1 00:00:31,864 --> 00:00:33,366 (北沢秀作) 《ウチの家は少し変わっている》 2 00:00:33,366 --> 00:00:35,351 《きょうだい全員が東大卒》 3 00:00:35,351 --> 00:00:37,370 《兄は天才外科医》 4 00:00:37,370 --> 00:00:39,372 《姉は敏腕弁護士》 5 00:00:39,372 --> 00:00:41,374 《僕はエリート警察官》 6 00:00:41,374 --> 00:00:43,860 《父は名門私立中学の学園長》 7 00:00:43,860 --> 00:00:45,912 《早くに母を亡くし➡ 8 00:00:45,912 --> 00:00:48,948 以来20年間 執事を務める小岩井と➡ 9 00:00:48,948 --> 00:00:51,450 最近 入った見習いの楠木君》 10 00:00:51,450 --> 00:00:53,870 (北沢博文)⦅犬が逃げた…! 笑い事じゃないんだよ!⦆ 11 00:00:53,870 --> 00:00:56,956 《院長が飼ってる大事な犬を 逃がしてしまった兄さん》 12 00:00:56,956 --> 00:00:58,941 ⦅俺はクビだ…⦆ 13 00:00:58,941 --> 00:01:01,861 (北沢知晶)⦅そっくりな犬を 見つければいいのよ!⦆ 14 00:01:01,861 --> 00:01:03,462 ♬~ 15 00:01:03,462 --> 00:01:05,431 ♬~ ⦅なるほど! その手があったか!⦆ 16 00:01:05,431 --> 00:01:08,100 ♬~ 17 00:01:08,100 --> 00:01:10,870 ⦅本物のジョンじゃないのか!⦆ ⦅ジョンの弟よ⦆ 18 00:01:10,870 --> 00:01:12,872 《姉さんは 僕より 執事見習いの楠木を➡ 19 00:01:12,872 --> 00:01:14,874 重宝し始めた》 20 00:01:14,874 --> 00:01:17,860 《このままではマズイと 感じた僕は➡ 21 00:01:17,860 --> 00:01:21,864 院長の家に侵入し 偽のジョンを こっそり置いて来るという➡ 22 00:01:21,864 --> 00:01:24,951 法を犯す道を再び選んだ》 23 00:01:24,951 --> 00:01:27,370 ⦅元気でな⦆ 24 00:01:27,370 --> 00:01:32,441 《でも 一番の罪は 窃盗でも住居侵入でもない》 25 00:01:32,441 --> 00:01:37,446 《家族同然のジョンを 平気で置き去りにして来ること》 26 00:01:37,446 --> 00:01:38,965 ⦅痛…!⦆ 27 00:01:38,965 --> 00:01:40,965 ⦅よし! 行くぞ 行くぞ!⦆ 28 00:01:42,351 --> 00:01:46,873 《奇跡的に 本物のジョンも戻り 一件落着》 29 00:01:46,873 --> 00:01:49,892 《家族もジョンを飼うことを 認めてくれ➡ 30 00:01:49,892 --> 00:01:53,392 全てが丸く収まったかに思えた》 31 00:01:58,367 --> 00:02:04,357 (パトカーのサイレン) 32 00:02:04,357 --> 00:02:06,876 はい 分かりました。 33 00:02:06,876 --> 00:02:08,876 では 後ほど。 34 00:02:11,364 --> 00:02:15,902 小岩井が 警察に保護されたって。 35 00:02:15,902 --> 00:02:19,455 自殺しようとしてたみたい。 どうして小岩井が…。 36 00:02:19,455 --> 00:02:21,857 (北沢泰蔵) 心当たりはないのか? 全然。 37 00:02:21,857 --> 00:02:25,861 昨日の朝も普段通りだったし…。 俺には心当たりがある! 38 00:02:25,861 --> 00:02:29,865 小岩井は メイド喫茶にハマっていたんだ。 39 00:02:29,865 --> 00:02:33,886 ♬~ 40 00:02:33,886 --> 00:02:36,889 ウソよ! 小岩井に限って そんなこと…! 41 00:02:36,889 --> 00:02:41,389 いいや 間違いない 昨日の夜 この目で確かに見た。 42 00:02:44,063 --> 00:02:46,563 (メイド達)⦅いってらっしゃいませ ご主人様!⦆ 43 00:02:51,437 --> 00:02:52,872 (小岩井)⦅違うんです…!⦆ 44 00:02:52,872 --> 00:02:55,374 (博文の声) 店から 出て来たところを俺に見られて➡ 45 00:02:55,374 --> 00:02:57,877 走って逃げたんだ。 46 00:02:57,877 --> 00:03:00,896 でも 小岩井が 休みの日に何をするかは➡ 47 00:03:00,896 --> 00:03:02,965 それは自由じゃないの? 48 00:03:02,965 --> 00:03:05,368 メイド喫茶に行くくらい…。 「行くくらい」とは何だ! 49 00:03:05,368 --> 00:03:07,370 ウチの執事が メイド喫茶に通っていた➡ 50 00:03:07,370 --> 00:03:09,355 …なんてことがバレたら➡ 51 00:03:09,355 --> 00:03:11,874 週刊誌が面白おかしく 書き立てるに決まってる。 52 00:03:11,874 --> 00:03:14,377 「執事がメイドにハマっていた」 なんて➡ 53 00:03:14,377 --> 00:03:16,879 いかにも 見出しになりそうなネタだ。 54 00:03:16,879 --> 00:03:19,398 でも…。 いいか 秀作 もう一度言うぞ。 55 00:03:19,398 --> 00:03:23,953 「執事がメイドにハマっていた」 だぞ? 56 00:03:23,953 --> 00:03:27,373 ♬~ 《兄さん どうして? どうして もう一度言う?》 57 00:03:27,373 --> 00:03:29,859 買う! 俺なら買う! 58 00:03:29,859 --> 00:03:32,945 きっと小岩井は 兄さんに見られたことで➡ 59 00:03:32,945 --> 00:03:35,348 クビを覚悟したんじゃないかしら。 60 00:03:35,348 --> 00:03:37,850 それで 人生を悲観して。 61 00:03:37,850 --> 00:03:41,370 自殺未遂だなんてバカなマネを! 62 00:03:41,370 --> 00:03:44,423 えっ… まさか…➡ 63 00:03:44,423 --> 00:03:46,859 小岩井を 辞めさせたりしないよね? 64 00:03:46,859 --> 00:03:51,864 北沢家の名誉を傷つける行為は 立派な契約違反だ。 65 00:03:51,864 --> 00:03:54,367 辞めてもらう以外に 選択肢は ない。 66 00:03:54,367 --> 00:03:56,369 いや ちょっと待ってよ! 67 00:03:56,369 --> 00:03:59,855 20年も献身的に 働いてくれてる小岩井に対して➡ 68 00:03:59,855 --> 00:04:01,891 それは あんまりだよ! じゃあ 解雇じゃなく➡ 69 00:04:01,891 --> 00:04:03,909 自主退職にしてやればいい。 70 00:04:03,909 --> 00:04:06,946 退職金に色をつけてやれば あいつも文句ないはずだ。 71 00:04:06,946 --> 00:04:08,347 兄さん…! 72 00:04:08,347 --> 00:04:11,367 あの年まで 所帯も持たずに コツコツと働いて来たんだ。 73 00:04:11,367 --> 00:04:14,337 すぐに金に困る なんてこともないだろ。 74 00:04:14,337 --> 00:04:17,356 松也が 思いの外 使い物になりそうだし➡ 75 00:04:17,356 --> 00:04:19,875 辞めてもらうには いい頃合いじゃないかしら? 76 00:04:19,875 --> 00:04:24,375 残念だが あいつの居場所は もう ウチにはない! 77 00:04:25,915 --> 00:04:29,969 僕は 小岩井を信じてます。 78 00:04:29,969 --> 00:04:34,369 本人の口から真実を聞くまで 結論は 待ってください。 79 00:04:37,376 --> 00:04:40,363 (小岩井) こんなにも お騒がせしてしまって➡ 80 00:04:40,363 --> 00:04:43,349 なんと お詫びすればいいのか…。 81 00:04:43,349 --> 00:04:45,851 ねぇ 小岩井。 82 00:04:45,851 --> 00:04:49,355 本当に自殺しようとしたの? 83 00:04:49,355 --> 00:04:51,874 いえ… まさか。 84 00:04:51,874 --> 00:04:56,946 たまたま 海を眺めていた場所が 自殺の名所だっただけで…。 85 00:04:56,946 --> 00:04:59,348 ホントに? ええ。 86 00:04:59,348 --> 00:05:03,369 あのさ… 兄さんに聞いたんだけど➡ 87 00:05:03,369 --> 00:05:06,856 メイド喫茶に通ってたなんて ウソだよね? 88 00:05:06,856 --> 00:05:10,860 いえ 間違いございません。 89 00:05:10,860 --> 00:05:14,380 え… どうして? 90 00:05:14,380 --> 00:05:16,380 申し訳ございません! 91 00:05:20,469 --> 00:05:25,357 こんなもの… 出すまでもないとは思いますが。 92 00:05:25,357 --> 00:05:27,359 ダメだよ 俺は認めないから。 