1 00:02:31,013 --> 00:02:34,549 ・~ 2 00:02:34,549 --> 00:02:39,054 (新免武蔵)体の動きも 心の動きも・ 3 00:02:39,054 --> 00:02:41,556 何つ 読めなかった。 4 00:02:41,556 --> 00:02:45,556 だが こちらの動きは すべて読まれた。 5 00:02:47,562 --> 00:02:51,566 何度 立ち合っても 剣を取られる。 6 00:02:51,566 --> 00:02:56,571 広いなあ 世の中というのは。 7 00:02:56,571 --> 00:03:00,075 俺は まだまだ…・ 8 00:03:00,075 --> 00:03:02,075 狭い 9 00:03:04,079 --> 00:03:19,094 ・~(テーマ音楽) 10 00:03:19,094 --> 00:03:31,594 ・~ 11 00:04:39,040 --> 00:04:42,040 (雷鳴) 12 00:05:47,042 --> 00:05:52,047 <戦国時代に 日本にやってきた 宣教師 ルイス・フロイスは・ 13 00:05:52,047 --> 00:05:56,551 お伊勢参りに行く人々の あまりの多さに驚いて・ 14 00:05:56,551 --> 00:06:02,051 「さながら メッカへの巡礼のようで ある」と 日記に記している> 15 00:06:04,559 --> 00:06:09,064 < この頃 村を離れて 公の道に出るという事は・ 16 00:06:09,064 --> 00:06:14,569 命を失いかねない危険と 隣り合わせる事を意味していた。・ 17 00:06:14,569 --> 00:06:16,571 それにも かかわらず・ 18 00:06:16,571 --> 00:06:22,071 多くの人々が さまざまな目的で 道に出たのである> 19 00:06:24,079 --> 00:06:30,518 <自分たちの領主を 見限った 百姓たちは 隣国へ走った。・ 20 00:06:30,518 --> 00:06:35,523 稼ぎ先に 我慢できなくなった女は 寺に走り込んだ。・ 21 00:06:35,523 --> 00:06:40,528 自分の身に降りかかった事は 自分の手で解決する…・ 22 00:06:40,528 --> 00:06:47,028 この頃の民衆には 自力救済の 精神が 強く残っていたのである> 23 00:06:52,040 --> 00:07:04,040 ・(人々の叫び声) 24 00:07:09,557 --> 00:07:11,559 和尚 25 00:07:11,559 --> 00:07:14,062 (沢庵)「先に行った」と 言ってくれ 26 00:07:14,062 --> 00:07:16,062 ・(和尚を呼ぶ声) 27 00:07:18,066 --> 00:07:20,568 (男1)お坊さんが 来ませんでしたか? 28 00:07:20,568 --> 00:07:22,570 (城太郎) あっちへ行った。 29 00:07:22,570 --> 00:07:25,073 あっちだ 30 00:07:25,073 --> 00:07:28,073 ・(和尚を呼ぶ声) 31 00:07:32,514 --> 00:07:35,517 どうしたんですか? 和尚。 実はな…。 32 00:07:35,517 --> 00:07:37,519 ・(男)あそこだ。 いたぞ 33 00:07:37,519 --> 00:07:40,522 この先に 茶屋がある。 そこで待っとる 34 00:07:40,522 --> 00:07:42,522 和尚 待て 35 00:07:44,526 --> 00:07:46,528 沢庵和尚が 何をした・ 36 00:07:46,528 --> 00:07:50,031 (男2)この間の大水で 橋を流され 困っていたら・ 37 00:07:50,031 --> 00:07:53,535 あの方が 持っていた金を すべて寄進してくれ その上・ 38 00:07:53,535 --> 00:07:58,039 自分も 川に入って 橋を造るのを 手伝ってくれたんです。 39 00:07:58,039 --> 00:08:00,041 それなのに なぜ 逃げる? 40 00:08:00,041 --> 00:08:04,546 橋が出来たので お礼の宴を しようとしたところ…・ 41 00:08:04,546 --> 00:08:07,546 「礼など いらぬ」と 逃げていかれて…。 42 00:08:10,552 --> 00:08:15,552 ・(和尚を捜す声) 43 00:08:24,566 --> 00:08:26,568 (城太郎) なぜ 逃げたんだよ? 44 00:08:26,568 --> 00:08:28,570 うん…? 45 00:08:28,570 --> 00:08:30,505 いい事を したのに。 46 00:08:30,505 --> 00:08:33,508 坊主として 当たり前の事を しただけじゃ。 47 00:08:33,508 --> 00:08:38,513 だがな… 改めて 礼なんぞと言われると・ 48 00:08:38,513 --> 00:08:42,017 足のほうが 逃げてしまう。 49 00:08:42,017 --> 00:08:44,019 だがな…・ 50 00:08:44,019 --> 00:08:50,019 ここの饅頭を食う銭だけは ちゃんと 残しておいた。 51 00:08:57,532 --> 00:08:59,534 (沢庵)どうした? 52 00:08:59,534 --> 00:09:01,536 は…? 53 00:09:01,536 --> 00:09:06,041 姫路城から逃げた事を 気にしておるのか? 54 00:09:06,041 --> 00:09:08,041 いえ。 