1 00:02:00,076 --> 00:02:06,082 <鳥羽伏見の戦いから逃れた 新選組隊士 吉村貫一郎は・ 2 00:02:06,082 --> 00:02:10,086 脱藩した故郷 南部盛岡藩の 大坂蔵屋敷で・ 3 00:02:10,086 --> 00:02:13,089 自らの命を絶った> 4 00:02:13,089 --> 00:02:17,093 <旧友に 切腹を迫った 大野次郎右衛門は・ 5 00:02:17,093 --> 00:02:21,097 盛岡に戻り 官軍への交戦を主張> 6 00:02:21,097 --> 00:02:25,101 <盛岡藩の降参の後 戦犯として幽閉された> 7 00:02:25,101 --> 00:02:27,103 (嘉一郎)父の罪を… 8 00:02:27,103 --> 00:02:32,108 <貫一郎の長男 嘉一郎は 南部武士の誇りを胸に・ 9 00:02:32,108 --> 00:02:36,112 箱館 五稜郭へと旅立った> 10 00:02:36,112 --> 00:02:52,128 ・~ 11 00:02:52,128 --> 00:03:12,082 ・~ 12 00:03:12,082 --> 00:03:29,082 ・~ 13 00:03:39,109 --> 00:03:42,112 (千秋)怪しい者ではねえ 南部藩の者だ 14 00:03:42,112 --> 00:03:46,116 大野千秋が 訪ねて参ったと しづ様に 伝えてけれ 15 00:03:46,116 --> 00:03:48,116 (クマ)へい 16 00:03:52,122 --> 00:03:57,060 (千秋)しづ様 (しづ)千秋さん 17 00:03:57,060 --> 00:04:00,060 (千秋)お懐かしゅうござんす 18 00:04:03,066 --> 00:04:06,069 幼い日 我が子同然に かわいがっていただいたこと・ 19 00:04:06,069 --> 00:04:08,071 忘れません 20 00:04:08,071 --> 00:04:13,076 そんたなことも ありあんしたなす 21 00:04:13,076 --> 00:04:17,076 お願いがござんす お聞き届けくだんせ 22 00:04:19,082 --> 00:04:23,082 みつを わしの嫁こに下んせ 23 00:04:25,088 --> 00:04:29,092 そんたなこと 御冗談にも申されますな 24 00:04:29,092 --> 00:04:31,094 (千秋)冗談ではござりません 25 00:04:31,094 --> 00:04:33,096 みつは 今 うちにおりやんす 26 00:04:33,096 --> 00:04:37,100 嘉一郎が くれぐれも わしに 頼んでいきやんした 27 00:04:37,100 --> 00:04:39,100 嘉一郎が… 28 00:04:41,104 --> 00:04:43,106 やはり そうでしたか 29 00:04:43,106 --> 00:04:47,110 だども これは 嘉一郎への 義理立てではございやんせん 30 00:04:47,110 --> 00:04:51,114 年端が行かねえと 申されんだば 妻に ふさわしい年になるまで・ 31 00:04:51,114 --> 00:04:54,117 妹と思うて 大切に育てやんす 32 00:04:54,117 --> 00:05:00,056 祝言を挙げた後は 生涯を懸けて みつを 幸せにいたしやんす 33 00:05:00,056 --> 00:05:05,056 後生一生の お願いでござんす どうか お聞き届けくだんせ 34 00:05:10,066 --> 00:05:15,071 大野様は… 次郎衛様は 何と言っておられやんすか 35 00:05:15,071 --> 00:05:19,075 次郎衛様は 御承知なのすか 36 00:05:19,075 --> 00:05:23,079 父上には 今朝 安養院を訪ねて・ 37 00:05:23,079 --> 00:05:26,082 まず 第一に 御意見を 伺って参りやんした 38 00:05:26,082 --> 00:05:31,087 父上は ただ ひと言 それでいいと 申されあんした 39 00:05:31,087 --> 00:05:36,092 それでいいと… 40 00:05:36,092 --> 00:05:43,099 大野の家の当主は お前だ 思ったとおりにいたせと 41 00:05:43,099 --> 00:05:47,103 実は 先頃 お仕置きの日が 決まりまして 42 00:05:47,103 --> 00:05:52,108 父上は もは お心の整理を つけておられあんした 43 00:05:52,108 --> 00:05:56,108 今後 一切 誰とも お会いにならないそうです 44 00:05:59,048 --> 00:06:01,050 未練も 欲も 打ち捨てて・ 45 00:06:01,050 --> 00:06:05,054 掃き清められた座敷のような 心境でおられやんした 46 00:06:05,054 --> 00:06:08,057 お仕置きの日が… いつでがんすの? 