1 00:01:22,333 --> 00:01:24,333 2 00:01:28,206 --> 00:01:48,226 ♬~ 3 00:01:48,226 --> 00:02:08,246 ♬~ 4 00:02:08,246 --> 00:02:28,199 ♬~ 5 00:02:28,199 --> 00:02:48,219 ♬~ 6 00:02:48,219 --> 00:03:08,239 ♬~ 7 00:03:08,239 --> 00:03:28,192 ♬~ 8 00:03:28,192 --> 00:03:48,212 ♬~ 9 00:03:48,212 --> 00:03:58,212 ♬~ 10 00:04:03,227 --> 00:04:08,232 (語り)<最大の難関 安宅の関を 弁慶の機転で脱出した一行は➡ 11 00:04:08,232 --> 00:04:13,237 日本海沿いに一路 奥州 平泉を目指した> 12 00:04:13,237 --> 00:04:22,180 ♬~ 13 00:04:22,180 --> 00:04:25,183 (弁慶)殿 平泉は そこでござる 14 00:04:25,183 --> 00:04:28,186 (義経)あとひと山じゃのぅ ああ 15 00:04:28,186 --> 00:04:32,190 皆 もうひと息じゃ 行くぞ! 16 00:04:32,190 --> 00:04:44,202 ♬~ 17 00:04:44,202 --> 00:04:56,202 ♬~ 18 00:05:09,227 --> 00:05:13,227 殿… うむ… 19 00:05:43,194 --> 00:05:46,194 お館さま 20 00:06:06,217 --> 00:06:14,225 (秀衡)九郎どの 出迎えにまいった おぬしの帰りを待ちかねていたぞ 21 00:06:14,225 --> 00:06:20,231 ♬~ 22 00:06:20,231 --> 00:06:22,166 ははっ… 23 00:06:22,166 --> 00:06:28,172 ♬~ 24 00:06:28,172 --> 00:06:30,172 武蔵坊 25 00:06:34,178 --> 00:06:41,178 よくぞ皆を無事に奥州まで導いた うむ… 26 00:06:43,187 --> 00:06:45,187 ははっ… 27 00:06:47,191 --> 00:06:54,198 一同も ご苦労であった ご苦労であった 28 00:06:54,198 --> 00:06:59,203 高館の屋敷は 昔のままにしてある 29 00:06:59,203 --> 00:07:03,203 ゆるりと ゆるりと休まれい 30 00:07:05,209 --> 00:07:07,211 (泣き声) 31 00:07:07,211 --> 00:07:22,160 ♬~ 32 00:07:22,160 --> 00:07:26,160 <京都を逃れてから2年有余> 33 00:07:28,166 --> 00:07:32,170 <長い逃亡の旅は ついに終わったのである> 34 00:07:32,170 --> 00:07:45,183 ♬~ 35 00:07:45,183 --> 00:07:57,183 ♬~ 36 00:07:59,197 --> 00:08:06,204 <しかし 義経の奥州入りは すぐに 鎌倉方の知るところとなった> 37 00:08:06,204 --> 00:08:08,206 (景時) 叡山から逃げられたのは ともかく 38 00:08:08,206 --> 00:08:12,210 伊吹山中で取り逃がしたのが 何よりの失敗でござった 39 00:08:12,210 --> 00:08:18,216 (頼朝)よくも まあ 逃げきった 40 00:08:18,216 --> 00:08:23,154 弁慶 敵ながら あっぱれな奴じゃ 41 00:08:23,154 --> 00:08:26,154 (景時) ははっ… あっぱれな奴でござる 42 00:08:28,159 --> 00:08:34,165 おかげで 北から吹く風で背中が寒うなった 43 00:08:34,165 --> 00:08:36,165 (景時)は… はっ… 44 00:08:40,171 --> 00:08:42,171 (頼朝)景時 45 00:08:44,175 --> 00:08:49,180 平泉に忍びを更に送り込め (景時)はっ! 46 00:08:49,180 --> 00:08:54,185 我がほうの北の備えも固め直せ 47 00:08:54,185 --> 00:08:56,187 (景時)はっ! 48 00:08:56,187 --> 00:09:01,192 九郎どのの引き渡しは お求めになりませんのか? 49 00:09:01,192 --> 00:09:03,192 無駄じゃ 50 00:09:05,196 --> 00:09:10,196 秀衡が健在でおる間はのぅ 51 00:09:20,211 --> 00:09:23,211 (秀衡)武蔵坊 52 00:09:28,152 --> 00:09:34,158 わしも そろそろ70に手が届く 53 00:09:34,158 --> 00:09:40,164 3人のせがれたちは あとを託すに あまりに頼りない 54 00:09:40,164 --> 00:09:46,170 わしが死んだら これ幸いと頼朝につけ込まれ➡ 55 00:09:46,170 --> 00:09:51,170 奥州が立ち行かぬようになるは 目に見えておる 56 00:09:54,178 --> 00:10:00,184 何を申したいか 分かってくれるのぅ? 