1 00:00:32,425 --> 00:00:37,597 幕府転覆の血判状 「鳴門秘帖」を求めて➡ 2 00:00:37,597 --> 00:00:41,267 阿波へと入った 法月弦之丞。 3 00:00:41,267 --> 00:00:46,139 剣山から脱出した世阿弥が 手にした秘帖ともども➡ 4 00:00:46,139 --> 00:00:49,776 見返りお綱を お十夜孫兵衛に拉致され➡ 5 00:00:49,776 --> 00:00:54,113 自らは 徳島城の牢へと押し込まれた。➡ 6 00:00:54,113 --> 00:00:57,450 だが 蜂須賀家の行く末を案じる➡ 7 00:00:57,450 --> 00:01:01,120 家老 高木龍耳軒の計らいで 牢を抜け出る。➡ 8 00:01:01,120 --> 00:01:03,055 一方 お綱は➡ 9 00:01:03,055 --> 00:01:07,460 孫兵衛のお十夜頭巾にまつわる 悲惨な過去を知るが➡ 10 00:01:07,460 --> 00:01:12,632 秘帖を求めて現れた 旅川周馬と孫兵衛が争う中➡ 11 00:01:12,632 --> 00:01:16,135 ひそかに阿波へと入った 世阿弥の娘 千絵と➡ 12 00:01:16,135 --> 00:01:18,638 目明しの万吉➡ 13 00:01:18,638 --> 00:01:21,541 更には 弦之丞に救出される。➡ 14 00:01:21,541 --> 00:01:26,145 お綱と千絵は 姉妹の契りを交わし➡ 15 00:01:26,145 --> 00:01:30,983 弦之丞もまた 千絵との再会を確かめるのだが➡ 16 00:01:30,983 --> 00:01:34,253 またしても 秘帖を巡っての争いが始まり➡ 17 00:01:34,253 --> 00:01:36,189 「鳴門秘帖」は➡ 18 00:01:36,189 --> 00:01:41,594 孫兵衛と周馬の手に 握られてしまう。➡ 19 00:01:41,594 --> 00:01:46,432 孫兵衛らは その足で 秘帖を 阿波蜂須賀家へと手渡すのだが➡ 20 00:01:46,432 --> 00:01:52,238 深夜 徳島城から その秘帖を盗み出そうとする➡ 21 00:01:52,238 --> 00:01:54,238 男がいた。 22 00:02:00,980 --> 00:02:03,983 ≪(足音) 23 00:02:03,983 --> 00:02:06,819 何やつ! 曲者! 出会え 出会え! 24 00:02:06,819 --> 00:02:08,819 うおっ! 25 00:02:13,526 --> 00:02:15,795 (竹屋三位卿)何じゃ? これは。 26 00:02:15,795 --> 00:02:20,299 (白井)はっ これは! (峰)甲賀の手裏剣! 27 00:02:20,299 --> 00:02:22,635 甲賀? 28 00:02:22,635 --> 00:02:25,135 はっ! あっ! 29 00:02:27,507 --> 00:02:31,077 あ~! あっ ない! 30 00:02:31,077 --> 00:02:33,012 「鳴門秘帖」が盗まれた! 31 00:02:33,012 --> 00:02:35,948 あ~! まだ そう遠くへは行くまい。 32 00:02:35,948 --> 00:02:38,251 ほら はよ探せ! 探せ! 33 00:02:38,251 --> 00:02:40,753 何をぐずぐずしとるのじゃ! このあほう! 34 00:02:40,753 --> 00:02:42,688 うわ~! 35 00:02:42,688 --> 00:02:46,488 うっ うっ うううっ う~ ううっ…。 36 00:02:50,930 --> 00:02:57,436 旅川周馬 やつの仕業か。 37 00:02:57,436 --> 00:03:01,774 なぜじゃ? なぜ やつが…。 38 00:03:01,774 --> 00:03:04,677 かあ~! 39 00:03:04,677 --> 00:03:09,649 まろは許さぬ! 許してなるものか! 40 00:03:09,649 --> 00:03:11,951 (太鼓の音) 41 00:03:11,951 --> 00:03:14,287 (万吉)何かあったみてえだな。 42 00:03:14,287 --> 00:03:16,222 (お綱)行って見てまいります。 (千絵)私も。 43 00:03:16,222 --> 00:03:18,157 (万吉)あっ お千絵様は 弦之丞様のおそばに。 44 00:03:18,157 --> 00:03:20,157 あっしが。 45 00:03:22,028 --> 00:03:24,328 弦之丞様。 46 00:03:46,586 --> 00:03:51,090 (孫兵衛)こんな刻限に ご苦労な事だな 周馬。 47 00:03:51,090 --> 00:03:55,595 懐のものを置いていくなら 道は開けてやる。 48 00:03:55,595 --> 00:03:59,765 置いていけぬというのなら…。 49 00:03:59,765 --> 00:04:03,636 (周馬)なぜ分かった? 勘だ。 50 00:04:03,636 --> 00:04:06,939 お主の事は 以前から 油断ならぬと思うておった。 51 00:04:06,939 --> 00:04:09,139 懐のものを置いていけ。 52 00:04:11,277 --> 00:04:13,212 嫌だ。 53 00:04:13,212 --> 00:04:18,150 忍びごときが俺に勝てるか。 しかも その足で。 54 00:04:18,150 --> 00:04:20,953 褒美の金をもらったはずだ。 55 00:04:20,953 --> 00:04:23,990 今更 蜂須賀に 義理立てする事もないだろう。 56 00:04:23,990 --> 00:04:27,126 金で雇い主を ころころ変える忍びとは違う! 57 00:04:27,126 --> 00:04:30,162 だが 金は多いほどいいはずだ。 58 00:04:30,162 --> 00:04:32,898 俺がもらった金を置いていく。 59 00:04:32,898 --> 00:04:35,698 これで 惚れた女と暮らすがいい。 60 00:04:39,071 --> 00:04:43,943 なぜ そうまでして 秘帖を欲しがる。 61 00:04:43,943 --> 00:04:45,945 答えろ。 62 00:04:45,945 --> 00:04:51,417 それによっては 見逃してやってもいい。 63 00:04:51,417 --> 00:04:55,254 松平左京之介のところに 持っていく。 64 00:04:55,254 --> 00:04:59,125 松平? 65 00:04:59,125 --> 00:05:03,763 竹屋三位卿の敵といわれる 京都所司代の…。 66 00:05:03,763 --> 00:05:06,098 お主 一体? 67 00:05:06,098 --> 00:05:08,134 公儀の隠密。 68 00:05:08,134 --> 00:05:10,436 ならば 法月と? 69 00:05:10,436 --> 00:05:14,940 法月は法月で雇われ 俺は俺で雇われている。 