93 00:05:27,359 --> 00:05:29,345 もう これ以上 迷惑を掛けたくありません! 94 00:05:29,345 --> 00:05:31,847 ウチには 小岩井が必要なんだよ。 坊ちゃんは もう➡ 95 00:05:31,847 --> 00:05:35,851 私がいなくても大丈夫です! 大丈夫じゃ ないよ! 96 00:05:35,851 --> 00:05:40,356 家族が何て言おうと 俺にはお前が必要なんだよ! 97 00:05:40,356 --> 00:05:43,409 もう うんざりなんです! 98 00:05:43,409 --> 00:05:45,928 あなたの子守りをするのは➡ 99 00:05:45,928 --> 00:05:48,848 もう うんざりなんですよ! 100 00:05:48,848 --> 00:05:50,349 小岩井? 101 00:05:50,349 --> 00:05:54,887 実を言うと… こうなる前から➡ 102 00:05:54,887 --> 00:05:57,857 辞めさせていただこうと 考えていましたが➡ 103 00:05:57,857 --> 00:06:00,357 ちょうどいい機会です。 104 00:06:05,397 --> 00:06:07,950 (小岩井) わざわざ お越しいただいたのに➡ 105 00:06:07,950 --> 00:06:10,450 申し訳ございません! 106 00:06:25,367 --> 00:06:27,853 プラトン ごめんね? 107 00:06:27,853 --> 00:06:31,253 小岩井と 一緒に帰って来れなくて。 108 00:06:35,861 --> 00:06:37,847 プラトン? 109 00:06:37,847 --> 00:06:40,432 プラトン!? 110 00:06:40,432 --> 00:06:44,470 プラトン! プラトン! 111 00:06:44,470 --> 00:06:46,470 プラトン? 112 00:06:52,878 --> 00:06:54,878 まさか…。 113 00:06:57,883 --> 00:07:00,386 プラトン? 114 00:07:00,386 --> 00:07:02,888 プラトン どこ? 115 00:07:02,888 --> 00:07:05,388 プラトン! 116 00:07:07,893 --> 00:07:10,446 プラトン! 117 00:07:10,446 --> 00:07:12,848 《この悲しみを共有し➡ 118 00:07:12,848 --> 00:07:17,353 見つかるまで 一緒になって 捜してくれたであろう小岩井が》 119 00:07:17,353 --> 00:07:20,356 《困っている時に必ず現れて➡ 120 00:07:20,356 --> 00:07:24,376 ぬくもりと優しさで 包み込んでくれた小岩井が➡ 121 00:07:24,376 --> 00:07:27,376 もう この家には いない》 122 00:07:28,864 --> 00:07:31,901 《母さん 元気ですか?》 123 00:07:31,901 --> 00:07:35,471 《ずっと 一番の味方でいてくれた 小岩井が去り➡ 124 00:07:35,471 --> 00:07:39,875 最愛のプラトンまで いなくなってしまいました》 125 00:07:39,875 --> 00:07:43,875 《僕も そろそろ 母さんのそばに行きたいな》 126 00:07:45,381 --> 00:07:51,387 《今年の冬の寒さに もうすぐ凍え死にそうです》 127 00:07:51,387 --> 00:08:03,387 ♬~ 128 00:08:21,166 --> 00:08:21,867 129 00:08:21,867 --> 00:08:25,921 130 00:08:25,921 --> 00:08:27,973 (ノック) 131 00:08:27,973 --> 00:08:32,373 (楠木) おはようございま~す! 朝食が ご用意できました~! 132 00:08:38,367 --> 00:08:40,367 寒っ…。 133 00:08:45,858 --> 00:08:48,861 後ほど 食後のフルーツを お持ちいたします。 134 00:08:48,861 --> 00:08:50,361 失礼します。 135 00:08:53,365 --> 00:08:55,884 小岩井は 何と言ってた? 136 00:08:55,884 --> 00:08:57,403 はい? 137 00:08:57,403 --> 00:08:59,438 昨日 会いに行ったんじゃ ないのか? 138 00:08:59,438 --> 00:09:10,366 ♬~ 139 00:09:10,366 --> 00:09:14,370 行った時には用意してました。 そう。 140 00:09:14,370 --> 00:09:16,372 それは話が早いわね。 141 00:09:16,372 --> 00:09:18,857 メイド喫茶はどうだった? まさか 行ってないなんて➡ 142 00:09:18,857 --> 00:09:20,859 しらばっくれたんじゃ ねえだろうな? 143 00:09:20,859 --> 00:09:24,363 兄さんの言う通りだったよ。 ほら見ろ だから言っただろ。 144 00:09:24,363 --> 00:09:26,865 あの生真面目な小岩井を 狂わせるなんて➡ 145 00:09:26,865 --> 00:09:28,384 どんな店なのかしら。 146 00:09:28,384 --> 00:09:32,438 「ミルキー王国別館」だ。 王国なのに別館があるのか? 147 00:09:32,438 --> 00:09:34,340 はい。 148 00:09:34,340 --> 00:09:37,843 小岩井にとって 長年の夢だったんだよ。 149 00:09:37,843 --> 00:09:39,361 夢? 150 00:09:39,361 --> 00:09:40,846 一生に一度でいいから➡ 151 00:09:40,846 --> 00:09:43,866 「おかえりなさいませ ご主人様」 と言われたかった。 152 00:09:43,866 --> 00:09:48,354 そして 恐らく それが想像以上に 心地よかったんだろうな。 153 00:09:48,354 --> 00:09:53,926 小岩井には… ちょっとがっかりしたよ。 154 00:09:53,926 --> 00:09:56,962 メイド喫茶のことも もちろんだけど➡ 155 00:09:56,962 --> 00:10:00,962 ウチで働くことに 何の未練もなさそうだったから。 156 00:10:06,872 --> 00:10:09,341 (楠木) あぁ… いつも ありがとうございます! 157 00:10:09,341 --> 00:10:12,861 ねぇ 小岩井のこと何か聞いてるの? 158 00:10:12,861 --> 00:10:16,849 知晶さんから しばらく 体調不良でお休みになると。 159 00:10:16,849 --> 00:10:19,351 ふ~ん… それだけ? 160 00:10:19,351 --> 00:10:22,905 小岩井さんの仕事も できるようにしておきなさいと。 161 00:10:22,905 --> 00:10:26,942 なるほど… だから 朝から妙に張り切ってるんだ。 162 00:10:26,942 --> 00:10:29,878 張り切るなんて とんでもございません! 163 00:10:29,878 --> 00:10:32,865 小岩井さんには 早く戻って来ていただかないと➡ 164 00:10:32,865 --> 00:10:35,851 とてもじゃないけど 私1人では…。 165 00:10:35,851 --> 00:10:39,354 ホントに そう思ってんの? もちろんでございます! 166 00:10:39,354 --> 00:10:41,373 ふ~ん…。 167 00:10:41,373 --> 00:10:44,410 ねぇ プラトン知らない? 168 00:10:44,410 --> 00:10:47,946 秀作さんが飼われてる ハムスターちゃんですか? うん。 169 00:10:47,946 --> 00:10:50,349 昨日から見当たらないんだけど。 170 00:10:50,349 --> 00:10:52,351 それは大変でございますね。 171 00:10:52,351 --> 00:10:54,853 私も 微力ながら全力で➡ 172 00:10:54,853 --> 00:10:57,372 捜索に当たりたいと思います! うん。 173 00:10:57,372 --> 00:10:59,875 (ノック) (手毛綱) ≪クリーニング屋です≫ 174 00:10:59,875 --> 00:11:02,875 こんな朝早くに 何でしょう…? 175 00:11:05,864 --> 00:11:09,902 (手毛綱) なぁ 聞いてくれよ~! どうしたんですか? 176 00:11:09,902 --> 00:11:12,438 さっき 浜野谷さん家に 配達に行ったらさ➡ 177 00:11:12,438 --> 00:11:14,840 この前 ウチの若い社員が 来たって言うんだよ。 178 00:11:14,840 --> 00:11:16,842 それが どうしたんですか? 179 00:11:16,842 --> 00:11:19,862 ウチのクリーニング屋 俺の嫁と2人でやってっから➡ 180 00:11:19,862 --> 00:11:21,847 そんなことは絶対 あり得ない って言ったんだけど➡ 181 00:11:21,847 --> 00:11:24,349 間違いなくウチの制服 着てたって! 182 00:11:24,349 --> 00:11:26,351 若いって 何歳ぐらいですか? 183 00:11:26,351 --> 00:11:28,871 まだ10歳代の高校生ぐらいに 見えたって言うんだよ~。 