1 00:02:28,488 --> 00:02:32,992 ・~ 2 00:02:32,992 --> 00:02:35,495 徳川に従う者の中に・ 3 00:02:35,495 --> 00:02:38,998 心は 豊臣という者が 多くいるはずだ。 4 00:02:38,998 --> 00:02:42,001 私は その者たちの 旗印となる。 5 00:02:42,001 --> 00:02:44,504 たとえ わが命が どうなろうとも。 6 00:02:44,504 --> 00:02:50,009 「この幸村 何としてでも 大坂に馳せ参じます」と・ 7 00:02:50,009 --> 00:02:53,513 そう 秀頼様に お伝え下さいませ。 8 00:02:53,513 --> 00:02:57,517 「家康と いま度 闘う」と聞けば・ 9 00:02:57,517 --> 00:03:00,520 父上も きっと お喜びになる。 10 00:03:00,520 --> 00:03:03,022 「その機を お与え下さって・ 11 00:03:03,022 --> 00:03:06,022 この幸村… うれしゅうございます」と。 12 00:03:08,027 --> 00:03:11,531 (宮本武蔵)小次郎が 傍にいた女子に・ 13 00:03:11,531 --> 00:03:14,033 「私は…・ 14 00:03:14,033 --> 00:03:19,539 小次郎様と 心がつです」と・ 15 00:03:19,539 --> 00:03:22,041 言われた事がある。 16 00:03:22,041 --> 00:03:25,545 いつか…・ 17 00:03:25,545 --> 00:03:27,980 そなたと 互いに・ 18 00:03:27,980 --> 00:03:31,484 そう 思える日がくるか…。 19 00:03:31,484 --> 00:03:46,499 ・~ (テーマ音楽) 20 00:03:46,499 --> 00:04:00,499 ・~ 21 00:06:16,015 --> 00:06:42,975 ・~ 22 00:06:42,975 --> 00:06:45,478 本位田又八だな? 23 00:06:45,478 --> 00:06:47,478 (又八)違う。 24 00:06:52,485 --> 00:06:54,987 この者 本位田又八だな? 25 00:06:54,987 --> 00:06:56,989 (高音)はい。 26 00:06:56,989 --> 00:07:02,495 ・~ 27 00:07:02,495 --> 00:07:05,498 俺も 帰ろっと…。 28 00:07:05,498 --> 00:07:07,500 大野家の家臣…・ 29 00:07:07,500 --> 00:07:13,005 桜田加左衛門の許に持ち込んだ 大砲は どこで造らせた? 30 00:07:13,005 --> 00:07:15,508 言わぬと 斬るぞ。 言います…。 31 00:07:15,508 --> 00:07:17,510 鉄砲鍛冶の名は? 32 00:07:17,510 --> 00:07:19,512 名前は 知らねえ。 33 00:07:19,512 --> 00:07:22,515 言わねえ 聞かねえ事に なってる。 34 00:07:22,515 --> 00:07:25,017 そんな事は 俺には通用せんぞ。 35 00:07:25,017 --> 00:07:27,453 待ってくれ…。 何を待つ? 36 00:07:27,453 --> 00:07:29,955 そこへの 行き方を書く。 37 00:07:29,955 --> 00:07:31,957 それでよいか? 38 00:07:31,957 --> 00:07:50,457 ・~ 39 00:07:55,981 --> 00:07:57,981 (吐息) 40 00:08:00,986 --> 00:08:02,986 (吐息) 41 00:08:23,008 --> 00:08:25,008 うわ~…。 42 00:08:30,950 --> 00:08:32,950 うわ~っ 43 00:08:42,461 --> 00:08:44,463 (使用人)旦那様…? 44 00:08:44,463 --> 00:08:46,463 おう。 45 00:08:55,474 --> 00:08:59,979 そう やすやすと 斬られてたまるか。 46 00:08:59,979 --> 00:09:01,979 俺を なめるな 47 00:09:09,488 --> 00:09:11,991 朱実…。 48 00:09:11,991 --> 00:09:13,993 おい 朱実 49 00:09:13,993 --> 00:09:16,493 何やってんだ? おい 50 00:09:22,001 --> 00:09:24,001 ウソ…? 51 00:09:28,440 --> 00:09:32,440 危なかった~…。 52 00:09:34,446 --> 00:09:37,950 朱実…。 53 00:09:37,950 --> 00:09:39,950 朱実…。 54 00:09:41,954 --> 00:09:44,456 朱実…。 55 00:09:44,456 --> 00:09:46,458 朱実…? 56 00:09:46,458 --> 00:09:48,458 朱実…? 57 00:09:51,964 --> 00:09:54,466 朱実を 見なかったか? 58 00:09:54,466 --> 00:09:58,470 おかみ様は 旅支度をして お出かけになりました。 59 00:09:58,470 --> 00:10:00,470 「旅支度」? 60 00:10:11,483 --> 00:10:16,488 大久保忠隣が 京に着いたそうだ。 61 00:10:16,488 --> 00:10:19,992 (宗矩) 「京の所司代 板倉勝重殿は・ 62 00:10:19,992 --> 00:10:22,494 どうも キリシタンには 手ぬるい」…。 63 00:10:22,494 --> 00:10:24,997 家康公は そう思われて・ 64 00:10:24,997 --> 00:10:28,934 大久保様を 京に 遣わされたのでしょう。 65 00:10:28,934 --> 00:10:31,437 「キリシタン 鉄砲…・ 66 00:10:31,437 --> 00:10:33,939 それが 大坂城に入らぬよう・ 67 00:10:33,939 --> 00:10:38,944 しかと監視せよ」と 家康公も 申されておる。 