1
00:00:02,300 --> 00:00:05,000
( 活動弁士 ) 時は 昭和 12 年 。
2
00:00:05,000 --> 00:00:08,000
海軍中尉 江端 瀧昌に嫁いだ
なつ美 。
3
00:00:08,000 --> 00:00:13,000
2人は
初めての年越しを迎えました 。
4
00:00:13,000 --> 00:00:16,000
そして 瀧昌は➡
5
00:00:16,000 --> 00:00:19,000
なつ美に
初めての贈り物をします 。
6
00:00:19,000 --> 00:00:25,000
結婚を記念する 指輪です 。
7
00:00:25,000 --> 00:00:30,000
指輪のサイズ直しと文字入れに
1カ月ほど かかると言われ… 。
8
00:00:30,000 --> 00:00:35,000
半年後の6月か7月ごろに
取りに行かせてください 。
9
00:00:35,000 --> 00:00:38,000
必ず 2人で取りに行きます 。
10
00:00:38,000 --> 00:00:42,000
写真は なつ美さん一人に
取りに行かせてしまったので➡
11
00:00:42,000 --> 00:00:44,000
指輪は… と思いまして 。
12
00:00:44,000 --> 00:00:47,000
だいぶ先になるので
待たせてしまいますが 。
13
00:00:47,000 --> 00:00:50,000
いえ いくらでも待てます 。
14
00:00:50,000 --> 00:00:54,000
そして 瀧昌は
出立していきました 。
15
00:00:56,000 --> 00:01:00,000
身も凍える寒さ… 。
16
00:01:00,000 --> 00:01:03,000
寒さに震える… 。
17
00:01:03,000 --> 00:01:07,000
冷えた ひんやり… 。
18
00:01:09,000 --> 00:01:15,000
あっ 朝の青白い りんとした空気 。
19
00:01:17,000 --> 00:01:21,000
よし これにしよう 。
20
00:01:21,000 --> 00:01:26,000
2月に入り 寒い日が続きます 。
21
00:01:30,000 --> 00:01:34,000
今日は
瀧昌さまに お手紙 書きますね 。
22
00:01:34,000 --> 00:01:36,000
朝は 炭の準備から 。
23
00:01:44,000 --> 00:01:47,000
炭 いい具合かな 。
24
00:01:54,000 --> 00:01:56,000
おこた おこた 。
25
00:01:56,000 --> 00:01:59,000
あ~ おこた おこた~ 。
26
00:01:59,000 --> 00:02:04,000
あ~ こたつ あったか~い 。
27
00:02:04,000 --> 00:02:06,000
あっ 。
28
00:02:06,000 --> 00:02:12,000
《朝の青白い空気の中
こたつに感謝する日々です》
29
00:02:12,000 --> 00:02:14,000
これだ!
30
00:02:14,000 --> 00:02:16,000
あっ お布団 片さなきゃ 。
31
00:02:16,000 --> 00:02:19,000
( おなかの鳴る音 )
32
00:02:19,000 --> 00:02:21,000
むっ… 。
33
00:02:28,000 --> 00:02:31,000
よし 朝ご飯にしましょう 。
34
00:02:35,000 --> 00:02:38,000
瀧昌さまの浴衣… 。
35
00:02:38,000 --> 00:02:42,000
さすがに もう 洗わなきゃだよね 。
36
00:02:42,000 --> 00:02:46,000
何度も洗濯してるから
においは もう消えちゃってるし 。
37
00:02:49,000 --> 00:02:51,000
《さみしさを紛らわすために➡
38
00:02:51,000 --> 00:02:55,000
毎日 瀧昌さまの浴衣を着て
寝ていますが➡
39
00:02:55,000 --> 00:02:59,000
1カ月もたてば
においは消えてしまいました》
40
00:02:59,000 --> 00:03:03,000
なんて書いたら 絶対に嫌われる 。
はしたないと思われる 。
41
00:03:03,000 --> 00:03:05,000
ああ… 。
42
00:03:07,000 --> 00:03:10,000
( においを嗅ぐ音 )
43
00:03:10,000 --> 00:03:14,000
( 郁子 ) 手紙に書くことがない?
あら 意外ね 。
44
00:03:14,000 --> 00:03:17,000
いつもは 季節の花とか➡
45
00:03:17,000 --> 00:03:21,000
ホントに たわいもないことばかり
書いていまして 。
46
00:03:21,000 --> 00:03:24,000
すてきじゃないの 。
47
00:03:24,000 --> 00:03:28,000
せっかく読んでもらうなら
ドキドキとかワクワクとか➡
48
00:03:28,000 --> 00:03:31,000
読んでいて 楽しいお話を
書きたいなって 。
49
00:03:31,000 --> 00:03:33,000
そうなのね 。
50
00:03:33,000 --> 00:03:38,000
郁子さんは いつも お手紙には
何をお書きになりますか?
51
00:03:38,000 --> 00:03:40,000
うちは 邦光さんが筆まめだから➡
52
00:03:40,000 --> 00:03:43,000
返事を書くだけで
手紙が埋まるわね 。
53
00:03:43,000 --> 00:03:48,000
いいな~ 。
瀧昌さまは いつも… 。
54
00:03:48,000 --> 00:03:50,000
3行しか… 。
55
00:03:54,000 --> 00:04:00,000
3行も書いてくれます 。
「 3行しか 」 で正しいわよ 。
56
00:04:00,000 --> 00:04:03,000
じゃあ 瀧君に➡
57
00:04:03,000 --> 00:04:06,000
ドキドキしたときのことを
書くのは どう?
58
00:04:06,000 --> 00:04:08,000
えっ?
59
00:04:11,000 --> 00:04:14,000
器用なものですね 。
60
00:04:14,000 --> 00:04:19,000
お裁縫は
子供の頃から好きだったんです 。
61
00:04:19,000 --> 00:04:23,000
こうやって
一針一針 丁寧に縫っていると➡
62
00:04:23,000 --> 00:04:25,000
心が落ち着くような気がして 。
63
00:04:27,000 --> 00:04:28,666
うん 。
64
00:04:28,666 --> 00:04:33,000
あっ いや 恥ずかしいです 。
あら いいじゃない 。
65
00:04:33,000 --> 00:04:36,000
あっ でも あとは…
瀧昌さまが安心して➡
66
00:04:36,000 --> 00:04:40,000
留守を任せられるような内容が
いいなとは思っていまして 。
67
00:04:40,000 --> 00:04:42,000
なるほど 。
68
00:04:42,000 --> 00:04:47,000
新妻の心得といえば
夫の趣味を理解することと➡
69
00:04:47,000 --> 00:04:50,000
ご近所付き合いは
しっかりすること 。
70
00:04:50,000 --> 00:04:55,000
舅 姑や 同居のきょうだいの
面倒をよく見ること 。
71
00:04:55,000 --> 00:04:58,000
…あたりが基本かな 。
夫の趣味!
72
00:04:58,000 --> 00:05:01,000
でも そんなことしなくても… 。
それです!
73
00:05:01,000 --> 00:05:04,000
ありました 将棋盤と駒 。
74
00:05:04,000 --> 00:05:06,666
瀧昌さまの将棋の相手が
できるよう➡
75
00:05:06,666 --> 00:05:10,000
勉強なんて どうでしょうか 。
郁子さん 遊び方 ご存じですか?
76
00:05:10,000 --> 00:05:13,000
少しだけなら 。
なら ぜひ ご教示ください!
77
00:05:13,000 --> 00:05:15,000
ウフフ… 。
78
00:05:15,000 --> 00:05:19,000
なつ美ちゃんを見てると
昔の自分を思い出すわ 。
79
00:05:19,000 --> 00:05:23,000
えっ?
