1 00:00:01,602 --> 00:00:06,773 幕府転覆の血判状 「鳴門秘帖」を求めて➡ 2 00:00:06,773 --> 00:00:10,444 阿波へと入った 法月弦之丞。 3 00:00:10,444 --> 00:00:15,315 剣山から脱出した世阿弥が 手にした秘帖ともども➡ 4 00:00:15,315 --> 00:00:18,952 見返りお綱を お十夜孫兵衛に拉致され➡ 5 00:00:18,952 --> 00:00:23,290 自らは 徳島城の牢へと押し込まれた。➡ 6 00:00:23,290 --> 00:00:26,627 だが 蜂須賀家の行く末を案じる➡ 7 00:00:26,627 --> 00:00:30,297 家老 高木龍耳軒の計らいで 牢を抜け出る。➡ 8 00:00:30,297 --> 00:00:32,232 一方 お綱は➡ 9 00:00:32,232 --> 00:00:36,637 孫兵衛のお十夜頭巾にまつわる 悲惨な過去を知るが➡ 10 00:00:36,637 --> 00:00:41,808 秘帖を求めて現れた 旅川周馬と孫兵衛が争う中➡ 11 00:00:41,808 --> 00:00:45,312 ひそかに阿波へと入った 世阿弥の娘 千絵と➡ 12 00:00:45,312 --> 00:00:47,814 目明しの万吉➡ 13 00:00:47,814 --> 00:00:50,717 更には 弦之丞に救出される。➡ 14 00:00:50,717 --> 00:00:55,322 お綱と千絵は 姉妹の契りを交わし➡ 15 00:00:55,322 --> 00:01:00,160 弦之丞もまた 千絵との再会を確かめるのだが➡ 16 00:01:00,160 --> 00:01:03,430 またしても 秘帖を巡っての争いが始まり➡ 17 00:01:03,430 --> 00:01:05,365 「鳴門秘帖」は➡ 18 00:01:05,365 --> 00:01:10,771 孫兵衛と周馬の手に 握られてしまう。➡ 19 00:01:10,771 --> 00:01:15,609 孫兵衛らは その足で 秘帖を 阿波蜂須賀家へと手渡すのだが➡ 20 00:01:15,609 --> 00:01:21,415 深夜 徳島城から その秘帖を盗み出そうとする➡ 21 00:01:21,415 --> 00:01:23,417 男がいた。 22 00:01:30,157 --> 00:01:33,160 ⚟(足音) 23 00:01:33,160 --> 00:01:35,996 何やつ! 曲者! 出会え 出会え! 24 00:01:35,996 --> 00:01:37,998 うおっ! 25 00:01:42,703 --> 00:01:44,972 (竹屋三位卿)何じゃ? これは。 26 00:01:44,972 --> 00:01:49,476 (白井)はっ これは! (峰)甲賀の手裏剣! 27 00:01:49,476 --> 00:01:51,812 甲賀? 28 00:01:51,812 --> 00:01:54,314 はっ! あっ! 29 00:01:56,683 --> 00:02:00,253 あ~! あっ ない! 30 00:02:00,253 --> 00:02:02,189 「鳴門秘帖」が盗まれた! 31 00:02:02,189 --> 00:02:05,125 あ~! まだ そう遠くへは行くまい。 32 00:02:05,125 --> 00:02:07,427 ほら はよ探せ! 探せ! 33 00:02:07,427 --> 00:02:09,930 何をぐずぐずしとるのじゃ! このあほう! 34 00:02:09,930 --> 00:02:11,865 うわ~! 35 00:02:11,865 --> 00:02:15,669 うっ うっ うううっ う~ ううっ…。 36 00:02:20,107 --> 00:02:26,613 旅川周馬 やつの仕業か。 37 00:02:26,613 --> 00:02:30,951 なぜじゃ? なぜ やつが…。 38 00:02:30,951 --> 00:02:33,854 かあ~! 39 00:02:33,854 --> 00:02:38,825 まろは許さぬ! 許してなるものか! 40 00:02:38,825 --> 00:02:41,128 (太鼓の音) 41 00:02:41,128 --> 00:02:43,463 (万吉)何かあったみてえだな。 42 00:02:43,463 --> 00:02:45,399 (お綱)行って見てまいります。 (千絵)私も。 43 00:02:45,399 --> 00:02:47,334 (万吉)あっ お千絵様は 弦之丞様のおそばに。 44 00:02:47,334 --> 00:02:49,336 あっしが。 45 00:02:51,204 --> 00:02:53,507 弦之丞様。 46 00:03:15,762 --> 00:03:20,267 (孫兵衛)こんな刻限に ご苦労な事だな 周馬。 47 00:03:20,267 --> 00:03:24,771 懐のものを置いていくなら 道は開けてやる。 48 00:03:24,771 --> 00:03:28,942 置いていけぬというのなら…。 49 00:03:28,942 --> 00:03:32,813 (周馬)なぜ分かった? 勘だ。 50 00:03:32,813 --> 00:03:36,116 お主の事は 以前から 油断ならぬと思うておった。 51 00:03:36,116 --> 00:03:38,318 懐のものを置いていけ。 52 00:03:40,454 --> 00:03:42,389 嫌だ。 53 00:03:42,389 --> 00:03:47,327 忍びごときが俺に勝てるか。 しかも その足で。 54 00:03:47,327 --> 00:03:50,130 褒美の金をもらったはずだ。 55 00:03:50,130 --> 00:03:53,166 今更 蜂須賀に 義理立てする事もないだろう。 56 00:03:53,166 --> 00:03:56,303 金で雇い主を ころころ変える忍びとは違う! 57 00:03:56,303 --> 00:03:59,339 だが 金は多いほどいいはずだ。 58 00:03:59,339 --> 00:04:02,075 俺がもらった金を置いていく。 59 00:04:02,075 --> 00:04:04,878 これで 惚れた女と暮らすがいい。 60 00:04:08,248 --> 00:04:13,120 なぜ そうまでして 秘帖を欲しがる。 61 00:04:13,120 --> 00:04:15,122 答えろ。 62 00:04:15,122 --> 00:04:20,594 それによっては 見逃してやってもいい。 63 00:04:20,594 --> 00:04:24,431 松平左京之介のところに 持っていく。 64 00:04:24,431 --> 00:04:28,301 松平? 65 00:04:28,301 --> 00:04:32,939 竹屋三位卿の敵といわれる 京都所司代の…。 66 00:04:32,939 --> 00:04:35,275 お主 一体? 67 00:04:35,275 --> 00:04:37,310 公儀の隠密。 68 00:04:37,310 --> 00:04:39,613 ならば 法月と? 69 00:04:39,613 --> 00:04:44,117 法月は法月で雇われ 俺は俺で雇われている。 