1 00:01:22,222 --> 00:01:24,222 2 00:01:29,096 --> 00:01:49,116 ♬~ 3 00:01:49,116 --> 00:02:09,136 ♬~ 4 00:02:09,136 --> 00:02:29,089 ♬~ 5 00:02:29,089 --> 00:02:49,109 ♬~ 6 00:02:49,109 --> 00:03:09,129 ♬~ 7 00:03:09,129 --> 00:03:29,082 ♬~ 8 00:03:29,082 --> 00:03:49,102 ♬~ 9 00:03:49,102 --> 00:03:59,102 ♬~ 10 00:04:02,115 --> 00:04:07,120 (語り)<その夜 平清盛の 嫡子である平重盛が死んだ> 11 00:04:07,120 --> 00:04:09,122 <42歳の若さであった> 12 00:04:09,122 --> 00:04:13,126 (維盛)父上! (清盛)何を泣くぞ 13 00:04:13,126 --> 00:04:16,129 (清盛)泣くな! 14 00:04:16,129 --> 00:04:21,134 我が家には まだ 宗盛がおる 15 00:04:21,134 --> 00:04:23,069 知盛もおる 16 00:04:23,069 --> 00:04:31,077 この入道相国の目が黒いうち 平家の世は微動だにせぬわ! 17 00:04:31,077 --> 00:04:33,079 ハハハハッ… 18 00:04:33,079 --> 00:04:38,084 (維盛の泣き声) 19 00:04:38,084 --> 00:04:42,084 (泣き声) 20 00:04:49,095 --> 00:04:56,095 <重盛の死は これより6年後の 平家滅亡に至る序曲であった> 21 00:05:36,076 --> 00:05:40,080 (ほくろ)鬼若 (弁慶)しばらくだったのぅ 22 00:05:40,080 --> 00:05:45,085 戻ってきてくれたのか? 群れに 23 00:05:45,085 --> 00:05:49,089 玉虫は どうした? 喧嘩でもして 飛び出してきたのか? 24 00:05:49,089 --> 00:05:55,095 ハァ… 腹が減った 何か食わしてくれ 25 00:05:55,095 --> 00:06:01,101 人の聞いていることに答えろ しーっ! 静かにしろ 26 00:06:01,101 --> 00:06:04,104 都に ちょっと用事があってな 27 00:06:04,104 --> 00:06:08,108 まあ 玉虫とは うまくいってる 28 00:06:08,108 --> 00:06:12,112 子供も6つになってな もう かわゆうてたまらん 29 00:06:12,112 --> 00:06:14,114 「目の中に入れても 痛くない」っつうのは➡ 30 00:06:14,114 --> 00:06:16,116 このことかもしれん 31 00:06:16,116 --> 00:06:18,118 なんだ つまらん それなら さっさと帰れ 32 00:06:18,118 --> 00:06:21,121 ここは 女房子持ちの ふやけた男の来る所ではない 33 00:06:21,121 --> 00:06:24,057 おいおい それよりな 何か食わしてくれ 34 00:06:24,057 --> 00:06:28,057 ゆうべから 何も食ってないんだ 頼む 35 00:06:32,065 --> 00:06:36,069 (ほくろ)徳 起きろ! 徳! 36 00:06:36,069 --> 00:06:38,071 (蹴る音) 37 00:06:38,071 --> 00:06:40,073 (徳)何だよ 痛えな 38 00:06:40,073 --> 00:06:44,077 もう少し ゆっくり寝かせろい …たく 39 00:06:44,077 --> 00:06:47,077 なんだ 鬼若じゃねえか おう 40 00:06:49,082 --> 00:06:53,086 なんでえ また 人の恋の邪魔しに来やがったのか 41 00:06:53,086 --> 00:06:55,088 (ほくろ)いいから 鬼若に肉でもあぶってやれ 42 00:06:55,088 --> 00:06:57,090 (徳)なんで 俺が鬼若の肉 焼かなきゃいけねえんだい! 43 00:06:57,090 --> 00:06:59,092 (ほくろ)早くしろ! 44 00:06:59,092 --> 00:07:02,095 <鹿ヶ谷の事件以来 弁慶は 新宮十郎と共に➡ 45 00:07:02,095 --> 00:07:06,099 都で 平家の動静を探っていた> 46 00:07:06,099 --> 00:07:11,099 <平泉の義経のもとを出てから 早や2年が過ぎていた> 47 00:07:19,112 --> 00:07:21,114 アア… 48 00:07:21,114 --> 00:07:24,050 何ぞ 平家に 変わったことでもあったのか? 49 00:07:24,050 --> 00:07:29,055 ああ 平重盛が死んだんだ 50 00:07:29,055 --> 00:07:31,057 清盛入道の跡取りか 51 00:07:31,057 --> 00:07:33,059 うん 平家の中ではな 52 00:07:33,059 --> 00:07:39,065 ただひとり 道理の分かる男だと 思っていたんだがな 53 00:07:39,065 --> 00:07:41,067 その重盛が死んだとなると➡ 54 00:07:41,067 --> 00:07:44,070 平家は ますます 図に乗るかもしれんな 55 00:07:44,070 --> 00:07:46,072 おうよ 56 00:07:46,072 --> 00:07:51,077 これで 入道相国と後白河院との間も➡ 57 00:07:51,077 --> 00:07:54,080 一層 険悪なものになるだろう 58 00:07:54,080 --> 00:07:58,084 さて それが 我らにとって 吉となるか凶となるかだ 59 00:07:58,084 --> 00:08:02,088 吉に決まっている 戦じゃ 戦じゃ うん? 60 00:08:02,088 --> 00:08:05,091 女房子供と じゃれ合うとる場合ではないぞ 61 00:08:05,091 --> 00:08:09,095 第一 鬼若に 親は似合わん (徳)そんなことはねえよ 62 00:08:09,095 --> 00:08:12,098 鬼若だって人の子だ 63 00:08:12,098 --> 00:08:14,100 女房子供の そばがいいに決まっとる 64 00:08:14,100 --> 00:08:17,103 ハハッ… おかしくて そんな鬼若 見ていられるか 65 00:08:17,103 --> 00:08:21,107 鬼若には 戦いが