1 00:00:33,336 --> 00:00:35,338 (佐藤良子)じゃあ 説明始めます。 2 00:00:35,338 --> 00:00:37,340 もうちょっと 前 来て。 3 00:00:37,340 --> 00:00:40,340 はい その辺で大丈夫です。 4 00:00:41,344 --> 00:00:44,347 (佐藤)この子の体重は500キロで→ 5 00:00:44,347 --> 00:00:48,351 毎日 大体 40キロのご飯を 食べています。 6 00:00:48,351 --> 00:00:53,356 (佐藤)牛のおっぱいの周りには 太い血管が走っていて→ 7 00:00:53,356 --> 00:00:57,360 たくさんの血液が 豊富な栄養を運びながら→ 8 00:00:57,360 --> 00:01:00,363 おっぱいの中で お乳の成分になります。 9 00:01:00,363 --> 00:01:03,366 (甘利田幸男) 〈初めて 間近で牛を見る〉 10 00:01:03,366 --> 00:01:06,369 〈こいつの乳を 毎日 給食で頂いてると思うと→ 11 00:01:06,369 --> 00:01:09,372 まるで 育ての母に会ったような 感慨を覚える〉 12 00:01:09,372 --> 00:01:11,374 (山田)どうぞ。 (国生道子)1頭から→ 13 00:01:11,374 --> 00:01:14,377 1日 どれぐらいの牛乳が できるんですか? 14 00:01:14,377 --> 00:01:17,380 (山田)大体 25から30リットルくらいです。 15 00:01:17,380 --> 00:01:19,382 (男子生徒)30リットル!? 16 00:01:19,382 --> 00:01:22,385 (佐藤)では これから 何人かに→ 17 00:01:22,385 --> 00:01:25,388 乳搾りを体験してもらおうと 思いますが…。 18 00:01:25,388 --> 00:01:27,390 やってみたい人? (生徒たち)はい! 19 00:01:27,390 --> 00:01:29,390 (男子生徒)やりたい やりたい! (男子生徒)やりたい! 20 00:01:30,393 --> 00:01:34,330 はい 体験する人。 じゃあ 3人ね。 21 00:01:34,330 --> 00:01:41,337 やり方は 中指 薬指 小指の順番に握るだけ。 22 00:01:41,337 --> 00:01:43,339 (女子生徒)おお~ すごい! 23 00:01:43,339 --> 00:01:45,341 (佐藤)これさえできれば→ 24 00:01:45,341 --> 00:01:48,344 勢いよく お乳が飛び出してきます。 25 00:01:48,344 --> 00:01:51,347 (佐藤)おお~ そうそうそう。 うまい うまい うまい。 26 00:01:51,347 --> 00:01:53,347 (山田)ああ いい…。 (佐藤)おお~ いいねえ。 27 00:01:55,351 --> 00:01:58,354 〈こいつら みんな うまいな〉 28 00:01:58,354 --> 00:02:00,356 〈さすが 地元民〉 29 00:02:00,356 --> 00:02:02,358 〈巨大な牛にも動じず→ 30 00:02:02,358 --> 00:02:05,358 よく そんな シャーシャーやれるもんだな〉 31 00:02:06,362 --> 00:02:08,364 先生も どうですか? 32 00:02:08,364 --> 00:02:10,364 いえ 結構。 33 00:02:11,367 --> 00:02:14,367 (粒来ケン)なんでも やってみるといいですよ。 34 00:02:15,371 --> 00:02:18,371 自分のやり方でいいんです。 35 00:02:21,377 --> 00:02:23,377 (山田)おお おお おお…。 (佐藤)おお~! 36 00:02:24,380 --> 00:02:26,380 おお~ お上手です! 37 00:02:27,383 --> 00:02:30,386 このお乳は すごいんですよ。 38 00:02:30,386 --> 00:02:32,321 ここから いろいろ加工されて→ 39 00:02:32,321 --> 00:02:35,324 バターやチーズやヨーグルトに 進化するんです。 40 00:02:35,324 --> 00:02:37,324 (生徒たち)へえ~! 41 00:02:38,327 --> 00:02:40,329 (雷鳴) 42 00:02:40,329 --> 00:02:46,335 〈こいつ… こんなタイミングで 何を思いつきやがった?〉 43 00:02:46,335 --> 00:02:49,338 (佐藤)それじゃあ 皆さん 移動するので→ 44 00:02:49,338 --> 00:02:52,338 いったん 外に出ましょう。 (生徒たち)はーい! 45 00:02:53,342 --> 00:02:55,344 (佐藤)ゆっくりで大丈夫です。 