1 00:00:03,303 --> 00:00:08,008 「鳴門秘帖」探索の 使命を果たすため➡ 2 00:00:08,008 --> 00:00:10,978 阿波へと向かった法月弦之丞➡ 3 00:00:10,978 --> 00:00:15,816 女掏摸 見返りお綱 目明し万吉の3人は➡ 4 00:00:15,816 --> 00:00:19,119 一旦 大坂で足止めを食らうが➡ 5 00:00:19,119 --> 00:00:23,290 四国屋お久良 元与力 常木鴻山らの手助けで➡ 6 00:00:23,290 --> 00:00:26,627 商い船に便乗する事になる。➡ 7 00:00:26,627 --> 00:00:30,964 そのころ 阿波の食客 竹屋三位卿は➡ 8 00:00:30,964 --> 00:00:35,135 自ら 弦之丞らの動きを 阻止しようと大坂入りをするが➡ 9 00:00:35,135 --> 00:00:39,806 弦之丞を恋慕うお米による 命懸けの行動によって➡ 10 00:00:39,806 --> 00:00:44,311 弦之丞とお綱は危機を脱し お米は 文字どおり➡ 11 00:00:44,311 --> 00:00:48,148 恋に命を懸けて 死んでいくのであった。➡ 12 00:00:48,148 --> 00:00:51,818 しかし 甲賀世阿弥の娘 千絵を救うため➡ 13 00:00:51,818 --> 00:00:55,322 怪我をした万吉はもとより 千絵もまた➡ 14 00:00:55,322 --> 00:00:59,660 船に乗り込む事に間に合わず 去っていく船を目の前に➡ 15 00:00:59,660 --> 00:01:04,097 弦之丞の名前を むなしく呼ぶだけであった。➡ 16 00:01:04,097 --> 00:01:07,935 一方 たくらみに気付き 船に残った➡ 17 00:01:07,935 --> 00:01:13,273 旅川周馬とお十夜孫兵衛に 襲われた弦之丞とお綱は➡ 18 00:01:13,273 --> 00:01:18,445 突如 鳴門のうずの中へと 飛び込んだのである。 19 00:01:18,445 --> 00:01:20,747 (弦之丞)お綱 覚悟せよ。 20 00:02:03,957 --> 00:02:06,259 (千絵)弦之丞様…。 21 00:02:06,259 --> 00:02:08,261 千絵様。 22 00:02:10,130 --> 00:02:14,768 夢を見ました。 夢? 23 00:02:14,768 --> 00:02:18,105 不吉な夢です。 24 00:02:18,105 --> 00:02:21,775 千絵様。 弦之丞様とお綱は➡ 25 00:02:21,775 --> 00:02:26,279 今頃は もう 阿波に着いて 世阿弥様のところへ。 26 00:02:26,279 --> 00:02:31,952 ですが 鳴門のうずに飛び込んだと➡ 27 00:02:31,952 --> 00:02:34,788 阿波から戻った 四国屋の手代の方が…。 28 00:02:34,788 --> 00:02:36,723 弱気になっちゃならねえ。 29 00:02:36,723 --> 00:02:38,959 鳴門のうずに 飛び込んだとしても➡ 30 00:02:38,959 --> 00:02:41,995 あの2人は ただで死にゃあしません。 31 00:02:41,995 --> 00:02:46,299 ええ。 死にゃあしませんとも。 32 00:03:03,583 --> 00:03:07,254 ああ~ お見事~! 33 00:03:07,254 --> 00:03:12,125 ハハハハ いや~ まさに近頃の阿波殿は➡ 34 00:03:12,125 --> 00:03:17,864 蜂須賀武士の頭領としての貫禄 十分であらしゃられますなあ。 35 00:03:17,864 --> 00:03:20,600 今 具足をつけたならば➡ 36 00:03:20,600 --> 00:03:23,937 よもや 江戸の青びょうたんの 侍どもには 引けは取らん。 37 00:03:23,937 --> 00:03:29,109 ハハハ。 一角。(一角)はっ。 堅固そうで何よりじゃ。 38 00:03:29,109 --> 00:03:31,445 はっ。 殿➡ 39 00:03:31,445 --> 00:03:36,116 元川島郷の原士 関谷孫兵衛も 拝謁に参上つかまつっております。 40 00:03:36,116 --> 00:03:40,620 法月弦之丞を討つについて 骨を折った男でございます。 41 00:03:40,620 --> 00:03:42,556 お見知りおきを。 42 00:03:42,556 --> 00:03:45,792 関谷孫兵衛でございます。 果たし合いの折➡ 43 00:03:45,792 --> 00:03:49,463 刀傷を病んでおりますので 頭巾のままで お許しを。 44 00:03:49,463 --> 00:03:52,799 うん。 名前は 啓之助からの手紙で聞いておる。 45 00:03:52,799 --> 00:03:55,635 ご苦労であった。 はっ。 46 00:03:55,635 --> 00:03:58,305 して…。 (竹屋三位卿)ああ…。➡ 47 00:03:58,305 --> 00:04:00,907 これは 旅川周馬。➡ 48 00:04:00,907 --> 00:04:04,744 あの世阿弥の門弟筆頭であった 男でありまするが➡ 49 00:04:04,744 --> 00:04:10,250 一角 孫兵衛に劣らず 法月弦之丞を討つにあたって➡ 50 00:04:10,250 --> 00:04:14,588 一役買った男。 忍びの者を操り➡ 51 00:04:14,588 --> 00:04:18,759 阿波にとっても 大いに力になれるかと。 52 00:04:18,759 --> 00:04:23,930 そうか。 これからも頼むぞ。 はっ! 53 00:04:23,930 --> 00:04:26,833 この者たちに 褒美を取らせよ。 はっ。 54 00:04:26,833 --> 00:04:30,704 追って沙汰を下す。 楽しみに待っておれ。はっ。 55 00:04:30,704 --> 00:04:35,275 参るぞ!はっ。 ハハハハハハハ! 56 00:04:35,275 --> 00:04:42,048 ああ… ハハハハ。 恩賞は お役か ご加増か➡ 57 00:04:42,048 --> 00:04:47,788 まっ いずれにしても 吉運到来とは この事じゃなあ。 