70 00:05:14,940 --> 00:05:16,876 どちらに転んでも➡ 71 00:05:16,876 --> 00:05:20,279 松平左京之介にとっては 痛くも かゆくもない。 72 00:05:20,279 --> 00:05:25,117 役人の考えそうな事だと 思わぬか。 73 00:05:25,117 --> 00:05:27,953 お主が公儀の…。 74 00:05:27,953 --> 00:05:30,856 「鳴門秘帖」さえ手に入れれば➡ 75 00:05:30,856 --> 00:05:35,056 甲賀頭領への道が 用意されておるのだ。 76 00:05:37,063 --> 00:05:40,733 これさえ あれば➡ 77 00:05:40,733 --> 00:05:42,668 夢は かなう。 78 00:05:42,668 --> 00:05:44,668 夢…。 79 00:05:46,405 --> 00:05:49,241 さて どうする? 80 00:05:49,241 --> 00:05:54,413 お主は その金で 夢を買うのか買わぬのか➡ 81 00:05:54,413 --> 00:05:56,348 どっちだ。 82 00:05:56,348 --> 00:06:18,437 ♬~ 83 00:06:18,437 --> 00:06:21,273 いい心がけだ。 84 00:06:21,273 --> 00:06:34,273 ♬~ 85 00:06:40,059 --> 00:06:42,394 旦那。 86 00:06:42,394 --> 00:06:44,730 どうした? どうしたじゃねえ。 87 00:06:44,730 --> 00:06:48,234 やい お十夜 「鳴門秘帖」をどうしやがった。 88 00:06:48,234 --> 00:06:50,169 金にでも換えやがったか! 89 00:06:50,169 --> 00:06:52,104 だとしたら何だというのだ。 90 00:06:52,104 --> 00:06:55,407 何を!? 親分! 91 00:06:55,407 --> 00:07:00,746 旦那 やけに お城が騒がしいが 何があったんですか? 92 00:07:00,746 --> 00:07:04,917 秘帖が城から盗まれた。 93 00:07:04,917 --> 00:07:07,953 旅川周馬の仕業よ。 あいつが!? 94 00:07:07,953 --> 00:07:12,153 甲賀の頭領になるんだとさ。 95 00:07:14,426 --> 00:07:17,096 法月弦之丞に伝えておけ。 96 00:07:17,096 --> 00:07:20,432 周馬も 公儀の隠密だと 言っておったとな。 97 00:07:20,432 --> 00:07:22,368 何だって? 98 00:07:22,368 --> 00:07:26,772 まあ 俺には関わりのない事だ。 99 00:07:26,772 --> 00:07:31,610 どうだ お綱。 金なら うなるほど手に入れた。 100 00:07:31,610 --> 00:07:36,882 俺と この阿波で 安穏と暮らさぬか。 101 00:07:36,882 --> 00:07:39,785 旦那…。 102 00:07:39,785 --> 00:07:42,221 何だ その目は。 103 00:07:42,221 --> 00:07:45,057 俺が卑しいとでも 言いたいか! 104 00:07:45,057 --> 00:07:49,395 誰も そんな事 言っちゃいませんよ。 105 00:07:49,395 --> 00:07:51,430 なら いい。 106 00:07:51,430 --> 00:07:56,902 早くせねば 周馬は阿波から離れるぞ。 107 00:07:56,902 --> 00:08:01,240 お綱 俺は いつでも待っておる。 108 00:08:01,240 --> 00:08:04,740 縁があったら…。 109 00:08:10,249 --> 00:08:13,919 何でえ あのサンピン あっさり引っ込みやがって。 110 00:08:13,919 --> 00:08:16,919 おい お綱 すぐ弦之丞様に。 111 00:08:18,757 --> 00:08:31,337 ♬~ 112 00:08:31,337 --> 00:08:35,541 <孫兵衛の懐には たんまりと金があった。➡ 113 00:08:35,541 --> 00:08:39,378 一生 暮らせるだけの金が うなっている。➡ 114 00:08:39,378 --> 00:08:41,578 だが…> 115 00:08:44,250 --> 00:08:46,950 夢…。 116 00:08:49,555 --> 00:08:51,555 ふん! 117 00:08:58,063 --> 00:09:00,563 ふん! ふん! 118 00:09:07,406 --> 00:09:09,742 周馬が!? へい。 119 00:09:09,742 --> 00:09:12,077 そう あのお十夜が言っておりやした。 120 00:09:12,077 --> 00:09:15,748 今の今まで ご公儀の隠密などとは おくびにも出さず➡ 121 00:09:15,748 --> 00:09:18,784 どこまでも卑劣な男。 122 00:09:18,784 --> 00:09:22,254 (弦之丞) だが そうも言ってはおられん。 123 00:09:22,254 --> 00:09:26,592 何としても 蜂須賀家中の者どもより先に➡ 124 00:09:26,592 --> 00:09:28,527 秘帖を見つけねばならん。 125 00:09:28,527 --> 00:09:32,398 多分 やつは大坂へ渡り 京へ行くつもりでしょうが➡ 126 00:09:32,398 --> 00:09:35,200 そう やすやすとは いかねえはずだ。 127 00:09:35,200 --> 00:09:37,136 となると…。 128 00:09:37,136 --> 00:09:39,071 弦之丞様。 129 00:09:39,071 --> 00:09:41,073 何だ? 130 00:09:41,073 --> 00:09:44,209 阿波から出る 大工の勘助さんが言ってた事➡ 131 00:09:44,209 --> 00:09:46,145 覚えてますか? 132 00:09:46,145 --> 00:09:48,380 土佐泊の港に出て➡ 133 00:09:48,380 --> 00:09:52,051 そこから 抜け荷屋の知り合いを通じて➡ 134 00:09:52,051 --> 00:09:54,954 どこかの島で ほとぼりを冷まします。 135 00:09:54,954 --> 00:09:57,856 土佐泊の港…。 136 00:09:57,856 --> 00:10:01,656 多分 周馬も そうするに違いありません。 137 00:10:05,898 --> 00:10:08,598 ここら辺りでしょう。 138 00:10:10,402 --> 00:10:12,338 参りましょう 弦之丞様。 139 00:10:12,338 --> 00:10:14,740 あの男に 秘帖をいいように使われては➡ 140 00:10:14,740 --> 00:10:17,576 父の阿波での10年の苦労が 無駄になります。 