1 00:00:02,035 --> 00:00:40,140 ♬~ 2 00:00:40,140 --> 00:00:45,812 いつの時代にも 人の運命を決める 出会いや別れがあります。 3 00:00:45,812 --> 00:00:52,119 そんな出会いの一つが ここ 京の都で 生まれようとしていました。 4 00:00:58,992 --> 00:01:02,229 武蔵坊弁慶は このころ➡ 5 00:01:02,229 --> 00:01:06,767 平 時忠に飼いならされた 叡山の荒法師でした。 6 00:01:06,767 --> 00:01:10,437 そして この夜 弁慶が命じられたのは➡ 7 00:01:10,437 --> 00:01:16,310 五条の橋で待ち伏せし 源九郎義経を殺すことでした。 8 00:01:16,310 --> 00:01:19,146 ⚟(足音) うん? 9 00:01:19,146 --> 00:01:23,617 (足音) 10 00:01:23,617 --> 00:01:26,520 (高げたを脱ぎ捨てる音) 11 00:01:26,520 --> 00:01:35,128 (足音) 12 00:01:35,128 --> 00:01:37,331 女か。 13 00:01:42,869 --> 00:01:45,372 (風の音) 14 00:01:47,474 --> 00:01:49,810 待て。 15 00:01:49,810 --> 00:01:55,615 被衣の下に太刀とは 貴様 武士であろう。 16 00:01:55,615 --> 00:02:03,223 牛若と呼ばれ 近くは九郎義経と名乗る 都を騒がす張本人は 貴様だな。 17 00:02:03,223 --> 00:02:06,093 (義経)だとしたら 何とする? 18 00:02:06,093 --> 00:02:10,964 それがしは 叡山の法師 武蔵坊弁慶と申す者。 19 00:02:10,964 --> 00:02:16,737 何? 弁慶とな。 おう。 弁慶なら何とする。 20 00:02:16,737 --> 00:02:21,441 幼い頃は 鬼若といわれていた弁慶か? いかにも! 21 00:02:21,441 --> 00:02:25,946 ハハハハハッ 生きておったのか 弁慶。 22 00:02:25,946 --> 00:02:31,451 うぬ… 訳の分からぬことを ほざきおって! 23 00:02:31,451 --> 00:02:34,254 お命頂戴! うん! 24 00:02:34,254 --> 00:02:36,256 うん? 25 00:02:38,125 --> 00:02:41,128 (弁慶)おのれ! (義経)こっちだ 弁慶。 26 00:02:41,128 --> 00:02:43,797 うん? 27 00:02:43,797 --> 00:02:46,266 こしゃくな! 28 00:02:46,266 --> 00:02:48,201 ふん! 29 00:02:48,201 --> 00:02:50,137 おお…。 30 00:02:50,137 --> 00:02:52,639 この… 許せぬ! 31 00:02:56,009 --> 00:02:58,011 死ね! 32 00:02:58,011 --> 00:03:00,213 あ…。 33 00:03:00,213 --> 00:03:02,215 (義経)弁慶! 34 00:03:05,919 --> 00:03:08,955 ひきょうなり! 尋常に立ち会え! 35 00:03:08,955 --> 00:03:13,226 ハハハ。 人の帰りを待ち伏せて 命を取るのは➡ 36 00:03:13,226 --> 00:03:16,129 ひきょうとは言わぬのか 弁慶! 37 00:03:16,129 --> 00:03:18,098 くそっ。 38 00:03:18,098 --> 00:03:20,801 (水音) (弁慶)おお! うっ…。 39 00:03:24,971 --> 00:03:27,674 (せきこみ) 40 00:03:35,449 --> 00:03:39,252 義経! 逃げるな 待て! 41 00:03:41,121 --> 00:03:45,959 ⚟(正近)何とぞ… 何とぞ 九郎の君を守らせたまえ。➡ 42 00:03:45,959 --> 00:03:49,830 う~ん 無事に戻らせたまえ。 43 00:03:49,830 --> 00:03:54,968 (さめ) 観音様 ばばの命を召しても構いませぬ。 44 00:03:54,968 --> 00:03:59,840 どうぞ 九郎の君のお命をお守りください。 45 00:03:59,840 --> 00:04:02,409 ⚟(物音) 46 00:04:02,409 --> 00:04:05,078 何者! 47 00:04:05,078 --> 00:04:09,082 正近 ばば 今帰った。 48 00:04:09,082 --> 00:04:11,585 九郎様! 49 00:04:11,585 --> 00:04:16,089 若! よくぞ ご無事で。 