1 00:00:33,955 --> 00:00:38,660 「鳴門秘帖」探索の 使命を果たすため➡ 2 00:00:38,660 --> 00:00:41,629 阿波へと向かった法月弦之丞➡ 3 00:00:41,629 --> 00:00:46,467 女掏摸 見返りお綱 目明し万吉の3人は➡ 4 00:00:46,467 --> 00:00:49,771 一旦 大坂で足止めを食らうが➡ 5 00:00:49,771 --> 00:00:53,942 四国屋お久良 元与力 常木鴻山らの手助けで➡ 6 00:00:53,942 --> 00:00:57,278 商い船に便乗する事になる。➡ 7 00:00:57,278 --> 00:01:01,616 そのころ 阿波の食客 竹屋三位卿は➡ 8 00:01:01,616 --> 00:01:05,787 自ら 弦之丞らの動きを 阻止しようと大坂入りをするが➡ 9 00:01:05,787 --> 00:01:10,458 弦之丞を恋慕うお米による 命懸けの行動によって➡ 10 00:01:10,458 --> 00:01:14,963 弦之丞とお綱は危機を脱し お米は 文字どおり➡ 11 00:01:14,963 --> 00:01:18,800 恋に命を懸けて 死んでいくのであった。➡ 12 00:01:18,800 --> 00:01:22,470 しかし 甲賀世阿弥の娘 千絵を救うため➡ 13 00:01:22,470 --> 00:01:25,974 怪我をした万吉はもとより 千絵もまた➡ 14 00:01:25,974 --> 00:01:30,311 船に乗り込む事に間に合わず 去っていく船を目の前に➡ 15 00:01:30,311 --> 00:01:34,749 弦之丞の名前を むなしく呼ぶだけであった。➡ 16 00:01:34,749 --> 00:01:38,586 一方 たくらみに気付き 船に残った➡ 17 00:01:38,586 --> 00:01:43,925 旅川周馬とお十夜孫兵衛に 襲われた弦之丞とお綱は➡ 18 00:01:43,925 --> 00:01:49,097 突如 鳴門のうずの中へと 飛び込んだのである。 19 00:01:49,097 --> 00:01:51,397 (弦之丞)お綱 覚悟せよ。 20 00:02:34,609 --> 00:02:36,911 (千絵)弦之丞様…。 21 00:02:36,911 --> 00:02:38,911 千絵様。 22 00:02:40,782 --> 00:02:45,420 夢を見ました。 夢? 23 00:02:45,420 --> 00:02:48,756 不吉な夢です。 24 00:02:48,756 --> 00:02:52,427 千絵様。 弦之丞様とお綱は➡ 25 00:02:52,427 --> 00:02:56,931 今頃は もう 阿波に着いて 世阿弥様のところへ。 26 00:02:56,931 --> 00:03:02,603 ですが 鳴門のうずに飛び込んだと➡ 27 00:03:02,603 --> 00:03:05,440 阿波から戻った 四国屋の手代の方が…。 28 00:03:05,440 --> 00:03:07,375 弱気になっちゃならねえ。 29 00:03:07,375 --> 00:03:09,610 鳴門のうずに 飛び込んだとしても➡ 30 00:03:09,610 --> 00:03:12,647 あの2人は ただで死にゃあしません。 31 00:03:12,647 --> 00:03:16,947 ええ。 死にゃあしませんとも。 32 00:03:34,235 --> 00:03:37,905 ああ~ お見事~! 33 00:03:37,905 --> 00:03:42,777 ハハハハ いや~ まさに近頃の阿波殿は➡ 34 00:03:42,777 --> 00:03:48,516 蜂須賀武士の頭領としての貫禄 十分であらしゃられますなあ。 35 00:03:48,516 --> 00:03:51,252 今 具足をつけたならば➡ 36 00:03:51,252 --> 00:03:54,589 よもや 江戸の青びょうたんの 侍どもには 引けは取らん。 37 00:03:54,589 --> 00:03:59,761 ハハハ。 一角。 (一角)はっ。 堅固そうで何よりじゃ。 38 00:03:59,761 --> 00:04:02,096 はっ。 殿➡ 39 00:04:02,096 --> 00:04:06,768 元川島郷の原士 関谷孫兵衛も 拝謁に参上つかまつっております。 40 00:04:06,768 --> 00:04:11,272 法月弦之丞を討つについて 骨を折った男でございます。 41 00:04:11,272 --> 00:04:13,207 お見知りおきを。 42 00:04:13,207 --> 00:04:16,444 関谷孫兵衛でございます。 果たし合いの折➡ 43 00:04:16,444 --> 00:04:20,114 刀傷を病んでおりますので 頭巾のままで お許しを。 44 00:04:20,114 --> 00:04:23,451 うん。 名前は 啓之助からの手紙で聞いておる。 45 00:04:23,451 --> 00:04:26,287 ご苦労であった。 はっ。 46 00:04:26,287 --> 00:04:28,956 して…。 (竹屋三位卿)ああ…。➡ 47 00:04:28,956 --> 00:04:31,559 これは 旅川周馬。➡ 48 00:04:31,559 --> 00:04:35,396 あの世阿弥の門弟筆頭であった 男でありまするが➡ 49 00:04:35,396 --> 00:04:40,902 一角 孫兵衛に劣らず 法月弦之丞を討つにあたって➡ 50 00:04:40,902 --> 00:04:45,239 一役買った男。 忍びの者を操り➡ 51 00:04:45,239 --> 00:04:49,410 阿波にとっても 大いに力になれるかと。 52 00:04:49,410 --> 00:04:54,582 そうか。 これからも頼むぞ。 はっ! 53 00:04:54,582 --> 00:04:57,485 この者たちに 褒美を取らせよ。 はっ。 54 00:04:57,485 --> 00:05:01,355 追って沙汰を下す。 楽しみに待っておれ。 はっ。 55 00:05:01,355 --> 00:05:05,927 参るぞ! はっ。 ハハハハハハハ! 56 00:05:05,927 --> 00:05:12,700 ああ… ハハハハ。 恩賞は お役か ご加増か➡ 57 00:05:12,700 --> 00:05:18,439 まっ いずれにしても 吉運到来とは この事じゃなあ。 