184 00:11:28,871 --> 00:11:30,889 (楠木) 高校生? 185 00:11:30,889 --> 00:11:32,975 《先日 初めて入った床屋でも➡ 186 00:11:32,975 --> 00:11:34,943 「部活 何やってるの?」 と聞かれたし➡ 187 00:11:34,943 --> 00:11:38,864 飲み屋でも何度か 身分証の提示を 求められたことがある》 188 00:11:38,864 --> 00:11:41,350 うわぁ~! (楠木) わぁ…! どうしました? 189 00:11:41,350 --> 00:11:44,853 今… ジョンがいた! 190 00:11:44,853 --> 00:11:46,855 いや でも そんなわけねえよな➡ 191 00:11:46,855 --> 00:11:49,341 さっき 浜野谷さん家の庭にいたしな。 192 00:11:49,341 --> 00:11:51,860 《今のは間違いなくジョンだ》 193 00:11:51,860 --> 00:11:55,414 《ただ あなたが思ってる ジョンとは 別のジョンだ》 194 00:11:55,414 --> 00:11:58,350 《きょうだいなのに 同じ名前を付けられたジョン》 195 00:11:58,350 --> 00:12:01,353 《ジョンの弟の ジョンだ!》 196 00:12:01,353 --> 00:12:03,872 前 ここ来た時 犬なんか いなかったよな? 197 00:12:03,872 --> 00:12:06,341 最近 飼い始めたんです。 198 00:12:06,341 --> 00:12:09,344 あれ? 今日 小岩井さんは? 199 00:12:09,344 --> 00:12:11,847 体調不良で お休みをいただいております。 200 00:12:11,847 --> 00:12:13,382 体調不良? 201 00:12:13,382 --> 00:12:16,952 病気知らずで有名な あの鉄人 小岩井が? 202 00:12:16,952 --> 00:12:18,854 僕も困ってるんですよね。 203 00:12:18,854 --> 00:12:23,842 なぁ お前来てから ここの家 何か変じゃないか? 204 00:12:23,842 --> 00:12:27,362 僕のせいにしないでくださいよ~。 205 00:12:27,362 --> 00:12:29,865 《言われてみれば 確かにそうだ》 206 00:12:29,865 --> 00:12:32,868 《父さんの事件は あいつが ウチに入って2日目に起こった》 207 00:12:32,868 --> 00:12:35,420 《次の週には兄さんの事件》 208 00:12:35,420 --> 00:12:37,456 《そして ついには➡ 209 00:12:37,456 --> 00:12:41,360 小岩井までが 退職に追い込まれた》 210 00:12:41,360 --> 00:12:44,863 《小岩井がいなくなって 一番 得をするのは楠木だ》 211 00:12:44,863 --> 00:12:47,883 《そして楠木をかわいがってる 姉さんは➡ 212 00:12:47,883 --> 00:12:51,370 小岩井が辞めることに 賛成をしている》 213 00:12:51,370 --> 00:12:56,408 《あいつに有利な環境が 日に日に整い始めてる一方で➡ 214 00:12:56,408 --> 00:12:59,962 僕を取り巻く状況は 悪くなるばかりだ》 215 00:12:59,962 --> 00:13:02,462 《まさか…!》 216 00:13:05,884 --> 00:13:08,387 《部屋の窓を開けて プラトンを逃がしたのも➡ 217 00:13:08,387 --> 00:13:10,387 楠木の仕業か?》 218 00:13:12,875 --> 00:13:14,877 (里子) 開けないほうが よかったですか? 219 00:13:14,877 --> 00:13:18,877 ううん 空気の入れ換えをしないと ありがとう。 220 00:13:22,885 --> 00:13:25,921 《だが 悪いことばかりとも 言い切れない》 221 00:13:25,921 --> 00:13:27,973 《ゴタゴタをもみ消すことで➡ 222 00:13:27,973 --> 00:13:30,876 彼女からの視線は 日に日に熱さを増している》 223 00:13:30,876 --> 00:13:32,276 (里子) 係長。 224 00:13:33,862 --> 00:13:35,881 これ チェックしていただけますか? 225 00:13:35,881 --> 00:13:37,382 うん。 226 00:13:37,382 --> 00:13:40,385 特に問題なければ こちらに判のほう➡ 227 00:13:40,385 --> 00:13:42,885 よろしくお願いします。 分かった。 228 00:13:45,908 --> 00:13:48,908 《こ… これは…!》 229 00:13:53,365 --> 00:13:56,852 (里子の声) 「今度 尾関さんと 鍋を食べに行くんですけど➡ 230 00:13:56,852 --> 00:13:59,352 係長も ご一緒にいかがですか?」。 231 00:14:01,340 --> 00:14:04,343 《警視庁刑事総務課という 厳正なる職場》 232 00:14:04,343 --> 00:14:06,361 《刑務時間中の 張り詰めた空気の中➡ 233 00:14:06,361 --> 00:14:08,413 仕事上の書類に見せ掛けて➡ 234 00:14:08,413 --> 00:14:12,367 プライベートな文書を 紛れ込ませる 大胆な手口!》 235 00:14:12,367 --> 00:14:14,870 《間違いない!》 236 00:14:14,870 --> 00:14:17,856 《彼女は 僕の体から放たれる➡ 237 00:14:17,856 --> 00:14:22,356 犯罪という名の色気に 引き寄せられている…!》 238 00:14:24,880 --> 00:14:25,880 ハッ…! 239 00:14:28,383 --> 00:14:29,883 ハッ…。 240 00:16:35,827 --> 00:16:37,829 (職員) 北沢さん。 はい。 241 00:16:37,829 --> 00:16:39,848 お待たせしました こちらになります。 242 00:16:39,848 --> 00:16:42,350 ありがとうございます。 243 00:16:42,350 --> 00:16:51,860 ♬~ 244 00:16:51,860 --> 00:16:55,430 (善財) ジョンが戻って来て 院長も大喜びだ。 245 00:16:55,430 --> 00:16:57,949 お前の思い通りにならなくて 残念だったな。 246 00:16:57,949 --> 00:17:00,368 クビにならなくて ホッとしてるよ。 247 00:17:00,368 --> 00:17:01,853 ふざけるな。 248 00:17:01,853 --> 00:17:05,357 お詫びと言っては何だが メシでも ごちそうさせてくれ。 249 00:17:05,357 --> 00:17:06,858 断る。 250 00:17:06,858 --> 00:17:09,344 (善財) そうか 残念だ。 251 00:17:09,344 --> 00:17:14,416 名の知れたモデルと グラビアのコを手配したんだが。 252 00:17:14,416 --> 00:17:17,469 誰が断ると言った! 「断る」とハッキリ聞こえたが? 253 00:17:17,469 --> 00:17:19,855 今すぐ耳の検査を してもらったほうがいい。 254 00:17:19,855 --> 00:17:21,857 じゃ 来てくれるんだな? 255 00:17:21,857 --> 00:17:23,859 お前を評価してる点が2つある。 256 00:17:23,859 --> 00:17:27,345 飲み会に連れて来る 女子のレベルが軒並み高いこと。 257 00:17:27,345 --> 00:17:30,866 異性の趣味が 一切 かぶらないこと。 258 00:17:30,866 --> 00:17:32,367 この2点だ! 259 00:17:32,367 --> 00:17:36,454 自慢話で 退屈させないでくれよな。 260 00:17:36,454 --> 00:17:38,840 お寒いギャグで ドン引きさせたら…➡ 261 00:17:38,840 --> 00:17:40,840 ただじゃ おかねえぞ。 262 00:17:42,344 --> 00:17:43,345 ハァ…。 263 00:17:43,345 --> 00:17:46,331 だから 自慢話はやめろって 言ったんだよ。 264 00:17:46,331 --> 00:17:48,834 女のコ達 あんなに 食い付いてたじゃねえかよ。 265 00:17:48,834 --> 00:17:50,836 食い付いてるフリだろ! 266 00:17:50,836 --> 00:17:53,889 表情とか声のトーンで 分かるだろ バカ! 267 00:17:53,889 --> 00:17:57,442 お前だってな 愛想笑いを 本気の笑いと勘違いして➡ 268 00:17:57,442 --> 00:18:00,846 しょうもない病院ギャグ 連発してたじゃねえか。 269 00:18:00,846 --> 00:18:03,832 あれは お前が本気で笑っていたから➡ 270 00:18:03,832 --> 00:18:06,351 お前のためだけに続けていたんだ。 271 00:18:06,351 --> 00:18:09,838 フン… あの面白さが 分からない女なんて➡ 272 00:18:09,838 --> 00:18:12,841 こっちから願い下げだ。 273 00:18:12,841 --> 00:18:14,843 俺達も帰るか。 