いちばんよく似合うのじゃ 66 00:08:21,107 --> 00:08:24,044 さあ このまま都へ出て ひと暴れしよう 67 00:08:24,044 --> 00:08:26,046 おい ほくろ 落ち着け 68 00:08:26,046 --> 00:08:29,049 これが落ち着いていられるか 鬼若 さあ! 69 00:08:29,049 --> 00:08:33,053 まず これを食わしてくれ なっ? 70 00:08:33,053 --> 00:08:38,058 玉虫に鼻毛を抜かれて腑抜けたな 見損なった 鬼若! 71 00:08:38,058 --> 00:08:43,063 これ ほくろ きりきりするな 失敗したら元も子もない 72 00:08:43,063 --> 00:08:47,067 旗揚げに失敗は許されんのだ 73 00:08:47,067 --> 00:08:51,067 じっくりと時期を見定めねばな 74 00:09:08,088 --> 00:09:10,090 ≪(義経)喜三太 喜三太! 75 00:09:10,090 --> 00:09:12,092 酒がないぞ 酒を持て! 76 00:09:12,092 --> 00:09:16,096 (妙)九郎さま どうぞ もう おやめくだされ 77 00:09:16,096 --> 00:09:19,099 これ以上は お体に毒でござります (義経)何を申す 78 00:09:19,099 --> 00:09:22,035 酒に溺れる九郎と思うてか 79 00:09:22,035 --> 00:09:26,039 (妙)ならば… あと1杯だけ 80 00:09:26,039 --> 00:09:30,043 (義経) もうよい そのほうには頼まぬ 81 00:09:30,043 --> 00:09:33,046 喜三太 喜三太! 82 00:09:33,046 --> 00:09:35,048 (妙)御曹司さま 83 00:09:35,048 --> 00:09:39,052 (泣き声) 84 00:09:39,052 --> 00:09:43,052 何を泣くぞ たかが酒のことで 85 00:09:46,059 --> 00:09:52,065 妙は お館さまの言いつけで➡ 86 00:09:52,065 --> 00:10:00,065 女子ながらも 命懸けで お世話を 申し上げてるつもりにござります 87 00:10:03,076 --> 00:10:08,076 どうしてもと仰せなら 妙は… 88 00:10:10,083 --> 00:10:16,089 今宵かぎり… お暇を ちょうだいいたしまする 89 00:10:16,089 --> 00:10:21,094 妙… なにも それほどまでに申さずとも 90 00:10:21,094 --> 00:10:26,032 (泣き声) 91 00:10:26,032 --> 00:10:28,034 分かった 分かった 92 00:10:28,034 --> 00:10:34,034 そのほうを困らせて 九郎に考えが足りなかった 93 00:10:36,042 --> 00:10:39,042 だから もう泣くな 94 00:10:41,047 --> 00:10:45,051 ならば 今宵は もう… 95 00:10:45,051 --> 00:10:48,051 ああ もうやめる 96 00:10:50,056 --> 00:10:57,056 だから 暇を取るなどと言うてくれるな 97 00:11:01,067 --> 00:11:03,067 はい 98 00:11:07,073 --> 00:11:11,077 生意気なことを申しまして… 99 00:11:11,077 --> 00:11:14,077 申し訳ござりませぬ 100 00:11:17,083 --> 00:11:19,083 ならば… 101 00:11:21,087 --> 00:11:24,087 ご寝所のお支度をしてまいります 102 00:11:34,100 --> 00:11:37,100 (喜三太) いやぁ 御曹司にも困ったものじゃ 103 00:11:42,108 --> 00:11:44,110 (伊勢) おっ… お手でもついたのかのぅ 104 00:11:44,110 --> 00:11:46,112 (喜三太)これ! ≪(継信)御曹司! 105 00:11:46,112 --> 00:11:49,115 (継信)御曹司! 106 00:11:49,115 --> 00:11:52,118 おお… 2人合わせて一人前 何か用か? 107 00:11:52,118 --> 00:11:55,121 なんじゃ その言いぐさは! (忠信)兄者! 108 00:11:55,121 --> 00:11:59,125 御曹司は どちらじゃ? (伊勢)フン… 中におわす 109 00:11:59,125 --> 00:12:04,125 (伊勢) 御曹司! 佐藤兄弟が見え申した 110 00:12:12,138 --> 00:12:15,141 (継信)御曹司 都から 金売りの吉次どのが戻られて➡ 111 00:12:15,141 --> 00:12:17,143 ただいま こちらに 112 00:12:17,143 --> 00:12:20,143 おお… 吉次が (継信)はっ… 113 00:12:23,082 --> 00:12:29,088 (義経)おお 待っておったぞ 吉次 (伊勢)おお 吉次どの 114 00:12:29,088 --> 00:12:33,092 (義経)さあさあ 早よう都の話を聞かせてくれ 115 00:12:33,092 --> 00:12:37,096 (吉次)御曹司には お健やかで何よりにござります 116 00:12:37,096 --> 00:12:40,096 いやいや そのような挨拶はよい さあ! 117 00:12:43,102 --> 00:12:46,105 どうしたのじゃ? 118 00:12:46,105 --> 00:12:51,105 (吉次)小松の大殿 平重盛卿が 亡くなられました 119 00:12:53,112 --> 00:12:55,114 いつじゃ? 120 00:12:55,114 --> 00:12:59,118 手前が都を出まして すぐ ふた月ほど前にござります 121 00:12:59,118 --> 00:13:06,125 ♬~ 122 00:13:06,125 --> 00:13:13,132 入道相国の跡継ぎが… 死んだ 123 00:13:13,132 --> 00:13:16,135 (吉次)しばらくは目が離せません 124 00:13:16,135 --> 00:13:19,138 後白河院との仲も険悪な昨今 125 00:13:19,138 --> 00:13:22,075 どのような手を 打ってくることやら 126 00:13:22,075 --> 00:13:34,087 ♬~ 127 00:13:34,087 --> 00:13:37,090 《来るか》 128 00:13:37,090 --> 00:13:41,094 《いよいよ来るか 旗揚げの時が》 129 00:13:41,094 --> 00:13:46,094 ♬~ 130 00:13:52,105 --> 00:13:54,105 (清盛)アア… 131 00:14:00,113 --> 00:14:03,116 知盛… 132 00:14:03,116 --> 00:14:07,120 そなた どう思う? 133 00:14:07,120 --> 00:14:10,123 (知盛)何がでござります? 