55 00:09:12,547 --> 00:09:14,547 どこへ行ってた? 56 00:09:17,052 --> 00:09:19,554 柳生へ。 ほう…。 57 00:09:19,554 --> 00:09:23,058 (城太郎)石舟斎に 会ったんだよ 師匠。 58 00:09:23,058 --> 00:09:25,058 そうか。 59 00:09:28,063 --> 00:09:32,500 それで… どう思った? 60 00:09:32,500 --> 00:09:35,003 俺は…・ 61 00:09:35,003 --> 00:09:37,003 まだまだ 狭い 62 00:09:40,008 --> 00:09:42,008 そうか…。 63 00:09:44,012 --> 00:09:46,012 俺 小便してくる。 64 00:09:50,018 --> 00:09:52,020 食え 武蔵。 65 00:09:52,020 --> 00:09:54,522 は…? 66 00:09:54,522 --> 00:09:56,522 うまいぞ。 67 00:09:59,027 --> 00:10:01,027 はい。 68 00:10:14,542 --> 00:10:16,542 これから どこへ行く? 69 00:10:21,049 --> 00:10:23,051 京へ戻ります。 70 00:10:23,051 --> 00:10:25,553 「京へ」? 71 00:10:25,553 --> 00:10:28,056 吉岡門と・ 72 00:10:28,056 --> 00:10:30,992 闘わなければ なりません。 73 00:10:30,992 --> 00:10:32,994 何故 吉岡と闘う? 74 00:10:32,994 --> 00:10:35,497 吉岡を倒さなければ・ 75 00:10:35,497 --> 00:10:40,001 武芸者として 自分はないと・ 76 00:10:40,001 --> 00:10:42,001 思うからです。 77 00:10:44,005 --> 00:10:46,005 そうか…。 78 00:10:48,009 --> 00:10:51,012 あ そうじゃ…。 79 00:10:51,012 --> 00:10:55,016 諸国を行脚しておれば・ 80 00:10:55,016 --> 00:11:00,016 いつかは お前に 出会うと思うてな…。 81 00:11:04,025 --> 00:11:09,030 姫路城城主…・ 82 00:11:09,030 --> 00:11:12,033 池田輝政公が・ 83 00:11:12,033 --> 00:11:14,033 書いて下さったものじゃ。 84 00:11:16,538 --> 00:11:21,538 宮本… 武蔵。 85 00:11:24,045 --> 00:11:27,549 「宮本武蔵」…・ 86 00:11:27,549 --> 00:11:29,984 この名の似合う・ 87 00:11:29,984 --> 00:11:34,984 立派で 強い武士に なってもらいたいなあ 88 00:11:37,992 --> 00:11:41,496 お通と会うたか? 89 00:11:41,496 --> 00:11:43,498 いえ。 90 00:11:43,498 --> 00:11:47,001 「捜し求める人がいるから」と・ 91 00:11:47,001 --> 00:11:49,003 花田橋の袂の茶屋から・ 92 00:11:49,003 --> 00:11:53,007 お通は 出ていったそうじゃ。 93 00:11:53,007 --> 00:11:56,010 どうして 捜してやらん? 94 00:11:56,010 --> 00:11:58,513 武芸に携わる者は・ 95 00:11:58,513 --> 00:12:01,015 いつ 命を落とすか分からぬもの。 96 00:12:01,015 --> 00:12:03,518 私は まだまだ 剣の腕を・ 97 00:12:03,518 --> 00:12:05,520 磨かねばなりませぬ 98 00:12:05,520 --> 00:12:08,523 お通はのう 武蔵 99 00:12:08,523 --> 00:12:11,025 親子の仲を引き裂かれて・ 100 00:12:11,025 --> 00:12:13,025 あの村に流れてきた。 101 00:12:15,530 --> 00:12:18,032 お通にとって あの村は…・ 102 00:12:18,032 --> 00:12:21,536 大切な 安住の地だった。 103 00:12:21,536 --> 00:12:24,038 その村を・ 104 00:12:24,038 --> 00:12:27,038 お通は お前のために捨てた。 105 00:12:29,043 --> 00:12:31,045 「お前のために・ 106 00:12:31,045 --> 00:12:34,545 もっと強うならねば」と 思うたのじゃ。 107 00:12:38,052 --> 00:12:41,055 人の心を 分かってやるという事も・ 108 00:12:41,055 --> 00:12:43,057 大切な事ぞ。 109 00:12:43,057 --> 00:12:45,059 己の心が分からぬ者に・ 110 00:12:45,059 --> 00:12:48,062 人の心など 分かりようが ないもの 111 00:12:48,062 --> 00:12:50,064 人の心の分からん奴は・ 112 00:12:50,064 --> 00:12:52,064 己の心など分からん 113 00:12:54,569 --> 00:12:57,071 人と己は・ 114 00:12:57,071 --> 00:13:00,071 合わせ鏡のようなものじゃ 115 00:13:02,076 --> 00:13:04,078 人と己は・ 116 00:13:04,078 --> 00:13:06,581 対になっておるのじゃ 武蔵。 