58 00:05:18,439 --> 00:05:22,944 三位卿様のお口添えもあり 我ら すっかり面目を施しました。 59 00:05:22,944 --> 00:05:27,448 まあ もっとも 森 啓之助が あのような事になり➡ 60 00:05:27,448 --> 00:05:29,484 大坂でお扶持離れと なってしまったのは➡ 61 00:05:29,484 --> 00:05:32,887 いささか残念ではありますが それもまた天命。 62 00:05:32,887 --> 00:05:36,757 のう 孫兵衛。 …うん。 63 00:05:36,757 --> 00:05:40,394 おお? どうなされた。 64 00:05:40,394 --> 00:05:43,064 沙汰によっては 元の原士➡ 65 00:05:43,064 --> 00:05:45,733 千石の身分にも 戻れようというものを➡ 66 00:05:45,733 --> 00:05:47,768 うれしゅうはないのか? 67 00:05:47,768 --> 00:05:50,605 そのような事は…。 ですが…。 68 00:05:50,605 --> 00:05:54,909 新参の俺までも 重喜公の沙汰が下るのが➡ 69 00:05:54,909 --> 00:05:57,411 気に入らないのであろう。 馬鹿を言え。 70 00:05:57,411 --> 00:05:59,914 お前ごとき 相手にしておらん! 何? おい! 71 00:05:59,914 --> 00:06:05,586 ああ もう よしなはれ。 何か 屈託があらしゃるのか? 72 00:06:05,586 --> 00:06:07,522 法月弦之丞が もし 生きておったら➡ 73 00:06:07,522 --> 00:06:11,492 あの殿を欺いた事になる …と そう思うたまで。 74 00:06:11,492 --> 00:06:14,262 弦之丞が生きてる? 馬鹿な。 75 00:06:14,262 --> 00:06:17,164 沖で海に飛び込んだのを見たと お主 言ったではないか! 76 00:06:17,164 --> 00:06:19,433 まさしく海の藻くずとなったはず。 77 00:06:19,433 --> 00:06:21,769 確かに うずの中には飛び込んだ。 だが➡ 78 00:06:21,769 --> 00:06:24,272 この刀で とどめを刺した訳ではない。 79 00:06:24,272 --> 00:06:29,443 違うか? フフッ。 何がおかしい! 80 00:06:29,443 --> 00:06:32,143 ≪その者の申すとおりじゃ。 81 00:06:33,948 --> 00:06:36,851 (竹屋三位卿) これはこれは 龍耳軒殿。➡ 82 00:06:36,851 --> 00:06:40,054 何がでござりまするか? 83 00:06:40,054 --> 00:06:47,395 法月弦之丞は死んではおるまい。 恐らく どこかに漂着しておろう。 84 00:06:47,395 --> 00:06:50,898 何を根拠に そのような! ならば聞くが➡ 85 00:06:50,898 --> 00:06:55,570 あの夜以来 どこそこの岸に 男と女の死骸が➡ 86 00:06:55,570 --> 00:06:59,240 流れ着いたという話を聞いたか? 87 00:06:59,240 --> 00:07:05,913 何故 法月弦之丞は 自ら海へ飛び込んだのか。 88 00:07:05,913 --> 00:07:11,419 船は 阿波の海に近づいておった。 89 00:07:11,419 --> 00:07:15,089 女を抱えて海へ飛び込んだのは 恐らく➡ 90 00:07:15,089 --> 00:07:19,961 泳いで逃げきる自信が あったからに相違ない。 91 00:07:19,961 --> 00:07:24,599 もし そう思わぬとしたら めでたい限りじゃ。 92 00:07:24,599 --> 00:07:28,936 祝杯に酔うのは まだ早すぎるのではなかろうか。 93 00:07:28,936 --> 00:07:34,742 ご賢察にあらしゃりますがなあ 龍耳軒殿。 はい? 94 00:07:34,742 --> 00:07:36,744 そういう事もあろうかと➡ 95 00:07:36,744 --> 00:07:40,881 既に 弦之丞とお綱の 人相書きを 手にした 我が手の者を走らせ➡ 96 00:07:40,881 --> 00:07:43,384 しらみつぶしに探らせております。 97 00:07:43,384 --> 00:07:48,055 代官所へも人相書きを配り 同じように動いておりますれば➡ 98 00:07:48,055 --> 00:07:52,560 もし 生きておれば 網に掛かるはず。 99 00:07:52,560 --> 00:07:58,360 いらざるご懸念は ご無用ご無用。 ハハハハ。 100 00:08:02,570 --> 00:08:06,240 (職人)ああ 確かに 幾日か前の夜中に➡ 101 00:08:06,240 --> 00:08:09,577 ずぶぬれの2人連れが 親方を訪ねてきたのを見たな。 102 00:08:09,577 --> 00:08:12,913 (小谷)まことか? (職人)けど 顔までは見てない。 103 00:08:12,913 --> 00:08:16,584 男か女かも分からない。 (木下)で その2人は? 104 00:08:16,584 --> 00:08:20,087 いないよ。 今朝方 急に いなくなっちまってた。 105 00:08:20,087 --> 00:08:22,087 親方もな。 106 00:08:24,925 --> 00:08:31,732 (鈴の音) 107 00:08:31,732 --> 00:08:34,535 大工の頭領? 108 00:08:34,535 --> 00:08:37,872 阿波 日和佐宿の大工で 四国屋の内儀に➡ 109 00:08:37,872 --> 00:08:40,207 大層な義理合いを受けている者が いると聞いて➡ 110 00:08:40,207 --> 00:08:44,078 探らせてみたところ 勘助という男に当たりました。 111 00:08:44,078 --> 00:08:48,382 義理合いとは どういう? 四国屋の持ち船以外➡ 112 00:08:48,382 --> 00:08:50,885 雑魚舟一つ つくろわない 大工だそうで。 