274 00:18:14,843 --> 00:18:16,862 クソ! 275 00:18:16,862 --> 00:18:19,364 もう一軒 行くぞ。 276 00:18:19,364 --> 00:18:21,364 プラトン。 277 00:18:23,418 --> 00:18:27,355 プラトン? 出ておいで。 278 00:18:27,355 --> 00:18:29,355 おウチに入ろう? 279 00:18:37,849 --> 00:18:40,835 《プラトンを全力で捜索すると 言ってたくせに➡ 280 00:18:40,835 --> 00:18:42,837 楠木の奴…!》 281 00:18:42,837 --> 00:18:46,391 そこでいいんですか? どうして? 282 00:18:46,391 --> 00:18:48,927 このままだと 王様 取られちゃいますよ? 283 00:18:48,927 --> 00:18:52,831 え~ヤダ じゃあ… やり直す。 284 00:18:52,831 --> 00:18:55,867 ゆっくり考えてくださいね。 285 00:18:55,867 --> 00:18:58,353 ぜ~ったい勝ってやる。 286 00:18:58,353 --> 00:19:00,853 じゃあ どうしよっかな~…。 287 00:19:02,340 --> 00:19:03,858 《マズイ!》 288 00:19:03,858 --> 00:19:05,860 《マズイぞ!》 289 00:19:05,860 --> 00:19:08,863 《このままでは 女王の心まで奪われ➡ 290 00:19:08,863 --> 00:19:12,363 この家が 完全に乗っ取られてしまう!》 291 00:19:14,953 --> 00:19:16,855 (メイド) よろしくお願いします! 292 00:19:16,855 --> 00:19:19,858 (メイド) えっ すっごい面白いです! 分かる!? 293 00:19:19,858 --> 00:19:21,843 ねぇ 今の面白さ 分かんの? (メイド) 他のも もっと➡ 294 00:19:21,843 --> 00:19:23,862 聞きたいです~! じゃあ 言っちゃう 言っちゃう! 295 00:19:23,862 --> 00:19:25,847 えっとね 次は じゃあ あれ行こう! 296 00:19:25,847 --> 00:19:28,867 え~っと… カテーテルギャグ~! (メイド) わ~い! 297 00:19:28,867 --> 00:19:32,387 ないよ そんなの。 うるせぇな 即興で作んだよ。 298 00:19:32,387 --> 00:19:34,906 え~っとね… は~い! は~い! (メイド) は~い! 299 00:19:34,906 --> 00:19:37,859 え~っと… 給料は安いが 副業で がっぽり➡ 300 00:19:37,859 --> 00:19:41,363 カテーテル~! (グラスが割れる音) 301 00:19:41,363 --> 00:19:45,863 えぇ… すごい面白い! ハハハハ…! 302 00:19:47,852 --> 00:19:51,856 父さん 小岩井の後釜は どうするつもり? 303 00:19:51,856 --> 00:19:55,910 それは当然 考えてはいるが…。 304 00:19:55,910 --> 00:19:59,864 次は 若い女性に するっていうのは どう? 305 00:19:59,864 --> 00:20:02,367 これまで 当たり前のように 執事を使って来たけど➡ 306 00:20:02,367 --> 00:20:04,869 そろそろ メイドも アリなんじゃないかと思って。 307 00:20:04,869 --> 00:20:07,856 急に どうしたの? 前々から思ってたことだ。 308 00:20:07,856 --> 00:20:11,843 知晶も 家に同性の話し相手が 欲しいだろうと思ってな。 309 00:20:11,843 --> 00:20:14,913 父さんは知ってたの? 何が? 310 00:20:14,913 --> 00:20:16,931 小岩井に娘がいること。 311 00:20:16,931 --> 00:20:18,450 えっ? 312 00:20:18,450 --> 00:20:21,353 あいつのプライベートな話だ。 313 00:20:21,353 --> 00:20:23,855 わざわざ お前達に話すことではない。 314 00:20:23,855 --> 00:20:26,841 娘が働いてるのよ あのメイド喫茶で。 315 00:20:26,841 --> 00:20:28,343 えぇ!? 316 00:20:28,343 --> 00:20:30,862 えっ… ちょっと待って。 317 00:20:30,862 --> 00:20:33,331 じゃあ 通ってたのは…? 318 00:20:33,331 --> 00:20:35,333 小岩井は 多分 ウソをついてる。 319 00:20:35,333 --> 00:20:38,870 娘がメイド喫茶で働いてる っていうのを隠すためにね。 320 00:20:38,870 --> 00:20:40,388 そんな…! 321 00:20:40,388 --> 00:20:42,424 血のつながった娘なのか? 322 00:20:42,424 --> 00:20:45,460 昔 付き合っていた女性との間に できた子供で➡ 323 00:20:45,460 --> 00:20:46,861 認知もしてる。 324 00:20:46,861 --> 00:20:50,365 母親が亡くなって 小岩井が引き取ったのが10年前。 325 00:20:50,365 --> 00:20:54,365 名前は冨美代 現役の大学生よ。 326 00:21:03,378 --> 00:21:06,431 (冨美代) お待たせいたしました~! 327 00:21:06,431 --> 00:21:08,850 では ただ今から 心を込めて! 328 00:21:08,850 --> 00:21:11,886 愛と夢と…。 そういうのいいから。 329 00:21:11,886 --> 00:21:13,886 座って。 330 00:21:16,374 --> 00:21:20,374 ごめんなさい 一応 お店の決まりなんで…。 331 00:21:21,846 --> 00:21:25,346 小岩井は ここに来て ショック受けてたでしょ? 332 00:21:26,918 --> 00:21:28,953 最近 お店に来なかった? 333 00:21:28,953 --> 00:21:30,839 一度 来ました。 334 00:21:30,839 --> 00:21:35,326 本当に来ると思ってなかったんで ビックリしましたけど。 335 00:21:35,326 --> 00:21:39,831 じゃあ ここで 働いてることは知ってたの? 336 00:21:39,831 --> 00:21:43,334 はい 自分から言いました。 337 00:21:43,334 --> 00:21:46,354 その時 おとうさんは何て? 338 00:21:46,354 --> 00:21:51,426 「恥をさらすな 今すぐ辞めろ」 って 怒ってました…。 339 00:21:51,426 --> 00:21:54,362 そっからは大ゲンカで…。 340 00:21:54,362 --> 00:21:56,865 お父さんが 私に 「辞めろ」って言うのは➡ 341 00:21:56,865 --> 00:21:59,350 心配しているとか そういうのじゃないんです。 342 00:21:59,350 --> 00:22:02,370 北沢家の皆さんに 迷惑が掛かるから。 343 00:22:02,370 --> 00:22:05,340 ただ それだけなんです。 344 00:22:05,340 --> 00:22:08,393 そんなことないと思うわ。 345 00:22:08,393 --> 00:22:11,946 怒られることは分かってました。 346 00:22:11,946 --> 00:22:15,850 むしろ 少し 怒らせたかったのかも。 347 00:22:15,850 --> 00:22:20,355 でも どんなバイトするかなんて 私の自由だし➡ 348 00:22:20,355 --> 00:22:22,874 普段 全然 私に興味ないくせに➡ 349 00:22:22,874 --> 00:22:27,374 こういう時だけ 口出しして 来るのとかも すごいイヤで。 350 00:22:28,830 --> 00:22:32,350 まさか私のせいで 執事の仕事 辞めちゃうとは➡ 351 00:22:32,350 --> 00:22:34,886 思ってなくて。 352 00:22:34,886 --> 00:22:36,886 後悔してるの? 353 00:22:41,342 --> 00:22:44,846 お父さんを復帰させて いただけないでしょうか? 354 00:22:44,846 --> 00:22:46,846 お願いします。 355 00:22:54,355 --> 00:22:58,860 (亀谷) ウチ 相当キツイけど 大丈夫? やってけんの? 356 00:22:58,860 --> 00:23:01,379 はい キツイ仕事には➡ 357 00:23:01,379 --> 00:23:03,414 慣れておりますので 自信はあります。 358 00:23:03,414 --> 00:23:07,836 大きな声 出せそうにも 見えねえけどな~。 359 00:23:07,836 --> 00:23:09,354 いらっしゃいませ。 360 00:23:09,354 --> 00:23:11,356 いや もっと‼ 361 00:23:11,356 --> 00:23:13,341 いらっしゃいませ。 もっと‼ 362 00:23:13,341 --> 00:23:14,843 いらっしゃいませ! もっと‼ 363 00:23:14,843 --> 00:23:16,845 いらっしゃいませ‼ 腹から出せ‼ 364 00:23:16,845 --> 00:23:27,956 ♬~ 365 00:23:27,956 --> 00:23:28,840 ≪オラ!