141 00:10:17,576 --> 00:10:19,912 今なら まだ間に合います。 142 00:10:19,912 --> 00:10:22,112 急ごう。 はい。 143 00:10:23,749 --> 00:10:26,251 (重喜)またしても 秘帖が姿を消すとは➡ 144 00:10:26,251 --> 00:10:28,187 思いもせなんだ事。 145 00:10:28,187 --> 00:10:31,090 甲賀者 旅川周馬の仕業と思われ➡ 146 00:10:31,090 --> 00:10:34,593 今 皆に 探索を命じておるところ。 147 00:10:34,593 --> 00:10:38,764 忍びごときに 足をすくわれるとは何事か! 148 00:10:38,764 --> 00:10:41,667 あっ ああ 阿波殿。 149 00:10:41,667 --> 00:10:43,936 そのように お怒りになっては➡ 150 00:10:43,936 --> 00:10:46,605 臣下の者どもに 示しがつきませぬぞ! 151 00:10:46,605 --> 00:10:49,805 そうは言うが…。 152 00:10:55,781 --> 00:10:59,451 龍耳軒? 153 00:10:59,451 --> 00:11:01,387 何の用だ。 154 00:11:01,387 --> 00:11:04,957 そちには追って沙汰をすると 申しておったはず。 155 00:11:04,957 --> 00:11:06,892 この高木龍耳軒➡ 156 00:11:06,892 --> 00:11:12,297 殿のお叱り覚悟の上で 参上つかまつった次第。 157 00:11:12,297 --> 00:11:14,233 えい 無礼であろう。 158 00:11:14,233 --> 00:11:17,469 弦之丞を逃したあげく お家の御法を無視し➡ 159 00:11:17,469 --> 00:11:19,972 御前を恐れぬ その所業➡ 160 00:11:19,972 --> 00:11:23,008 家老としての分を わきまえてはおらぬのか! 161 00:11:23,008 --> 00:11:29,681 殿 「鳴門秘帖」盗まれし事 聞き及びました。 162 00:11:29,681 --> 00:11:34,620 これは 阿波蜂須賀家にとって吉兆。 163 00:11:34,620 --> 00:11:36,755 何? 164 00:11:36,755 --> 00:11:40,092 なくなった 「鳴門秘帖」の探索は ご無用。 165 00:11:40,092 --> 00:11:45,597 そのようなものは 初めから なかった。 166 00:11:45,597 --> 00:11:48,100 なかったのでございます。 167 00:11:48,100 --> 00:11:50,135 よろしいか。 168 00:11:50,135 --> 00:11:54,273 それこそが 阿波蜂須賀家 二十五万石が生き延びる➡ 169 00:11:54,273 --> 00:11:56,208 唯一の道。 170 00:11:56,208 --> 00:11:59,144 黙れ 黙れ! えい 誰かある! 171 00:11:59,144 --> 00:12:01,780 この不忠者を この場から連れ去るのじゃ! 172 00:12:01,780 --> 00:12:05,280 不忠者なればこそ 殿へのおわび…。 173 00:12:07,453 --> 00:12:12,624 蔭腹をつかまつりました。 174 00:12:12,624 --> 00:12:16,295 何と言うた 今! 175 00:12:16,295 --> 00:12:18,495 なれば…。 176 00:12:22,968 --> 00:12:27,806 殿 お許しを。 177 00:12:27,806 --> 00:12:31,076 龍耳軒! わわっ うわわわっ! 178 00:12:31,076 --> 00:12:34,746 それがし 筆頭家老として➡ 179 00:12:34,746 --> 00:12:38,083 殿のおそばに お仕えしていながら➡ 180 00:12:38,083 --> 00:12:41,753 何もできず➡ 181 00:12:41,753 --> 00:12:44,553 まこと 申し訳…。 182 00:12:48,527 --> 00:12:55,267 今生の… 別れにござる。 183 00:12:55,267 --> 00:12:57,967 (原田)ご… ご… ご家老! 184 00:13:00,939 --> 00:13:07,939 法月弦之丞に あとは頼むと…。 185 00:13:09,615 --> 00:13:12,518 (原田)ご… ご家老! 186 00:13:12,518 --> 00:13:17,289 龍耳軒が… 龍耳軒が…➡ 187 00:13:17,289 --> 00:13:23,089 龍耳軒が~! ああ~! 188 00:13:27,799 --> 00:13:31,770 三位卿が うず潮を渡る 秘密の瀬を調べた図だ。 189 00:13:31,770 --> 00:13:35,970 これさえ あれば 鳴門のうずも怖くない。 190 00:13:46,585 --> 00:13:48,520 弦之丞!? 191 00:13:48,520 --> 00:13:51,924 旅川周馬殿。 一別以来。 192 00:13:51,924 --> 00:13:54,593 旗本七千石だか 何だか知らんが➡ 193 00:13:54,593 --> 00:13:58,263 俺に言わせれば ただの人斬りではないか。 194 00:13:58,263 --> 00:14:00,933 こんな男のどこがいいのか。 195 00:14:00,933 --> 00:14:04,436 千絵をたぶらかしおって。 196 00:14:04,436 --> 00:14:08,941 お前がいなければ 何もかも もっとうまくいっていたのだ! 197 00:14:08,941 --> 00:14:12,611 繰り言は それだけか。 198 00:14:12,611 --> 00:14:15,113 どちらにしろ 公儀隠密として➡ 199 00:14:15,113 --> 00:14:17,449 「鳴門秘帖」を届けるのは 俺の役目だ。 200 00:14:17,449 --> 00:14:19,384 お前の役目など ない。 201 00:14:19,384 --> 00:14:21,320 ほざきやがれ! 202 00:14:21,320 --> 00:14:23,789 てめえなんざ ご公儀の隠密でも何でもねえ。 203 00:14:23,789 --> 00:14:27,626 ただの盗人だ! 目明し風情が。 204 00:14:27,626 --> 00:14:31,063 そろいもそろって偉そうに。 205 00:14:31,063 --> 00:14:33,063 やれ! 206 00:14:43,642 --> 00:14:47,913 あれが 旅川周馬の本性。 207 00:14:47,913 --> 00:14:50,113 既に お分かりだろう! 