50 00:04:16,089 --> 00:04:19,092 これも 観音様のおかげ…。 51 00:04:19,092 --> 00:04:22,395 ⚟無事を喜ぶのは ちと早いぞ! 52 00:04:26,099 --> 00:04:29,603 おのれ… 狼藉は許さんぞ! 53 00:04:29,603 --> 00:04:32,105 待て 正近。 刀を引け。 54 00:04:32,105 --> 00:04:34,040 しかし…。 55 00:04:34,040 --> 00:04:36,443 そちらも ここは引け。 黙れ! 56 00:04:36,443 --> 00:04:38,779 命が惜しくなったか 小わっぱ。 57 00:04:38,779 --> 00:04:42,616 逃げるつもりならば 五条から ここまでの間に➡ 58 00:04:42,616 --> 00:04:45,252 なんじの目をくらますなど 造作ないことだ。 59 00:04:45,252 --> 00:04:49,623 何? わざと 俺を ここまで 連れてきたというのか! 60 00:04:49,623 --> 00:04:56,129 ばばよ。 この男は お前の息子の弁慶じゃ。 61 00:04:56,129 --> 00:05:00,634 ええ!? 息子… 何だと!? 62 00:05:04,571 --> 00:05:09,442 おお! 鬼若! 生きておったのか。 63 00:05:09,442 --> 00:05:11,444 は… 母者!? 64 00:05:11,444 --> 00:05:17,751 お主 法皇様のお沙汰に反抗し 首斬られたと聞いたのじゃが…。 65 00:05:17,751 --> 00:05:22,589 ハハハハ おう。 捕らえられはしたが あんな やわな牢など。 66 00:05:22,589 --> 00:05:27,761 むん! ふん! うう~! 67 00:05:27,761 --> 00:05:30,797 う~わ! 68 00:05:30,797 --> 00:05:33,099 たたき壊してやったぞ。 69 00:05:33,099 --> 00:05:37,437 (たたく音) この~ 親不孝者めが! 70 00:05:37,437 --> 00:05:42,108 お主が命を奪おうとした九郎の君はな➡ 71 00:05:42,108 --> 00:05:45,612 このばばの命を助けてくださった上➡ 72 00:05:45,612 --> 00:05:49,950 ばばの… ばばの息子になろうとまで➡ 73 00:05:49,950 --> 00:05:52,452 おっしゃってくださったお方じゃ。 74 00:05:52,452 --> 00:05:54,955 それを お主は…! 75 00:05:54,955 --> 00:05:58,458 この~! この! こ…。 76 00:05:58,458 --> 00:06:06,266 母者の命を助けてくれた。 その上 母者を 母と…? 77 00:06:06,266 --> 00:06:12,973 (泣き声) 78 00:06:12,973 --> 00:06:15,942 弁慶は幸せよな。 79 00:06:15,942 --> 00:06:20,146 九郎は 母に せっかんされた思い出もない。 80 00:06:22,649 --> 00:06:26,219 お願いがございます。ん? 81 00:06:26,219 --> 00:06:31,057 今日より 殿のご家来の端にお加えください。 82 00:06:31,057 --> 00:06:36,763 何とぞ 望みをかなえてやってくださいまし。 83 00:06:36,763 --> 00:06:42,102 ハハハハ ばばの頼みでは… 断れまい。 84 00:06:42,102 --> 00:06:45,105 母者ひと! 85 00:06:45,105 --> 00:06:47,774 (泣き声) 86 00:06:47,774 --> 00:06:53,246 この日より 義経は 再び奥州に旅立ちました。 87 00:06:53,246 --> 00:06:59,452 そして 治承3年11月7日の夜のことです。 88 00:07:12,599 --> 00:07:16,603 地震じゃ! 逃げよ! キャ~! 89 00:07:16,603 --> 00:07:29,916 (人々の悲鳴) 90 00:07:29,916 --> 00:07:33,586 助けてくれ~!ああ~! 91 00:07:33,586 --> 00:07:38,758 この大地震は 思わぬところに 余震をもたらしました。 92 00:07:38,758 --> 00:07:43,430 ある事件が 清盛を 激しく揺り動かしたのです。 93 00:07:43,430 --> 00:07:48,101 (清盛)何だと? 重盛の所領 全て没収だと!? 94 00:07:48,101 --> 00:07:51,438 (宗盛)はっ 後白河の君の ご沙汰でございます。 95 00:07:51,438 --> 00:07:55,308 許せぬ! そのようなことは 断じて許せぬ! 