1 00:00:37,304 --> 00:00:45,312 ♬~ 2 00:00:45,312 --> 00:00:47,314 (御園ひとみ) あっ おはようございます。 3 00:00:47,314 --> 00:00:49,316 (甘利田幸男)おはようございます。 4 00:00:49,316 --> 00:00:51,318 皆さん 早いですね。 5 00:00:51,318 --> 00:00:54,318 甘利田先生が最後ですよ。 6 00:00:55,322 --> 00:00:57,324 どうしたんですか? めかし込んで。 7 00:00:57,324 --> 00:01:00,324 あっ いや 父兄参観ですし…。 8 00:01:01,328 --> 00:01:03,330 ああ…。 9 00:01:03,330 --> 00:01:05,332 やはり ちょっとした緊張感が ありますね。 10 00:01:05,332 --> 00:01:08,335 そうですか。 全然ありません? 11 00:01:08,335 --> 00:01:12,339 授業参観は いつもどおりの授業を 見せる事に意味があります。 12 00:01:12,339 --> 00:01:14,341 いや わかってはいるんですけど…。 13 00:01:14,341 --> 00:01:16,343 例えば 野菜。 14 00:01:16,343 --> 00:01:18,345 野菜? 15 00:01:18,345 --> 00:01:21,348 保護者を 野菜だと思えばいいんです。 16 00:01:21,348 --> 00:01:23,350 本気になって。 17 00:01:23,350 --> 00:01:26,353 そうすると どうなるんですか…? 18 00:01:26,353 --> 00:01:28,353 落ち着きます。 19 00:01:31,292 --> 00:01:35,296 ところで どうして 私の授業なんですか? 20 00:01:35,296 --> 00:01:39,296 新しい副担任を 皆さん 知りたいと思って。 21 00:01:43,304 --> 00:01:46,307 〈私は 給食が好きだ〉 22 00:01:46,307 --> 00:01:50,311 〈給食のために学校に来ていると 言っても過言ではない〉 23 00:01:50,311 --> 00:01:54,315 〈だが そんな事は 決して 周りには知られてはならない〉 24 00:01:54,315 --> 00:01:56,317 (教師)甘利田先生 これ お願いします。 25 00:01:56,317 --> 00:01:58,319 はい。 26 00:01:58,319 --> 00:02:05,326 ♬~ 27 00:02:05,326 --> 00:02:08,326 八宝菜…。 28 00:02:25,346 --> 00:02:28,349 えー… それでは→ 29 00:02:28,349 --> 00:02:32,286 この前 勉強した 『走れメロス』の感想文を→ 30 00:02:32,286 --> 00:02:36,290 読んでいってもらいたいと 思います。 31 00:02:36,290 --> 00:02:40,294 今日は 皆さんのお父さん お母さんが来ていますが→ 32 00:02:40,294 --> 00:02:45,299 緊張せず いつもどおり 勉強しましょう。 33 00:02:45,299 --> 00:02:47,299 (生徒たち)はい。 34 00:02:50,304 --> 00:02:54,304 まず 誰から発表してくれるかな…? 35 00:02:55,309 --> 00:02:57,309 (せき払い) 36 00:02:59,313 --> 00:03:02,316 (児嶋哲雄の父) 哲雄! 哲雄 いけ! 37 00:03:02,316 --> 00:03:05,319 (児嶋哲雄)黙ってろよ…。 (父)いいから いけよ! 38 00:03:05,319 --> 00:03:07,321 (哲雄)静かにしてろよ! いってみろ! こういう時は。 39 00:03:07,321 --> 00:03:09,323 (哲雄)いけるわけねえだろ! (父)いいんだよ! こういう時は→ 40 00:03:09,323 --> 00:03:11,325 やるんだよ 馬鹿野郎! (哲雄)できるわけない! 41 00:03:11,325 --> 00:03:13,327 (父)気合入れて やってみろ お前…! 42 00:03:13,327 --> 00:03:16,330 では 児嶋くん…。 43 00:03:16,330 --> 00:03:18,332 俺!? 44 00:03:18,332 --> 00:03:20,334 いけ! 45 00:03:20,334 --> 00:03:22,334 (ため息) 46 00:03:23,337 --> 00:03:26,340 (哲雄) 「男の友情はいいなと思った」 47 00:03:26,340 --> 00:03:30,344 「そして 殴り合う場面に興奮した。 