46 00:02:55,344 --> 00:03:05,344 ♬~ 47 00:03:22,371 --> 00:03:24,373 〈今日のメニューは→ 48 00:03:24,373 --> 00:03:27,376 ここ 函館ならではのご当地給食 くじら汁〉 49 00:03:27,376 --> 00:03:30,379 〈初めて食べた時は 衝撃を受けたが→ 50 00:03:30,379 --> 00:03:34,316 今や そのクセになる味を 待ち望むようになった〉 51 00:03:34,316 --> 00:03:38,320 〈くじらといえば竜田揚げだった 給食の常識を覆す逸品だ〉 52 00:03:38,320 --> 00:03:42,320 〈そして 地味で見逃されがちな これ…〉 53 00:03:43,325 --> 00:03:47,329 〈サイドメニューの たくあんのごま和え〉 54 00:03:47,329 --> 00:03:50,332 〈これの楽しみ方を 知っている人間は→ 55 00:03:50,332 --> 00:03:52,334 恐らく 私ただ一人〉 56 00:03:52,334 --> 00:03:55,337 〈このメソッドは たくあんを進化させる発明だと→ 57 00:03:55,337 --> 00:03:59,337 私は ひそかに確信している〉 58 00:04:08,350 --> 00:04:10,352 何をしてるんです? 59 00:04:10,352 --> 00:04:12,354 (比留川 愛) あっ 献立を見ています。 60 00:04:12,354 --> 00:04:15,357 そんなもの見続けて 何か あるんですか? 61 00:04:15,357 --> 00:04:18,360 それを探ろうと思いまして。 (ドアの開く音) 62 00:04:18,360 --> 00:04:20,362 (坂爪 勲)甘利田先生。 はい? 63 00:04:20,362 --> 00:04:23,365 ちょっと。 はあ…。 64 00:04:23,365 --> 00:04:26,368 (坂爪)あっ… あと 比留川先生もいいですか? 65 00:04:26,368 --> 00:04:28,370 ええ…。 66 00:04:28,370 --> 00:04:30,370 はい。 67 00:04:33,309 --> 00:04:35,309 失礼します。 68 00:04:37,313 --> 00:04:40,316 (坂爪)今日から転校してきた 峰岸マルコくん。 69 00:04:40,316 --> 00:04:43,319 甘利田先生のクラスで お願いしようかと思って。 70 00:04:43,319 --> 00:04:46,319 わかりました。 (坂爪)まあ かけて。 71 00:04:47,323 --> 00:04:49,325 (峰岸恵美)Relax. Okay? 72 00:04:49,325 --> 00:04:53,329 (坂爪)峰岸くんは 生まれてから ずっとアメリカだったんだけど→ 73 00:04:53,329 --> 00:04:56,332 お父さんの転勤で 初めて 日本に来たそうです。 74 00:04:56,332 --> 00:05:00,332 なのでね まだ あんまり 日本に慣れてないみたいで…。 75 00:05:01,337 --> 00:05:03,339 ああ どうぞ。 76 00:05:03,339 --> 00:05:05,341 あっ…。 77 00:05:05,341 --> 00:05:08,344 (坂爪)甘利田先生なら 生徒さんを よく見てくれますしね→ 78 00:05:08,344 --> 00:05:11,347 なんかトラブルがあっても 大丈夫かなって。 79 00:05:11,347 --> 00:05:13,349 ああ…。 はあ。 80 00:05:13,349 --> 00:05:17,353 あとね 言葉の問題なんですが…。 81 00:05:17,353 --> 00:05:21,357 あっ… 幼少の頃から 日本語は教えていたので→ 82 00:05:21,357 --> 00:05:25,361 聞く事はできるんですけど まだ うまく しゃべれなくて…。 83 00:05:25,361 --> 00:05:27,363 で この際 比留川先生に→ 84 00:05:27,363 --> 00:05:30,366 1組の副担任になってほしいと 思うんですが。 85 00:05:30,366 --> 00:05:32,301 えっ? 86 00:05:32,301 --> 00:05:34,303 (坂爪)峰岸くんとね コミュニケーションも必要だし→ 87 00:05:34,303 --> 00:05:37,306 適任だと思うんですが いかがでしょうか? 88 00:05:37,306 --> 00:05:39,308 私は構いませんが。 89 00:05:39,308 --> 00:05:41,310 うん。 じゃあ 決定! 90 00:05:41,310 --> 00:05:44,313 (恵美)あっ それと… この子 いつまで経っても→ 91 00:05:44,313 --> 00:05:47,316 日本の食べ物に 慣れてくれなくって…。 