96 00:07:55,308 --> 00:07:57,944 父上 お声が大きゅうございます。 97 00:07:57,944 --> 00:08:01,381 ええ 黙れ! 院のことを言っているのではない。 98 00:08:01,381 --> 00:08:04,884 取り巻きの 有象無象のことを言っているのじゃ。 99 00:08:04,884 --> 00:08:10,557 追放じゃ! そやつらを 残らず追放せい! 100 00:08:10,557 --> 00:08:17,063 それをきっかけに 都に大粛清の嵐が吹き荒れます。 101 00:08:17,063 --> 00:08:18,998 行け! 102 00:08:18,998 --> 00:08:21,401 さあ 行け。 さあ。 103 00:08:21,401 --> 00:08:27,207 宗盛様 お願いでございます。 お供を お許したまわれ。 104 00:08:27,207 --> 00:08:30,110 お供を お許しください。 お供を…。 105 00:08:30,110 --> 00:08:35,415 ええい ならん ならん! お供はならん! それ! 106 00:08:35,415 --> 00:08:44,090 清盛は 政をつかさどる中枢の人々 43人の官職を解き 即日流刑にします。 107 00:08:44,090 --> 00:08:52,766 しかも 恐れ多くも後白河法皇様までも 鳥羽の北殿へ押し込め奉ったのです。 108 00:08:52,766 --> 00:08:55,602 (後白河)清盛➡ 109 00:08:55,602 --> 00:09:00,407 どこまで このわしを ないがしろにするのか…。 110 00:09:02,876 --> 00:09:05,178 (以仁王)もはや 猶予はならぬ。➡ 111 00:09:05,178 --> 00:09:07,881 清盛を討て! 112 00:09:07,881 --> 00:09:09,816 (2人)ははっ。 113 00:09:09,816 --> 00:09:14,654 以仁王。 後白河法皇の皇子のお一人。 114 00:09:14,654 --> 00:09:18,591 高倉帝は 異母兄弟にあたられます。 115 00:09:18,591 --> 00:09:26,066 法皇様を押し込め奉るとは 清盛め とうとう頭がおかしくなったか! 116 00:09:26,066 --> 00:09:28,401 頼政。 はっ。 117 00:09:28,401 --> 00:09:32,739 やはり その方の考えが 正しかったようじゃな。 118 00:09:32,739 --> 00:09:37,077 はい。 先年より 機会あるごとに➡ 119 00:09:37,077 --> 00:09:41,081 宮様に 平家打倒のご決心を おすすめまいらせたのは➡ 120 00:09:41,081 --> 00:09:44,951 この日が来るのを 恐れていたからでございます。 121 00:09:44,951 --> 00:09:49,222 全国の源氏に 平家打倒の げきを飛ばせ! 122 00:09:49,222 --> 00:09:53,092 では 平家打倒のご令旨を。 123 00:09:53,092 --> 00:09:56,763 おお 書こうぞ 何枚でも。 124 00:09:56,763 --> 00:09:59,065 ははっ。 125 00:10:01,101 --> 00:10:05,105 (仲綱)父上 いよいよでございますな。 126 00:10:05,105 --> 00:10:10,610 うむ。 宮には やっと み心をお決めなされた。 127 00:10:10,610 --> 00:10:13,112 父上の長年のご執心が実ったのです。 128 00:10:13,112 --> 00:10:17,784 それにしても 随分と 年ばかり重ねてしまった。 129 00:10:17,784 --> 00:10:26,793 思えば 平治の合戦では わしは 源氏の裏切り者であったのだからのう。 130 00:10:26,793 --> 00:10:34,467 そして 平家への随身の後は 裏切り者の犬四位よと➡ 131 00:10:34,467 --> 00:10:39,806 道々で 牛のわらじなど ぶつけられたものじゃ。 132 00:10:39,806 --> 00:10:44,978 しかし わしは あの時の決断を 後悔してはおらん。 133 00:10:44,978 --> 00:10:51,284 あの決断によって わしは 途絶えかけた源氏の血を守ったのじゃ。 134 00:10:51,284 --> 00:10:55,655 父上 まだまだ これからですぞ 一花咲かせるのは。 135 00:10:55,655 --> 00:11:02,462 仲綱 わしは 花の咲かぬ埋もれ木でよいのだ。 136 00:11:02,462 --> 00:11:04,464 父上…。 