けれど→ 48 00:03:30,344 --> 00:03:32,279 メロスもセリヌンティウスも 疲れているから→ 49 00:03:32,279 --> 00:03:36,283 俺なら殴られても効かないし 倒れたりしないだろう」 50 00:03:36,283 --> 00:03:39,286 「そして 俺のパンチを食らったら 2人とも起き上がれないだろう」 51 00:03:39,286 --> 00:03:42,286 「強くてよかったと思った」 52 00:03:44,291 --> 00:03:46,293 よし! いいじゃねえか! 53 00:03:46,293 --> 00:03:49,296 児嶋くん ありがとう。 54 00:03:49,296 --> 00:03:53,300 面白い感想でしたが 殴り合いのところだけじゃなく→ 55 00:03:53,300 --> 00:03:57,304 どうして殴ったかにも 注目してみてください。 56 00:03:57,304 --> 00:04:00,307 では 次 読んでくれる人…。 57 00:04:00,307 --> 00:04:02,309 (桐谷みすず)はい。 (桐谷の母)みすず…。 58 00:04:02,309 --> 00:04:04,309 (生徒たち)おお~! 59 00:04:08,315 --> 00:04:10,315 …野菜。 60 00:04:16,323 --> 00:04:19,323 桐谷さん。 はい。 61 00:04:21,328 --> 00:04:23,330 「一番 感動したところは→ 62 00:04:23,330 --> 00:04:26,333 メロスが 妹の結婚式に出席するために→ 63 00:04:26,333 --> 00:04:28,335 駆けつけたところです」 64 00:04:28,335 --> 00:04:32,272 「私にも兄がいるので 私が いつか お嫁さんになったら→ 65 00:04:32,272 --> 00:04:35,275 こんなふうに駆けつけてほしいと 思いました」 66 00:04:35,275 --> 00:04:37,277 みすず…。 67 00:04:37,277 --> 00:04:41,281 (拍手) 68 00:04:41,281 --> 00:04:43,283 素敵な感想でした。 69 00:04:43,283 --> 00:04:47,287 えー… 信じてれば叶うと 先生 思います。 70 00:04:47,287 --> 00:04:51,291 それでは 次 読んでくれる人? 71 00:04:51,291 --> 00:04:54,291 (生徒たち)えっ? 72 00:04:55,295 --> 00:04:57,297 〈奴が挙手…〉 73 00:04:57,297 --> 00:05:00,300 〈親に いいところを 見せたいのか?〉 74 00:05:00,300 --> 00:05:03,303 〈そもそも 奴の両親は来ているのか?〉 75 00:05:03,303 --> 00:05:06,303 では 神野くん。 76 00:05:11,311 --> 00:05:13,313 (神野ゴウ) 「メロスもセリヌンティウスも→ 77 00:05:13,313 --> 00:05:16,316 3日間 何も食べていなければ→ 78 00:05:16,316 --> 00:05:19,319 相当 おなかが空いていただろうな と思いました」 79 00:05:19,319 --> 00:05:24,324 「それだけの空腹に耐えられた 2人の気持ちを想像しました」 80 00:05:24,324 --> 00:05:29,329 「そして 僕も人を信じ 空腹に耐えたいと思います」 81 00:05:29,329 --> 00:05:31,265 「信じた先に食べたものは→ 82 00:05:31,265 --> 00:05:33,267 何よりも おいしく感じるだろうからです」 83 00:05:33,267 --> 00:05:36,270 「困難に打ち勝ち おいしいものに出会うよう→ 84 00:05:36,270 --> 00:05:38,270 信じてみようと思います」 85 00:05:41,275 --> 00:05:44,275 一体 なんの宣言だ? 86 00:05:47,281 --> 00:05:53,287 (チャイム) 87 00:05:53,287 --> 00:05:55,289 あっ…。 88 00:05:55,289 --> 00:05:58,292 ありがとうございました。 こちらこそ。 89 00:05:58,292 --> 00:06:00,294 よろしくお願い致します。 (哲雄の父)なんだよ お前。 90 00:06:00,294 --> 00:06:02,296 こっちが緊張するじゃねえかよ! お前よ! 91 00:06:02,296 --> 00:06:04,296 先生 この馬鹿息子を よろしくお願いします。 