1 00:00:05,038 --> 00:00:09,042 모(リポーター)昨夜 東京都国立市の 不動産会社 社長➡ 2 00:00:09,042 --> 00:00:13,046 児玉 絹江さんが 何者かに殺害されました。 3 00:00:13,046 --> 00:00:17,050 (風祭)犯人は 午後11時より少し前 トロフィーで殴り殺し➡ 4 00:00:17,050 --> 00:00:20,053 そして 外に出て 2階のこの部屋に向かって➡ 5 00:00:20,053 --> 00:00:22,055 凶器を放り投げた。 6 00:00:22,055 --> 00:00:26,059 里美には 無理です。 7 00:00:26,059 --> 00:00:28,028 (麗子)危ない! 8 00:00:31,064 --> 00:00:33,033 ダイイング…! 9 00:00:35,068 --> 00:00:37,070 フッ…。 10 00:00:37,070 --> 00:00:47,047 ♬~ 11 00:02:22,009 --> 00:02:26,013 軽い貧血ですね。 (謙二郎)里美…。 12 00:02:26,013 --> 00:02:27,981 📞(通知音) (麗子・風祭)ん? 13 00:02:31,952 --> 00:02:33,920 あっ…。 14 00:02:40,961 --> 00:02:42,963 (里美)ん… パパ? (謙二郎)里美! 15 00:02:42,963 --> 00:02:45,966 ハァ… よかった 気が付いて。 16 00:02:45,966 --> 00:02:49,970 里美ちゃん 私のこと分かる? 17 00:02:49,970 --> 00:02:51,972 刑事さん。 18 00:02:51,972 --> 00:02:58,979 そうよ。 ねえ 倒れる前に 何を言いかけたのか覚えてる? 19 00:02:58,979 --> 00:03:00,947 あっ…。 20 00:03:15,996 --> 00:03:18,999 (足音) 21 00:03:18,999 --> 00:03:21,001 警部 どうしたんですか? 22 00:03:21,001 --> 00:03:23,003 あのお嬢ちゃんが 泊まっている部屋は➡ 23 00:03:23,003 --> 00:03:27,007 凶器が見つかった空き部屋の 真上なんだな。 24 00:03:27,007 --> 00:03:29,009 全然 気が付きませんでした。 25 00:03:29,009 --> 00:03:31,945 もし 犯人が間違った場所に➡ 26 00:03:31,945 --> 00:03:34,948 トロフィーを 投げ入れてしまったとしたら…。 27 00:03:34,948 --> 00:03:36,950 間違った場所? 28 00:03:36,950 --> 00:03:40,954 はっ! 犯人の狙いは 里美ちゃん!? 29 00:03:40,954 --> 00:03:45,959 彼女は この事件の鍵を握っているな。 30 00:03:45,959 --> 00:03:48,962 今日は 私は 明子と悟朗を洗い直します。 31 00:03:48,962 --> 00:03:50,964 頼んだぞ 宝生君。 32 00:03:50,964 --> 00:03:54,968 3階に投げられるのは 砲丸投げの選手だった 明子と➡ 33 00:03:54,968 --> 00:03:56,970 ピッチャーだった 悟朗➡ 34 00:03:56,970 --> 00:03:58,972 2人のいずれかだ。 はい。 35 00:03:58,972 --> 00:04:01,975 ⚟金庫を開ける!? ⚟しっ! 声が大きい。➡ 36 00:04:01,975 --> 00:04:03,977 前田に聞かれたら まずい。 37 00:04:03,977 --> 00:04:07,981 (和夫)おふくろの遺書に 何が書いてあるか確認したいんだ。 38 00:04:07,981 --> 00:04:09,983 万が一 前田を 次期社長になんてことが➡ 39 00:04:09,983 --> 00:04:11,985 書いてあったら 最悪だからな。 40 00:04:11,985 --> 00:04:14,988 (謙二郎) 確かに 前田君は優秀だよ。➡ 41 00:04:14,988 --> 00:04:16,990 しかし さすがに…。 42 00:04:16,990 --> 00:04:19,993 警部 もう少しましな隠れ場所 あったのでは? 43 00:04:19,993 --> 00:04:21,995 実に コンセンサスだ。 44 00:04:21,995 --> 00:04:23,997 (和夫)ないと言いきれるか?➡ 45 00:04:23,997 --> 00:04:28,001 おふくろは 前田を信頼していた。 俺よりも ずっとな。 