昔は 花嫁修業から逃げていてね 。
80
00:05:23,000 --> 00:05:25,000
特に 家事が駄目だったの 。
81
00:05:25,000 --> 00:05:29,000
全然 想像がつきません 。
82
00:05:29,000 --> 00:05:33,000
結婚して 邦光さんのためなら➡
83
00:05:33,000 --> 00:05:37,000
何が何でも
自分でするんだって決めて 。
84
00:05:39,000 --> 00:05:43,000
でもね 無理してたのが
顔に出ていたみたいで 。
85
00:05:43,000 --> 00:05:46,000
ある日 言われたの 。
86
00:05:46,000 --> 00:05:51,000
「 君にお世話してほしくて
結婚したわけじゃない 」
87
00:05:51,000 --> 00:05:54,000
「 好きなことをして
楽しんでる姿を➡
88
00:05:54,000 --> 00:05:58,000
一番近くで見ていたいんだ 」 って 。
89
00:05:58,000 --> 00:06:01,000
今 思い出しても
ドキドキするわ~!
90
00:06:01,000 --> 00:06:04,000
私もドキドキしちゃいます~!
91
00:06:04,000 --> 00:06:07,000
瀧君も同じじゃないかしら 。
92
00:06:07,000 --> 00:06:10,000
なつ美ちゃんが
笑って過ごせてるかを➡
93
00:06:10,000 --> 00:06:13,000
一番 知りたいと思うの 。
94
00:06:16,000 --> 00:06:19,000
将棋も いい案だと思うのよね 。
95
00:06:19,000 --> 00:06:22,000
それでね ついでというか… 。
96
00:06:22,000 --> 00:06:26,000
ずっと前からというか… 。
はい 。
97
00:06:26,000 --> 00:06:29,000
なつ美ちゃんと一緒に
したいことがあって 。
98
00:06:31,000 --> 00:06:33,000
はい 。
99
00:06:33,000 --> 00:06:36,000
これは… 。
化粧品よ 。
100
00:06:36,000 --> 00:06:38,000
瀧君に お嫁さんができたら➡
101
00:06:38,000 --> 00:06:41,000
一緒に お化粧の話をするのが
夢だったの 。
102
00:06:41,000 --> 00:06:45,000
化粧 興味ある?
あります とっても!
103
00:06:45,000 --> 00:06:48,000
よろしい!
では 顔を洗ってきてちょうだい 。
104
00:06:48,000 --> 00:06:51,000
冷水で 肌を引き締めるのよ 。
はい!
105
00:06:55,000 --> 00:06:59,000
まずは 化粧水ね 。
しっかり もみ込んでね 。
106
00:06:59,000 --> 00:07:02,000
さっ どんどんいくわよ 。
はい 。
107
00:07:02,000 --> 00:07:05,000
これを塗っておくとね
化粧崩れしにくいのよ 。
108
00:07:05,000 --> 00:07:07,000
次は 粉おしろいね 。
109
00:07:07,000 --> 00:07:10,000
女学校のときは 水おしろいを
っていう決まりだったので➡
110
00:07:10,000 --> 00:07:13,000
粉おしろいは 初めてです 。
111
00:07:13,000 --> 00:07:17,000
頬紅か~ 。
カワイイ入れ物ばかりですね 。
112
00:07:17,000 --> 00:07:19,000
気に入ったのをつけてみましょう 。
113
00:07:19,000 --> 00:07:22,000
これ すると
まつげが くるんってなるの 。
114
00:07:22,000 --> 00:07:24,000
1回だけだから 。 ねっ 。
115
00:07:24,000 --> 00:07:28,000
あっ いや…
さすがに 目の近くは… 。
116
00:07:28,000 --> 00:07:29,666
はい 。
117
00:07:29,666 --> 00:07:32,000
口紅は
2色の塗り分けにしましょう 。
118
00:07:32,000 --> 00:07:35,000
自然で奇麗に発色するのよ 。
そうなんですね 。
119
00:07:35,000 --> 00:07:40,000
くるんってする?
あっ くるんは 大丈夫です… 。
120
00:07:40,000 --> 00:07:50,000
♬~
121
00:08:50,000 --> 00:08:54,000
今日は充実した一日になったな~ 。
122
00:08:54,000 --> 00:08:57,000
早速 手紙に… 。
123
00:08:57,000 --> 00:09:02,000
将棋とお化粧の勉強を始め… 。
124
00:09:02,000 --> 00:09:04,000
いや… 。
125
00:09:04,000 --> 00:09:08,000
《今日は 郁子さんと
色々なことに挑戦しました》
126
00:09:08,000 --> 00:09:11,000
《何に挑戦したかは 内緒です》
127
00:09:11,000 --> 00:09:16,000
《お戻りになったときの
楽しみにしていてください》
128
00:09:16,000 --> 00:09:19,000
って書いた方が
楽しんでもらえるかも 。
129
00:09:22,000 --> 00:09:27,000
あっ 散歩の途中で見掛けた
猫の絵も描こうかな 。
130
00:09:29,000 --> 00:09:32,000
( 市原 ) この絵が何か
当てろということでしょうか?
131
00:09:32,000 --> 00:09:35,000
考えを聞かせてくれればいい 。
132
00:09:35,000 --> 00:09:39,000
あっ あっ! これ
何かの動物ではないですかね?
133
00:09:39,000 --> 00:09:41,000
ここに
尻尾のようなものがありますし 。
134
00:09:41,000 --> 00:09:43,000
それは違う 。
違う?
135
00:09:43,000 --> 00:09:46,000
何かに挑戦した
って書いてあったからな 。
136
00:09:46,000 --> 00:09:48,000
市原 。
はい 。
137
00:09:48,000 --> 00:09:50,000
上衣 。
はい!
138
00:09:56,000 --> 00:10:02,000
では 裁縫で何かを作られた
ということではないでしょうか?
139
00:10:02,000 --> 00:10:06,000
中尉の奥さま
裁縫 お得意ですよね 。
140
00:10:06,000 --> 00:10:08,000
なぜ知ってる?
141
00:10:12,000 --> 00:10:15,000
脇腹のほつれ 直したの
奥さまですよね 。
142
00:10:15,000 --> 00:10:17,000
ああ 。
143
00:10:17,000 --> 00:10:20,000
まったく目立たないように
直してあって➡
144
00:10:20,000 --> 00:10:22,000
正直 感動しました 。
145
00:10:22,000 --> 00:10:27,000
自分の母も姉も
こんなに奇麗には直せません 。
146
00:10:27,000 --> 00:10:30,000
失礼します 。
147
00:10:30,000 --> 00:10:34,000
市原 。
はい! はい 。
148
00:10:34,000 --> 00:10:36,000
これ やる 。
おっ… 。
149
00:10:36,000 --> 00:10:40,000
おぉ たばこ!
ありがとうございます!
150
00:10:40,000 --> 00:10:43,333
あっ 市原 。
はい! はい!
151
00:10:45,666 --> 00:10:49,000
おぉ たばこ たばたば…
たばこ たばこ たばこ… 。
152
00:10:49,000 --> 00:10:50,666
これも 。
たばこ 。
153
00:10:50,666 --> 00:10:54,000
余った分 仲間と分けろ 。
ありがとうございます 。
154
00:10:54,000 --> 00:10:56,000
仲間!
155
00:11:10,400 --> 00:11:18,000
♬ 「 カレイの煮付け
おいしくなあれ 」
156
00:11:18,000 --> 00:11:22,000
今日は 瀧昌が帰ってくる日です 。
157
00:11:24,000 --> 00:11:26,000
( 篤三 ) 今日 私と会うことは
なつ美には?
158
00:11:26,000 --> 00:11:31,000
伝えてません 。
手紙に そう書かれていたので 。
159
00:11:31,000 --> 00:11:33,000
そんなに硬くならず 。
160
00:11:33,000 --> 00:11:36,000
ようやく会えたんだ 。
楽しく飲もうじゃないか 。
161
00:11:36,000 --> 00:11:38,000
あっ… はい 。
162
00:11:48,000 --> 00:11:52,000
( 篤三 ) さあ 食べて 。
あっ いただきます 。
163
00:11:56,000 --> 00:11:59,000
ホントは なつ美の結婚式で
こんなふうに➡
164
00:11:59,000 --> 00:12:03,000
ゆっくり 酒を酌み交わせると
思っていたんだが 。
165
00:12:05,000 --> 00:12:07,000
その節は 失礼しました!
