1 00:00:34,758 --> 00:00:39,262 彗星のごとく世に出た 稀代の英雄 織田信長は 2 00:00:39,262 --> 00:00:43,734 まさに疾風迅雷 怒濤と化し 炎と燃えて 3 00:00:43,734 --> 00:00:46,734 天下統一への道を ひた走ったのである 4 00:01:24,408 --> 00:01:27,711 天下布武の道を ひた進む信長の前に 5 00:01:27,711 --> 00:01:30,747 生涯最強の敵が立ち上がった 6 00:01:30,747 --> 00:01:35,152 甲斐の猛将 武田信玄と その騎馬軍団である 7 00:01:35,152 --> 00:01:39,923 しかし一発の銃声が 時勢を逆転させた 8 00:01:39,923 --> 00:01:43,326 嫡子 勝頼は 信玄の遺志を全うすべく 9 00:01:43,326 --> 00:01:45,796 大軍勢を動員した 10 00:01:45,796 --> 00:01:49,366 迎え撃つ織田 徳川の連合軍 11 00:01:49,366 --> 00:01:52,702 戦国最強を誇る武田騎馬軍団も 12 00:01:52,702 --> 00:01:58,275 信長の鉄砲三段撃ちの新戦術に バタバタと倒れていく 13 00:01:58,275 --> 00:02:01,711 いよいよ天下統一を目前にした 信長の行く手を 14 00:02:01,711 --> 00:02:04,414 阻むような事件が発覚した 15 00:02:04,414 --> 00:02:09,085 家康の正室 築山御前と 嫡子 信康が 16 00:02:09,085 --> 00:02:12,155 武田方と内通していたのである 17 00:02:12,155 --> 00:02:15,425 即座に2人の処分を命ずる信長 18 00:02:15,425 --> 00:02:18,728 涙ながらに決断する家康 19 00:02:18,728 --> 00:02:22,199 だが今は悲しんでいる時ではない 20 00:02:22,199 --> 00:02:27,299 天下平定の最後の仕上げに 突き進まねばならぬ信長である 21 00:02:30,273 --> 00:02:34,611 新しい時代の象徴とも言うべき 安土城の周りに 22 00:02:34,611 --> 00:02:37,714 どっと人が集まってきた 23 00:02:37,714 --> 00:02:41,151 城下は関所もなく交通自由 24 00:02:41,151 --> 00:02:44,020 物の売買は一切 無税 25 00:02:44,020 --> 00:02:47,090 よって その繁栄は 目を見張るばかりで 26 00:02:47,090 --> 00:02:50,994 堺をしのぐ自由都市の感があった 27 00:02:50,994 --> 00:02:54,931 どけどけ お出ましじゃ! 右府様のお通りじゃ 28 00:02:54,931 --> 00:02:57,931 道を空けい 道を 下がれ 下がれ 29 00:03:13,917 --> 00:03:15,917 次! 30 00:03:18,088 --> 00:03:20,290 撃て! 31 00:03:20,290 --> 00:03:23,860 やー! 32 00:03:23,860 --> 00:03:26,162 次! 33 00:03:26,162 --> 00:03:29,062 次! やー! 34 00:03:31,401 --> 00:03:36,039 御大将 いかがでござりまする 我が精鋭の荒武者ぶりは? 35 00:03:36,039 --> 00:03:38,041 うん 悪くない 36 00:03:38,041 --> 00:03:42,412 と申されますると 何かお気に召さぬところでも? 37 00:03:42,412 --> 00:03:44,514 いいや これはこれでよい 38 00:03:44,514 --> 00:03:48,285 実はのう さっき城に 思いがけぬ知らせが入った 39 00:03:48,285 --> 00:03:51,354 思いがけぬとは 何か悪いことでも? 40 00:03:51,354 --> 00:03:53,757 悪い知らせが2つ 41 00:03:53,757 --> 00:03:56,057 よい知らせが1つ 42 00:03:58,094 --> 00:04:03,767 まずは松永の弾正めが またぞろ病気を出した 43 00:04:03,767 --> 00:04:05,835 では また謀反を? うん 44 00:04:05,835 --> 00:04:07,837 それに 引きずり込まれるようにして 45 00:04:07,837 --> 00:04:09,839 伊丹の荒木村重もな 46 00:04:09,839 --> 00:04:11,841 あの荒木殿までが? 47 00:04:11,841 --> 00:04:15,579 恐らく越後の上杉 中国の毛利の動きに 48 00:04:15,579 --> 00:04:17,581 触発されたものと思われまするな 49 00:04:17,581 --> 00:04:20,750 いかにも 上杉 毛利が 50 00:04:20,750 --> 00:04:24,421 反信長の兵を挙げると聞いて 先走ったのであろう 51 00:04:24,421 --> 00:04:26,990 だが そう甘くはないぞ 52 00:04:26,990 --> 00:04:29,826 天は常に この信長の味方じゃ 53 00:04:29,826 --> 00:04:32,295 アハハ そのこと そのこと 54 00:04:32,295 --> 00:04:36,733 では ひとつ よい知らせのほうも お聞かせくだされ 55 00:04:36,733 --> 00:04:38,835 実は 56 00:04:38,835 --> 00:04:42,973 上洛の兵を動員していた 上杉謙信がのう 57 00:04:42,973 --> 00:04:45,775 急病に倒れ そのまま身まかった 58 00:04:45,775 --> 00:04:49,279 何と! これはしたり 59 00:04:49,279 --> 00:04:52,882 弓矢八幡は御大将に お味方なされましたな 60 00:04:52,882 --> 00:04:55,251 というて喜んでよい時ではない 61 00:04:55,251 --> 00:04:59,923 謙信が生きておればおるように 死んでおれば死んだように 62 00:04:59,923 --> 00:05:02,826 この信長のなすべきことは ただ一つ 63 00:05:02,826 --> 00:05:04,861 天下の平定あるのみじゃ 64 00:05:04,861 --> 00:05:07,831 まこと仰せのとおり されば 65 00:05:07,831 --> 00:05:11,234 これからが一刻も ゆるがせにならぬ正念場 66 00:05:11,234 --> 00:05:14,237 そのほうらに負うところも大きい 67 00:05:14,237 --> 00:05:16,237 心してかかれよ 68 00:05:22,746 --> 00:05:24,846 ハッ ハッ 69 00:05:31,354 --> 00:05:35,091 だらしないぞ それで織田家の精鋭と言えるか! 70 00:05:35,091 --> 00:05:37,293 他に相手になる者はおらぬか 71 00:05:37,293 --> 00:05:39,293 見参! 72 00:05:44,834 --> 00:05:46,834 ハッ 73 00:06:06,156 --> 00:06:08,156 あー! 74 00:06:16,132 --> 00:06:18,201 天下制覇を目前に 75 00:06:18,201 --> 00:06:22,105 激しい闘志を燃やす信長と 家臣団の中で 76 00:06:22,105 --> 00:06:26,576 次代を担う若者たちも たくましく成長していた 77 00:06:26,576 --> 00:06:29,079 それまで! 78 00:06:29,079 --> 00:06:32,716 見事じゃ 蘭丸 はっ 79 00:06:32,716 --> 00:06:36,786 しかし 余自慢の荒小姓と 対等に戦える そのほうもあっぱれ 80 00:06:36,786 --> 00:06:39,756 誰じゃ? 81 00:06:39,756 --> 00:06:42,759 おっ そちか 82 00:06:42,759 --> 00:06:46,463 父上 せがれの顔を 見忘れましたか? 