92 00:05:47,316 --> 00:05:51,320 なので 給食は ご迷惑を おかけするかもしれません。 93 00:05:51,320 --> 00:05:53,320 ほうほう…。 94 00:05:57,326 --> 00:06:01,326 あっ… はい。 わかりました。 (恵美)すみません。 95 00:06:02,331 --> 00:06:07,336 峰岸は ヒアリングはできるが 話すのは まだ不慣れだそうだ。 96 00:06:07,336 --> 00:06:11,340 みんな 協力してやってくれ。 (生徒たち)はい。 97 00:06:11,340 --> 00:06:14,343 それと 今日から 比留川先生に→ 98 00:06:14,343 --> 00:06:17,346 1組の副担任を お願いする事になった。 99 00:06:17,346 --> 00:06:20,349 (男子生徒)えっ! マジ? では ひと言。 100 00:06:20,349 --> 00:06:22,349 はい。 101 00:06:26,355 --> 00:06:30,359 あの… 今日から 英語の授業だけじゃなく→ 102 00:06:30,359 --> 00:06:34,296 ホームルームとかも 1組に入る事になりましたので→ 103 00:06:34,296 --> 00:06:38,296 改めて よろしくお願いします! 104 00:06:39,301 --> 00:06:42,304 (浅葉浩二)愛ちゃーん! (中村 徹)かわいい! 105 00:06:42,304 --> 00:06:44,306 ああっ…! 106 00:06:44,306 --> 00:06:46,306 (教卓をたたく音) 107 00:06:48,310 --> 00:06:50,312 親しき仲にも礼儀あり。 108 00:06:50,312 --> 00:06:53,312 教師に ちゃん付けなど 言語道断だ。 109 00:06:58,320 --> 00:07:02,324 峰岸 お前の席は決めてある。 110 00:07:02,324 --> 00:07:04,324 あそこだ。 111 00:07:05,327 --> 00:07:07,327 (峰岸マルコ)イ… イエス…。 112 00:07:14,336 --> 00:07:18,340 いいか 今日は言ってあったとおり 雑巾提出日だ。 113 00:07:18,340 --> 00:07:20,342 忘れた者はいないな? 114 00:07:20,342 --> 00:07:25,347 ♬~ 115 00:07:25,347 --> 00:07:27,349 どうした? 溝渕。 116 00:07:27,349 --> 00:07:30,352 (溝渕泰葉) うちの母親 裁縫できないんで。 117 00:07:30,352 --> 00:07:33,289 裁縫って… 雑巾だぞ。 ちゃんと お願いしたのか? 118 00:07:33,289 --> 00:07:36,292 (浅葉)自分でやれよ。 やった事ねえもん。 119 00:07:36,292 --> 00:07:38,294 やればできる。 ちなみに…→ 120 00:07:38,294 --> 00:07:40,296 私も 1枚 作ってみた。 121 00:07:40,296 --> 00:07:43,299 (生徒たちの笑い声) (浅葉)なんで 赤? 122 00:07:43,299 --> 00:07:45,301 雑巾は 毎日の清掃に欠かせない。 123 00:07:45,301 --> 00:07:48,304 1年に1枚 各家庭から集めるルールだ。 124 00:07:48,304 --> 00:07:50,306 例外は認めん。 125 00:07:50,306 --> 00:07:52,308 やってみます。 126 00:07:52,308 --> 00:07:57,308 手ぬぐい タオル ぼろきれも 重ねて縫えば 進化する。 127 00:07:59,315 --> 00:08:02,318 掃除の時間に活躍する 雑巾となって→ 128 00:08:02,318 --> 00:08:05,321 第二の人生を送る。 129 00:08:05,321 --> 00:08:07,323 感謝して活用しろ。 130 00:08:07,323 --> 00:08:09,323 (生徒たち)はい。 131 00:08:17,333 --> 00:08:19,335 〈う~ん そうだ〉 132 00:08:19,335 --> 00:08:21,337 〈一度 役目を終えたと思ったら→ 133 00:08:21,337 --> 00:08:25,341 そのあと 思わぬ実力を発揮する ケースはある〉 134 00:08:25,341 --> 00:08:27,343 〈今日のたくあんも→ 135 00:08:27,343 --> 00:08:31,347 白米の付け合わせとしての 香の物という役目を全うしつつ→ 136 00:08:31,347 --> 00:08:33,282 第二の人生がある〉 137 00:08:33,282 --> 00:08:36,285 〈それを 私は 広く全国に言いたいが→ 138 00:08:36,285 --> 00:08:39,288 あえて黙っている〉 139 00:08:39,288 --> 00:08:43,292 〈あれは 私だけの特別な秘め事〉 140 00:08:43,292 --> 00:08:45,294 (チャイム) 141 00:08:45,294 --> 00:08:47,294 フッ… ハハハッ…。 