1 00:01:22,220 --> 00:01:23,087 2 00:01:23,087 --> 00:01:37,101 ・~ 3 00:01:37,101 --> 00:01:51,101 ・~ 4 00:01:53,084 --> 00:01:55,086 (雷鳴) 5 00:01:55,086 --> 00:01:59,090 (ナレーター)<戦国乱世に 己の生きる意味を求めて・ 6 00:01:59,090 --> 00:02:04,095 剣の修行の道を行く 兵法者 宮本武蔵> 7 00:02:04,095 --> 00:02:06,097 (清十郎)ヤーッ! 8 00:02:06,097 --> 00:02:09,100 (阿巌)ヤーッ! ヤーッ! 9 00:02:09,100 --> 00:02:11,102 (斬る音) 10 00:02:11,102 --> 00:02:15,106 <次々に 難敵を打ち破った武蔵の前に・ 11 00:02:15,106 --> 00:02:19,043 白面の美剣士 天才 佐々木小次郎が立ちはだかる> 12 00:02:19,043 --> 00:02:21,045 (御池たち)オオッ! 13 00:02:21,045 --> 00:02:26,050 <吉岡一門73名と 戦うためとはいえ・ 14 00:02:26,050 --> 00:02:32,056 少年を斬った武蔵の苦悩は深く 浴びせられる世間の悪評の中で・ 15 00:02:32,056 --> 00:02:37,061 武蔵は 孤独に さすらいの旅を続けていた> 16 00:02:37,061 --> 00:02:43,067 <剣を捨てたかに見える武蔵に対し 野望に向かって ひた走る小次郎は 17 00:02:43,067 --> 00:02:47,071 ついに 九州の名門 小倉藩に 指南役として召し抱えられ・ 18 00:02:47,071 --> 00:02:53,077 燕返しの剣名と共に 全国兵法者の 頂点に立とうとしていた> 19 00:02:53,077 --> 00:02:58,082 <一方 野武士に蹂躙され なすすべを知らぬ村人たちに・ 20 00:02:58,082 --> 00:03:01,085 武器を取って 戦うことを教えた武蔵は・ 21 00:03:01,085 --> 00:03:07,091 人生で初めて 人のために戦うことを知った> 22 00:03:07,091 --> 00:03:10,094 <二刀流を開眼した武蔵> 23 00:03:10,094 --> 00:03:13,097 <燕返しの秘剣を 完成させた小次郎> 24 00:03:13,097 --> 00:03:18,102 <この宿命の好敵手は いつか その生死を賭して・ 25 00:03:18,102 --> 00:03:21,102 剣を交える日の来ることを 予感していた> 26 00:03:27,045 --> 00:03:30,048 ♪(お囃子) 27 00:03:30,048 --> 00:03:34,052 (子供)太鼓! (露天商)毎度あり! 28 00:03:34,052 --> 00:03:39,057 ♪~ 29 00:03:39,057 --> 00:03:42,057 (呼び込み)だるまは いかがですか だるまは どうですか? 30 00:03:45,063 --> 00:03:49,067 (武蔵)伊織 よく見ろ 31 00:03:49,067 --> 00:03:54,072 ばちは2本だが 音は1つから無限 32 00:03:54,072 --> 00:04:00,078 あれも二刀と同じ理屈だ (伊織)はい 33 00:04:00,078 --> 00:04:04,082 <祭礼に にぎわう 秩父神社境内の片隅に・ 34 00:04:04,082 --> 00:04:06,084 武蔵の弟子 城太郎がいた> 35 00:04:06,084 --> 00:04:10,088 <城太郎は 徳川政権を 転覆しようとする盗賊・ 36 00:04:10,088 --> 00:04:14,092 奈良井の大蔵の配下と なっていたのである> 37 00:04:14,092 --> 00:04:18,096 (大蔵)よいか? ねらいは社務所内の財宝だ 38 00:04:18,096 --> 00:04:21,032 ざっと見積もって5000金 39 00:04:21,032 --> 00:04:25,036 元はといえば 豊太閤さま寄進の品々 40 00:04:25,036 --> 00:04:29,040 これを取り返して 我らの軍資金とするのだ 41 00:04:29,040 --> 00:04:32,043 (梅軒)遅くなった (大蔵)おう 42 00:04:32,043 --> 00:04:37,048 宍戸梅軒どのだ 我らと志を同じくする方々だ 43 00:04:37,048 --> 00:04:42,053 (梅軒)志などない 獲物は山分けだ よろしいな? 44 00:04:42,053 --> 00:04:45,056 (神官たちの笑い声) 45 00:04:45,056 --> 00:04:47,058 (神官たち)オッ・ 46 00:04:47,058 --> 00:04:51,062 (梅軒)豊太閤ゆかりのお宝 どこへ隠した? 47 00:04:51,062 --> 00:04:53,064 (神官)し… 知りません! 48 00:04:53,064 --> 00:04:56,067 フフフッ… やれ! (手下)はっ! 49 00:04:56,067 --> 00:04:58,069 (斬る音) (悲鳴) 50 00:04:58,069 --> 00:05:01,069 (刺す音) (悲鳴) 51 00:05:03,074 --> 00:05:06,074 (手下)誰か来ます! (手下)静かにしろ! 52 00:05:11,082 --> 00:05:17,088 (伊織)お願い申します ひと夜の宿をお願いいたします 53 00:05:17,088 --> 00:05:20,088 ・(伊織) どなたか おられませぬか? 54 00:05:43,047 --> 00:05:45,049 (城太郎)お師匠さま・ 55 00:05:45,049 --> 00:05:50,054 ハッ… 城太郎! 56 00:05:50,054 --> 00:05:55,059 何をしておる? 斬れ! 皆殺しにせい! 57 00:05:55,059 --> 00:05:59,063 伊織 庭へ連れ出せ! はい! 58 00:05:59,063 --> 00:06:01,065 (伊織)早く! 59 00:06:01,065 --> 00:06:05,069 何ゆえ 罪なき者を斬った! 60 00:06:05,069 --> 00:06:08,072 お師匠さま 斬らないでください! 61 00:06:08,072 --> 00:06:11,075 旅で難儀をしている私を 助けてくれた人です 62 00:06:11,075 --> 00:06:15,079 ・(伊織)先生! 