83 00:06:46,463 --> 00:06:50,066 うーん 奇妙丸 腕を上げたのう 84 00:06:50,066 --> 00:06:53,970 はい いつでも戦場に 馳せ参ずる覚悟にござりまする 85 00:06:53,970 --> 00:06:57,741 だが戦場は そう甘くはないぞ はっ 86 00:06:57,741 --> 00:07:02,345 よし 総大将として 裏切り者 松永 荒木の 87 00:07:02,345 --> 00:07:05,181 鎮圧を命ずる ははっ 88 00:07:05,181 --> 00:07:08,284 そのほうら3名には 追って新たな指図をするゆえ 89 00:07:08,284 --> 00:07:10,320 今宵は城中に詰めておれ 90 00:07:10,320 --> 00:07:13,022 はっ はっ 91 00:07:13,022 --> 00:07:15,458 この3人の武将 92 00:07:15,458 --> 00:07:19,362 元々 素性の定かでない 浪人の身であったが 93 00:07:19,362 --> 00:07:24,200 その才覚をもって取り立てられ 今では信長政権には 94 00:07:24,200 --> 00:07:29,105 なくてはならぬ 重臣中の重臣である 95 00:07:29,105 --> 00:07:34,744 それにしても我ら3人 一介の流れ者から身を起こして 96 00:07:34,744 --> 00:07:37,981 よう ここまで上り詰めたものじゃ 97 00:07:37,981 --> 00:07:40,917 そこが殿の偉さでもあろう 98 00:07:40,917 --> 00:07:43,186 家柄 年功にとらわれず 99 00:07:43,186 --> 00:07:46,823 有能と見れば どしどし 人材を登用なされる 100 00:07:46,823 --> 00:07:51,394 しかし あれほど ご気性の激しいお方も珍しい 101 00:07:51,394 --> 00:07:56,666 それがしなど 何度も叱責され 命も縮む思いばかり 102 00:07:56,666 --> 00:07:58,768 ハハハ さよう 103 00:07:58,768 --> 00:08:03,339 このわしなども綱渡り同然で 生き延びてまいった 104 00:08:03,339 --> 00:08:07,577 そこへいくと明智殿などは 殿が ことのほか お気に入りゆえ 105 00:08:07,577 --> 00:08:10,847 もう いつも泰然自若としてござる 106 00:08:10,847 --> 00:08:13,249 いや それがしは 107 00:08:13,249 --> 00:08:17,887 この命 すでに我が殿に 捧げたものと心に決めてござれば 108 00:08:17,887 --> 00:08:20,490 さすがは明智殿 109 00:08:20,490 --> 00:08:23,860 まことの武将は そうあらねばならぬな 110 00:08:23,860 --> 00:08:26,329 しかし この筑前 111 00:08:26,329 --> 00:08:30,200 至って凡人ゆえ そこまでは達観できませぬのう 112 00:08:30,200 --> 00:08:33,000 ハッハハハハ 113 00:08:39,475 --> 00:08:42,245 上様がお目通りなされまする 114 00:08:42,245 --> 00:08:44,914 まずは滝川様より 115 00:08:44,914 --> 00:08:47,083 そのほう 信忠を助け 116 00:08:47,083 --> 00:08:50,720 松永弾正 荒木村重の攻略に当たれ 117 00:08:50,720 --> 00:08:53,122 承知つかまつりました 118 00:08:53,122 --> 00:08:55,525 何か片づける手立てはあるか? 119 00:08:55,525 --> 00:08:59,863 はっ その儀ならば まず使者を立て 120 00:08:59,863 --> 00:09:02,432 罪を悔い 素直に降参すれば 121 00:09:02,432 --> 00:09:06,035 何のおとがめもなく お許しなさる旨 申し伝え… 122 00:09:06,035 --> 00:09:09,239 すると そちは あの2人を 助けよと申すのじゃな? 123 00:09:09,239 --> 00:09:13,910 その儀と片づける手立てとは 別でござりまする 124 00:09:13,910 --> 00:09:15,912 うーん 125 00:09:15,912 --> 00:09:19,782 すると策をもって 松永 荒木を欺けと申すか? 126 00:09:19,782 --> 00:09:23,653 はい 味方の犠牲を 少なく抑えるためにも 127 00:09:23,653 --> 00:09:26,322 黙れ 一益 しかし 128 00:09:26,322 --> 00:09:29,292 これは しばしば用いた戦略に ござりますれば 129 00:09:29,292 --> 00:09:34,731 一益 そちは この信長が 織田の上総であった頃と 130 00:09:34,731 --> 00:09:38,167 右府になってからの戦略が 同じであってよいと思うか? 131 00:09:38,167 --> 00:09:41,070 は? 織田の上総はな 132 00:09:41,070 --> 00:09:44,974 常に身命を投げ出して 身に余る大敵に遭ってきたのじゃ 133 00:09:44,974 --> 00:09:49,946 そのためには どのような策略を 用いても勝たねばならなかった 134 00:09:49,946 --> 00:09:53,116 だが 今は右大臣じゃ 135 00:09:53,116 --> 00:09:55,318 天下に号令する武将になって 136 00:09:55,318 --> 00:09:59,822 人を欺くような姑息な戦略が 戦略になると思うか たわけめ 137 00:09:59,822 --> 00:10:04,827 ははっ 恐れ入りまする 138 00:10:04,827 --> 00:10:08,131 よいか 謙信が 身まかったとあっては 139 00:10:08,131 --> 00:10:11,801 せがれの景勝も 当分 兵は出してはこまい 140 00:10:11,801 --> 00:10:16,039 また 出してきたとしても 柴田で十分 あしらい得よう 141 00:10:16,039 --> 00:10:19,842 更に関東は家康で万全 142 00:10:19,842 --> 00:10:22,512 残る強敵は中国筋の毛利 143 00:10:22,512 --> 00:10:26,716 すると東の総大将は徳川殿 144 00:10:26,716 --> 00:10:30,119 北国の総大将は柴田殿 145 00:10:30,119 --> 00:10:33,690 中国の総大将は どなたでござりましょうな? 146 00:10:33,690 --> 00:10:37,560 フハハハハ 抜け目のない奴め 147 00:10:37,560 --> 00:10:39,929 この筑前だと言いたいのじゃろう 148 00:10:39,929 --> 00:10:43,633 いやいや 滅相もござりませぬ 149 00:10:43,633 --> 00:10:46,002 筑前 はい 150 00:10:46,002 --> 00:10:50,440 もう そちに言うことはない 早々に播州へ進発せよ 151 00:10:50,440 --> 00:10:54,510 中国筋は そのほうの 斬り取り勝手に任そうぞ 152 00:10:54,510 --> 00:10:56,510 かしこまりました 153 00:10:59,215 --> 00:11:01,784 筑前は播州へ向かうが 154 00:11:01,784 --> 00:11:04,454 まさか その下で そちを 働かせもなるまい 155 00:11:04,454 --> 00:11:08,391 そちの考えでは いずれへ出向くがよいと思うぞ? 