46 00:04:28,001 --> 00:04:31,938 だとしたら 遺書の 書き換えをするつもりなのかい? 47 00:04:31,938 --> 00:04:34,941 まさか。 確認するだけだ。 48 00:04:34,941 --> 00:04:38,912 宝生君 新たなナレッジだ。 49 00:04:42,949 --> 00:04:44,951 (前田)遺影は こちらで。➡ 50 00:04:44,951 --> 00:04:47,954 社長は この写真が気に入っていたので。 51 00:04:47,954 --> 00:04:49,956 (男性)かしこまりました。 52 00:04:49,956 --> 00:04:52,959 ほう 遺影ですか。 あっ… ああ 刑事さん。 53 00:04:52,959 --> 00:04:56,963 風祭です。 里美さんの具合は どうでしたか? 54 00:04:56,963 --> 00:04:59,966 心配いりません。 もう大丈夫です。 55 00:04:59,966 --> 00:05:03,970 そうですか。 安心しました。 56 00:05:03,970 --> 00:05:05,972 あっ…。 57 00:05:05,972 --> 00:05:09,976 何か? 電気シェーバーをお貸ししましょうか? 58 00:05:09,976 --> 00:05:12,979 あっ… 昨日は ほぼ徹夜だったしなぁ。 59 00:05:12,979 --> 00:05:15,982 あっ いや お気遣いには及びません。 60 00:05:15,982 --> 00:05:18,985 📞 あっ 失礼します。 61 00:05:18,985 --> 00:05:20,987 もしもし。 62 00:05:20,987 --> 00:05:23,990 あっ その件は 私が引き継ぎます。 63 00:05:23,990 --> 00:05:27,994 社長から 話は聞いておりますので。 では。 64 00:05:27,994 --> 00:05:30,931 絹江夫人の信頼も 厚かったそうですね 前田さん。 65 00:05:30,931 --> 00:05:34,935 あの噂は 本当ですか? 噂? 66 00:05:34,935 --> 00:05:38,939 あなたに 社長の椅子が 回ってくるという噂です。 67 00:05:38,939 --> 00:05:41,942 私にですか? あり得ません。 68 00:05:41,942 --> 00:05:45,946 明子さんと結婚して 娘婿として社長の座に就く➡ 69 00:05:45,946 --> 00:05:48,949 という可能性も 無きにしもあらずでは? 70 00:05:48,949 --> 00:05:50,951 あっ…。 それなら 私にも➡ 71 00:05:50,951 --> 00:05:53,954 遺産の取り分があると おっしゃりたいのでしょうが➡ 72 00:05:53,954 --> 00:05:57,958 絶対に あり得ません。 なぜなら…。 73 00:05:57,958 --> 00:06:00,961 《明子さんは ホス狂いだから?》 74 00:06:00,961 --> 00:06:04,965 明子さんは 社長の死を知ると 真っ先に金庫を開けにかかる➡ 75 00:06:04,965 --> 00:06:06,967 がめつい人間ですから。 76 00:06:06,967 --> 00:06:08,969 (麗子・風祭)えっ? そうなんですか? 77 00:06:08,969 --> 00:06:11,972 和夫氏も 遺書の書き換えが どうとかと言ってましたね。 78 00:06:11,972 --> 00:06:13,974 この家の人間は 腐ってるんです。 79 00:06:13,974 --> 00:06:17,978 ええ。 うん うん。 大いにアグリーです。 80 00:06:17,978 --> 00:06:22,983 金持ちの御曹司や社長令嬢なんて 大半は ろくでもない人間です。 81 00:06:22,983 --> 00:06:25,986 まともに付き合える 相手じゃありません。 82 00:06:25,986 --> 00:06:27,988 偏見よ! 偏見だ! 83 00:06:27,988 --> 00:06:29,990 えっ? (麗子・風祭のせきばらい) 84 00:06:29,990 --> 00:06:32,926 あ~… もう一つだけ いいですか? 85 00:06:32,926 --> 00:06:36,930 絹江夫人と和夫氏は 事件の夜 いざこざがあったようですが➡ 86 00:06:36,930 --> 00:06:39,933 ああいったことは 日常茶飯事なのでしょうか? 87 00:06:39,933 --> 00:06:45,939 さあ… 私は ご家族の食事の席に 同席することはございませんので。 88 00:06:45,939 --> 00:06:50,944 なるほど。 ⚟(悟朗)刑事さん ちょっといい? 89 00:06:50,944 --> 00:06:52,946 (前田)それでは 私は これで。 90 00:06:52,946 --> 00:06:55,949 ありがとうございました。 91 00:06:55,949 --> 00:06:58,952 俺 そういえば 昨日の夜さ…。 92 00:06:58,952 --> 00:07:01,955 (悟朗の友人)確かに 昨日の11時なら➡ 93 00:07:01,955 --> 00:07:04,958 電話で 悟朗と長話してたよ。 94 00:07:04,958 --> 00:07:06,960 何か 変わったことはありましたか? 95 00:07:06,960 --> 00:07:11,965 変わったこと…。 あ~ そういえば…。 96 00:07:11,965 --> 00:07:13,967 📞(物音) (悟朗の友人)あっ? 97 00:07:13,967 --> 00:07:15,969 ガラスが割れたような音がしてよ。 98 00:07:15,969 --> 00:07:18,972 悟朗のやつ ちょっと見てくるっつったから➡ 99 00:07:18,972 --> 00:07:20,974 電話を切ったわ。 100 00:07:20,974 --> 00:07:22,976 悟朗のアリバイが 証明されましたね。 101 00:07:22,976 --> 00:07:26,980 かつてのマルチ仲間だ。 口裏を合わせてるかもしれない。 102 00:07:26,980 --> 00:07:29,983 可能性はありますが…。 103 00:07:29,983 --> 00:07:31,918 まずいぞ 宝生君! はい? 104 00:07:31,918 --> 00:07:35,889 このままでは! 事件は 迷宮い…! 105 00:07:38,925 --> 00:07:40,927 (ため息) 106 00:07:40,927 --> 00:07:43,930 どうなさったのですか? お嬢様。 107 00:07:43,930 --> 00:07:46,933 事件の謎を考えてると 胃が痛いわ。 108 00:07:46,933 --> 00:07:49,936 どうやら お嬢様におかれましては 幸いにも…。 109 00:07:49,936 --> 00:07:51,938 ん!? いえ 不幸にも➡ 110 00:07:51,938 --> 00:07:54,941 難事件にお悩みのご様子。 111 00:07:54,941 --> 00:07:58,945 いかがでございましょう。 この影山に お話ししてみては。 112 00:07:58,945 --> 00:08:03,950 ひょっとすると 新しい発見が あるやもしれません。 113 00:08:03,950 --> 00:08:07,954 嫌よ! お嬢様 テーブルマナーが…。 114 00:08:07,954 --> 00:08:11,958 《お嬢様は アホで… アホで… アホで… アホで…》 115 00:08:11,958 --> 00:08:13,960 あなた また アホって言うでしょ。 116 00:08:13,960 --> 00:08:15,962 いえいえ 決して申しません。 117 00:08:15,962 --> 00:08:17,964 本当に? 118 00:08:17,964 --> 00:08:19,966 誓って 申しません。 119 00:08:19,966 --> 00:08:21,968 ふん…。 120 00:08:21,968 --> 00:08:24,971 仕方ないわね~。 じゃあ 話してあげる。 121 00:08:24,971 --> 00:08:26,973 恐れ入ります。 122 00:08:26,973 --> 00:08:28,975 昨日の晩 現場に着くと…。 123 00:08:28,975 --> 00:08:31,978 お待ちください お嬢様。 えっ? 何よ。 124 00:08:31,978 --> 00:08:35,949 まずは 冷めないうちに お召し上がりくださいませ。 125 00:08:37,984 --> 00:08:39,953 謎解きは ディナーのあとで。 126 00:09:03,977 --> 00:09:07,947 というわけなのよ。 ねっ? 影山でもお手上げでしょ? 127 00:09:10,984 --> 00:09:12,986 フッ…。 ん? 128 00:09:12,986 --> 00:09:16,990 お許しください お嬢様。 129 00:09:16,990 --> 00:09:22,962 私 ちゃんちゃらおかしくて 横っ腹が痛うございます! 130 00:09:24,998 --> 00:09:28,001 はあああ~っ!? 131 00:09:28,001 --> 00:09:30,937 ちゃんちゃらおかしいって どういうことよ!? 