142 00:08:48,297 --> 00:08:51,300 (生徒たちの話し声) 143 00:08:51,300 --> 00:08:54,303 (高木 唯)ねえねえ 峰岸くんって 何人なの? 144 00:08:54,303 --> 00:08:56,305 (細川耕一郎)アメリカって 先生 言ってたよ。 145 00:08:56,305 --> 00:08:58,307 (高木)えーっ! (森本陽子)アメリカのどこ? 146 00:08:58,307 --> 00:09:00,309 (本田美紀) ねえ どうして 日本に来たの? 147 00:09:00,309 --> 00:09:03,312 (高木)教えて 教えて 教えて! (細川)アメリカのおいしい食べ物…。 148 00:09:03,312 --> 00:09:07,316 (国生)ねえ 峰岸くん しゃべるの まだ苦手なんだから…。 149 00:09:07,316 --> 00:09:11,320 マルコってさ 『母をたずねて三千里』だよな。 150 00:09:11,320 --> 00:09:13,322 (加藤広志) あっ やっぱり? 思ってた。 151 00:09:13,322 --> 00:09:15,324 (浅葉) じゃあ マルコって呼んでいい? 152 00:09:15,324 --> 00:09:17,326 ヘ… ヘイ。 オッケーです。 153 00:09:17,326 --> 00:09:19,328 オッケー! (生徒たち)おお~! 154 00:09:19,328 --> 00:09:22,328 (女子生徒)マルコ! (女子生徒)かっこいい! 155 00:11:29,324 --> 00:11:31,324 ふう…。 156 00:11:33,328 --> 00:11:35,328 ん…? 157 00:11:53,348 --> 00:11:55,348 くじら…? 158 00:11:56,351 --> 00:11:58,353 くじら汁。 159 00:11:58,353 --> 00:12:00,355 Whale? 160 00:12:00,355 --> 00:12:02,355 うん。 ホエール。 161 00:12:04,293 --> 00:12:06,295 Whaleを食べるの? 162 00:12:06,295 --> 00:12:09,295 うん。 おいしいよ。 163 00:12:10,299 --> 00:12:12,299 I don't wanna eat it. 164 00:12:13,302 --> 00:12:16,305 (チャイム) 165 00:12:16,305 --> 00:12:34,323 ♬~ 166 00:12:34,323 --> 00:12:36,325 どけーっ! わあっ…! 167 00:12:36,325 --> 00:12:38,325 どけ! 168 00:12:42,331 --> 00:12:45,334 (ぶつかる音) シャーッ! 169 00:12:45,334 --> 00:12:47,336 (世戸口 望)これは ここ。 170 00:12:47,336 --> 00:12:50,339 で このちっちゃいの2つが ここと ここ。 171 00:12:50,339 --> 00:12:53,342 ♬~ 172 00:12:53,342 --> 00:13:01,350 ♬~(一同)「深雪をこえて 春匂う」 173 00:13:01,350 --> 00:13:09,291 ♬~「友らと希望の窓ひらく」 174 00:13:09,291 --> 00:13:17,299 ♬~「おしもおされぬ忍川よ」 175 00:13:17,299 --> 00:13:25,307 ♬~「燃ゆる心の やまつつじ」 176 00:13:25,307 --> 00:13:33,315 ♬~「咲いて誇れよ 忍川中学校」 177 00:13:33,315 --> 00:13:35,317 (手が机にぶつかる音) イタッ…! 178 00:13:35,317 --> 00:13:38,320 (松本和徳・渡辺明菜) 手を合わせてください。 179 00:13:38,320 --> 00:13:40,322 せーの… いただきます。 180 00:13:40,322 --> 00:13:43,322 (生徒たち)いただきます。 いただきます…。 181 00:13:45,327 --> 00:13:47,327 いただきます。 