1 00:00:02,202 --> 00:00:39,206 ♬~ 2 00:00:41,441 --> 00:00:44,344 寿永4年3月24日➡ 3 00:00:44,344 --> 00:00:49,850 いよいよ 源氏と平家の最後の戦いが 始まろうとしています。 4 00:00:51,818 --> 00:00:56,156 壇ノ浦に 源氏の水軍が姿を見せると同時に➡ 5 00:00:56,156 --> 00:01:02,396 一門の運命を懸けて 平家も 全ての船 500余そうを向かわせます。 6 00:01:02,396 --> 00:01:05,599 戦は今日を限りと心得よ! 7 00:01:05,599 --> 00:01:09,102 者ども 名を惜しめ! 8 00:01:09,102 --> 00:01:12,139 九郎義経を討つまでは引くな! 9 00:01:12,139 --> 00:01:14,608 (一同)お~! 10 00:01:14,608 --> 00:01:18,412 (喊声) 11 00:01:18,412 --> 00:01:24,952 頼みますぞ! 知盛殿 教経殿。 12 00:01:24,952 --> 00:01:46,974 ♬~ 13 00:01:46,974 --> 00:01:49,810 (安徳帝)んっ! (建礼門院)帝。ううん。 14 00:01:49,810 --> 00:01:56,450 帝… 今日は おとなしゅうなされませ。 嫌じゃ! 15 00:01:56,450 --> 00:02:01,755 では 私が 絵など描いて差し上げましょう。 16 00:02:01,755 --> 00:02:04,958 うん カニの絵がよい! 17 00:02:12,766 --> 00:02:18,572 (義経)よいか! 総掛かりは くれぐれも 九郎の合図を待て。 18 00:02:18,572 --> 00:02:20,774 はっ。 19 00:02:26,313 --> 00:02:29,616 さすが 戦上手の義経よ。 20 00:02:29,616 --> 00:02:32,953 潮の流れが不利と見て 攻めてこぬ。 21 00:02:32,953 --> 00:02:36,790 今は 我らに追い潮。 この機を逃しては…。 22 00:02:36,790 --> 00:02:39,826 よし おびき出してくれる。 23 00:02:39,826 --> 00:02:42,129 御座船を前に出せ! 24 00:02:42,129 --> 00:02:54,141 ♬~ 25 00:02:54,141 --> 00:02:57,177 おお! 御座船じゃ! 26 00:02:57,177 --> 00:02:59,946 あれに 帝と三種の神器が…。 27 00:02:59,946 --> 00:03:02,249 あの船に攻め掛かれ! 28 00:03:02,249 --> 00:03:05,252 しかし いまだ総掛かりの合図が…。 29 00:03:05,252 --> 00:03:09,589 この景時が許す! 九郎殿は気が付かぬのじゃ。 30 00:03:09,589 --> 00:03:11,625 はっ。 31 00:03:11,625 --> 00:03:25,072 ♬~ 32 00:03:25,072 --> 00:03:28,408 来たか 九郎! 33 00:03:28,408 --> 00:03:33,413 (弁慶)あっ 景時殿の船が 合図を待たずに攻め掛かりましたぞ! 34 00:03:35,115 --> 00:03:39,619 しまった! あの御座船は 恐らく おとり! 35 00:03:39,619 --> 00:03:43,423 帝がおわす船が 先に立つなどありえぬ! 36 00:03:45,492 --> 00:03:49,296 (喚声) 37 00:03:49,296 --> 00:03:51,231 総掛かりの合図を! 38 00:03:51,231 --> 00:03:54,134 しかし 我らの陣形は崩れております。 39 00:03:54,134 --> 00:03:56,803 今は やむなし! 40 00:03:56,803 --> 00:03:59,306 はっ。 41 00:03:59,306 --> 00:04:08,115 (ほら貝と太鼓の音) 42 00:04:08,115 --> 00:04:10,250 (矢が刺さる音) ギャ~! 43 00:04:10,250 --> 00:04:13,920 (知盛)押せ~! 今が勝機ぞ!➡ 44 00:04:13,920 --> 00:04:19,092 引くな! 押せ~! 押せ~! 45 00:04:19,092 --> 00:04:22,796 殿 このままでは…。 46 00:04:26,767 --> 00:04:30,604 こらえよ… いま少しじゃ! 47 00:04:30,604 --> 00:04:37,310 (喚声) 48 00:04:38,945 --> 00:04:44,417 一方 この戦いに 一人 取り残された者がいます。 