208 00:15:02,928 --> 00:15:04,863 千絵! 209 00:15:04,863 --> 00:15:07,599 呼び捨てとは無礼であろう 旅川周馬! 210 00:15:07,599 --> 00:15:09,534 何? お前のせいで➡ 211 00:15:09,534 --> 00:15:13,772 死ななくてよい甲賀の者たちが 幾人も死にました。 212 00:15:13,772 --> 00:15:18,644 その者たちの敵 父に代わって この千絵が討つ! 213 00:15:18,644 --> 00:15:22,781 ハハハハハ…! 片腹 痛い! 214 00:15:22,781 --> 00:15:26,652 これから 甲賀の頭領は この旅川周馬となるのだ。 215 00:15:26,652 --> 00:15:30,656 それでよければ 嫁に迎えてもよい。 216 00:15:30,656 --> 00:15:32,591 どうだ 千絵。 217 00:15:32,591 --> 00:15:34,726 なんという愚かな。 218 00:15:34,726 --> 00:15:38,063 どこまで悪事をたくらめば 気が済む! 219 00:15:38,063 --> 00:15:42,567 旅川の旦那! この見返りお綱➡ 220 00:15:42,567 --> 00:15:45,604 妹の覚悟に つきあわせてもらいますよ。 221 00:15:45,604 --> 00:15:48,907 何を抜かすか 小娘どもが! 222 00:15:48,907 --> 00:16:04,456 ♬~ 223 00:16:04,456 --> 00:16:08,927 旅川の旦那 いい加減に観念しな。 224 00:16:08,927 --> 00:16:28,613 ♬~ 225 00:16:28,613 --> 00:16:30,549 うっ。 226 00:16:30,549 --> 00:16:32,484 千絵! 227 00:16:32,484 --> 00:16:36,888 お前の姉の首をかっさばくが それでいいか! どうする! 228 00:16:36,888 --> 00:16:38,824 卑怯者! 229 00:16:38,824 --> 00:16:41,560 ハハッ! 卑怯もへったくれもあるか! 230 00:16:41,560 --> 00:16:43,495 全ては生きるためよ! 231 00:16:43,495 --> 00:16:46,898 さあ どうだかね。 千絵! 232 00:16:46,898 --> 00:17:03,749 ♬~ 233 00:17:03,749 --> 00:17:08,086 七代後まで祟ってやる。 234 00:17:08,086 --> 00:17:10,786 覚えておけ。 235 00:17:21,266 --> 00:17:23,266 弦之丞様。 236 00:17:27,939 --> 00:17:29,875 姉上様。 237 00:17:29,875 --> 00:17:36,047 よかったですね 甲賀の人たちの敵が取れました。 238 00:17:36,047 --> 00:17:38,847 ありがとう。 ありがとう! 239 00:17:43,789 --> 00:17:46,589 千絵… さん。 240 00:17:55,901 --> 00:18:00,101 さて どうなさいます これから。 241 00:18:03,642 --> 00:18:06,611 <弦之丞たちは その足で➡ 242 00:18:06,611 --> 00:18:10,749 高木龍耳軒の屋敷を訪ねていた> 243 00:18:10,749 --> 00:18:13,449 遅かったか。 244 00:18:19,424 --> 00:18:23,261 (龍耳軒)お主の事を 自慢げに話しておった。➡ 245 00:18:23,261 --> 00:18:27,098 必ず来ると この阿波へな。 246 00:18:27,098 --> 00:18:30,769 たわけた事を申すと 思うておったが➡ 247 00:18:30,769 --> 00:18:35,540 その法月弦之丞が まこと現れた。 248 00:18:35,540 --> 00:18:37,476 愉快じゃ。 249 00:18:37,476 --> 00:18:40,776 まことに愉快じゃ。 ハハハハ…。 250 00:18:44,249 --> 00:18:47,552 (原田) ご家老が申されておりました。 251 00:18:47,552 --> 00:18:53,252 法月様がいらした折には 全て お指図に従えと。 252 00:18:54,893 --> 00:18:57,929 城へ。 城? 253 00:18:57,929 --> 00:19:00,765 龍耳軒殿には この秘帖➡ 254 00:19:00,765 --> 00:19:06,905 煮て食おうと焼いて食おうと 勝手にせよと言われております。 255 00:19:06,905 --> 00:19:11,705 なればこそ 城へ。 256 00:19:17,549 --> 00:19:22,454 明日 原田殿の手引きによって 城へ入る。 257 00:19:22,454 --> 00:19:26,091 お城へ? 本気ですかい。 258 00:19:26,091 --> 00:19:28,126 手伝ってほしい。 そりゃ やれって言われりゃ➡ 259 00:19:28,126 --> 00:19:30,426 何だって やりますけど。 なあ お綱。 260 00:19:32,697 --> 00:19:35,200 何か 考え事か。 261 00:19:35,200 --> 00:19:38,703 いえ 何でもありません。 262 00:19:38,703 --> 00:19:41,540 あたしは 弦之丞様についてまいります。 263 00:19:41,540 --> 00:19:43,475 すまぬ。 264 00:19:43,475 --> 00:19:45,710 そんな…。 265 00:19:45,710 --> 00:19:51,710 <この時 お綱の心を ある男が かすめていた> 266 00:20:01,259 --> 00:20:03,559 夢か…。 267 00:20:23,915 --> 00:20:25,915 <この男…> 268 00:20:30,589 --> 00:20:35,427 <弦之丞のために命を投げ出した お米を失って この方➡ 269 00:20:35,427 --> 00:20:39,127 どこを どう さまよっていたのか> 270 00:20:40,765 --> 00:20:46,271 (啓之助)お米 阿波だぞ。 271 00:20:46,271 --> 00:20:49,307 ここが阿波だ。 272 00:20:49,307 --> 00:20:52,143 フフッ フフフフ…。 273 00:20:52,143 --> 00:20:58,843 お米 返事をせい 返事を。 274 00:21:02,120 --> 00:21:06,120 (鐘の音) 275 00:21:11,463 --> 00:21:16,334 ご家老の遠い親戚筋に当たる お小姓頭の中山新佐殿でござる。 276 00:21:16,334 --> 00:21:18,336 (中山)話は お聞きしました。 277 00:21:18,336 --> 00:21:22,107 阿波蜂須賀家 存亡の時ゆえ お味方致します。 ただし…。 