137 00:11:04,464 --> 00:11:07,767 この身の余命は僅かだが➡ 138 00:11:07,767 --> 00:11:15,642 伊豆の頼朝殿 木曽の義仲殿 そして 九郎義経殿と 源氏は 皆 若い。 139 00:11:15,642 --> 00:11:21,314 たとえ わしが死しても 源氏は死なん。 140 00:11:21,314 --> 00:11:30,790 「清盛法師 ならびに 従類反逆のやからを 早々 追討して ことうべきこと」。 141 00:11:30,790 --> 00:11:35,128 こうして 以仁王が書かれた平家打倒の令旨は➡ 142 00:11:35,128 --> 00:11:42,335 頼政の命を受けた新宮行家の手で 全国の源氏に届けられることになります。 143 00:11:43,836 --> 00:11:45,838 (いななき) 144 00:11:45,838 --> 00:11:49,475 木曽義仲のもとへ。 145 00:11:49,475 --> 00:11:53,346 ⚟殿。 都より お使いが。 146 00:11:53,346 --> 00:11:56,549 何? 都より? 147 00:12:01,087 --> 00:12:03,890 伊豆の頼朝のもとへ。 148 00:12:05,959 --> 00:12:11,231 以仁王の平家追討の令旨にござります。 149 00:12:11,231 --> 00:12:13,433 うん! 150 00:12:15,101 --> 00:12:18,605 なんと! 平家打倒の令旨だと!? 151 00:12:18,605 --> 00:12:22,475 (朱鼻)はい。 以仁王様の令旨を受けて➡ 152 00:12:22,475 --> 00:12:28,314 既に 頼政と その一族が 三井寺と結んで 兵を挙げようとしております。 153 00:12:28,314 --> 00:12:33,620 う~ん… あの老いぼれの頼政がか。 154 00:12:33,620 --> 00:12:37,790 清盛様のお口添えで 従三位まで登れた➡ 155 00:12:37,790 --> 00:12:40,126 あの年寄りがでございます。 156 00:12:40,126 --> 00:12:43,796 飼い犬に手をかまれましたな。 157 00:12:43,796 --> 00:12:49,135 いや… やつは偉いぞ。 はあ? 158 00:12:49,135 --> 00:12:54,007 どんな身分高き者でも この清盛に目をかけられたら➡ 159 00:12:54,007 --> 00:12:57,477 皆 こび なびくものだ。 160 00:12:57,477 --> 00:13:01,214 それを 頼政は 見事 はね返した。 161 00:13:01,214 --> 00:13:03,283 相国様…。 162 00:13:03,283 --> 00:13:05,752 相手にとって 不足なし! 163 00:13:05,752 --> 00:13:11,057 出陣… 出陣じゃ! 頼政めを討つ! 164 00:13:12,625 --> 00:13:15,128 (鐘の音) 165 00:13:19,098 --> 00:13:23,970 頼政! 叡山や奈良からの援軍はまだか! 166 00:13:23,970 --> 00:13:28,107 はっ 今しばらく 今しばらくお待ちを。 167 00:13:28,107 --> 00:13:30,109 ⚟御免。 168 00:13:30,109 --> 00:13:35,448 (以仁王)おお 兼綱か。 援軍が参ったのか!? 169 00:13:35,448 --> 00:13:38,484 残念ながら 叡山も奈良も➡ 170 00:13:38,484 --> 00:13:40,620 全く動く気配はございません。 171 00:13:40,620 --> 00:13:43,656 何!? 動かぬと? 172 00:13:43,656 --> 00:13:46,793 清盛め 早くも手を打ったか。 173 00:13:46,793 --> 00:13:49,696 それだけではございません。 もはや ここも危のうございます。 174 00:13:49,696 --> 00:13:51,964 兼綱 ここも危ないとは? 175 00:13:51,964 --> 00:13:56,636 決起した我々の あまりの人数の少なさに 動揺が起こっております。 176 00:13:56,636 --> 00:13:58,571 話が違う! 177 00:13:58,571 --> 00:14:02,075 これでは 平家と一戦交えるどころではないぞ! 178 00:14:02,075 --> 00:14:06,079 頼政たちを 六波羅に引き渡した方が無難じゃ。 179 00:14:06,079 --> 00:14:10,383 (一同)そうじゃ。 そうじゃ。 そうじゃ。 そのとおりだ。 180 00:14:22,929 --> 00:14:25,598 (頼政)急げ! 追っ手は近いぞ! 