先生! 63 00:06:15,079 --> 00:06:17,079 (斬る音) 64 00:06:19,016 --> 00:06:22,019 (伊織)先生! 先生! 65 00:06:22,019 --> 00:06:26,023 (斬る音) 66 00:06:26,023 --> 00:06:28,025 伊織! はい! 67 00:06:28,025 --> 00:06:31,028 (大蔵)城太郎! 城太郎! 68 00:06:31,028 --> 00:06:33,028 伊織 行け! はい! 69 00:06:35,032 --> 00:06:37,032 ヤーッ! (斬る音) 70 00:06:40,037 --> 00:06:45,042 宮本武蔵! 忘れたか? 俺を 71 00:06:45,042 --> 00:06:49,046 おお… 宍戸梅軒 72 00:06:49,046 --> 00:06:55,052 貴様に殺された弟が待っている 地獄へ送ってやる! 73 00:06:55,052 --> 00:07:03,060 ・~ 74 00:07:03,060 --> 00:07:05,062 ヤーッ! ンンッ! 75 00:07:05,062 --> 00:07:12,062 (笑い声) 76 00:07:16,073 --> 00:07:20,011 見たぞ 八重垣流! 77 00:07:20,011 --> 00:07:25,016 なに? こしゃくな! 78 00:07:25,016 --> 00:07:27,016 ヤーッ! ウワッ! 79 00:07:30,021 --> 00:07:32,021 (斬る音) アアッ! 80 00:07:38,029 --> 00:07:41,032 (捕り方たち)御用だ 御用だ! 81 00:07:41,032 --> 00:07:46,037 (役人)御用だ 神妙にいたせ! 待て! わしは盗賊ではない 82 00:07:46,037 --> 00:07:51,037 申し開きは役所で聞こう それ! (捕り方たち)御用だ 御用だ! 83 00:07:59,050 --> 00:08:05,056 (伊織)先生! 先生! 先生! 84 00:08:05,056 --> 00:08:07,058 待て! (伊織)離せ! 85 00:08:07,058 --> 00:08:09,060 お前らのせいで 先生は縄を打たれたんだぞ! 86 00:08:09,060 --> 00:08:11,062 今は どうにもならんのだ (伊織)うるさい! 離せ! 87 00:08:11,062 --> 00:08:15,066 落ち着け! 今行けば お前も捕まるだけだぞ 88 00:08:15,066 --> 00:08:17,068 言うことを聞け! (伊織)うるせえ! 89 00:08:17,068 --> 00:08:19,003 分からんのか・ 90 00:08:19,003 --> 00:08:24,008 離せー! ンンッ… (城太郎)ンンッ! 91 00:08:24,008 --> 00:08:26,010 (沢庵)こら! 2人とも やめんか 92 00:08:26,010 --> 00:08:28,012 (伊織)先生! (城太郎)落ち着け! 93 00:08:28,012 --> 00:08:30,014 これ! まず訳を話せ 訳を 94 00:08:30,014 --> 00:08:34,018 この坊主にな けんかの訳を話してみい 95 00:08:34,018 --> 00:08:38,022 ♪(お囃子) 96 00:08:38,022 --> 00:08:45,029 ・♪~ 97 00:08:45,029 --> 00:08:50,034 ♪(笛の演奏) 98 00:08:50,034 --> 00:09:10,054 ♪~ 99 00:09:10,054 --> 00:09:30,007 ♪~ 100 00:09:30,007 --> 00:09:49,026 ♪~ 101 00:09:49,026 --> 00:09:54,031 <世を呪い 身の不運を恨む青年 又八に・ 102 00:09:54,031 --> 00:09:56,033 江戸の風は厳しく冷たかった> 103 00:09:56,033 --> 00:10:00,037 <そして 一度は逃げ去った薄幸の女 朱実も 104 00:10:00,037 --> 00:10:04,041 いつか 又八の傍らに 身を寄せていたのである> 105 00:10:04,041 --> 00:10:06,041 ・(戸の開く音) 106 00:10:20,991 --> 00:10:22,993 (朱実)あんた お願いだから・ 107 00:10:22,993 --> 00:10:25,996 危ないことだけは やめてくださいね 108 00:10:25,996 --> 00:10:27,998 (又八)朱実 俺はな 109 00:10:27,998 --> 00:10:33,003 でっかい金をつかんで お前を幸せにしてやりてえんだよ 110 00:10:33,003 --> 00:10:37,007 本気で そう言うんですか? (又八)本気だとも 111 00:10:37,007 --> 00:10:43,013 又八さん 本当に 私のことを思ってくれるなら・ 112 00:10:43,013 --> 00:10:48,013 お金なんか要りません! 私を しっかり抱き止めていてください 113 00:10:50,020 --> 00:10:55,020 私の心が どこにも行かないように しっかり 114 00:10:57,027 --> 00:11:00,030 (男性たち)えんやこら! 115 00:11:00,030 --> 00:11:02,032 <2代将軍 秀忠は・ 116 00:11:02,032 --> 00:11:05,035 このとき まだ 30を少し出たばかりであった> 117 00:11:05,035 --> 00:11:09,039 <大御所 家康は 駿府城に身を置いて・ 118 00:11:09,039 --> 00:11:12,042 若い秀忠の政治を見守っていた> 119 00:11:12,042 --> 00:11:32,062 ・~ 120 00:11:32,062 --> 00:11:42,072 ・~ 121 00:11:42,072 --> 00:11:44,074 (銃声) 122 00:11:44,074 --> 00:11:46,076 (役人)オオッ・ 追えー! 123 00:11:46,076 --> 00:11:48,076 (役人)待てい! (役人)どけい! 124 00:11:50,080 --> 00:11:52,082 (又八)ンンッ… 125 00:11:52,082 --> 00:11:54,084 (役人)待てー! 