68 00:10:38,944 --> 00:10:43,449 本位田又八という者が どこかで 大砲を造らせて・ 69 00:10:43,449 --> 00:10:47,953 大野家の家臣の許に 持ち込んでおりました。 70 00:10:47,953 --> 00:10:50,456 砲術師に 見せましたところ・ 71 00:10:50,456 --> 00:10:55,461 「カルバリン砲」を模した 新型の大砲という事でした。 72 00:10:55,461 --> 00:11:00,966 家康様が 堺の鉄砲鍛冶 芝辻理右衛門に 造らせている・ 73 00:11:00,966 --> 00:11:03,969 大砲に 勝るとも 劣らぬというもの。 74 00:11:03,969 --> 00:11:05,971 「本位田又八」? 75 00:11:05,971 --> 00:11:07,973 何者だ? それは。 76 00:11:07,973 --> 00:11:09,975 分かりませぬ。 77 00:11:09,975 --> 00:11:13,979 私の刃から逃れた時の 身のこなしを 思うと・ 78 00:11:13,979 --> 00:11:15,981 なかなか 度胸のある…・ 79 00:11:15,981 --> 00:11:19,485 機転の利く者だと 思われますが…。 80 00:11:19,485 --> 00:11:21,987 屋敷は 突き止めました。 81 00:11:21,987 --> 00:11:25,491 大砲の出どころも 必ずや…。 82 00:11:25,491 --> 00:11:28,427 世が 騒然としてくると・ 83 00:11:28,427 --> 00:11:31,430 いろいろな者が 出てくるのう。 84 00:11:31,430 --> 00:11:34,433 宮本武蔵の所にも・ 85 00:11:34,433 --> 00:11:39,938 いろいろな者が 集まっておるらしいのです。 86 00:11:39,938 --> 00:11:42,941 豊前で 佐々木小次郎と 対決した後・ 87 00:11:42,941 --> 00:11:45,944 行方が 分かりませんでしたが・ 88 00:11:45,944 --> 00:11:49,948 美作の奥で 田を拓いておりました。 89 00:11:49,948 --> 00:11:54,453 「宮本武蔵」の名を慕って いろいろな者が集まり・ 90 00:11:54,453 --> 00:11:58,957 新田が つの村となっているようです。 91 00:11:58,957 --> 00:12:01,460 領主は 知っておるのか? 92 00:12:01,460 --> 00:12:04,463 はい。 年貢を納める事についても・ 93 00:12:04,463 --> 00:12:06,965 武蔵が 請け負っており・ 94 00:12:06,965 --> 00:12:12,971 今のところ さしたる問題は なさそうですが…。 95 00:12:12,971 --> 00:12:15,474 向揆も・ 96 00:12:15,474 --> 00:12:20,479 初めは 小さな集まりだった。 97 00:12:20,479 --> 00:12:24,483 家康公は 手痛い思いを されているからな。 98 00:12:24,483 --> 00:12:27,986 様子は 探らせております。 99 00:12:27,986 --> 00:12:29,988 御安心下さい。 100 00:12:29,988 --> 00:12:37,488 ・~ 101 00:12:46,505 --> 00:12:48,507 (お通)皆さん… 102 00:12:48,507 --> 00:12:50,509 お昼にしましょう 103 00:12:50,509 --> 00:12:52,509 (歓声) 104 00:12:55,514 --> 00:13:03,522 ・~ 105 00:13:03,522 --> 00:13:05,524 よし 食おう 106 00:13:05,524 --> 00:13:22,040 ・~ 107 00:13:22,040 --> 00:13:24,040 (男)宮本様 108 00:13:27,980 --> 00:13:29,980 宮本様…。 109 00:13:32,985 --> 00:13:36,488 いつぞや お会いした 夢想権之助です。 110 00:13:36,488 --> 00:13:38,488 権之助殿か…。 111 00:13:43,495 --> 00:13:48,000 その節は 私のために 立ち合いに 負けて下さり・ 112 00:13:48,000 --> 00:13:50,002 かたじけのう ございます。 113 00:13:50,002 --> 00:13:52,004 いや あれは…。 114 00:13:52,004 --> 00:13:55,507 この人が 立ち合いに 負けたのですか? 115 00:13:55,507 --> 00:13:58,510 はい。 私と母のために・ 116 00:13:58,510 --> 00:14:00,512 負けて下されたのです。 117 00:14:00,512 --> 00:14:03,515 いや… あれは そなたの杖が・ 118 00:14:03,515 --> 00:14:06,518 見事に 私の腹を 突いたのだ。 119 00:14:06,518 --> 00:14:09,518 私の 負けです。 120 00:14:11,523 --> 00:14:14,526 私は あれから 母の故郷に戻り・ 121 00:14:14,526 --> 00:14:17,529 念願どおり 田を耕しておりました。 122 00:14:17,529 --> 00:14:22,034 母も 私を 武芸の道に 歩ませる事を断念し 123 00:14:22,034 --> 00:14:26,538 余生を 穏やかに過ごし 他界致しました。 124 00:14:26,538 --> 00:14:29,474 亡くなられたのか? 母上…。 125 00:14:29,474 --> 00:14:31,977 はい。 126 00:14:31,977 --> 00:14:35,480 その後 人で 百姓を しておりましたが 127 00:14:35,480 --> 00:14:39,985 「豊前 船島で 宮本様が 佐々木小次郎と立ち合い 128 00:14:39,985 --> 00:14:42,988 見事 打ち勝たれた」 という話を聞き 129 00:14:42,988 --> 00:14:46,491 いま度 宮本様に お会いしたいと 130 00:14:46,491 --> 00:14:48,493 ずっと 思っておりました。 