57 00:10:00,184 --> 00:10:02,184 はい 58 00:10:07,191 --> 00:10:09,193 恐れながら➡ 59 00:10:09,193 --> 00:10:15,199 我が殿は政をつかさどるには 不向きなご気質にござりますれば 60 00:10:15,199 --> 00:10:17,201 フフッ… つい昨日 61 00:10:17,201 --> 00:10:24,141 九郎どのは ご自身で 同じことをわしに申された 62 00:10:24,141 --> 00:10:31,141 「全てのことは弁慶に任せてある」 …とも申されておった 63 00:10:35,152 --> 00:10:42,152 ありていに申せば 今のわしには おぬしが欲しい 64 00:10:45,162 --> 00:10:49,162 頼朝が恐れているおぬしがのぅ 65 00:10:52,169 --> 00:10:55,172 いや お買いかぶりでござります 66 00:10:55,172 --> 00:11:01,172 奥州で働く気はないか? 武蔵坊 67 00:11:09,186 --> 00:11:16,193 お館さま それがしは若年より この奥州のような➡ 68 00:11:16,193 --> 00:11:21,198 戦のない豊かな国をつくるのが 夢でございました 69 00:11:21,198 --> 00:11:24,201 こたび 奥州へまいりましたのも➡ 70 00:11:24,201 --> 00:11:30,207 ただ逃げ場を求めてではなく お館さまのもとで➡ 71 00:11:30,207 --> 00:11:34,211 国づくりの法を 学びたかったからでございます 72 00:11:34,211 --> 00:11:36,213 うむ… ならば➡ 73 00:11:36,213 --> 00:11:41,213 わしのあとを引き受ける 心積もりで学んでくれ 74 00:11:43,220 --> 00:11:48,225 ありがたきお志なれど それがしは➡ 75 00:11:48,225 --> 00:11:53,230 新たな土地で 新たな理想郷を 作るつもりでおります 76 00:11:53,230 --> 00:11:58,235 わしの遺産は 当てにしとうないか? 77 00:11:58,235 --> 00:12:04,241 はい… それがし いまだ 生意気盛りでござりますればな 78 00:12:04,241 --> 00:12:08,245 フフフッ… うむ… その心意気じゃ 79 00:12:08,245 --> 00:12:15,245 (2人の笑い声) 80 00:12:26,197 --> 00:12:30,201 ただ 向こう3年の間は➡ 81 00:12:30,201 --> 00:12:36,207 お館さまのご厚意に甘えて 奥州を学び尽くしたく 82 00:12:36,207 --> 00:12:38,209 お許し願えましょうや 83 00:12:38,209 --> 00:12:42,213 うむ… 大いに甘えて学んでくれ 84 00:12:42,213 --> 00:12:46,217 3年のうちには そなたを口説き落として➡ 85 00:12:46,217 --> 00:12:49,220 あとを引き受けさせてみせる 86 00:12:49,220 --> 00:12:53,224 (笑い声) 87 00:12:53,224 --> 00:12:55,226 ははっ… 88 00:12:55,226 --> 00:12:59,230 (鳥の鳴き声) 89 00:12:59,230 --> 00:13:03,234 <若の前を 送り届けた太平 ほくろは➡ 90 00:13:03,234 --> 00:13:05,236 平泉を去ろうとしていた> 91 00:13:05,236 --> 00:13:08,239 (太平)鬼若 92 00:13:08,239 --> 00:13:12,243 (太平)ここでいい うむ… 93 00:13:12,243 --> 00:13:17,248 太平 世話んなったな 94 00:13:17,248 --> 00:13:21,252 (ほくろ)鬼若 玉虫には 無事 着いたと知らせておく 95 00:13:21,252 --> 00:13:25,252 ああ 手数だが頼む 96 00:13:27,191 --> 00:13:31,195 (ほくろ) 奥州へ来いと伝えんでよいか? 97 00:13:31,195 --> 00:13:39,203 来いではなくて 来てほしいと 泣いていたと伝えてくれ 98 00:13:39,203 --> 00:13:43,203 分かった (太平)ほくろ 99 00:13:51,215 --> 00:14:04,228 ♬~ 100 00:14:04,228 --> 00:14:06,228 振り向くんじゃねえ! 