逃がすな! 126 00:11:54,084 --> 00:11:56,084 ンンッ! (殴る音) 127 00:11:58,088 --> 00:12:00,088 (突く音) アアッ! 128 00:12:04,094 --> 00:12:08,094 (役人) 作州浪人 宮本武蔵 出ませい 129 00:12:10,100 --> 00:12:13,103 (本多)お言いつけにより 即日・ 130 00:12:13,103 --> 00:12:19,043 宮本武蔵なる浪人 秩父の牢舎より 放ちました由にござりまする 131 00:12:19,043 --> 00:12:22,046 それは かたじけない 132 00:12:22,046 --> 00:12:26,050 (せきばらい) のう 上さま 133 00:12:26,050 --> 00:12:31,055 天下には まだまだ 無数の奈良井の大蔵がおること・ 134 00:12:31,055 --> 00:12:36,060 ゆめ お忘れあってはなりませんぞ 135 00:12:36,060 --> 00:12:44,068 ご詮議もな 厳しいばかりでは いかがかと存じまする 136 00:12:44,068 --> 00:12:50,074 (秀忠)ご坊には 命を助けてもろうた 礼を言うぞ 137 00:12:50,074 --> 00:12:55,079 捕らえし者たちの処置は ご坊に任すであろう 138 00:12:55,079 --> 00:12:59,083 <首謀者 奈良井の大蔵は 獄門となった> 139 00:12:59,083 --> 00:13:05,089 <将軍暗殺の策謀は 豊臣残党の最後のあがきであった> 140 00:13:05,089 --> 00:13:10,094 (役人)17! 18! (又八の悲鳴) 141 00:13:10,094 --> 00:13:14,098 19! 20! (悲鳴) 142 00:13:14,098 --> 00:13:19,036 21! 22! (悲鳴) 143 00:13:19,036 --> 00:13:26,036 23! 24! 25! (悲鳴) 144 00:13:34,051 --> 00:13:36,053 (小次郎)噂によれば・ 145 00:13:36,053 --> 00:13:43,060 宮本武蔵が近く 将軍家ご指南役に 推挙されるというが 誠か? 146 00:13:43,060 --> 00:13:46,063 (岩間)ご心配召されるな 147 00:13:46,063 --> 00:13:53,070 柳生但馬守さまは 武蔵嫌い お認めになるはずはござるまい 148 00:13:53,070 --> 00:14:01,070 仮に 武蔵どのが ご指南役に なられたとしたら いかがなされる 149 00:14:04,081 --> 00:14:07,084 (小次郎)いつか 一度は・ 150 00:14:07,084 --> 00:14:11,084 武蔵と相まみえる日が きっと来る 151 00:14:13,090 --> 00:14:15,092 わしと あの男の間には・ 152 00:14:15,092 --> 00:14:19,029 そのような宿命が あるように思えるのだ 153 00:14:19,029 --> 00:14:24,034 ・~ 154 00:14:24,034 --> 00:14:27,037 (佐渡)ご老中よりのお呼び出し・ 155 00:14:27,037 --> 00:14:31,041 まず お心爽やかに行ってまいられい 156 00:14:31,041 --> 00:14:37,047 ・~ 157 00:14:37,047 --> 00:14:44,054 いかがなされた? 将軍家ご指南役が ご不満か? 158 00:14:44,054 --> 00:14:48,058 いえ 夢のようです 159 00:14:48,058 --> 00:14:54,064 もとより 身に栄達は無用のものと 思い定めておりました 160 00:14:54,064 --> 00:14:57,064 我が過ぎ来し方を思い起こし… 161 00:15:00,070 --> 00:15:04,074 感無量なのでございます 162 00:15:04,074 --> 00:15:07,077 (沢庵)ああ そういえばのぅ 163 00:15:07,077 --> 00:15:13,083 法典ヶ原で 民百姓を救うた あの知と勇気と結束の兵法 164 00:15:13,083 --> 00:15:19,022 これをのぅ 江戸城本丸の中で 鼻毛を抜くしか能のない連中に・ 165 00:15:19,022 --> 00:15:23,026 たたき込んでやるのも ご指南役の仕事 166 00:15:23,026 --> 00:15:29,032 これからは前を見るのじゃ のう? 武蔵 167 00:15:29,032 --> 00:15:34,037 ・~ 168 00:15:34,037 --> 00:15:37,040 ありがたく存じます 169 00:15:37,040 --> 00:15:49,052 ・~ 170 00:15:49,052 --> 00:16:02,052 ・~ 171 00:16:08,105 --> 00:16:11,108 (酒井) 沢庵和尚から ご推挙があった・ 172 00:16:11,108 --> 00:16:16,046 宮本武蔵の ご指南役仕官の儀じゃが・ 173 00:16:16,046 --> 00:16:18,048 いかがでござろうか? 174 00:16:18,048 --> 00:16:23,053 (土井)小倉藩重役の長岡佐渡より 聞き及んだが・ 175 00:16:23,053 --> 00:16:28,058 その人物 見識 申し分ないように思う 176 00:16:28,058 --> 00:16:33,063 (本多)剣の技量 力においても まず 最適の人材 177 00:16:33,063 --> 00:16:37,067 それがしも賛同いたす (大久保)異論はござらん 178 00:16:37,067 --> 00:16:42,072 願えれば 当方の娘など めあわせたいくらいじゃ 179 00:16:42,072 --> 00:16:46,076 (笑い声) 180 00:16:46,076 --> 00:16:52,082 (酒井)いかがです? 但馬どの (柳生)私は反対でござる 181 00:16:52,082 --> 00:16:57,087 (酒井) ほう 承ろう 但馬どののご意見 182 00:16:57,087 --> 00:17:00,090 (柳生)まず 武蔵という男 183 00:17:00,090 --> 00:17:06,096 先の関ヶ原の戦において 西軍方にくみし・ 184 00:17:06,096 --> 00:17:10,100 東軍の士卒を 多数 手にかけてござる 185 00:17:10,100 --> 00:17:13,103 かかるものを 恐れ多くも・ 186 00:17:13,103 --> 00:17:17,040 上さまの お側近くに置くは いかがなものか? 