134 00:14:10,123 --> 00:14:17,130 宗盛は 天下を治めていけようか 135 00:14:17,130 --> 00:14:20,133 (知盛)ご心配には及びますまい 136 00:14:20,133 --> 00:14:26,072 ハハッ… 嘘を申すな 心にもないことを 137 00:14:26,072 --> 00:14:31,077 父上が ご健在なれば 誰がなっても同じこと 138 00:14:31,077 --> 00:14:34,080 (清盛)そのほう いつぞや➡ 139 00:14:34,080 --> 00:14:39,085 わし亡きあとが 心配じゃと申したのぅ 140 00:14:39,085 --> 00:14:43,089 「一天四海 皆 我が掌中」 「平家の世は盤石」と➡ 141 00:14:43,089 --> 00:14:46,092 きつう 父上に叱られました 142 00:14:46,092 --> 00:14:55,101 ところが その自信も いささか 心もとのうなってまいった 143 00:14:55,101 --> 00:15:01,107 ハハハハッ… これは父上らしくもない 144 00:15:01,107 --> 00:15:08,114 重盛が これほど早よう死ぬるとはのぅ 145 00:15:08,114 --> 00:15:17,123 我が生涯に これだけが計算違いであったよな 146 00:15:17,123 --> 00:15:20,123 弱気になってはなりません 147 00:15:23,062 --> 00:15:28,062 この知盛もおりますれば 兄上と力を合わせて 148 00:15:30,069 --> 00:15:32,069 父上 149 00:15:42,081 --> 00:15:45,084 (宗盛)さあ 支度はよいな? (家臣)はっ! 150 00:15:45,084 --> 00:15:48,087 (宗盛)さあさあ そなたたちにも これから➡ 151 00:15:48,087 --> 00:15:51,090 面白いものを見せてあげよう 楽しみに待っておれ 152 00:15:51,090 --> 00:15:57,096 (維盛)はて 叔父上のお楽しみとは 何でござろうや? 153 00:15:57,096 --> 00:16:00,099 (笑い声) 154 00:16:00,099 --> 00:16:02,099 おお… 155 00:16:07,106 --> 00:16:12,111 (資盛) 叔父上 これは ひょっとして… 156 00:16:12,111 --> 00:16:15,114 さすが資盛 よう気がついた 157 00:16:15,114 --> 00:16:20,119 ならば 名馬と噂に高い… 木下 158 00:16:20,119 --> 00:16:23,055 あの源氏の冷や飯食いが➡ 159 00:16:23,055 --> 00:16:26,058 余が あれほど望んでも 見せようともしなかった馬を➡ 160 00:16:26,058 --> 00:16:28,060 余が右大臣の位に就くや➡ 161 00:16:28,060 --> 00:16:33,065 手のひらを返して 送ってよこしたのよ フフフフッ… 162 00:16:33,065 --> 00:16:39,071 なるほど… さすが よい馬じゃ 163 00:16:39,071 --> 00:16:41,073 仲綱が惜しがるのも無理はない 164 00:16:41,073 --> 00:16:47,079 (維盛)三位入道頼政の せがれなれば なんの 馬くらい 165 00:16:47,079 --> 00:16:50,079 さあ! この馬に金焼きを当てよう (家臣)はっ! 166 00:16:52,084 --> 00:16:56,088 何をなされる 叔父上 あたら名馬に金焼きなどと 167 00:16:56,088 --> 00:16:58,090 なに それほどに惜しい馬ならば➡ 168 00:16:58,090 --> 00:17:01,093 持ち主の名前を 焼き付けてやるのよ 169 00:17:01,093 --> 00:17:06,098 さすれば これに乗る度に 「やれ仲綱」「走れ仲綱」と➡ 170 00:17:06,098 --> 00:17:09,101 むちを当てる手にも 力が入ろうというもの フフフッ… 171 00:17:09,101 --> 00:17:11,101 さあ! 172 00:17:13,105 --> 00:17:16,108 (地響き) 173 00:17:16,108 --> 00:17:18,110 何じゃ? あの音は 174 00:17:18,110 --> 00:17:20,112 (維盛)おおっ… (宗盛)何じゃ!? 175 00:17:20,112 --> 00:17:22,048 (馬の いななき) 176 00:17:22,048 --> 00:17:24,050 うろたえるな! 177 00:17:24,050 --> 00:17:28,054 (地響き) 178 00:17:28,054 --> 00:17:31,057 (家臣)地震にござります お早くお逃げくだされ 179 00:17:31,057 --> 00:17:34,060 これしきのことで うろたえてたまるか 180 00:17:34,060 --> 00:17:39,065 わしの目の黒いうち 平家の世は盤石ぞ! 181 00:17:39,065 --> 00:17:43,069 されば 父上には この地震が止められまするか? 182 00:17:43,069 --> 00:17:45,071 ああ 止めてみせるとも 183 00:17:45,071 --> 00:17:48,074 いかにして? 184 00:17:48,074 --> 00:17:51,077 高倉の帝を廃し奉り 185 00:17:51,077 --> 00:17:59,085 我が娘 徳子の生みし子を 天皇の位に就かせ奉る 186 00:17:59,085 --> 00:18:04,090 なんと? 2歳の幼子を帝に? 