131 00:14:48,493 --> 00:14:50,495 そうか…。 132 00:14:50,495 --> 00:14:53,498 宮本様が 新田を 拓かれたと聞き 133 00:14:53,498 --> 00:14:56,501 じっとしておられず 参ったしだい。 134 00:14:56,501 --> 00:15:00,505 百姓仕事は 拙者の得意とするところ。 135 00:15:00,505 --> 00:15:03,508 宮本様… 拙者を 136 00:15:03,508 --> 00:15:05,510 ここに置いて下され 137 00:15:05,510 --> 00:15:07,510 権之助殿…。 138 00:15:11,516 --> 00:15:14,019 宮本様…。 139 00:15:14,019 --> 00:15:16,021 何だ? 140 00:15:16,021 --> 00:15:18,023 参りまして すぐに 141 00:15:18,023 --> 00:15:21,526 差し出がましい事を 言うようですが 142 00:15:21,526 --> 00:15:25,530 水の利は どのように なっているのです? 143 00:15:25,530 --> 00:15:28,467 向こうの森の中に 水源がある。 144 00:15:28,467 --> 00:15:30,469 そこから 引いているんだ。 145 00:15:30,469 --> 00:15:33,972 あの水路では やがて 水が枯れます。 146 00:15:33,972 --> 00:15:37,476 いま少し 水路を考えなければと 思いますが…。 147 00:15:37,476 --> 00:15:41,480 そうか。 水は 田や畑の 死命を制するもの。 148 00:15:41,480 --> 00:15:43,982 見てきても よろしいですか? 149 00:15:43,982 --> 00:15:45,982 ああ そうしてくれ。 はっ。 150 00:15:54,493 --> 00:15:56,495 なぜ ついてくる? 151 00:15:56,495 --> 00:15:59,998 (中之進)水は 田や畑の 死命を制するもの。 152 00:15:59,998 --> 00:16:02,998 よそ者人では 行かせられない。 153 00:16:07,506 --> 00:16:12,010 (元吉)以前 村で 共にいた者です。 154 00:16:12,010 --> 00:16:15,514 新しく来た代官と 折が合わず 155 00:16:15,514 --> 00:16:19,017 村を 逃げ出して きたらしいんです。 156 00:16:19,017 --> 00:16:22,521 宮本様… ここへ 置いてやる訳には…? 157 00:16:22,521 --> 00:16:25,023 何が あったんですか? 158 00:16:25,023 --> 00:16:28,460 (女1)はい… 新しく来た代官様が 159 00:16:28,460 --> 00:16:31,463 この者に みだらな気持を抱き 160 00:16:31,463 --> 00:16:34,966 いろいろと 難題を 持ちかけてくるので 161 00:16:34,966 --> 00:16:38,970 たまらずに 逃げてきたしだいです。 162 00:16:38,970 --> 00:16:42,474 来る者は 拒まぬ。 163 00:16:42,474 --> 00:16:44,976 「居たい」というのなら 164 00:16:44,976 --> 00:16:46,976 居ていいのですよ。 165 00:16:49,981 --> 00:16:54,986 元吉の小屋に 緒に 住まわせて もらいなさい。 166 00:16:54,986 --> 00:16:57,989 (々に) ありがとうございます。 167 00:16:57,989 --> 00:17:00,989 (元吉)よかった。 さあ こっちだ…。 168 00:17:02,994 --> 00:17:04,994 さあ こっちだ 169 00:17:09,000 --> 00:17:14,005 (権之助)宮本様… やはり 水路を 少し広げた方がよいと思います。 170 00:17:14,005 --> 00:17:18,510 今のままでは 日ざしが強いと 田や畑が もちませぬ。 171 00:17:18,510 --> 00:17:21,012 上がってくれ。 話を聞きたい。 172 00:17:21,012 --> 00:17:23,012 はっ。 173 00:17:25,517 --> 00:17:28,453 あの者たちは? 174 00:17:28,453 --> 00:17:30,956 代官の 嫌がらせを受けて 175 00:17:30,956 --> 00:17:33,458 村から 逃げ出してきた者だ。 176 00:17:33,458 --> 00:17:36,458 あの者たち キリシタンでは…? 177 00:17:39,965 --> 00:17:43,969 女ばかりで 村を出るのは 普通ではない事。 178 00:17:43,969 --> 00:17:46,972 徳川様の キリシタンに対する お考えが変わり 179 00:17:46,972 --> 00:17:50,475 京で キリシタンのお裁きが 始まったとか…。 180 00:17:50,475 --> 00:17:54,479 あの者たちは 恐らく 京から逃れてきた者。 181 00:17:54,479 --> 00:17:58,984 元吉が 「同じ村の者だ」と 言っていたのです。 182 00:17:58,984 --> 00:18:03,488 元吉というのも キリシタンでは…? 183 00:18:03,488 --> 00:18:06,491 今 この時 キリシタンを置くのは・ 184 00:18:06,491 --> 00:18:10,495 この村のためには ならぬと思うのですが…。 185 00:18:10,495 --> 00:18:12,495 中之進…。 はい。 186 00:18:15,500 --> 00:18:18,003 キリシタンであろうと なかろうと・ 187 00:18:18,003 --> 00:18:20,005 どんな者であろうと・ 188 00:18:20,005 --> 00:18:22,005 来る者は 拒まぬ。 