70 00:04:44,117 --> 00:04:46,052 どちらに転んでも➡ 71 00:04:46,052 --> 00:04:49,456 松平左京之介にとっては 痛くも かゆくもない。 72 00:04:49,456 --> 00:04:54,294 役人の考えそうな事だと 思わぬか。 73 00:04:54,294 --> 00:04:57,130 お主が公儀の…。 74 00:04:57,130 --> 00:05:00,033 「鳴門秘帖」さえ手に入れれば➡ 75 00:05:00,033 --> 00:05:04,237 甲賀頭領への道が 用意されておるのだ。 76 00:05:06,239 --> 00:05:09,910 これさえ あれば➡ 77 00:05:09,910 --> 00:05:11,845 夢は かなう。 78 00:05:11,845 --> 00:05:13,847 夢…。 79 00:05:15,582 --> 00:05:18,418 さて どうする? 80 00:05:18,418 --> 00:05:23,590 お主は その金で 夢を買うのか買わぬのか➡ 81 00:05:23,590 --> 00:05:25,525 どっちだ。 82 00:05:25,525 --> 00:05:47,614 ♬~ 83 00:05:47,614 --> 00:05:50,450 いい心がけだ。 84 00:05:50,450 --> 00:06:03,463 ♬~ 85 00:06:09,236 --> 00:06:11,571 旦那。 86 00:06:11,571 --> 00:06:13,907 どうした? どうしたじゃねえ。 87 00:06:13,907 --> 00:06:17,410 やい お十夜 「鳴門秘帖」をどうしやがった。 88 00:06:17,410 --> 00:06:19,346 金にでも換えやがったか! 89 00:06:19,346 --> 00:06:21,281 だとしたら何だというのだ。 90 00:06:21,281 --> 00:06:24,584 何を!? 親分! 91 00:06:24,584 --> 00:06:29,923 旦那 やけに お城が騒がしいが 何があったんですか? 92 00:06:29,923 --> 00:06:34,094 秘帖が城から盗まれた。 93 00:06:34,094 --> 00:06:37,130 旅川周馬の仕業よ。 あいつが!? 94 00:06:37,130 --> 00:06:41,334 甲賀の頭領になるんだとさ。 95 00:06:43,603 --> 00:06:46,273 法月弦之丞に伝えておけ。 96 00:06:46,273 --> 00:06:49,609 周馬も 公儀の隠密だと 言っておったとな。 97 00:06:49,609 --> 00:06:51,544 何だって? 98 00:06:51,544 --> 00:06:55,949 まあ 俺には関わりのない事だ。 99 00:06:55,949 --> 00:07:00,787 どうだ お綱。 金なら うなるほど手に入れた。 100 00:07:00,787 --> 00:07:06,059 俺と この阿波で 安穏と暮らさぬか。 101 00:07:06,059 --> 00:07:08,962 旦那…。 102 00:07:08,962 --> 00:07:11,398 何だ その目は。 103 00:07:11,398 --> 00:07:14,234 俺が卑しいとでも 言いたいか! 104 00:07:14,234 --> 00:07:18,571 誰も そんな事 言っちゃいませんよ。 105 00:07:18,571 --> 00:07:20,607 なら いい。 106 00:07:20,607 --> 00:07:26,079 早くせねば 周馬は阿波から離れるぞ。 107 00:07:26,079 --> 00:07:30,417 お綱 俺は いつでも待っておる。 108 00:07:30,417 --> 00:07:33,920 縁があったら…。 109 00:07:39,426 --> 00:07:43,096 何でえ あのサンピン あっさり引っ込みやがって。 110 00:07:43,096 --> 00:07:46,099 おい お綱 すぐ弦之丞様に。 111 00:07:47,934 --> 00:08:00,513 ♬~ 112 00:08:00,513 --> 00:08:04,718 <孫兵衛の懐には たんまりと金があった。➡ 113 00:08:04,718 --> 00:08:08,555 一生 暮らせるだけの金が うなっている。➡ 114 00:08:08,555 --> 00:08:10,757 だが…> 115 00:08:13,426 --> 00:08:16,129 夢…。 116 00:08:18,732 --> 00:08:20,734 ふん! 117 00:08:27,240 --> 00:08:29,743 ふん! ふん! 118 00:08:36,583 --> 00:08:38,918 周馬が!? へい。 119 00:08:38,918 --> 00:08:41,254 そう あのお十夜が言っておりやした。 120 00:08:41,254 --> 00:08:44,924 今の今まで ご公儀の隠密などとは おくびにも出さず➡ 121 00:08:44,924 --> 00:08:47,961 どこまでも卑劣な男。 122 00:08:47,961 --> 00:08:51,431 (弦之丞) だが そうも言ってはおられん。 123 00:08:51,431 --> 00:08:55,769 何としても 蜂須賀家中の者どもより先に➡ 124 00:08:55,769 --> 00:08:57,704 秘帖を見つけねばならん。 125 00:08:57,704 --> 00:09:01,574 多分 やつは大坂へ渡り 京へ行くつもりでしょうが➡ 126 00:09:01,574 --> 00:09:04,377 そう やすやすとは いかねえはずだ。 127 00:09:04,377 --> 00:09:06,312 となると…。 128 00:09:06,312 --> 00:09:08,248 弦之丞様。 129 00:09:08,248 --> 00:09:10,250 何だ? 130 00:09:10,250 --> 00:09:13,386 阿波から出る 大工の勘助さんが言ってた事➡ 131 00:09:13,386 --> 00:09:15,321 覚えてますか? 132 00:09:15,321 --> 00:09:17,557 土佐泊の港に出て➡ 133 00:09:17,557 --> 00:09:21,227 そこから 抜け荷屋の知り合いを通じて➡ 134 00:09:21,227 --> 00:09:24,130 どこかの島で ほとぼりを冷まします。 135 00:09:24,130 --> 00:09:27,033 土佐泊の港…。 136 00:09:27,033 --> 00:09:30,837 多分 周馬も そうするに違いありません。 137 00:09:35,074 --> 00:09:37,777 ここら辺りでしょう。 138 00:09:39,579 --> 00:09:41,514 参りましょう 弦之丞様。 139 00:09:41,514 --> 00:09:43,917 あの男に 秘帖をいいように使われては➡ 140 00:09:43,917 --> 00:09:46,753 父の阿波での10年の苦労が 無駄になります。 