92 00:06:06,300 --> 00:06:09,303 〈奴の あの宣言は→ 93 00:06:09,303 --> 00:06:12,306 何かを予見してるのか?〉 94 00:06:12,306 --> 00:06:15,309 疲れました…。 95 00:06:15,309 --> 00:06:17,311 ご苦労さまです。 96 00:06:17,311 --> 00:06:19,313 保護者からの視線は 慣れませんね。 97 00:06:19,313 --> 00:06:21,315 意識しすぎです。 98 00:06:21,315 --> 00:06:25,319 意識するなと言われても あれだけ ジッと見られたら…。 99 00:06:25,319 --> 00:06:29,323 それに 1組の生徒って どうも変わってるというか…。 100 00:06:29,323 --> 00:06:32,259 思春期の子どもなんて みんな あんなもんですよ。 101 00:06:32,259 --> 00:06:35,262 神野くんなんて 全然 『メロス』と関係ないし。 102 00:06:35,262 --> 00:06:37,264 食い意地が張ってるんでしょう。 103 00:06:37,264 --> 00:06:40,267 『走れメロス』から どうして ああいう感想になるのか…。 104 00:06:40,267 --> 00:06:43,270 それで どうでした? どうって…? 105 00:06:43,270 --> 00:06:45,272 野菜作戦。 106 00:06:45,272 --> 00:06:48,275 少しは効いたような 効かなかったような…。 107 00:06:48,275 --> 00:06:51,278 まだまだ思い込みが弱いんです。 108 00:06:51,278 --> 00:06:53,280 はあ…。 109 00:06:53,280 --> 00:06:57,284 最初の児嶋の父は 何に見えました? 110 00:06:57,284 --> 00:07:00,287 あえて言えば…。 言えば? 111 00:07:00,287 --> 00:07:03,290 ごぼう? 日に焼けてるし。 112 00:07:03,290 --> 00:07:05,290 おお…。 113 00:08:42,255 --> 00:08:47,260 〈今日の献立から考えて 奴のやりそうな事…〉 114 00:08:47,260 --> 00:08:50,263 〈八宝菜に白玉フルーツポンチ〉 115 00:08:50,263 --> 00:08:53,266 〈このメニューに使えそうな 食材 食器→ 116 00:08:53,266 --> 00:08:57,270 そして 読書感想の際の宣言…〉 117 00:08:57,270 --> 00:09:01,274 駄目だ… 全然わからん。 118 00:09:01,274 --> 00:09:03,276 ≫(せき) 119 00:09:03,276 --> 00:09:06,279 (牧野文枝)あっ 先生。 どうも。 120 00:09:06,279 --> 00:09:09,282 よいしょ よいしょ…。 121 00:09:09,282 --> 00:09:11,284 よいしょ よいしょっと。 はあ…。 122 00:09:11,284 --> 00:09:14,287 ちょっと すいませんね。 よいしょっと! 123 00:09:14,287 --> 00:09:17,290 風邪ですか? あっ… はい そうなんです。 124 00:09:17,290 --> 00:09:20,293 あの 昨日までは なんでもなかったのに→ 125 00:09:20,293 --> 00:09:23,296 今朝 起きたら もう せきが止まんなくて…。 126 00:09:23,296 --> 00:09:25,298 熱は? 熱はね→ 127 00:09:25,298 --> 00:09:29,302 今 まだ 微熱なんですけど これから→ 128 00:09:29,302 --> 00:09:32,239 なんか 上がってきそうな感じが するんですよね。 129 00:09:32,239 --> 00:09:34,241 休んだほうが いいんじゃないですか? 130 00:09:34,241 --> 00:09:39,246 そうしたいんですけどね 当日欠勤は しづらくて…。 131 00:09:39,246 --> 00:09:43,250 無理しないでください。 はあ… ありがとうございます。 132 00:09:43,250 --> 00:09:46,253 あの これ終わったらね すぐ 病院行きますから。 133 00:09:46,253 --> 00:09:49,256 すいません はい。 はあ…。 134 00:09:49,256 --> 00:09:51,258 よいしょ…。 135 00:09:51,258 --> 00:09:53,260 (せき) 136 00:09:53,260 --> 00:09:56,260 よっと…! 137 00:10:00,267 --> 00:10:02,269 (藤田和夫)でも 哲雄の親父の髪形いいよな。 