117 00:13:06,581 --> 00:13:13,087 ・~ 118 00:13:13,087 --> 00:13:16,591 (城太郎)これを 俺にくれ。 いいだろう? おばさん。 119 00:13:16,591 --> 00:13:18,593 (女主人)いけません。 120 00:13:18,593 --> 00:13:20,595 いいじゃねえか…。 121 00:13:20,595 --> 00:13:23,598 嫌だと言っても これは もらった 122 00:13:23,598 --> 00:13:25,600 どうした? 123 00:13:25,600 --> 00:13:30,038 あの子が 奥に掛かっていた面を じ~っと見ていたと思ったら・ 124 00:13:30,038 --> 00:13:32,040 いきなり 柱から取って…。 125 00:13:32,040 --> 00:13:34,042 何やってるんだ あいつ 126 00:13:34,042 --> 00:13:36,044 あ いいんですよ…。 127 00:13:36,044 --> 00:13:38,546 よくはない 128 00:13:38,546 --> 00:13:42,050 子供がね… あんなお面を 欲しいなんて・ 129 00:13:42,050 --> 00:13:45,053 よほどの訳が あるんだと思います。 130 00:13:45,053 --> 00:13:47,555 うちの柱で 古びていくよりも・ 131 00:13:47,555 --> 00:13:49,557 面も 喜ぶかもしれません。 132 00:13:49,557 --> 00:13:53,557 「あげるから」と あの子に言って下さいな。 133 00:14:02,070 --> 00:14:05,070 なぜ そんな面を 欲しがる? 134 00:14:10,078 --> 00:14:12,580 なぜだ? 135 00:14:12,580 --> 00:14:14,582 (沢庵)武蔵。 136 00:14:14,582 --> 00:14:16,584 わしは こっちへ行く。 137 00:14:16,584 --> 00:14:19,087 どこへ行くの? 和尚さん。 138 00:14:19,087 --> 00:14:23,087 風まかせ 雲まかせの 当てのない旅じゃ。 139 00:14:27,095 --> 00:14:30,031 この面… 大事にせいよ。 140 00:14:30,031 --> 00:14:32,031 うん。 141 00:14:34,035 --> 00:14:36,537 武蔵…。 142 00:14:36,537 --> 00:14:40,041 京へ戻るなら 宇治へ寄っていかんか? 143 00:14:40,041 --> 00:14:42,043 「宇治」? 144 00:14:42,043 --> 00:14:45,043 宇治には お前の 姉がおる。 145 00:14:47,048 --> 00:14:49,550 宇治橋の袂に・ 146 00:14:49,550 --> 00:14:51,552 茶の葉を 売る店があって・ 147 00:14:51,552 --> 00:14:54,555 そこに 嫁にいっておる。 148 00:14:54,555 --> 00:14:58,559 自分を置いていった 母や姉を 恨む気持が・ 149 00:14:58,559 --> 00:15:02,063 お前の心の中に あるのであろうが・ 150 00:15:02,063 --> 00:15:05,066 母には 母の…・ 151 00:15:05,066 --> 00:15:08,566 姉には 姉の 気持がある。 152 00:15:12,073 --> 00:15:14,075 会いにいってやれ。 153 00:15:14,075 --> 00:15:22,583 ・~ 154 00:15:22,583 --> 00:15:25,086 <関ヶ原の戦いの後…・ 155 00:15:25,086 --> 00:15:30,024 各地の大名は 競うように 先祖の菩提寺を建てた。・ 156 00:15:30,024 --> 00:15:33,528 多くの僧が 開山に迎え入れられ・ 157 00:15:33,528 --> 00:15:40,028 権力に阿り 自らも権威となろうと する僧侶が 増えていった> 158 00:15:42,537 --> 00:15:45,039 (男)どうぞ お食べ下さい。 159 00:15:45,039 --> 00:15:48,042 <臨済宗の僧であった沢庵は・ 160 00:15:48,042 --> 00:15:55,542 各地の大名の誘い 豊臣秀頼の要請 をも拒否して ただ 歩き続けた> 161 00:16:09,063 --> 00:16:11,566 (りん)ごぶさたを しております。 162 00:16:11,566 --> 00:16:13,568 大殿様は お体の お具合…・ 163 00:16:13,568 --> 00:16:16,070 いかがなされて おられますか? 164 00:16:16,070 --> 00:16:18,072 元気で 困っておる。 165 00:16:18,072 --> 00:16:22,076 美しい りんを見ると ますます 元気になるぞ。 166 00:16:22,076 --> 00:16:25,076 女子を見ると すぐ おふざけを…。 167 00:16:27,081 --> 00:16:30,017 ゆいの所から届いた 若鮎の煮つけじゃ。 168 00:16:30,017 --> 00:16:34,522 これで 杯やろうと思うてな 楽しみに しておったのじゃよ。 169 00:16:34,522 --> 00:16:37,525 何か 企みが あったのでは…? 170 00:16:37,525 --> 00:16:41,028 突然 お通さんと私に 「笠置まで行け」というのは…。 