187 00:18:04,090 --> 00:18:06,092 そのようなこと… 188 00:18:06,092 --> 00:18:10,092 後白河院や側近の公卿たちが 納得するとお思いか 189 00:18:13,099 --> 00:18:15,101 不服とあらば➡ 190 00:18:15,101 --> 00:18:20,106 片っ端から官職を召し上げて 諸国へ流せ 191 00:18:20,106 --> 00:18:26,045 しかるのち 都をこの福原に移し➡ 192 00:18:26,045 --> 00:18:34,053 我が孫なる帝を 新都にお迎え申し上げる 193 00:18:34,053 --> 00:18:37,053 ハハハハッ… (知盛)父上 194 00:18:39,058 --> 00:18:45,064 <こうして 史上最年少の幼帝 安徳天皇が誕生する> 195 00:18:45,064 --> 00:18:51,064 <それは もはや 狂気の沙汰としか 言いようがなかった> 196 00:18:55,074 --> 00:18:59,078 <そして 弁慶は 新宮十郎の案内で➡ 197 00:18:59,078 --> 00:19:04,083 不思議な人物と 引き合わされることになる> 198 00:19:04,083 --> 00:19:08,087 <平家の世にあって 身は源氏でありながら➡ 199 00:19:08,087 --> 00:19:11,090 ただひとり 御所への昇殿を許された➡ 200 00:19:11,090 --> 00:19:15,094 三位入道 源頼政である> 201 00:19:15,094 --> 00:19:18,097 (十郎)のう 頼政どの 202 00:19:18,097 --> 00:19:23,035 平氏の真っただ中に所領を持つ 御身ら摂津源氏の苦しさも➡ 203 00:19:23,035 --> 00:19:25,037 我ら とくと存じてござる 204 00:19:25,037 --> 00:19:30,042 しかしながら 今や 平氏の専横ぶりは目に余る 205 00:19:30,042 --> 00:19:33,045 都を福原に移すなど 言語道断 206 00:19:33,045 --> 00:19:37,049 我ら源氏が 20年の雌伏から 立ち上がるには➡ 207 00:19:37,049 --> 00:19:40,052 今 この時を置いてはござるまい 208 00:19:40,052 --> 00:19:47,059 頼政どの 御身が どなたか 畏き辺りの令旨をいただいて➡ 209 00:19:47,059 --> 00:19:49,061 天下に号令すれば➡ 210 00:19:49,061 --> 00:19:53,065 諸国の源氏が 一斉に 決起することは間違いござらん 211 00:19:53,065 --> 00:19:56,068 そのときは 不肖 新宮十郎 212 00:19:56,068 --> 00:20:02,074 命を賭して 源氏ぞろえを実現してみせる 213 00:20:02,074 --> 00:20:08,080 (頼政) わしも それを考えぬではないが… 214 00:20:08,080 --> 00:20:12,084 (十郎) 何ぞ よい手が ござってか? 215 00:20:12,084 --> 00:20:19,091 平家追討の 令旨をいただくとすれば➡ 216 00:20:19,091 --> 00:20:27,032 後白河法皇の第2皇子 高倉宮以仁王しかおわさぬ 217 00:20:27,032 --> 00:20:31,036 以仁王と申されますると… 218 00:20:31,036 --> 00:20:36,041 あっ… 八条院さまの ご養子にあらせられる 219 00:20:36,041 --> 00:20:42,047 本来ならば 高倉上皇よりも先に 帝になられるべきお方であった 220 00:20:42,047 --> 00:20:44,049 以仁王におかせられては➡ 221 00:20:44,049 --> 00:20:50,055 常々 兄弟相争うを 慎むべしとのお考えから➡ 222 00:20:50,055 --> 00:20:55,060 あえて 今日まで 不遇の御身をかこっておわした 223 00:20:55,060 --> 00:21:03,068 …が 今は違う 常とは違う 非常の時じゃ 224 00:21:03,068 --> 00:21:08,073 入道頼政どのには 以仁王より➡ 225 00:21:08,073 --> 00:21:14,073 平家追討の令旨をいただく自信が おありでござろうかな? 226 00:21:17,082 --> 00:21:19,084 (十郎)入道どの 227 00:21:19,084 --> 00:21:26,091 ♬~ 228 00:21:26,091 --> 00:21:28,093 ≪(足音) 229 00:21:28,093 --> 00:21:31,096 (仲綱)父上! 230 00:21:31,096 --> 00:21:34,099 (頼政)何事じゃ? 仲綱 231 00:21:34,099 --> 00:21:37,102 (仲綱)木下が… 木下が帰ってまいりました 232 00:21:37,102 --> 00:21:40,105 どういうことじゃ? 233 00:21:40,105 --> 00:21:43,108 (仲綱) 誰にも引かれず ただ一頭にて➡ 234 00:21:43,108 --> 00:21:46,108 見る影もなく やつれ果てて 235 00:21:50,115 --> 00:21:52,115 (馬の鼻息) 236 00:21:54,119 --> 00:21:57,122 (仲綱)これをご覧くだされ 237 00:21:57,122 --> 00:22:00,125 (十郎)何じゃ? これは 一体 何の真似じゃ? 238 00:22:00,125 --> 00:22:03,128 右大将 宗盛卿は 客がある度に➡ 239 00:22:03,128 --> 00:22:07,132 「それ 仲綱を引き出せ」の 「やれ 仲綱にむちを当てよ」のと➡ 240 00:22:07,132 --> 00:22:11,136 事あるごとに 我らをなぶり者にしていたとか 241 00:22:11,136 --> 00:22:15,136 父上! これが右大将たる者の 仕業でござろうか! 242 00:22:20,145 --> 00:22:24,145 おのれ 宗盛 243 00:22:26,085 --> 00:22:28,087 (八条女院)なんということを 244 00:22:28,087 --> 00:22:35,094 天下を束ねる右大臣たる者が 人の心を知らぬにも程がある 245 00:22:35,094 --> 00:22:39,098 武蔵坊 苦しゅうない 面を上げよ 246 00:22:39,098 --> 00:22:41,098 はっ… 247 00:22:45,104 --> 00:22:51,110 (八条女院)今日 ここへ来たのは その頼政のことであろう 248 00:22:51,110 --> 00:22:56,115 そなた 何か思惑があるというのですか? 249 00:22:56,115 --> 00:23:01,120 はっ… ならば 忌憚なく お尋ね申し上げます 250 00:23:01,120 --> 00:23:04,123 源三位入道頼政どのと いうお方は➡ 251 00:23:04,123 --> 00:23:09,128 誠 信ずるに 足るお方でござりましょうや? 