278 00:21:22,107 --> 00:21:25,310 重喜公には 指一本 触れぬゆえ 安心めされい。 279 00:21:25,310 --> 00:21:27,310 弦之丞様。 280 00:21:30,815 --> 00:21:32,815 さっ。 281 00:21:46,931 --> 00:21:49,434 ん? 何者じゃ? 282 00:21:49,434 --> 00:21:52,337 誰か! 何者かが忍び込んでおるぞ! 283 00:21:52,337 --> 00:21:54,606 三位卿様 いかがなされた? 284 00:21:54,606 --> 00:21:59,106 阿波殿 何を悠長な。 何者かが お城に! 285 00:22:02,480 --> 00:22:05,617 あっ! お前は! 286 00:22:05,617 --> 00:22:08,953 法月弦之丞! 287 00:22:08,953 --> 00:22:10,889 ああ…。 288 00:22:10,889 --> 00:22:15,627 公儀御用を仰せつかった 法月弦之丞。 289 00:22:15,627 --> 00:22:20,131 蜂須賀重喜様には お初にお目にかかり申す。 290 00:22:20,131 --> 00:22:23,802 なな… 何用じゃ! 291 00:22:23,802 --> 00:22:29,674 ここに 当家に伝わる「鳴門秘帖」 持参致した。 292 00:22:29,674 --> 00:22:31,674 「鳴門秘帖」を? 293 00:22:37,082 --> 00:22:39,082 おおっ! 294 00:22:40,752 --> 00:22:42,687 蜂須賀家筆頭家老➡ 295 00:22:42,687 --> 00:22:46,624 高木龍耳軒殿との約定を 果たしに参った次第。 296 00:22:46,624 --> 00:22:51,096 龍耳軒との約定? フッ ふざけた事を。 297 00:22:51,096 --> 00:22:55,433 法月弦之丞とやら ここをどこだと思うておる! 298 00:22:55,433 --> 00:22:59,270 江戸より遠き離れた 阿波蜂須賀。➡ 299 00:22:59,270 --> 00:23:02,307 公儀の威光など屁でもないわ この たわけ者めが! 300 00:23:02,307 --> 00:23:04,442 黙れ! 301 00:23:04,442 --> 00:23:07,942 蜂須賀家をたぶらかす 都の白狐め! 302 00:23:11,216 --> 00:23:13,618 この法月弦之丞➡ 303 00:23:13,618 --> 00:23:17,288 ここにおる世阿弥の娘 千絵➡ 304 00:23:17,288 --> 00:23:19,224 千絵の姉 お綱➡ 305 00:23:19,224 --> 00:23:22,961 そして 江戸の目明し万吉と共に➡ 306 00:23:22,961 --> 00:23:26,831 江戸から阿波へと この秘帖を求めて参ったが➡ 307 00:23:26,831 --> 00:23:31,236 事ここに至るまで 幾人もの命をこの手で斬り捨て➡ 308 00:23:31,236 --> 00:23:33,271 人でなしの道を歩んできた。 309 00:23:33,271 --> 00:23:37,909 だからこそ その人でなしにも分かる事がある。 310 00:23:37,909 --> 00:23:42,413 このような争いの種となる 秘帖なるもの いらぬ。 311 00:23:42,413 --> 00:23:45,917 そう思ったからこそ ここに持参した。 312 00:23:45,917 --> 00:23:50,755 これは 龍耳軒殿のご遺志でもある。 313 00:23:50,755 --> 00:23:53,591 よろしいか ご一同。 314 00:23:53,591 --> 00:23:57,262 「鳴門秘帖」は ここに消える。 315 00:23:57,262 --> 00:24:02,062 たった今 この世から消えてなくなるのだ! 316 00:24:06,271 --> 00:24:08,271 あっ! ああ…。 317 00:24:12,443 --> 00:24:14,379 おっ! おお…。 318 00:24:14,379 --> 00:24:18,116 あっ 秘帖が… 秘帖が燃える! 319 00:24:18,116 --> 00:24:20,952 うっ うう~ 何をしておる! 320 00:24:20,952 --> 00:24:22,887 ろうぜき者じゃ! 321 00:24:22,887 --> 00:24:25,790 天に代わって まろが罰を加える! 322 00:24:25,790 --> 00:24:29,460 法月弦之丞らを 生かして帰してはならぬ! 323 00:24:29,460 --> 00:24:31,396 おいおい やれ ほら! 324 00:24:31,396 --> 00:24:35,266 殺せ! 殺せ~! うう~! 325 00:24:35,266 --> 00:24:46,244 ♬~ 326 00:24:46,244 --> 00:24:50,114 わあ~! 327 00:24:50,114 --> 00:24:53,418 おしまいじゃ! おしまいじゃ! 328 00:24:53,418 --> 00:24:55,353 阿波殿! (家臣)殿! 329 00:24:55,353 --> 00:24:59,757 阿波殿! 阿波殿 しっかりなさい! 330 00:24:59,757 --> 00:25:03,261 誰か! やれ ほら! やらぬか! 331 00:25:03,261 --> 00:25:06,598 ならぬ! ここで争って どうなる! 332 00:25:06,598 --> 00:25:08,533 おのおの方➡ 333 00:25:08,533 --> 00:25:12,937 阿波蜂須賀二十五万石を 潰す気でござるか! 334 00:25:12,937 --> 00:25:17,809 龍耳軒殿のご遺志が 無駄になるとは思わぬのか! 335 00:25:17,809 --> 00:25:22,280 何をしておる! う~! 役に立たぬやつらめが! 336 00:25:22,280 --> 00:25:25,617 どけ! どかぬか! ええい そこをどけ! 337 00:25:25,617 --> 00:25:27,617 ふん! うわ~! 338 00:25:29,487 --> 00:25:31,487 ううっ! 339 00:25:33,424 --> 00:25:35,924 これさえ あれば…。 340 00:25:38,730 --> 00:25:42,901 三位卿様! 江戸から書状が届いております! 341 00:25:42,901 --> 00:25:45,236 山県大弐様 死罪! 342 00:25:45,236 --> 00:25:49,407 何を…。 そんな あほな事が! 343 00:25:49,407 --> 00:25:52,443 <そこには 江戸で挙兵するはずであった➡ 344 00:25:52,443 --> 00:25:54,746 竹屋三位卿の盟友➡ 345 00:25:54,746 --> 00:25:58,249 山県大弐のたくらみが 幕府に漏れ➡ 346 00:25:58,249 --> 00:26:01,753 謀反の罪で捕らわれた山県は 死罪。