156 00:11:08,391 --> 00:11:12,662 恐れながら 折々に攻略を仕掛けておりました 157 00:11:12,662 --> 00:11:16,899 丹波路から 丹後 但馬 伯耆 因幡と 158 00:11:16,899 --> 00:11:21,204 山陰への出陣をお命じくだされば ありがたく存じまするが 159 00:11:21,204 --> 00:11:25,408 それじゃ わしと同意見じゃ 160 00:11:25,408 --> 00:11:27,477 はっ 筑前はな 161 00:11:27,477 --> 00:11:30,146 うぬに負けまいとして 「中国は わたくしめに」 162 00:11:30,146 --> 00:11:33,049 「一手にお任せくだされ」などと 申しておったぞ 163 00:11:33,049 --> 00:11:35,685 これはまた 羽柴殿らしいお元気さで 164 00:11:35,685 --> 00:11:38,621 ハハハ しかし わしは笑ってやった 165 00:11:38,621 --> 00:11:42,191 「うぬは山陽道を 思うがままに斬って取れ」 166 00:11:42,191 --> 00:11:45,261 「山陰道は明智に任すぞ」とな 167 00:11:45,261 --> 00:11:49,032 光秀 筑前などに してやられるなよ 168 00:11:49,032 --> 00:11:51,100 ははっ 169 00:11:51,100 --> 00:11:56,305 ところで 光秀 そちには まだ 秘蔵の姫が残っていたのう? 170 00:11:56,305 --> 00:12:00,410 はい お珠と申し 今年 18に相なりまする 171 00:12:00,410 --> 00:12:04,580 ちょうどよい 細川が せがれの与一郎忠興 172 00:12:04,580 --> 00:12:07,717 あれも確か18のはず どうじゃ 173 00:12:07,717 --> 00:12:10,053 与一郎に姫を嫁がせぬか? 174 00:12:10,053 --> 00:12:12,355 お珠を与一殿に? 175 00:12:12,355 --> 00:12:15,658 忠興は きっと 武将中の武将になる男じゃ 176 00:12:15,658 --> 00:12:17,927 この信長の目にくるいはない 177 00:12:17,927 --> 00:12:21,664 そうじゃ わしが 仲人をしてとらそう 178 00:12:21,664 --> 00:12:25,234 くれるといたせ これは よい縁組みであろうが 179 00:12:25,234 --> 00:12:29,134 はっ ありがたき幸せに ござりまする 180 00:12:31,374 --> 00:12:34,043 その頃 明智光秀は 181 00:12:34,043 --> 00:12:37,680 信長より 丹波と近江の一角を授かり 182 00:12:37,680 --> 00:12:42,085 宮中よりは惟任日向守の 名乗りを許され 183 00:12:42,085 --> 00:12:45,985 信長側近として いよいよ 重きをなしていた 184 00:12:50,293 --> 00:12:54,163 では次なる戦の手順につき ご命令が? 185 00:12:54,163 --> 00:12:57,600 うん 丹波路から山陰への出陣じゃ 186 00:12:57,600 --> 00:13:00,770 それでは我らの かねてよりの念願どおりに? 187 00:13:00,770 --> 00:13:04,507 そうじゃ 山陰の斬り取り自由と申された 188 00:13:04,507 --> 00:13:07,210 よし そうでなくては 189 00:13:07,210 --> 00:13:09,645 おのおの 存分に腕を振るおうぞ 190 00:13:09,645 --> 00:13:12,582 ああ 待て 191 00:13:12,582 --> 00:13:14,684 山陰を制圧するには 192 00:13:14,684 --> 00:13:17,687 まず目の上のこぶを 取り除かねばならん 193 00:13:17,687 --> 00:13:21,624 丹波 八上城の 波多野兄弟でござりまするな? 194 00:13:21,624 --> 00:13:25,161 うん 時勢の見えぬ愚か者よ 195 00:13:25,161 --> 00:13:28,264 いまだ頑迷に帰順を拒んでおる 196 00:13:28,264 --> 00:13:31,334 されば 奥田 三宅 はっ 197 00:13:31,334 --> 00:13:35,838 そのほうら両名 先発隊2000を もって これを叩き潰せ 198 00:13:35,838 --> 00:13:40,276 そのうえで我が本隊が 怒濤のごとく山陰路になだれ込む 199 00:13:40,276 --> 00:13:42,676 承知つかまつりました ははっ 200 00:13:46,983 --> 00:13:50,853 日記でござりまするか? 201 00:13:50,853 --> 00:13:53,823 どうしたものか 202 00:13:53,823 --> 00:13:57,894 今日は少しも書くことが 思いつかぬ 203 00:13:57,894 --> 00:13:59,896 姫様 204 00:13:59,896 --> 00:14:04,000 それが何よりでござりましょう 205 00:14:04,000 --> 00:14:06,936 乱世のめまぐるしいご時世に 206 00:14:06,936 --> 00:14:10,006 平穏無事な一日 207 00:14:10,006 --> 00:14:14,577 お珠 わしじゃ 入ってもよいか? 208 00:14:14,577 --> 00:14:16,577 はい 209 00:14:19,515 --> 00:14:22,585 まだ起きていたのか はい 210 00:14:22,585 --> 00:14:28,357 (家来たちのかけ声) 211 00:14:28,357 --> 00:14:31,494 父上 あれは? 212 00:14:31,494 --> 00:14:33,494 山陰への遠征じゃ 213 00:14:35,598 --> 00:14:38,734 まだまだ続くのですね 214 00:14:38,734 --> 00:14:42,071 争いの世が 215 00:14:42,071 --> 00:14:44,807 何じゃ それは? 216 00:14:44,807 --> 00:14:47,410 日記か 217 00:14:47,410 --> 00:14:51,547 ならば もっと 書かねばならぬことがあるぞ 218 00:14:51,547 --> 00:14:54,483 こなたの縁談じゃ 219 00:14:54,483 --> 00:14:56,752 縁談? さよう 220 00:14:56,752 --> 00:14:59,252 右府様がお心にかけてくれてのう 221 00:15:01,257 --> 00:15:04,493 どうした?お珠 浮かぬ顔で 222 00:15:04,493 --> 00:15:08,030 あの… それで お輿入れ先は? 223 00:15:08,030 --> 00:15:12,168 おー そのことよ 旧将軍家に連なる名門 224 00:15:12,168 --> 00:15:16,405 細川家の御嫡子 与一郎忠興殿じゃ 225 00:15:16,405 --> 00:15:19,405 当家にとっては願ってもない良縁 226 00:15:21,811 --> 00:15:26,215 父上 何じゃ? 227 00:15:26,215 --> 00:15:28,484 そのお話 228 00:15:28,484 --> 00:15:31,520 お断りしていただくわけには まいりませぬか? 229 00:15:31,520 --> 00:15:35,825 何と 何が不足じゃ? 230 00:15:35,825 --> 00:15:38,694 不足はござりませぬ 231 00:15:38,694 --> 00:15:43,899 では他に思いを寄せる者でも あると申すか? 232 00:15:43,899 --> 00:15:46,335 いえ それは… 233 00:15:46,335 --> 00:15:49,538 ならば異存はあるまい 234 00:15:49,538 --> 00:15:54,377 男にはのう 戦場というものがあるのだぞ 235 00:15:54,377 --> 00:16:00,650 それと わらわの縁組みが 何の関わり合いがございまする? 