141 00:09:46,753 --> 00:09:49,088 今なら まだ間に合います。 142 00:09:49,088 --> 00:09:51,291 急ごう。 はい。 143 00:09:52,926 --> 00:09:55,428 (重喜)またしても 秘帖が姿を消すとは➡ 144 00:09:55,428 --> 00:09:57,363 思いもせなんだ事。 145 00:09:57,363 --> 00:10:00,266 甲賀者 旅川周馬の仕業と思われ➡ 146 00:10:00,266 --> 00:10:03,770 今 皆に 探索を命じておるところ。 147 00:10:03,770 --> 00:10:07,941 忍びごときに 足をすくわれるとは何事か! 148 00:10:07,941 --> 00:10:10,844 あっ ああ 阿波殿。 149 00:10:10,844 --> 00:10:13,112 そのように お怒りになっては➡ 150 00:10:13,112 --> 00:10:15,782 臣下の者どもに 示しがつきませぬぞ! 151 00:10:15,782 --> 00:10:18,985 そうは言うが…。 152 00:10:24,958 --> 00:10:28,628 龍耳軒? 153 00:10:28,628 --> 00:10:30,563 何の用だ。 154 00:10:30,563 --> 00:10:34,134 そちには追って沙汰をすると 申しておったはず。 155 00:10:34,134 --> 00:10:36,069 この高木龍耳軒➡ 156 00:10:36,069 --> 00:10:41,474 殿のお叱り覚悟の上で 参上つかまつった次第。 157 00:10:41,474 --> 00:10:43,409 えい 無礼であろう。 158 00:10:43,409 --> 00:10:46,646 弦之丞を逃したあげく お家の御法を無視し➡ 159 00:10:46,646 --> 00:10:49,149 御前を恐れぬ その所業➡ 160 00:10:49,149 --> 00:10:52,185 家老としての分を わきまえてはおらぬのか! 161 00:10:52,185 --> 00:10:58,858 殿 「鳴門秘帖」盗まれし事 聞き及びました。 162 00:10:58,858 --> 00:11:03,796 これは 阿波蜂須賀家にとって吉兆。 163 00:11:03,796 --> 00:11:05,932 何? 164 00:11:05,932 --> 00:11:09,269 なくなった 「鳴門秘帖」の探索は ご無用。 165 00:11:09,269 --> 00:11:14,774 そのようなものは 初めから なかった。 166 00:11:14,774 --> 00:11:17,277 なかったのでございます。 167 00:11:17,277 --> 00:11:19,312 よろしいか。 168 00:11:19,312 --> 00:11:23,449 それこそが 阿波蜂須賀家 二十五万石が生き延びる➡ 169 00:11:23,449 --> 00:11:25,385 唯一の道。 170 00:11:25,385 --> 00:11:28,321 黙れ 黙れ! えい 誰かある! 171 00:11:28,321 --> 00:11:30,957 この不忠者を この場から連れ去るのじゃ! 172 00:11:30,957 --> 00:11:34,460 不忠者なればこそ 殿へのおわび…。 173 00:11:36,629 --> 00:11:41,801 蔭腹をつかまつりました。 174 00:11:41,801 --> 00:11:45,471 何と言うた 今! 175 00:11:45,471 --> 00:11:47,674 なれば…。 176 00:11:52,145 --> 00:11:56,983 殿 お許しを。 177 00:11:56,983 --> 00:12:00,253 龍耳軒! わわっ うわわわっ! 178 00:12:00,253 --> 00:12:03,923 それがし 筆頭家老として➡ 179 00:12:03,923 --> 00:12:07,260 殿のおそばに お仕えしていながら➡ 180 00:12:07,260 --> 00:12:10,930 何もできず➡ 181 00:12:10,930 --> 00:12:13,733 まこと 申し訳…。 182 00:12:17,704 --> 00:12:24,444 今生の… 別れにござる。 183 00:12:24,444 --> 00:12:27,146 (原田)ご… ご… ご家老! 184 00:12:30,116 --> 00:12:37,123 法月弦之丞に あとは頼むと…。 185 00:12:38,791 --> 00:12:41,694 (原田)ご… ご家老! 186 00:12:41,694 --> 00:12:46,466 龍耳軒が… 龍耳軒が…➡ 187 00:12:46,466 --> 00:12:52,271 龍耳軒が~! ああ~! 188 00:12:56,976 --> 00:13:00,947 三位卿が うず潮を渡る 秘密の瀬を調べた図だ。 189 00:13:00,947 --> 00:13:05,151 これさえ あれば 鳴門のうずも怖くない。 190 00:13:15,762 --> 00:13:17,697 弦之丞!? 191 00:13:17,697 --> 00:13:21,100 旅川周馬殿。 一別以来。 192 00:13:21,100 --> 00:13:23,770 旗本七千石だか 何だか知らんが➡ 193 00:13:23,770 --> 00:13:27,440 俺に言わせれば ただの人斬りではないか。 194 00:13:27,440 --> 00:13:30,109 こんな男のどこがいいのか。 195 00:13:30,109 --> 00:13:33,613 千絵をたぶらかしおって。 196 00:13:33,613 --> 00:13:38,117 お前がいなければ 何もかも もっとうまくいっていたのだ! 197 00:13:38,117 --> 00:13:41,788 繰り言は それだけか。 198 00:13:41,788 --> 00:13:44,290 どちらにしろ 公儀隠密として➡ 199 00:13:44,290 --> 00:13:46,626 「鳴門秘帖」を届けるのは 俺の役目だ。 200 00:13:46,626 --> 00:13:48,561 お前の役目など ない。 201 00:13:48,561 --> 00:13:50,496 ほざきやがれ! 202 00:13:50,496 --> 00:13:52,965 てめえなんざ ご公儀の隠密でも何でもねえ。 203 00:13:52,965 --> 00:13:56,803 ただの盗人だ! 目明し風情が。 204 00:13:56,803 --> 00:14:00,239 そろいもそろって偉そうに。 205 00:14:00,239 --> 00:14:02,241 やれ! 206 00:14:12,819 --> 00:14:17,090 あれが 旅川周馬の本性。 207 00:14:17,090 --> 00:14:19,292 既に お分かりだろう! 