187 00:17:17,040 --> 00:17:20,043 次に 武蔵の兵法 188 00:17:20,043 --> 00:17:27,050 勝つために手段を選ばぬ彼の策は 世に卑怯 卑劣の評を生んでおる 189 00:17:27,050 --> 00:17:30,053 その非情 冷血 これを武道といい 190 00:17:30,053 --> 00:17:33,056 上さまに ご指南いたされるとなれば・ 191 00:17:33,056 --> 00:17:37,060 非常な政治 冷血な政を・ 192 00:17:37,060 --> 00:17:40,063 お勧めするがごとき 事態となりましょう 193 00:17:40,063 --> 00:17:44,063 いかがかな? ご異論ありましょうや 194 00:17:51,074 --> 00:17:56,079 (酒井)長々と お待たせいたし 無礼 お許しを 195 00:17:56,079 --> 00:18:01,084 お召しによって 作州浪人 宮本武蔵 196 00:18:01,084 --> 00:18:06,089 まかり出でましてございます 大儀でござった 197 00:18:06,089 --> 00:18:10,093 …して そこもとの仕官の儀じゃが・ 198 00:18:10,093 --> 00:18:17,093 評定の結果 にわかにお見合わせと いうことに相なった 199 00:18:19,036 --> 00:18:21,038 せっかくのことではあったが・ 200 00:18:21,038 --> 00:18:27,038 この度の儀は やはり 縁のないことと思うてくだされ 201 00:18:29,046 --> 00:18:35,052 毀誉褒貶 浮世に よくあること 202 00:18:35,052 --> 00:18:38,055 前途のお気になされるなよ 203 00:18:38,055 --> 00:18:44,061 お沙汰の趣 相分かりました 204 00:18:44,061 --> 00:18:47,064 かたじけのう存じます 205 00:18:47,064 --> 00:18:56,073 聞けば そこもとには 剣のほかに 風雅のたしなみもあるそうな 206 00:18:56,073 --> 00:19:03,080 かかる折 たしなむ風雅に己の心を残すも・ 207 00:19:03,080 --> 00:19:08,080 また 将軍家への答えになると思うが 208 00:19:36,046 --> 00:19:40,050 (酒井)野に虎を逸した 209 00:19:40,050 --> 00:19:55,065 ・~ 210 00:19:55,065 --> 00:20:01,071 《入るは栄達の門か 出ずるは栄光の門か》 211 00:20:01,071 --> 00:20:21,024 ・~ 212 00:20:21,024 --> 00:20:41,044 ・~ 213 00:20:41,044 --> 00:21:01,064 ・~ 214 00:21:01,064 --> 00:21:20,064 ・~ 215 00:21:22,085 --> 00:21:28,091 (伊織)ヤーッ! エイッ! ヤーッ! エイッ! 216 00:21:28,091 --> 00:21:31,094 (佐渡)武蔵どの まだ お戻りにならぬか? 217 00:21:31,094 --> 00:21:34,097 (沢庵)うむ… 仕官の不首尾で・ 218 00:21:34,097 --> 00:21:37,100 腹を立てるような男では ないんじゃがのぅ 219 00:21:37,100 --> 00:21:39,102 (佐渡)先ほど 藩邸にて・ 220 00:21:39,102 --> 00:21:42,105 重役 岩間どのより これを託された 221 00:21:42,105 --> 00:21:44,107 ほう… 222 00:21:44,107 --> 00:21:49,107 佐々木小次郎 当藩 新規お召し抱えの剣客だ 223 00:21:51,114 --> 00:21:54,117 (若党)申し上げます ただいま ご門前に 武蔵さまのお馬が… 224 00:21:54,117 --> 00:21:58,121 (佐渡)戻ったか? 武蔵どの (若党)いえ それが お馬だけが 225 00:21:58,121 --> 00:22:01,124 (佐渡)馬だけか? (若党)はっ! 226 00:22:01,124 --> 00:22:08,131 ・~ 227 00:22:08,131 --> 00:22:11,134 先生は どこへ行かれたのじゃ? 228 00:22:11,134 --> 00:22:17,073 ・~ 229 00:22:17,073 --> 00:22:22,078 どこまで さすらいを続ける気じゃ 230 00:22:22,078 --> 00:22:27,083 今度こそ お通さんを 呼び寄せようと思うていたのに 231 00:22:27,083 --> 00:22:30,086 《これで良かったのだ》 232 00:22:30,086 --> 00:22:34,090 《今 求めるものは 地位でも栄達でもない》 233 00:22:34,090 --> 00:22:37,093 《自由… 自由なる剣だ》 234 00:22:37,093 --> 00:22:45,101 《人と共に 喜び 悩み 笑い 泣く そういう心の剣だ》 235 00:22:45,101 --> 00:22:59,115 ・~ 236 00:22:59,115 --> 00:23:02,118 (石舟斎)お通 (お通)はい 237 00:23:02,118 --> 00:23:07,123 (石舟斎)手を貸してくれぬか? 238 00:23:07,123 --> 00:23:11,127 庭を歩いてみたい 239 00:23:11,127 --> 00:23:14,130 大殿さま ご無理はいけませぬ 240 00:23:14,130 --> 00:23:21,130 今日は気分がよい 頼むよ お通 241 00:23:25,075 --> 00:23:27,077 (石舟斎)お通 242 00:23:27,077 --> 00:23:35,085 死ぬ前に わしの頼みを聞いてくれんかのぅ 243 00:23:35,085 --> 00:23:39,089 死ぬなどと 嫌でございます そんなお言葉は 244 00:23:39,089 --> 00:23:41,091 (石舟斎)ハハハハッ… 245 00:23:41,091 --> 00:23:46,096 実は 兵庫助のことじゃ (お通)兵庫さま? 246 00:23:46,096 --> 00:23:51,101 (石舟斎)お前に 恋い焦がれておる胸の内を・ 247 00:23:51,101 --> 00:23:57,107 じっと抑えておるのが いじらしい 248 00:23:57,107 --> 00:24:04,107 どうだ? 