189 00:18:26,011 --> 00:18:28,011 お主も そうだ。 190 00:18:32,451 --> 00:18:34,453 さあ 権之助…。 191 00:18:34,453 --> 00:18:36,953 水路の話を 詳しく聞かせてくれ。 192 00:18:45,464 --> 00:18:48,464 どこに行ったんだよ? 朱実…。 193 00:18:50,469 --> 00:18:52,471 ・(物音) 194 00:18:52,471 --> 00:19:31,443 ・~ 195 00:19:31,443 --> 00:19:38,450 (鶏の声) 196 00:19:38,450 --> 00:19:43,450 (女たち 々に) おいで おいで…。 197 00:19:53,965 --> 00:19:55,967 お通様。 198 00:19:55,967 --> 00:19:58,470 何? 199 00:19:58,470 --> 00:20:01,473 これを 御覧下され。 200 00:20:01,473 --> 00:20:04,476 このところが マリアの像に 見えると・ 201 00:20:04,476 --> 00:20:08,476 キリシタンが よく 隠し持っている物です。 202 00:20:11,983 --> 00:20:13,985 どこで これを? 203 00:20:13,985 --> 00:20:18,490 あの女たちの荷から 出てきました。 204 00:20:18,490 --> 00:20:20,492 荷を探ったのですか? 205 00:20:20,492 --> 00:20:26,498 疑わしき者を探るのは 私の役目だと思っています。 206 00:20:26,498 --> 00:20:28,433 あの者たち…・ 207 00:20:28,433 --> 00:20:34,439 この村の 疫病神に ならねば よいのですが…。 208 00:20:34,439 --> 00:20:37,442 あなたは どこから 来たのです? 209 00:20:37,442 --> 00:20:39,442 え…? 210 00:20:41,947 --> 00:20:45,447 疫病神は あなたの方かもしれない。 211 00:20:51,456 --> 00:20:53,458 お通様 212 00:20:53,458 --> 00:20:55,460 中に入りましょうか。 213 00:20:55,460 --> 00:20:57,460 (女たち)はい。 214 00:21:11,476 --> 00:21:16,481 置いて頂けて 本当に ありがたく思っております。 215 00:21:16,481 --> 00:21:19,481 (女たち)ありがとうございます。 216 00:21:35,934 --> 00:21:39,434 これを 盗み出した者が いるのです。 217 00:21:41,940 --> 00:21:44,943 どなたの荷に 入っていたのです? 218 00:21:44,943 --> 00:21:51,449 (悲鳴) 219 00:21:51,449 --> 00:21:59,449 [ ほかの女が なだめる ] 220 00:22:17,475 --> 00:22:19,978 これは…・ 221 00:22:19,978 --> 00:22:23,978 私の母かもしれぬ人が 彫ったものです。 222 00:22:27,485 --> 00:22:30,485 その人の事を 知りたいのです。 223 00:22:32,490 --> 00:22:36,494 あなたたちが キリシタンであっても・ 224 00:22:36,494 --> 00:22:39,494 ここでは とがめ立ては しませんよ。 225 00:22:41,499 --> 00:22:52,010 ・~ 226 00:22:52,010 --> 00:22:54,012 私は…・ 227 00:22:54,012 --> 00:22:56,014 この像の事を・ 228 00:22:56,014 --> 00:22:59,017 何でもよいから 知りたいのです。 229 00:22:59,017 --> 00:23:05,523 ・~ 230 00:23:05,523 --> 00:23:10,528 (女2)ルシア様が 彫ったものかも…。 231 00:23:10,528 --> 00:23:14,032 「ルシア」…? 232 00:23:14,032 --> 00:23:16,034 (女3) 京の 南蛮寺で・ 233 00:23:16,034 --> 00:23:20,038 彫り物の 得意な 女の方が いたのです。 234 00:23:20,038 --> 00:23:22,040 お年は? 235 00:23:22,040 --> 00:23:24,040 私と同じぐらいの。 236 00:23:27,479 --> 00:23:29,481 その方は? 237 00:23:29,481 --> 00:23:31,483 (女4)寺は 焼かれ・ 238 00:23:31,483 --> 00:23:34,486 ルシア様は 捕らえられたとか…。 239 00:23:34,486 --> 00:23:42,494 ・~ 240 00:23:42,494 --> 00:23:44,496 ありがとう。 241 00:23:44,496 --> 00:24:14,496 ・~ 242 00:24:20,532 --> 00:24:23,535 (男)旦那様 243 00:24:23,535 --> 00:24:25,535 今日は これで…。 244 00:24:27,472 --> 00:24:29,472 おう…。 245 00:24:43,021 --> 00:24:46,024 ・(女)又八さん いるのかい? 246 00:24:46,024 --> 00:24:48,526 ・又八さん 247 00:24:48,526 --> 00:24:51,029 ・誰も いないのかい 248 00:24:51,029 --> 00:24:53,029 朱実 249 00:24:55,533 --> 00:24:57,535 お甲 250 00:24:57,535 --> 00:25:00,538 どうしたんだ? 体。 251 00:25:00,538 --> 00:25:02,538 朱実に 会いに来たんだよ。 252 00:25:04,542 --> 00:25:07,545 どうして ここが 分かったんだ? 