1 00:00:02,202 --> 00:00:39,406 ♬~ 2 00:00:41,875 --> 00:00:47,648 藤原貴族が専横の限りを尽くしていた 12世紀の中頃➡ 3 00:00:47,648 --> 00:00:52,152 武士の子として侮られながら育った 平 清盛は➡ 4 00:00:52,152 --> 00:00:55,656 いつかは新しい武家の時代を作ろうと➡ 5 00:00:55,656 --> 00:00:58,458 心に誓います。 6 00:00:58,458 --> 00:01:03,096 保元・平治の乱を経て 次第に力を得た清盛は➡ 7 00:01:03,096 --> 00:01:10,604 娘を入内させ 皇子の外祖父ともなり 太政大臣の位を極めました。 8 00:01:10,604 --> 00:01:15,475 「平家にあらずんば 人にあらず」の 一門の栄華は➡ 9 00:01:15,475 --> 00:01:18,478 世間の悪評をも買います。 10 00:01:18,478 --> 00:01:24,618 そして 突然の大病に清盛は倒れました。 11 00:01:24,618 --> 00:01:29,122 折も折 雌伏してきた源氏の勢力が台頭し➡ 12 00:01:29,122 --> 00:01:35,429 木曽義仲に攻められて 平家一門は西国に落ちていきます。 13 00:01:35,429 --> 00:01:39,132 一方 上洛した木曽義仲は➡ 14 00:01:39,132 --> 00:01:41,969 後白河法皇から疎まれるようになり➡ 15 00:01:41,969 --> 00:01:47,975 ついに 同じ源氏の義経たちに 攻め滅ぼされてしまいます。 16 00:01:49,843 --> 00:01:55,315 都に4歳の後鳥羽帝を即位させた 後白河法皇でしたが➡ 17 00:01:55,315 --> 00:01:58,318 天皇の象徴たる三種の神器は➡ 18 00:01:58,318 --> 00:02:04,391 いまだ平家の手中にあり これを是非とも取り戻さねばなりません。 19 00:02:04,391 --> 00:02:10,764 そんな法皇に信頼された義経は 都の守護を任されながら➡ 20 00:02:10,764 --> 00:02:14,968 平家追討の機会をうかがっています。 21 00:02:17,537 --> 00:02:21,775 一方 西海で勢力を盛り返した平家は➡ 22 00:02:21,775 --> 00:02:29,583 屋島に陣取り 都の奪回を目指して 着々と準備を整えています。 23 00:02:39,960 --> 00:02:42,629 (義経)おお…。 24 00:02:42,629 --> 00:02:46,133 確かにここだ。 懐かしい…。 25 00:02:46,133 --> 00:02:49,970 はい。 しかし 中は無人。 26 00:02:49,970 --> 00:02:52,005 近くの者に問いましても➡ 27 00:02:52,005 --> 00:02:56,309 誰一人 常磐様のご消息を知る者は おりませんでした。 28 00:03:11,925 --> 00:03:15,395 母上の身に何があったというのか…。 29 00:03:15,395 --> 00:03:18,398 ⚟(物音) ん? 30 00:03:20,233 --> 00:03:22,169 何だ お前たちは! 31 00:03:22,169 --> 00:03:25,405 (麻丸)残念だったな めぼしいものは何もないぞ。 32 00:03:25,405 --> 00:03:27,340 お前たち 物取りか! 33 00:03:27,340 --> 00:03:29,943 あっ… いっけねえ 逃げろ! 34 00:03:29,943 --> 00:03:31,978 (子供たち)わ~! うわっ…。 35 00:03:31,978 --> 00:03:34,614 待て! 弁慶 見逃してやれ。 36 00:03:34,614 --> 00:03:37,651 いえ とっちめておいた方が よろしいのでは…。 37 00:03:37,651 --> 00:03:41,488 混乱の世の中だ。 飢えた子供が廃屋に忍び込むくらい➡ 38 00:03:41,488 --> 00:03:44,124 大目に見てやれ。 しかし…。 39 00:03:44,124 --> 00:03:46,159 あの子供たちに罪はない。 40 00:03:46,159 --> 00:03:51,631 都を焼け野が原にした わしたちこそ 責めを負わねばならぬ。 41 00:03:51,631 --> 00:03:53,834 ははっ…。 42 00:04:02,075 --> 00:04:05,112 (蓬子)どこをうろついているのやら…。 43 00:04:05,112 --> 00:04:08,849 あの子たち きっとまた何か 悪さをやってますよ。 44 00:04:08,849 --> 00:04:12,385 近頃は 麻丸が大将のようじゃ。 