166
00:12:07,000 --> 00:12:10,000
( 篤三 ) おぉ びっくりした~ 。
ハハ… 。
167
00:12:10,000 --> 00:12:14,000
仕事なんだから 気にしないで 。
すみません 。
168
00:12:14,000 --> 00:12:17,000
( 篤三 ) さあ 。
はい 。
169
00:12:21,000 --> 00:12:24,000
海軍は 最近 忙しいのかい?
170
00:12:24,000 --> 00:12:28,000
あっ いえ 軍のことは… 。
171
00:12:28,000 --> 00:12:30,000
んっ?
172
00:12:30,000 --> 00:12:35,000
《何だ? 今 一瞬 妙な空気に》
173
00:12:35,000 --> 00:12:39,000
《話せないと突っぱねたら
印象が悪いか…?》
174
00:12:39,000 --> 00:12:46,000
えっと… 例年どおりです 。
175
00:12:46,000 --> 00:12:48,000
それは大変だ 。
176
00:12:50,000 --> 00:12:54,000
軍人というのは
ずっと忙しいんだね 。
177
00:12:54,000 --> 00:12:58,000
ご苦労さま 。
いえ 仕事ですので 。
178
00:12:58,000 --> 00:13:00,000
( 瀬田 )
社長 お代わり お持ちしました 。
179
00:13:00,000 --> 00:13:02,000
おぉ~ 。
180
00:13:02,000 --> 00:13:05,000
やはり
注文が通ってなかったみたいです 。
181
00:13:05,000 --> 00:13:08,000
ソーセージも お持ちしましたよ 。
( 篤三 ) 気が利くなぁ 。
182
00:13:08,000 --> 00:13:11,000
( 瀬田 ) すいません 。
あっ 取り皿いりますか?
183
00:13:11,000 --> 00:13:13,000
それなら 私が 。
あ~ 大丈夫 大丈夫 。
184
00:13:13,000 --> 00:13:16,000
2人とも 座って飲みなさい 。
185
00:13:16,000 --> 00:13:19,000
はい 。
はい 。
186
00:13:22,000 --> 00:13:28,000
そういえば 準太郎は
徴兵検査 甲種合格だったか?
187
00:13:28,000 --> 00:13:31,000
はい 。
来年の入営は避けられましたが 。
188
00:13:31,000 --> 00:13:34,000
もし 上海に行ったらって
心配してたんだよ 。
189
00:13:34,000 --> 00:13:37,000
だって
水兵が亡くなったんでしょ?➡
190
00:13:37,000 --> 00:13:39,000
ねえ 瀧昌君 。
191
00:13:39,000 --> 00:13:44,000
あっ はい 。
それでしたら すでに… 。
192
00:13:44,000 --> 00:13:47,000
いえ… 。
193
00:13:47,000 --> 00:13:52,000
軍のことは
身内といえど 話せません 。
194
00:13:52,000 --> 00:13:55,000
ハァ… 。
もしかして 警戒されてる?
195
00:13:55,000 --> 00:13:58,000
世間話のつもりだったんだけど 。
196
00:13:58,000 --> 00:14:03,000
あ~… いえ あの…
これは 職業病といいますか 。
197
00:14:03,000 --> 00:14:07,000
( 瀬田 )
《世間話か… 。 よく言うよ》
198
00:14:07,000 --> 00:14:10,000
今日は どうして 江端さんと?
199
00:14:10,000 --> 00:14:14,000
海軍の情報を聞き出すためだ 。
200
00:14:14,000 --> 00:14:19,000
どこまで聞き出すかなぁ 。
201
00:14:19,000 --> 00:14:25,000
( 瀬田 ) 《って言ってたくせに 。
まさに たぬき親父》➡
202
00:14:25,000 --> 00:14:28,000
《まっ 俺には関係ないけど》➡
203
00:14:28,000 --> 00:14:31,000
《頑張れ 江端さん》
204
00:14:31,000 --> 00:14:35,000
( 篤三 ) しかし 仕事のことを
全て話せないとなると➡
205
00:14:35,000 --> 00:14:38,000
なつ美は困るんじゃないのか?
206
00:14:38,000 --> 00:14:45,000
それは
少しずつ 理解してもらって… 。
207
00:14:45,000 --> 00:14:47,000
理解ねぇ 。
208
00:14:47,000 --> 00:14:49,000
間借りしている
柴原さんの家には➡
209
00:14:49,000 --> 00:14:51,000
時々 様子を見るよう
頼んでいますし➡
210
00:14:51,000 --> 00:14:54,000
金銭は 不自由しないように
渡してあります 。
211
00:14:54,000 --> 00:14:57,000
なるべく苦労は掛けないよう
心掛けてはいます 。
212
00:14:57,000 --> 00:15:00,000
そのおかげで
夫婦円満なんですね 。
213
00:15:00,000 --> 00:15:02,000
えっ?
214
00:15:02,000 --> 00:15:05,000
この間 お邪魔したときに
ずいぶん仲良さそうでしたので 。
215
00:15:05,000 --> 00:15:09,000
ほう~ 。
あっ えっと… 。
216
00:15:09,000 --> 00:15:13,000
夫婦円満って言っていいのかな… 。
217
00:15:15,000 --> 00:15:18,000
あっ… 。
218
00:15:18,000 --> 00:15:23,000
両親が亡くなってから 私には
家族が縁遠いものになりました 。
219
00:15:23,000 --> 00:15:27,000
それで一向に構わないと
思っていました 。
220
00:15:27,000 --> 00:15:31,000
継がなければならない家が
あるわけでもないし➡
221
00:15:31,000 --> 00:15:34,000
伴侶や子供にも 興味はなく 。
222
00:15:34,000 --> 00:15:38,000
仕事に一生を捧げられれば
満足だと 。
223
00:15:38,000 --> 00:15:40,000
でも… 。
224
00:15:40,000 --> 00:15:45,000
瀧昌さま おかえりなさいませ 。
ご無事で何よりでした 。
225
00:15:47,000 --> 00:15:49,000
なつ美さんと一緒になって➡
226
00:15:49,000 --> 00:15:53,000
向かい合って食事して
並んで眠って➡
227
00:15:53,000 --> 00:15:56,000
たわいもない会話をして 。
228
00:15:56,000 --> 00:16:00,000
ただ それだけなのに
心が満たされることを➡
229
00:16:00,000 --> 00:16:04,000
夫婦円満というのなら… 。
230
00:16:04,000 --> 00:16:10,000
それは なつ美さんのおかげです 。
231
00:16:10,000 --> 00:16:12,000
あっ… 。
232
00:16:12,000 --> 00:16:16,000
すみません
自分の話ばかりしてしまっ… 。
233
00:16:16,000 --> 00:16:17,666
でぇ !?
234
00:16:17,666 --> 00:16:21,000
君は そんなにも
あの子のことを思って… 。
235
00:16:21,000 --> 00:16:24,000
あっ えっと… 。
236
00:16:24,000 --> 00:16:28,000
結婚式をすっぽかされたときは
とんでもないやつだと➡
237
00:16:28,000 --> 00:16:31,000
仕事に利用するしかないと
思っていたが… 。
238
00:16:31,000 --> 00:16:34,000
えっ?
239
00:16:34,000 --> 00:16:37,000
私が完全に間違っていた 。 ➡
240
00:16:37,000 --> 00:16:42,000
息子よ 今日は飲み明かそう 。
241
00:16:42,000 --> 00:16:44,000
そうだ 。
242
00:16:44,000 --> 00:16:47,000
柴原さんのように
私も 瀧と呼ぼう 。
243
00:16:47,000 --> 00:16:51,000
はあ… 。
瀧よ 息子よ!
