1 00:01:22,275 --> 00:01:24,275 2 00:01:29,149 --> 00:01:49,169 ♬~ 3 00:01:49,169 --> 00:02:09,189 ♬~ 4 00:02:09,189 --> 00:02:29,142 ♬~ 5 00:02:29,142 --> 00:02:49,162 ♬~ 6 00:02:49,162 --> 00:03:09,182 ♬~ 7 00:03:09,182 --> 00:03:29,135 ♬~ 8 00:03:29,135 --> 00:03:49,155 ♬~ 9 00:03:49,155 --> 00:03:59,155 ♬~ 10 00:04:02,168 --> 00:04:05,171 (語り)<義仲は ついに堪忍袋の緒を切って➡ 11 00:04:05,171 --> 00:04:09,175 後白河法皇の住む法住寺殿を 攻撃した> 12 00:04:09,175 --> 00:04:12,178 <後白河院は かろうじて難を逃れたが➡ 13 00:04:12,178 --> 00:04:19,185 院の皇子 円恵法親王など 600名余りが首をはねられた> 14 00:04:19,185 --> 00:04:25,185 <これが 史上 悪名高き 「義仲の法住寺焼き討ち」である> 15 00:04:27,126 --> 00:04:31,130 <一方 義経は 頼朝の命を受けて➡ 16 00:04:31,130 --> 00:04:36,135 既に 京を目前にした琵琶湖畔に 陣を進めていた> 17 00:04:36,135 --> 00:04:42,135 <都から帰った弁慶は 早速 義仲の所業を報告した> 18 00:04:44,143 --> 00:04:48,147 (義経)そこまで 後白河院を恨んでいようとは… 19 00:04:48,147 --> 00:04:51,150 (伊勢)武蔵坊 して 院は いずこにおわすのかのぅ? 20 00:04:51,150 --> 00:04:54,150 (弁慶)それは分からん 21 00:04:56,155 --> 00:05:01,160 (常陸坊)木曽どのの所業 入道相国を上回っております 22 00:05:01,160 --> 00:05:07,166 御曹司 討たねばなりません 木曽どのを討たねば 23 00:05:07,166 --> 00:05:16,175 ♬~ 24 00:05:16,175 --> 00:05:24,117 わしは木曽どのを 鏡に映る我が姿と思うていた 25 00:05:24,117 --> 00:05:31,124 以仁王の令旨を信じ ただひたすら平家追討を願って 26 00:05:31,124 --> 00:05:37,130 ♬~ 27 00:05:37,130 --> 00:05:41,134 弁慶 常陸坊 28 00:05:41,134 --> 00:05:45,138 余は どうあっても 木曽どのを討たねばならぬのか? 29 00:05:45,138 --> 00:05:48,141 御曹司 30 00:05:48,141 --> 00:05:52,145 木曽どのには やがては後白河院を奉じ➡ 31 00:05:52,145 --> 00:05:55,148 北陸道へ落ち延びられるは必定 32 00:05:55,148 --> 00:06:01,154 これは 何としてでも 食い止めねばなりません 33 00:06:01,154 --> 00:06:06,154 何か妙案がござりましょうや? 御曹司 34 00:06:08,161 --> 00:06:10,163 新宮の叔父御が 確か➡ 35 00:06:10,163 --> 00:06:14,167 河内の石川城に 籠もったままじゃと申したのぅ? 36 00:06:14,167 --> 00:06:17,170 御意 あのお方も もはや➡ 37 00:06:17,170 --> 00:06:22,170 木曽どのと共に戦う気は 全くございませんな 38 00:06:24,110 --> 00:06:28,114 ならば 叔父上に 謀反を起こしてもらおうか 39 00:06:28,114 --> 00:06:31,117 新宮十郎行家どのに謀反を? 40 00:06:31,117 --> 00:06:33,119 ありゃ駄目だ 見てくれはいいが➡ 41 00:06:33,119 --> 00:06:36,122 ああ戦が下手では 大した役に立ちませぬぞ 42 00:06:36,122 --> 00:06:39,125 いや 戦わなくてもよいのだ 43 00:06:39,125 --> 00:06:43,129 (継信) しかし それでは謀反になりませぬ 44 00:06:43,129 --> 00:06:49,135 行家どの謀反とあれば 木曽どのも見過ごしにはできまい 45 00:06:49,135 --> 00:06:52,138 木曽の兵をできるだけ分散する 46 00:06:52,138 --> 00:06:57,143 そこを我らが一気に攻め上って 後白河院をお守り申し上げる 47 00:06:57,143 --> 00:07:00,146 (どよめき) 48 00:07:00,146 --> 00:07:04,150 では それがし 早速 都へ取って返し➡ 49 00:07:04,150 --> 00:07:09,155 行家どの謀反の噂を 広めてまいりましょう 50 00:07:09,155 --> 00:07:14,155 うん 頼んだぞ 弁慶 心得ました 51 00:07:23,102 --> 00:07:25,104 (義仲)おのれ 行家め! 52 00:07:25,104 --> 00:07:27,106 今更 どの面下げて この俺に謀反など 53 00:07:27,106 --> 00:07:29,108 我が子 義高を 鎌倉に差し出してまで➡ 54 00:07:29,108 --> 00:07:31,110 かばってやったのに あの腐れ外道めが! 