45 00:04:12,385 --> 00:04:16,256 もう 自分の子供だけでも 精いっぱいだのに…。 46 00:04:16,256 --> 00:04:18,191 また愚痴を言う。 47 00:04:18,191 --> 00:04:22,929 こんな戦乱の世に産み落とされた あの子たちは 哀れではないか。 48 00:04:22,929 --> 00:04:29,102 放っておけば 先は羅生門に巣くう浮浪か 盗賊になるより道はないのじゃ。 49 00:04:29,102 --> 00:04:35,275 だからといって 貧しい私たちが何も…。 ⚟(物音) 50 00:04:35,275 --> 00:04:38,945 んっ!? ⚟(野良犬のほえる声) 51 00:04:38,945 --> 00:04:42,949 はっ… 野良犬か。 52 00:04:54,427 --> 00:04:59,800 東嵯峨野の大覚寺の寺領の一隅を借りた 麻鳥夫婦は➡ 53 00:04:59,800 --> 00:05:06,373 3人の身寄りのない子供たちをも 我が子同然に育てておりました。 54 00:05:06,373 --> 00:05:16,917 ♬~ 55 00:05:16,917 --> 00:05:22,589 ⚟麻鳥殿! 麻鳥殿! 56 00:05:22,589 --> 00:05:26,593 あなた…。 ん…? どうした? 57 00:05:29,262 --> 00:05:31,932 おらんのか わっぱどもは。 58 00:05:31,932 --> 00:05:34,834 わっぱども… といいますと? 59 00:05:34,834 --> 00:05:39,272 知れたことよ おことがかわいがってる あのガキどもが➡ 60 00:05:39,272 --> 00:05:44,110 昨夜もこの先の公家の屋敷で 盗みを働き➡ 61 00:05:44,110 --> 00:05:47,614 黄金の観音像まで とっていきよった。 62 00:05:47,614 --> 00:05:49,549 ⚟うそつけ! 63 00:05:49,549 --> 00:05:53,119 ぐあっ…! いいかげんなことを言うな! 64 00:05:53,119 --> 00:05:55,622 何!? 65 00:05:55,622 --> 00:05:58,124 麻丸! 円! 66 00:05:58,124 --> 00:06:00,060 こいつの言うことは うそだ! 67 00:06:00,060 --> 00:06:02,729 俺たち 腹が減って食い物は探したけど➡ 68 00:06:02,729 --> 00:06:06,066 公家の屋敷に忍び込んだり 観音様を盗んだり➡ 69 00:06:06,066 --> 00:06:08,568 そんなことするもんか! 黙れ! 70 00:06:08,568 --> 00:06:12,439 盗みは全て御仏がお許しにならぬ。 71 00:06:12,439 --> 00:06:16,910 この小屋は即刻取り潰すゆえ すぐに立ち退くようにとのお達しじゃ。 72 00:06:16,910 --> 00:06:18,945 そんな…。 73 00:06:18,945 --> 00:06:22,082 汚えぞ こいつ! 74 00:06:22,082 --> 00:06:25,118 痛い痛い痛い痛い! 痛い痛い…! 75 00:06:25,118 --> 00:06:28,588 やめなさい! 何をするの お前たち! 76 00:06:28,588 --> 00:06:30,624 ええ こやつら…。 77 00:06:30,624 --> 00:06:33,393 うわっ…! 78 00:06:33,393 --> 00:06:36,596 (吉次)お待ちを。 79 00:06:38,231 --> 00:06:40,166 ああ… 吉次様。 80 00:06:40,166 --> 00:06:42,135 これはお客人 何か? 81 00:06:42,135 --> 00:06:46,773 何かではござらぬ。 ほれ…。 82 00:06:46,773 --> 00:06:49,676 このお人のお身内に限って➡ 83 00:06:49,676 --> 00:06:53,947 さような大それた盗みなど するはずがござらぬ。 84 00:06:53,947 --> 00:06:59,419 寺へは よ~くお話ししておくゆえ ここはお任せあれ。 85 00:06:59,419 --> 00:07:01,721 う~む…。 86 00:07:04,224 --> 00:07:06,726 お久しぶりでございます。 フフフ…。 87 00:07:06,726 --> 00:07:09,562 よくぞ覚えていてくれましたな。 88 00:07:09,562 --> 00:07:14,367 ただし 魔界の兆しなどと 恐ろしいことを言われたのに➡ 89 00:07:14,367 --> 00:07:19,205 5年たっても ピンピンしておりますぞ。 90 00:07:19,205 --> 00:07:21,141 さ湯でございます。 91 00:07:21,141 --> 00:07:25,845 おお~ これはありがたい。 