253 00:25:07,545 --> 00:25:09,547 「本位田又八という商人が・ 254 00:25:09,547 --> 00:25:12,550 大坂に 店を構えた」って 京で聞いて・ 255 00:25:12,550 --> 00:25:15,553 ひょっとしてと思って 来たんだよ。 256 00:25:15,553 --> 00:25:18,056 やっぱり 親子だな 朱実とは…。 257 00:25:18,056 --> 00:25:22,060 え…? 声が似てたよ。 258 00:25:22,060 --> 00:25:24,560 似てないよ。 似てたよ。 259 00:25:29,000 --> 00:25:31,002 何か あったのかい? 260 00:25:31,002 --> 00:25:33,504 朱実は? 261 00:25:33,504 --> 00:25:36,007 出ていった。 262 00:25:36,007 --> 00:25:38,509 どこへ? 分かんねえ。 263 00:25:38,509 --> 00:25:41,512 戻ってきたら いなくなってたんだ。 264 00:25:41,512 --> 00:25:44,515 朱実に 何したんだ? 何もしてねえ。 265 00:25:44,515 --> 00:25:49,520 何もしないのに 出ていく訳ない。 あんたに惚れてるから 266 00:25:49,520 --> 00:25:54,520 あんたのために 生懸命 地べたの物を 拾ってたろう? 267 00:25:58,029 --> 00:26:01,532 体 朱実に 何したんだよ? 怒るなよ。 268 00:26:01,532 --> 00:26:06,537 私の たった人の子供を 粗末にしたら 承知しないよ 269 00:26:06,537 --> 00:26:10,541 俺が 鉄砲商いをするのが 気に入らないんだよ。 270 00:26:10,541 --> 00:26:13,044 へえ… 「鉄砲」。 271 00:26:13,044 --> 00:26:15,546 あんた そんな事してんの? 272 00:26:15,546 --> 00:26:19,050 関ヶ原の戦の後で 屍が 転がっている中を・ 273 00:26:19,050 --> 00:26:23,554 「鉄砲を拾ってこい」って お前が 命じたんだろうが 274 00:26:23,554 --> 00:26:27,992 「鉄砲」って聞くと あの時の事を 思い出すってよ。 275 00:26:27,992 --> 00:26:33,498 そんな事で あの子が 出ていく訳ないだろう? 276 00:26:33,498 --> 00:26:36,501 ほかに 何か あるんだろう? 277 00:26:36,501 --> 00:26:40,004 何が あるんだよ? 278 00:26:40,004 --> 00:26:44,008 大野家の 家臣の家にいた女が・ 279 00:26:44,008 --> 00:26:46,010 ポチャポチャ…。 280 00:26:46,010 --> 00:26:48,513 あんた 女に 手を出したのか…。 281 00:26:48,513 --> 00:26:51,516 朱実が あんたに惚れてんのに・ 282 00:26:51,516 --> 00:26:53,518 女に 手を出したのかい 283 00:26:53,518 --> 00:26:57,522 ・(物音) 朱実 おい おい 284 00:26:57,522 --> 00:27:07,031 ・~ 285 00:27:07,031 --> 00:27:09,033 体 どうしたんだよ? 286 00:27:09,033 --> 00:27:13,533 俺の商いを 気に入らない連中が いるらしい。 287 00:27:15,540 --> 00:27:17,542 朱実の代わりだよ。 288 00:27:17,542 --> 00:27:20,044 朱実の手は もう少し かわいい。 289 00:27:20,044 --> 00:27:22,046 でかい手…。 290 00:27:22,046 --> 00:27:24,048 あんた 馬鹿だよ。 291 00:27:24,048 --> 00:27:26,050 相変わらずの 阿呆だよ。 292 00:27:26,050 --> 00:27:28,486 「馬鹿」と「阿呆」と 緒に言うな。 293 00:27:28,486 --> 00:27:30,989 自分のした事 分かってんのかい? 294 00:27:30,989 --> 00:27:33,491 朱実を 不幸にしたら…。 295 00:27:33,491 --> 00:27:35,493 大きな声を 出すな。 296 00:27:35,493 --> 00:27:39,493 ・~ 297 00:27:47,005 --> 00:27:49,005 (吐息) 298 00:28:01,519 --> 00:28:04,522 朱実 体 どこへ行ったんだろう? 299 00:28:04,522 --> 00:28:08,026 朱実の奴 このところ 妙に いらだってた。 300 00:28:08,026 --> 00:28:11,529 あんたと暮らすと 女は みんな いらだつよ。 301 00:28:11,529 --> 00:28:13,531 朱実は 普通じゃなかった。 302 00:28:13,531 --> 00:28:17,031 やたら 食うかと思うと すぐに怒るし…。 303 00:28:19,037 --> 00:28:22,040 子が 出来たんでは? え~っ 304 00:28:22,040 --> 00:28:24,042 そうなんだよ 305 00:28:24,042 --> 00:28:26,978 そんな事 考えもしなかった。 306 00:28:26,978 --> 00:28:30,481 どうして? 男と女が 共に暮らせば・ 307 00:28:30,481 --> 00:28:32,984 子だって 出来る。 308 00:28:32,984 --> 00:28:35,019 「子」か…。 309 00:28:35,019 --> 00:28:37,019 思いも しなかった…。 310 00:28:39,023 --> 00:28:43,027 それなら それで 何で 出ていくんだよ…? 311 00:28:43,027 --> 00:28:45,527 あんたに 愛想つかしたんだよ。 312 00:28:48,032 --> 00:28:50,034 俺は…・ 313 00:28:50,034 --> 00:28:53,037 これしきの事では くじけねえ。 314 00:28:53,037 --> 00:28:57,542 俺は 紀州の殿様に 鉄砲を 売りに行く。 