47 00:06:08,057 --> 00:06:12,061 それは 言ってはもらえません 48 00:06:12,061 --> 00:06:19,068 ただ 武士らしく腹を切った 貫一郎に引き比べて 己は 打ち首 49 00:06:19,068 --> 00:06:24,068 皮肉なことだが これも 天の配剤であろうと 50 00:06:29,078 --> 00:06:34,083 <大野次郎右衛門は 妾腹の子でありました> 51 00:06:34,083 --> 00:06:39,088 <兄の病死によって 大野家の 跡継ぎと決まったときから・ 52 00:06:39,088 --> 00:06:44,093 実の母 ひさは この長屋門に 一間を与えられ・ 53 00:06:44,093 --> 00:06:49,098 まるで 囚人のような暮らしを 強いられておりました> 54 00:06:49,098 --> 00:06:51,100 ・(機織りの音) 55 00:06:51,100 --> 00:06:56,105 (佐助)おかさん おかさん 56 00:06:56,105 --> 00:07:01,044 ・(佐助)おかさん おかさん 佐助でございやんす・ 57 00:07:01,044 --> 00:07:04,044 お顔を 見せてくだんせ 58 00:07:13,056 --> 00:07:17,060 旦那様の お下知でござりやんす 59 00:07:17,060 --> 00:07:20,063 これより 安養院さ お連れいたしやんす 60 00:07:20,063 --> 00:07:22,065 お支度を お願いいたしやんす 61 00:07:22,065 --> 00:07:27,070 (ひさ)なぬ 次郎衛の所へ? (佐助)はい・ 62 00:07:27,070 --> 00:07:30,073 張り番の お侍も お目こぼししてくれやんす・ 63 00:07:30,073 --> 00:07:34,077 急いで お支度を (ひさ)じゃ じゃ じゃ 64 00:07:34,077 --> 00:07:39,082 そんたな 大それたこと 65 00:07:39,082 --> 00:07:45,088 佐助 あの子が 言うたのではながんせ 66 00:07:45,088 --> 00:07:50,093 お前が 勝手に こんたなことをしたんだえ? 67 00:07:50,093 --> 00:07:53,096 んだねえ おかさん 68 00:07:53,096 --> 00:07:57,096 これは 旦那様の お下知でござりやんす 69 00:09:15,044 --> 00:09:18,044 ・(佐助)旦那様 旦那様 70 00:09:32,061 --> 00:09:35,064 (大野)母上・ 71 00:09:35,064 --> 00:09:40,069 佐助! (ひさ)佐助を 叱らないでくなんせ 72 00:09:40,069 --> 00:09:44,073 私が 無理を言って ここまで 背負うてきてもらった 73 00:09:44,073 --> 00:09:48,077 次郎衛殿 叱らないでくなんせ 74 00:09:48,077 --> 00:09:54,077 とんでもねえ 私が無理くり 叱られるんだば 私を 75 00:10:01,024 --> 00:10:06,029 母上様 おもさげなござんす 76 00:10:06,029 --> 00:10:11,034 次郎衛は 親不孝を重ねておりやんす 77 00:10:11,034 --> 00:10:16,039 お許しえってくだんせ お許しえってくだんせ 78 00:10:16,039 --> 00:10:19,039 なんも なんも 79 00:10:21,044 --> 00:10:27,050 お前のような 孝行の倅が どこにおる 80 00:10:27,050 --> 00:10:33,056 母のことなど 気に掛けねんでいい・ 81 00:10:33,056 --> 00:10:40,056 いい子だもの いい子だもの 82 00:10:44,067 --> 00:10:48,071 よくやった 次郎衛 83 00:10:48,071 --> 00:10:57,013 お前のこと 誰が何と言おうと 母は 褒めでやる 84 00:10:57,013 --> 00:11:00,016 お前が 果たした務めは・ 85 00:11:00,016 --> 00:11:05,021 どなたにも まねができねえことだもの 86 00:11:05,021 --> 00:11:13,029 弱虫で 泣き虫で 大きな声も出せねえ お前様が・ 87 00:11:13,029 --> 00:11:20,036 よく ここまで やりあんしたのう 88 00:11:20,036 --> 00:11:28,044 したども 私は 母上 一人を 不幸にしやんした 89 00:11:28,044 --> 00:11:31,047 大野の家の 家長でありながら・ 90 00:11:31,047 --> 00:11:35,051 母上を 長屋門から お移しすることも できねがった 91 00:11:35,051 --> 00:11:39,055 そんたなことは何でもねえ 92 00:11:39,055 --> 00:11:44,060 忠と孝とは 同じだもの 93 00:11:44,060 --> 00:11:54,070 忠義ば尽くした お前様は 天下の孝行者だで 94 00:11:54,070 --> 00:11:57,073 母上 95 00:11:57,073 --> 00:12:04,073 貫一様に 詰め腹 切らせたそうだわな 96 00:12:10,086 --> 00:12:15,086 (ひさ)母は よく分かっておりやんす 97 00:12:17,093 --> 00:12:23,093 小せえ時分からの 一番の友達 98 00:12:25,101 --> 00:12:31,107 つらい… つらいことでありあんしたのう 99 00:12:31,107 --> 00:12:36,112 はい つらがんした 100 00:12:36,112 --> 00:12:43,119 あのときが… あのときが 一番 つらがんした 101 00:12:43,119 --> 00:12:45,119 つらがんした 102 00:12:51,127 --> 00:12:54,130 つらがんした… 103 00:12:54,130 --> 00:13:03,072 (大野の泣き声) 104 00:13:03,072 --> 00:13:08,077 <大野次郎右衛門が 