≫ 366 00:23:28,840 --> 00:23:30,840 (銃声) 367 00:23:33,845 --> 00:23:36,345 ≪うっ…!≫ (尾関) 確保! 368 00:23:39,350 --> 00:23:41,853 立てこもり犯の制圧訓練です。 369 00:23:41,853 --> 00:23:43,855 的確な判断力と➡ 370 00:23:43,855 --> 00:23:46,855 機敏な行動の鍛錬を 目的としております。 371 00:23:50,461 --> 00:23:52,830 (尾関) お疲れさまです。 おう お疲れ。 372 00:23:52,830 --> 00:23:56,334 笹田長官も 満足そうに帰られたよ。 373 00:23:56,334 --> 00:23:59,821 先輩 力強くハンコ 押したらしいじゃないですか。 374 00:23:59,821 --> 00:24:01,356 ハンコ? 375 00:24:01,356 --> 00:24:03,841 池江さん 先輩とごはんに 行けること 喜んでましたよ。 376 00:24:03,841 --> 00:24:06,844 あぁ… あの話ね。 377 00:24:06,844 --> 00:24:10,381 2人が盛り上がって来たところで 僕は抜けますから。 378 00:24:10,381 --> 00:24:13,434 別にいいよ 気ぃ使わなくて…。 任しといてください! 379 00:24:13,434 --> 00:24:16,934 うまいことやりますから。 じゃあ任せるけど。 380 00:24:32,820 --> 00:24:35,340 あぁ 寒い! あ…。 381 00:24:35,340 --> 00:24:38,343 メイド喫茶に 行ったらしいじゃない? 382 00:24:38,343 --> 00:24:41,412 誰が? とぼけないでよ。 383 00:24:41,412 --> 00:24:43,915 え? 兄さん 行ったの? 384 00:24:43,915 --> 00:24:45,934 冨美代ちゃんが 教えてくれたわよ? 385 00:24:45,934 --> 00:24:48,853 閉店 過ぎても ず~っと大騒ぎしてたって。 386 00:24:48,853 --> 00:24:50,838 え…? フン。 387 00:24:50,838 --> 00:24:54,325 行ったことは認めるが 俺には明確な目的があった。 388 00:24:54,325 --> 00:24:56,844 急に「メイドを雇おう」なんて 言いだすから➡ 389 00:24:56,844 --> 00:24:59,831 おかしいと思ったのよ! 390 00:24:59,831 --> 00:25:03,851 ジャン! 善財とメイドの スリーショット写真だ! 391 00:25:03,851 --> 00:25:07,422 これさえあれば いざってときに ゆすりの材料として使えるだろ! 392 00:25:07,422 --> 00:25:10,825 いや あの… 兄さん 後ろに映っちゃってるけど…。 393 00:25:10,825 --> 00:25:12,343 ん? 394 00:25:12,343 --> 00:25:15,330 あぁ… こんなのは大丈夫だよ これは あの➡ 395 00:25:15,330 --> 00:25:17,832 あいつに見せる時に 指で こうやって隠せばいいんだから。 396 00:25:17,832 --> 00:25:19,832 ほら! ほらな! 397 00:25:21,836 --> 00:25:24,339 《僕は兄さんが信じられません》 398 00:25:24,339 --> 00:25:27,875 《メイド喫茶に出入りしてた 小岩井を許さなかったくせに➡ 399 00:25:27,875 --> 00:25:32,830 その 同じ店で どうして そんなにもハジけられるのか!》 400 00:25:32,830 --> 00:25:34,332 何だ その目は。 401 00:25:34,332 --> 00:25:36,334 言いたいことがあるなら 言ってみろ。 402 00:25:36,334 --> 00:25:37,835 いえ… 別に。 403 00:25:37,835 --> 00:25:40,338 小岩井は ショックだったでしょうね。 404 00:25:40,338 --> 00:25:44,342 そりゃそうだよ! 執事の娘が メイド喫茶で働いてたんだぞ? 405 00:25:44,342 --> 00:25:46,878 侮辱以外の何物でもないだろ! 406 00:25:46,878 --> 00:25:49,397 ちょっと 甘えたかっただけなのよ! 407 00:25:49,397 --> 00:25:52,850 それが こんな大ごとになって すごく反省してたわ。 408 00:25:52,850 --> 00:25:57,855 だからって 今更 小岩井を戻せって言われてもな~。 409 00:25:57,855 --> 00:26:00,825 まぁ 父さんが何て言うかよね~。 410 00:26:00,825 --> 00:26:03,845 えっ… えっ ちょっと待って? 姉さんも兄さんも➡ 411 00:26:03,845 --> 00:26:06,347 小岩井には戻って来てほしく ないんじゃないの? 412 00:26:06,347 --> 00:26:09,917 もう楠木がいれば 十分だって言ったよね? 413 00:26:09,917 --> 00:26:14,322 こうなったのも 全部あんたのせいだから! 414 00:26:14,322 --> 00:26:16,841 え? 何でそうなるの! 415 00:26:16,841 --> 00:26:21,829 父さんに 小岩井の退職願 渡したのは? 誰よ! 416 00:26:21,829 --> 00:26:23,848 え… だって… だって それは…。 417 00:26:23,848 --> 00:26:25,833 どうしても 辞めさせたくなかったら➡ 418 00:26:25,833 --> 00:26:28,836 父さんに渡さず処分できたし 何より➡ 419 00:26:28,836 --> 00:26:32,423 本人から受け取ることを 拒否できたはずなの! 420 00:26:32,423 --> 00:26:34,459 僕だって 最初は断ったよ! 421 00:26:34,459 --> 00:26:36,844 あんたは 退職願 受け取った時点で➡ 422 00:26:36,844 --> 00:26:39,347 小岩井を見捨てたんだよ! 423 00:26:39,347 --> 00:26:43,351 あれだけ世話になった小岩井の 手を振りほどいたんだよ! 424 00:26:43,351 --> 00:26:45,837 なぁ そうだろ? 425 00:26:45,837 --> 00:26:47,837 おい 聞いてんだよ! 426 00:26:49,857 --> 00:26:52,857 もう うんざりだ って言われたから! 427 00:26:55,396 --> 00:27:00,334 僕の子守りをするのは もう うんざりだって言われたから。 428 00:27:00,334 --> 00:27:04,338 もう あんたって どこまでバカなの? え? 429 00:27:04,338 --> 00:27:07,842 小岩井が 本気で言ったと思ってんの? 430 00:27:07,842 --> 00:27:09,343 いや だって…。 431 00:27:09,343 --> 00:27:11,829 冨美代ちゃんが言ってた。 432 00:27:11,829 --> 00:27:16,367 お父さんを独占してる北沢家に ずっと嫉妬して来たけど➡ 433 00:27:16,367 --> 00:27:19,437 一番の原因は秀作だって。 434 00:27:19,437 --> 00:27:21,839 え? え… 何で僕なの? 435 00:27:21,839 --> 00:27:25,359 あんたが東大 受かった時も 警視庁 入れた時も…。 436 00:27:25,359 --> 00:27:27,845 (知晶の声) 小岩井は家で晩酌しながら➡ 437 00:27:27,845 --> 00:27:31,745 「本当によかった」って しみじみ泣いてたんだってよ。 438 00:27:33,835 --> 00:27:37,355 自分のことでは 一度も 泣いてくれたことなかったのに➡ 439 00:27:37,355 --> 00:27:41,926 秀作のことでは わが子のように泣いてたって。 440 00:27:41,926 --> 00:27:43,828 小岩井…。 441 00:27:43,828 --> 00:27:45,346 皮肉なもんだな。 442 00:27:45,346 --> 00:27:48,850 娘を育てるために ウチで懸命に働くことが➡ 443 00:27:48,850 --> 00:27:53,838 結果的には 彼女を 一番 傷つけていたなんてな。 444 00:27:53,838 --> 00:27:56,340 あんたに 小岩井 独占されて➡ 445 00:27:56,340 --> 00:27:58,342 ず~っと嫉妬して来た 冨美代ちゃんが➡ 446 00:27:58,342 --> 00:28:01,395 頭下げて お願いして来たんだよ。 447 00:28:01,395 --> 00:28:05,950 「もう一度 お父さんを 復帰させてください」って。 448 00:28:05,950 --> 00:28:16,828 ♬~ 449 00:28:16,828 --> 00:28:19,330 父さん! 450 00:28:19,330 --> 00:28:22,350 小岩井のことなんですけど…。 451 00:28:22,350 --> 00:28:27,355 この前 渡した退職願 なかったことにできませんか? 452 00:28:27,355 --> 00:28:31,255 やっぱり ウチには 小岩井が必要だと思うんです! 453 00:28:34,378 --> 00:28:37,965 なかなか燃えにくくてな…。 