101 00:14:09,233 --> 00:14:12,233 振り向くんじゃねえ 102 00:14:14,238 --> 00:14:19,243 鬼若に もう二度と会えない気がする 103 00:14:19,243 --> 00:14:22,243 そんな気弱で どうする? 104 00:14:24,181 --> 00:14:31,181 お前は これから徳に代わって 播磨の傀儡の頭になるんだぞ 105 00:14:33,190 --> 00:14:35,192 さあ 行こう 106 00:14:35,192 --> 00:14:53,210 ♬~ 107 00:14:53,210 --> 00:14:56,210 (鐘の音) 108 00:15:10,227 --> 00:15:13,227 ≪(玉虫)静さま 109 00:15:16,233 --> 00:15:18,233 (静)玉虫さま 110 00:15:23,173 --> 00:15:25,175 (玉虫)判官さまが➡ 111 00:15:25,175 --> 00:15:29,175 無事に奥州に入られたと いう知らせがござりました 112 00:15:33,183 --> 00:15:36,183 ご一緒に奥州へまいりましょう 113 00:15:38,188 --> 00:15:40,188 (静)はい 114 00:15:42,192 --> 00:15:47,197 ♬~ 115 00:15:47,197 --> 00:15:51,201 <平泉では 物皆 短い春を謳歌していた> 116 00:15:51,201 --> 00:15:53,203 (鷲尾)本当に釣れるのか? (行方)ああ 釣れるとも 117 00:15:53,203 --> 00:15:56,206 こんなもんなのか? じゃ こんなもんか? 118 00:15:56,206 --> 00:15:58,208 どんなもんなんだよ おい (行方)ハハハハッ… 119 00:15:58,208 --> 00:16:03,213 (うらの力み声) 120 00:16:03,213 --> 00:16:07,217 これ 喜三太 それでは あべこべではないのか? 121 00:16:07,217 --> 00:16:11,221 (喜三太)ははっ… 人の肩を もむのが 母の楽しみなのです 122 00:16:11,221 --> 00:16:14,224 (うら) 弁慶さまも肩こりではないか? 123 00:16:14,224 --> 00:16:18,228 ああ いや ハハッ… いやぁ それがしは大丈夫じゃ 124 00:16:18,228 --> 00:16:38,182 ♬~ 125 00:16:38,182 --> 00:16:41,185 (若の前) さあ 書き上がりましたか? 126 00:16:41,185 --> 00:16:45,189 <そして 春は何より 恋の芽生える季節である> 127 00:16:45,189 --> 00:16:50,194 (若の前)では 和泉式部の 歌でございます 128 00:16:50,194 --> 00:16:54,194 澄 読んでみなされ (澄)はい 129 00:16:56,200 --> 00:17:04,208 「昨日今日 行き合う人は多かれど」 130 00:17:04,208 --> 00:17:09,213 「見まく欲しきは 君ひとりかな」 131 00:17:09,213 --> 00:17:12,216 (若の前)為春さま (為春)あっ はい 132 00:17:12,216 --> 00:17:17,221 この歌の心をお願いいたします (為春)あっ はい 133 00:17:17,221 --> 00:17:22,159 え~ いろんな人に会いますが➡ 134 00:17:22,159 --> 00:17:26,159 会いたいのは あなたひとりです 135 00:17:29,166 --> 00:17:31,168 まあ! (伊勢)お見事! 136 00:17:31,168 --> 00:17:34,171 「すとっ」 若の前さま それでよいのです 137 00:17:34,171 --> 00:17:37,174 フフフッ… (伊勢)ハハハハッ… 138 00:17:37,174 --> 00:17:42,179 あっ 三郎さま (伊勢)はっ… 139 00:17:42,179 --> 00:17:47,184 あの… 片岡のご兄弟のことですけれども 140 00:17:47,184 --> 00:17:51,188 はっ… それが何か? (若の前)ええ 141 00:17:51,188 --> 00:17:58,195 弟の為春さま 為春さまは あの澄が好きなのです 142 00:17:58,195 --> 00:18:06,203 ところが 澄が好きなのは 兄の経春さまなのです 143 00:18:06,203 --> 00:18:14,211 このままでは 澄も片岡のご兄弟も 不幸になると思うのですよ 144 00:18:14,211 --> 00:18:20,217 なんとか 円満に収めてはいただけませぬか 145 00:18:20,217 --> 00:18:23,153 それがしが? 146 00:18:23,153 --> 00:18:25,155 お嫌? 147 00:18:25,155 --> 00:18:30,160 いえ 是非とも やらせていただきます 148 00:18:30,160 --> 00:18:32,162 (伊勢)諦めろ! 149 00:18:32,162 --> 00:18:35,165 好きです (伊勢)譲ってやれって 150 00:18:35,165 --> 00:18:39,169 経春を好きになる物好きな女子は 二度と現れんぞ 151 00:18:39,169 --> 00:18:43,173 なあ お前はな 兄者よりは ましな面してる 152 00:18:43,173 --> 00:18:47,177 どうだ? ええ? もっといい恋ができるって 153 00:18:47,177 --> 00:18:50,180 恋とは順番を待つものではない! 