132 00:09:30,937 --> 00:09:32,939 アホって言わないって 言ったじゃない! 133 00:09:32,939 --> 00:09:35,942 アホとは 申し上げていません。 134 00:09:35,942 --> 00:09:37,944 言ってんのと同じだっつーの! 135 00:09:37,944 --> 00:09:39,946 何が ちゃんちゃら おかしいっつーのよ! 136 00:09:39,946 --> 00:09:43,950 お嬢様や風祭警部が アリバイに こだわっていらっしゃる➡ 137 00:09:43,950 --> 00:09:46,953 その様子が おかしいのでございます。 138 00:09:46,953 --> 00:09:49,956 正直申し上げて いささか見当違いではないかと。 139 00:09:49,956 --> 00:09:53,960 ど… どう 見当違いだっていうのよ!? 140 00:09:53,960 --> 00:09:57,964 そもそも 警部は 解釈を間違われておいでです。 141 00:09:57,964 --> 00:09:59,933 警部の見立てによると…。 142 00:10:01,968 --> 00:10:04,971 犯人が 2階にトロフィーを投げたのは➡ 143 00:10:04,971 --> 00:10:06,973 犯行時刻を印象づけるため。 144 00:10:06,973 --> 00:10:10,977 ですが それなら 1階の窓でもよかったはずです。 145 00:10:10,977 --> 00:10:12,979 むしろ その方が簡単です。 146 00:10:12,979 --> 00:10:16,983 やっぱり! 私も変だと思ってたのよ。 147 00:10:16,983 --> 00:10:18,985 アリバイ工作だと言われて➡ 148 00:10:18,985 --> 00:10:20,987 そうかもしれないと 思ってしまったのが敗因ね。 149 00:10:20,987 --> 00:10:23,990 で あなたの見立ては? 150 00:10:23,990 --> 00:10:25,992 アリバイ工作でございます。 151 00:10:25,992 --> 00:10:28,995 ちょっと 今 あなた…。 152 00:10:28,995 --> 00:10:30,930 ただし 犯行時刻ではなく➡ 153 00:10:30,930 --> 00:10:33,933 投げられない人を 印象づけるためでございます。 154 00:10:33,933 --> 00:10:36,936 投げられない人? はい。 155 00:10:36,936 --> 00:10:38,938 風祭警部による犯人像は➡ 156 00:10:38,938 --> 00:10:42,942 凶器を2階に 投げられる人物でございます。 157 00:10:42,942 --> 00:10:47,947 逆に言うと 投げられない人物は 容疑者から外れるのでございます。 158 00:10:47,947 --> 00:10:49,949 つまり 犯人は…。 159 00:10:49,949 --> 00:10:51,951 投げられない人…。 160 00:10:51,951 --> 00:10:54,954 まさか 里美ちゃん!? 161 00:10:54,954 --> 00:10:57,957 それは あり得ません。 脅かさないでよ…。 162 00:10:57,957 --> 00:11:00,960 えっ? じゃあ 誰なの? 163 00:11:00,960 --> 00:11:03,963 他に投げられない人なんて いたかしら? 164 00:11:03,963 --> 00:11:05,965 児玉 悟朗でございます。 165 00:11:05,965 --> 00:11:07,967 悟朗? 166 00:11:07,967 --> 00:11:11,971 確かに 彼は 肩を壊したとは 言っていたけれど…。 167 00:11:11,971 --> 00:11:14,974 《2階にトロフィーくらい 投げられるだろ》 168 00:11:14,974 --> 00:11:17,977 大人は 全員 そう理解していました。 169 00:11:17,977 --> 00:11:20,980 しかし 13歳の少女は 肩を壊したという言葉を➡ 170 00:11:20,980 --> 00:11:24,984 そのまま受け取っていたのでは ないでしょうか。 171 00:11:24,984 --> 00:11:30,924 つまり 里美嬢によって 悟朗の アリバイ工作は行われました。 172 00:11:30,924 --> 00:11:32,926 事の顛末は こうでございます。 173 00:11:32,926 --> 00:11:37,931 犯行が行われた 午後11時ごろ 偶然にも 里美嬢は➡ 174 00:11:37,931 --> 00:11:42,936 絹江夫人殺害事件の第一発見者と なったのでございましょう。 