考えてやってくれぬか? 249 00:24:08,118 --> 00:24:13,123 わしの頼みじゃ 250 00:24:13,123 --> 00:24:19,062 大殿さま その儀ばかりは お許しくださいませ 251 00:24:19,062 --> 00:24:27,070 ハハハハッ… きつい女子よのぅ 252 00:24:27,070 --> 00:24:33,076 やはり 武蔵か? (お通)はい 253 00:24:33,076 --> 00:24:36,079 しかし このままでは・ 254 00:24:36,079 --> 00:24:42,085 会えぬまま 2人とも じじばばになってしまうぞ 255 00:24:42,085 --> 00:24:47,085 フフッ… かまいませぬ 256 00:24:49,092 --> 00:24:56,099 それほどまでに 武蔵をのぅ 257 00:24:56,099 --> 00:25:09,112 ・~ 258 00:25:09,112 --> 00:25:11,114 いけません 武蔵さま 259 00:25:11,114 --> 00:25:15,118 あなたともあろう人が そんなこと… 260 00:25:15,118 --> 00:25:18,054 ンンッ… ハァ… 261 00:25:18,054 --> 00:25:24,060 《武蔵さま このように別れて生きる つらさは 262 00:25:24,060 --> 00:25:26,062 きっと あのとき・ 263 00:25:26,062 --> 00:25:31,067 あのような振る舞いをした 私への罰でございます》 264 00:25:31,067 --> 00:25:35,071 ・(石舟斎のうめき声) 265 00:25:35,071 --> 00:25:38,074 (うめき声) 266 00:25:38,074 --> 00:25:40,074 大殿さま! 267 00:25:42,078 --> 00:25:45,081 大殿さま! 大殿さま! 268 00:25:45,081 --> 00:25:48,084 どなたか… どなたか おられませぬか! 269 00:25:48,084 --> 00:25:52,088 <柳生新陰流の開祖 石舟斎の死は 270 00:25:52,088 --> 00:25:55,091 ひとつの時代の 終わりを象徴していた> 271 00:25:55,091 --> 00:25:59,095 <剣よりも政治という 柳生但馬守の考えは・ 272 00:25:59,095 --> 00:26:05,101 既に 徳川政権の基本方針となり 諸国の武芸者は ほとんどが・ 273 00:26:05,101 --> 00:26:10,106 幕藩体制の中に 組み入れられていったのである> 274 00:26:10,106 --> 00:26:15,111 <岡崎市は 人口27万の 愛知県の中堅都市である> 275 00:26:15,111 --> 00:26:19,049 <徳川家康が この岡崎城で生まれたことから・ 276 00:26:19,049 --> 00:26:25,055 岡崎は 以来 徳川家ゆかりの 城下町として発展してきた> 277 00:26:25,055 --> 00:26:30,060 ・~ 278 00:26:30,060 --> 00:26:33,060 しっかりと… そう 279 00:26:35,065 --> 00:26:38,068 大きく ぐっと… よし! 280 00:26:38,068 --> 00:26:44,068 筆を立てて いいか? 左手を置いて… そう 281 00:26:47,077 --> 00:26:50,080 そうだ! よし! 282 00:26:50,080 --> 00:26:56,080 みんな のびのびと書くんだぞ (子供たち)はい! 283 00:27:02,092 --> 00:27:06,096 (又八)武蔵どの おう 又八 284 00:27:06,096 --> 00:27:11,101 又八 寺の修行 つらいもんだろう 285 00:27:11,101 --> 00:27:13,103 つらい ハハッ… 286 00:27:13,103 --> 00:27:18,041 正直に言って おぬしが 時々 励ましに来てくれるので・ 287 00:27:18,041 --> 00:27:20,043 続いているようなものだ 288 00:27:20,043 --> 00:27:25,048 おぬしならできる だが 修行は まだまだ初歩だ 289 00:27:25,048 --> 00:27:27,048 ああ 290 00:27:29,052 --> 00:27:34,057 (又八)故郷の七宝寺を思い出すな ああ 291 00:27:34,057 --> 00:27:38,061 一緒に遊んだ又八と武蔵が・ 292 00:27:38,061 --> 00:27:43,066 今では お天道さまと 塵芥ほどに 違ってしまった 293 00:27:43,066 --> 00:27:46,069 何を言う? いや… 294 00:27:46,069 --> 00:27:53,076 今の武蔵どのを友と呼ぶには あまりに 我が身が気恥ずかしい 295 00:27:53,076 --> 00:27:55,078 それは違う 296 00:27:55,078 --> 00:28:01,084 又やん 俺が今でも お前を 本当に心の友と思っているのは・ 297 00:28:01,084 --> 00:28:04,087 お前も俺も同じ人間だからだ 298 00:28:04,087 --> 00:28:11,094 いや むしろ 喜びも悲しみも全て 自分の心に正直に生きている・ 299 00:28:11,094 --> 00:28:16,032 お前という人間を 羨ましく思うときすらある 300 00:28:16,032 --> 00:28:18,034 ありがとう 301 00:28:18,034 --> 00:28:24,040 ・~ 302 00:28:24,040 --> 00:28:32,048 おぬしと俺は 心も溶け合うて こうして語り合ったりしているが 303 00:28:32,048 --> 00:28:35,048 あのお通は どうしているのだろう 304 00:28:38,054 --> 00:28:43,059 たけやん… いや 武蔵どの 305 00:28:43,059 --> 00:28:47,063 頼むから お通をもらってやってくれ 306 00:28:47,063 --> 00:28:51,067 (又八)お通を救えるのは おぬししかいない 307 00:28:51,067 --> 00:28:55,071 頼むから お通の望みをかなえてやってくれ 308 00:28:55,071 --> 00:29:00,076 (柳生) お通どの 急がずとも せめて・ 309 00:29:00,076 --> 00:29:05,081 父 石舟斎の喪が明けるまで とどまられたら いかがか? 310 00:29:05,081 --> 00:29:08,084 のう? 