113 00:08:50,885 --> 00:08:56,223 その勘助なる者が 昨日 見知らぬ2人を連れて➡ 114 00:08:56,223 --> 00:08:58,893 姿をくらましたというのじゃな? 115 00:08:58,893 --> 00:09:01,929 既に この事 代官所にも伝えてあります。 116 00:09:01,929 --> 00:09:06,567 やつらが目指すは 恐らく…➡ 117 00:09:06,567 --> 00:09:08,867 剣山。 118 00:09:11,072 --> 00:09:13,007 山支度にかかれ。 119 00:09:13,007 --> 00:09:16,944 できうる限り身軽ないでたちで やつらを追う。 120 00:09:16,944 --> 00:09:19,744 山狩りじゃ! はっ。 121 00:09:22,683 --> 00:09:28,255 <その日のうちに 三位卿らは動き出した> 122 00:09:28,255 --> 00:09:30,191 [ 心の声 ] 生きておったか 弦之丞。➡ 123 00:09:30,191 --> 00:09:36,391 お綱 お前も生きておる事だろう。 待っておれ。 124 00:09:50,211 --> 00:09:52,880 ハハ おお。 125 00:09:52,880 --> 00:09:55,880 は… うう…。 126 00:10:20,574 --> 00:10:22,510 待て! 127 00:10:22,510 --> 00:10:27,448 お主 日和佐宿の大工頭領 勘助ではないか? 128 00:10:27,448 --> 00:10:30,251 何かのお間違いでは ございませんか? 129 00:10:30,251 --> 00:10:34,588 私は 旅の者で…。 顔を見せよ! 130 00:10:34,588 --> 00:10:38,259 待て! こら。 131 00:10:38,259 --> 00:10:41,595 さあ 代官所まで来てもらおうか。 (鈴の音) 132 00:10:41,595 --> 00:10:46,267 (鈴の音) 133 00:10:46,267 --> 00:10:48,202 どけ! 134 00:10:48,202 --> 00:10:50,702 うっ。 うう。 135 00:10:59,613 --> 00:11:04,113 どうなる事かと思いました。 まずは こちらへ。 136 00:11:09,156 --> 00:11:13,627 剣山へと登るには この道が近いのですが➡ 137 00:11:13,627 --> 00:11:18,499 役人どもが出張ってるようなので 険しくはなるが➡ 138 00:11:18,499 --> 00:11:21,368 この裏の道を行くしか ございません。 139 00:11:21,368 --> 00:11:23,637 相分かった。 140 00:11:23,637 --> 00:11:51,265 ♬~ 141 00:11:51,265 --> 00:11:53,265 (お綱)あっ。 142 00:11:59,440 --> 00:12:01,475 お気を付けて下さいまし。 143 00:12:01,475 --> 00:12:06,780 はい。 剣山は まだ…。 まだです。 さあ。 144 00:12:06,780 --> 00:12:22,630 ♬~ 145 00:12:22,630 --> 00:12:24,565 大丈夫か? 146 00:12:24,565 --> 00:12:42,950 ♬~ 147 00:12:42,950 --> 00:12:47,450 あれです。 あれが剣山。 148 00:12:49,256 --> 00:12:52,293 あれが…。 149 00:12:52,293 --> 00:12:57,932 10年もの前から 剣山の山牢に 押し込められている者がいると➡ 150 00:12:57,932 --> 00:13:02,603 麓の村々で 語り継がれています。 それが…。 151 00:13:02,603 --> 00:13:06,903 世阿弥殿なのだな。 だと思います。 152 00:13:08,943 --> 00:13:15,282 [ 心の声 ] 世阿弥様 お綱はここにいます。➡ 153 00:13:15,282 --> 00:13:20,788 あなたに会いに ここまで来ています。 154 00:13:20,788 --> 00:13:23,788 あともう一息です。 155 00:13:29,129 --> 00:13:33,000 ここから先 谷が続き 崖もあり➡ 156 00:13:33,000 --> 00:13:35,936 いくつかの難所が 待ち構えております。 157 00:13:35,936 --> 00:13:38,806 勘助殿には世話になった。 158 00:13:38,806 --> 00:13:42,776 なに 大恩ある四国屋お久良様の 頼みを断っちゃ➡ 159 00:13:42,776 --> 00:13:46,547 男じゃねえや。 ハハ。 でも このあとは? 160 00:13:46,547 --> 00:13:52,353 土佐泊の港に出て そこから 抜け荷屋の知り合いを通じて➡ 161 00:13:52,353 --> 00:13:55,255 どこかの島で ほとぼりを冷まします。 162 00:13:55,255 --> 00:13:58,158 そこから大坂へ出て➡ 163 00:13:58,158 --> 00:14:02,129 四国屋のおかみさんが いいように なさって下さる手はずに。 164 00:14:02,129 --> 00:14:04,932 我らに関わったせいで➡ 165 00:14:04,932 --> 00:14:08,268 代官所にまで追われるはめに なってしまった事➡ 166 00:14:08,268 --> 00:14:10,204 まことに相すまぬ。 167 00:14:10,204 --> 00:14:13,941 ご案じなさいますな。 そこは 手に職のあるありがたさ。 168 00:14:13,941 --> 00:14:16,610 尺金一本 差し込んでありさえすりゃ➡ 169 00:14:16,610 --> 00:14:20,481 どこの国でも 御天道様は照っておりますので。 170 00:14:20,481 --> 00:14:23,951 ご恩は 生涯忘れやしません。 171 00:14:23,951 --> 00:14:29,151 じゃ お二人とも どうぞ お達者で。 