182 00:13:52,334 --> 00:13:56,338 〈ご当地給食というものを 私は この地で初めて体験した〉 183 00:13:56,338 --> 00:13:58,340 〈地産地消を味わう事で→ 184 00:13:58,340 --> 00:14:01,343 人は 狂おしいまでの 郷土愛を育む〉 185 00:14:01,343 --> 00:14:03,278 〈今日のメニューは→ 186 00:14:03,278 --> 00:14:06,281 この地のたんぱく源を 長年 支え続けた→ 187 00:14:06,281 --> 00:14:08,283 くじらをふんだんに使った くじら汁に→ 188 00:14:08,283 --> 00:14:13,288 白身魚のフライ 白米 牛乳 ゆで卵 という白物トリオ〉 189 00:14:13,288 --> 00:14:16,291 〈そして 嬉しい たくあんのごま和え〉 190 00:14:16,291 --> 00:14:20,291 〈今日 私は これを デザートとして位置づけている〉 191 00:14:22,297 --> 00:14:24,299 〈刮目〉 192 00:14:24,299 --> 00:14:32,307 ♬~ 193 00:14:32,307 --> 00:14:36,311 〈ああ… うまい〉 194 00:14:36,311 --> 00:14:39,314 〈この地に来てよかったと 実感する〉 195 00:14:39,314 --> 00:14:43,318 〈くじらから出るうまみと 野菜から染み出た甘みの相性が→ 196 00:14:43,318 --> 00:14:45,320 素晴らしい〉 197 00:14:45,320 --> 00:14:49,324 〈そして くじら汁に使用する くじらは これだ〉 198 00:14:49,324 --> 00:14:51,326 〈保存食用に塩漬けした くじらの身〉 199 00:14:51,326 --> 00:14:55,326 〈本皮と呼ばれる くじらの背中部分の脂身だ〉 200 00:14:59,334 --> 00:15:04,272 〈う~ん! まさに し・ふ・く!〉 201 00:15:04,272 --> 00:15:06,274 〈噛めば噛むほど うまみがあふれ出る〉 202 00:15:06,274 --> 00:15:09,277 〈最初食べた時は ゴムを噛んでいるようだったが→ 203 00:15:09,277 --> 00:15:12,280 染み出る脂の深みあるコクの とりこになってからは→ 204 00:15:12,280 --> 00:15:16,284 この プルップル コリッコリした 食感がたまらなくなった〉 205 00:15:16,284 --> 00:15:19,287 〈これは 厳しい冬を乗り切るために→ 206 00:15:19,287 --> 00:15:23,291 地元民が編み出した 貴重な養分なのだ〉 207 00:15:23,291 --> 00:15:29,297 〈豆腐 山菜 大根 ねぎ しいたけ 里芋などの野菜と合わせて→ 208 00:15:29,297 --> 00:15:31,299 醤油味で煮込んでいる〉 209 00:15:31,299 --> 00:15:35,299 〈汁物でメシが進むというのが なんとも嬉しいではないか〉 210 00:15:38,306 --> 00:15:41,309 (浅葉)お前ら 今日の給食 普通に食おうとしてるだろ。 211 00:15:41,309 --> 00:15:43,311 ちょっと 見とけ。 (安藤直人)えっ えっ えっ…! 212 00:15:43,311 --> 00:15:46,314 (中村)えーっ! マジで? (浅葉)やっぱ こうだよな! 213 00:15:46,314 --> 00:15:48,316 (男子生徒)味は 味は? 味は? 214 00:15:48,316 --> 00:15:50,318 (安藤)うまい? うまい うまい? (浅葉)うまっ! 215 00:15:50,318 --> 00:15:54,322 〈まあ それは ありだな〉 216 00:15:54,322 --> 00:15:56,324 〈ありだが→ 217 00:15:56,324 --> 00:15:58,326 そんなふうに かっ込むのは 失礼だ〉 218 00:15:58,326 --> 00:16:02,326 〈地元民としての地産食材への 尊敬の念に欠けている〉 219 00:16:03,265 --> 00:16:06,268 〈あいつらに 敬意というものを 教えてやろう〉 220 00:16:06,268 --> 00:16:09,271 〈今日は 若干早いが… いざ!〉 221 00:16:09,271 --> 00:16:27,289 ♬~ 222 00:16:27,289 --> 00:16:29,291 ああ… ト・マ・ト! 223 00:16:29,291 --> 00:16:32,291 函館~! 函館~! 224 00:16:34,296 --> 00:16:36,298 アーオッ! 225 00:16:36,298 --> 00:16:39,301 とぅるっとぅる。 あっ とぅるっとぅる。 フゥ! 226 00:16:39,301 --> 00:16:41,301 ああ…。 227 00:16:44,306 --> 00:16:46,306 あっ… はあ…! ちっこいな。 