244
00:16:57,000 --> 00:17:01,000
瀧 。
はい… 。
245
00:17:01,000 --> 00:17:04,000
瀧!
はい!
246
00:17:04,000 --> 00:17:07,000
おう 瀧 。
247
00:17:07,000 --> 00:17:10,666
( 篤三 ) ♬ 「 俺が認めた わが息子 」
( 瀬田 ) よか っ たですね 認められて 。
248
00:17:10,666 --> 00:17:15,000
ああ… はい 。
( 篤三 ) ♬ 「 瀧 瀧 瀧 瀧 わが息子 」
249
00:17:15,000 --> 00:17:18,000
( 瀬田 ) 俺… 。
250
00:17:21,000 --> 00:17:23,000
奥さんのことが… 。
251
00:17:27,000 --> 00:17:30,000
好きでした 。
252
00:17:30,000 --> 00:17:33,000
子供の頃の初恋から始まって➡
253
00:17:33,000 --> 00:17:36,000
いつの間にか
10 年たってしまいました 。
254
00:17:38,000 --> 00:17:41,000
( 瀬田 ) でも… 。
255
00:17:41,000 --> 00:17:45,000
もう やめます 。
256
00:17:45,000 --> 00:17:47,000
江端さんと一緒にいる
彼女を見たら➡
257
00:17:47,000 --> 00:17:49,000
俺の入る隙なんてないですしね 。
258
00:17:53,000 --> 00:17:57,000
あの… 。
あっ 慰めないでください 。
259
00:17:57,000 --> 00:18:00,000
惨めになりますから 。
260
00:18:00,000 --> 00:18:07,000
ハァ… 言ったら すっきりした 。
261
00:18:07,000 --> 00:18:09,000
ハァ… 。
262
00:18:11,000 --> 00:18:13,000
江端さん 。
263
00:18:16,000 --> 00:18:22,000
彼女のこと
よろしくお願いします 。
264
00:18:22,000 --> 00:18:24,000
はい 。
265
00:18:24,000 --> 00:18:27,000
( 篤三 ) ♬ 「 瀧 瀧 瀧 瀧 わが息子 」
266
00:18:27,000 --> 00:18:29,333
( 男性 ) うるせえぞ バカ野郎 。
( 篤三 ) すいません 。
267
00:18:29,333 --> 00:18:32,000
大丈夫ですか? 社長 。
268
00:18:35,000 --> 00:18:39,000
( 戸の開閉音 )
269
00:18:39,000 --> 00:18:42,000
おかえりなさい 。
カレイの煮付け できてますよ 。
270
00:18:42,000 --> 00:18:47,000
ああ… あしたの朝 食べます 。
えっ?
271
00:18:47,000 --> 00:18:53,000
夕飯 外で食べてきてしまって 。
あっ そうなんですね 。
272
00:18:53,000 --> 00:18:57,000
すみません 連絡せず 。
あっ いえ 。
273
00:18:57,000 --> 00:19:02,000
あれっ?
お酒 飲まれたんですか?
274
00:19:02,000 --> 00:19:05,000
あっ… ええ 少し 。
275
00:19:05,000 --> 00:19:09,000
どなたと?
えっと… 。
276
00:19:09,000 --> 00:19:11,000
♬ 「 仕事 真面目な わが… 」
277
00:19:11,000 --> 00:19:14,000
今日 私と会ったことは
なつ美には内緒に 。
278
00:19:14,000 --> 00:19:18,000
泣いたことなんて知られたら
父としての威厳が 。
279
00:19:18,000 --> 00:19:22,000
あっ… どっ 同期です 。
280
00:19:22,000 --> 00:19:24,000
《目 そらした》
281
00:19:24,000 --> 00:19:26,000
では 着替えてきます 。
282
00:19:28,000 --> 00:19:31,000
《話 切り上げた》
283
00:19:31,000 --> 00:19:33,000
( あき奈 ) 絶対に女ね 。
284
00:19:33,000 --> 00:19:37,000
( はる江 ) こらっ!
なつ美に聞こえるでしょ 。
285
00:19:42,000 --> 00:19:46,000
( あき奈 ) なっちゃんの話 聞いたら
そうとしか思えないじゃない 。
286
00:19:46,000 --> 00:19:48,000
私だって そう思ったわよ 。
287
00:19:48,000 --> 00:19:52,000
でも はっきり言ったら
なつ美が もっと落ち込むじ ゃ ない 。
288
00:19:52,000 --> 00:19:54,000
ハァ… 。
289
00:19:54,000 --> 00:19:58,000
初恋だって聞いて
安心してたのに 。
290
00:19:58,000 --> 00:20:00,000
これじゃ なっちゃん… 。
291
00:20:00,000 --> 00:20:04,000
なっちゃんが どうしたの?
( あき奈 ) あ~… えっと… 。
292
00:20:04,000 --> 00:20:07,000
なつ美がね もっと
旦那さんと仲良くなるには➡
293
00:20:07,000 --> 00:20:09,000
どうしたらいいかって話よ 。
294
00:20:09,000 --> 00:20:11,000
そうだ 。
化粧するのは どうかしら?
295
00:20:11,000 --> 00:20:13,000
化粧?
296
00:20:13,000 --> 00:20:18,000
夫婦というのは だんだん
新鮮さを失うものじゃない 。
297
00:20:18,000 --> 00:20:20,000
だから… 。
( はる江 ) 化粧して➡
298
00:20:20,000 --> 00:20:23,000
いつもとは違う自分を
見せるってことね 。
299
00:20:23,000 --> 00:20:25,000
いいじゃない 。
300
00:20:25,000 --> 00:20:28,000
( あき奈 ) それで たまには
女性の方から積極的に… 。
301
00:20:28,000 --> 00:20:30,000
( はる江のせきばらい )
( あき奈 ) 何?
302
00:20:30,000 --> 00:20:33,000
( はる江のせきばらい )
( あき奈 ) あっ… 。
303
00:20:33,000 --> 00:20:35,000
はいはいはい 。
( はる江 ) 何? ふゆ子 。
304
00:20:35,000 --> 00:20:38,000
動物園に行くのは どう?
305
00:20:38,000 --> 00:20:41,000
それは ふゆちゃんが
行きたいところでしょう?
306
00:20:41,000 --> 00:20:44,000
( はる江 )
確かに 一理あるかもしれない 。
307
00:20:44,000 --> 00:20:47,000
えっ?
( はる江 ) いつもとは違う場所で➡
308
00:20:47,000 --> 00:20:50,000
いつもとは違う化粧と服装を着て
会ったら➡
309
00:20:50,000 --> 00:20:53,000
新鮮じゃない?
( あき奈 ) そうね 。
310
00:20:53,000 --> 00:20:55,000
まあ でも… 。
311
00:21:03,000 --> 00:21:07,000
その頃 芙美子の方にも
動きがありました 。
312
00:21:07,000 --> 00:21:11,000
深見から 電報が届いたのです 。
313
00:21:11,000 --> 00:21:14,000
( 芙美子 )「 父が 縁談 進める 」
314
00:21:14,000 --> 00:21:16,000
「 あさって予定 」
315
00:21:23,000 --> 00:21:26,000
( 芙美子の母 ) 芙美子 。
あなたは 強い子だもの 。
316
00:21:26,000 --> 00:21:31,000
その着物が似合う女性に
きっと なれるわ 。
317
00:21:31,000 --> 00:21:36,000
そのヤマユリのように
一人で立てる女性に 。
318
00:21:36,000 --> 00:21:38,000
( 芙美子 ) お母さま 待って 。
319
00:21:38,000 --> 00:21:40,000
お母さま!
320
00:21:42,000 --> 00:21:46,000
( 芙美子 ) お母さま…!