172 00:14:33,394 --> 00:14:36,094 気の毒な事をした。 173 00:14:40,267 --> 00:14:58,552 ♬~ 174 00:14:58,552 --> 00:15:01,255 痛むか? 175 00:15:01,255 --> 00:15:03,290 平気です。 176 00:15:03,290 --> 00:15:10,264 明日には 世阿弥殿にも会えよう。 はい…。 177 00:15:10,264 --> 00:15:13,300 どうした? 178 00:15:13,300 --> 00:15:20,441 明日の事を思うと 胸が苦しくなって。 179 00:15:20,441 --> 00:15:25,779 案ずるな。 実の親子ではないか。 180 00:15:25,779 --> 00:15:28,115 はい。 181 00:15:28,115 --> 00:15:30,451 <そうではなかった。➡ 182 00:15:30,451 --> 00:15:34,054 もちろん 父との出会いは 待ち遠しかったが➡ 183 00:15:34,054 --> 00:15:36,090 それよりも 明日になれば➡ 184 00:15:36,090 --> 00:15:39,560 弦之丞との旅が 終わるのかもしれない。➡ 185 00:15:39,560 --> 00:15:42,896 2人だけの旅が終わりを告げる。➡ 186 00:15:42,896 --> 00:15:48,896 それが お綱の心を 苦しくさせていた> 187 00:15:50,571 --> 00:15:52,906 [ 心の声 ] でも そんな事 言っちゃいけない。➡ 188 00:15:52,906 --> 00:15:56,743 大坂で待っている 千絵様の事を思ったら➡ 189 00:15:56,743 --> 00:16:01,248 そんな事言ったりしちゃ 罰が当たる。➡ 190 00:16:01,248 --> 00:16:06,086 今 ここに2人だけでいる。➡ 191 00:16:06,086 --> 00:16:09,286 それだけで十分。 192 00:16:12,259 --> 00:16:15,929 明日は早い。 もう寝るといい。 193 00:16:15,929 --> 00:16:18,966 あたしは平気です。 弦之丞様こそ。 194 00:16:18,966 --> 00:16:24,271 お前を守らねばならぬでな。 え? 195 00:16:24,271 --> 00:16:26,940 世阿弥殿に会うまでは➡ 196 00:16:26,940 --> 00:16:32,212 千絵殿と 姉妹の契りを交わすまでは➡ 197 00:16:32,212 --> 00:16:35,249 是が非でも お前を守りきらねばならぬ。 198 00:16:35,249 --> 00:16:37,718 弦之丞様…。 199 00:16:37,718 --> 00:16:45,392 でなければ ここに至るまで 幾人もの人を斬り捨てた この身➡ 200 00:16:45,392 --> 00:16:49,263 まこと 人でなしとなる。 201 00:16:49,263 --> 00:16:53,963 弦之丞様は 人でなしなんかでは ありませんと 何度も言ってます。 202 00:16:56,737 --> 00:17:00,240 銀五郎が死に…。 203 00:17:00,240 --> 00:17:03,911 万吉も手傷を負い➡ 204 00:17:03,911 --> 00:17:09,249 そして 関わりのないお米も➡ 205 00:17:09,249 --> 00:17:13,420 私のせいで死んだ。 206 00:17:13,420 --> 00:17:17,591 四国屋のお内儀も 常木殿も➡ 207 00:17:17,591 --> 00:17:22,262 恐らくは 蜂須賀家から これからも目の敵にされ➡ 208 00:17:22,262 --> 00:17:28,936 そして今 勘助も 役人に追われるはめになった。 209 00:17:28,936 --> 00:17:35,209 私が動く度に 人の定めが狂うのだ。 210 00:17:35,209 --> 00:17:38,545 それが何だってんですか? 211 00:17:38,545 --> 00:17:41,048 何? 212 00:17:41,048 --> 00:17:45,552 そんな事 言ったりしちゃ みんなが怒ります。 213 00:17:45,552 --> 00:17:49,056 死んでった者だって 浮かばれやしない。 214 00:17:49,056 --> 00:17:51,725 銀五郎さんがかわいそうです。 215 00:17:51,725 --> 00:17:54,725 お米さんが 化けて出ます。 216 00:17:57,598 --> 00:18:02,236 誰もが… 誰もが➡ 217 00:18:02,236 --> 00:18:05,906 あなた様のために動いたんです。 218 00:18:05,906 --> 00:18:10,744 あなた様だから 弦之丞様だからこそ➡ 219 00:18:10,744 --> 00:18:16,083 自分のできる限りの事を 精いっぱい。 220 00:18:16,083 --> 00:18:18,585 あたしだってそうです。 221 00:18:18,585 --> 00:18:23,457 あたしだって… あたしだって➡ 222 00:18:23,457 --> 00:18:28,295 弦之丞様のためなら この命 投げ出す覚悟で➡ 223 00:18:28,295 --> 00:18:31,531 ここまでついてきたんです。 224 00:18:31,531 --> 00:18:35,402 なのに そんな事 言われたら➡ 225 00:18:35,402 --> 00:18:38,202 悲しくてやりきれない。 226 00:18:42,175 --> 00:18:49,383 あたしは死にません。 殺されたって死ぬもんか。 227 00:18:49,383 --> 00:18:54,721 弦之丞様と 最後の最後まで 戦う覚悟ができてるんだ。 228 00:18:54,721 --> 00:19:00,227 千絵様のもとへ 弦之丞様をお返しする➡ 229 00:19:00,227 --> 00:19:03,897 その日まで。 