228 00:16:47,309 --> 00:16:50,312 あった あった…。 う~ん! 229 00:16:50,312 --> 00:17:00,312 ♬~ 230 00:17:01,323 --> 00:17:03,258 〈さーて…〉 231 00:17:03,258 --> 00:17:05,260 〈そして… これだ〉 232 00:17:05,260 --> 00:17:15,270 ♬~ 233 00:17:15,270 --> 00:17:18,273 〈甘~い!〉 234 00:17:18,273 --> 00:17:22,277 〈これに気づいている人類は 恐らく いない〉 235 00:17:22,277 --> 00:17:25,280 〈私だけが発見した スペシャルメソッド〉 236 00:17:25,280 --> 00:17:28,283 〈たくあんを食べたあとに 水を飲むと→ 237 00:17:28,283 --> 00:17:31,286 なぜか 甘いのだ〉 238 00:17:31,286 --> 00:17:34,289 〈それも たくあんのしょっぱさが ありつつの甘みなので→ 239 00:17:34,289 --> 00:17:36,291 不思議な幸福感をもたらす〉 240 00:17:36,291 --> 00:17:38,293 〈これは まさに→ 241 00:17:38,293 --> 00:17:40,295 給食を締めるにふさわしい デザートだ〉 242 00:17:40,295 --> 00:17:54,295 ♬~ 243 00:17:56,311 --> 00:17:58,313 〈今日も仕上がった〉 244 00:17:58,313 --> 00:18:00,315 〈ごちそうさまでした〉 245 00:18:00,315 --> 00:18:02,250 ≪(物音) 246 00:18:02,250 --> 00:18:05,250 〈ん? なんだ?〉 247 00:19:14,322 --> 00:19:18,322 ≪(物音) 248 00:19:22,330 --> 00:19:24,330 〈あれは…〉 249 00:19:26,334 --> 00:19:28,334 〈また 米をまとめやがったか〉 250 00:19:31,339 --> 00:19:34,342 〈それは くじらの身を 混ぜ込んだのか?〉 251 00:19:34,342 --> 00:19:36,344 〈おこわ風おにぎり… はっ!〉 252 00:19:36,344 --> 00:19:38,346 ここから いろいろ加工されて→ 253 00:19:38,346 --> 00:19:42,350 バターやチーズやヨーグルトに 進化するんです。 254 00:19:42,350 --> 00:19:44,352 〈進化か!〉 255 00:19:44,352 --> 00:19:48,356 〈こいつ… 米を進化させていくつもりか〉 256 00:19:48,356 --> 00:19:50,358 〈ん? あ… あいつ→ 257 00:19:50,358 --> 00:19:52,360 具材だけ 全部 先に平らげたのか〉 258 00:19:52,360 --> 00:19:55,363 〈汁だけ そんなに残して どうするというんだ〉 259 00:19:55,363 --> 00:19:57,365 先生。 260 00:19:57,365 --> 00:19:59,367 な… なんだ? 261 00:19:59,367 --> 00:20:01,367 峰岸くんが 全然 食べてません。 262 00:20:09,310 --> 00:20:13,310 食べられるものだけ 食べてみよっか。 263 00:20:17,318 --> 00:20:19,318 (卵の殻をむく音) 264 00:20:26,327 --> 00:20:29,330 (においを嗅ぐ音) 265 00:20:29,330 --> 00:20:31,332 あっ…! 266 00:20:31,332 --> 00:20:34,335 〈いつの間にか 焼きおにぎりーっ!〉 267 00:20:34,335 --> 00:20:37,338 〈あいつ また ストーブを コンロ代わりにして→ 268 00:20:37,338 --> 00:20:40,341 おこわで 焼きおにぎりを作りやがった!〉 269 00:20:40,341 --> 00:20:42,343 〈なんて奴だ!〉 270 00:20:42,343 --> 00:20:45,346 〈おこわにしただけで 十分な進化だというのに→ 271 00:20:45,346 --> 00:20:47,348 あいつは さらに第二形態を…〉 272 00:20:47,348 --> 00:20:50,351 〈えっ? ええっ…!?〉 273 00:20:50,351 --> 00:20:52,353 〈焼きおにぎり茶漬けーっ!〉 274 00:20:52,353 --> 00:20:54,355 〈あんのガキャア…!〉 