1 00:00:00,000 --> 00:00:00,000 殿! 2 00:00:06,080 --> 00:00:06,740 うまっ! 3 00:00:07,060 --> 00:00:08,150 カツ丼 4 00:00:08,150 --> 00:00:08,920 うまっ! 5 00:00:08,920 --> 00:00:09,960 グラタン 6 00:00:09,960 --> 00:00:10,790 うまっ! 7 00:00:10,790 --> 00:00:11,320 ハンバーグ 8 00:00:11,320 --> 00:00:11,880 うまっ! 9 00:00:11,880 --> 00:00:13,620 うまっ! うまっ! うまっ! 10 00:00:14,940 --> 00:00:16,920 パンケーキの 五重の塔。 11 00:00:24,260 --> 00:00:25,160 味が しない。 12 00:00:27,560 --> 00:00:28,660 味が しない。 13 00:00:30,040 --> 00:00:33,720 味が。 味が。 味が。 14 00:00:34,280 --> 00:00:36,780 味が。 味が。 15 00:00:39,160 --> 00:00:40,040 何だ? これ。 16 00:00:40,540 --> 00:00:43,720 寝言が うるさいから 口に 手拭いを 突っ込ませてもらったぞ。 17 00:00:43,720 --> 00:00:44,380 ふざけんなよ。 18 00:00:44,380 --> 00:00:45,760 死んだら どうすんだよ? 19 00:00:45,760 --> 00:00:46,900 完全に DVじゃねえかよ。 20 00:00:46,900 --> 00:00:48,740 また 訳の分からぬことを。 21 00:00:48,740 --> 00:00:51,700 そのようなことばかり 言うておるから うつけと 呼ばれるのだ。 22 00:00:51,700 --> 00:00:52,420 この うつけ。 23 00:00:52,420 --> 00:00:55,400 いいかげん その うつけっていうの やめてくれないかな? 24 00:00:55,400 --> 00:00:57,560 俺 こう見えて 結構 傷ついてるんですけど。 25 00:00:57,560 --> 00:01:00,600 そうであったか。 それは 悪かったな。 26 00:01:00,600 --> 00:01:01,480 うつけ。 27 00:01:01,480 --> 00:01:03,760 だから 28 00:01:03,760 --> 00:01:07,660 2人のときにも 信長さまって 言ってくれないもんですかね? 29 00:01:07,660 --> 00:01:11,000 それより 恒興が 台帳の確認を 急ぐよう 言うておったぞ。 30 00:01:11,000 --> 00:01:11,780 うつけ。 31 00:01:11,780 --> 00:01:13,020 かわいくねえ女。 32 00:01:13,020 --> 00:01:13,920 聞こえておるぞ。 33 00:01:13,920 --> 00:01:14,380 うつけ。 34 00:01:14,380 --> 00:01:15,700 何なんだよ? この無限ループは。 35 00:01:15,700 --> 00:01:19,760 つうかさ 城で働いてる人 全員 名前 書いてあんでしょ? 36 00:01:19,760 --> 00:01:21,400 いくら 何でも 数 多過ぎ。 37 00:01:21,400 --> 00:01:24,400 ぐずぐず 言わずに さっさと 殿としての 務めを果たせ。 38 00:01:24,400 --> 00:01:26,020 はいはーい。 39 00:01:26,020 --> 00:01:27,540 ≪殿。 大変にございます。 40 00:01:27,540 --> 00:01:29,440 ああ。 恒ちゃん。 ごめん。 台帳 まだ ちょっと。 41 00:01:29,440 --> 00:01:31,100 それどころでは ございません。 42 00:01:31,100 --> 00:01:34,860 美濃の 斎藤 道三さまから 会見の申し出が。 43 00:01:36,660 --> 00:01:38,220 殿。 お待ちください。 殿。 44 00:01:39,000 --> 00:01:39,940 あぶ… 危ない。 45 00:01:41,080 --> 00:01:41,480 殿。 46 00:01:41,480 --> 00:01:43,860 嫌だよ! そんな怖い人に 会うの! 47 00:01:43,860 --> 00:01:46,640 仕えてた 大名 殺して 美濃 分捕った 極悪人に 何で 48 00:01:46,640 --> 00:01:48,600 俺が 会わなきゃいけないんだよ? 49 00:01:48,600 --> 00:01:49,540 絶対 やだ! 50 00:01:49,540 --> 00:01:51,800 道三殿が 直々に 会いたいと 言っているのです。 51 00:01:51,800 --> 00:01:53,260 何か 狙いがあるに 違いありませぬ。 52 00:01:53,260 --> 00:01:54,580 絶対 俺のこと 殺す気だよ。 53 00:01:54,580 --> 00:01:56,680 しかし 明日の会見を 断れば 54 00:01:56,680 --> 00:01:58,590 道三殿の逆鱗に触れ 殿は 55 00:01:58,590 --> 00:01:59,400 切り殺されます。 56 00:01:59,400 --> 00:02:00,460 どっか 遠くに 逃げちゃえば…。 57 00:02:00,460 --> 00:02:01,160 無駄です! どっか 遠くに 逃げちゃえば…。 58 00:02:01,160 --> 00:02:01,180 無駄です! 59 00:02:01,760 --> 00:02:04,560 道三殿は 地の果てまで 殿を 追い掛けてきます。 そして 殿は 60 00:02:05,320 --> 00:02:06,220 切り殺されます。 61 00:02:06,220 --> 00:02:08,940 切り殺されます 切り殺されますって 連呼しないでよ。 62 00:02:08,940 --> 00:02:10,340 ご覚悟を お決めください。 63 00:02:10,340 --> 00:02:12,920 殿。 殿。 殿。 64 00:02:12,920 --> 00:02:13,040 分かった! 殿。 殿。 殿。 65 00:02:13,040 --> 00:02:14,910 分かった! 66 00:02:14,910 --> 00:02:17,140 分かりましたよ。 67 00:02:19,660 --> 00:02:20,760 空飛ぶ おにぎりだ! 68 00:02:22,360 --> 00:02:24,180 そこは 普通 振り向くとこだろ? 69 00:02:24,180 --> 00:02:25,960 空飛ぶ おにぎりなど あるわけないでしょう! 70 00:02:25,960 --> 00:02:26,580 そうですぞ。 71 00:02:26,580 --> 00:02:28,260 振り向く者など アホしか おりませぬ。 72 00:02:32,660 --> 00:02:34,860 嫌だ! 73 00:02:34,860 --> 00:02:37,060 ≪まっこと 情けない男じゃのう。 74 00:02:37,060 --> 00:02:40,260 男なら さっさと 会いに行って 潔く 切られてこい。 75 00:02:40,260 --> 00:02:42,280 何で 切られる前提なんだよ? 76 00:02:43,060 --> 00:02:43,760 そうだ。 77 00:02:44,340 --> 00:02:45,320 一緒に 行こうよ。 78 00:02:46,340 --> 00:02:49,780 どんなに 怖い人だって 娘が 一緒なら 少しは 機嫌 よくなるでしょ。 79 00:02:49,780 --> 00:02:50,860 アホを 申すな! 80 00:02:54,040 --> 00:02:56,780 誰が 会うか。 あんな男。 81 00:03:05,760 --> 00:03:06,820 ねえ? 82 00:03:07,300 --> 00:03:09,830 着ていく 着物って そんなに 重要? 83 00:03:09,830 --> 00:03:13,100 過去に 着物の色が 気に入らないと 難癖をつけられ 84 00:03:13,100 --> 00:03:15,840 戦を 仕掛けられた国が あったとか なかったとか。 85 00:03:15,840 --> 00:03:17,660 何だよ? その暴力的な ファッション チェックは。 86 00:03:17,660 --> 00:03:18,180 ふぁっしょ? 87 00:03:18,180 --> 00:03:19,560 相手は 斎藤 道三。 88 00:03:19,560 --> 00:03:21,340 一分の隙も 与えてはなりませぬ。 89 00:03:21,340 --> 00:03:22,920 最悪だ。 90 00:03:24,060 --> 00:03:24,540 どう? 91 00:03:25,060 --> 00:03:25,860 派手過ぎます。 92 00:03:25,860 --> 00:03:28,540 まぶしいと 言われ 戦になるでしょう。 93 00:03:28,540 --> 00:03:28,680 これは? まぶしいと 言われ 戦になるでしょう。 94 00:03:28,680 --> 00:03:29,260 これは? 95 00:03:29,260 --> 00:03:30,160 地味過ぎます。 96 00:03:30,160 --> 00:03:33,740 しんきくさいと 言われ 戦になるでしょう。 97 00:03:33,740 --> 00:03:34,440 これは? 98 00:03:34,440 --> 00:03:35,060 平凡過ぎます。 99 00:03:35,060 --> 00:03:37,860 特徴が なさ過ぎて。 100 00:03:38,660 --> 00:03:40,180 確実に 戦になります。 101 00:03:40,180 --> 00:03:41,340 ふざけんなよ。 102 00:03:41,340 --> 00:03:42,940 結局 どれ 着ても 戦じゃん。 