230 00:19:03,897 --> 00:19:10,570 いつの日か その日が来て 別れる時が来るまで➡ 231 00:19:10,570 --> 00:19:15,909 その時まで ご一緒に…➡ 232 00:19:15,909 --> 00:19:19,246 ご一緒にいたいから…➡ 233 00:19:19,246 --> 00:19:22,582 だから…。 234 00:19:22,582 --> 00:19:29,089 そんな事も分からない 唐変木なんですか 弦之丞様は。 235 00:19:29,089 --> 00:19:33,860 そうだな。 236 00:19:33,860 --> 00:19:37,364 私が悪い。 237 00:19:37,364 --> 00:19:41,064 だから 泣くな お綱。 238 00:19:44,237 --> 00:19:47,040 弦之丞様。 239 00:19:47,040 --> 00:19:52,846 すまぬ。 お前を泣かせるつもりはなかった。 240 00:19:52,846 --> 00:19:56,383 あたしを泣かしたら➡ 241 00:19:56,383 --> 00:20:02,189 世阿弥様が… 千絵様が怒ります。 242 00:20:02,189 --> 00:20:06,393 分かった。 誓おう。 243 00:20:06,393 --> 00:20:09,693 もう 今のような事は言わぬ。 244 00:20:11,898 --> 00:20:20,407 お綱 お前と一緒に 旅を続けてよかった。 245 00:20:20,407 --> 00:20:24,578 まこと そう思う。 246 00:20:24,578 --> 00:20:27,378 弦之丞様。 247 00:20:31,351 --> 00:20:33,351 ≪(物音) 248 00:20:35,222 --> 00:20:44,898 ♬~ 249 00:20:44,898 --> 00:20:47,434 お綱 逃げろ! はい。 250 00:20:47,434 --> 00:21:08,822 ♬~ 251 00:21:08,822 --> 00:21:10,822 捜せ! はっ。 252 00:21:13,660 --> 00:21:15,796 うっ! 253 00:21:15,796 --> 00:21:17,731 逃がすな! 254 00:21:17,731 --> 00:21:23,970 ♬~ 255 00:21:23,970 --> 00:21:27,808 (山番)おい じいさん! 干飯と水を持ってきた。 256 00:21:27,808 --> 00:21:29,808 これで 当分は食い…。 257 00:21:38,084 --> 00:21:40,884 て… 大変だ~! 258 00:22:01,608 --> 00:22:07,948 弦之丞が来る前に あれを渡さねばならぬ。 259 00:22:07,948 --> 00:22:11,948 死に花を咲かせるのじゃ。 260 00:22:21,962 --> 00:22:24,631 三位卿様。 261 00:22:24,631 --> 00:22:28,134 弦之丞を見つけたようですが 逃げられたようです。 262 00:22:28,134 --> 00:22:32,005 女は… お綱はいたのか? ああ 一緒だったそうだ。 263 00:22:32,005 --> 00:22:37,244 やつらは 既に この付近にまで 来ていると思って間違いない。 264 00:22:37,244 --> 00:22:41,915 ならば 死に物狂いで かかってくるであろう。 265 00:22:41,915 --> 00:22:47,354 よいか 目にもの見せてくれるわ! (一同)はっ! 266 00:22:47,354 --> 00:22:52,592 ♬~ 267 00:22:52,592 --> 00:22:56,263 お綱 待っておれよ。 268 00:22:56,263 --> 00:23:00,433 さあ いよいよ最後の決戦だぞ。 おう! 269 00:23:00,433 --> 00:23:02,936 (山番)大変だ~! 270 00:23:02,936 --> 00:23:05,236 牢抜けだ~! 271 00:23:18,485 --> 00:23:20,785 世阿弥様…。 272 00:23:23,957 --> 00:23:26,957 世阿弥様! 273 00:23:34,067 --> 00:23:38,367 ああ 10年じゃ。 274 00:23:39,940 --> 00:23:48,440 10年たてば 草は生い茂り 川の流れも変わる。 275 00:23:52,419 --> 00:23:56,619 変わらないのは 日の光だけ。 276 00:24:27,621 --> 00:24:29,956 ああ。 277 00:24:29,956 --> 00:24:42,902 ♬~ 278 00:24:42,902 --> 00:24:45,805 ああ? 279 00:24:45,805 --> 00:24:47,805 あっ うう。 280 00:24:49,576 --> 00:24:53,747 ああ 惜しい。 ただ一矢にと思うたに➡ 281 00:24:53,747 --> 00:24:56,447 肩であったか。 282 00:25:02,422 --> 00:25:05,258 (竹屋三位卿) ああ? もうおらぬか。 283 00:25:05,258 --> 00:25:08,294 衰えたとはいえ 甲賀の世阿弥。 284 00:25:08,294 --> 00:25:11,131 まあ 手負いの老いぼれを餌に➡ 285 00:25:11,131 --> 00:25:14,267 弦之丞をおびき寄せるのも 一興じゃ。 286 00:25:14,267 --> 00:25:17,937 まあ もっとも 早く殺してやる方が➡ 287 00:25:17,937 --> 00:25:21,441 殺生の罪は軽いかもしれんがなあ。 288 00:25:21,441 --> 00:25:26,279 フホホホホホ…。 アハハハ…。 289 00:25:26,279 --> 00:25:29,783 公家とは 卑しき生き物よ。 まあ そう言うな。 290 00:25:29,783 --> 00:25:32,385 さあ 行くぞ。 (一同)おう。 291 00:25:32,385 --> 00:26:21,801 ♬~ 292 00:26:21,801 --> 00:26:23,801 どうした。 293 00:26:25,605 --> 00:26:27,941 先に行け。 