すっかり 喉が渇いてな。 92 00:07:28,882 --> 00:07:31,785 時に おもとは昔➡ 93 00:07:31,785 --> 00:07:35,388 常磐殿に仕えていたそうじゃの。 はい。 94 00:07:35,388 --> 00:07:41,194 近々 わしは その常磐殿のお子の 九郎殿にお会いする。 95 00:07:41,194 --> 00:07:45,065 九郎様に!? (吉次)よかったら一緒に参られぬか? 96 00:07:45,065 --> 00:07:48,601 九郎様にお会いできるのでございますか!? 97 00:07:48,601 --> 00:07:51,638 お話ししたいことが山ほど…。 98 00:07:51,638 --> 00:07:54,407 蓬子! 99 00:07:54,407 --> 00:08:01,548 これはまた わしが一緒では 話しにくいことでもおありかな? 100 00:08:01,548 --> 00:08:04,884 いえ…。 いや どうも➡ 101 00:08:04,884 --> 00:08:11,057 金売り吉次も嫌われたものですなあ。 ハハハハハハ。 102 00:08:11,057 --> 00:08:16,863 戦で銭勘定する者は わし一人ではありますまいに。➡ 103 00:08:16,863 --> 00:08:20,367 ハハハハハ…。 104 00:08:24,604 --> 00:08:29,909 ⚟また どこへやらお出かけですかな? 朱鼻殿。 105 00:08:29,909 --> 00:08:34,581 これは 吉次殿。 ハハハハ。 106 00:08:34,581 --> 00:08:38,918 奉公人 皆に いとまを出したのが失敗でしてな➡ 107 00:08:38,918 --> 00:08:42,389 何をするにも 自分の足が頼りなのですよ。 108 00:08:42,389 --> 00:08:48,094 フフフフフ…。 近頃は 鎌倉へもお出かけのようで。 109 00:08:48,094 --> 00:08:51,965 神社を寄進したり 戦の費用をお助けしたりと➡ 110 00:08:51,965 --> 00:08:54,868 いろいろ お忙しいことで。 111 00:08:54,868 --> 00:08:58,805 いや なに あれは ちょいとした ご機嫌伺い。 112 00:08:58,805 --> 00:09:04,878 ご機嫌伺い? つまり源氏の実力を探っていた。 113 00:09:04,878 --> 00:09:10,049 長年 もうけさせてもらった 平家の恩顧に報いるために。 114 00:09:10,049 --> 00:09:15,722 ハハハハハ! とんでもない 自分のためですよ。 115 00:09:15,722 --> 00:09:18,058 商人は もうけが命。 116 00:09:18,058 --> 00:09:23,363 義理人情は二の次 三の次。 ハハ。 117 00:09:23,363 --> 00:09:27,233 違いますかな? さよう。 118 00:09:27,233 --> 00:09:33,907 お前様の読みを聞こう。 天下を制するのは 平家か? 119 00:09:33,907 --> 00:09:40,080 お前様の読みは? 源氏か? 120 00:09:40,080 --> 00:09:53,793 ♬~ 121 00:09:56,930 --> 00:10:02,101 (吉次)お久しいことで 初陣が目覚ましい勝ち戦➡ 122 00:10:02,101 --> 00:10:04,771 お喜び申し上げます。 123 00:10:04,771 --> 00:10:10,110 みちのくを去って3年。 その後 秀衡殿にも お変わりはないか? 124 00:10:10,110 --> 00:10:12,412 ご健勝でいらせられます。 125 00:10:12,412 --> 00:10:15,315 源氏の世ともなれば 九郎の君こそ➡ 126 00:10:15,315 --> 00:10:21,120 ご一門の上に仰がれるお人であろうと おうわさされております。 127 00:10:21,120 --> 00:10:24,023 何を言うか。 わしは兄上の一代官にすぎぬ。 128 00:10:24,023 --> 00:10:28,428 ご謙遜を。 今 平家が屋島で軍を立て直しおること➡ 129 00:10:28,428 --> 00:10:33,299 存じておろう。 源氏の世などと 見え透いた そら世辞はやめよ。 130 00:10:33,299 --> 00:10:40,640 その西国ご出陣 九郎殿としては いかがなさるご所存で? 131 00:10:40,640 --> 00:10:43,309 なぜ そのようなことを聞く? 132 00:10:43,309 --> 00:10:49,649 みちのくの吉次 なんぞ お役に立ちたいと考えまして。 133 00:10:49,649 --> 00:10:53,820 そのような奇特な心なら まず鎌倉へ伺うてくるがよい。 