103 00:03:43,280 --> 00:03:45,300 どうすりゃいいんだよ? 104 00:03:45,300 --> 00:03:48,400 まずいですぞ。 間もなく 夜が明けてしまいます。 105 00:03:48,400 --> 00:03:50,000 もう いいよ。 106 00:03:50,440 --> 00:03:52,980 どうせ 何 着ても 戦だろ。 107 00:03:54,020 --> 00:03:55,820 だったら 服は 俺が決めるよ! 108 00:04:00,040 --> 00:04:02,180 美濃のまむしが 動きだしたようにござります。 109 00:04:05,560 --> 00:04:09,360 そっか。 美濃の 斎藤 道三が その気になれば 110 00:04:09,360 --> 00:04:12,940 尾張の 織田など 瞬く間に 攻め滅ぼすであろう。 111 00:04:12,940 --> 00:04:16,420 この今川 義元の 駿河の鼻先まで 112 00:04:16,420 --> 00:04:18,540 道三の勢力が 広がるとなれば。 113 00:04:18,540 --> 00:04:19,760 厄介にござります。 114 00:04:19,760 --> 00:04:20,800 いかがいたしましょう? 115 00:04:21,240 --> 00:04:23,660 お前らは 美濃を探れ。 116 00:04:24,200 --> 00:04:24,740 はっ。 117 00:04:27,440 --> 00:04:28,320 遅い! 118 00:04:29,920 --> 00:04:32,600 この 119 00:04:34,440 --> 00:04:35,980 斎藤 道三を なめておるのか? 120 00:04:37,900 --> 00:04:38,840 ≪申し上げます。 121 00:04:38,840 --> 00:04:41,100 信長さま ご一行が到着されました。 122 00:05:01,020 --> 00:05:02,000 何じゃ? あれは。 123 00:05:02,520 --> 00:05:05,020 お主 その姿は 何だ? 124 00:05:05,700 --> 00:05:07,160 一応 俺の正装というか。 125 00:05:07,160 --> 00:05:08,120 この無礼者が! 126 00:05:08,120 --> 00:05:10,330 待て! 刀を 収めぃ。 127 00:05:10,330 --> 00:05:11,160 しかし…。 128 00:05:11,160 --> 00:05:12,220 収めぃ! 129 00:05:18,700 --> 00:05:19,580 皆の者。 130 00:05:20,940 --> 00:05:23,840 二人きりに してはもらえまいか? 131 00:05:36,380 --> 00:05:37,580 あのう。 132 00:05:40,100 --> 00:05:41,880 やっぱ 何か 怒ってます? 133 00:05:43,360 --> 00:05:44,620 すいませーん。 134 00:05:46,900 --> 00:05:48,360 帰りまーす。 135 00:06:13,900 --> 00:06:14,640 こんにちは。 136 00:06:15,500 --> 00:06:16,260 こんちは。 137 00:06:56,060 --> 00:06:56,940 いやー。 138 00:06:57,380 --> 00:07:00,880 俺以外に タイムスリップしてる人が いるとは 思いませんでしたよ。 139 00:07:01,280 --> 00:07:02,520 俺もだよ。 140 00:07:03,200 --> 00:07:04,040 しかも 141 00:07:05,280 --> 00:07:07,800 ポテトチップスまで 食べられるなんて。 142 00:07:09,340 --> 00:07:12,100 2014年から 来たんですか? 143 00:07:12,100 --> 00:07:12,980 そうですよ。 144 00:07:12,980 --> 00:07:14,020 へえー。 145 00:07:14,020 --> 00:07:15,680 もう 人類は 146 00:07:17,080 --> 00:07:19,180 月に住んでますか? 147 00:07:19,180 --> 00:07:20,690 普通に 地球暮らしです。 148 00:07:20,690 --> 00:07:21,440 普通に。 149 00:07:22,260 --> 00:07:25,360 2014年の 普通ってのが よく 分かんないから あれだけど。 150 00:07:27,420 --> 00:07:28,400 あの。 車は。 151 00:07:29,000 --> 00:07:32,460 もう 空 飛ぶような車 もう 出てますか? 152 00:07:32,460 --> 00:07:33,860 逆に エコ まっしぐらです。 153 00:07:34,300 --> 00:07:35,050 エコ? 154 00:07:35,050 --> 00:07:35,580 エコ。 155 00:07:36,480 --> 00:07:36,940 エコ? 156 00:07:37,740 --> 00:07:40,310 っていうか おっさんは いつから 来たんですか? 157 00:07:40,310 --> 00:07:41,600 19… 158 00:07:42,560 --> 00:07:43,730 …7… 159 00:07:43,730 --> 00:07:45,820 …2年からですね。 160 00:07:46,400 --> 00:07:49,920 もう かれこれ こっちへ来て もう 40年以上ですね。 161 00:07:50,340 --> 00:07:52,140 40年 ずっと 帰れないままですか!? 162 00:07:52,140 --> 00:07:52,980 そうっすよ。 163 00:07:53,800 --> 00:07:55,250 40年。 164 00:07:55,250 --> 00:07:57,620 まあ この乱世を 生きぬくためには 165 00:07:57,960 --> 00:08:00,480 もう ずいぶん 汚えことも してきたし。 166 00:08:00,820 --> 00:08:08,220 中にも 外にも 俺を恨んでるやつは。 いっぱい いるんじゃねえかな。 167 00:08:10,840 --> 00:08:13,800 俺は この戦国の世で 168 00:08:15,100 --> 00:08:17,100 生涯を 閉じるのかなって。 169 00:08:17,300 --> 00:08:19,980 いやいや。 そんなわけ ないっすよ。 170 00:08:20,940 --> 00:08:24,400 タイムスリップした 人間が 帰れないまま 死ぬなんて 171 00:08:25,280 --> 00:08:27,180 そんなの 絶対 あり得ません。 172 00:08:27,600 --> 00:08:29,660 最後は 必ず 帰れますって。 173 00:08:29,660 --> 00:08:30,520 そうかなぁ? 174 00:08:30,520 --> 00:08:31,500 そうっすよ。 175 00:08:32,340 --> 00:08:34,750 冗談じゃないっすよ。 176 00:08:34,750 --> 00:08:37,660 このまま 信長と 入れ替わったまま 死ぬなんて。 177 00:08:38,220 --> 00:08:39,310 今 何つった? 178 00:08:39,310 --> 00:08:43,010 何か 顔が そっくりな人に会って。 179 00:08:43,010 --> 00:08:44,180 その人に 180 00:08:45,100 --> 00:08:47,380 「わしの代わりに 信長になれ」 181 00:08:47,380 --> 00:08:48,280 って 言われて。 182 00:08:48,580 --> 00:08:49,560 ああ。 そうか。 183 00:08:52,580 --> 00:08:54,000 ああ。 そうか。 184 00:08:54,740 --> 00:08:55,940 今日 わしはのう 185 00:08:56,960 --> 00:09:02,920 織田 信長という男が どういう男か 見極めてやろうと 思うてのう。 186 00:09:04,140 --> 00:09:04,980 ごめんなさい。 187 00:09:06,380 --> 00:09:07,660 今 ちょっと 完全に 道三だわ。 188 00:09:08,220 --> 00:09:08,900 ごめんなさい。 189 00:09:10,520 --> 00:09:12,360 まあ 見極めてやろうと 思って。 190 00:09:13,620 --> 00:09:15,500 この寺に 呼び出したんですけど。 191 00:09:15,900 --> 00:09:18,360 つうか 信長って 何した人ですか? 192 00:09:19,140 --> 00:09:20,820 確か 天下 取ったんですよね? 193 00:09:20,820 --> 00:09:22,600 俺も 歴史音痴だけど。 194 00:09:22,600 --> 00:09:24,880 でも 本能寺の変ぐらい 知ってんだろ? 195 00:09:24,880 --> 00:09:25,920 聞いたこと あります。 196 00:09:26,540 --> 00:09:27,210 何ですか? 197 00:09:27,210 --> 00:09:28,040 聞くなよ。 198 00:09:30,020 --> 00:09:33,080 やっぱり 教科書 あったら 便利だったかなぁ。 199 00:09:33,080 --> 00:09:33,680 教科書? 200 00:09:33,680 --> 00:09:34,940 日本史の 教科書です。 201 00:09:34,940 --> 00:09:35,000 はあ? 日本史の 教科書です。 202 00:09:35,000 --> 00:09:35,520 はあ? 203 00:09:35,520 --> 00:09:37,600 あのバッグん中 入れてたはずなんですけど。 204 00:09:37,600 --> 00:09:40,250 どっかで なくしちゃったんですよね。 205 00:09:40,250 --> 00:09:41,440 バカか! お前は。 