秋田戦争における・ 105 00:13:08,077 --> 00:13:11,080 賊軍の首魁として 首を はねられたのは・ 106 00:13:11,080 --> 00:13:17,080 明くる 明治2年の 春のことでございました> 107 00:13:29,098 --> 00:13:33,102 <蝦夷地 箱館は 南部領の大間から・ 108 00:13:33,102 --> 00:13:39,102 津軽海峡を隔てて 8里12丁の対岸です> 109 00:13:41,110 --> 00:13:45,114 <西洋式要塞 五稜郭には・ 110 00:13:45,114 --> 00:13:48,117 新政府の 箱館府が 置かれておりましたが・ 111 00:13:48,117 --> 00:13:51,120 明治元年の 10月26日・ 112 00:13:51,120 --> 00:13:57,059 旧幕府艦隊を率いる 榎本武揚によって占領されました> 113 00:13:57,059 --> 00:14:01,063 <その後 甲州 会津と 転戦してきた・ 114 00:14:01,063 --> 00:14:04,066 土方歳三も これに合流> 115 00:14:04,066 --> 00:14:08,070 <榎本が樹立した 蝦夷政権において・ 116 00:14:08,070 --> 00:14:11,070 陸軍奉行を 務めていたのです> 117 00:14:16,078 --> 00:14:18,080 (玉沖)止まれ! (野村)何者か! 118 00:14:18,080 --> 00:14:21,083 (嘉一郎)怪しい者ではござんせん どうか 撃たねえでくだんせ 119 00:14:21,083 --> 00:14:25,087 (嘉一郎)私は 南部の百姓で 権兵衛と申す者でござんす 120 00:14:25,087 --> 00:14:31,093 先刻 大間の岬から 舟っこ こいで 湯ノ川の浜に 着きあんした 121 00:14:31,093 --> 00:14:36,098 (土方)上陸が予想されるのは ここと ここ 122 00:14:36,098 --> 00:14:41,103 あるいは 意表をついて ここ 123 00:14:41,103 --> 00:14:44,106 (中島)うーん 124 00:14:44,106 --> 00:14:47,109 ・(玉沖)入ります 125 00:14:47,109 --> 00:14:52,109 中島殿の手勢は? (中島)十分じゃ 126 00:14:54,116 --> 00:14:56,118 (玉沖)おい 127 00:14:56,118 --> 00:15:01,118 権兵衛でござりあんす よろしく お願えいたしあんす 128 00:15:03,059 --> 00:15:08,064 (玉沖)陸軍奉行の 土方さんだ お名前ぐらいは 知っておろう 129 00:15:08,064 --> 00:15:11,064 土方… 新選組の 130 00:15:13,069 --> 00:15:15,069 そうだ 131 00:15:21,077 --> 00:15:24,080 お主 百姓ではなかろう 姓は 何という 132 00:15:24,080 --> 00:15:27,083 百姓なので 名字はのうござんす 133 00:15:27,083 --> 00:15:30,086 ただ この度の戦で・ 134 00:15:30,086 --> 00:15:34,090 南部が 朝敵の汚名ば被ったこと 無念でなりません 135 00:15:34,090 --> 00:15:40,096 (中島)血気に はやり 藩命に背いて ここまで来たか 136 00:15:40,096 --> 00:15:44,096 脱藩者なれば 本名は名乗れんわな 137 00:15:48,104 --> 00:15:54,110 名無しの権兵衛に 用はねえよ 帰りな 138 00:15:54,110 --> 00:15:58,047 (嘉一郎)帰る国は なござんす 139 00:15:58,047 --> 00:16:05,047 参陣を許されねえのだば ここで 腹を切りやんす 140 00:16:10,059 --> 00:16:17,066 おいおい 腹など切るな わしと共に死ね 141 00:16:17,066 --> 00:16:24,073 よいか 歳さん この若者 わしが もらったぞ 142 00:16:24,073 --> 00:16:30,079 (土方)中島三郎助殿だ 千代ヶ岡の台場を 守っている・ 143 00:16:30,079 --> 00:16:32,081 元は 浦賀の与力でな・ 144 00:16:32,081 --> 00:16:38,087 倅 2人と 幕府の軍艦に乗って 箱館まで 戦いに来たんだ・ 145 00:16:38,087 --> 00:16:41,090 煮ても焼いても 食えねえ じい様さ 146 00:16:41,090 --> 00:16:44,093 (中島)フフフフ 147 00:16:44,093 --> 00:16:48,097 御大将 お供いたしあんす 148 00:16:48,097 --> 00:16:53,102 玉沖 持ち場へ 案内してやれ (玉沖)はっ 149 00:16:53,102 --> 00:16:55,102 ついてこい 150 00:17:03,045 --> 00:17:08,050 (中島)どうした 歳さん 見覚えでも おありか 151 00:17:08,050 --> 00:17:15,057 いや 南部の出と聞いたんでな ちと 気になって 152 00:17:15,057 --> 00:17:19,061 何者であろうのう 少なくとも 百姓ではない 153 00:17:19,061 --> 00:17:21,063 ひとかどの 武士の血筋 154 00:17:21,063 --> 00:17:26,068 