171 00:16:41,028 --> 00:16:43,531 いや わしは これが食いとうて…。 172 00:16:43,531 --> 00:16:49,537 年を取ると 食い意地が 張ってのう。 ハッハッ…。 173 00:16:49,537 --> 00:16:51,537 どうぞ。 174 00:16:54,542 --> 00:16:58,546 どうした? りん。 え? 175 00:16:58,546 --> 00:17:01,046 美しい顔に 愁いがあるぞ。 176 00:17:07,555 --> 00:17:11,559 家で話せぬなら ここで話せばよい。 177 00:17:11,559 --> 00:17:16,063 りんは 私が 門弟たちに けがを させた事を 愁えておるのです。 178 00:17:16,063 --> 00:17:18,065 「門弟たちに けがを」? 179 00:17:18,065 --> 00:17:22,069 宗矩様の稽古が あまりに激しすぎるのです。 180 00:17:22,069 --> 00:17:27,074 門弟の中には 失明する者 足が 立てぬようになる者も 数多く・ 181 00:17:27,074 --> 00:17:31,012 傍にいる私には 常軌を逸されて いるようにしか 思えないのです。 182 00:17:31,012 --> 00:17:35,016 私は 江戸にて 新しい「新陰流」を 打ち立てたいのです。 183 00:17:35,016 --> 00:17:39,020 「柳生新陰流」に 張り合ってですか? 184 00:17:39,020 --> 00:17:41,022 (宗矩)そうだ。 185 00:17:41,022 --> 00:17:45,026 私が 「天下の新陰流」を 打ち立てたいのは 186 00:17:45,026 --> 00:17:49,030 父上が 戦のたびに あっちにつき こっちにつき 187 00:17:49,030 --> 00:17:53,034 右往左往している姿を 見てきたからだ。 188 00:17:53,034 --> 00:17:56,537 それが 柳生の里を 守ったのじゃよ。 189 00:17:56,537 --> 00:18:00,541 「天下の柳生」になれば 右往左往せずに すむのです。 190 00:18:00,541 --> 00:18:03,541 (りん)おやめ下さい。 向こうに 行っておれ 191 00:18:05,546 --> 00:18:09,050 お前が を出す事ではない。 192 00:18:09,050 --> 00:18:11,050 はい。 193 00:18:24,565 --> 00:18:29,503 妻としての心配も 少しは分かってやれ 宗矩。 194 00:18:29,503 --> 00:18:31,505 私と りんとの事は 195 00:18:31,505 --> 00:18:35,505 父上に 心配して頂かなくてもよいのです。 196 00:18:38,012 --> 00:18:41,015 私は 「新陰流」を ただの武術ではなく 197 00:18:41,015 --> 00:18:44,518 「武道」にしたいと 思っております。 「武道」? 198 00:18:44,518 --> 00:18:47,521 「己の武術を修める心」… 199 00:18:47,521 --> 00:18:51,525 それを持つ事が 「武の道」。 200 00:18:51,525 --> 00:18:56,030 もう波乱あった後に 徳川が 天下を取ります。 201 00:18:56,030 --> 00:19:02,536 剣を修める心を 教えなくては 世の平穏を保つ事は できませぬ。 202 00:19:02,536 --> 00:19:09,543 叔父上は 家康に取り入るために 「新陰流」を利用する おつもりか? 203 00:19:09,543 --> 00:19:12,546 父上に かわいがられて いるからといって 204 00:19:12,546 --> 00:19:15,549 人前のを きくようになったな 兵庫。 205 00:19:15,549 --> 00:19:20,554 私は 叔父上が 新陰流を 政に 利用しようとなされるのは 206 00:19:20,554 --> 00:19:23,054 間違いだと 思っております。 207 00:19:27,061 --> 00:19:29,497 来い 兵庫。 208 00:19:29,497 --> 00:19:32,500 どこへです? 209 00:19:32,500 --> 00:19:34,500 道場へだ。 210 00:19:36,504 --> 00:19:41,008 俺と お前と どちらが 剣の道に 通じているか… 211 00:19:41,008 --> 00:19:43,010 立ち合えば分かる。 212 00:19:43,010 --> 00:19:46,510 やめろ 宗矩。 父上は 黙っていて頂きたい 213 00:19:51,519 --> 00:19:55,022 俺も お前も ともに「新陰流」。 214 00:19:55,022 --> 00:19:59,527 どちらの 「新陰流」が まことの剣か… 215 00:19:59,527 --> 00:20:02,027 試してみようではないか? 216 00:20:05,032 --> 00:20:08,035 父上の許しが なければ 217 00:20:08,035 --> 00:20:10,037 お前は 何も できぬのか 218 00:20:10,037 --> 00:20:32,037 ~ 219 00:20:42,503 --> 00:20:45,005 つだけ 言っておく。 220 00:20:45,005 --> 00:20:47,007 何をです? 221 00:20:47,007 --> 00:20:51,512 父の望みどおりに 生きる気持は… 222 00:20:51,512 --> 00:20:54,014 俺には ない。 