175 00:11:42,936 --> 00:11:44,938 《ああ~!》 176 00:11:44,938 --> 00:11:48,942 そして 犯人が悟朗だと 知ってしまったのでございます。 177 00:11:48,942 --> 00:11:50,944 ダイイング・メッセージ! 178 00:11:50,944 --> 00:11:52,946 里美嬢は 血文字を タオルで拭き取りました。 179 00:11:52,946 --> 00:11:57,951 あっ 待って。 里美ちゃんに トロフィーを2階に投げるのは無理よ。 180 00:11:57,951 --> 00:12:00,954 3階のご自分の部屋へ 向かったのでございます。 181 00:12:00,954 --> 00:12:02,956 3階? 182 00:12:02,956 --> 00:12:04,958 トロフィーの形状から➡ 183 00:12:04,958 --> 00:12:07,961 ひもを使うことを 思いついたのでしょう。 184 00:12:07,961 --> 00:12:11,965 ひもを通したトロフィーを 3階から 2階の窓に向けて➡ 185 00:12:11,965 --> 00:12:13,967 振り子の要領で…。 186 00:12:13,967 --> 00:12:16,970 (里美)《ふん!》 187 00:12:16,970 --> 00:12:19,973 あとは ひもを回収するだけでございます。 188 00:12:19,973 --> 00:12:23,943 じゃあ あのカーテンが 切れてたのは そういうこと!? 189 00:12:26,980 --> 00:12:30,917 よく分かったわね。 警部のお言葉で ピンときました。 190 00:12:30,917 --> 00:12:33,920 《得意の振り子投法で!》 191 00:12:33,920 --> 00:12:35,922 でも まだ 分からないことがあるわ。 192 00:12:35,922 --> 00:12:38,925 里美ちゃんは なぜ 悟朗をかばったのかしら? 193 00:12:38,925 --> 00:12:41,928 里美嬢のスマホの待ち受け画面➡ 194 00:12:41,928 --> 00:12:44,931 お嬢様は 何も感じなかったのですか? 195 00:12:44,931 --> 00:12:46,933 どういう意味? 196 00:12:46,933 --> 00:12:48,935 里美嬢は おそらく悟朗に対して➡ 197 00:12:48,935 --> 00:12:51,938 ひそかな好意を 寄せているのではないかと。 198 00:12:51,938 --> 00:12:53,940 そうなの!? 199 00:12:53,940 --> 00:12:56,943 里美嬢の発言を 思い出してください。 200 00:12:56,943 --> 00:12:59,946 《甲子園の悟朗お兄ちゃん すっごく カッコ良かったの!》 201 00:12:59,946 --> 00:13:01,948 あっ…。 202 00:13:01,948 --> 00:13:04,951 身近にいる 少し年上の異性に憧れる。 203 00:13:04,951 --> 00:13:07,954 年頃の少女には よくあることでございます。 204 00:13:07,954 --> 00:13:10,957 じゃあ 里美ちゃんが倒れたのは…。 205 00:13:10,957 --> 00:13:14,961 悟朗をかばったのに まったく意味がなかったことに➡ 206 00:13:14,961 --> 00:13:16,963 気付いたのでございましょう。 207 00:13:16,963 --> 00:13:19,966 それで 自分のしたことに 恐れおののいて➡ 208 00:13:19,966 --> 00:13:22,969 気を失ってしまった。 209 00:13:22,969 --> 00:13:24,971 これで 謎が解けたわ。 210 00:13:24,971 --> 00:13:27,974 犯人は 児玉 悟朗。 事後共犯者は 里美ちゃん。 211 00:13:27,974 --> 00:13:30,910 一応は そうなります。 一応? 212 00:13:30,910 --> 00:13:32,912 お嬢様も ご存じでしょう。 213 00:13:32,912 --> 00:13:36,916 この世の中 心霊写真と ダイイング・メッセージぐらい➡ 214 00:13:36,916 --> 00:13:38,918 当てにならないものはありません。 215 00:13:38,918 --> 00:13:41,888 いくらでも 捏造することができるのです。 