55 00:07:31,110 --> 00:07:34,113 (兼光)殿! ここは一刻も早よう 後白河院を捜し出して 木曽へ! 56 00:07:34,113 --> 00:07:37,116 (行親) 兼光どのの申されるとおりじゃ 57 00:07:37,116 --> 00:07:41,120 かように軍勢を挙げて 今 鎌倉勢に都をつかれては… 58 00:07:41,120 --> 00:07:43,122 (義仲)フフッ… 案ずるな 59 00:07:43,122 --> 00:07:47,126 鎌倉の軍勢など 誰ひとりとして都には寄せつけぬ 60 00:07:47,126 --> 00:07:53,132 しかし 万が一ということも (義仲)俺は絶対に負けん! 61 00:07:53,132 --> 00:07:58,137 たとえ 平家と手を結ぼうとも 鎌倉には負けん 62 00:07:58,137 --> 00:08:01,140 (兼光)へ… 63 00:08:01,140 --> 00:08:05,144 まさか 殿は… 平家と! 64 00:08:05,144 --> 00:08:08,147 と… 殿! 65 00:08:08,147 --> 00:08:11,150 殿は平家と手を組むおつもりか!? 66 00:08:11,150 --> 00:08:14,153 それでは何のための戦か 殿! 67 00:08:14,153 --> 00:08:16,155 フフフフッ… 68 00:08:16,155 --> 00:08:21,160 地獄の閻魔大王とでも 手を結んでやるわな 69 00:08:21,160 --> 00:08:24,096 頼朝ごときに負けてなるか! 70 00:08:24,096 --> 00:08:28,096 舎利になってでも 奴にだけは負けぬ! 71 00:08:33,105 --> 00:08:35,107 (宗盛)馬鹿を申せ! 72 00:08:35,107 --> 00:08:40,112 (宗盛)そのような男の申し出でに 今更 おめおめと応じられるか 73 00:08:40,112 --> 00:08:46,118 (知盛)ハァ… 兄上は わしが 本気で義仲と手を結ぶとお思いか 74 00:08:46,118 --> 00:08:49,121 なれば 何のためじゃ? 75 00:08:49,121 --> 00:08:55,127 真の我が敵は 鎌倉の頼朝と義経じゃ 76 00:08:55,127 --> 00:09:00,132 木曽の山猿は 後白河院に 翻弄されて 馬鹿踊りを踊っている 77 00:09:00,132 --> 00:09:05,137 ならば これを利用せぬ手はあるまい 78 00:09:05,137 --> 00:09:10,142 見せかけの和睦と申すか? 79 00:09:10,142 --> 00:09:17,149 今 我らが 無傷で都へ戻るには これしかない 80 00:09:17,149 --> 00:09:20,152 しばらくは手を組むと見せて じっくり力を蓄え➡ 81 00:09:20,152 --> 00:09:24,090 そのうち 折を見て 必ずや我らが… 82 00:09:24,090 --> 00:09:26,090 危険じゃ! 83 00:09:28,094 --> 00:09:30,096 あまりに危険じゃ それは 84 00:09:30,096 --> 00:09:33,099 これが もし 頼朝の策略としたら何とする? 85 00:09:33,099 --> 00:09:37,099 平家は一気に滅亡じゃぞ (知盛)勇気を持て 兄上! 86 00:09:39,105 --> 00:09:42,108 平家の総大将は御身ぞ 87 00:09:42,108 --> 00:09:45,111 我らには安徳帝がおわす 88 00:09:45,111 --> 00:09:49,115 帝さえ 我が手にあれば どこに行こうと平氏の天下じゃ! 89 00:09:49,115 --> 00:09:51,117 昔の夢は捨てろ 兄上! 90 00:09:51,117 --> 00:09:55,121 3歳の帝を擁したところで 所詮 一度沈んだ日は取り戻せん 91 00:09:55,121 --> 00:10:00,126 力じゃ 力で天下を 奪い返すしかないのじゃ 兄上 92 00:10:00,126 --> 00:10:04,130 くどい くどい! わしには そのような気はないぞ 93 00:10:04,130 --> 00:10:06,130 (知盛)兄上! 94 00:10:08,134 --> 00:10:10,136 (資盛の ため息) 95 00:10:10,136 --> 00:10:27,086 ♬~ 96 00:10:27,086 --> 00:10:31,090 (右京大夫)いかがなされました? 97 00:10:31,090 --> 00:10:34,093 (資盛)えっ? 98 00:10:34,093 --> 00:10:38,097 先ほどから 難しゅうお顔ばかり 99 00:10:38,097 --> 00:10:41,100 気がかりなことでも ござりまするか? 100 00:10:41,100 --> 00:10:43,100 いや 101 00:10:46,105 --> 00:10:53,105 女房どもの噂では 木曽どのが和睦を求めてきたとか 102 00:10:56,115 --> 00:10:58,115 そのことよ 103 00:11:00,119 --> 00:11:05,124 叔父上は この際 和議の申し出でを受けて➡ 104 00:11:05,124 --> 00:11:09,128 都へ戻るべきだと 強く主張されてのぅ 105 00:11:09,128 --> 00:11:12,128 知盛さまが そのような… 106 00:11:17,136 --> 00:11:20,139 聞いているうち… 107 00:11:20,139 --> 00:11:25,144 わしにも 叔父上のお考えが 正しいような気がしてきた 108 00:11:25,144 --> 00:11:31,144 和議を結ぶは 確かに 危険な賭けには違いないが… 109 00:11:33,152 --> 00:11:40,152 今の平家で 誠の武人は叔父上しかおらぬと 110 00:11:45,164 --> 00:11:51,170 それに引き換え このわしは ただ目先の感情にとらわれて➡ 111 00:11:51,170 --> 00:11:54,173 