454 00:28:37,965 --> 00:28:39,965 難儀したぞ。 455 00:28:44,856 --> 00:28:46,357 父さん…。 456 00:28:46,357 --> 00:28:49,343 小岩井に会ったら伝えてくれ。 457 00:28:49,343 --> 00:28:53,364 早くマッチを補充しないと➡ 458 00:28:53,364 --> 00:28:56,864 パイプが吸えない とな。 459 00:28:58,352 --> 00:28:59,852 はい。 460 00:31:01,859 --> 00:31:09,867 461 00:31:09,867 --> 00:31:12,370 お待たせして 申し訳ございません。 462 00:31:12,370 --> 00:31:14,372 どうしたの? その格好…。 463 00:31:14,372 --> 00:31:17,391 実は 就職先が決まりまして。 え? 464 00:31:17,391 --> 00:31:18,943 ラーメン屋です! 465 00:31:18,943 --> 00:31:21,479 ちょっと待ってよ…。 麺もスープも最高に うまいんで➡ 466 00:31:21,479 --> 00:31:23,979 今日 よかったら 食べてってくれませんか? 467 00:31:25,866 --> 00:31:27,866 ウチに戻って来てほしいんだ。 468 00:31:29,837 --> 00:31:32,356 これは娘さんの願いでもあるんだ。 469 00:31:32,356 --> 00:31:34,358 このままだと冨美代ちゃん➡ 470 00:31:34,358 --> 00:31:37,858 ずっと責任を感じたまま 生きて行くことになる。 471 00:31:39,347 --> 00:31:43,417 お気持ち ありがとうございます。 472 00:31:43,417 --> 00:31:45,970 父さんも心配してるし 兄さんも姉さんも…。 473 00:31:45,970 --> 00:31:47,470 申し訳ございません! 474 00:31:48,856 --> 00:31:52,343 60近い私を 採用してくださった店長を➡ 475 00:31:52,343 --> 00:31:55,363 裏切ることは できません。 476 00:31:55,363 --> 00:31:59,350 それに ずっと昔から ラーメン屋に憧れてたんです。 477 00:31:59,350 --> 00:32:02,370 そんな話 聞いたことないよ。 楠木には➡ 478 00:32:02,370 --> 00:32:06,424 手紙で 教えられることは 全て伝えました。 479 00:32:06,424 --> 00:32:09,460 これからは あいつが坊ちゃんの味方です。 480 00:32:09,460 --> 00:32:11,362 ちょっと待ってよ…。 481 00:32:11,362 --> 00:32:17,351 最後に… こうやって 坊ちゃんとお話ができて➡ 482 00:32:17,351 --> 00:32:19,851 ホントに よかったです。 483 00:32:21,872 --> 00:32:25,860 店がありますんで 失礼します。 484 00:32:25,860 --> 00:32:27,860 小岩井…。 485 00:32:33,868 --> 00:32:37,368 (グラスが割れる音) (泰蔵) 誰が触っていいと言った! 486 00:32:38,873 --> 00:32:41,373 (楠木) 大変 申し訳ございませんでした。 487 00:32:42,877 --> 00:32:45,877 このような手紙を 頂いたものですから。 488 00:32:48,883 --> 00:32:51,419 (小岩井の声) 「ご主人様のマッチ箱について➡ 489 00:32:51,419 --> 00:32:55,873 マッチの本数は 常に 10から15本を維持すること。 490 00:32:55,873 --> 00:32:58,375 多過ぎても 少な過ぎても いけない。 491 00:32:58,375 --> 00:33:01,879 補充し過ぎないよう注意。 492 00:33:01,879 --> 00:33:05,850 ご家族から どう説明されているか 分かりませんが➡ 493 00:33:05,850 --> 00:33:08,369 私が戻ることは ありません。 494 00:33:08,369 --> 00:33:10,871 これからは自覚と責任を持ち➡ 495 00:33:10,871 --> 00:33:14,871 全ての仕事をこなせるよう 努力してください」。 496 00:33:16,944 --> 00:33:18,863 (小岩井) ラーメン お待ちどおさまです。 497 00:33:18,863 --> 00:33:21,365 (客) 注文 お願いします。 はい! ちょっと待ってください。 498 00:33:21,365 --> 00:33:22,850 (客) ラーメン。 ラーメン。 499 00:33:22,850 --> 00:33:26,370 (客) チャーシュー麺! はい! チャーシュー麺。 500 00:33:26,370 --> 00:33:29,390 《僕が今日まで 生きて来られたのは➡ 501 00:33:29,390 --> 00:33:32,290 小岩井のおかげと言っても 過言ではない》 502 00:33:33,861 --> 00:33:37,932 《家出した僕を捜しに来てくれた 20年前から➡ 503 00:33:37,932 --> 00:33:41,469 小岩井は どんな時でも味方だった》 504 00:33:41,469 --> 00:33:45,873 《あの時食べた カレーの味を 忘れたことはない》 505 00:33:45,873 --> 00:33:48,859 《生涯で 一番おいしくて➡ 506 00:33:48,859 --> 00:33:52,359 一番 ぬくもりを感じた ビーフカレー》 507 00:33:53,864 --> 00:33:57,885 《もし 小岩井が執事という 仕事に就いていなかったら➡ 508 00:33:57,885 --> 00:34:01,889 僕はカレー屋をやるべきだと 勝手に思っていた》 509 00:34:01,889 --> 00:34:04,889 《それぐらい あのカレーは絶品だった》 510 00:34:07,995 --> 00:34:12,883 《だから ラーメン屋と聞いて 違和感がぬぐえなかった》 511 00:34:12,883 --> 00:34:17,454 《小岩井に ラーメンのイメージが 全然なかったから》 512 00:34:17,454 --> 00:34:20,954 ⦅ずっと昔から ラーメン屋に憧れてたんです⦆ 513 00:34:22,359 --> 00:34:25,846 《小岩井はウソをついている》 514 00:34:25,846 --> 00:34:31,485 《僕に気を使わせまいと またウソをついている》 515 00:34:31,485 --> 00:34:39,376 ♬~ 516 00:34:39,376 --> 00:34:41,896 先輩 遅いですよ! 申し訳ない。 517 00:34:41,896 --> 00:34:43,380 何 飲みますか? 518 00:34:43,380 --> 00:34:45,880 悪いんだけど 2人きりにしてくれないか。 519 00:34:47,885 --> 00:34:50,888 じゃあ 行きますか。 (薫) うん。 520 00:34:50,888 --> 00:34:52,890 尾関と2人きりにしてほしいんだ。 521 00:34:52,890 --> 00:34:55,426 え? え? ちょ…。 522 00:34:55,426 --> 00:34:57,461 ちょっと先輩 何 言ってるんですか。 523 00:34:57,461 --> 00:35:00,381 少しだけ席を外しててくれない? 524 00:35:00,381 --> 00:35:02,383 分かりました。 525 00:35:02,383 --> 00:35:05,402 あっちにいますんで 終わったら声 掛けてください。 526 00:35:05,402 --> 00:35:07,402 ありがとう すぐ終わらせるから。 527 00:35:12,860 --> 00:35:14,912 どうしたんですか! 528 00:35:14,912 --> 00:35:17,965 また これ 例え話として 聞いてほしいんだけど…。 529 00:35:17,965 --> 00:35:20,885 彼女達を待たせて そんな話 してる場合じゃないですよ! 530 00:35:20,885 --> 00:35:22,885 女なんて どうだっていい! 531 00:35:24,371 --> 00:35:27,875 俺はお前と どうしても 例え話がしたいんだよ。 532 00:35:27,875 --> 00:35:30,361 それはすでに 禁断症状が 出始めてるってことですか? 533 00:35:30,361 --> 00:35:32,396 そう思ってもらっても構わない! 534 00:35:32,396 --> 00:35:35,966 とにかく 今すぐ 尾関に聞いてほしいんだ。 535 00:35:35,966 --> 00:35:39,466 分かりました そこまで言われたら 聞きましょう。 536 00:35:40,871 --> 00:35:44,391 これ… 例え話なんだけど➡ 537 00:35:44,391 --> 00:35:46,377 裕福な家があったとする。 538 00:35:46,377 --> 00:35:48,879 そこに 長年務めていた 執事がいたんだけど➡ 539 00:35:48,879 --> 00:35:50,381 クビを切ってしまった。 540 00:35:50,381 --> 00:35:52,383 どれくらい 裕福な家だったんですか? 541 00:35:52,383 --> 00:35:55,419 そこ気になる? イメージが大事ですから! 