➡ 347 00:26:01,753 --> 00:26:06,257 藤井右門が磔となった事が 記されていた> 348 00:26:06,257 --> 00:26:08,293 嘘じゃ…。 349 00:26:08,293 --> 00:26:10,595 う… 嘘じゃ 嘘じゃ! 350 00:26:10,595 --> 00:26:13,264 <阿波蜂須賀家からの挙兵を たくらむ➡ 351 00:26:13,264 --> 00:26:16,601 竹屋三位卿の望みも また➡ 352 00:26:16,601 --> 00:26:20,901 これで 泡と消えた事になる> 353 00:26:23,775 --> 00:26:26,110 ううっ…。 354 00:26:26,110 --> 00:26:28,947 ここで お… 終わらせてなるものか! 355 00:26:28,947 --> 00:26:32,717 阿波蜂須賀家は頼りにならん。 356 00:26:32,717 --> 00:26:35,386 そうじゃ 西国へ渡ろう。 357 00:26:35,386 --> 00:26:37,322 ああ… ああ…。 358 00:26:37,322 --> 00:26:39,724 そこで まろは 再び立つ! 359 00:26:39,724 --> 00:26:43,594 このようなとこで まろが朽ちるはずがないわ! 360 00:26:43,594 --> 00:26:46,064 アハハハハ ウハハハハ…。 361 00:26:46,064 --> 00:26:47,999 うわ~! うっ! 362 00:26:47,999 --> 00:27:04,415 ♬~ 363 00:27:04,415 --> 00:27:06,751 何をする。 364 00:27:06,751 --> 00:27:11,089 んっ! まろに向かって…➡ 365 00:27:11,089 --> 00:27:14,592 何をするのじゃ! 366 00:27:14,592 --> 00:27:19,092 ハハハハ…。 367 00:27:21,766 --> 00:27:26,637 敵 取ったぞ お米。 368 00:27:26,637 --> 00:27:28,940 待っておれ~! 369 00:27:28,940 --> 00:27:33,211 あほう! このあほうが! 370 00:27:33,211 --> 00:27:36,547 あほうが! 371 00:27:36,547 --> 00:27:39,217 フッ フッ フフフ フフフフ…。 372 00:27:39,217 --> 00:27:42,120 まろの ゆ… 夢が…。 373 00:27:42,120 --> 00:27:47,392 あ~ ハハハハ まろの… ゆ… 夢が…。 374 00:27:47,392 --> 00:27:50,892 あ~ あ~ あああ…。 375 00:28:02,740 --> 00:28:17,088 ♬~ 376 00:28:17,088 --> 00:28:24,829 (お米)うちは 命を懸けて 弦之丞様をお守りするのや。 377 00:28:24,829 --> 00:28:34,038 終生かけて 弦之丞様を お慕い申し上げますのんや。 378 00:28:34,038 --> 00:28:40,538 こないな事 誰にも できしまへん。 379 00:28:44,382 --> 00:28:48,382 ねっ 弦之丞様。 380 00:28:56,094 --> 00:29:02,733 <お米が啓之助の力を借り 竹屋三位卿の命を絶った。➡ 381 00:29:02,733 --> 00:29:07,733 弦之丞とお綱には そう見えた> 382 00:29:16,280 --> 00:29:20,084 父も喜んでくれている事と 思います。 383 00:29:20,084 --> 00:29:23,955 そうであってくれればよいが。 384 00:29:23,955 --> 00:29:26,955 父上様。 385 00:29:37,368 --> 00:29:51,868 (拍子木の音) 386 00:29:57,388 --> 00:29:59,388 旦那。 387 00:30:17,074 --> 00:30:19,977 金に飽きた。 388 00:30:19,977 --> 00:30:24,177 酒にも飽きた。 女にもな。 389 00:30:27,585 --> 00:30:32,089 法月弦之丞様 尋常に勝負せい。 390 00:30:32,089 --> 00:30:34,089 ちょっと 旦那。 391 00:30:35,760 --> 00:30:38,095 やめとくれ。 392 00:30:38,095 --> 00:30:41,766 あたしが そんな事させやしない! 393 00:30:41,766 --> 00:30:44,602 どけ お綱。 394 00:30:44,602 --> 00:30:49,602 嫌だ。 嫌だ! 395 00:30:52,276 --> 00:30:55,780 夢なのだよ。 396 00:30:55,780 --> 00:31:01,452 強い男と闘う。 それが俺の夢なのだよ。 397 00:31:01,452 --> 00:31:04,956 駄目です。 398 00:31:04,956 --> 00:31:09,794 弦之丞様 お願いです。 399 00:31:09,794 --> 00:31:52,937 ♬~ 400 00:31:52,937 --> 00:31:55,840 丹石流 関谷孫兵衛。 401 00:31:55,840 --> 00:31:57,808 参る! 402 00:31:57,808 --> 00:32:02,647 無住心剣夕雲流 法月弦之丞。 403 00:32:02,647 --> 00:32:04,949 お相手つかまつる。 404 00:32:04,949 --> 00:32:17,149 ♬~ 405 00:32:20,798 --> 00:32:25,298 お綱 また会おう。 406 00:32:27,672 --> 00:32:29,672 孫の旦那! 407 00:32:33,077 --> 00:32:39,417 何で… 何で…。 408 00:32:39,417 --> 00:32:43,117 どうして 死ななきゃならないんだよ。 409 00:32:44,922 --> 00:32:49,593 お綱 すまぬ。 410 00:32:49,593 --> 00:33:17,121 ♬~ 411 00:33:17,121 --> 00:33:19,421 旦那…。 412 00:33:22,993 --> 00:33:26,630 お別れでござんすね。 413 00:33:26,630 --> 00:33:36,630 ♬~ 414 00:33:38,242 --> 00:33:43,742 <数日後 弦之丞は 京の都にいた> 415 00:33:48,753 --> 00:33:52,089 (左京之介)こ… これは! 416 00:33:52,089 --> 00:33:56,260 阿波蜂須賀家に代々伝わる 「鳴門秘帖」。 417 00:33:56,260 --> 00:34:00,598 そうでござるな 法月弦之丞殿。 