206 00:09:42,380 --> 00:09:43,540 バカじゃねえの? お前は。 207 00:09:43,980 --> 00:09:46,720 何やってんだよ? なくした? バカ! 208 00:09:47,340 --> 00:09:49,520 お前 その教科書 読めばよ 209 00:09:49,520 --> 00:09:53,800 もう 俺たち 2人が これから先 どうなんのか お前 もう 分かんじゃねえかよ。 210 00:09:53,800 --> 00:09:57,940 ああ。 そうなんですけど。 いくら 捜しても 見つからないんですよね。 211 00:09:57,940 --> 00:09:59,720 何だ? お前は。 バカ! 212 00:09:59,720 --> 00:10:00,880 バカ バカ バカ バカって。 213 00:10:00,880 --> 00:10:02,520 もう そんな 大して 変わんないでしょ? バカ。 214 00:10:02,520 --> 00:10:03,200 いいじゃん。 215 00:10:03,200 --> 00:10:07,340 つうか 帰蝶ちゃんの 口の悪さって 親父さん譲りなんですね? 216 00:10:07,340 --> 00:10:08,040 はあ? 217 00:10:08,360 --> 00:10:09,680 そうだ。 今度 会ったとき。 218 00:10:09,680 --> 00:10:12,060 親父さんから びしっと 注意してやってくださいよ。 219 00:10:13,860 --> 00:10:14,800 それは 無理だな。 220 00:10:17,300 --> 00:10:21,360 だって 俺 あいつとは もう 会わねえもん。 221 00:10:22,020 --> 00:10:22,640 何で? 222 00:10:24,320 --> 00:10:25,160 「何で?」って。 223 00:10:28,100 --> 00:10:31,940 あいつは 織田家の人間に なっちまったからよ。 224 00:10:36,300 --> 00:10:37,500 今日は どうも ありがとうございました。 225 00:10:38,360 --> 00:10:39,680 仲良く やっていきましょうね。 226 00:10:40,000 --> 00:10:42,540 似た者同士 仲良うせねばのう。 227 00:10:43,080 --> 00:10:45,580 いったい どうなっておる? 228 00:10:46,940 --> 00:10:47,880 さあ。 229 00:10:52,620 --> 00:10:54,480 では さらばじゃ。 230 00:10:55,140 --> 00:10:55,640 ≪じゃっ。 231 00:10:59,340 --> 00:11:02,320 父上。 あの男の 何を 気に入ったのです? 232 00:11:02,840 --> 00:11:03,900 あんな奇妙な いでたちの…。 233 00:11:03,900 --> 00:11:04,820 黙れ! 234 00:11:05,840 --> 00:11:07,060 口を出すな! 235 00:11:15,180 --> 00:11:16,820 偽者か。 236 00:11:20,860 --> 00:11:22,680 じゃあ もう 用は ねえな。 237 00:11:26,920 --> 00:11:28,140 忍びを 呼べ。 238 00:11:28,680 --> 00:11:29,590 バカな。 239 00:11:29,590 --> 00:11:32,140 道三が 信長のことを 気に入ったようにございます。 240 00:11:32,140 --> 00:11:35,180 美濃が 尾張の後ろ盾と なるというのか!? 241 00:11:37,180 --> 00:11:40,240 しかし あの道三じゃ。 242 00:11:41,120 --> 00:11:43,500 何か 裏が あるやもしれん。 243 00:11:46,720 --> 00:11:49,160 伝次郎に まむしの腹ん中 探らせろ。 244 00:11:50,760 --> 00:11:52,100 ≪いやー。 さすがです。 245 00:11:52,460 --> 00:11:55,020 みんなも 色々 言い過ぎなんだよ。 246 00:11:55,800 --> 00:11:57,240 ああ。 帰蝶ちゃん。 ただいま。 247 00:11:57,240 --> 00:11:59,800 つうか 言うほど 怖くなかったよ。 親父さん。 248 00:11:59,800 --> 00:12:00,760 どういうことじゃ? 249 00:12:00,760 --> 00:12:03,400 殿は あの美濃のまむしを 手なずけたのです。 250 00:12:03,400 --> 00:12:05,540 誠に 立派でしたぞ。 殿。 251 00:12:05,540 --> 00:12:07,240 大げさだって。 丹羽っち。 252 00:12:08,520 --> 00:12:11,360 てか さっきから 森りん 泣き過ぎだから。 253 00:12:11,360 --> 00:12:11,560 よかった。 てか さっきから 森りん 泣き過ぎだから。 254 00:12:11,560 --> 00:12:12,020 よかった。 255 00:12:12,020 --> 00:12:12,340 帰蝶ちゃん。 ビビらせ過ぎ。 よかった。 256 00:12:12,340 --> 00:12:15,170 帰蝶ちゃん。 ビビらせ過ぎ。 257 00:12:15,170 --> 00:12:16,600 まむしのおっさん いい人じゃん。 258 00:12:16,600 --> 00:12:17,940 いい人なわけが あるか! 259 00:12:18,680 --> 00:12:20,900 だいたい あの斎藤 道三が 260 00:12:21,320 --> 00:12:24,000 本気で 尾張と 仲良くやっていくつもりなど あるはずがない。 261 00:12:25,900 --> 00:12:28,800 気を抜くと 大事を 招くことになるぞ。 262 00:12:29,600 --> 00:12:31,200 お父さんと 何か あったの? 263 00:12:35,680 --> 00:12:36,560 もう よい。 264 00:12:43,140 --> 00:12:44,040 帰蝶さま。 265 00:13:04,820 --> 00:13:07,140 殿。 台帳の確認は 終わりましたか? 266 00:13:08,540 --> 00:13:11,160 あれね。 恒ちゃんが うるさいから やりましたよ。 267 00:13:11,160 --> 00:13:12,300 ちょっと 待ってね。 268 00:13:14,180 --> 00:13:14,760 ない。 269 00:13:15,660 --> 00:13:16,120 ない。 270 00:13:16,120 --> 00:13:18,370 また そのような ざれ言を。 271 00:13:18,370 --> 00:13:19,840 終わっていないのなら 正直に。 272 00:13:19,840 --> 00:13:20,160 ホントだって。 終わっていないのなら 正直に。 273 00:13:20,160 --> 00:13:21,100 ホントだって。 274 00:13:21,100 --> 00:13:23,180 どっか いっちゃったんだって。 275 00:13:23,180 --> 00:13:24,960 どこかとは いったい どこでございますか? 276 00:13:24,960 --> 00:13:25,280 ≪殿! どこかとは いったい どこでございますか? 277 00:13:25,280 --> 00:13:26,320 ≪殿! 278 00:13:27,160 --> 00:13:28,090 殿! 279 00:13:28,090 --> 00:13:29,400 そこにあった 台帳 知らない? 280 00:13:29,400 --> 00:13:31,500 台帳など どうでもよい! 281 00:13:31,500 --> 00:13:34,460 美濃が 数万の軍勢を 引き連れ わが領地に。 282 00:13:35,160 --> 00:13:39,360 総大将の 斎藤 義龍が 殿と 帰蝶さまに お話があると。 283 00:13:44,460 --> 00:13:48,860 本日 お主らに 父 道三の意を 伝えに来たのだ。 284 00:13:50,620 --> 00:13:51,320 帰蝶。 285 00:13:52,440 --> 00:13:54,420 すぐに 城を出る 準備をいたせ。 286 00:13:55,480 --> 00:13:56,080 何? 287 00:13:57,420 --> 00:13:59,560 甲斐の 武田の元へ 向かうのじゃ。 288 00:14:02,600 --> 00:14:04,960 父上は お主と会って 気付いたそうだ。 289 00:14:05,400 --> 00:14:10,960 同盟を 結んだところで 信長には 何の利用価値も ないとな。 290 00:14:13,540 --> 00:14:17,060 武田家の兵力には 他の どの国も 及ばぬ。 291 00:14:18,520 --> 00:14:20,820 その武田と 同盟を結ぶために。 292 00:14:21,680 --> 00:14:25,600 帰蝶。 お前を 武田の めかけに 差し出すのじゃ。 293 00:14:26,960 --> 00:14:29,140 父上は 笑っておったぞ。 294 00:14:30,900 --> 00:14:33,520 甲斐の武田は 大層な 女好き。 295 00:14:34,080 --> 00:14:36,920 すぐ 帰蝶のことも 気に入るに 違いないと。 296 00:14:43,820 --> 00:14:47,420 あいつは 男も 女も たしなむらしいぞ。 297 00:14:48,800 --> 00:14:50,080 かわいがってもらえ。 298 00:14:56,780 --> 00:14:59,280 お前の性分は じゅうぶん 分かっておる。 299 00:15:03,500 --> 00:15:07,160 そのために こうして わざわざ 尾張くんだりまで 来たのだ。 300 00:15:08,980 --> 00:15:10,760 従わぬと 言うのなら 301 00:15:12,700 --> 00:15:15,220 織田を 攻めることになるのだぞ。 