うろうろしているばかりじゃ 112 00:11:54,173 --> 00:11:58,177 何をそのようにお悩みなされます 113 00:11:58,177 --> 00:12:03,177 資盛さまとて 立派な武士 (資盛)違う 114 00:12:05,184 --> 00:12:11,190 いつまでたっても わしは子供よ 自分で自分が不甲斐ない 115 00:12:11,190 --> 00:12:17,196 でも 資盛さまと知盛さまとでは お年も違いまするし 116 00:12:17,196 --> 00:12:19,196 それ 見よ 117 00:12:21,200 --> 00:12:25,200 右京どのは わしを子供と見ているのじゃ 118 00:12:28,140 --> 00:12:30,140 それが証拠に… 119 00:12:33,145 --> 00:12:36,145 いまだ 肌を許してはくれぬ 120 00:12:38,150 --> 00:12:42,150 右京どのの心の中に 叔父上が おわすからじゃ 121 00:12:45,157 --> 00:12:49,161 わしは叔父上に追いつきたい 122 00:12:49,161 --> 00:12:56,168 早よう追いついて そなたの心から 叔父上の影を拭い去りたい 123 00:12:56,168 --> 00:13:01,173 ♬~ 124 00:13:01,173 --> 00:13:03,175 資盛さま 125 00:13:03,175 --> 00:13:16,175 ♬~ 126 00:13:18,190 --> 00:13:21,193 <明けて 元暦元年 正月> 127 00:13:21,193 --> 00:13:25,131 <義経は 僅か20騎の手勢を引き連れて➡ 128 00:13:25,131 --> 00:13:27,133 ひそかに都に潜入した> 129 00:13:27,133 --> 00:13:29,133 ≪(鳥の鳴き声) 130 00:13:34,140 --> 00:13:39,140 (鳥の鳴き真似) 131 00:13:49,155 --> 00:13:52,158 ほくろ 後白河院の御座所は分かったか? 132 00:13:52,158 --> 00:13:57,163 (ほくろ)うん 徳 お前が言え (徳)お前が言え お前の手柄だ 133 00:13:57,163 --> 00:14:01,167 いや なにね こいつ 柄にもなく俺を立てようと思って 134 00:14:01,167 --> 00:14:03,169 いいとこあんだ これ ハハハハッ… 135 00:14:03,169 --> 00:14:07,169 のろけてる場合か 早く御曹司に申し上げろ 136 00:14:09,175 --> 00:14:11,177 (ほくろ)五条は東洞院に➡ 137 00:14:11,177 --> 00:14:15,181 高貴な身分のお方が 隠れてるのは確かにござります 138 00:14:15,181 --> 00:14:18,184 そのほうら 確かに その目で見たのじゃな? 139 00:14:18,184 --> 00:14:21,187 あいにく 一緒に飯を食ったこと ねえから 顔は分からねえが➡ 140 00:14:21,187 --> 00:14:24,123 ちょっとや そっとの 身分じゃねえことは確かでさぁ 141 00:14:24,123 --> 00:14:26,125 何しろ 公卿どもが➡ 142 00:14:26,125 --> 00:14:29,128 入れ代わり立ち代わり ご機嫌伺いに来るほどだから 143 00:14:29,128 --> 00:14:31,130 (ほくろ)そのお方の横に いつも はべっているのは➡ 144 00:14:31,130 --> 00:14:33,130 大膳大夫と呼ばれていたよ 145 00:14:35,134 --> 00:14:38,137 御曹司 後白河院に相違ござらん 146 00:14:38,137 --> 00:14:44,143 そのお方は 院の側近のひとり 大膳大夫成忠卿でございましょう 147 00:14:44,143 --> 00:14:49,148 よし ならば 一気に駆けつけるか はっ! 148 00:14:49,148 --> 00:14:52,151 徳 おぬしらは 木曽どのを見張ってくれ 149 00:14:52,151 --> 00:14:54,151 (徳)心得た 行こう 150 00:14:56,155 --> 00:15:01,160 いずれも これから先は口を利くな 151 00:15:01,160 --> 00:15:06,165 木曽勢の真っただ中を 五条の東洞院まで駆け抜ける 152 00:15:06,165 --> 00:15:10,169 よいか!? (伊勢)おう… 153 00:15:10,169 --> 00:15:12,169 しーっ! 154 00:15:14,173 --> 00:15:19,178 御曹司 うむ! 155 00:15:19,178 --> 00:15:37,129 ♬~ 156 00:15:37,129 --> 00:15:41,129 ハアッ! (常陸坊)ハアーッ! 157 00:15:43,135 --> 00:15:45,135 ヤーッ! 158 00:15:49,141 --> 00:15:51,143 ハアッ! 159 00:15:51,143 --> 00:15:56,148 ♬~ 160 00:15:56,148 --> 00:15:58,150 風のようにじゃと? たわけが! 161 00:15:58,150 --> 00:16:00,152 ねずみ1匹通すなと 申しておいたに! 162 00:16:00,152 --> 00:16:02,154 (伝令) 何ぶん あっという間の出来事にて 163 00:16:02,154 --> 00:16:04,156 (兼光) いずこの手勢か分からんのか!? 