154 00:18:50,180 --> 00:18:53,183 第一 兄者は 澄どのには惚れてはおらん! 155 00:18:53,183 --> 00:18:55,185 お前だって 澄どのに惚れてないだろう 156 00:18:55,185 --> 00:18:59,189 いや 死ぬほど好きじゃ (伊勢)なんだと? 言ったな お前 157 00:18:59,189 --> 00:19:01,191 「死ぬほど好き」だと? 笑わせんじゃねえよ 158 00:19:01,191 --> 00:19:05,195 いいか? 死ぬほど好きで 惚れてるっていうことはだな 159 00:19:05,195 --> 00:19:08,198 その好きな女子が どうしたら幸せになれるか➡ 160 00:19:08,198 --> 00:19:12,202 命懸けで 考えてやることなんだよ ええ? 161 00:19:12,202 --> 00:19:15,205 好きな女子を自分のものに しようとしかしてない➡ 162 00:19:15,205 --> 00:19:17,207 そんな惚れ方は くずのくずだぞ! 163 00:19:17,207 --> 00:19:21,211 三郎どの わしは… 164 00:19:21,211 --> 00:19:28,211 そうか 悪かったな ハハッ… 分かってくれたか 165 00:19:30,153 --> 00:19:36,159 分からん! 女子に惚れたら 兄弟だって敵じゃ 166 00:19:36,159 --> 00:19:38,161 痛え! この野郎! 167 00:19:38,161 --> 00:19:44,167 正に 水を治めるこそ 国を治めること 168 00:19:44,167 --> 00:19:49,172 (忠衡)当地に行かれるのなら 是非 持っていかれよ 169 00:19:49,172 --> 00:19:52,175 かまいませんのか? (忠衡)かまいませぬ 170 00:19:52,175 --> 00:19:55,175 さようか かたじけない 171 00:19:59,182 --> 00:20:03,186 (泰衡)忠衡 それ 何じゃ? 172 00:20:03,186 --> 00:20:07,190 (忠衡)はっ… 北上川の 治水工事の見取り図でござる 173 00:20:07,190 --> 00:20:09,192 誰に断って持ち出した? 174 00:20:09,192 --> 00:20:13,192 はっ… 弁慶どのが ご覧になりたいとおっしゃるゆえ 175 00:20:18,201 --> 00:20:24,141 北上川治水の見取り図といえば 奥州にとっては重要な機密ぞ 176 00:20:24,141 --> 00:20:26,143 (忠衡)それは承知しております 177 00:20:26,143 --> 00:20:32,149 いくら親しくとも 弁慶どのは客人じゃ 178 00:20:32,149 --> 00:20:34,151 (忠衡)しかし… (泰衡)忠衡! 179 00:20:34,151 --> 00:20:37,154 それが ものの けじめというものぞ 180 00:20:37,154 --> 00:20:40,157 泰衡どの 181 00:20:40,157 --> 00:20:44,161 それがしが 無理やり お願いしたのでござる 182 00:20:44,161 --> 00:20:47,164 どうかお許しあれ 183 00:20:47,164 --> 00:20:51,168 弁慶どの そこもとたちのことを➡ 184 00:20:51,168 --> 00:20:57,174 鎌倉との火種じゃと 心ない中傷する者もいるようだが 185 00:20:57,174 --> 00:20:59,176 お気にかけられぬな 186 00:20:59,176 --> 00:21:03,180 はっ… 御免つかまつる 187 00:21:03,180 --> 00:21:05,180 御免 188 00:21:15,192 --> 00:21:20,197 (国衡)ハハハハッ… 気味がよいわ ハハハッ… 189 00:21:20,197 --> 00:21:26,203 しかし このことを父上が知ったら… 190 00:21:26,203 --> 00:21:30,207 いつまでも年寄りの言いなりに なってはおられん 191 00:21:30,207 --> 00:21:36,207 黙っていたら あいつらに国を乗っ取られる 192 00:21:45,222 --> 00:21:49,222 (右京大夫) 奥州へは いつ たつのじゃ? 193 00:21:51,228 --> 00:21:57,228 (玉虫)旅立ちに よき日を選んで すぐにでも 194 00:22:00,237 --> 00:22:04,241 なれど お方さま 195 00:22:04,241 --> 00:22:06,241 私は… 196 00:22:08,245 --> 00:22:14,251 弁慶とよりも お方さまと 共に暮らした歳月のほうが➡ 197 00:22:14,251 --> 00:22:17,251 ず~っと長うござりました 198 00:22:21,258 --> 00:22:26,196 (右京大夫) お前とは 何度も別れてきた 199 00:22:26,196 --> 00:22:28,196 じゃが… 200 00:22:31,201 --> 00:22:37,207 今度こそは 最後の別れになりそうじゃのぅ 201 00:22:37,207 --> 00:22:45,215 ♬~ 202 00:22:45,215 --> 00:22:51,215 おひとりになって 寂しゅうはござりませぬの? 