302 00:15:18,620 --> 00:15:19,400 帰蝶。 303 00:15:21,220 --> 00:15:23,240 わしとて 誠は つらいのじゃ。 304 00:15:23,240 --> 00:15:24,640 ふざけたことを 抜かすな! 305 00:15:25,320 --> 00:15:27,320 わらわは 戦のための 道具ではない! 306 00:15:29,040 --> 00:15:31,420 では しかたがないのう。 307 00:15:35,100 --> 00:15:36,420 織田の衆は 308 00:15:38,220 --> 00:15:42,080 攻め滅ぼされる 覚悟は おありか? 309 00:15:54,420 --> 00:15:56,040 わしは それでも よいが。 310 00:15:57,140 --> 00:15:58,100 いかがする? 311 00:16:05,520 --> 00:16:09,620 明朝までに 答えがなければ 美濃は 攻撃を開始する。 312 00:16:11,020 --> 00:16:11,660 よいな? 313 00:16:17,600 --> 00:16:19,060 ふざけんなよ! 314 00:16:19,400 --> 00:16:22,090 言うこと 聞かなきゃ 攻め込むとか めちゃくちゃだろ! 315 00:16:22,090 --> 00:16:25,080 つうか あいつ 妹に よく あんな ひどいこと 言えるよな。 316 00:16:25,080 --> 00:16:27,480 義龍は 道三の 側室の連れ子。 317 00:16:28,040 --> 00:16:30,040 帰蝶さまの 実の兄ではございませぬ。 318 00:16:30,040 --> 00:16:32,320 でも おっさんは 実の父親でしょ? 319 00:16:32,320 --> 00:16:35,200 自分の娘に めかけになれとか 普通 言わねえだろ? 320 00:16:35,520 --> 00:16:38,280 こうなったら 挙兵するしか ありませぬ。 321 00:16:38,920 --> 00:16:41,360 ここまで されて 黙っているわけにはまいりませぬ。 322 00:16:41,360 --> 00:16:44,200 今こそ 織田家の力を 見せつけてやりましょうぞ。 323 00:16:44,200 --> 00:16:46,420 われわれと 美濃では 戦力に 差が あり過ぎる。 324 00:16:46,800 --> 00:16:48,700 戦になれば 確実に 負けますぞ。 325 00:16:48,700 --> 00:16:49,660 黙らっしゃい! 326 00:16:50,280 --> 00:16:52,440 これは 織田家の 誇りを懸けた 戦。 327 00:16:52,840 --> 00:16:55,720 斎藤 道三の 思いどおりになど させて たまるか! 328 00:16:55,720 --> 00:16:57,520 それでは 相手の思うつぼじゃ! 329 00:16:59,760 --> 00:17:00,820 戦になれば 330 00:17:02,360 --> 00:17:04,200 織田家は 瞬く間に 滅びる。 331 00:17:05,820 --> 00:17:08,580 何としても 戦だけは 避けねばならぬ。 332 00:17:12,640 --> 00:17:16,780 ここは 帰蝶さまに 武田に 行ってもらうしか 手だては ないかと。 333 00:17:21,540 --> 00:17:22,320 無理だよ。 334 00:17:23,120 --> 00:17:23,710 無理? 335 00:17:23,710 --> 00:17:26,160 だって あいつ さっき すげえ 嫌がってたじゃん。 336 00:17:27,400 --> 00:17:30,900 嫌がってるやつ 無理やり 行かせるなんて そんなこと できないって。 337 00:17:30,900 --> 00:17:32,900 悔しいのは われわれとて 同じです! 338 00:17:33,740 --> 00:17:37,180 しかし 帰蝶さまが 武田に 行く以外 339 00:17:37,180 --> 00:17:39,100 この場を収める 手だては ありませぬ! 340 00:17:40,540 --> 00:17:44,860 戦になれば 織田家の 何千の兵が 血を流すことになります。 341 00:17:45,960 --> 00:17:46,740 いえ。 342 00:17:48,240 --> 00:17:49,600 それだけでは ありませぬ。 343 00:17:52,980 --> 00:17:57,040 ここにいる 家臣 一人一人の 愛する妻と 子供。 344 00:17:59,300 --> 00:18:03,400 その者たち 全てが 殺されてしまいます。 345 00:18:10,440 --> 00:18:13,420 殿。 ご理解ください。 346 00:18:26,660 --> 00:18:28,080 あのさ。 347 00:18:35,240 --> 00:18:36,020 やっぱ 俺。 348 00:18:36,020 --> 00:18:36,500 殿。 349 00:18:36,500 --> 00:18:37,140 だって。 350 00:18:37,140 --> 00:18:38,300 ≪分かっておる。 351 00:18:42,620 --> 00:18:45,160 武田の めかけになると 言うておるのだ。 352 00:18:47,240 --> 00:18:51,180 父に見限られた 織田家にいても 先など ない。 353 00:18:54,700 --> 00:18:56,280 こんな 弱小大名 354 00:18:57,380 --> 00:19:00,400 そのうち 道三に つぶされるのが 関の山じゃ。 355 00:19:04,980 --> 00:19:05,720 わらわは 356 00:19:08,060 --> 00:19:10,420 お主たちと 死ぬなど まっぴら ごめんだ。 357 00:19:27,980 --> 00:19:32,220 そうか。 では 7日後に 甲斐へ たたせろ。 358 00:19:53,520 --> 00:19:55,380 少しばかり おいとまを 頂けないでしょうか? 359 00:19:57,240 --> 00:19:58,780 伊勢の方まで お参りに。 360 00:19:59,200 --> 00:20:02,220 伊勢って 敵国でしょ? 何で そんな 危ないとこ? 361 00:20:03,680 --> 00:20:05,740 お守りを 帰蝶さまにと 思いまして。 362 00:20:07,840 --> 00:20:10,480 帰蝶さまの 出立までには 必ず 戻ります故。 363 00:20:14,180 --> 00:20:15,280 そのくらいしか 364 00:20:15,960 --> 00:20:18,680 帰蝶さまのために 私が できることは ありませぬ。 365 00:20:23,340 --> 00:20:24,560 おはようございます。 おはようございます。 366 00:20:24,920 --> 00:20:25,780 何者じゃ? 367 00:20:25,780 --> 00:20:26,560 わしは…。 368 00:20:29,300 --> 00:20:30,660 前田 犬千代にございます。 369 00:20:30,660 --> 00:20:32,660 信長さまのために 働かせてください。 370 00:20:35,460 --> 00:20:36,920 ≪お主 尾張の者だな? 371 00:20:36,920 --> 00:20:37,740 ≪逃すな。 372 00:21:17,020 --> 00:21:18,360 ≪待て。 373 00:21:18,360 --> 00:21:20,200 ≪逃すな。 ひっ捕らえろ。 374 00:21:23,280 --> 00:21:24,220 ≪待て。 375 00:21:26,900 --> 00:21:27,820 大事はないか? 376 00:21:29,120 --> 00:21:30,240 何事でございますか? 377 00:21:30,240 --> 00:21:30,960 盗人だ。 378 00:21:31,360 --> 00:21:32,660 城で 盗みを働きおった。 379 00:21:33,560 --> 00:21:34,180 城で? 380 00:21:34,180 --> 00:21:36,720 家臣団を記した 台帳に 手を付けたんじゃ。 381 00:21:50,300 --> 00:21:53,590 それ 帰蝶ちゃんの? 382 00:21:53,590 --> 00:21:55,060 さようでございます。 383 00:21:55,920 --> 00:21:56,560 そっか。 384 00:22:00,580 --> 00:22:03,200 帰蝶ちゃん どんな感じ? 385 00:22:04,960 --> 00:22:08,020 ホントは 強がってんじゃ ないのかなって 思って。 386 00:22:09,380 --> 00:22:11,520 諦めておられるのだと 思います。 387 00:22:14,000 --> 00:22:18,920 お父上に 抵抗しても 最後は 従うことになると 388 00:22:20,680 --> 00:22:22,420 初めから 諦めているのです。 389 00:22:22,760 --> 00:22:26,460 あの おっさんって 昔から そんな感じなの? 390 00:22:27,020 --> 00:22:27,620 いいえ。 391 00:22:28,880 --> 00:22:30,120 幼きころは 392 00:22:30,600 --> 00:22:33,500 とても 仲むつまじい 親子で あったと 聞いております。 393 00:22:35,620 --> 00:22:36,340 ととさま! 394 00:22:36,340 --> 00:22:36,480 帰蝶さまが 何をなされても ととさま! 395 00:22:36,480 --> 00:22:38,240 帰蝶さまが 何をなされても 396 00:22:38,980 --> 00:22:43,280 「ようやった」と 頭を なでて 褒めそやしてくれたと。 397 00:22:44,460 --> 00:22:45,580 《よいか? 