49 00:04:44,417 --> 00:04:47,788 義経と和議を結ぼうとした時忠は➡ 50 00:04:47,788 --> 00:04:53,293 沖の離れ小島 船島へ ひそかに移されていたのです。 51 00:05:01,234 --> 00:05:03,904 宗盛殿のご命令か? 52 00:05:03,904 --> 00:05:06,940 ん~ てや~! うう~。 53 00:05:06,940 --> 00:05:09,242 うう~。 54 00:05:12,078 --> 00:05:14,915 うわ~! 55 00:05:14,915 --> 00:05:17,250 (三郎)命が惜しくば消えよ! 56 00:05:17,250 --> 00:05:19,186 おのれ 何者! 57 00:05:19,186 --> 00:05:21,988 てや~ やっ! 58 00:05:24,591 --> 00:05:26,793 引け~! 59 00:05:35,769 --> 00:05:39,773 義経様の家臣 伊勢三郎と申します。 60 00:05:42,275 --> 00:05:45,111 (五平太)義経様は お立場上➡ 61 00:05:45,111 --> 00:05:47,147 ご返書はかなわぬとのことで ございましたが➡ 62 00:05:47,147 --> 00:05:49,416 このように ご使者を。 63 00:05:49,416 --> 00:05:53,286 して… 義経殿は 何と? 64 00:05:53,286 --> 00:05:59,159 はっ。 まずは 帝と三種の神器をお預け願いたいと。 65 00:05:59,159 --> 00:06:03,730 和議のことは 追って必ず…。 66 00:06:03,730 --> 00:06:08,068 ならば 九郎殿に知らせてくれ。 67 00:06:08,068 --> 00:06:12,572 我が妻 帥の局からの知らせによれば➡ 68 00:06:12,572 --> 00:06:16,243 帝は 御座船にはおわさぬ。 69 00:06:16,243 --> 00:06:18,178 はっ? 70 00:06:18,178 --> 00:06:21,748 ひそかに 唐船に移られた。 71 00:06:21,748 --> 00:06:28,622 その船は 帆桁に黄色の旗が目印とのこと。 72 00:06:28,622 --> 00:06:33,760 黄色の…。 そのこと 一刻も早く! 73 00:06:33,760 --> 00:06:35,962 かしこまってございます。 74 00:06:44,938 --> 00:06:48,275  心の声 間に合ってくれるとよいが…。 75 00:06:48,275 --> 00:06:50,277 うっ! 76 00:06:52,145 --> 00:06:59,419 (教経)追え~! 追え追え~! 九郎をしとめるのじゃ~! 77 00:06:59,419 --> 00:07:05,225 おおっ! 源氏が逃げていく! 勝った 勝ったぞ! 78 00:07:05,225 --> 00:07:11,231 (矢が飛ぶ音) 79 00:07:15,869 --> 00:07:19,239 軍扇を投げてみよ。 はあ? 80 00:07:19,239 --> 00:07:22,142 よいから 軍扇を開いて 海へ投げるのじゃ! 81 00:07:22,142 --> 00:07:24,144 はあ。 82 00:07:39,092 --> 00:07:45,265 うん? おお! お… 扇が逆に。 83 00:07:45,265 --> 00:07:47,934 殿 これは 潮の流れが…。 84 00:07:47,934 --> 00:07:51,771 今よりは 我らが追い潮。 平家には逆潮ぞ! 85 00:07:51,771 --> 00:07:55,642 おお~。 攻めよ! 攻めるのじゃ! 86 00:07:55,642 --> 00:07:59,279 (ほら貝と太鼓の音) 87 00:07:59,279 --> 00:08:01,881 (経春)殿! 88 00:08:01,881 --> 00:08:04,718 おお 経春。 89 00:08:04,718 --> 00:08:08,221 三郎殿は 時忠様をお守りしております。 90 00:08:08,221 --> 00:08:10,724 では ご無事か。 それより 殿➡ 91 00:08:10,724 --> 00:08:14,227 帝のおわす船は 御座船ではないと。 92 00:08:14,227 --> 00:08:17,564 やはり。 して どの船か分かるのか? 93 00:08:17,564 --> 00:08:22,068 はっ 目印は 帆桁に黄色の旗と。 94 00:08:22,068 --> 00:08:26,773 よし! 我らは足早の小舟で その船を探すのじゃ! 95 00:08:28,742 --> 00:08:31,778 船が… 船が止まりましたぞ。 96 00:08:31,778 --> 00:08:39,386 ええい! いま一息 いま一押しのところで… 無念。 