236 00:16:00,650 --> 00:16:04,320 父は すぐにまた 戦場へ行かねばならぬ 237 00:16:04,320 --> 00:16:07,990 丹波の戦場 山陰筋の戦場と 238 00:16:07,990 --> 00:16:10,693 まだ あちこちで戦が続く 239 00:16:10,693 --> 00:16:13,996 出ていけば 右府様の命令次第で 240 00:16:13,996 --> 00:16:16,899 また いつ帰れるか分からんのじゃ 241 00:16:16,899 --> 00:16:19,769 それは存じておりまする 242 00:16:19,769 --> 00:16:22,004 分かっているならば 243 00:16:22,004 --> 00:16:25,441 我が子のために考える そなたの縁談にも 244 00:16:25,441 --> 00:16:28,641 そのような わがままばかりは 言わぬものじゃ 245 00:16:33,916 --> 00:16:38,788 数日して 反逆者 松永弾正と荒木村重 246 00:16:38,788 --> 00:16:41,588 鎮圧の軍勢が出陣した 247 00:16:44,694 --> 00:16:46,796 織田軍の総攻撃に 248 00:16:46,796 --> 00:16:50,566 松永勢の立てこもる城は ひとたまりもなかった 249 00:16:50,566 --> 00:16:54,103 攻め込め! 突っ込め! 250 00:16:54,103 --> 00:16:58,374 殿 すでに城内くまなく 織田勢が詰めかけておりまする 251 00:16:58,374 --> 00:17:01,310 うーむ 運命め 252 00:17:01,310 --> 00:17:06,749 とうとう わしに 天下はくれなんだわ 253 00:17:06,749 --> 00:17:10,753 よし これまでじゃ 254 00:17:10,753 --> 00:17:13,889 ところで 津山 はっ 255 00:17:13,889 --> 00:17:16,092 この百会にな 256 00:17:16,092 --> 00:17:19,592 ひとつ 大きな灸を据えてくれぬか 257 00:17:22,298 --> 00:17:25,501 しかし これから ご自害 なさるのではござりませぬか 258 00:17:25,501 --> 00:17:28,604 そうじゃ 腹を切るが 259 00:17:28,604 --> 00:17:31,307 わしは中風の気があるからな 260 00:17:31,307 --> 00:17:33,576 恐れながら ご自害なさるならば 261 00:17:33,576 --> 00:17:36,178 中風など恐るるに足らぬと 存じまするが 262 00:17:36,178 --> 00:17:39,949 こなたは 心がけの足りぬ男じゃのう 263 00:17:39,949 --> 00:17:43,386 自害する前じゃから 灸を据えるのじゃ 264 00:17:43,386 --> 00:17:46,055 早うせい は… はい 265 00:17:46,055 --> 00:17:48,057 中風というのはな 266 00:17:48,057 --> 00:17:52,995 いつ突然に発病して手足が 利かなくなるやもしれぬ病じゃ 267 00:17:52,995 --> 00:17:58,834 よいか いよいよ切腹の折に 急に発病したら何とする? 268 00:17:58,834 --> 00:18:02,605 手が利かなんだら 動脈も断てまいて 269 00:18:02,605 --> 00:18:04,607 ハハハ ごもっともで 270 00:18:04,607 --> 00:18:08,778 そして見苦しい姿を 敵にさらしてみよ 271 00:18:08,778 --> 00:18:12,448 「松永弾正は なんという恥さらし」 272 00:18:12,448 --> 00:18:18,187 「切腹ひとつ果たせぬ奴よ」と 笑われようが 273 00:18:18,187 --> 00:18:21,857 うーあー! 274 00:18:21,857 --> 00:18:27,663 うー!熱い! 275 00:18:27,663 --> 00:18:29,598 松永! 276 00:18:29,598 --> 00:18:31,998 あー! 277 00:18:34,236 --> 00:18:37,239 見られよ 織田の衆 278 00:18:37,239 --> 00:18:41,143 これが天下を取り損ねた男の 279 00:18:41,143 --> 00:18:44,647 最後じゃ! 280 00:18:44,647 --> 00:18:49,347 うっ!くー… 281 00:18:51,487 --> 00:18:55,791 松永弾正を倒した 信忠 滝川の織田勢は 282 00:18:55,791 --> 00:19:00,196 勢い乗じて 荒木村重の伊丹城を急襲 283 00:19:00,196 --> 00:19:03,165 瞬く間に これも平らげた 284 00:19:03,165 --> 00:19:07,636 一方 羽柴秀吉の活躍も めざましかった 285 00:19:07,636 --> 00:19:10,606 毛利の要塞を次々に撃破し 286 00:19:10,606 --> 00:19:13,876 中国深く版図を広げていった 287 00:19:13,876 --> 00:19:17,379 しかし山陰に出兵すべき明智軍は 288 00:19:17,379 --> 00:19:21,550 その入り口で 八上の波多野兄弟の抵抗に遭い 289 00:19:21,550 --> 00:19:23,550 立ち往生していた 290 00:19:26,922 --> 00:19:30,726 光秀め 何を手こずっておるのじゃ 291 00:19:30,726 --> 00:19:32,728 蘭丸 はっ 292 00:19:32,728 --> 00:19:34,828 そのほう 行って活を入れてまいれ 293 00:19:44,206 --> 00:19:48,811 若輩者が何を生意気なと 思し召されましょうが 294 00:19:48,811 --> 00:19:51,046 上様のお言葉のままに 申し上げました 295 00:19:51,046 --> 00:19:55,718 お気になさるな 上様のお怒りはごもっとも 296 00:19:55,718 --> 00:20:00,322 いや それ以上に このわし自身が いら立っておるのじゃ 297 00:20:00,322 --> 00:20:03,659 お察し申しまする 298 00:20:03,659 --> 00:20:08,297 だが策はある 明日にも光秀自ら 出陣し 299 00:20:08,297 --> 00:20:11,600 3日以内に八上城を 落としてみせますると 300 00:20:11,600 --> 00:20:14,069 そう 上様に申し上げていただこう 301 00:20:14,069 --> 00:20:16,939 それを聞いて安堵いたしました 302 00:20:16,939 --> 00:20:20,576 では早速 立ち帰りまして 303 00:20:20,576 --> 00:20:23,812 まあ もうお帰りですの? 304 00:20:23,812 --> 00:20:27,249 はい 火急の使いゆえ 305 00:20:27,249 --> 00:20:31,754 せっかく麦湯を おいれいたしましたのに 306 00:20:31,754 --> 00:20:34,254 では失礼ながら 307 00:20:46,669 --> 00:20:48,669 では これにて 308 00:20:50,673 --> 00:20:53,375 お待ちを 309 00:20:53,375 --> 00:20:55,375 そこまで お送りいたします 310 00:21:00,983 --> 00:21:02,983 妙だな あの2人 311 00:21:05,087 --> 00:21:08,057 そうか そういうことだったのか 312 00:21:08,057 --> 00:21:11,860 松尾 姫は そなたに 何か打ち明けたか? 