兵庫助 311 00:29:08,084 --> 00:29:12,088 いえ それでは かえって 悲しみが増すばかりでございます 312 00:29:12,088 --> 00:29:15,091 どうか わがままをお許しくださいませ 313 00:29:15,091 --> 00:29:20,029 兵庫助 旅立つお通どのに 何か申すことはないのか? 314 00:29:20,029 --> 00:29:25,034 (兵庫助)いえ… 別に 315 00:29:25,034 --> 00:29:30,034 では これで いろいろ お世話になりました 316 00:29:37,046 --> 00:29:43,052 兵庫助さま これは 大殿さまのお好きだった笛 317 00:29:43,052 --> 00:29:46,052 どうぞ 供養に お供えくださいませ 318 00:30:05,074 --> 00:30:12,081 哀れな女よ 追い求めたところで 宮本武蔵 319 00:30:12,081 --> 00:30:16,019 生きて結ばれることは まず あるまい 320 00:30:16,019 --> 00:30:22,025 武蔵が この世から いなくなれば そのときは… 321 00:30:22,025 --> 00:30:25,025 のう? 兵庫助 322 00:30:36,039 --> 00:30:40,039 (気合い声) 323 00:30:52,055 --> 00:30:54,057 ンンッ! ンンッ! 324 00:30:54,057 --> 00:30:59,057 (気合い声) 325 00:31:01,064 --> 00:31:04,067 ハアッ! ヤーッ! 326 00:31:04,067 --> 00:31:08,071 ハァハァハァ… 327 00:31:08,071 --> 00:31:25,088 ・~ 328 00:31:25,088 --> 00:31:28,091 ハアッ! ハアッ! 329 00:31:28,091 --> 00:31:41,104 ・~ 330 00:31:41,104 --> 00:31:53,116 ・~ 331 00:31:53,116 --> 00:31:55,118 ハアッ! 332 00:31:55,118 --> 00:32:04,127 ・~ 333 00:32:04,127 --> 00:32:06,127 お通さん! 334 00:32:10,133 --> 00:32:13,136 この笛は 武蔵のために吹け! 335 00:32:13,136 --> 00:32:17,073 武蔵は きっと この笛を待っているぞ! 336 00:32:17,073 --> 00:32:22,078 ・~ 337 00:32:22,078 --> 00:32:27,078 お通さん 今度こそ添い遂げてくれ 離れるでないぞ! 338 00:32:30,086 --> 00:32:34,090 《この兵庫助 生涯 妻は持たぬ》 339 00:32:34,090 --> 00:32:41,090 《私の心に せめて 心にだけは 抱かせてくれ お通さん》 340 00:32:45,101 --> 00:32:48,104 ヤッ! ヤッ! ヤッ! 341 00:32:48,104 --> 00:32:54,104 ・~ 342 00:32:56,078 --> 00:33:01,083 (僧侶たち)ホー 343 00:33:01,083 --> 00:33:06,088 《武蔵どの 又八は 再び修行の旅に出る》 344 00:33:06,088 --> 00:33:11,088 《どうか お通を頼む お通を幸せにしてやってくれ》 345 00:33:16,032 --> 00:33:19,035 お通… 346 00:33:19,035 --> 00:33:22,038 <そのお通は 僅かな縁を頼って・ 347 00:33:22,038 --> 00:33:26,042 生まれ故郷近くの 海辺の村に来ていた> 348 00:33:26,042 --> 00:33:29,045 お吟さま… 武蔵さまのお姉上が? 349 00:33:29,045 --> 00:33:33,049 (万兵衛)頼まれてな お通さんに是非 会わしてくれと 350 00:33:33,049 --> 00:33:37,053 三日月村の平田と 訪ねて来てくれまいかと・ 351 00:33:37,053 --> 00:33:40,056 泣かんばかりに言わっしゃる (お通)私に そのような… 352 00:33:40,056 --> 00:33:42,058 詳しゅうは言わぬが・ 353 00:33:42,058 --> 00:33:46,062 武蔵どのからは 時折 便りも来ているそうな 354 00:33:46,062 --> 00:33:48,064 さようでございますか 355 00:33:48,064 --> 00:33:51,067 あの… 支度をしてまいりますから しばらく お待ちくださりませ 356 00:33:51,067 --> 00:33:53,067 ああ よいとも 357 00:34:00,076 --> 00:34:05,081 (万兵衛)お通さん わしが ここへ お吟さまを呼んでくるほどに… 358 00:34:05,081 --> 00:34:09,085 そうじゃな この木の下で待ってるがよい 359 00:34:09,085 --> 00:34:11,087 すぐじゃから (お通)はい 360 00:34:11,087 --> 00:34:13,087 (万兵衛)そこを動かぬようにな 361 00:34:22,031 --> 00:34:30,039 (お杉の笑い声) 362 00:34:30,039 --> 00:34:34,039 (お杉)お通 久しいのぅ 363 00:34:36,045 --> 00:34:39,048 万兵衛 ご苦労じゃった 364 00:34:39,048 --> 00:34:41,048 礼は あとでしますぞよ 365 00:34:45,054 --> 00:34:47,054 皆の衆… 366 00:34:50,059 --> 00:34:52,061 (殴る音) ウウッ! 367 00:34:52,061 --> 00:34:58,067 ・~ 368 00:34:58,067 --> 00:35:02,071 ウウッ… (万兵衛)ばばさま どうなされた? 369 00:35:02,071 --> 00:35:04,073 (男性)大丈夫かいな? 