97 00:08:39,386 --> 00:08:41,454 いや しかし 戦は まだ…。 98 00:08:41,454 --> 00:08:44,924 いや この後 潮は源氏のもの。 99 00:08:44,924 --> 00:08:48,395 天は平家に味方せぬか。 100 00:08:48,395 --> 00:08:53,233 資盛殿 この船を頼む。 はっ どちらへ? 101 00:08:53,233 --> 00:08:55,935 今は 帝のおそばに参らねばなるまい。 102 00:09:02,542 --> 00:09:04,844 そ~れ! 103 00:09:14,154 --> 00:09:17,090 ええい 進め~! 104 00:09:17,090 --> 00:09:21,227 鵜殿の力を見せてやれ~! 105 00:09:21,227 --> 00:09:28,368 未の下刻 午後3時ごろを境に 壇ノ浦の潮の流れが一変します。 106 00:09:28,368 --> 00:09:34,741 …と同時に 源氏と平家の形勢も 逆転していったのです。 107 00:09:34,741 --> 00:09:40,613 (景時)帝は どこにおわす! 三種の神器は どこじゃ! 108 00:09:40,613 --> 00:09:46,753 この船 渡さぬ! 平 資盛 見参! 109 00:09:46,753 --> 00:09:48,788 ええ~ 斬れ~! 110 00:09:48,788 --> 00:09:53,259 (斬り合う音) 111 00:09:53,259 --> 00:09:56,763 うわっ! くう~。 112 00:09:56,763 --> 00:09:59,766 ああ~…。 113 00:10:07,407 --> 00:10:11,277 景時様! この船は おとりでございましょう。 114 00:10:11,277 --> 00:10:15,281 帝のお姿も 三種の神器も 全く見えませぬ! 115 00:10:15,281 --> 00:10:17,584 ん… 何!? 116 00:10:21,287 --> 00:10:24,991 帝のおわすは あの船ぞ! 117 00:10:34,801 --> 00:10:36,836 教経殿! 118 00:10:36,836 --> 00:10:38,972 九郎か~! 119 00:10:38,972 --> 00:10:40,907 とわ~! 120 00:10:40,907 --> 00:10:45,645 邪魔立て 無用! てえ~! 121 00:10:45,645 --> 00:10:48,148 覚悟! 122 00:10:48,148 --> 00:10:51,951 はっ。 おのれ~ 逃げるか! 123 00:10:53,653 --> 00:10:55,655 ええい! 124 00:11:00,927 --> 00:11:03,763 ひきょうなり 義経! 125 00:11:03,763 --> 00:11:06,099 (矢が刺さる音) うわ~! 126 00:11:06,099 --> 00:11:09,002 うお~。 127 00:11:09,002 --> 00:11:13,273 むう! て~い! 128 00:11:13,273 --> 00:11:19,779 九郎義経! いずれ会おうぞ~! 129 00:11:19,779 --> 00:11:31,291 ♬~ 130 00:11:31,291 --> 00:11:34,494 (教盛)教経…。 131 00:11:39,032 --> 00:11:41,534 急げ~! 132 00:11:53,446 --> 00:11:56,983 ああ… ああ~ うう~➡ 133 00:11:56,983 --> 00:12:00,753 い… いかがいたそう 教盛殿。 134 00:12:00,753 --> 00:12:05,391 もはや お覚悟を。 135 00:12:05,391 --> 00:12:11,197 か… 覚悟? 覚悟とは 何の覚悟じゃ? 136 00:12:11,197 --> 00:12:14,601 こうすることでござる! 137 00:12:14,601 --> 00:12:16,536 うわ~! 138 00:12:16,536 --> 00:12:18,538 (海に落ちる音) 139 00:12:23,276 --> 00:12:25,778 教経…➡ 140 00:12:25,778 --> 00:12:29,482 父も参ろう。 141 00:12:32,552 --> 00:12:44,631 (溺れる声) 142 00:12:44,631 --> 00:12:49,302 (宗盛)た… 助けて! 助けてくれ~! 143 00:12:49,302 --> 00:12:51,971 がっ! ええ~い。 144 00:12:51,971 --> 00:12:56,776 平家の大将を生け捕ったぞ~! 145 00:12:58,745 --> 00:13:06,252 ああ…。 (経盛)知盛殿。叔父上。 146 00:13:31,110 --> 00:13:34,947 描けぬ! 