313 00:21:11,860 --> 00:21:14,063 いいえ 314 00:21:14,063 --> 00:21:17,299 でも森様がお見えになられると 315 00:21:17,299 --> 00:21:21,003 とても浮き立った ご様子で 316 00:21:21,003 --> 00:21:23,005 うーん 317 00:21:23,005 --> 00:21:25,305 冷たいお方 え? 318 00:21:27,309 --> 00:21:29,378 わたくしの顔を見るなり 319 00:21:29,378 --> 00:21:32,381 急に お席を お立ちなさるのですもの 320 00:21:32,381 --> 00:21:35,384 だから それは… 321 00:21:35,384 --> 00:21:39,121 実は二人きりになりたかったので 322 00:21:39,121 --> 00:21:42,121 まあ 嘘ばっかり 323 00:21:44,226 --> 00:21:46,829 あの… 324 00:21:46,829 --> 00:21:49,398 何か? 325 00:21:49,398 --> 00:21:52,935 お輿入れ先が決まったとか 326 00:21:52,935 --> 00:21:57,773 もう そのようなことが 噂になっておるのですか 327 00:21:57,773 --> 00:22:01,677 でも わたくしには 嫁ぐ気などございません 328 00:22:01,677 --> 00:22:05,648 それでは お父上がお悲しみに 329 00:22:05,648 --> 00:22:09,551 どうして そう 父上のことばかり お気になさるのです? 330 00:22:09,551 --> 00:22:12,388 お父上には幼い頃より 331 00:22:12,388 --> 00:22:15,691 何くれとなく お目をかけていただきました 332 00:22:15,691 --> 00:22:19,795 生まれる間もなく 実の父を 亡くした わたくしにとって 333 00:22:19,795 --> 00:22:22,564 誰よりも尊敬できるお方 334 00:22:22,564 --> 00:22:25,901 右府様よりも? 右府様は主人 335 00:22:25,901 --> 00:22:29,838 日向様は父上のような 336 00:22:29,838 --> 00:22:32,074 それでは 337 00:22:32,074 --> 00:22:35,778 わたくしとは きょうだいに なるのではございませぬか 338 00:22:35,778 --> 00:22:40,182 わたくしは それでもよいが 339 00:22:40,182 --> 00:22:42,782 嫌です わたくしは 340 00:22:49,091 --> 00:22:52,695 実は策など まだ考えつかぬ 341 00:22:52,695 --> 00:22:56,965 せめて波多野兄弟を 交渉の場に引きずり出せれば 342 00:22:56,965 --> 00:23:00,602 説き伏せて 恭順させることもできようが 343 00:23:00,602 --> 00:23:05,541 しかるべき人質を差し出せば 出てこないとも限りませぬが 344 00:23:05,541 --> 00:23:07,976 人質か 345 00:23:07,976 --> 00:23:11,947 といっても それだけの 重みのある人質でなければ 346 00:23:11,947 --> 00:23:14,383 意味をなさぬ 347 00:23:14,383 --> 00:23:16,383 殿 348 00:23:19,388 --> 00:23:23,659 お願いの儀が これ 女の出る幕ではないぞ 349 00:23:23,659 --> 00:23:26,359 まあよい 入れ 350 00:23:33,569 --> 00:23:37,606 その 人質の件でござりまするが 351 00:23:37,606 --> 00:23:41,944 聞いておったのか 何とぞ お許しを 352 00:23:41,944 --> 00:23:46,248 このばばでは お役に立ちませぬか? 353 00:23:46,248 --> 00:23:48,717 気持ちはうれしいがのう 354 00:23:48,717 --> 00:23:52,287 召し仕える老女では 人質にはならぬ 355 00:23:52,287 --> 00:23:56,558 松尾は殿が幼い頃から 356 00:23:56,558 --> 00:24:00,662 この明智家に仕えてまいりました うん 357 00:24:00,662 --> 00:24:04,666 されば殿のご生母と偽っても 358 00:24:04,666 --> 00:24:07,136 通ずるのではござりますまいか? 359 00:24:07,136 --> 00:24:09,136 ん? 360 00:24:11,140 --> 00:24:14,009 どうか この年まで 361 00:24:14,009 --> 00:24:18,514 人目につかず ひっそりと 生きてきた このばばの 362 00:24:18,514 --> 00:24:23,014 最後の晴れ舞台と 思し召してくださりませ 363 00:25:02,524 --> 00:25:05,294 約束どおり出てまいったぞ 364 00:25:05,294 --> 00:25:07,994 明智光秀は いずこじゃ! 365 00:25:10,799 --> 00:25:12,999 あー! あー! 366 00:25:17,372 --> 00:25:20,542 日向殿 祝着にござりまする 367 00:25:20,542 --> 00:25:24,046 敵の大将を 捕虜にしてまいられたそうな 368 00:25:24,046 --> 00:25:28,346 上様もお手柄に さぞ ご満足なされましょう 369 00:25:32,688 --> 00:25:36,725 おう 光秀 戻ったか 370 00:25:36,725 --> 00:25:40,762 はい 波多野兄弟を 見事に召し捕ってまいりました 371 00:25:40,762 --> 00:25:43,632 光秀は半年近い戦場暮らしで 372 00:25:43,632 --> 00:25:46,535 どうして あの兄弟の八上城を 落とそうかと 373 00:25:46,535 --> 00:25:49,538 そればかり心を砕いてきたので ござりまする 374 00:25:49,538 --> 00:25:51,707 そうか それはご苦労だった 375 00:25:51,707 --> 00:25:53,742 しかし 光秀 376 00:25:53,742 --> 00:25:57,546 わしは もう二十余年も どうして天下を平定しようと 377 00:25:57,546 --> 00:26:01,350 そればかりに 心を砕いてきておるぞ 378 00:26:01,350 --> 00:26:05,854 まあいい それで どうやって召し捕ったぞ? 379 00:26:05,854 --> 00:26:10,525 されば並々のことでは落城せぬと 見て取りましたゆえ 380 00:26:10,525 --> 00:26:14,997 光秀 我が母を人質として 城内に遣わし 381 00:26:14,997 --> 00:26:17,099 その代わりに両人を… 382 00:26:17,099 --> 00:26:21,536 待て そちは どこから 母を手に入れたのじゃ? 383 00:26:21,536 --> 00:26:23,672 そちに母などないではないか 384 00:26:23,672 --> 00:26:27,676 いかにも それが 苦心の策略にござりまする 385 00:26:27,676 --> 00:26:32,881 ほう では ない母を あるように欺いたのじゃな? 386 00:26:32,881 --> 00:26:37,519 仰せのとおり さもなくば なかなか城を明け渡しませぬゆえ 387 00:26:37,519 --> 00:26:41,890 ふうん 一体 その母者というのは どこの何者ぞ? 388 00:26:41,890 --> 00:26:46,628 光秀が古くより召し使えましたる 美濃生まれの老女にござりまする 389 00:26:46,628 --> 00:26:48,897 そちは それに 因果を含めて遣わして 390 00:26:48,897 --> 00:26:51,633 それでよいと思うているのか? 391 00:26:51,633 --> 00:26:56,571 こちらが兄弟を斬れば 当然 向こうでは老女を斬ろう 392 00:26:56,571 --> 00:26:59,741 斬られる覚悟で赴いた老女に ござりまする 393 00:26:59,741 --> 00:27:02,244 そればかり申しておるのではない 394 00:27:02,244 --> 00:27:05,948 そちは あれは偽者だったと 395 00:27:05,948 --> 00:27:08,850 そのことを天下中に触れ歩くか? 