252 00:23:09,128 --> 00:23:18,137 そなた 九郎の旗揚げの時期を おもんばかって尋ねるのであろう 253 00:23:18,137 --> 00:23:23,075 いや ご明察 恐れ入りまする 254 00:23:23,075 --> 00:23:30,082 確かに 頼政という侍 腹の分からぬ人物なれど➡ 255 00:23:30,082 --> 00:23:34,086 平氏の世にあって ただひとり➡ 256 00:23:34,086 --> 00:23:38,090 源氏の誇りを 保っていると思えば➡ 257 00:23:38,090 --> 00:23:42,094 同情できなくもあるまい 258 00:23:42,094 --> 00:23:45,097 仰せ ごもっともには ござりまするが➡ 259 00:23:45,097 --> 00:23:48,100 頼政どのの本意が いずれにあるか… 260 00:23:48,100 --> 00:23:55,107 たかが馬のことで 平家に反旗を翻すでは心もとなし 261 00:23:55,107 --> 00:23:59,111 また 恐れ多いことながら 以仁王より➡ 262 00:23:59,111 --> 00:24:03,115 平家追討の令旨をいただくと 申しておられまするが➡ 263 00:24:03,115 --> 00:24:06,118 そのようなことが 可能でござりましょうや? 264 00:24:06,118 --> 00:24:11,123 それによっては 我らも覚悟がござります 265 00:24:11,123 --> 00:24:14,126 武蔵坊 はっ… 266 00:24:14,126 --> 00:24:19,131 その返事 しばらく待ってはくれませぬか 267 00:24:19,131 --> 00:24:21,133 はぁ? 268 00:24:21,133 --> 00:24:28,133 わらわからも 宮の心を 確かめてしんぜようほどに 269 00:24:30,075 --> 00:24:33,078 かたじけのう存じます 270 00:24:33,078 --> 00:24:40,078 九郎義経が 一生に一度の 旗揚げにござりますれば 271 00:24:44,089 --> 00:24:50,089 熊野に戻って 吉報を待つがよい 272 00:24:52,097 --> 00:24:54,099 ははっ! 273 00:24:54,099 --> 00:24:59,104 <心強い八条女院のお墨付き> 274 00:24:59,104 --> 00:25:03,108 <以仁王の令旨が下れば そのときこそ➡ 275 00:25:03,108 --> 00:25:08,113 待ちに待った 御曹司 九郎義経の旗揚げである> 276 00:25:08,113 --> 00:25:13,113 <弁慶の心は いやが上にも高ぶった> 277 00:25:16,121 --> 00:25:20,125 <ちょうど そのころ 熊野の弁慶の生家を➡ 278 00:25:20,125 --> 00:25:23,062 思いがけぬ人物が訪れていた> 279 00:25:23,062 --> 00:25:27,066 <玉虫の かつての主人 右京大夫であった> 280 00:25:27,066 --> 00:25:31,070 (右京大夫) おお… かわいらしやのぅ 281 00:25:31,070 --> 00:25:35,074 (右京大夫)それに このように 大きゅうなられていたとは 282 00:25:35,074 --> 00:25:38,077 都へ連れて帰りとうなりました 283 00:25:38,077 --> 00:25:41,080 (玉虫)どうしやる? 小玉虫 284 00:25:41,080 --> 00:25:44,083 お方さまが そなたを都へ連れてまいりたいと 285 00:25:44,083 --> 00:25:48,087 (小玉虫)小玉虫も 都へ まいりとうござります 286 00:25:48,087 --> 00:25:53,092 ほうか 小玉虫は都がお好きか? 287 00:25:53,092 --> 00:25:55,094 都へ行けば ととさまに会える 288 00:25:55,094 --> 00:25:58,097 これ 小玉虫 そのようなことを 289 00:25:58,097 --> 00:26:02,097 小玉虫は ととさまが お好きと見えまするのぅ 290 00:26:04,103 --> 00:26:07,106 さあさあ かかさまは 大事なお話があります 291 00:26:07,106 --> 00:26:11,110 おばばさまに遊んでもらいなさい (小玉虫)どうぞ ごゆるりと 292 00:26:11,110 --> 00:26:14,110 お利口じゃのぅ 293 00:26:25,057 --> 00:26:31,063 お方さま 都の様子をお聞かせくださりませ 294 00:26:31,063 --> 00:26:35,067 都大路も 相変わらず にぎやかでござりましょうのぅ 295 00:26:35,067 --> 00:26:40,067 都も このところ 何やかやと気ぜわしゅうてのぅ 296 00:26:42,074 --> 00:26:49,081 噂に聞けば 相国さまは 都を福原へお移しになられるとか 297 00:26:49,081 --> 00:26:53,085 すると 右京さまもご一緒に? 298 00:26:53,085 --> 00:26:55,087 (ため息) 299 00:26:55,087 --> 00:26:59,091 もう 宮仕えは疲れました 300 00:26:59,091 --> 00:27:04,096 かのうことなら そなたのように 好きなお方と➡ 301 00:27:04,096 --> 00:27:08,100 どこか遠くで暮らしたいもの 302 00:27:08,100 --> 00:27:12,104 お方さま… 303 00:27:12,104 --> 00:27:16,108 小松殿が 亡くなられてからというもの➡ 304 00:27:16,108 --> 00:27:22,047 都は 大風やら地震やら 不吉なことが多くてのぅ 305 00:27:22,047 --> 00:27:28,047 そのうち 何か悪いことが 起こりそうな気がしてなりませぬ 306 00:27:30,055 --> 00:27:33,058 さようでござりまするか 307 00:27:33,058 --> 00:27:39,064 あっ… 久しぶりに会うて 愚痴ばかり聞かせては… 308 00:27:39,064 --> 00:27:42,067 許してたもれ 309 00:27:42,067 --> 00:27:45,070 お方さま 310 00:27:45,070 --> 00:27:48,073 さあ そろそろ戻らねば 311 00:27:48,073 --> 00:27:54,079 まだ よろしいではござりませぬか お越しになられたばかりでは 312 00:27:54,079 --> 00:27:58,083 あまり 供の衆に気苦労をかけてものぅ 313 00:27:58,083 --> 00:28:04,089 そなたの元気な顔を見れば それでよいのじゃ 314 00:28:04,089 --> 00:28:11,089 何か 玉虫に できることが ござりましたら 何なりと 315 00:28:14,099 --> 00:28:16,099 玉虫 316 00:28:18,103 --> 00:28:26,044 玉虫が今日あるは お方さまのおかげにござりまする 317 00:28:26,044 --> 00:28:28,046 何なりと 318 00:28:28,046 --> 00:28:39,057 ♬~ 319 00:28:39,057 --> 00:28:46,064 この幸せをいつまでも大切にのぅ 320 00:28:46,064 --> 00:28:49,067 お方さま 321 00:28:49,067 --> 00:29:09,087 ♬~ 322 00:29:09,087 --> 00:29:28,087 ♬~ 323 00:29:34,046 --> 00:29:39,046 それは もう一度 玉虫に 都へ戻ってほしかったんであろう 324 00:29:41,053 --> 00:29:46,053 我が君も やはり そう思われまするか ああ 325 00:29:48,060 --> 00:29:54,060 あのご様子では 慣れた女房も おそばにおらず… 326 00:29:56,068 --> 00:30:01,073 さぞかし 心細い思いを しておられるに違いありませぬ 327 00:30:01,073 --> 00:30:08,073 おいたわしや 右京さま 言いたいことも仰せにならず 328 00:30:12,084 --> 00:30:14,084 のう 玉虫 329 00:30:16,088 --> 00:30:22,027 実は わしも そなたに 話があって戻ってきたのじゃ 330 00:30:22,027 --> 00:30:26,027 まあ 心を落ち着けて聞いてくれ 331 00:30:29,034 --> 00:30:31,034 話… 332 00:30:39,044 --> 00:30:42,047 フゥ… 333 00:30:42,047 --> 00:30:47,052 我が君が なに改まって そのように? 334 00:30:47,052 --> 00:30:50,055 うん… 335 00:30:50,055 --> 00:30:57,062 実はな わしは そろそろ 平泉へ戻らねばならん 336 00:30:57,062 --> 00:31:03,068 あれから もう4年にもなるし 都の様子を知らせねばならぬし 337 00:31:03,068 --> 00:31:07,072 わしも 御曹司にお会いしたい 338 00:31:07,072 --> 00:31:13,078 いつ? 今日明日というわけではない 339 00:31:13,078 --> 00:31:18,078 4~5日うちには たてればなと… 340 00:31:22,087 --> 00:31:26,091 それで 今度 お帰りになられるのは? 341 00:31:26,091 --> 00:31:32,097 すまんが それは わしにも見当がつかん 342 00:31:32,097 --> 00:31:35,097 平家の動きから目が離せんでのぅ 343 00:31:40,105 --> 00:31:44,105 源氏と平氏が 戦になるのでござりまするか? 344 00:31:47,112 --> 00:31:50,115 うん 345 00:31:50,115 --> 00:31:55,120 無論 戦を好むわけではないが… 346 00:31:55,120 --> 00:31:59,124 入道相国の 悪夢を覚まさせるものは➡ 347 00:31:59,124 --> 00:32:02,127 もはや 源氏しかない 348 00:32:02,127 --> 00:32:06,131 なれば 我ら これより平泉へ取って返し➡ 349 00:32:06,131 --> 00:32:10,131 御曹司の 旗揚げの支度をせねばならん 350 00:32:12,137 --> 00:32:17,142 玉虫 分かってくれ 351 00:32:17,142 --> 00:32:25,083 ♬~ 352 00:32:25,083 --> 00:32:27,085 あっ… 353 00:32:27,085 --> 00:32:34,092 ♬~ 354 00:32:34,092 --> 00:32:41,099 仕事のためとあれば 何年でも辛抱いたしましょうが… 355 00:32:41,099 --> 00:32:46,104 ♬~ 356 00:32:46,104 --> 00:32:51,109 我が君と お方さまが敵同士になるのが➡ 357 00:32:51,109 --> 00:32:55,109 玉虫には いちばん つろうござります 358 00:32:58,116 --> 00:33:02,120 いや たとえ そうなったとしても➡ 359 00:33:02,120 --> 00:33:08,120 そなたの元の主を わしが見捨てると思うか? 360 00:33:11,129 --> 00:33:14,132 誠でござりまするか? 361 00:33:14,132 --> 00:33:20,138 もし 右京大夫どのの お命に関わることがあれば➡ 362 00:33:20,138 --> 00:33:26,138 この武蔵坊弁慶 必ずや 守り通してみせる 363 00:33:28,079 --> 00:33:30,079 うれしやのぅ 364 00:33:33,084 --> 00:33:36,087 我が君が それほどまでに➡ 365 00:33:36,087 --> 00:33:39,087 お方さまのことを 思うてくださるとは 366 00:33:41,092 --> 00:33:43,094 (泣き声) 367 00:33:43,094 --> 00:33:46,097 今の言葉をお聞きになれば➡ 368 00:33:46,097 --> 00:33:52,103 右京さまとて どのようにお喜びになられるやら 369 00:33:52,103 --> 00:33:56,107 どうぞ お力になってあげてたもれ 370 00:33:56,107 --> 00:34:02,113 ♬~ 371 00:34:02,113 --> 00:34:08,119 玉虫 そなたという女子は… 372 00:34:08,119 --> 00:34:13,124 ♬~ 373 00:34:13,124 --> 00:34:16,127 (泣き声) 374 00:34:16,127 --> 00:34:27,072 ♬~ 375 00:34:27,072 --> 00:34:32,077 <八条女院からの吉報を待ちきれず 弁慶が再び都へ戻ったのは➡ 376 00:34:32,077 --> 00:34:35,080 それから3日後であった> 377 00:34:35,080 --> 00:34:37,080 <ところが…> 378 00:34:40,085 --> 00:34:44,089 <入道頼政の屋敷は 炎に包まれていた> 379 00:34:44,089 --> 00:34:47,092 <平家討伐の企てが 発覚したのである> 380 00:34:47,092 --> 00:34:49,092 (討っ手)ヤーッ! (家臣)アアッ! 381 00:34:51,096 --> 00:34:53,098 (討っ手)まだ遠くへは 行っておらぬはずだ 逃すな! 382 00:34:53,098 --> 00:34:55,098 (討っ手たち)おう! 383 00:35:06,111 --> 00:35:10,115 頼政どの! 