294 00:26:27,941 --> 00:26:52,899 ♬~ 295 00:26:52,899 --> 00:26:57,403 法月弦之丞 九鬼の敵! 296 00:26:57,403 --> 00:27:12,585 ♬~ 297 00:27:12,585 --> 00:27:14,921 待て! 298 00:27:14,921 --> 00:27:32,038 ♬~ 299 00:27:32,038 --> 00:27:33,973 死ね! 300 00:27:33,973 --> 00:27:37,973 お前さえいなくなれば 恩賞は望みのままよ! 301 00:27:40,747 --> 00:27:43,216 うう… おお…。 302 00:27:43,216 --> 00:27:45,552 うっ。 303 00:27:45,552 --> 00:27:48,454 ああ~! 304 00:27:48,454 --> 00:27:51,424 法月! 305 00:27:51,424 --> 00:27:59,124 ああ あっ あ… あ~! 306 00:28:02,902 --> 00:28:05,202 おい あそこだよ! 307 00:28:06,773 --> 00:28:09,073 一角~! 308 00:28:12,912 --> 00:28:15,815 おい おい 一角! 309 00:28:15,815 --> 00:28:17,784 一角! 一角! 310 00:28:17,784 --> 00:28:20,787 一角 しっかりせえ! 311 00:28:20,787 --> 00:28:23,787 お… 法月。 312 00:28:26,759 --> 00:28:30,430 法月… 弦之丞を…。 313 00:28:30,430 --> 00:28:35,401 任せろ 必ずしとめてみせる! 314 00:28:35,401 --> 00:28:37,701 ハッ。 315 00:28:39,873 --> 00:28:43,543 一角~! 316 00:28:43,543 --> 00:28:46,843 許さん 法月弦之丞! 317 00:28:52,886 --> 00:28:58,186 下りてこい 法月! 尋常に勝負しろ! 318 00:29:01,594 --> 00:29:04,898 一角を頼む。 おう。 319 00:29:04,898 --> 00:29:09,569 待て~! 待たぬか 弦之丞! 320 00:29:09,569 --> 00:29:11,905 天堂! 天堂! 321 00:29:11,905 --> 00:29:15,742 <そのころ 大坂の四国屋では…> 322 00:29:15,742 --> 00:29:18,077 (お久良)阿波へ。 はい。 323 00:29:18,077 --> 00:29:22,415 (常木)何度止めても 行くと言って聞かんのだ。 324 00:29:22,415 --> 00:29:24,918 ここにいる万吉親分から➡ 325 00:29:24,918 --> 00:29:27,820 今までの事を 全てお聞きしました。 326 00:29:27,820 --> 00:29:31,024 私が浅はかであったために➡ 327 00:29:31,024 --> 00:29:34,527 弦之丞様にも いろいろと 迷惑をかけたようなのです。 328 00:29:34,527 --> 00:29:38,364 それに お綱様が…➡ 329 00:29:38,364 --> 00:29:43,236 あのお方が 私の姉だという事も 知らずにいたのです。 330 00:29:43,236 --> 00:29:49,008 今ここで 何もしなかったなら 私は悔やんでも悔やみきれません。 331 00:29:49,008 --> 00:29:51,911 お気持ちは分かります。 そやけど…。 332 00:29:51,911 --> 00:29:53,913 お願い致します! 333 00:29:53,913 --> 00:29:58,384 少しでも 弦之丞様やお綱様の 手助けがしとうございます。 334 00:29:58,384 --> 00:30:03,884 そのためにも 阿波へ渡るしかないのです。 335 00:30:06,259 --> 00:30:10,563 四国屋のおかみさん。 あっしからもお頼み申します。 336 00:30:10,563 --> 00:30:15,401 千絵様は 旅川周馬という男の 口車に乗せられたとはいえ➡ 337 00:30:15,401 --> 00:30:17,904 父親の世阿弥様に 会いたいばっかりに➡ 338 00:30:17,904 --> 00:30:20,239 江戸から大坂まで やって来たんです。 339 00:30:20,239 --> 00:30:24,911 ここでじっと待てというのは 殺生です。 340 00:30:24,911 --> 00:30:27,747 そう言われれば もっともなのだが➡ 341 00:30:27,747 --> 00:30:31,584 弦之丞殿とて 今どうなってるか分からない。 342 00:30:31,584 --> 00:30:35,584 今しばらく様子を見てから…。 それでは遅すぎます。 343 00:30:38,458 --> 00:30:45,098 武士に一分があるなら 女には女の意地がございます。 344 00:30:45,098 --> 00:30:47,600 弦之丞様と姉に任せて➡ 345 00:30:47,600 --> 00:30:52,438 私だけが のうのうと 待っている訳にはまいりません。 346 00:30:52,438 --> 00:30:57,638 お内儀様。 このとおりでございます! 347 00:30:59,212 --> 00:31:02,448 お手を お上げ下さいな。 348 00:31:02,448 --> 00:31:09,122 分かりました。 この四国屋お久良 商い船を扱いながら➡ 349 00:31:09,122 --> 00:31:12,792 乗りかかった船を 降りる訳にはまいりまへん。 350 00:31:12,792 --> 00:31:19,966 ようございます。 阿波までお送り致しまひょ。 351 00:31:19,966 --> 00:31:22,666 ありがとうございます。 352 00:31:33,513 --> 00:31:35,448 おお…。 353 00:31:35,448 --> 00:31:37,917 法月弦之丞の仕業でございます。 354 00:31:37,917 --> 00:31:44,090 一角が… 一角が死んだか。 