138 00:10:02,269 --> 00:10:04,271 まねしようかな。 (哲雄)よくねえよ! 139 00:10:04,271 --> 00:10:07,274 (高橋道也)確かに恥ずかしいな。 (哲雄)おい! お前が言うなよ。 140 00:10:07,274 --> 00:10:09,276 シャバ僧のくせに。 (道也)ごめん ごめん。 141 00:10:09,276 --> 00:10:11,278 こんな日に 給食 八宝菜だぜ? 142 00:10:11,278 --> 00:10:14,281 俺 嫌いなんだよ。 あれ 野菜ばっかだしさ。 143 00:10:14,281 --> 00:10:16,281 俺 好きだよ。 (和夫)俺も好き。 144 00:10:19,286 --> 00:10:22,286 な… なんだよ? 145 00:10:24,291 --> 00:10:29,291 (哲雄)やっぱ あいつ 変だよ。 (和夫)よくわかんないや。 146 00:10:36,303 --> 00:10:38,305 (チャイム) 147 00:10:38,305 --> 00:10:57,324 ♬~ 148 00:10:57,324 --> 00:11:11,338 ♬~ 149 00:11:11,338 --> 00:11:14,338 (和夫)これ 多めで これ 絶対 多めにしてえよな。 150 00:11:15,342 --> 00:11:18,345 おいおい もうちょっと多めだろ。 151 00:11:18,345 --> 00:11:21,348 〈いつもに増して 真剣な顔つき…〉 152 00:11:21,348 --> 00:11:24,351 野菜 そんなにいらねえよ! 肉入れろよ 肉。 153 00:11:24,351 --> 00:11:29,356 〈ハッ… 八宝菜の肉と野菜の バランスもわからぬガキめ〉 154 00:11:29,356 --> 00:11:32,356 もう しつこい。 はい 行って行って。 155 00:11:38,298 --> 00:11:41,301 〈んっ? なんだ?〉 156 00:11:41,301 --> 00:11:45,305 〈悲しそうな顔をして 何をそんなに見ている?〉 157 00:11:45,305 --> 00:11:49,309 〈まさか お前まで肉が少ないとか 気にしているのか?〉 158 00:11:49,309 --> 00:11:53,313 〈それとも 何かアレンジして食べるのに→ 159 00:11:53,313 --> 00:11:56,313 多く必要な具材でもあるのか?〉 160 00:11:59,319 --> 00:12:01,319 (桐谷)はい。 161 00:12:03,323 --> 00:12:05,323 (唾を飲み込む音) 162 00:12:06,326 --> 00:12:09,329 〈なんの覚悟だ? 何をうなずく?〉 163 00:12:09,329 --> 00:12:11,331 〈一体 何を理解したというのか?〉 164 00:12:11,331 --> 00:12:13,333 はい 先生。 165 00:12:13,333 --> 00:12:15,333 ああ…。 野菜 多めです。 166 00:12:17,337 --> 00:12:19,339 野菜? 167 00:12:19,339 --> 00:12:24,344 〈もしかして 苦手な野菜でも 入っていたのか?〉 168 00:12:24,344 --> 00:12:26,346 〈今日は勝てる!〉 169 00:12:26,346 --> 00:12:30,350 どうかしましたか? いえ… 失礼。 170 00:12:30,350 --> 00:12:34,287 ♬~ 171 00:12:34,287 --> 00:12:38,291 ♬~(一同) 「青雲うつる まなざしで」 172 00:12:38,291 --> 00:12:42,295 ♬~「汗して挑む 若人よ」 173 00:12:42,295 --> 00:12:48,301 ♬~「ブンブン鍛えよ 育む健康」 174 00:12:48,301 --> 00:12:56,309 ♬~「常節のちから とこしえに」 175 00:12:56,309 --> 00:13:04,317 ♬~「ああ常節 常節中学校」 176 00:13:04,317 --> 00:13:06,317 (ぶつける音) イテッ…。 177 00:13:07,320 --> 00:13:09,320 (宇田川 晃) 手を合わせてください。 178 00:13:11,324 --> 00:13:13,326 いただきます。 (大友由香)いただきます。 179 00:13:13,326 --> 00:13:15,328 (一同)いただきます。 180 00:13:15,328 --> 00:13:17,328 いただきます。 