58 00:04:47,788 --> 00:04:52,292 三位卿様のお口添えもあり 我ら すっかり面目を施しました。 59 00:04:52,292 --> 00:04:56,796 まあ もっとも 森 啓之助が あのような事になり➡ 60 00:04:56,796 --> 00:04:58,832 大坂でお扶持離れと なってしまったのは➡ 61 00:04:58,832 --> 00:05:02,235 いささか残念ではありますが それもまた天命。 62 00:05:02,235 --> 00:05:06,106 のう 孫兵衛。 …うん。 63 00:05:06,106 --> 00:05:09,743 おお? どうなされた。 64 00:05:09,743 --> 00:05:12,412 沙汰によっては 元の原士➡ 65 00:05:12,412 --> 00:05:15,081 千石の身分にも 戻れようというものを➡ 66 00:05:15,081 --> 00:05:17,117 うれしゅうはないのか? 67 00:05:17,117 --> 00:05:19,953 そのような事は…。 ですが…。 68 00:05:19,953 --> 00:05:24,257 新参の俺までも 重喜公の沙汰が下るのが➡ 69 00:05:24,257 --> 00:05:26,760 気に入らないのであろう。 馬鹿を言え。 70 00:05:26,760 --> 00:05:29,262 お前ごとき 相手にしておらん! 何?おい! 71 00:05:29,262 --> 00:05:34,935 ああ もう よしなはれ。 何か 屈託があらしゃるのか? 72 00:05:34,935 --> 00:05:36,870 法月弦之丞が もし 生きておったら➡ 73 00:05:36,870 --> 00:05:40,841 あの殿を欺いた事になる …と そう思うたまで。 74 00:05:40,841 --> 00:05:43,610 弦之丞が生きてる? 馬鹿な。 75 00:05:43,610 --> 00:05:46,513 沖で海に飛び込んだのを見たと お主 言ったではないか! 76 00:05:46,513 --> 00:05:48,782 まさしく海の藻くずとなったはず。 77 00:05:48,782 --> 00:05:51,117 確かに うずの中には飛び込んだ。 だが➡ 78 00:05:51,117 --> 00:05:53,620 この刀で とどめを刺した訳ではない。 79 00:05:53,620 --> 00:05:58,792 違うか?フフッ。 何がおかしい! 80 00:05:58,792 --> 00:06:01,494 ⚟その者の申すとおりじゃ。 81 00:06:03,296 --> 00:06:06,199 (竹屋三位卿) これはこれは 龍耳軒殿。➡ 82 00:06:06,199 --> 00:06:09,402 何がでござりまするか? 83 00:06:09,402 --> 00:06:16,743 法月弦之丞は死んではおるまい。 恐らく どこかに漂着しておろう。 84 00:06:16,743 --> 00:06:20,247 何を根拠に そのような! ならば聞くが➡ 85 00:06:20,247 --> 00:06:24,918 あの夜以来 どこそこの岸に 男と女の死骸が➡ 86 00:06:24,918 --> 00:06:28,588 流れ着いたという話を聞いたか? 87 00:06:28,588 --> 00:06:35,262 何故 法月弦之丞は 自ら海へ飛び込んだのか。 88 00:06:35,262 --> 00:06:40,767 船は 阿波の海に近づいておった。 89 00:06:40,767 --> 00:06:44,437 女を抱えて海へ飛び込んだのは 恐らく➡ 90 00:06:44,437 --> 00:06:49,309 泳いで逃げきる自信が あったからに相違ない。 91 00:06:49,309 --> 00:06:53,947 もし そう思わぬとしたら めでたい限りじゃ。 92 00:06:53,947 --> 00:06:58,285 祝杯に酔うのは まだ早すぎるのではなかろうか。 93 00:06:58,285 --> 00:07:04,090 ご賢察にあらしゃりますがなあ 龍耳軒殿。はい? 94 00:07:04,090 --> 00:07:06,092 そういう事もあろうかと➡ 95 00:07:06,092 --> 00:07:10,230 既に 弦之丞とお綱の 人相書きを 手にした 我が手の者を走らせ➡ 96 00:07:10,230 --> 00:07:12,732 しらみつぶしに探らせております。 97 00:07:12,732 --> 00:07:17,404 代官所へも人相書きを配り 同じように動いておりますれば➡ 98 00:07:17,404 --> 00:07:21,908 もし 生きておれば 網に掛かるはず。 99 00:07:21,908 --> 00:07:27,714 いらざるご懸念は ご無用ご無用。 ハハハハ。 100 00:07:31,918 --> 00:07:35,588 (職人)ああ 確かに 幾日か前の夜中に➡ 101 00:07:35,588 --> 00:07:38,925 ずぶぬれの2人連れが 親方を訪ねてきたのを見たな。 102 00:07:38,925 --> 00:07:42,262 (小谷)まことか? (職人)けど 顔までは見てない。 103 00:07:42,262 --> 00:07:45,932 男か女かも分からない。 (木下)で その2人は? 104 00:07:45,932 --> 00:07:49,436 いないよ。 今朝方 急に いなくなっちまってた。 105 00:07:49,436 --> 00:07:51,438 親方もな。 106 00:07:54,274 --> 00:08:01,081 (鈴の音) 107 00:08:01,081 --> 00:08:03,883 大工の頭領? 108 00:08:03,883 --> 00:08:07,220 阿波 日和佐宿の大工で 四国屋の内儀に➡ 109 00:08:07,220 --> 00:08:09,556 大層な義理合いを受けている者が いると聞いて➡ 110 00:08:09,556 --> 00:08:13,426 探らせてみたところ 勘助という男に当たりました。 111 00:08:13,426 --> 00:08:17,731 義理合いとは どういう? 四国屋の持ち船以外➡ 112 00:08:17,731 --> 00:08:20,233 雑魚舟一つ つくろわない 大工だそうで。 