷惑をかけたようだね。 297 00:24:16,005 --> 00:24:19,205 よく言いますよ。 ねえ 宗五郎さん。 298 00:24:22,294 --> 00:24:28,467 何はともあれ ようございました。 299 00:24:28,467 --> 00:24:30,469 (由左衛門) 何だい? どうしたんだい? 300 00:24:30,469 --> 00:24:32,471 (れん) おじいちゃんが呼んでこいって。 301 00:24:32,471 --> 00:24:37,571 (松六)政次 こっちへ お入り。 あっ はい。 302 00:24:42,098 --> 00:24:44,100 何か? 303 00:24:44,100 --> 00:24:47,870 突然だけどね お前には 今日を限りに→ 304 00:24:47,870 --> 00:24:50,070 店を辞めてもらうことにした。 305 00:24:52,658 --> 00:24:54,977 (由左衛門)おやじ 何てことを! 306 00:24:54,977 --> 00:24:58,798 (松六)お前さんが店の主だという ことは よく分かってるよ。 307 00:24:58,798 --> 00:25:03,169 だが 政次は お店の決まりを破ったんだ。 308 00:25:03,169 --> 00:25:05,888 このままじゃ 店の者に示しがつかない。 309 00:25:05,888 --> 00:25:08,307 ちょっと待って! 政次は おじいちゃんのために…。 310 00:25:08,307 --> 00:25:10,292 (松六)もう決めたことだ。 311 00:25:10,292 --> 00:25:13,596 由左衛門 いいね。 312 00:25:13,596 --> 00:25:18,234 おやじは言いだしたら 聞かない人だ。 313 00:25:18,234 --> 00:25:21,137 政次 堪忍しておくれ。 314 00:25:21,137 --> 00:25:23,122 お父っつぁん! 315 00:25:23,122 --> 00:25:25,674 政次は うちでは一番の奉公人だ。 316 00:25:25,674 --> 00:25:31,874 ここは一つ 金座裏に 預かってもらうことにする。 317 00:25:35,601 --> 00:25:37,603 (れん)駄目だからね 政次。→ 318 00:25:37,603 --> 00:25:40,623 金座裏の親分は あんたを欲しがってんだ。 319 00:25:40,623 --> 00:25:43,125 だから おじいちゃんを…。 やめないか おれん! 320 00:25:43,125 --> 00:25:47,163 (れん)だって! (宗五郎)政次。 321 00:25:47,163 --> 00:25:51,600 ぞうきんがけから始める覚悟が ありゃ 来るがいい。 322 00:25:51,600 --> 00:25:54,400 だが 無理にとは言わねえ。 323 00:26:04,096 --> 00:26:07,933 ご隠居様 どうあってもですか? 324 00:26:07,933 --> 00:26:11,287 ああ どうあってもだ。 325 00:26:11,287 --> 00:26:32,758 ♪♪~ 326 00:26:32,758 --> 00:26:35,828 よろしくお願いいたします! 327 00:26:35,828 --> 00:26:46,605 ♪♪~ 328 00:26:46,605 --> 00:26:48,591 バカ! 329 00:26:48,591 --> 00:27:16,085 ♪♪~ 330 00:27:16,085 --> 00:27:20,890 (亮吉)へえ やっぱり うめえもんだな! 331 00:27:20,890 --> 00:27:23,990 (彦四郎)あっ 政次だ。 332 00:27:30,733 --> 00:27:32,733 何だ? あいつ。 333 00:27:35,938 --> 00:27:42,838 <政次は とうとう 自分の 進むべき道を見つけたようです> 334 00:27:48,033 --> 00:27:54,033 <桜のつぼみが ほころび始めた ころのことで ございます> 335 00:28:00,095 --> 00:28:06,101 (亮吉)手柄は取ったり取られたり。 心配ご無用ってさ! 336 00:28:06,101 --> 00:28:08,103 ありがと。 スリだ! 337 00:28:08,103 --> 00:28:10,105 ここ 頼む! 338 00:28:10,105 --> 00:28:12,625 (井筒京太郎) あの訴状は 私の命に代えても 守らねばならんものです! 339 00:28:12,625 --> 00:28:14,627 バッカ野郎! 340 00:28:14,627 --> 00:28:17,296 (宗五郎) 訴状は既に 巽の権造の所か。 341 00:28:17,296 --> 00:28:20,432 待ってたぜ! 342 00:28:20,432 --> 00:29:28,132 ♪♪~ 343 00:30:38,587 --> 00:30:46,595 観光に訪れた人々が 必ず足を運ぶ 名所が集まっています。 344 00:30:46,595 --> 00:30:50,599 しかし そこに どんなガイドブックにも載っていない→ 345 00:30:50,599 --> 00:30:57,106 お屋敷があることを ご存じでしょうか。 346 00:30:57,106 --> 00:30:59,258 多くの人で にぎわう中→