223 00:20:54,014 --> 00:20:58,018 大殿は 柳生の民を 守ろうとされたのです。 224 00:20:58,018 --> 00:21:03,518 私は 大殿の「新陰流」を 深めていきたいと 思っています。 225 00:21:05,526 --> 00:22:28,542 ~ 226 00:22:28,542 --> 00:22:30,542 (石舟斎)やめい 227 00:22:39,553 --> 00:22:41,553 もう よい。 228 00:22:54,068 --> 00:22:56,070 宗矩様は 229 00:22:56,070 --> 00:23:02,076 もともと 私よりも 私の父を 必要とされていたのです。 230 00:23:02,076 --> 00:23:08,082 武士の妻とは そういうもの… それを 恨みに思った事はない。 231 00:23:08,082 --> 00:23:11,085 でも…。 232 00:23:11,085 --> 00:23:13,085 (お通)でも? 233 00:23:29,103 --> 00:23:32,103 武士の妻とは ただの飾りもの。 234 00:23:34,041 --> 00:23:37,044 殿が 偉くなっていけば いくほど 235 00:23:37,044 --> 00:23:40,044 不要のものに なっていくのですよ。 236 00:23:43,050 --> 00:23:46,053 兵庫様と 縁組みなさるかも しれない人に 237 00:23:46,053 --> 00:23:49,056 こんな事を言っては いけませんわね。 238 00:23:49,056 --> 00:23:54,561 私は ここに 逗留させて 頂いているだけです。 239 00:23:54,561 --> 00:23:57,564 兵庫助様と 縁組みなんて そんな事…。 240 00:23:57,564 --> 00:24:01,068 あら… 兵庫様の お通さんを見る目には 241 00:24:01,068 --> 00:24:04,071 「縁組みしたい」と 書いてありますよ。 242 00:24:04,071 --> 00:24:06,071 そんな…。 243 00:24:10,077 --> 00:24:12,079 私も…・ 244 00:24:12,079 --> 00:24:16,079 度でいいから あんな目で 見られてみたいもの…。 245 00:24:39,039 --> 00:24:41,039 誰だ? 246 00:24:43,543 --> 00:24:48,048 さすが 柳生宗矩。 247 00:24:48,048 --> 00:24:51,051 どこから入った? 248 00:24:51,051 --> 00:24:57,057 私は どこからでも 入れるのですよ。 249 00:24:57,057 --> 00:25:00,560 お前のような まやかしものに 俺は 用はない。 250 00:25:00,560 --> 00:25:03,563 そうですかな? 251 00:25:03,563 --> 00:25:07,063 ほれ そこの虎が…。 252 00:25:09,069 --> 00:25:11,069 (虎のほえる声) 253 00:25:14,074 --> 00:25:18,078 自分に向かって 虎が 飛びかかってくる…・ 254 00:25:18,078 --> 00:25:21,078 そう見えませんでしたかな? 255 00:25:23,083 --> 00:25:29,089 私の「まやかしの術」を お見せしただけの事。 256 00:25:29,089 --> 00:25:31,524 何の用だ? 257 00:25:31,524 --> 00:25:37,030 宗矩殿の手助けを しようと思いましてな。 258 00:25:37,030 --> 00:25:40,030 お前の手助けなど 私は 必要とせぬ 259 00:25:42,035 --> 00:25:48,541 「『天下の柳生』にしてみせる」…。 260 00:25:48,541 --> 00:25:53,046 お父上に言われた言の葉が・ 261 00:25:53,046 --> 00:25:59,046 張り子の虎になっても よろしいのかな? 262 00:26:01,054 --> 00:26:03,054 何が 目的だ? 263 00:26:05,058 --> 00:26:11,064 敵に回すと 危ない男…。 264 00:26:11,064 --> 00:26:15,564 味方にすれば 面白い男。 265 00:26:18,571 --> 00:26:24,071 きっと そう思われるはずですよ。 266 00:26:36,022 --> 00:26:39,526 (番人1)働け 働け 何 休んでるんだ・ 267 00:26:39,526 --> 00:26:41,526 手を動かせ ほら 268 00:26:43,530 --> 00:26:54,040 (地響き) 269 00:26:54,040 --> 00:26:57,043 (更に大きな音) 270 00:26:57,043 --> 00:27:01,047 [ 抗夫たち 騒然 ] 271 00:27:01,047 --> 00:27:04,050 (抗夫1)穴が崩れるぞ~ 272 00:27:04,050 --> 00:27:09,050 (地響きと悲鳴) 273 00:27:23,069 --> 00:27:25,071 (抗夫2) 穴の中で死ぬより・ 274 00:27:25,071 --> 00:27:29,071 闘って死んだほうが いいと思う奴は 来い 275 00:27:36,015 --> 00:27:40,019 (喚声) 276 00:27:40,019 --> 00:28:00,039 ・~ 277 00:28:00,039 --> 00:28:02,041 (銃声) 278 00:28:02,041 --> 00:28:05,541 ・~ 279 00:28:13,553 --> 00:28:17,053 (お篠)なぜ 私を 身請けなど したのです? 