396 00:27:08,850 --> 00:27:11,186 そのような儀は別に… 397 00:27:11,186 --> 00:27:13,422 必要ないと申すのじゃな? 398 00:27:13,422 --> 00:27:17,626 仰せのとおりと存じまするが 399 00:27:17,626 --> 00:27:19,795 たわけめ! は? 400 00:27:19,795 --> 00:27:22,331 そちのほうは それでよかろう 401 00:27:22,331 --> 00:27:25,534 だが この信長はどうなるのじゃ? 402 00:27:25,534 --> 00:27:28,870 光秀に母を殺させた情け知らず 403 00:27:28,870 --> 00:27:32,374 勝つためには家臣の母まで 殺させた人非人 404 00:27:32,374 --> 00:27:36,044 と 今の世で 噂に上るばかりではないぞ 405 00:27:36,044 --> 00:27:38,947 後々まで そう書き残されるわ 406 00:27:38,947 --> 00:27:44,720 その大きな不名誉と たかが一握りの八上城と 407 00:27:44,720 --> 00:27:47,220 どちらが大事が答えてみよ 408 00:27:52,828 --> 00:27:55,297 どうじゃ?光秀 409 00:27:55,297 --> 00:27:58,033 わしの言い分は違うておるか? 410 00:27:58,033 --> 00:28:01,970 はっ… いいえ いちいち ごもっともにござりまする 411 00:28:01,970 --> 00:28:05,907 そう分かるか? 策略というのものはな 412 00:28:05,907 --> 00:28:08,777 何をやってもよいと いうものではないぞ 413 00:28:08,777 --> 00:28:12,180 すでに信長は右大臣なのじゃ 414 00:28:12,180 --> 00:28:16,518 人倫に違う 仮にも親殺しの悪名を取るような 415 00:28:16,518 --> 00:28:19,855 醜い策謀は弄するものではないぞ 416 00:28:19,855 --> 00:28:23,525 はい ただ 光秀といたしましては 417 00:28:23,525 --> 00:28:28,363 上様のご負担をいささかなり 早めに取り除きたいと存じまして 418 00:28:28,363 --> 00:28:30,699 それは分かっている 419 00:28:30,699 --> 00:28:34,536 それゆえ いつもほど 怒っていまいが 420 00:28:34,536 --> 00:28:38,140 はい 世間ではな 421 00:28:38,140 --> 00:28:40,976 仮に そなたが そうした苦心で 八上城を手に入れても 422 00:28:40,976 --> 00:28:43,645 苦心どおりには受け取らぬぞ 423 00:28:43,645 --> 00:28:47,983 惟任日向守は 羽柴秀吉と功を競って 424 00:28:47,983 --> 00:28:50,919 母まで人質に出して殺した 425 00:28:50,919 --> 00:28:56,425 そう評されたら そちも不本意であろうが 426 00:28:56,425 --> 00:28:58,660 はっ よし 427 00:28:58,660 --> 00:29:03,298 それはそれ 手柄は手柄 ご苦労であった 428 00:29:03,298 --> 00:29:05,598 今日は十分に過ごすがよい 429 00:29:15,410 --> 00:29:18,013 恐れながら 430 00:29:18,013 --> 00:29:20,082 何じゃ? 431 00:29:20,082 --> 00:29:23,785 丹波より引き立ててまいりました 波多野兄弟の処分は 432 00:29:23,785 --> 00:29:26,822 いかがいたしたら よろしゅうございましょうか? 433 00:29:26,822 --> 00:29:29,891 偽の母で釣ってきた 獲物のことならば 434 00:29:29,891 --> 00:29:32,791 さっき すでに 申し聞かせたであろうが 435 00:29:39,868 --> 00:29:43,538 その顔は まだ 腑に落ちておらぬ顔じゃな 436 00:29:43,538 --> 00:29:45,674 ご処分のことについては 437 00:29:45,674 --> 00:29:49,411 何も仰せられなかったように 存じまするが 438 00:29:49,411 --> 00:29:54,416 何?この信長が 何も言わなんだと? 439 00:29:54,416 --> 00:30:00,422 はい 上様のご記憶違いかと 440 00:30:00,422 --> 00:30:02,424 蘭丸! はっ 441 00:30:02,424 --> 00:30:06,328 光秀の頭をその鉄扇で 叩いてやれ! 442 00:30:06,328 --> 00:30:08,897 日向殿を? 叩け! 443 00:30:08,897 --> 00:30:11,967 光秀の頭は 中身まで腐ってきたわ 444 00:30:11,967 --> 00:30:13,969 活を入れい! 445 00:30:13,969 --> 00:30:16,738 そのような… それはしかし… 446 00:30:16,738 --> 00:30:20,138 うぬが叩かねば この信長が叩くぞ! 447 00:30:24,379 --> 00:30:26,479 叩け! はっ 448 00:30:29,518 --> 00:30:34,055 日向殿 主命でござる 449 00:30:34,055 --> 00:30:36,055 御免 450 00:30:42,330 --> 00:30:47,430 フフフフ 光秀 どうじゃ 目が覚めたか? 451 00:30:51,006 --> 00:30:55,043 そちは信長の言葉を 聞き落としたのじゃ 452 00:30:55,043 --> 00:30:58,246 むろん 信長は 口では言葉を吐かなんだ 453 00:30:58,246 --> 00:31:01,816 しかし聞く気があれば以心伝心 454 00:31:01,816 --> 00:31:04,152 こなたに聞き取れぬはずはない 455 00:31:04,152 --> 00:31:06,588 それが主従じゃ 456 00:31:06,588 --> 00:31:10,358 察するに そちは信長の非難を 457 00:31:10,358 --> 00:31:15,363 「またしても無理を言う」と 心では聞いていなかったのじゃ 458 00:31:15,363 --> 00:31:21,269 不憫なる光秀 今もって 上様のお言葉が聞こえませぬ 459 00:31:21,269 --> 00:31:25,507 いま少し詳しく ご指示 賜りますように 460 00:31:25,507 --> 00:31:28,107 まだ分からぬか そちには 461 00:31:33,415 --> 00:31:35,415 光秀 462 00:31:37,419 --> 00:31:40,956 そちも老いたのう 463 00:31:40,956 --> 00:31:43,992 不憫をひたすら恥じ入りまする 464 00:31:43,992 --> 00:31:45,994 恥じ入るものか 465 00:31:45,994 --> 00:31:49,898 怒っているゆえ 心の扉が開かぬのじゃ 466 00:31:49,898 --> 00:31:53,835 よいか そちの 戦場での苦労に免じて 467 00:31:53,835 --> 00:31:56,605 申し聞かそう はっ 468 00:31:56,605 --> 00:31:59,174 老女は まことの母と せねばなるまい 469 00:31:59,174 --> 00:32:02,310 世間では そう受け取るわ はい 470 00:32:02,310 --> 00:32:06,548 さすれば そちは 母を返せと談判せよ 471 00:32:06,548 --> 00:32:08,984 