203 00:22:55,225 --> 00:22:59,225 わらわには歌がある 204 00:23:01,231 --> 00:23:07,237 誠… 誠でございますのぅ 205 00:23:07,237 --> 00:23:12,242 ♬~ 206 00:23:12,242 --> 00:23:14,244 寂しゅうはない 207 00:23:14,244 --> 00:23:29,192 ♬~ 208 00:23:29,192 --> 00:23:43,192 ♬~ 209 00:23:53,216 --> 00:23:56,219 フフッ… 210 00:23:56,219 --> 00:23:58,221 三郎どの 211 00:23:58,221 --> 00:24:02,221 あっ 経春か? どうした? 212 00:24:05,228 --> 00:24:10,233 澄どのが… (伊勢)澄どのが どうした? 213 00:24:10,233 --> 00:24:16,239 わしに思いを寄せていると いうのは本当か? 214 00:24:16,239 --> 00:24:19,242 誰から聞いた? (経春)為春じゃ 215 00:24:19,242 --> 00:24:22,242 だったら 本当だろうよ 216 00:24:26,183 --> 00:24:31,183 あんな麗人が わしごときに… 217 00:24:33,190 --> 00:24:36,190 どんな気持ちだ? 218 00:24:38,195 --> 00:24:41,195 生きてて良かった 219 00:25:01,218 --> 00:25:03,218 澄どの 220 00:25:05,222 --> 00:25:07,222 経春さま 221 00:25:10,227 --> 00:25:16,233 それがし 歌を詠みました 222 00:25:16,233 --> 00:25:18,233 どんなお歌? 223 00:25:22,172 --> 00:25:24,174 恋の歌でござる 224 00:25:24,174 --> 00:25:30,180 恋の歌? どなたかに贈られるのですか? 225 00:25:30,180 --> 00:25:33,183 はっ… 226 00:25:33,183 --> 00:25:38,183 その恋 実るとようございますね 227 00:25:40,190 --> 00:25:44,194 澄どのに贈りまする 228 00:25:44,194 --> 00:25:47,194 嘘… (経春)嘘ではない 229 00:25:50,200 --> 00:25:52,200 (澄)本当に? 230 00:26:04,214 --> 00:26:08,214 ハァ… つらい 231 00:26:10,220 --> 00:26:15,220 そのつらさが男を磨くんだ 232 00:26:19,229 --> 00:26:24,229 ひとりで飲みたい (伊勢)ああ そうしろ 233 00:26:29,172 --> 00:26:32,175 三郎どの (伊勢)泣くな! 234 00:26:32,175 --> 00:26:35,175 次は三郎どのの番じゃな 235 00:26:40,183 --> 00:26:42,183 (ため息) 236 00:26:44,187 --> 00:26:49,187 そうだ 俺の番だ 237 00:27:00,203 --> 00:27:05,208 (伊勢)殿 御免つかまつりまする 238 00:27:05,208 --> 00:27:07,210 何じゃ? 239 00:27:07,210 --> 00:27:12,210 その… 若の前さまの件でございます 240 00:27:14,217 --> 00:27:19,222 殿 若の前さまは我ら同様 241 00:27:19,222 --> 00:27:25,161 大変なご苦労の末 はるばる奥州に たどりついたのでございます 242 00:27:25,161 --> 00:27:30,166 だと申すのに 殿は若の前さまを 一瞥だになさらない 243 00:27:30,166 --> 00:27:34,170 それは あまりにも 冷たい仕打ちではございませぬか 244 00:27:34,170 --> 00:27:37,170 今のわしは… 245 00:27:39,175 --> 00:27:42,178 静に誠を立てねばならぬ 246 00:27:42,178 --> 00:27:44,180 ごもっともでございます 247 00:27:44,180 --> 00:27:50,186 しかし 若の前さまも ほんに殿をお慕いしております 248 00:27:50,186 --> 00:27:56,192 ねぎらいのお言葉だけでも おかけにはなりませぬか? 249 00:27:56,192 --> 00:27:59,195 お言葉だけでも それすらも➡ 250 00:27:59,195 --> 00:28:04,200 静どのに 誠を欠くことになりまするか? 