355 00:31:44,090 --> 00:31:48,428 はっ 周馬は? 周馬はどこじゃ? 356 00:31:48,428 --> 00:31:52,098 弦之丞は… 弦之丞はどこじゃ! 357 00:31:52,098 --> 00:31:55,968 え~い 殺せ! 捜せ~! 358 00:31:55,968 --> 00:31:58,604 (鳥の鳴き声と羽音) 359 00:31:58,604 --> 00:32:00,604 ひえ~! 360 00:32:23,629 --> 00:32:26,532 お前は…。 お忘れでございますか? 361 00:32:26,532 --> 00:32:30,503 門弟筆頭の旅川周馬でございます。 362 00:32:30,503 --> 00:32:35,741 忘れる訳はない。 お前が 阿波に…。 363 00:32:35,741 --> 00:32:39,612 はい。 あっ 千絵。 364 00:32:39,612 --> 00:32:44,083 千絵はどうした? ご安心下され。 365 00:32:44,083 --> 00:32:50,590 千絵様も一緒でございます。 千絵も この阿波に…。 366 00:32:50,590 --> 00:32:53,626 世阿弥様が江戸を出て10年。 367 00:32:53,626 --> 00:32:57,363 跡取りもなく お家は断絶寸前となり➡ 368 00:32:57,363 --> 00:33:01,300 窮した千絵様は 世阿弥様に会いたい一心で➡ 369 00:33:01,300 --> 00:33:04,437 阿波に行くと 仰せになりましたもので➡ 370 00:33:04,437 --> 00:33:07,473 この旅川周馬が ここまでお連れしました。 371 00:33:07,473 --> 00:33:13,112 でも ようございました。 ご無事で。 372 00:33:13,112 --> 00:33:15,781 弦之丞はどうした? 373 00:33:15,781 --> 00:33:20,653 弦之丞… どなたの事でございますか? 374 00:33:20,653 --> 00:33:28,453 法月弦之丞よ。 さあ 私どもは 一向に…。 375 00:33:31,898 --> 00:33:34,598 ああ そうか。 376 00:33:37,236 --> 00:33:40,736 それが 例の「鳴門秘帖」でございますか? 377 00:33:42,408 --> 00:33:45,244 気になるか。 378 00:33:45,244 --> 00:33:47,244 いえ…。 379 00:33:48,915 --> 00:33:51,751 おお…。 お怪我をなさっておいでですな。 380 00:33:51,751 --> 00:33:53,686 竹屋三位卿らが➡ 381 00:33:53,686 --> 00:33:55,922 世阿弥様が逃げた事に 気付いております。 382 00:33:55,922 --> 00:34:00,259 ここも危のうございます。 さあ 一緒に…。 383 00:34:00,259 --> 00:34:03,259 (銃声) 384 00:34:10,269 --> 00:34:13,306 世阿弥様。 385 00:34:13,306 --> 00:34:15,942 だまされてはいけません。 386 00:34:15,942 --> 00:34:20,112 くそっ。 うう~ ああ…。 387 00:34:20,112 --> 00:34:24,617 痛いかい。 旅川の旦那。 388 00:34:24,617 --> 00:34:27,653 けど これで 江戸で貸した金は チャラにしてやるよ。 389 00:34:27,653 --> 00:34:30,790 さっ すぐさま ここから いなくなっておくれ。 390 00:34:30,790 --> 00:34:32,725 お綱 お前! 391 00:34:32,725 --> 00:34:37,563 おっと! 弾は まだあるんだからね。 392 00:34:37,563 --> 00:34:42,435 さあ とっととうせやがれ! この かたり野郎が! 393 00:34:42,435 --> 00:34:45,738 引け~! 394 00:34:45,738 --> 00:34:47,673 う~あ! 395 00:34:47,673 --> 00:34:50,576 あっ。 396 00:34:50,576 --> 00:34:53,276 ハハハハ…。 397 00:34:54,914 --> 00:34:59,252 世阿弥様! お気を確かに。 398 00:34:59,252 --> 00:35:01,952 ああ~…。 399 00:35:06,025 --> 00:35:08,594 お前は…。 400 00:35:08,594 --> 00:35:11,594 綱でございます。 401 00:35:20,606 --> 00:35:24,443 お前が? 402 00:35:24,443 --> 00:35:27,113 芸者お才の娘。 403 00:35:27,113 --> 00:35:32,084 吉原は孔雀長屋の 紋日の虎五郎に育てられた➡ 404 00:35:32,084 --> 00:35:40,284 綱でございます。 おお あの時の…。 405 00:35:45,898 --> 00:35:50,698 母を 大事にな。 406 00:35:53,572 --> 00:36:01,272 はい。 あの時の娘でございます。 407 00:36:03,916 --> 00:36:06,952 そうか。 408 00:36:06,952 --> 00:36:13,259 母に 才に よう似ておる。 409 00:36:13,259 --> 00:36:15,959 もそっと顔を。 410 00:36:22,768 --> 00:36:30,443 すまぬ。 わしは鬼であった。 411 00:36:30,443 --> 00:36:38,184 芸者である才に お前を預け わしは逃げた。 412 00:36:38,184 --> 00:36:42,184 泣いたお前を捨ててしもうた。 413 00:36:45,925 --> 00:36:55,067 わしは あの時の事 一度も忘れた事はなかったぞ。 414 00:36:55,067 --> 00:37:01,741 その子が このように…。 415 00:37:01,741 --> 00:37:04,441 世阿弥様。 416 00:37:10,249 --> 00:37:14,754 父と… 父と呼んでくれ。 