帰蝶》 398 00:22:46,580 --> 00:22:52,700 《そなたは 今日より 長屋家へ 行くのじゃ》 399 00:22:53,320 --> 00:22:54,380 《なぜですか?》 400 00:22:54,800 --> 00:22:55,800 《行くのじゃ》 401 00:22:56,620 --> 00:23:00,140 《嫌です。 帰蝶は ととさまと 一緒に いたいです》 402 00:23:00,140 --> 00:23:01,480 《心配せんでもいい。 403 00:23:02,400 --> 00:23:04,620 父は 必ず 迎えに行く》 404 00:23:05,340 --> 00:23:09,200 《それまで よい子で 待つのじゃぞ》 405 00:23:10,360 --> 00:23:14,400 《その代わり これを 帰蝶に やる》 406 00:23:15,800 --> 00:23:18,600 《これはな 父の宝じゃ》 407 00:23:20,100 --> 00:23:24,000 そう言って 道三さまは 幼い 帰蝶さまを 408 00:23:24,740 --> 00:23:24,820 敬礼。 409 00:23:24,820 --> 00:23:25,500 敵対する 長屋家に 人質に 出したそうにございます。 敬礼。 410 00:23:25,500 --> 00:23:28,180 敵対する 長屋家に 人質に 出したそうにございます。 411 00:23:29,620 --> 00:23:31,680 《よう できた。 よう できた》 412 00:23:32,060 --> 00:23:33,420 幼子にとって 413 00:23:34,300 --> 00:23:36,040 知らぬ者に 囲まれ 414 00:23:36,880 --> 00:23:38,680 独りぼっちで 過ごすことが 415 00:23:39,760 --> 00:23:41,760 どれほど お寂しかったことか。 416 00:23:45,060 --> 00:23:49,460 それでも いつか お父上が 迎えに来てくれる。 417 00:23:50,920 --> 00:23:52,500 きっと 美濃に戻れる。 418 00:23:53,900 --> 00:23:56,320 そう 信じておったそうにございます。 419 00:24:00,240 --> 00:24:01,220 しかし…。 420 00:24:01,600 --> 00:24:03,420 ≪《大変じゃ。 戦じゃ》 421 00:24:03,420 --> 00:24:03,660 ≪《戦の準備じゃ》 ≪《大変じゃ。 戦じゃ》 422 00:24:03,660 --> 00:24:04,200 ≪《戦の準備じゃ》 423 00:24:04,200 --> 00:24:04,880 道三さまは 帰蝶さまを 人質に 差し出しておきながら ≪《戦の準備じゃ》 424 00:24:04,880 --> 00:24:08,160 道三さまは 帰蝶さまを 人質に 差し出しておきながら 425 00:24:08,580 --> 00:24:10,580 長屋家を 攻め込んだのです。 426 00:24:15,700 --> 00:24:18,540 ≪《帰蝶! どこじゃ?》 427 00:24:21,180 --> 00:24:23,680 《恨むなら 道三を恨め》 428 00:24:23,680 --> 00:24:26,290 《嘘じゃ! 父上が そのようなこと するわけない!》 429 00:24:26,290 --> 00:24:27,660 《死ね!》 430 00:24:29,760 --> 00:24:31,760 《大将の首 取ったぞ》 431 00:24:33,960 --> 00:24:34,980 《父上。 432 00:24:36,020 --> 00:24:40,180 わらわがいると 分かっていながら 何故 戦を?》 433 00:24:42,600 --> 00:24:43,600 《父上!》 434 00:24:44,040 --> 00:24:45,260 《尾張へ 行け》 435 00:24:47,640 --> 00:24:53,320 《織田家 嫡男 織田 信長の元に こし入れじゃ》 436 00:24:56,000 --> 00:24:57,080 《どうして?》 437 00:24:59,260 --> 00:25:03,500 《父上は わらわが 憎くなってしまわれたのですか?》 438 00:25:04,220 --> 00:25:05,320 《昔は あんなに》 439 00:25:05,320 --> 00:25:06,580 《四の五の 申すな》 440 00:25:08,140 --> 00:25:09,600 《さっさと 行け》 441 00:25:12,020 --> 00:25:18,640 《美濃 斎藤 道三の 娘として 役目を 大いに 果たしてこい》 442 00:25:22,100 --> 00:25:25,340 そのとき 帰蝶さまは 感じたそうです。 443 00:25:26,320 --> 00:25:28,360 美濃が 大きくなるにつれて 444 00:25:28,840 --> 00:25:31,480 父の心は 戦に染まってしまった。 445 00:25:33,140 --> 00:25:37,360 自分への 愛情など もう なくなってしまったのだと。 446 00:25:43,380 --> 00:25:44,340 しかし 447 00:25:45,860 --> 00:25:48,280 帰蝶さまは きっと 聞きたいのです。 448 00:25:49,660 --> 00:25:53,520 今も 耳に残る お父上の 449 00:25:54,260 --> 00:25:56,660 「ようやった」という あの お言葉を。 450 00:25:59,340 --> 00:26:00,480 だからこそ 今も こうして 451 00:26:01,260 --> 00:26:06,420 道三さまに 従っておられるのだと 思います。 452 00:26:19,600 --> 00:26:20,380 ゆきちゃん。 453 00:26:23,320 --> 00:26:24,160 ありがとう。 454 00:26:25,120 --> 00:26:26,460 俺 ちょっと 出てくるわ。 455 00:26:35,080 --> 00:26:36,380 ≪お館さま! 456 00:26:36,740 --> 00:26:37,960 お待ちください! 457 00:26:37,960 --> 00:26:38,840 信長さま! 458 00:26:40,780 --> 00:26:41,060 お館さま。 459 00:26:41,060 --> 00:26:41,660 お待ちください。 お館さま。 460 00:26:41,660 --> 00:26:42,160 お待ちください。 461 00:26:43,220 --> 00:26:44,510 お館さま。 462 00:26:44,510 --> 00:26:45,660 お待ちください。 463 00:26:45,660 --> 00:26:46,520 信長さま。 464 00:26:52,380 --> 00:26:53,000 何!? 465 00:26:53,000 --> 00:26:54,300 武田と 斎藤が? 466 00:26:54,620 --> 00:26:57,020 やつらが 手を組めば 4万の兵となる。 467 00:26:57,020 --> 00:26:59,900 攻められたら われら 今川は ひとたまりもないぞ。 468 00:26:59,900 --> 00:27:01,000 ご安心ください。 469 00:27:01,000 --> 00:27:02,680 伝次郎に 策があるようです。 470 00:27:04,560 --> 00:27:07,060 明日 帰蝶の こし入れが 済んだら 471 00:27:07,400 --> 00:27:09,700 織田なんぞ さっさと つぶしてしまいましょう。 472 00:27:10,180 --> 00:27:12,120 わしに 全て 任せてください。 473 00:27:12,680 --> 00:27:15,140 必ずや 父上の 期待に 応えてみせます。 474 00:27:16,960 --> 00:27:18,480 義龍。 近う。 475 00:27:22,280 --> 00:27:23,800 心強いのう。 476 00:27:27,440 --> 00:27:30,180 誰が お前の指図など 受けるか。 477 00:27:30,540 --> 00:27:31,240 下がれ! 478 00:27:39,720 --> 00:27:40,840 ≪何やつじゃ!? 479 00:28:16,780 --> 00:28:17,880 義龍は どこじゃ? 480 00:28:18,860 --> 00:28:22,520 方々 捜し回ったのですが いずこにも お姿が 見えないのです。 481 00:28:22,860 --> 00:28:26,000 あやつ 何をしておる? 482 00:28:26,400 --> 00:28:27,280 ≪お館さま。 483 00:28:28,700 --> 00:28:30,500 織田 信長が お目通りしたいと。 484 00:28:36,600 --> 00:28:37,620 何用じゃ? 485 00:28:40,760 --> 00:28:41,720 あんた 昔 486 00:28:43,840 --> 00:28:45,220 帰蝶のこと 殺しかけてんだろ? 487 00:28:47,440 --> 00:28:48,820 帰蝶のいる国 攻めたって。 488 00:28:48,820 --> 00:28:48,880 この美濃を 守るためには それしか なかったわ。 帰蝶のいる国 攻めたって。 489 00:28:48,880 --> 00:28:52,040 この美濃を 守るためには それしか なかったわ。 490 00:28:52,400 --> 00:28:54,380 お前には 関わりがなかろうが。 491 00:28:54,380 --> 00:28:56,380 あいつは 俺たちと 一緒なんだよ。 492 00:29:00,380 --> 00:29:03,460 いきなり 知らない土地に 嫁に いかされて 493 00:29:03,920 --> 00:29:06,720 たった 一人で 自分の生きる場所 見つけなきゃなんないって 494 00:29:07,420 --> 00:29:09,580 タイムスリップした 俺たちと 一緒だと 思わない? 495 00:29:13,020 --> 00:29:14,520 気持ちぐらい 分かんでしょ? 