164 00:16:04,156 --> 00:16:08,160 確かめようもござりませなんだが 先頭に法師が (兼光)法師が? 165 00:16:08,160 --> 00:16:11,163 (伝令)いつぞや 信濃の陣中にて 見かけた法師ではなかったかと 166 00:16:11,163 --> 00:16:15,167 武蔵坊か 武蔵坊弁慶だったと 申すか (伝令)はっ! 167 00:16:15,167 --> 00:16:18,170 殿! その法師が武蔵坊だとすると… 168 00:16:18,170 --> 00:16:20,172 来たな 九郎 169 00:16:20,172 --> 00:16:23,108 (兼光)して その一隊は いずこへ向かったぞ? 170 00:16:23,108 --> 00:16:28,113 五条東洞院の方角へ (義仲)五条東洞院? 171 00:16:28,113 --> 00:16:38,123 ♬~ 172 00:16:38,123 --> 00:16:40,125 <それは 後白河院を➡ 173 00:16:40,125 --> 00:16:46,131 木曽へお移し申し上げるための 牛車に違いなかった> 174 00:16:46,131 --> 00:16:51,136 おのれ 九郎 出し抜きおったな 175 00:16:51,136 --> 00:16:54,139 (門をたたく音) (伊勢)開門 開門! 176 00:16:54,139 --> 00:16:58,139 一刻を争う場合でござる どなたか開門を! 177 00:17:03,148 --> 00:17:07,152 (成忠)何者じゃ? 何者じゃ? そのほうらは 178 00:17:07,152 --> 00:17:10,155 (義経)これは 鎌倉の右兵衛佐 179 00:17:10,155 --> 00:17:13,158 頼朝の代官 九郎義経にて候 180 00:17:13,158 --> 00:17:15,160 ただいま 木曽勢を押し破り➡ 181 00:17:15,160 --> 00:17:18,163 御所を守護せんがため はせ参じて候 182 00:17:18,163 --> 00:17:21,166 とくとく 御門を開かせたまえ 183 00:17:21,166 --> 00:17:27,106 し… しばらく しばらく控えられよ 184 00:17:27,106 --> 00:17:30,109 どうやら 無事に御所へ入れそうじゃな 185 00:17:30,109 --> 00:17:33,109 よろしゅうござりましたな 186 00:17:39,118 --> 00:17:41,120 ええい ぐずぐずするな! 187 00:17:41,120 --> 00:17:45,124 一院を九郎に奪われては 我らの運も これまでぞ 急げ! 188 00:17:45,124 --> 00:17:47,126 (伝令)申し上げます! 189 00:17:47,126 --> 00:17:50,129 ただいま 宇治川よりの知らせによれば➡ 190 00:17:50,129 --> 00:17:52,131 味方は総崩れ 191 00:17:52,131 --> 00:17:56,135 根井行親どの 討ち死にとの由にござりまするぞ 192 00:17:56,135 --> 00:18:00,139 なに? 行親が死んだと? 193 00:18:00,139 --> 00:18:04,143 ≪(伝令)申し上げまーす! 194 00:18:04,143 --> 00:18:06,145 (伝令)今井兼平どのから殿へ! 195 00:18:06,145 --> 00:18:08,147 兼平が何とじゃ? (伝令)瀬田の守りも あと一刻 196 00:18:08,147 --> 00:18:12,151 殿には早や 都を落ち延び候えと! 197 00:18:12,151 --> 00:18:14,153 (巴御前)次郎どの 198 00:18:14,153 --> 00:18:17,156 もはや 後白河院に こだわってる時ではない 199 00:18:17,156 --> 00:18:19,158 ひとまず 都を離れよう 200 00:18:19,158 --> 00:18:23,095 俺は都を離れん 絶対に都を離れんぞ 201 00:18:23,095 --> 00:18:25,097 次郎どの! 202 00:18:25,097 --> 00:18:29,101 九郎と刺し違えて死んでやる (巴御前)殿! 203 00:18:29,101 --> 00:18:32,104 殿! 204 00:18:32,104 --> 00:18:34,106 殿… 殿 殿! 205 00:18:34,106 --> 00:18:39,111 殿 殿 殿! 206 00:18:39,111 --> 00:18:58,130 ♬~ 207 00:18:58,130 --> 00:19:04,136 大天狗 義仲の恨みを思い知れ! 208 00:19:04,136 --> 00:19:17,149 ♬~ 209 00:19:17,149 --> 00:19:25,090 <鎌倉方の快進撃の前に 義仲は ついに都を去った> 210 00:19:25,090 --> 00:19:31,096 <征夷大将軍の宣旨を受けてから 僅か10日後のことである> 211 00:19:31,096 --> 00:19:33,098 <昨日までの旭日は➡ 212 00:19:33,098 --> 00:19:39,098 今 つるべ落としの落日となって 都を落ちていく> 213 00:19:44,109 --> 00:19:48,113 <義仲に代わって 都入りした義経 弁慶一行に➡ 214 00:19:48,113 --> 00:19:51,116 京の人々は沸き返った> 215 00:19:51,116 --> 00:19:56,121 <それまで 義仲軍の乱暴狼藉に 苦しんでいた都にとっては➡ 216 00:19:56,121 --> 00:20:00,121 正に地獄に仏であった> 217 00:20:03,128 --> 00:20:07,132 これは どうじゃ? (徳)うん 似合う 何着てもいいな 218 00:20:07,132 --> 00:20:10,135 似合うか? こいつ! (徳)フフフッ… 219 00:20:10,135 --> 00:20:13,138 あっ… 鬼若! 220 00:20:13,138 --> 00:20:15,140 どうじゃ? 今夜辺りから住めそうか? 