251 00:28:04,200 --> 00:28:07,203 男と女子のことぞ 252 00:28:07,203 --> 00:28:11,207 意見をするのは… (伊勢)野暮でございます 253 00:28:11,207 --> 00:28:15,211 伊勢三郎 野暮の塊となって➡ 254 00:28:15,211 --> 00:28:18,211 殿に お願いに上がったのでございます 255 00:28:29,159 --> 00:28:33,163 殿 お願いでございます 256 00:28:33,163 --> 00:28:36,163 お願いでございます! 257 00:28:43,173 --> 00:28:49,173 <弁慶は 都で討ち死にした 佐藤忠信の家を訪れていた> 258 00:28:54,184 --> 00:28:57,184 (読経) 259 00:28:59,189 --> 00:29:03,189 (太郎丸)ととは意気地なしじゃ! (忠信の父親)これ! 太郎丸 260 00:29:09,199 --> 00:29:11,199 (忠信の妻)申し訳ござりませぬ 261 00:29:13,203 --> 00:29:19,209 (妻)口さがない者が 忠信が吉野で死なず 都で死んだは 262 00:29:19,209 --> 00:29:25,148 義経さまを捨てて 都に逃げ帰ったからだと 263 00:29:25,148 --> 00:29:27,150 (父親)お前の父親は➡ 264 00:29:27,150 --> 00:29:32,150 そんな意気地なしではないと 言い聞かせても 得心いたしませぬ 265 00:29:34,157 --> 00:29:36,157 ンン… 266 00:29:45,168 --> 00:29:52,175 太郎丸どの そなたの父御は 意気地なしではないぞ 267 00:29:52,175 --> 00:29:54,175 嘘だ! 268 00:29:58,181 --> 00:30:01,181 わしは嘘はつかん 269 00:30:03,186 --> 00:30:08,191 あっ… この大石も持ち上げてみせるぞ 270 00:30:08,191 --> 00:30:10,193 嘘だ! 271 00:30:10,193 --> 00:30:15,193 ハハハッ… よしよし まあ 見ておれ よいか? 272 00:30:21,204 --> 00:30:23,204 ンンッ! 273 00:30:25,141 --> 00:30:28,144 ハァ… ハァ… 274 00:30:28,144 --> 00:30:35,144 <弁慶も既に41歳である 若いころのようにはいかない> 275 00:30:39,155 --> 00:30:42,158 ンッ! 276 00:30:42,158 --> 00:30:47,163 <しかし 背後の太郎丸の鋭い視線に➡ 277 00:30:47,163 --> 00:30:50,166 金剛力を振り絞る> 278 00:30:50,166 --> 00:30:52,168 ハアッ! 279 00:30:52,168 --> 00:31:05,181 (力み声) 280 00:31:05,181 --> 00:31:11,187 ♬~ 281 00:31:11,187 --> 00:31:14,190 どうだー! 282 00:31:14,190 --> 00:31:16,192 ンンッ! 283 00:31:16,192 --> 00:31:18,192 (鳴き声) 284 00:31:20,196 --> 00:31:26,202 太郎丸どの そなたの父御はのぅ 285 00:31:26,202 --> 00:31:33,209 我が殿が雪の吉野で 何千もという 敵に取り囲まれたとき➡ 286 00:31:33,209 --> 00:31:37,213 我が身を捨てて 囮を買って出て➡ 287 00:31:37,213 --> 00:31:41,213 たったひとりで 殿をお守りしてくれたのじゃ 288 00:31:43,219 --> 00:31:47,223 力が強いばかりが男ではないぞ 289 00:31:47,223 --> 00:31:54,230 人を思いやることができる者こそ 誠の勇者だ 290 00:31:54,230 --> 00:31:57,233 意気地なしなどと 言う者があったら➡ 291 00:31:57,233 --> 00:32:01,233 この弁慶が懲らしめてやるぞ 292 00:32:04,240 --> 00:32:12,248 太郎丸どの 父御のような 立派な男になんなされ 293 00:32:12,248 --> 00:32:15,248 はい! うむ… 294 00:32:17,253 --> 00:32:21,257 よい子だ… ああ よい子じゃ 295 00:32:21,257 --> 00:32:24,193 (笑い声) 296 00:32:24,193 --> 00:32:29,193 よい子じゃ よい子じゃ ハハハハッ… 297 00:32:37,206 --> 00:32:42,211 澄 幸せかえ? 298 00:32:42,211 --> 00:32:45,214 はい とても 299 00:32:45,214 --> 00:32:48,217 ああ 良かった 300 00:32:48,217 --> 00:32:50,219 さあ… 301 00:32:50,219 --> 00:32:52,219 ≪(足音) 302 00:32:59,228 --> 00:33:01,228 殿! 303 00:33:06,235 --> 00:33:10,235 奥州までの旅 大儀であった 304 00:33:22,185 --> 00:33:26,189 なぜ手裏剣の稽古に励む? 