181 00:13:21,334 --> 00:13:24,337 〈今日のメニューは 生徒たちの間で→ 182 00:13:24,337 --> 00:13:28,341 好き嫌いが真っ二つに分かれる メニュー 八宝菜〉 183 00:13:28,341 --> 00:13:30,343 〈どんなメインディッシュにも もれなく ついてくる→ 184 00:13:30,343 --> 00:13:34,280 名脇役のコッペパン マーガリン 牛乳〉 185 00:13:34,280 --> 00:13:37,283 〈そして 授業参観の日の達成感を 味わわせてくれる→ 186 00:13:37,283 --> 00:13:41,287 嬉しいご褒美 白玉フルーツポンチ〉 187 00:13:41,287 --> 00:13:45,291 〈まずは 八宝菜。 言わずと知れた中華料理〉 188 00:13:45,291 --> 00:13:51,297 〈清の時代 美食家の李鴻章が 世に広めたというが 諸説ある〉 189 00:13:51,297 --> 00:13:53,299 〈友人の家を訪ねた際→ 190 00:13:53,299 --> 00:13:56,302 出されてうまかったので 広めたという説や→ 191 00:13:56,302 --> 00:13:58,304 アメリカを訪れた際→ 192 00:13:58,304 --> 00:14:00,306 アジアから出稼ぎに来ていた 労働者が食べていた→ 193 00:14:00,306 --> 00:14:04,310 ごった煮がうまかったから 世に広めたという説など…〉 194 00:14:04,310 --> 00:14:07,313 〈どんな経緯で広まったにせよ→ 195 00:14:07,313 --> 00:14:10,316 李さんに 感謝せずにはいられない〉 196 00:14:10,316 --> 00:14:19,325 ♬~ 197 00:14:19,325 --> 00:14:21,327 〈うまい!〉 198 00:14:21,327 --> 00:14:25,331 〈今日は思い切って 肉から食べたが 正解だ〉 199 00:14:25,331 --> 00:14:28,334 〈玉ねぎとにんじんの シャキシャキ感に→ 200 00:14:28,334 --> 00:14:32,272 片栗粉のとろみが 絶妙のマッチング〉 201 00:14:32,272 --> 00:14:36,276 〈かまぼこの優しさよ…〉 202 00:14:36,276 --> 00:14:41,281 〈ああ… きくらげの この食感〉 203 00:14:41,281 --> 00:14:44,284 〈絹さやで いったん 休憩〉 204 00:14:44,284 --> 00:14:48,288 〈うん… うまい!〉 205 00:14:48,288 --> 00:14:51,291 〈ありがとう 李さん〉 206 00:14:51,291 --> 00:14:56,296 〈時空を超えて あなたの思いが 私の舌に到達した〉 207 00:14:56,296 --> 00:15:00,300 〈そして 思い出さずには いられない あの日…〉 208 00:15:00,300 --> 00:15:03,303 〈八宝菜は 具が8種類ではなく→ 209 00:15:03,303 --> 00:15:08,308 5種 6種 7種でも八宝菜 という事に気がついた あの日〉 210 00:15:08,308 --> 00:15:11,311 〈あの雷に打たれたような 発見をした日→ 211 00:15:11,311 --> 00:15:14,314 私は天命を知ったのだ〉 212 00:15:14,314 --> 00:15:17,317 〈まだ 30だけど〉 213 00:15:17,317 --> 00:15:20,320 〈そう! 八宝菜の「八」は 8種類ではなく→ 214 00:15:20,320 --> 00:15:23,323 「多く」という意味なのだ〉 215 00:15:23,323 --> 00:15:26,323 〈ちなみに またの名を 五目うま煮ともいう〉 216 00:15:29,329 --> 00:15:31,264 うん…。 217 00:15:31,264 --> 00:15:33,264 〈しばし 堪能しよう〉 218 00:15:35,268 --> 00:15:39,272 〈野菜が取れ 肉も入っているので たんぱく質も豊富〉 219 00:15:39,272 --> 00:15:42,275 〈この栄養価の高い一品を 考案した栄養士〉 220 00:15:42,275 --> 00:15:44,277 〈とろみが戻ってしまう時間を 逆算して調理する→ 221 00:15:44,277 --> 00:15:46,279 給食センターの努力〉 222 00:15:46,279 --> 00:15:48,281 〈そして そのバトンを渡され→ 223 00:15:48,281 --> 00:15:50,283 アンカーとして 生徒たちに届けようという→ 224 00:15:50,283 --> 00:15:52,285 給食のおばさんの奮闘…〉 225 00:15:52,285 --> 00:15:55,285 〈まさに 給食トロイカ体制〉 226 00:15:57,290 --> 00:16:03,296 〈んっ? なんだ? 