280 00:28:19,058 --> 00:28:23,062 伊達の恐ろしさは お前が 番 知っているはず。 281 00:28:23,062 --> 00:28:25,565 覚悟は できておる。 282 00:28:25,565 --> 00:28:29,065 心配しておるのは… 命より 金のほうだ。 283 00:28:31,004 --> 00:28:33,506 金なら…・ 284 00:28:33,506 --> 00:28:37,006 手に入れる術を 私は 覚えました。 285 00:28:40,513 --> 00:28:42,515 お主には…・ 286 00:28:42,515 --> 00:28:44,515 もう 女郎は させぬ。 287 00:28:50,023 --> 00:28:54,027 何が おかしい? 288 00:28:54,027 --> 00:28:57,027 男と女は 不思議なもの…。 289 00:29:18,551 --> 00:29:21,051 小次郎…。 見ては ならぬ。 290 00:29:24,057 --> 00:29:27,560 (休雪)気づかれたくないのか? 291 00:29:27,560 --> 00:29:30,496 なぜ? 292 00:29:30,496 --> 00:29:35,001 (お篠)向こうも 人目につきたくない様子。 293 00:29:35,001 --> 00:29:38,001 小次郎に 惚れていたのか? 294 00:29:43,009 --> 00:29:47,509 あの人と 私は ただ すれ違っただけ。 295 00:29:58,524 --> 00:30:00,526 (男)こら~ 296 00:30:00,526 --> 00:30:03,526 おらの畑で 何やってんだ~ 297 00:30:08,034 --> 00:30:11,037 (小次郎)茨木屋は 元は武士だ。 298 00:30:11,037 --> 00:30:13,539 必ず追ってくるぞ。 299 00:30:13,539 --> 00:30:16,542 「厄介なものを背負った」…・ 300 00:30:16,542 --> 00:30:20,046 そう思って いらっしゃるんでしょう? 301 00:30:20,046 --> 00:30:22,048 厄介事には・ 302 00:30:22,048 --> 00:30:24,048 俺は 慣れている。 303 00:30:29,055 --> 00:30:31,055 ・(船頭)船が出るぞ~。 304 00:30:36,996 --> 00:30:44,003 ・~ 305 00:30:44,003 --> 00:30:46,506 あれは 遊女歌舞伎の…。 306 00:30:46,506 --> 00:31:04,524 ・~ 307 00:31:04,524 --> 00:31:08,027 (琴)何が あったのです? あの方と。 308 00:31:08,027 --> 00:31:10,530 何もない。 309 00:31:10,530 --> 00:31:14,534 何もないのに あの方の お姿を見ただけで・ 310 00:31:14,534 --> 00:31:17,034 そんなに 驚かれるんですか? 311 00:31:19,038 --> 00:31:22,041 逃げる約束をした。 312 00:31:22,041 --> 00:31:25,044 でも… 果たせなかった。 313 00:31:25,044 --> 00:31:30,983 ・~ 314 00:31:30,983 --> 00:31:32,983 抱いて下さい。 315 00:31:36,989 --> 00:31:39,492 小次郎様と離れる時は・ 316 00:31:39,492 --> 00:31:41,492 死ぬ時。 317 00:31:43,996 --> 00:31:45,998 今 ここで…・ 318 00:31:45,998 --> 00:31:48,000 強く抱いて。 319 00:31:48,000 --> 00:32:15,500 ・~ 320 00:32:18,531 --> 00:32:23,031 どうして そんな面を 欲しがるんだ? 321 00:32:27,039 --> 00:32:29,039 おい…。 322 00:32:33,045 --> 00:32:37,049 おっ母さんが…・ 323 00:32:37,049 --> 00:32:41,554 俺を捨てていった家に・ 324 00:32:41,554 --> 00:32:43,554 こんな面が あったんだ。 325 00:32:45,558 --> 00:32:47,558 そうか…。 326 00:32:50,563 --> 00:32:54,066 どんな家なのか 覚えてない。 327 00:32:54,066 --> 00:32:57,069 でも…・ 328 00:32:57,069 --> 00:33:00,072 柱に掛かっていた面だけは・ 329 00:33:00,072 --> 00:33:02,572 はっきりと覚えてるんだ。 330 00:33:06,078 --> 00:33:10,082 おふくろの事を…・ 331 00:33:10,082 --> 00:33:12,082 思い出すのか? 332 00:33:14,086 --> 00:33:58,086 ・~ 333 00:34:03,069 --> 00:34:06,072 新免武蔵に聞いて・ 334 00:34:06,072 --> 00:34:10,076 私も 石舟斎殿に お会いしとうなりましてな。 