京に戻ってろ。 315 00:28:57,542 --> 00:29:01,045 私は あんたと緒に 朱実を捜す。 316 00:29:01,045 --> 00:29:03,047 お前が来たって…。 317 00:29:03,047 --> 00:29:05,547 捜す気は あるのかい? あるよ。 318 00:29:08,052 --> 00:29:35,552 ・(三味線) 319 00:29:57,535 --> 00:30:00,538 お主が来てくれて 教わる事が多い。 320 00:30:00,538 --> 00:30:04,542 私は 百姓に向いてる事に 気づいていたんです。 321 00:30:04,542 --> 00:30:08,045 母が なかなか そうさせて くれなかった。 322 00:30:08,045 --> 00:30:11,048 杖の腕も なかなかの ものだった。 323 00:30:11,048 --> 00:30:15,052 俺は 見事に 腹を 突かれたんだ。 324 00:30:15,052 --> 00:30:20,057 (三之助)武蔵を負かすなんて すごいよ 権之助 325 00:30:20,057 --> 00:30:25,062 お褒めにあずかり 恐悦至極にございます 三之助殿。 326 00:30:25,062 --> 00:30:34,562 (笑い声) 327 00:30:36,507 --> 00:30:38,509 武蔵 328 00:30:38,509 --> 00:30:41,012 宮本武蔵は いるか~ 329 00:30:41,012 --> 00:30:43,012 お甲さん…。 330 00:30:45,016 --> 00:30:47,016 おい 水 331 00:30:50,021 --> 00:30:52,021 さ…。 332 00:30:57,528 --> 00:30:59,530 どうしたんだ? 333 00:30:59,530 --> 00:31:01,532 又八が…。 334 00:31:01,532 --> 00:31:04,535 又八が 捕らえられたんだよ。 335 00:31:04,535 --> 00:31:08,039 何か あったら ここに来るようにと 又八に…。 336 00:31:08,039 --> 00:31:10,041 誰に 捕らえられたんだ? 337 00:31:10,041 --> 00:31:12,041 どうしたの? 338 00:31:15,046 --> 00:31:17,548 あなたは…? 339 00:31:17,548 --> 00:31:20,551 知ってるのか? 340 00:31:20,551 --> 00:31:24,555 命を 助けられた事が あるのです この方に。 341 00:31:24,555 --> 00:31:26,555 あの時の…。 342 00:31:28,492 --> 00:31:31,996 又やんは 誰に 捕らえられたんだ? 343 00:31:31,996 --> 00:31:34,999 真田幸村の 手の者だよ。 344 00:31:34,999 --> 00:31:38,502 九度山に蟄居している 真田幸村か? 345 00:31:38,502 --> 00:31:41,005 何を したのです? 又八さん。 346 00:31:41,005 --> 00:31:44,008 浅野の殿様に 鉄砲を 売り込もうとして・ 347 00:31:44,008 --> 00:31:47,011 幸村の手の者に 捕まったんだよ。 348 00:31:47,011 --> 00:31:53,511 ・~ 349 00:32:05,029 --> 00:32:07,031 この村で とれた物です。 350 00:32:07,031 --> 00:32:09,531 どうぞ 召し上がって下さい。 351 00:32:21,545 --> 00:32:23,547 お前さん…・ 352 00:32:23,547 --> 00:32:26,550 「たとえ 身を汚しても・ 353 00:32:26,550 --> 00:32:30,054 江戸へ行かねば…」と あの時 言ってたね? 354 00:32:30,054 --> 00:32:32,056 はい。 355 00:32:32,056 --> 00:32:35,059 「『人は 人では 生きていけない』と・ 356 00:32:35,059 --> 00:32:38,062 ある人に 伝えなければ」と…。 357 00:32:38,062 --> 00:32:40,564 ちゃんと 伝えられたのかい? 358 00:32:40,564 --> 00:32:42,564 はい。 359 00:32:48,572 --> 00:32:51,575 とにかく 様子を見てくる。 360 00:32:51,575 --> 00:32:53,575 はい。 361 00:32:55,579 --> 00:32:58,582 (中之進)武蔵殿 362 00:32:58,582 --> 00:33:01,085 幸村の所に行くのは 危険です。 363 00:33:01,085 --> 00:33:04,088 幸村は 大坂方に 加勢するのではと・ 364 00:33:04,088 --> 00:33:06,590 紀州浅野家に 見張られています。 365 00:33:06,590 --> 00:33:08,592 又八というのはな…・ 366 00:33:08,592 --> 00:33:12,596 幼い頃から 共に育った者だ。 367 00:33:12,596 --> 00:33:14,598 行かぬ訳には いかない。 368 00:33:14,598 --> 00:33:17,101 武蔵殿が 身を危うくすれば・ 369 00:33:17,101 --> 00:33:20,101 この村も 危うくなるのですぞ 370 00:33:21,605 --> 00:33:23,605 武蔵…。 371 00:33:31,549 --> 00:33:35,052 又八さんが 捕らわれたと いうのに・ 372 00:33:35,052 --> 00:33:39,557 ここで じっとしては いられないでしょう。 373 00:33:39,557 --> 00:33:41,557 ああ。 374 00:33:44,562 --> 00:33:48,062 この村は 私たちが 守ります。 375 00:33:51,569 --> 00:33:56,574 ・~ 376 00:33:56,574 --> 00:33:59,577 (権之助)宮本様…。 377 00:33:59,577 --> 00:34:02,580 何か 御用ですか? 