321
00:21:46,000 --> 00:21:51,000
( 芙美子 )
《久しぶりに 実母の夢を見た》➡
322
00:21:51,000 --> 00:21:55,000
《もしかして 緊張…?》
323
00:21:55,000 --> 00:21:58,000
参ったな 。
324
00:21:58,000 --> 00:22:00,000
くるん… 。
325
00:22:07,000 --> 00:22:09,000
よし 。
326
00:22:17,000 --> 00:22:19,000
よし よし 。
327
00:22:21,000 --> 00:22:23,000
お裾分け… 。
328
00:22:23,000 --> 00:22:26,000
あら なつ美ちゃん
今から 艦内見学?
329
00:22:26,000 --> 00:22:28,000
はい 。
330
00:22:28,000 --> 00:22:31,000
お化粧 カワイイ!
331
00:22:31,000 --> 00:22:37,000
瀧君も きっと喜んでくれるわよ 。
だと うれしいんですけど 。
332
00:22:37,000 --> 00:22:40,000
くるんってした?
あっ くるんってしました… 。
333
00:22:40,000 --> 00:22:42,000
えっ くるんって?
334
00:22:47,000 --> 00:22:51,000
( 芙美子 ) 伯母さま
本日は お世話になります 。
335
00:22:51,000 --> 00:22:54,000
( 光子 ) 芙美子さん
振り袖は どうしたの?➡
336
00:22:54,000 --> 00:22:57,000
それに ユリは
夏に着る花でしょう 。 ➡
337
00:22:57,000 --> 00:23:00,000
今日は 何の日か分かってるの?
338
00:23:00,000 --> 00:23:03,000
はい お見合いです 。
339
00:23:03,000 --> 00:23:06,000
大変ありがたいお話だと
思っています 。
340
00:23:06,000 --> 00:23:08,000
もう… しょうがない 。
341
00:23:08,000 --> 00:23:13,000
じゃあね せめて 受け答えだけは
ちゃんとしてちょうだいよ 。 ねっ 。
342
00:23:13,000 --> 00:23:16,000
こんな いい縁談
二度とないんだから 。
343
00:23:16,000 --> 00:23:19,000
うちの末娘にも
って思ってたくらいなのよ 。
344
00:23:19,000 --> 00:23:23,000
先に お待ちになられてますよ 。
どうぞ 。
345
00:23:23,000 --> 00:23:25,000
お世話になります 。
346
00:23:25,000 --> 00:23:28,000
( 芙美子 ) 《私も最初は
振り袖がいいと思ったけれど➡
347
00:23:28,000 --> 00:23:33,000
きっと 今日は
一筋縄ではいかないだろうから》
348
00:23:40,000 --> 00:23:43,000
( 芙美子 ) 《この人相手では…》
349
00:23:43,000 --> 00:23:46,000
さあさあ どうぞ 。
350
00:24:00,000 --> 00:24:02,000
気持ち悪… 。
351
00:24:02,000 --> 00:24:05,000
《船酔いしてしまった》
352
00:24:05,000 --> 00:24:10,000
瀧昌さま まだかなぁ… 。
353
00:24:10,000 --> 00:24:14,000
《水兵さんには
ここで待つよう言われたけど》
354
00:24:17,000 --> 00:24:21,000
《あの赤い着物の人 目立つなぁ》
355
00:24:26,000 --> 00:24:28,000
《瀧昌さま !? 》
356
00:24:28,000 --> 00:24:33,000
《瀧昌さまが女の人と話してるの
初めて見た》
357
00:24:33,000 --> 00:24:36,000
《距離 近くない?》
358
00:24:36,000 --> 00:24:40,000
( 女性 ) 奥さまには ご内密に 。
359
00:24:40,000 --> 00:24:42,000
はい 。
360
00:24:51,000 --> 00:24:55,000
《瀧昌さまに限って
それはない!》
361
00:24:55,000 --> 00:24:59,000
フゥ… フゥ… 。
362
00:24:59,000 --> 00:25:02,000
《平常心 平常心》
363
00:25:02,000 --> 00:25:04,000
あっ… 。
364
00:25:06,000 --> 00:25:11,000
では 本日 仲人を務めます
柴原です 。
365
00:25:11,000 --> 00:25:14,000
至らぬ点も
多々あると思いますが➡
366
00:25:14,000 --> 00:25:20,000
両家のよきご縁のために
尽力させていただきます 。
367
00:25:22,000 --> 00:25:26,000
本日は
私のみで申し訳ありません 。
368
00:25:26,000 --> 00:25:30,000
夫は 家のことは
全て私に任せきりでして 。
369
00:25:30,000 --> 00:25:34,000
( 光子 ) この子の父親も
似たようなものです 。
370
00:25:34,000 --> 00:25:39,000
本来なら
母親が同席するところですが… 。
371
00:25:39,000 --> 00:25:42,000
初めまして 。
372
00:25:42,000 --> 00:25:45,000
…と言いたいところですが
実は 芙美子さんとは➡
373
00:25:45,000 --> 00:25:49,000
同期と その奥さま経由で
顔見知りでして 。
374
00:25:49,000 --> 00:25:52,000
どなたかしら?
( 深見 ) 江端です 。
375
00:25:52,000 --> 00:25:55,000
でしたら
奥さまの なつ美さんですね 。
376
00:25:55,000 --> 00:25:56,666
ええ 。
377
00:25:56,666 --> 00:26:00,000
( 芙美子 ) 《顔見知りの体で
話を進めるのね》
378
00:26:00,000 --> 00:26:01,666
なので 芙美子さんとは➡
379
00:26:01,666 --> 00:26:06,000
本音で 話をしてみたいと
思っています 。
380
00:26:06,000 --> 00:26:09,000
よろしくお願いします 。
芙美子さん 。
381
00:26:09,000 --> 00:26:12,000
まあ そう言っていただけたら
助かるわ 。
382
00:26:12,000 --> 00:26:16,000
この子ったら
緊張してるものですから 。
383
00:26:16,000 --> 00:26:20,000
( 芙美子 ) 《たぶん 嘘ではない》➡
384
00:26:20,000 --> 00:26:22,000
《…のだろうけど》➡
385
00:26:22,000 --> 00:26:25,000
《 「 僕が助け船を出すので➡
386
00:26:25,000 --> 00:26:28,000
何でも好きなように
発言したらいいですよ 」 》➡
387
00:26:28,000 --> 00:26:34,000
《って言われてるようで
若干 しゃくに障る》
388
00:26:34,000 --> 00:26:36,000
( 柴原 ) あっ そういえば 深見は➡
389
00:26:36,000 --> 00:26:39,000
艦では 将棋をやってるのを
よく見掛けるな 。
390
00:26:39,000 --> 00:26:43,000
ええ チェスも少々
ポーカーも好きです 。
391
00:26:43,000 --> 00:26:47,000
今の艦では禁止ですが 。
( 柴原 ) あれは いかん 。
392
00:26:47,000 --> 00:26:51,000
賭けが横行したんでね
やめさせたんだ 。
393
00:26:51,000 --> 00:26:55,000
芙美子ちゃんは?
お休みの日は何をしているの?
394
00:26:55,000 --> 00:26:57,000
( 芙美子 ) 私は… 。
395
00:26:57,000 --> 00:26:59,000
( 深見 ) 《確か 手紙には➡
396
00:26:59,000 --> 00:27:01,000
洋書を耽読している
って書いてあったな》
397
00:27:01,000 --> 00:27:04,000
最近は レース編みを 。
( 深見 ) 《あれっ?》
398
00:27:04,000 --> 00:27:06,000
複雑な図形ですと➡
399
00:27:06,000 --> 00:27:10,000
つい時間を忘れて
没頭してしまうんです 。
400
00:27:10,000 --> 00:27:16,000
( 芙美子 ) 《そのようなお気遣い
私には無用です》
401
00:27:16,000 --> 00:27:20,000
( 深見 ) 《僕相手に
取り繕う必要ないのに》
402
00:27:20,000 --> 00:27:22,000
洋書に ご興味は?