418 00:34:00,598 --> 00:34:03,267 竹屋三位卿との争いの中➡ 419 00:34:03,267 --> 00:34:06,170 誤って かがり火の中へと放り込まれ➡ 420 00:34:06,170 --> 00:34:08,139 跡形もなく。 421 00:34:08,139 --> 00:34:10,141 申し訳ござりませぬ。 422 00:34:10,141 --> 00:34:12,777 だが これでは…。 423 00:34:12,777 --> 00:34:15,813 「鳴門秘帖」かどうか 判別つきかねます。 424 00:34:15,813 --> 00:34:20,651 なれど それこそが 甲賀世阿弥殿が 10年 守り通し➡ 425 00:34:20,651 --> 00:34:22,787 ご公儀をはじめ➡ 426 00:34:22,787 --> 00:34:26,290 蜂須賀家ご家中までもが 血眼になって探していた➡ 427 00:34:26,290 --> 00:34:28,959 「鳴門秘帖」でございます。 428 00:34:28,959 --> 00:34:31,395 だとしても これでは どうにもなりませぬ。 429 00:34:31,395 --> 00:34:34,231 蜂須賀家が 西国大名とたくらみ➡ 430 00:34:34,231 --> 00:34:36,567 ご公儀に盾つこうとしている 証拠などとは とても…。 431 00:34:36,567 --> 00:34:39,367 念には及ばん! はっ! 432 00:34:41,071 --> 00:34:45,071 法月弦之丞。 はっ! 433 00:34:47,845 --> 00:34:52,416 大儀であった。 434 00:34:52,416 --> 00:34:54,919 して➡ 435 00:34:54,919 --> 00:35:00,419 甲賀家絶家に関しては いかが相成りましょうか。 436 00:35:04,595 --> 00:35:07,932 世阿弥には 娘がいたはず。 437 00:35:07,932 --> 00:35:12,269 家が立つように計らう。 それでよいな。 438 00:35:12,269 --> 00:35:14,205 はっ! 439 00:35:14,205 --> 00:35:37,728 ♬~ 440 00:35:37,728 --> 00:35:40,428 (くしゃみ) 441 00:35:46,403 --> 00:35:51,242 <この後 蜂須賀家は 断絶の憂き目を免れるが➡ 442 00:35:51,242 --> 00:35:53,911 蜂須賀重喜は 幕府より➡ 443 00:35:53,911 --> 00:35:57,248 藩政よろしからずとして 隠居を命じられ➡ 444 00:35:57,248 --> 00:36:00,150 長男に家督を譲った。➡ 445 00:36:00,150 --> 00:36:04,150 まだ 32歳の若さであった> 446 00:36:06,257 --> 00:36:10,928 <ここは 大坂にある四国屋の出店> 447 00:36:10,928 --> 00:36:15,432 (お久良)ほんまに ご無事で ようございました。 448 00:36:15,432 --> 00:36:20,604 それも これも おかみさんのおかげです。 449 00:36:20,604 --> 00:36:25,109 阿波では 父上様にも お会いしましたし➡ 450 00:36:25,109 --> 00:36:27,444 こうして 千絵さんとも➡ 451 00:36:27,444 --> 00:36:31,715 姉妹として 名乗り合う事ができたんですから。 452 00:36:31,715 --> 00:36:33,651 はい。 453 00:36:33,651 --> 00:36:36,387 父を亡くしても➡ 454 00:36:36,387 --> 00:36:40,558 私には 姉上様がいらっしゃいます。 455 00:36:40,558 --> 00:36:42,493 心強い限りです。 456 00:36:42,493 --> 00:36:44,428 けど よかった。 457 00:36:44,428 --> 00:36:48,065 こうして並んだ お二人の笑顔を 見る事ができました。 458 00:36:48,065 --> 00:36:52,403 世阿弥様も 喜んでらっしゃる事でっしゃろ。 459 00:36:52,403 --> 00:36:55,739 はい。 はい。 460 00:36:55,739 --> 00:37:00,411 ごりょんさん お見えになりました。 461 00:37:00,411 --> 00:37:03,914 お久良 うたげの支度はしてあるか。 462 00:37:03,914 --> 00:37:07,785 こよいは 法月殿と千絵殿の祝宴だ。 463 00:37:07,785 --> 00:37:13,090 江戸に戻ったならば 法月殿の出世は間違いなし。 464 00:37:13,090 --> 00:37:15,993 千絵殿も甲賀家再興を成すはず。 465 00:37:15,993 --> 00:37:19,597 めでたい。 実に めでたい。 のう 万吉。 466 00:37:19,597 --> 00:37:22,433 へい。 法月の殿様も➡ 467 00:37:22,433 --> 00:37:25,633 弦之丞様のお帰りを お待ちだと思います。 468 00:37:27,771 --> 00:37:33,210 どうなさいましたか? 法月様。 469 00:37:33,210 --> 00:37:35,145 常木殿。 470 00:37:35,145 --> 00:37:39,717 それがし 江戸には戻りません。 471 00:37:39,717 --> 00:37:41,652 弦之丞様。 472 00:37:41,652 --> 00:37:44,221 それは どういう事でござるか。 473 00:37:44,221 --> 00:37:47,558 何か ご公儀に対して 不平でもおありか? 474 00:37:47,558 --> 00:37:50,060 そうではありません。 475 00:37:50,060 --> 00:37:54,565 幸いにして ご公儀に受けた恩にも➡ 476 00:37:54,565 --> 00:37:57,468 多少なりとも 報いる事ができた事➡ 477 00:37:57,468 --> 00:38:00,437 法月家の不肖の嫡男として➡ 478 00:38:00,437 --> 00:38:04,908 出来過ぎと 父も喜んでくれる事と思います。 479 00:38:04,908 --> 00:38:07,811 それ以上の出世など 望みません。 480 00:38:07,811 --> 00:38:09,780 ですが…。 481 00:38:09,780 --> 00:38:11,782 江戸から阿波へと➡ 482 00:38:11,782 --> 00:38:15,582 あまりにも大勢の人々を 死に至らしめました。 483 00:38:22,926 --> 00:38:29,600 人を斬るという事は 人ではなくなるという事。 484 00:38:29,600 --> 00:38:32,369 人でなしとして生きるなら➡ 485 00:38:32,369 --> 00:38:38,042 最後まで 人でなしとして 生きねばならぬと思っています。 486 00:38:38,042 --> 00:38:42,880 これ以上の事 平に ご容赦願いたい。 