275 00:20:54,355 --> 00:20:57,358 〈どこまで 米を進化させようというんだ〉 276 00:20:57,358 --> 00:21:00,361 〈たくあん 添えたーっ!〉 277 00:21:00,361 --> 00:21:03,364 〈なんたる趣…〉 278 00:21:03,364 --> 00:21:06,367 〈米が くじらと野菜のエキスを吸って→ 279 00:21:06,367 --> 00:21:09,370 自らを染め上げている〉 280 00:21:09,370 --> 00:21:12,373 〈こいつ… 与えられた献立を→ 281 00:21:12,373 --> 00:21:15,376 一度 バラバラに分解して 自ら再構築し→ 282 00:21:15,376 --> 00:21:19,376 完成された 独自の一品を作り出した〉 283 00:21:23,384 --> 00:21:26,387 〈自分のやり方で よかったんだ…〉 284 00:21:26,387 --> 00:21:29,390 〈私は くじら汁への尊敬の念に→ 285 00:21:29,390 --> 00:21:32,393 縛られすぎていたのかも しれない…〉 286 00:21:32,393 --> 00:21:37,398 〈地産地消の食材に敬意を払い 自由な発想を見失っていた〉 287 00:21:37,398 --> 00:21:41,402 〈白米にぶっかけたり 具材だけ先に食べるような非礼は→ 288 00:21:41,402 --> 00:21:44,405 許せないと勝手に決めつけた〉 289 00:21:44,405 --> 00:21:50,411 〈それでも… それでも地元民かと 意識の低さをなじった〉 290 00:21:50,411 --> 00:21:54,415 〈だが 奴らは 地元民だからこそ→ 291 00:21:54,415 --> 00:21:57,418 その献立のストロングポイントを 知っていたのではないか?〉 292 00:21:57,418 --> 00:21:59,420 〈こうすると うまいという 自分のセオリーを→ 293 00:21:59,420 --> 00:22:01,422 編み出していたのではないか?〉 294 00:22:01,422 --> 00:22:07,422 〈そう 私のたくあんのセオリーと 同じように…〉 295 00:22:08,363 --> 00:22:14,363 〈私は しょせん この地にとっては よそ者だ〉 296 00:22:15,370 --> 00:22:17,372 〈負けた…〉 297 00:22:17,372 --> 00:22:21,372 〈また 負けた…〉 298 00:22:23,378 --> 00:22:25,380 (国生)だって もう べちゃべちゃだよ。 299 00:22:25,380 --> 00:22:27,382 (磯貝太郎) おかず 全然減ってねえのに→ 300 00:22:27,382 --> 00:22:29,382 なんで 米 そんな減ってんだよ。 301 00:22:30,385 --> 00:22:33,385 (浅葉)卵に全部 塩 使っちゃった。 (加藤)あらら。 302 00:22:34,389 --> 00:22:36,391 本当? 303 00:22:36,391 --> 00:22:43,398 ♬~ 304 00:22:43,398 --> 00:22:46,401 峰岸くん 大丈夫ですかね? 305 00:22:46,401 --> 00:22:50,401 給食も ほとんど 食べてなかったですし…。 306 00:22:51,406 --> 00:22:54,409 無理に合わせようとしないで→ 307 00:22:54,409 --> 00:22:57,412 彼の個性を尊重してあげたほうが いいんでしょうか? 308 00:22:57,412 --> 00:23:00,412 郷には入りては郷に従え。 309 00:23:01,416 --> 00:23:04,352 ゴ… ゴー? 310 00:23:04,352 --> 00:23:07,355 土地になじむには その土地のルールを守れ→ 311 00:23:07,355 --> 00:23:09,355 という意味です。 312 00:23:11,359 --> 00:23:15,363 それは 個人の個性とは 別次元の問題です。 313 00:23:15,363 --> 00:23:19,363 でも 自分らしく生きたほうが…。 314 00:23:21,369 --> 00:23:25,373 やりたい事だけやるのが 自分らしい生き方じゃない。 315 00:23:25,373 --> 00:23:29,377 嫌な事を押しつけられても 自分なりの方法で片付けるのが→ 316 00:23:29,377 --> 00:23:32,380 自分らしく生きるという事です。 317 00:23:32,380 --> 00:23:35,383 でも 言葉も ままならないですし…。 318 00:23:35,383 --> 00:23:38,386 だから 比留川先生が副担任になった。 319 00:23:38,386 --> 00:23:42,390 個性を殺さず 土地になじませる。 