403
00:27:22,000 --> 00:27:25,000
日本文学の方が好きですね 。
404
00:27:25,000 --> 00:27:30,000
( 芙美子 ) 《これが一番手 っ 取り早く
この場を収める方法です》
405
00:27:30,000 --> 00:27:36,000
( 深見 ) 《そこまで固辞されると
建前を崩したくなるなぁ》
406
00:27:36,000 --> 00:27:40,000
でも タイピストには
英文を扱う方もいるとか 。
407
00:27:40,000 --> 00:27:43,000
( 芙美子 ) 《やれるものなら
どうぞ ご自由に》
408
00:27:43,000 --> 00:27:47,000
私は 和文が中心ですので 。
409
00:27:47,000 --> 00:27:52,000
うれしいわ 。
こんなに話が盛り上がるなんて 。 ➡
410
00:27:52,000 --> 00:27:55,000
気が合うのね あなたたち 。
( 芙美子 ) えっ?
411
00:27:55,000 --> 00:27:58,000
( 光子 ) もう ホントに… 。
412
00:27:58,000 --> 00:28:02,000
念のために確認なのだけれど
芙美子さん 。
413
00:28:02,000 --> 00:28:03,666
はい 。
414
00:28:03,666 --> 00:28:07,000
婚約となれば すぐに
仕事は辞めてくださるのよね?
415
00:28:07,000 --> 00:28:10,000
夫が
そのことだけは気にしてますの 。
416
00:28:10,000 --> 00:28:13,000
母さん その話は すぐに
答えが出る話じゃないから➡
417
00:28:13,000 --> 00:28:15,000
この場で聞くのは
控えようって言っただろ 。
418
00:28:15,000 --> 00:28:19,000
あら 一番重要なことじゃない 。
( 深見 ) いや… 。
419
00:28:19,000 --> 00:28:22,000
それは… 。
420
00:28:27,000 --> 00:28:29,000
そうですね 。
421
00:28:29,000 --> 00:28:32,000
( 深見の母 ) あら よかったわ 。
422
00:28:39,000 --> 00:28:41,000
⚟ ( 市原 ) 失礼します!
お水をどうぞ 。
423
00:28:41,000 --> 00:28:43,000
あっ… 。
424
00:28:43,000 --> 00:28:47,000
あっ どうぞ どうぞ 。
座ったままで 。 失礼します 。
425
00:28:47,000 --> 00:28:49,000
わざわざ すみません 。
426
00:28:54,000 --> 00:28:56,000
ハァ… 。
427
00:28:56,000 --> 00:28:58,000
えっと… 。
428
00:28:58,000 --> 00:29:03,000
あっ 江端中尉の従兵の
市原二等水兵です 。
429
00:29:03,000 --> 00:29:07,000
じゅ…?
あ~ 雑用係です 。
430
00:29:07,000 --> 00:29:11,000
それは あの… 。
あっ そんな そんな そんな 。
431
00:29:11,000 --> 00:29:14,000
夫が いつも
お世話になっております 。
432
00:29:14,000 --> 00:29:17,000
あっ いえいえ 。
433
00:29:17,000 --> 00:29:23,000
実は 俺 奥さまに
申し伝えたいことがございまして 。
434
00:29:23,000 --> 00:29:25,000
えっ?
435
00:29:25,000 --> 00:29:28,000
中尉と結婚してくださり
ありがとうございます!
436
00:29:28,000 --> 00:29:30,000
えっ?
437
00:29:30,000 --> 00:29:35,000
中尉って
何 考えてるか分かんねえし➡
438
00:29:35,000 --> 00:29:39,000
仕事が服着て歩いてる
みたいな人なので➡
439
00:29:39,000 --> 00:29:41,000
正直 苦手で… 。
440
00:29:41,000 --> 00:29:44,000
そうですか?
けど けど けど… 。
441
00:29:44,000 --> 00:29:49,000
春あたりから
徐々に丸くなっていって➡
442
00:29:49,000 --> 00:29:54,000
最近では 仕事以外の話も
ごくたまーに するようになって 。
443
00:29:54,000 --> 00:29:58,000
これも 奥さまの影響かなと
思いまして 。
444
00:29:58,000 --> 00:30:00,000
あっ… 。
445
00:30:00,000 --> 00:30:07,000
あっ 今 申し上げたことは
中尉には内緒にしてもらえますか 。
446
00:30:07,000 --> 00:30:10,000
怒られますので 。
447
00:30:10,000 --> 00:30:13,000
なつ美さん!
瀧昌さま 。
448
00:30:13,000 --> 00:30:16,000
遅くなって すみません 。
大丈夫ですか?
449
00:30:16,000 --> 00:30:19,000
だいぶ いいです 。
市原さんのおかげで 。
450
00:30:19,000 --> 00:30:21,000
これで失礼します 。
451
00:30:21,000 --> 00:30:24,000
お世話になりました 。
はい!
452
00:30:24,000 --> 00:30:28,000
あの… 瀧昌さま 。
453
00:30:28,000 --> 00:30:31,000
はい 。
454
00:30:31,000 --> 00:30:35,000
先ほど
お話しされていた方って… 。
455
00:30:35,000 --> 00:30:37,000
先ほど?
456
00:30:37,000 --> 00:30:41,000
あの…
ここの窓から見えたんです 。
457
00:30:41,000 --> 00:30:45,000
赤いお着物の… 。
えっ?
458
00:30:47,000 --> 00:30:51,000
あ~… えっと… 。
459
00:30:51,000 --> 00:30:54,000
友人ですね 一応 。
460
00:30:54,000 --> 00:30:57,000
《 「 一応 」 って何?》
461
00:30:57,000 --> 00:31:01,000
へぇ~… 。
462
00:31:01,000 --> 00:31:04,000
《ごまかされてる?》
463
00:31:04,000 --> 00:31:10,000
別に 隠さなくてもいいんですよ 。
464
00:31:10,000 --> 00:31:13,000
本人が言うなと 。
465
00:31:15,000 --> 00:31:18,000
( 女性 ) 奥さまには ご内密に 。
466
00:31:20,000 --> 00:31:22,000
はい 。
467
00:31:22,000 --> 00:31:26,000
へぇ~… 。
468
00:31:26,000 --> 00:31:28,000
( 郁子 ) 2人とも緊張してましたね 。
469
00:31:28,000 --> 00:31:32,000
( 深見の母 )
初々しくて すてきだこと… 。
470
00:31:32,000 --> 00:31:35,000
( 芙美子 ) 《何だか疲れた》
471
00:31:37,000 --> 00:31:39,000
あっ 。
472
00:31:39,000 --> 00:31:44,000
あっ 芙美子さん 。
お疲れさまです 。
473
00:31:44,000 --> 00:31:47,000
よかったら
ここで一緒にサボりませんか?➡
474
00:31:47,000 --> 00:31:50,000
付添人同士で
盛り上がっていたので➡
475
00:31:50,000 --> 00:31:54,000
抜け出してきちゃいました 。
( 芙美子 ) そうですか 。
476
00:31:56,000 --> 00:31:58,000
( 深見 ) あの… 。 ➡
477
00:31:58,000 --> 00:32:01,000
今回は 急に話を進めてしまって
すみませんでした 。
478
00:32:01,000 --> 00:32:05,000
父が どこかで
僕らのことを知ったようで➡
479
00:32:05,000 --> 00:32:08,000
電光石火の速さで
口を挟む隙もなく 。
480
00:32:08,000 --> 00:32:11,000
( 芙美子 ) 頂いた電報で
心構えは できましたので➡
481
00:32:11,000 --> 00:32:13,000
大丈夫です 。
482
00:32:15,000 --> 00:32:17,000
でも 意外でしたよ 。 ➡
483
00:32:17,000 --> 00:32:21,000
芙美子さんが
円滑に話を進めるなんて 。
484
00:32:21,000 --> 00:32:24,000
芙美子さんとの舌戦を
披露したら➡
485
00:32:24,000 --> 00:32:29,000
この縁談が どうなるか
興味あったのになぁ 。
486
00:32:29,000 --> 00:32:32,000
いい性格してますね 。
487
00:32:32,000 --> 00:32:35,000
お褒めにあずかり 光栄です 。
488
00:32:37,000 --> 00:32:43,000
でも おかげで
順調に縁談が進みそうなので 。
489
00:32:43,000 --> 00:32:49,000
これで いつでも 遠慮なく
芙美子さんに会えますね 。
490
00:32:52,000 --> 00:32:55,000
( 芙美子 ) それは… 。
491
00:32:55,000 --> 00:32:59,000
船乗りの口説き文句としては
不適切では?