487 00:38:42,880 --> 00:38:45,380 法月殿。 けど…。 488 00:38:48,552 --> 00:38:52,723 あたしは嫌です。 489 00:38:52,723 --> 00:38:57,895 弦之丞様のお気持ちは 無理ないと思うけど➡ 490 00:38:57,895 --> 00:39:01,095 あたしは嫌です! 491 00:39:05,402 --> 00:39:07,905 あたしは➡ 492 00:39:07,905 --> 00:39:14,078 弦之丞様に 江戸に戻ってほしいです! 493 00:39:14,078 --> 00:39:17,414 千絵のためにも➡ 494 00:39:17,414 --> 00:39:21,285 あたしの妹のためにも➡ 495 00:39:21,285 --> 00:39:25,756 江戸に帰ってあげて下さいな。 496 00:39:25,756 --> 00:39:31,862 千絵を連れて どうぞ 江戸へ! 497 00:39:31,862 --> 00:39:37,534 でなければ 何のために苦労して➡ 498 00:39:37,534 --> 00:39:44,041 こんな… こんな…。 499 00:39:44,041 --> 00:39:45,976 ううっ…。 500 00:39:45,976 --> 00:39:51,715 姉上様 よいのです。 501 00:39:51,715 --> 00:39:55,886 よくなんかない。 よくなんか…。 502 00:39:55,886 --> 00:40:14,071 ♬~ 503 00:40:14,071 --> 00:40:19,771 <この夜 弦之丞と千絵の姿が消えた> 504 00:40:23,747 --> 00:40:25,682 (源内)乙吉。 505 00:40:25,682 --> 00:40:29,620 こいつを回せ。 思い切りだ。 506 00:40:29,620 --> 00:40:33,257 親分とお吉さんは 肩が痛いと言っていたな。 507 00:40:33,257 --> 00:40:35,759 治してやる。 ほれ 手をつなぐのだ。 508 00:40:35,759 --> 00:40:37,694 (お吉)あっ? ほら! 509 00:40:37,694 --> 00:40:40,097 で 親分 ここをつかんでくれ。 510 00:40:40,097 --> 00:40:43,967 よし。 お吉さんは ここだ。 511 00:40:43,967 --> 00:40:46,770 (2人)うわっ! おおお~! 512 00:40:46,770 --> 00:40:50,107 何だよ 一体! びっくりした~! 513 00:40:50,107 --> 00:40:53,777 これが エレキテルだ! ハハハハハ…! 514 00:40:53,777 --> 00:40:56,680 もう…。 あれ? 515 00:40:56,680 --> 00:40:58,949 本当だ。 おい 痛くねえぞ。 516 00:40:58,949 --> 00:41:00,884 えっ そうかね。 517 00:41:00,884 --> 00:41:04,621 痛っ! あたしゃ まだ痛いよ。 518 00:41:04,621 --> 00:41:06,957 まっ 幾度か試せば そのうち治る。 519 00:41:06,957 --> 00:41:08,892 そうかね…。 (お三輪)ねっ 先生。 ん? 520 00:41:08,892 --> 00:41:11,128 ここに触ると ああなるの? 521 00:41:11,128 --> 00:41:13,063 ああ そうだ。 ここを こう…。 522 00:41:13,063 --> 00:41:14,998 あ~! 523 00:41:14,998 --> 00:41:18,635 (2人)あ~! 524 00:41:18,635 --> 00:41:21,538 こら! こいつを回したんなら そう言いなさい! 525 00:41:21,538 --> 00:41:24,808 はあ~。 ほら 逃げろ 逃げろ。 526 00:41:24,808 --> 00:41:27,644 あんたたち まだ油売ってるのかい。 527 00:41:27,644 --> 00:41:30,147 早く手習いに行っといで。 (乙吉 お三輪)は~い。 528 00:41:30,147 --> 00:41:33,050 行こう 乙吉。 あっ 2人とも! 529 00:41:33,050 --> 00:41:35,419 これこれ! 530 00:41:35,419 --> 00:41:39,089 行ってきます! 行っといで。 531 00:41:39,089 --> 00:41:42,960 お綱さん 煮売り屋の仕事は慣れたかい。 532 00:41:42,960 --> 00:41:44,962 なんとか。 533 00:41:44,962 --> 00:41:48,432 ねえ お吉さん これ 味見してくれないかい。 534 00:41:48,432 --> 00:41:52,302 豆腐をさ お水と お酒と しょうゆで煮立てて➡ 535 00:41:52,302 --> 00:41:55,502 大根おろしをかけてみたんだけど。 (お吉)どれどれ。 536 00:41:58,609 --> 00:42:01,511 あっ あっ… うん。 537 00:42:01,511 --> 00:42:05,782 うん これは いけるよ! はあ~。 538 00:42:05,782 --> 00:42:08,582 えっ? 親分も。 おう。 539 00:42:11,588 --> 00:42:13,657 うん うまい! 540 00:42:13,657 --> 00:42:16,493 これはな 売れるぜ。 だろ! 541 00:42:16,493 --> 00:42:18,495 お綱。 542 00:42:18,495 --> 00:42:22,132 あとは いい人 見つけるだけだな。 543 00:42:22,132 --> 00:42:26,003 あんたなら すぐ見つかるよ うん。 544 00:42:26,003 --> 00:42:30,007 弦之丞様 どうしていなさるだろ。 545 00:42:30,007 --> 00:42:34,077 ああ 千絵様もな。 546 00:42:34,077 --> 00:42:37,948 せっかく 甲賀の家が立つ お許しが出たってのに。 547 00:42:37,948 --> 00:42:41,952 幸せになって下さってるといいね。 548 00:42:41,952 --> 00:42:44,421 ほんとに。 549 00:42:44,421 --> 00:42:55,065 (鈴の音) 550 00:42:55,065 --> 00:42:57,768 <その昔➡ 551 00:42:57,768 --> 00:43:02,468 弦之丞は 腰に刀を手挟んでいた> 552 00:43:04,274 --> 00:43:08,074 <それが 小さ刀で闘うようになり…> 553 00:43:10,614 --> 00:43:13,517 <今は 刀すら持たず➡ 554 00:43:13,517 --> 00:43:18,488 傍らには 千絵がいる> 555 00:43:18,488 --> 00:43:27,988 ♬~