335 00:34:10,076 --> 00:34:13,579 和尚を この屋敷に 引き寄せてくれた・ 336 00:34:13,579 --> 00:34:16,082 あの男に 礼を 言わねばならんな。 337 00:34:16,082 --> 00:34:20,586 して 武蔵を どのように…? 338 00:34:20,586 --> 00:34:22,588 うん…。 339 00:34:22,588 --> 00:34:26,592 天に向かって まっすぐに 伸びた木のような男…。 340 00:34:26,592 --> 00:34:29,528 風が吹きつけても 雨に打たれても・ 341 00:34:29,528 --> 00:34:34,533 「俺は曲がらぬ」と 必死で 言い貫いているような男。 342 00:34:34,533 --> 00:34:36,535 いかにも。 343 00:34:36,535 --> 00:34:42,041 宗矩が 武蔵のような生き方を しようとしておる。 344 00:34:42,041 --> 00:34:45,044 (沢庵)「宗矩殿」が? 345 00:34:45,044 --> 00:34:49,544 「父のような生き方はせぬ」と 頑に思い込んでな…。 346 00:34:57,556 --> 00:35:00,559 わしはな…・ 347 00:35:00,559 --> 00:35:04,063 東から風が吹けば 西に揺れ・ 348 00:35:04,063 --> 00:35:07,066 西から吹けば 東に揺れ…・ 349 00:35:07,066 --> 00:35:11,570 そのような生き方を してきたのじゃ。 350 00:35:11,570 --> 00:35:15,074 竹のような しなやかさが あればこそ・ 351 00:35:15,074 --> 00:35:19,578 この里を 守ってこられたのです。 352 00:35:19,578 --> 00:35:23,078 この… うまい水も。 353 00:35:25,084 --> 00:35:28,587 宗矩はな… わしの姿を見て・ 354 00:35:28,587 --> 00:35:34,527 「ああは ならぬ」と 幼い頃から思うておったのじゃ。 355 00:35:34,527 --> 00:35:38,030 「子は 親の背中を見て育つ」というが・ 356 00:35:38,030 --> 00:35:43,030 宗矩は 宗矩なりに わしの背中を 見ていたのであろう。 357 00:35:45,538 --> 00:35:50,543 いやいや 難しいものじゃ… 「親と子」というのは。 358 00:35:50,543 --> 00:35:55,043 ま… いずれ 分かる時がくるであろうがな。 359 00:36:06,058 --> 00:36:14,058 (しだいに大きくなる 烏の声) 360 00:36:16,068 --> 00:36:19,572 宗矩に 会ってみてくれぬかの? 361 00:36:19,572 --> 00:36:21,574 (沢庵) 「宗矩殿」に? うん。 362 00:36:21,574 --> 00:36:26,078 あいつは 和尚の対極の生き方を しようとしておる。 363 00:36:26,078 --> 00:36:29,078 度 話をしてみてくれぬか? 364 00:36:31,517 --> 00:36:36,021 お屋敷の畑にも こんな立派なものが…。 365 00:36:36,021 --> 00:36:39,525 お通 沢庵様・ 366 00:36:39,525 --> 00:36:43,028 お通さんの 知り合いなのですか? 沢庵和尚。 367 00:36:43,028 --> 00:36:47,533 お通の村に いた事が ありましてな…。 368 00:36:47,533 --> 00:36:49,535 ここで 何をしておる? 369 00:36:49,535 --> 00:36:53,539 道中 危ないところを 兵庫助様に 助けて頂いて・ 370 00:36:53,539 --> 00:36:56,041 しばらく 置いて頂いているのです。 371 00:36:56,041 --> 00:36:58,043 武蔵に会うたか? 372 00:36:58,043 --> 00:37:00,045 いいえ。 373 00:37:00,045 --> 00:37:02,548 武蔵が ここに来たであろう? 374 00:37:02,548 --> 00:37:04,550 え…? 375 00:37:04,550 --> 00:37:07,553 「石舟斎殿に会うた」と 武蔵は言うておった。 376 00:37:07,553 --> 00:37:09,555 え…? 377 00:37:09,555 --> 00:37:12,057 (兵庫助)大殿 何だ? 378 00:37:12,057 --> 00:37:17,062 突然 「鮎をもらい受けに 行ってこい」と言われたのは…。 379 00:37:17,062 --> 00:37:20,566 武蔵は どこに? 380 00:37:20,566 --> 00:37:22,566 「京に行く」と。 381 00:37:26,071 --> 00:37:28,071 お通 382 00:37:32,011 --> 00:37:37,016 私のような者を 大事にして頂いた事を・ 383 00:37:37,016 --> 00:37:39,018 生 忘れません。 384 00:37:39,018 --> 00:37:41,020 許しなんか 請う事はない。 385 00:37:41,020 --> 00:37:46,025 妙な企みで お通さんと その男を 会わせまいとした 大殿が悪い 386 00:37:46,025 --> 00:37:49,028 お許し下さい。 387 00:37:49,028 --> 00:37:51,530 (沢庵)お通…。 388 00:37:51,530 --> 00:37:53,532 はい。 389 00:37:53,532 --> 00:37:57,036 もう度 よう考えてみい。 