492
00:32:59,000 --> 00:33:03,000
一年の半分以上は
海の上でしょう?
493
00:33:05,000 --> 00:33:08,000
確かに 。
494
00:33:08,000 --> 00:33:11,000
それでこそ
いつもの芙美子さんです 。
495
00:33:13,000 --> 00:33:18,000
そうだ 。
芙美子さんの仕事のことですが➡
496
00:33:18,000 --> 00:33:24,000
後で 僕が
両親を説得しておきます 。
497
00:33:24,000 --> 00:33:26,000
辞めたくないんでしょう?
498
00:33:34,000 --> 00:33:38,000
深見さん 。
( 深見 ) んっ?
499
00:33:38,000 --> 00:33:45,000
私にとって あなたの優しさは
赤子のおくるみのようです 。
500
00:33:45,000 --> 00:33:51,000
あたたかくて やわらかくて
甘ったるくて 。
501
00:33:51,000 --> 00:33:56,000
気を抜くと 寄り掛かりたくなる 。
502
00:33:58,000 --> 00:34:01,000
芙美子さん…?
503
00:34:01,000 --> 00:34:05,000
私 何をしに来たんでしょうか 。
えっ?
504
00:34:05,000 --> 00:34:09,000
せっかく
瀧昌さまの船に乗れたのに➡
505
00:34:09,000 --> 00:34:12,000
ここから動けないなんて 。
506
00:34:16,000 --> 00:34:22,000
ここは ガンルームといって
食事や休憩を取る部屋です 。
507
00:34:24,000 --> 00:34:28,000
俺も よく 深見と
この部屋で話をしています 。
508
00:34:30,000 --> 00:34:34,000
そうなんですね 。
509
00:34:34,000 --> 00:34:39,000
俺は なつ美さんが来てくれて
うれしいです 。
510
00:34:39,000 --> 00:34:41,000
えっ?
511
00:34:41,000 --> 00:34:46,000
普段 見慣れている
風景のはずなのに➡
512
00:34:46,000 --> 00:34:52,000
なつ美さんがいるだけで
新鮮といいますか… 。
513
00:34:54,000 --> 00:34:57,000
たまには
女性の方から積極的に… 。
514
00:35:07,700 --> 00:35:09,000
なつ美さん?
515
00:35:13,000 --> 00:35:17,000
もしかして
また体調が悪くなりました?
516
00:35:17,000 --> 00:35:30,000
♬~
517
00:35:36,500 --> 00:35:38,500
でも… 。
518
00:35:41,500 --> 00:35:43,500
お父さまに お伝えください 。
519
00:35:43,500 --> 00:35:46,500
結婚となれば 仕事は辞めます 。
520
00:35:46,500 --> 00:35:49,500
片手間に
タイピストができるほど➡
521
00:35:49,500 --> 00:35:52,500
嫁としての仕事は甘くないのは
分かっていますから 。
522
00:35:52,500 --> 00:35:58,500
でも 社会経験や知識は
色々と応用できますので➡
523
00:35:58,500 --> 00:36:02,500
むげに扱うのは
お家の損ですよと 。
524
00:36:04,500 --> 00:36:07,500
私は 先に戻っています 。
525
00:36:12,500 --> 00:36:16,500
( 深見 ) ヤマユリか… 。
526
00:36:16,500 --> 00:36:18,500
よくお似合いで 。
527
00:36:21,500 --> 00:36:25,500
( 上官 )
江端 この訓練の報告書を… 。
528
00:36:25,500 --> 00:36:28,500
何か不備がありましたか?
529
00:36:28,500 --> 00:36:31,500
奥さん ちょっと 江端を
お借りしてもよろしいですか?
530
00:36:31,500 --> 00:36:33,500
あっ あっ… 。
531
00:36:33,500 --> 00:36:36,500
江端 いいか 。
はっ はい!
532
00:36:39,500 --> 00:36:42,500
うわあ~… 。
533
00:36:42,500 --> 00:36:47,500
私は 今 何てことを… 。
534
00:36:47,500 --> 00:36:50,500
《しかも ここ
瀧昌さまの職場なのに!》
535
00:36:50,500 --> 00:36:52,166
《はしたない!》
536
00:36:52,166 --> 00:36:53,833
《いいえ 恥知らず》
537
00:36:53,833 --> 00:36:56,500
《もう 恥知らずとしか
言いようがない!》
538
00:36:56,500 --> 00:36:59,500
《穴! 穴に埋まって
反省しなきゃ!》
539
00:36:59,500 --> 00:37:01,500
《穴は どこに !? 》
540
00:37:01,500 --> 00:37:04,500
なつ美さん すみませんでし… 。
541
00:37:04,500 --> 00:37:08,500
頭が痛いですか?
えっ あっ ちょっとだけ… 。
542
00:37:08,500 --> 00:37:13,500
えっ お話 終わったんですか?
はい 。 大丈夫ですか?
543
00:37:13,500 --> 00:37:15,500
あっ はい 。
あの… もう大丈夫です 。
544
00:37:15,500 --> 00:37:18,500
いや ちゃんと休んでください 。
545
00:37:18,500 --> 00:37:21,500
あっ 俺は
水のお代わりを持ってきます 。
546
00:37:21,500 --> 00:37:23,500
あっ… 。
547
00:37:30,500 --> 00:37:32,500
あの人… 。
548
00:37:34,500 --> 00:37:37,500
《大丈夫 大丈夫》
549
00:37:37,500 --> 00:37:42,500
《私は 瀧昌さまの妻なのだから》
550
00:37:51,500 --> 00:37:54,500
おはぎの坂井さん !?
551
00:37:57,500 --> 00:37:59,500
瀧!
552
00:37:59,500 --> 00:38:03,500
えっ? お… お前 嘉治か !?
553
00:38:03,500 --> 00:38:08,500
いや~ん 。 今は よし子よ 。
554
00:38:08,500 --> 00:38:11,500
今日は おはぎを納品しに来たの 。
555
00:38:11,500 --> 00:38:15,500
お前 何で
こんな格好してるんだ !?
556
00:38:15,500 --> 00:38:30,500
♬~
557
00:38:30,500 --> 00:38:35,500
縁談 まとまりそうよ 。
ハァ… これで もう一安心ね 。
558
00:38:35,500 --> 00:38:37,500
そうですね 。
559
00:38:37,500 --> 00:38:41,500
あと 深見君から伝言よ 。
560
00:38:41,500 --> 00:38:44,500
ユリの着物が
大変 似合っていました 。
561
00:38:44,500 --> 00:38:50,500
野山に厳かに咲く
ヤマユリのように奇麗でした 。
562
00:38:50,500 --> 00:38:52,500
( 光子 ) ですって 。
563
00:38:52,500 --> 00:38:55,500
このご縁 絶対 逃しちゃ駄目よ 。
564
00:38:55,500 --> 00:38:58,500
あっ それから
これからのお話だけど➡
565
00:38:58,500 --> 00:39:01,500
ご挨拶回り それから結納… 。
566
00:39:10,500 --> 00:39:13,500
ヤマユリのように… 。
567
00:39:13,500 --> 00:39:17,500
その着物が似合う女性に
きっと なれるわ 。
568
00:39:17,500 --> 00:39:22,500
( 芙美子 ) 奇麗… だなんて… 。
569
00:39:22,500 --> 00:39:40,500
♬~
570
00:39:40,500 --> 00:39:43,500
あの女たらし 。
571
00:39:43,500 --> 00:39:55,500
♬~
572
00:39:55,500 --> 00:39:57,500
⚟ ( 虎次 ) 兄さん 。
573
00:39:57,500 --> 00:39:59,500
おう どうした? 虎次 。
574
00:39:59,500 --> 00:40:04,500
兄さんこそ どうしたのかなって 。
ずいぶん機嫌がいいから 。
575
00:40:04,500 --> 00:40:07,500
お見合いの後は
いつも 機嫌が悪いからさ 。
576
00:40:07,500 --> 00:40:11,500
今回は 話を進めるの?