305 00:33:26,189 --> 00:33:34,197 はい 堀川で夜討ちされたとき➡ 306 00:33:34,197 --> 00:33:40,203 わらわは 静どのに 助けられたのでございます 307 00:33:40,203 --> 00:33:45,208 今度 同じことがあったら➡ 308 00:33:45,208 --> 00:33:49,208 わらわが静どのを助けたいのです 309 00:33:56,219 --> 00:33:59,222 (若の前)殿! 310 00:33:59,222 --> 00:34:06,222 都の菓子がございます 召し上がりますか? 311 00:34:08,231 --> 00:34:13,236 フフッ… 馳走になろうか 312 00:34:13,236 --> 00:34:15,236 (若の前)フフッ… 313 00:34:20,243 --> 00:34:25,243 さあ こちらでございます 314 00:34:28,184 --> 00:34:32,188 <奥州へ旅立つ日 玉虫は➡ 315 00:34:32,188 --> 00:34:37,193 弁慶との思い出に満ちた 京都 西山の家を焼き払った> 316 00:34:37,193 --> 00:34:43,199 (泣き声) (小玉虫)かかさま 317 00:34:43,199 --> 00:34:46,202 泣くでない 318 00:34:46,202 --> 00:34:51,202 ととさまのおわす所こそ 我らが家じゃ 319 00:35:19,235 --> 00:35:23,235 (常磐)八条の女院さまから 聞いてまいりました 320 00:35:34,183 --> 00:35:36,183 静どの 321 00:35:38,187 --> 00:35:40,187 これを 322 00:35:45,194 --> 00:35:50,199 ♬~ 323 00:35:50,199 --> 00:35:52,199 常磐さま 324 00:35:54,203 --> 00:35:58,203 (常磐) 九郎の祖母から もろうた品じゃ 325 00:36:00,209 --> 00:36:03,209 今からは そなたの物 326 00:36:06,215 --> 00:36:09,215 もったいのうございまする 327 00:36:13,222 --> 00:36:16,222 気をつけて行きゃれ 328 00:36:19,228 --> 00:36:21,230 (静)はい 329 00:36:21,230 --> 00:36:26,230 二度と 九郎のそばを離れるでないぞ 330 00:36:30,172 --> 00:36:32,174 はい 331 00:36:32,174 --> 00:36:43,185 ♬~ 332 00:36:43,185 --> 00:36:54,196 ♬~ 333 00:36:54,196 --> 00:36:56,196 かかさま? 334 00:36:58,200 --> 00:37:01,203 静さまはのぅ 335 00:37:01,203 --> 00:37:06,208 今 判官さまの御台さまと なられたのじゃ 336 00:37:06,208 --> 00:37:13,208 ♬~ 337 00:37:15,217 --> 00:37:18,220 <しばらくたって➡ 338 00:37:18,220 --> 00:37:24,160 片岡経春と澄の婚礼を祝う 内輪の宴が開かれた> 339 00:37:24,160 --> 00:37:27,160 (はしゃぎ声) 340 00:37:32,168 --> 00:37:35,171 (伊勢)おお 武蔵坊 武蔵坊 おお! 341 00:37:35,171 --> 00:37:37,173 めでたいのぅ そうじゃのぅ 342 00:37:37,173 --> 00:37:40,176 絶対 似合いじゃ なっ? ハハハハッ… 343 00:37:40,176 --> 00:37:42,178 さあさあ 344 00:37:42,178 --> 00:37:46,182 為春 どうじゃ? 男を磨けたか? (為春)いやぁ ハハハハッ… 345 00:37:46,182 --> 00:37:49,185 いやいや 磨けとる 磨けとる わしは知っとるぞ 346 00:37:49,185 --> 00:37:51,185 鷲尾どの! ハハハハッ… 347 00:37:55,191 --> 00:37:59,195 (行方)三郎どのは? (伊勢)おお! ハハハハッ… 348 00:37:59,195 --> 00:38:02,198 芋じゃのぅ うん うん 349 00:38:02,198 --> 00:38:04,200 いやぁ すまん 350 00:38:04,200 --> 00:38:06,202 経春 はっ! 351 00:38:06,202 --> 00:38:10,206 宝物と思うて 澄どのを大切にせねばいかんぞ 352 00:38:10,206 --> 00:38:12,208 はっ… 353 00:38:12,208 --> 00:38:17,213 女盛りを無駄にさせてはいかん (経春)ははっ… 354 00:38:17,213 --> 00:38:20,216 弁慶どの うん? うむ… 355 00:38:20,216 --> 00:38:22,216 