370 00:35:04,073 --> 00:35:10,073 ハハハッ… 大事ない 持病の癪が起きただけじゃ 371 00:35:12,081 --> 00:35:18,020 (お杉)《お通 お前のために わしは何もかも失った》 372 00:35:18,020 --> 00:35:24,026 《このばばには もはや 子もない 身寄りもない》 373 00:35:24,026 --> 00:35:30,032 《お前が憎い 心底 お前が憎い》 374 00:35:30,032 --> 00:35:37,039 ・~ 375 00:35:37,039 --> 00:35:42,044 (うめき声) 376 00:35:42,044 --> 00:35:44,046 ハァハァ… 377 00:35:44,046 --> 00:35:50,052 ・~ 378 00:35:50,052 --> 00:35:52,052 アア… 379 00:35:57,059 --> 00:36:01,063 ハッ・ ウウッ… 380 00:36:01,063 --> 00:36:05,067 ハァハァ ハァハァ… 381 00:36:05,067 --> 00:36:07,067 ンンッ! 382 00:36:09,071 --> 00:36:18,014 (力み声) 383 00:36:18,014 --> 00:36:23,019 (城太郎)お通さん! お通さん! 384 00:36:23,019 --> 00:36:25,021 しっかり! お通さん! 385 00:36:25,021 --> 00:36:27,023 助けて! 助けて! (城太郎)離されい! 386 00:36:27,023 --> 00:36:29,025 助けてくれ! (城太郎)おばば 許せ! 387 00:36:29,025 --> 00:36:34,030 ハァハァ… 助け… 助けて! アア… 助けて! 388 00:36:34,030 --> 00:36:36,032 (男性)火事だー! (男性)火事だー! 389 00:36:36,032 --> 00:36:40,036 (男性たち)火事だー! 390 00:36:40,036 --> 00:36:42,038 (男性)おお 大変だ 大変だ! 391 00:36:42,038 --> 00:36:46,038 (騒ぎ声) 392 00:36:48,044 --> 00:36:52,048 (城太郎)お通さん! お通さん! 393 00:36:52,048 --> 00:36:55,051 城太郎さん・ (城太郎)お通さん 394 00:36:55,051 --> 00:37:00,056 城太郎さん おばばさまは? (城太郎)今ごろは きっと… 395 00:37:00,056 --> 00:37:03,059 お通さん! 396 00:37:03,059 --> 00:37:05,061 (突き飛ばす音) 397 00:37:05,061 --> 00:37:07,063 (男性たち)オオッ・ 398 00:37:07,063 --> 00:37:10,066 (城太郎)お通さん! お通さん! 399 00:37:10,066 --> 00:37:13,002 (男性)何すんだ? あれ (男性)何すんだよ? 400 00:37:13,002 --> 00:37:16,005 (城太郎)お通さん! (男性)何やるんだよ? 401 00:37:16,005 --> 00:37:20,009 (騒ぎ声) 402 00:37:20,009 --> 00:37:22,011 (男性)危ねえよ! 403 00:37:22,011 --> 00:37:27,016 ・~ 404 00:37:27,016 --> 00:37:31,020 (お通)ンンッ… ンンッ… おばばさま 早く! 405 00:37:31,020 --> 00:37:38,027 ・~ 406 00:37:38,027 --> 00:37:41,027 おばばさま! ハァハァ… 407 00:37:44,033 --> 00:37:48,033 (男性)おお 良かった良かった! (男性)良かった! 408 00:37:52,041 --> 00:37:58,047 ハァハァ… ばばさま 良かった 409 00:37:58,047 --> 00:38:00,049 本当に良かった! 410 00:38:00,049 --> 00:38:05,054 ・~ 411 00:38:05,054 --> 00:38:09,054 お通… お通! 412 00:38:12,061 --> 00:38:16,999 許してたもれ! 許してたもれ… 413 00:38:16,999 --> 00:38:19,001 ばばさま… 414 00:38:19,001 --> 00:38:23,001 (泣き声) 415 00:38:28,010 --> 00:38:32,014 (兵藤)いくぞー! (浪人)ンンッ! 416 00:38:32,014 --> 00:38:34,016 (兵藤)オリャー! 417 00:38:34,016 --> 00:38:37,019 (子供) 先生 どっちが勝つと思いますか? 418 00:38:37,019 --> 00:38:39,019 年取ったほうだ 419 00:38:41,023 --> 00:38:43,025 (打ちつける音) アアッ! 420 00:38:43,025 --> 00:38:45,027 ンンッ! (兵藤)待て! 待ってくれ! 421 00:38:45,027 --> 00:38:49,027 では 賭け金は ちょうだいいたすぞ 422 00:38:53,035 --> 00:38:55,035 フン… 423 00:38:58,040 --> 00:39:00,040 (刺さる音) ウウッ! 424 00:39:04,046 --> 00:39:06,048 さあ もういないか? 425 00:39:06,048 --> 00:39:11,053 この兵藤左馬介と立ち合って 勝った者には 銀500匁だ! 426 00:39:11,053 --> 00:39:13,989 まだ息がある 誰か 近くの医者を知らんか? 427 00:39:13,989 --> 00:39:16,992 手を貸せ! (男性たち)へ… へい! 428 00:39:16,992 --> 00:39:19,995 おい! おぬし こやつの仲間か・ 429 00:39:19,995 --> 00:39:21,995 ウワーッ! 430 00:39:23,999 --> 00:39:26,999 面白い! 相手になる気か! 