378 00:34:02,580 --> 00:34:05,082 留守を 頼む。 379 00:34:05,082 --> 00:34:08,085 やはり 行かれるのですか? 380 00:34:08,085 --> 00:34:10,087 留守の間 権之助に・ 381 00:34:10,087 --> 00:34:13,591 この村の守りを お願いしたいのです。 382 00:34:13,591 --> 00:34:18,095 しっかりと 留守を お守り致します。 383 00:34:18,095 --> 00:34:21,098 俺も 行くよ。 三之助…。 384 00:34:21,098 --> 00:34:26,604 俺は 廻国修行をした時に 何度も 父上を助けた。 385 00:34:26,604 --> 00:34:28,539 お前は ここに居ろ。 386 00:34:28,539 --> 00:34:30,541 行こう 387 00:34:30,541 --> 00:35:00,571 ・~ 388 00:35:00,571 --> 00:35:02,573 こっちだ。 389 00:35:02,573 --> 00:35:17,573 ・~ 390 00:35:20,591 --> 00:35:22,593 どうした? 391 00:35:22,593 --> 00:35:24,595 この先が 九度山だよ。 392 00:35:24,595 --> 00:35:26,597 ここで待ってろ。 393 00:35:26,597 --> 00:35:30,534 林の中に 見張りが 何人もいた。 捕らえられるよ。 394 00:35:30,534 --> 00:35:32,536 行かねば 様子が分からん。 395 00:35:32,536 --> 00:35:34,536 俺が行く。 何…? 396 00:35:36,540 --> 00:35:38,542 子供は 怪しまれないよ。 397 00:35:38,542 --> 00:35:41,545 俺が行って 様子を見てくる。 398 00:35:41,545 --> 00:35:43,545 待てよ…。 399 00:35:51,055 --> 00:35:53,055 (権之助)どこへ行く? 400 00:35:56,060 --> 00:35:58,062 どこへ行くんだ? 401 00:35:58,062 --> 00:36:03,067 どこへ行こうが お主に 詮索される事はない。 402 00:36:03,067 --> 00:36:06,070 俺は 留守を 預かっているんだ。 403 00:36:06,070 --> 00:36:08,572 不審な動きを する者を・ 404 00:36:08,572 --> 00:36:11,572 そのままには しておけない。 405 00:36:14,578 --> 00:36:17,581 この先に 誰か いるのか? 406 00:36:17,581 --> 00:36:20,584 その者に 会いにいくのか? 407 00:36:20,584 --> 00:36:23,584 俺は 星の動きを 見にきただけだ。 408 00:36:50,047 --> 00:36:52,049 何か 分かったか? 409 00:36:52,049 --> 00:36:55,553 捕らえられていたよ 又八って人が。 410 00:36:55,553 --> 00:36:57,553 生きてるのか? ああ。 411 00:36:59,557 --> 00:37:02,059 行くのかい? 武蔵。 412 00:37:02,059 --> 00:37:04,562 ああ。 413 00:37:04,562 --> 00:37:07,565 今度は 俺が行く番だ。 414 00:37:07,565 --> 00:37:09,567 お前は ここで待ってろ。 415 00:37:09,567 --> 00:37:14,067 見張りの目につかない道を 教えてやる。 ついてこい。 416 00:37:16,574 --> 00:37:53,043 ・~ 417 00:37:53,043 --> 00:37:56,046 ここを よじ登れば 家に入れる。 418 00:37:56,046 --> 00:38:32,546 ・~ 419 00:38:54,538 --> 00:38:56,538 誰だ? お主。 420 00:38:59,043 --> 00:39:01,043 宮本武蔵と申します。 421 00:39:03,047 --> 00:39:06,550 豊前で 佐々木小次郎と 立ち合った…・ 422 00:39:06,550 --> 00:39:09,553 あの 宮本武蔵か? 423 00:39:09,553 --> 00:39:13,557 本位田又八を 助けに来ました。 424 00:39:13,557 --> 00:39:16,560 あの 宮本武蔵が・ 425 00:39:16,560 --> 00:39:20,564 鉄砲商人の味に 成り下がったのか? 426 00:39:20,564 --> 00:39:22,566 又八に 会わせて下され。 427 00:39:22,566 --> 00:39:24,568 ならぬ 428 00:39:24,568 --> 00:39:27,004 本位田又八は・ 429 00:39:27,004 --> 00:39:29,004 俺の手で斬る。 430 00:39:34,011 --> 00:39:38,015 徳川は 諸大名に命じ・ 431 00:39:38,015 --> 00:39:41,518 できるかぎりの鉄砲を 集めさせている。 432 00:39:41,518 --> 00:39:45,522 それに加担する者を 許す訳にはいかん。 433 00:39:45,522 --> 00:39:50,527 又八は 徳川方でも 大坂方でも ありません。 434 00:39:50,527 --> 00:39:52,529 ただの 商人です。 435 00:39:52,529 --> 00:39:55,532 今 この時 鉄砲を売れば・ 436 00:39:55,532 --> 00:39:59,036 ただの商人と いう訳にはいかぬ。 437 00:39:59,036 --> 00:40:01,038 商人の味なら・ 438 00:40:01,038 --> 00:40:04,541 それぐらいの事は 承知であろう 439 00:40:04,541 --> 00:40:08,541 私は ただ 又八の命を 救いたいだけだ 440 00:40:21,058 --> 00:40:25,562 私が…・ 441 00:40:25,562 --> 00:40:28,562 又八の 身代わりになります。 