113 00:08:20,233 --> 00:08:25,572 その勘助なる者が 昨日 見知らぬ2人を連れて➡ 114 00:08:25,572 --> 00:08:28,241 姿をくらましたというのじゃな? 115 00:08:28,241 --> 00:08:31,277 既に この事 代官所にも伝えてあります。 116 00:08:31,277 --> 00:08:35,915 やつらが目指すは 恐らく…➡ 117 00:08:35,915 --> 00:08:38,218 剣山。 118 00:08:40,420 --> 00:08:42,355 山支度にかかれ。 119 00:08:42,355 --> 00:08:46,292 できうる限り身軽ないでたちで やつらを追う。 120 00:08:46,292 --> 00:08:49,095 山狩りじゃ! はっ。 121 00:08:52,032 --> 00:08:57,604 <その日のうちに 三位卿らは動き出した> 122 00:08:57,604 --> 00:08:59,539  心の声  生きておったか 弦之丞。➡ 123 00:08:59,539 --> 00:09:05,745 お綱 お前も生きておる事だろう。 待っておれ。 124 00:09:19,559 --> 00:09:22,228 ハハ おお。 125 00:09:22,228 --> 00:09:25,231 は… うう…。 126 00:09:49,923 --> 00:09:51,858 待て! 127 00:09:51,858 --> 00:09:56,796 お主 日和佐宿の大工頭領 勘助ではないか? 128 00:09:56,796 --> 00:09:59,599 何かのお間違いでは ございませんか? 129 00:09:59,599 --> 00:10:03,937 私は 旅の者で…。 顔を見せよ! 130 00:10:03,937 --> 00:10:07,607 待て! こら。 131 00:10:07,607 --> 00:10:10,944 さあ 代官所まで来てもらおうか。 (鈴の音) 132 00:10:10,944 --> 00:10:15,615 (鈴の音) 133 00:10:15,615 --> 00:10:17,550 どけ! 134 00:10:17,550 --> 00:10:20,053 うっ。 うう。 135 00:10:28,962 --> 00:10:33,466 どうなる事かと思いました。 まずは こちらへ。 136 00:10:38,505 --> 00:10:42,976 剣山へと登るには この道が近いのですが➡ 137 00:10:42,976 --> 00:10:47,847 役人どもが出張ってるようなので 険しくはなるが➡ 138 00:10:47,847 --> 00:10:50,717 この裏の道を行くしか ございません。 139 00:10:50,717 --> 00:10:52,986 相分かった。 140 00:10:52,986 --> 00:11:20,613 ♬~ 141 00:11:20,613 --> 00:11:22,615 (お綱)あっ。 142 00:11:28,788 --> 00:11:30,823 お気を付けて下さいまし。 143 00:11:30,823 --> 00:11:36,129 はい。 剣山は まだ…。 まだです。 さあ。 144 00:11:36,129 --> 00:11:51,978 ♬~ 145 00:11:51,978 --> 00:11:53,913 大丈夫か? 146 00:11:53,913 --> 00:12:12,298 ♬~ 147 00:12:12,298 --> 00:12:16,803 あれです。 あれが剣山。 148 00:12:18,605 --> 00:12:21,641 あれが…。 149 00:12:21,641 --> 00:12:27,280 10年もの前から 剣山の山牢に 押し込められている者がいると➡ 150 00:12:27,280 --> 00:12:31,951 麓の村々で 語り継がれています。 それが…。 151 00:12:31,951 --> 00:12:36,255 世阿弥殿なのだな。 だと思います。 152 00:12:38,291 --> 00:12:44,631  心の声  世阿弥様 お綱はここにいます。➡ 153 00:12:44,631 --> 00:12:50,136 あなたに会いに ここまで来ています。 154 00:12:50,136 --> 00:12:53,139 あともう一息です。 155 00:12:58,478 --> 00:13:02,348 ここから先 谷が続き 崖もあり➡ 156 00:13:02,348 --> 00:13:05,284 いくつかの難所が 待ち構えております。 157 00:13:05,284 --> 00:13:08,154 勘助殿には世話になった。 158 00:13:08,154 --> 00:13:12,125 なに 大恩ある四国屋お久良様の 頼みを断っちゃ➡ 159 00:13:12,125 --> 00:13:15,895 男じゃねえや。 ハハ。 でも このあとは? 160 00:13:15,895 --> 00:13:21,701 土佐泊の港に出て そこから 抜け荷屋の知り合いを通じて➡ 161 00:13:21,701 --> 00:13:24,604 どこかの島で ほとぼりを冷まします。 162 00:13:24,604 --> 00:13:27,507 そこから大坂へ出て➡ 163 00:13:27,507 --> 00:13:31,477 四国屋のおかみさんが いいように なさって下さる手はずに。 164 00:13:31,477 --> 00:13:34,280 我らに関わったせいで➡ 165 00:13:34,280 --> 00:13:37,617 代官所にまで追われるはめに なってしまった事➡ 166 00:13:37,617 --> 00:13:39,552 まことに相すまぬ。 167 00:13:39,552 --> 00:13:43,289 ご案じなさいますな。 そこは 手に職のあるありがたさ。 168 00:13:43,289 --> 00:13:45,958 尺金一本 差し込んでありさえすりゃ➡ 169 00:13:45,958 --> 00:13:49,829 どこの国でも 御天道様は照っておりますので。 170 00:13:49,829 --> 00:13:53,299 ご恩は 生涯忘れやしません。 171 00:13:53,299 --> 00:13:58,504 じゃ お二人とも どうぞ お達者で。 