320 00:23:42,390 --> 00:23:45,390 しっかり やってください。 321 00:23:48,396 --> 00:23:50,396 わかりました。 322 00:23:57,405 --> 00:24:00,405 (噛む音) 323 00:24:04,345 --> 00:24:06,345 〈たくあん…〉 324 00:24:07,348 --> 00:24:09,350 〈水…〉 325 00:24:09,350 --> 00:24:13,350 〈そ… それって もしかして…〉 326 00:24:14,355 --> 00:24:17,358 (竹本 豊)こうすると 面白い味になるんですよ。 327 00:24:17,358 --> 00:24:19,358 甘いっていうか。 328 00:24:20,361 --> 00:24:23,364 〈わ… 私メソッド…!〉 329 00:24:23,364 --> 00:24:26,364 (竹本)先生も食べます? 結構。 330 00:24:30,371 --> 00:24:34,375 〈世の中に 自分だけしか知らない事など→ 331 00:24:34,375 --> 00:24:36,375 ない〉 332 00:24:38,379 --> 00:24:45,386 〈今日 私は 郷に従うがあまりに 個性を見失った〉 333 00:24:45,386 --> 00:24:49,390 〈給食は 自由に食べていい〉 334 00:24:49,390 --> 00:24:55,396 ♬~ 335 00:24:55,396 --> 00:24:58,396 学校でやるなと言っただろう。 336 00:25:00,401 --> 00:25:02,337 はい。 337 00:25:02,337 --> 00:25:07,342 ♬~ 338 00:25:07,342 --> 00:25:10,345 できないのか? 逆上がり。 339 00:25:10,345 --> 00:25:12,347 難しいです。 340 00:25:12,347 --> 00:25:15,350 なんで 今 練習してる? 341 00:25:15,350 --> 00:25:17,352 さっき 浅葉くんたちが→ 342 00:25:17,352 --> 00:25:22,357 逆上がりが初めてできたら 人生変わるって言ってたから。 343 00:25:22,357 --> 00:25:25,360 なんだ? それ。 そんなわけないだろう。 344 00:25:25,360 --> 00:25:29,364 そうかもしれないけど やってみます! 345 00:25:29,364 --> 00:25:42,377 ♬~ 346 00:25:42,377 --> 00:25:46,381 お前… いつも ああしてるのか? 347 00:25:46,381 --> 00:25:48,381 はい? 348 00:25:51,386 --> 00:25:54,386 くじら汁で お茶漬け。 349 00:25:55,390 --> 00:25:57,390 あれは 初めて やってみました。 350 00:25:59,394 --> 00:26:01,396 そうなのか…。 351 00:26:01,396 --> 00:26:04,332 思ったよりも うまくいきました。 352 00:26:04,332 --> 00:26:07,332 今度 先生も やってみてください。 353 00:26:11,339 --> 00:26:13,341 早く帰れ。 354 00:26:13,341 --> 00:26:19,347 ♬~ 355 00:26:19,347 --> 00:26:21,347 失礼します。 356 00:26:24,352 --> 00:26:27,355 〈私は給食が好きだ〉 357 00:26:27,355 --> 00:26:31,359 〈おいしい給食を食べるためなら なんだってする〉 358 00:26:31,359 --> 00:26:36,359 〈だが 食のライバルからの施しは 受けない〉 359 00:26:39,367 --> 00:26:42,370 〈毎度 いまいましいまねを繰り出す→ 360 00:26:42,370 --> 00:26:45,370 食の冒険家 粒来ケン〉 361 00:26:48,376 --> 00:26:55,376 〈奴との戦いは まだまだ続く〉 362 00:26:57,385 --> 00:26:59,387 (木戸四郎) これは 愉快犯の仕業ですね。 363 00:26:59,387 --> 00:27:01,389 ダメなものはダメです。 364 00:27:01,389 --> 00:27:04,325 (坂爪)甘利田先生は 何が引っかかってるんですか? 365 00:27:04,325 --> 00:27:06,327 (牧野文枝) でも 先生… やってみます? 366 00:27:06,327 --> 00:27:09,330 やるべきか やらぬべきか…。 367 00:27:09,330 --> 00:27:11,330 そのやり方は アウトだ。 368 00:28:03,284 --> 00:28:28,284 ♬~