221 00:20:15,140 --> 00:20:17,142 (ほくろ)うん 木曽の連中も➡ 222 00:20:17,142 --> 00:20:19,144 よほど 慌てて出ていったと見えて➡ 223 00:20:19,144 --> 00:20:22,080 相当 荒れてはいるが なんとかのぅ 224 00:20:22,080 --> 00:20:24,082 朝日将軍 木曽義仲が 住んでいたお屋敷だ 225 00:20:24,082 --> 00:20:28,086 結構なお住まいですよ (伊勢)いやいや これはよい 226 00:20:28,086 --> 00:20:32,090 征夷大将軍 木曽どのに代わって 都を預かるんでござるからな 227 00:20:32,090 --> 00:20:34,092 このぐらいの屋敷でなければ のう? ご一同 228 00:20:34,092 --> 00:20:39,097 (継信)三郎 広すぎて迷うでないぞ (伊勢)心配するな 229 00:20:39,097 --> 00:20:42,100 わしが生まれた屋敷より まあ ちと広いくらいじゃのぅ 230 00:20:42,100 --> 00:20:45,103 (継信)何を申す (為春)よし! 今宵は酒宴じゃ 231 00:20:45,103 --> 00:20:47,105 (一同)おう! 232 00:20:47,105 --> 00:20:49,107 ≪(継信)それにしても広いのぅ ≪(伊勢)広いとこは任せろ 233 00:20:49,107 --> 00:20:52,110 ≪(継信)これこれ 三郎 234 00:20:52,110 --> 00:20:58,110 ≪(足音) 235 00:21:02,120 --> 00:21:07,120 御曹司 (義経)無残よのぅ 236 00:21:17,135 --> 00:21:20,138 弁慶 はっ… 237 00:21:20,138 --> 00:21:25,143 そなた 木曽どのを追ってくれぬか? 238 00:21:25,143 --> 00:21:31,143 今ごろは 蒲の冠者の 軍勢に追われて難渋していよう 239 00:21:33,151 --> 00:21:36,154 助けよと仰せあるか? 240 00:21:36,154 --> 00:21:44,162 ♬~ 241 00:21:44,162 --> 00:21:47,165 短い間だったとは申せ➡ 242 00:21:47,165 --> 00:21:52,165 征夷大将軍にまで 上り詰めた源氏の武将 243 00:21:56,174 --> 00:22:00,178 そなたに 行く末を見届けてほしいのじゃ 244 00:22:00,178 --> 00:22:06,184 ♬~ 245 00:22:06,184 --> 00:22:08,186 心得ました 246 00:22:08,186 --> 00:22:28,140 ♬~ 247 00:22:28,140 --> 00:22:43,140 ♬~ 248 00:22:45,157 --> 00:22:49,161 (義仲)よ~し アア… 249 00:22:49,161 --> 00:22:52,161 ここらで少し休もうぜ 250 00:23:02,174 --> 00:23:07,179 アア… ハハハハッ… 251 00:23:07,179 --> 00:23:10,182 重いのぅ 252 00:23:10,182 --> 00:23:16,188 負け戦にて 初めて知る鎧の重さか 253 00:23:16,188 --> 00:23:21,188 ハハハハッ… ハァ… 254 00:23:24,129 --> 00:23:28,133 疲れたであろう 255 00:23:28,133 --> 00:23:32,133 いえ いささかも 256 00:23:35,140 --> 00:23:40,140 お前とも… ここらで別れよう 257 00:23:42,147 --> 00:23:45,150 別れる? 258 00:23:45,150 --> 00:23:49,154 何と仰せられる 259 00:23:49,154 --> 00:23:54,159 一時は 朝日将軍とまで うたわれた この俺が➡ 260 00:23:54,159 --> 00:24:00,165 女連れで逃げまどい あげくに 女に戦わせて➡ 261 00:24:00,165 --> 00:24:05,170 道連れに討ち死にしたと 伝えられるは 末代までの恥辱じゃ 262 00:24:05,170 --> 00:24:10,175 わしが そばにおっては 恥だというのか? 263 00:24:10,175 --> 00:24:18,183 (義仲)いくら男勝りといえど そなたは女子じゃ 264 00:24:18,183 --> 00:24:21,186 今になって 何をそのように! 265 00:24:21,186 --> 00:24:24,186 なぜ 生きることを考えようとはせぬ! 266 00:24:26,124 --> 00:24:32,130 我らの運も これまでぜ 267 00:24:32,130 --> 00:24:36,134 諦めるのは まだ早い 268 00:24:36,134 --> 00:24:41,139 木曽にたどりつけば なんとかなるはずじゃ 269 00:24:41,139 --> 00:24:43,141 嫌じゃ! わしは嫌じゃ! 270 00:24:43,141 --> 00:24:46,144 こんな所で 次郎どのと別れてなろうものか! 271 00:24:46,144 --> 00:24:48,144 見苦しいぞ 巴 272 00:24:50,148 --> 00:24:55,153 次郎どのが死ぬのなら わしも死ぬ! 273 00:24:55,153 --> 00:24:58,156 死に神に 魅入られたような次郎どのを➡ 274 00:24:58,156 --> 00:25:01,156 放ってなどおけるものか! 