いやぁ 御免 356 00:38:24,153 --> 00:38:26,153 秀衡さまが… 357 00:38:31,160 --> 00:38:37,166 <この晩 藤原秀衡は 急に病に倒れたのである> 358 00:38:37,166 --> 00:38:51,180 ♬~ 359 00:38:51,180 --> 00:38:53,180 (義経)お館さま 360 00:38:55,184 --> 00:39:01,184 泰衡 ひ… 人払いせよ 361 00:39:16,205 --> 00:39:19,208 わしの寿命は尽きた 362 00:39:19,208 --> 00:39:22,144 (泰衡たち)父上! 363 00:39:22,144 --> 00:39:25,144 遺言を申し渡す 364 00:39:28,150 --> 00:39:33,155 わしが死んだと知れば➡ 365 00:39:33,155 --> 00:39:40,162 頼朝は 必ず その動揺を突いてくる 366 00:39:40,162 --> 00:39:45,162 当分は公にするな 367 00:39:52,174 --> 00:39:59,181 仮に鎌倉が兵を挙げたときは➡ 368 00:39:59,181 --> 00:40:06,181 義経どのを大将軍に押しいただけ 369 00:40:10,192 --> 00:40:16,198 じゃが 武力に頼るな 370 00:40:16,198 --> 00:40:19,201 よいか? 371 00:40:19,201 --> 00:40:22,138 泰衡 372 00:40:22,138 --> 00:40:24,138 国衡 373 00:40:26,142 --> 00:40:29,145 忠衡 374 00:40:29,145 --> 00:40:33,149 お前たちが心を合わせて➡ 375 00:40:33,149 --> 00:40:40,156 国を豊かにし 民を養うことこそ➡ 376 00:40:40,156 --> 00:40:45,161 奥州を守る王道じゃ 377 00:40:45,161 --> 00:40:51,161 このこと 曲げて忘れるでない 378 00:40:56,172 --> 00:40:59,175 そのための… 379 00:40:59,175 --> 00:41:05,181 実際の この国の かじ取りは… 380 00:41:05,181 --> 00:41:09,181 (せきこみ) 381 00:41:14,190 --> 00:41:22,190 この国の かじ取りは 武蔵坊弁慶に任せよ 382 00:41:29,205 --> 00:41:34,210 武蔵坊 これへまいれ 383 00:41:34,210 --> 00:41:40,216 武蔵坊 こ… これへまいれ 384 00:41:40,216 --> 00:41:42,216 はっ! 御免 385 00:41:57,233 --> 00:42:02,233 九郎どのをよろしゅう頼む 386 00:42:04,240 --> 00:42:08,244 (秀衡)この国の将来は➡ 387 00:42:08,244 --> 00:42:13,244 おぬしの双肩に懸かっておる 388 00:42:16,252 --> 00:42:19,252 引き受けてくれるな? 389 00:42:22,191 --> 00:42:25,191 (秀衡)引き受けてくれるな? 390 00:42:38,207 --> 00:42:42,211 ハァハァハァ… 391 00:42:42,211 --> 00:42:45,211 引き受けてくれるな? 392 00:42:49,218 --> 00:42:52,221 引き受けてくれ 393 00:42:52,221 --> 00:43:01,230 ♬~ 394 00:43:01,230 --> 00:43:06,235 はい お引き受けいたします 395 00:43:06,235 --> 00:43:13,242 ♬~ 396 00:43:13,242 --> 00:43:16,245 ありがたい 397 00:43:16,245 --> 00:43:25,187 ♬~ 398 00:43:25,187 --> 00:43:28,187 (泰衡たち)父上! (義経)お館さま! 399 00:43:32,194 --> 00:43:35,197 お館さま 400 00:43:35,197 --> 00:43:55,217 ♬~ 401 00:43:55,217 --> 00:44:11,233 ♬~ 402 00:44:11,233 --> 00:44:17,239 <北方の王者 藤原秀衡 死す> 403 00:44:17,239 --> 00:44:23,178 <藤原三代の栄華は 彼の死とともに終わった> 404 00:44:23,178 --> 00:44:28,178 ♬~ 405 00:44:35,190 --> 00:44:37,190 ≪(矢の飛来音) 406 00:44:41,196 --> 00:44:43,198 何者だ!? 殿! 407 00:44:43,198 --> 00:44:45,198 弁慶 408 00:44:49,204 --> 00:44:55,210 平泉の春は… 終わり申した 409 00:44:55,210 --> 00:45:04,219 ♬~ 410 00:45:04,219 --> 00:45:11,219 <平泉の春は 弁慶にとって あまりにも短かったのである>