216 00:13:43,923 --> 00:13:46,893 (足音) 217 00:13:50,930 --> 00:13:53,933 ふん! 218 00:13:53,933 --> 00:13:55,935 うっ…。 219 00:13:55,935 --> 00:13:57,937 おとなしくしろ! 220 00:13:57,937 --> 00:13:59,939 観念するんだな➡ 221 00:13:59,939 --> 00:14:01,941 前田 敏明! 222 00:14:01,941 --> 00:14:04,944 くっ…。 犯人が もし 罪を着せるなら➡ 223 00:14:04,944 --> 00:14:07,947 夕食の場で 絹江夫人をぶっ殺しゅと言った➡ 224 00:14:07,947 --> 00:14:09,949 和夫がうってつけです。 225 00:14:09,949 --> 00:14:12,952 しかし 実際 犯人は ダイイング・メッセージを➡ 226 00:14:12,952 --> 00:14:14,954 悟朗と残したのでございます。 227 00:14:14,954 --> 00:14:16,956 それで 犯人は気付いたのです。 228 00:14:16,956 --> 00:14:21,961 ダイイング・メッセージを消したのは 悟朗をかばおうとした里美嬢だと。 229 00:14:21,961 --> 00:14:23,963 犯人は こうも思ったはずです。 230 00:14:23,963 --> 00:14:27,967 いずれ 里美嬢の口から 悟朗の名を残したことが➡ 231 00:14:27,967 --> 00:14:31,904 警察に知られるかもしれないと。 232 00:14:31,904 --> 00:14:33,906 そして そのことで 立場が危うくなるのは➡ 233 00:14:33,906 --> 00:14:38,911 唯一 夕食時 離れにいて 和夫と絹江の騒動を知らなかった➡ 234 00:14:38,911 --> 00:14:41,881 前田 敏明なのでございます。 235 00:14:43,916 --> 00:14:45,918 前田さん 絹江夫人が なぜ➡ 236 00:14:45,918 --> 00:14:48,921 あの写真を気に入っていたか ご存じですか? 237 00:14:48,921 --> 00:14:50,923 写真? 238 00:14:50,923 --> 00:14:53,926 遺影に使う予定の写真です。 239 00:14:53,926 --> 00:14:55,928 知るものか。 240 00:14:55,928 --> 00:14:58,931 あの写真は とある…。 《老人ホームの前で➡ 241 00:14:58,931 --> 00:15:00,933 撮影されていました》 242 00:15:00,933 --> 00:15:04,937 《特別な写真には 特別な意味があるはずです》 243 00:15:04,937 --> 00:15:06,939 《それは 何か》 244 00:15:06,939 --> 00:15:09,942 以前 そこに建っていたのは 前田理髪店です。 245 00:15:09,942 --> 00:15:11,944 なぜ それを…。 246 00:15:11,944 --> 00:15:13,946 あのとき…。 247 00:15:13,946 --> 00:15:16,949 《電気シェーバーを お貸ししましょうか?》 248 00:15:16,949 --> 00:15:19,952 普通は 他人のひげを そこまで気に掛けません。 249 00:15:19,952 --> 00:15:21,954 そうでしょう? 250 00:15:21,954 --> 00:15:24,924 ああ 確かに…。 251 00:15:26,959 --> 00:15:30,963 (前田)俺は あの店で 生まれ育ったんだよ。 252 00:15:30,963 --> 00:15:34,967 《おひげ~!》 (客)《アハハ カワイイですなぁ》 253 00:15:34,967 --> 00:15:38,971 (母親)《敏明 お父さんのお仕事の 邪魔しちゃ駄目よ》 254 00:15:38,971 --> 00:15:41,974 《おひげ~!》 《フフフ…》 255 00:15:41,974 --> 00:15:45,978 (客)《にぎやかで いいですなぁ》 256 00:15:45,978 --> 00:15:49,949 (前田)それを あの女が 奪いやがったんだ。 257 00:15:51,984 --> 00:15:53,953 (前田)あの女が…。 258 00:15:59,992 --> 00:16:04,997 店を手放した後の 俺たち一家からは 笑顔が消えた。 259 00:16:04,997 --> 00:16:08,000 残りの借金を返すために 無理してた親父も➡ 260 00:16:08,000 --> 00:16:12,004 事故で逝っちまって おふくろも 後を追うように…。 