南部藩の 名のある家の 子息かもしれぬ 155 00:17:26,068 --> 00:17:31,068 差料は 大和守安定と見た 156 00:17:33,075 --> 00:17:51,093 ・~ 157 00:17:51,093 --> 00:17:56,098 <箱館戦争では 800人が 討ち死にしましたが・ 158 00:17:56,098 --> 00:18:02,037 生き残った 旧幕府の兵隊は 2, 900人も おりました> 159 00:18:02,037 --> 00:18:06,041 <最後の最後まで 降参せずに 玉砕したのは・ 160 00:18:06,041 --> 00:18:12,041 中島三郎助の率いる この千代ヶ岡の台場だけです> 161 00:18:16,051 --> 00:18:20,055 (嘉一郎)中島様・ 162 00:18:20,055 --> 00:18:26,061 中島様は なして ご子息 お二人とも 163 00:18:26,061 --> 00:18:30,065 わしは 代々の幕臣として・ 164 00:18:30,065 --> 00:18:34,069 せめて ふぬけの将軍に 成り代わって・ 165 00:18:34,069 --> 00:18:39,074 冥土へ お供つかまつろうと 思うたのよ 166 00:18:39,074 --> 00:18:44,079 倅どもは わしの そういう考えに賛同して・ 167 00:18:44,079 --> 00:18:52,079 自ら ついてくると申し出た ならば ついてこいと申したまで 168 00:18:54,089 --> 00:18:59,028 (中島)生き死になど そう 騒いだことではない 169 00:18:59,028 --> 00:19:17,046 ・~ 170 00:19:17,046 --> 00:19:26,055 ・~ 171 00:19:26,055 --> 00:19:29,058 (土方)吉村… 172 00:19:29,058 --> 00:19:34,058 吉村貫一郎ではないか 生きていたのか 173 00:19:36,065 --> 00:19:39,068 (土方)お主 何をしに来た・ 174 00:19:39,068 --> 00:19:42,071 敵は 明日にも 城攻めにかかると申すに・ 175 00:19:42,071 --> 00:19:48,077 帰れ さっさと 盛岡へ帰れ! 176 00:19:48,077 --> 00:19:52,081 もう 近藤局長も 沖田も 原田も 死んだ 177 00:19:52,081 --> 00:19:56,085 永倉も 斎藤も 行方が知れん 178 00:19:56,085 --> 00:20:01,023 ここにいる 俺たちも じきに 死ぬんだ・ 179 00:20:01,023 --> 00:20:05,027 お主は 南部で百姓をやれ 180 00:20:05,027 --> 00:20:08,030 (吉村)《心配しねえでくだんせ 土方先生》 181 00:20:08,030 --> 00:20:12,034 《私は 戦しに 参ったのではねえのす》 182 00:20:12,034 --> 00:20:16,038 《なんじょしても 気になることがあって・ 183 00:20:16,038 --> 00:20:21,038 さんずの川 渡る前に ちょこっと 立ち寄りやんした》 184 00:20:23,045 --> 00:20:26,045 やはり お主は死んだのか 185 00:20:31,053 --> 00:20:38,060 ならば さっさと成仏しろ 一体 何をしに来た 186 00:20:38,060 --> 00:20:45,067 《倅の… 倅の嘉一郎が ここにいるのす》 187 00:20:45,067 --> 00:20:54,076 《私の命より大切な 嘉一郎が ここ 箱館に参陣しているのす》 188 00:20:54,076 --> 00:20:59,014 《土方先生 どっかで 嘉一郎 見かけたら・ 189 00:20:59,014 --> 00:21:05,020 盛岡 帰って 百姓ばせえと 言ってけねすか》 190 00:21:05,020 --> 00:21:08,023 《どんたな理屈 並べても・ 191 00:21:08,023 --> 00:21:13,028 この戦で 嘉一郎が死ぬのは 理不尽でござりあんす》 192 00:21:13,028 --> 00:21:18,028 《私は 死んでも 死にきれねえのす》 193 00:21:45,060 --> 00:21:47,060 吉村… 194 00:21:49,064 --> 00:21:53,068 (土方)お主に よく似た男を 知っている・ 195 00:21:53,068 --> 00:21:56,071 やはり 南部の生まれでな 196 00:21:56,071 --> 00:22:00,071 新選組で 3年も 同じ釜の飯を食った 197 00:22:02,077 --> 00:22:06,081 吉村貫一郎と申した・ 198 00:22:06,081 --> 00:22:10,085 気にしていたせいか 夢に見てしまってな 199 00:22:10,085 --> 00:22:18,093 この五稜郭に倅がいる 助けてやってくれと 頼まれた・ 200 00:22:18,093 --> 00:22:21,096 妻と子を 大切にしていた男だ 201 00:22:21,096 --> 00:22:25,100 そのために 命を懸けていた男だ 202 00:22:25,100 --> 00:22:30,105 頼みを 聞いてやりたいのだが どうだ? 203 00:22:30,105 --> 00:22:46,121 ・~ 204 00:22:46,121 --> 00:22:52,127 一つだけ 聞かせてくだんせ 205 00:22:52,127 --> 00:22:54,127 何だ 206 00:22:56,131 --> 00:23:07,075 父が… 貫一郎が お仲間の皆様から・ 207 00:23:07,075 --> 00:23:15,083 出稼ぎ浪人と呼ばれ 守銭奴と 呼ばれておったのは・ 208 00:23:15,083 --> 00:23:18,083 誠でござんすか 209 00:23:23,091 --> 00:23:25,091 誰に 聞いた? 210 00:23:28,096 --> 00:23:30,096 誠だ 211 00:23:38,106 --> 00:23:46,114 (嘉一郎)無念… 無念でござりやんす 212 00:23:46,114 --> 00:23:49,117 守銭奴の どこが悪い 213 00:23:49,117 --> 00:23:53,121 妻子を食わすための 決死の守銭奴だ 214 00:23:53,121 --> 00:24:01,121 それを 知らねえでいた 私自身が 無念なのでござりあんす 215 00:24:03,065 --> 00:24:09,071 それほどの辱めを受けながら 仕送りを続けた父 216 00:24:09,071 --> 00:24:16,078 その父の銭っこで ぬくぬくと生き永らえた・ 217 00:24:16,078 --> 00:24:21,078 この身が 無念なのでござりあんす 218 00:24:26,088 --> 00:24:32,094 土方様 父上の み霊が 何を言われようと・ 219 00:24:32,094 --> 00:24:38,100 私には 私の生き方がござりあんす 220 00:24:38,100 --> 00:24:47,109 吉村嘉一郎は 天下に向かって 父の恥を すすぎてえのっす 221 00:24:47,109 --> 00:24:49,111 南部 20万石は・ 222 00:24:49,111 --> 00:24:52,114 こんたな 足軽一人に なってしまいあんしたが・ 223 00:24:52,114 --> 00:24:59,054 私は たった一人でも この旗を背負って 戦いやんす 224 00:24:59,054 --> 00:25:06,061 20万石を 二駄二人扶持で 背負いやんす 225 00:25:06,061 --> 00:25:20,075 ・~ 226 00:25:20,075 --> 00:25:22,075 (指揮官)撃て! 227 00:25:24,079 --> 00:25:26,079 (指揮官)撃て! 228 00:25:29,084 --> 00:25:31,086 <官軍の 箱館総攻撃は・ 229 00:25:31,086 --> 00:25:36,091 5月の11日から 16日までの 5日間> 230 00:25:36,091 --> 00:25:40,095 <大将は 後の総理大臣 黒田清隆・ 231 00:25:40,095 --> 00:25:45,100 内務大臣 品川弥二郎 法務大臣 山田顕義といった・ 232 00:25:45,100 --> 00:25:48,103 そうそうたる 顔ぶれでありましたが・ 233 00:25:48,103 --> 00:25:53,108 土方歳三 一人のために さんざんに 苦しめられたのです> 234 00:25:53,108 --> 00:25:56,111 恒太郎 英次郎 (英次郎・恒太郎)はい 235 00:25:56,111 --> 00:26:01,049 悔いを残すな 存分に働け! (英次郎・恒太郎)はい! 236 00:26:01,049 --> 00:26:17,065 ・~ 237 00:26:17,065 --> 00:26:35,083 ・~ 238 00:26:35,083 --> 00:26:37,083 (中島)英次郎! 239 00:26:39,087 --> 00:26:41,087 (中島)恒太郎! 240 00:26:49,097 --> 00:26:53,097 英次郎! 恒太郎! 241 00:26:56,104 --> 00:26:58,104 (銃声) 242 00:27:00,042 --> 00:27:05,047 うわーっ! 243 00:27:05,047 --> 00:27:18,060 ・~ 244 00:27:18,060 --> 00:27:21,063 (兵士)馬だ! 馬 狙え! 245 00:27:21,063 --> 00:27:37,079 ・~ 246 00:27:37,079 --> 00:27:55,079 ・~ 247 00:28:35,070 --> 00:28:41,070 (黒田)お前さん 死ぬるか 生くるか 248 00:28:46,081 --> 00:28:50,085 介しゃくを… 249 00:28:50,085 --> 00:28:58,085 武士の情けで 介しゃくを お頼みいたしやんす 250 00:29:00,028 --> 00:29:04,032 おいどんは こたびの戦の指揮ばした・ 251 00:29:04,032 --> 00:29:07,032 薩摩の黒田でごわす 252 00:29:09,037 --> 00:29:17,037 新時代を担う 有為の若者ば 失うのは 断腸の思い 253 00:29:19,047 --> 00:29:32,047 どうか み国ば恨まず 死して 護国の鬼となってくだせえ 254 00:29:35,063 --> 00:29:37,063 (黒田)お頼んもす 255 00:29:39,067 --> 00:29:42,067 おもさげながんす 256 00:29:44,072 --> 00:29:53,072 私は 天朝様の軍隊に 弓を引きあんした 257 00:30:15,036 --> 00:30:23,044 (黒田)南部の侍魂 しかと 見届けもした・ 258 00:30:23,044 --> 00:30:28,049 貴藩は 断じて 