390 00:37:57,036 --> 00:38:00,039 お前が 武蔵を追うていっても・ 391 00:38:00,039 --> 00:38:05,544 武蔵は お前を 必要としてないかもしれんぞ。 392 00:38:05,544 --> 00:38:09,548 自分を 必要としているのは 誰なのか…・ 393 00:38:09,548 --> 00:38:12,048 いま度 考えてみい。 394 00:38:14,053 --> 00:38:17,056 それが 「女子の幸せ」というものぞ。 395 00:38:17,056 --> 00:38:28,067 ・~ 396 00:38:28,067 --> 00:38:31,003 勝手な振る舞い…・ 397 00:38:31,003 --> 00:38:33,003 お許し下さい。 398 00:38:37,009 --> 00:38:40,012 女子人では 道中 危ない。 誰かを 供につける 399 00:38:40,012 --> 00:38:42,014 兵庫殿…。 400 00:38:42,014 --> 00:38:45,518 これ以上 兵庫殿に 優しゅうされても・ 401 00:38:45,518 --> 00:38:48,018 お通としては 心苦しいだけ。 402 00:38:51,524 --> 00:38:55,027 行かせてやって下され。 403 00:38:55,027 --> 00:39:00,032 自分でも どうして 男を追っていくのか…・ 404 00:39:00,032 --> 00:39:03,032 よく分かっては おらんでしょう。 405 00:39:06,038 --> 00:39:14,046 私は 小さい頃から あまりにも 多くの人の死を 見てきました。 406 00:39:14,046 --> 00:39:19,051 人が生きるという事は どういう事なのか…・ 407 00:39:19,051 --> 00:39:26,058 それが 私の心の もつれた紐となりまして…。 408 00:39:26,058 --> 00:39:29,495 「人の心の もつれた紐」か…。 409 00:39:29,495 --> 00:39:36,502 ・~ 410 00:39:36,502 --> 00:39:39,004 (沢庵)人の心には・ 411 00:39:39,004 --> 00:39:43,008 たやすくは解けぬ 問いがありましてな…。 412 00:39:43,008 --> 00:39:46,512 その もつれた紐のようなものを・ 413 00:39:46,512 --> 00:39:50,015 人は 生かかって 解いていくのです。 414 00:39:50,015 --> 00:39:56,515 ・~ 415 00:40:21,046 --> 00:40:23,546 (お吟)ありがとう ございました。 416 00:40:28,053 --> 00:40:30,990 そうそう…。 417 00:40:30,990 --> 00:40:32,992 これ 三船屋さんに お願いね。 418 00:40:32,992 --> 00:40:34,992 (男)はい かしこまりました。 419 00:40:36,996 --> 00:40:39,496 いらっしゃいませ どうぞ。 420 00:41:00,519 --> 00:41:03,522 立派になって…。 421 00:41:03,522 --> 00:41:06,525 こんなに…。 422 00:41:06,525 --> 00:41:08,525 こんなに…。 423 00:41:22,041 --> 00:41:24,541 かか様が いるのですよ。 424 00:41:26,545 --> 00:41:29,481 え…? 425 00:41:29,481 --> 00:41:31,981 かか様に 会ってあげて。 426 00:41:33,986 --> 00:41:35,986 かか様も 喜びますよ。 427 00:41:37,990 --> 00:42:22,990 ・~ 428 00:42:41,053 --> 00:42:43,055 行こう。 429 00:42:43,055 --> 00:42:45,055 え? 行こう 430 00:42:49,061 --> 00:42:52,564 だって 姉さんが 「ここで待ってろ」って…。 431 00:42:52,564 --> 00:43:01,073 ・~ 432 00:43:01,073 --> 00:43:05,077 <武蔵は 母と会うのが怖かった。・ 433 00:43:05,077 --> 00:43:10,082 母の顔を見ると 今まで 必死で 頑張ってきたものが・ 434 00:43:10,082 --> 00:43:14,086 すべて 崩れ去ってしまう… そんな気がした> 435 00:43:14,086 --> 00:43:19,091 ・~ 436 00:43:19,091 --> 00:43:23,095 < あの時 自分に 会いにこなかった 母の気持を・ 437 00:43:23,095 --> 00:43:27,099 武蔵は 今 初めて理解していた。・ 438 00:43:27,099 --> 00:43:31,537 「人と己とは 対に なっているのだよ」と言った・ 439 00:43:31,537 --> 00:43:35,040 沢庵の言葉が 心によみがえった> 440 00:43:35,040 --> 00:43:49,054 ・~ 441 00:43:49,054 --> 00:43:52,558 <母に 会えなかった悲しさよりも・ 442 00:43:52,558 --> 00:43:56,562 人の心を 理解する事の切なさで・ 443 00:43:56,562 --> 00:44:00,566 武蔵は 心の底から 泣いたのである> 444 00:44:00,566 --> 00:44:24,066 ・~