しかし それは… 返すまい 472 00:32:08,984 --> 00:32:13,054 あるいは向こうで 偽母と気づくやもしれぬ 473 00:32:13,054 --> 00:32:16,354 さすれば怒って老女を斬る 474 00:32:18,293 --> 00:32:20,562 は… 475 00:32:20,562 --> 00:32:22,564 分かったらしいな 476 00:32:22,564 --> 00:32:25,400 先方で光秀の母を斬った 477 00:32:25,400 --> 00:32:28,970 それゆえ波多野兄弟も 容赦はせぬと 478 00:32:28,970 --> 00:32:32,807 こなたの母を討たれた仕返しじゃ 479 00:32:32,807 --> 00:32:35,477 それまでは知らぬふりをして 放っておくのが 480 00:32:35,477 --> 00:32:38,546 いたわりであろうが 481 00:32:38,546 --> 00:32:41,216 恐れ入ってござりまする 482 00:32:41,216 --> 00:32:43,485 以前の光秀ならば 483 00:32:43,485 --> 00:32:46,655 何ゆえ わしが波多野兄弟の処分を 言い出さぬか 484 00:32:46,655 --> 00:32:50,525 敏感に感じ取って 十分 ありがたく思うはず 485 00:32:50,525 --> 00:32:53,328 それが分からぬようになったのは 486 00:32:53,328 --> 00:32:56,965 そなたの心が信長を離れて 487 00:32:56,965 --> 00:33:02,604 あらぬ妄想を描いているせいと 言われても申し開きは立つまい 488 00:33:02,604 --> 00:33:07,108 よいか 二度と このような偽母などという 489 00:33:07,108 --> 00:33:10,478 野武士も取らぬ愚策は弄するなよ 490 00:33:10,478 --> 00:33:15,850 さもないと 惟任日向守の名が泣くぞ 491 00:33:15,850 --> 00:33:20,755 まだ もうろくするには 早いからのう 492 00:33:20,755 --> 00:33:24,659 フハハハハ 493 00:33:24,659 --> 00:33:29,259 フハハハハ! 494 00:33:37,272 --> 00:33:41,710 日向殿 先ほどのご無礼 平にご容赦くださりませ 495 00:33:41,710 --> 00:33:43,912 何を申す 496 00:33:43,912 --> 00:33:47,248 すべて この光秀の不徳 497 00:33:47,248 --> 00:33:50,248 さあ 手を上げられよ 498 00:33:55,390 --> 00:34:01,196 お珠がのう 近頃 急に 塞ぎ込むことが多くなった 499 00:34:01,196 --> 00:34:05,400 時々 屋敷にも 顔を出してくれぬか? 500 00:34:05,400 --> 00:34:08,103 あ… はい 501 00:34:08,103 --> 00:34:10,603 あの… 日向様 502 00:34:12,841 --> 00:34:17,278 これは 各務野殿 お方様はお変わりござらぬか 503 00:34:17,278 --> 00:34:21,516 はい 日向様に ぜひにもお会いしたいと 504 00:34:21,516 --> 00:34:23,516 お待ちでござりまする 505 00:34:27,489 --> 00:34:29,489 お引き留めしてまいりました 506 00:34:34,562 --> 00:34:36,731 日向殿 507 00:34:36,731 --> 00:34:40,268 今日は思わぬ嵐に 見舞われましたとか 508 00:34:40,268 --> 00:34:42,771 ご案じくださりまするな 509 00:34:42,771 --> 00:34:45,707 上様の いちいち ごもっともな御諚 510 00:34:45,707 --> 00:34:49,611 光秀 目からうろこが落ちた思いに ござりまする 511 00:34:49,611 --> 00:34:51,880 あのようなご気性ゆえ 512 00:34:51,880 --> 00:34:55,750 時には激しく 恫喝なされることはあっても 513 00:34:55,750 --> 00:34:59,454 すべては天下和平のためと 思し召して 514 00:34:59,454 --> 00:35:02,424 決してお恨みなされませぬよう 515 00:35:02,424 --> 00:35:07,295 光秀 それほど 心の狭い男ではござりませぬ 516 00:35:07,295 --> 00:35:12,734 上様は乱世に苦しむ人々の 唯一の光 517 00:35:12,734 --> 00:35:16,271 それゆえ 我らも己の心を 空しゅうして 518 00:35:16,271 --> 00:35:18,640 お仕えしてまいりました 519 00:35:18,640 --> 00:35:21,342 そのお志 520 00:35:21,342 --> 00:35:24,642 きっと上様にも 通じてござりまする 521 00:35:26,581 --> 00:35:31,581 年が変わって 関東に再び 戦乱が勃発した 522 00:35:35,590 --> 00:35:40,128 長篠の合戦で壊滅的な打撃を 受けた武田軍が 523 00:35:40,128 --> 00:35:44,265 起死回生の決戦を挑んだのである 524 00:35:44,265 --> 00:35:46,734 引くな!引くな! 525 00:35:46,734 --> 00:35:49,204 家康ごとき踏み潰せ! 526 00:35:49,204 --> 00:35:52,404 三方ヶ原の勝利を忘れまいぞ 527 00:35:55,610 --> 00:35:59,914 勝頼の戦好きにも 困ったものよのう 528 00:35:59,914 --> 00:36:01,916 踏み潰せ! 529 00:36:01,916 --> 00:36:05,887 まったくもって 父に劣ると言われるのを悔しがり 530 00:36:05,887 --> 00:36:10,758 勝てぬ戦を仕掛けては 人を損ない 物を失う 531 00:36:10,758 --> 00:36:14,062 これなら我が徳川だけで 十分 討ち破れる 532 00:36:14,062 --> 00:36:16,362 今更 織田の援軍など要らぬ 533 00:36:20,068 --> 00:36:22,604 さよう 勝つと分かっている戦に 534 00:36:22,604 --> 00:36:25,106 何ゆえ のこのこと 出てまいるのじゃ 535 00:36:25,106 --> 00:36:29,410 右府様にも考えがあってのこと そう愚痴るな 536 00:36:29,410 --> 00:36:32,981 さしもの武田も 滅ぶる時がやって来た 537 00:36:32,981 --> 00:36:35,850 家康は全力を傾けて戦おうし 538 00:36:35,850 --> 00:36:39,554 我らも また 武田家の領地を没収しても 539 00:36:39,554 --> 00:36:41,623 治める人手に事欠かぬ 540 00:36:41,623 --> 00:36:46,094 では上様も近々 甲斐に ご出陣なされまするか? 541 00:36:46,094 --> 00:36:48,630 先陣は信忠と滝川 542 00:36:48,630 --> 00:36:51,266 わしは勝利の見込みの ついた時期に 543 00:36:51,266 --> 00:36:55,603 そのほうらをはじめ 光秀も従えて 安土を進発する 544 00:36:55,603 --> 00:36:57,605 蘭丸 はっ 545 00:36:57,605 --> 00:37:00,074 その旨をそちから 信忠に伝えておけ 546 00:37:00,074 --> 00:37:02,944 承知つかまつりました 547 00:37:02,944 --> 00:37:05,144 やー! うりゃー! 548 00:37:16,090 --> 00:37:19,861 どうなされました? 