172 00:14:02,742 --> 00:14:05,445 気の毒な事をした。 173 00:14:09,615 --> 00:14:27,900 ♬~ 174 00:14:27,900 --> 00:14:30,603 痛むか? 175 00:14:30,603 --> 00:14:32,638 平気です。 176 00:14:32,638 --> 00:14:39,612 明日には 世阿弥殿にも会えよう。 はい…。 177 00:14:39,612 --> 00:14:42,648 どうした? 178 00:14:42,648 --> 00:14:49,789 明日の事を思うと 胸が苦しくなって。 179 00:14:49,789 --> 00:14:55,128 案ずるな。 実の親子ではないか。 180 00:14:55,128 --> 00:14:57,463 はい。 181 00:14:57,463 --> 00:14:59,799 <そうではなかった。➡ 182 00:14:59,799 --> 00:15:03,403 もちろん 父との出会いは 待ち遠しかったが➡ 183 00:15:03,403 --> 00:15:05,438 それよりも 明日になれば➡ 184 00:15:05,438 --> 00:15:08,908 弦之丞との旅が 終わるのかもしれない。➡ 185 00:15:08,908 --> 00:15:12,245 2人だけの旅が終わりを告げる。➡ 186 00:15:12,245 --> 00:15:18,251 それが お綱の心を 苦しくさせていた> 187 00:15:19,919 --> 00:15:22,255  心の声 でも そんな事 言っちゃいけない。➡ 188 00:15:22,255 --> 00:15:26,092 大坂で待っている 千絵様の事を思ったら➡ 189 00:15:26,092 --> 00:15:30,596 そんな事言ったりしちゃ 罰が当たる。➡ 190 00:15:30,596 --> 00:15:35,434 今 ここに2人だけでいる。➡ 191 00:15:35,434 --> 00:15:38,638 それだけで十分。 192 00:15:41,607 --> 00:15:45,278 明日は早い。 もう寝るといい。 193 00:15:45,278 --> 00:15:48,314 あたしは平気です。 弦之丞様こそ。 194 00:15:48,314 --> 00:15:53,619 お前を守らねばならぬでな。 え? 195 00:15:53,619 --> 00:15:56,289 世阿弥殿に会うまでは➡ 196 00:15:56,289 --> 00:16:01,561 千絵殿と 姉妹の契りを交わすまでは➡ 197 00:16:01,561 --> 00:16:04,597 是が非でも お前を守りきらねばならぬ。 198 00:16:04,597 --> 00:16:07,066 弦之丞様…。 199 00:16:07,066 --> 00:16:14,740 でなければ ここに至るまで 幾人もの人を斬り捨てた この身➡ 200 00:16:14,740 --> 00:16:18,611 まこと 人でなしとなる。 201 00:16:18,611 --> 00:16:23,316 弦之丞様は 人でなしなんかでは ありませんと 何度も言ってます。 202 00:16:26,085 --> 00:16:29,589 銀五郎が死に…。 203 00:16:29,589 --> 00:16:33,259 万吉も手傷を負い➡ 204 00:16:33,259 --> 00:16:38,598 そして 関わりのないお米も➡ 205 00:16:38,598 --> 00:16:42,768 私のせいで死んだ。 206 00:16:42,768 --> 00:16:46,939 四国屋のお内儀も 常木殿も➡ 207 00:16:46,939 --> 00:16:51,611 恐らくは 蜂須賀家から これからも目の敵にされ➡ 208 00:16:51,611 --> 00:16:58,284 そして今 勘助も 役人に追われるはめになった。 209 00:16:58,284 --> 00:17:04,557 私が動く度に 人の定めが狂うのだ。 210 00:17:04,557 --> 00:17:07,894 それが何だってんですか? 211 00:17:07,894 --> 00:17:10,396 何? 212 00:17:10,396 --> 00:17:14,901 そんな事 言ったりしちゃ みんなが怒ります。 213 00:17:14,901 --> 00:17:18,404 死んでった者だって 浮かばれやしない。 214 00:17:18,404 --> 00:17:21,073 銀五郎さんがかわいそうです。 215 00:17:21,073 --> 00:17:24,076 お米さんが 化けて出ます。 216 00:17:26,946 --> 00:17:31,584 誰もが… 誰もが➡ 217 00:17:31,584 --> 00:17:35,254 あなた様のために動いたんです。 218 00:17:35,254 --> 00:17:40,092 あなた様だから 弦之丞様だからこそ➡ 219 00:17:40,092 --> 00:17:45,431 自分のできる限りの事を 精いっぱい。 220 00:17:45,431 --> 00:17:47,934 あたしだってそうです。 221 00:17:47,934 --> 00:17:52,805 あたしだって… あたしだって➡ 222 00:17:52,805 --> 00:17:57,643 弦之丞様のためなら この命 投げ出す覚悟で➡ 223 00:17:57,643 --> 00:18:00,880 ここまでついてきたんです。 224 00:18:00,880 --> 00:18:04,750 なのに そんな事 言われたら➡ 225 00:18:04,750 --> 00:18:07,553 悲しくてやりきれない。 226 00:18:11,524 --> 00:18:18,731 あたしは死にません。 殺されたって死ぬもんか。 227 00:18:18,731 --> 00:18:24,070 弦之丞様と 最後の最後まで 戦う覚悟ができてるんだ。 228 00:18:24,070 --> 00:18:29,575 千絵様のもとへ 弦之丞様をお返しする➡ 229 00:18:29,575 --> 00:18:33,245 その日まで。 