今 感じた違和感は…〉 227 00:16:03,296 --> 00:16:05,298 〈なんだ?〉 228 00:16:05,298 --> 00:16:09,302 〈何かが欠けている気がする…〉 229 00:16:09,302 --> 00:16:12,305 〈大事な何か…〉 230 00:16:12,305 --> 00:16:16,309 〈ああ… いや 気のせいだ〉 231 00:16:16,309 --> 00:16:19,312 〈私は 今日 疲れているのだ〉 232 00:16:19,312 --> 00:16:23,312 〈そう 疲れている…。 いったん 落ち着こう〉 233 00:16:24,317 --> 00:16:26,319 (道也)らっきょうじゃねえよ。 これ 白玉だよ。 234 00:16:26,319 --> 00:16:28,321 白玉…。 235 00:16:28,321 --> 00:16:30,323 (哲雄)絶対 合わねえだろ らっきょうなんか。 236 00:16:30,323 --> 00:16:32,258 (においを嗅ぐ音) 237 00:16:32,258 --> 00:16:36,258 〈これ これ… 基本の「き」。 この味〉 238 00:16:38,264 --> 00:16:40,266 〈あっ… そうか〉 239 00:16:40,266 --> 00:16:43,269 〈あんまり 八宝菜について 熱い思いを語ったせいで→ 240 00:16:43,269 --> 00:16:47,273 コッペパンに 嫉妬されていたのだな〉 241 00:16:47,273 --> 00:16:49,275 〈大丈夫だよ〉 242 00:16:49,275 --> 00:16:53,279 〈四六時中 そばにいてくれ お前たち〉 243 00:16:53,279 --> 00:16:55,281 〈いざ!〉 244 00:16:55,281 --> 00:17:17,303 ♬~ 245 00:17:17,303 --> 00:17:20,306 うん… うん うん うん! 246 00:17:20,306 --> 00:17:25,311 〈感じる! 今 俺は 中華大国の歴史を感じている〉 247 00:17:25,311 --> 00:17:29,311 〈自分自身が とろみの中に溶けていく〉 248 00:17:31,251 --> 00:17:33,251 うーん… パッ! 249 00:17:36,256 --> 00:17:38,258 〈李さん…〉 250 00:17:38,258 --> 00:17:42,258 〈李さん 会いたい… 会いたい!〉 251 00:17:44,264 --> 00:17:49,269 〈会いたい 会いたい…〉 252 00:17:49,269 --> 00:17:51,269 〈会いたい…〉 253 00:17:54,274 --> 00:17:58,278 〈心を込めて言うよ〉 254 00:17:58,278 --> 00:18:00,280 〈ありがとう…!〉 255 00:18:00,280 --> 00:18:02,280 〈シェイシェイ!〉 256 00:18:03,283 --> 00:18:06,283 〈ツァイチェン…〉 257 00:18:08,288 --> 00:18:10,290 〈そして たどり着いた桃源郷!〉 258 00:18:10,290 --> 00:18:15,295 〈給食の天使 白玉フルーツポンチ〉 259 00:18:15,295 --> 00:18:33,246 ♬~ 260 00:18:33,246 --> 00:18:37,250 〈やわらかいのに確かな弾力… 最高だ〉 261 00:18:37,250 --> 00:18:46,259 ♬~ 262 00:18:46,259 --> 00:18:50,263 〈我が家では 到底 出る事のない メニュー〉 263 00:18:50,263 --> 00:18:53,266 〈こんなにうまいものが 世間にはある事を→ 264 00:18:53,266 --> 00:18:55,268 母にも教えてやりたい〉 265 00:18:55,268 --> 00:19:02,275 ♬~ 266 00:19:02,275 --> 00:19:04,277 ああ…。 267 00:19:04,277 --> 00:19:19,292 ♬~ 268 00:19:19,292 --> 00:19:23,296 〈フフッ… 左右の頬に白玉を入れ→ 269 00:19:23,296 --> 00:19:25,298 同時に ゆっくりと噛んでいく〉 270 00:19:25,298 --> 00:19:30,303 〈白玉ワンダーランドが 私の口に出来上がっている…〉 271 00:19:30,303 --> 00:19:32,238 〈しら たま〉 272 00:19:32,238 --> 00:19:35,241 〈し ら た ま〉 273 00:19:35,241 --> 00:19:38,244 〈しら たま し ら た ま〉 274 00:19:38,244 --> 00:19:42,248 〈し ら た ま〉 275 00:19:42,248 --> 00:19:44,248 (飲み込む音) 276 00:19:46,252 --> 00:19:48,252 ああ…。 