甲州攻めのことだがな 549 00:37:19,861 --> 00:37:23,097 おめでとうござりまする 550 00:37:23,097 --> 00:37:25,633 俺は行くまいと思う 551 00:37:25,633 --> 00:37:27,733 総大将を辞退したいのだ 552 00:37:41,215 --> 00:37:43,651 これは? 553 00:37:43,651 --> 00:37:47,121 皆 松姫からの手紙だ 554 00:37:47,121 --> 00:37:49,791 松姫殿? 555 00:37:49,791 --> 00:37:52,727 武田信玄の末の姫じゃ 556 00:37:52,727 --> 00:37:56,627 幼き頃 この信忠の許婚であった 557 00:37:58,900 --> 00:38:03,700 武田家と争うようになって 婚約は破談となったが 558 00:38:05,707 --> 00:38:09,410 今でも時折 このように手紙をよこす 559 00:38:09,410 --> 00:38:13,381 信玄ほどの武将の 血を引く姫なれば 560 00:38:13,381 --> 00:38:15,683 甲府の城が落ちる時は 561 00:38:15,683 --> 00:38:18,283 潔く ご自害されるで ありましょうな 562 00:38:20,788 --> 00:38:25,688 まだ見ぬ 我が妻と なるべきはずであった松姫 563 00:38:27,795 --> 00:38:30,064 それを思うと 564 00:38:30,064 --> 00:38:34,168 我が手で 死に追いやるなど 565 00:38:34,168 --> 00:38:36,170 たまらぬ 566 00:38:36,170 --> 00:38:42,644 信忠と松姫の婚約は もはや10年も前のことである 567 00:38:42,644 --> 00:38:47,248 しかも織田 武田の友好関係は すでに断絶 568 00:38:47,248 --> 00:38:51,386 今や 不倶戴天の宿敵同士 569 00:38:51,386 --> 00:38:57,225 だが2人の間では 幼い手紙や 贈り物のやり取りが続き 570 00:38:57,225 --> 00:39:02,363 年を重ね ひそかに 愛情を育んできたのである 571 00:39:02,363 --> 00:39:04,363 お松 572 00:39:06,367 --> 00:39:10,038 また文などを 性懲りもなく 573 00:39:10,038 --> 00:39:12,674 お許しくださりませ 574 00:39:12,674 --> 00:39:15,910 たわけ 575 00:39:15,910 --> 00:39:20,715 織田家との縁は とうに切れておる 576 00:39:20,715 --> 00:39:25,153 形は破れても 信忠様とのこと 577 00:39:25,153 --> 00:39:28,823 断絶いたしておりませぬ 578 00:39:28,823 --> 00:39:32,923 二世を誓いしことは 今も生きておりまする 579 00:39:35,296 --> 00:39:38,099 いかなる かたきとなろうとも 580 00:39:38,099 --> 00:39:41,302 おなごは おなごの道を 貫き進みまする 581 00:39:41,302 --> 00:39:44,439 黙れ! 582 00:39:44,439 --> 00:39:47,508 その織田がのう 583 00:39:47,508 --> 00:39:51,079 今にも この城に攻め込んでくる 584 00:39:51,079 --> 00:39:56,150 お松 いつまで夢を見ておる 585 00:39:56,150 --> 00:39:58,350 今は乱世ぞ 586 00:40:00,354 --> 00:40:03,691 夢?乱世? 587 00:40:03,691 --> 00:40:06,494 そうじゃ 588 00:40:06,494 --> 00:40:09,063 乱世なればこそ 589 00:40:09,063 --> 00:40:11,963 夢は おなごの生きるよすがに ござりまする 590 00:40:19,574 --> 00:40:24,145 信忠は武田攻めの総大将辞退を 申し入れたが 591 00:40:24,145 --> 00:40:26,845 信長が許すはずもなかった 592 00:40:31,385 --> 00:40:35,757 日を経ずして 信忠を総大将とする織田軍は 593 00:40:35,757 --> 00:40:38,657 一気に武田館に攻め込んだ 594 00:40:42,063 --> 00:40:44,563 あー! 595 00:40:46,901 --> 00:40:50,271 あー! 596 00:40:50,271 --> 00:40:52,874 姫様 早く 597 00:40:52,874 --> 00:40:56,474 もう お館様も お城をお捨てになられました 598 00:40:58,513 --> 00:41:00,948 そなたたちも早う落ちや 599 00:41:00,948 --> 00:41:03,050 姫様 600 00:41:03,050 --> 00:41:05,686 わたくしはいいのです 601 00:41:05,686 --> 00:41:09,323 信忠様が先陣と聞きました 602 00:41:09,323 --> 00:41:11,823 もう すぐそこまで 来ておられるはず 603 00:41:13,928 --> 00:41:18,328 お会いしたい ぜひにも お会いしたい 604 00:41:20,301 --> 00:41:22,301 姫様 605 00:41:29,076 --> 00:41:31,846 姫! 606 00:41:31,846 --> 00:41:34,682 姫!姫! 607 00:41:34,682 --> 00:41:37,182 松姫!姫! 608 00:41:39,220 --> 00:41:44,158 姫… 松姫殿か? 609 00:41:44,158 --> 00:41:47,461 信忠様にござりまするか? 610 00:41:47,461 --> 00:41:49,461 そうじゃ 611 00:41:55,369 --> 00:41:57,369 お待ち申しておりました 612 00:42:00,875 --> 00:42:05,813 ひと目お会いしたく ただ そればかりに 613 00:42:05,813 --> 00:42:09,550 会えたぞ こうして 614 00:42:09,550 --> 00:42:14,222 これで生きたかいがござりました 615 00:42:14,222 --> 00:42:17,722 でも お会いする時が 616 00:42:19,694 --> 00:42:23,464 お別れの時 617 00:42:23,464 --> 00:42:26,564 姫!どうなされた? 618 00:42:28,836 --> 00:42:33,136 わらわも武田の血を受け継ぐ者 619 00:42:35,176 --> 00:42:40,114 滅びゆく一族と共に 620 00:42:40,114 --> 00:42:42,114 姫! 621 00:42:44,652 --> 00:42:47,288 姫 こなたは… 622 00:42:47,288 --> 00:42:49,790 たった今 623 00:42:49,790 --> 00:42:52,190 最後の文を 624 00:43:02,970 --> 00:43:05,973 「信忠殿 参る」 625 00:43:05,973 --> 00:43:11,373 「あの世にて ご武運を お祈り申し上げ候 松」 626 00:43:19,553 --> 00:43:23,457 勝頼の末路も また哀れである 627 00:43:23,457 --> 00:43:25,593 麾下の武将にも見捨てられ 628 00:43:25,593 --> 00:43:29,063 残されたのは 自決の道だけであった 629 00:43:29,063 --> 00:43:31,432 許せ! 630 00:43:31,432 --> 00:43:33,432 うあっ 631 00:43:37,605 --> 00:43:43,905 かくして数十代続いた源氏の名家 武田家も滅亡した 632 00:45:43,931 --> 00:45:47,635 疑惑が疑惑を呼び 怒りが怒りを呼ぶ 633 00:45:47,635 --> 00:45:51,735 明智光秀 ついに 本能寺に信長を襲う