賊軍にあらず・ 259 00:30:28,049 --> 00:30:35,049 佐幕にして 勤王の雄藩にごわす 260 00:30:54,075 --> 00:31:01,016 (嘉一郎)《おかさん 本心を お話しいたしやんす》・ 261 00:31:01,016 --> 00:31:07,022 《人様の手前 きれい事ばかり 言っておりやんしたが・ 262 00:31:07,022 --> 00:31:17,032 嘉一郎が ここさ いるのは 実は 何の理屈もねえのす》・ 263 00:31:17,032 --> 00:31:24,039 《私は おとさんのことが 大好きでござりやんした》・ 264 00:31:24,039 --> 00:31:31,039 《好きで好きで たまらねえくれえ 好きでござりやんした》 265 00:31:33,048 --> 00:31:39,054 (嘉一郎)《私は ただ 大好きな おとさんと共に・ 266 00:31:39,054 --> 00:31:44,054 さんずの川を 渡りたかったのでござりやんす》 267 00:31:50,065 --> 00:31:53,068 (嘉一郎)《嘉一郎は・ 268 00:31:53,068 --> 00:32:01,076 おとさんと おかさんの子で あったという ただ それだけで・ 269 00:32:01,076 --> 00:32:06,076 天下一の 果報者でござりやんした》 270 00:32:08,083 --> 00:32:13,088 (嘉一郎)《おかさん どうか 来世でも・ 271 00:32:13,088 --> 00:32:20,088 おとさんと めおとになって 嘉一郎を 産んでくだんせ》 272 00:32:22,097 --> 00:32:25,097 (嘉一郎) 《お願いでござりやんす》 273 00:32:28,103 --> 00:32:38,103 (嘉一郎)《おかさん… おかさん… おかさん…》 274 00:32:49,124 --> 00:32:52,127 (銃声) 275 00:32:52,127 --> 00:32:56,131 大野様の 御遺言でござりやんす 276 00:32:56,131 --> 00:33:01,069 貫一の血は 絶やしてはならねえ 277 00:33:01,069 --> 00:33:04,072 盛岡さ 進駐した官軍は・ 278 00:33:04,072 --> 00:33:10,078 新選組隊士 吉村貫一郎を 血眼で捜してる 279 00:33:10,078 --> 00:33:14,082 嘉一郎は 箱館まで行って 新政府にあらがってるし・ 280 00:33:14,082 --> 00:33:16,084 残された家族に・ 281 00:33:16,084 --> 00:33:20,088 どんたな火の粉が 降りかかるかもしれねえからって 282 00:33:20,088 --> 00:33:27,095 大野様が 御処刑の前の日に そこまで… 283 00:33:27,095 --> 00:33:32,100 前々から 考えていたようでござりあんす・ 284 00:33:32,100 --> 00:33:38,100 江藤様への書状は とうから 書きしたためておられやんした 285 00:33:44,112 --> 00:33:47,115 おしづ様 286 00:33:47,115 --> 00:33:52,120 おしづ様も 御一緒に 来られねえすか 287 00:33:52,120 --> 00:33:58,059 越後の江藤様は お百姓とはいえ 名字帯刀を許された・ 288 00:33:58,059 --> 00:34:01,062 大層 裕福な お方だそうでござりあんす 289 00:34:01,062 --> 00:34:04,065 おしづ様 お一人が 御一緒になられたって・ 290 00:34:04,065 --> 00:34:07,065 どうっていうことは 291 00:34:09,070 --> 00:34:15,076 いいえ 私が ついていっては 何かと足手まとい 292 00:34:15,076 --> 00:34:21,082 私は ここに残りやんす 293 00:34:21,082 --> 00:34:23,084 おしづ様 294 00:34:23,084 --> 00:34:28,089 盛岡は あの人と出会った土地 295 00:34:28,089 --> 00:34:33,094 わらしたちを産み 育んでくれた土地 296 00:34:33,094 --> 00:34:39,100 どんなに離れていても いつでも あの人の心の中にあって・ 297 00:34:39,100 --> 00:34:43,104 あの人を支えてくれた土地 298 00:34:43,104 --> 00:34:48,109 南部盛岡は 美しき国にござんす 299 00:34:48,109 --> 00:34:54,115 西に 岩手山がそびえ 南には 早池峰山 300 00:34:54,115 --> 00:34:59,053 城下ば流れる 中津川は 桜の馬場の すぐ下で・ 301 00:34:59,053 --> 00:35:02,056 北上川と合わさる 302 00:35:02,056 --> 00:35:05,059 絵に描いたような… 303 00:35:05,059 --> 00:35:10,059 絵に描いたような 美しい国でござんす 304 00:35:13,067 --> 00:35:18,072 私は この土地を捨てません 305 00:35:18,072 --> 00:35:37,091 ・~ 306 00:35:37,091 --> 00:35:52,106 ・~ 307 00:35:52,106 --> 00:35:54,106 (貫一郎)おがさん 308 00:35:56,110 --> 00:36:01,110 貫一郎 泣いてはいけません 309 00:36:06,054 --> 00:36:11,059 男の子は いつか 旅立つのです 310 00:36:11,059 --> 00:36:17,059 お前は おどさんと同じ名前 おどさんが ついておられやんす 311 00:36:19,067 --> 00:36:21,067 泣いてはいけません 312 00:36:25,073 --> 00:36:28,076 <越後に行くに際して・ 313 00:36:28,076 --> 00:36:32,080 佐助は 一旦 盛岡の町外れまで 戻りました> 314 00:36:32,080 --> 00:36:37,085 <そして 北上川に架かる 夕顔瀬橋から・ 315 00:36:37,085 --> 00:36:41,085 盛岡の城下を 見せてくれたのです> 316 00:36:48,096 --> 00:36:55,103 坊ちゃま これが 盛岡でがんす 317 00:36:55,103 --> 00:37:03,044 おとさんも おかさんも 兄さも好きだった 盛岡でがんす 318 00:37:03,044 --> 00:37:06,047 忘れねえでけろ 319 00:37:06,047 --> 00:37:12,053 そして いつか きっと 帰ってきてけろ 320 00:37:12,053 --> 00:37:19,060 必ず 帰ってくると お山に誓ってけろ 321 00:37:19,060 --> 00:37:21,060 なあ 坊ちゃま 322 00:37:28,069 --> 00:37:31,072 <江藤彦左衛門家は・ 323 00:37:31,072 --> 00:37:36,077 1, 000町歩の田を養う 越後でも有数の豪農で・ 324 00:37:36,077 --> 00:37:40,081 その総収入は 大名並みでございました> 325 00:37:40,081 --> 00:37:47,081 <大野次郎右衛門との つきあいは 大坂の蔵屋敷時代からでした> 326 00:37:52,093 --> 00:37:56,093 (江藤)おお 大野様の お中間でねっか 327 00:37:59,033 --> 00:38:04,038 (江藤)御災難のうわさは 聞いておりやす・ 328 00:38:04,038 --> 00:38:09,038 で この度は 一体 何を 329 00:38:13,047 --> 00:38:16,050 (佐助)次郎衛様からの 書状でございやんす・ 330 00:38:16,050 --> 00:38:20,050 どうか お目通しくだんせ 331 00:38:34,068 --> 00:38:40,074 (大野)「謹啓 此の度 是非とも 貴殿に お願い申したき儀は・ 332 00:38:40,074 --> 00:38:45,079 中間 佐助の同行せし 少年のことにて候」・ 333 00:38:45,079 --> 00:38:51,085 「この者の父 姓名の儀は 吉村貫一郎と申し・ 334 00:38:51,085 --> 00:38:55,089 誠の 南部武士にてござ候」・ 335 00:38:55,089 --> 00:38:58,025 「義士にござ候」・ 336 00:38:58,025 --> 00:39:03,030 「身代 わずか 二駄二人扶持の 小身に候得共・ 337 00:39:03,030 --> 00:39:07,034 誠の 南部武士にてござ候」・ 338 00:39:07,034 --> 00:39:10,034 「義士にござ候」 339 00:39:13,040 --> 00:39:19,046 (大野)「乞い願わくば この少年を 御膝下に 御留め置きたまわり・ 340 00:39:19,046 --> 00:39:26,053 御配慮 御養育の程 衷心より 御願い申し上げ奉り候」 341 00:39:26,053 --> 00:39:43,070 ・~ 342 00:39:43,070 --> 00:39:45,072 立たっしゃれ・ 343 00:39:45,072 --> 00:39:48,075 南部の 立派なお侍の お子が・ 344 00:39:48,075 --> 00:39:52,079 百姓なんかに 頭を下げちゃ 駄目だごて・ 345 00:39:52,079 --> 00:39:55,082 さあ 立たっしゃい 346 00:39:55,082 --> 00:40:12,033 ・~ 347 00:40:12,033 --> 00:40:21,042 ・~ 348 00:40:21,042 --> 00:40:29,050 (江藤)二分金が 10枚 大層な金でねっが・ 349 00:40:29,050 --> 00:40:33,054 何で けな金 うん? 350 00:40:33,054 --> 00:40:37,058 (貫一郎)おとさんの形見の 銭こでごじゃんす・ 351 00:40:37,058 --> 00:40:44,065 お世話になるからと おかさんが 持たせてくださんした 352 00:40:44,065 --> 00:40:56,077 ・~ 353 00:40:56,077 --> 00:41:00,014 (貫一郎) <こうして 私 吉村貫一郎は・ 354 00:41:00,014 --> 00:41:05,019 江藤家の養子となって 今日を迎えるに至りました>・ 355 00:41:05,019 --> 00:41:08,022 <いやぁ 江藤家の人たちは・ 356 00:41:08,022 --> 00:41:10,024 本当に 分け隔てなく・ 357 00:41:10,024 --> 00:41:12,024 私 育ててくれました> 358 00:41:14,028 --> 00:41:17,031 (貫一郎)私が 農業の学問の道に進んで・ 359 00:41:17,031 --> 00:41:19,033 稲の研究に 没頭ができたのも・ 360 00:41:19,033 --> 