230 00:18:33,245 --> 00:18:39,919 いつの日か その日が来て 別れる時が来るまで➡ 231 00:18:39,919 --> 00:18:45,257 その時まで ご一緒に…➡ 232 00:18:45,257 --> 00:18:48,594 ご一緒にいたいから…➡ 233 00:18:48,594 --> 00:18:51,931 だから…。 234 00:18:51,931 --> 00:18:58,437 そんな事も分からない 唐変木なんですか 弦之丞様は。 235 00:18:58,437 --> 00:19:03,209 そうだな。 236 00:19:03,209 --> 00:19:06,712 私が悪い。 237 00:19:06,712 --> 00:19:10,416 だから 泣くな お綱。 238 00:19:13,586 --> 00:19:16,389 弦之丞様。 239 00:19:16,389 --> 00:19:22,194 すまぬ。 お前を泣かせるつもりはなかった。 240 00:19:22,194 --> 00:19:25,731 あたしを泣かしたら➡ 241 00:19:25,731 --> 00:19:31,537 世阿弥様が… 千絵様が怒ります。 242 00:19:31,537 --> 00:19:35,741 分かった。 誓おう。 243 00:19:35,741 --> 00:19:39,045 もう 今のような事は言わぬ。 244 00:19:41,247 --> 00:19:49,755 お綱 お前と一緒に 旅を続けてよかった。 245 00:19:49,755 --> 00:19:53,926 まこと そう思う。 246 00:19:53,926 --> 00:19:56,729 弦之丞様。 247 00:20:00,699 --> 00:20:02,701 ⚟(物音) 248 00:20:04,570 --> 00:20:14,246 ♬~ 249 00:20:14,246 --> 00:20:16,782 お綱 逃げろ! はい。 250 00:20:16,782 --> 00:20:38,170 ♬~ 251 00:20:38,170 --> 00:20:40,172 捜せ! はっ。 252 00:20:43,008 --> 00:20:45,144 うっ! 253 00:20:45,144 --> 00:20:47,079 逃がすな! 254 00:20:47,079 --> 00:20:53,319 ♬~ 255 00:20:53,319 --> 00:20:57,156 (山番)おい じいさん! 干飯と水を持ってきた。 256 00:20:57,156 --> 00:20:59,158 これで 当分は食い…。 257 00:21:07,433 --> 00:21:10,236 て… 大変だ~! 258 00:21:30,956 --> 00:21:37,296 弦之丞が来る前に あれを渡さねばならぬ。 259 00:21:37,296 --> 00:21:41,300 死に花を咲かせるのじゃ。 260 00:21:51,310 --> 00:21:53,979 三位卿様。 261 00:21:53,979 --> 00:21:57,483 弦之丞を見つけたようですが 逃げられたようです。 262 00:21:57,483 --> 00:22:01,353 女は… お綱はいたのか? ああ 一緒だったそうだ。 263 00:22:01,353 --> 00:22:06,592 やつらは 既に この付近にまで 来ていると思って間違いない。 264 00:22:06,592 --> 00:22:11,263 ならば 死に物狂いで かかってくるであろう。 265 00:22:11,263 --> 00:22:16,702 よいか 目にもの見せてくれるわ! (一同)はっ! 266 00:22:16,702 --> 00:22:21,941 ♬~ 267 00:22:21,941 --> 00:22:25,611 お綱 待っておれよ。 268 00:22:25,611 --> 00:22:29,782 さあ いよいよ最後の決戦だぞ。 おう! 269 00:22:29,782 --> 00:22:32,284 (山番)大変だ~! 270 00:22:32,284 --> 00:22:34,587 牢抜けだ~! 271 00:22:47,833 --> 00:22:50,135 世阿弥様…。 272 00:22:53,305 --> 00:22:56,308 世阿弥様! 273 00:23:03,415 --> 00:23:07,720 ああ 10年じゃ。 274 00:23:09,288 --> 00:23:17,796 10年たてば 草は生い茂り 川の流れも変わる。 275 00:23:21,767 --> 00:23:25,971 変わらないのは 日の光だけ。 276 00:23:56,969 --> 00:23:59,305 ああ。 277 00:23:59,305 --> 00:24:12,251 ♬~ 278 00:24:12,251 --> 00:24:15,154 ああ? 279 00:24:15,154 --> 00:24:17,156 あっ うう。 280 00:24:18,924 --> 00:24:23,095 ああ 惜しい。 ただ一矢にと思うたに➡ 281 00:24:23,095 --> 00:24:25,798 肩であったか。 282 00:24:31,770 --> 00:24:34,606 (竹屋三位卿) ああ? もうおらぬか。 283 00:24:34,606 --> 00:24:37,643 衰えたとはいえ 甲賀の世阿弥。 284 00:24:37,643 --> 00:24:40,479 まあ 手負いの老いぼれを餌に➡ 285 00:24:40,479 --> 00:24:43,615 弦之丞をおびき寄せるのも 一興じゃ。 286 00:24:43,615 --> 00:24:47,286 まあ もっとも 早く殺してやる方が➡ 287 00:24:47,286 --> 00:24:50,789 殺生の罪は軽いかもしれんがなあ。 288 00:24:50,789 --> 00:24:55,627 フホホホホホ…。 アハハハ…。 289 00:24:55,627 --> 00:24:59,131 公家とは 卑しき生き物よ。 まあ そう言うな。 290 00:24:59,131 --> 00:25:01,734 さあ 行くぞ。 (一同)おう。 291 00:25:01,734 --> 00:25:51,150 ♬~ 292 00:25:51,150 --> 00:25:53,152 どうした。 293 00:25:54,953 --> 00:25:57,289 先に行け。 