417 00:37:14,754 --> 00:37:19,054 えっ? 父と呼んでくれ。 418 00:37:21,093 --> 00:37:28,267 父上様 父上様! 419 00:37:28,267 --> 00:37:33,539 そうじゃ。 父じゃ。 420 00:37:33,539 --> 00:37:39,044 至らぬ父を 許せよ。 421 00:37:39,044 --> 00:37:42,715 う~ ああ…。 422 00:37:42,715 --> 00:37:45,217 こうして会えました。 423 00:37:45,217 --> 00:37:48,417 これも弦之丞様のおかげ。 424 00:37:51,557 --> 00:37:54,593 弦之丞…。 はい。 425 00:37:54,593 --> 00:37:59,298 弦之丞様が すぐ近くに来ております。 426 00:37:59,298 --> 00:38:05,498 私と共に 弦之丞様も 父上様に会うために。 427 00:38:15,581 --> 00:38:20,453 これを 弦之丞に…。 428 00:38:20,453 --> 00:38:24,590 これは…。 これが あの…。 429 00:38:24,590 --> 00:38:29,094 「鳴門秘帖」。 430 00:38:29,094 --> 00:38:35,894 これを 弦之丞の手にな。 431 00:38:40,539 --> 00:38:43,209 父上様! 432 00:38:43,209 --> 00:38:46,245 駄目です 死んでは駄目。 433 00:38:46,245 --> 00:38:48,881 千絵様が待っていらっしゃいます。 434 00:38:48,881 --> 00:38:53,385 弦之丞様も 弦之丞様も…。 435 00:38:53,385 --> 00:38:57,723 父上様 死なないで! 436 00:38:57,723 --> 00:39:03,229 (孫兵衛)そうか そういう事情があったのか。 437 00:39:03,229 --> 00:39:05,929 一別以来だな お綱。 438 00:39:07,566 --> 00:39:10,766 うっ。 何すんのさ。 439 00:39:12,738 --> 00:39:15,038 はっ。 え~い。 440 00:39:16,609 --> 00:39:20,613 「鳴門秘帖」であろう。 こいつは 俺がもらっていく。 441 00:39:20,613 --> 00:39:22,748 何言いやがる! 442 00:39:22,748 --> 00:39:24,748 うっ! 443 00:39:28,554 --> 00:39:31,023 世話を焼かせおって。 444 00:39:31,023 --> 00:39:34,323 だが これで お前は俺のものだ。 445 00:39:47,039 --> 00:39:50,709 世阿弥とやら 娘はもらっていく。 446 00:39:50,709 --> 00:39:56,009 大事にするでな。 安心して往生しろい。 447 00:40:07,893 --> 00:40:11,397 法月弦之丞! 448 00:40:11,397 --> 00:40:13,332 いるのは分かっている! 449 00:40:13,332 --> 00:40:17,069 世阿弥は死んだ。 お綱は俺が頂く。 450 00:40:17,069 --> 00:40:19,069 文句はあるまい! 451 00:40:24,410 --> 00:40:26,910 俺を斬るかい。 452 00:40:28,581 --> 00:40:31,483 お綱を離せ。 453 00:40:31,483 --> 00:40:36,922 断る。 俺を斬りたければ お綱を一緒に殺すしかない。 454 00:40:36,922 --> 00:40:40,122 それでもやるなら やってみろ。 455 00:40:45,097 --> 00:40:48,934 でかしたぞ 関谷孫兵衛。 456 00:40:48,934 --> 00:40:53,439 法月弦之丞 おとなしく致せ。 457 00:40:53,439 --> 00:40:57,776 致さねば この女に弓を引くぞ。 458 00:40:57,776 --> 00:41:00,476 是非もなし。 459 00:41:08,420 --> 00:41:11,624 終わりだな 法月弦之丞。 460 00:41:11,624 --> 00:41:13,559 お綱を どうする。 461 00:41:13,559 --> 00:41:16,495 お前の知った事かい。 462 00:41:16,495 --> 00:41:21,300 三位卿様。 向こうの洞窟に 世阿弥の死骸がある。 463 00:41:21,300 --> 00:41:24,300 では 御免。 ああ。 464 00:41:34,413 --> 00:41:38,613 「鳴門秘帖」はどこじゃ? ええ? 465 00:41:41,286 --> 00:41:46,592 おお~! ほ… ほお~。 466 00:41:46,592 --> 00:41:49,495 はあ~ あっ 「鳴門秘帖」を捜せ。 467 00:41:49,495 --> 00:41:53,032 ほら はよ捜せ! はよ はよ! 468 00:41:53,032 --> 00:42:09,281 ♬~ 469 00:42:09,281 --> 00:42:14,481 <弦之丞は 徳島城の牢に入れられた> 470 00:42:16,622 --> 00:42:20,622 ≪(足音) 471 00:42:26,298 --> 00:42:29,498 法月弦之丞か。 472 00:42:37,810 --> 00:42:42,581 <そのころ 千絵は阿波へと向かっていた。➡ 473 00:42:42,581 --> 00:42:44,917 父 世阿弥が死んだ事も➡ 474 00:42:44,917 --> 00:42:47,753 姉 お綱が 孫兵衛に捕まった事も➡ 475 00:42:47,753 --> 00:42:51,623 恋慕う弦之丞が 牢に閉じ込められた事も➡ 476 00:42:51,623 --> 00:42:53,923 まだ知らない> 477 00:42:56,428 --> 00:43:01,600 <そして 「鳴門秘帖」を巡っての 本当の戦いは➡ 478 00:43:01,600 --> 00:43:05,100 これから始まろうとしていた>