496 00:29:22,100 --> 00:29:23,060 帰蝶ちゃん 497 00:29:25,640 --> 00:29:26,900 ここに 置いてやってくれよ。 498 00:29:29,840 --> 00:29:33,540 尾張のときだって 行きたくて 行ったわけじゃないんだし。 499 00:29:34,420 --> 00:29:36,720 彼女が 本当に 嫁ぎたいって 思うまでは 500 00:29:37,120 --> 00:29:38,180 ここに 置いてあげてよ。 501 00:29:38,180 --> 00:29:38,960 黙れ! 502 00:29:40,180 --> 00:29:42,060 娘として 生まれたからには 503 00:29:42,680 --> 00:29:46,840 女は 親の道具として 生きる。 504 00:29:48,080 --> 00:29:55,150 これが この時代の 親子の 揺るがぬ形じゃ。 505 00:29:55,150 --> 00:29:56,680 関係ねえだろ んなもん! 506 00:29:57,320 --> 00:29:59,880 戦国だって 平成だって 何も 変わんねえよ。 507 00:29:59,880 --> 00:30:00,880 親子は 親子だろう! 508 00:30:00,880 --> 00:30:02,900 青臭えこと 言ってんじゃねえや! 509 00:30:03,760 --> 00:30:09,290 やっぱな。 しょせん お前は 信長の器じゃねえよ。 510 00:30:09,290 --> 00:30:12,300 だからって 尾張を捨てて 他と 手を組むのか? 511 00:30:12,740 --> 00:30:14,100 何で 武田なんだよ? 512 00:30:14,420 --> 00:30:16,020 強い国だったら どこでも いいのかよ? 513 00:30:16,400 --> 00:30:17,920 あんた ホント 最低だよ! 514 00:30:17,920 --> 00:30:19,060 しょうがねえだろ。 515 00:30:21,780 --> 00:30:23,520 見つからなかったんだからよ。 516 00:30:25,360 --> 00:30:25,940 何が? 517 00:30:26,280 --> 00:30:29,260 偽者の お前には 用は ねえよ。 518 00:30:32,440 --> 00:30:33,300 うせろ! 519 00:31:05,080 --> 00:31:06,540 おはようございます。 帰蝶さま。 520 00:31:07,300 --> 00:31:08,100 おはよう。 521 00:31:11,580 --> 00:31:13,320 今日も いい天気じゃな。 522 00:31:15,520 --> 00:31:16,100 はい。 523 00:31:17,400 --> 00:31:20,380 もうすぐ 帰蝶さまが 出立されるころですな。 524 00:31:21,100 --> 00:31:22,440 急がなくて よろしいのですか? 525 00:31:23,560 --> 00:31:27,860 俺 何にも できなかったから。 526 00:31:31,180 --> 00:31:33,420 しかし 信じられませんな。 527 00:31:33,940 --> 00:31:39,220 あの まむしが 帰蝶さまの こし入れに当たり 武田に 頭を下げたとは。 528 00:31:40,300 --> 00:31:41,040 どういうこと? 529 00:31:41,040 --> 00:31:42,600 戸張番が 言っておったのです。 530 00:31:43,160 --> 00:31:45,930 道三殿は 武田家の配下に 加わった上 531 00:31:45,930 --> 00:31:49,220 自分が死んだら 美濃を譲っても 構わぬと 宣言されたと。 532 00:31:49,880 --> 00:31:50,680 おっさんが? 533 00:31:51,140 --> 00:31:52,460 ≪信長さま! 534 00:31:53,340 --> 00:31:54,100 恒ちゃん。 535 00:31:54,100 --> 00:31:55,360 大変なことが。 536 00:31:55,940 --> 00:31:58,760 伊勢で 城の台帳を盗もうとした者がおり 捕らえられたのです。 537 00:31:59,400 --> 00:32:00,310 何の話? 538 00:32:00,310 --> 00:32:03,480 それが その男は 美濃の 忍びだったのです。 539 00:32:03,940 --> 00:32:04,730 美濃の? 540 00:32:04,730 --> 00:32:06,700 道三殿の 指示によるものということか? 541 00:32:06,700 --> 00:32:10,020 しかも 伊勢だけでなく 方々の台帳も 盗み取るようにと。 542 00:32:10,020 --> 00:32:11,200 じゃあ うちの台帳も? 543 00:32:11,540 --> 00:32:12,180 おそらく。 544 00:32:13,320 --> 00:32:16,790 いったい よその国の 台帳など 何のために? 545 00:32:16,790 --> 00:32:20,790 ああ。 何でも その台帳で 帰蝶さまの こし入れ先を 探していたとか。 546 00:32:20,790 --> 00:32:21,580 はあ? 547 00:32:22,320 --> 00:32:23,600 そんなはず なかろう。 548 00:32:23,600 --> 00:32:26,020 確かに 伊勢でも 誰も 信じなかったそうです。 549 00:32:26,020 --> 00:32:28,680 どうせ その場かぎりの ざれ事を 申したのであろう。 550 00:32:29,020 --> 00:32:32,260 しかし その忍びも その場で よう 思い付きましたな。 551 00:32:33,000 --> 00:32:37,840 「とよとみ ひでよし」と 「とくがわ いえやす」とかいう 名前を。 552 00:32:39,420 --> 00:32:40,180 今 何てった? 553 00:32:41,200 --> 00:32:42,780 捜してた 名前だよ。 554 00:32:42,780 --> 00:32:47,420 「とよとみ ひでよし」と 「とくがわ いえやす」で ございますが。 555 00:32:47,980 --> 00:32:49,280 「ひでよし」? 556 00:32:51,640 --> 00:32:52,520 「いえやす」? 557 00:32:53,420 --> 00:32:56,580 《しょうがねえだろ。 見つからなかったんだからよ》 558 00:32:57,100 --> 00:33:00,120 《偽者の お前には 用は ねえよ》 559 00:33:02,220 --> 00:33:03,680 《何で 武田なんだよ?》 560 00:33:03,680 --> 00:33:07,300 《武田家の兵力には 他の どの国も 及ばぬ》 561 00:33:09,060 --> 00:33:11,120 そっか。 562 00:33:13,140 --> 00:33:14,480 そういうことか。 563 00:33:15,680 --> 00:33:17,200 分かったよ。 恒ちゃん。 564 00:33:18,500 --> 00:33:19,860 だから 武田に。 565 00:33:22,500 --> 00:33:23,520 ありがとう。 恒ちゃん。 566 00:33:34,800 --> 00:33:36,540 ≪ちょっと 待った! 567 00:33:37,240 --> 00:33:39,940 ≪違ったんだよ! 帰蝶ちゃん 勘違いしてたんだ! 568 00:33:39,940 --> 00:33:41,160 何の話じゃ? 569 00:33:41,160 --> 00:33:44,000 まむしのおっさん わざとだったんだよ。 570 00:33:44,520 --> 00:33:46,720 わざと 帰蝶ちゃんのこと 道具みたいに 扱ってたんだ。 571 00:33:47,480 --> 00:33:49,900 だって 俺のこと 偽者って 言ったんだよ。 572 00:33:50,220 --> 00:33:53,990 本物の信長か 偽者の信長か 気にしてたんだよ。 573 00:33:53,990 --> 00:33:55,640 何の話をしておるのじゃ? 574 00:33:55,640 --> 00:33:58,480 おっさん 織田 信長が 天下 取るって 知ってたんだよ。 575 00:33:58,880 --> 00:34:01,380 だから 帰蝶ちゃんのこと 信長のとこに 送ったんだ。 576 00:34:01,380 --> 00:34:05,010 《織田 信長の元に こし入れじゃ》 577 00:34:05,010 --> 00:34:07,370 信長なら 帰蝶ちゃんのこと 守れると思って。 578 00:34:07,370 --> 00:34:08,940 でも 偽者じゃ 守れるわけない。 579 00:34:09,260 --> 00:34:11,580 《偽者の お前には 用は ねえよ》 580 00:34:11,920 --> 00:34:14,880 だから 別の人のところに 嫁に 送ろうって。 581 00:34:16,700 --> 00:34:20,060 そのために 「豊臣 秀吉」とか 「徳川 家康」 捜してたんだよ。 582 00:34:20,060 --> 00:34:21,900 訳の分からぬことを 言うな。 583 00:34:23,200 --> 00:34:27,280 だいたい わらわを 守りたいなら 美濃に置いておけば よかろう。 584 00:34:27,280 --> 00:34:29,360 自分は いろんな人に 恨まれてるし。 585 00:34:29,800 --> 00:34:35,260 《中にも 俺を恨んでるやつは いっぱい いるんじゃねえかな》 586 00:34:35,680 --> 00:34:36,820 そばに 置いといたら 587 00:34:37,160 --> 00:34:39,380 帰蝶ちゃんの命 危険に さらすことになる。 588 00:34:40,520 --> 00:34:44,010 だから おっさん 心を 鬼にして 帰蝶ちゃんを。 589 00:34:44,010 --> 00:34:45,380 《さっさと 行け》 590 00:34:46,020 --> 00:34:47,240 バカげたことを。 