277 00:19:53,259 --> 00:19:56,262 ごちそうさまでした。 278 00:19:56,262 --> 00:19:58,264 〈しかし→ 279 00:19:58,264 --> 00:20:03,269 食べている途中で感じた あの違和感はなんだったのか〉 280 00:20:03,269 --> 00:20:08,269 〈何か欠けている 足りない感じ…〉 281 00:20:10,276 --> 00:20:12,276 ≪(おなかが鳴る音) 282 00:20:13,279 --> 00:20:16,282 〈奴の腹の音…〉 283 00:20:16,282 --> 00:20:19,282 〈なんだ? 何をしている?〉 284 00:20:21,287 --> 00:20:24,290 〈んあっ! どうした? なぜ食べない?〉 285 00:20:24,290 --> 00:20:26,292 〈奴らしくないではないか!〉 286 00:20:26,292 --> 00:20:29,295 〈さっきの あの悲しそうな顔は…〉 287 00:20:29,295 --> 00:20:31,297 〈気分でも悪いか?〉 288 00:20:31,297 --> 00:20:35,297 〈いや やはり 嫌いな野菜が 入っていたのか?〉 289 00:20:36,302 --> 00:20:39,305 〈勝った! 勝った 勝った!〉 290 00:20:39,305 --> 00:20:41,305 メロス…。 291 00:20:42,308 --> 00:20:46,312 〈んっ? メロス?〉 292 00:20:46,312 --> 00:20:49,315 〈確かに 今 「メロス」と…〉 293 00:20:49,315 --> 00:20:51,315 ≫(戸の開く音) 294 00:21:58,251 --> 00:22:00,251 メロス…。 295 00:22:01,254 --> 00:22:03,256 〈メロス?〉 296 00:22:03,256 --> 00:22:05,258 ≫(戸の開く音) 297 00:22:05,258 --> 00:22:10,263 ♬~ 298 00:22:10,263 --> 00:22:12,265 〈んっ…?〉 299 00:22:12,265 --> 00:22:32,218 ♬~ 300 00:22:32,218 --> 00:22:35,221 〈うずらーーーーっ!!〉 301 00:22:35,221 --> 00:22:42,228 ♬~ 302 00:22:42,228 --> 00:22:46,232 先生 ごめんなさい! あっ… ああ… あ…。 303 00:22:46,232 --> 00:22:50,236 (文枝)うずらの卵が 今日から別盛りになってて→ 304 00:22:50,236 --> 00:22:55,241 私 熱でボーッとしてて 1組の分をよそのクラスに…。 305 00:22:55,241 --> 00:22:59,245 で 連絡を受けて 今… 今 取ってきたんですよ! 306 00:22:59,245 --> 00:23:01,247 はあ はあ…。 307 00:23:01,247 --> 00:23:04,250 先生! もう食べ終わっちゃいました!? 308 00:23:04,250 --> 00:23:06,252 〈あの時の違和感…〉 309 00:23:06,252 --> 00:23:09,255 〈何か足りない感じは うずらの卵!〉 310 00:23:09,255 --> 00:23:12,258 (文枝) ああ ごめんなさいね みんな! 311 00:23:12,258 --> 00:23:15,258 本当 ごめんなさい…。 312 00:23:18,264 --> 00:23:20,266 ごめんね。 313 00:23:20,266 --> 00:23:23,269 あっ… 食べないで待ってたの!? 314 00:23:23,269 --> 00:23:25,271 はい。 メロス。 315 00:23:25,271 --> 00:23:27,273 〈出た! メロス!〉 316 00:23:27,273 --> 00:23:29,275 ああ いい。 本当 入れて 入れて。 ねえ。 317 00:23:29,275 --> 00:23:31,275 入れて! 318 00:23:34,213 --> 00:23:36,213 2個よ。 はい。 319 00:23:37,216 --> 00:23:41,220 〈お前は セリヌンティウスか!〉 