208 00:14:32,105 --> 00:14:34,040 千絵! 209 00:14:34,040 --> 00:14:36,776 呼び捨てとは無礼であろう 旅川周馬! 210 00:14:36,776 --> 00:14:38,711 何? お前のせいで➡ 211 00:14:38,711 --> 00:14:42,949 死ななくてよい甲賀の者たちが 幾人も死にました。 212 00:14:42,949 --> 00:14:47,820 その者たちの敵 父に代わって この千絵が討つ! 213 00:14:47,820 --> 00:14:51,958 ハハハハハ…! 片腹 痛い! 214 00:14:51,958 --> 00:14:55,828 これから 甲賀の頭領は この旅川周馬となるのだ。 215 00:14:55,828 --> 00:14:59,832 それでよければ 嫁に迎えてもよい。 216 00:14:59,832 --> 00:15:01,768 どうだ 千絵。 217 00:15:01,768 --> 00:15:03,903 なんという愚かな。 218 00:15:03,903 --> 00:15:07,240 どこまで悪事をたくらめば 気が済む! 219 00:15:07,240 --> 00:15:11,744 旅川の旦那! この見返りお綱➡ 220 00:15:11,744 --> 00:15:14,781 妹の覚悟に つきあわせてもらいますよ。 221 00:15:14,781 --> 00:15:18,084 何を抜かすか 小娘どもが! 222 00:15:18,084 --> 00:15:33,633 ♬~ 223 00:15:33,633 --> 00:15:38,104 旅川の旦那 いい加減に観念しな。 224 00:15:38,104 --> 00:15:57,790 ♬~ 225 00:15:57,790 --> 00:15:59,725 うっ。 226 00:15:59,725 --> 00:16:01,661 千絵! 227 00:16:01,661 --> 00:16:06,065 お前の姉の首をかっさばくが それでいいか! どうする! 228 00:16:06,065 --> 00:16:08,000 卑怯者! 229 00:16:08,000 --> 00:16:10,736 ハハッ! 卑怯もへったくれもあるか! 230 00:16:10,736 --> 00:16:12,672 全ては生きるためよ! 231 00:16:12,672 --> 00:16:16,075 さあ どうだかね。 千絵! 232 00:16:16,075 --> 00:16:32,925 ♬~ 233 00:16:32,925 --> 00:16:37,263 七代後まで祟ってやる。 234 00:16:37,263 --> 00:16:39,966 覚えておけ。 235 00:16:50,443 --> 00:16:52,445 弦之丞様。 236 00:16:57,116 --> 00:16:59,051 姉上様。 237 00:16:59,051 --> 00:17:05,224 よかったですね 甲賀の人たちの敵が取れました。 238 00:17:05,224 --> 00:17:08,027 ありがとう。 ありがとう! 239 00:17:12,965 --> 00:17:15,768 千絵… さん。 240 00:17:25,077 --> 00:17:29,282 さて どうなさいます これから。 241 00:17:32,818 --> 00:17:35,788 <弦之丞たちは その足で➡ 242 00:17:35,788 --> 00:17:39,926 高木龍耳軒の屋敷を訪ねていた> 243 00:17:39,926 --> 00:17:42,628 遅かったか。 244 00:17:48,601 --> 00:17:52,438 (龍耳軒)お主の事を 自慢げに話しておった。➡ 245 00:17:52,438 --> 00:17:56,275 必ず来ると この阿波へな。 246 00:17:56,275 --> 00:17:59,946 たわけた事を申すと 思うておったが➡ 247 00:17:59,946 --> 00:18:04,717 その法月弦之丞が まこと現れた。 248 00:18:04,717 --> 00:18:06,652 愉快じゃ。 249 00:18:06,652 --> 00:18:09,956 まことに愉快じゃ。 ハハハハ…。 250 00:18:13,426 --> 00:18:16,729 (原田) ご家老が申されておりました。 251 00:18:16,729 --> 00:18:22,435 法月様がいらした折には 全て お指図に従えと。 252 00:18:24,070 --> 00:18:27,106 城へ。 城? 253 00:18:27,106 --> 00:18:29,942 龍耳軒殿には この秘帖➡ 254 00:18:29,942 --> 00:18:36,082 煮て食おうと焼いて食おうと 勝手にせよと言われております。 255 00:18:36,082 --> 00:18:40,886 なればこそ 城へ。 256 00:18:46,726 --> 00:18:51,630 明日 原田殿の手引きによって 城へ入る。 257 00:18:51,630 --> 00:18:55,267 お城へ? 本気ですかい。 258 00:18:55,267 --> 00:18:57,303 手伝ってほしい。 そりゃ やれって言われりゃ➡ 259 00:18:57,303 --> 00:18:59,605 何だって やりますけど。 なあ お綱。 260 00:19:01,874 --> 00:19:04,377 何か 考え事か。 261 00:19:04,377 --> 00:19:07,880 いえ 何でもありません。 262 00:19:07,880 --> 00:19:10,716 あたしは 弦之丞様についてまいります。 263 00:19:10,716 --> 00:19:12,651 すまぬ。 264 00:19:12,651 --> 00:19:14,887 そんな…。 265 00:19:14,887 --> 00:19:20,893 <この時 お綱の心を ある男が かすめていた> 266 00:19:30,436 --> 00:19:32,738 夢か…。 267 00:19:53,092 --> 00:19:55,094 <この男…> 268 00:19:59,765 --> 00:20:04,603 <弦之丞のために命を投げ出した お米を失って この方➡ 269 00:20:04,603 --> 00:20:08,307 どこを どう さまよっていたのか> 270 00:20:09,942 --> 00:20:15,448 (啓之助)お米 阿波だぞ。 271 00:20:15,448 --> 00:20:18,484 ここが阿波だ。 272 00:20:18,484 --> 00:20:21,320 フフッ フフフフ…。 273 00:20:21,320 --> 00:20:28,027 お米 返事をせい 返事を。 274 00:20:31,297 --> 00:20:35,301 (鐘の音) 275 00:20:40,639 --> 00:20:45,511 ご家老の遠い親戚筋に当たる お小姓頭の中山新佐殿でござる。 276 00:20:45,511 --> 00:20:47,513 (中山)話は お聞きしました。 277 00:20:47,513 --> 00:20:51,283 阿波蜂須賀家 存亡の時ゆえ お味方致します。 ただし…。 