591 00:34:47,240 --> 00:34:49,420 本当は 一緒に いたかったんだって! 592 00:34:49,820 --> 00:34:54,500 おっさん 昔と 同じように 帰蝶ちゃんのこと 大切に 思ってんだよ! 593 00:34:55,540 --> 00:34:56,740 そんなわけ あるか! 594 00:34:58,540 --> 00:35:02,620 いまさら そのような話 聞かされても 信じられるはずが あるまい! 595 00:35:05,740 --> 00:35:08,400 美濃を 譲るとまで 言ったらしいよ。 596 00:35:12,120 --> 00:35:15,930 武田さんに 頭 下げて 美濃の国 やってもいいから 597 00:35:15,930 --> 00:35:17,780 帰蝶を 嫁に もらってくれって。 598 00:35:17,780 --> 00:35:19,430 《何で 武田なんだよ?》 599 00:35:19,430 --> 00:35:20,860 《強い国だったら どこでも いいのかよ?》 600 00:35:20,860 --> 00:35:23,940 《しょうがねえだろ。 見つからなかったんだからよ》 601 00:35:25,740 --> 00:35:29,200 おっさん そこまでして 守ろうとしたんだよ? 602 00:35:29,620 --> 00:35:31,220 大事な娘の命。 603 00:35:32,860 --> 00:35:34,360 信じてやってよ。 604 00:35:42,180 --> 00:35:44,740 そんなこと あるか。 605 00:35:48,280 --> 00:35:50,660 どこの国にも 「とよとみ ひでよし」 606 00:35:50,660 --> 00:35:53,260 「とくがわ いえやす」なる男は おりませんでした。 607 00:35:53,260 --> 00:35:54,340 おらなんだか。 608 00:35:58,300 --> 00:35:59,160 もう よい。 609 00:35:59,680 --> 00:36:02,920 今日は 武田家への こし入れじゃ。 610 00:36:02,920 --> 00:36:05,100 間に合わずに 申し訳ありません。 611 00:36:05,100 --> 00:36:05,780 いや。 612 00:36:07,660 --> 00:36:13,760 武田家でも この乱世 じゅうぶん 安堵できるて。 613 00:36:14,360 --> 00:36:15,200 お館さま。 614 00:36:16,500 --> 00:36:18,700 気になるものを 見つけてまいったのですが。 615 00:36:32,420 --> 00:36:34,080 こ… これは!? 616 00:36:34,440 --> 00:36:36,840 尾張の道に 落ちておりました。 617 00:36:37,360 --> 00:36:40,840 お館さまが 時折 記される 文字に 似ておりましたが故 618 00:36:41,300 --> 00:36:43,180 何か お役に 立つかもしれぬと。 619 00:36:57,060 --> 00:36:58,420 ≪お館さま。 620 00:36:58,420 --> 00:36:59,300 何事だ? 621 00:36:59,980 --> 00:37:02,140 義龍さまが 謀反を。 622 00:37:08,980 --> 00:37:10,600 おっさんと 義龍が 戦? 623 00:37:10,600 --> 00:37:14,320 長良川を挟み 両軍が 陣を敷いておりまする。 624 00:37:14,320 --> 00:37:16,940 兵の数は 義龍軍 およそ 1万7,000。 625 00:37:17,300 --> 00:37:20,140 道三殿は 2,700ほどかと。 626 00:37:21,920 --> 00:37:23,440 2,700? 627 00:37:23,440 --> 00:37:25,800 そこまで 兵力に 差があっては。 628 00:37:25,800 --> 00:37:27,540 いかに 道三殿といえど。 629 00:37:35,540 --> 00:37:38,580 お主の おかげで 道三の首が 取れそうじゃ。 630 00:37:39,320 --> 00:37:40,060 礼を言うぞ。 631 00:37:42,760 --> 00:37:45,620 こちらも 美濃と 甲斐に 手を組まれたら 困ります故。 632 00:37:50,000 --> 00:37:51,960 これまでは 我慢してきたが 633 00:37:52,800 --> 00:37:55,840 あの男にかける 情けなど もはや 何もないわ。 634 00:37:55,840 --> 00:37:58,180 思う存分 まむし退治を なさるがよい。 635 00:37:58,880 --> 00:38:00,920 勝利の美酒は 格別ですぞ。 636 00:38:04,520 --> 00:38:07,220 義龍軍は 井川の陣を 打ち破り 637 00:38:07,220 --> 00:38:09,100 わが軍は 壊滅状態にあります。 638 00:38:09,940 --> 00:38:12,780 本陣までは あと わずかかと。 639 00:38:21,220 --> 00:38:22,140 愚かな。 640 00:38:24,460 --> 00:38:26,160 全ては 身から出た さび。 641 00:38:28,080 --> 00:38:29,400 自業自得じゃ。 642 00:38:41,780 --> 00:38:42,740 よし。 643 00:38:43,680 --> 00:38:44,670 助けに行こう。 644 00:38:44,670 --> 00:38:45,620 信長さま。 645 00:38:46,280 --> 00:38:48,380 お言葉ですが 勝ち目は 薄いかと。 646 00:38:48,900 --> 00:38:51,120 今 用意できる こちらの兵は 700 足らず。 647 00:38:51,500 --> 00:38:52,660 とても 太刀打ちは。 648 00:38:54,320 --> 00:38:55,040 そっか。 649 00:39:00,380 --> 00:39:01,970 じゃあ 俺 一人で 行くわ。 650 00:39:01,970 --> 00:39:03,160 信長さま。 651 00:39:08,320 --> 00:39:09,620 おっさんに 言いたいこと 652 00:39:12,420 --> 00:39:13,600 たくさん あんだろ? 653 00:39:16,840 --> 00:39:19,360 「ふざけんな」とか 「ムカつく」とか。 654 00:39:25,660 --> 00:39:29,400 今 言わないと ずっと 言えなくなっちゃうよ。 655 00:39:35,220 --> 00:39:39,380 こないだ 俺たち 守るために 武田に 行くって 言ってくれたんだろ? 656 00:39:42,760 --> 00:39:44,980 俺たちのために 一肌 脱いでくれたんだよね? 657 00:39:48,780 --> 00:39:52,960 だから 今度は 俺が 一肌 脱ぐ番だよ。 658 00:40:06,280 --> 00:40:09,180 違う! わらわは こんな 弱小大名。 659 00:40:09,180 --> 00:40:10,600 おっさんも 一緒だよ。 660 00:40:12,360 --> 00:40:16,520 そんなふうに わざと 嫌われるようなことばっか言って 661 00:40:18,080 --> 00:40:20,240 ずっと あんたのこと 守ろうとしてたんだ。 662 00:40:29,160 --> 00:40:30,000 お主に。 663 00:40:32,380 --> 00:40:34,000 お主 一人に 何ができる? 664 00:40:34,520 --> 00:40:35,860 敵は 何万も いるんだぞ? 665 00:40:36,420 --> 00:40:37,840 お主 一人が 行ったところで。 666 00:40:37,840 --> 00:40:38,860 ≪一人では ありませぬ。 667 00:40:48,880 --> 00:40:52,420 一人で 行くとは 水くさいでは ありませんか。 信長さま。 668 00:40:53,240 --> 00:40:55,130 われわれも お供しますぞ。 669 00:40:55,130 --> 00:40:59,820 奥方さまに 助けられっ放しでは もののふの名が 廃りますわ。 670 00:41:00,620 --> 00:41:03,580 今度は われらが 一肌 脱ぐ番です。 671 00:41:16,660 --> 00:41:17,540 みんな。 672 00:41:29,500 --> 00:41:30,160 行こう。 673 00:41:32,520 --> 00:41:33,920 出陣じゃ! 674 00:41:41,040 --> 00:41:41,720 帰蝶。 675 00:41:43,460 --> 00:41:46,320 おっさんの悪口 ちゃんと 考えといてよ。 676 00:41:56,060 --> 00:41:57,080 道三さま。 677 00:41:58,780 --> 00:42:00,560 もはや これまでかと。 678 00:42:02,680 --> 00:42:03,600 ≪申し上げます! 679 00:42:04,540 --> 00:42:07,640 織田の援軍が 木曽川を越え こちらへ 向かっております。 680 00:42:08,060 --> 00:42:08,740 何? 681 00:42:26,660 --> 00:42:30,440 勝ち目のない 戦と 分かっていながら 682 00:42:34,420 --> 00:42:38,920 われらを 助けに こちらに 向かうとは。 683 00:42:42,760 --> 00:42:45,680 どこまで 青臭い男じゃ。 684 00:42:57,280 --> 00:42:58,060 バカよ。 685 00:42:59,420 --> 00:43:00,840 大バカ者よ。 686 00:43:02,700 --> 00:43:03,880 大バカじゃ。 687 00:43:19,940 --> 00:43:21,020 信長。 