320 00:23:41,220 --> 00:23:43,222 〈必ず 給食のおばさんが気づいて→ 321 00:23:43,222 --> 00:23:45,224 持ってきてくれると信じていた〉 322 00:23:45,224 --> 00:23:49,224 〈そして 待ち続けた…〉 323 00:23:52,231 --> 00:23:56,235 じゃあ みんな 食べたい人は 前から並んでください。 324 00:23:56,235 --> 00:23:58,235 ああっ…! 325 00:24:02,241 --> 00:24:04,243 あああっ…。 326 00:24:04,243 --> 00:24:07,246 〈なんという奴だ!〉 327 00:24:07,246 --> 00:24:10,249 〈奴は 配膳の時点で→ 328 00:24:10,249 --> 00:24:14,253 うずらの卵がない事に 気づいていた〉 329 00:24:14,253 --> 00:24:16,255 〈それに比べて→ 330 00:24:16,255 --> 00:24:19,258 私は 何かが足りないと感じながらも→ 331 00:24:19,258 --> 00:24:22,261 馬鹿丸出しで完食してしまった〉 332 00:24:22,261 --> 00:24:25,264 〈なんと愚かな…〉 333 00:24:25,264 --> 00:24:29,264 〈画竜点睛を欠く八宝菜に 満足していたとは…〉 334 00:24:33,205 --> 00:24:36,208 〈負けた〉 335 00:24:36,208 --> 00:24:39,208 〈完敗だ…〉 336 00:24:40,212 --> 00:24:43,215 戻って。 先生…。 337 00:24:43,215 --> 00:24:45,215 駄目! 2個まで。 1人2個まで。 338 00:24:48,220 --> 00:24:51,223 (せき) 339 00:24:51,223 --> 00:24:55,227 (せき) 340 00:24:55,227 --> 00:24:57,227 (文枝)ああ…。 341 00:25:04,236 --> 00:25:06,236 心配か? 342 00:25:08,240 --> 00:25:12,244 朝から 体調 悪そうでしたので…。 343 00:25:12,244 --> 00:25:15,244 知っていたのか? はい。 344 00:25:17,249 --> 00:25:21,253 うずらの卵が別盛りなのも? 345 00:25:21,253 --> 00:25:23,255 いいえ。 346 00:25:23,255 --> 00:25:28,255 でも うずらがないという事は あり得ないと思いましたので。 347 00:25:32,198 --> 00:25:35,201 そうか…。 348 00:25:35,201 --> 00:25:38,204 失礼します。 349 00:25:38,204 --> 00:25:44,210 ♬~ 350 00:25:44,210 --> 00:25:48,214 ♬~ 351 00:25:48,214 --> 00:25:50,216 〈神野ゴウ〉 352 00:25:50,216 --> 00:25:55,221 〈奴は空腹に耐え 待ち続けた…〉 353 00:25:55,221 --> 00:25:58,224 〈おいしい給食を〉 354 00:25:58,224 --> 00:26:05,231 ♬~ 355 00:26:05,231 --> 00:26:09,231 〈奴との戦いは まだまだ 続きそうだな…〉 356 00:26:11,237 --> 00:26:13,237 (森山顔太郎)出発しましょう。 357 00:26:15,241 --> 00:26:17,241 (森山)この生徒…。 358 00:26:22,248 --> 00:26:24,250 大きなお世話です! 359 00:26:24,250 --> 00:26:31,190 ♬~ 360 00:26:31,190 --> 00:26:33,190 〈あいつ…!〉 361 00:26:38,197 --> 00:26:40,197 〈ああっ… どういう事だ?〉 362 00:28:33,212 --> 00:28:35,212 ≫用意… ハイ! (カチンコ) 363 00:28:39,218 --> 00:28:42,221 甘利田幸男を演じさせて 頂いております 市原隼人です。 364 00:28:42,221 --> 00:28:44,223 映画では さらに→ 365 00:28:44,223 --> 00:28:46,223 新たなスイッチを 入れています。 366 00:28:49,228 --> 00:28:51,230 これは お客さん→ 367 00:28:51,230 --> 00:28:53,232 びっくりしちゃうんじゃないか っていうぐらい→ 368 00:28:53,232 --> 00:28:55,234 もう わくわくしすぎて…。 369 00:28:55,234 --> 00:28:57,234 映画で こんな感覚 初めてです 多分。