275 00:25:04,162 --> 00:25:10,162 俺は… お前に生きてほしいのぜ 276 00:25:13,171 --> 00:25:16,174 次郎どの 277 00:25:16,174 --> 00:25:19,177 どこまでも生き延びて➡ 278 00:25:19,177 --> 00:25:24,115 俺が果たせなかった源氏の世が どうなるか 見届けてほしいのだ 279 00:25:24,115 --> 00:25:27,118 嫌じゃ! 280 00:25:27,118 --> 00:25:31,122 次郎どのと別れるくらいなら ここで死ぬ! 281 00:25:31,122 --> 00:25:36,122 よいか? 鎌倉には義高もおる 282 00:25:38,129 --> 00:25:47,138 我ら2人が… 我ら2人が死んでは 義高が哀れずらが 283 00:25:47,138 --> 00:25:53,144 せめて お前だけでも生き延びて➡ 284 00:25:53,144 --> 00:25:58,149 義高の行く末を 見守ってほしいのぜ 285 00:25:58,149 --> 00:26:03,154 分かってくれぬか 巴 286 00:26:03,154 --> 00:26:06,154 次郎どの 287 00:26:08,159 --> 00:26:11,162 心配するな 288 00:26:11,162 --> 00:26:17,168 必ず… 必ず 木曽まで落ち延びてみせる 289 00:26:17,168 --> 00:26:21,172 これより 瀬田の辺りへ行き➡ 290 00:26:21,172 --> 00:26:25,110 お前の兄者を捜し出して 木曽へ向かう 291 00:26:25,110 --> 00:26:32,110 たとえ… たとえ這いずってでも 木曽に たどりついてみせる 292 00:26:36,121 --> 00:26:39,121 きっとじゃのぅ? 293 00:26:42,127 --> 00:26:45,127 きっとじゃのぅ? 294 00:26:49,134 --> 00:26:56,141 無事に2人で木曽へ帰ったら… 295 00:26:56,141 --> 00:26:59,141 また楽しく暮らそうず 296 00:27:17,162 --> 00:27:19,162 分かった 297 00:27:21,166 --> 00:27:25,166 ならば ここで別れよう 298 00:27:27,105 --> 00:27:29,105 巴… 299 00:27:34,112 --> 00:27:40,118 (義仲) ならば行け 鎌倉勢に見つかる前に 300 00:27:40,118 --> 00:27:46,118 いや わしが次郎どのを見送る 301 00:27:49,127 --> 00:27:51,127 そうか 302 00:27:53,131 --> 00:27:56,131 ならば 先に行く 303 00:27:58,136 --> 00:28:01,136 (義仲)出立いたすぞ! 304 00:28:03,141 --> 00:28:09,147 ♬~ 305 00:28:09,147 --> 00:28:11,149 次郎どの… 306 00:28:11,149 --> 00:28:17,155 どうした? 笑え 笑わぬか 307 00:28:17,155 --> 00:28:21,159 俺を励ましたお前が 泣きっ面で見送るのか? 308 00:28:21,159 --> 00:28:23,159 笑ってくれ 309 00:28:25,096 --> 00:28:29,100 笑いまする… 310 00:28:29,100 --> 00:28:33,104 笑いまする 311 00:28:33,104 --> 00:28:39,110 うん 巴の笑顔は三国一じゃ 312 00:28:39,110 --> 00:28:41,112 さらば 313 00:28:41,112 --> 00:29:00,131 ♬~ 314 00:29:00,131 --> 00:29:02,131 次郎どの 315 00:29:06,137 --> 00:29:08,139 死ぬなよ 316 00:29:08,139 --> 00:29:14,139 ♬~ 317 00:29:16,147 --> 00:29:21,152 <義仲を追って 弁慶が 琵琶湖畔に駆けつけたのは➡ 318 00:29:21,152 --> 00:29:25,090 それから一刻後であった ところが…> 319 00:29:25,090 --> 00:29:29,094 (討っ手)巴どの 覚悟! (巴御前)まいれ! 320 00:29:29,094 --> 00:29:31,094 (巴御前)エイッ! (討っ手)ハアッ! 321 00:29:33,098 --> 00:29:35,098 (巴御前)ヤーッ! 322 00:29:37,102 --> 00:29:39,102 (刺す音) (討っ手)ウワーッ! 323 00:29:42,107 --> 00:29:45,110 巴どの ご無事か? 来たな 弁慶 324 00:29:45,110 --> 00:29:48,113 今度は そなたが相手じゃ かかってまいれ! 325 00:29:48,113 --> 00:29:50,115 早まりたもうな 巴どの 326 00:29:50,115 --> 00:29:52,117 次郎どのを 討ち取りに来たのであろう 327 00:29:52,117 --> 00:29:56,117 問答無用 勝負じゃ! 328 00:30:01,126 --> 00:30:03,126 ウウッ! 329 00:30:06,131 --> 00:30:08,131 ンンッ! 330 00:30:17,142 --> 00:30:22,142 早よう首を斬れ 弁慶! ハァハァ… 331 00:30:24,082 --> 00:30:27,085 ハァ… 332 00:30:27,085 --> 00:30:30,088 わしは命を惜しんだりはせぬ 333 00:30:30,088 --> 00:30:36,094 次郎どのと ひとり離れ この世に生きて 何の甲斐あろう 334 00:30:36,094 --> 00:30:41,094 巴の首を九郎どのに見せて 手柄にするがよい 335 00:30:49,107 --> 00:30:56,114 木曽どのも そなたを いとしい女子と思えばこそ➡ 336 00:30:56,114 --> 00:31:00,118 別れられたに相違ない 337 00:31:00,118 --> 00:31:05,123 そのほうも わしを女子と侮るか! 