688 00:43:24,920 --> 00:43:26,920 「長良川の戦いで 689 00:43:26,920 --> 00:43:31,220 斉藤 道三は 圧倒的に 兵力で勝る 義龍に 690 00:43:31,760 --> 00:43:34,200 瞬く間に 追い詰められた」 「しかし 691 00:43:34,620 --> 00:43:40,160 信長は 自分の危険も 顧みず 援軍を送って」 692 00:43:47,240 --> 00:43:47,900 誰か。 693 00:43:49,500 --> 00:43:51,500 筆と すずりを 持て。 694 00:44:17,160 --> 00:44:18,060 ≪義龍さま。 695 00:44:19,260 --> 00:44:21,970 織田軍 援軍が 間もなく こちらに 到着いたします。 696 00:44:21,970 --> 00:44:22,540 何? 697 00:44:23,420 --> 00:44:24,980 ちょうど よいでは ありませぬか。 698 00:44:25,600 --> 00:44:28,340 この機会に 尾張を 一気に つぶしてしまわれたらよい。 699 00:44:31,940 --> 00:44:33,040 そうじゃのう。 700 00:44:35,320 --> 00:44:38,980 しゅうと 婿 ともども その首を 討ってまいれ! 701 00:45:07,480 --> 00:45:09,960 織田 信長さまでございますね? 702 00:45:11,580 --> 00:45:12,560 そうだけど。 703 00:45:12,560 --> 00:45:16,240 わが殿 斎藤 道三が 信長さまに これを。 704 00:45:18,520 --> 00:45:19,300 おっさんは? 705 00:45:19,900 --> 00:45:22,220 殿は 先刻 706 00:45:22,560 --> 00:45:24,620 討ち死にいたしました。 707 00:45:42,840 --> 00:45:43,460 いたぞ! 708 00:45:43,460 --> 00:45:44,600 矢を 放て! 709 00:45:46,020 --> 00:45:46,660 放て! 710 00:45:48,400 --> 00:45:49,880 引け 引け! 711 00:46:00,640 --> 00:46:03,400 ≪殿! 危険です! お引きください! 712 00:46:06,580 --> 00:46:07,560 ≪殿! 713 00:46:39,320 --> 00:46:40,660 ≪殿の ご帰還じゃ。 714 00:47:19,520 --> 00:47:20,200 ごめん。 715 00:47:22,760 --> 00:47:23,610 俺。 716 00:47:23,610 --> 00:47:27,920 初めから こうなることは 分かっておった。 717 00:47:31,000 --> 00:47:32,080 気にするな。 718 00:47:37,620 --> 00:47:39,260 乱世を 生きてきた父。 719 00:47:43,380 --> 00:47:45,240 死ぬ覚悟は できていたはず。 720 00:47:51,280 --> 00:47:52,080 これ 721 00:47:56,160 --> 00:47:57,100 おっさんから。 722 00:48:02,320 --> 00:48:03,540 お父さんから 723 00:48:04,980 --> 00:48:07,180 最後の気持ちだと思う。 724 00:48:09,020 --> 00:48:09,820 だから。 725 00:48:42,060 --> 00:48:43,000 「帰蝶。 726 00:48:44,440 --> 00:48:47,360 この乱世を 生きぬいてくれ」 727 00:48:49,540 --> 00:48:53,580 「わしが 伝えたいのは それだけじゃ」 728 00:48:56,360 --> 00:49:02,440 「愛し方も 分からぬ 駄目な父親で すまなかった」 729 00:49:04,200 --> 00:49:09,780 「それでも この時代で お前に 出会えたことを 730 00:49:11,420 --> 00:49:16,000 わしは 心から 幸せに 思っておる」 731 00:49:27,360 --> 00:49:28,260 「道三」 732 00:49:43,660 --> 00:49:44,840 まっこと 733 00:49:48,200 --> 00:49:49,600 ずるい男よ。 734 00:49:57,880 --> 00:50:00,140 一方的に 思いを伝えて 735 00:50:03,880 --> 00:50:05,240 勝手に 死におって。 736 00:50:11,300 --> 00:50:12,340 わらわは 737 00:50:15,600 --> 00:50:17,900 まだ 何も 伝えておらぬのに。 738 00:50:25,480 --> 00:50:26,220 帰蝶。 739 00:50:39,180 --> 00:50:40,100 それでも 740 00:50:43,620 --> 00:50:45,980 父のために 馬を駆けてくれたこと。 741 00:50:49,140 --> 00:50:51,080 この文を 届けてくれたこと。 742 00:50:54,580 --> 00:50:56,080 感謝しております。 743 00:50:58,040 --> 00:50:59,220 信長さま。 744 00:52:11,340 --> 00:52:13,160 「わしは 勘違いをしていたようだ」 745 00:52:14,020 --> 00:52:20,400 「史実どおり お前が わしの援軍に 来たと知り 確信した」 746 00:52:21,700 --> 00:52:25,420 「お前は 偽者の信長ではない」 747 00:52:27,040 --> 00:52:32,680 「お前こそが 歴史に 名を残す 信長だったのだな」 748 00:52:34,440 --> 00:52:35,800 「帰蝶を 頼む」 749 00:52:51,900 --> 00:52:55,160 「歴史は お前の手で 切り開け」 750 00:52:56,860 --> 00:53:00,760 「お前なら 運命をも 超えていける」 751 00:53:20,380 --> 00:53:21,540 ≪おい。 うつけ。 752 00:53:22,020 --> 00:53:25,690 恒興が 新しい台帳の 確認をしてほしいと 言うておったぞ。 753 00:53:25,690 --> 00:53:28,850 さっさと 戻って 殿としての 務めを果たせ。 754 00:53:28,850 --> 00:53:29,740 はーい。 755 00:53:41,680 --> 00:53:45,720 まっこと うつけは 高いところが 好きじゃのう。 756 00:53:48,320 --> 00:53:48,980 帰蝶ちゃん。 757 00:53:52,380 --> 00:53:53,300 俺 決めたよ。 758 00:53:54,440 --> 00:53:55,360 何をじゃ? 759 00:53:56,580 --> 00:54:00,640 この時代で ちゃんと 生きてみる。 760 00:54:03,860 --> 00:54:04,600 決めたんだ。 761 00:54:08,100 --> 00:54:09,700 おっさんの分まで 生きてみせるって。 762 00:54:15,960 --> 00:54:16,720 そうか。 763 00:54:22,700 --> 00:54:24,240 この時代って 764 00:54:26,320 --> 00:54:29,740 こんなに 奇麗なんだなぁ。 星。 765 00:54:35,020 --> 00:54:37,180 何を 当たり前のことを。 766 00:55:30,360 --> 00:55:31,100 半兵衛さま。 767 00:55:31,500 --> 00:55:32,520 道三さまが。 768 00:55:32,520 --> 00:55:33,260 討たれたか? 769 00:55:35,160 --> 00:55:39,100 美濃は 惜しい お方を なくしたな。 770 00:55:43,720 --> 00:55:44,700 そうか。 771 00:55:45,440 --> 00:55:49,020 今川さまは 本気で 織田を つぶすやもしれんな。 772 00:55:53,320 --> 00:55:54,960 思いどおりに 進まんのう。 773 00:55:56,120 --> 00:55:57,340 さて どうする? 774 00:55:58,820 --> 00:56:02,700 わしは この城に 潜り込んでみようかな。 775 00:56:02,700 --> 00:56:05,440 なら 新しい名が 必要だな。 776 00:56:06,600 --> 00:56:07,620 そうだな。 777 00:56:25,360 --> 00:56:26,120 お主は? 778 00:56:27,000 --> 00:56:28,980 今日から 雇われた 馬番でございます。 779 00:56:30,380 --> 00:56:31,380 名は 何という? 780 00:56:34,980 --> 00:56:36,560 木下 藤吉郎と申します。 781 00:56:39,120 --> 00:56:39,840 流れた。 782 00:56:40,480 --> 00:56:41,080 見た? 783 00:57:10,700 --> 00:57:12,320 今川軍が 出陣しました。 784 00:57:12,320 --> 00:57:13,600 数は? 4万5,000。 785 00:57:13,600 --> 00:57:15,040 どう 出る? 信長。 786 00:57:15,040 --> 00:57:16,880 連れてかれたら 何されるか 分かってんの? 787 00:57:16,880 --> 00:57:19,780 われらに できることは あやつを 信じることだけじゃ。 788 00:57:19,780 --> 00:57:19,810 狙うは 今川 義元 ただ 一人。 われらに できることは あやつを 信じることだけじゃ。 789 00:57:19,810 --> 00:57:22,220 狙うは 今川 義元 ただ 一人。 790 00:57:22,220 --> 00:57:23,620 行くぞ!