261 00:16:12,004 --> 00:16:15,007 あの女が 俺から 全てを奪ったんだ。 262 00:16:15,007 --> 00:16:16,976 あの女が…! 263 00:16:19,011 --> 00:16:25,017 それで あなたは 復讐するために 絹江夫人に近づいたというわけか。 264 00:16:25,017 --> 00:16:27,019 殺すつもりはなかった。 265 00:16:27,019 --> 00:16:29,021 あいつが 俺たち家族から 奪ったものを➡ 266 00:16:29,021 --> 00:16:30,957 取り戻したかったんだ。➡ 267 00:16:30,957 --> 00:16:32,959 だが あの女がよ…。 268 00:16:32,959 --> 00:16:34,961 (絹江)《前田 これは何だい?》 269 00:16:34,961 --> 00:16:37,964 《あっ… どうして これが ここに》 270 00:16:37,964 --> 00:16:41,968 《T.O.B… つまり児玉不動産 乗っ取り計画だね》 271 00:16:41,968 --> 00:16:44,971 《あたしが知らないとでも 思ってたのかい?》 272 00:16:44,971 --> 00:16:47,974 《全部 お見通しだよ》➡ 273 00:16:47,974 --> 00:16:51,978 《あんた あの店の子供だろ。 前田理髪店の》➡ 274 00:16:51,978 --> 00:16:55,982 《うちの運転手に 応募してきたとき ピンときたよ》 275 00:16:55,982 --> 00:16:59,986 《あの店は あたしの社長としての 初仕事だったからね》 276 00:16:59,986 --> 00:17:01,988 《よく覚えてる》 277 00:17:01,988 --> 00:17:04,991 《親父たちは あんたに だまされたんだ!》 278 00:17:04,991 --> 00:17:07,994 《白紙委任状に判をついたのは あんたの親父だよ》 279 00:17:07,994 --> 00:17:10,997 《うっ…》 《復讐のつもりかい?》 280 00:17:10,997 --> 00:17:13,100 《あたしは あたしの仕事をしたまでだ!》 281 00:17:13,100 --> 00:17:18,004 《あんたには 人の心ってもんがないのか!?》 282 00:17:18,004 --> 00:17:21,007 《そんな ぬるいこと言ってると うちの会社乗っ取ったって➡ 283 00:17:21,007 --> 00:17:24,010 足元すくわれるのがオチだよ》 284 00:17:24,010 --> 00:17:26,012 《あんたの親父みたいにね》 285 00:17:26,012 --> 00:17:29,015 《うう…》 (絹江)《前田》➡ 286 00:17:29,015 --> 00:17:34,987 《よく聞いておきな。 あんたは 今日限りでクビだ》 287 00:17:44,964 --> 00:17:46,933 《うっ!》 288 00:17:50,970 --> 00:17:57,977 (前田)《ハァ… ハァ… ハァ…》 289 00:17:57,977 --> 00:18:01,981 まさか 夕飯の席で 和夫が あんなこと言ってたなんて➡ 290 00:18:01,981 --> 00:18:03,983 ついてないな…。 291 00:18:03,983 --> 00:18:06,986 あの写真が特別だった意味➡ 292 00:18:06,986 --> 00:18:10,990 今となっては 絹江夫人にしか分かりません。 293 00:18:10,990 --> 00:18:12,992 ですが 事実が一つ。 294 00:18:12,992 --> 00:18:16,996 《児玉不動産によって この老人ホームが建てられたのは➡ 295 00:18:16,996 --> 00:18:18,998 1995年》 296 00:18:18,998 --> 00:18:22,001 《しかし 建物にある このプレートは➡ 297 00:18:22,001 --> 00:18:24,003 1985年でございます》 298 00:18:24,003 --> 00:18:29,008 《この土地で 1985年から 受け継がれるもの それは…》 299 00:18:29,008 --> 00:18:30,943 あっ…。 300 00:18:30,943 --> 00:18:34,947 《前田理髪店の創業年 1985》 301 00:18:34,947 --> 00:18:40,953 《この数字こそが 全ての謎を解く 鍵でございましょう》 302 00:18:40,953 --> 00:18:42,955 (明子)くそっ! (悟朗)兄貴 やっちゃいなよ。 