134 00:10:53,820 --> 00:10:58,458 あ~ いやいや…。 鎌倉殿はいけませぬ。 135 00:10:58,458 --> 00:11:04,264 どうも奥州藤原家を 白い目でご覧になりますので。 136 00:11:04,264 --> 00:11:09,135 当然のこと。 兄上お旗揚げの際 奥州の兵をもって➡ 137 00:11:09,135 --> 00:11:16,976 その背後を脅かせとの密約が 秀衡殿と平家との間に出来ていたと聞く。 138 00:11:16,976 --> 00:11:21,681 その密使の役をした者こそ その方であろう。 139 00:11:21,681 --> 00:11:25,552 平家に頼まれて 源氏の何を探りに来たのじゃ! 140 00:11:25,552 --> 00:11:28,121 と… とんでもござりません。 141 00:11:28,121 --> 00:11:32,792 どうも今日は風向きが悪いので 出直すことにいたします。 142 00:11:32,792 --> 00:11:34,727 ごめんくださいまし。 143 00:11:34,727 --> 00:11:37,964 ああ… そうそう これは 大覚寺に住む➡ 144 00:11:37,964 --> 00:11:42,835 蓬子と申す者が 九郎の君に差し上げてくだされと➡ 145 00:11:42,835 --> 00:11:46,639 わざわざ持参したものでございます。 はい。 146 00:11:46,639 --> 00:11:49,642 では 失礼を…。 147 00:11:51,978 --> 00:11:56,482 蓬子? あの蓬子か…。 148 00:12:04,557 --> 00:12:09,762 ああ 蓬餅…。 149 00:12:13,933 --> 00:12:17,804 ⚟(麻鳥)蓬子! 150 00:12:17,804 --> 00:12:21,407 蓬子! 九郎様がお見えになった! 151 00:12:21,407 --> 00:12:24,777 ええ!? (いななき) 152 00:12:24,777 --> 00:12:27,814 (蓬子)九郎様…。 153 00:12:27,814 --> 00:12:34,787 蓬餅 美味であった。 礼を言うぞ。 154 00:12:34,787 --> 00:12:39,125 ご立派におなりで…。 155 00:12:39,125 --> 00:12:42,161 お懐かしゅうございます。 156 00:12:42,161 --> 00:12:45,999 うむ。 もう何年になるか。 157 00:12:45,999 --> 00:12:50,436 そなたに会えば 母上のことも分かると思うてな。 158 00:12:50,436 --> 00:12:55,141 えっ!? では まだ常磐様とは…? 159 00:12:55,141 --> 00:13:00,747 おお。 白河を訪ねたが 母上はおられなかった。 160 00:13:00,747 --> 00:13:05,385 あなた…。 ふたつきほど前になりましょうか➡ 161 00:13:05,385 --> 00:13:10,590 常磐様は 九郎様が熱田まで 来ておられるとお聞きなされ➡ 162 00:13:10,590 --> 00:13:13,926 白河を引き払い お供一人を連れられて➡ 163 00:13:13,926 --> 00:13:16,763 そちらへと おたちになったのでございます。 164 00:13:16,763 --> 00:13:21,401 ふたつき前!? ならば確かに わしは熱田にいた。 165 00:13:21,401 --> 00:13:24,103 しかし 母上のことは何も知らぬ。 166 00:13:24,103 --> 00:13:26,606 もしかすると…。 167 00:13:26,606 --> 00:13:28,541 もしかすると? 168 00:13:28,541 --> 00:13:31,778 おたちになったあとで聞いたのですが➡ 169 00:13:31,778 --> 00:13:34,614 常磐様はお体の具合が悪く➡ 170 00:13:34,614 --> 00:13:40,787 それゆえにまた どうしても 一目お会いになりたいと 無理に…。 171 00:13:40,787 --> 00:13:46,292 殿! すると 旅の途中で伏せっておいでかも…。 172 00:13:47,960 --> 00:13:53,766 途中 頼るお知り合いといえば 不破の伝蔵さんとか聞きましたが…。 173 00:13:53,766 --> 00:13:57,070 正近 行ってくれるか。 174 00:13:59,672 --> 00:14:03,743 同じ頃 宿業の悲しみを抱えた➡ 175 00:14:03,743 --> 00:14:08,581 母と子の姿が 鎌倉にもありました。 176 00:14:08,581 --> 00:14:10,616 木曽義仲の妻 巴は➡ 177 00:14:10,616 --> 00:14:15,922 人質となって鎌倉にいる我が子 義高に会いたい一心から➡ 178 00:14:15,922 --> 00:14:20,093 あえて捕らえられ 鎌倉に護送されてきました。 