431 00:39:31,006 --> 00:39:33,008 ヤーッ! 432 00:39:33,008 --> 00:39:35,008 (斬る音) 433 00:39:43,018 --> 00:39:54,029 ・~ 434 00:39:54,029 --> 00:39:57,029 剣を抜くのではなかった 435 00:40:00,035 --> 00:40:02,037 子供たちには日ごろ・ 436 00:40:02,037 --> 00:40:07,042 剣よりも知識を得よと 教えてきましたのに 437 00:40:07,042 --> 00:40:12,047 のう 武蔵 そうではあるまい 438 00:40:12,047 --> 00:40:16,986 お前の体を流れておる血の熱さが 439 00:40:16,986 --> 00:40:20,990 お前に 剣を持たさずにはおかんのじゃ 440 00:40:20,990 --> 00:40:23,993 無頼の浪人を斬った あのときの・ 441 00:40:23,993 --> 00:40:32,001 武蔵の目の輝きが 論より証拠というやつよ 442 00:40:32,001 --> 00:40:37,001 沢庵坊 教えてくだされ 443 00:40:39,008 --> 00:40:43,012 正直 そのとおりです 444 00:40:43,012 --> 00:40:47,016 江戸を離れてから 俺は 剣よりも知の力で・ 445 00:40:47,016 --> 00:40:51,020 人のために何事か なしたいと思い 暮らしてきた 446 00:40:51,020 --> 00:40:56,025 だが 心は なにか満たされん 447 00:40:56,025 --> 00:41:01,025 確かに 俺の血の中に騒ぐものがある 448 00:41:03,032 --> 00:41:09,038 たぎるような思いが いつも 俺の心を突き上げる 449 00:41:09,038 --> 00:41:11,038 フゥ… 450 00:41:25,054 --> 00:41:27,056 これは? 451 00:41:27,056 --> 00:41:35,056 ああ 長岡どのより預かりしもの 佐々木小次郎よりの書状じゃ 452 00:41:38,067 --> 00:41:42,071 恐らくは この男も お前と同じように・ 453 00:41:42,071 --> 00:41:50,071 戦わずんば済まぬ血の騒ぎに 仕官の身を悔いておるのじゃ 454 00:41:53,082 --> 00:42:00,089 まあ 戦うもよし 戦わぬもよし 455 00:42:00,089 --> 00:42:03,089 決めるのは武蔵 お前じゃ 456 00:42:06,095 --> 00:42:13,095 ただし 心して行けよ のう? 457 00:42:26,048 --> 00:42:32,054 (小次郎) 《既に 世に剣の相手なきを嘆く》 458 00:42:32,054 --> 00:42:38,060 《思うに 小次郎の剣 天下一にならんとす》 459 00:42:38,060 --> 00:42:44,066 《ここにして思い至る 武蔵の剣ありと》 460 00:42:44,066 --> 00:42:47,069 《いつの日か 雌雄を決せんとするは・ 461 00:42:47,069 --> 00:42:50,072 天の配するところ 宿命ならん》 462 00:42:50,072 --> 00:42:56,078 《来たりて 剣を交えるや 九州 小倉にて待つ者なり》 463 00:42:56,078 --> 00:43:02,084 《細川家指南 巌流 佐々木小次郎》 464 00:43:02,084 --> 00:43:06,088 <慶長17年 佐々木小次郎の書状を・ 465 00:43:06,088 --> 00:43:09,091 武蔵が受け取ったのを 待ち構えていたように・ 466 00:43:09,091 --> 00:43:15,091 武蔵 小次郎の対決の噂が 瞬く間に日本中を駆け巡った> 467 00:43:19,034 --> 00:43:24,039 <小倉藩は 慶長5年 藩祖 細川忠興に始まり・ 468 00:43:24,039 --> 00:43:27,042 2代藩主 忠利以後 小笠原家に継がれ・ 469 00:43:27,042 --> 00:43:31,046 九州における 水陸の要衝として発展し・ 470 00:43:31,046 --> 00:43:34,046 現在の北九州市に至っている> 471 00:43:59,074 --> 00:44:01,076 (打ちつける音) アアッ! 472 00:44:01,076 --> 00:44:03,076 (岩間)それまで! 473 00:44:05,080 --> 00:44:11,086 (忠利)見事な燕返し (小次郎)恐れ入ります 474 00:44:11,086 --> 00:44:13,021 (忠利)世評によれば そのほう・ 475 00:44:13,021 --> 00:44:17,025 宮本武蔵に 立ち合いを 申し入れたというが 誠か? 476 00:44:17,025 --> 00:44:20,028 (小次郎) お耳を汚し 恐縮千万でございます 477 00:44:20,028 --> 00:44:23,031 (忠利)いや わしにも楽しみじゃ 478 00:44:23,031 --> 00:44:29,037 柳生以上の達人と噂の武蔵 勝てるか? 小次郎 479 00:44:29,037 --> 00:44:34,042 この巌流の目には 世に 名人達人はおりません 480 00:44:34,042 --> 00:44:38,046 勝つのは この小次郎です 481 00:44:38,046 --> 00:44:45,053 佐渡 角兵衛 余の命じゃ 2人の試合を取りまとめい! 482 00:44:45,053 --> 00:44:47,053 (岩間)ははっ! 483 00:44:50,058 --> 00:45:10,078 ・~ 484 00:45:10,078 --> 00:45:30,032 ・~ 485 00:45:30,032 --> 00:45:50,052 ・~ 486 00:45:50,052 --> 00:46:10,072 ・~ 487 00:46:10,072 --> 00:46:30,025 ・~ 488 00:46:30,025 --> 00:46:49,025 ・~ 489 00:46:52,080 --> 00:46:57,085 武士の女房は 出陣に 女々しゅうするものではない 490 00:46:57,085 --> 00:46:59,087 笑うて送ってくれ 491 00:46:59,087 --> 00:47:05,087 これきりかもしれぬ夫の 船出とすれば なおさらのことぞ 492 00:47:09,097 --> 00:47:16,097 (志乃)この私が… 小次郎さまを お慰めしたいのでございます 493 00:47:30,052 --> 00:47:33,055 武蔵か! 494 00:47:33,055 --> 00:47:35,055 小次郎よな 495 00:47:40,062 --> 00:47:46,062 武蔵! 後れたか? 策か?