294 00:25:57,289 --> 00:26:22,247 ♬~ 295 00:26:22,247 --> 00:26:26,752 法月弦之丞 九鬼の敵! 296 00:26:26,752 --> 00:26:41,934 ♬~ 297 00:26:41,934 --> 00:26:44,269 待て! 298 00:26:44,269 --> 00:27:01,386 ♬~ 299 00:27:01,386 --> 00:27:03,322 死ね! 300 00:27:03,322 --> 00:27:07,326 お前さえいなくなれば 恩賞は望みのままよ! 301 00:27:10,095 --> 00:27:12,564 うう… おお…。 302 00:27:12,564 --> 00:27:14,900 うっ。 303 00:27:14,900 --> 00:27:17,803 ああ~! 304 00:27:17,803 --> 00:27:20,772 法月! 305 00:27:20,772 --> 00:27:28,480 ああ あっ あ… あ~! 306 00:27:32,251 --> 00:27:34,553 おい あそこだよ! 307 00:27:36,121 --> 00:27:38,423 一角~! 308 00:27:42,261 --> 00:27:45,164 おい おい 一角! 309 00:27:45,164 --> 00:27:47,132 一角! 一角! 310 00:27:47,132 --> 00:27:50,135 一角 しっかりせえ! 311 00:27:50,135 --> 00:27:53,138 お… 法月。 312 00:27:56,108 --> 00:27:59,778 法月… 弦之丞を…。 313 00:27:59,778 --> 00:28:04,750 任せろ 必ずしとめてみせる! 314 00:28:04,750 --> 00:28:07,052 ハッ。 315 00:28:09,221 --> 00:28:12,891 一角~! 316 00:28:12,891 --> 00:28:16,195 許さん 法月弦之丞! 317 00:28:22,234 --> 00:28:27,539 下りてこい 法月! 尋常に勝負しろ! 318 00:28:30,943 --> 00:28:34,246 一角を頼む。 おう。 319 00:28:34,246 --> 00:28:38,917 待て~! 待たぬか 弦之丞! 320 00:28:38,917 --> 00:28:41,253 天堂! 天堂! 321 00:28:41,253 --> 00:28:45,090 <そのころ 大坂の四国屋では…> 322 00:28:45,090 --> 00:28:47,426 (お久良)阿波へ。 はい。 323 00:28:47,426 --> 00:28:51,763 (常木)何度止めても 行くと言って聞かんのだ。 324 00:28:51,763 --> 00:28:54,266 ここにいる万吉親分から➡ 325 00:28:54,266 --> 00:28:57,169 今までの事を 全てお聞きしました。 326 00:28:57,169 --> 00:29:00,372 私が浅はかであったために➡ 327 00:29:00,372 --> 00:29:03,875 弦之丞様にも いろいろと 迷惑をかけたようなのです。 328 00:29:03,875 --> 00:29:07,713 それに お綱様が…➡ 329 00:29:07,713 --> 00:29:12,584 あのお方が 私の姉だという事も 知らずにいたのです。 330 00:29:12,584 --> 00:29:18,357 今ここで 何もしなかったなら 私は悔やんでも悔やみきれません。 331 00:29:18,357 --> 00:29:21,259 お気持ちは分かります。 そやけど…。 332 00:29:21,259 --> 00:29:23,262 お願い致します! 333 00:29:23,262 --> 00:29:27,733 少しでも 弦之丞様やお綱様の 手助けがしとうございます。 334 00:29:27,733 --> 00:29:33,238 そのためにも 阿波へ渡るしかないのです。 335 00:29:35,607 --> 00:29:39,911 四国屋のおかみさん。 あっしからもお頼み申します。 336 00:29:39,911 --> 00:29:44,750 千絵様は 旅川周馬という男の 口車に乗せられたとはいえ➡ 337 00:29:44,750 --> 00:29:47,252 父親の世阿弥様に 会いたいばっかりに➡ 338 00:29:47,252 --> 00:29:49,588 江戸から大坂まで やって来たんです。 339 00:29:49,588 --> 00:29:54,259 ここでじっと待てというのは 殺生です。 340 00:29:54,259 --> 00:29:57,095 そう言われれば もっともなのだが➡ 341 00:29:57,095 --> 00:30:00,932 弦之丞殿とて 今どうなってるか分からない。 342 00:30:00,932 --> 00:30:04,936 今しばらく様子を見てから…。 それでは遅すぎます。 343 00:30:07,806 --> 00:30:14,446 武士に一分があるなら 女には女の意地がございます。 344 00:30:14,446 --> 00:30:16,948 弦之丞様と姉に任せて➡ 345 00:30:16,948 --> 00:30:21,787 私だけが のうのうと 待っている訳にはまいりません。 346 00:30:21,787 --> 00:30:26,992 お内儀様。 このとおりでございます! 347 00:30:28,560 --> 00:30:31,797 お手を お上げ下さいな。 348 00:30:31,797 --> 00:30:38,470 分かりました。 この四国屋お久良 商い船を扱いながら➡ 349 00:30:38,470 --> 00:30:42,140 乗りかかった船を 降りる訳にはまいりまへん。 350 00:30:42,140 --> 00:30:49,314 ようございます。 阿波までお送り致しまひょ。 351 00:30:49,314 --> 00:30:52,017 ありがとうございます。 352 00:31:02,861 --> 00:31:04,796 おお…。 353 00:31:04,796 --> 00:31:07,265 法月弦之丞の仕業でございます。 354 00:31:07,265 --> 00:31:13,438 一角が… 一角が死んだか。 