船が揺れぬようにして! 147 00:13:34,947 --> 00:13:39,452 はい。 申し聞かせましょう。 148 00:13:49,429 --> 00:13:56,302 (喚声) 149 00:13:56,302 --> 00:14:05,244 ⚟(喚声) 150 00:14:05,244 --> 00:14:07,747 知盛殿…。 151 00:14:15,388 --> 00:14:17,690 もはや これまでかと。 152 00:14:23,262 --> 00:14:26,766 御供には 一門皆…。 153 00:14:26,766 --> 00:14:29,802 私もすぐ おあとから参ります。 154 00:14:29,802 --> 00:14:36,809 相国様をはじめ 先立った者も待っていてくれましょう。 155 00:14:39,278 --> 00:14:41,581 はい! 156 00:14:44,117 --> 00:14:48,421 よう… 描けました。 157 00:14:50,890 --> 00:14:54,627 知盛殿。 はあ。 158 00:14:54,627 --> 00:14:58,498 そなたは急がずともよいのですよ。 159 00:14:58,498 --> 00:15:02,368 あとの始末もあろう。 160 00:15:02,368 --> 00:15:06,239 ゆるりと参られよ。 161 00:15:06,239 --> 00:15:08,541 母上…。 162 00:15:12,378 --> 00:15:18,184 さあ 尼のもとへ。 えっ? 163 00:15:18,184 --> 00:15:24,390 帝 本物のカニを見に参りましょう。 164 00:15:24,390 --> 00:15:27,293 うん! 行こう! 165 00:15:27,293 --> 00:15:46,112 ♬~ 166 00:15:46,112 --> 00:15:52,618  心の声 時忠殿 間に合いませぬか…!? 167 00:15:58,624 --> 00:16:03,062 検非違使の尉 九郎判官 源 義経。 168 00:16:03,062 --> 00:16:08,568 院の仰せをかしこみ 帝と三種の神器を頂きに参上。 169 00:16:10,736 --> 00:16:16,375 これは判官殿! 平 知盛じゃ。 170 00:16:16,375 --> 00:16:20,246 知盛殿 お願い申す。 171 00:16:20,246 --> 00:16:24,584 帝と建礼門院様のお命を お預けくだされ! 172 00:16:24,584 --> 00:16:27,620 いいや! お断りいたす。 173 00:16:27,620 --> 00:16:32,325 九郎の命に代えて お守り申し上げる! 何とぞ! 174 00:16:32,325 --> 00:16:37,096 帝は 既に この世にはおわさぬ! 175 00:16:37,096 --> 00:16:39,765 何? 176 00:16:39,765 --> 00:16:44,637 平 時忠の妻 帥の局と申しまする! 177 00:16:44,637 --> 00:16:51,277 帝は いまだ この船におわします! 早く お助けを! 178 00:16:51,277 --> 00:16:53,613 おう! 179 00:16:53,613 --> 00:16:55,548 ならぬ! 180 00:16:55,548 --> 00:16:59,952 源氏ばかりの世に生きよと申すのか。 181 00:16:59,952 --> 00:17:02,722 それが情けか! 182 00:17:02,722 --> 00:17:05,758 構わぬ! 押し通れ~! 183 00:17:05,758 --> 00:17:08,527 うお~! 184 00:17:08,527 --> 00:17:13,432 (二位の尼) これより新しい都へ参ります。 185 00:17:13,432 --> 00:17:17,570 (安徳帝)それは どこにあるのじゃ? 186 00:17:17,570 --> 00:17:21,440 この海の底でございます。 187 00:17:21,440 --> 00:17:24,443 そこで カニと遊べるのか? 188 00:17:24,443 --> 00:17:29,448 (泣き声) 189 00:17:32,385 --> 00:17:35,588 (知盛)待て! ここはお任せを 殿は早く! 190 00:17:35,588 --> 00:17:37,590 うん 頼む。 191 00:17:42,094 --> 00:17:48,601 尼に倣って お手を合わせられませ。 192 00:17:48,601 --> 00:17:50,603 うん。 193 00:17:56,275 --> 00:18:03,783 壇ノ浦の海は 今 幼い帝のお命を 迎え取ろうとしています。 194 00:18:10,222 --> 00:19:27,233 ♬~