179 00:14:20,093 --> 00:14:22,028 身柄を預かっているのは➡ 180 00:14:22,028 --> 00:14:25,598 巴を捕らえた 和田義盛です。 181 00:14:25,598 --> 00:14:28,935 (義盛)巴殿。 そなたが➡ 182 00:14:28,935 --> 00:14:35,808 同じ鎌倉の空の下にいることすら 義高殿は まだ知らぬのじゃ。 183 00:14:35,808 --> 00:14:38,411 哀れとは思わぬか。 184 00:14:38,411 --> 00:14:43,116 哀れと思うて どうなりましょう。 185 00:14:43,116 --> 00:14:46,953 私とて 同じ捕らわれの身にござりますれば…。 186 00:14:46,953 --> 00:14:50,289 ところがじゃ➡ 187 00:14:50,289 --> 00:14:56,162 義高殿は今 頼朝様がまな娘 大姫様の恋人でござる。 188 00:14:56,162 --> 00:14:58,998 義高が!? 189 00:14:58,998 --> 00:15:13,913 ♬~ 190 00:15:13,913 --> 00:15:18,384 (政子)あなた あのままでは姫は…。 191 00:15:18,384 --> 00:15:20,686 (頼朝)シッ…。 192 00:15:22,588 --> 00:15:28,094 何としても切り離すのじゃ。 何としても…。 193 00:15:28,094 --> 00:15:31,130 はい。 194 00:15:31,130 --> 00:15:36,769 素直に聞くとは到底思えませんけれど…。 195 00:15:36,769 --> 00:15:40,940 こちらは 父の 母の悩み。 196 00:15:40,940 --> 00:15:48,614 天下に号令せんとする頼朝の顔にも 父親の苦悩が にじみ出ています。 197 00:15:48,614 --> 00:15:54,487 (ムチでたたく音) 198 00:15:54,487 --> 00:15:59,625 (伝蔵)えっ!? 九郎様のご家来衆でございますか? 199 00:15:59,625 --> 00:16:04,063 うむ。 では 常磐様を訪ねて…? 200 00:16:04,063 --> 00:16:08,734 そのとおりだ。 で 常磐様は ここにおられるのか? 201 00:16:08,734 --> 00:16:16,242 いいえ それが… 私どもで ひとつきの余も伏せっておいででしたが➡ 202 00:16:16,242 --> 00:16:23,115 九郎様が宇治から都に入られた 勝ち戦のおうわさを耳にされますと➡ 203 00:16:23,115 --> 00:16:31,257 もう病は癒えたとおっしゃいまして 半月ほど前に京の方へお戻りに…。 204 00:16:31,257 --> 00:16:37,129 京の方へ!? なんとかしてお会いしたいものだ。 205 00:16:37,129 --> 00:16:39,131 御免! 206 00:16:39,131 --> 00:16:53,513 ♬~ 207 00:16:53,513 --> 00:16:56,115 (いななき) 208 00:16:56,115 --> 00:17:10,062 ♬~ 209 00:17:10,062 --> 00:17:15,568 殿~! 殿! 210 00:17:15,568 --> 00:17:17,904 何!? 211 00:17:17,904 --> 00:17:21,774 母上に似た人が? はっ。 212 00:17:21,774 --> 00:17:25,077 10日ほど前に 大津の辺りで…。 213 00:17:25,077 --> 00:17:29,248 物取りに襲われ 命を落とした旅人が2人おりまして➡ 214 00:17:29,248 --> 00:17:36,756 それが… お年からご様子まで 常磐様とお供の者に似通って…。 215 00:17:36,756 --> 00:17:41,093 わしが じかに聞く! 正近 案内せい! (正近)はっ! 216 00:17:41,093 --> 00:17:45,932 殿! 何とぞ お人違いでありますよう➡ 217 00:17:45,932 --> 00:17:47,867 祈り上げます。 218 00:17:47,867 --> 00:17:51,604 弁慶 留守を頼む。 ははっ。 219 00:17:51,604 --> 00:17:56,943 母 常磐。 それは 義経にとって 何ものにも代え難い➡ 220 00:17:56,943 --> 00:18:03,749 ぬくもりの象徴でした。 その母が 同じこの世には もういない➡ 221 00:18:03,749 --> 00:18:08,955 そんなことは 義経には考えられないことでした。 222 00:18:10,590 --> 00:19:27,099 ♬~