278 00:20:51,283 --> 00:20:54,487 重喜公には 指一本 触れぬゆえ 安心めされい。 279 00:20:54,487 --> 00:20:56,489 弦之丞様。 280 00:20:59,992 --> 00:21:01,994 さっ。 281 00:21:16,108 --> 00:21:18,611 ん? 何者じゃ? 282 00:21:18,611 --> 00:21:21,514 誰か! 何者かが忍び込んでおるぞ! 283 00:21:21,514 --> 00:21:23,783 三位卿様 いかがなされた? 284 00:21:23,783 --> 00:21:28,287 阿波殿 何を悠長な。 何者かが お城に! 285 00:21:31,657 --> 00:21:34,793 あっ! お前は! 286 00:21:34,793 --> 00:21:38,130 法月弦之丞! 287 00:21:38,130 --> 00:21:40,065 ああ…。 288 00:21:40,065 --> 00:21:44,803 公儀御用を仰せつかった 法月弦之丞。 289 00:21:44,803 --> 00:21:49,308 蜂須賀重喜様には お初にお目にかかり申す。 290 00:21:49,308 --> 00:21:52,978 なな… 何用じゃ! 291 00:21:52,978 --> 00:21:58,851 ここに 当家に伝わる「鳴門秘帖」 持参致した。 292 00:21:58,851 --> 00:22:00,853 「鳴門秘帖」を? 293 00:22:06,258 --> 00:22:08,260 おおっ! 294 00:22:09,929 --> 00:22:11,864 蜂須賀家筆頭家老➡ 295 00:22:11,864 --> 00:22:15,801 高木龍耳軒殿との約定を 果たしに参った次第。 296 00:22:15,801 --> 00:22:20,272 龍耳軒との約定? フッ ふざけた事を。 297 00:22:20,272 --> 00:22:24,610 法月弦之丞とやら ここをどこだと思うておる! 298 00:22:24,610 --> 00:22:28,447 江戸より遠き離れた 阿波蜂須賀。➡ 299 00:22:28,447 --> 00:22:31,483 公儀の威光など屁でもないわ この たわけ者めが! 300 00:22:31,483 --> 00:22:33,619 黙れ! 301 00:22:33,619 --> 00:22:37,122 蜂須賀家をたぶらかす 都の白狐め! 302 00:22:40,392 --> 00:22:42,795 この法月弦之丞➡ 303 00:22:42,795 --> 00:22:46,465 ここにおる世阿弥の娘 千絵➡ 304 00:22:46,465 --> 00:22:48,400 千絵の姉 お綱➡ 305 00:22:48,400 --> 00:22:52,137 そして 江戸の目明し万吉と共に➡ 306 00:22:52,137 --> 00:22:56,008 江戸から阿波へと この秘帖を求めて参ったが➡ 307 00:22:56,008 --> 00:23:00,412 事ここに至るまで 幾人もの命をこの手で斬り捨て➡ 308 00:23:00,412 --> 00:23:02,448 人でなしの道を歩んできた。 309 00:23:02,448 --> 00:23:07,086 だからこそ その人でなしにも分かる事がある。 310 00:23:07,086 --> 00:23:11,590 このような争いの種となる 秘帖なるもの いらぬ。 311 00:23:11,590 --> 00:23:15,094 そう思ったからこそ ここに持参した。 312 00:23:15,094 --> 00:23:19,932 これは 龍耳軒殿のご遺志でもある。 313 00:23:19,932 --> 00:23:22,768 よろしいか ご一同。 314 00:23:22,768 --> 00:23:26,438 「鳴門秘帖」は ここに消える。 315 00:23:26,438 --> 00:23:31,243 たった今 この世から消えてなくなるのだ! 316 00:23:35,447 --> 00:23:37,449 あっ! ああ…。 317 00:23:41,620 --> 00:23:43,555 おっ! おお…。 318 00:23:43,555 --> 00:23:47,293 あっ 秘帖が… 秘帖が燃える! 319 00:23:47,293 --> 00:23:50,129 うっ うう~ 何をしておる! 320 00:23:50,129 --> 00:23:52,064 ろうぜき者じゃ! 321 00:23:52,064 --> 00:23:54,967 天に代わって まろが罰を加える! 322 00:23:54,967 --> 00:23:58,637 法月弦之丞らを 生かして帰してはならぬ! 323 00:23:58,637 --> 00:24:00,572 おいおい やれ ほら! 324 00:24:00,572 --> 00:24:04,443 殺せ! 殺せ~! うう~! 325 00:24:04,443 --> 00:24:15,421 ♬~ 326 00:24:15,421 --> 00:24:19,291 わあ~! 327 00:24:19,291 --> 00:24:22,594 おしまいじゃ! おしまいじゃ! 328 00:24:22,594 --> 00:24:24,530 阿波殿! (家臣)殿! 329 00:24:24,530 --> 00:24:28,934 阿波殿! 阿波殿 しっかりなさい! 330 00:24:28,934 --> 00:24:32,438 誰か! やれ ほら! やらぬか! 331 00:24:32,438 --> 00:24:35,774 ならぬ! ここで争って どうなる! 332 00:24:35,774 --> 00:24:37,710 おのおの方➡ 333 00:24:37,710 --> 00:24:42,114 阿波蜂須賀二十五万石を 潰す気でござるか! 334 00:24:42,114 --> 00:24:46,986 龍耳軒殿のご遺志が 無駄になるとは思わぬのか! 335 00:24:46,986 --> 00:24:51,457 何をしておる! う~! 役に立たぬやつらめが! 336 00:24:51,457 --> 00:24:54,793 どけ! どかぬか! ええい そこをどけ! 337 00:24:54,793 --> 00:24:56,795 ふん! うわ~! 338 00:24:58,664 --> 00:25:00,666 ううっ! 339 00:25:02,601 --> 00:25:05,104 これさえ あれば…。 340 00:25:07,906 --> 00:25:12,077 三位卿様! 江戸から書状が届いております! 341 00:25:12,077 --> 00:25:14,413 山県大弐様 死罪! 342 00:25:14,413 --> 00:25:18,584 何を…。 そんな あほな事が! 343 00:25:18,584 --> 00:25:21,620 <そこには 江戸で挙兵するはずであった➡ 344 00:25:21,620 --> 00:25:23,922 竹屋三位卿の盟友➡ 345 00:25:23,922 --> 00:25:27,426 山県大弐のたくらみが 幕府に漏れ➡ 346 00:25:27,426 --> 00:25:30,929 謀反の罪で捕らわれた山県は 死罪。