355 00:31:13,438 --> 00:31:17,776 はっ 周馬は? 周馬はどこじゃ? 356 00:31:17,776 --> 00:31:21,446 弦之丞は… 弦之丞はどこじゃ! 357 00:31:21,446 --> 00:31:25,317 え~い 殺せ! 捜せ~! 358 00:31:25,317 --> 00:31:27,953 (鳥の鳴き声と羽音) 359 00:31:27,953 --> 00:31:29,955 ひえ~! 360 00:31:52,978 --> 00:31:55,881 お前は…。 お忘れでございますか? 361 00:31:55,881 --> 00:31:59,851 門弟筆頭の旅川周馬でございます。 362 00:31:59,851 --> 00:32:05,090 忘れる訳はない。 お前が 阿波に…。 363 00:32:05,090 --> 00:32:08,960 はい。 あっ 千絵。 364 00:32:08,960 --> 00:32:13,431 千絵はどうした? ご安心下され。 365 00:32:13,431 --> 00:32:19,938 千絵様も一緒でございます。 千絵も この阿波に…。 366 00:32:19,938 --> 00:32:22,974 世阿弥様が江戸を出て10年。 367 00:32:22,974 --> 00:32:26,711 跡取りもなく お家は断絶寸前となり➡ 368 00:32:26,711 --> 00:32:30,649 窮した千絵様は 世阿弥様に会いたい一心で➡ 369 00:32:30,649 --> 00:32:33,785 阿波に行くと 仰せになりましたもので➡ 370 00:32:33,785 --> 00:32:36,822 この旅川周馬が ここまでお連れしました。 371 00:32:36,822 --> 00:32:42,460 でも ようございました。 ご無事で。 372 00:32:42,460 --> 00:32:45,130 弦之丞はどうした? 373 00:32:45,130 --> 00:32:50,001 弦之丞… どなたの事でございますか? 374 00:32:50,001 --> 00:32:57,809 法月弦之丞よ。 さあ 私どもは 一向に…。 375 00:33:01,246 --> 00:33:03,949 ああ そうか。 376 00:33:06,585 --> 00:33:10,088 それが 例の「鳴門秘帖」でございますか? 377 00:33:11,756 --> 00:33:14,593 気になるか。 378 00:33:14,593 --> 00:33:16,595 いえ…。 379 00:33:18,263 --> 00:33:21,099 おお…。 お怪我をなさっておいでですな。 380 00:33:21,099 --> 00:33:23,034 竹屋三位卿らが➡ 381 00:33:23,034 --> 00:33:25,270 世阿弥様が逃げた事に 気付いております。 382 00:33:25,270 --> 00:33:29,608 ここも危のうございます。 さあ 一緒に…。 383 00:33:29,608 --> 00:33:32,611 (銃声) 384 00:33:39,618 --> 00:33:42,654 世阿弥様。 385 00:33:42,654 --> 00:33:45,290 だまされてはいけません。 386 00:33:45,290 --> 00:33:49,461 くそっ。 うう~ ああ…。 387 00:33:49,461 --> 00:33:53,965 痛いかい。 旅川の旦那。 388 00:33:53,965 --> 00:33:57,002 けど これで 江戸で貸した金は チャラにしてやるよ。 389 00:33:57,002 --> 00:34:00,138 さっ すぐさま ここから いなくなっておくれ。 390 00:34:00,138 --> 00:34:02,073 お綱 お前! 391 00:34:02,073 --> 00:34:06,912 おっと! 弾は まだあるんだからね。 392 00:34:06,912 --> 00:34:11,783 さあ とっととうせやがれ! この かたり野郎が! 393 00:34:11,783 --> 00:34:15,086 引け~! 394 00:34:15,086 --> 00:34:17,022 う~あ! 395 00:34:17,022 --> 00:34:19,925 あっ。 396 00:34:19,925 --> 00:34:22,627 ハハハハ…。 397 00:34:24,262 --> 00:34:28,600 世阿弥様! お気を確かに。 398 00:34:28,600 --> 00:34:31,303 ああ~…。 399 00:34:35,373 --> 00:34:37,943 お前は…。 400 00:34:37,943 --> 00:34:40,946 綱でございます。 401 00:34:49,955 --> 00:34:53,792 お前が? 402 00:34:53,792 --> 00:34:56,461 芸者お才の娘。 403 00:34:56,461 --> 00:35:01,433 吉原は孔雀長屋の 紋日の虎五郎に育てられた➡ 404 00:35:01,433 --> 00:35:09,641 綱でございます。 おお あの時の…。 405 00:35:15,246 --> 00:35:20,051 母を 大事にな。 406 00:35:22,921 --> 00:35:30,628 はい。 あの時の娘でございます。 407 00:35:33,264 --> 00:35:36,301 そうか。 408 00:35:36,301 --> 00:35:42,607 母に 才に よう似ておる。 409 00:35:42,607 --> 00:35:45,310 もそっと顔を。 410 00:35:52,117 --> 00:35:59,791 すまぬ。 わしは鬼であった。 411 00:35:59,791 --> 00:36:07,532 芸者である才に お前を預け わしは逃げた。 412 00:36:07,532 --> 00:36:11,536 泣いたお前を捨ててしもうた。 413 00:36:15,273 --> 00:36:24,416 わしは あの時の事 一度も忘れた事はなかったぞ。 414 00:36:24,416 --> 00:36:31,089 その子が このように…。 415 00:36:31,089 --> 00:36:33,792 世阿弥様。 416 00:36:39,597 --> 00:36:44,102 父と… 父と呼んでくれ。 