542 00:35:55,419 --> 00:35:57,955 先輩の家を基準としたら…。 じゃあ…➡ 543 00:35:57,955 --> 00:36:00,874 ちょうどウチと同じぐらいかな? なるほど。 544 00:36:00,874 --> 00:36:02,876 続けてください。 545 00:36:02,876 --> 00:36:06,397 クビを切った後に やっぱり 戻って来てほしいと思ったが➡ 546 00:36:06,397 --> 00:36:08,882 その執事は 再就職を決めてしまった。 547 00:36:08,882 --> 00:36:11,385 別の裕福な家に? ううん 飲食店。 548 00:36:11,385 --> 00:36:14,922 変わった話ですね! これは あくまで例え話だから。 549 00:36:14,922 --> 00:36:18,492 どうすれば その執事を 復帰させられるかって話ですね? 550 00:36:18,492 --> 00:36:20,878 そういうこと。 (尾関) 簡単な話じゃないですか。 551 00:36:20,878 --> 00:36:22,880 飲食店を辞めさせればいい。 552 00:36:22,880 --> 00:36:26,383 それが無理なんだよ…! どうしてですか。 553 00:36:26,383 --> 00:36:31,372 その執事は 義理堅い人間だから 再就職をふいにしてまで➡ 554 00:36:31,372 --> 00:36:33,907 戻って来るような 人間じゃないんだ。 555 00:36:33,907 --> 00:36:36,443 契約条件を大幅に上げるとか。 556 00:36:36,443 --> 00:36:39,363 お金で動くような 人間だと思うか? 557 00:36:39,363 --> 00:36:42,883 じゃあ… その飲食店を買収するのは? 558 00:36:42,883 --> 00:36:46,887 尾関に求めてるのは 金銭的解決じゃないんだよ! 559 00:36:46,887 --> 00:36:49,390 もっと こうさ 若々しくアクティブな発想で➡ 560 00:36:49,390 --> 00:36:51,375 この難題をクリアしてほしいわけ。 561 00:36:51,375 --> 00:36:54,912 そういう警察官に 成長してほしいわけ! 562 00:36:54,912 --> 00:36:57,464 う~ん… でも 入ったばかりの飲食店を➡ 563 00:36:57,464 --> 00:37:00,351 自然に辞めさせるって 相当 難しいですよね。 うん。 564 00:37:00,351 --> 00:37:02,353 仕事に よっぽど適性がなければ 店のほうから➡ 565 00:37:02,353 --> 00:37:05,356 クビを切られるんでしょうけど…。 566 00:37:05,356 --> 00:37:07,358 それだ…! え? 567 00:37:07,358 --> 00:37:10,377 仕事が向いてなけりゃ いいんだよ! 568 00:37:10,377 --> 00:37:12,863 今の 例え話じゃないんですか? 悪い 尾関! 急用を思い出した。 569 00:37:12,863 --> 00:37:16,417 先輩 どこ行くんですか? せ… 先輩! 570 00:37:16,417 --> 00:37:19,417 ごめん池江さん また今度 ゆっくり。 571 00:37:21,955 --> 00:37:25,876 ねぇ 帰っちゃったよ ひどくない? 572 00:37:25,876 --> 00:37:27,861 ううん…。 573 00:37:27,861 --> 00:37:29,861 ヤバイっす…。 574 00:37:35,869 --> 00:37:38,856 もう 大体 覚えたろ。 はい! 575 00:37:38,856 --> 00:37:41,892 この後 アクと脂を丁寧にすくい➡ 576 00:37:41,892 --> 00:37:44,945 香味野菜を入れて2時間 煮込む。 577 00:37:44,945 --> 00:37:47,364 もう完璧じゃねえかよ フフ…。 578 00:37:47,364 --> 00:37:49,883 後 頼むな。 579 00:37:49,883 --> 00:37:52,386 (小岩井) お疲れさまでした! (亀谷) へい! 580 00:37:52,386 --> 00:37:59,886 ♬~ 581 00:38:06,934 --> 00:38:08,434 失礼します。 582 00:38:15,859 --> 00:38:18,879 姉さんに お手伝いしてもらいたい ことがあります。 583 00:38:18,879 --> 00:38:20,848 私にできることであれば。 584 00:38:20,848 --> 00:38:23,867 冨美代ちゃんに 連絡してほしいんだ。 585 00:38:23,867 --> 00:38:26,854 小岩井の復帰には 君の協力が不可欠だと。 586 00:38:26,854 --> 00:38:29,373 頼んでみるわ。 俺も手伝うぞ。 587 00:38:29,373 --> 00:38:31,859 兄さんには 最後に お願いしたいことがあります。 588 00:38:31,859 --> 00:38:34,895 なるほど 大トリってわけか。 589 00:38:34,895 --> 00:38:36,430 父さん。 590 00:38:36,430 --> 00:38:38,465 ご心配なく。 591 00:38:38,465 --> 00:38:41,465 小岩井を 必ず連れ戻してみせます。 592 00:38:52,896 --> 00:38:54,896 ハァ…。 593 00:38:59,887 --> 00:39:02,387 おかえり。 (小岩井) あぁ ただいま。 594 00:39:18,889 --> 00:39:38,976 ♬~ 595 00:39:38,976 --> 00:39:45,883 ♬~ 596 00:39:45,883 --> 00:39:47,883 ありがとう! 597 00:40:00,397 --> 00:40:03,450 《これは れっきとした犯罪行為だ》 598 00:40:03,450 --> 00:40:06,370 《そこを ごまかすつもりは さらさら ない》 599 00:40:06,370 --> 00:40:08,388 《だからといって やみくもに 罪を重ねるつもりは➡ 600 00:40:08,388 --> 00:40:10,374 さらさら ない》 601 00:40:10,374 --> 00:40:14,878 《むしろ罪は 最小限に 抑えるべきだと考えている》 602 00:40:14,878 --> 00:40:19,883 《新しいスープに使用する材料や 明かりは自前で用意し➡ 603 00:40:19,883 --> 00:40:22,436 店にお借りする物を ガスだけに限る》 604 00:40:22,436 --> 00:40:26,406 《もちろん ガスを使用すれば 立派な窃盗罪だし➡ 605 00:40:26,406 --> 00:40:29,406 スープを捨てれば 威力業務妨害罪だ》 606 00:40:32,396 --> 00:40:35,349 《もちろん葛藤はあった》 607 00:40:35,349 --> 00:40:39,386 《小岩井を連れ戻すために ここまでする必要があるのか》 608 00:40:39,386 --> 00:40:41,438 《罪を犯さなければ 小岩井は➡ 609 00:40:41,438 --> 00:40:43,438 ウチに戻って来ては くれないのか》 610 00:40:44,875 --> 00:40:47,377 《一番 頭を悩ませたのは➡ 611 00:40:47,377 --> 00:40:50,864 小岩井をクビにするために まずいスープを作ること》 612 00:40:50,864 --> 00:40:54,384 《まず過ぎるスープを作れば 小岩井のプライドを傷つけ➡ 613 00:40:54,384 --> 00:40:56,887 今後の人生を左右しかねない》 614 00:40:56,887 --> 00:40:58,906 《だからといって まずさを抑えれば➡ 615 00:40:58,906 --> 00:41:02,476 クビにならない可能性も 出て来てしまう》 616 00:41:02,476 --> 00:41:07,397 《肝心なのは おいしさとまずさの 絶妙なバランスだ》 617 00:41:07,397 --> 00:41:08,897 う…。 618 00:41:12,402 --> 00:41:14,402 (ドアが開く音) 619 00:41:15,405 --> 00:41:16,905 えっ! 620 00:41:20,911 --> 00:41:22,411 えっ!? 621 00:41:28,902 --> 00:41:30,902 父さん! 622 00:41:34,875 --> 00:41:36,393 (泰蔵) 駅前のスーパーで➡ 623 00:41:36,393 --> 00:41:38,895 これから言う食材を 買って来てくれ。 624 00:41:38,895 --> 00:41:40,895 え? 625 00:41:44,468 --> 00:41:48,968 《およそラーメンのスープとは かけ離れた食材ばかりだった》 626 00:43:51,828 --> 00:43:59,352 627 00:43:59,352 --> 00:44:02,355 言う通りに肉を焼け。 はい。 