( 深見 ) うん 。 まあ そのつもり 。
577
00:40:11,500 --> 00:40:14,500
そっか 。 おめでとう!
578
00:40:14,500 --> 00:40:19,500
うん 。 まあ そうだけど… 。
579
00:40:19,500 --> 00:40:21,500
ふーん… 。
580
00:40:23,500 --> 00:40:25,500
( 戸の閉まる音 )
581
00:40:25,500 --> 00:40:37,500
♬~
582
00:40:37,500 --> 00:40:41,500
ハァ… 参ったなぁ 。
583
00:40:43,500 --> 00:40:47,500
江端のこと バカにできないなぁ 。
584
00:40:53,500 --> 00:40:59,500
今日は 驚きばかりというか
予想外のことばかりというか… 。
585
00:41:01,500 --> 00:41:04,500
でも 坂井さんの女装… 。
586
00:41:04,500 --> 00:41:07,500
やりますよね あいつも 。
587
00:41:07,500 --> 00:41:11,500
でも お化粧は
私よりも上手かもしれません 。
588
00:41:11,500 --> 00:41:15,500
えっ?
気が付きませんでしたか?
589
00:41:15,500 --> 00:41:19,500
あの… 今日
私も お化粧していたんですよ 。
590
00:41:19,500 --> 00:41:21,500
ああ それで 。
591
00:41:21,500 --> 00:41:25,500
いつもと雰囲気が違うなと
思ってたんですが➡
592
00:41:25,500 --> 00:41:28,500
間違ってたら いけないと思って 。
593
00:41:28,500 --> 00:41:31,500
郁子さんに教えてもらったんです 。
594
00:41:31,500 --> 00:41:36,500
あの… 前に お手紙に書いた
挑戦したことの一つです 。
595
00:41:36,500 --> 00:41:39,500
ああ そうでしたか 。
はい 。
596
00:41:44,500 --> 00:41:49,500
では… あの絵は?
597
00:41:49,500 --> 00:41:51,500
んっ?
598
00:41:54,500 --> 00:42:12,500
( 時計の鐘の音 )
599
00:42:18,500 --> 00:42:22,500
これは 何の絵ですか?
600
00:42:22,500 --> 00:42:26,500
えっ 分かりませんか?
601
00:42:26,500 --> 00:42:40,500
♬~
602
00:42:40,500 --> 00:42:42,500
タヌキ?
えっ?
603
00:42:42,500 --> 00:42:45,500
えっ えっ… 。
604
00:42:50,500 --> 00:42:52,500
豚?
猫です!
605
00:42:52,500 --> 00:42:54,500
猫 !?
606
00:42:54,500 --> 00:42:57,500
《全然 分からない!》
607
00:42:57,500 --> 00:42:59,500
ここが耳で 。
608
00:42:59,500 --> 00:43:01,500
ここが尻尾で 。
609
00:43:01,500 --> 00:43:03,500
ああ… 。
610
00:43:07,500 --> 00:43:10,500
瀧昌さまにも
見てもらいたかったんですよ 。
611
00:43:10,500 --> 00:43:15,500
ほら そこのお寺の境内に
カワイイ三毛猫がいて 。
612
00:43:15,500 --> 00:43:17,500
うん 。
613
00:43:25,500 --> 00:43:31,500
あの… 瀧昌さま
お願いがあるのですが 。
614
00:43:31,500 --> 00:43:34,500
はい 何でしょう?
615
00:43:36,500 --> 00:43:38,500
その… 。
616
00:43:41,500 --> 00:43:47,500
その 「 うん 」 … 。
617
00:43:47,500 --> 00:43:50,500
他の女性には言わないで 。
618
00:43:52,500 --> 00:43:54,500
お願いです 。
619
00:43:57,500 --> 00:43:59,500
んっ… 。
620
00:44:01,500 --> 00:44:05,500
ありがとうございます!
621
00:44:05,500 --> 00:44:10,500
《はっ? かわっ…》
622
00:44:10,500 --> 00:44:13,500
《いやいや そうじゃなくて》
623
00:44:13,500 --> 00:44:17,500
《 「 うん 」 を他の女性に言うなって
どういう意味だ?》
624
00:44:17,500 --> 00:44:19,500
《どの 「 うん 」 だ?》
625
00:44:22,500 --> 00:44:25,500
そもそも… 。
626
00:44:25,500 --> 00:44:30,500
なつ美さん以外の女性と
話すことなど ありませんよ 。
627
00:44:33,500 --> 00:44:35,500
よかった 。
628
00:44:37,500 --> 00:44:42,500
私は 瀧昌さまの 「 うん 」 を聞ける➡
629
00:44:42,500 --> 00:44:45,500
唯一の女ですね 。
630
00:44:51,500 --> 00:44:53,500
うん 。
631
00:44:58,500 --> 00:45:01,500
猫か… 。
632
00:45:01,500 --> 00:45:17,500
♬~
633
00:45:17,500 --> 00:45:37,500
♬~
634
00:45:37,500 --> 00:45:54,500
♬~
635
00:45:54,500 --> 00:45:56,500
「 気になる 」
636
00:45:56,500 --> 00:45:58,500
「 ふゆ子 お湯 沸かして 」
637
00:45:58,500 --> 00:46:00,500
「 俺にできることって
ありますか? 」
638
00:46:00,500 --> 00:46:02,500
「 お産って こんなに大変なんだ 」
639
00:46:02,500 --> 00:46:05,500
「 どんなに離れていても
見守ってくれそう 」
640
00:46:05,500 --> 00:46:08,500
「 瀧昌さまは 子供のこととか… 」
「 やめましょう 」
641
00:46:08,500 --> 00:46:12,500
「 私も昔 子供のことで
悩んだことがあったな 」
642
00:46:12,500 --> 00:46:14,500
「 俺は きっと
なつ美さんを一人にさせる 」
643
00:46:14,500 --> 00:46:17,166
「 大丈夫です 。
私は大丈夫です 」
644
00:46:17,166 --> 00:46:19,166
「 妹と弟です 」
645
00:46:19,166 --> 00:46:21,166
「 今日は 色々お話がしたくて
来ました 」
646
00:46:21,166 --> 00:46:23,166
「 何でも聞いて 」
647
00:46:23,166 --> 00:46:25,833
「 さあ どうぞ 」
「 酒の席は無礼講です 」
648
00:46:25,833 --> 00:46:28,833
「 これは 甘くておいしいです 」
649
00:46:28,833 --> 00:46:31,833
「 なつ美さん
KIしてもいいですか? 」
650
00:46:31,833 --> 00:46:36,500
「 瀧昌さまは
誰よりも大切な方なので 」
651
00:46:36,500 --> 00:46:39,500
「 僕が死んだら どうします? 」
652
00:46:39,500 --> 00:46:41,166
「 瀧 」
653
00:46:41,166 --> 00:46:42,833
「 すぐ行きます 」
「 急げ 」
654
00:46:44,833 --> 00:46:49,500
「 髪… 切ってない 」
655
00:46:49,500 --> 00:46:51,500
「 必ず戻ってくるから待ってて 」
656
00:46:55,500 --> 00:46:57,500
( 叫ぶ声 )