181 00:14:25,598 --> 00:14:27,633 (いななき) 182 00:14:27,633 --> 00:14:29,769 うわ~! 183 00:14:29,769 --> 00:14:32,605 宮! (頼政)宮!➡ 184 00:14:32,605 --> 00:14:35,942 宮! 185 00:14:35,942 --> 00:14:42,815 父上! 三井寺を出た時の118騎が 今や 77騎に! 186 00:14:42,815 --> 00:14:45,118 去りたき者は去るがよい。 187 00:14:45,118 --> 00:14:51,124 何としても 宮を奈良へお連れし 全国の源氏の決起を待つのだ。 188 00:14:54,827 --> 00:14:57,697 奈良は大丈夫か? 189 00:14:57,697 --> 00:15:03,069 ご安心を。 南都の寺々とは 堅い約定ができております。 190 00:15:03,069 --> 00:15:06,739 彼らは 都に駆けつけることは できませなんだが➡ 191 00:15:06,739 --> 00:15:11,077 宮をお迎えする 熱き心根に燃えております。 192 00:15:11,077 --> 00:15:15,748 早く 奈良の春日山を 眺めたいものじゃ。 193 00:15:15,748 --> 00:15:20,086 はっ! 者ども! 急げ! 194 00:15:20,086 --> 00:15:22,889 宇治川を越えれば 奈良は目の前ぞ! 195 00:15:26,426 --> 00:15:28,728 ⚟(時忠)御免! 196 00:15:31,097 --> 00:15:34,767 どうじゃ 頼政めに追いついたか? 197 00:15:34,767 --> 00:15:41,641 知盛殿 重衡殿 忠度殿の率いる約500騎が 全速力で追っております。 198 00:15:41,641 --> 00:15:43,776 …で? 199 00:15:43,776 --> 00:15:46,679 宇治川辺りで追いつくと存じます。 ご安心を。 200 00:15:46,679 --> 00:15:54,954 うむ。 問題は 全国の源氏に発せられた 宮の令旨じゃ。 201 00:15:54,954 --> 00:16:01,761 翌日の朝 平家軍は 宇治川で頼政軍を捉えました。 202 00:16:05,598 --> 00:16:10,303 逃すな! 奈良に逃げ込まれては面倒ぞ! 203 00:16:12,905 --> 00:16:15,408 うわ~! 204 00:16:15,408 --> 00:16:17,910 うわっ! 205 00:16:17,910 --> 00:16:27,920 ♬~ 206 00:16:27,920 --> 00:16:32,225 父上! 我らが ここを防ぎ 戦う間に 宮を 一刻も早く! 207 00:16:32,225 --> 00:16:34,427 うん 頼むぞ! 208 00:16:39,765 --> 00:16:43,569 (斬る音) うわ~っ! 209 00:16:57,183 --> 00:17:03,055 宮 あれを ご覧じませ。 うん? 210 00:17:03,055 --> 00:17:07,727 あれが 奈良の春日山でございます。 211 00:17:07,727 --> 00:17:16,535 (以仁王)おお~… あれこそ 春日山。 212 00:17:19,739 --> 00:17:25,211 もう心残りはないぞ。 213 00:17:25,211 --> 00:17:32,418 春日の山を 眺めることができた。 214 00:17:32,418 --> 00:17:35,321 申し訳ございませぬ。 215 00:17:35,321 --> 00:17:39,091 全て無駄であったのか? 216 00:17:39,091 --> 00:17:42,595 無駄ではございませぬ! 217 00:17:42,595 --> 00:17:46,232 たとえ 御命は ここにお果てあそばそうと➡ 218 00:17:46,232 --> 00:17:51,437 令旨は生きて 諸国の源氏に 新たな花を咲かせます。 219 00:17:51,437 --> 00:17:58,611 宮のお心は 未来永ごう 生き続けるのでございましょう。 220 00:17:58,611 --> 00:18:04,383 未来… 永ごうか…。 221 00:18:04,383 --> 00:18:18,064 ♬~ 222 00:18:18,064 --> 00:18:20,199 (斬る音) 223 00:18:20,199 --> 00:18:23,736 戦乱の火は あっさりと消えました。 224 00:18:23,736 --> 00:18:31,077 しかし 以仁王の令旨は この世に残って 清盛を悩ませました。 225 00:18:31,077 --> 00:18:40,086 そして その清盛がとった次なる政策は 都を大混乱に陥れることになります。 226 00:18:40,086 --> 00:19:57,096 ♬~