➡ 347 00:25:30,929 --> 00:25:35,434 藤井右門が磔となった事が 記されていた> 348 00:25:35,434 --> 00:25:37,469 嘘じゃ…。 349 00:25:37,469 --> 00:25:39,772 う… 嘘じゃ 嘘じゃ! 350 00:25:39,772 --> 00:25:42,441 <阿波蜂須賀家からの挙兵を たくらむ➡ 351 00:25:42,441 --> 00:25:45,778 竹屋三位卿の望みも また➡ 352 00:25:45,778 --> 00:25:50,082 これで 泡と消えた事になる> 353 00:25:52,951 --> 00:25:55,287 ううっ…。 354 00:25:55,287 --> 00:25:58,123 ここで お… 終わらせてなるものか! 355 00:25:58,123 --> 00:26:01,894 阿波蜂須賀家は頼りにならん。 356 00:26:01,894 --> 00:26:04,563 そうじゃ 西国へ渡ろう。 357 00:26:04,563 --> 00:26:06,498 ああ… ああ…。 358 00:26:06,498 --> 00:26:08,901 そこで まろは 再び立つ! 359 00:26:08,901 --> 00:26:12,771 このようなとこで まろが朽ちるはずがないわ! 360 00:26:12,771 --> 00:26:15,240 アハハハハ ウハハハハ…。 361 00:26:15,240 --> 00:26:17,176 うわ~! うっ! 362 00:26:17,176 --> 00:26:33,592 ♬~ 363 00:26:33,592 --> 00:26:35,928 何をする。 364 00:26:35,928 --> 00:26:40,265 んっ! まろに向かって…➡ 365 00:26:40,265 --> 00:26:43,769 何をするのじゃ! 366 00:26:43,769 --> 00:26:48,273 ハハハハ…。 367 00:26:50,943 --> 00:26:55,814 敵 取ったぞ お米。 368 00:26:55,814 --> 00:26:58,117 待っておれ~! 369 00:26:58,117 --> 00:27:02,387 あほう! このあほうが! 370 00:27:02,387 --> 00:27:05,724 あほうが! 371 00:27:05,724 --> 00:27:08,393 フッ フッ フフフ フフフフ…。 372 00:27:08,393 --> 00:27:11,296 まろの ゆ… 夢が…。 373 00:27:11,296 --> 00:27:16,568 あ~ ハハハハ まろの… ゆ… 夢が…。 374 00:27:16,568 --> 00:27:20,072 あ~ あ~ あああ…。 375 00:27:31,917 --> 00:27:46,265 ♬~ 376 00:27:46,265 --> 00:27:54,006 (お米)うちは 命を懸けて 弦之丞様をお守りするのや。 377 00:27:54,006 --> 00:28:03,215 終生かけて 弦之丞様を お慕い申し上げますのんや。 378 00:28:03,215 --> 00:28:09,721 こないな事 誰にも できしまへん。 379 00:28:13,559 --> 00:28:17,563 ねっ 弦之丞様。 380 00:28:25,270 --> 00:28:31,910 <お米が啓之助の力を借り 竹屋三位卿の命を絶った。➡ 381 00:28:31,910 --> 00:28:36,915 弦之丞とお綱には そう見えた> 382 00:28:45,457 --> 00:28:49,261 父も喜んでくれている事と 思います。 383 00:28:49,261 --> 00:28:53,131 そうであってくれればよいが。 384 00:28:53,131 --> 00:28:56,134 父上様。 385 00:29:06,545 --> 00:29:21,059 (拍子木の音) 386 00:29:26,565 --> 00:29:28,567 旦那。 387 00:29:46,251 --> 00:29:49,154 金に飽きた。 388 00:29:49,154 --> 00:29:53,358 酒にも飽きた。 女にもな。 389 00:29:56,762 --> 00:30:01,266 法月弦之丞様 尋常に勝負せい。 390 00:30:01,266 --> 00:30:03,268 ちょっと 旦那。 391 00:30:04,936 --> 00:30:07,272 やめとくれ。 392 00:30:07,272 --> 00:30:10,942 あたしが そんな事させやしない! 393 00:30:10,942 --> 00:30:13,779 どけ お綱。 394 00:30:13,779 --> 00:30:18,784 嫌だ。 嫌だ! 395 00:30:21,453 --> 00:30:24,956 夢なのだよ。 396 00:30:24,956 --> 00:30:30,629 強い男と闘う。 それが俺の夢なのだよ。 397 00:30:30,629 --> 00:30:34,132 駄目です。 398 00:30:34,132 --> 00:30:38,970 弦之丞様 お願いです。 399 00:30:38,970 --> 00:31:22,114 ♬~ 400 00:31:22,114 --> 00:31:25,016 丹石流 関谷孫兵衛。 401 00:31:25,016 --> 00:31:26,985 参る! 402 00:31:26,985 --> 00:31:31,823 無住心剣夕雲流 法月弦之丞。 403 00:31:31,823 --> 00:31:34,126 お相手つかまつる。 404 00:31:34,126 --> 00:31:46,338 ♬~ 405 00:31:49,975 --> 00:31:54,479 お綱 また会おう。 406 00:31:56,848 --> 00:31:58,850 孫の旦那! 407 00:32:02,254 --> 00:32:08,593 何で… 何で…。 408 00:32:08,593 --> 00:32:12,297 どうして 死ななきゃならないんだよ。 409 00:32:14,099 --> 00:32:18,770 お綱 すまぬ。 410 00:32:18,770 --> 00:32:46,298 ♬~ 411 00:32:46,298 --> 00:32:48,600 旦那…。 412 00:32:52,170 --> 00:32:55,807 お別れでござんすね。 413 00:32:55,807 --> 00:33:05,817 ♬~ 414 00:33:07,419 --> 00:33:12,924 <数日後 弦之丞は 京の都にいた> 415 00:33:17,929 --> 00:33:21,266 (左京之介)こ… これは! 416 00:33:21,266 --> 00:33:25,437 阿波蜂須賀家に代々伝わる 「鳴門秘帖」。 417 00:33:25,437 --> 00:33:29,774 そうでござるな 法月弦之丞殿。 