00:41:23,037 江藤家の援助があってのことだと 思っています・ 361 00:41:23,037 --> 00:41:28,042 もっとも 私が品種改良した この 吉村早生は・ 362 00:41:28,042 --> 00:41:31,045 今や 越後の田んぼ にぎわしておりますからのう・ 363 00:41:31,045 --> 00:41:35,045 多少なりとも 恩返しが できたかなと 思ってるんだ 364 00:41:37,051 --> 00:41:40,054 (田代)先生 (貫一郎)ほい 365 00:41:40,054 --> 00:41:43,057 (田代)先生は この帝国大学を 退官なさった後・ 366 00:41:43,057 --> 00:41:45,059 盛岡高等農林学校に 招かれて・ 367 00:41:45,059 --> 00:41:49,063 教べんを おとりになると お聞きしましたが 本当でしょうか 368 00:41:49,063 --> 00:41:55,069 うん ようやく 腹が決まってね お誘い 受けることにした 369 00:41:55,069 --> 00:41:57,071 (三村)先生は 今日まで・ 370 00:41:57,071 --> 00:42:00,074 一度も 盛岡に お帰りに ならなかったんでしょう? 371 00:42:00,074 --> 00:42:04,078 どういう 心境の変化なんですか? 372 00:42:04,078 --> 00:42:08,082 (貫一郎)いつかは 帰らんきゃ ならんなと 思ってたんだ・ 373 00:42:08,082 --> 00:42:14,088 その佐助さんに おぶわれて 盛岡の城下 去るときに・ 374 00:42:14,088 --> 00:42:19,093 夕顔瀬橋だったかなぁ その橋の真ん中で・ 375 00:42:19,093 --> 00:42:23,097 盛岡 見たときに そう決めてたんだ・ 376 00:42:23,097 --> 00:42:26,100 だけど 手ぶらじゃ 帰らんねかった・ 377 00:42:26,100 --> 00:42:30,104 強い稲を作りてえ うめえ米 作りてえ・ 378 00:42:30,104 --> 00:42:33,107 それが 私の たった一つの 望みでした・ 379 00:42:33,107 --> 00:42:40,114 飢きんに負けない稲 日照りにも 寒さにも耐えて・ 380 00:42:40,114 --> 00:42:44,118 不作の年でも 何とか飢えずに・ 381 00:42:44,118 --> 00:42:50,124 娘も売らず 親子 きょうだいが 離れ離れにならなくても済む・ 382 00:42:50,124 --> 00:42:56,124 貧しくても みんなが笑って 幸せに暮らせる そういう稲を… 383 00:42:58,065 --> 00:43:02,069 (三村)分かりました 先生 その稲が この新種・ 384 00:43:02,069 --> 00:43:07,069 先生が 開発された 吉村早生ですね 385 00:43:15,082 --> 00:43:22,082 ・(乗客の話し声) (旗崎)先生 先生 386 00:43:26,093 --> 00:43:31,098 (旗崎)お休みだったんですか (貫一郎)ああ 気持ちいい 387 00:43:31,098 --> 00:43:38,105 こうして 耳澄まして 汽車の中の 南部なまり聞いていた 388 00:43:38,105 --> 00:43:44,111 なんて 美しい響きだろうなぁと思って 389 00:43:44,111 --> 00:43:47,114 (旗崎)もうすぐ 盛岡に着きます・ 390 00:43:47,114 --> 00:43:49,116 稲田の向こうに 岩手山が見えますよ・ 391 00:43:49,116 --> 00:43:52,119 雫石の方面です 392 00:43:52,119 --> 00:43:56,123 盛岡か (旗崎)はい 393 00:43:56,123 --> 00:43:59,123 雫石か (旗崎)はい 394 00:44:05,066 --> 00:44:11,072 (貫一郎) 《おーい 今 帰ったぞ》・ 395 00:44:11,072 --> 00:44:17,078 《南部の風っこだ 盛岡の風っこだ》・ 396 00:44:17,078 --> 00:44:26,087 《胸いっぺえに 吸ってみるべ ああ なんて うめえ風っこだ》・ 397 00:44:26,087 --> 00:44:32,093 《ああ なんて うめえ風っこだ》 398 00:44:32,093 --> 00:44:47,108 ・~ 399 00:44:47,108 --> 00:44:59,053 ・~ 400 00:44:59,053 --> 00:45:02,056 (嘉一郎)おとさん もうすぐ 帰ってくるからな 401 00:45:02,056 --> 00:45:05,059 おどさま もうすぐ 帰ってくるからな 402 00:45:05,059 --> 00:45:15,069 ・~ 403 00:45:15,069 --> 00:45:18,072 みつ! アハハハ! 404 00:45:18,072 --> 00:45:25,079 ・~ 405 00:45:25,079 --> 00:45:28,079 フフフフ 406 00:45:32,086 --> 00:45:38,092 米ば見てたら 腹減った 407 00:45:38,092 --> 00:45:40,094 御苦労さんでやんした 408 00:45:40,094 --> 00:45:57,044 ・~ 409 00:45:57,044 --> 00:46:17,064 ・~ 410 00:46:17,064 --> 00:46:35,064 ・~