338 00:31:05,123 --> 00:31:10,128 木曽どのとは いつ どこで別れられました? 339 00:31:10,128 --> 00:31:13,131 忘れた 340 00:31:13,131 --> 00:31:15,131 巴どの! 341 00:31:17,135 --> 00:31:21,139 木曽どの もし血路を開き 北へ落ち延びなば➡ 342 00:31:21,139 --> 00:31:26,144 再び相まみえるときも ござりましょう! 343 00:31:26,144 --> 00:31:33,144 そなた… わしに どうせよと申すのじゃ? 344 00:31:37,155 --> 00:31:40,158 落ち延びられませ 345 00:31:40,158 --> 00:31:43,158 落ちよとな? 346 00:31:45,163 --> 00:31:48,166 そなたは我らを 討ちに来たのではないのか? 347 00:31:48,166 --> 00:31:52,170 ここは人目につく さあ こちらへ 348 00:31:52,170 --> 00:31:57,170 さあ 早よう こちらへ 早よう 349 00:32:06,184 --> 00:32:09,187 ここなれば 追っ手の目も届きますまい 350 00:32:09,187 --> 00:32:13,187 巴どの まず まず落ち着かれよ 351 00:32:16,194 --> 00:32:20,198 ここにおれば 少しは 寒さも しのげましょう 352 00:32:20,198 --> 00:32:25,136 それがしは 旅に入り用な物を 手に入れてまいりまする 353 00:32:25,136 --> 00:32:29,140 いやぁ せわしや せわしや 354 00:32:29,140 --> 00:32:31,142 これから 巴どのには➡ 355 00:32:31,142 --> 00:32:34,145 木曽まで落ちていただかねば なりませぬからな 356 00:32:34,145 --> 00:32:39,145 しかし 木曽へ向かう道は ことごとく… 357 00:32:42,153 --> 00:32:45,153 南へお逃げなされ 358 00:32:48,159 --> 00:32:51,162 南? さよう 359 00:32:51,162 --> 00:32:56,167 北の固めは さだめし厳しかろうと存じまする 360 00:32:56,167 --> 00:32:59,170 したが 木曽へ向かうに南へ行くとは➡ 361 00:32:59,170 --> 00:33:02,173 誰も思わんでございましょう 362 00:33:02,173 --> 00:33:05,176 よろしいか? よ~くお聞きなされ 363 00:33:05,176 --> 00:33:09,180 いったん南へ下がって 宇治 田原郷へ出➡ 364 00:33:09,180 --> 00:33:16,187 それから 和束の里へ入れば 湯船 岩船に入りましょう 365 00:33:16,187 --> 00:33:21,192 しかるのち 日を重ねて 近江より信濃へ入れば➡ 366 00:33:21,192 --> 00:33:24,192 追っ手の網も届きますまい 367 00:33:26,130 --> 00:33:28,132 しかし… 368 00:33:28,132 --> 00:33:33,137 巴どの 木曽どののことが 心がかりでござりまする 369 00:33:33,137 --> 00:33:36,140 木曽どのは どちらへ向かわれましたか? 370 00:33:36,140 --> 00:33:38,140 教えてくだされ 371 00:33:42,146 --> 00:33:45,149 決して 悪いようには いたさん 372 00:33:45,149 --> 00:33:49,149 どちらへ向かわれたか 教えてくだされ 373 00:34:01,165 --> 00:34:04,168 瀬田へ 374 00:34:04,168 --> 00:34:06,168 瀬田? 375 00:34:09,173 --> 00:34:13,177 巴どの それがしが帰るまで➡ 376 00:34:13,177 --> 00:34:17,181 決して ここを動いてはなりませんぞ 377 00:34:17,181 --> 00:34:19,181 よろしいな? 378 00:34:21,185 --> 00:34:27,185 弁慶 次郎どのを… 379 00:34:30,128 --> 00:34:32,128 頼む 380 00:34:35,133 --> 00:34:37,133 御免 381 00:34:53,151 --> 00:34:55,153 <そのころ 木曽義仲は➡ 382 00:34:55,153 --> 00:34:59,157 もはや これまでと 手勢の者たちを遠ざけ➡ 383 00:34:59,157 --> 00:35:05,157 ただ1騎 粟津の辺りを さまよっていた> 384 00:35:08,166 --> 00:35:11,166 ハァ… 385 00:35:14,172 --> 00:35:17,172 ハァ… 386 00:35:20,178 --> 00:35:24,178 ハァ… 387 00:35:26,117 --> 00:35:29,117 ハァ… 388 00:35:34,125 --> 00:35:36,125 (刺さる音) 389 00:35:53,144 --> 00:35:59,150 <木曽義仲 享年31歳> 390 00:35:59,150 --> 00:36:03,154 <朝日将軍の最期にしては ふさわしからぬ➡ 391 00:36:03,154 --> 00:36:06,157 いや 義仲の最期には➡ 392 00:36:06,157 --> 00:36:10,157 正に ふさわしい死にざまで あったのかもしれない> 393 00:36:18,169 --> 00:36:22,106 ≪(足音) 394 00:36:22,106 --> 00:36:24,106 弁慶か? 395 00:36:26,110 --> 00:36:28,112 着替えを 手に入れてまいりましたぞ 396 00:36:28,112 --> 00:36:31,115 それがしが選びましたゆえ お気にも召しますまいが➡ 397 00:36:31,115 --> 00:36:36,120 ご辛抱くだされ さあ お着替えくだされ 398 00:36:36,120 --> 00:36:39,120 どうであった? 