頼政どのは いずこにおわす!? 384 00:35:10,115 --> 00:35:12,115 仲綱どの! 385 00:35:15,120 --> 00:35:18,123 (せき) 386 00:35:18,123 --> 00:35:20,123 仲綱どの! 387 00:35:22,060 --> 00:35:24,060 (せき) 388 00:35:26,064 --> 00:35:30,064 アア… 仲綱どのは… 389 00:35:33,071 --> 00:35:36,074 頼政どの 頼政どの! 390 00:35:36,074 --> 00:35:39,077 あっ! お気がつかれたか 391 00:35:39,077 --> 00:35:45,083 喜べ 武蔵坊 以仁王の令旨が下されたぞ 392 00:35:45,083 --> 00:35:47,085 それは誠でござりまするか!? 393 00:35:47,085 --> 00:35:52,090 新宮十郎が 令旨を奉じて 既に関東へ飛んだ 394 00:35:52,090 --> 00:35:55,093 武蔵坊 はっ! 395 00:35:55,093 --> 00:35:58,096 平家の奴らが 以仁王を狙うておる 396 00:35:58,096 --> 00:36:00,098 以仁王が危ない 397 00:36:00,098 --> 00:36:02,100 …して 以仁王は 今どこに? 398 00:36:02,100 --> 00:36:07,105 ひとまず 大津の三井寺に落ち延び… 399 00:36:07,105 --> 00:36:12,110 頼政どの 頼政どの! 400 00:36:12,110 --> 00:36:32,063 ♬~ 401 00:36:32,063 --> 00:36:49,080 ♬~ 402 00:36:49,080 --> 00:36:52,083 <弁慶の懸命の捜索も むなしく➡ 403 00:36:52,083 --> 00:36:57,088 頼みの以仁王の行方は ようとして分からなかった> 404 00:36:57,088 --> 00:37:04,088 ♬~ 405 00:37:12,103 --> 00:37:17,108 ほくろ! 徳! 406 00:37:17,108 --> 00:37:20,108 播磨の群れは誰もおらんか! 407 00:37:24,048 --> 00:37:26,048 (ため息) 408 00:37:28,052 --> 00:37:30,054 ≪(ほくろ)鬼若 409 00:37:30,054 --> 00:37:34,058 おお ほくろ なんだ おったのか ハハハハッ… 410 00:37:34,058 --> 00:37:36,060 おう 何ぞ食わしてくれ 411 00:37:36,060 --> 00:37:39,063 お前に見せたいもんがある 412 00:37:39,063 --> 00:37:44,068 うん? いや あとにしてくれ 腹が減ってるんだ 413 00:37:44,068 --> 00:37:47,071 いいから来い 414 00:37:47,071 --> 00:37:50,071 そうか よしよし 415 00:37:52,076 --> 00:37:55,079 ほくろ 徳 どうした? ああ? 416 00:37:55,079 --> 00:38:00,084 また 喧嘩でもしたのか? ハハッ… しょうがない奴らだな 417 00:38:00,084 --> 00:38:03,087 なんだ みんなもいたのか おう こゆき ハハッ… 418 00:38:03,087 --> 00:38:06,087 (ほくろ)鬼若 こっちだ おう 419 00:38:09,093 --> 00:38:13,097 おお 太平 (太平)鬼若 420 00:38:13,097 --> 00:38:15,097 これを見ろ 421 00:38:19,103 --> 00:38:22,040 このお方は… 422 00:38:22,040 --> 00:38:26,044 (太平) 徳が大津街道で拾ってきたんだ 423 00:38:26,044 --> 00:38:30,048 (徳) 俺が獲物担いで帰ってくるとな 424 00:38:30,048 --> 00:38:33,051 向こうから 馬が1頭 駆けてくるんだ 425 00:38:33,051 --> 00:38:37,055 俺の目の前で止まって こいつが どさっと落っこちやがったのさ 426 00:38:37,055 --> 00:38:40,058 見ると 首に矢が刺さってるじゃねえか 427 00:38:40,058 --> 00:38:43,061 こいつは いけねえっていうんで 矢を首から引っこ抜くと➡ 428 00:38:43,061 --> 00:38:45,063 そんときは もう おだぶつよ 429 00:38:45,063 --> 00:38:48,066 昨日 1日中 平家の奴らが騒いでたから➡ 430 00:38:48,066 --> 00:38:51,069 多分 そいつらの 流れ矢に やられたんだと思うよ 431 00:38:51,069 --> 00:38:55,073 心当たりでもあるか? 鬼若 432 00:38:55,073 --> 00:39:01,073 こりゃ お公卿さんの中でも 相当 位の高いお方だぜ 433 00:39:18,096 --> 00:39:22,096 (ほくろ)どうじゃ? 鬼若 お前の捜している男か? 434 00:39:26,037 --> 00:39:28,037 (ため息) 435 00:39:36,047 --> 00:39:40,051 (ほくろ)鬼若 何をするぞ!? (徳)坊主のくせに やめろ 鬼若! 436 00:39:40,051 --> 00:39:44,055 ほくろ 頼む これを着てくれ 437 00:39:44,055 --> 00:39:48,059 こんなもの着て どうするんだ? 今 このお方に死なれては困るのだ 438 00:39:48,059 --> 00:39:53,064 頼む! 