628 00:44:02,355 --> 00:44:22,342 ♬~ 629 00:44:22,342 --> 00:44:41,912 ♬~ 630 00:44:41,912 --> 00:44:43,930 《僕は昔➡ 631 00:44:43,930 --> 00:44:46,930 確かに この匂いを嗅いだ覚えがある》 632 00:45:03,850 --> 00:45:12,342 633 00:45:12,342 --> 00:45:17,430 《この瞬間まで 僕は ずっと勘違いをしていた》 634 00:45:17,430 --> 00:45:21,852 《20年前 家出した あの日 僕を心配するような言葉を➡ 635 00:45:21,852 --> 00:45:24,838 ひと言も掛けてくれなかった 父さん》 636 00:45:24,838 --> 00:45:28,341 《生涯で 一番おいしかった カレーを作ってくれたのは➡ 637 00:45:28,341 --> 00:45:30,877 小岩井ではなく➡ 638 00:45:30,877 --> 00:45:33,277 父さんだったんだ》 639 00:45:37,884 --> 00:45:39,384 (泰蔵) どうだ。 640 00:45:42,339 --> 00:45:44,341 おいしいです。 641 00:45:44,341 --> 00:45:46,343 そうか。 642 00:45:46,343 --> 00:46:06,329 ♬~ 643 00:46:06,329 --> 00:46:08,331 おはようございます! 644 00:46:08,331 --> 00:46:10,350 (亀谷) おい これ どういうことだよ? 645 00:46:10,350 --> 00:46:13,336 はい? 「はい?」じゃ ねえだろ。 646 00:46:13,336 --> 00:46:15,336 お前 俺をおちょくってんのか? 647 00:46:20,343 --> 00:46:22,362 私ではありません。 648 00:46:22,362 --> 00:46:24,381 じゃあ言ってみろよ。 649 00:46:24,381 --> 00:46:27,334 お前以外の誰が こんなカレー作るっつうんだよ! 650 00:46:27,334 --> 00:46:40,330 ♬~ 651 00:46:40,330 --> 00:46:42,330 ご主人様…! 652 00:46:43,366 --> 00:46:46,419 何だよ 「ご主人様」って 気持ち悪ぃ…。 653 00:46:46,419 --> 00:46:49,339 おめぇじゃねえなら 誰がこのカレー作ったんだよ! 654 00:46:49,339 --> 00:46:52,342 犯人 連れて来いよ! 655 00:46:52,342 --> 00:46:54,342 申し訳ございません! 656 00:46:57,347 --> 00:46:59,847 私が やりました。 657 00:47:02,836 --> 00:47:05,372 クビだよ クビ。 658 00:47:05,372 --> 00:47:07,372 さっさと帰れ。 659 00:47:09,943 --> 00:47:12,443 カレー屋 やれよ。 660 00:47:14,331 --> 00:47:18,335 そういうレベルのカレーだ…! 661 00:47:18,335 --> 00:47:26,843 ♬~ 662 00:47:26,843 --> 00:47:28,345 は? 663 00:47:28,345 --> 00:47:30,363 それ 作戦と 全然 関係ねえじゃねぇか。 664 00:47:30,363 --> 00:47:32,899 いえ これも大事なことなんです。 665 00:47:32,899 --> 00:47:35,936 なるべく大人数で 出掛けていただけると…。 666 00:47:35,936 --> 00:47:37,854 どうも~。 はい らっしゃい! 667 00:47:37,854 --> 00:47:41,341 俺ね チャーシュー麺 大盛りに味玉。 (亀谷) はいよ! 668 00:47:41,341 --> 00:47:44,344 お前らも遠慮せず 何でも好きな物 頼めよ。 669 00:47:44,344 --> 00:47:45,845 (亀谷) いらっしゃい! 670 00:47:45,845 --> 00:47:47,847 ≪ありがとうございました!≫ 671 00:47:47,847 --> 00:47:51,347 あ~ うまかったな~。 (一同) ごちそうさまでした! 672 00:47:59,843 --> 00:48:01,861 あぁ お客様 申し訳ありません。 673 00:48:01,861 --> 00:48:04,364 本日 スープが なくなってしまったんですよ。 674 00:48:04,364 --> 00:48:05,849 あぁ… そうですか。 675 00:48:05,849 --> 00:48:07,884 ホント 申し訳ございません! 676 00:48:07,884 --> 00:48:10,337 じゃあ また来ます。 (亀谷) お待ちしております。 677 00:48:10,337 --> 00:48:14,337 《謝らなければいけないのは 僕のほうです》 678 00:48:15,875 --> 00:48:19,429 《廃棄したスープの材料費 光熱費は➡ 679 00:48:19,429 --> 00:48:21,348 今後 売り上げという形で➡ 680 00:48:21,348 --> 00:48:24,367 責任を持って お返ししてまいります》 681 00:48:24,367 --> 00:48:27,837 ♬~ 682 00:48:27,837 --> 00:48:29,839 (かしわ手) 683 00:48:29,839 --> 00:48:49,859 ♬~ 684 00:48:49,859 --> 00:48:52,862 ♬~ 685 00:48:52,862 --> 00:48:54,862 ハァ…。 686 00:48:59,335 --> 00:49:01,335 坊ちゃん! 687 00:49:03,857 --> 00:49:07,427 ウチに帰ろう 小岩井。 688 00:49:07,427 --> 00:49:09,427 みんな待ってるから。 689 00:49:12,866 --> 00:49:17,866 本当に 戻っても よろしいんでしょうか。 690 00:49:19,355 --> 00:49:22,855 みんな 温かくは 迎えてくれないと思うよ。 691 00:49:24,878 --> 00:49:26,878 でも…。 692 00:49:29,933 --> 00:49:32,833 心の中では喜んでると思うから。 693 00:49:39,859 --> 00:49:41,845 はい! 694 00:49:41,845 --> 00:49:43,845 帰るよ! 695 00:49:50,837 --> 00:49:52,839 ただいま! 696 00:49:52,839 --> 00:49:56,409 小岩井が帰って来ました! 697 00:49:56,409 --> 00:49:59,479 ちょうどよかった 先週買ったコートどこにある? 698 00:49:59,479 --> 00:50:01,381 ウオークインクロゼットを 入って左手の…。 699 00:50:01,381 --> 00:50:04,381 あぁ 時間ないから早くして。 かしこまりました。 700 00:50:06,369 --> 00:50:10,373 小岩井 シャトーマルゴーの 2007年って 在庫何本ある? 701 00:50:10,373 --> 00:50:12,892 確か 2本だったと思いますが。 702 00:50:12,892 --> 00:50:15,428 明日 知り合いんとこ持ってくから 贈答用に1本 包んどいてくれ。 703 00:50:15,428 --> 00:50:16,963 かしこまりました。 704 00:50:16,963 --> 00:50:24,370 ♬~ 705 00:50:24,370 --> 00:50:26,370 (楠木) あっ 秀作さん! 706 00:50:28,358 --> 00:50:29,859 どうしたの? 707 00:50:29,859 --> 00:50:32,846 見つかりました! 何が? 708 00:50:32,846 --> 00:50:35,849 ♬~ 709 00:50:35,849 --> 00:50:38,384 プラトン! 710 00:50:38,384 --> 00:50:40,403 まさかとは思ったんですが➡ 711 00:50:40,403 --> 00:50:42,939 念のためにと思い 物置の中を捜してみたら…! 712 00:50:42,939 --> 00:50:45,358 何だ その汚い格好は! 713 00:50:45,358 --> 00:50:46,843 小岩井さん…! 714 00:50:46,843 --> 00:50:49,829 戻って来てくれたんですね? 話は後だ。 715 00:50:49,829 --> 00:50:51,848 さっさとシャワー浴びて 着替えなさい! 716 00:50:51,848 --> 00:50:53,333 はい! 717 00:50:53,333 --> 00:51:11,367 ♬~ 718 00:51:11,367 --> 00:51:14,838 このたびは ありがとうございました。 719 00:51:14,838 --> 00:51:18,858 ん? 何の礼だ? 720 00:51:18,858 --> 00:51:22,362 20年前と変わらぬ おいしさで。 721 00:51:22,362 --> 00:51:26,862 さぁ… 何のことやら。 722 00:51:30,937 --> 00:51:33,857 《僕は楠木を誤解していた》 723 00:51:33,857 --> 00:51:39,345 《小岩井が戻って来た時の あの うれしそうな表情》 724 00:51:39,345 --> 00:51:41,347 《何より 僕の大切なプラトンを➡ 725 00:51:41,347 --> 00:51:44,350 あれだけ 一生懸命 捜してくれたこと》 726 00:51:44,350 --> 00:51:47,387 《楠木が ウチを 乗っ取ろうとしてるなんて➡ 727 00:51:47,387 --> 00:51:49,939 とんでもない勘違いだった》 728 00:51:49,939 --> 00:51:51,939 ハァ…。 729 00:51:53,359 --> 00:52:00,850 (楠木の鼻歌) 730 00:52:00,850 --> 00:52:02,850 フフ…。