417 00:36:44,102 --> 00:36:48,406 えっ? 父と呼んでくれ。 418 00:36:50,442 --> 00:36:57,615 父上様 父上様! 419 00:36:57,615 --> 00:37:02,887 そうじゃ。 父じゃ。 420 00:37:02,887 --> 00:37:08,393 至らぬ父を 許せよ。 421 00:37:08,393 --> 00:37:12,063 う~ ああ…。 422 00:37:12,063 --> 00:37:14,566 こうして会えました。 423 00:37:14,566 --> 00:37:17,769 これも弦之丞様のおかげ。 424 00:37:20,905 --> 00:37:23,942 弦之丞…。 はい。 425 00:37:23,942 --> 00:37:28,646 弦之丞様が すぐ近くに来ております。 426 00:37:28,646 --> 00:37:34,853 私と共に 弦之丞様も 父上様に会うために。 427 00:37:44,929 --> 00:37:49,801 これを 弦之丞に…。 428 00:37:49,801 --> 00:37:53,938 これは…。 これが あの…。 429 00:37:53,938 --> 00:37:58,443 「鳴門秘帖」。 430 00:37:58,443 --> 00:38:05,250 これを 弦之丞の手にな。 431 00:38:09,888 --> 00:38:12,557 父上様! 432 00:38:12,557 --> 00:38:15,593 駄目です 死んでは駄目。 433 00:38:15,593 --> 00:38:18,229 千絵様が待っていらっしゃいます。 434 00:38:18,229 --> 00:38:22,734 弦之丞様も 弦之丞様も…。 435 00:38:22,734 --> 00:38:27,071 父上様 死なないで! 436 00:38:27,071 --> 00:38:32,577 (孫兵衛)そうか そういう事情があったのか。 437 00:38:32,577 --> 00:38:35,280 一別以来だな お綱。 438 00:38:36,915 --> 00:38:40,118 うっ。 何すんのさ。 439 00:38:42,086 --> 00:38:44,389 はっ。 え~い。 440 00:38:45,957 --> 00:38:49,961 「鳴門秘帖」であろう。 こいつは 俺がもらっていく。 441 00:38:49,961 --> 00:38:52,096 何言いやがる! 442 00:38:52,096 --> 00:38:54,098 うっ! 443 00:38:57,902 --> 00:39:00,371 世話を焼かせおって。 444 00:39:00,371 --> 00:39:03,675 だが これで お前は俺のものだ。 445 00:39:16,387 --> 00:39:20,058 世阿弥とやら 娘はもらっていく。 446 00:39:20,058 --> 00:39:25,363 大事にするでな。 安心して往生しろい。 447 00:39:37,242 --> 00:39:40,745 法月弦之丞! 448 00:39:40,745 --> 00:39:42,680 いるのは分かっている! 449 00:39:42,680 --> 00:39:46,417 世阿弥は死んだ。 お綱は俺が頂く。 450 00:39:46,417 --> 00:39:48,419 文句はあるまい! 451 00:39:53,758 --> 00:39:56,261 俺を斬るかい。 452 00:39:57,929 --> 00:40:00,832 お綱を離せ。 453 00:40:00,832 --> 00:40:06,271 断る。 俺を斬りたければ お綱を一緒に殺すしかない。 454 00:40:06,271 --> 00:40:09,474 それでもやるなら やってみろ。 455 00:40:14,445 --> 00:40:18,283 でかしたぞ 関谷孫兵衛。 456 00:40:18,283 --> 00:40:22,787 法月弦之丞 おとなしく致せ。 457 00:40:22,787 --> 00:40:27,125 致さねば この女に弓を引くぞ。 458 00:40:27,125 --> 00:40:29,827 是非もなし。 459 00:40:37,769 --> 00:40:40,972 終わりだな 法月弦之丞。 460 00:40:40,972 --> 00:40:42,907 お綱を どうする。 461 00:40:42,907 --> 00:40:45,843 お前の知った事かい。 462 00:40:45,843 --> 00:40:50,648 三位卿様。 向こうの洞窟に 世阿弥の死骸がある。 463 00:40:50,648 --> 00:40:53,651 では 御免。 ああ。 464 00:41:03,761 --> 00:41:07,965 「鳴門秘帖」はどこじゃ? ええ? 465 00:41:10,635 --> 00:41:15,940 おお~! ほ… ほお~。 466 00:41:15,940 --> 00:41:18,843 はあ~ あっ 「鳴門秘帖」を捜せ。 467 00:41:18,843 --> 00:41:22,380 ほら はよ捜せ! はよ はよ! 468 00:41:22,380 --> 00:41:38,629 ♬~ 469 00:41:38,629 --> 00:41:43,835 <弦之丞は 徳島城の牢に入れられた> 470 00:41:45,970 --> 00:41:49,974 ⚟(足音) 471 00:41:55,646 --> 00:41:58,850 法月弦之丞か。 472 00:42:07,158 --> 00:42:11,929 <そのころ 千絵は阿波へと向かっていた。➡ 473 00:42:11,929 --> 00:42:14,265 父 世阿弥が死んだ事も➡ 474 00:42:14,265 --> 00:42:17,101 姉 お綱が 孫兵衛に捕まった事も➡ 475 00:42:17,101 --> 00:42:20,972 恋慕う弦之丞が 牢に閉じ込められた事も➡ 476 00:42:20,972 --> 00:42:23,274 まだ知らない> 477 00:42:25,777 --> 00:42:30,948 <そして 「鳴門秘帖」を巡っての 本当の戦いは➡ 478 00:42:30,948 --> 00:42:34,452 これから始まろうとしていた>