頼むから この人の 身代わりになってくれ 頼む! 439 00:39:53,064 --> 00:39:56,064 一体 このお方は誰なのじゃ? 440 00:39:58,069 --> 00:40:05,076 後白河院の第2皇子 高倉宮以仁王におわす 441 00:40:05,076 --> 00:40:08,079 (太平)なんじゃと!? 442 00:40:08,079 --> 00:40:15,086 おごり高ぶる平家に鉄鎚を下し 真っ当な世の中にするためには➡ 443 00:40:15,086 --> 00:40:20,091 今 このお方に死なれては困るんだ 444 00:40:20,091 --> 00:40:25,029 ほくろ! 頼むから この以仁王の 身代わりになってくれ 445 00:40:25,029 --> 00:40:28,032 そしたら 鬼若のためになるのか? 446 00:40:28,032 --> 00:40:32,036 無論だ 御曹司が旗揚げをするためにも➡ 447 00:40:32,036 --> 00:40:36,040 このお方の 平家追討の令旨が必要なんだ 448 00:40:36,040 --> 00:40:42,046 せっかく 平家討つべしとの機運が 高まっている今このときに➡ 449 00:40:42,046 --> 00:40:45,049 このお方に死なれては… 450 00:40:45,049 --> 00:40:47,051 しばらくは ほくろを身代わりとして➡ 451 00:40:47,051 --> 00:40:51,055 以仁王 健在なりと 諸国に触れて回れば➡ 452 00:40:51,055 --> 00:40:53,057 どんなにか 源氏の面々が奮い立とう 453 00:40:53,057 --> 00:40:57,061 面白い! 鬼若と一緒に旅ができるのか? 454 00:40:57,061 --> 00:40:59,063 力を貸してくれるか? 455 00:40:59,063 --> 00:41:01,065 やる! 身代わりでも 何でもやるぞ! おお! 456 00:41:01,065 --> 00:41:04,068 (徳)馬鹿言え ほくろ! 457 00:41:04,068 --> 00:41:07,071 お前 そんなことしたら 平家の奴らに なぶり殺しだぞ 458 00:41:07,071 --> 00:41:10,074 かまわん! (徳)俺は反対だ! 459 00:41:10,074 --> 00:41:13,077 お前をそんなとこに やるわけにいかねえ! 460 00:41:13,077 --> 00:41:16,080 親父 黙ってねえで何とか言ってくれよ 461 00:41:16,080 --> 00:41:21,085 徳 お前の気持ちは分かるが➡ 462 00:41:21,085 --> 00:41:25,089 ほくろは 鬼若がついてるから大丈夫じゃ 463 00:41:25,089 --> 00:41:27,091 大丈夫!? (太平)徳! 464 00:41:27,091 --> 00:41:32,096 ほくろに もしものことがあったら 播磨の群れは どうすんだ? 465 00:41:32,096 --> 00:41:34,098 俺 やめるぞ 466 00:41:34,098 --> 00:41:39,103 どうしても行くってんだったら 俺は 群れ 抜ける 467 00:41:39,103 --> 00:41:43,107 徳 いかんか? どうあっても 468 00:41:43,107 --> 00:41:46,110 当たり前だ! 469 00:41:46,110 --> 00:41:49,113 ふらっとやって来やがって 好き勝手なこと抜かしやがって 470 00:41:49,113 --> 00:41:51,115 てめえのために みんな迷惑してんだ 471 00:41:51,115 --> 00:41:54,115 少しは 人の迷惑 考えろ! 472 00:41:56,120 --> 00:42:01,120 いや… そうだろうな うん 473 00:42:10,134 --> 00:42:14,134 (読経) 474 00:42:22,080 --> 00:42:29,080 徳 勝手なことばっかり言って すまなかった 許してくれ 475 00:42:33,091 --> 00:42:36,094 鬼若! (徳)ほくろ! 476 00:42:36,094 --> 00:42:38,096 ほくろ! 477 00:42:38,096 --> 00:42:40,098 俺は やる! 478 00:42:40,098 --> 00:42:42,100 鬼若の力になれるんだったら 死んだっていい! 479 00:42:42,100 --> 00:42:44,100 馬鹿野郎! (殴る音) 480 00:42:47,105 --> 00:42:52,110 俺は… 俺は… 俺の好きなようにする! 481 00:42:52,110 --> 00:42:54,112 惚れた男のために 死ねるなら本望だ 482 00:42:54,112 --> 00:42:56,112 誰の指図も受けん! 483 00:43:06,124 --> 00:43:09,127 《どうする? これから》 484 00:43:09,127 --> 00:43:11,129 《以仁王が おらんとなると➡ 485 00:43:11,129 --> 00:43:17,135 令旨はニセ物だと 平家の奴らは触れ回るだろう》 486 00:43:17,135 --> 00:43:24,075 《諸国の源氏が一斉に決起せねば 御曹司の旗揚げも意味はない》 487 00:43:24,075 --> 00:43:29,075 《さて どうしたものか…》 488 00:43:33,084 --> 00:43:35,084 ≪(物音) 489 00:43:49,100 --> 00:43:55,106 (ほくろ) 鬼若 どうじゃ? 似合うか? 490 00:43:55,106 --> 00:43:58,106 ほくろ… 491 00:44:01,112 --> 00:44:05,112 鬼若 一緒に旅ができるな 492 00:44:08,119 --> 00:44:12,123 鬼若 俺も一緒だぞ 493 00:44:12,123 --> 00:44:14,125 徳… 494 00:44:14,125 --> 00:44:20,131 ♬~ 495 00:44:20,131 --> 00:44:22,131 すまん 496 00:44:26,070 --> 00:44:29,073 ≪(ほくろ)徳! 497 00:44:29,073 --> 00:44:33,077 さあ まいるぞ 遅れるな! 498 00:44:33,077 --> 00:44:44,088 ♬~ 499 00:44:44,088 --> 00:44:46,090 さあ 行くぞ (徳)はい 500 00:44:46,090 --> 00:45:00,104 ♬~ 501 00:45:00,104 --> 00:45:14,104 ♬~