都の様子は 399 00:36:43,127 --> 00:36:46,130 ンン… 400 00:36:46,130 --> 00:36:50,134 合戦は終わり申した 401 00:36:50,134 --> 00:36:52,134 次郎どのは? 402 00:36:58,142 --> 00:37:02,142 どうしたのじゃ? 弁慶 次郎どのは? 403 00:37:05,149 --> 00:37:11,149 粟津にて 範頼軍の手勢に追われ… 404 00:37:13,157 --> 00:37:16,157 あえないご最期… 405 00:37:22,099 --> 00:37:25,099 次郎どのが… 406 00:37:28,105 --> 00:37:30,105 死んだ 407 00:37:43,120 --> 00:37:46,123 邪魔するな! 巴どの! 408 00:37:46,123 --> 00:37:48,123 アアッ! 409 00:37:50,127 --> 00:37:52,129 アアッ! 410 00:37:52,129 --> 00:37:58,135 死なせてくれ! 巴どの! 411 00:37:58,135 --> 00:38:02,139 死なせてくれ! 412 00:38:02,139 --> 00:38:04,139 巴どの… アッ! 413 00:38:07,144 --> 00:38:09,144 ンンッ! 414 00:38:11,148 --> 00:38:14,148 殺してくれ 弁慶 415 00:38:17,154 --> 00:38:21,158 次郎どのー! 416 00:38:21,158 --> 00:38:32,103 ♬~ 417 00:38:32,103 --> 00:38:38,109 ご心中は… お察し申す 418 00:38:38,109 --> 00:38:41,112 だが 生きてくだされ 419 00:38:41,112 --> 00:38:46,117 生きて 木曽どのの菩提を弔うてくだされ 420 00:38:46,117 --> 00:38:54,125 ♬~ 421 00:38:54,125 --> 00:39:04,135 次郎どののいない この世に ひとり生きて 何の意味があろう 422 00:39:04,135 --> 00:39:07,135 ひとり… 423 00:39:11,142 --> 00:39:17,148 巴どの 御身は これから2人分… 424 00:39:17,148 --> 00:39:24,088 木曽どのの分まで たくましゅう生きるのだ 425 00:39:24,088 --> 00:39:28,092 木曽どのが お果てなされた今こそ➡ 426 00:39:28,092 --> 00:39:31,092 御身は強う生きねばならん 427 00:39:33,097 --> 00:39:38,102 木曽どのも 御身に 生きてもらいたいと願えばこそ➡ 428 00:39:38,102 --> 00:39:45,109 別れられたと それがしは察し申す 429 00:39:45,109 --> 00:39:54,118 木曽どのの気持ちも よくお考えくだされ 430 00:39:54,118 --> 00:40:03,118 ♬~ 431 00:40:19,143 --> 00:40:28,143 さあ これなる衣類にお着替えくだされ 432 00:40:44,101 --> 00:40:46,101 (巴御前の泣き声) 433 00:41:20,137 --> 00:41:40,157 ♬~ 434 00:41:40,157 --> 00:42:00,177 ♬~ 435 00:42:00,177 --> 00:42:16,193 ♬~ 436 00:42:16,193 --> 00:42:32,142 ♬~ 437 00:42:32,142 --> 00:42:34,142 巴どの 438 00:42:42,152 --> 00:42:47,152 そのお姿なら 誰も とがめる者は おりますまい 439 00:42:50,160 --> 00:42:56,160 わしは これから 次郎どのの分も生きるぞ 440 00:43:01,171 --> 00:43:06,171 それでこそ 巴御前でござる 441 00:43:12,182 --> 00:43:22,126 せめて… せめて 一度 次郎どのに この姿を見せたかった 442 00:43:22,126 --> 00:43:35,139 ♬~ 443 00:43:35,139 --> 00:43:37,141 さあ 444 00:43:37,141 --> 00:43:43,147 ♬~ 445 00:43:43,147 --> 00:43:47,151 道中のご無事をお祈り申す 446 00:43:47,151 --> 00:43:52,156 ♬~ 447 00:43:52,156 --> 00:43:54,158 さあ 448 00:43:54,158 --> 00:44:14,178 ♬~ 449 00:44:14,178 --> 00:44:27,124 ♬~ 450 00:44:27,124 --> 00:44:39,136 ♬~ 451 00:44:39,136 --> 00:44:45,142 <戦乱の世に咲いた大輪の牡丹> 452 00:44:45,142 --> 00:44:50,147 <また いつの日か 水を得て 花開くか> 453 00:44:50,147 --> 00:44:58,155 <弁慶は 巴の幸せを 祈らずには いられなかった> 454 00:44:58,155 --> 00:45:15,155 ♬~