442 00:40:34,505 --> 00:40:37,508 本位田又八という者…・ 443 00:40:37,508 --> 00:40:40,511 それほど 大きな商人なのか? 444 00:40:40,511 --> 00:40:43,514 私の友です。 「友」? 445 00:40:43,514 --> 00:40:47,518 幼い頃から 共に育ちました。 446 00:40:47,518 --> 00:40:49,520 ほうっては おけない。 447 00:40:49,520 --> 00:40:53,524 浅野の見張りが 目を 光らせている この地に・ 448 00:40:53,524 --> 00:40:56,527 ただ それだけで 来たというのか? 449 00:40:56,527 --> 00:40:58,529 そうです。 450 00:40:58,529 --> 00:41:00,531 (銃声) 451 00:41:00,531 --> 00:41:02,533 ・(雷鳴) 452 00:41:02,533 --> 00:41:06,036 そんな事は 俺は信じぬ。 453 00:41:06,036 --> 00:41:08,038 (雷鳴) 454 00:41:08,038 --> 00:41:11,538 又八に 会うために ここまで来た。 455 00:41:15,546 --> 00:41:18,048 又八に…・ 456 00:41:18,048 --> 00:41:20,048 会わせて下され。 457 00:41:22,052 --> 00:41:24,555 大介。 458 00:41:24,555 --> 00:41:26,555 大介 459 00:41:29,493 --> 00:41:32,496 お呼びでしょうか? 父上。 460 00:41:32,496 --> 00:41:34,498 大介…。 461 00:41:34,498 --> 00:41:36,500 はい。 462 00:41:36,500 --> 00:41:39,002 これが 宮本武蔵だ。 463 00:41:39,002 --> 00:41:43,507 「度 会うてみたい」と 言っていた 宮本武蔵だ。 464 00:41:43,507 --> 00:41:48,011 佐々木小次郎と立ち合った あの 宮本武蔵が・ 465 00:41:48,011 --> 00:41:51,014 落ちたものだな。 466 00:41:51,014 --> 00:41:53,517 大介…。 467 00:41:53,517 --> 00:41:56,520 本位田又八を 呼んでこい。 468 00:41:56,520 --> 00:41:58,520 はい。 469 00:42:01,024 --> 00:42:03,026 わしも…・ 470 00:42:03,026 --> 00:42:07,030 度 お主に 会うてみたかったのだ。 471 00:42:07,030 --> 00:42:11,034 剣 筋で 世を 生き抜いてきた者が・ 472 00:42:11,034 --> 00:42:16,039 どういう男なのか 会うてみたかったのだ。 473 00:42:16,039 --> 00:42:20,544 天下に 名を轟かせた 宮本武蔵が・ 474 00:42:20,544 --> 00:42:24,544 商人と組まねば 生きていけぬとはのう。 475 00:42:26,550 --> 00:42:30,554 世の流れとは…・ 476 00:42:30,554 --> 00:42:32,554 こういうものなのか。 477 00:42:44,067 --> 00:42:46,069 又やん 478 00:42:46,069 --> 00:42:48,572 武蔵 479 00:42:48,572 --> 00:42:50,574 どうして ここに? 480 00:42:50,574 --> 00:42:52,576 お甲から 知らせが…。 481 00:42:52,576 --> 00:42:54,578 それで来たのか? 482 00:42:54,578 --> 00:42:57,581 武蔵は お主の友達だと 言うとる。 483 00:42:57,581 --> 00:42:59,583 そうだ。 484 00:42:59,583 --> 00:43:03,086 そんな事は 俺は 信じぬ。 485 00:43:03,086 --> 00:43:07,090 武蔵は ここに来てる。 486 00:43:07,090 --> 00:43:11,090 命を懸けてまで ここに来てるだろうが 487 00:43:15,599 --> 00:43:17,601 武蔵…。 488 00:43:17,601 --> 00:43:20,604 お前の言う事が 本当なら…・ 489 00:43:20,604 --> 00:43:22,606 そこから 跳んでみろ。 490 00:43:22,606 --> 00:43:26,106 その崖の下は 切り払った竹林だ。 491 00:43:28,045 --> 00:43:32,549 わしを ここから 逃さぬように・ 492 00:43:32,549 --> 00:43:36,049 浅野家の者たちが 切り払ったのだ。 493 00:43:38,555 --> 00:43:41,558 その上に…・ 494 00:43:41,558 --> 00:43:43,558 跳べるか? 武蔵。 495 00:43:45,562 --> 00:43:49,566 お主が 命を懸けて ここまで来たというなら・ 496 00:43:49,566 --> 00:43:52,569 その上に跳ぶ事など たやすい事。 497 00:43:52,569 --> 00:43:54,571 そんな言葉に乗るな 498 00:43:54,571 --> 00:43:57,574 そんな事をしても 何にもならん 499 00:43:57,574 --> 00:44:04,581 お主が 本当に 命を懸けて 友を救いにきたと言うなら・ 500 00:44:04,581 --> 00:44:08,585 跳んでみろ 武蔵。 501 00:44:08,585 --> 00:44:11,588 言葉など 俺は信じぬ。 502 00:44:11,588 --> 00:44:34,044 ・~ 503 00:44:34,044 --> 00:44:36,046 やめろ 武蔵 504 00:44:36,046 --> 00:44:46,556 ・~ 505 00:44:46,556 --> 00:44:48,558 やめろ 506 00:44:48,558 --> 00:44:51,558 武蔵~っ