418 00:33:29,774 --> 00:33:32,444 竹屋三位卿との争いの中➡ 419 00:33:32,444 --> 00:33:35,347 誤って かがり火の中へと放り込まれ➡ 420 00:33:35,347 --> 00:33:37,315 跡形もなく。 421 00:33:37,315 --> 00:33:39,317 申し訳ござりませぬ。 422 00:33:39,317 --> 00:33:41,953 だが これでは…。 423 00:33:41,953 --> 00:33:44,990 「鳴門秘帖」かどうか 判別つきかねます。 424 00:33:44,990 --> 00:33:49,828 なれど それこそが 甲賀世阿弥殿が 10年 守り通し➡ 425 00:33:49,828 --> 00:33:51,963 ご公儀をはじめ➡ 426 00:33:51,963 --> 00:33:55,467 蜂須賀家ご家中までもが 血眼になって探していた➡ 427 00:33:55,467 --> 00:33:58,136 「鳴門秘帖」でございます。 428 00:33:58,136 --> 00:34:00,572 だとしても これでは どうにもなりませぬ。 429 00:34:00,572 --> 00:34:03,408 蜂須賀家が 西国大名とたくらみ➡ 430 00:34:03,408 --> 00:34:05,744 ご公儀に盾つこうとしている 証拠などとは とても…。 431 00:34:05,744 --> 00:34:08,546 念には及ばん! はっ! 432 00:34:10,248 --> 00:34:14,252 法月弦之丞。 はっ! 433 00:34:17,022 --> 00:34:21,593 大儀であった。 434 00:34:21,593 --> 00:34:24,095 して➡ 435 00:34:24,095 --> 00:34:29,601 甲賀家絶家に関しては いかが相成りましょうか。 436 00:34:33,772 --> 00:34:37,108 世阿弥には 娘がいたはず。 437 00:34:37,108 --> 00:34:41,446 家が立つように計らう。 それでよいな。 438 00:34:41,446 --> 00:34:43,381 はっ! 439 00:34:43,381 --> 00:35:06,905 ♬~ 440 00:35:06,905 --> 00:35:09,608 (くしゃみ) 441 00:35:15,580 --> 00:35:20,418 <この後 蜂須賀家は 断絶の憂き目を免れるが➡ 442 00:35:20,418 --> 00:35:23,088 蜂須賀重喜は 幕府より➡ 443 00:35:23,088 --> 00:35:26,424 藩政よろしからずとして 隠居を命じられ➡ 444 00:35:26,424 --> 00:35:29,327 長男に家督を譲った。➡ 445 00:35:29,327 --> 00:35:33,331 まだ 32歳の若さであった> 446 00:35:35,433 --> 00:35:40,105 <ここは 大坂にある四国屋の出店> 447 00:35:40,105 --> 00:35:44,609 (お久良)ほんまに ご無事で ようございました。 448 00:35:44,609 --> 00:35:49,781 それも これも おかみさんのおかげです。 449 00:35:49,781 --> 00:35:54,285 阿波では 父上様にも お会いしましたし➡ 450 00:35:54,285 --> 00:35:56,621 こうして 千絵さんとも➡ 451 00:35:56,621 --> 00:36:00,892 姉妹として 名乗り合う事ができたんですから。 452 00:36:00,892 --> 00:36:02,827 はい。 453 00:36:02,827 --> 00:36:05,563 父を亡くしても➡ 454 00:36:05,563 --> 00:36:09,734 私には 姉上様がいらっしゃいます。 455 00:36:09,734 --> 00:36:11,669 心強い限りです。 456 00:36:11,669 --> 00:36:13,605 けど よかった。 457 00:36:13,605 --> 00:36:17,242 こうして並んだ お二人の笑顔を 見る事ができました。 458 00:36:17,242 --> 00:36:21,579 世阿弥様も 喜んでらっしゃる事でっしゃろ。 459 00:36:21,579 --> 00:36:24,916 はい。 はい。 460 00:36:24,916 --> 00:36:29,587 ごりょんさん お見えになりました。 461 00:36:29,587 --> 00:36:33,091 お久良 うたげの支度はしてあるか。 462 00:36:33,091 --> 00:36:36,961 こよいは 法月殿と千絵殿の祝宴だ。 463 00:36:36,961 --> 00:36:42,267 江戸に戻ったならば 法月殿の出世は間違いなし。 464 00:36:42,267 --> 00:36:45,170 千絵殿も甲賀家再興を成すはず。 465 00:36:45,170 --> 00:36:48,773 めでたい。 実に めでたい。 のう 万吉。 466 00:36:48,773 --> 00:36:51,609 へい。 法月の殿様も➡ 467 00:36:51,609 --> 00:36:54,813 弦之丞様のお帰りを お待ちだと思います。 468 00:36:56,948 --> 00:37:02,387 どうなさいましたか? 法月様。 469 00:37:02,387 --> 00:37:04,322 常木殿。 470 00:37:04,322 --> 00:37:08,893 それがし 江戸には戻りません。 471 00:37:08,893 --> 00:37:10,829 弦之丞様。 472 00:37:10,829 --> 00:37:13,398 それは どういう事でござるか。 473 00:37:13,398 --> 00:37:16,735 何か ご公儀に対して 不平でもおありか? 474 00:37:16,735 --> 00:37:19,237 そうではありません。 475 00:37:19,237 --> 00:37:23,742 幸いにして ご公儀に受けた恩にも➡ 476 00:37:23,742 --> 00:37:26,644 多少なりとも 報いる事ができた事➡ 477 00:37:26,644 --> 00:37:29,614 法月家の不肖の嫡男として➡ 478 00:37:29,614 --> 00:37:34,085 出来過ぎと 父も喜んでくれる事と思います。 479 00:37:34,085 --> 00:37:36,988 それ以上の出世など 望みません。 480 00:37:36,988 --> 00:37:38,957 ですが…。 481 00:37:38,957 --> 00:37:40,959 江戸から阿波へと➡ 482 00:37:40,959 --> 00:37:44,762 あまりにも大勢の人々を 死に至らしめました。 483 00:37:52,103 --> 00:37:58,776 人を斬るという事は 人ではなくなるという事。 484 00:37:58,776 --> 00:38:01,546 人でなしとして生きるなら➡ 485 00:38:01,546 --> 00:38:07,218 最後まで 人でなしとして 生きねばならぬと思っています。 