303 00:18:42,955 --> 00:18:44,957 (和夫)ふん!➡ 304 00:18:44,957 --> 00:18:46,959 しっかり押さえてろよ! 305 00:18:46,959 --> 00:18:49,962 ⚟1985です。 (3人)んっ!? 306 00:18:49,962 --> 00:18:51,931 試してみてください。 307 00:18:56,969 --> 00:19:01,974 (ダイヤルを回す音) 308 00:19:01,974 --> 00:19:03,943 (鍵が開く音) (3人)あっ! 309 00:19:07,980 --> 00:19:10,983 ハハッ… ん? 前田?➡ 310 00:19:10,983 --> 00:19:12,985 あった! 311 00:19:12,985 --> 00:19:16,322 「会社の株式は 和夫に相続する」 312 00:19:16,322 --> 00:19:17,990 よっしゃ! 313 00:19:17,990 --> 00:19:20,960 (明子)他は!? (悟朗)あっ 何だ? これ。 314 00:19:23,996 --> 00:19:25,965 昔の写真? 315 00:19:31,937 --> 00:19:35,908 前田さん あなた宛てのものです。 どうぞ。 316 00:19:38,944 --> 00:19:44,950 (絹江)「前田へ 私を恨んでも 両親は返ってこない」➡ 317 00:19:44,950 --> 00:19:48,954 「それより前を向いて 生きていきなさい」➡ 318 00:19:48,954 --> 00:19:52,958 「未熟だったあたしが かつて 奪ってしまった➡ 319 00:19:52,958 --> 00:19:54,960 あなたの大切な場所」➡ 320 00:19:54,960 --> 00:19:57,963 「許してくれるとは思いません」➡ 321 00:19:57,963 --> 00:20:01,967 「新しく あなたに ふさわしい場所を用意しました」➡ 322 00:20:01,967 --> 00:20:05,971 「机の引き出しに 金色の鍵を 入れてあるはずです」 323 00:20:05,971 --> 00:20:08,974 何だよ…。 324 00:20:08,974 --> 00:20:11,977 何だよ こんなの! 325 00:20:11,977 --> 00:20:13,946 くっ…。 326 00:20:19,985 --> 00:20:25,991 《児玉 絹江は 1995年に 一軒のビルを建てた》 327 00:20:25,991 --> 00:20:27,993 《そのビルには 時計店や喫茶店➡ 328 00:20:27,993 --> 00:20:31,931 かつて買収した土地にあった 店舗が入っている》 329 00:20:31,931 --> 00:20:35,935 その中の理髪店を 前田に譲るつもりだったらしいわ。 330 00:20:35,935 --> 00:20:37,937 でもね…。 331 00:20:37,937 --> 00:20:40,940 納得がいかないご様子ですね。 332 00:20:40,940 --> 00:20:43,943 どうして 絹江夫人は ずっと誤解されるような態度を➡ 333 00:20:43,943 --> 00:20:45,945 とっていたのかしら。 334 00:20:45,945 --> 00:20:49,949 会社と家族を守るため… ではないでしょうか? 335 00:20:49,949 --> 00:20:52,952 会社をつぶせば 家族が路頭に迷う。 336 00:20:52,952 --> 00:20:54,954 そうはさせまいと➡ 337 00:20:54,954 --> 00:20:57,957 頑張ってこられたので ございましょう。 338 00:20:57,957 --> 00:21:01,961 一番大切な思いを 金庫の中に隠して。 339 00:21:01,961 --> 00:21:05,931 それが 絹江夫人の愛情。 340 00:21:08,968 --> 00:21:12,938 これって 俺たちの子供のころの…。 341 00:21:16,976 --> 00:21:20,980 みんなで海に行ったときの写真…。 342 00:21:20,980 --> 00:21:25,985 あのころは みんな 仲良かったのにな…。 343 00:21:25,985 --> 00:21:38,931 ♬~ 344 00:21:38,931 --> 00:21:43,936 もう少し 正直になれていたら…。 345 00:21:43,936 --> 00:21:45,938 今回の事件は➡ 346 00:21:45,938 --> 00:21:48,908 起きなくて 済んだのかもしれませんね。 347 00:21:54,947 --> 00:22:04,924 ♬~