486 00:38:07,218 --> 00:38:12,056 これ以上の事 平に ご容赦願いたい。 487 00:38:12,056 --> 00:38:14,559 法月殿。 けど…。 488 00:38:17,729 --> 00:38:21,900 あたしは嫌です。 489 00:38:21,900 --> 00:38:27,071 弦之丞様のお気持ちは 無理ないと思うけど➡ 490 00:38:27,071 --> 00:38:30,275 あたしは嫌です! 491 00:38:34,579 --> 00:38:37,081 あたしは➡ 492 00:38:37,081 --> 00:38:43,254 弦之丞様に 江戸に戻ってほしいです! 493 00:38:43,254 --> 00:38:46,591 千絵のためにも➡ 494 00:38:46,591 --> 00:38:50,461 あたしの妹のためにも➡ 495 00:38:50,461 --> 00:38:54,933 江戸に帰ってあげて下さいな。 496 00:38:54,933 --> 00:39:01,039 千絵を連れて どうぞ 江戸へ! 497 00:39:01,039 --> 00:39:06,711 でなければ 何のために苦労して➡ 498 00:39:06,711 --> 00:39:13,218 こんな… こんな…。 499 00:39:13,218 --> 00:39:15,153 ううっ…。 500 00:39:15,153 --> 00:39:20,892 姉上様 よいのです。 501 00:39:20,892 --> 00:39:25,063 よくなんかない。 よくなんか…。 502 00:39:25,063 --> 00:39:43,248 ♬~ 503 00:39:43,248 --> 00:39:48,953 <この夜 弦之丞と千絵の姿が消えた> 504 00:39:52,924 --> 00:39:54,859 (源内)乙吉。 505 00:39:54,859 --> 00:39:58,796 こいつを回せ。 思い切りだ。 506 00:39:58,796 --> 00:40:02,433 親分とお吉さんは 肩が痛いと言っていたな。 507 00:40:02,433 --> 00:40:04,936 治してやる。 ほれ 手をつなぐのだ。 508 00:40:04,936 --> 00:40:06,871 (お吉)あっ? ほら! 509 00:40:06,871 --> 00:40:09,274 で 親分 ここをつかんでくれ。 510 00:40:09,274 --> 00:40:13,144 よし。 お吉さんは ここだ。 511 00:40:13,144 --> 00:40:15,947 (2人)うわっ! おおお~! 512 00:40:15,947 --> 00:40:19,284 何だよ 一体! びっくりした~! 513 00:40:19,284 --> 00:40:22,954 これが エレキテルだ! ハハハハハ…! 514 00:40:22,954 --> 00:40:25,857 もう…。 あれ? 515 00:40:25,857 --> 00:40:28,126 本当だ。 おい 痛くねえぞ。 516 00:40:28,126 --> 00:40:30,061 えっ そうかね。 517 00:40:30,061 --> 00:40:33,798 痛っ! あたしゃ まだ痛いよ。 518 00:40:33,798 --> 00:40:36,134 まっ 幾度か試せば そのうち治る。 519 00:40:36,134 --> 00:40:38,069 そうかね…。(お三輪)ねっ 先生。 ん? 520 00:40:38,069 --> 00:40:40,305 ここに触ると ああなるの? 521 00:40:40,305 --> 00:40:42,240 ああ そうだ。 ここを こう…。 522 00:40:42,240 --> 00:40:44,175 あ~! 523 00:40:44,175 --> 00:40:47,812 (2人)あ~! 524 00:40:47,812 --> 00:40:50,715 こら! こいつを回したんなら そう言いなさい! 525 00:40:50,715 --> 00:40:53,985 はあ~。 ほら 逃げろ 逃げろ。 526 00:40:53,985 --> 00:40:56,821 あんたたち まだ油売ってるのかい。 527 00:40:56,821 --> 00:40:59,324 早く手習いに行っといで。 (乙吉 お三輪)は~い。 528 00:40:59,324 --> 00:41:02,226 行こう 乙吉。 あっ 2人とも! 529 00:41:02,226 --> 00:41:04,595 これこれ! 530 00:41:04,595 --> 00:41:08,266 行ってきます! 行っといで。 531 00:41:08,266 --> 00:41:12,136 お綱さん 煮売り屋の仕事は慣れたかい。 532 00:41:12,136 --> 00:41:14,138 なんとか。 533 00:41:14,138 --> 00:41:17,608 ねえ お吉さん これ 味見してくれないかい。 534 00:41:17,608 --> 00:41:21,479 豆腐をさ お水と お酒と しょうゆで煮立てて➡ 535 00:41:21,479 --> 00:41:24,682 大根おろしをかけてみたんだけど。 (お吉)どれどれ。 536 00:41:27,785 --> 00:41:30,688 あっ あっ… うん。 537 00:41:30,688 --> 00:41:34,959 うん これは いけるよ! はあ~。 538 00:41:34,959 --> 00:41:37,762 えっ?親分も。 おう。 539 00:41:40,765 --> 00:41:42,834 うん うまい! 540 00:41:42,834 --> 00:41:45,670 これはな 売れるぜ。 だろ! 541 00:41:45,670 --> 00:41:47,672 お綱。 542 00:41:47,672 --> 00:41:51,309 あとは いい人 見つけるだけだな。 543 00:41:51,309 --> 00:41:55,179 あんたなら すぐ見つかるよ うん。 544 00:41:55,179 --> 00:41:59,183 弦之丞様 どうしていなさるだろ。 545 00:41:59,183 --> 00:42:03,254 ああ 千絵様もな。 546 00:42:03,254 --> 00:42:07,125 せっかく 甲賀の家が立つ お許しが出たってのに。 547 00:42:07,125 --> 00:42:11,129 幸せになって下さってるといいね。 548 00:42:11,129 --> 00:42:13,598 ほんとに。 549 00:42:13,598 --> 00:42:24,242 (鈴の音) 550 00:42:24,242 --> 00:42:26,944 <その昔➡ 551 00:42:26,944 --> 00:42:31,649 弦之丞は 腰に刀を手挟んでいた> 552 00:42:33,451 --> 00:42:37,255 <それが 小さ刀で闘うようになり…> 553 00:42:39,791 --> 00:42:42,693 <今は 刀すら持たず➡ 554 00:42:42,693 --> 00:42:47,665 傍らには 千絵がいる> 555 00:42:47,665 --> 00:42:57,175 ♬~